JP2001515605A - ホルダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明のホルダは、光学的なプラグイン・コネクタの各１個のハウジング（７，８）に対し２つの受入れ凹所（２，３）を備えている。受入れ凹所（２）内に軸心（２１）に対し直角な放射方向の遊びをもって、少なくとも１つのハウジング（７）が配置されている。取扱いを容易にし、かつハウジングのがたつきを防止するために、遊びをもって配置されているプラグイン・コネクタ・ハウジング（７）に、これを所定の係止位置にもたらす、少なくとも１つの弾性部材（２０）を備える。

Description

【発明の詳細な説明】 ホルダ 本発明は、光導体が対応する結合相手に光学的に結合するために終端側に設け られ、例えばダブル・プラグイン・コネクタを形成する、単一の光導体コネクタ 、特にＳＣプラグによる光学的な結合技術の分野に属する。そして本発明は、光 学的プラグイン・コネクタの各ハウジングのための、少なくとも２つの受入れ凹 所を有し、プラグイン・コネクタのハウジングの少なくとも一方は受入れ凹所に 軸心方向に対して直角な放射方向の遊びをもって保持されるホルダに関する。 ドイツ国実用新案登録第９１０２８０５．１号明細書により、２つの受入れ凹 所を有し、その内部形状が各受入れ凹所側のプラグイン・コネクタ・ハウジング の外形形状に正確に合致するように構成された２分割型ホルダは公知である。こ のプラグイン・コネクタ・ハウジングは遊びなしに保持されている。 欧州特許出願公開第０４０８８５２号明細書は、各光学的プラグイン・コネク タ・ハウジングのための２つの受入れ凹所を有し、各受入れ凹所の中にプラグイ ン・コネクタ・ハウジングが固定される型のホルダを開示している。プラグイン ・コネクタの放射方向の相対的運動を可能とするために、受入れ凹所は内側で可 撓性部材を介して相互に結合されている。そうすることによって、確かに、配布 されている規格（例えば、ＡＮＳＩ Ｘ３Ｔ９）によって要求される十分な放射 方向可動性を保証することはできる。しかし、可撓性部材のために両受入れ凹所 の間に比較的大きな空間を必要とする。取扱い操作のために、公知のホルダは可 撓性部材の領域内にアクセスできなければならず、しかもそれは、思いがけずに 押圧し合ったり、受入れ凹所の放射方向の相対運動が阻止されたりする。 ドイツ国特許第４３０２８２６号明細書により、簡易な構造を持ちしかもユー ザーに対し極めて優しい取扱いができるようにしたホルダが公知である。その受 入れ凹所は、内側に保持手段を備えている。受入れ凹所の内部寸法および保持手 段は、各プラグイン・コネクタ・ハウジングの対応する外形寸法および構造に応 じて、受入れ凹所内に保持されるプラグイン・コネクタ・ハウジング、そしてこ れに伴いハウジングによって受け入れられるプラグイン・コネクタがその軸心に 対して放射方向に可動に保持されるように設計されている。この公知のホルダは プラグイン・コネクタ・ハウジングが相対的に放射方向に動く場合でも簡単な取 扱い操作ですみ、また製造も比較的簡単である。さらに、このホルダは占有空間 が小さいという特徴を持っている。 しかし、非結合状態、すなわち差し込まれていない状態では、そのホルダの使 用のもとに作り出されるダブルコネクタ装置は制限を受けない、差込み操作の際 の誤差を吸収するために絶対的に望まれる、プラグイン・コネクタ・ハウジング の放射方向の遊び、ないしそれに保持されるシングルプラグの遊びを互いに備え ている。そうすることによって、シングルプラグは相対的に偶然の不確実な位置 をとり、例えば不平行な整列状態となったりする。それにより、ホルダによって 受け入れられるシングルプラグの結合ないし差込みは問題をはらんだものとなり 得る。さらに実際上、いらだちの原因にもなる。というのは、遊びのある配置構 造はがたつき音を生ずることがあり、そのため、調整不能の、プラグ装置全体の 機能および信頼性の低下を引き起こす下することになりかねないからである。 米国特許第５５５３１８０号明細書により、上述の問題点に関して改善を加え た、冒頭に述べた型のホルダが公知になっている。このホルダでは、遊びをもっ て配置されたプラグイン・コネクタ・ハウジングに付加的に、少なくとも１つの 弾性部材が、プラグイン・コネクタのハウジングが弾性部材の力作用に抗して導 出される所定の係止位置にもたらされように作用する。それによって、さらなる 遊びをもって配置されたプラグイン・コネクタのハウジングが非結合状態でがた つきを生ずる事態を同時に回避することができる。 しかしながら、この公知のホルダになお存在する問題は、望ましくない操作、 例えばホルダ装置を手でつかんでプラグイン・コネクタ・ハウジングの後方領域 でなんらかの操作をする場合、プラグイン・コネクタに比較的大きな前方側の伸 びが生ずることにある。これは、さらなる操作における困難性を招来し、一層大 きな差込み力を必要とすることにつながる。 本発明の目的は、一層簡単な構造的および省スペース構造のもとでプラグイン ・コネクタ・ハウジングの所定のがたつきなしの係止位置が保証され、かつ差 込みの際に心出しのための力や整列のための力を少ししか必要としないホルダを 提供することにある。 この目的は、本発明により、冒頭に述べた型のホルダにおいて、各受入れ凹所 に対し差込み方向に前後して位置する２組の保持手段が設けられ、弾性部材の作 用領域が、差込み方向に見て端面側の第１の保持手段の近くに位置していること によって達成される。ホルダの本発明による構成は、特にプラグイン・コネクタ の機械的負荷および結合段階において必要な差込み力に関して好ましいものであ る。 弾性部材のばね力作用は、差込み特性のさらなる改善のために本発明の好まし い構成に従い、弾性部材が受入れ凹所側のストッパと協働してプラグイン・コネ クタ・ハウジングをその長手方向軸心に平行に整列させるように作用する構成と することができる。 製造技術的および組立技術的に特に好ましい構成は、保持手段およびストッパ を対応する突起および凹所によって形成することである。弾性部材は圧縮ばねと するのが好ましい。 以下、図面を参照して本発明の実施形態をさらに説明する。図面において、 図１は、ＳＣプラグを有する本発明によるホルダの側面断面図を示し、 図２は、プラグコネクタ・ハウジングのみを有するホルダの平面図を示す。 図１および図２に示されているホルダ１は、その基本構造において、例えばド イツ国特許第４３０２８２６号明細書に開示されているホルダに対応するもので ある。ホルダ１は、ほぼＣ字形の断面形状を有し、かつ、それぞれ側面開放部２ ａ，３ａを有する２組の受入れ凹所２，３（図２）を含む。２組の受入れ凹所２ ，３はほぼ鏡面対称に構成され、共通の中央板５によって分離されている。受入 れ凹所２，３にはそれぞれシングル型の光学的プラグイン・コネクタ・ハウジン グ７，８が組み込まれる。図１にのみ、公知の構成に従ってブラグイン・コネク タ・ハウジング７内に保持され、中心部のプラグピン穴の中に配置された光導体 終端部を有するプラグピン１０が示されている。図１にはさらに、出発端となる 光導体ケーブル１２を取囲む屈曲保護部１３が示されている。これらのユニット は図２に、より詳細かつ明瞭に示しているので省略している。 ドイツ国特許第４３０２８２６号明細書に明瞭かつ詳細に説明されているよう に、受入れ凹所内側の突起２ｂ，２ｃ；３ｂ，３ｃはハウジング７，８の上部お よび（図示していない）下部の外表面７ａ，８ａに形成された対応する凹所７ｂ ，７ｃ；８ｂ，８ｃ内に捕捉される。受入れ凹所２，３の内側寸法は、少なくと も放射方向Ｘにおいて、ハウジング７，８の対応する外形寸法よりも大きく構成 されている。突起２ｂ，２ｃ；３ｂ，３ｃは、ハウジング７，８が少なくとも放 射方向Ｘにおいて長手方向（差込み方向）Ｚに対して横切る方向に遊びをもって 動けるように、対応する凹所７ｂ，７ｃ；８ｂ，８ｃの対応する寸法に対して、 少なくとも放射方向Ｘにおいて小さく設計されている。突起２ｂ，２ｃ；３ｂ， ３ｃはそれぞれ側面開放部２ａ，３ａとは異なる端面側に斜面を持っており、そ の斜面はプラグイン・コネクタ・ハウジング７，８の側方からの導入の際に、ま ず第一にハウジングの角に接触する。その場合、Ｃ字形受入れ凹所２，３の脚部 が互いに拡張し、ハウジング７，８を側方から受入れ凹所２，３内に挿入するこ とが可能になる。ハウジングを挿入することにより、突起がプラグイン・コネク タ・ハウジング側の凹所内に係止し、ハウジングを受入れ凹所内に紛失すること なく保持する。突起は側面開放部２ａ，３ａとは異なる面にストッパ面を備えて いる。このストッパ面はそれぞれ当接する凹所の制限面と協働し、ハウジングの 側面開放部に対する放射方向の動きを制限する。ハウジングの放射方向の互いに 逆向きの動きは、共通の中央板５によって制限される。突起ないし制限面間の遊 びは、本実施の形態ではそれぞれ０．５ｍｍに選定され、それにより、ハウジン グは放射方向Ｘに全体として１ｍｍだけ動くことができる。Ｘ方向ないしＺ方向 に対して直角な方向Ｙにおける付加的な動きは、対応するプラグイン・コネクタ ・ハウジング寸法および突起の高さまたは凹所の深さをＹ方向に遊びを持った保 持構造となるように設計することによって実現することができる。 遊びをもって保持されたプラグイン・コネクタ・ハウジング７，８を有する受 入れ凹所７，８内には、本実施形態ではねじ式圧縮ばねとして構成された弾性部 材２０が突出している。この圧縮ばね２０は、中央板５の貫通穴５ｃ内に配設さ れ、例えば対応するはめ合わせによって固定され、脱落に対して保護される。圧 縮ばね２０は両ハウジング７，８にそれぞれ側面開放部２ａ，３ａの方向に作用 する押圧力を与え、突起または凹所の対応するストッパ面をストッパとして作用 させる。ストッパ面の配置および平面構成により、ハウジング７，８、そしてこ れに伴いその中に保持されるプラグピン１０（図１）を、その軸心２１，２２を もってプラグ軸心方向Ｚに軸平行に整列させることができる。 差込み方向Ｚに見て後方に位置する保持手段２ｃ，７ｃ；３ｃ，８ｃ（突起な いし凹所）は、圧縮ばね２０のハウジング７，８への作用領域５ａ，５ｂから間 隔ａだけ離れており、そのため、作用領域５ａ，５ｂが差込み方向Ｚに見て間隔 ｂだけ離れた端面側の第１の保持手段２ｂ，７ｂないし３ｂ，８ｂの近くに位置 するように配置される結果となっている。こうすることにより、シングルＳＣプ ラグを装着したホルダの差込みの際に、場合によって起こり得る誤差調整のため に必要な心出しのための力を減少させることができ、打ち勝つべき付加力をほと んど知覚し得ない程度に減少させることができる。 図２に示されている係止位置にあるプラグイン・コネクタ・ハウジング７，８ の予圧により、好ましいことに、プラグピンの軸心に平行な整列が保証され、こ のことが大幅に簡単化された取扱い操作につながる。さらに、差込んでいない状 態でハウジング７，８を自由に動かすことができないように構成することができ 、それにより、がたつきを回避することができる。それにもかかわらず、本発明 によるホルダは強固であり、構造的に極めて簡単に構成することができる。この ホルダは、図２に示されている特に好ましい実施の形態によれば、単一の付加的 部材、すなわちねじ式圧縮ばね２０しか必要としない。しかし、弾性部材として は例えば合成樹脂体やゴムブッシュ、ゴム栓等を考慮することもできる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． それぞれ１個のプラグイン・コネクタ・ハウジング（７，８）を受入れ るための２つの受入れ凹所（２，３）と、前記ハウジング（７，８）を放射方向 （Ｚ）に遊びをもって配置するために前記プラグイン・コネクタ・ハウジング（ ７，８）の対応する保持手段（７ｂ，７ｃ；８ｂ，８ｃ）と協働する受入れ凹所 側保持手段（２ｂ，２ｃ；３ｂ，３ｃ）とを備え、遊びをもって配置された前記 プラグイン・コネクタ・ハウジング（７，８）に、このハウジング（７，８）が 所定の係止位置にもたらされ、前記係止位置から前記ハウジング（７，８）が前 記弾性部材（２０）のばね力作用に抗して導出され得るように、少なくとも１つ の弾性部材（２０）が作用するホルダにおいて、 各受入れ凹所（２，３）に対し、差込み方向（Ｚ）に前後して位置する２組の 保持手段（２ｂ，２ｃ；３ｂ，３ｃ）が設けられ、前記弾性部材（２０）の作用 領域が、前記差込み方向（Ｚ）に見て端面側の第１の保持手段（２ｂ，３ｂ）の 近くに位置していることを特徴とするホルダ。 ２． 前記弾性部材（２０）は、受入れ凹所側のストッパと協働して、プラグ イン・コネクタ・ハウジング（７，８）をその長手方向軸心に平行に整列させる ように作用することを特徴とする請求項１記載のホルダ。 ３． 前記弾性部材は圧縮ばね（２０）であることを特徴とする請求項１また は２記載のホルダ。