JP2001518829A - フィルタアセンブリの製造方法及びこれにより製造されるフィルタアセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、フィルタフレーム部材（４０２）を有するフィルタアセンブリを製造するための方法、及び、該方法によって製造されるフィルタアセンブリ（５００）を提供する。本方法は、濾材（２０２）を支持する工程を備えており、この工程は、一対の支持部材（１０２及び２０４）を用いて実行されるのが好ましい。支持部材（１０２及び２０４）は、濾材を適所に保持すると共に、濾材（２０２）の一部を濾材の周囲で露出させる。次に、フィルタ支持フレーム（４０２）を上記露出した濾材の周囲で該露出した濾材に接近した状態で位置させる。次に、フィルタ支持フレーム（４０２）を、好ましくは超音波を用いて、濾材の露出部分に溶接する。溶接の後に、プリーツ形フィルタアセンブリを支持部材（１０２及び２０４）から取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】 フィルタアセンブリの製造方法及びこれにより製造されるフィルタアセンブリ 発明の分野 本発明は、概略的に言えば、空気フィルタ及びガスフィルタの如きフィルタの 分野に関し、より詳細に言えば、堅固な支持フレームを有するフィルタアセンブ リの製造方法、及び、この製造方法によって製造されるフィルタアセンブリに関 する。 発明の背景 濾材をフィルタ支持フレーム要素に接合する伝統的な方法は、ウレタンの如き 接着剤を使用すると共に、ホットメルト技術を使用している。代表的なウレタン 技術は、断面が「Ｕ」字型の形状であるフィルタフレーム要素を使用している。 接着剤を上記溝に注ぎ込み、プリーツ（折り襞）を有する濾材すなわちプリーツ 形濾材を上記接着剤に挿入し、接着剤が固化するまで上記濾材を適所に保持する 。次に、ホットメルト接着剤又は同様な接着剤を用いて、第１のプリーツ及び最 後のプリーツの縁部をフレームに接合することができる。フィルタ産業では極め て多様な接着方法が使用されているが、一般的には、労働集約的であり、容易に は自動化されず、極めて煩雑である。また、そのようにして製造されたフィルタ は、環境的な観点から望ましいものではない場合があり、その結果生じたフィル タアセンブリは、濾材を接合するために使用される接着剤によっては、比較的低 温の用途に限定されることがある。 フィルタ支持フレームを濾材に取り付けるために当業界で周知の他の技術は、 濾材を支持フレームにインサート成形することによって行われる。この製造技術 を用いる場合には、プリーツ（折り襞）を有するフィルタアセンブリすなわちプ リーツ形フィルタアセンブリをプラスチック射出成形機に挿入し、該成形機を閉 じ、支持フレームを濾材の周囲に成形する。射出成形法は、フィルタの大量生産 を行うための良好な代替技術である場合があるが、幾つかの欠点を有している。 射出成形機及び支援装備品のための設備投資が大きい。また、大部分の濾材は、 現実には、極めて多孔質であるので、鋳型及び関連する製造プロセスの設計及び 運転には特別の注意を払って、製造作業の間に溶融プラスチックが濾材の中に流 入する量を最小限にする必要がある。インサート成形法によって製造された枠付 きのフィルタは、一般的に、プリーツ形濾材が支持フレームに接触する箇所の近 くのプリーツ領域において、幾分かの漏洩を生ずる傾向を有している。そのよう なプラスチックの漏洩は、完成されたフィルタアセンブリの濾過能力を低減させ る傾向がある。 最後に、米国特許第５，３７６，２７０号においては、一対の濾材の端部壁が 、これら濾材の端部壁が溶接される前にはフィルタハウジングの部品である、さ ねはぎ構造に挿入される。このさねはぎ構造は、フィルタハウジングが互いに嵌 合された時に、濾材を適所に保持する助けをする。濾材は、一旦保持された後に 、フィルタハウジングに溶接される。上記米国特許第５，３７６，２７０号に示 される保持技術は、幾つかの点において有益であるが、上述の特殊なさねはぎ構 造がフィルタハウジングの部品として必要とされるので、高い製造経費を必要と するばかりではなく、濾材の端部を上記さねはぎ構造に注意深く挿入して整合さ せる必要がある。更に、上記フィルタハウジングを、上記さねはぎ構造を収容す るために、不必要に大きくする必要がある。 従って、当業界においては、費用対効果比が高く上述の従来技術に関連する問 題点を解消する、支持フレームを有するフィルタアセンブリ、及び、その製造方 法が必要とされている。製品の設計及びプロセスパラメータを共に広く変化させ ることのできるプロセスも期待されている。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の上部支持部材を示している。 図２は、プリーツ（折り襞）を有するプリーツ形濾材を含む本発明の下部支持 部材を示している。 図３は、互いに圧接されてプリーツ形濾材を保持している本発明の上部及び下 部の支持部材を示している。 図４は、本発明に従ってプリーツ形濾材の一側部をフィルタフレームに溶接す る超音波ホーンを示している。 図５は、本発明に従って完成されたフィルタアセンブリを示す斜視図である。 図６は、上記完成されたフィルタアセンブリの底部を示す斜視図である。 図７は、上部及び下部の型枠が面取りされている本発明の別の実施例を示す断 面図である。 図８は、図７に示すように面取りされた縁部を有する上部及び下部の型枠を用 いることによって製造された溶接接合部を示す断面図である。 図９は、図１に示す支持部材に嵌合する下部支持部材を示している。 発明の概要 本発明は、費用対効果比の高いフィルタアセンブリを提供すると共に、接着剤 を全く必要とせずに、フィルタ支持フレームを濾材に取り付けて、インサート成 形技術に関連する高い設備投資及び漏洩の問題を解消する方法を提供する。好ま しい実施例で使用される支持枠の鋸歯構造が、製造作業の間に、フィルタの面を 横断するプリーツ（折り襞）の間隔を均一にする。本発明のプロセスは、実施す るのが簡単であり、自動化するのによく適している。本プロセスは、濾材を支持 部材の上に置いて、上記濾材の一部が支持部材から張り出すようにする工程と、 フィルタフレーム部材（フィルタ用フレーム部材）を上記濾材の張出し部分に近 接して位置決めする工程と、上記フィルタフレーム部材を上記濾材の露出部分に 溶接する工程とを備えている。 好ましい実施例の詳細な説明 図面、特に図１を参照すると、好ましい実施例のフィルタアセンブリを製造す る際に使用される第１の支持部材すなわち上部枠１０２が示されている。上部枠 １０２は、複数の鋸歯要素１０４と、平坦な側縁部１０６とを備えている。上部 枠１０２は、アルミニウムの如き金属、又は、金属合金から製造されるのが好ま しいが、当業界で周知の他の材料を用いることもできる。 第１の支持部材１０２に嵌合する第２の支持部材すなわち下部（底部）枠２０ ４が、図９に示されている。上部枠１０２と同様であって、該上部枠と同じ材料 から形成されるのが好ましい上記下部枠２０４も、一連の鋸状の歯すなわち鋸歯 要素２１２を備えている。歯１０４、２１２の数、長さ、幅及び高さは、最終的 なフィルタアセンブリの所望の形態に合致する。下部枠２０４は、更に、鋸歯状 の端壁部２１０の両側に設けられる一組の支持タブ２１４を備えており、これら 支持タブは、製造作業の間にフィルタ支持フレームを支持するために使用される 。下部枠２０４は、更に、最後の鋸歯の下方のプリーツをもたない各々の端部壁 ２１８の平坦面２１６を備えるのが好ましい。 図２には、第２の支持部材すなわち下部（底部）枠２０４が示されており、こ の下部枠の複数の鋸歯要素２１２の上には、プリーツを有する単数又は複数のプ リーツ形濾材２０２が設けられている。下部枠２０４の目的は、フィルタアセン ブリの製造作業の間に、濾材２０２に対して堅固なサポートを与えることである 。好ましい実施例においては、上部枠１０２は、一つ少ない鋸歯要素１０４を有 しており、上部及び下部の枠が互いに嵌合された時に、濾材２０２のプリーツを もたない両端部２０８を露出させるようになっている。上部及び下部の鋸歯要素 は、互いに嵌合した時に、実質的に平坦な端部壁２１０を形成する。 上部枠１０２の目的は、濾材２０２を下部枠２０４に接触した状態で捕捉し、 フィルタ支持フレームを取り付ける間に、濾材を適所に保持することである。複 数の鋸歯要素１０４は、下部枠すなわち底部枠２０４の複数の鋸歯要素２１２に 嵌合した時に、かみ合って濾材２０２を良好に保持する。 図３には、上部及び下部の枠１０２、２０４が互いに係合した状態で示されて いる。本発明の理解を容易にするために図示はしていないが、上部支持部材１０ ２は、製造環境に置かれた時に、空圧制御されるのが好ましい。マルチステーシ ョン式の製造環境の場合には、下部枠２０４は、製造作業の間に濾材２０２を搬 送するための搬送プラットフォームの役割を果たすことができる。例えば、マル チステーション式の製造環境においては、ある製造ステーションが、濾材２０２ を下部枠２０４の上に置いて位置決めし、次に、下部枠２０４を、コンベアベル トの如き搬送手段によって、フィルタ支持フレーム４０２の定置等を行う別のス テーションへ搬送することができる。 好ましい実施例においては、濾材２０２は、プリーツ形構造（プリーツが形成 された構造）に形成された１又はそれ以上の層の濾材物質を備えている。特定の 数のプリーツを形成して所定長さに整える。フィルタアセンブリのプリーツ長さ は、完成されたフィルタアセンブリのプリーツ長さよりも、約０．３１８乃至０ ． ９５３ｍｍ（０．１２５乃至０．３７５インチ）だけ大きい。この追加の長さは 、プリーツを有する両方の端部壁２１０に沿って濾材物質の張出し部２２０が露 出することを可能にする。 上記張出し部２２０は、濾材物質を支持部材１０２、２０４の鋸歯状の壁部か ら露出させる。プリーツを有する両側の端部の張出し部２２０は、互いにほぼ等 しいのが好ましい。濾材２０２のプリーツをもたない端部２０８も、図示のよう に、支持部材の両側で露出されている。 上部及び下部の枠１０２、２０４が互いに嵌合すると、濾材２０２の総ての４ つの側部の一部が露出される。プリーツを有する端部においては、張出し材料２ ２０が露出され、一方、プリーツをもたない側部においては、端末プリーツ２０ ８が両側で露出されている。後に説明するように、濾材物質２０２の一部を濾材 ２０２の全周（周囲）の回りで露出させることにより、濾材２０２をフィルタの フレーム支持部材に応接することができる。 製造作業の間に、下部支持部材２０４に対する濾材２０２の定置及び整合は、 整合工具（図示せず）を用いて行うことができる。この整合工具は、濾材２０２ が下部部材２０４の上に定置されている間に、下部支持部材（枠）２０４に被さ れる。整合工具は、頂部壁又は底部壁を持たない周壁部材の形状を取ることがで き、これにより、濾材２０２が下部枠２０４の上に定置される際に、濾材２０２ を通過させることができる。下部枠２０４の頂部に対する濾材の整合は、種々の 他の周知の技術を用いても行うことができ、例えば、光センサ又は視覚装置を用 いて濾材の位置を決定し、次に、整合工具を用いて、また、ロボット技術等を用 いて、濾材を適正に位置決めする。 濾材が下部枠２０４の頂部に適正に位置決めされると、上部枠１０２を下部枠 ２０４に圧接させて、濾材２０２を下部枠２０４の中に着座させる。下部枠２０ ４に形成された複数の隔置された歯２１２は、フィルタアセンブリの製造作業の 間に、濾材のプリーツに対して適正な間隔を及び支持を与える。濾材２０２が下 部枠２０４の上に適正に着座された後には、濾材２０２は、製造作業の間に移動 することはない。 濾材２０２が上部及び下部の枠１０２、２０４の間で適正に位置決めされて保 持されると、上部枠１０２を一時的に上昇させ、図４に示すフィルタ支持フレー ム（フィルタ用フレーム部材）４０２を濾材２０２の周囲に位置決めする。上記 支持フレームは、下部枠２０４に設けられたタブ２１４の頂部に着座する。支持 フレームが位置決めされた後に、上部枠１０２を再度降下させて下部枠２０４に 圧接させる。上述の手順は、上部枠１０２を自由に浮動する要素（すなわち、リ フト機構に堅固に取り付けられていない要素）とすることによって、簡単にする ことができる。上部枠１０２が自由に浮動する場合には、上部枠１０２を、自動 的に（例えば、上部枠１０２をロボットアームによって下部枠２０４の上に置く 等の操作）、あるいは、手動操作によって、下部枠２０４の中に着座させること ができる。次に、２つの枠１０２、２０４を互いに嵌合させた後に、支持フレー ム４０２を上記両方の枠に被せることができる。上部枠１０２が自由に浮動して いる場合には、空圧シリンダ又は同様の装置を用いて、上部枠１０２に締付け圧 力を与え、これにより、溶接作業の間に濾材２０２が動かないようにすることが できる。 支持フレーム４０２は、適所に位置すると、濾材の全周の回りの露出した濾材 物質に近接する。支持フレームの側部パネル（フレーム部材）は、溶接される前 に、露出した濾材物質から１．２７ｃｍ（０．５インチ）又はそれ以下の距離だ け離れて位置するのが好ましい。 フィルタ支持フレーム４０２は、ポリプロピレン又は他の溶接可能な高分子材 料の単一の成形部品から形成されるのが好ましい。２つの薄い接続リブ４０６が 、１つのフレーム部材４０８を隣接するフレーム部材４０８に接続するのが好ま しい。上記２つの接続リブ４０６は、溶接作業の間に融解して、溶接されている フレーム部材４０８を露出した濾材に向かって収縮させる。別の実施例において は、隣接するフレーム部材４０８が会合するコーナー部全体に沿って薄く成形さ れたヒンジ止めされた縁部によって、隣接するフレーム部材４０８を互いに接続 することができる。 支持フレーム４０２は、好ましい実施例においては、濾材２０２のプリーツを 有する端部に対して平行な濾材２０２よりも約０．０１５ｃｍ（０．００６イン チ）だけ長く、これにより、支持フレーム４０２は、濾材物質から離れている。 各フレーム部材の寸法は、製造されるフィルタの寸法、濾材の高さ等に依存する 。 隣接するフレーム部材の間のコーナージョイントの長さを極力短くするのが効 果的であるので、本発明の別の実施例においては、プリーツを有する露出した端 部２２０は、上部枠１０２が位置決めされた後で且つフレームアセンブリが溶接 される前に、支持フレーム２１０の平坦面に接するように平坦化される。この作 業は、幾つかの方法によって行うことができる。加熱された簡単なプレート又は ローラを用いて、露出されて張り出しているプリーツを有する端部２２０を任意 の態様で平坦化することができる。より精度の高い調節が必要な場合には、張り 出している濾材２２０を受け入れる凹陥した溝を有する加熱プレートが、上部及 び下部の枠１０２、２０４の間の境界面の上でプリーツ端部（プリーツを有する 端部）を中心決めすることができる。張り出したプリーツ端部２２０を「平坦化 」することにより、フレームは圧縮されたプリーツの両端部を越えるだけで良い ので、フレームの内側の長さを最小限にすることができる。これにより、溶接作 業の間にフレーム部材４０８が収縮しなければならない距離を最小限にすること ができる。 支持フレーム４０２が適所に位置決めされると、上部支持部材（枠）１０２が 自由に浮動していない場合には、該上部支持部材を再度下部枠２０４に嵌合させ る。フィルタ支持フレーム４０２は、上部及び下部の両方の枠１０２、２０４に 設けられている保持タブ２１４の間で緩く嵌合する。次に、当業界で周知の超音 波溶接装置の一部である超音波ホーン４０４を各々のフレーム部材４０８に対し て水平方向に圧接させる。濾材２０２の張り出しているプリーツ端部２２０に対 応するフレーム部材４０８を溶接する時には、超音波ホーン４０４をフレーム部 材４０８に圧接させることによって、該フレーム部材を、張り出している曲がっ た材料２２０に向かって収縮させて該材料に圧接させる。超音波エネルギは、超 音波ホーン４０４が支持フレーム部材４０８に圧接されると同時に、超音波ホー ン４０４に与えられるのが好ましい。 超音波ホーン４０４を通して放出される超音波エネルギは、濾材のプリーツ端 部とフレーム部材４０８の対応する内側面との間に溶接部を形成する。その結果 生じた溶接部は、図８に示すように、「Ｔ」字型の断面を有している。フレーム 部材４０８に与えられた超音波エネルギは、支持フレーム４０２のヒンジ止めさ れた薄い縁部４０６を融解させる。これにより、フレーム部材４０８は収縮して 、支持フレームの両方のプリーツ端部の壁部２１０に、あるいは、支持フレーム の両方の非プリーツ端部（プリーツをもたない端部）の平坦な側縁部２１６に圧 接される。 フレームの側部パネルの長さが超音波ホーン４０４の幅よりも長いフィルタア センブリの場合には、製造プロセスにおいて超音波ホーン４０４を再位置決めし 、その後、同じ側部パネル４０８に対して溶接プロセスを繰り返すことができる 。 上述の溶接プロセスは、他のフレーム部材４０８に対して繰り返される。２つ の溶接ホーン４０４を用いて、反対側のフレーム部材４０８の溶接作業を同時に 行うのが好ましい。例えば、フィルタアセンブリの張り出している両方のプリー ツ端部２２０は、一組の超音波溶接ホーンを用いて、対応するフレーム部材４０ ８に同時に溶接され、次に、濾材の露出した両方の非プリーツ側部２０８が、対 応するフレーム部材に同時に溶接される。上記溶接工程は、総てのフレーム部材 が対応する露出した濾材物質に溶接されるまで、繰り返し実行される。より迅速 な製造サイクルを行う場合には、４つの総ての側部パネルを同時に溶接すること ができる。総てのフレーム部材４０８が濾材２０２の露出した面に溶接された後 に、上部枠１０２を上昇させて、完成されたフィルタアセンブリを取り出す。 図５には、完成されたフィルタアセンブリ５００の斜視図が示されている。図 ６は、図５のフィルタアセンブリの底部の斜視図を示している。完成されたフィ ルタアセンブリは、濾材の全周に沿うフィルタ／フレーム間の接合部に、実質的 に耐漏洩性のシールを確立する。本発明に従って製造されたフィルタアセンブリ ５００は、微粒子又は蒸気の汚染物を含む水、空気又は他の気体から成る流体の 流れを濾過する際に使用するのに適している。 図７を参照すると、超音波ホーン４０４を用いてフレーム部材４０８の一部に 溶接されようとしている濾材の張出し部分２１６を示す横断面図が示されている 。溶接された部分は、図８に示されている。溶接部の強度は、溶接ゾーン８０２ の幅に一部比例する。この寸法は、嵩密度（厚さ）及び張出し部７０２の長さ（ Ｏ_L）の組み合わせである溶接可能な材料の量から展開される。高密度の濾材 を使用する場合には、低密度の濾材を使用する場合に比較して、より小さな張出 し長さ７０２を必要とすることになる。同様に、低い又は限界の相溶性を有する 材料の組み合わせは、濾材のプリーツ部分に沿う張出し部７０２の長さを増大さ せることによって、補償することができる。 溶接ゾーン７０２の材料は、フレームの材料及び濾材の材料から成る複合材料 である。この複合材料は、脆くて、クラックを発生しやすい。この傾向を減少さ せるために、上部枠１０２及び下部枠２０４のコーナ縁部に面取り部７０２、７ ０４を形成する。例えば、各々の上部枠１０２及び下部枠２０４を、両方の鋸歯 状の縁部に沿って、面取りすることができる（４５°×０．５０８ｍｍ（０．０ ２０インチ））。これにより、コーナー部の鋭利な切欠部が排除され、上部枠１ ０２の取り外し、及び、その後の下部枠２０４からの完成されたフィルタアセン ブリの取り外しが容易になる。図７に示すように面取りされた上部枠１０２及び 下部枠２０４を用いることによって、図８に示すように、溶接接合部に材料の積 層部８０４を形成することができる。この材料の積層部８０４は、溶接接合部を 更に強化する。濾材２０２は、フィルタ支持フレーム４０２の内壁に溶接された 後には、フィルタ支持フレームの内壁に対して実質的に直角な平面を形成する。 好ましい実施例においては、一体化された４つのフレーム部材４０８を有する フィルタ支持フレーム４０２が用いられるが、本発明は、フィルタアセンブリの 各側部すなわち辺に個々のフレーム部材４０８を用いて実行することもできる。 この場合には、個々のフレーム部材４０８は、溶接すべき側部で露出されている 濾材に接近して設けられる。個々のフレーム部材は、パネルが露出された濾材に 溶接されている間に、適宜な固定具によって適所に保持することができる。 伝統的な超音波溶接作業においては、溶接すべき材料がそのプロセスに関して 、及び、互いに関して、適合性を有することが基本的に重要である。本発明の好 ましい実施例においては、ポリプロピレンのフレーム材料、及び、ポリプロピレ ンの濾材が使用されているが、濾材に使用される総ての材料が、フレーム部材に 使用される材料と同じである必要はなく、また、超音波溶接に対して適合性を有 する任意の材料の支配的な量を含むことができる。適合性又は相溶性を有する材 料を十分な割合で使用して濾材を製造し、繊維を混合して濾材を形成した後に、 濾 材が適合性又は相溶性を有するようにすることだけが必要なことである。例えば 、超音波溶接に対して適合性を有するポリプロピレン繊維５０％と、超音波溶接 に対して適合性をもたないアクリル系繊維５０％とから成る繊維の混合物を織っ て、最終的な濾材を製造することができ、この濾材は、超音波溶接に対して適合 性を有するようにする十分なポリプロピレンを含んでいる。 溶接に対する適合性をもたない濾材物質に対しては、適合性を有する材料から 形成されたスクリム材料を非適合性を有する材料の上に積層することができる。 選択される材料の唯一の要件は、強固な焼結又は結合を形成し、これにより、フ ィルタアセンブリの構成部品の形状及び物理的な性質に影響を与えないことであ る。 単一のポリマー、混合物又は共重合体（コポリマー）の如き他のタイプのプラ スチックを用いて、支持フレーム４０２を形成することができる。濾材２０２は 、織物、ニードルフェルト（needlefelt）、不織布、編物又は積層体の構造の如 き任意の形態の単一の又は複数の繊維から製造することができるが、本発明は、 そのような材料に限定されるものではない。また、ポリスチレン、ＡＢＳ、ナイ ロン等の超音波溶接に対して適合性を有する総ての材料を使用することも、本発 明の範囲内である。 本発明が必要とする設備投資額は、極めて小さい。周知の他の製造技術とは異 なり、本発明は、浅いプリーツから接近して隔置された深いプリーツまでの範囲 の多様なプリーツの形態にわたって使用することができる。簡単な平板型の超音 波溶接ホーンを側部パネル及び端部パネルに使用することができる。 本プロセスは、多数のプリーツを同時に溶接することができるので、大量生産 に適している。支持フレームの壁部に沿う割り出し作業が、超音波ホーンの移動 量を最小限にし、その精度は重要ではない。実験によれば、広範囲の超音波機械 のパラメータにわたって、極めて高品質の溶接を行うことができる。 特定の実施例に関して本発明を説明したが、上述の記載から当業者には多くの 代替例、変更例、順序又は配列の変更例、及び、変形例が明らかであろう。例え ば、好ましい実施例においては、フィルタアセンブリは超音波溶接されるが、高 周波溶接、高温溶接又は他の適宜な溶接プロセスの如き当業界で周知の他の溶接 技術を利用することができる。また、本発明は、好ましい実施例に示した矩形状 のフィルタアセンブリ以外の総ての形態のフィルタアセンブリ（例えば、円形状 、方形状、台形状等）に適用することができる。例えば、円形のフレーム部材、 及び、実質的に円形の濾材を用いて、円形のフィルタアセンブリを形成すること ができる。従って、本発明は、添付の請求の範囲に入る総ての代替例、変更例及 び変形例を包含するものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. フィルタアセンブリの製造方法であって、 側壁を有する支持部材の上に濾材を置いて前記支持部材によって前記濾材を 保持し、前記濾材の一部が前記支持部材の前記側壁の中の少なくとも１つの側 壁から張り出すようにする定置工程と、 前記濾材の前記張出し部分に接近させてフィルタフレーム部材を位置決めす る工程と、 前記フィルタフレーム部材を前記濾材の前記張出し部分に圧接させる工程と 、 前記フィルタフレーム部材を前記濾材の前記張出し部分に溶接する工程とを 備えることを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 2. 請求項１に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記溶接工は程 、前記フィルタフレーム部材を前記濾材の前記張出し部分に超音波溶接する作 業を含むことを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 3. 請求項１に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、 前記溶接工程は、 溶接ホーンを前記フィルタフレーム部材に接した状態で設け、前記フィルタ フレーム部材を前記濾材の前記張出し部分に圧接させる副工程と、 前記溶接ホーンにエネルギを与えて、前記フィルタフレームを前記濾材の前 記張出し部分に溶接する副工程とを含むことを特徴とするフィルタアセンブリ ブの製造方法。 4. 請求項１に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記支持部材は 、複数の歯を有しており、また、前記濾材は、複数のプリーツを有しており、 更に、前記定置工程は、 前記濾材のプリーツを前記支持部材の複数の歯に整合させる工程を含むこと を特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 5. 請求項３に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記支持部材は 、第１及び第２の支持部材を含んでおり、前記定置工程は、 前記濾材を前記第１の支持部材の上に置く工程と、 前記第２の支持部材を前記濾材の上に置いて、該濾材を前記第１及び第２の 支持フレームの間に位置決めする工程とを含んでいることを特徴とするフィル タアセンブリの製造方法。 6. 請求項５に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記第１及び第 ２の支持部材は、鋸歯状の縁部を有しており、前記第２の支持フレームを前記 濾材の上に置いた時に、前記第１の支持フレームの前記鋸歯状の縁部が、前記 第２の支持フレームの前記鋸歯状の縁部とかみ合うようにすることを特徴とす るフィルタアセンブリの製造方法。 7. フィルタアセンブリの製造方法であって、 周部を有するプリーツ形濾材を準備する工程と、 前記プリーツ形濾材を第１の支持部材の上に置く工程と、 第２の支持部材を前記第１の支持部材に嵌合させて、前記プリーツ形濾材を 前記第１及び第２の支持部材の間に位置決めすると共に、前記濾材の周部の一 部を露出させる工程と、 フィルタフレーム部材を前記露出した濾材の少なくとも一部に付与する工程 と、 前記フィルタ支持フレームを前記露出した濾材の部分に溶接する溶接工程と を備えることを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 8. 請求項７に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記溶接工程は 、前記フィルタ支持フレームを前記露出した濾材に超音波溶接する作業を含む ことを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 9. 請求項７に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記フィルタフ レーム部材は、前記濾材の周部全体を包囲すると共に、内壁を有しており、前 記濾材の露出部分は、前記濾材の内壁に溶接されて、前記濾材が、前記フィル タフレームの内壁に対して実質的に直交する平面を形成するようにすることを 特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 10. 請求項８に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記濾材の周 部は、二対の対向する側部を有する実質的に矩形状の形態を有しており、前 記溶接工程は、 前記濾材の第１の対の対向する側部を前記フィルタフレーム部材に実質的に 同時に溶接する工程と、 前記第１の対の対向する側部を溶接した後に、前記濾材の第２の対の対向す る側部を前記フィルタフレーム部材に実質的に同時に溶接する工程とを含むこ とを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 11. フィルタアセンブリの製造方法であって、 周部を有する支持部材を準備する工程と、 濾材を前記支持部材の上に置き、前記濾材の一部を前記支持部材の周部全体 に沿って張り出させる工程と、 内壁及び外壁を有するフィルタフレーム部材を前記支持部材の周部の回りで 整合させ、これにより、前記支持部材の周部から張り出している前記濾材の部 分を前記フィルタフレーム部材の内壁に接近した状態で位置決めする工程と、 溶接工具を前記フィルタフレーム部材の少なくとも一部に圧接させる圧接工 程と、 前記フィルタフレームの圧接されている部分と前記濾材の張出し部分の一部 との間を溶接する工程とを備えることを特徴とするフィルタアセンブリの製造 方法。 12. 請求項１１に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記圧接工 程は、更に、前記フィルタフレーム部材の一部に圧接されている前記溶接工具 に溶接エネルギを与える工程を含むことを特徴とするフィルタアセンブリの製 造方法。 13. 請求項１１に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記フィル タフレーム部材の溶接により、前記フィルタフレーム部材の部分が前記濾材の 張出し部分に向かって収縮するようにすることを特徴とするフィルタアセンブ リの製造方法。 14. 請求項１１の方法によって製造されることを特徴とするフィルタアセンブ リ。 15. フィルタアセンブリの製造方法であって、 複数の歯及び側壁を有する第１の支持部材を準備する工程と、 プリーツ形濾材を前記第１の支持部材に整合させ、前記濾材の幾つかのプリ ーツを前記第１の支持部材の対応する歯に着座させる工程と、 フィルタフレームを前記第１の支持部材の側壁の回りに置く工程と、 複数の歯及び側壁を有する第２の支持部材を準備する工程と、 前記第２の支持部材を前記第１の支持部材に嵌合させて、前記第１及び第２ の支持部材の歯を互いにかみ合わせ、前記プリーツ形濾材の一部を、該濾材の 周部全体の回りで、前記第１及び第２の支持部材の側壁から突出させる工程と 、 前記フィルタフレームの少なくとも一部を、前記第１及び第２の支持部材の 前記側壁から突出している前記濾材の少なくとも一部に溶接する溶接工程とを 備えることを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 16. 請求項１５に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記溶接工 程は、 超音波ホーンを前記濾材の少なくとも一部に圧接させる工程と、 前記ホーンに超音波エネルギを与える工程とを含むことを特徴とするフィル タアセンブリの製造方法。 17. 請求項１５に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記溶接工 程は、溶接されている前記フィルタフレームの部分を前記濾材に向かって収縮 させることを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 18. 請求項１５に記載のフィルタアセンブリの製造方法において、前記第１及 び第２の支持部材は、４つの側壁を有しており、また、前記フィルタフレーム は、互いに取り付けられた４つの側部パネルを有していて、各１つの側部パネ ルが前記各々の支持部材の側壁に沿って位置決めされており、 前記超音波ホーンを圧接する工程は、 前記超音波ホーンを前記側部パネルの中の選択された１つの側部パネルに圧 接させる作業を含み、 前記超音波エネルギを与える工程は、前記選択された側部パネルを、該選 択された側部パネルに溶接されている前記濾材の突出部分に向けて収縮させる ことを特徴とするフィルタアセンブリの製造方法。 19. フィルタアセンブリであって、 周縁部を有する濾材と、 内壁及び外壁を有するフィルタ支持フレームとを備えており、 前記フィルタ支持フレームは、前記濾材の周縁部の回りに位置しており、前 記濾材の周縁部は、前記フィルタ支持フレームの内壁に対して実質的に直交す る平面上で溶接されていることを特徴とするフィルタアセンブリ。 20. 請求項１９に記載のフィルタアセンブリにおいて、前記フィルタ支持フレ ームは、複数の独立したフィルタフレーム部材を含んでいることを特徴とする フィルタアセンブリ。 21. 請求項１９に記載のフィルタアセンブリにおいて、前記濾材は、プリーツ 形濾材を含むことを特徴とするフィルタアセンブリ。 22. 請求項１９に記載のフィルタアセンブリにおいて、前記濾材は、超音波溶 接、高周波溶接、及び、高温溶接から成る群から選択された溶接プロセスによ って、前記フィルタ支持フレームに溶接されていることを特徴とするフィルタ アセンブリ。 23. 請求項１９に記載のフィルタアセンブリにおいて、前記フィルタ支持フレ ームは、複数の伸縮可能なフレーム部材を備えており、これらフレーム部材は 、前記濾材が前記フィルタ支持フレームの内壁に溶接される時に、前記濾材の 周縁部に向かって収縮するように構成されたことを特徴とするフィルタアセン ブリ。 24. 請求項２２に記載のフィルタアセンブリにおいて、当該フィルタアセンブ リは、方形、矩形、円形、台形及び楕円形から成る群から選択された形状を有 していることを特徴とするフィルタアセンブリ。