JP2001516899A - 奥行きの錯視による像のデイスプレイ装置 - Google Patents

奥行きの錯視による像のデイスプレイ装置

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JP2001516899A JP2000512183A JP2000512183A JP2001516899A JP 2001516899 A JP2001516899 A JP 2001516899A JP 2000512183 A JP2000512183 A JP 2000512183A JP 2000512183 A JP2000512183 A JP 2000512183A JP 2001516899 A JP2001516899 A JP 2001516899A
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Abstract

(57)【要約】 モアレ効果を利用して連続した3次元オブジェの奥行きの錯視を創り出す装置及び方法が提供される。 【解決手段】装置は、短距離だけ離した少なくとも二つの面を有し、一方の面が横方向に緩慢に変化する周波数を有し、縦あるいはほぼ縦の線のパターンを刷り込まれた透明のシートであり、他方の面がカラーあるいは白黒で、横方向ほぼ周期的なパターンが刷り込まれており、両パターンを組み合わせることで観察者の頭の中に奥行きの錯視を創り出すモアレパターンが生じるパターンに構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、3次元の奥行き効果(three dimensional de
pth effects)を有する光学ディスプレイ装置の分野に関する。
【0002】 二つの面が互いに短距離だけ離され、前面が透明で、各面が2次元のパターンを
プリントされており、前面に不透明なストリップ(strip)を、また後面に
オブジェの形状あるいはグラフィック・デザインを含むことが可能な補助的なパ
ターンを有するときは、一方の面が他方の面に対して移動することで視野中に動
きが見られる。この相対的な動きは、一方の面を他方に対して物理的に移動させ
るか、あるいは面の前を観察者が横切るように動くことによるかのいずれかによ
って、創りだすことができる。前面は移動シャッタ(a moving shu
tter)として作動し、後面をみる観察者の視線に対して前面の位置が変わる
につれ、後面の異なる部分を露出させて見えるようにしたり隠して見えないよう
にしたりする。その結果、観察者の位置によって、あるいは上記効果が得られる
ように面を動かすとき面の相対位置によって、視野が変化するようになる。これ
らの変化を用いることで、動くような錯視(an illusion of m
otion)を観察者の頭の中に創り出すことができる。
【0003】 この移動シャッタ効果(the moving shutter effect
)は、街の広告表示板、掲示板、POS、あるいは芸術ディスプレイ作品に利用
されるような2次元ディスプレイ装置において、動きの錯視(ilusion
of motion)を創り出したり、あるいは像が見えたり見えなくしたりす
るため、何十年もの間、広く利用されてきており、多くの従来技術が知られてい
る。そのような様々なタイプの装置としては、米国特許第829,492号(S
piegel)、第911,561号(Spiegel)、第2,374,37
1号(Morch)、第3,484,969号(Newland)、第3,91
8,185号(Hasala)、第4,263,737号(Simon)、その
他で提示されてきた。
【0004】 もっと最近でも、上記同様の装置だが、よく知られたモアレ効果を利用して生じ
たパターン中に、移動の錯視(the illusion of moveme
nt)が創り出されるような装置が提案されてきている。このモアレ効果を利用
した装置では、両面に、前後のパターン間に小さな空間周波数差を有する周期的
なパターンがプリントされている。これらの二つの周期的なパターンを組み合わ
せることで、上記両パターン間の空間周波数差によって現れる第3の「ビート(
beat)」パターンが創り出される。より明確に言えば、モアレ効果の良く知
られた実証では、各々が同一の線周波数を有し、小さな角度をなす二つの線パタ
ーンを用いることで、上記効果が得られるように見えることを指摘しておくべき
であろう。それにもかかわらず、このケースにおいてでさえ、二つのパターンが
小さな角度に保たれることによって生じる周波数差、すなわち第2パターンに重
なり合う第1パターンの周波数成分が、両パターンがなす角度のコサイン(co
s)値をかけ算した、線周波数となるような周波数差が存在するのである。
【0005】 先のケースのように、一方の面が移動するか、あるいは観察者が移動するかの
いずれかの方法によって、他方の面をみている観察者の視線に対して前方スクリ
ーン面の位置を変えると、モアレ・パターンに動きがみられるようになる。その
ようなモアレ・パターンが動く装置の例は、米国特許第4,789,573号(
Jenkinson)、第4,975,620号(Tacquad et al
.)、第4,300,068号(Baird et al.)、第3,643,
361号(Eaves)、第3,827,797号(Eaves)、そして第4
,586,798号(Eaves)に示されている。 これら二つのグループの装置間における主な物理上の相違は、第1のモアレ効
果を利用しないグループでは、両面間の相対位置によって異なる像が見えるよう
にする移動シャッターとしてスクリーン・プレート(the screenin
g plate)が作用するが、モアレ効果を利用する装置では、二つの周期的
なパターンを組み合わせることで、面間の相対位置が変わるとき動くパターンが
創り出されることである。さらに第1のグループにおいては、いかなる像にも使
えるものの不連続的な変化しか作り出せないのに対し、第2のモアレ・パターン
のグループでは、周期的なパターンの部分を組み合わせて創った像に限られるも
のの、モアレ・パターンの運きを連続的にすることができる。
【0006】 また、眼鏡のような特殊な視覚補助器具を使わずに、奥行きの錯視(dept
h illusion)を作り出す方法は、以下の二つのグループに分けること
ができる。良く知られたレンズレット・アレイ方法では、見る方向が異なると異
なった像がみられるものの、奥行きの錯視の原理を除いては、移動シャッタの原
理に似ており、異なって見える像は、3次元のオブジェやシーンが異なる方向か
ら見えているにすぎない。レンズレット・アレイの効果を用いることは、奥行き
の錯視が知覚可能な角度や範囲が厳しく限定されることになる。
【0007】 連続して動くモアレ・パターンの第2グループも、また奥行きの錯視を創り出
すのに利用できる。米国特許第3,643,361号、またより発展させた米国
特許第3,811,213号において、イーヴスは、この効果を利用してディス
プレイ装置において奥行きの錯視を創り出している。イーヴスの特許の主要部分
では、前述したように、動きの錯視を創り出すことを論じている。彼の具体例に
あっては、動きの錯視を作り出すため、一つの定周波数になるようにドット(d
ot)を配置したパターンを有する透かしが、定周波数になるようにドットを配
置したパターンを有する別の透かしに対して移動される。しかしながらまたイー
ヴスは、二つの透かしにおけるドットを有するパターンがこれら両者間で小さな
周波数差を有しており、かつある短い距離だけ離間されたとき、奥行きの錯視が
見られることを指摘している。
【0008】 彼は、奥行きの錯視が二つの効果によって創られることを説明している。第1
には、網膜ディスパリティとしても知られている視差効果が、観察者の左右の目
によって知覚されるモアレ・パターンの像(view)が少しずれることから生
じることである。観察者は、頭の中でこのずれを利用・処理して、正常な立体視
の場合のように奥行きが見えるようになる。このメカニズムは、観察者が頭を移
動させると、オブジェのモアレ・パターンがその背景に対して動くといった第2
の効果(運動視差と呼ばれる)によって、さらに強調される。また奥行きを観察
者が頭の中で知覚するのも、またこの相対移動の効果を利用して行われ、そのこ
とから奥行きの微細な違いさえも区別できる。ドットによる周波数および透かし
間距離の双方を最適に選択すると、奥行きの錯視が創られる。上述した特許にお
いて、イーヴスは、2次元のオブジェが空間に浮いているように、あるいはもっ
と遠くにある背景の平面の前で立ち現れて見えるようにする方法を示している。
2次元のオブジェは、ディスプレイ装置の実平面内にみえ、背景はもっと遠くの
平面として見える。イーヴスは、また米国特許第3,811,213号の第15
欄第10行目で、二つのパターンの周波数が近くなるほど、網膜ディスパリティ
と運動視差がより大きくなり、このため奥行きの錯視もより大きくなることを指
摘した。
【0009】 しかしながら、実ディスプレイ平面の後方にいくつかのレベルの奥行きが現れ
るように、イーヴスの方法を使って、オブジェ(object)あるいはシーン
(scene)が完全な3次元に見えるようにしようと試みたとき、重大な知覚
上の問題が生じる。奥行きが異なるいくつかの層だけで像を立体的に創り上げる
ときでさえ、視覚が混乱してしまい、各平面がどの奥行き順位で並んでいるのか
を正確に知覚しづらいことになる。
【0010】 問題の原因は、モアレ・パターンの性質から生じる効果が組み合わさったこと
にある。イーヴスが言っているように、二つのパターンの周波数が近くなるほど
、奥行きの錯視はより大きくなる。しかしながら、すべてのモアレ・パターンは
、二つのパターンの周波数が近くなるほど、その結果生じる縞はより広くなると
いった基本特性を有している。このことは、波動説からの類推により、二つの異
なる周期的パターンが干渉する様子を考えれば理解できる。近い周波数の二つの
波が干渉すると、二つの元の波間における周波数差に等しい周波数で第3の波が
創り出される。この第3の波は「ビート(beat)」波として知られている。
二つの波の周波数が近くなるほど、「ビート」波の周波数、すなわちモアレ・パ
ターンが小さくなることが類推される。言い換えれば、二つのパターンの周波数
が近くなるほど、観察されるモアレ・パターンの縞の周期はより大きくなる。こ
れにより、イーヴスの方法で上記のような問題を生じさせる因果関係が説明され
る。
【0011】 これら二つの効果を組み合わせることで、オブジェあるいは平面が実平面のよ
り後方に見えるほど、その結果生じるモアレ・パターンの周期はより大きくなる
。しかしながら、この結果は、遠くのオブジェのみかけの大きさに関係する、人
が頭の中での奥行きを視覚的に認知する第3のメカニズムに全く反することにな
るが、このことについてイーヴスは言及もしなかったし、たぶん気づいてもいな
かった。このメカニズムは、各々周期が異なる周期的な線パターンを持った二つ
の像(view)が比較されたら、より周期の大きい像(view)の方がより
近く見えるといったものである。この効果は、すべての線は実際には同じ間隔に
離されているとか、観察される周期差は奥行きの違いによって生じるとかを当然
のこととと思う、頭の中における視覚認知の傾向から生じる。この効果は、3次
元オブジェ画における視覚的奥行きの印象を強めるグラフィック・アートで繰り
返し使われた。
【0012】 それ故、実面の後方に奥行きが異なるいくつかの面で構成した3次元オブジェ
を創るためにイーヴスの方法を用いると、これら二つの奥行きの認知メカニズム
が観察者の頭の中で互いに矛盾してしまい、その結果は混乱し、不明瞭な、そし
て非現実的なものとなる。上述の特許において、イーブスは、ある特殊な奥行き
で一つの背景の面しか有さない実施例を提示しているので、この視覚上の矛盾は
明らかとはならず、それ故気づかれもしなかった。
【0013】 イーブスの特許で示される従来技術の他の問題は、二つの直交方向でモーショ
ン効果(the motion effect)が生じるようにドットを使用す
ると、モアレ・パターンは低いコントラストしか得られなくなることである。 イーヴスによって示された従来技術のさらなる難点は、定周波数の2次元領域
から構成されるパターンの例を提案していることである。 この技術では、異なったように見える奥行きで分離した平面群を像中に創るこ
とができるにすぎず、球や円柱、あるいは瓶のような真に3次元の連続した像を
形成することはできない。
【0014】 出願人の知っている限りにおいては、像の前を観察者が移動するにつれ、像の
構成部分が正確な遠近感や相互移動を示すような、連続した3次元像の創り方を
提案あるいは示した従来技術は、存在しない。丸い物体、瓶、缶などのようなリ
アルな物品を見せられるように、そのような像を創り出すことは、標識、広告板
、購買時点情報(POS)システムの形態での、あるいは劇的で人目を引くよう
な3次元像が必要な他の分野での、製品を大型サイズの像で広告する分野で非常
に重要となるだろう。クレジットカード、ダイレクト・メール、その他同様のも
ので使われるような小型サイズの像による広告やグラフィックな効果も、またこ
のような発明から大いに得るところがあるだろう。
【0015】 本発明は、モアレ効果による奥行きの錯視(illusion of dep
th)を有する連続した3次元像を創る装置及び方法を提供することを目的とす
る。 本発明の好ましい実施態様により創られたモアレ像は、線周期あるいは空間周
波数の少なくとも一つが緩慢に変化する、二つのほぼ縦線の所定パターンを、一
方を他に重ねることにより形成される。パターンをこのように組み合わせること
により、二つのパターン間の差に応じて現れる第3の像パターンが創られる。こ
の装置では、二つの面が小さな距離だけ互いに離されているので、二つの実質的
に周期的なパターンの重なり合いは、したがってまたモアレ像が、観察者の位置
に依存することになる。
【0016】 奥行きの錯視は、視差効果を使って創られ、各々の目がみる像間での差から生
じる。このメカニズムは、観察者の頭の移動による効果、すなわち運動視差とし
て知られた効果によって強化される。観察者が頭を移動させると、観察されるモ
アレ・パターンが実面に対して移動し、あたかも異なる奥行きにあるように見え
る。それ故、観察者の頭の移動速度とモアレ・パターンの移動速度との関係によ
って、視差効果で創られる奥行きの錯視が維持、強化されて、観察者が奥行きの
細かい差でさえ区別できるようになる。 二つの競合する奥行きの知覚メカニズム間での上述した矛盾は、本発明では 、イーヴスが示唆したように、定周波数パターンを有する平面を用いる代わりに
、少なくとも一方が周波数の変化するパターンを有する二つの面を用いて奥行き
の錯視を創ることによって、本発明で解決される。この手段によって、モアレ・
パターンの周期とみかけの奥行きとの両方を独立してコントロールでき、上記矛
盾を避けることができるようになる。
【0017】 実面の後方で奥行きの錯視を増すイーヴスの特許で言及された方法は、二つの
パターン間の周波数差を減少させるものである。別の方法は、イーヴスの方法を
使うことで生じる視覚の認知上の矛盾を避けるべく本発明で用いているが、両パ
ターンの絶対周波数を高め、周波数差を一定に保つことによる。その結果、観察
者の観察点が同じ速度で移動するのに対して、モアレ・パターンは、より低い周
波数の場合に比べてより早く動くようにみえる。というのも、観察者の同じ移動
に対して、より大きい絶対値の周期を有する前方のパターンが後方のパターンに
対して動くからである。したがって、モアレ・パターンはより遠くに見える。同
様に、観察者の両目での像のみえ方の差もまたそれ相応に大きくなり、視差効果
もまた大きくなる。
【0018】 奥行きを増すこれら二つの方法は、組み合わせることが可能で、パターンの平
均周波数と周波数差の両方を変えることで、モアレ・パターンの周期と奥行きの
双方をコントロールすることができる。イーヴスの方法で提案された定周波数の
パターンの代わりに、前後の面のどちらか一方あるいは両方に周期が緩慢に変化
するパターンを用いることで、その結果得られるモアレ・パターンの周期あるい
はストリップ(strip)幅を、みかけの奥行きあるいはモアレ・パターンの
相対移動速度から独立してコントロールできる。このように、従来技術で明らか
にみられた、二つの奥行きの知覚メカニズム間における矛盾を、解決することが
できる。その結果、連続した3次元の面やオブジェでさえ創り出すことができる
ようになる。
【0019】 さらに、二つの変化する周期的なパターンを用いることで、球、箱、缶、瓶や
顔のような3次元のオブジェをよりフレキシブルに創り出すことが可能となる。
モアレ・パターンの移動速度と周期とがディスプレイのどの点においてもコント
ロールできるので、所望の連続した3次元面が流れるように動いて見えるように
、パターンをディスプレイ上で連続して変えることができる。パターン周期ある
いは幅は、相対的なみかけの大きさによる奥行きの知覚メカニズムだけでなく、
単純な幾何的遠近効果をも表現するようにコントロールでき、傾き角のコサイン
分により、前方から見た傾き面のフィーチャーズが狭く見えるなる。この効果は
、オブジェに生じた遠近感と奥行き感をさらに強調し、たとえば、オブジェが丸
い形状をしているとすると、観察者がその横を動くにつれその像が回転するよう
にみえる。シェーディング効果や特別のライティング効果のように、その他のグ
ラフィカルな奥行きを強調したフィーチャーズを像に付け加えることもできる。
【0020】 3次元のオブジェあるいは面の錯視を創ることは、周期的なパターンを刷り込
んだ面間の距離を変えることでも達成できる。したがって、3次元の奥行き錯視
を有するモアレ・パターンは、必要なの効果に応じて面の離間距離を変えること
で、一定の空間周波数でプリントされた形状を有する二つのプレートか面を用い
てでも創り出すことができる。しかしながら、本発明のこの実施態様は、周期が
変化するパターンをもったフラットな面を使う、上述の実施態様よりも製造が難
しい。
【0021】 本発明の好ましい実施態様においてほぼ縦の線を使うことは、イーヴスの発明
で用いられたドットの2次元のアレイよりもむしろ、水平方向に生み出される運
動及び奥行きの効果が制限される。目が水平方向に配置されていることから大き
な視差効果は水平方向に生じるので、この制限自体は重大な欠点ではない。しか
しながら、線の使用は像のコントラストを何倍にも増大させるので、縦の線を用
いることは、装置の商業上の利用価値を高め、いま一つの重要なメリットが得ら
れる。
【0022】 このように、本発明の好ましい実施態様によれば、一方の面が所定のほぼ縦の
線による周期的な第1パターンを表示する実質透明のシートであり、他方の面が
第1パターンから少しずれた周期をもつ、白黒またはカラーの周期的な線による
第2パターンを表示する、少なくとも二つの面を有している。線のパターンのど
ちらか一方または両方の周期には、水平方向に緩慢な変化をもたせている。パタ
ーンは、線のパターンにおける周期の少なくとも数倍となる短距離だけ離され、
両パターンを組み合わせることにより第1面の前方にいる観察者の位置によって
変化するモアレ・パターンを創り出し、特殊眼鏡のような特別の視覚補助器具を
必要とすることなく、像に連続した奥行きの錯視を創り出す。
【0023】 さらに本発明の別の好ましい実施態様によれば、実質透明で、少なくとも一部
分が実質的に一定の周期とした周期的性質のフィーチャーズを有する第1パター
ンを表示する第1面と、少なくとも一部が実質的に一定の周期とした周期的性質
のフィーチャーズを有する第2パターンを表示する第2面とを有して、第1面が
観察者と第2面の間に位置し、第2パターンの周期が第1パターンの周期から大
きい方にずれており、少なくとも一方のパターンの少なくとも一部分の周期が緩
慢に変化し、第1および第2の面が第1および第2のパターンのいずれか一方の
周期より大きい距離だけ離されて、パターンの増分の周期差、第1および第2の
面間の離間距離、そして少なくとも一方のパターンの少なくとも一部分における
周期変化が、第1および第2のパターンの干渉によって連続した3次元の視覚効
果を示すモアレ像を創り出すような、奥行きの錯視による像のディスプレイ装置
が提供される。
【0024】 本発明のさらに他の実施態様によれば、線が実質垂直方向に配置され、少なく
とも一つのパターンの少なくとも一部分における周期変化が実質水平方向におい
て生じるようにした、上述の奥行き錯視を有する像のディスプレイ装置が提供さ
れる。
【0025】 本発明の別の好ましい実施態様によれば、上記奥行き錯視のディスプレイ装置
にあって、フィーチャーズあるいは線の部分がパターンで異なる水平方向の周波
数帯内で互いに水平方向にシフトされ、垂直方向のディテール(detail)
を変化することで像を創り出すようにした、上述の奥行きの錯視による像のディ
スプレイ装置が提供される。
【0026】 本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、観察者の両目の各々で見られ
るような、像(view)が相互に変位していることから生じる静的な視差効果
によって、あるいは観察者の位置変化による像の見え方の変化で生じる運動視差
の効果によってかのいずれかによって、リアルな3次元効果を示す、上述の奥行
きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される。
【0027】 本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、遠くのオブジェ(objec
ts)がより狭いディテール(detail)を有するように、また近よりいオ
ブジェがより広いディテールを有するように頭の中で知覚するか、あるいは傾け
た面上のフィーチャーズが、傾き角のほぼコサイン分、フラットな面のフィーチ
ャーズに比べてより狭く見えるといった幾何的な遠近効果によるかのいずれかの
方法でみかけの奥行きにより像のフィーチャーズの大きさが変化するようにした
、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される。
【0028】 本発明の別の好ましい実施態様によれば、シェーディング効果等の所望の照明
効果を生じさせるように像のフィーチャーズ(features)の明るさを変
化させてみかけの奥行きをもつするようにした、上述の奥行きの錯視による像の
ディスプレイ装置が提供される。
【0029】 本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、特殊眼鏡のようないかなる特
別な視覚補助器具も必要とせずに観察者の裸眼で見ることができるようにした、
上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される。 本発明のさらに好ましい実施態様によれば、第2面が透明、半透明、不透明の
いずれかである、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される
【0030】 本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、面の離間距離をパターンの周
期の5倍から100倍の間とした、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ
装置が提供される。
【0031】 本発明の他の好ましい実施態様によれば、面が同じ色かまたは異なる色のパタ
ーンをプリントされ、第2面の背景色が他のプリントしたパターンのいずれの色
とも異なるようにした、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供
される。
【0032】 本発明のより好ましい実施態様によれば、上記奥行きの錯視による像のディス
プレイ装置にあって、 (a)二つの面が透明プレートの相対する側に配置され、もしくは (b)第1面が透明プレートの一方の側に配置され、第2面がそのプレートの他
方側に近接して配置された薄いプリント層であり、あるいは (c)第1及び第2の両方の面がプレートの両面に配置された薄いプリント層で
あり、あるいは (d)第1面が透明プレートの一方の側に配置され、第2面が別プレートの一方
の側に配置され、両面が所定距離だけ互いに離間されるように両プレートが互い
に固定距離だけ離れた位置に配置されている、 かのいずれかである奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される。
【0033】 本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、第1及び第2の面のうち少な
くとも一方がワイヤ・ネットで構成されるか、あるいはシリンダに巻けるような
薄くフレキシブルにされている、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装
置が提供される。 本発明のさらに別の実施態様によれば、前方、後方からあるいは少なくとも一
つの縁部から装置が照明される奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供
される。 本発明のさらに好ましい実施態様によれば、広告板のような大きいエリアへの
使用、あるいはクレジットカードのような小さいエリアへの使用のため構成され
機能する、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置が提供される。
【0034】 本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、第1及び第2の面を有し、第
1面が透明であり、各面が実質周期的なフィーチャーズを有する所定パターンを
プリントされた面の少なくとも一部分を有し、両面がフィーチャーズの周期より
相当大きい距離だけ離され、二つのパターンの干渉によって装置の第1面側から
見たときに連続した3次元の視覚効果を示すモアレ像を生じるような所定の方法
で面の離間距離が変化させられる、上述の奥行きの錯視による像のディスプレイ
装置が提供される。本発明は、図とともに下記詳細な説明からより十分理解され
るであろう。
【0035】 本発明の好ましい実施態様である前後面パターンを示す図1と図2について説
明する。これらの二つの面は、短距離だけ離されている。これらの二つのパター
ンは、前側からみたときモアレ・パターンが生じるように組み合わされる 。前方の面は、望ましくは図1に示すように、水平方向に緩慢に変化する周期で
配列された縦あるいはほぼ縦の線を有するパターンが刷り込まれた実質透明のシ
ートから構成する。後方の面は、図2のように、カラーか白黒で、水平方向に緩
慢に変化する周期的なパターンが刷り込まれる。前方の面は、後方の面で反射さ
れあるいは後方の面を通って伝達された光が、前方の面を通過して後方の面から
の光と観察者の目の中で組み合わされるように、実質透明でなければならない。
装置が後方から照明されるものでなければ、後方の面は透明にする必要はない。
二つの面に付けられるパターンは、これらを組み合わせたとき観察者の頭の中に
生じる奥行きの錯視によって所望のモアレ・パターンが創り出されるように構成
され、機能する。
【0036】 本発明の好ましい実施態様により構成され機能する装置にそれぞれ前方、後方
のパターンとして使われると、図1および図2に示されたパターンは、背景の平
面から立ち現れ、縦縞の半球の3次元視覚像を創り出す。 図1と図2とは、実際に機能するパターン対であり、前方面の透明コピーを作
れば、本発明を実証するのに使える。面の離間距離は、ほぼ5cmでなければな
らない。これら両図中におけるパターンのフィーチャーズは、このサイズの手で
持てる大きさのモデルでディテールな像が得られるような装置のものをかなり拡
大して描いてある。そのようなモデルでは、実周期は、裸眼では小さすぎて見え
ないであろう。図1と図2でのパターンは、本発明の効果が生じる原理を理解し
やすくする目的で、また説明のためパターンの詳細なフィーチャーズを目立たせ
る目的で誇張したスケールで描いてある。このことが、実スケールでこの大きさ
の像を得るのに離間距離が0.5から5mmのオーダーであるのに比べ、これら
の二つのパターンを使ってできる像をみるには平面の離間距離が5cmとされな
ければならない理由である。図1と図2に示したディテール(detail)の
レベルとスケールとは、大きなエリアのディスプレイ表示板用に典型的なもので
あって、数メートルかそれ以上離れた距離で見るのに適している。
【0037】 図3は、観察者の左目による一つの観察点からみえるような、図1と図2の組
み合わせから生じるモアレ・パターンを模式的に示す図である。図4は観察者の
右目による、少し水平方向へ移動した観察位置からみえるモアレ・パターンを模
式的に示す図である。観察者の頭の中でこれら二つの像を組み合わせることで、
半球と背景の面の両方が実ディスプレイ面の後方に見え、背景の面から立ち現れ
る縦縞の半球の3次元視覚効果が創り出される。 図3に見られるように、球の中心31で、モアレ・パターンの周期、換言すれ
ばモアレ・パターンのストリップ(strip)の幅は、球の縁部32、33で
のストリップの幅、すなわち背景の平面でのストリップの幅よりも広い。このよ
うに、頭の中での大きさを認知するメカニズムによれば、球の中心は、観察者に
より近く見える。球面の各点でのモアレ・パターンのストリップ幅は、図1と図
2とに示される緩慢に変化する周波数を持つ二つのパターンの相対応する点にお
ける周波数差によって決まる。図1と図2にそれぞれ見られるように、球の中心
11、21でそれぞれ水平方向に緩慢に変化する周期的なパターンは、球の縁部
12、13、22、23での周期よりも、すなわち背景14、24での周期関数
の周期よりも大きい。その結果、左目でみられる背景のパターン34が右目でみ
られる背景のパターン44に比べてストリップの全幅分移動するのに対して、左
目によって図3にみられる球の中心で生じたモアレ・パターン31は、右目によ
って図4にみられる球の中心における像41の位置からストリップ幅の1/4だ
けずれている。背景が一つの完全なストリップ分、相対的に移動していることが
、横方向左右の境界の隣に位置するパターンの縞において図3と図4中に明瞭に
みられる。球の中心における1/4のストリップ(strip)分の移動も、見
分けるのはより難しいが、図3と図4中に描かれている。上記移動の結果、背景
の面34は、目には球の中心31よりも大きく移動するように見える。この結果
、視差メカニズムによって、背景は、球の中心より実画面のより後方に見えるよ
うになる。
【0038】 さらに、球の中心31でのモアレ・パターンのストリップ幅は、前に説明した
ように背景34のストリップ幅より大きい。このように、相対的な大きさの違い
による奥行きの知覚メカニズムと視差メカニズムとによって、球の中心は観察者
にとってより近くにみえる。その結果、本発明の好ましい実施態様によれば、こ
れら二つの知覚メカニズムが対立し合うことがないばかりか、それらによって3
次元連続オブジェの奥行きの錯視がさらに増すように互いに強化し合うのである
。3次元の連続したオブジェが明瞭で、印象深く、そして特に明白に錯視される
ことが、本発明の主なメリットである。
【0039】 ディスプレイの各点で観察される奥行きは、前方のパターンの局部的な周期性
、後方のパターンの局部的な周期性、パターン間の距離、そして観察者の位置に
よって決まる。前後のパターンの周期を連続的に変えることで、図3と図4に示
される球のような連続した3次元の像を創り出すことが可能になる。上述の効果
に加えて、モアレ・パターンのストリップ幅に関係して、前後のパターンは、合
成されたモアレ・パターン像のストリップが球の表面を覆い3次元像の適切な遠
近法によって見えるように、構成され機能する。ストリップは急な角度でみられ
るから、幾何学的な遠近効果によって、球の側部におけるストリップが、みる方
向と面の法線とがなす角度のコサイン(cos)によってストリップの実際の幅
よりも狭く見えるようになる。その結果、観察者が横方向に移動すると、3次元
の球が見え、その球の面にはストリップが「流れ」るような感じで動き、位置、
形状、そして幅が連続的に変化して、球が観察者の移動方向に回転するといった
錯視を生じさせ、実際に存在する球から予期される適切な遠近の変化を示す。こ
の効果によって、3次元の錯視とディスプレイの視覚的な印象が強調される。
【0040】 不連続に変化する縦方向のディテール(detail)を有するエリアを含ん
だ複雑な像を、基礎となる前後の面パターンから構成する方法を説明するため、
チェック柄のパターン(a checkered pattern)を創ること
を検検討してみる。図5は、図3と図4の背景にみられる縞へ修正を加える方法
を検討することで、パターンがいかにして構成されるのかを理解するのに役立つ
。各縦縞は、交互に黒45と白46とに変わる部分に分けられて、互いに位相が
ずれた隣り合う縞のパターンとなる。 この効果は、所望する正方形の辺の長さに等しい長さの横方向のストリップに
おいて、前後の面のいずれかのパターンにプリントしたエリアとプリントしてい
ないエリアとを逆にすることで達成される。図6は、図5に図示したチェック柄
のモアレ・パターンを創り出すために、前方または後方のいずれかの面に必要な
パターンを示す。水平方向のコントラスト変化を生じさせる、連続した水平方向
のストリップ47、48間での180°の位相変化が、明瞭に視認ができる。チ
ェック柄の正方形の幅は、背景での縞によるように、前後のパターン間の周波数
差で決まる、モアレ・パターンの周期によって決定される。一般的に、そのよう
な不連続に変化可能な水平方向のディテールを有するモアレ・パターンは、異な
る水平方向周波数帯域で相互に関係して水平方向へ切り替えられた周期的なフィ
ーチャーズの部分(sections)を有する前後のパターンから創られる。
【0041】 図5は、固定した奥行きのレベルでのチェック柄のパターンを示す。図3と図
4に示された縞の球によるように、本発明により創られるいかなるモアレ・パタ
ーンにおいても、二つのパターンの絶対周波数と周波数差を選択することで、チ
ェック柄のパターンに奥行きの錯視を付け加えることが可能である。相対的な大
きさの違いによる奥行きの知覚メカニズムを利用することでによって、また前述
のように、観察者の移動に伴ってチェック柄のパターンが連続した3次元の面上
を流れるように続く錯視を創り出すことによっても、チェック柄の正方形の大き
さを選んで奥行きの錯視を改良することができる。同様の周期的なパターンも、
同様の手段で創り出すことができる。
【0042】 「水平方向に緩慢に変化する周波数のパターン」あるいは「水平方向のほぼ周
期的なパターン」の用語は、装置でモアレ像が創られるようにオブジェの連続部
分を構成する、パターンの周波数や周期的な部分だけについて言及していること
を指摘しておくべきだろう。球と背景との間の境界におけるように、オブジェの
縁部において、パターンの周期を大きく不連続に変化させることもできる。垂直
方向におけるパターンを変化することで、チェック柄のパターンの例で説明した
ように、観察されたモアレ・パターンの垂直方向の不連続な変化が使われる。垂
直方向でのパターン変化によって、チェックパターンの例で説明したように、観
察されたモアレ・パターンの垂直方向のコントロールが可能となる。
【0043】 水平方向に緩慢に変化する周波数を有するパターンにおける所望の周期は、十
分小さいので、最適の距離から装置がみられるときは観察者には見分けがつかな
いほどである。この距離では、二つのパターンを組み合わせたモアレ・パターン
だけが観察者に見える。それ故、垂直方向と水平方向の双方における、像そのも
ののフィーチャーズを創り出すのに必要なモアレ・パターンでの変化は、前述の
パラグラフで言及したように、当然、パターンの水平方向の周期よりはるかに大
きいスケールとなる。 周期が変化する前後のパターン間に必要な周期差は、約±20%の範囲内であ
る。良い奥行きの錯視を得るためには、前後のパターンの周期は、二つの平面間
の距離よりも約5−100倍小さい範囲内とすべきである。周波数比がより大き
くなるパターンの組み合わせも、また所望の効果を得ることができるが、作りに
くい。
【0044】 本発明においては、奥行き効果が観察される最適な範囲は、特殊眼鏡のような
補助器具を全く使うことなく見ることができる、レンズレット・アレイ・ディス
プレイのような、他の奥行きの錯視ディスプレイに比べて、大きい。その上、レ
ンズレット・アレイによる方法と異なり、モアレ効果のディスプレイで観察され
る奥行きは、錯視の物理原理に差があることから、いかなる観察距離からもほと
んど同じに見える。観察距離の上限は、モアレ・パターンが裸眼で認識できる能
力によって決まる。この限界は、モアレ・パターンの周期を広くすることで、非
常に大きい距離に設定することができる。
【0045】 奥行き効果も、また、見える奥行きがディスプレイ面に垂直な線に対して観察
者がなす角度のコサイン(cos)値によって幾分変わるものの、ディスプレイ
の面に垂直な垂直面から少なくとも±45°といった広い角度範囲からみること
ができる。これらの特性によって、本発明による奥行きの錯視を創り出す方法は
、広いエリアから明瞭にみることができるものなので、通りの宣伝板に非常に適
している。本発明は、広い範囲の大きさを有する装置にも十分適用できる。本発
明は、クレジットカードのようなアイテムに、小サイズでグラフィックな効果を
持たせて、ホログラムに代えてセキュリティ装置として使え、またポストカード
、小さな表示板、購入時点管理システムの表示板、バス停の表示板、そして大き
な広告板に至るまで利用できる。
【0046】 一般的に、図1に示されるように前方の平面におけるパターンの周波数は、図
2に示されるように後方の平面での対応エリアの周波数より低い。このため、観
察される球と背景とは、実ディスプレイ面の後方に見えるようになる。というの
は、球や背景が実ディスプレイ面の後方にあることによってモアレ・パターンが
ディスプレイに対する観察点にしたがって同じ方向に移動するからである。
【0047】 イーヴスの特許に示されたように、図1の前方の面におけるパターンの周波数
が、図2の後方の面における周波数よりも高いと、その結果得られるモアレ・パ
ターンは、ディスプレイに対する観察点の移動とは反対の方向に動く。それ故、
モアレ・パターンは、ディスプレイ装置の前方にあたかも存在するようにみえる
。しかしながら、このケースでもまた、本発明の上述した好ましい実施態様を用
いれば、適切な形状の二つの変化する周期的なパターンを用いることで、モアレ
・パターンのストリップ幅をみかけの奥行きから独立してコントロールできる。 イーヴスの先行発明においては、前後パターンを創り出すドット(dots)
を用いることで、モアレ・パターンを水平方向と垂直方向の両方に動かすことが
できる。しかしながら、人間の両目は水平方向に離れており、大きい奥行きの知
覚効果が得られる視差効果があるので、モアレ・パターンの垂直方向の動きを犠
牲にして、ここに示されているように、モアレ効果のコントラストを強めること
ができる。これは、本発明の好ましい実施態様においてドットの代わりにほぼ縦
の線のパターンを用いることで実行することができる。その結果、生じるモアレ
・パターンのコントラストは、従来のドット・パターンに比較して6倍まで強め
られ、全体の奥行きの明瞭さは著しく増す。 同じように、垂直方向に生じるパターンの周期における緩慢な変化を有する、
実質横の線のパターンを用いることで像のコントラストを同じように増加すこと
ができる。そのような好ましい実施態様は、小さな装置に役立ち、奥行きの錯視
のほとんどが、頭を上下動することで、というよりむしろ静的な視差効果で得ら
れる。
【0048】 図7と図8とは、従来技術のドット・パターンを用いた装置と、本発明の好ま
しい実施態様にて提案した線・パターンとの間での差異を明らかにする図である
。図7を参照すると、箱状体(box)110は、イーヴスによって示された技
術によるような、ドットがモアレ効果を創り出すのに使われている奥行きの錯視
装置の代表的な切断部分である。面111は前方の、観察者に近い方の面であり
、面112は後方の面である。イーヴスの技術によれば、両方の面は、透明であ
り、かつ同じ色の不透明なドットでプリントされている。図7は、観察者により
見られたとき、二つの面111と112との重なり合い113−116の可能性
がある四つの極端なケースを図示している。像113は、二つの面のドット同士
が正確に重なり合っているような、面111、112に正確に垂直な方向から装
置を見たときに、観察者に見える様子を示している。像114は、観察点が横方
向に少し移動したときに見える像1の図である。
【0049】 モアレ像のコントラスト変化は、最大限可能な変化の割合として、全像の不透明
度における百分率変化として定義される。1というコントラスト係数は、生じた
モアレ・パターンが完全な透明から完全な不透明へと変化することを意味する。
したがって、113と114間の差を求めるには、計算を簡単にするため、同じ
大きさの正方形によりドットを概算すると、コントラスト変化は1/4となる。
この概算は、他の計算にも使うことができ、結論の妥当性を失うことはない。も
しドットが正方形で概算できないときは、正確なコントラスト変化はπ/4倍し
なければならず、これにより正確な結果を得ることができる 。
【0050】 像115は、観察点が113から少しだけ垂直方向に移動したとき、あるいは
それに代えて、平面111または112の一方上におけるドット・パターンが同
じ量だけ垂直方向に動いたときに見られるモードを示す。像116は、像115
の状態から水平方向へ移動した結果である。像116は、像115の状態から水
平方向へ移動したときの図である。このとき、二つの可能な水平方向のモード間
における不透明の割合変化は、115におけるのドットが113におけるような
重なり合いがなく、ドットが見える量(transmission)が変わらな
いから、ゼロとなる。この奥行きの錯視装置で全面的なコントラスト変化を得る
には、113−114と115−116との二つのケースにおける平均をとらね
ばならない。というのは、それら両方とも起きる確率が同じであるし、観察点の
垂直方向高さが設計者に分からないからである。それ故、生じたコントラスト変
化は、1/4と0との平均、すなわち1/8となる。
【0051】 本発明によるコントラストの改良は、二つのステップに分けることができる。
第1に、デバイス120に示すように、ドットから縦あるいはほぼ縦の線へと一
方の平面のパターンを変えることであり、モアレ効果のコントラストが倍になり
、それ自体、奥行きの明瞭さが著しく改良される。第2に、デバイス130に示
すように、第2の平面にも縦あるいはほぼ縦の線を使うことで、コントラストは
また倍になる。
【0052】 箱状体(box)120は、一方の面が(このケースでは前方の面121)、
線のパターンでプリントされ、他方の面122がドットでプリントされた奥行き
の錯視装置の代表的な切断部分が示されている。両方の面は、前のように同じ色
でプリントされる。123−126は、ドットだけのケースでのモード113−
116と同様に、重なった四つの極端なケースを図示している。123から12
4になる場合に背景のエリアに対するプリントしたエリアの割合変化は、全エリ
アの1/4となる。それ自身特殊な色を有する、不透明あるいは半透明の後方平
面のケースをカバーするために、コントラストの定義は、最大限変化可能な割合
としてプリントした色と背景の色との間での割合変化の比となるように拡張され
てきた。完全なコントラスト変化は、モアレ・パターンを全部プリント色から背
景色へと変える。125と126は、観察点が少し垂直方向へ動いたときに現れ
る他の二つの可能なモードを示す。125と126との差は、また視点を水平方
向に移動させた時に見られる。このときの割合変化は、123と124との間に
おける変化と同じであり、透明部分と不透明部分との間における、あるいは背景
色とモアレ・パターンのプリント色との間における平均コントラストは、(1/
4+1/4)/2=1/4となる。前述したように、この結果は、ドットを有す
る二つの面を用いることで得られるコントラストの2倍になるだけである。
【0053】 第2の改良を、デバイス130に示す。ここで、両方の面131と132とは
、縦またはほぼ縦の線を水平方向に配置したパターンでプリントされる。前のケ
ースにおけるように、前方の面は、透明でなければならないが、後方の面は透明
でなくてもよく、両方の面は同じ色でプリントされる。このケースでは、観察点
の垂直方向の移動によっては、観察されるパターンは全くない。したがって、こ
れらは、像(view)133と134に示されるように、二つ平の面131と
132が重なるたった二つのモードである。背景のエリアに対するプリントされ
たエリアの割合変化は、全ての最大限可能な変化の1/2であり、コントラスト
変化は1/2になる。この結果は、ケース120で得られるコントラスト変化の
倍、またケース110の4倍となる。
【0054】 モアレ・パターンに色を使うことが、本発明の別の改良となる。三つの異なる
色を異なる面に使うと、ドットのケースに比べて少なくとも同じ程度コントラス
トを改良することができる。図8は、図7と同じようなコントラストの分析結果
を示すが、二つの面に異なる色を使っている。三つのケースは、両方の面がドッ
トを有するもの210、一方の面がドットを有し、もう一方の面が縞を有するも
の220、両方の面が縞を有するもの230のケースである。この計算では、前
面の面211、221あるいは231が透明とされて黒のパターンでプリントさ
れていると仮定する。後方の面212、222あるいは232は、透明か半透明
か不透明であり、一つの背景色と異なる色のドットあるいは線のパターンを有し
ている。観察者が移動すると、モアレ・パターンは、後方面における上記二色の
間で色が切り替わり、このケースの場合、コントラスト変化は最大限可能な変化
からの、モアレ・パターンの上記二色間における割合変化として定義される。し
たがって、モアレ・パターンが二つの異なる色からなるので、前方面のドットか
らなる黒色のエリアは、コントラストの定義ではカウントすべきではない。
【0055】 図8を参照すると、二つの面を両方ともドットでプリントした210のケース
について、像213−216が二つの面は、二つの面の重なり合い可能な四つの
モード211と212を図示する。213と214とは、二つの横方向に離れた
観察点から見られる210の像を示す。二つの面を組み合わせたときの色の割合
変化は、ドットを同じ大きさの正方形で概算すると、全エリアの1/4となる。
黒色のドットからなるエリアを除外した、全て色をつけたエリアは、このケース
では全エリアの3/4になる。したがって、コントラスト変化の三色での定義に
よれば、コントラスト変化は、(1/4)/(3/4)で1/3に等しくなる。
215と216とは、像213と214での観察点から縦方向に離れた、二つの
水平方向に異なる観察点から見ることができる210の他の二つの像を示す。こ
のとき、215中のドットが重ならないため、二つの可能な水平方向のモード間
における色の割合変化はゼロとなる。二つのドットを有する平面のケースにおけ
る全コントラスト変化は前のように213−214と215−216の二つのケ
ースを平均することで得られ、(1/3+0)/2=1/6のコントラスト変化
となる。
【0056】 第2のケースでは、220に示されるように、前方面がドットから縦あるいは
ほぼ縦の線に変更される。前記ケースと同じ色及びコントラストが同様に使われ
る。223−226は、二つの面221と222が重なり合い可能な四つのモー
ドの図示である。223と224は、観察点が横方向に移動したときに見える二
つの横方向のモードを示す。二つの面を組み合わせたときの背景色のプリント色
に対する割合変化は、全エリアの1/4である。このケースにおける色をつけた
全エリアは、全エリアの1/2であり、コントラスト変化における三色の定義に
よれば、コントラスト変化は(1/4)/(1/2)=1/2となる。225と
226とは観察点を少し垂直方向に動かしたときに見える、他の可能な水平方向
に離れた位置からの像を示す。このとき、割合変化は、223と224間の変化
と同じであり、プリントした色と生じたモアレ・パターンの背景の色間における
平均コントラストは、(1/2+1/2)/2=1/2となる。この結果、21
0に示すドットの二つの面で得られるコントラスト変化の3倍になる。
【0057】 第3のケースを230に示す。ここで、両方の面231と232とは、縦ある
いはほぼ縦のパターンでプリントされ、また210と220のケースのように同
じ色としてある。このとき、観察点を垂直方向に移動させても、観察されるパタ
ーンは一切変化しない。したがって、重なり合い233と234となる二つのモ
ードだけ、考慮すればよい。二つの面を組み合わせた場合のプリントした色の背
景色に対する割合変化は、全エリアの1/2である。このケースでの色を有する
全エリアは、220において全エリアの1/2である。したがって、コントラス
ト変化における三色の定義によれば、(1/2)/(1/2)=1が得られる。
それ故、水平方向の移動から生じるモアレ・パターンの色間におけるコントラス
ト変化は、1となる。この結果、ケース210に示すように二つのドット面で得
られる場合よりも6倍もよくなる。
【0058】 全エリアに対する色の割合変化を比較するといった、前に110、120、そ
して130のケースで用いたのと同じコントラストの定義を用いると、ドットの
パターンよりも、むしろ縦あるいはほぼ縦の線のパターンを用いることで得られ
る改良で、係数4となる。210、220、そして230のケースで用いたよう
に、コントラストの第2の定義は、後方平面が二色でかつ前方パターンが黒色と
されたケースにさらに適する。前方面のパターンが黒色ではないが、第3の色で
プリントされていれば、ここに示される分析結果を、当業者は誰でも同じ原理を
使って拡張でき、依然4倍のコントラストの改良結果が得られる。
【0059】 本発明の上記実施態様はすべて、コントラストを増し、この形状により見るこ
とができるメリットを得るため縦線を用いている。コントラストが最も重要とい
ったわけではなく、垂直方向にも3次元の視覚効果をいくらかでも得ることが重
要なとき、本発明の別の実施態様では、線の代わりにドットを使うことも可能で
ある。そのような実施態様にあっては、この発明で提案した方法によるように、
リアルな、混乱しない奥行き効果を得るためには、所定のパターンにしたがって
両方向に緩慢に変化する空間周波数を有するようにドットをアレイ(array
)中に配列しなければならない。
【0060】 図9から図14は、本発明を実施するのに役立つデバイスの例を示す。図9は
、最も簡単な実施態様を示しており、両面にプリントした一枚の透明プレート5
0を用いている。プレートはガラス、PVC、ポリカーボネイト等のようないか
なる透明な材料からでも作ることができる。観察者に近い側(前方側51と呼ぶ
)は、周波数を横方向に緩慢に変化させた縦あるいはほぼ縦の線を有する半透明
パターンを部分的にあるいは全面にプリントしてある。この文脈で「半透明」の
用語は、線自体はできるだけ不透明であるのに対し、不透明線間のエリアが透明
であるといった意味で用いている。このパターンは、プレートの前方側の全面に
わたりあるいは部分的に設けてある。パターンは一色あるいはもっと多くの色で
構成することもできるし、エリアのいくらかの部分は全面を不透明あるいは透明
にすることもできる。 プレートの他方の面(後方側52)は、第1側のように、プレートのエリアの
全面にわたってあるいは部分的に設けた、周波数が緩慢に変化する縦あるいはほ
ぼ縦の線を有する別の横方向のパターンがプリントされている。このパターンは
、半透明である必要はなく、透明の、あるいは不透明のエリアがあってもよい。
しかしながら、コントラストに優れたモアレ・パターンを得るためには、プリン
トした水平方向にほぼ周期的なパターンとこのパターンの背景との間で、色、明
るさ、あるいは透明度に視覚的に顕著な差をつけるべきである。このプリントし
た水平方向にほぼ周期的なパターンは、一色あるいはもっと多くの色にしてもよ
い。前述したように、図9のものもまた、プレート両側の一方だけにおけるパタ
ーンの、緩慢に変化する空間周波数を適用することができる。このことは、図1
0から図14以下に示される他の実施態様にも当てはまる。
【0061】 プレートの厚さは、0.5mmから10cmの範囲とし、もし必要であればさ
らに厚くしてもよい。この装置は一例として、POP掲示板やバス停の広告板に
適用可能であり、1から2平方mのプレートエリアが必要である。スクリーンに
プリントするような、通常のプリント方法を用いることで、パターン周期を0.
25mmまで小さく、あるいはこれよりさらに小さくでき、2mmのプレート厚
さのプレートでは、奥行きの錯視を良好に感じることができる。そのようなプレ
ートは、何の変更もなしに既存の広告板(poster)設備に適合させること
ができる。そのような広告板は、通常後方から照明されるが、このような照明は
、奥行き錯視の装置にとって良い照明となる。
【0062】 図10は、本発明の第2の実現可能な実施態様を示し、一方の側にプリントし
た透明なプレート53と他の側に取り付けるか、あるいは近くに置いた、プリン
トした薄いプリント層54とを使っている。プレートは、どんな透明材料からで
も作ることができる。観察者に近い側(前方側55)には、プレートの前方側の
全部にわたってあるいは部分的に設けた、前述したような、水平方向にほぼ周期
的でほぼ縦の線を有する半透明パターンがプリントしてある。前のように、パタ
ーンは、一色あるいはもっと多くの色から構成し、エリアのいくらかの部分は全
面を不透明にも透明にもすることができる。薄い層54は、縦あるいはほぼ縦の
線を有する第2の水平方向にほぼ周期的なパターンが、プリントされて像のエリ
アの全面にわたってあるいは部分的に設けられて、プレートの他の側、すなわち
後方側の近くに位置させるか取り付けるかされる。薄い層は、透明にして、PV
Cやその他透明ポリマーのような材料で作ってもよいし、あるいは、たとえばオ
フセット印刷、レーザ印刷あるいはインクジェット印刷によってプリントが容易
な紙のような不透明な材料とすることもできる。薄い層は、また像の明るさや視
認性を増すため半透明としてもよい。薄い層を使うことで、プリントする工程が
単純化され、プレートに両パターンをプリントする代わりに、一つのパターンだ
けをプレートに印刷するだけでよくなる。パターンは、前述のように一色あるい
はもっと多くの色でもよい。
【0063】 図11に示す好ましい実施態様によれば、プリントする工程がさらに簡単にな
る。ここでは、両方のパターンが薄い層にプリントされる。これらの二つの薄い
層は、プレート56の両側に取り付けられるか、あるい近くに配置される。観察
者により近い側(前方側)の薄い層57は、透明にしてある。薄い層は、前述し
たように、プレートの前方側の全面にわたってあるいは部分的に設けられた、水
平方向にほぼ周期的で、ほぼ縦の線を有する半透明パターンがプリントされる。
前述のように、パターンは一色あるいはもっと多くの色からなり、そのエリアの
ある部分も全面を不透明かあるいは透明にしてもよい。他の薄い層58は、像の
エリアの全面にわたってあるいは部分的に設けた、第2の水平方向にほぼ周期的
なパターンがプリントされて、プレートの他の側(後方側)に取り付けられる。
この薄い層は、前述のように、透明、不透明、あるいは半透明のいずれでもよい
【0064】 図12は、二つのプレートからなる本発明の好ましい実施態様を示す。観察者
により近いプレート(前方側のプレート59)は、透明であり、前述のようにい
かなる透明な材料からでも作ってもよい。このプレートは、前述のように、プレ
ートの前側の全面にわたってあるいは部分的に設けた、水平方向にほぼ周期的な
ほぼ縦の線を有する半透明パターンがプリントされる。前述したように、パター
ンは、一色あるいはもっと多くの色にしてもよいし、それに加えてエリアのある
部分を全部不透明か透明にしてもよい。図10に示す実施態様におけるように、
このパターンもまた、プリント工程を簡単化するために前方のプレートに取り付
けた薄い透明の層にプリントしてもよい。第2のプレート(後方プレート60)
は、像のエリアの全面にわたってあるいは部分的に設けた、ほぼ縦の線を有する
第2の水平方向にほぼ周期的なパターンがプリントされる。このプレートは、後
方照明なら透明か半透明に、前面照明なら不透明にすることができる。前方プレ
ートの場合ように、第2のパターンをプリントした薄い層は、直に後方プレート
へプリントするのに代えて、後方プレートに取り付けることができ、プリント工
程が簡単になる。後方の薄い層は、透明、不透明、あるいは半透明のいずれにし
ても、視認性とシャープさに優れた像が得られる。二つのプレートは、互いに対
し固定した位置に配置される。この装置のメリットは、二つのパターン間に大き
な離間距離が必要となる大型の表示板に使うことができることである。厚いプレ
ートを分割した二つのプレートに分けることで、より軽量で安価に構成できる。
【0065】 図13と図14のものは、本発明の二つの追加実施態様を示し、大きいサイズ
の広告板に用いるのに特に適している。前の図9から図12に示される装置のす
べては、広告板で奥行きの錯視を創り出すのに使うことができる。しかしながら
、これら表示板は大きなエリアなので、直交するワイヤのネットを用いると、よ
り安価でより簡単な方法となる。ネット水平方向のストリップ(the hor
izontal strips)が垂直方向のストリップ(the verti
cal strips)を支えるためだけに使われているのに対し、垂直方向の
ストリップはモアレ効果を創り出すのに利用されている。
【0066】 図13は、前方のネット70が剛体のフレーム71に固定されるようにした実
施態様を示す。図14は、ネット75(この図では前方ネット)が回転するシリ
ンダ76に巻き付けられるようにした実施態様を示す。巻きつけるネットを使う
メリットは、表示板を変えるとき、あるいは広告板を通常の使い方から奥行きの
錯視効果を利用する使い方に変えたり、また背景を変えたりするとき、取り付け
取り外しができることである。前方の平面にネットを使う代わりに、水平方向に
ほぼ周期的なほぼ縦の線を有するパターンがプリントされた薄いフレキシブルな
透明箔を用いて、3次元の像ができる範囲を広くするのに利用できる。 ネットには、ワイヤの強度が強く強風に対する抵抗力もより優れているといっ
た付加的な利点もある。後方の平面77は、通常の広告板のプレートにすること
ができ、不透明かつ前方照明付き、あるいは半透明かつバックライト付きとして
もよい。後方のパターンは、広告板に用いられる通常の方法の一つでプリントさ
れて、広告板の平面に取り付けられる。広告板の照明は、バックライトのような
通常の方法を用いて、あるいは図13の一部切断部分に示されるように、後方の
平面により近い側、すなわち前方面の内側で広告板の上方あるいは下方に位置さ
せた強力なハロゲンプロジェクタ78を用いることで、可能となる。このような
設備により、望ましくないモアレ・パターンが付け加わる原因となる、前方ネッ
トによる影が後方の平面上にできるのを避けることができる。
【0067】 本発明は上記説明や特に図示したものに限定されるものではないことは、当業
者にとって理解されるであろう。むしろ本発明の範囲には、上記説明を読むこと
で当業者が考えつくような、また従来技術にない変形例や変更例と同様、上記で
説明した様々な特徴を組み合わせたり、部分的に組み合わせたりしたものの双方
をも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、図3と図4に示される像を創り出すために前方の面に用いられる、緩
慢に水平方向へ変化する周波数を有するパターンを描いた概要図である。
【図2】 図2は、図3と図4に示される像を創り出すために後方の面に用いられる、緩
慢に水平方向に変化する周波数を有するパターンを描いた概要図である。
【図3】 図3は、本発明の好ましい実施態様により構成され作動する装置を用いて得ら
れた、背景面から立ち上がってみえる縦縞による半球の、3次元の視覚効果をも
つモアレ・パターンの、観察者の左目から見られた図である。
【図4】 図4は、横方向に少し移動した観察点からみた、図3に示すような、背景面か
ら立ち上がってみえる横縞による半球の、右目で見られるような、3次元の視覚
効果をもつモアレ・パターンの図示例である。
【図5】 図5は、モアレ効果によって創り出されたフラットなチェック柄のパターンの
像を示す図である。
【図6】 図6は、図5に示されるチェック柄のモアレ・パターンを創り出すのに必要な
前方または後方の面のパターンが見える様子を示す図である。
【図7】 図7は、一色または二色のケースに対する、モアレ・パターンのコントラスト
を分析する目的で用いられた異なるオブジェパターンを示す図である。
【図8】 図8は、二色または三色のケースに対する、モアレ・パターンのコントラスト
を分析する目的で用いられた異なるオブジェパターンを示す図である。
【図9】 図9は、水平方向へ緩慢に変化する周波数をもつそれぞれのパターンが各々プ
リントされ、所定の短距離離されて、プレートの厚さをなす、前後方の面をもつ
一枚の薄い透明プレートからなる、本発明の好ましい実施態様により構成され機
能する装置を示す図である。
【図10】 図10は、一方の層が、緩慢に変化する周波数のパターンを全面にわたってあ
るいは部分的にプリントされた一方の面をもつ透明プレートであり、他方の層が
、緩慢に変化する周波数の第2パターンをプリントされた、かならずしも透明で
ある必要のない薄い材料から作られているような、二層を有する装置の図である
【図11】 図11は、二つの薄い層が厚い透明プレートの反対側近くに位置され、観察者
に近い薄い層が透明で緩慢に変化する周波数のパターンを全面にわたってまたは
部分的にプリントされるとともに、他方の層が必ずしも透明である必要はないが
薄い材料で作られ、また緩慢に変化する周波数の第2パターンをプリントされて
いるような、三層を有する装置の図である。
【図12】 図12は、二枚の厚いプレートで示させるような、ダブルプレートを有する装
置の図である。
【図13】 図13は、前方の面の媒介物として固定されたネットを用いた、本発明の好ま
しい実施態様により構成されて作動する広告板タイプのディスプレイ装置を示す
図である。
【図14】 図14は、図13で描かれたような広告板のディスプレイ装置で、前方の面の
媒介物に巻いたネットまたは薄い層を用いたディスプレイ装置の図である。
【符号の説明】
11、21 球の中心 12、13、22、23 球の縁部 14、24 背景 47、48 ストリップ 53、56 プレート 54、58 層 75 ネット 76 シリンダー 78 ハロゲンプロジェクタ 111、112 面 115、116 像 120 箱状体
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月14日(2000.3.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質透明であり、少なくとも一部分が、実質一定の周期に
    よる周期的性質のフィーチャーズを有する第1パターンを表示する第1面と、 少なくとも一部分が、実質一定の周期による周期的性質のフィーチャーズを有
    する第2パターンを表示する第2面を有し、 前記第1面が観察者と前記第2面との間にあり、 前記第2パターンの前記周期が前記第1パターンの周期から大きい方へずれて
    おり、 前記両パターンのうちの少なくとも一つにおける少なくとも一部分の前記周期
    が緩慢変化し、 前記第1および第2の面が前記第1および第2のパターンのいずれかの周期よ
    りも大きい距離離されており、 前記両パターンでの増加分の周期差、前記第1および第2の面間の離間距離、
    そして前記両パターンのうちの少なくとも一つにおける前記少なくとも一部分の
    前記周期変化が、前記第1および第2のパターンの干渉によって連続した3次元
    の視覚効果を示すモアレ像を創りだすように選択されていること、 を特徴とする奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 前記フィーチャーズは一連の線からなること、を特徴とす
    る請求項1に記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 前記フィーチャーズの部分は、前記両パターンの異なった
    水平方向の周波数帯域で相互に横方向にシフトされ、垂直方向のディテールを変
    えることで像を創りだすこと、を特徴とする請求項1または2のいずれかに記載
    の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 前記フィーチャーズは、実質垂直方向に配置されて、前記
    両パターンのうち少なくとも一つのパターンにおける少なくとも一部分の周期変
    化が実質水平方向に生じるようにしたこと、を特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 観察者の両目の各目で見られる像は、静的な視差効果によ
    ってリアルな3次元効果が得られるように互いに離されていること、を特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置
  6. 【請求項6】 前記像の見え方は、運動視差効果によってリアルな3次元
    効果が出るように見る人の位置変化によって変わるようにしたこと、を特徴とす
    る請求項1から5のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置
  7. 【請求項7】 前記像のフィーチャーズの大きさは、遠くのオブジェがよ
    り狭いディテールで、また近いオブジェがより広いディテールで見えると頭の中
    での知覚することによる見かけの奥行きで変わること、を特徴とする請求項1か
    ら6のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 前記像のフィーチャーズの大きさは、ほぼ傾き角のコサイ
    ン分、傾けた面上のフィーチャーズの方がフラットな面上のフィーチャーズより
    もより狭く見えるといった幾何的遠近効果が出るように見かけの奥行きで変わる
    ようにしたこと 、を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディ
    スプレイ装置。
  9. 【請求項9】 前記像のフィーチャーズの明るさは、シェーディング効果
    あるいは他の所望のライティング効果が生じるように見かけの奥行きで変わるよ
    うにしたこと、を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の奥行きの錯視に
    よる像のディスプレイ装置。
  10. 【請求項10】 前記錯視は、特殊眼鏡のようないかなる特別の視覚補助
    器具も必要とせず観察者の裸眼でみることができること、を特徴とする請求項1
    から9のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  11. 【請求項11】 前記第2面は透明であること、を特徴とする請求項1か
    ら10のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  12. 【請求項12】 前記第2面は半透明であること、を特徴とする請求項1
    から10のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  13. 【請求項13】 前記第2面は不透明であることを特徴とする請求項1か
    ら10のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  14. 【請求項14】 前記両面の離間距離は前記パターン周期の5倍から10
    0倍の間にあること、を特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の奥行き
    の錯視による像のディスプレイ装置。
  15. 【請求項15】 前記両面は同じ色のパターンでプリントされていること
    、を特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のデ
    ィスプレイ装置。
  16. 【請求項16】 前記両面は異なる色のパターンでプリントされているこ
    と、を特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の奥行きの錯視による像の
    ディスプレイ装置。
  17. 【請求項17】 前記第2面の背景色は、他のいかなる前記プリントされ
    たパターンの色とも異なっていること、を特徴とする請求項1から16のいずれ
    かに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  18. 【請求項18】 前記二つの面は透明プレートの相対する側に配置されて
    いること、を特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の奥行きの錯視によ
    る像のディスプレイ装置。
  19. 【請求項19】 前記第1面が透明プレートの一方の側に配置され、前記
    第2面が前記透明プレートの他方側近くに配置されたプリントの薄い層であるこ
    と、を特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の奥行きの錯視による像の
    ディスプレイ装置。
  20. 【請求項20】 第1および第2の面は、プレートの両側に配置された薄い
    プリント層であること、を特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の奥行
    きの錯視による像のディスプレイ装置。
  21. 【請求項21】 前記第1面が透明プレートの一方の側に配置され、 前記第2面が他のプレートの一方の側に配置されるとともに、 前記両面が所定の距離だけ互いに離間されるように前記両プレートが互いに固
    定距離離れた位置に配置されること、 を特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のデ
    ィスプレイ装置。
  22. 【請求項22】 前記第1および第2の面のうちの少なくとも一つは、ワ
    イヤ・ネットにて構成されていること、を特徴とする請求項1から21のいずれ
    かに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  23. 【請求項23】 前記第1および第2の面のうちの少なくとも一つは、シ
    リンダに巻きつけることができるような薄くかつフレキシブルであること、を特
    徴とする請求項1から22のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプ
    レイ装置。
  24. 【請求項24】 前記装置はその後方から照明されることを、特徴とする
    請求項1から23のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置
  25. 【請求項25】 前記装置はその前方から照明されること、を特徴とする
    請求項1から23のいずれかに記載の奥行きの錯視による像のディスプレイ装置
  26. 【請求項26】 前記装置はその縁部の少なくとも一つから照明されるこ
    と、を特徴とする請求項1から25のいずれかに記載の奥行きの錯視による像の
    ディスプレイ装置。
  27. 【請求項27】 前記装置は広告板のような広大なエリア用に構成され使
    われること、を特徴とする請求項1から26に記載の奥行き錯視のディスプレイ
    装置。
  28. 【請求項28】 前記装置はクレジットカードのような小さなエリア用と
    して構成され使われること、を特徴とする請求項1から21のいずれかに記載の
    奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
  29. 【請求項29】 第1および第2の面とを有し、 前記第1面が透明であり、 各面が実質周期的なフィーチャーズを有する所定パターンをプリントした前記
    面の少なくとも一部分を有し、 前記両面が前記フィーチャーズの周期よりも相当大きい距離だけ離されて、 前記二つのパターンの干渉によって装置の前記第1面側からみたとき連続した
    3次元の視覚効果を示すモアレ像を創りだすような所定の方法で前記面の離間距
    離を可変としたこと、 を特徴とする奥行きの錯視による像のディスプレイ装置。
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