JP2001515462A - エチレンジクロリドの直接塩素化による製造法並びに塩素のリサイクルを用いる塩化ビニル単量体の製造法 - Google Patents

エチレンジクロリドの直接塩素化による製造法並びに塩素のリサイクルを用いる塩化ビニル単量体の製造法

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Abstract

(57)【要約】 本方法及びシステムは、エチレンジクロリドを、オキシ塩素化装置を必要としないで直接塩素化により製造するために、直接塩素化反応器を使用する。このエチレンジクロリドは、塩化ビニル単量体を製造するために使用できる。エチレンジクロリドを製造する工程では、エチレン及び塩素の両方を直接塩素化反応器に供給する。エチレンは、塩素と反応して、エチレンジクロリドを生成する。塩素は、無水塩化水素を無水塩素ガスに転化する電解槽から直接塩素化反応器へ供給される。この塩素ガスは、精製し、液化により液体無水塩素とし、この液体無水塩素を直接塩素化反応器へ循環する。エチレンジクロリドは、熱分解により、塩化ビニル単量体及び無水塩化水素を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】 エチレンジクロリドの直接塩素化による製造法並びに塩素のリサイクルを用い る塩化ビニル単量体の製造法 技術分野 本発明は、エチレンジクロリドを直接塩素化で製造するための方法及びシステ ム並びにこのエチレンジクロリドから塩素リサイクルを用いて塩化ビニル単量体 を製造する方法に関する。 背景の技術 エチレンジクロリド(EDC)は、化学的中間体として有用である。参照、リ ーゲル(Riegel)の「工業化学ハンドブック」、第7版、バン・ノストラ ンド・ラインホルド(Van Nostrand Reinhold)社、78 3〜785ページ。製造されるEDCのほとんどは塩化ビニル単量体(VCM) の製造に使用される。塩化ビニル単量体CH2=CHClは、その重合体が軟質 形及び硬質形として用途が広いために、米国において最大の化学品の1つであり 、国際的貿易の重要な品目である。参照、カーク・オスマー(Kirk Oth mer)、「化学技術辞典」、第3版、第23巻、865〜866ページ(19 83)。例えば塩化ビニル単量体はポリ(塩化ビニル)を製造するために使用さ れる。 無水または水性(塩酸としても言及される)のいずれかの形の塩化水素(HC l)は、塩素を使用する多くの製造過程の反応副生物である。例えば塩素は塩化 ビニル、イソシアネート、及び塩素化炭化水素/弗素化炭化水素を製造するため に使用されるが、これらの方法の副生物が塩化水素である。塩化水素または塩酸 は、供給が需要を越えているから、 注意深く精製した後でも販売できず、使用されない。長距離にわたる輸送は経済 的に容易ではない。塩素イオンまたは酸の、排水流への放出は、環境的によくな い。したがって塩素の回収及び製造工程への返送は、HCl副生物を取り扱うの に最も望ましいルートである。 直接塩素化は、VCMを製造するための公知の方法である。しかしながら、こ の方法は塩素を回収せず、またそれをVCM製造工程へ返送もしないから、塩素 が経済的に使用されていない。塩素を回収し且つそれを、塩素を使用する製造工 程へ返送することが特に望ましいとする環境的配慮がゆえに、エチレンジクロリ ドから塩化ビニルを製造するために、均衡のとれたオキシ塩素化法が開発されて きた。塩化ビニルをエチレンジクロリドから製造する典型的な工場では、HCl がエチレンジクロリドの熱分解で生成し、この熱分解で生成したすべてのHCl を、普通オキシ塩素化に対する原料として使用する。この方法の場合、EDCの 生産は直接塩素化とオキシ塩素化の間でおよそ等しく分けられ、HClの正味の 生産または消費はない。 エチレンに基づく塩化ビニルの製造に対して、現在使用されている均衡のとれ たオキシ塩素化法を使用する工場またはシステムを、図1のブロックフローシー トで例示する。工場は一般に10で示される。工場10は図1の12で示される ような直接塩素化反応器を含む。図1に示すような第1の入り口供給導管14は 、エチレン(C24)を直接塩素化反応器に供給する。第2の入り口供給導管1 6は、塩素(Cl2)を直接塩素化反応器に供給する。エチレン及び塩素は反応 器中で反応してエチレンジクロリド(EDC)を生成する。このEDCは導管1 7を通してエチレンジクロリド(EDC)精製装置18へ送られる。 EDC精製装置はエチレンジクロリドを精製する。この精製の副生物である軽 質及び重質副生物は図1の導管20から放出される。工場10は、図1に示すよ うなエチレンジクロリド(EDC)熱分解装置22も含む。精製されたEDCは 、導管21を通ってこの熱分解装置へ供給される。熱分解装置はエチレンジクロ リドを熱分解し、塩化ビニル単量体(VCM)及び本質的に無水の塩化水素を生 成し、これら両方を図1の導管23を通して塩化ビニル単量体(VCM)精製装 置24へ供給する。VCM生成装置はVCMと本質的に無水の塩化水素を分離す る。VCMは、導管26を通して更なる精製に供される。EDCの一部は熱分解 装置で未反応であり、これは導管28を通してVCM精製装置からEDC生成装 置へ戻すことができる。本質的に無水の塩化水素は、図1に示すような導管30 を通してオキシ塩素化反応器32へ送られる。オキシ塩素化反応器への酸素は、 図1の導管34を通して添加される。更に第1入り口供給導管14からのエチレ ン(C24)は導管36を通してオキシ塩素化装置に添加される。多くの不純物 を含む粗EDC及び水がオキシ塩素化反応器中で生成する。これは導管38を通 して図1に示すようなエチレンジクロリド(EDC)乾燥器40へ送られる。こ のEDCはEDC乾燥器で乾燥され、乾燥に由来する水は導管42を通してED C乾燥器から除去される。EDC乾燥器からの粗EDCは導管44を通してED C精製装置へ返送される。 オキシ塩素化工程からのエチレンジクロリドは、一般に直接塩素化によって製 造されるEDCよりも純度が低く(純度〜93重量%)、したがって普通にはこ れを水で洗浄し、ついで苛性溶液で洗浄し、水により抽出できる不純物を除去す る。これに対し、直接塩素化は99.5重量 %以上の純度を有するエチレンジクロリドを生成し、塩化ビニル単量体の製造に 使用される触媒、例えば塩化第2鉄の除去を除いて、更なる生成はほとんど必要 がない。更に直接塩素化と比較して、オキシ塩素化法は、高い投下資本、高い運 転費及びEDC生成物の低純度が特色である。しかしながらオキシ塩素化法の利 用は、EDC熱分解において生成するHClを消費することの必要性により相殺 される。 それゆえに直接塩素化によってEDCを製造するためのシステム及び方法を開 発することは必要である。その様なシステム及び方法は、EDCからの、特にV CMを含む種々の生成物を製造するために使用することができる。VCMの製造 法は、上述したように廃棄するのが難しい無水塩化水素(AHCl)を生成する 。従って、この工程からのAHClを使用し且つこのAHClからの塩素をVC M製造工程に返送できるVCMを製造するためのシステム及び方法を開発するこ とは必要である。 発明の概略 本発明は直接塩素化によりEDCを製造するための方法及びシステムを提供す ることによって従来法の問題点を解決する。このEDCは、塩素をVCM製造工 程へ循環し且つオキシ塩素化装置に対して必要なものまたはEDC乾燥器を排除 するVCMの製造法に使用することができる。この結果、従来法の工程及びシス テムと比べて、EDCまたはVCMの製造における設備費及び運転費が減少する 。 更に本発明の工程及びシステムは、オキシ塩素化によらず、直接塩素化だけで EDCを製造するから、本発明により製造されるEDCは非常に奇麗であり、即 ちそれは従来法で製造されたものより非常に少ない軽質及び重質副生物しか生成 しない。これは非常に純度の高い生成物(す なわちオキシ塩素化に対する約93重量%に比して、純度99.5重量%以上) が生成する。更にこの純度の高い生成物を得るための工程も少なくて済む。更に 、本発明の方法及びシステムは、より高純度のEDCを製造することにより望ま しくない副生物の生成を減じ、そのような副生物の廃棄費が減少する。 更に従来法のオキシ塩素化法は酸素を消費し、従って工程費が増加する。これ に対して本発明の方法及びシステムは、水素、即ち有用な化合物を生成し、かく してEDCまたはVCMの製造に対する適合性を増大させる。 かくしてすべてのこれらの理由のために、本発明の方法及びシステムは、ED CまたはVCMの製造に対する従来法の方法及びシステムよりも経済的である。 更に、本発明の方法及びシステムは、VCM製造工程における望ましくない副生 物、例えば塩化水素の廃棄と関連した環境的問題を最小にしまたは排除するから 、VCM製造の従来からの方法及びシステムよりも環境的に受入れやすい。 上述した解決策を達成するために、及びここに具体化され且つ概述されるごと き本発明の目的に従って、直接塩素化反応器;直接塩素化反応器にエチレンを供 給するための第1の入り口供給導管;エチレンと塩素を反応させてエチレンジク ロリドを製造する直接塩素化反応器に塩素を供給するための第2の入り口供給導 管;及び分子状無水塩化水素を酸化して無水塩素及びプロトンを製造するための 手段、酸化手段に隣って配置された陽極室、無水塩化水素を酸化手段に導入する ための陽極室と流体的に通じて配置された陽極側入り口手段及び塩素ガスを放出 するために陽極室と流体的に通じて配置された陽極側出口手段、酸化手段が1つ の側で接触して配置されているプロトンを通過輸送させるためのカチオン輸送手 段、カチオン輸送手段の他の側と接触して配置されている輸送されたプロトンを 還元するための手段、還元手段に隣って配置された陰極室流体をカチオン輸送手 段の他の側へ導入するための陰極室と流体的に通じて配置された陰極側入り口手 段及び陰極室と流体的に通じて配置された陰極側出口手段を含む電解槽;塩素ガ スを液体無水塩素に液化するための精製装置;並びに液体無水塩素を直接塩素化 反応器へ循環するための一端で出口手段に及び他端で第2の入り口手段に連結さ れた循環導管、を含んでなる、無水塩化水素の電気化学的転化によって製造され る塩素ガスからエチレンジクロリドを製造するためのシステムが提供される。 さらに本発明の目的によれば、直接塩素化反応器;直接塩素化反応器にエチレ ンを供給するための第1の入り口供給導管;エチレンと塩素を反応させてエチレ ンジクロリドを製造する直接塩素化反応器に塩素を供給するための第2の入り口 供給導管;エチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体を製造するための 熱分解手段;及び分子状無水塩化水素を酸化して無水塩素及びプロトンを製造す るための手段、酸化手段に隣って配置された陽極室、無水塩化水素を酸化手段に 導入するための陽極室と流体的に通じて配置された陽極側入り口手段及び塩素ガ スを放出するために陽極室と流体的に通じて配置されている陽極側出口手段、酸 化手段が1つの側で接触して配置されているプロトンを通過輸送させるためのカ チオン輸送手段、カチオン輸送手段の他の側と接触して配置されている輸送され たプロトンを還元するための手段、還元手段に隣って配置された陰極室流体をカ チオン輸送手段の他の側へ導入するための陰 極室と流体的に通じて配置された陰極側入り口手段及び陰極室と流体的に通じて 配置された陰極側出口手段を含む電解槽;塩素ガスを液体無水塩素に液化するた めの精製装置;並びに液体無水塩素を直接塩素化反応器へ循環するための一端で 出口手段に及び他端で第2の入り口手段に連結された循環導管、を含んでなる、 無水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガスから塩化ビニル単量 体を製造するためのシステムが提供される。 さらに本発明によれば、エチレンを直接塩素化反応器に供給し;また塩素を直 接塩素化反応器に供給し、そこでエチレンを塩素と反応させてエチレンジクロリ ドを製造し;分子状無水塩化水素を電解槽の陽極側入り口へ供給し、但し電解槽 が、カチオン輸送膜、膜の片側と接触して配置された陽極及び膜の他の側と接触 して配置された陰極を含んでなり;この電解槽に、陽極が陰極より高い電位にあ り且つ分子状無水塩化水素が陽極へ輸送され、そこで酸化されて塩素ガスとプロ トンを生成し、塩素ガスが槽から放出され、プロトンが槽のカチオン輸送膜を通 して輸送され、そして輸送されたプロトンが槽の陰極で還元されるように電位を かけ;塩素ガスを液体無水塩素に液化し;そして液体無水塩素を直接塩素化反応 器へ返送してエチレンジクロリドを製造する、工程を含んでなる、無水塩化水素 の電気化学的転化によって製造される塩素ガスからエチレンジクロリドを製造す るための方法が提供される。 さらに本発明によれば、エチレンを直接塩素化反応器に供給し;また塩素を直 接塩素化反応器に供給し、そこでエチレンを塩素と反応させてエチレンジクロリ ドを製造し;エチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体及び分子状無水 塩化水素を製造し;分子状無水塩化水素を電 解槽の陽極側入り口へ供給し、但し電解槽が、カチオン輸送膜、膜の片側と接触 して配置された陽極及び膜の他の側と接触して配置された陰極を含んでなり;こ の電解槽に、陽極が陰極より高い電位にあり且つ分子状無水塩化水素が陽極へ輸 送され、そこで酸化されて塩素ガスとプロトンを生成し、塩素ガスが槽から放出 され、プロトンが槽のカチオン輸送膜を通して輸送され、そして輸送されたプロ トンが槽の陰極で還元されるように電位をかけ;塩素ガスを液体無水塩素に液化 し、そして液体無水塩素を直接塩素化反応器へ返送する、工程を含んでなる、無 水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガスから塩化ビニル単量体 を製造するための方法が提供される。 図面の簡単な説明 添付する図面は、本明細書に包含され且つその一部をなし、本発明の現在の好 適な具体例を例示し、そして上述した一般的な記述及び後述する好適な具体例の 詳細な記述と一緒になって本発明の本質を説明するのに役立つ。 図1は、従来法によりエチレンに基づいて塩化ビニルを製造するためのシステ ムを示すブロックフローシートである。 図2は、本発明によりエチレンジクロリドを製造するためのシステムを示すブ ロックフローシートである。 図3は、図3のシステムで使用される無水塩化水素から塩素ガスを製造するた めの電解槽を詳細に示す概略図である。 図3Aは、図3に示すような陽極及び陰極の物質流場の、一部をカットした、 上からの断面図である。 図4は、本発明によりエチレンに基づいて塩化ビニルを製造するため のシステムを示すブロックフローシートである。 発明の詳細な記述 今や添付する図面に例示されているような本発明の好適な具体例を詳細に説明 する。 本発明によれば、無水塩化水素の電気化学的転化で製造される塩素ガスからエ チレンジクロリドを製造するためのシステムが提供される。その様なシステムは 一般に図2の100で示される。エチレンジクロリドは種々の製品を製造するた めに使用できる。その様な製品の例は後述するように塩化ビニル単量体である。 更に、本発明によって製造されるエチレンジクロリドは主にテトラクロロエタン へ塩素化することができる。またこのテトラ体の接触的脱ハロゲン化水素はトリ クロロエチレンが得られる。異なる塩素化条件を使用すれば、主にペンタクロロ エタンを製造することもでき、その脱ハロゲン化水素でパークロロエチレンを得 ることができる。EDC塩素化の他の改変は、1、1、2−トリクロロエタンを 生成物として最大にするための条件を調節することである。この生成物は、脱ハ ロゲン化水素によって漸増するプラスチック重合体に使用される単量体である塩 化ビニリデン(1、1−ジクロロエチレン)を与える。この塩化ビニリデンは、 メチルクロロホルムに脱ハロゲン化しうる。本発明で製造されるEDCは、鉛捕 捉剤としてまたはエチレンアミンを製造するためにも使用できる。 システム100は、図2に示すように直接塩素化反応器を含む。エチレンのエ チレンジクロリドへの直接塩素化は、直接塩素化反応器102においてエチレン と塩素を混合することにより行われる。図2に示すような第1の入り口供給導管 104は、エチレン(C24)を直接塩素 化反応器へ供給する。第2の入り口供給導管106は液体無水塩素(Cl2)を 直接塩素化反応器へ供給する。エチレンと塩素はこの反応器で反応してエチレン ジクロリドを与える。この直接塩素化反応は方程式 C24 + Cl2 → C24Cl2 (1) で示される。塩化第2鉄は、この反応に対する非常に選択的で効率よい触媒であ り、本発明でも使用できるが、他の触媒を用いてもよい。エチレン及び塩素の供 給は、その反応器中の条件が直接塩素化反応を起こさせるのに適当であるならば 、同時であってもよく、または時間的に僅かに差を付けて行ってもよいというこ とは特に記述しておかなければならない。 上述したような直接塩素化反応からのEDC及びエチレンジクロリドの熱分解 に含まれる副生物は、除去しなければならない。塩化ビニルへの熱分解に使用さ れるエチレンジクロリドは、エチレンジクロリドの熱分解が痕跡量の不純物によ る妨害及び腐食に対して非常に敏感であるから、非常に高純度である必要がある 。それは、また熱分解装置の下流の過度な腐食を防止するために、無水でなけれ ばならない(水相が分離されず、全体に溶解した水が全くほとんどない状態でな ければならない)。それゆえに、本発明のシステムは、エチレンジクロリド(E DC)の精製装置も含む。その様なEDCの精製装置は図2において108で示 される。EDCは、導管107を通してEDC精製装置に供給される。EDC精 製装置はエチレンジクロリドを精製する。軽質及び重質副生物はこの精製の副生 物である。これらの軽質及び重質副生物は図2の導管110を通して放出される 。精製されたEDCは更なる処理、例えばVCMの製造のために導管112を通 して送られる。本発明によって製造さ れるEDCは従来法のオキシ塩素化法で製造されるものより非常に奇麗であるか ら、本発明のEDC精製装置はオキシ塩素化法のものより非常に小さく、したが って資本及び運転費が少なくて済む。 関連しない方法の副生物である本質的に無水の塩化水素は、図2に示す導管1 16を通して、本質的に無水の塩素ガスを直接生成する電解槽へ送られる。その 様な槽は、図2及び3に200で示される。本発明の電解槽で転化された塩化水 素は、本質的に無水であり、イオン形である水性塩化水素に対比されるようにそ れが分子形で存在することを意味する。ここに「直接」とは、電解槽が生成する 塩素ガスからの水の除去の必要性或いは電解処理に先立つ本質的に無水の塩化水 素の水性塩化水素への転換の必要性を省略しうることを意味する。本発明の第1 の具体例において、塩素ガス並びに水素は本発明の電解槽で製造される。第2の 具体例において、水並びに塩素ガスは、後に詳細に説明するようにこの槽で製造 される。 本発明の電解槽は、分子状の、本質的に無水の塩化水素を酸化して塩素ガスと プロトンを生成するための手段を含む。この酸化手段は、電極、または更に特に 図3及び3Aに示すような陽極204を含む。この酸化手段は、分子形である無 水塩化水素を、本質的に無水の塩素ガス及びプロトンに酸化する。 本発明の電解槽は、酸化手段に隣って配置された陽極室を含んでなる。陽極室 は図3及び3Aに203で示され、酸化手段または陽極に隣るまたはその近くで あることを意味する。本発明の電解槽は、無水の塩化水素を酸化手段へ導入する ために陽極室と流体的に通じて配置された陽極 側入り口手段を含んでなる。この入り口手段は図3に示されるように陽極側入り 口202を含んでなる。気体である無水の塩化水素は、図2〜4でAHClとし て示される。更に本発明の電解槽は塩素がスを放出するために陽極室と流体的に 通じて配置された陽極側出口手段を含んでなる。この陽極側出口手段は、図3に 示すように陽極側出口206を含んでなる。無水の塩化水素の一部は未反応であ ってよく、この未反応部分は本質的に無水の塩素ガスと一緒に陽極側出口を通っ て電解槽を出る。腐食性である無水HClは陽極側入り口を通って運ばれ、また 塩素ガスは出口を通って運ばれるから、入り口及び出口はデラウエア(dela ware)州ウイルミントン(Wilmington)市のE.I.デユポン・ ドウ・ヌムール社(du Pont de Nemours and Comp any)(以下デユポン社という)から商品名テフロンRPFA(以下PFAと いう)として販売されているテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキル )ビニルエーテルとの共重合体でライニングすることができる。 更に本発明の電解槽はプロトンを通して輸送するカチオン輸送手段を含んでな り、このカチオン輸送手段の片側と接触して酸化手段を配置する。好ましくはカ チオン輸送手段はカチオン輸送膜208であり、図3及び3Aに示すように陽極 が膜の片側と接触して配置される。更に特に、膜208はプロトン伝導膜であっ てよい。本発明において、この膜は電解質として作用する。膜はフルオロまたは パーフルオロ重合体、少なくとも1つがペンダントのスルホン酸基を有する2つ またはそれ以上のフルオロまたはパーフルオロ単量体の共重合体から作られた市 販のカチオン性膜であってよい。カルボキシル基の存在は、それがプロトン化さ れ たとき膜の電導性を減少させるから望ましくない。種々の適当な樹脂材料は市販 されており、または特許文献に従って製造できる。それらは、 −CF2CFRSO3H及び−CF2CF2CF2SO3H [式中、RはF、Cl、CF2Cl、またはC1〜C10パーフルオロアルキル基 である] の側鎖を有する弗素化重合体を含む。膜は例えばテトラフルオロエチレンとCF2 =CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2SO3Hの共重合体であってよい。時 にこれらの樹脂は、−SO3H基よりもペンダントの−SO2F基を有する形で存 在してもよい。このスルホニルフルオリド基は、水酸化カリウムで−SO3K基 に加水分解でき、ついで酸により−SO3H基に転化される。ペンダントのスル ホン酸基を含むポリテトラフルオロエチレン及びポリスルホニルフルオリドビニ ル−エーテル水和共重合体から作られた適当なパーフルオロ化カチオン性膜は、 デユポン社から商品名「ナフィヨンR(NAFIONR)」として提供されている 。特にスルホン酸基を含むナフィヨン膜は、ナフィヨンR115、ナフィヨンR1 17、ナフィヨンR324、及びナフィヨンR417を含む。第1及び第2の種類 のナフィヨンは、支持されてなく、1100gの当量重量を有する。ここに当量 重量とは、1M水酸化ナトリウム溶液1リットルを中和するのに必要とされる樹 脂の量として定義される。ナフィヨンR324及びナフィヨンR417は、両方と もフルオロカーボン布に支持され、ナフィヨンR417の当量重量も1100g である。ナフィヨンR324は2層構造を有し、厚さが125μm、当量重量が 1100g及び厚さが25μm、当量重量が1500gのものからなる。ナフィ ヨンR115は特に本発明の電解槽で使用できる。 本発明は固体重合体の電解質膜の使用を記述するけれど、重合体でない他のカ チオン輸送膜を使用することも本発明の範囲内に入る。例えばプロトン伝導性セ ラミックス例えばベーターアルミナも使用できる。ベーターアルミナは、一般構 造式Na2x・Al23(但し、xは500(β”−アルミナ)から11(β− アルミナ)までの範囲にある)を有する非化学量論的結晶化合物種である。この 物質及び他の本発明に有用な多くの固体電解質は、A.J.アプレビー(App leby)及びF.R.フォウルケス(Foulkes)著、「燃料電池ハンド ブック」、1989、308〜312ページ、ファン・ノストランド・リインホ ールド(Van Nostrand Reinhold、N.Y.)に記述され ている。更に有用な固体状態のプロトン伝導体、特にストロンチウム及びバリウ ムのセレート、例えばストロンチウムイッテルビエートセレート(SrCe0.95 Yb0.053- α)及びバリウムネオジミエートセレート(BaCe0.9Nd0.01 3- α)は、ガス技術研究所(Institute of Gas Techn ology、Chicago、Illinois)により1990年12月に米 国エネルギー局(Department of Energy),フォッシルエ ネルギー事務所(Office of Fossil Energy)、モーガ ンタウン・エネルギー技術センター(Morgantown Energy T echnology Center)に対して作成されたジュウルスキー(Je wulski)、オシフ(Osif)及びレミック(Remick)の最終報告 書DOE/MC/24218−2957に記述されている。 本発明の電解槽は輸送されたプロトンを還元する手段も含んでなる。 この還元手段はカチオン輸送手段の他の側と接触させて配置される。還元手段は 、電極、または更に特に図3及び3Aに例示するように膜208の他の側(陽極 と接触している側と反対側)と接触して配置された陰極210を含んでなる。 本発明の電解槽は、還元手段に隣って配置される陰極室を含んでなる。陰極室 は図3及び3Aにおいて205で示され、還元手段または陰極に隣って、すなわ ちその次にまたは近くに配置される。本発明の電解槽は、流体をカチオン輸送手 段の他の側に導入するために陰極室と流体的に通じて配置された陰極側入り口手 段も含んでなる。この陰極側入り口手段は図3に示すような陰極側入り口212 を含んでなる。陰極側入り口手段は図2に示すような導管例えば導管115に連 結されている。陰極側入り口は、以下に説明するように、第1具体例の場合流体 例えば水を膜の陰極側へ、或いは第2具体例の場合酸素含有気体、例えば酸素ガ スを陰極、ついで膜の陰極側へ導入する。本発明の電解槽は、陰極室と流体的に 通じて配置された陰極側出口も含んでなる。陰極側出口手段は、図3に示すよう に陰極側出口214を含んでなる。この陰極側出口は、導管例えば図2の導管1 17に連結されている。いくらかの塩素イオンは膜を通過し、結果として槽の陰 極側に存在するから、陰極側入り口及び出口もPFAでライニングされている。 図3に示すような通路215は、陽極側入り口と陰極側出口との間に形成され、 同様の通路217が陽極側出口と陰極側入り口との間に形成される。これらの通 路は、以下に更に説明するように、陽極及び陰極側の入り口並びに陽極及び陰極 側の出口を通して槽へ反応物を、槽から生成物を通過させる。 陽極と陰極は、電気化学的に活性な物質を含んでなる。この電気化学 的に活性な物質は、その材料が電荷の移動を支持する限りにおいて、触媒的なま たは金属の物質または金属酸化物のいずれかの種類である。好ましくは電気化学 的に活性な物質は、触媒物質例えば白金、ルテニウム、オスミウム、レニウム、 ロジウム、イリジウム、パラジウム、金、チタン、スズまたはジルコニウム、及 びこれらの酸化物、アロイまたは混合物を含んでなってよい。本発明にしたがっ て使用するのに適当な他の触媒物質は、ペロブスカイト(perovskite s)及びピロコア(Pyrochores)を含む単量体形及び重合体形の遷移 金属マクロサイクル及び遷移金属酸化物を含んでいてもよいが、これに限定され るものではない。 陽極及び陰極は多孔性の、ガスを拡散しうる電極である。ガス拡散電極は、同 業者には公知のように、高い比表面積という利点を提供する。ELATとして公 知の特別な種類のガス拡散電極は、陽極及び陰極として使用できる。ELATは 、支持構造体並びに電気化学的に活性な物質を含んでなる。ある好適な具体例に おいては、炭素布の支持構造体及び酸化ルテニウムを含んでなる電気化学的に活 性な物質を含んでなる、マサチューセッツ州ナチック(Natick)市のE− テク(TEK)から市販されているELATが使用しうる。 本発明の陽極及び陰極に対して、電気化学的に活性な物質の他の配置も使用で きる。電気化学的に活性な物質は、カチオン輸送膜の表面にまたは表面下に隣っ て配置しうる。例えば電気化学的に活性な物質は米国特許第4959332号に 示されているように膜中に付与することができる。電気化学的に活性な物質の薄 いフィルムは、膜へ直接適用できる。他に電気化学的に活性な物質は、A.J. アプレビー(Appleby) 及びE.b.イーガー(Yieger)、エナージー、11、137(1986 )に示されているように熱プレスすることができる。 電極を膜に熱プレスした場合、それらは触媒と膜の間の良好な接触を示すとい う利点を持つ。熱プレスした電極において、電気化学的に活性な物質は支持材料 上に触媒物質を含んでなっていてよい。支持材料は、炭素の粒子及びポルテトラ フルオロエチレンの粒子、またはPTFE即ち商品名「テフロン」で市販されて いるテトラフルオロ重合体樹脂(以下PTFEという)を含んでなることができ る。電気化学的に活性な物質は、PTFEを介して炭素布または紙またはグラフ ァイト紙の支持構造体に結合されていてもよく、またカチオン輸送膜に熱プレス されていてもよい。PTFEの疎水性は、水の薄膜を陽極で形成せしめない。電 極での水の障壁は、HClの反応点への拡散を妨害するであろう。 電気化学的に活性な物質の負荷は、まさに膜への適用法に基づいて変化するで あろう。熱プレスされたガス拡散電極は、典型的には0.10〜0.50mg/ cm2の負荷を有する。低負荷は、他の普及している付着法、例えばインキから の薄膜としてそれを膜上に分布させる方法により触媒コーテイング膜を形成させ ることで可能である。これはウイルソン(Wilson)及びゴッテスフェルド (Gottesfeld)、J.「重合体電解質燃料電池に対する超低Pt負荷 の高性能触媒膜」、ロス・アラモス・ナショナル研究所(Los Almous National Laboratory),J.エレクトロケム・ソク(E lectrochem.Soc.)、139(2)、128〜30(1992) に記述されている。これによると、インキは可溶化されたナフヨンを含んで、触 媒−イオノマーの表面接触を高め且つナフィオンのパー 弗素化膜シートに対する結合剤として役立つ。その様なシステムを用いれば、c m2当たり0.017mgという低活性物質負荷量が達成される。 好適な具体例においては、電気化学的に活性な物質の薄いフィルムを膜に直接 適用して、触媒の被覆された膜を製造する。この好適な具体例では、膜は典型的 にはスルホニルフルオリド形の重合体から製造される。これは、それがこの形で 熱可塑性であり、通常の熱可塑性重合体からのフィルムの製造技術が使用できる からである。スルホニルフルオリドまたはSO2Fは、膜を加水分解する以前に は側鎖が式[−OCF2CF(CF3)]n−OCF2CF2SO2Fを有することを 意味する。他に、重合体は−SO2X基(XはCH3、CO2、または第4級アミ ン)を有することによるごとくして他の熱可塑性形であってもよい。特別な重合 体に対する適当な溶媒を用いる溶液フィルムキャステイング法も所望により使用 できる。 スルホニルフルオリド形の重合体のフィルムは、公知の技術によりスルホネー ト形(時にイオン形として言及)に転化することができる。例えば膜を25重量 %NaOHに約90℃の温度で約16時間浸し、ついでフィルムを90℃の脱イ オン水中において、1回当たり約30〜約60分間で2回濯いで、加水分解によ りスルホニルフルオリドをスルホン酸ナトリウム形に転化してよい。他の可能な 方法によれば、アルカリ金属水酸化物6〜20%及び極性有機溶媒例えばジメチ ルスルホキシド5〜40%の水溶液を、50〜100℃、接触時間少なくとも5 分間で使用し、ついで10分間濯いでもよい。加水分解後、膜は、望むならば所 望のカチオンを含む1%塩溶液の浴に接触させて他のイオン形に或いは 酸との接触及び濯ぎにより酸形に転化することができる。本発明の膜−電極合体 物で使用される膜は、普通スルホン酸形である。 膜の厚さは所望により変えることができる。典型的には膜の厚さは一般に約2 50μm以下、好ましくは約25〜約150μmの範囲である。 電気化学的に活性な物質は、通常膜に適用されるコーテイング処方物または「 インキ」中に混入される。粒子形の電気化学的に活性な物質は0.1〜10μの 範囲の粒子直径を有する。コーテイング処方物、並びに結果としてCCMの形成 された後の陽極及び陰極は、電気化学的に活性な物質の粒子を一緒に結合させる ために結合剤重合体を含んでいてもよい。電気化学的に活性な物質の粒子は、結 合剤重合体で被覆したときに、凝集する傾向を有する。粒子を特に小さい寸法に 粉砕することにより、より良好な粒子の分布が達成しうる。かくしてコーテイン グ処方物は、粒子が5μ以下、多くの場合好ましくは2μ以下の平均直径を有す るように粉砕される。この小さい粒子寸法は、ボールミルまたはアイガー(Ei ger)ミニミルでの粉砕により達成される。後者の技術は1μまたはそれ以下 の粒子を作ることができる。 結合剤重合体を溶媒に溶解する。結合剤重合体は、本明細書に記述するような 膜に使用するものと同一の重合体であってよいが、その必要はない。結合剤重合 体は、種々の重合体例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であってよ い。好適な具体例において、結合剤重合体はパー弗素化スルホン酸重合体であり 、そしてその結合剤重合体の側鎖は結合剤重合体の加水分解前において式[−O CF2CF(CF3)]n−OCF2CF2SO2F(即ち−SO2Fまたはスルホニルフ ルオリド形)で表される。この側鎖は、加水分解後式[−OCF2CF(CF3)]n −OCF2CF2SO3H(即ち−SO3H、スルホン酸、または酸形)で表される 。結合剤重合体がスルホニルフルオリド形の場合、溶媒は種々の溶媒例えばミネ ソタ州セントポール市の3Mから市販されているフルオロイナート(FLUOR OINERT)FC−40、即ちパーフルオロ(メチル−ジ−n−ブチル)アミ ン及びパーフルオロ(トリ−n−ブチルアミン)の混合物であってよい。この具 体例において、テトラフルオロエチレン及び式CF2=CF−O−CF2CF(C F3)−O−CF2CF2SO2Fで表されるビニルエーテルを重合させた共重合体 は、適当な結合剤重合体であることが分かった。更に二酸化ルテニウムは適当な 触媒であることが分かった。スルホニルフルオリド形はFC−40と親和性があ り、二酸化ルテニウム触媒の均一なコーテイングを膜上に付与することが判明し た。 インキの粘度は、(i)粒子寸法を選択すること、(ii)電気化学的に活性 な物質の粒子及び結合剤の組成を調節すること、または(iii)(存在するな らば)溶媒の含量を調整すること、により制御できる。好ましくは、電気化学的 に活性な物質の粒子を、重合体中に均一に分散させて、触媒層の均一な且つ制御 された深さが維持されることを保証する。好ましくは高容量密度において、電気 化学的に活性な物質の粒子は、隣る粒子と接触して触媒層中に低抵抗電導経路を 形成する。電気化学的に活性な物質の粒子と結合剤重合体の割合は、約0.5: 1〜約8:1、特に約1:1〜約5:1の範囲であってよい。膜上に形成される 触媒層は、槽中で消費される及び生成する気体/液体が容易に透過するように多 孔性であるべきである。その平均の孔径は、好ましくは0.01〜50μm、最 も好ましくは0.1〜30μmの範囲である。孔性は一般に 10〜99%、好ましくは10〜60%の範囲である。 インキで被覆すべき膜の面積は、全体の面積であっても、膜表面の選んだ一部 分だけであってもよい。所望により、コーテイングは、繰り返しの適用によって 期待する厚さにせしめられる。電気化学的に活性な物質の粒子を必要としない膜 の表面上の区域はマスキングすることができ、或いは電気化学的に活性な物質の 粒子がその様な区域に付着するのを防ぐために他の手段を取ってもよい。電気化 学的に活性な物質の粒子の望ましい負荷量は予め決定でき、電気化学的に活性な 物質の粒子の特別な量は過剰な電気化学的に活性な物質が適用されないように膜 の表面に付着させることができる。好適な具体例においては、インキは噴霧によ って膜の表面に適用される。しかしながら触媒インキは、ナイフまたは羽根での 広げ、ブラシ塗り、注入、秤量棒塗りなどを含むいずれか適当な技術により膜の 表面に付着でいいることが特記される。他に電気化学的に活性な物質は、技術的 に公知のようにスクリーン印刷法を用いて膜に適用してもよい。電気化学的に活 性な物質を膜上に直接印刷する別法は技術的に公知の転写法であり、触媒インキ を基材上に被覆し、塗布し、噴霧し、またはスクリーン印刷し、そして溶媒を除 去する。続いて得られた転写を、基材から膜表面に写し、典型的には熱及び圧力 の適用により結合させる。 電気化学的に活性な物質の触媒層を付着させた後、強く結合した触媒層及びカ チオン輸送膜が得られるように、インキを膜の表面上に固定することが好ましい 。インキは、圧力、熱、接着剤、結合剤、溶媒、静電気、などの1つまたは組み 合わせにより、膜の表面に固定できる。インキの膜の表面への固定に対して好適 な方法は、圧力、熱または圧力と熱 の組み合わせを使用する。触媒層は、好ましくは膜の表面上に、100〜300 ℃、最も好ましくは150〜280℃で、510〜51000kPa(5〜50 0ATM)、最も好ましくは1015〜10500kPa(10〜100ATM )下に圧着される。 上述したように触媒の被覆された膜を使用する場合、電解槽は、この膜と接触 している反対側の陽極及び陰極側に、それぞれ陽極及び陰極(または少なくとも 陽極)と接触して配置されたガス拡散層(図示してない)を含まねばならない。 ガス拡散層は、無水塩化水素を、触媒被覆膜の電気化学的に活性な物質層へ拡散 させる多孔性構造を提供する。更に陽極ガス拡散層及び陰極ガス拡散層の両方は 、電気化学的に活性な物質上にまたは触媒で被覆された膜の区域上に電流を分布 させる。拡散層は好ましくはグラファイト紙から作られ、典型的には厚さ15〜 20ミルである。 いずれかの種類の膜及び電極を本発明で使用する場合、膜を通るプロトンの輸 送効率を高めるために、膜はいつも水和されていなければならない。これは膜の 電導性を高く維持する。水素生成陰極を有する第1具体例では、膜の水和は、後 述するように液体水を膜の陰極側と接触させ続けることによって得られる。例え ばガス拡散電極を使用する場合には、液体水が陰極に供給され、この液体水がガ ス拡散電極を通過して膜と接触する。触媒被覆膜を使用する場合には、陰極が膜 に直接適用された電気化学的に活性な物質の薄層であるから、液体水が膜自体に 供給される。特に第1具体例においては、水を陰極側入り口212を通して電解 槽に添加する。無水塩化水素の酸化で生成するプロトン(上記方程式(2)にお ける2H+)は、膜を通して輸送され、下記方程式(3) で示されるように陰極で還元されて水素ガスを生成する。この水素ガスは陰極と 膜の界面で発生する。図2及び3における第1の具体例に対してH2(I)とし て示される水素ガスは、図1に示すように陰極出口を通って及び導管115を通 って槽を出る。この水素はガスは、塩素イオンの移行のためにいくらかのHCl を含むかもしれない。この水素は他の目的に、例えば燃料として使用しうる。 第2具体例では、水の生成により、また湿った酸素または空気供給流で導入さ れる水により膜の水和が達成される。特に、第2具体例においては、酸素含有ガ ス、例えば酸素、空気または酸素に富む空気(即ち窒素中酸素21モル%以上) を、陰極側入り口112を通して導入する。空気は使用するのに安価であるが、 酸素に富む空気または酸素を使用する場合、槽の性能が高められる。この酸素含 有ガスは、下記の目的のために、付湿して膜中の水分の制御の助けとすべきであ る。この酸素ガス(O2)及び輸送されるプロトンは、方程式 1/2O2(g) + 2e-+2H+→ H2O(g) (4) で表されるように陰極で水に還元される。図2及び3でH2O(II)で例示さ れるように、第2具体例に示す生成した水は、いずれか未反応の窒素及び酸素ガ スと一緒に陰極側出口を経て出る。この水は、第1具体例におけるように、塩素 イオンの移行のために、いくらかのHClを含んでいてもよい。 第2具体例において、陰極反応は、水の生成である。この陰極反応は、第1具 体例における陰極でのH2生成に対して、より好ましい熱力学という利点を有す る。これは、次の方程式 で表されるこの具体例での全反応が、次の方程式 で表される第1具体例での全反応に対する自由エネルギー変化よりも小さい自由 エネルギー変化を含むからである。即ち、槽への入力として必要とされる電位ま たはエネルギーの量は、第2具体例の方が少なくて済む。 再び図2の記述に戻ると、本発明の電解槽は、図3及び3Aに示すように陽極 と接触して配置された陽極フローフィールド(flow field)216及 び陰極と接触して配置された陰極フローフィールド218を含んでなる。このフ ローフィールドは電導性であり、物質及び電流フローフィールドの両方として働 く。好ましくは陽極及び陰極のフローフィールドは多孔性グラファイト紙を含ん でなる。その様なフローフィールドは、マサチューセッツ州ローレンス市のスペ クトラコープ(Spectracorp)から市販されている。しかしながら、 このフローフィールドは、いずれかの材料から及び同業者には公知の方法で製造 することができる。例えばフローフィールドは、他にフォーム、布またはマット 形の多孔性カーボンから作ることもできる。物質フローフィールドとして作用さ せる目的のために、陽極物質フローフィールドは、複数の陽極フローチャンネル (channel)220を含み、また陰極物質フローフィールドは図3のフロ ーフィールドだけを示す一部を切り取った上部からの断面図である図3Aで示さ れるように、複数の陰極フローチャンネル222を含む。陽極フローフィールド 及び陽極フローチャン ネルは、陽極への反応物、例えば第1及び第2具体例における無水HCl、及び 陽極からの生成物例えば無水塩素ガスを得る。陰極フローフィールド及び陰極フ ローチャンネルは、膜への陰極液、例えば第1の具体例における液体水または第 2具体例における陰極への酸素含有ガス、並びに陰極からの第1具体例における 生成物、例えば水素ガスまたは第2具体例における液体水を得る。 本発明の電解槽は、図3に示すように陽極側ガスケット224及び陰極側ガス ケット226も含んでなる。ガスケット224及び226は、電解槽の内部及び 外部のシールを形成する。好ましくは陽極側のガスケットは、デラウエア州ウイ ルミントン市のデユポン・ダウ・エラストマー(DuPont Dow Ela stomes)L.L.C.から商品名ビトン(VitonR)(以下ビトン) として販売されているフルオロ弾性体から作られる。陰極側ガスケットはデユポ ンから商品名ノーデル(NORDELR)として販売されているエチレン/プロ ピレン/ジエンのターポリマー(EPDM)からできていてよく、またはビトン からなってもよい。 本発明の電解槽は、図3に示すように陽極電流バス(bus)228及び陰極 電流バス230も含んでなる。この電流バスは、電源(図示してない)への及び 電源からの電流を伝導する。特に陽極電流バス228は電源の正の端子に連結さ れ、陰極電流バス230は電源の負の端子に連結され、かくして槽に電位をかけ たとき、電流は槽のすべての成分を通って、図3に示すように電流バス230を 含む電流バス228の右側へ流れ、そこから電源に戻る。この電流バスは、電導 性材料例えば銅から作られる。 本発明の電解槽は、更に図3に示すような陽極電流分配器232を含んでいて もよい。この陽極電流分配器は陽極電流バスからの電流を集め、これを電導性に よって陰極へ分配する。陽極電流分配器は電導性物質の負荷されたフルオロ重合 体を含んでなってもよい。1つの具体例において、陽極電流分配器は、エルフ・ アトケム・ノース・アメリカ社フルオロポリマー(Fluoropolymer s)から商品名キナー(KYNARR)(以下キナー)として販売されているポ リフッ化ビニリデン及びグラファイトから作られていてよい。 本発明の電解槽は、更に図3に示すような陰極電流分配器234を含んでいて もよい。この陰極電流分配器は電導性によって陰極からの及び陰極バスへの電流 を分配するための電流を集める。陰極分配器は陰極電流及び陰極間の障壁並びに 塩化水素も提供する。これは、膜を通って塩化水素のいくらかの移行があるから 望ましい。陽極電流分配器のように、陰極電流分配器は、電導性物質例えばグラ ファイトの負荷されたフルオロ重合体例えばキナーを含んでいてもよい。 本発明の電解槽は、陽極電流分配器に隣る槽の外側に配置された陽極側ステン レススチー製バッカープレート(backer plate)(図示してない) 及び陰極電流分配器に隣る槽の外側に配置された陰極側ステンレススチール製バ ッカープレート(図示してない)も含む。これらのスチール製バッカープレートは 、電解槽の部品を一緒に保持し且つそれに機械的安定性を付加するために槽を通 って伸びるボルトを有する。 実際の場合のように1つ以上の陽極−陰極対を使用する場合、同業者には熟知 されているようなバイポーラー(bipolar)配置は好適である。本発明の 電解槽は、バイポーラー重ね合わせ配置に使用できる。 その様なバイポーラー重ね合わせ配置を作るためには、陽極電流分配器232及 び図3に示す陽極電流分配器の右側の、陰極電流分配器234まで及びそれを含 む間での各要素を、槽の長さ方向に繰り返し、電流バスを重ね合わせ配置の外側 に取り付ける。 再度図2の記述を参照すると、本発明のシステムは更に本質的に無水の塩素ガ スを液化し且つ精製する精製装置122を含んでなる。液体の無水塩素は、精製 装置を出る。上述したように、無水塩化水素の一部分は未反応のままであっても い。この未反応の部分は本質的に無水塩素ガスと一緒に電解槽200を出て、精 製装置122に至る。精製装置は未反応の無水塩化水素(図2に示すAHCl) を、導管124を通して、液体の無水塩素から分離し、これを図2の陽極側入り 口に連結された導管116へ返送する。 本発明のシステムは、更に液体の無水塩素を塩素化反応器へ循環するために、 電解槽出口手段にその一端で、また第2の入り口供給導管に他端で連結されたリ サイクル導管を含んでなる。図2に126で示したリサイクル導管は、新しい液 体の無水塩素を直接塩素化反応器に供給する。 更に本発明によれば、本質的に無水塩化水素の電気化学的転化によって製造さ れる塩素ガスから、塩化ビニル単量体を製造するためのシステムが提供される。 その様なシステムは一般に図4に300で示される。システム300は図4に3 02で示される直接塩素化反応器を含む。エチレンの塩素化への直接塩素化は、 直接塩素化反応器中でエチレン及び塩素を混合することによって行われる。図4 に示す第1の入り口供給導管304はエチレン(C24)を直接塩素化反応器へ 供給する。第2の入り口供給導管306は、液体の無水塩素(Cl2)を直接塩 素化反応 器へ供給する。エチレン及び塩素は反応器中で反応してエチレンジクロリドを生 成する。この反応に対する方程式は上記(1)の式で示される。上述したように 塩化第2鉄は本発明に触媒として使用できるが、他の触媒を使用してもよい。エ チレンと塩素の供給は、反応器中の条件が、直接塩素化反応の起こるのに適当で ある限りにおいて、同時であっても、時間的に僅かにずらしてもよい。 直接塩素化反応で及び上述したような塩素化の熱分解でEDC中に得られる副 生物は除去しなければならない。塩化ビニルへの熱分解に使用されるエチレンジ クロリドは、エチレンジクロリドの熱分解が痕跡量の不純物の妨害及び腐食に非 常に敏感であるから、高純度のものでなければならない。熱分解装置の下流での 過度な腐食を防止するためには、それが無水でもなければならない(水相の分離 がなく、全体の溶解した水がほとんどない状態でなければならない)。それゆえ に、本発明のシステムは、エチレンジクロリドを精製するために、直接塩素化装 置に連結されたエチレンジクロリド精製装置も含む。その様なEDC精製装置は 図4の308で示される。EDCは直接塩素化反応器から導管309を通ってE DC精製装置へ送られる。EDC精製装置はエチレンジクロリドを精製する。軽 質及び重質副生物はこの精製の副生物である。これらの軽質及び重質副生物は図 4の導管310から放出される。EDCシステムについて上述したように、本発 明のEDC精製装置は、オキシ塩素化法のそれよりも非常に小さく、したがって 資本及び運転費が少なくて済む。 本発明のシステムは、エチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単 量体を製造するための熱分解装置も含む。その様な装置は図4の312に示され る。精製されたEDCを導管311から熱分解装置に送る。熱分解装置は導管3 11からのエチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体及び本質的に無水 の塩化水素、即ち分子形の塩化水素(図4のAHCl)を生成する。この反応は 次の方程式で示される。 2ClCH2CH2Cl → 2CH2=CHCl + 2AHCl (7) 本発明のシステムは、塩化ビニル単量体を精製するために及び本質的に無水の 塩化水素から塩化ビニル単量体を分離するためにエチレンジクロリド精製装置に 連結された塩化ビニル単量体精製装置も含む。その様な装置は図4に314で示 される。VCMを、EDC熱分解装置から導管313を通してVCM生成装置に 送る。VCM精製装置314はVCMを精製し、VCMが導管317を通ってV CM精製装置を出るように本質的に無水の塩化水素から分離される。無水の塩化 水素は図4の導管316を通してVCM精製装置から出る。 本発明による塩化ビニル単量体の製造において、エチレンジクロリドの一部分 は熱分解装置312において未反応であってよい。それゆえに本発明のシステム は、未反応のエチレンジクロリドをエチレンジクロリド精製装置へ循環するため に、塩化ビニル単量体精製装置に連結されたリサイクル導管を含む。このリサイ クル導管は図4において318で示される。図1に示す従来法において、この未 反応部分は、通常直接塩素化装置及びエチレンジクロリド精製装置におけるOH C反応器から供給される新しいエチレンジクロリドと混合される。しかしながら 、本発明 にしたがって製造されるエチレンジクロリドは従来法のOHC法で製造されるも のより非常に奇麗であるから、未反応のエチレンジクロリドはリサイクル導管3 18を通してエチレンジクロリド精製装置へ返送することができる。 無水塩化水素は、一般に図3及び4、詳細には図3に200で示される電解槽 へ導管318から送られる。槽の詳細は上述した通りである。無水塩化水素は、 図3に示す陽極側入り口202を通って槽に入る。上述したごとき第1具体例に おける水または第2具体例における酸素含有ガスは、図4の導管219及び図2 の陰極側入り口212を通って槽に入る。図3及び4においてH2(I)として 示す第1具体例の水素または図3及び4においてH2O(II)として示す第2 具体例の水は、図3に示される陰極側出口214を通して及び図4に示す導管3 21を通して槽を出る。本質的に無水の塩素ガス(図4のCl2)は、図3に示 す陽極側出口206から槽を出る。 本発明のシステムは、更に本質的に無水の塩素ガスを精製し且つ液化するため に、出口手段と通じて配置された精製装置を含む。その様な精製装置は図4に3 22で示される。精製装置322に入る塩素は無水の塩素ガスであり、一方精製 装置を出る塩素は液体の無水塩素である。上述したように無水塩化水素の一部分 は未反応のままであってよい。この未反応の部分は、本質的に無水の塩素ガスと 一緒に電解槽200を出、精製装置に入る。精製装置は、未反応の無水塩化水素 (図4のAHCl)を液体の無水塩素から分離し、これを導管324を通して、 図4に示すように陽極側入り口に連結された導管316へ返送する。 本発明のシステムは、更に液体の無水塩素を直接塩素化反応器へ循環するため に、電解槽出口手段にその一端で及び第2の入り口供給導管にその他端で連結さ れたリサイクル導管を含んでなる。図4に326で示されるリサイクル導管は、 電解槽200で生成される液体の無水塩素を、直接塩素化反応器へ循環する。リ サイクル導管326は新しい液体の無水塩素を供給するための第2の供給導管3 06を、直接塩素化反応器に連結する。 更に本発明によれば、本質的に無水の塩化水素の電気化学的転化で製造される 塩素ガスからエチレンジクロリドを製造するための方法が提供される。ここに、 図2、3及び3Aに関して上述したような本発明のシステムの運転法は本発明の 方法に関係があるので、以下に説明しよう。 本方法は、エチレンを第1の入り口供給導管例えば図2の供給導管104を通 して直接塩素化反応器例えば図2の反応器102へ供給する工程を含む。更に本 発明の方法は、液体の無水塩素である塩素を、第2の入り口供給導管例えば図2 の導管106を通して、直接塩素化反応器へ供給する工程を含む。エチレン及び 塩素ガスは同時にまたは異なる時間に直接塩素化反応器へ供給することができる 。エチレンガスは、直接塩素化反応器において触媒の存在下に塩素と反応して、 上記方程式(1)にしたがってエチレンジクロリドを生成する。このエチレンジ クロリドはエチレンジクロリド精製装置例えば図2の108へ送られる。軽質及 び重質副生物は導管110のような導管を通してそこから除去される。 更に本方法は、分子状形である本質的に無水の塩化水素を、電解槽の陽極側入 り口、例えば電解槽200の陽極側入り口202へ供給する工 程を含む。電解槽は、カチオン輸送膜例えば膜208、この膜の片側に接触して 配置された陽極例えば図3の陽極204、及び膜の他の側に接触して配置された 陰極例えば図3の陰極210を含んでなる。陽極が陰極より高い電位であり、且 つ分子状の、本質的に無水の塩化水素がフローチャンネル例えば陽極物質流フィ ールド216中のチャンネル220を通して及び陽極の表面に輸送され且つ陽極 で酸化されて塩素ガス及びプロトン(H+)を生成するように、電解槽に電位を 適用する。塩素ガスは、槽の陽極側出口例えば図3の陽極側出口206から遊離 される。 本発明の方法は、更に塩素ガスを、図2に示すようにリサイクル導管例えば導 管126を通して直接塩素化反応器へ返送する工程を含む。このリサイクル導管 には、精製装置例えば図2の装置122が配置されている。塩素ガスは、槽の陽 極側出口から遊離するとき、本質的には無水である。即ち本発明は、更に精製装 置例えば装置122において本質的に無水の塩素ガスを生成しそして液化して、 液体の無水塩素を生成し、この液体無水塩素を直接塩素化反応器へ供給する工程 を含む。液体の無水塩素は、リサイクル導管例えば図2の導管126を通して直 接塩素化反応器へ供給される。更に液体の無水塩素の新しい供給は、第2の入り 口供給導管例えば図2の導管106を通して直接塩素化反応器へ供給される。 電解槽で生成するプロトンは電解質として働く膜を通って輸送される。輸送さ れたプロトンは陰極で還元される。陰極電流分配器232は、陰極210からの 電流を厚め、それを陰極バス230へ分配する。第1具体例においては、膜の水 和を維持するために、水を、陰極側入り口例え ば図3の入り口212を通して及び陰極物質流フィールドにおけるチャンネル、 例えば図3Aの陰極物質流フィールド218におけるチャンネル222を通して 膜に供給して、膜を水和し、これによって膜を通るプロトンの輸送効率を増大さ せる。上述したようにして陰極及び膜間の界面で発生する水素ガスは、陰極側出 口例えば図3の出口214を介して槽を出る。第2具体例では、膜の水和を維持 するために、酸素含有ガス例えば好適には湿った酸素(O2(g))が、陰極側入 り口例えば入り口212を通して及び陰極物質流フィールドに形成されたチャン ネル例えば図3Aのフローフィールド219中のチャンネル222を通して導入 される。酸素及び輸送されたプロトンは、上述したように陰極で還元されて、水 を生成する。 無水塩化水素の一部分は、電解槽で未反応のままであってよい。この未反応の 部分は陽極出口例えば出口202を通って本質的に無水の塩素ガスと一緒に電解 槽を出、精製装置例えば図2の装置122へ送られる。精製装置は、未反応の無 水の塩化水素を分離する。かくして、本発明は、未反応の無水塩化水素を、リサ イクル導管例えば図2の導管124を通して電解槽の陽極側入り口に循環する工 程を含む。 更に本発明によれば、本質的に無水の塩化水素の電気化学的転化で製造された 塩素ガスから塩化ビニル単量体を製造する方法が提供される。今や図3、3A及 び4を参照し、上述したような本発明のシステムの運転法を、本発明の方法と関 連して記述しよう。 本方法は、エチレンを、第1の入り口供給導管例えば図4の第1入り口導管3 04を通して直接塩素化反応器例えば図4の直接塩素化反応器 302に供給する工程を含む。更に本方法は、液体の無水塩素を、第2の入り口 供給導管例えば図4の第1入り口導管306を通して直接塩素化反応器に供給す る工程を含む。エチレン及び塩素ガスは、直接塩素化反応器に同時にまたは異な る時間で供給してもよい。エチレンは、上記式(1)に従い、直接塩素化反応器 中で触媒の存在下に塩素と反応してエチレンジクロリドを生成する。 本発明の方法は、更にエチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体及び 分子状の、本質的に無水の塩化水素を生成する工程を含む。この、エチレンジク ロリド精製装置例えば図4の装置308で精製したエチレンジクロリドは、熱分 解装置例えば図4の装置312で熱分解される。 本発明の方法は、更にエチレンジクロリドを、熱分解前にエチレンジクロリド 精製装置、例えば図4の装置308中で精製する工程を含んでいてもよい。軽質 及び重質副生物は導管例えば導管310を通して除去される。精製されたエチレ ンジクロリドは熱分解装置例えば図4の装置312に送られる。 本発明の方法は、更に塩化ビニル単量体精製装置、例えば図4の精製装置31 4で塩化ビニル単量体を精製する工程を含んでいてもよい。精製されたVCMは 更なる精製のために、例えば図4の導管317を通して送られる。 熱分解装置において、エチレンジクロリドの一部分は未反応のままであってよ い。この未反応のエチレンジクロリドは塩化ビニル精製装置へ送られる。精製装 置において、未反応のEDCはVCMから分離される。 かくして本発明は更に塩化ビニル単量体精製装置からの未反応のエチレンジクロ リドをエチレンジクロリド精製装置へ返送する工程を含んでいてよい。 さらにVCM精製装置は、未反応の、本質的に無水の塩化水素をVCMから分 離し、そしてこれを導管例えば図4の導管316を通して電解槽例えば図3の電 解槽200に送る。電解槽は、上述したように本質的に無水の塩化水素を本質的 に無水塩素ガスに転化する。 本発明の方法は、更に本質的に無水の塩素ガスを、精製装置例えば図4の装置 322で液化且つ精製して液体無水塩素を生成させ、この液体無水塩素を直接塩 素化反応器へ供給する工程を含む。この液体無水塩素は、リサイクル導管例えば 図4の導管326を通して直接塩素化反応器へ循環される。さらに液体無水塩素 の新しい供給物は、第2の入り口供給導管例えば図4の導管306を通して直接 塩素化反応器へ供給される。 本発明による塩化ビニル単量体の製造法において、無水塩化水素の一部分は電 解槽で未反応のままであってよい。この未反応の部分は、本質的に無水の塩素ガ スと一緒に電解槽を出、精製装置例えば装置322に送られる。この精製装置は 未反応の無水塩化水素を分離する。かくして本発明は、更に未反応の塩化水素を 、リサイクル導管例えば図4の導管324を通して電解槽の陽極側入り口に循環 する工程を含むことができる。 更なる利点及び改変は、同業者の容易に想定するところであろう。それゆえに 本発明は、広い意味において、上述した特別な詳細及び典型的な装置に限定され ものではない。従って、請求の範囲及びその同等物に より定義されるごとき一般的な本発明の概念の精神または範囲から逸脱すること なしに、そのような詳細から逸脱することはできない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,HU,IL,IS,JP,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG ,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU, SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,U Z,VN (72)発明者 マー,デニー・ターリン アメリカ合衆国デラウエア州19810―2430 ウイルミントン・マジエステイツクドライ ブ2609 (72)発明者 フエリツクス,ビンチ・マルテイネズ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19348― 1831ケネツトスクエア・イーストストリー トロード437 (72)発明者 ロー,クラレンス・ガーラン,ジユニア アメリカ合衆国ニユージヤージイ州08628 ―2022ウエストトレントン・パーデイープ レイス19 (72)発明者 トレイナム,ジエイムズ・アーサー,ザサ ード アメリカ合衆国デラウエア州19711―3444 ニユーアーク・ホワイトヘブンコート7 (72)発明者 ニユーマン,ジヨン・スコツト アメリカ合衆国カリフオルニア州94708ケ ンジントン・ヨークアベニユー114 (72)発明者 イームズ,ダグラス・ジヨン アメリカ合衆国ジヨージア州30341シヤン ブリー・ヒツコリーロード1881

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)直接塩素化反応器、 (b)直接塩素化反応器にエチレンを供給するための第1の入り口供給導管、 (c)直接塩素化反応器中でエチレンと塩素を反応させてエチレンジクロリド を製造させる、直接塩素化反応器に塩素を供給するための第2の入り口供給導管 、 (d)(i)分子状無水塩化水素を酸化して塩素ガス及びプロトンを製造する ための手段、 (ii)酸化手段に隣って配置された陽極室、無水塩化水素を酸化手段に導入 するための陽極側入り口手段及び塩素ガスを放出するための陽極室と流体的に通 じて配置された陽極側出口手段、 (iii)酸化手段が1つの側で接触して配置されているプロトンを通過輸送 させるためのカチオン輸送手段、 (iv)カチオン輸送手段の他の側と接触して配置されている輸送されたプロ トンを還元するための手段、 (v)還元手段に隣って配置された陰極室,流体をカチオン輸送手段の他の側 へ導入するための陰極室と流体的に通じて配置された陰極側入り口手段及び陰極 室と流体的に通じて配置された陰極側出口手段、 を含む電解槽、 (e)塩素ガスを液化して液体無水塩素を生成させるための精製装置、 及び (f)液体無水塩素を直接塩素化反応器へ循環するための1端で出口 手段に及び他端で第2の入り口供給導管に連結されたリサイクル導管、 を含んでなる、無水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガスから エチレンジクロリドを製造するためのシステム。 2.更にエチレンジクロリドを精製するために直接塩素化装置に連結されたエ チレンジクロリド精製装置を含む、請求の範囲1のシステム。 3.(a)直接塩素化反応器、 (b)直接塩素化反応器にエチレンを供給するための第1の入り口供給導管、 (c)直接塩素化反応器中でエチレンと塩素を反応させてエチレンジクロリド を製造する、直接塩素化反応器に塩素を供給するための第2の入り口供給導管、 (d)エチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体を製造する熱分解装 置、 (e)(i)分子状無水塩化水素を酸化して塩素ガス及びプロトンを製造する ための手段、 (ii)酸化手段に隣って配置された陽極室、無水塩化水素を酸化手段に導入 するための陽極と流体的に通じて配置された陽極側入り口手段及び塩素ガスを放 出するために陽極側入り口手段及び塩素ガスを放出するための陽極室と流体的に 通じて配置されている陽極側出口手段、 (iii)酸化手段が1つの側で接触して配置されているプロトンを通過輸送 させるためのカチオン輸送手段、 (iv)カチオン輸送手段の他の側と接触して配置されている輸送さ れたプロトンを還元するための手段、 (v)還元手段に隣って配置された陰極室,流体をカチオン輸送手段の他の側 へ導入するための陰極室と流体的に通じて配置された陰極側入り口手段及び陰極 室と流体的に通じて配置された陰極側出口手段、 を含む電解槽、 (f)塩素ガスを液化して液体無水塩素を生成させるための精製装置、 及び (g)塩素ガスを直接塩素化反応器へ循環するための1端で出口手段に及び他 端で第2の入り口供給導管に連結されたリサイクル導管、 を含んでなる、無水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガスから 塩化ビニル単量体を製造するためのシステム。 4.液体無水塩素を第2の入り口供給導管に供給するために、第2供給導管と 通じて配置された塩素供給導管を更に含む、請求の範囲3のシステム。 5.エチレンジクロリドを精製するために直接塩素化装置に連結されたエチレ ンジクロリド精製装置を更に含む、請求の範囲3のシステム。 6.塩化ビニル単量体を精製するために及び塩化ビニル単量体を無水塩化水素 から分離するためにエチレンジクロリド精製装置に連結された塩化ビニル単量体 精製装置を更に含む、請求の範囲5のシステム。 7.エチレンジクロリドの一部分が熱分解装置中で未反応であり、更にこの未 反応のエチレンジクロリドをエチレンジクロリド精製装置へ循環するために塩化 ビニル単量体精製装置へ連結されたリサイクル導管を含む、請求の範囲6のシス テム。 8.無水塩化水素の一部分が電解槽中で未反応であって、これを精製装置に送 り、更に未反応の無水塩化水素を電解槽へ循環するために精製装置に連結された リサイクル導管を含む、請求の範囲7のシステム。 9.(a)エチレンを直接塩素化反応器に供給し、 (b)エチレンを塩素と反応させてエチレンジクロリドを製造する直接塩素化 反応器に塩素を供給し、 (c)分子状無水塩化水素を電解槽の陽極側入り口へ供給し、但し電解槽が、 カチオン輸送膜、この膜の片側と接触して配置された陽極及び膜の他の側と接触 して配置された陰極を含んでなり、 (d)この電解槽に陽極が陰極より高い電位にあるように、また (i)分子状無水塩化水素が陽極へ輸送され、そこで酸化されて塩素ガスとプ ロトンを生成し、 (ii)塩素ガスを槽の陽極側出口から放出し、 (iii)プロトンを槽のカチオン輸送膜を通して輸送し、そして (iv)輸送されたプロトンを槽の陰極で還元する、 ように電位をかけ、 (e)塩素ガスを液体無水塩素に液化し、そして (f)液体無水塩素を直接塩素化反応器へ返送してエチレンジクロリドを製造 する、 工程を含んでなる、無水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガス からエチレンジクロリドを製造する方法。 10.無水塩化水素の一部分が、それを電解槽の陽極出口から放出するときに 未反応であり、更に未反応の無水塩化水素を電解槽の陽極側入 り口へ循環する工程を含む、請求の範囲9の方法。 11.(a)エチレンを直接塩素化反応器に供給し、 (b)エチレンを塩素と反応させてエチレンジクロリドを製造する直接塩素化 反応器に塩素を供給し、 (c)このエチレンジクロリドを熱分解して塩化ビニル単量体及び分子状無水 塩化ビニルを製造し、 (c)分子状無水塩化水素を電解槽の陽極側入り口へ供給し、但し電解槽が、 カチオン輸送膜、この膜の片側と接触して配置された陽極及び膜の他の側と接触 して配置された陰極を含んでなり、 (d)この電解槽に陽極が陰極より高い電位にあるように、また (i)分子状無水塩化水素が陽極へ輸送され、そこで酸化されて塩素ガスとプ ロトンを生成し、 (ii)塩素ガスを槽から放出し、 (iii)プロトンを槽の膜を通して輸送し、そして (iv)輸送されたプロトンを槽の陰極で還元する、 ように電位をかけ、 (e)塩素ガスを液体無水塩素に液化し、そして (f)液体無水塩素を直接塩素化反応器へ返送する、 工程を含んでなる、無水塩化水素の電気化学的転化によって製造される塩素ガス から塩化ビニル単量体を製造する方法。 12.液体の無水塩素の新しい供給物を、第2の入り口供給導管から直接塩素 化反応器へ供給する工程を更に含む、請求の範囲11の方法。 13.エチレンジクロリドを熱分解する前に、エチレンジクロリドを エチレンジクロリド精製装置で精製する工程を更に含む、請求の範囲11の方法 。 14.水性塩化水素を塩化ビニル精製装置において塩化ビニル単量体から分離 する工程を更に含む、請求の範囲13の方法。 15.塩化ビニル単量体を、塩化ビニル単量体精製装置において精製する工程 を含む、請求の範囲14の方法。 16.エチレンジクロリドの一部分が熱分解装置中で未反応であって、この未 反応のエチレンジクロリドを塩化ビニル単量体精製装置からエチレンジクロリド 精製装置へ返送する工程を含む、請求の範囲15の方法。 17.無水塩化水素の一部分がそれを電解槽の陽極出口から放出するときに未 反応であり、更に未反応の無水塩化水素を電解槽の陽極側入り口へ循環する工程 を含む、請求の範囲11の方法。
JP52450597A 1995-12-28 1996-12-17 エチレンジクロリドの直接塩素化による製造法並びに塩素のリサイクルを用いる塩化ビニル単量体の製造法 Pending JP2001515462A (ja)

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