JP2001516212A - I型補体レセプター(cr1)−様配列 - Google Patents

I型補体レセプター(cr1)−様配列

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Abstract

(57)【要約】 CR1のLHR−Aの最初の3つのSCRをコードするDNA中のコドンの、CR1−様配列中の推定アミノ酸をコードする別のコドンとの置換によりキメラ遺伝子が得られ、それを発現させることで、抗溶血活性を含む、機能的な補体阻害活性を有する活性な補体阻害剤を得ることができる。CR1の構造的および機能的にのみ完全なSCRドメインとして長相同性繰り返し配列A(LHR−A)のSCR1、2、3および4から選択された順番に配列した1ないし4の短コンセンサス繰り返し配列(SCR)を含み、最低SCR3を含む可溶性ポリペプチドであって、1またはそれ以上の天然のアミノ酸が以下のアミノ酸:Val4、Asp19、Ser53、Lys57、Ala74、Asp79、Arg84、Pro91、Asn109、Lys116、Val119、Ala132、Thr137、Ile139、Ser140、Tyr143、His153、Leu156、Arg159、Lys161、Lys177、Gly230、Ser235、His236と置換されている可溶性ポリペプチドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 I型補体レセプター(CR1)−様配列 本発明は補体活性の阻害剤および調節剤として作用し、種々の炎症および免疫 障害などの補体活性が関与する疾患の治療において有用な新規ポリペプチドおよ びその誘導体に関する。 正常な血清中約10%のグロブリンを構成し、補体系は免疫系の外来抗原に対 する応答において重要な多くの異なるタンパク質から成る。補体系はその主成分 が開裂し、生成物が単独でまたは他のタンパク質と合わせて追加的補体タンパク 質を活性化し、その結果タンパク分解カスケードがもたらされる場合に活性化さ れる。補体系の活性化は血管浸透性の増加、食細胞の走化性、炎症性細胞の活性 化、外来粒子のオプソニン作用、細胞の直接的殺作用および組織損傷を含む種々 の応答につながる。補体系の活性化は抗原−抗体複合体(古典的経路)または、 例えば病原菌細胞壁に存在するリポ多糖類により(別の経路)誘発される。 補体活性化(CA)は広範囲の急性炎症プロセス、特に虚血および再灌流傷害 に関連するプロセスにおいて起こることが知られている(Rossen et al.,1985, Circ.Res.,57,119;Morgan B.P.,1990 The biological effects of complem ent activation.In'Complement,Clinical Aspects and Relevance to Disease 'Academic Press.London)。 古典的な補体カスケードの成分の少なくとも一部はアルツハイマー病を罹患す る患者の脳における老年斑と密接に関連して免疫組織化学的方法により検出でき ること(Eikelenboom et al.,1994,Neuroscience,59,561-568)およびこの状 態の炎症要素において補体活性が役割を果たしていることもまた一般に知られて いる。 I型補体レセプター(CR1)は赤血球、単核細胞/マクロファージ、顆粒球 、B細胞、一部のT細胞、脾臓小胞樹状細胞、および糸球足細胞の膜上に存在す ることが判明している。CR1は補体成分C3bおよびC4bと結合し、C3b / C4bレセプターとも称する。CR1の1のアロタイプの構造および一次配列は 公知である(Klickstein et al.,1987,J.Exp.Med.165:1095-1112,Klickste in et al.,1988,J.Exp.Med.168:1699-1717;Hourcade et al.,1988,J.Ex p.Med.168:1255-1270,WO 89/09220,WO 91/05047)。これは30個の短コンセ ンサス繰り返し配列(SCR)からなり、その各々は約60ないし70個のアミ ノ酸を含有する。各SCRにおいて平均65個のアミノ酸のうち約29個が保存 されている。各SCRはジスルフィド結合において第3および第1ならびに第4 および第2の半分のシスチンとのジスルフィド結合により三次元トリプルループ 構造を形成するとされている。CR1はさらに各7個のSCRの4個の長相同性 繰り返し配列(LHR)として配列している。リーダー配列に続いて、CR1分子 はN末端LHR−A、続く2個の繰り返し配列、LHR−BおよびLHR−C、 ならびにC末端LHR−Dとそれに続く2個の別のSCR、25残基の推定膜貫 通領域および43残基の細胞質尾部からなる。 予想されるN−末端グルタミン残基を有する成熟CR1分子(本明細書におい て以後残基1で示す)に基づいて、LHR−Aの初めの4個のSCR領域を本明 細書において各々、2〜58、63〜120、125〜191および197〜2 52の成熟CR1からなると定義する。 Hourcade et al.,1988,J.Exp.Med.168:1255-1270は、CR1の分泌形態 を産生すると予想されるヒトCR1転写単位中に交互のポリアデニル化部位を観 察した。この截形配列によりコードされるmRNAはCR1の初めの8.5SC Rを含み、C4b結合領域を含むと考えられる約80kDaのタンパク質をコー ドする。この截形配列に対応するcDNAをCOS細胞中にトランスフェクショ ンし、発現した場合、これは予想されるC4b結合活性を示すが、C3bと結合 しなかった(Krych et al.,1989,FASEB J.3:A368;Krych et al.,Proc.Nat. Acad.Sci.1991,88,4353-7)。Kyrchらは、さらに、いくつかのヒト細胞系に おいて予想されるものと類似したmRNAを観察し、このようなC4b結合活性 を有するCR1の截形可溶性形態はヒトにおいて合成できると仮定した。 加えて、Makridesら(1992,J.Biol.Chem.267(34)24754-61)は、CHO細 胞中膜結合タンパク質としてLHR−AのSCR1+2および1+2+3+4を 発現した。 数個のCR1の可溶性フラグメントも、発現させるDNAから膜貫通領域を除 去することにより組み換えDNA法により産生されている(WO 89/09920,WO91/0 5047)。可溶性CR1フラグメントは機能的に活性で、C3bおよび/またはC 4bと結合し、それらが含む領域によってファクターIコファクター活性を示し た。このような構造物は、好中球酸化破裂、補体媒介溶血現象、およびC3aお よびC5a産生などのin vitro補体関連機能を阻害した。特定の可溶性 構造物、sCR1/pBSCR1cも逆受動アルチュス反応においてin vi vo活性を示し(WO89/09220,WO91/05047;Yeh et al.,1991,J.Immunol.146: 250)、虚血後心筋炎症および壊死を阻害し(WO89/09220,WO91/05047;Weisman et al.,Science,1990,249:146-1511;Dupe,R.et al.,Thrombosis & Haemosta sis(1991)65(6)695)、移植後の生存率をのばした(Pruitt & Bollinger,199 1,J.Surg.Res.,50:350;Pruitt et al.,1991 Transplantation)。さらに、 sCR1/pBSCR1cをp−アニソイル化ヒトプラスミノーゲン−ストレプ トキナーゼ−活性化因子複合体(APSAC)と共に配合するとsCR1単独と類 似した抗溶血活性が得られ、補体阻害剤sCR1と血栓溶解物質とを組み合わせ るのが可能であることが示された(WO91/05047)。 抗体媒介脱髄実験的アレルギー性脳脊髄炎(ADEAE)のモデルにおいて、 6日にわたるsCR1を用いたCAの全身性阻害は、臨床指数の向上をもたらし 、CNS炎症、脱髄および補体成分の沈着をブロックした(Piddlesden et al., 1994,J.Immunol,152,5477)。ADEAEは多発性硬化症(MS)における急 性再発のモデルとみなされ、これらの驚くべき結果は、この薬剤は高分子量(2 45キロダルトン)にかかわらず、MS療法におけるsCR1について適用可能 であることを示唆するものである。 外傷性脳傷害のラットモデルにおいて、補体阻害物質sCR1(TP10また はBRL55730としても知られる)は外傷性傷害後のミエロペルオキシダー ゼ活性(好中球蓄積のインジケーター)を軽減することが判明した(Kaczorowska et al.,1995,J.Cerebral Blood Flow and Metabolism,15,860-864)。この ことは、補体活性化は局所的炎症応答に関与することを示唆する。 抗溶血活性を含む機能的補体阻害を有するCR1の一部に対応する可溶性ポリ ペプチドは、WO94/00571に記載され、CR1の構造的および機能的に のみ完全なSCRドメインとして長相同性繰り返し配列A(LHR−A)のSC R1、2、3および4から選択された順番に配列した1ないし4の短コンセンサ ス繰り返し配列(SCR)を含み、最低SCR3を含むことが記載されている。 偽遺伝子は、特定の機能を有する遺伝子と高いホモロジーを有するが、発現し ないDNA配列として通常定義される。転写および翻訳の欠如の原因は、多様で あるが、一般に転写開始部位を不活化するか、RNAスプライシングを中断する かまたはフレーム−シフト変異および未成熟終止コドンを導入する変異が蓄積す る。偽遺伝子は、しばしば発現能の1次欠損によりゲノム中に単離され、続いて in situでランダムに高異常型に変異されている遺伝子残存種とみなされる。偽 遺伝子配列は、たとえ発現可能であったとしても、有害なフレーム中の変異の蓄 積のために機能的に作用しないとしばしば仮定される。しかしながら、免疫系遺 伝学の研究により、偽遺伝子は体細胞突然変異プロセスにおける多様性の源とし て作用し得ること、および、非−発現配列は正常に発現する遺伝子と組換え、保 存されたフレームワークと機能的な変異体を作成し得ることが示唆されている。 この現象は、免疫グロブリンVLおよびVH遺伝子などにおいて示されている(W .T.McCormack et al.,Genes Dev.4,548-558,1990)。 逆転写、ついでDNA組み込みによる偽遺伝子生成も知られる。かかる場合、 組み込まれた配列(原則として宿主以外の生物起源であり得る)は、イントロン を欠き、ゲノムへの組み込みがランダムな部位にて起こり得るため、相同性を有 する発現遺伝子とは異なる染色体位置中に位置できる。かかる遺伝子は、プロセ ス偽遺伝子として知られる。相同性発現遺伝子とともに染色体クラスターにおい て偽遺伝子が存在することは、大きなゲノムにおいて密接な物理的クラスター化 を引き起こすランダムな組み込みプロセスの可能性がないため、プロセス偽遺伝 子であることに対して反論する。 I型補体レセプター(CR1)の遺伝子に対して相同的な遺伝子の存在は、該 遺伝子が補体活性化(RCA)クラスターのレギュレーターと称される染色体1 q32上の遺伝子クラスターと関連することを見出したHourcadeら(J.Biol.Ch em,275,974-980,1990)により最初に報告された。後者は、CR1遺伝子それ 自体、および崩壊促進因子(DAF)、膜コファクタータンパク質(MCP)、ファ クターH、II型補体レセプター(CR2)およびC4結合タンパク質をコード する遺伝子を含む。この「CR1−様」遺伝子は、LHR−A(1−6)のSC R1−6および9またはCR1のLHR−B(9)それ自体に対応する(最も近 いホモロジーにより)7つのSCR領域を含むタンパク質をコードすると予想さ れた。推定されるアミノ酸レベルでのCR1の上記領域との全体の相同性は、9 1%であり、配列分岐は最初の3つのSCRにおいて最も大きい。 ヒトCR1配列とのCR1−様遺伝子(Crlpse)の整列(Crl.Pe 、LHRA領域) (NB.CR1 番号付けは、シグナル配列を含む) 446aa重複において80.7%同一 CR1−様遺伝子は、シグナルペプチドもコードするが、膜貫通または細胞質 領域をコードせず、CR1遺伝子と類似するイントロン−エクソン構造を含む。 CR1−溶遺伝子が発現されることの証拠は現在なく、mRNA転写物および可 溶性タンパク質のいずれもが単離されていない。CR1−様配列の起源は、先祖 CR1遺伝子における遺伝子複製、その後のCR1−様遺伝子の分岐および転写 不活化にあり得る。CR−1様遺伝子はプロセスタイプではないが偽遺伝子であ るらしいと現在考えられている。 CR1のLHR−Aのはじめの3つのSCRをコードするDNAにおけるコド ンのCR1−様配列における予想されるアミノ酸をコードする他のコドンでの置 換により、発現して抗溶血活性を含む機能的な補体阻害活性を有する活性な補体 阻害剤を生じるキメラ遺伝子を生じ得ることが見出された。 本発明によれば、CR1の構造的および機能的にのみ完全なSCRドメインと して長相同性繰り返し配列A(LHR−A)のSCR1、2、3および4から選 択された順番に配列した1ないし4の短コンセンサス繰り返し配列(SCR)を 含み、最低SCR3を含む可溶性ポリペプチドであって、1またはそれ以上の天 然のアミノ酸が以下: Val4、Asp19、Ser53、Lys57、Ala74、Asp79、A rg84、Pro91、Asn109、Lys116、Val119、Ala1 32、Thr137、Ile139、Ser140、Thr143、His15 3、Leu156、Arg159、Lys161、Lys177、Gly230 、Ser235、His236 (成熟CR1の残基1としてグルタミンから番号付けする。示されるアミノ酸は 、特定の位置にてCR1残基と置換するアミノ酸である。) で置換されているペプチドが提供される。 好ましい態様において、該ポリペプチドは、上記した修飾を有するCR1の構 造的および機能的にのみ完全なSCRドメインとしてLHR−AのSCR1、2 、3および4またはLHR−AのSCR1、2および3を順番に含む。 ポリペプチドの生物活性が保持される、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列 における、残基の付加、欠失または保存置換(アレリック変異を含む)によるさ らなる変異が本発明に含まれることが理解される。保存置換は、アミノ酸側鎖の 荷電および/またはサイズ特性を保持すること、例えばアルギニンをリジンまた はグルタミンで置換することを意味する。 一態様において、本発明のポリペプチドを以下のように示すことができる: NH2−V1−SCR1−W1−SCR2−X1−SCR3−Y1−OH (I) (式中、SCR1は成熟CR1の残基2〜58を示し、SCR2は成熟CR1の 残基63〜120を示し、SCR3は成熟CR1の残基125〜191を示し、 上記した置換を少なくとも1つ含み、V1、W1、X1およびY1は、結合、または 、好ましくは長さが1〜5個の残基の、好ましくはCR1の天然のドメイン間配 列由来であるアミノ酸の短い連結配列を示す。)。 CR1の天然のドメイン間配列もまたCR1−様配列の対応する推定アミノ酸 、すなわち、Lys59および/またはIle124で置換されていてもよい。 (成熟CR1の残基1としてグルタミンから番号付けする。示されるアミノ酸は 特定の位置にてCR1残基と置換するアミノ酸である。) 好ましい具体例において、式(I)のSCR3ドメインは対応する偽遺伝子配 列において見られるすべての10個の残基、すなわち(一文字コードで): A132、T137、1139、S140、Y143、H153、L156、R 159、K161、K177(配列グループ1) で置換される。 式(I)のさらに好ましい具体例において、W1、X1およびY1は、それぞれ 上記したように所望により置換されていてもよい成熟CR1の残基59〜62、 121〜124および192〜196を示し、V1は所望によりそのN−末端を 介してメチオニンに連結していてもよい成熟CR1の残基1を示す。 別の態様において、本発明のポリペプチドを以下のように示すことができる: NH2-V2-SCR1-W2-SCR2-X2-SCR3-Y2-SCR4-Z2-OH(II) (式中、SCR1、SCR2、SCR3は上記の定義と同意義であり、SCR4 は成熟CR1の残基197〜252を示し、上記した置換を少なくとも1つ含み 、V2、W2、X2、Y2およびZ2は結合、または、好ましくは長さが1〜5個の 残基の、好ましくはCR1の天然のドメイン間配列由来のものであり、所望によ り上記したように置換されていてもよいアミノ酸の短い連結配列を示す。)。 式(II)の好ましい具体例において、SCR3領域は上記した配列グループ1残 基で置換され、残りのドメインは成熟CR1の配列を有する。 式(II)のさらに好ましい具体例において、W2、X2、Y2およびZ2は、それ ぞれ上記したように所望により置換されていてもよい成熟CR1の残基59〜6 2、121〜124、192〜196および残基253を示し、V2は所望によ りそのN−末端を介してメチオニンに連結していてもよい成熟CR1の残基1を 示す。 式(II)の一具体例において、アルギニン235はヒスチジンで置換される。 式(II)の好ましい具体例において、残基235はアルギニンである。 さらなる態様において、本発明のポリペプチドを以下のように示すことができ る: NH2-X3-SCR3-Y3-OH (III) (式中、SCR3は、上記の定義と同意義であり、上記した置換を少なくとも1 つ含み、好ましい具体例において、これらはすべて配列グループ1のものであり 、X3およびY3は結合、または、好ましくは長さが1〜5個の残基であり、好ま しくはCR1の天然のドメイン間配列由来のものであり、所望により上記したよ うに置換されていてもよい、アミノ酸の短い連結配列を示す。)。 式(III)のさらに好ましい具体例において、X3は所望によりそのN−末端に てメチオニンに連結していてもよい、所望により上記したように置換されていて もよい成熟CR1のアミノ酸122〜124を示し、Y4は成熟CR1のアミノ 酸192〜196を示す。 さらに別の態様において、本発明のポリペプチドを以下のように示すことがで きる: NH2-X4-SCR3-Y4-SCR4-Z4-OH (IV) (式中、SCR3およびSCR4は、上記の定義と同意義であり、上記した置換 を少なくとも1つ含み、X4、Y4およびZ4は結合、または、好ましくは長さが 1〜5個の残基であり、好ましくはCR1の天然のドメイン間配列由来のもので あり、所望により上記したように置換されていてもよい、アミノ酸の短い連結配 列を示す。)。 式(IV)の好ましい具体例において、SCR3領域は配列グループの残基で置 換され、残りのドメインは成熟CR1の配列を有する。 式(IV)のさらに好ましい具体例において、X4は所望により上記したように 置換されていてもよい、所望によりそのN−末端にてメチオニンに連結していて もよい成熟CR1のアミノ酸122〜124を示し、Y4およびZ4はそれぞれ成 熟CR1のアミノ酸192〜196および253を示す。 本発明の可溶性ポリペプチドは、全長CR1タンパク質の膜結合能を欠き、そ の性質は治療活性に有用である。 タンパク質の膜との相互作用の主なクラスは、以下のようにまとめることがで きる: 1. リン脂質ヘッド基または複合体脂質の他の親水性領域との直接的で特異的 な相互作用、または、すでに膜中に挿入されているタンパク質との非直接的相互 作用。後者は、以下に示す内因性膜タンパク質のすべてのタイプを包含し、かか る相互作用は、通常、細胞外ドメインまたは膜タンパク質の配列ループとによる ; 2. タンパク質の末端付近の単一疎水性膜貫通ヘリカルによる固定による。一 般にこれらの領域は、ヘリックスシリンダーの周囲全体の周りの疎水性面に位置 し、この構造の大量の水の親水性環境への移動は、エネルギー的に好ましくない ; 3. さらなる固定は、しばしば膜の細胞質側、膜貫通ヘリックスに対してC末 端にて、カチオン性アミノ酸の短い配列によりしばしば提供される。CR1の膜 −結合特性は性質2および3により提供される; 4. 通常、ヘリカルまたはヘリカル近位と予想される多重(通常、2〜12お よび一般に4、7および10)膜貫通領域の使用による。一般にこれらの領域は 、全体に疎水性であるが、しばしばいくらか両親媒性性質−外側の疎水性面およ び脂質二重膜中に位置するヘリックス束内で同定可能な内側のより親水性面を示 す; 5. 翻訳後に連結したホスファチジルイノシトール基(GPI−アンカー)に よる。これらは、C−末端アミノ酸の特異的な伸長を認識して除去し、親水性炭 水化物スペーサーを介してポリペプチドに連結する膜結合ジアシルグリセロール 単位を形成する、特異的生合成経路により生成される; 6. 関連する工程において、ミリストイル、パルミトイルまたはプレニルなど の単一脂肪酸基が、翻訳後に、タンパク質内の1またはそれ以上の部位(通常、 N−またはC−末端にて)に結合する可能性がある。再度、アミノ酸(Rasタン パク質内のC−末端CAAXボックスなど)が除去されてもよい。 本発明は、可溶性ポリペプチドの可溶性誘導体であって、ポリペプチドに共有 的に結合した低い膜親和性を有する2またはそれ以上の異種性膜結合エレメント を含み、該エレメントは、独立して、熱力学的に加成して、細胞外流体に曝され る細胞膜の成分と相互作用できる、誘導体を提供する。 「異種性」は、天然の全長タンパク質中に見られないエレメントを意味する。 「低い膜親和性を有する膜結合エレメント」は、エレメントが膜に対して有意 な親和性を有し、解離定数が1μMよりも大きく、好ましくは1μM〜1mMで あるものを意味する。好ましくは、エレメントは<5kDaの大きさを有する。 誘導体は、誘導体が特異的膜に対する高い親和性(好ましくは、0.01〜1 0nM解離定数)を有するのに十分な、膜成分に対する低い親和性を有するエレ メントを組み込むべきである。エレメントは、全体として特定の標的膜に対して 高い親和性を生じるが、単一エレメントが(低い親和性)リガンドとなるような他 のタンパク質に対するかかる高い親和性を欠くように、組み合わさる。 エレメントは、医薬処方媒体中にて有用な可溶性、好ましくは、>100μg /mlを保持するように選択されるべきである。好ましくは少なくとも1つのエ レメントは親水性である。 それゆえ、本発明のさらなる具体例は、細胞膜にて本発明のポリペプチドの局 在化を促進し、それにより、以下の治療的有利性を含む、いくつかの生物学的に 重要な効果の1つまたはそれ以上を提供する: 有効性:効果的な濃度における増加が自由の拡散程度における減少により得ら れる。 薬物動態学および投薬頻度:誘導化ポリペプチドと長期生存細胞型または血清 タンパク質との相互作用により、ポリペプチドの血漿保持時間が長くなり、細胞 表面上の沈着を介してデポット(depot)効果が産生されることが期待される。 特異性:多くの臨床的に重要な病理学プロセスは、特異的細胞型および組織に 関連する(例えば、血管内皮細胞およびELAM−1に対するシアリルルイスx抗 原を有する好中球のそれに対する新たなもの、以下参照)。それゆえ、修飾タン パク質を、病理学関連膜マーカーを含む膜の領域に対して標的することにより、 標的タンパク質の治療的割合が改良される。 ポリペプチドと異種性アミノ酸配列のすべての結合体は、特にアミノ酸配列が ヒトタンパク質由来でない場合、潜在的な免疫原性について評価する必要がある ことは明らかである。可能な限り公知のヒトタンパク質に近い配列を用いること により、および、2次構造および抗原性索引の算定により、問題を最小限とする ことができる。 好ましくは、誘導体は、2ないし8個、より好ましくは2ないし4個の膜結合 エレメントを含む。 好ましくは、膜結合エレメントは:脂肪性アシル基などの脂肪酸誘導体;塩基 性アミノ酸配列;公知の完全な膜タンパク質のリガンド;膜タンパク質のエピトー プに対して生成されるモノクローナル抗体の相補性決定領域由来の配列;ランダ ムな化学ライブラリーのスクリーニングにより同定された膜結合配列から選択さ れる。 膜結合エレメントの適当な組み合わせの選択は、標的細胞膜またはその成分の 性質により導かれる。 適当な脂肪酸誘導体には、膜への高親和性結合を可能とするのに不充分に大き くまたは疎水性であるミリストイル(12個のメチレン単位)が包含される。ミリ ストイル化ペプチドを用いた研究(例えば、R.M.Peitzsch & S.McLaughlin,B iochemistry,32,10436-10443,1993)は、これらがモデル脂質系で〜10-4M の効果的な解離定数を有し、12メチレン基の約10個が脂質二重膜に埋め込ま れていることを示している。それゆえ、約8ないし18個のメチレン単位、好ま しくは10ないし14個のメチレン単位を有する脂肪族アシル基は、適当な膜結 合エレメントである。適当な脂肪酸誘導体の他の例には、長鎖(8〜18、好ま しくは、10〜14メチレン)脂肪族アミンおよびチオール、ステロイドおよび ファルネシル誘導体が包含される。 酸性リン脂質ヘッド基と相互作用し、膜結合を標的とするさらなるエネルギー を提供するタンパク質配列中で塩基性アミノ酸のクラスターと組み合わせた場合 、膜結合が、脂肪性アシル基による限定(単一部位)修飾と関連して見られる。こ の効果の組み合わせは、「ミリストイル−静電気的スイッチ(myristoyl-electro staticswitch)」と称されている(S.McLaughlin and A.Aderem.TIBS,20,272 -276,1994;J.F.Hancock et al,Cell,63,133-139,1990)。それゆえ、適当 な膜結合エレメントのさらなる例は、RasおよびMARCK(ミリストイル化 アラニン−リッチC−キナーゼ基質、P.J.Blackshear,J.Bol.Chem.,268, 1501-1504,1993)などの、配列内のセリン残基の可逆的リン酸化およびネット の正の電荷の付随する中和化を介して静電気的「スイッチ」を媒介するタンパク 質 内に見られるような、塩基性アミノ酸配列である。かかる配列には、限定するも のではないが、(Lys)n(ここでnは3〜10、好ましくは4〜7である) などのリジンおよびアルギニンの連続的配列が包含される。 塩基性アミノ酸を含むアミノ酸配列の適当な例には: i)DGPKKKKKKSPSKSSG ii)GSSKSPSKKKKKKPGD iii)SPSNETPKKKKKRFSFKKSG (左側にN−末端) が包含される。 配列i)ないしiii)は、静電気的スイッチ配列の例である。 アミノ酸配列の例には、ヒト血小板膜のαlibβ3インテグリンに対するリガン ドであるGRGDSPなどのRGD−含有ペプチドが包含される。かかる配列の さらなる例には、レセプターなどの膜タンパク質と主要組織適合遺伝子複合体間 の相互作用に関与することが知られる配列が包含される。かかる膜タンパク質リ ガンドの例は、穏やかな親和性で主要組織適合遺伝子複合体クラス1タンパク質 (MHC−1)に結合することが示されている(L.Olsson et al,Proc.Natl.Ac ad.Sci.USA,91,9086-909,1994)、配列GNEQSFRVDLRTLLRY Aである。 完全な膜タンパク質に対するリガンドの一例は、完全な膜タンパク質ELAM −1に対するリガンドとして同定されている炭水化物リガンド、シアリルルイスx (Sialyl Lewisx)である(M.L.Phillips et al,Science,250,1130-1132,19 90& G.Walz et al,Ibid,250,1132-1135,1990)。 膜タンパク質内のエピトープに対して生成されるモノクローナル抗体の相補性 決定領域由来の配列(例えば、J.W.Smith et al,J.Biol.Chem.270,30486- 30490,1995参照)もまた、適当な膜結合エレメントであり、配列は、ファージデ ィスプレイフォーマット中で生成され、インビトロ(G.F.Smirh and J.K.Sco tt,Methods in Enzymology,217H,228-257,1993)またはインビボ(R.Pasqual ini & E.Ruoslahtl,Nature,380,364-366,1996)でバイオパンニング(biopan ning)操作 により選択されるようなランダムな化学的ライブラリー由来である。 所望により、pH感受性(静電気的スイッチ)、金属イオン結合による調節(内 因性Ca2+、Zn2+および膜結合エレメント中のイオン結合部位の組み込みを用 いる)およびプロテアーゼ開裂(例えば、プロウロキナーゼを放出し活性化する 、リジン−リッチ膜結合配列のプラスミノ溶解など)などの機構を用いて、膜か らの条件付解離を本発明の誘導体中に組み込むことができる。 本発明の好ましい誘導体は以下の構造を有する: [P]−{L−[W]}n−X (式中: Pは、可溶性ポリペプチドであり、 各Lは、独立して、柔軟な連結基であり、 各Wは、独立して、ペプチド性膜結合エレメントであり、 nは、1またはそれ以上の整数であり、 Xは、いずれかのWに共有結合していてもよいペプチド性または非ペプチド性 膜結合基である。) ペプチド性膜結合エレメントは、好ましくは、可溶性ポリペプチドのNまたは C末端に連続して位置し、好ましくは8〜20個のアミノ酸長である。アミノ酸 配列は、互いにおよび可溶性ペプチドに、好ましくは4〜20個のアミノ酸の親 水性および/または柔軟なアミノ酸配列;線状親水性合成ポリマー;化学的架橋 基から選択される連結基により連結する。 さらに別の態様において、本発明は、本発明によるポリペプチドの調製法であ って、組換え宿主細胞において該ポリペプチドをコードするDNAを発現し、生 成物を回収することを含む方法を提供する。 特に、該方法は以下の工程を含む: i)宿主細胞中で、上記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むD NAポリマーを発現できる複製可能な発現ベクターを調製し; ii)該ベクターで宿主細胞を形質転換し; iii)上記形質転換された宿主細胞を、該DNAポリマーが該ポリペプチド を産生できるような発現を可能にする条件下で培養し;および iv)該ポリペプチドを回収する。 ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むDNAポリマーも本発明の 一部をなす。 本発明の方法を、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A laboratory manual 2nd Editlon.Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)およびDNA Cloni ng vols I,II and III(D.M.Glover ed.,IRL Press Ltd)に記載されるような 慣用の組換え技術により行ってもよい。 本発明はさらに適当なモノ−、ジ−またはオリゴマーヌクレオチド単位の縮合 によるDNAポリマーの調製方法を提供する。 調製は化学的、酵素的、または2つの方法の組み合わせにより、in vitroまた はin vivoで適宜行われる。このように、DNAポリマーは適当なDNAフラグ メントを、D.M.Roberts et al.,Biochemistry 1985,24,5090-5098に記載さ れているような通常の方法により酵素的ライゲーションすることにより調製され る。 DNAフラグメントは、必要なヌクレオチド配列を含有するDNAを適当な制 限酵素で消化することにより、化学合成法により、酵素重合法により、またはこ れらの方法の組み合わせにより得られる。 制限酵素での消化は、適当な緩衝液中、20ないし70℃の温度で、一般に5 0μl未満の容積で、0.1ないし10μgのDNAを用いて行われる。 DNAの酵素的ポリマー化は、in vitroでDNAポリメラーゼ1(クレノウフ ラグメント)などのDNAポリメラーゼを用いて、必要に応じてヌクレオシド三 リン酸dATP、dCTP、dGTPおよびdTTPを含む適当な緩衝液中で、 10℃ないし37℃の温度で、一般に50μl以下の容積で行われる。 DNAフラグメントの酵素的ライゲーションは、T4DNAリガーゼなどのD NAリガーゼを用いて、適当な緩衝液中、4℃ないし37℃の温度で、一般に5 0μl以下の容積で行われる。 DNAポリマーまたはフラグメントの化学的合成を、慣用のリン酸トリエステ ル、ホスファイトまたはホスホルアミド化学により、‘Chemical and Enzymatic Synthesis of Gene Fragments-A Laboratory Manual’(ed.H.G.Gassen and A.Lang),Verlag Chemie,Weinheim(1982)または他の科学的刊行物、例えば、M .J.Gait.H.W.D.Matthes M.Singh,B.S.Sproat and R.C.Titmas,Nuc leic Acids Research,1982,10,6243;B.S.Sproat and W.Bannwarth,Tetra hedron Letters,1983,24,5771;M.D.Matteucci and M.H.Caruthers,Tetr ahedron Letters,1980,21,719;M.D.Matteucci and M.H.Caruther,Journ al of the American Chemical Society 1981,103,3185;S.P.Admas et al., Journal of the American Chemical Society,1983,105,661;N.D.Sinha,J .Biernat,J.McMannus and H.Koester,Nucleic Acids Rearch,1984,12,4 539;およびH.W.D.Matthes et al.,EMBO Journal,1984,3,801などに記載 されるような固相技術を用い、行ってもよい。好ましくは、自動化DNA合成機 (例えば、Applied Biosystems 381A Synthesiser)を用いる。 DNAポリマーは好ましくは2以上のDNA分子であって、一緒になってポリ ペプチドをコードするDNA配列を含むものをライゲーションすることにより調 製される。 DNA分子は必要なコーディング配列を担うベクターの適当な制限酵素での消 化により得られる。 DNA分子の正確な構造およびこれを得る方法は望ましい生成物の構造に依存 する。ポリペブチドをコードするDNA分子の構築の適当な方法のデザインは当 業者が常時行っていることである。 特に、特定の宿主細胞のコドン使用を考慮しなければならない。コドンを、De vereux et al.,(1984)Nucl.Acid Res.,12,387に示される原則を用いて、イ ー.コリ(E.coli)における高いレベルの発現に対し最適化できる。 組み換え宿主細胞中でポリペプチドをコードするDNAポリマーの発現は、宿 主細胞中DNAポリマーを発現できる複製可能な発現ベクターにより行うことが できる。該発現ベクターは新規であり、本発明に含まれる。 複製可能な発現ベクターは本発明にしたがって、宿主細胞と適合するベクター を開裂させて完全レプリコンを有する直線状DNAセグメントを得、該直線状セ グメントを、ライゲーション条件下で、該直線状セグメントと共にポリペプチド をコードする1以上のDNA分子と結合することにより調製される。 直線状セグメントおよび1以上のDNA分子のライゲーションは、所望により 同時にまたは順次行う。 このように、DNAポリマーを所望により前もって形成するかまたはベクター の構築中に形成する。ベクターの選択は、一部、大腸菌のような原核、またはマ ウスC127、マウス骨髄腫、チャイニーズハムスター卵巣細胞、カビ、例えば 糸状菌または単細胞「酵母」またはショウジョウバエなどの昆虫細胞である宿主 細胞により決定する。宿主細胞はトランスジェニック動物であってもよい。適当 なベクターは、プラスミド、バクテリオファージ、コスミドおよび例えばバクロ ウイルスまたはワクシニア由来の組み換えウイルスを包含する。 DNAポリマーは例えばマウスC127細胞中のウシ乳頭腫ウイルスベクター 等のフラグメントまたはチャイニーズハムスター卵巣細胞中の増幅されたベクタ ーを発現する安定な形質転換哺乳類細胞系の単離用にデザインされたベクター中 に組み立てられる(DNA Cloning Vol.II D.M.Glover ed.IRL Press 1985;Ka ufman,R.J.et al.,Molecular and Cellular Biology,5,1750-1759,1985; Pavlakis G.N.and Hamer,D.H.Proceedings of the National Academy of S ciences(USA)80,397-401,1983;Goeddel,D.V.et al.,European Patent App lication No.0093619,1983)。 複製可能な発現ベクターの調製は、通常どおり適当なDNAの制限用、重合用 およびライゲーション用酵素を用いて、例えば、Sambrookら(前掲)により記載 された方法により行われる。重合およびライゲーションは、DNAポリマーの調 製に関して上記したようにして行う。制限酵素での消化は適当な緩衝液中、20 ないし70℃の温度で、一般に50μl以下の容積で、0.1ないし10μgの DNAを用いて行う。 組み換え宿主細胞は、本発明にしたがって、宿主細胞を本発明の複製可能な発 現ベクターを用いて形質転換条件下で調製する。適当な形質転換条件は、慣用で あり、例えば、Sambrook et al.(前掲)、または”DNA Cloning”Vol.II.D.M .Glover ed.,IRL Press Ltd,1985に記載される。 形質転換条件の選択は、宿主細胞により決定される。従って、イー・コリなど の細菌宿主をCaCl2の溶液(Cohen et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.,1973, 69,2110)またはRbCl、MnCl2、酢酸カリウムおよびグリセロールの混 合物を含む溶液で処理し、次に3−[N−モルホリノ]−プロパンスルホン酸、 RbClおよびグリセロールで処理するかまたは例えばBio-Rad Laboratories, Richmond,California,USA(エレクトロポレーターの製造業者)により記載さ れているようにエレクトロポーレーションにより処理する。培養物中の哺乳動物 細胞をベクターDNAの細胞上へのカルシウム共沈またはカチオン性リポソーム を用いることにより形質転換する。 本発明は、本発明の複製可能な発現ベクターで形質転換された宿主細胞にも及 ぶ。 形質転換された宿主細胞のDNAポリマーの発現を可能にする条件下での培養 は、通常、例えば、Sambrookらおよび”DNA Cloning”(前掲)に記載されるよう に行う。このように、好ましくは細胞に栄養分を供給し、45℃より低い温度で 培養する。 タンパク質生成物を宿主細胞について通常の方法により回収する。このように 、宿主細胞がイー・コリなどの細菌であり、タンパク質が細胞内に発現される場 合、これは物理的、化学的または酵素的に溶解し、タンパク質生成物は得られた 溶解物から単離される。宿主細胞が哺乳類である場合、生成物は通常栄養培地か ら単離される。 宿主細胞がイー・コリなどの細菌である場合、培養から得られる生成物は機能 活性を最適とするためにフォールディングを必要とする。これはタンパク質が封 入体として発現される場合に最も起こりやすい。重要と考えられる単離およびフ ォールディング法は多くある。特に、汚染タンパク質との凝集物の形成を最少に し、ポリペプチドのミスフォールディングを最少にするためにポリペプチドをフ ォールディング前に部分的に精製するのが好ましい。このように、特異的に封 入体を単離し、続いてフォールディング前にさらに精製することによる汚染イー ・コリタンパク質の除去は該方法の重要な態様である。 フォールディング法は、ポリペプチドの中間体折畳み状態の凝集を最少にする ように行われる。したがって、とりわけ、塩の種類および濃度、温度、タンパク 質濃度、酸化還元緩衝液濃度およびフォールディング期間を慎重に考慮する必要 がある。特定のポリペプチドに関する厳密な条件は一般に予想できず、実験によ り決定しなければならない。 封入体からのタンバク質のフォールディングに利用できる方法は数多くあり、 これらは当業者には周知である。該方法では一般に、例えば50mM 2−メル カプトエタノールで高濃度の変性剤、例えば8M尿素または6Mグアニジン塩酸 塩の存在下に封入体中の全てのジスルフィド結合を切断する。次の段階は、これ らの試薬を除去して、タンパク質のフォールディングを行うことである。ジスル フィド結合の形成には、酸化的環境が必要であり、これは種々の方法、例えば、 空気、または適当な酸化還元系、例えば還元および酸化グルタチオンの混合物を 取り入れることにより得られる。 好ましくは、封入体は、メルカプトエタノールの存在下に8M尿素を用いて可 溶化し、1回目の汚染タンパク質の除去の後、冷緩衝液を添加することにより、 タンパク質をフォールドする。好ましい緩衝液は、1mM還元グルタチオンおよ び0.5mM酸化グルタチオンを含有する20mMエタノールアミンである。フ ォールディングは、1ないし5℃の範囲の温度で、1ないし4日の期間行うのが 好ましい。 沈殿または凝集が観察される場合、凝集タンパク質は種々の方法、例えば、遠 心分離または硫酸アンモニウムなどの沈殿剤での処理などにより除去できる。こ れらの方法のいずれかを採用した場合、モノマーポリペプチドが主な可溶性生成 物である。 細菌細胞がタンパク質を分泌する場合、フォールディングは通常必要でない。 本発明の誘導体中のペプチド連結を、化学的にまたは適当なコーディングDN A配列の発現により生合成的に作成してもよい。非−ペプチド連結を化学的にま たは翻訳後修飾により化学的または酵素的に作成してもよい。 本発明の誘導体のポリペプチド部分を、本発明の可溶性ポリペプチドに加えて 、1またはそれ以上のペプチド性膜結合エレメントおよびシステインなどの所望 の残基をコードする修飾された遺伝子の適当な宿主における発現により調製し、 連結基を導入し、さらなる膜結合エレメントとの翻訳後誘導化を促進できる。 本発明の誘導体のポリペプチド部分にC−末端システインを含有させ、翻訳後 修飾を容易にしてもよい。中程度の大きさ(〜70kDaまで)で<−8ジスルフ ィド架橋を有するタンパク質には細菌系における発現が好ましい。遊離の末端C ysが折りたたみまたは安定性の問題を引き起こす、より複雑なタンパク質には 、哺乳細胞系(特にCHO)における安定な発現が必要であり得る。炭水化物膜 結合エレメントを翻訳後に導入する場合にも、このことが必要とされる。ポリペ プチド部分をコードする組換えバキュロウイルスで感染した昆虫細胞の使用もま た、より複雑なタンパク質の調製に有用な一般法であり、生合成的に特定の翻訳 後操作(パルミトイル化など)を行うことが所望される場合、好ましい(例えば 、M.J.Page et al.,J.Biol.Chem.264,19147-19154,1989参照)。 C−末端でシステインで誘導されるタンパク質の取り扱いの好ましい方法は、 一般的に以下の方法にて記載されるようなメルカプトエタノールまたはグルタチ オンで混合されるジスルフィド、または、2−ニトロ、5−カルボキシフェニル チオ−誘導体のようなものである。 ペプチド性膜結合エレメントを、Merrifield法などの標準的な固相合成を用い て調製してもよく、この方法をペプチドのN−末端にてミリスチン酸またはパル ミチン酸由来のN−アシル基などの必要とされる非ペプチド性膜結合エレメント を組み込むのに適用できる。加えて、続くタンパク質への連結のためにアミノ酸 残基を活性化することも、かかる膜結合エレメントの化学合成間に達成できる。 かかる活性化の例には、システインチオールでの混合2−ピリジルジスルフィド の形成またはN−ハロアセチル基の組み込みが包含される。両方のこれらの基は 、それぞれジスルフィド相互交換およびアルキル化により、遊離のチオールと反 応できる。所望により、ペプチドをC−末端アミドとして調製できる。 本発明の誘導体は: ・チオール基にて所望により活性化された末端システイン残基; ・ペプチドのN−末端にまたはリジン残基のε−アミノ基に位置するN−ハロア セチル基(ハロは、塩素、臭素またはヨウ素を意味する); ・C−末端のアミド基;および ・N−末端またはリジン残基のε−アミノ基の脂肪酸N−アシル基 から選択される1またはそれ以上の誘導体を含むペプチド性膜結合エレメントを 利用してもよい。 化学架橋基には、EP0109653およびEP0152736に記載されて いるものが包含される。架橋基は一般に、式: −A−R−B− (V) (式中、AおよびBは、各々、同一または異なって、−CO−、−C(=NH2 + )−、マレイミド、−S−または結合を表し、Rは結合または1もしくはそれ以 上の−(CH2)−またはメタ−もしくはパラ−二置換フェニル単位を含む連結 基を意味する) である。 本発明の誘導体のポリペプチド部分およびペプチド性膜結合エレメントが両方 ともC−末端システインを包含する場合、化学的架橋基は−S−S−の形態をと る。架橋は、慣用のジスルフィド交換化学により、1つのポリペプチド上のチオ ールを活性化し、他のポリペプチド上の遊離チオールと反応させることにより生 成する。このような活性化方法は、S−S連結の開裂により安定なチオレートア ニオンを生じ、さらにチオールと反応して安定なジスルフィド連結をもたらすこ とができる中間体混合ジスルフィドを形成する2,2’ジチオピリジンおよび5 ,5’−ジチオ(2−ニトロ安息香酸、DTNB)などの試薬を包含するジスル フィドを利用する。 Rは、水と相互作用して、架橋基の水溶性を維持する基を包含し、適当な基に は、−CO−NH−、−CO−NMe−、−S−S−、−CH(OH)−、−S O2−、−CO2−、−(CH2CH2−O)m−および−CH(COOH)−(こ こで、mは2またはそれ以上の整数である)が包含される。 Rの例には、−(CH2r−、−(CH2p−S−S−(CH2q−および− (CH2p−CH(OH)−CH(OH)−(CH2q−(ここで、rは最低2 、好ましくは最低4の整数であり、pおよびqは独立して最低2の整数である) が包含される。 式(V)の架橋基は、式(VI): X−R1−Y (VI) (式中、R1は1またはそれ以上の−(CH2)−単位を含有する連結基であり、 XおよびYは表面アミノ酸基、好ましくはリシンまたはシステイン基、あるいは N−末端アミノ基、またはタンパク質結合基と反応できる官能基である) の連結剤から由来する。 好ましい試薬は、XおよびYが異なる場合ヘテロ二機能剤として知られるもの である。試薬分子の各末端を順次別の反応で連結させる各分子と反応させる。式 (VI)のヘテロ二機能薬剤の例は、以下のものを包含する: N−スクシンイミジル 3−(2−ピリジルジチオ)ビロピオネート スクシンイミジル 4−(N−マレイミド)カプロエート 3−(2−ピリジル)メチルプロピオンイミダート塩酸。 各々の場合において、Yは天然のチオールであるかまたはタンパク質結合基と して導入されたものであるポリペプチド上のチオール基との反応能を有する。 タンパク質結合基は、1またはそれ以上のアミノ酸側鎖について特異的な試薬 を用いてポリペプチドを修飾することにより機能的に誘導され、他のポリペプチ ド上の開裂可能な部分と反応できる基を含有する。タンパク質結合基の一例はチ オール基である。開裂可能な部分の一例は、ジスルフィド結合である。別法とし て、開裂可能な部分はα、βジヒドロキシ官能基を含む。 一例として、ポリペプチドと、2−イミノチオラン、N−スクシンイミジル3 −(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(続いて還元)またはN−アセチルホ モシステインチオラクトンとの反応による遊離チオール官能基の導入はタンパク 質結合基のチオール反応性B構造体とのカップリングを可能にする。別法として 、 タンパク質結合基は、Xにおける遊離チオールと反応可能なチオール反応性基、 例えば6−マレイミドヘキシル基または2−ピリジルージチオ基を含有しうる。 好ましくは、タンパク質結合基は、タンパク質修飾剤、例えばタンパク質中のリ シンε−アミノ基と反応する2−イミノチオラン由来のものである。 Xがタンパク質のアミノ酸側鎖と直接反応可能な基を表す場合、これは好まし くはN−オキシスクシンイミジル基である。Xがタンパク質結合基と反応可能な 場合、これは好ましくはピリジルチオ基である。 上記プロセスにおいて、タンパク質結合基を導入するポリペプチドの修飾は、 好ましくは用いる試薬に応じて3.0と9.0の間のpHにて水性緩衝媒体中で 行う。好ましい試薬として2−イミノチオランでは、pHは好ましくは6.5な いし8.5である。ポリペプチドの濃度は高い(>10mg/ml)のが好まし く、修飾試薬は試薬の反応性に応じて、中程度(1.1ないし5倍)のモル過剰 で用いる。反応の温度および期間は好ましくは0ないし40℃、10分ないし7 日の範囲である。ポリペプチドの修飾の程度は、導入される結合基に関する分析 により決定する。 このような分析は、標準的タンパク質化学技術、例えば5,5’−ジチオビス −(2−ニトロ安息香酸)での滴定である。好ましくは、ポリペプチド1モル当 たり平均して0.5ないし3.0モルのタンパク質結合基を導入する。修飾され たポリペプチドを過剰の修飾試薬から標準的技術、例えば透析、限外濾過、ゲル 濾過および溶媒または塩沈降により分離する。中間体物質を凍結溶液中にまたは 凍結乾燥して保存する。 タンパク質結合基をこのようにして導入する場合、架橋基(V)は連結剤(VI )およびタンパク質結合基の反応から形成される。 連結するポリペプチドは、典型的には過剰の試薬を、通常、中性または適度の アルカリ性緩衝液中のポリペプチドに加えることにより、連結剤またはタンパク 質結合基を導入する試薬と別々に反応させ、反応後、低分子量物質をゲル濾過ま たは透析により除去する。正確なpH、温度、緩衝液および反応時間の条件は、 用いる試薬および修飾されるポリペプチドの性質に依存する。ポリペプチド連結 反応は、好ましくは、修飾されたポリペプチドを、中性緩衝液中、等モル比で混 合することにより行う。他の反応条件、例えば時間および温度は、望ましい程度 の連結が得られるように選択する。チオール交換反応が含まれる場合、反応は好 ましくは窒素雰囲気下で行う。好ましくは、カップリングがモニターできるよう にUV−活性な生成物を産生する(例えば、2−ピリジルジチオ誘導体からのビ リジン2−チオンの放出から)。 連結反応後、ポリペプチド結合体を多くのクロマトグラフィー法、例えばゲル 濾過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーまた は疎水性相互作用クロマトグラフィーなどにより単離できる。これらの方法は低 圧または高性能のいずれかである。 結合体を低圧力または高処理ゲル濾過、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳 動または等電点電気泳動を含む種々の技術により解析してもよい。 脂肪酸誘導体である膜結合エレメントを翻訳後的にペプチド性膜結合エレメン トに、好ましくはポリペプチド鎖の末端にて、結合させる。好ましくは、本発明 の誘導体の組換えポリペプチド部分がペプチド性膜結合エレメントを含む場合、 これは、脂肪酸誘導体にカップリングするための独特のシステインを有する。組 換えポリペプチドがシステイン残基を有する場合、脂肪酸のチオール誘導体が精 製の後期段階(しかしながら最終段階である必要はない)にて、好ましくは臨界 ミセル濃度以下の試薬濃度で、再生組換えタンパク質に加えられる。脂肪酸誘導 体および組換えペプチドの1つはチオール相互交換反応について上記したように 活性化されたチオール基を有する。脂肪酸誘導体は、好ましくは、N−(2−ミ リストイル)アミノエタンチオールまたはN−ミリストイル L−システインなど のアミノC2-6アルカンチオール(所望によりC−置換される)の脂肪酸アシル 誘導体である。 親水性合成ポリマーの適当な例には、例えば固相合成法(アミノ基誘導化)ま たはチオール相互交換化学によりポリペプチドに連結される400および500 0ダルトン間の分子量の、リエチレングリコール(PEG)、好ましくは、α,ω −官能基化誘導体、より好ましくは、α−アミノ,ω−カルボキシPEGが包含 される。 アミノ酸配列または炭水化物のいずれかの、公知の内在性膜タンパク質のリガ ンド由来の膜結合エレメントは、ペプチド配列のN−連結グリコシル化部位を標 的とした真核細胞のグリコシル化経路を用いて翻訳後修飾により生成されてもよ い。 慣用の一般的な最終段階精製法は、疎水性静電気的スイッチ組み合わせが挿入 されている誘導されたおよび誘導されていないタンパク質を分離するための、C 2−C8媒体上、疎水性クロマトグラフィー(HIC)およびカチオン交換クロ マトグラフィーである。 それゆえ、さらなる態様において、本発明は、本発明の誘導体を調製する方法 であって、該誘導体のポリペプチド部分をコードするDNAを組換え宿主細胞中 で発現させ、生成物を回収し、その後、ポリペプチドを翻訳後に修飾し、膜結合 エレメントを化学的に導入することを含む方法を提供する。 本発明はまた、該誘導体のポリペプチド部分をコードするDNAおよび複製可 能な発現ベクターおよび該DNAを含む組換え宿主細胞にまで広がる。 本発明のポリペプチドまたは誘導体は、以下に列挙する多くの補体媒介性また は補体関連病および障害(これらに限定されない)の治療または診断において有 用である。 補体が関与する病気および障害 神経障害 多発性硬化症 卒中 ギャン・バレー症候群 外傷性脳損傷 パーキンソン病 アレルギー性脳炎 アルツハイマー病 不適当または望ましくない補体活性化の障害 血液透析合併症 超急性同種移植片拒絶反応 異種組織移植片拒絶反応 角膜移植片拒絶反応 IL−2療法中のインターロイキン−2誘発毒性 発作性夜間ヘモグロビン尿症 炎症性障害 自己免疫疾患の炎症 クローン病 成人呼吸窮迫症候群 火傷および凍傷を含む熱傷 ぶどう膜炎 乾癬 喘息 急性膵炎 川崎病 虚血後再潅流症状 心筋梗塞 バルーン血管形成 アテローム性動脈硬化症(コレステロール誘発性)および再狭窄 高血圧 心肺バイパスまたは腎血液透析におけるポストポンプ症候群 腎虚血 腸管虚血 感染症または敗血症 多器官不全 敗血症性ショック 免疫合併症および自己免疫疾患 慢性関節リウマチ 全身紅斑性狼瘡(SLE) SLE腎炎 増殖性腎炎 糸球体腎炎 溶血性貧血 重症筋無力症 生殖障害 抗体または補体媒介性不妊症 傷の治癒 本発明はまた、治療上有効量の上記のポリペプチドまたは誘導体と医薬上許容 される担体または賦形剤とを含んでなる医薬組成物を提供する。 本発明はさらにこのような治療を必要とする患者に治療上有効量の本発明のポ リペプチドまたは誘導体を投与することを含む炎症または不適切な補体活性化と 関連した疾患または障害の治療法も提供する。 上記方法において、患者は好ましくはヒトである。 疾患または障害の治療に関するポリペプチドまたは誘導体の有効量は、0.0 1ないし100mg/kg、好ましくは0.1ないし10mg/kgの投与範囲 である。 投与用に、ポリペプチドまたは誘導体は適当な医薬または治療組成物中に処方 されなければならない。このような組成物は、典型的には治療上活性量の該ポリ ペプチドまたは誘導体および食塩水、緩衝食塩水、デキストロースまたは水など の医薬上許容される賦形剤または担体を含有する。組成物はさらに特定の安定化 剤、例えばマンノースおよびマンニトールを含む糖類、注射組成物用局所麻酔剤 、例えばリドカインを含んでもよい。 さらに、本発明のポリペプチドまたは誘導体の、炎症または不適切な補体活性 化に関連した病気または障害の治療用医薬の製造における使用が提供される。 補体活性化を阻害し、同時に、血栓溶解治療を提供するために、本発明はさら に治療上有効量の血栓溶解剤を含む医薬組成物を提供する。血栓溶解剤の有効量 は、0.01〜10mg/kgの範囲、好ましくは0.1〜5mg/kgの投与 範囲である。好ましい血栓溶解剤には、限定するものではないが、ストレプトキ ナーゼ、ヒト組織型プラスミノーゲンアクチベーターおよびウロキナーゼ分子お よびそれらの誘導体、フラグメントまたは結合体が包含される。血栓溶解剤には 、他の薬剤と融合しまたは可逆的に連結して、例えば、プラスミンに連結したウ ロキナーゼ(EP−A−0152736)、水可溶性ポリマーに連結したフィブリ ン溶解酵素(EP−A−0183503)などのハイブリッド分子を形成できる 1またはそれ以上の鎖を含ませてもよい(EP−A−0297882およびEP 155387)。血栓溶解剤にはまた、プラスミノーゲンアクチベーターのムテ インを含ませてもよい(EP−A−0207589)。好ましい具体例において、 血栓溶解剤には、米国特許第4285932号に記載されるようなin vitroで可 逆的に遮断されたフィブリン溶解酵素を含ませてもよい。最も好ましい酵素は、 米国特許第4808405に記載されるようなp−アニソイルプラスミノーゲン −ストレプトキナーゼアクチベーター複合体であり、商標名EMINASEとし て市販されている(一般名アニストレプラーゼ、APSACとも称せられる;Monk et al.,1987,Drugs34:25-49)。 本発明の単独のまたは組み合わせ治療組成物の投与経路には、例えば静脈注入 またはボーラス注射などの標準的な経路が包含される。活性な補体阻害剤および 血栓溶解剤を、ともにまたは連続して、いかなる順序で投与してもよい。 本発明はさらに、血栓症の治療、特にヒトまたはヒト以外の動物における急性 心筋梗塞の治療法も提供する。この方法は、この治療をヒトまたは動物に、有効 量の本発明のポリペプチドまたは誘導体および有効量の血栓融解剤を投与するこ とを含む。 また、ヒトまたは動物における血栓症の治療のための医薬の製造における、本 発明のポリペプチドまたは誘導体および血栓溶解剤の使用を提供する。かかる方 法および使用は、WO91/05047に記載されるように行ってもよい。 本発明はまた、ヒトまたはヒト以外の動物における、成人呼吸窮迫症候群(A RDS)を治療する方法を提供する。この方法は、患者に、本発明のポリペプチ ドまたは誘導体の有効量を投与することを含む。 本発明はまた、有効量の本発明のポリペプチドまたは誘導体を投与することに よる、移植を受けたヒトまたはヒト以外の動物における、超急性同種移植片また は超急性異種移植片拒絶反応を遅延する方法を提供する。かかる投与は、患者に されてもよくまたは埋め込み前に移植片に適用されることによってもよい。 本発明は、さらに、局所的または非経口、例えば静脈内経路により、有効量の 本発明のポリペプチドまたは誘導体を投与することによる、ヒトまたはヒト以外 の動物における、損傷を治療する方法を提供する。 実施例において用いた一般法 (i)DNA開裂 制限エンドヌクレアーゼによるDNA開裂は、補足緩衝液を用いて製造者の指 示にしたがって行った。緩衝液の条件が二つの酵素に適している場合、同時に二 重消化を行った。そうでなければ二重消化を連続的に行い、その場合最も低い塩 条件を要する酵素を最初に消化物に加えた。一度消化が完了したら、塩濃度を変 化させ、次の酵素を加えた。 (ii)DNAライゲーション Promegaから購入したT4 DNAリガーゼを用いて、Sambrookら[Molecular C loning:A Laboratory Manual2nd Edition(1989),Cold Spring Harbour Laboratory Press]に記載されるようにライゲーションを実施した。 (iii)プラスミドの単離 プラスミドの単離は、Promega WizardTM Plus MiniprepsまたはQiagen Plasmi d Maxiキットを用い、製造者の指示書にしたがって行った。。 (iv)DNAフラグメント単離 アガロースゲルからDNAフラグメントを切り取り、QIAEXゲル抽出キッ トまたはQiaquickまたはGeneCleanゲル抽出キットを用いて製造者の指示書に従 ってDNAを抽出した(QIAGEN Inc.,USA,Bio 101 Inc,USA)。 (v)DNAのイー・コリへの導入 Sambrookら(1989)に記載されるように塩化カルシウムを用いてコンピテント 化したイー・コリBL21(DE3)[Studier and Moffat,(1986),J.Mol.B iol.189:113]にプラスミドをトランスフォームした。イー.コリJM109お よびXL−1−bule株はPromegaから凍結コンピテント培養物として購入し た。 (vi)DNA配列決定 Vistra DNA Labstation 625でプラスミドDNAの配列決定を行った。Amersha m International's「Thermo Sequenase fluorescent dye-terminator cycle seq uencing kit」(RPN 2435)を「FMP fluorescent dye-terminator precipitation kit」(RPN 2433)と組み合わせて用い、製造者の指示書にしたがって配列決定を 行う。 上記の方法で得られた配列をPerkin Elmer ABI Prism377 DNAシークエンサー により分析する。これは36cmx0.2mm・4%アクリルアミドゲルを用いる電 気泳動技術であり、チャージ結合装置カメラ(charge coupled device camera) により製造者の指示書にしたがって蛍光標識したDNAフラグメントを検出した 。 (vii)オリゴヌクレオチドの製造 Cruachemよりオリゴヌクレオチドを購入した。 (viii)pBROC413 プラスミドpT7−7[Tabor,S.(1990),Current Protocols in Molecular B iology,F.A.Ausubel,Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.G.Seidman , J.A.Smith,and K.Struhl,eds.pp.16.2.1-16.2.11,Greene Publishing a nd Wiley-Interscience、New York]は、pBR322のヌクレオチド2065− 4362に対応するDNAを含有し、pBR322同様、第3のプラスミドCo IKの存在下接合性プラスミドにより移動させることができる。CoIKにより コードされる運動性タンパク質はpBR322のヌクレオチド2254のnic部 位に作用し、この点から運動が開始される。pT7−7をLspIおよびBgl IIで消化し、張り出した5’末端をDNAポリメラーゼIのクレノウ・フラグ メントで埋めた。プラスミドDNAフラグメントをアガロースゲル電気泳動によ り精製し、平滑末端を一緒にライゲートし、Bio-Rad Gene Pulserを用いるエレ クトロポレーションにより製造者の指示する条件に従ってイー・コリDH1に形 質転換した。得られたプラスミドpBROC413をプラスミドDNAの制限酵 素分析により同定した。 pBROC413におけるfl0プロモーターのすぐ上流のLspI部位から pT7−7のヌクレオチド434のBglII部位までの欠失は、pBR322 のヌクレオチド2065−2297に対応するDNAを欠失する。したがって、 nic部位および隣接する配列を欠失すると非運動性pBROC413になる。 (ix)ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDSPA GE) Novexシステム(British Biotechnology)を用いて製造者の指示書に従ってS DS PAGEを実施した。予め充填した4−20%アクリルアミドのゲルをも っともよく用いた。タンパク質分子量標準(例えばLMWキット、Pharmaciaま たはNovex Mark 12)を含む電気泳動用サンプルを1%(w/s)SDS−含有 緩衝液(5%(v/v)2−メルカプトエタノールを含むかまたは含まない)で 希釈し、ゲルに適用する前に室温で約10から30分間放置した。 (x)タンパク質のジスルフィドの還元およびチオールの修飾 標題の目的を達成するために多くの方法が用いられる。ジスルフィドを選択的 に還元する必要のある理由は、複数のチオールを含むタンパク質のリフォールデ ィング、濃縮およびさらなる精製中に不適当なジスルフィド対合が生じ得るとい う ことである。加えて、たとえ適切なジスルフィド対合が生じても、タンパク質中 の遊離システインが例えばグルタチオンなどの還元剤で遮断され得る。これらの 誘導体は一般に非常に安定である。これらの反応性を高めるために、例えば続い て別の官能基に結合させるためにこれらを例えばジチオスレイトール(DTT) またはTris(2−カルボキシエチル)ホスフィン・HCl(TCEP)で選択的 に還元し、次いで要すればあまり安定でない官能基で修飾する必要がある。後者 の例としてはEllmants試薬(DTNB)が挙げられ、これにより混合ジスルフィ ドが得られる。DTNBとの反応を省略する場合、実験計画に注意を払い、遊離 チオールを含有するタンパク質の二量体形成が最少化されていることを確認する 必要がある。上記の「選択的な還元」なる用語は、タンパク質の天然構造中のジ スルフィド架橋が還元されないように、反応条件、例えば、希釈、温度、反応物 のモル比を注意深く調節することを意味する。全ての試薬は例えばSigmaまたはP ierceから市販されている。 以下の一般的な実施例では、利用可能で、遊離チオールを生じ、要すれば修飾 するのに有用な条件について説明する。最適なチオール還元および/または修飾 を達成するための具体的な条件は各タンパク質バッチに関して理想的な条件に決 定する。 TCEPは50mM Hepes(pH約4.5)中20mM溶液として調製 して、−40℃で保存できる。DTTはリン酸ナトリウムpH7.0中10mM に調製して、−40℃で保存できる。DTNBはリン酸ナトリウムpH7.0中 10mMに調製して、−40℃で保存できる。上記の試薬は全て、典型的にはモ ル当量または過剰モルで使用され、正確な理想的な濃度は実験的に決定する。反 応の時間および温度も同様に実験的に決定する。一般に時間は1から24時間の 範囲であり、温度は2から30℃の範囲である。過剰の試薬を、例えばSephadex G25を用いて緩衝液交換により慣用的に除去する。適当な緩衝液は0.1Mリ ン酸ナトリウム、pH7.0である。 実施例 実施例1 CM7(配列番号1)の発現および単離 (a)CM7をコードするプラスミドpBrocSCR1−3CM7の構築 CM7はCR1−様遺伝子からのSCR3の配列に融合したCR1遺伝子から の短コンセンサス繰り返し配列1および2からなる。CM7をコードするDNA の配列を配列番号2に示す。これは、CR−1のSCR1−3(MQ1−>K1 96)をコードするブラスミド、pDB1013−5(特許出願WO94/00 571参照)を用いて構築された。PDB1013−5をStratgeneにより供給 されるQuickChangeキットを用いて位置指定突然変異誘発に付した。3対のオリ ゴヌクレオチドを用いて、Hourcadeら(1990,Journal of Biological Chemistry 265,pp974-980)により記載されるCR1−様偽遺伝子配列において観察される 変異に対応する、10個のアミノ酸変異を天然のSCR3配列に導入した。オリ ゴヌクレオチドの各対は、配列において相補性である。変異を小文字で示す。 第一対: は5つのアミノ酸変異が生じ、ApoI制限部位が欠失した。 第二対: は4つのアミノ酸変異が生じ、BsaII制限部位が獲得された。 第三対: は、1つのアミノ酸変異が生じ、SpeI制限部位が欠失した。 CM7をコードするDNAを作成するために、6個すべてのオリゴヌクレオチ ドを突然変異誘発反応において同時に用い、コンピテントなXL−1 Blue イー.コリ(Stratagene)にトランスフォームした。得られたコロニーをLブロス 中で生育させ、標準的な技術を用いてプラスミドを抽出した。ブラスミドを、A poIまたはSpeI制限部位の欠失または新たなBsaII制限部位の獲得に より、突然変異誘発が成功したかどうかについてスクリーンした。はじめの実験 において、オリゴヌクレオチド対(配列番号7および8)のみが組み込まれ、S peI制限部位が欠失した。このプラスミド(pBrocSCR1−3P3)を オリゴヌクレオチド配列番号3、4、5および6を用いてさらに位置指定突然変 異誘発に付した。これからSCR3コーディングドメインに10個すべてのアミ ノ酸コーディング変異を含む変異プラスミドpBrocSCR1−3P7が得ら れた。 制限酵素EcoRIおよびHindIIIを用い、変異したSCR3ドメイン をプラスミドpBrocSCR1−3P7から229塩基対フラグメントとして 切り出し、ベクターとSCR1−2配列を含むpDB1031−5の2540塩 基対EcoRI/HindIIIフラグメント中に再度連結し、プラスミド中の 他の場所での望ましくない変異の可能性を軽減した。得られたプラスミドは、タ ンパク質CM7(配列番号1)をコードするpBrocSCR1−3CM7であっ た。 (b)pBrocSCR1−3CM7からのCM7の発現 pBrocSCR1−3CM7を塩化カルシウムコンピテント化イー.コリB L21(DE3)中にトランスフォームし、得られたコロニーを単離し、プラス ミド含量について確認した。イー.コリBL21(DE3)中でpBrocSC R1−3CM7からタンパク質を発現させるため、単一コロニーを50μg/m lアンピシリンを含有する10mlのLB−リン酸培地(20g/Lトリプトン 、15g/L酵母抽出物、0.8g/L NaCl、0.2g/L Na2HPO4 、0.1g/L KH2PO4)中に摂取した。培養物を37℃、230r.p.m. に て6時間増殖させ、その後、50μg/mlアンピシリンを含有する同じ培地1 00ml中に摂取するのに用いた。同じ条件下で一晩増殖させた。25mlの各 培養物を3Lエーレンマイヤーフラスコ中、50μg/mlアンピシリンを含有 する同じ培地600ml中に摂取するのに用いた。細胞をA600nmにて約0. 25のODにまで増殖させた。IPTG(イソプロピルB−Dガラクトピラノシ ド)を終濃度1mMまで加え、細胞をさらに約8時間続けて増殖させ、その後8 000g/10分にて遠心分離により回収した。2Lの培養物からのペレットを −40℃にて保存した。 (c)CM7の単離、リフォールディング、精製および形成 記載した方法は、本質的にDodd I.et al(1995)Protein Expression and Pu rification,6,727-736に詳説される方法にいくらか修飾した方法である。 (i)可溶化封入体の単離 イー.コリ(DE3)(pBrocSCR1−3CM7)の凍結細胞ペレットを 室温にて2時間解凍し、50mM Tris/50mM NaCl/1mM ED TA pH8.0(約60ml)中に再懸濁した。懸濁液を氷で取り囲んだガラ ス製ビーカーに移し、3分間超音波処理し(Heat systems-Ultrasonics W380;50X 50%パルス、パルス時間=5秒)、ついで700rpmにて20分間遠心した。上 澄をデカントし、捨てた。ペレットを20mM Tris/8M尿素/1mM E DTA/50mM 2−メルカプトエタノールpH8.5(80ml)中に室温 にて激しく撹拌することによって再懸濁し、ついで時々撹拌しながら室温にて1 時間放置した。 (ii)SP−Sepharoseを用いる初期精製 水洗し、吸引乾燥したSP−セファロースFF(30g湿重量)を粘調溶液に 加えた。混合物を激しく撹拌し、室温にて1〜2時間静置した。上澄をデカント し、サンプリングして捨てた。残ったスラリーを均一な懸濁液にまで再懸濁し、 ガラスジャケット中に注ぎ、充填したベッド中に沈澱させた。カラムを0.02 MTris/8M尿素/0.05M2−メルカプトエタノール/0.001M EDTA pH8.5で室温にて平衡化した。溶出液のA280がベースラインにて 安定化した時に、緩衝液をさらに1M NaClを含む平衡緩衝液に変えた。単 一のA280ピークが1M NaCl−含有緩衝液により溶出され、容積は約40m lであった。50mMギ酸中に緩衝液−交換した(セファデックスG25)この 溶液のサンプルのタンパク質濃度を、25000cm-1のモル吸光率および式A =ECL(ここで、Aは280nmにおける溶液の吸光であり、Eはモル吸光率 であり、Cはタンパク質のノル濃度であり、Lはcmにおけるライトパスである )を用いて、A280測定により概算した。これにより生成物のタンパク質濃度が 0.44mg/mlであることが示された。SDS PAGEにより、生成物は ともに約22000の分子量の2つの主要な種を明らかに含むことが示された。 溶液を−40℃にて保存した。 (iii)フォールディングおよびさらなるプロセシング 40mlのSP−セファロース−精製生成物を1分間にわたり、1240ml の新たに調製した冷0.06Mエタノールアミン/1mM EDTAに連続して 撹拌しながら徐々に加え、1時間/4℃で静置した。還元グルタチオン(GSH )を1mMまで加え、酸化グルタチオン(GSSG)を0.5mMまで加えた( 両方の溶液の100−倍濃縮物を添加することによる)。溶液は透明であり、約 2〜3℃にて4日間静置した。ついで溶液をYM10膜を用いて限外濾過し、最 終残存容積を59mlとした;この残存物は透明であり、これを9容積の0.1 M NaH2PO4/1M(NH4)2SO4pH7.0(緩衝液A)と室温で混合し、 直ちに3000rpmで20分間遠心分離した。上澄をButyl Toyopearl 650Mの カラム(内径26mm、高さ100mm)に付し、カラムを緩衝液Aの0.1M リン酸ナトリウムpH7.0への直線勾配を用いて展開した。すべてのクロマト グラフィーを室温にて、2ml/分にて行った。単一のA280ピークが勾配中 に示された。ピークにわたるフラクションを集め、2.5mlにまで限外濾過し た(YM10)。この残存物を生成物であると考えた。生成物は、非−還元SDS PAGEにより、>95%の純度であると概算され、見かけの分子量2100 0を有する1つの主要な種を含んでいた。0.1Mリン酸ナトリウムpH7.0 中に 10倍希釈された生成物のサンプルは、0.47のA280を有した;3400 0の吸光率を用い、タンパク質濃度が140μMであると計算された。0.08 %TFA中のアセトニトリル勾配を用いるC18 Poros HPLCにより約 99%の概算純度を有する単一のA215ピークが得られた。エレクトロスプレ ー湿量分析法により21887の質量が得られた。 実施例2 CM1、CM2、CM3、CM5およびCM6をコードするプラスミ ドpBrocSCR1−3CM1、2、3、5および6の構築 これらの構築物は、CR1のCSR1−3のSCR3領域にCR1−様遺伝子 変異をすべてではないがいくらか含む。プラスミドpBrocSCR1−3CM 1、2、3、5および6を実施例1a)において記載した方法を用い、オリゴヌ クレオチド対の異なる組み合わせを用いて、位置指定突然変異誘発により作成し た: pBrocSCR1−3P1を配列番号3および4のみを用いて作成した。 pBrocSCR1−3P2を配列番号5および6のみを用いて作成した。 pBrocSCR1−3P3を配列番号7および8のみを用いて作成した。 pBrocSCR1−3P5を配列番号5〜8を用いて作成した。 pBrocSCR1−3P6を配列番号3、4、7および8を用いて作成した 。プラスミドpBrocSCR1−3CM1、2、3、5および6をプラスミド pBrocSCR1−3P1ないしpBrocSCR1−3P6から変異SCR 3ドメインをコードする229塩基対フラグメントを切り出すことにより作成し 、フラグメントをベクターとSCR1−2配列を含むpDB1031−5の25 40塩基対EcoRI/HindIIIフラグメント中に再度連結し、プラスミ ド中の他の場所での望ましくない変異の可能性を軽減した。得られたプラスミド は、タンパク質CM1、CM2、CM3、CM5およびCM6(それぞれ、配列 番号9、11、13、15および17)をコードするpBrocSCR1−3C M1、2、3、5および6であった。これらのポリペプチドをコードするDNA 配列を配列番号10、12、14、16および18中に示す。 CM1、CM2、CM3、CM5およびCM6を実施例1においてCM7につ いて記載した方法と類似の方法を用いてイー.コリにて発現させた。SDS P AGE、その後のタンパク質染色による全細胞溶解物の分析により、IPTG処 理により、同じ方法で解析したCM7と区別できない分子量約22000のポリ ペプチドが著しく発現されることが示された。全細胞ペレットを−40℃または それ以下で使用するまで保存してもよい。 イー.コリ細胞ペレットをCM7について記載したのとまさに同じ方法で処理 し、さらなる評価用に、精製し、濃縮したタンパク質を得ることができる。 実施例3 (i)CM8、CM9、CM10、CM12、CM13およびCM14(配列 番号19、21、23、25、27および29)をコードするプラスミドpBr ocSCR3CM8、9、10、12、13および14の構築 これらの構築物は、CR1のSCR3に対応する単一のSCRを含み、CR1 −様配列に異なる数の変異を含む。それゆえCM14はCR1−様遺伝子由来の SCR3である。プラスミドpBrocSCR3CM8、9、10、12、13 および14をプラスミドpBrocSCR1−3P1、2、3、5、6および7 およびプラスミドpBroc435(特許出願WO94/00571号参照)か ら作成した。pBrocSCR1−3PL2、3、5、6および7の制限酵素E coRIおよびHindIIIでの消化により、pBrocSCR1−3P1、2 、3、5、6および7由来の変異SCR3ドメインをコードする229塩基対の フラグメントが得られ、これらをベクターおよびブロモーター配列を含むpBr oc435由来の2171塩基対のEcoEI/HindIIIフラグメントと連 結した。得られたプラスミドは、タンパク質CM8、CM9、CM10、CM1 2、CM13およびCM14(それぞれ、配列番号19、21、23、25、2 7および29)をコードするpBrocSCR3CM8、9、10、12、13 および14であり、すなわち、変異SCR3ドメインは、CM1、CM2、CM 3、CM5、CM6およびCM7のSCRドメインと順に同一であった。CM 8、CM9、CM10、CM12、CM13およびCM14をコードするDNA 配列を配列番号20、22、24、26、28および30に順に示す。 CM8、CM9、CM10、CM12およびCM13を実施例1においてCM 7について記載した方法と類似の方法を用いてイー.コリにて発現させてもよい 。全細胞ペレットを使用するまで−40℃またはそれ以下で保存してもよい。 イー.コリ細胞ペレットをCM7について記載したのとまさに同じ方法で処理 し、さらなる評価用に、精製し、濃縮したタンパク質を得ることができる。より 好ましくは、例えばClark,N.S.,1996(Ph.D.Thesis,Southampton Universi ty)に記載される単離プロトコールで行ってもよい。 (ii)タンパク質CM14(配列番号29)の発現および単離 実施例1においてCM7について記載したのと類似の方法を用いて、プラスミ ドpBrocSCR3CM14を用いてコンピテントなイー.コリBL2I(D E3)株をトランスフォームし、CM14タンパク質を発現させた。全細胞ペレ ットを−40℃またはそれ以下で使用するまで保存してもよい。 CM14タンパク質を、CM7について記載したのと類似の方法で初めにイー .コリ細胞ペレットから単離した。簡単には、封入体を単離し、十分に還元した 緩衝液中に可溶化した。40gの硫酸アンモニウムを200mlの可溶化封入体 に添加し;室温にて2時間撹拌後、0〜20%沈澱物を遠心分離により単離した 。この沈澱物を8M尿素/50mM2−メルカプトエタノール−含有緩衝液中に 可溶化した;調製物は、非−還元条件下SDS PAGEにより、約7000の 見かけの分子量の主要なタンパク質バンドを含んでいた。 実施例4 CM7/cys(配列番号31)の発現および単離 CM7/cysをコードするプラスミドpBrocSCR1−3CM7mut cysの構築 実施例1において記載したのと類似の方法を用いて、pBrocSCR1−3 CM7の位置指定突然変異誘発によりプラスミドpBrocSCR1−3CM7 mutcysを製造した。pBrocSCR1−3CM7の配列に5個の変異が 導入された相補的配列を有する一対のオリゴヌクレオチドを用いた。変異の2つ はアミノ酸配列を変化させることなく独特のApoI制限酵素部位を導入し、変 異の3つは終止コドンの直前にシステインコドンを導入した。変異誘発に用いた オリゴヌクレオチドの配列は以下のものであった: 位置位置指定突然変異誘発およびコンピテントなイー.コリへのトランスフォー メーションに続き、得られたコロニーを新たなApaI制限部位の導入について 制限酵素消化により解析した。DNA配列決定により、コードされたアミノ酸配 列が単一のC−末端システイン残基の付加により変化し、配列番号31が得られ たことが確認された。 (ii)CM7/cysタンパク質の発現および単離 実施例1においてCM7について記載したのと同じ方法を用いて、pBroc SCR1−3CM7mutcysでトランスフォームしたイー.コリ中で、CM 7/cysを発現させた。1Lからの細胞ペレットを−40℃またはそれ以下で 使用まで保存した。 イー.コリ細胞ペレットをCM7について記載したのとまさに同じ方法で処理 し、さらなる評価用に精製した濃縮タンパク質を得た。最終調製タンパク質生成 物−Butyl Toyopearl−溶出フラクションの限界濾過残存物−は 、34000の吸光率を用いるA280測定に基づき12mgのタンパク質を含 有し、SDSPAGEゲル(非−還元)上の見かけの分子量および純度は、それ ぞれ20000および約80%であった。 実施例5 [CM7]−Cys−S−S−[MSWP−1](PM−9)(配列番 号34)の製造 (i)ミリストイル/静電気的スイッチペプチド試薬1(MSWP−1) ペプチド: をSheppardおよびAthertonが開発した一般的なFmoc/tBu法[E.Atherton and R.C.Sheppard,Solid Phase Synthesis,IRL Press,Oxford(1989)]に よる固相合成を用いて製造した。キーゼルグール−支持ポリジメチルアクリルア ミド樹脂(Macrosorb 100)を固体支持体として用いてエチレンジアミンで誘導し た。 N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシベンゾトリアゾール (4倍過剰のモル濃度で)で予め活性化したN−α−Fmoc保護試薬を用いて、 ブロモフェノール・ブルーでモニター観察しながらカップリング反応を実施した 。DMF中20%ピペリジンを用いてFmoc開裂を行った。最後の開裂でC− 末端アミドを生じるように設計された修飾Rink連結試薬(p−[(R,S)−α −[1−(9H−フルオレニル−9−イルーメトキシホルムアミド]2,4ジメトキ シベンジル]−フェノキシ酢酸)の結合を包含するカップリングおよび脱保護のサ イクルを繰り返してペプチド鎖を集合させる反応を行った。個々のアミノ酸の側 鎖の官能基を以下のように保護した: Ser(tButyl)、Lys(Boc)、Asp(O-tButyl)、Cys(Trityl) ペプチド集合体とまだ樹脂に結合しているペプチドとを比較した場合、同一の 活性化法により、ミリスチン酸の直接的なカップリングによりミリストイル基が N末端グリシンのアミノ基に結合した。ついでこの修飾ペプチドを樹脂から開裂 し、2.5%水および2.5%トリイソプロピルシランを含有するトリフルオロ 酢酸と反応させて側鎖保護基を同時に除去した。 粗生成物を0.01M酢酸アンモニウム溶液中2,2’ジチオピリジンとpH 8〜9で約2時間反応させ、次いで酢酸で酸性にし、分取高速液体クロマトグラ フィー(HPLC)で勾配成分として0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)/水 および0.1%TFA/アセトニトリルを用いて精製した。凍結乾燥の後、ペプ チドは白色無定形粉末であり、ジメチルスルホキシドに少なくとも10mg/m lまで溶解した。高速原子衝撃質量分析法によりm/e2107.8、2129 .7および2145.8で主要なピークが得られ、これらはペプチドのモノプロ トン化、モノナトリウム化およびモノカリウム化分子イオンに対応した。ペプチ ドの2−チオピリジル含量を0.1Mホウ酸ナトリウム、pH8.0中約0.0 3mMから0.2mMまで溶解し、ジチオスレイトールを5mMまで添加し還元 することにより測定した。343nmにおける光学密度の変化を用いて8080 cm-1-1のこの波長での吸光率を用いてピリジン2−チオンの放出量を算出し た。これによりペプチド含量は乾燥重量の約60%であることが示された。 (ii)PM9の合成 実施例4からのCM7/cys(12μM;0.1mM)をTCEP(トリス −(2−カルボキシエチル)ホスフィン)(5mM;0.001ml)と混合し、 室温にて18時間インキュベートした。500mMのエタノールアミン0.01 mlを添加し、混合した。(i)からのMSWP−1(0.1Mリン酸ナトリウ ムpH7.0中2mM;0.0014ml)を加え、溶液をさらに4時間インキ ュベートした。生成物をSDS PAGEにより解析し、2つの主なバンドが非 −還元条件下で示され、主要なものは20000の見かけの分子量、少量のもの は約22000の見かけの分子量を有し、後者は標的PM9の形成と一致した。 実施例6 タンパク質CM15/cys(配列番号36)の発現および単離 CM15−cys(配列番号36)は、Hourcadeら(1990,Journal of Biologic al Chemistry 265,pp974-980)により記載されたCR−1様偽遺伝子配列に対応 するすべてのアミノ酸変異を有するSCR1−3を含み、変異は、追加のC−末 端システイン残基を有するSCR1−3(CM7において10個の変異に加えて 13個のアミノ酸変異)に相同的な領域中に見られる。プラスミドpBrocS CR1−3CM15−cysをpBrocSCR1−3CM7/cys(実施例 4)の位置指定突然変異誘発により作成した。長さ20〜74の両方の鎖上の変 異の領域をスパンするオリゴヌクレオチドを合成し、ここで最小塩基を導入して アミノ酸配列を変化させ、分析目的のため制限部位を作成するか除去した。pB rocSCR1−3CM15−cysをこれらのオリゴヌクレオチドを用いて構 築し、方法は、実施例1a)において記載したpBrocSCR1−3CM7を 構築するのに用いたものと類似のものであった。オリゴヌクレオチドの6個の対 を用い、13個のアミノ酸変異を、Hourcadeら(1990,Journal of Biological C hemistry 265,pp974-980)により記載されたCR−1様偽遺伝子配列において観 察される変異に対応する、天然のSCR1およびSCR2に導入した:オリゴヌ クレオチドの各対は、配列において相補的である。変異を小文字で示す。 第一対: は、1つのアミノ酸を変異させ、Psp1406I制限部位を導入した。 第二対: は、1つのアミノ酸を変異させ、ApoI制限部位を欠失させた。 第三対: は、3つのアミノ酸を変異させ、SpeI制限部位を導入した。 第四対: は、4つのアミノ酸を変異させ、EcoRV、PvuIおよびBsu36I制限 部位を導入した。 第五対: は、3つのアミノ酸を変異させ、AgeI制限部位を導入した。 第六対:は、1つのアミノ酸を変異させ、EcoRIおよびApoI制限部位を欠失させ た。 CM15/cysをコードするDNAを作成するために、12個すべてのオリ ゴヌクレオチドを突然変異誘発反応において同時に用い、コンピテントなXL− 1 Blueイー.コリ(Stratagene)にトランスフォームした。得られたコロニー をLブロス中で生育させ、標準的な技術を用いてプラスミドを抽出した。プラス ミドを、制限部位変異の突然変異誘発が成功したかどうかについてスクリーンし た。はじめの実験において、4つのオリゴヌクレオチド対(配列番号37/38 、39/40、41/42、43/44)が組み込まれた。このプラスミド(p B rocSCR1−3CM21−cys)をオリゴヌクレオチド配列番号45/4 6および47/48を用いてさらに位置指定突然変異誘発に付した。これからS CR1およびSCR2コーディングドメインに13個すべてのアミノ酸コーディ ング変異を含む変異プラスミドpBrocSCR1−3CM15−cysが得ら れた。配列をDNA配列決定により確認した。さらに、SCR2とSCR3を分 けるヒンジ領域におけるイソロイシン124のプロリン置換以外のすべての偽遺 伝子変異を有するSCR1−3/cysをコードするプラスミドを、配列番号4 5および46のオリゴヌクレオチドを用いる位置指定突然変異誘発によりpBr ocSCR1−3CM21−cysから構築した。 CM15/cysタンパク質を実施例1においてCM7について記載したのと 類似の方法を用いてイー.コリ中でpBrocSCR1−3CM15/cysか ら発現させた。全細胞ペレットを使用まで−40℃にて保存した。 CM15/cysタンパク質をCM7について記載したのとまさに同じ方法で イー.コリ細胞ペレットから単離し、さらなる評価のために精製した濃縮CM1 5/cysタンパク質を得た。最終調製物は、非−還元条件下、SDSPAGE により見かけの分子量約20000の主要なタンパク質バンドを含んでいた。 実施例7 [CM15]−Cys−S−S−[MSWP−1](配列番号49)の 製造 標記化合物を実施例5において記載した方法によりCM15/cysより製造 する。 実施例8 タンパク質CM16/cys(配列番号50)の発現および単離 CM16/cysは修飾I124P(すなわち、SCR2およびSCR3の間 のヒンジ領域における野生型)を有するCM15/cysである。プラスミドp BrocSCR1−3CM16cysを実施例6において記載した方法により作 成した。 CM16/cysタンパク質を実施例1においてCM7について記載したのと 類似する方法を用いてイー.コリ中でpBrocSCR1−3CM16/cys から発現させた。全細胞ペレットを使用まで−40℃にて保存した。 CM16/cysタンパク質を実施例lにおいてCM15/cysについて記 載したのと類似する方法であるが、タンパク質を硫酸アンモニウム処理により沈 澱させる方法を用いてイー.コリ細胞ペレットから単離した。最終調製物は、非 −還元条件下、SDS PAGEにより見かけの分子量約20000の主要なタ ンパク質バンドを含んでいた。 実施例9 [CM16]−Cys−S−S−[MSWP−1](配列番号51)の 製造 標記化合物を実施例5において記載した方法によりCM16/cysより製造 する。 実施例10 CM7/rgdcysをコードするプラスミドpBrocSCR1 −3CM7rgdcysの構築 この構築物は、血小板のグリオプロテインIIb/IIIaに対するリガンド としてRDG配列を含むようにタンパク質のC−末端にて修飾されたCM7の配 列を有する。プラスミドpBrocSCR1−3CM7rgdcysをpBro cSCR1−3CM7mutcysのApaIおよびHindIIIによる制限酵 素消化および大きなフラグメントの精製により製造した。2つのオリゴヌクレオ チドをインビトロでアニールさせ、このフラグメント中に連結した。挿入したオ リゴヌクレオチドの配列は以下のものであった。 コードされるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号54に示す。得られたコロニ ーを制限酵素消化により解析し、DNA配列決定により確認した。 実施例11 CM7/T細胞をコードするプラスミドpBrocSCR1−3C M7/T細胞の構築 この構築物は、タンパク質をT−細胞レセプターアルファサブユニットを標的 とするように設計した伸長に、C−末端にて融合したCM7の配列を有する。 ブラスミドpBrocSCR1−3CM7/T細胞をpBrocSCR1−3 CM7mutcysのApaIおよびHindIIIによる制限酵素消化および大 きなフラグメントの精製により製造した。2つのオリゴヌクレオチドをインビト ロでアニールさせ、このフラグメント中に連結した。挿入したオリゴヌクレオチ ドの配列は以下のものであった。 コードされるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号57に示す。得られるコロニ ーを制限酵素消化により解析し、DNA配列決定により確認した。 生物学的活性 (i)ヒツジ赤血球の古典的経路−媒介溶血反応によりて測定した抗−補体活性 補体阻害剤の機能的活性を、ウサギ抗体(Diamedix Corporation,Miami,USA) で感作させたヒツジ赤血球の補体−媒介溶解の阻害を測定することによって評価 した。0.1M Hepes/0.15M NaCl/0.1%ゼラチンpH7. 4中で1:125または1:100に希釈したヒト血清を補体源として用いた。 本質的にDacie & Lewis,1975に記載のようにボランティアのプールから血清を 調製した。簡単には、血液を37℃まで5分間加温し、血餅を除去し、残りの血 清を遠心分離によって浄化した。血清画分を少量のアリコートに分け、−196 ℃で保存した。アリコートを必要に応じて解凍し、使用直前にHepes緩衝液 中で希釈した。 感作ヒツジ赤血球の補体−媒介溶解の阻害を、v−底ミクロタイタープレート フォーマットを用いる標準的な溶血アッセイを用いて、以下のように測定した: Hepes緩衝液中に希釈された一連の濃度範囲(典型的には0.1〜100 nMの範囲)の阻害剤50μlを50μlの希釈血清および100μlの予め加 温した感作ヒツジ赤血球と混合し、次いで、37℃で1時間インキュベートした 。試料を周囲の温度で3分間1600rpmで回転させた後、150μlの上清 を平底ミクロタイタープレート上に移し、410nmで吸光度を測定した。いか なる阻害剤も存在させずに血清を赤血球とインキュベートすることによって、最 大溶解度(Amax)を決定した。いかなる血清または阻害剤も存在させずに赤 血球をインキュベートすることによって、バックグラウンド溶解度(Ao)を決 定した。阻害剤自体が溶解に対して作用を有するかどうかを調べるため、赤血球 を 阻害剤単独とインキュベートした;化合物のいずれもが赤血球細胞の溶解に対し て直接作用を有していなかった。IH50が溶解の50%阻害に要する阻害剤濃 度を示すように、阻害を全細胞溶解のフラクションとして表した。 (ここで、0は完全阻害と等価であり、1は阻害なしと等しい。) 実施例1のCM7タンパク質生成物は、約6nMの1H50で感作ヒツジ赤血 球の補体−媒介溶解を阻害した。別の実験において、CM7およびCM7/cy s調製物は、約20〜30nMのIH50値を示し、これらは互いに実験的に区 別できなかった。 (ii)モルモット赤血球の別経路−媒介溶血反応により測定した抗−補体活性 補体阻害剤の機能的活性を本質的にScesney,S.M.et al(1996)J.Immunol .26.1729-1735により記載されるように、モルモット赤血球の補体媒介溶解の 阻害を測定することにより評価した。アッセイは、補体活性化の別経路に特異的 であるように設計される。本質的にDacie & Lewis,1975に記載のようにボラン ティアのプールから調製したヒト血清を補体源として用いた。簡単には、血液を 37℃まで5分間加温し、血餅を除去し、残りの血清を遠心分離によって浄化し た。血清フラクションを少量のアリコートに分け、−196℃で保存した。アリ コートを必要に応じて解凍し、使用直前に0.1M Hepes/0.15M N aCl/0.1%ゼラチン/8mM EGTA/5mM MgCl2pH7.4( 緩衝液A)中で希釈した。モルモット赤血球をEDTA−コートした試験管中に 収集したモルモットの全血液から、以下のように調製した。血液を1600rp mで5分間回転させ、回転後の上清が本質的に無色になるまで赤血球ペレットを 0.1M Hepes/0.15M NaCl/0.1%ゼラチンpH7.4で3 回洗浄した。最終的に、赤血球を使用した血液の元の容量まで再懸濁し、+4℃ で貯蔵した。それらを2週間以内に使用した。 v−底ミクロタイタープレート中の緩衝液Aで希釈された一連の濃度範囲の阻 害剤50μlを、第1に、1:3に希釈した血清100μl、および第2に、モ ルモット赤血球(緩衝液Aで1:49に希釈した)50μlと混合し、37℃で 1時間インキュベートした。プレートを3分間1600rpmで回転させた後、 150μlの各上清を平底ミクロタイタープレート上に移し、各試験溶液中の溶 解量を反映する405nmでの吸光度を測定した。いかなる阻害剤も存在させず に血清を赤血球とインキュベートすることによって、最大溶解度(Amax)を 決定した。いかなる血清または阻害剤も存在させずに赤血球をインキュベートす ることによって、バックグラウンド溶解度(Ao)を決定した。阻害剤自体が溶 解に対して作用を有するかどうかを調べるため、赤血球を阻害剤単独とインキュ ベートした;化合物のいずれもが赤血球細胞の溶解に対して直接作用を有してい なかった。アッセイにおいて使用した血清の最終希釈液は、405nmで吸収す るが、その吸光度レベル(Amaxの約10%)は、全アッセイの結果に無視し て良いほどの影響しか有さないと考えられ、計算では無視した。IH50が溶解 の50%阻害に要する阻害剤濃度を示すように、阻害を全細胞溶解のフラクショ ンとして表した。 %阻害=1−[(A−Ao)/(Amax−Ao)] 実施例1において記載したのと類似のCM7最終生成物をモルモット溶血アッ セイにおいてアッセイした。2つの別々のアッセイにおいて、生成物はそれぞれ 170nMおよび180nMのIH50値で溶血を阻害した。 (iii)CM7による別経路のチモサンA−誘発活性化の阻害 補体の別経路を酵母からの複合炭水化物であるチモサンA(Sigma、カタログ 番号Z-4250)で活性化した。チモサンAをHepes緩衝液(0.1M Hepe s/0.15M NaCl pH7.4)中で50mg/mlにし、微細懸濁液が形 成されるまで撹拌した。ヒト血清を、Hepes緩衝液中で15分間37℃で以 下に示す容積を用いて希釈した種々の濃度の補体阻害剤と共に予備インキュベー トした。次にチモサンAをサンプルに添加する前に数秒間撹拌し、その後サンプ ルを更に30分間37℃でインキュベートした。チモサンAを次に約11,00 0gで 30秒間外界温度で撹拌させた。100μlの上清を等容積のキット中の沈殿溶 液に添加して、Amershamの技術報告書に記載されているようにして、C3a des Ar g assay RIAキット(Amersham International plc,U.K.より購入、ヒト補体C 3a des Arg[125I]assay、コードRPA518)を用いて試験した。C3aRIAアッ セイにおいて、補体経路の活性化をアナフィラトキシン、C3aおよびその分解 生成物C3a des Argの放出を測定することにより追跡できる。両方の生 成物を競合放射−免疫アッセイを用いて測定できる。各サンプルを、2回ずつ試 験し、有用な希釈度は、1/100であった。 サンプルの添加量 血清 阻害剤 チモサンA 通常の試験 89μl 20μl 21μl 標準曲線を用いず、データをB/Boとしてのみ計算したこと以外は、本質的 にAmershamの技術書に記載されるように計算した。 対照実験には、最大活性化(A)即ち、血清+チモサンAのみ、基礎値活性化 (B)即ち、血清+緩衝液のみ、および阻害剤の存在下での基礎値活性化(C) 即ち、血清+阻害剤のみ、を含めた。Dは、阻害剤およびチモサンAの存在下で の血清の活性化値である。ついでこれらの値を用い、以下の式Iを用いて、各阻 害剤濃度での(%)阻害率を決定した。アッセイの性質のため式が普通に見られ ないこと、特にアッセイが競合アッセイであるため、すべてのファクターが逆で あり、例えば、最大活性がアッセイにおいて実際に最も低い数値を与える点に注 意する。 式I: IC50を最大活性を50%減じるのに必要な阻害剤の濃度として定義する。 実験的に求められ、以下の表中に再現したデータを用いて、実施例1のCM7に 対するIC50は約1μMであり、WO94/00571号に記載されるように 調製されたSCR1−3のものと区別できなかった。 μM SCR1−3 CM7 21.5 106 15.4 87 5.4 59 3.8 65 1.35 54 0.96 43 0.34 15 0.24 17 0.084 7 0.06 6 0.021 −2 0.015 −3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/15 C12N 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 (C12P 21/02 5/10 C12R 1:19) C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA //(C12P 21/02 5/00 A C12R 1:19) A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 コックス,ビビアン・フランシス イギリス、エスジー8・5ディワイ、ハー トフォードシャー、ロイストン、グリー ン・ドリフト、ザ・マルティングズ、ユニ ッツ7アンド8、セカンド・フロアー、ア ドプロテック・パブリック・リミテッド・ カンパニー (72)発明者 スミス,リチャード・アンソニー・ゴッド ウィン イギリス、エスジー8・5ディワイ、ハー トフォードシャー、ロイストン、グリー ン・ドリフト、ザ・マルティングズ、ユニ ッツ7アンド8、セカンド・フロアー、ア ドプロテック・パブリック・リミテッド・ カンパニー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.CR1の構造的および機能的にのみ完全なSCRドメインとして長相同性 繰り返し配列A(LHR−A)のSCR1、2、3および4から選択された順番 に配列した1ないし4の短コンセンサス繰り返し配列(SCR)を含み、最低S CR3を含む可溶性ポリペプチドであって、1またはそれ以上の天然のアミノ酸 が以下のアミノ酸: Val4、Asp19、Ser53、Lys57、Ala74、Asp79、A rg84、Pro91、Asn109、Lys116、Val119、Ala1 32、Thr137、Ile139、Ser140、Tyr143、His15 3、Leu156、Arg159、Lys161、Lys177、Gly230 、Ser235、His236 (成熟CR1の残基1としてグルタミンから番号付けする。示されるアミノ酸は 、特定の位置のCR1残基と置き換わるアミノ酸である) と置換されている可溶性ポリペプチド。 2.CR1の構造的および機能的にのみ完全なSCRドメインとしてLHR− AのSCR1、2、3および4またはLHR−AのSCR1、2および3を順番 に含む、請求項1記載のポリペプチド。 3.CR1の天然のドメイン間配列がCR1−様配列の対応する推定アミノ酸 、すなわち、Lys59および/またはIle124で置換されていてもよい( 成熟CR1の残基1としてグルタミンから番号付けする。示されるアミノ酸は特 定の位置のCR1残基と置き換わるアミノ酸である)、請求項1または2記載の ポリペプチド。 4.式(I): NH2−V1−SCR1−W1−SCR2−X1−SCR3−Y1−OH (I) [式中、SCR1は成熟CR1の残基2〜58を示し、SCR2は成熟CR1の 残基63〜120を示し、SCR3は成熟CR1の残基125〜191を示し、 上記した置換を少なくとも1つ含み、V1、W1、X1およびY1は、結合または、 好ましくは長さが1〜5個の残基の、請求項3に記載されるように置換されてい てもよい、CR1の天然のドメイン間配列から由来することが好ましい、アミノ 酸の短い連結配列を意味する] で示される配列である、請求項2または3記載のポリペプチド。 5.W1、X1およびY1が、各々、請求項3に記載されるように置換されてい てもよい、成熟CR1の残基59〜62、121〜124および192〜196 であり、V1がそのN−末端を介してメチオニンに連結していてもよい成熟CR 1の残基1である、請求項4記載のポリペプチド。 6.式(II): NH2-V2-SCR1-W2-SCR2-X2-SCR3-Y2-SCR4-Z2-OH(II) [式中、SCR1、SCR2、SCR3は上記と同意義であり、SCR4は成熟 CR1の残基197〜252を示し、上記した置換を少なくとも1つ含み、 V2、W2、X2、Y2およびZ2は結合、または好ましくは長さが1〜5個の残基 の、請求項3に記載されるように置換されていてもよい、CR1の天然のドメイ ン間配列から由来することが好ましい、アミノ酸の短い連結配列を意味する] で示される配列である、請求項2または3記載のポリペプチド。 7.W2、X2、Y2およびZ2が、各々、請求項3に記載されるように置換され ていてもよい、成熟CR1の残基59〜62、121〜124、192〜196 および残基253を示し、V2はそのN−末端を介してメチオニンに連結してい てもよい成熟CR1の残基1である、請求項6記載のポリペプチド。 8.式(III): NH2-X3-SCR3-Y3-OH (III) [式中、SCR3は、上記と同意義であり、上記した置換を少なくとも1つ含み 、好ましい具体例において、これらのすべては配列グループ1のものであり、X3 およびY3は結合、または、好ましくは長さが1〜5個の残基であり、請求項3 に記載されるように置換されていてもよい、CR1の天然のドメイン間配列から 由来することが好ましい、アミノ酸の短い連結配列を意味する] で示される配列である、請求項1または3記載のポリペプチド。 9.X3が、請求項3に記載されるように置換されていてもよく、そのN−末 端にてメチオニンに連結していてもよい、成熟CR1のアミノ酸122〜124 を示し、Y4が成熟CR1のアミノ酸192〜196である、請求項8記載のポ リペプチド。 10.式(IV): NH2-X4-SCR3-Y4-SCR4-Z4-OH (IV) [式中、SCR3およびSCR4は上記と同意義であり、上記した置換を少なく とも1つ含み、X4、Y4およびZ4は結合、または、好ましくは長さが1〜5個 の残基の、請求項3に記載されるように置換されていてもよい、CR1の天然の ドメイン間配列から由来することが好ましい、アミノ酸の短い連結配列を意味す る] で示される配列である、請求項1または3記載のポリペプチド。 11.X4が、請求項3に記載されるように置換されていてもよく、そのN− 末端にてメチオニンに連結していてもよい、成熟CR1のアミノ酸122〜12 4を示し、Y4およびZ4が、各々、成熟CR1のアミノ酸192〜196および 253である、請求項10記載のポリペプチド。 12.SCR3ドメインが対応する偽遺伝子配列において見られる10個すべ ての残基、すなわち(一文字コードで): A132、T137、1139、S140、Y143、H153、L156、R 159、K161、K177(配列グループ1) で置換され、残りのドメインが成熟CR1の配列を有する、上記した請求項のい ずれか1つに記載のポリペプチド。 13.配列番号:1、9、11、13、15、17、19,21、23、25 、27および29から選択される、請求項1記載のポリペプチド。 14.可溶性ポリペプチドの可溶性誘導体であって、該誘導体は、ポリペプチ ドに共有的に結合した低い膜親和性を有する2またはそれ以上の異種性膜結合エ レメントを含み、該エレメントは、独立して、熱力学的に加成して、細胞外流体 に曝された細胞膜の成分との相互作用能を有する、上記した請求項のいずれか1 つに記載の可溶性ポリペプチドの可溶性誘導体。 15.脂肪酸誘導体;公知の完全な膜タンパク質のリガンド;膜タンパク質の エピトープに対して生成されるモノクローナル抗体の相補性決定領域から由来の 配列;ランダムな化学ライブラリーのスクリーニングにより同定された膜結合配 列から選択される、2ないし8個の膜結合エレメントを有してなる請求項16記 載の誘導体。 16.次の構造式: [P]−{L−[W]}n−X [式中、 Pは、可溶性ポリペプチドであり、 各Lは、独立して、柔軟な連結基であり、 各Wは、独立して、ペプチド性膜結合エレメントであり、 nは、1またはそれ以上の整数であり、 Xは、いずれかのWに共有結合していてもよいペプチド性または非ペプチド性 膜結合基を意味する] を有してなる、請求項14または15記載の誘導体。 17.配列番号:34、49または51のポリペプチド誘導体。 18.請求項14ないし17のいずれか1つに記載の誘導体のポリペプチド部 分。 19.配列番号:31、36、50、54または57である、請求項18記載 のポリペプチド部分。 20.請求項1ないし13のいずれかに記載のポリペプチドの製法であって、 組換え宿主細胞にてそのポリペプチドをコードするDNAを発現させることを含 む方法。 21.請求項1ないし13、18または19のいずれかのポリペプチドをコー ドするヌクレオチド配列を有してなるDNAポリマー。 22.配列番号:1、10、12、14、16、18、20、22、24、2 6、28または30より選択される請求項21記載のDNAポリマー。 23.宿主細胞において、請求項21または22のDNAポリマーの発現能を 有する複製可能な発現ベクター。 24.請求項23の複製可能な発現ベクターで形質転換された宿主細胞。 25.請求項14ないし17のいずれかに記載の誘導体の製法であって、該誘 導体のポリペプチド部分をコードするDNAを組換え宿主細胞にて発現させて生 成物を回収し、その後、該ポリペプチドを翻訳後修飾に付し、膜結合エレメント を化学的に導入することを含む方法。 26.治療上有効量の請求項1ないし17のいずれかに記載のポリペプチドま たは誘導体と、医薬上許容される担体または賦形剤とを有してなる医薬組成物。 27.炎症または不当な補体活性化に付随する疾患または障害の治療法であっ て、かかる治療を必要とする対象に、治療上有効量の請求項1ないし17のいず れかのポリペプチドまたは誘導体を投与することを含む方法。 28.炎症または不当な補体活性化に付随する疾患または障害の治療用医薬の 製造における請求項1ないし17のいずれかのポリペプチドまたは誘導体の使用 。
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