JP2008525377A - 1,2−ジクロロエタンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

炭化水素原料から出発する1,2-ジクロロエタンの製造方法であって:a)該炭化水素原料をクラッキングに付して、エチレン及び他の成分を含有する生成混合物を製造し;b)該エチレン含有生成混合物を、少なくとも1種の貯蔵場所に運び;c)塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に、予め保存されていた該エチレン含有生成混合物を供給し、その反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化し;d)得られた1,2-ジクロロエタンを、塩素化及びオキシ塩素化反応器から生じる生成物の流れから分離する;方法。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、1,2-ジ-クロロエタン(DCE)の製造方法、塩化ビニル(VC)の製造方法、及びポリ塩化ビニル(PVC)の製造方法に関する。
今日まで、99.8%よりも高い純度のエチレンが、本質的にVCMの製造を意図するDCEの製造に通常用いられている。この非常に高純度のエチレンは、種々の石油製品のクラッキング、それに続くクラッキングの他の生成物から該エチレンを単離し、及び非常に高純度の生成物を得るための多数の複雑且つ高価な分離工程によって得られる。
そのような高純度のエチレンの製造に関連する高いコストのため、99.8%よりも低い純度を有するエチレンを用いるDCEの製造のための種々の方法が開発された。これらの方法は、クラッキングから生じる生成物を分離する過程を単純化し、及びそれによってDCEの製造に全く有益でない複雑な分離を放棄することによってコストを減らすという利点を有する。
例えば、特許出願WO 00/26164号明細書は、エチレンの塩素化と一体となったエタンの簡易化されたクラッキングによるDCEの製造方法を記載している。このために、エチレン塩素化工程は、エタンのクラッキング中に得られた不純物の存在下で行う。
特許出願WO 03/48088号明細書は、その一部で、エタンの脱水素化によるDCEの製造方法であって、エタン、エチレン及び水素を含む不純物を含むフラクションの形成を生じ、該フラクションを続いて塩素化及び/又はオキシ塩素化に付す方法を記載している。
99.8%よりも高い純度のエチレンの塩素化及び/又はオキシ塩素化によるDCEの製造のための従来の装置では、それ自体でエチレンの流速を調節して塩素化及び/又はオキシ塩素化反応の良好な操作を保証することのできる重要な緩衝能力を構成するパイプラインのネットワークから得られるエチレンの供給が一般的に有用であり、それ自体が一体化された装置で製造されたより低い純度のエチレンを伴う上記方法におけるエチレンの製造速度が、本質的に炭化水素原料をクラッキングするためのオーブンの操作によって制御される。これらのオーブンは、それらの汚染及び一連のデコッキング操作を製造に課す。クラッキングされる装填物の質及び量の揺らぎはまた、エチレンの量を変化させる原因でもある。これらの理由のため、これらのクラッキングを行い、そこからエチレンの安定な製造速度を得て、それによってすぐにそれらの製造を調節するのが困難である。この結果、直接そこに連結される塩素化及び/又はオキシ塩素化反応器の良好な操作を制御するのが困難である。
従って、本発明の目的は、99.8%よりも少ない純度のエチレンを用いる方法であって、DCEの製造に有益でないクラッキングの他の生成物から該エチレンを単離するための複雑な分離を放棄することによりコストを減らすという利点を有し、且つ上記問題を回避しながらエチレンの流速を調節することができ、それによって塩素化及び/又はオキシ塩素化反応器の良好な操作を保証することを可能にする利点を有する方法を提供することである。
このために、本発明は、炭化水素原料から出発する1,2-ジクロロエタンの製造方法であって:
a)該炭化水素原料をクラッキングに付して、エチレン及び他の成分を含有する生成混合物を製造し;
b)該エチレン含有生成混合物を、少なくとも1種の貯蔵場所に運び;
c)塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に、予め保存されていた該エチレン含有生成混合物を供給し、その反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化し;
d)得られた1,2-ジクロロエタンを、塩素化及びオキシ塩素化反応器から生じる生成物の流れから分離する;
方法に関する。
考えられる炭化水素原料は、任意の公知の炭化水素原料でよい。好ましくは、クラッキング(工程a))に付される炭化水素原料が、ナフサ、ガスオイル、液体天然ガス、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン及びそれらの混合物からなる群から選択される。特に好ましい様式では、該炭化水素原料が、エタン、プロパン及びプロパン/ブタン混合物からなる群から選択される。良好な結果は、プロパン及びプロパン/ブタン混合物からなる群から選択される炭化水素原料で得られた。プロパン/ブタン混合物はそれ自体で存在してもよく、プロパン及びブタンの混合物からなってもよい。
エタン、プロパン、ブタン及びプロパン/ブタン混合物という表現は、本発明では、市場で入手可能な生成物、すなわち主に純粋な生成物(エタン、プロパン、ブタン又は混合物としてのプロパン/ブタン)からなり、二次的に該純粋な生成物よりも軽質又は重質な他の飽和又は不飽和炭化水素からなる生成物を意味すると理解される。
クラッキング(工程a))という表現は、本発明では、エチレン及び他の成分を含有する生成混合物の形成を導く炭化水素原料を処理するための全ての工程を意味すると理解される。
そのようなクラッキングは、エチレン及び他の成分を含有する生成混合物の製造を可能にする限り、任意の公知な技術で行ってよい。有利には、該クラッキングは、水、酸素、硫黄誘導体及び/又は触媒などの第三の化合物の存在下又は不存在下で炭化水素原料の熱分解(すなわち、熱作用下での転化)の第一工程を含む。この第一工程に、好ましくはクラッキングされたガスの熱の熱回収工程、重質生成物を分離するための工程(例えば有機クエンチング及び水性クエンチングによる)、該ガスを圧縮及び乾燥する工程、及び二酸化炭素の大部分及び存在するか又は加えられた硫黄化合物の大部分を除去するための工程(例えばアルカリ洗浄による)、任意に例えばアセチレンなどの望ましくない誘導体を水素化するための工程、及び任意に水素及び/又はメタンの一部の除去工程(例えばPSA(圧力スイング吸着)方法又は膜方法による)が続く。
有利には、本発明の方法では、工程a)から生じるエチレン及び他の成分を含有する生成混合物が、水素、メタン、2〜7個の炭素原子を含む化合物、一酸化炭素、窒素及び酸素を含む。水素、メタン及びアセチレン以外の2〜7個の炭素原子を含む化合物が、好ましくは前記生成混合物の全容積に対して少なくとも200体積ppmの量で存在する。一酸化炭素、窒素、酸素及びアセチレンは、前記生成混合物の全容積に対して200体積ppmよりも少ない量、又は少なくとも200体積ppmで存在してもよい。7個よりも多い炭素原子を含有する化合物、二酸化炭素、硫化水素及び他の硫黄化合物及び水がさらに、上記生成混合物に前記生成混合物の全容積に対して200体積ppmよりも少ない量で存在してもよい。
貯蔵場所という表現は、本発明では、エチレン含有生成混合物を保存しながら用いられるのを待つ任意の貯蔵器を意味すると理解される。
好ましい変形では、本発明の方法は、工程a)の後且つ工程d)の前に:
b1)該エチレン含有生成混合物を、該エチレンの一部を含有するエチレンよりも軽質な化合物が豊富なフラクション(フラクションA)、エチレンが豊富なフラクション(フラクションB)、及び重質フラクション(フラクションC)に分離し;
b2)フラクションA及びフラクションBを別々の貯蔵場所(それぞれ貯蔵場所A又は貯蔵器A及び貯蔵場所B又は貯蔵器B)に運び;及び
c)貯蔵器Aに保存されているフラクションAを塩素化反応器に運び、貯蔵器Bに保存されているフラクションBを塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に運び、それらの反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化すること、
を特徴とする。
本発明の方法では、フラクションB及びフラクションAを特徴付けるために以下に定義される量は、それらがそれぞれオキシ塩素化及び塩素化に入る前のものである。
本発明の方法の好ましい変形では、該エチレンの一部を含有するフラクションBがエチレンに富む。フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して2体積%以下、好ましくは0.5体積%以下、及び特に好ましい様式では0.1体積%以下の水素含有量を特徴とする。
フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して0.01体積%、好ましくは0.005体積%以下、及び特に好ましい様式では0.001体積%以下の少なくとも3個の炭素原子を含有する化合物の含有量を特徴とする。
フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して40体積%〜99.5体積%のエチレン含有フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して少なくとも40体積%、好ましくは少なくとも50体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも60体積%のエチレン含有フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して多くても99.5体積%、好ましくは多くても99.2体積%、及び特に好ましい様式では多くても99体積%のエチレンを含有する。
炭化水素原料がエタンである好ましい場合では、フラクションBが、有利にはフラクションBの全容積に対して少なくとも60体積%、好ましくは少なくとも70体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも75体積%のエチレンを含む。フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して多くても99.5体積%、好ましくは多くても99.2体積%、及び特に好ましい様式では多くても99体積%のエチレンを含む。
炭化水素原料がプロパン/ブタン混合物である好ましい場合では、フラクションBが、有利にはフラクションBの全容積に対して少なくとも40体積%、好ましくは少なくとも50体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも60体積%のエチレンを含む。フラクションBは、有利にはフラクションBの全容積に対して多くても99.5体積%、好ましくは多くても99.2体積%、及び特に好ましい様式では多くても99体積%のエチレンを含む。
フラクションBはさらに、有利にはフラクションBの全容積に対して0.01体積%以下、好ましくは0.005体積%以下、及び特に好ましい様式では0.001体積%以下のアセチレン含有量を特徴とする。
本発明の方法の好ましい変形では、フラクションBが塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に運ばれ、好ましくはエネルギー回収を伴う。
本発明の方法の好ましい変形では、該エチレンの一部を含有するフラクションAが、エチレンよりも軽質な化合物に富む。これらの化合物は、一般的にメタン、窒素、酸素、水素及び一酸化炭素である。有利には、フラクションAは、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、及び特に好ましい様式では少なくとも85%の、工程b)に付される生成混合物に含有されているエチレンよりも軽質な化合物を含有する。有利には、フラクションAは、多くても99.99%、好ましくは多くても99.97%、及び特に好ましい様式では多くても99.95%の、工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンよりも軽質な化合物を含有する。
炭化水素原料がエタンである好ましい場合では、フラクションAは、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、及び特に好ましい様式では少なくとも98%の工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンよりも軽質な化合物を含有する。有利には、フラクションAは、多くても99.99%、好ましくは多くても99.98%、及び特に好ましい様式では多くても99.97%の工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンよりも軽質な化合物を含有する。
炭化水素原料がプロパン/ブタン混合物である好ましい場合では、フラクションAは、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、及び特に好ましい様式では少なくとも85%の、工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンよりも軽質な化合物を含有する。有利には、フラクションAは、多くても99.99%、好ましくは多くても99.95%、及び特に好ましい様式では多くても99.9%の、工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンよりも軽質な化合物を含有する。
フラクションAは、少なくとも3個の炭素原子を含有する化合物の含有量が、フラクションAの全容積に対して、有利には0.01体積%以下、好ましくは0.005体積%以下、及び特に好ましい様式では0.001体積%以下であることを特徴とする。
フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の10体積%〜90体積%を示すようなエチレンの体積含有量を示す。フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の90体積%以下、好ましくは85体積%以下、及び特に好ましい様式では80体積%以下であるようなエチレンの体積含有量を示す。フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも15体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも20体積%であるようなエチレンの体積含有量を示す。
炭化水素原料がエタンである好ましい場合では、フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の90体積%以下、好ましくは85体積%以下、及び特に好ましい様式では80体積%以下であるようなエチレンの体積含有量を示す。フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の少なくとも15体積%、好ましくは少なくとも20体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも22体積%であるようなエチレンの体積含有量を示す。
炭化水素原料がプロパン/ブタン混合物である好ましい場合では、フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の80体積%以下、好ましくは75体積%以下、及び特に好ましい様式では70体積%以下であるようなエチレンの体積含有量を示す。フラクションAは、有利にはフラクションBのエチレン含有量の少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも15体積%、及び特に好ましい様式では少なくとも20体積%であるようなエチレンの体積含有量を示す。
フラクションAはさらに、有利にはフラクションAの全容積に対して0.01体積%以下、好ましくは0.005体積%以下、及び特に好ましい様式では0.001体積%以下のアセチレン含有量を特徴とする。
本発明の方法の好ましい変形では、フラクションAが塩素化反応器に運ばれ、好ましくは伸展の後にエネルギーの回収を行う。
本発明の方法の好ましい変形の第一の亜変形では、DCEの製造方法が有利に平衡している(すなわち、エチレンの塩素化及びオキシ塩素化及び形成された1,2-ジ-クロロエタン(DCE)の熱分解による製造方法は、該方法に必要な量のHClを生成することができる)ことを考慮して、各フラクションA及びBにおけるエチレン処理量の質量フラクションが、有利には製造されたエチレン(フラクションA+フラクションB)の全量の45〜55%である。好ましくは、フラクションAにおけるエチレンの処理量の質量フラクションが製造された全量の55%のオーダーであり、フラクションBにおけるエチレンの処理量の質量フラクションが45%のオーダーである。特に好ましい様式では、フラクションAにおけるエチレンの処理量の質量フラクションが製造された全量の52.5%のオーダーであり、フラクションBにおけるエチレンの処理量の質量フラクションが47.5%のオーダーである。
本発明の方法の好ましい変形の第二の亜変形では、DCEの製造方法が有利に不均衡である(すなわち、例えばHClの外部供給源がオキシ塩素化のためのHClの供給の一部を与えることができるか、又は製造されたDCEのフラクションが熱分解に付されない)ことを考慮して、各フラクションA及びBにおけるエチレン処理量の質量フラクションが、有利には製造されたエチレン(フラクションA+フラクションB)の全量の20〜80%である。好ましくは、フラクションAにおけるエチレンの処理量の質量フラクションが製造されたエチレン(フラクションA+フラクションB)の全量の25%〜75%である。
本発明の方法の好ましい変形の第二の亜変形の第一の実施態様では、DCEの製造方法が有利にHClの外部供給源によって不均衡であることを考慮して、フラクションAにおけるエチレン処理量のモルフラクションが、有利には工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンの全モル量及び外部供給源のHClのモル量の間の差の45〜55%、好ましくは50〜54%、及び特に好ましい様式では52.5%のオーダーである。
本発明の方法の好ましい変形の第二の亜変形の第二の実施態様では、DCEの製造方法が有利にDCEの共製造によって不均衡である(従って、DCEの一部を熱分解に付さない)ことを考慮して、フラクションBにおけるエチレン処理量のモルフラクションが、有利には工程b)に付される生成混合物に含有されるエチレンの全モル量及び共製造されたDCEのモル量の間の差の45〜55%、好ましくは46〜50%、及び特に好ましい様式では47.5%のオーダーである。
本発明の方法の好ましい変形では、工程b1)中に、該生成混合物が、好ましくはフラクションA、フラクションB及び重質フラクション(フラクションC)に分離される。フラクションCは、有利にはエタン及び少なくとも3個の炭素原子を含む化合物を含有する。有利には、少なくとも3個の炭素原子を含むこれらの化合物が、工程b)から生じるエチレン及び他の成分を含有する生成混合物から生じるか、又は工程b1)中の副反応によって生成される。少なくとも3個の炭素原子を含む化合物の中では、プロパン、プロペン、ブタン及びそれらの不飽和誘導体、並びに全ての飽和又は不飽和のより重質な化合物が挙げられ得る。
任意の分離方法が、有利には最大で4段階の分離工程、好ましくは最大で3段階の分離工程を含み、フラクションA及びBの両方を得る限り、該エチレン含有生成混合物を、フラクションA、フラクションB及びフラクションCに分離するのに用いてよい。
分離の第一の好ましい様式では、工程a)から生じるエチレン含有生成混合物が、そこからフラクションCを抽出することのできる第一の分離工程に付され、続いて生じた混合物が、フラクションA及びフラクションBへの第二の分離工程に付される。
分離の第二の好ましい様式では、工程a)から生じるエチレン含有生成混合物が、そこからフラクションAを抽出することのできる第一の分離工程に付され、続いて生じた混合物が、フラクションB及びフラクションCへの第二の分離工程に付される。
分離の第一様式が特に好ましい。多数の変形を、工程a)から生じるエチレン含有生成混合物の分離のこの第一の様式に行うことができる。
分離の第一の様式の好ましい変形は、フラクションCを抽出するための第一分離工程から生じた化合物を、少なくとも1種のリボイラー及び少なくとも1種の冷却器などの関連付属装置を備えた蒸留カラムによって行われる蒸留工程であるフラクションA及びフラクションBに分離するための第二工程に付すことからなる。この好ましい変形では、フラクションAを有利には蒸留カラムの頂部に残し、フラクションBを有利には第二の蒸留カラムの底部に残す。
該蒸留カラムは、プレート蒸留カラム、充填蒸留カラム、構造充填を有する蒸留カラム、及び上記性質の2種以上を組み合わせた蒸留カラムから選択してよい。
カラムの頂部における冷却器の還流貯蔵器は、有利には必要な場合にフラクションAのための小さな貯蔵器として用いてよい。それにも関わらず、貯蔵器Bは有利にはより大きな保存容量を有し、好ましくはフラクションAのための補充としての塩素化反応器を与えながら、さらにオキシ塩素化反応器を与えるのに用いることのできるエチレン貯蔵器を構成する。
フラクションBを収集することを意図する貯蔵器Bは、有利には蒸留カラムの底部における出口の後ろに配置される。該フラクションは、有利には液状でそこに収集される。
従って、特に好ましい変形では、本発明の方法は、工程a)の後且つ工程d)の前に:
b1)該エチレン含有生成混合物を、該エチレンの一部を含有するエチレンよりも軽質な化合物が豊富なフラクション(フラクションA)、エチレンが豊富なフラクション(フラクションB)、及び重質フラクション(フラクションC)に分離し;
b2)フラクションBを貯蔵場所(貯蔵場所B又は貯蔵器B)に運び;及び
c)フラクションAを塩素化反応器に運び、貯蔵器Bに保存されているフラクションBを塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に運び、それらの反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化すること、
を特徴とする。
本発明の方法の好ましい変形のための上記特定の特徴、特にフラクションA、B及びCのもの、亜変形及び該エチレン含有生成混合物をこれら3種のフラクションに分離するための分離方法はまた、本発明の方法のこの特に好ましい変形に適用可能である。
その保存容量を考えると、貯蔵器Bは、必要に応じて有利にそのままで塩素化反応器及びオキシ塩素化反応器を与えるのに用いることができる。
塩素化反応は、有利にはFeCl3又は別のルイス酸などの溶解した触媒を含有する液相(好ましくは主にDCE)で行われる。有利には、この触媒をアルカリ金属塩化物などの共触媒と組み合わせることができる。良好な結果を与える組み合わせは、FeCl3とLiClの複合物(リチウムテトラクロロ鉄酸塩、特許出願NL6901398に記載)である。
有利に用いられるFeCl3の量は、液体ストック1kg当たり1〜10gのオーダーのFeCl3である。LiClに対するFeCl3のモル比は、有利には0.5〜2のオーダーである。
本発明の塩素化方法は、有利には30〜150℃の温度で行われる。良好な結果は、圧力に関係なく、沸点よりも低い温度(冷却下塩素化)及びそれ自体の沸点(沸騰塩素化)で得られた。
本発明の塩素化方法が冷却下の塩素化であるとき、有利には50℃以上、好ましくは60℃以上であるが、有利には80℃以下、好ましくは70℃以下の温度で操作することによって良好な結果を得た;気相の圧力は、有利には1.5bar以上、好ましくは2bar以上の絶対圧力であるが、有利には20bar以下、好ましくは10bar以下、及び特に好ましい様式では6bar以下の絶対圧力である。
沸騰塩素化方法が特に好ましく、これは適切な場合には反応熱を有効に回収することができる。この場合、反応は、有利には60℃以上、好ましくは90℃以上、及び特に好ましい様式では95℃以上であるが、有利には150℃以下、好ましくは135℃以下の温度で行う。;気相の圧力は、有利には0.2bar以上、好ましくは0.5bar以上、特に好ましい様式では1.2bar以上、及び最も特に好ましい様式では1.5bar以上の絶対圧力であるが、有利には10bar以下、好ましくは6bar以下の絶対圧力である。
塩素化方法はまた、ループ冷却下沸騰混合塩素化方法でもよい。ループ冷却下沸騰混合塩素化方法という表現は、例えば反応媒体に浸される交換器を用いるか、又は交換器を循環するループによって反応媒体の冷却を行い、気相で少なくとも多量の形成されたDCEを製造する方法を意味することが意図される。有利には、反応温度及び圧力が、製造されたDCEを気相のままにし、且つ交換表面を用いて反応媒体から熱量の残りが除去されるように調節される。
さらに、塩素化方法は、有利には塩素化有機液体媒体で行われる。好ましくは、液体ストックとも呼ばれるこの塩素化有機液体媒体が主にDCEからなる。
エチレン及び塩素を含有するフラクションA(純粋なそれ自体又は希釈して)を、任意の公知な装置によって反応媒体に一緒に又は別々に導入してよい。フラクションAの分離導入は、その分圧を増加させ、且つしばしば該方法の制限工程を構成するその溶解を容易にするために有利となり得る。
塩素を十分な量で加えてエチレンの大部分を転化し、過剰の未転化塩素の添加を必要としない。用いた塩素/エチレン比は、好ましくは1.2〜0.8モル/モル、及び特に好ましい様式では1.05〜0.95モル/モルである。
得られた塩素化生成物は、主にDCE、及び1,1,2-トリクロロエタンなどの小量の副生成物、又は小量のエタン又はメタンの塩素化生成物を含有する。塩素化反応器から生じる生成物の流れから得られるDCEの分離は公知の様式によって行い、概して塩素化反応の熱を用いることができる。
続いて、未転化生成物(メタン、一酸化炭素、窒素、酸素及び水素)を、最初の混合物から出発する純粋なエチレンを分離するのに必要な分離よりも容易な分離に付す。
オキシ塩素化反応は、有利には不活性担体に沈着された銅を含む活性元素を含む触媒の存在下で行われる。不活性担体は、有利にはアルミナ、シリカゲル、混合酸化物、クレイ及び天然由来の他の担体から選択される。アルミナが好ましい不活性担体を構成する。
有利には少なくとも全部で2種の有効成分を含み、その1種が銅である触媒が好ましい。銅以外の有効成分の中では、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及びルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金及び金からなる群の金属が挙げられ得る。以下の有効成分を含有する触媒が特に有利である:銅/マグネシウム/カリウム、銅/マグネシウム/ナトリウム;銅/マグネシウム/リチウム、銅/マグネシウム/セシウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/リチウム、銅/マグネシウム/カリウム/リチウム及び銅/マグネシウム/セシウム/リチウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/カリウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/セシウム及び銅/マグネシウム/カリウム/セシウム。該触媒は、参照として組み込まれる特許出願の欧州特許第255,156号明細書、欧州特許第494,474号明細書、欧州特許第657,212号明細書及び欧州特許第657,213号明細書に記載されており、最も特に好ましい。
金属形態で計算される銅含有量は、有利には触媒の30〜90g/kg、好ましくは40〜80g/kg、及び特に好ましい様式では50及び70g/kgである。
金属形態で計算されるマグネシウム含有量は、有利には触媒の10〜30g/kg、好ましくは12〜25g/kg、及び特に好ましい様式では15〜20g/kgである。
金属形態で計算されるアルカリ金属含有量は、有利には触媒の0.1〜30g/kg、好ましくは0.5〜20g/kg、及び特に好ましい様式では1〜15g/kgである。
Cu:Mg:アルカリ金属の原子比は、有利には1:0.1〜2:0.05〜2、好ましくは1:0.2〜1.5:0.1〜1.5、及び特に好ましい様式では1:0.5〜1:0.15〜1である。
窒素を用いるB.E.T.方法で測定すると、有利には25m2/g〜300m2/g、好ましくは50〜200m2/g、及び特に好ましい様式では75〜175m2/gの比表面積を有する触媒が特に有利である。
触媒は、固定床又は流動床で用いてよい。この第二の選択肢が好ましい。オキシ塩素化方法は、通常この反応に推奨される条件の範囲下で利用される。温度は、有利には150〜300℃、好ましくは200〜275℃、最も好ましくは215〜255℃である。圧力は、有利には大気圧よりも高い。2〜10barの値の絶対圧力が良好な結果を与えた。4〜7barの範囲の絶対圧力が好ましい。この圧力を有効に調節し、反応器における最適な滞留時間を得て、且つ種々の速度の操作に通路の一定速度を保持してよい。通常の滞留時間は1〜60秒の範囲であり、好ましくは10〜40秒である。
このオキシ塩素化のための酸素供給源は、空気、純粋酸素又はそれらの混合物でよく、好ましくは純粋酸素である。未転化試薬の容易なリサイクルを可能にする後者の解法が好ましい。
試薬は、任意の公知な装置によって該床に導入してよい。一般的には、安全性の理由のために酸素を他の試薬から分けて導入するのが有利である。これらはまた、ガス状混合物を反応器に残したまま保持するか、又は熟慮された圧力及び温度で可燃性の限度外でそこにリサイクルするのが必要である。好ましくは、発火する燃料に対して過度に少ない酸素を含有しているいわゆるリッチな混合物を保持する。この際、水素の十分な存在(>2体積%、好ましくは>5体積%)が、この化合物の可燃性の広い範囲を与える不都合を構成する。
用いられる塩化水素/酸素比は、有利には3〜6モル/モルである。エチレン/塩化水素比は、有利には0.4〜0.6モル/モルである。
得られた塩素化生成物は、主にDCE及び1,1,2-トリクロロエタンなどの少量の副生成物を含有する。オキシ塩素化反応器から生じる生成物の流れから得られたDCEの分離は、公知の様式で行う。オキシ塩素化反応の熱は、一般的に分離のために又は任意の他の目的のために用いることのできる蒸気形態で回収される。
続いて、メタン及びエタンなどの未転化生成物を、最初の混合物から出発する純粋なエチレンを分離するのに必要な分離よりも容易な分離に付す。
続いて、エチレンの塩素化又はオキシ塩素化によって得られたDCEを、VCに転化してもよい。
本発明はまた、塩化ビニルの製造方法に関する。このために、本発明は、本発明の方法によって得られた1,2-ジクロロエタンを熱分解に付すことを特徴とする塩化ビニルの製造方法に関する。
熱分解を行ってよい条件は、当業者に公知である。この熱分解は、有利には管状オーブンにおける気相反応によって得られる。通常の熱分解温度は400〜600℃であり、好ましくは480〜540℃の範囲である。滞留時間は有利には1〜60秒であり、好ましくは5〜25秒の範囲である。DCEの転化率は有利には45〜75%に制限され、副生成物の形成及びオーブンの管の付着物を制限する。以下の工程は、任意の公知な装置を用いて、精製VC及び好ましくはオキシ塩素化に品質を高められる塩化水素を回収することを可能にする。精製に続き、未転化DCEは、有利には熱分解オーブンに運ばれる。
さらに、本発明はまた、PVCの製造方法にも関する。このために、本発明は、本発明の方法によって得られたVCの重合によるPVCの製造方法に関する。
PVCの製造方法は、塊状重合、溶液重合又は水分散重合方法でよく、好ましくは水分散重合方法である。
水分散重合という表現は、水性懸濁液における遊離ラジカル重合、並びに水性エマルジョンにおける遊離ラジカル重合、及び水性微細懸濁液における重合を意味すると理解される。
水性懸濁液における遊離ラジカル重合という表現は、分散剤及び油浴性遊離ラジカル開始剤の存在下で水性媒体において行われる任意の遊離ラジカル重合方法を意味すると理解される。
水性エマルジョンにおける遊離ラジカル重合という表現は、乳化剤及び水溶性遊離ラジカル開始剤の存在下で水性媒体において行われる任意のラジカル重合方法を意味すると理解される。
均一な水性分散系における重合とも呼ばれる水性微細懸濁液という表現は、油浴性開始剤が用いられ、且つモノマーの液滴のエマルジョンが、強力な機械的攪拌及び乳化剤の存在によって調製される遊離ラジカル重合方法を意味すると理解される。
本発明の方法の一つの利点は、エチレンの流速を調節できることにより、塩素の保存を回避し、それによってそれに関連する安全性の問題を回避することができるという事実からなる。実際、塩素の保存は、この毒性生成物を液状化することを必要とし、漏れた場合には重大な危険を引き起こし得る。また、HClガスの高価且つ危険な保存を回避することができる。
本発明の方法の別の利点は、少なくともフラクションBの保存により、塩素化反応器及びオキシ塩素化反応器の操作に関する多くの柔軟性を与えることができることである。
従って、塩素化終了の場合は、カラム操作の適切な調節の後に、未使用のエチレンを保存することができる。エチレンの枯渇した軽質ガス(フラクションA)は、生成器の出口で見出すことができる。オキシ塩素化の速度が止まる又は変わる場合には、消費されていないエチレンを保存するか、又は一方で消費ピークを満足させることもできる。
本発明の方法の別の利点は、同一の工業用地で、炭化水素原料から製造されたモノマーを出発して得られたポリマーまでの完全に一体化された方法を有することができることである。
ここで、本発明の方法が、本記載に添付される図面を参照して説明される。この図面は添付された図1からなり、これは本発明の1,2-ジクロロエタンの製造方法の一つの実施態様を概略的に表す。
炭化水素原料のクラッキング及びそこから重質フラクションを抽出することのできる第一分離工程のクラッキングから生じるエチレン及び他の成分を含有する生成混合物1を、底部にリボイラー及び頂部に冷却器を備えた蒸留カラムであるカラム2に導入し、そこで2種の異なるフラクション、すなわちカラム2の頂部でフラクション3及びカラム2の底部でフラクション4に分離される。
エチレンよりも軽質な化合物、特にメタン、水素、窒素、酸素及び一酸化炭素が豊富なフラクション3を、エチレンの塩素化装置5に運ぶ。そこに流速がほぼ調節不可能な塩素6を供給する。形成されたDCEを、任意のタイプの精製を含むセクター7によって熱分解装置8に運ぶ。
非常に低い水素含有量を特徴とする液体フラクション4を、貯蔵場所9に運ぶ。このエチレン貯蔵器は、酸素又は空気11が供給されるオキシ塩素化装置10に運ばれるエチレンの流速を調節することができる。オキシ塩素化装置は、VC 13を製造する熱分解装置8から、流速がほぼ調節不可能なHCl 12を受け取る。塩素化装置15に残るガス14は、有利に燃料として品質を上げることができる。
本発明の1,2-ジクロロエタンの製造方法の好ましい実施態様では、貯蔵場所9がさらに、部分的に塩素化装置5を与えるのに用いられる。

Claims (14)

  1. 炭化水素原料から出発する1,2-ジクロロエタンの製造方法であって:
    a)該炭化水素原料をクラッキングに付して、エチレン及び他の成分を含有する生成混合物を製造し;
    b)該エチレン含有生成混合物を、少なくとも1種の貯蔵場所に運び;
    c)塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に、予め保存されていた該エチレン含有生成混合物を供給し、その反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化し;
    d)得られた1,2-ジクロロエタンを、塩素化及びオキシ塩素化反応器から生じる生成物の流れから分離する;
    方法。
  2. 炭化水素原料が、ナフサ、ガスオイル、液体天然ガス、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  3. 炭化水素原料が、エタン、プロパン、ブタン及びプロパン/ブタン混合物からなる群から選択される、請求項1又は2記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  4. 工程a)から生じるエチレン及び他の成分を含有する生成混合物が、水素、メタン、2〜7個の炭素原子を含む化合物、一酸化炭素、窒素及び酸素を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法であって、工程a)の後且つ工程d)の前に:
    b1)該エチレン含有生成混合物を、該エチレンの一部を含有するエチレンよりも軽質な化合物が豊富なフラクション(フラクションA)、エチレンが豊富なフラクション(フラクションB)、及び重質フラクション(フラクションC)に分離し;
    b2)フラクションA及びフラクションBを別々の貯蔵場所(それぞれ貯蔵器A及び貯蔵器B)に運び;及び
    c)貯蔵器Aに保存されているフラクションAを塩素化反応器に運び、貯蔵器Bに保存されているフラクションBを塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に運び、それらの反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化する;
    方法。
  6. エチレン含有生成混合物を第一分離工程に付して、そこからフラクションCを抽出し、続いて生じた混合物をフラクションA及びフラクションBに分離するための第二工程に付す、請求項5記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  7. フラクションA及びフラクションBに分離するための第二工程が、少なくとも1種のリボイラー及び還流貯蔵器を含む少なくとも1種の冷却器などの関連付属装置を備えた蒸留カラムによって行われる蒸留工程である、請求項6記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  8. フラクションAを蒸留カラムの頂部に残し、フラクションBを蒸留カラムの底部に残す、請求項7記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  9. フラクションBを収集することを意図する貯蔵場所Bが、蒸留カラムの底部における出口の後ろに配置される、請求項8記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  10. フラクションBが、フラクションBの全容積に対して40体積%〜99.5体積%のエチレンを含有する、請求項5〜9のいずれか1項に記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  11. フラクションAが、フラクションBのエチレンの体積含有量の10%〜90%を示すようなエチレンの体積含有量を示す、請求項5〜10のいずれか1項に記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の1,2-ジクロロエタンの製造方法であって、工程a)の後且つ工程d)の前に:
    b1)該エチレン含有生成混合物を、該エチレンの一部を含有するエチレンよりも軽質な化合物が豊富なフラクション(フラクションA)、エチレンが豊富なフラクション(フラクションB)、及び重質フラクション(フラクションC)に分離し;
    b2)フラクションBを貯蔵場所(貯蔵場所B又は貯蔵器B)に運び;及び
    c)フラクションAを塩素化反応器に運び、貯蔵器Bに保存されているフラクションBを塩素化反応器及び/又はオキシ塩素化反応器に運び、それらの反応器中で存在するエチレンの大部分を1,2-ジクロロエタンに転化する;
    方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法によって得られた1,2-ジクロロエタンを熱分解に付す、塩化ビニルの製造方法。
  14. 請求項13記載の方法によって得られた塩化ビニルの重合による、ポリ塩化ビニルの製造方法。
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