JP2001517172A

JP2001517172A - 汎用インターフェイスを利用して電話機能及び他の通信サービスを提供する統合電子システム

Info

Publication number: JP2001517172A
Application number: JP53811097A
Authority: JP
Inventors: マークブース; 弘典小林; ジェームスイーウィックス; ハワードアレンジュニアウィリアムス
Original assignee: ソニートランスコムインコーポレイテッド
Priority date: 1996-04-25
Filing date: 1997-04-09
Publication date: 2001-10-02
Also published as: AU2610297A; WO1997039946A1; US5835127A

Abstract

(57)【要約】本発明に係る統合電子システムは、電話機能、対話型娯楽サービス等のアメニティを交通手段内で提供する。斯かる統合電子システムは、汎用インターフェイスを介して座席用多目的電子ユニットに接続された乗客用操作ユニット２２０を備える。また、斯かる統合電子システムは、乗客用操作ユニット２２０に接続されて、この乗客用操作ユニット２２０に電話信号やディスプレイ操作信号を供給する乗客用操作ハンドセット２５０を備える。乗客用操作ユニット２２０は、これら電話信号やディスプレイ操作信号を汎用インターフェイスを介して座席用多目的ユニットに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】汎用インターフェイスを利用して電話機能及び他の通信サービスを提供する統合電子システム技術分野本発明は、通信の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば旅客機に設置されて、電話機能や対話型娯楽サービス等のアメニティを乗客に提供し、多目的座席電子装置との間に汎用インターフェイスを備える統合電子システムに関する。背景技術旅客機は、ここ数十年の間に、個人的旅行や仕事上の移動のために不可欠な交通手段となった。多くの航空会社は、数年前に、航空機のキャビン内の特定の場所に電話機を設置することによって機内電話を提供し始めた。図１Ａに示すように、一般的に電話機ユニット１０は、乗客用座席２２（例えば、３列に並んだ乗客用座席の真ん中の乗客用座席。）の後部に埋め込まれた受話器収納部１１と、非使用時に受話器収納部１１に収納される受話器１２とを備える。受話器１２は、第１の座席用多目的電子ユニット（Seat Electronic Unit：ＳＥＵ）２０（以下、第１のＳＥＵ２０という。）に接続される。第１のＳＥＵ２０は、受話器１２の使用時に、この受話器１２からの信号を電話回路（図示せず。）に送信する。電話回路は、別の場所に設置された電話機との音声通信を確立して維持する。航空会社は、近年になって、乗客の快適性を向上させるために、例えば、ビデオゲームで遊んだり、目的地情報を見たり、ホテル施設を予約したりといった、座席で楽しめる多くの対話型娯楽システムを提供している。この対話型娯楽システムは、図示するように、乗客用座席２１〜２３の後部にそれぞれ液晶ディスプレイ３０を埋め込んだり、乗客用座席２１〜２３の肘掛けにそれぞれ液晶ディスプレイを埋め込んだりすることによって可能とされる。これら液晶ディスプレイ３０は、操作部４０によって操作される。液晶ディスプレイ３０と操作部４０とは、第２のＳＥＵ５０に接続される。第２のＳＥＵ５０は、操作部４０からの制御信号を受信して、映画の再生を指示したり、多くの対話型娯楽システムを表示するメニューの一つを選択したりといった動作を行う。上述した機内電話及び対話型娯楽システムは、多くの問題を有している。問題の一つは、特殊なハードウエアと特殊な回路とを用いているために、電話機ユニット１０と操作部４０とがそれぞれ異なるＳＥＵに接続されていることである。これら特殊なハードウエアや回路が必要となるために、航空機の製造コストが高くなり、また、乗客用のキャビン空間が狭くなる。電話機ユニット１０と操作部４０とが同一のＳＥＵに接続された場合においても、例えば配線等の接続部材が余計に必要となり、組立費や材料費が嵩んでしまうだけでなく、機器の動作が不安定となってしまう。図１Ａに示すような一般的な機内電話及び対話型娯楽システムに付随する問題を解決するするために、図１Ｂに示すように、一つのＳＥＵに接続される多目的制御ユニットが開発されている。多目的制御ユニット６０は、受話器部７０と、ディスプレイ操作部８０とを備える。乗客は、受話器部７０によって電話をかけることができるとともに、ディスプレイ操作部８０によって液晶ディスプレイ９０に表示された対話型娯楽システムを操作することができる。ディスプレイ操作部８０は、例えば読書灯を点灯／消灯したり、乗務員を呼んだり、機内音楽サービスの音量やチャンネルを操作したりといった最小限の機内アメニティを操作するための操作ボタンを備えている。上述した多目的制御ユニット６０の主な問題は、統合電子システムを提供することができないことである。統合電子システムは、電話機能やディスプレイ機能を除く最小限の機内アメニティだけを提供するために段階的に導入することができ、最初に導入した電子システムに後でハンドセットを接続するだけで、電話機能や対話型ディスプレイ操作機能を追加することができる。したがって、上述したような問題をすべて解決する統合電子システムを提供することは、有益である。発明の開示本発明は、商業用の交通手段内で電話機能、対話型娯楽サービス及び他の各種アメニティを提供するための統合電子システム及び方法に関する。統合電子システムは、単一の座席用多目的電子ユニット（Seat Electronic Unit：以下、ＳＥＵという。）と、乗客用操作ユニット（Passenger Control Unit：以下、ＰＣＵという。）との間に汎用インターフェイスを備える。汎用インターフェイスは、例えば読書灯の操作、音楽の音量やチャンネルの操作といったＰＣＵと関連した機内アメニティを処理するように設計されている。汎用インターフェイスは、さらに、ＰＣＵと一体とされた乗客用操作ハンドセツト（Passenger Control Handset：以下、ＰＣＨという。）からの電話操作及びディスプレイ操作に関する信号を適切に処理するように設計されている。これにより、本発明のシステム構成は、十分な柔軟性を有し、ＰＣＨを必ずしもＰＣＵと同時に設置しなくてもよい。また、ＰＣＨを設置する際には、ＰＣＨを直接ＳＥＵに接続する必要はなく、ＰＣＵに接続することによって容易に設置することができる。図面の簡単な説明添付の図面は、本発明の実施例を説明するためのものである。図１Ａは、電話機能や対話型ビデオサービスが個別のＳＥＵによって乗客に提供される一般的な旅客機の座席を示す図である。図１Ｂは、乗客が電話機能、対話型娯楽サービス及び最小限の機内アメニティ操作を単一のＳＥＵに接続されたハンドセットによって行う旅客機の乗客用座席を示す図である。図２は、乗客用座席グループのうちのそれぞれの乗客用座席と連携し、単一の座席用多目的電子ユニットと通信する本発明に係る統合電子システムを示すブロック図である。図３は、アイランドユニット内に組み込まれた乗客用操作ユニットを備え、乗客用操作ハンドセットが乗客用操作ユニットに取り付けられた統合電子システムの第１の実施の形態を示す図である。図４は、図３に示した乗客用操作ハンドセットのディスプレイ面を示す図である。図５は、図３に示したアイランドユニットを備え、乗客用操作ハンドセットを除いた統合電子システムの第２の実施の形態を示す図である。図６は、乗客用操作ハンドセットから離間して設置された乗客用操作ユニットを備える統合電子システムの第３の実施の形態を示す図である。図７は、乗客用操作ユニットから離間して、ヘッドホン端子及びモデム端子を備える統合電子システムの第４の実施の形態を示す図である。図８は、乗客用操作ユニット、乗客用操作ハンドセット及びＳＥＵの間の接続例を示す概略図である。図９は、乗客用操作ユニット、乗客用操作ハンドセット及びＳＥＵの間の他の接続例を示す概略図である。図１０は、乗客用操作ハンドセットの回路例と、この乗客用操作ハンドセットの乗客用操作ユニットへの接続を示すブロック図である。図１１は、乗客用操作ユニットの回路例と、この乗客用操作ユニットの乗客用操作ハンドセットとＳＥＵへの接続を示すブロック図である。発明を実施するための最良の形態本発明は、最良の形態において、統合電子システムに関連し、座席用多目的電子ユニット（Seat Electronic Unit：以下、ＳＥＵという。）と統合電子システムとの間に汎用インターフェイスを備える。統合電子システムは、電話機及びデイスプレイ操作ユニットとして機能する乗客用操作ハンドセット（Passenger Control Handset：以下、ＰＣＨという。）と、汎用インターフェイスとＰＣＨとに接続されて最小限の機内アメニティ操作とＰＣＨとＳＥＵとの間の信号伝達とを補助するための乗客用操作ユニット（ Passenger Control Unit：ＰＣＵという。）とを備える。以下では、本発明の意義と目的を明らかにするために、いくつかの実施の形態について説明する。なお、以下の説明においては、シリアル信号線の種類の例示等の数値を具体的に挙げるが、本発明を実施するにあたっては、これら数値に限定されるものではない。旅客機に搭載される電子回路１００は、図２に示すように、ｘ席の乗客用座席グループ１５０1〜１５０_x（ただし、ｘは１以上の整数とする。）に接続される。電子回路１００は、直列に接続された複数のＳＥＵを備える。それぞれのＳＥＵ（例えば、ＳＥＵ１１０）は、ディスプレイ１２０₁〜１２０_x（例えば、液晶ディスプレイ等の平面パネルディスプレイ）と、統合電子システム１３０₁〜１３０_xとに接続されている。また、統合電子システム１３０₁〜１３０_xが、例えばＲＪ−１１端子等のモデム端子やヘッドフォン端子を備えていない場合に、この統合電子システム１３０₁〜１３０_xは、これらの端子を備える周辺回路とＳＥＵとを接続するようにしてもよい。それぞれの乗客用座席１５０₁〜１５０_xには、それぞれディスプレイ１２０₁〜１２０_x、統合電子システム１３０₁〜１３０_x 及び周辺回路１４０₁〜１４０_xが割り当てられている。ＳＥＵ１１０は、統合電子システム１３０₁〜１３０_x、あるいは周辺回路１４０₁〜１４０_xが設けられている場合にはそこからの入力信号に基づいて演算を行い、例えば電話をかける際に機内電話回路に信号を送信したり、ディスプレイ１２０₁〜１２０_xに表示された画像や選択メニューを変更したりといった、入力信号に応じた結果を出力する。ＳＥＵ１１０は、通常、乗客用座席グループ１５０₁〜１５０_xのうちの座席の１つの下部に設置される。統合電子システム１３₁〜１３０_x、例えば統合電子システム１３０₁は、それぞれ、少なくとも通信経路１８０を介してＳＥＵ１１０に接続されたＰＣＵ１６０を備える。ＰＣＵ１６０は、別の通信経路１８１を介してＰＣＨ１７０に接続することが好ましい。通信経路１８１は、図２及び図６に示すように、例えば、コードリール１９０を介して、ＰＣＵ１６０と接続する複数の信号線を有するケーブルにより構成される。コードリール１９０は、ＰＣＨ１７０に接続されたケーブル１８２に対して常に一定の張力を付与するために設置される。そして、コードリール１９０は、図３に示すように、ＰＣＨ１７０が所定の位置に収納された際に、ケーブル１８２を巻き取る。周辺回路１４０₁〜１４０_xは、ヘッドホン端子とモデム端子との２つの端子を備える。ヘッドホン端子は、ヘッドホンのコネクタが差し込まれた際に、このヘッドホンに対して乗客用の音楽を提供する。同様に、モデム端子によって、別の場所に設置された装置と乗客のコンピュータとは互いに信号を送受信することができる。なお、これらヘッドホン端子とモデム端子とのうちの少なくとも一方を、図３に示すように、ＰＣＵ１６０内に組み込んでもよい。本発明の第１の実施の形態である統合電子システム２００は、図３に示すように、旅客機の肘掛け２０５に埋め込まれて設置される。統合電子システム２００は、ＰＣＵ２２０を備えるアイランドユニット２１０と、ＰＣＨ２５０を収納するに十分な大きさのＰＣＨ収納部２３０とを備える。アイランドユニット２１０は、例えば、長さを１０インチ、幅を３．５インチとして、ほぼ２インチの長さにＰＣＵ２２０を組み込むよう設計する。ロック機構２４０は、ＰＣＨ収納部２３０の周縁部近傍に設置され、ＰＣＨ２５０の非使用時において、ＰＣＨ収納部２３０に収納されたＰＣＨ２５０の先端部２５１に嵌合して、このＰＣＨ２５０を保持する。ＰＣＨ２５０は、ロック機構２４０を強く押下すると、ＰＣＨ収納部２３０から外れる。アイランドユニット２１０は、ＰＣＵ２２０の筐体及びＰＣＨ収納部２３０と一体とされており、例えばポリカーボネート等の打出し成型工程により成型されたプラスチックにより形成されている。なお、アイランドユニット２１０は、プラスチックに限定されず、他の種類のポリマーにより形成されてもよい。ＰＣＵ２２０は、ＬＥＤ表示板２２１と、１組の音声操作ボタン２２２，２２３と、デュアルインプット型ヘッドホン端子２２４と、モデム端子２２５と、複数の操作ボタン２２６〜２２８とを備える。これら各部は、ＰＣＵ２２０の筐体とともに組み込まれた回路基板又は回路フィルムによって保持されている。ＬＥＤ表示板２２１は、例えばロック音楽、機内映画の音声、あるいは他の各種音楽といった、乗客によって選択された機内音声チャンネルを表示する。１組の音声操作ボタン２２２，２２３は、それぞれ機内音声チャンネルと音量とを選択操作する。デュアルインプット型ヘッドホン端子２２４は、雌型端子であり、図示しないヘッドホンの雄型端子を差し込まれて、乗客に音楽等を提供する。モデム端子２２５は、乗客のコンピュータと別の場所に設置された装置とが送受信するための通信経路を提供する。複数の操作ボタン２２６〜２２８は、最小限の機内アメニティを操作するために設けられている。例えば、第１の操作ボタン２２６は、乗客用座席と対応した読書灯のスイッチとして機能する。同様に、第２の操作ボタン２２７は、乗務員の呼び出しボタンとして機能し、第３の操作ボタン２２８は、乗務員の呼び出しの取り消しボタンとして機能する。ＰＣＨ２５０は、図３及び図４に示すように、後述する複数の信号線がプラスチックコートされたケーブル２４５によってＰＣＵ２２０に接続されている。ＰＣＨ２５０は、電話の受話器としての機能と、ディスプレイ操作ユニットとしての機能とを有している。ＰＣＨ２５０は、先端部２５１が、側縁部２５２、後端部２５３及び側縁部２５４とともにＰＣＨ収納部２３０に収納された際に、この先端部２５１がロック機構２４０と嵌合するように形成されている。ＰＣＨ２５０には、側縁部２５４に沿って、後述するハンドセット面２６１とディスプレイ操作ユニット部に設けられたホットキー２７８，２７９との間に、例えば磁気カード読取機のようなクレジットカード読取機２５５を備えてもよい。これにより、乗客は、電話料金や対話型娯楽サービスの利用料金を即座に支払うことができる。ＰＣＨ２５０は、いわゆる携帯電話と同様に、ハンドセット面２６１に受話器としての機能が備えられている。ハンドセット面２６１には、乗客と通話相手とが音声を伝達するためのスピーカ２６２及びマイク２６３と、例えば架電した電話番号や通話時間等の情報を表示するための液晶ディスプレイ２６４と、０から９の数字と「＃」及び「＊」とが刻印された複数の入力ボタン２６５とが備えられている。ハンドセット面２６１には、さらに、少なくとも電源ボタン２６６ａと音量操作ボタン２６６ｂとを有する、複数のハンドセット操作ボタン２６６が設けられている。これらハンドセット操作ボタン２６６は、ＰＣＨ２５０の複数の入力ボタン２６５からの入力を短縮モードに変更する「ファンクション」ボタン、入力した電話番号を訂正するための「クリア」ボタン、入力した電話番号をＳＥＵに送信するための「送信」ボタン及び通話を終了するための「終了」ボタン等から構成される。ＰＣＨ２５０は、図４に示すように、ディスプレイ操作ユニット部としての機能がディスプレイ面２７１に備えられている。ディスプレイ操作ユニット部は、方向操作部２７２と、セレクトボタン２７３と、ポーズボタン２７４と、ヘルプボタン２７５と、モードボタン２７６と、４つのボタンが菱形に並んだグリッドボタン部２７７と、１組のホットキー２７８，２７９とを備える。ＰＣＵ２５０において、方向操作部２７２と、セレクトボタン２７３と、ポーズボタン２７４と、グリッドボタン部２７７と、１組のホットキー２７８，２７９とは、例えば任天堂株式会社によって製造されているような多くのビデオゲームに対しての操作機能を有している。ヘルプボタン２７５は、乗客のための説明書きを提供するヘルプメニューをディスプレイに表示させるための機能を有している。また、モードボタン２７６は、例えば、多くのディスプレイ操作のうちの一つを選択する機能を有している。統合電子システムの第２の実施の形態を図５に示す。統合電子システム２００は、ＰＣＨが十分収納できる大きさの空間を有するＰＣＵ２２０を備える。ＰＣＵ２２０は、図３に示した第１の実施の形態と異なり、モデム端子を備えておらず、ＰＣＨを設置しない場合のために、上述した空間を覆うカバー２８０が設置されている。カバー２８０は、上述した空間に対して、例えばクリップ、プラスチック製の挿入ピン、ねじ、リベット等の周知の手法を用いて固定されている。これにより、統合電子システム２００には、電話機能や対話型娯楽システムを必要とせず、最小限の機内アメニティのみを必要とする場合に、ＰＣＨを設置する必要がない。また、これにより、統合電子システム２００には、電話機能や対話型娯楽システムを必要とした際に、ＰＣＨを設置することができる。統合電子システムの第３の実施の形態を図６に示す。統合電子システム２００は、ＰＣＨ２５０を収納できるように形成されたＰＣＨ収納部２３０と、このＰＣＨ収納部２３０から離間して配設されたＰＣＵ２２０とを備える。ＰＣＵ２２０は、ＰＣＨ２５０と組み合わせて設置されるが、このＰＣＨ２５０と離間して、例えば、肘掛け２０５の他の位置、別の肘掛け、乗客用座席の他の位置に設置されてもよい。ＰＣＵ２２０は、乗客用座席のフレームを巡る図示しないケーブルによって、クッションや座席の布地が張られる前にＰＣＨ２５０に接続される。統合電子システムの第４の実施の形態を図７に示す。座席用ケーブル３００は、ＳＥＵに接続されており、例えば、ＲＳ２３２規格に準拠するシリアルデータ線、音声チャンネル線、アース線、直流電圧印加線等の複数のＳＥＵ信号線を内包して構成される。ＳＥＵ信号線は、ケーブル３０１〜３０３を介して、肘掛け３２０の内側側面３２１に位置するモデム端子３１５や、肘掛け３２０の正面部３２２に位置するヘッドホン端子３２５に接続される。ＰＣＵ３１０は、さらに、コードリール３３０を備えており、このコードリール３３０に捲回されたケーブル３３１によってＰＣＨ３３５に接続される。ケーブル３３１は、内部の信号線の電気的絶縁を確保し、損傷等から保護するために、プラスチック素材によって被覆されており、コードリール３３０に捲回されている。これにより、ケーブル３３１は、ＰＣＨ３３５が肘掛け３２０の内側側面３２１から取り外された際に、コードリール３３０から送り出されるとともに、このコードリール３３０によって所定の張力が付与される。また、ケーブル３３１は、ＰＣＨ３３５が肘掛け３２０の内側側面３２１に設けられた所定の場所に収納された際に、巻き取り方向に付勢されたコードリール３３０によって巻き取られる。図５に示した統合電子システムの第２の実施の形態と、ＳＥＵとの間の通信経路を、図８においてブロック図で示す。ＳＥＵ４００は、シリアルデータ線、アナログ信号線、直流電圧印加線、アース線等を備える汎用インターフェイス４３０を介して、ＰＣＵ４２０に接続されている。ＰＣＵ４２０は、汎用インターフェイス４２０と同様な汎用インターフェイスを介して、ＰＣＨ４４０に接続されている。汎用インターフェイス４３０は、表１に示すような信号線によって、少なくとも電話機能と対話型娯楽システムとをサポートする。表１：汎用インターフェイスに関わる通信線シリアルデータ線４０１は、いわゆるＲＳ−２３２規格（表１では、ＲＳ−２３２（Ｔｘ）と記す。）の低インピーダンス線である。そして、このシリアルデータ線４０１を介して、ＳＥＵ４００からＰＣＵ４２０へとシリアル信号を供給する。シリアルデータ線４０２は、いわゆるＲＳ−２３２規格（表１では、Ｒｓ −２３２（Ｒｘ）と記す。）の低インピーダンス線である。そして、このシリアルデータ線４０２を介して、ＰＣＵ４２０からＳＥＵ４００へとシリアル信号を供給する。ここで、パラレルデータ線を用いずに、シリアルデータ線を用いる理由は、ＰＣＵ４２０とＳＥＵ４００との接続線の長さが通常、１０フィート以上であるので、費用対効果を考慮して、通信品質の信頼性を保証するためである。ケーブル抵抗により生じる電圧降下は、ＲＳ−２３２規格に準拠する１２Ｖの信号に対して、ほとんど影響を与えない。これらシリアルデータ線４０１，４０２としては、例えばＲＳ−４２３規格等のような他のＲＳ−４ｘｘ規格のケーブルを用いてもよい。マイク線４０３は、アナログ線であり、ＰＣＨ４４０からの音声信号をアナログ信号として伝送する。レシーバ線４０４は、音声信号をＰＣＨ４４０へと伝送する。直流電圧印加線４０５は、例えば１２Ｖ程度の直流電圧をＰＣＵ４２０に印加する。電圧アース線４０６は、ＰＣＵ４２０内の回路のアースとして機能する。アナログアース線４０７は、ＰＣＨ４４０のアナログ回路のアースとして機能する。ＰＣＵ４２０は、さらに、上述と同様な信号線を介してＰＣＨ４４０に接続されている。これにより、ＰＣＨ４４０は、機械的に接続することなく、ＳＥＵ４００と電気的に接続される。ＰＣＵ４２０からＰＣＨ４４０へ接続された直流電圧印加線は、直流電圧印加線４０５と同様に構成されている。そして、この直流電圧印加線に印加される電圧は、ＰＣＵ４２０とＰＣＨ４４０とは近接して設置されているために、通常のＴＴＬ（Transistor-Transistor Logic）電圧レベルである直流５Ｖ程度に調整あるいは変換されて、ＰＣＨ４４０に供給される。統合電子システムのうちのＰＣＵ４２０は、その内部にヘッドホン端子を備えて構成された場合に、ＳＥＵ４００からの音声チャンネル信号とアースとを受け取るように構成される。ＳＥＵ４００は、左チャンネル信号線４０８及び右チャンネル信号線４０９を介してステレオ音楽をヘッドホン端子に供給する。そして、デュアルインプット型のヘッドホン端子の一方の端子に左チャンネル信号が供給され、他方の端子に右チャンネル信号が供給される。これにより、ヘッドホンのコネクタが、このヘッドホン端子に差し込まれることによって、ステレオの音声信号がヘッドホンに供給される。さらに、ＳＥＵ４００は、アナログアース線４１０と、ノイズ低減のためのシャーシアース線４１１とを備える。図８における図示では、モデム端子４７０が２本のデータ線４１２，４１３に接続され、ＰＣＵ４２０から離問して設けられるとした。しかしながら、モデム端子はＰＣＵ４２０の内部に組み込んでもよい。ＳＥＵ４００と統合電子システムとは、図９に示すような通信経路による構成とされてもよい。この場合、統合電子システムは、図６に示したように、コードリール４５０と、独立して設置されたヘッドホン端子４６０又はモデム端子４７０を備える。汎用インターフェイス４３０には、図８に示した場合と同様に、シリアルデータ線と、アナログ信号線と、直流電圧印加線と、アース線とが接続される。ヘッドホン端子に信号を供給する音声チャンネル線とアナログアース線とは、ＰＣＵ４２０に接続されず、ヘッドホン端子４６０に直接接続される。ＰＣＨの回路例と、このＰＣＨに接続されたＰＣＵとを、図１０に示す。ＰＣＨ５００は、このＰＣＨ５００の動作を制御する中央制御装置５０５（以下、ＣＰＵ５０５という。）と、第１の通信経路５５０を介してＰＣＵに対して音声信号を送受する入出力デバイスとして機能するマイク／スピーカ複合体５１０とを備える。ＣＰＵ５０５は、ＰＣＨ５００の他の回路と同様に、調整器５１５によって直流電流が供給される。調整器５１５は、第１の通信経路５５０を介して直流電圧を受け取り、この直流電圧を制御してＰＣＨ５００の回路に最適な５Ｖ程度の直流電圧を供給する。ＣＰＵ５０５は、少なくとも内部クロック５２１と、割込検出部５２２と、リセット回路５２３とにより構成された制御回路５２０に接続されている。制御回路５２０は、ＣＰＵ５０５の基本的機能を制御する機能を有する。内部クロック５２１は、例えば１６ＭＨｚ等のクロック信号をＣＰＵ５０５に供給し、このＣＰＵ５０５の動作速度を制御する。割込検出部５２２は、ＣＰＵ５０５に対する電流の供給が途絶える際に、このＣＰＵ５０５の動作を停止する。リセット回路５２３は、ＣＰＵ５０５に対して正常な動作を行うに十分な電流が供給された際に、このＣＰＵ５０５の動作を再開する。また、ＣＰＵ５０５は、複数の入出力機器に接続されており、例えば、複数のスイッチ５２５と、メモリ部５３０と、液晶ディスプレイ５３５と、バックライト５４０と、クレジットカード読取機５４５とに接続されている。複数のスイッチ５２５は、図３に示すように、ＰＣＨ５００に設置され、入力ボタン及びハンドセット操作ボタンに対する操作に基づく信号をＣＰＵ５００に返信する。メモリ部５３０は、例えばフラッシュメモリ等の書き換え可能なメモリ素子によって構成され、例えばソフトウエア制御プログラム、エラーコード、状態情報等のデータを格納され、また、ＣＰＵ５０５がデータを保存するために用いられる。ＣＰＵ５０５は、制御信号を液晶ディスプレイ５３５に送信して、この液晶ディスプレイの５３５の表示内容を制御する。また、ＣＰＵは、バックライト５４０を制御し、これによって液晶ディスプレイ５３５のコントラストを制御する。クレジットカード読取機５４５は、例えばスマートカード、磁気記録カード等のクレジットカードが挿入されたりスライドされたりした際に、デジタルデータを読み取ってＣＰＵ５０５へ供給する。ＣＰＵ５０５は、クレジットカード読取機５４５から受信したデータをＳＥＵに供給する。ＳＥＵは、このデータに基づいてクレジットカードの使用権を確認した後に、ＰＣＨによる電話機能やその他の有料サービスを乗客に提供する。ＰＣＨ５００は、シリアル信号送受信機５５５によって制御された第１の通信経路５５０を通じてＰＣＵと信号の送受を行う。ＲＳ−２３２シリアルデータ線が用いられる場合に、シリアル信号送受信機５５５は、ＲＳ−２３２シリアル信号送受信機とされる。シリアル信号送受信機５５５は、ＣＰＵ５０５から供給されたデジタルデータを受信し、第１の通信経路５５０の中の第１の信号線を介してシリアル信号を送信する。同時に、マイクに入力された音声信号は、別の信号線を介して供給される。第１の通信経路５５０における信号線の構成を表２に示す。表２：第１の通信経路に関わる通信線ＰＣＵの回路例と、このＰＣＵに接続されたＳＥＵとを、図１１に示す。ＰＣＵ６００は、図１０に示したＰＣＨ５００と同様に、このＰＣＵ６００の動作を制御する中央制御装置６０５（以下、ＣＰＵ６０５という。）と、制御回路６１０とを備える。制御回路６１０は、少なくとも内部クロック６１１と、割込検出部６１２と、リセット回路６１３とを備える。また、ＣＰＵ６０５は、複数の入出力機器に接続されており、例えば、複数のスイッチ６１５と、メモリ部６２０と、ＬＥＤ表示部６２５とを備える。複数のスイッチ６１５は、図３に示すように、ＰＣＵ６００に設置され、音声操作ボタンや様々な操作ボタンに対する操作に基づく信号をＣＰＵ６０５に返信する。メモリ部６２０は、例えばフラッシュメモリ等の書き換え可能なメモリ素子によって構成され、例えばソフトウエア制御プログラム、エラーコード、状態情報等のデータを格納したり、ＣＰＵ６０５がデータを保存するために用いられる。ＬＥＤ表示部６２５は、７つのＬＥＤ素子により構成された表示器であり、ＣＰＵ６０５からの信号を受信して、その信号に応じたＬＥＤ素子を発光させてチャンネル番号を表示する。ＰＣＵ６００は、図１１に示すように、第１の通信経路５５０を通じてＰＣＨと信号の送受を行い、第２の通信経路６５０を通じてＳＥＵと信号の送受を行う。ＰＣＵ６００は、それぞれ第１のシリアル信号送受信機６３０と第２のシリアル信号送受信機６３５とによって制御された第１の通信経路５５０と第２の通信経路６５０とを通じてＰＣＨやＳＥＵと信号の送受を行う。ＲＳ−２３２シリアルデータ線が用いられる場合に、第１のシリアル信号送受信機６３０と第２のシリアル信号送受信機６３５とは、ＲＳ−２３２シリアル信号送受信機とされる。ＳＥＵとＰＣＨとが信号を送受する際には、ＣＰＵ６０５は、その信号を処理することなく通過させる。ＳＥＵから供給される直流電圧は、例えば通常ＲＳ−２３２シリアルデータ線に用いられる１２Ｖ程度の初期電圧から５．６Ｖ程度の電圧に変換される。ＰＣＵ６００は、少なくとも１つの直流−直流変換器６４０（あるいは直流調整器）を備える。そして、この直流−直流変換器６４０は、ＳＥＵから供給された１２Ｖの直流を５．６Ｖ程度に変換して、第１の通信経路５５０を介してＰＣＨに供給する。別の直流制御器６４５は、ＰＣＵ６００の内部に備えられ、第１の通信経路５５０の直流電圧印加線に供給された５．６Ｖの電圧を５Ｖ程度に変換して、ＰＣＵ６００の回路に供給する。マイクに入力されたり、ＰＣＨのスピーカに供給するためにＳＥＵから出力される音声信号は、ＣＰＵ６０５によって変換されたり処理されることなく、第１の通信経路５５０から第２の通信経路６５０へと直接伝送される。第２の通信経路６５０における信号線の構成を表３に示す。表３：第２の通信経路に関わる通信線ここで説明した本発明の実施の形態及び具体的な構成は、様々に変形することができる。本発明のシステム構成は非常に柔軟であり、例えば、上述のように、ＰＣＨとＰＣＵとを必ずしも同時に設置しなくてもよい。このとき、ＰＣＨを使用する場合にＰＣＨをＳＥＵに直接接続する必要はなく、ＰＣＨを単にＰＣＵに接続すればよい。以上では、多くの実施の形態を用いて本発明を説明した。当業者は、さらに異なる実施の形態を想到することができるが、そのような変形は本発明の技術的範囲内にある。本発明の請求の範囲は、以下の通りである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ (72)発明者小林弘典アメリカ合衆国カリフォルニア州 92660 ニューポートビーチドミンゴドライブシャープイー 757 (72)発明者ウィックスジェームスイーアメリカ合衆国ニューヨーク州 10591 テイリータウンウッドロウンストリート 20 (72)発明者ウィリアムスハワードアレンジュニアアメリカ合衆国カリフォルニア州 91719 コロナブラックパインドライブ 382

Claims

【特許請求の範囲】１．少なくとも番組チャンネルと座席用多目的電子ユニットからヘッドホン端子に伝送される音楽の音量とを操作する乗客用操作ユニットと、上記乗客用操作ユニットと座席用多目的電子ユニットとの間で信号を送受する汎用インターフェイスとを備え、上記汎用インターフェイスは、第１の複数の通信線が備え、上記第１の複数の通信線のうちの少なくとも１つの通信線は、デジタルデータの伝送に用いられ、上記第１の複数の通信線のうちの少なくとも１つの通信線は、アナログデータの伝送に用いられることを特徴とする上記座席用多目的電子ユニットに接続される統合電子システム。２．第２の複数の通信線を介して上記乗客用操作ユニットに接続された乗客用操作ハンドセットを備え、上記乗客用操作ハンドセットは、上記第２の複数の通信線を介して上記乗客用操作ユニットとの間で上記デジタルデータと上記アナログデータとを送受し、上記乗客用操作ユニットは、上記汎用インターフェイスを介して座席用多目的電子ユニットとの間で上記デジタルデータと上記アナログデータとを送受することを特徴とする請求の範囲第１項記載の統合電子システム。３．上記デジタルデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、上記デジタルデータを上記乗客用操作ユニットから座席用多目的ユニットへ伝送するデータ送信線と、上記デジタルデータを座席用多目的電子ユニットから上記乗客用操作ユニットへ伝送するデータ受信線とを備えることを特徴とする請求の範囲第２項記載の統合電子システム。４．上記データ送信線と上記データ受信線とは、ＲＳ−２３２規格に準拠することを特徴とする請求の範囲第３項記載の統合電子システム。５．上記デジタルデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、直流電圧印加線と、直流アース線とを備えていることを特徴とする請求の範囲第３項記載の統合電子システム。６．上記アナログデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、マイク線とレシーバ線とを備え、上記乗客用操作ユニットは、上記マイク線を介して上記座席用多目的電子ユニットに当該乗客用操作ユニットが受信したアナログデータを供給し、上記乗客用操作ユニットは、上記レシーバ線を介して上記乗客用操作ハンドセットに上記座席用多目的ユニットから供給されたアナログデータを供給することを特徴とする請求の範囲第３項記載の統合電子システム。７．上記アナログデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、アナログアース線を備えることを特徴とする請求の範囲第６項記載の統合電子システム。８．上記汎用インターフェイスと、上記第２の複数の通信線が接続されるインターフェイスとは、同一であることを特徴とする請求の範囲第２項記載の統合電子システム。９．旅客機に搭載される通信システムにおいて、座席用多目的電子ユニットと、上記座席用多目的電子ユニットに接続される複数の統合電子システムとを備え、上記各統合電子システムは、乗客用操作ユニットと、収納部を有する部材とを備え、上記乗客用操作ユニットは、デジタルデータを伝送する少なくとも１つの通信線とアナログデータをデータを伝送する少なくとも１つの通信線とを有する第１の複数の通信線を有する汎用インターフェイスを介して上記座席用多目的電子ユニットに接続されることを特徴とする通信システム。１０．乗客用操作ハンドセットを使用しない場合に、上記収納部を覆うカバーを備えることを特徴とする請求の範囲第９項記載の通信システム。１１．上記複数の統合電子システムは、第２の複数の通信線を有するケーブルによって上記乗客用操作ユニットに接続されて、非使用時に上記収納部に収納される乗客用操作ハンドセットを備え、上記乗客用ハンドセットは、上記第２の複数の通信線を介して上記乗客用操作ユニットとの間で上記デジタルデータと上記アナログデータとを送受し、上記乗客用操作ユニットは、上記汎用インターフェイスを介して上記座席用多目的電子ユニットとの間で上記デジタルデータとアナログデータとを送受することを特徴とする請求の範囲第９項記載の通信システム。１２．上記第１の複数の通信線に備えられた上記デジタルデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、上記乗客用操作ユニットから上記座席用多目的電子ユニットへ上記デジタルデータを伝送するデータ送信線と、上記座席用多目的電子ユニットから上記乗客用操作ユニットへ上記デジタルデータを伝送するデータ受信線とを備えることを特徴とする請求の範囲第１１項記載の通信システム。１３．上記第１の複数の通信線に備えられる上記データ送信線と上記データ受信線とは、ＲＳ２３２規格に準拠することを特徴とする請求の範囲第１２項記載の通信システム。１４．上記第１の複数の通信線に備えられた上記デジタルデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、直流電圧印加線と、直流アース線とを備えることを特徴とする請求の範囲第１３項記載の通信システム。１５．上記第１の複数の通信線に備えられた上記アナログデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、上記乗客用操作ハンドセットから上記乗客用操作ユニットへ供給されたアナログデータを、上記座席用多目的電子ユニットへ伝送するマイク線と、上記座席用多目的電子ユニットから供給されたアナログデータを、上記乗客用操作ユニットを介して上記乗客用操作ハンドセットへ伝送するレシーバ線とを備えることを特徴とする請求の範囲第１４項記載の通信システム。１６．上記第１の複数の通信線に備えられた上記アナログデータを伝送する上記少なくとも１つの通信線は、アナログアース線を備えることを特徴とする請求の範囲第１５項記載の通信システム。１７．上記乗客用操作ユニットと上記座席用多目的電子ユニットとの間に備えられた上記汎用インターフェイスは、上記第２の複数の通信線に備えられたインターフェイスと同一であることを特徴とする請求の範囲第１６項記載の通信システム。１８．旅客機の肘掛けに統合電子システムを設置する統合電子システム設置方法において、乗客用操作ユニットと収納部とを備えるアイランドユニットを肘掛けに埋め込むステップと、上記乗客用操作ユニットと座席用多目的電子ユニットとを接続するステップとを有することを特徴とする統合電子システム設置方法。１９．上記収納部を覆うカバーを添え当てるステップと、上記カバーを上記収納部に固定するステップとを有することを特徴とする請求の範囲第１６項記載の統合電子システム設置方法。２０．上記乗客用操作ユニットに接続される乗客用操作ハンドセットを、非使用時に上記収納部に収納可能となるように設置するステップと、上記乗客用操作ハンドセットによって操作されるディスプレイを上記座席用多目的ユニットに設置するステップとを有することを特徴とする請求の範囲第１６項記載の統合電子システム設置方法。