JP2001516434A - 自動照準調整式の個人武器用照準眼鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 武器の軸及び最初の照準軸に対して照準眼鏡の角度を変えることにより、照準眼鏡全体を適切に変えるとともに照準原点から所定の照準地点に照準眼鏡の照準十字線（１９）を変えるための、少なくとも一つのマイクロステッピングモータ（２，３）を備えた個人武器用の照準眼鏡である。

Description

【発明の詳細な説明】 自動照準調整式の個人武器用照準眼鏡 本発明は、狩猟用の超高精度射撃、標的射撃および対人射撃を可能にするため の個人武器用の照準眼鏡に関する。 現代の射撃技術は、たとえば口径１２．７ｍ／ｍの新型武器を装備した精鋭の 射手が非常に長距離から射撃を行えるようにしている。 ところで従来の照準眼鏡は、この種の射撃に対しては限界になってきているが 、これは１０００〜１５００メートルの距離では、距離の見積もりと弾の方向性 の解釈を誤ると、射撃の様々な誤りを生じるからである。従って、電子手段、情 報処理手段を用いることが必要不可欠になってきている。 数年前から、照準十字線を形成する線の移動または、照準十字線を形成するカ ラーまたは白黒の液晶スクリーン（ＬＣＤ）上の画素の移動を用いた照準眼鏡が 出てきている。 しかし、照準眼鏡の照準中心軸に対して照準点を移動すると、照準眼鏡を通し て視界が変形するので射撃の誤りを発生する。何故なら、目標の中央ゾーン外で は、目標以外のものが、ぼかし、すなわちソフトフォーカスやビジュアル変形に 陥りやすいからである。この現象は光学上、周知であり、射手と標的の距離が長 くなるにつれて増大する。 さらに照準眼鏡を備えた銃のあらゆる射手は、照準眼鏡の中央照準軸に対して 片目を動かすと、照準を妨げる黒いハレーションが現れることを認めている。こ れは、対物レンズを構成するレンズの直径が小さければ小さいほど現れやすくな る。 戦車または軽車両が標的である場合、標的の寸法が大きいので、着弾点で２０ 〜３０センチずれても標的に当たらないことはなく、決定的な影響はないが、対 人射撃、狩猟または標的射撃の場合には、標的の寸法が小さいので、視界が変形 せずに完全であることが是非とも必要であり、すなわち標的の距離や実施される 照準補正に関係なく、照準が照準眼鏡の軸に対して中心にくるようにして、目標 がぼけて射撃を誤ることがないようにしなければならない。 本発明は、簡単且つ有効でしかも安価な手段により上記の欠点を解消すること を目的とする。 このために、本発明は、武器の軸及び最初の照準軸に対して照準眼鏡の角度を 変えることにより、照準眼鏡全体を適切に変えるとともに照準原点から所定の照 準地点に照準眼鏡の照準十字線を変えるための、少なくとも一つのマイクロステ ッピングモータを備えることを特徴とする個人武器用の照準眼鏡を目的とする。 かくして、移動するのは照準十字線を構成する線ではなく、１個または２個の マイクロステッピングモータを用いて所定の方法で原軸に対して移動する照準眼 鏡全体であり、これによって、距離と、この距離における弾の方向性とに応じて 所定の場所に照準十字線の照準点をもってくるようにする。射手は、標的が完全 に見えていて照準眼鏡の移動には殆ど気づかない。従って射手は、標的にねらい を付けた照準線を常に保持する。しかも従来の照準眼鏡に慣れている射手は、照 準十字線の位置によって方向を見失うことはない。 本発明による照準眼鏡は、場合によってはさらに一つまたは複数の以下の特徴 を含む。 −射手と標的との距離を計算機に伝えるレーザ光線距離計をさらに含み、計算 機が、この距離における弾の方向性をメモリに有する。 −第一のマイクロステッピングモータは、距離と弾の方向性とに応じてゼロ地 点に対して照準を上昇または下降補正するために、水平軸を中心として照準眼鏡 を回転できるように配置される。 −第二のマイクロステッピングモータは、風向きおよびまたは標的の移動に応 じてゼロ地点に対して方位照準を左右に補正するために、垂直軸を中心として照 準眼鏡を回転できるように配置される。 −充電式または非充電式の蓄電池と、これを充電するための太陽電池とを含む 。 −照準眼鏡が、ズーム付きのカメラと、留め具を中心として連結可能であって 照準十字線と射撃に関する各種情報とを表示するＬＣＤスクリーンと、計算機と 、不可視光線を備えたレーザ距離計と、可視光線を備えたレーザ追尾装置と、音 声映像記録システムと、音声映像送受信機と、太陽電池と、充電または非充電式 の 給電蓄電池と、３個の外部コンセントと、照準眼鏡の全ての要素を固定できるフ レームと、使用目的の武器への装置の固定手段と、装置の保護カバーとを含む。 次に、添付図面に関して本発明の２個の実施形態について説明する。 −第１図は、本発明の第一の実施形態による照準眼鏡の縦断面図である。 −第２図は、第１図の照準眼鏡の変形実施形態の縦断面図である。 −第３図は、本発明による第二の実施形態による照準眼鏡の縦断面図である。 −第４図は、第３図の照準眼鏡の変形実施形態の縦断面図である。 −第５図から第９図は、照準眼鏡により支持される付属品と照準眼鏡の機能の 概略図である。 図１に示された第一の実施形態では、照準眼鏡１が含む本体３０は、支持フレ ーム８に取り付けられ、たとえば保護カバー９に配置されている。本体３０は、 それ自体がフレーム８に結合される水平軸７のピボットを中心として回転可能に 取り付けられる。対物レンズ及び接眼レンズなどの光学手段が、それ自体既知の 方法でこの本体に固定される。照準眼鏡はさらに、調整つまみ１９を備えた原照 準十字線と、射手への情報（射手と標的との距離、装填する弾薬、蓄電池の充電 状態、図６及び図７に示された計算機の信号）を表示することを目的として対物 レンズまたは接眼レンズの近傍に配置されるＬＣＤスクリーン１２とを含み、双 方は本体３０によって支持される。不可視光線を備えたレーザ距離計４、計算機 ６、充電式または非充電式の給電蓄電池、および太陽電池１０は、支持フレーム ８によって支持される。 ２個のマイクロステッピングモータ２，３は、支持フレーム８と本体３０との 間に配置され、前記フレーム８に対して照準眼鏡全体の位置を調整できるように している。 またカバー上には２個の外部コンセントが配置されている。第一のコンセント １７は、計算機のリセットスイッチ、システムの作動スイッチ、弾薬の選択スイ ッチ（標準、穿孔性、爆発性、火炎性）といった自動またはマニュアル制御式の ３個の柔軟なスイッチを射手の自由な選択によって配置できるように構成されて いる。第二のコンセント１８は、照準眼鏡をプログラミングユニット（図８）に 接続し、計算機が必要とする数々のパラメータ（弾薬のタイプ、弾、重量、弾の 方向性、照準十字線のデザインの選択など）を記録するために設けられている。 好適には、他のタイプのマイクロモータに比べて位置決め精度と所定位置への 保持精度のよい「ステッピング」モータを用いるが、他のタイプのマイクロモー タも本発明の範囲を逸脱せずに使用することができる。 第一の実施形態の変形実施形態を図２に示した。この実施形態は、幾つかの構 成要素の配置だけが第一の実施形態と異なる。可視光線を備えたレーザ追尾装置 １５が支持フレーム８に取り付けられる一方で、不可視光線を備えたレーザ距離 計４が、照準眼鏡のカバーに直接配置されている。さらに照準十字線が、もはや 調整つまみに結合されていない。 第二の実施形態では、図３に示された照準眼鏡がまだ保護カバー９に配置され ている。照準眼鏡は、留め具（図５）を中心として回動可能であって標的を表示 すると共に照準十字線ならびに射撃に必要な全ての情報（図６，図７）を表示す るためのＬＣＤスクリーン１２と、機械式ズームを備えたビデオカメラ１１と、 不可視光線を備えたレーザ距離計４と、可視光線を備えたレーザ追尾装置１５と 、計算機６と、プログラミングユニット（図８）と、バーコード、比色分析また は磁気による弾薬検出装置と、充電式または非充電式の給電蓄電池５と、太陽電 池１０と、１つまたは２つのマイクロステッピングモータ２，３と、照準眼鏡を 武器に接続可能な２個の台座を備えた支持フレーム８とからなる。計算機は、射 手が射撃の好みまたは射撃の状況に応じて表示を選ぶ各種の照準十字線をメモリ 内に有する。 カメラ、ズーム、レーザ追尾装置、レーザ距離計を含む装置はモノブロックで あって可動プレートに固定されており、一方でステッピングモータ２により保持 されて水平軸を中心として装置をその場所で上下するようにし、他方で別のステ ッピングモータ３によって保持されて、垂直軸を中心として右または左に方向決 めを行うようにしている。 また、外部コンセント１６を介して他のビデオスクリーンを接続するように構 成されており、このスクリーンは例えば兵士のヘルメットに固定して、兵士が武 器を肩に当てて構えずに、見て狙って撃つようにすることができる。このスクリ ーンは、たとえば道の片隅に引っ込めて残しておくことにより、一定のゾーンを 制御可能であり、場合によっては武器だけを伸ばして反撃にさらされずに狙いを 定めて撃つことができる。 もう一つ別のコンセント１７を設けて、リセットスイッチ、照準眼鏡の作動ス イッチ、及び弾薬の選択スイッチ（標準、穿孔性、爆発性、火炎性など）の三つ の柔軟なスイッチを射手が望む場所に配置することができる。 第三のコンセント１８は、照準眼鏡をプログラミングユニット（図８）に接続 して、射手が必要とする様々なパラメータ（弾薬の型、弾、重量、弾薬の方向性 など）を記録するように構成されている。レーザ追尾装置は、たとえば機動隊に より使用される場合、抑止効果を持つように構成される。 その場で蓄電池を補充すると同時に蓄電池を充電することを目的とする太陽電 池システム１０は、装置に組み込まれる。 第二の実施形態の変形実施形態は図４に示されており、ビデオカセットレコー ダ１３とマイクロ音声映像送受信機１４とをさらに含むことで第二の実施形態と は異なっている。 ビデオ記録システム１３は、たとえば訓練時または介入時に行動を制御できる ように設けられている。 音声映像送受信機１４は、たとえば司令室が、開始した行動を始動するように 、あるいはまた兵士用のスクリーンに情報を送ることができるように構成される 。 上記の照準眼鏡の二つの実施形態（及びその変形実施形態）の場合、共通の原 理は、他のシステムにおけるような照準十字線をなす線の移動の代わりに、照準 眼鏡の全てまたは一部をマイクロステッピングモータを用いて移動するというも のである。 第一の実施形態では、射手は、作動ボタンを押して従来の方法で照準眼鏡１を 通してその標的に狙いを定め、射手と標的との距離を計算して計算機に情報を送 るレーザ距離計４を始動する。前記計算機６は、この距離での弾の方向性をメモ リ内に有するので、弾の距離及び方向性に応じて照準眼鏡の新しい位置を決定し 、従ってマイクロステッピングモータ２を用いて照準眼鏡１の全体を移動して、 所定の照準地点に照準眼鏡を移し、所定の場所の標的に弾が届くようにする。マ イクロステッピングモータ３は、風向きおよびまたは標的の移動方向に応じて照 準眼鏡の配向を変えることができる。 従って本発明による装置は、武器の軸と、用地およびまたは方位における最初 の照準軸とに対して照準眼鏡全体の角度を変えることができる。 照準眼鏡の移動は殆ど認識されず、照準十字線は常に照準眼鏡に中心を合わせ られているので、射手は邪魔な感じを受けず、視界から標的を見失わず、目的と する射撃を成功させることができる。 第二の実施形態の機能原理は、第一の実施形態の照準眼鏡の原理と同じである が、ズームカメラとレーザ距離計だけが、第一の実施形態と同じ原理に従ってマ イクロステッピングモータ２，３により移動してある。射手は照準眼鏡が動くと いう印象を全く受けない。 どんな角度からでも見ることができるビデオスクリーンの原理により、射手が 、従来の照準眼鏡を用いる場合のように照準眼鏡の軸に視線を揃える必要性はも はやなく、射手は、スクリーンに対する位置には関係なく照準を合わせることが できる。 たとえば、このような装置を装備した兵士は、通りの角で、通りの角をなす壁 の後ろで自分の身を守りながら、制御する区域に向かって武器を位置決めするこ とができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．武器の軸及び最初の照準軸に対して照準眼鏡の角度を変えることにより、照 準眼鏡全体を適切に変えるとともに照準原点から所定の照準地点に照準眼鏡の照 準十字線を変えるための、少なくとも一つのマイクロステッピングモータ（２， ３）を備えていることを特徴とする個人武器用の照準眼鏡（１）。 ２．射手と標的との距離を計算機（６）に伝えるレーザ光線距離計（４）をさら に含み、計算機（６）が、この距離における弾の方向性をメモリに有することを 特徴とする請求項１に記載の照準眼鏡。 ３．第一のマイクロステッピングモータ（２）は、距離と弾の方向性とに応じて ゼロ地点に対して照準を上昇または下降補正するために、水平軸を中心として照 準眼鏡を回転できるように配置されることを特徴とする請求項１または２に記載 の照準眼鏡。 ４．第二のマイクロステッピングモータ（３）は、風向きおよびまたは標的の移 動に応じてゼロ地点に対して方位照準を左右に補正するために、垂直軸を中心と して照準眼鏡を回転できるように配置されることを特徴とする請求項１から３の いずれか一項に記載の照準眼鏡。 ５．充電式または非充電式の蓄電池（５）と、これを充電するための太陽電池（ １０）とを含むことを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の照準眼 鏡。 ６．照準眼鏡が、ズーム付きのカメラ（１１）と、留め具を中心として連結可能 であって照準十字線と射撃に関する各種情報とを表示するＬＣＤスクリーン（１ ２）と、計算機（６）と、不可視光線を備えたレーザ距離計（４）と、可視光線 を備えたレーザ追尾装置（１５）と、音声映像記録システム（１３）と、音声映 像送受信機（１４）と、太陽電池と、充電または非充電式の給電蓄電池（５）と 、３個の外部コンセント（１６，１７，１８）と、照準眼鏡の全ての要素を固定 できるフレーム（８）と、使用目的の武器への装置の固定手段と、装置の保護カ バー（９）とを含むことを特徴とする請求項１から５のいずれか一項に記載の照 準眼鏡。