JP2001517229A - カルボン酸ビニルエステルの製造方法 - Google Patents

カルボン酸ビニルエステルの製造方法

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JP2001517229A JP54168998A JP54168998A JP2001517229A JP 2001517229 A JP2001517229 A JP 2001517229A JP 54168998 A JP54168998 A JP 54168998A JP 54168998 A JP54168998 A JP 54168998A JP 2001517229 A JP2001517229 A JP 2001517229A
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ロバート ゾーラー,ジョセフ
ウェイン レーン,ドナルド
ホーキンス クィルコ,エレノア
ウェイン,ジュニア フラー,ドゥウェイ
ドナルド バーニッキ,スコット
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イーストマン ケミカル カンパニー
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 脂肪族アルデヒド及びケトンから選ばれるカルボニル化合物と脂肪族カルボン酸の無水物とからカルボン酸ビニルエステルを生成させる反応ゾーン、並びに、反応ゾーンからカルボン酸ビニルエステルを回収し、カラム内に含まれるその他の化合物から実質的に分離する蒸留ゾーンを含む反応性蒸留方法により、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステルを製造する方法を開示する。このプロセスは、公知の類似のプロセスに比べて明らかに少ない設備しか必要としないので、このプロセスを運転するプラントの建設コストを実質的に低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】 カルボン酸ビニルエステルの製造方法 本発明は、脂肪族カルボン酸のビニルエステルを生成する新規な方法に関する 。更に詳しくは、本発明は、アルデヒド又はケトンなどの脂肪族カルボニル化合 物と、脂肪族カルボン酸の無水物とからカルボン酸ビニルエステルを生成させる 反応ゾーン、並びにカルボン酸ビニルエステルをカラム内に含まれるその他の化 合物から実質的に分離することにより回収する蒸留ゾーンを含んでなる反応性蒸 留方法によって、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエス テルを製造することに関する。 発明の背景 ビニルエステル、特に酢酸ビニルは最も有用な工業有機化合物の一つである。 カルボン酸ビニルエステルのポリマー又はコポリマーは、被覆剤、接着剤及び繊 維において有用であり、これらポリマー及びコポリマーの誘導体には、さらに一 層多様な用途が見出されている。例えば、W.DanielsのKirk-Othmer Encyclopedi a of Chemical Technology、第3版、第23巻、第817〜847頁(1978年)並びに、 C.E.Sumner及びJoseph R.ZoellerのVinyl Acetate in Acetic Acid and Its Der ivatives,(V.H.Agreda and J.R.Zoeller編Marcel Dekker,NY刊行)、第12章、第 225〜240頁(1993年)を参照されたい。 現在製造されている酢酸ビニルのほとんどは、酢酸をエチレンに添加すること により(反応I)、より少ない割合では、酢酸をアセチレンに添加することによ り(反応II)、製造されている。 (I)CH2=CH2+AcOH+1/2O2→AcOCH=CH2+H2O (II)CH≡CH+AcOH→AcOCH=CH2 (式中、Acはアセチルである。) しかしながら、何れの方法にも不利な点がある。アセチレンプロセスの不利な 点には、アセチレンの不足及びアセチレンの使用に伴う安全上の懸念が含まれる 。気相エチレンプロセスは精製された酸素が必要であり、エチレン−酸素−酢酸 混合物の爆発限界下で操作せざるをえない。従って気相法では、いつでも安全に 存在できる酸素量のために低転換率となる。この必要条件は、循環のループが本 質的に大きくなるので、著るしいコスト増となる。液相エチレン法では、腐食性 の非常に強い環境が採用されており、高価な構造材料を必要とする。液相プラン トの初期取得価格が高価であることが、液相法を気相法よりもさらに魅力の少な いものにしている。 第三の方法は、無水酢酸をアセトアルデヒドと反応させて二酢酸エチリデンを 発生させ(反応III)、その生成物を酢酸と酢酸ビニルに分解する(反応IV)こ とにより酢酸ビニルを製造する。 (式中、Acはアセチルである。) このプロセスはつい最近まで工業的に行われていたが、無水酢酸が高価である こと及び操作上いくつかの欠点があることにより用いられなくなった。このプロ セスは文献中に多量に記載されてきた。例えば、上記で引用したKirk-Othmer En cyclopedia of Chemical Technology、米国特許第2,425,389号及び同第2,859,24 1号、英国特許出願公開第2,013,184A号並びにHydrocarbon Processing and Pet roleum Refiner、第44(11)巻、第287頁(1965年)を参照されたい。無水酢酸 −アセトアルデヒドプロセスの操作上の欠点は、 含まれる反応が平衡反応であるという事実に起因する;従って、反応(III)と (IV)の成分が一連の蒸留工程中に実質的な量として同時に存在している。 計画し、そして運転した結果によれば、無水酢酸−アセトアルデヒドプロセス は5つの主な操作単位を用いる。模式的な方法は、Kirk-Othmer Encyclopedia o f Chemical Technology、第3版、第23巻(1978年)の第824頁に示されている。 Kirk-Othmerは次の操作工程について述べている:(1)アセトアルデヒドと無 水酢酸を酸触媒の存在下に反応させて、アセトアルデヒド、無水酢酸、酢酸ビニ ル、二酢酸エチリデン及び酢酸の平衡混合物を生じさせ(反応器);(2)二酢 酸エチリデン、無水酢酸及び触媒をアセトアルデヒド、酢酸ビニル及び酢酸から 分離し(反応塔);(3)アセトアルデヒドを酢酸ビニル及び酢酸から分離し( ライトエンドタワー(Light-ends tower));(4)酢酸副生物を酢酸ビニルから 分離し(酸ストリッパー塔);そして(5)酢酸ビニルを精溜する(酢酸ビニル 仕上げ塔)。開示された方法にはまた、固体取り出しのための排出口が準備され ている。所望の物質が最も蒸発しにくい成分ではなく、「中間の沸点を有するも の(mid-boiler)」であるということがこのプロセスを一層複雑にしている。反 応(III)及び(IV)における平衡が、物理的に生成物を触媒から分離すること により又は触媒を中和することにより終結するまでは、蒸留は最も蒸発しにくい 成分である、アセトアルデヒドの生成に好都合である。平衡を酢酸ビニルの生成 の方向に移動させ、アセトアルデヒドへの逆反応を抑制するためには、米国特許 第2,859,241号に記載されたように、アセトアルデヒドに対する無水酢酸の比率 を少なくとも2:1〜4:1として反応器(1)を操作し、且つ米国特許第2,42 5,389号に特定されているように、二酢酸エチリデンに対する無水物の比率を好 ましくは5:1〜15:1として、反応器(1)及び反応塔(2)を運転すること が必要である。 無水酢酸の技術におけるここ20年にわたる進歩、例えば酢酸メチルの一酸化炭 素によるカルボニル化により無水酢酸を製造することなどが、無水酢酸製造のコ ストを改善してきた。この進歩が、この工業を、一酸化炭素及び、必要に応じて 水素(合成ガス)を利用する方法に転換したいという要求と結びついて、二酢酸 エチリデンを生成する多くの方法を導き出した。例えば、前記で引用した引用文 献Vinyl Acetate並びに、J.Gauthier-Lafaye及びR.PerronによるMethanol and C arbonylationの英訳、Imprimerie CD編、Saint-Herblain,France刊行の第201〜 224頁(1987年)に記載された方法を参照されたい。これらの方法のそれぞれの 目的は、現存する技術によって酢酸ビニルモノマーを生成することである。しか しながらこれらの刊行物の何れにも、現存する方法の改善について何ら記載され ておらず、従ってアセトアルデヒド及び無水酢酸を、二酢酸エチリデンを介して その残存下に酢酸ビニルに転換する、その基本的な問題点については記載されて いない。 発明の要約 本発明は、カルボニル化合物とカルボン酸無水物からカルボン酸ビニルエステ ルの製造方法を提供する。本発明の方法は、カルボン酸無水物を反応性蒸留カラ ム(RDC)の中間部に供給し、一方、カルボニル化合物をRDCの下部に供給し、そし て、カルボン酸ビニルエステルを含む生成物を取り出すことを含む。反応物であ る無水物に対応するカルボン酸副生物は、RDCの上部からカルボン酸ビニルエス テルと共に取り出してもよく、又はRDCの上部から個別の副生抜き出し物として 取り出してもよい。未反応カルボニルは、RDCの頂 部からカルボン酸ビニルエステルと共に取り出してもよく、又は別々に取り出し 、RDCの底部に循環してもよい。未反応無水物及びジカルボン酸アルキリデンは 、RDCの基部から取り出し、そしてRDCの中間部に循環することができる。カルボ ン酸ビニルエステル生成物は、さらに1つ又は2つの補助の蒸留器で精製するこ とができる。 図面の簡単な説明 図1は本発明の態様を図示したものであり、また、本発明に用いるための適当 な装置を示している。 図2は本発明を図示したものであり、RDCからのカルボン酸副生物は個別の側 部抜き出しとして抜き出される。 図3は本発明を図示したものであり、この図ではカルボン酸副生物を抜き出し 、精製する。 図面については以下でさらに詳細に記載される。 発明の詳細な説明 上記のように、本発明は脂肪族カルボン酸のビニルエステルを生成する新規な 方法である。本発明において、カルボン酸ビニルエステルは、アルデヒド又はケ トンなどのカルボニル化合物とカルボン酸の無水物とを、反応性蒸留カラムの反 応ゾーンで反応させることにより製造する。カルボン酸ビニルエステルは、次ぎ に蒸留ゾーンにおいて回収し、その他の化合物から実質的に分離する。 本発明者らは、カルボニル化合物とカルボン酸無水物から酢酸ビニルのような カルボン酸ビニルエステルを製造するための、単位操作が低減した(すなわち、 僅かな設備しか必要としない)、改良方法を開発してきた。単位操作の低減は初 期コスト及びプラント操業 コストを、明らかに少なくする。これらの利点は、カルボン酸ビニル生成物を生 成させ、最初に分離する、向流式反応性蒸留工程を利用することにより提供され る。 本発明の方法は、式: (式中、R1は炭素原子1〜5のアルキルである) の脂肪族カルボン酸無水物をRDCの中間部に供給し、 式: (式中、R2は炭素原子1〜5のアルキルであり、R3はメチル又はエチルであり 、そしてR4は炭素原子1〜4のアルキルであるがR3とR4の合計炭素含量は5 以下である) の脂肪族カルボニル化合物をRDCの底部に供給し;そして、 式: (式中、R1は上記で定義されたとおりであり、R5及びR6は、それぞれ独立し て、水素又は炭素原子4以下のアルキルであるがR5とR6の合計炭素含量は炭素 数4以下であり、R7は水素又は炭素原子3以下のアルキルであり、そしてR8は 炭素原子1〜4のアルキルであるがR7とR8の炭素原子の合計は炭素数4以下で ある) のカルボン酸ビニルエステルを含んでなる生成物の流れをRDCの上部から取り出 してカルボン酸ビニルエステルを製造する。このカル ボン酸ビニルエステル生成物は、少なくとも1つの追加の蒸留器で精製すること ができる。 本方法においては、前記無水物及びカルボニルを、酸触媒の存在下に、RDCの 下半分内を向流に流し、そしてRDCの基部の温度は無水物の沸点プラス0℃〜50 ℃に保持し、且つRDCの頂部の温度をカルボン酸ビニルエステルの沸点より55℃ 低い温度又は70℃高い温度に保持する。 本方法は、副生カルボン酸をRDCの頂部からカルボン酸ビニルエステルと一緒 に生成物の流れとして取り出すことを更に提供する。或いは、カルボン酸は、個 別の生成物として、RDCの上部のカルボン酸ビニルエステル取り出し位置より低 い位置から取り出してもよい。未反応のカルボニルもまた、RDCの頂部から生成 物の流れとして取り出すことができ、又はRDCの頂部からの個別の生成物として 取り出すことができ、そしてRDCの底部に循環することができ;未反応のカルボ ニルは、RDCに再導入する前に、さらに精製することができる。 本発明の方法はまた、未反応無水物及び式 (式中、R1〜R4は前記定義したとおりである) のジカルボン酸アルキリデンを含む流れをRDCの基部から取り出し、そしてその 流れをRDCの中間部に循環することを提供する。以下に記すように、酸性触媒は 未反応無水物及びジカルボン酸アルキリデンと一緒に、RDCの中間部に循環する ことができる。 即ち、本発明の態様は、 (1)脂肪族カルボン酸無水物を反応性蒸留カラム(RDC)の中間部に供給し; (2)脂肪族カルボニル化合物、例えば炭素原子2〜6を含むアルデヒド又は 炭素原子3〜6を含むケトンをRDCの底部に供給し; (3)カルボン酸ビニルエステルを含む流れをRDCの上部から取り出し; (4)工程(1)で供給された無水物に対応するカルボン酸を、RDCの上部か ら工程(3)における生成物の流れの一部として取り出すか、又は、必要に応じ て個別の生成物として、RDCの上部の工程(3)におけるカルボン酸ビニルエス テル取り出し位置より低い位置から取り出し; (5)未反応カルボニル化合物を、RDCの上部から工程(3)における生成物 の流れの一部として取り出すか又は、必要に応じて、個別の生成物としてRDCの 頂部から取り出し、そして、必要に応じてさらに精製した後、取り出された未反 応のカルボニルをRDCの底部に循環させ; (6)無水物及びカルボニル化合物に由来するジカルボン酸アルキリデンを含 む流れ及び(1)の無水物をRDCの基部から取り出し、そしてその流れをRDCの中 部に循環し;そして (7)工程(3)におけるカルボン酸ビニルエステルを、1つ又は2つの追加 の蒸留器で更に精製して、カルボン酸ビニルエステルを含む生成物を得る; ことを含んでなるカルボン酸ビニルエステルの製造方法であって、 酸性触媒をRDCの下半分に保持し、RDCの基部の温度を無水物の沸点プラス0℃ 〜50℃に等しい温度に保持し、且つRDCの頂部の温度をカルボン酸ビニルエステ ルの沸点マイナス55℃からプラス70℃までの温度に保持するカルボン酸ビニルエ ステルの製造方法である 。 本発明の方法において、無水物及びカルボニル化合物は向流に流し、そして酸 性触媒の存在下に、RDCの反応ゾーンの全域で反応して前記反応(III)に従いジ カルボン酸アルキリデンを生成する。このようにして生成したジカルボン酸アル キリデンは、混合物中で最も高い沸点を有する成分であり、直ちに反応ゾーンの 下部(すなわち、温度が最も高い)に移動し、そこで反応(IV)に従って分解し て、カルボン酸ビニルエステル及び、前記工程(1)で供給された脂肪族カルボ ン酸無水物に対応するカルボン酸を生成する。前記反応(IV)は反応ゾーンの全 域にわたってある程度は起こるが、主に下半分で起こる。反応(IV)の生成物で ある、カルボン酸ビニルエステル及び脂肪族カルボン酸は、無水物又はジカルボ ン酸アルキリデンの何れよりも沸点が低いので、RDCの反応ゾーンからより上部 の蒸留部に移動し、そこで製品として得ることができる。 上方に向かうほとんどのカルボニル化合物は、下方に向かう無水物に捕捉され るか又は無水物と反応するが、過剰のカルボニル化合物は、RDCの上部から、カ ルボン酸ビニルエステル生成物の流れと共に取り出してもよく、又は、必要に応 じて、個別の頂部生成物としてRDCから取り出してもよい。以下により詳細に記 載するように、RDCから得られるカルボン酸ビニルエステル生成物は、98%又は それ以上の純度を有するカルボン酸ビニルエステルを提供するために、1つ又は 2つの蒸留器中で蒸留することにより精製し、カルボン酸副生物、任意のカルボ ニル化合物及び場合によっては少量の無水物を除去する。 本発明は、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第3版、第2 3巻、第824頁(1978年)及びHydro-carbon Processing and Petroleum Refiner 、第44(11)巻、第287頁(1965年) に記載されたものと同じ化学反応に従って進行する。しかしながら、本発明は、 反応性蒸留カラムを用いているが、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Tec hnology、第3版(1978年)の第23巻、第824頁に記載されている方法よりも、遙 かに少ない設備しか必要としないことは明らかである。加えて、本発明は、米国 特許第2,425,389号及び米国特許第2,859,241号に記載された方法に比較して、カ ルボン酸ビニルへの同水準の転換率を達成するのに遙かに少ない割合の反応物し か必要としない。さらに、本発明はカルボン酸ビニルエステル生成物における不 純物である、飽和カルボン酸エステルを実質的に生成しない。これに対して、酢 酸ビニルを製造するための従来の気相エチレン法では、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、第A27巻、第824頁(1996年)に記載され ているように、酢酸ビニル生成物の、かなりの量で且つ除去困難な不純物である 酢酸エチルが製造される。 本方法の脂肪族カルボン酸無水物は、炭素原子4〜12を含んでいてよい。代表 的なカルボン酸無水物は、式 (式中、R1は炭素原子1〜5のアルキルである) を有する。プロピオン酸無水物、特に酢酸無水物が好ましい。 脂肪族カルボニル反応物は、炭素原子2〜6を含む脂肪族アルデヒド又は炭素 原子3〜6を含む脂肪族ケトンであることができる。そのようなアルデヒド及び ケトンの例は、式 (式中、R2は炭素原子1〜5のアルキル、R3はメチル又はエチ ルであり、R4は炭素原子1〜4のアルキルであるが、R3とR4の合計炭素含量 は5以下である) により限定される。 カルボン酸無水物及びカルボニル化合物は、酸性触媒の存在下に反応して、例 えば、式 (式中、R1,R2,R3及びR4は前記定義したとおりである) を有するジカルボン酸アルキリデンエステルを生成する。ジカルボン酸アルキリ デンエステルは、RDC内の蒸留ゾーンで分解して(cracked、又はdecomposed)、カ ルボン酸ビニルエステル及び脂肪族カルボン酸を生成する。これらのカルボン酸 ビニルエステル及び脂肪族カルボン酸は、式(式中、R1は前記定義したとおりであり、R5及びR6は、それぞれ独立して、 水素又は炭素原子1〜4のアルキルであるが、R5とR6の合計炭素含有量は4以 下であり、R7は水素又は炭素原子3以下のアルキルであり、そしてR8は炭素原 子1〜4のアルキルであるが、R7とR8の炭素原子の合計は炭素数4以下である ) により示される。 本発明において、カルボニル化合物は反応性蒸留カラムの底部、例えば再気化 器(reboiler)に又はカラム側部で、脂肪族カルボン酸無水物の供給口より下の 下方の理論平衡段1もしくは2の位置より高くない位置に供給する。好ましくは カルボニル化合物は、再気 化器又は再気化器の上の理論平衡段数1〜5の位置に供給する。最も好ましくは 、カルボニル化合物は再気化器に供給する。所望ならば、カルボニル化合物はそ のカラムの多数の位置に供給してもよい。 脂肪族カルボン酸無水物は、RDCの中間部に供給する。RDCの中間部とは、カラ ムのカルボニル供給口より上で、且つ理論平均段数が少なくとも1〜2の位置、 好ましくは理論平衡段数5〜40でカルボン酸ビニル生成物の抜き出し口より低い 位置、より好ましくは理論平衡段数15〜25の位置として定義することができる。 所望ならば、カルボン酸無水物はカラムの複数の位置に供給してもよい。 無水物の供給口がカルボニル供給口の上であり、2つの供給口が理論平衡段数 で少なくとも1〜2、好ましくは理論平衡段数5〜45、より好ましくは理論平衡 段数15〜30だけ離れていることが、正常なカラム操作にとって、そして反応物の 必要な比率を低下させて反応物の高転換率を達成するために重要である。 カルボン酸無水物及びカルボニル化合物は、カルボニル化合物:無水物のモル 比を0.25:1〜6:1、好ましくは1:1〜3:1、より好ましくは1:1〜1. 75:1に維持する割合でRDCに供給する。 前記のように、無水物及びカルボニルは、分解されることなくカラムの底部に 落ちてくる若干のジカルボン酸アルキリデンを生成する。 カルボン酸無水物、ジカルボン酸アルキリデン及び、使用する場合、均一触媒 の混合物は、カラムの底部から連続的に抜き出し(底流物(underflowed))、さ らに反応させるためにカラムの中間部に循環する。この循環の流れには、前記の ように、新しい無水物供給のために特定された任意の位置に供給することができ る。必要なら 、底流の一部又は全部は、引き続き工程中に生成したスラッジ/高沸点物を取り 除くために精製することができる。典型的には、カラムの底流の一部は、熱交換 器(再気化器)を通り、本方法を運転するための熱を供給するためにカラムの底 部に戻る。 反応ゾーンにある酸性触媒は、低いか又は無視しうる揮発性を有する均一な酸 、例えばスルホン酸とすることができる。例としては、炭素原子10以下のアルキ ルスルホン酸又は、ベンゼンスルホン酸若しくはトルエンスルホン酸のような芳 香族スルホン酸を含む。さらに酸性触媒は、固体非溶解性無機酸、例えば珪酸ア ルミニウム又は酸化チタンとすることができる。酸性触媒は、酸性イオン交換樹 脂のような酸性不均一物質から選択してもよい。そのような樹脂の例としては、 スルホ基を有するスチレン−ジビニルベンゼンポリマー物質、モンモリロナイト クレイ、シリカ−アルミナ、チタニア等を含む。均一触媒は、用いる際、通常、 RDCの基部から未反応カルボン酸無水物と共に取り出し、両方ともカラムに循環 する。 本発明方法の連続操作の間、カラム基部の温度はカルボン酸無水物の沸点プラ ス0〜50℃に保つ。無水酢酸及びアセトアルデヒド反応体を用い、且つ大気圧で 操作するとき、基部の温度は、通常140℃〜165℃、好ましくは145℃〜155℃であ る。これらの基部の温度は、典型的には、カラム頂部における温度を形成し、カ ルボン酸ビニルエステルの沸点マイナス55℃からプラス70℃の温度に等しい。無 水酢酸及びアセトアルデヒド反応物を用い、且つ大気圧で操作するとき、カラム 頂部の温度は、通常25℃〜90℃、好ましくは40℃〜80℃である。本発明者らのプ ロセスでは、圧力0.25〜10バール(絶対)で操作し、好ましくは操作圧1〜5バ ール(絶対)、より好ましくは2.5〜4.5バール(絶対)で操作する。 本発明に用いられる反応性蒸留カラムは反応ゾーン及び蒸留ゾー ンを含む。一般に反応ゾーンは、カルボニル化合物供給口からカルボン酸無水物 供給口までの間のカラム内の容量である。反応ゾーンより上で幾らかの反応が起 こってもよいが、酸性触媒は反応ゾーン内に維持され、そこでほとんどのジカル ボン酸アルキリデン及びカルボン酸ビニルの生成が起こる。反応ゾーンの上のカ ラム内部は蒸留ゾーンであり、そこで共生成物であるカルボン酸ビニルエステル 及びカルボン酸は高沸点物質から分離され、カラムから取り出される。 カルボン酸ビニルエステル及びカルボン酸は、オーバーヘッド生成物として任 意の過剰なカルボニル化合物と共に取り出し、又は、必要に応じて、カルボニル 化合物オーバーヘッド生成物より下の蒸留ゾーンから側部抜き出し物(sidedraw )として抜き出すことができる。カルボン酸ビニルエステル及びカルボン酸は蒸 留ゾーン、典型的には少なくとも理論平衡段数1〜2の位置、好ましくは無水物 供給点より上の理論平衡段数5〜40の位置、より好ましくは無水物供給点より上 の理論平衡段数15〜25の位置から抜き出し、そして過剰なカルボニル化合物を抜 き出すところより下の理論平衡段数0〜20の位置、好ましくは過剰なカルボニル 化合物を抜き出すところより下の理論平衡段数0〜15の位置から抜き出す。 或いは、カルボン酸はカルボン酸ビニルと無水物との間の中間沸点物であるの で、カルボン酸は蒸留ゾーンで高濃度バンドとすることができる。このようにカ ルボン酸は、カルボン酸ビニル生成物取り出し位置の下の別の側部抜き出し物と して取り出すことができる。カルボン酸の側部抜き出し物は、別の生成物として 高純度カルボン酸を得るため、サイドのストリッパーカラムでさらに精製するこ とができ、その頂部抜出物は主装置である反応性蒸留カラムに戻す。カルボン酸 を、別の蒸留ゾーン下部の側部抜き出し物として取り 出す場合、カルボン酸ビニルは蒸留ゾーンでより高濃度にすることが可能であり 、同様に側部抜き出し物として高濃度で取り出すことができ、必要に応じて、サ イドストリッパーで未反応カルボニル化合物から分離することができる。 RDCから抜き出されたカルボン酸ビニル生成物の流れは、典型的には、カルボ ン酸ビニルに加えて、副生物のカルボン酸0〜60モル%、未反応カルボニル化合 物0〜75モル%、並びに高沸点アルデヒド及びジカルボン酸アルキリデンなどの その他の物質5モル%以下を含む。更に典型的には、カルボン酸ビニル生成物の 流れは、カルボン酸ビニル及びカルボン酸をモル比1:1で含み、且つ未反応カ ルボニル化合物を15〜30モル%含む。 無水物の高転換率、例えば少なくとも75モル%の、好ましくは90モル%より大 きい、より好ましくは95モル%より大きい転換率を達成するために、反応性蒸留 カラムの反応ゾーンには、大きな界面面積と滞留時間を付与するため、当該技術 分野で公知の気/液接触装置を装備する。均一触媒、例えばベンゼンスルホン酸 を用いるときには、反応ゾーンには、米国特許第4,535,595号に記載されている ような、高い堰(weir)、高いバブルキャップライザー(high bubble cap riser )、大きな入口及び逆流ゾーンの水溜を有する慣用の逆流トレイを装備できる。 不均一触媒、例えば酸性イオン交換樹脂を用いるときには、反応ゾーンには、気 体と液体を通過させ、米国特許第5,338,518号に記載されているようなランダム に充填された触媒粒、又は米国特許第4,215,011号、同第4,232,177号、同第4,24 2,530号及び同第4,443,559号に記載されているような触媒のベールもしくはバッ グを支持し保留させる多孔板を装備できる。均一及び不均一両方の触媒のための 反応性蒸留気−液触媒器に適した、他の態様も可能である。 十分な転換率にとって必要な反応混合物のカラム中の滞留時間は、かなり、個 々の触媒、使用する量又は濃度、カラム圧(及びそれに伴う温度)、並びに無水 物に対するカルボニルの比などの他の工程変動要因に基づいて変化することがで きる。本明細書で使用する、「滞留時間」とは、反応ゾーンのトレイ中の残留液 容量を反応ゾーン中の反応混合物の平均液体容量流速で除した値である。通常、 滞留時間は少なくとも15分、好ましくは20分〜60分の範囲である。 反応性蒸留カラムの蒸留ゾーンには、汎用の蒸留を行うのに適した、当該技術 分野で公知の何らかの気/液接触装置が設けられる。蒸留ゾーンにおける気/液 接触装置は、限定するものではないが、クロスフローシーブ、バルブ、もしくは 、バブルキャップトレイ、 な構造充填物、又は、バール・サドル(berl saddles)、Intalox 。これらの、そしてその他の適当なタイプの気/液接触装置については、Kister ,H.Z.のDistillation Design,Mcgraw-Hill,New York(1992年)刊、第6及び 8章に詳細に記載されている。 本プロセスの間に、ポリマー生成を防止又は禁止するのに、重合禁止剤を、例 えばRDCに加えることが望ましい。重合禁止剤は任意の好都合な方法で加えられ ることができる。重合禁止剤は、ヒンダードフェノールもしくはヒドロキノン、 ヒドロキノン誘導体又は銅塩のようなフェノール化合物又は銅化合物とすること ができる。或いは、重合禁止剤の添加の必要性を除去するために、蒸留ゾーンに 銅充填材料を使用してもよい。 RDCから抜き出されたカルボン酸ビニル生成物の流れは、1つ又は2つの蒸留 操作において分別蒸留によりさらに精製することがで きる。例えば、カルボン酸ビニル/カルボン酸生成物及び過剰のカルボニル化合 物がRDCから単一の頂部生成物として取り出される場合、その生成物の流れはカ ルボニル化合物分離カラムの側部、例えばその中間部に供給することができ、こ のカラムの頂部から過剰なカルボニル化合物を取り出し、カルボン酸ビニル、カ ルボン酸及びカルボン酸無水物のような少量重質不純物(即ち、底流)をカラム の基部又は底部から取り出す。典型的には、カルボニル化合物分離カラムの基部 の温度は、カルボン酸ビニルの沸点プラス10℃〜30℃の温度に保持する。このカ ラムの頂部の温度は、通常カルボニル化合物の沸点プラス0℃〜35℃に等しい。 カルボニル化合物は、次いでその一部又は全部が、新しいカルボニルをRDCに供 給する任意の位置でRDCに循環することができる。 カルボン酸ビニル及びカルボン酸が一緒になったカルボニル化合物分離カラム からの底流は、典型的には、カルボン酸ビニルのカルボン酸に対するモル比が1 :1であるが、次いでさらに仕上げ蒸留工程に付して、カルボン酸ビニルをその カラムの頂部から取り出し、そしてカルボン酸及びカルボン酸無水物のような何 らかの少量重質不純物は、そのカラムの基部又は底部から取り出される。カルボ ン酸ビニル/カルボン酸の流れは、その仕上げカラムの側部に、典型的にはその 中間部に供給する。その仕上げカラムの基部の温度は、カルボン酸の沸点プラス 0℃〜20℃に等しい温度に保持する。仕上げカラムの頂部の温度は、普通はカル ボン酸ビニルエステルの沸点プラス又はマイナス10℃、更に通常はカルボン酸ビ ニルエステルの沸点プラス又はマイナス5℃に等しい。カルボニル分離カラム及 び仕上げカラムは両方とも、反応性蒸留カラムを操作するときの圧力に近似した 圧力で操作することができる。少なくとも98%、好ましくは少なくとも99%、よ り好ましくは少なくとも99.5%の純度を 有するカルボン酸ビニル生成物が、仕上げカラムから、頂部生成物として、又は 、必要に応じて、供給物質の供給点の上で容器の頂部に近いカラム上の位置から の側部抜き出し物として得られる。 添付の図1,2及び3は、本発明の原理を具体化した3つのシステムを説明す る工程フローダイヤグラムである。カルボン酸ビニルの方法を、これらの図面に より説明する、具体的な方法を修正することによって操作するということは勿論 あり得ることである。例示された方法は、いろいろなカルボン酸ビニルエステル の製造に使用できるが、図面は、本明細書においてはアセトアルデヒドと無水酢 酸からの酢酸ビニルの製造として記載されている。その方法における材料の1気 圧での沸点は: 無水酢酸=140.0℃ 酢酸=118.0℃ 酢酸ビニル=73.3℃ アセトアルデヒド=20.4℃ 二酢酸エチリデン=164.4℃ 図1を参照すると、無水酢酸は導管1を通って、反応性蒸留カラム(RDC)2の 中間部に供給する。均一触媒、例えばベンゼンスルホン酸を用いるとき、新しい 均一触媒は無水酢酸と混合し、導管1を通って一緒に供給する。ライン17の新し いアセトアルデヒドは、ライン25の循環アセトアルデヒドと混合し、熱交換器11 及びライン12を通してRDCの下部に供給する。無水酢酸、二酢酸エチリデン、少 量の酢酸、酢酸ビニル、高沸点タール及びスラッジ、並びに、あるとすれば均一 触媒を含む液体底流の流れは、ライン9を通してRDCから取り出し、その一部、 例えば10〜95重量%は、ライン10、熱交換器11及びライン12を通してRDCに循環 する。その残りのカラム液体底流は、スラッジ除去ユニット14にライン13により 供給し、そこで、例えばワイプトフィルム又は薄膜蒸発器によって、少量のスラ ッジと高沸点物をラインシステムから15を介して除去する。スラッ ジ除去ユニット14からの低沸点の流れは、RDCに導管16を通して循環する。或い は、底流の流れ13の一部分、例えば50〜95重量%は、導管18によってRDC2の中 間部へ直接循環してもよい。この修正された方法においては、普通はカラム2の 底流の僅かな部分だけをスラッジ除去ユニット14に供給する。 RDCの、無水酢酸1とアセトアルデヒド12の供給点の間の部分は、そのカラム の反応部であり、ここで上昇してくるアセトアルデヒドが下降して行く無水酢酸 と接触し、反応して二酢酸エチリデンを生成する。二酢酸エチリデンは、前述し た反応IVに従い、酢酸ビニル及び酢酸と平衡状態にある。反応ゾーンには、大き な界面面積と滞留時間を付与するために、当該技術分野で公知の気/液接触装置 を装備する。均一触媒を用いるときには、反応ゾーンには、米国特許第4,535,59 5号に例示され詳細に記載されているような、高い堰(weir)、高いバブルキャ ップライザー、大きな入口及び逆流ゾーンの水溜を持つ慣用の逆流トレイを装備 することができる。不均一触媒、例えば酸性イオン交換樹脂を用いるときには、 反応ゾーンには、気体と液体を通過させ、米国特許第5,338,518号に記載されて いるようにランダムに充填された触媒粒、又は米国特許第4,215,011号、同第4,2 32,177号、同第4,242,530号及び同第4,443,559号に記載されているような触媒の ベールもしくはバッグを支持し保留させる多孔板を装備することができる。均一 及び不均一の両方の触媒のための反応性蒸留気−液触媒器に適した、他の態様も 可能である。 気化した酢酸ビニル及び酢酸は、未反応のアセトアルデヒドと共にRDC中を上 昇し、カラムの反応部を通過し、蒸留部に入るが、それは無水酢酸供給点1とカ ラムの頂点との間のカラムの部分である。蒸留部には、通常の蒸留を行うのに適 した、当該技術分野で公知 の任意の気/液接触装置を用意する。蒸留ゾーンに於ける気/液接触装置は、限 定するものではないが、クロスフローシーブ、バルブ を含むことができる。これらの、そしてその他の適当なタイプの気/液接触装置 については、Kister,H.G.のDistillation Design,Mcgraw-Hill,New York(19 92年)刊、第6及び8章に詳細に記載されている。 アセトアルデヒド、酢酸ビニル、酢酸及び少量の無水酢酸を含む頂部の気体の 流れは、RDC2から導管3を通して連続的に取り出し、熱交換器5に供給して流 れの一部を凝縮し、非凝縮成分は導管4によりシステムから取り出す。熱交換器 5で作られた凝縮物質の一部、例えば50〜95重量%は、RDC2の上部にライン6 及び7を介して還流として循環する。凝縮物質の残りは、導管8を介してアルデ ヒド回収カラム19の側部に供給する。このカラムは、基部の温度を酢酸ビニルの 沸点プラス10〜40℃、頂部の温度をアセトアルデヒドの沸点プラス0〜35℃とし て操作し、そして、通常の蒸留を行うのに適した、当該技術分野で公知の任意の 気/液接触手段を用意する。この気/液接触設備は、これに限定するものではな いが、クロス バブルキャップトレイを含むことができる。 カラム19に供給された殆どのアセトアルデヒドは、カラム19から 蒸気としてカラムの頂部より導管20を通して除かれ、熱交換器23で凝縮する。非 凝縮気体はライン21を通してパージする。凝縮物質は、典型的にはアセトアルデ ヒド90+重量%からなっており、残渣として酢酸ビニル及び酢酸を含む。熱交換 器23で作られた凝縮物質の流れの一部、例えば55〜75重量%は、ライン22及びラ イン24を介して還流としてカラム19の上部に循環する。凝縮物質の残りはライン 25を介してRDC2に循環する。 カラム19からのライン28中の底流生成物は、生成物酢酸ビニル及び副生物酢酸 を含んでおり、熱交換器26へライン27を介して送られ、沸き上がり(boil-up)と してライン29を介してカラム19の下部に戻される部分に分割される。底流生成物 28の残渣は、酢酸ビニル仕上げカラム31の側部に導管30を通して供給する。仕上 げカラム31の基部は酢酸の沸点プラス0〜20℃に等しい温度に保持する。仕上げ カラムの頂部の温度は、普通、酢酸ビニルの沸点プラス又はマイナス10℃、より 普通にはプラス又はマイナス5℃に等しい。カラム31には、通常の蒸留を行うの に適した、当該技術分野で公知の任意の気/液接触装置を用意する。この気/液 接触装置は、限定するものではないが、クロスフローシーブ、バルブ、もしくは バブルキャッ などの、ランダムもしくは強制充填物を含むことができる。 カラム31からのライン37中の底流生成物は、酢酸及び重質分を含むが、ライン 39を介して熱交換器40へ送り、沸き上がりとしてライン41を通してカラム31の下 部に戻される部分に分割される。底流生成物38の残渣は、酢酸副生物として取り 出す。カラム31に供給されたほとんどの酢酸ビニルは、蒸気として導管32を通し てそのカラム の頂部から除かれ、熱交換器33中で凝縮する。非凝縮気体はライン42を通してシ ステムからパージされる。凝縮物質は、典型的には99+重量%の酢酸ビニルから なる。熱交換器33中で作られた凝縮物質の流れの一部、例えば30〜95重量%は、 還流としてカラム31の上部にライン34及び35を介して循環する。少なくとも98% 、好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5%の純度を有する 酢酸ビニルは、仕上げ蒸留カラム31から流れ36として又は、必要に応じて、カラ ム31のライン30の供給点より上で容器の頂部に近い位置から側部抜き出し物43と して得られる。カラム31及びカラム19の両者は、RDC2の圧力と近似した圧力で 操作することができる。 図2に図示された工程フローダイヤグラムにおいて、供給口、底流導管(ライ ン1,9,10,12及び17)及び熱交換器11が組み合わされた反応性蒸留カラム2 の反応性蒸留部、並びに、導管及び装置が組み合わされたスラッジ除去ユニット 14は、図1について前述したのと実質的に同様に操作する。図2のプロセスは、 酢酸副生物をRDC2の蒸留部からライン44の側部抜き出し流れとして除く。 酢酸は酢酸ビニルと無水酢酸の中間沸点物であり;酢酸はRDC2の蒸留ゾーン の上部で高濃度のバンドにすることができる。カルボン酸は、大部分、別々の、 RDC2の頂部の下の理論段数5〜20、好ましくは10〜15の側部抜き出し物として 除くことができる。ライン44の酢酸側部抜き出し物は、典型的には、酢酸90〜97 重量%並びに、酢酸ビニル及び無水酢酸をそれぞれ0.5〜5.0重量%含む。 酢酸ビニル及び無水酢酸、特に遊離酢酸は、連続的にRDC2から蒸気としてラ イン3を介して抜き出され、熱交換器5に供給して流れの一部を凝縮し、非凝縮 成分は導管4によりシステムから排出する。熱交換器5で作られる凝縮物質の一 部、例えば50〜95重量%は、還流としてライン6及び7を介してRDC2の上部に 循環する。凝 縮物質の残りは導管45を介して酢酸ビニル精製カラム46の側部へ供給する。この カラムは、酢酸ビニルの沸点プラス0〜15℃で且つ、頂部の温度がアセトアルデ ヒドの沸点0〜25℃の基部の温度で操作し、通常の蒸留を行うのに適した、当該 技術分野で公知の任意の気/液接触手段が用意されている。気/液接触装置は、 限定されるものではないが、クロスフローシーブ、バルブ、もしくはバブルキャなどの、ランダムもしくは強制充填物を含むことができる。 カラム46に供給されたほとんどのアセトアルデヒドは、蒸気としてそのカラム の頂部から導管47を通して除かれ、熱交換器48で凝縮される。未凝縮気体はライ ン49を通してシステムの頂部からパージされる。凝縮物質は、典型的にはアセト アルデヒド90+重量%からなっており、残渣として酢酸ビニルを含む。熱交換器 48で作られた凝縮物質のこの流れの一部、例えば55〜75重量%は還流としてカラ ム46の上部にライン50及び51を介して還流する。凝縮物質の残りはライン52を介 してRDC2に循環する。 カラム46からのライン53の底流生成物は、生成物酢酸ビニルを含むものである が、ライン54を介して熱交換器55へ送り、沸き上がりとしてライン56を通してカ ラム46の下部に戻される部分に分割される。底流生成物53の残渣は、少なくとも 98%、好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5重量%の酢酸 ビニルを含む、高度に精製された酢酸ビニルとして導管57を通して取り出される 。 図3に図示された工程フローダイヤグラムにおいて、反応性蒸留カラム2、酢 酸ビニル精製カラム46、並びに、組み合わされた導管 及び装置は、図2について前述したのと実質的に同様に操作する。図3における 方法は、ライン44の側部抜き出し流れの中の、酢酸副生物精製を提供する。ライ ン44は再気化ストリッピングカラム58の側部へ供給する。カラム58は、底部の温 度を酢酸の沸点プラス0〜15℃に維持する。酢酸ビニル及びアセトアルデヒドを 含む、カラム58からの蒸気オーバーヘッドは、ライン64を介してRDC2の流れ44 の抜き出し位置の上、典型的には流れ44の抜き出し位置と同じ段数の蒸気空間に 戻す。 カラム58からのライン59の底流生成物は、副生物酢酸を含むものであるが、ラ イン60を介して熱交換器61へ送り、沸き上がりとしてライン62を通してカラム58 の下部に戻される部分に分割する。底流生成物59の残渣は、少なくとも95重量% の酢酸を含む、精製された酢酸として導管63を通して抜き出す。 本発明により提供される方法を、以下の実施例によりさらに説明する。使用さ れた反応性蒸留システムは反応ゾーン及び蒸留ゾーンを含む単一のカラムを含ん でいた。反応ゾーンは、それぞれ直径19mm(0.75インチ)で高さ32mm(1.25イン チ)であり、堰の高さ13mm ーンは、反応ゾーンの頂上に据えたが、直径25mm(1インチ)のカ 割取り出しヘッドにはコンデンサー及びジャケット付き受容器が取り付けられて おり、還流の割合を調節し、蒸留物を取り出すために用いた。循環式冷却浴はコ ンデンサーと蒸留物受容器を0〜5℃に に位置し、他の供給口は基部に位置していた。試料口は、基部、O 。試料は気/液クロマトグラフィで分析した。ガラスカラム、受容器、取り出し ヘッド及び基部のポットは、2絶対気圧以下の圧力で操作するように設計された 。この装置及び例1〜4は、これまでに記載された方法と完全に同じではない。 しかしながら、例1〜4は、カルボン酸ビニル生成物を製造する反応性蒸留カラ ムの基本的操作を説明している。さらに、例1〜3により作成された操作データ は、例5〜10に記載された方法のコンピュータ・シミュレーションによる操作に 用いられた。例1 ベンゼンスルホン酸を0.1重量%含む無水酢酸(250g)を先ず上記装置の基部に 装填した。アセトアルデヒドの供給を開始し、12mL/hrまで徐々に増加し、14.2 時間で定常状態に達した。定常状態に達したとき、供給速度は、実験の残量につ いてベンゼンスルホン酸1重量%を含む無水酢酸9mL/hr及びアセトアルデヒド l2mL/hrに固定した。これによりアセトアルデヒド:無水酢酸のモル比が2.3: 1となった。これらの条件でさらに18.4時間操作することにより、沸騰している 蒸留留分を、65℃又はそれより低い温度で取り出すために操作されている頂部取 り出し中に、平均で8.9g/hrの酢酸ビニル、3.7g/hrのアセトアルデヒド及び 1.18g/hrの酢酸を製造した。例2 例1において基部に含まれていた物質をこの実験で使用した。ベンゼンスルホ ン酸1重量%を含む無水酢酸を20.76mL/hrで供給し、一方アセトアルデヒドの 供給は12mL/hrに保持した。これらの供給速度によってアセトアルデヒド:無水 酢酸の供給比1:1を与えた。条件を調節して5.1時間操作した後、さらに26.7 時間操作を行うことにより、沸騰している蒸留留分を89℃又はそれより低い温度 で取り出すために操作されている頂上の取り出し中に、平均で11.5g/hrの酢酸 ビニル、1.75g/hrのアセトアルデヒド及び5.72g/hrの酢酸を製造した。例3 前記装置の基部に、ベンゼンスルホン酸1重量%を含む無水酢酸160g、二酢 酸エチリデン55g及び酢酸35gを充填した。無水酢酸を速度41.4mL/hrで、そし てアセトアルデヒドを速度24.0mL/hrで供給する間、反応性蒸留カラム内の圧力 はほぼ2バール(絶対)に維持した。25.7時間に亘る操作によって、沸騰してい る蒸留留分を、110℃又はそれより低い温度で取り出すために操作されている頂 部の取り出し中に、平均で23.1g/hrの酢酸ビニル、4.2g/hrのアセトアルデ ヒド及び23.2g/hrの酢酸を製造した。例4 上記装置の基部に、無水プロピオン酸220g及びプロピオン酸40gを充填した 。アセトアルデヒド供給を開始し、8.36mL/hrまで徐々に増加し、23.3時間で定 常状態に達した。定常状態に達したとき、供給速度は1重量%ベンゼンスルホン 酸含有無水プロピオン酸19.28mL/hr及びアセトアルデヒド8.36mL/hrに固定し た。これらの供給速度でさらに22.7時間操作することにより、沸騰している蒸留 留分を、80℃又はそれより低い温度で取り出すために操作されている頂部の取り 出し中に、平均で2.4g/hrのプロピオン酸ビニル、3.2g/hrのアセトアルデヒ ド及び1.6g/hrのプロピオン酸を製造した。 レーティング・ソフトウェア・バージョン9.2(process simulating software v ersion 9.2)に基づいて工程シミュレーションを実施した。例5 アセトアルデヒドと無水酢酸から酢酸ビニルを製造するためにここに記載した 、一連の反応性蒸留カラムのコンピュータ・シミュレーションを、必要なアセト アルデヒドの無水酢酸に対する所期の比率に基づく反応段数の効果を決定するた めに実施した。無水酢酸のモル転換率は、モル還流比8、底部圧力3.5気圧で、9 9.9%に維持した。結果を表1に示す。 例6 アセトアルデヒドと無水酢酸から酢酸ビニルを製造するためにここに記載した 、一連の反応性蒸留カラムのコンピュータ・シミュレーションを、必要なアセト アルデヒドの無水酢酸に対する供給比率に基づく底部の圧力の効果を決定するた めに実施した。無水酢酸のモル転換率は、モル還流比8で99.9%に維持した。全 ての場合において、11の反応段数で理論段数は35に保持した。結果を表2に示す 。 例7 アセトアルデヒドと無水酢酸からの酢酸ビニルの製造のために、ここに記載し た一連の反応性蒸留カラムのコンピュータ・シミュレーションを、無水酢酸の転 換率に基づくアセトアルデヒドの無水酢酸に対する供給比率の効果を決定するた めに実施した。全ての場合において、モル還流比8及び底部圧力4.14気圧を選択 した。11の反応段で理論段数は35に保持した。結果を表3に示す。 例8 図1に示された酢酸ビニルプロセスの態様についてのコンピュータ・シミュレ ーションを、酢酸ビニルの見掛上の製造速度60,200lb/hrにおける物質収支を得 るために実施した。流れの番号は図1の番号に対応する。結果を表4に示す。 例9 図2に示した酢酸ビニルプロセスの態様についてのコンピュータ・シミュレー ションを、酢酸ビニルの見掛上の製造速度60,200lb/hrにおける物質収支を得る ために実施した。流れの番号は図2の番号に対応する。結果を表5に示す。 例10 図3に示された酢酸ビニルプロセスの態様についてのコンピュータ・シミュレ ーションを、酢酸ビニルの見掛上の製造速度60,200lb/hrにおける物質収支を得 るために実施した。流れの番号は図3の番号に対応する。結果を表6に示す。 本発明は、特にその好適な具体例を参照しながら詳細に述べてきたが、本発明 の精神及び範囲内において変化や修正がなされ得るということは理解されるであ ろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クィルコ,エレノア ホーキンス アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,ワトリー ストリート 1125 (72)発明者 フラー,ドゥウェイ ウェイン,ジュニア アメリカ合衆国,テネシー 37620,ブリ ストル,バンス ドライブ 608 (72)発明者 バーニッキ,スコット ドナルド アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,オールドハム コート 1017

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(1)式 の脂肪族カルボン酸無水物を反応性蒸留カラム(RDC)の中間部に供給し; (2)式 の脂肪族カルボニル化合物をRDCの底部に供給し;そして (3)式 のカルボン酸ビニルエステルを含む生成物の流れをRDCの上部から取り出す(上 記式中、R1は炭素原子1〜5のアルキル、R2は炭素原子1〜5のアルキル、R3 はメチル又はエチルであり、R4は炭素原子1〜4のアルキルであるがR3とR4 の合計炭素含量は5以下であり、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素又は炭素 原子1〜4のアルキルであるがR5とR6の合計炭素含量は4以下で、R7は水素 又は炭素原子3以下のアルキルであり、そしてR8は炭素原子1〜4のアルキル であるがR7とR8の炭素原子の合計は4以下である) ことを含んでなるカルボン酸ビニルエステルの製造方法であって、前記無水物及 びカルボニルを、酸触媒の存在下、RDCの下半分の範囲内で互いに向流に流し、 そしてRDCの基部の温度を前記無水物の 沸点プラス0℃〜50℃に保持し、且つRDCの頂部の温度をカルボン酸ビニルエス テルの沸点より55℃低い温度又は70℃高い温度に保持することを含んでなるカル ボン酸ビニルエステルの製造方法。 2.工程(1)において供給される無水物に対応する副生カルボン酸を、RDC の頂部から生成物の流れとして取り出すか、又はRDCからの該カルボン酸を個別 の生成物として、RDCの上部の、工程(3)のカルボン酸ビニルエステルの取り 出し位置より下の位置から取り出す追加の工程を含む請求の範囲第1項に記載の 方法。 3.未反応のカルボニルをRDCの頂部から生成物の流れとして取り出すか、又 は未反応のカルボニルを、個別の生成物としてRDCの頂部から取り出し、さらに 必要に応じて精製した後、未反応のカルボニルをRDCの底部に循環させる工程を 更に含む請求の範囲第2項に記載の方法。 4.未反応無水物及び式 (式中、R1〜R4は請求の範囲第1項で定義した通りである) のジカルボン酸アルキリデンを含む流れをRDCの基部から取り出し、そして未反 応無水物及びジカルボン酸エチリデンをRDCの中間部に循環することを更に含む 請求の範囲第3項に記載の方法。 5.カルボン酸ビニルエステルを、少なくとも1つの追加の蒸留器で精製する 請求の範囲第1項に記載の方法。 6.カルボン酸無水物が無水プロピオン酸又は無水酢酸である請求の範囲第1 項に記載の方法。 7.酸触媒がスルホン酸、酸性イオン交換樹脂又は固体非溶解性 無機酸である請求の範囲第1項に記載の方法。 8.前記酸が10以下の炭素原子を有するアルキルスルホン酸又は芳香族スルホ ン酸である請求の範囲第7項に記載の方法。 9.前記酸がベンゼンスルホン酸又はトルエンスルホン酸である請求の範囲第 8項に記載の方法。 10.無水物に対するカルボニルのモル比を0.25:1〜6:1に維持する請求の 範囲第1項に記載の方法。 11.前記比を1:1〜3:1に維持する請求の範囲第10項に記載の方法。 12.前記比を1:1〜1.75:1に維持する請求の範囲第11項に記載の方法。 13.RDCに重合禁止剤を加える請求の範囲第1項に記載の方法。 14.カルボン酸ビニルエステルが少なくとも98%の純度を有する請求の範囲第 5項に記載の方法。
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