JP2008525376A - 1,2−ジクロロエタンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

下記の工程に従うことを特徴とする、炭化水素源から出発する1,2-ジクロロエタンの製造方法:
a) 炭化水素源をクラッキングに供して、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物を調製する工程;
b) 前記生成物の混合物を、エチレンよりも軽質の化合物に富みエチレンの1部を含有する画分(画分A)、エチレン富む画分(画分B)、および重質画分(画分C)に分離する工程;
c) 画分Aを塩素化反応器に、画分Bをオキシ塩素化反応器に搬送して、これらの反応器において、画分AおよびB中に存在する殆どのエチレンを1,2-ジクロロエタンに転換する工程;
d) 得られた1,2-ジクロロエタンを、前記塩素化およびオキシ塩素化反応器に由来する生成物流から分離する工程。

Description

発明の詳細な説明
(技術分野)
本発明は、1,2-ジクロロエタン(DCE)の製造方法、塩化ビニル(VC)の製造方法、およびポリ塩化ビニル(PVC)の製造方法に関する。
(背景技術)
今日まで、99.8%よりも高い純度のエチレンが、DCEの製造において通常使用されている。この極めて高純度を有するエチレンは、各種の石油製品をクラッキングし、その後、多数回の複雑且つ費用高な分離操作を実施して、エチレンをクラッキングの他の生成物から単離し、極めて高純度の生成物を得ることによって得られている。
そのような高純度のエチレンの製造に関連する高コストを考慮して、99.8%未満の純度を有するエチレンを使用するDCEの種々の製造方法が開発されてきている。これらの方法は、クラッキングに由来する生成物の分離過程を単純化し、それによって、DCEの製造において利点を有していない複雑な分離を回避することによって、コスト節減する利点を有している。
例えば、特許出願WO 00/26164号は、エチレンの塩素化と組合せたエタンの単純化クラッキングによるDCEの製造方法を記載している。この趣旨において、エチレン塩素化工程は、エタンのクラッキングにおいて得られた不純物の存在下に生じている。
特許出願WO 03/48088号は、その1部において、エタンを脱水素化して、エタン、エチレン、および水素のような不純物を含む画分を形成させ、その後、この画分を塩素化および/またはオキシ塩素化に供することによるDCEの製造方法を記載している。
にもかかわらず、上記の各方法は、得られるエチレンが、オキシ塩素化反応中に存在して乱作用(exploitation)問題、即ち、重質生成物による触媒被毒および存在する水素の不経済な転換を生じ得る不純物を含有することを考慮すれば、得られるエチレンをエチレン塩素化/オキシ塩素化過程において使用できないという欠点を有する。この水素の転換は、酸素を消費し、大量の反応熱を放出するであろう。その場合、このことは、熱交換容量に一般に関連するオキシ塩素化反応器の容量を律則するであろう。従って、混合物中の水素の存在によって誘起される熱交換表面積、ひいては反応器容量を確保するためには、尋常でない高資本投下をなさねばならない。別個の反応器において水素を燃焼させるという選択肢の採用は、上記の問題を解決しない;何故ならば、この選択肢は、酸素が水素と化学量論的であることからの大量の酸素並びにこの燃焼熱を排除する交換のための大表面積を必要とし、その結果は有意のエチレンの消費であり、さらに、この選択肢は安全性に関連する問題も有し得るからである。最後に、生成した水の除去は、生産コストの上昇の原因となる。
(発明の開示)
本発明の目的は、その1部においては、DCEの製造においては有益性を有していない他のクラッキング生成物からエチレンを単離する複雑な分離法を回避することによってコスト節減の利点を有し、且つ上述の問題を回避する利点を有する、99.8%未満の純度を有するエチレンを使用する方法を提供することである。
この目的において、本発明は、下記の工程に従うことを特徴とする、炭化水素源から出発するDCEの製造方法に関する:
a) 炭化水素源をクラッキングに供して、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物を調製する工程;
b) 上記生成物の混合物を、エチレンよりも軽質の化合物に富みエチレンの1部を含有する画分(画分A)、エチレン富む画分(画分B)、および重質画分(画分C)に分離する工程;
c) 画分Aを塩素化反応器に、画分Bをオキシ塩素化反応器に搬送して、これらの反応器において、画分AおよびB中に存在する殆どのエチレンをDCEに転換する工程;
d) 得られたDCEを、前記塩素化およびオキシ塩素化反応器に由来する生成物流から分離する工程。
考えられる炭化水素源は、任意の既知の炭化水素源であり得る。好ましくは、クラッキング(工程a))に供する炭化水素源は、ナフサ、ガスオイル、天然ガス液、エタン、プロパン、ブタン、イソブタンおよびこれらの混合物からなる群から選択する。とりわけ好ましい態様においては、炭化水素源は、エタン、プロパン、およびプロパン/ブタン混合物からなる群から選択する。良好な結果は、プロパン、およびプロパン/ブタン混合物からなる群から選択する炭化水素源から得られた。プロパン/ブタン混合物は、そのようなものとして存在し得、あるいはプロパンとブタンの混合物からなり得る。
エタン、プロパン、ブタン、およびプロパン/ブタン混合物なる表現は、本発明の目的においては、商業的に入手し得る、即ち、主として純粋生成物(エタン、プロパン、ブタン、および混合物としてのプロパン/ブタン)からなり、二次的に純粋生成物自体よりも軽質または重質である他の飽和または不飽和の炭化水素からなる生成物を意味するものと理解されたい。
クラッキング(工程a))なる表現は、本発明の目的においては、本発明に従う方法の工程b)において画分A、BおよびCに分離する、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物の形成をもたらす炭化水素源の処理工程の全てを意味するものと理解されたい。
そのようなクラッキングは、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物の生産を可能にする限りの任意の既知の方法に従って実施し得る。有利には、クラッキングは、水、酸素、イオウ誘導体および/または触媒のような第3化合物の存在または不存在下での炭化水素源の第1の熱分解工程(即ち、熱の作用下での転換)を含む。この第1工程の後、好ましくは、クラッキングガス熱の熱回収工程、重質生成物の分離工程(例えば、有機急冷または水急冷による)、ガス類の圧縮および乾燥工程、並びに二酸化炭素の殆どおよび存在するまたは添加したイオウ化合物の殆どの除去工程(例えば、アルカリ洗浄による)、必要に応じての、例えば、アセチレンのような望ましくない誘導体の水素化工程および必要に応じての、例えば、PSA(圧力スイング吸着)法または膜法による水素および/またはメタンの1部の除去工程と続く。上記望ましくない誘導体の水素化工程および水素および/またはメタンの1部の除去工程は、下記の工程b)中に(例えば、工程a)に由来する生成物の混合物の第1の分離工程中または画分Aにおいて)実施し得る。好ましくは、これらの工程は、クラッキングする工程a)において実施する。
有利には、本発明に従う方法においては、工程a)に由来するエチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物は、水素、メタン、2〜7個の炭素原子を含む化合物、一酸化炭素、窒素および酸素を含む。水素、メタンおよびアセチレン以外の2〜7個の炭素原子を含む化合物は、好ましくは、上記生成物の混合物の総容量に対して少なくとも200容量ppmの量で存在する。一酸化炭素、窒素、酸素およびアセチレンは、上記生成物の混合物の総容量に対して200容量ppm未満の量または少なくとも200容量ppmの量で存在し得る。7個よりも多い炭素原子を含有する化合物、二酸化炭素、硫化水素および他のスルホ化合物、および水も、上記生成物の混合物中に、上記生成物の混合物の総容量に対して200容量ppm未満の量で存在する。
上述のクラッキング工程a)の後、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物を、エチレンを含有する2つの画分、即ち、画分Aおよび画分Bを得るための有利には最高4、好ましくは最高3の分離工程を含む工程b)に供する。
本発明に従う方法によれば、画分Aを有利には塩素化反応器に、画分Bを有利にはオキシ塩素化反応器に、好ましくはエネルギー回収による膨張後に搬送する。
本発明の方法によれば、画分BおよびAを特性決定するために以下で定義する量は、画分それぞれがオキシ塩素化および塩素化に入る前の量である。
画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には2容量%以下、好ましくは0.5容量%以下、とりわけ好ましい態様において0.1容量%以下の水素含有量に特徴を有する。
画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には0.01容量%以下、好ましくは0.005容量%以下、とりわけ好ましい態様において0.001容量%以下の少なくとも3個の炭素原子を含有する化合物の含有量に特徴を有する。
画分Bは、有利には、画分Bの総容量に対して40容量%〜99.5容量%のエチレンを含有する。画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には少なくとも40容量%、好ましくは少なくとも50容量%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも60容量%のエチレンを含有する。画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には多くとも99.5容量%、好ましくは多くとも99.2容量%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99容量%のエチレンを含有する。
炭化水素源がエタンである好ましい例においては、画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には少なくとも60容量%、好ましくは少なくとも70容量%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも75容量%のエチレンを含有する。画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には多くとも99.5容量%、好ましくは多くとも99.2容量%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99容量%のエチレンを含有する。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である好ましい例においては、画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には少なくとも40容量%、好ましくは少なくとも50容量%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも60容量%のエチレンを含有する。画分Bは、画分Bの総容量に対して、有利には多くとも99.5容量%、好ましくは多くとも99.2容量%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99容量%のエチレンを含有する。
画分Bは、さらに、画分Bの総容量に対して、有利には0.01容量%以下、好ましくは0.005容量%以下、とりわけ好ましい態様において0.001容量%以下であるアセチレン含有量に特徴を有する。
画分Aは、エチレンよりも軽質である化合物に富む。これらの化合物は、一般に、メタン、窒素、酸素、水素および一酸化炭素である。有利には、画分Aは、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも85%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。有利には、画分Aは、多くとも99.99%、好ましくは多くとも99.98%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99.97%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。
炭化水素源がエタンである好ましい例においては、画分Aは、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも98%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。有利には、画分Aは、多くとも99.99%、好ましくは多くとも99.97%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99.95%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である好ましい例においては、画分Aは、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも85%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。有利には、画分Aは、多くとも99.99%、好ましくは多くとも99.95%、とりわけ好ましい態様においては多くとも99.9%の、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンよりも軽質の化合物を含有する。
画分Aは、画分Aの総容量に対して、有利には0.01容量%以下、好ましくは0.005容量%以下、とりわけ好ましい態様においては0.001容量%以下の、少なくとも3個の炭素原子を含有する化合物の含有量に特徴を有する。
画分Aは、有利には、画分Bのエチレン容量含有量の10%〜90%を示すような容量含有量のエチレンを含有する。画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には90%以下、好ましくは85%以下、とりわけ好ましい態様においては80%以下であるような容量含有量のエチレンを含有する。画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも20%であるような容量含有量のエチレンを含有する。
炭化水素源がエタンである好ましい例においては、画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には90%以下、好ましくは85%以下、とりわけ好ましい態様においては80%以下であるような容量含有量のエチレンを含有する。画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には少なくとも15%、好ましくは少なくとも20%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも22%であるような容量含有量のエチレンを含有する。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である好ましい例においては、画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には80%以下、好ましくは75%以下、とりわけ好ましい態様においては70%以下であるような容量含有量のエチレンを含有する。画分Aは、画分Bのエチレン容量含有量の、有利には少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、とりわけ好ましい態様においては少なくとも20%であるような容量含有量のエチレンを含有する。
画分Aは、さらに、画分Aの総容量に対して、有利には0.01容量%以下、好ましくは0.005容量%以下、とりわけ好ましい態様において0.001容量%以下であるアセチレン含有量に特徴を有する。
本発明に従う方法の第1の変法によれば、当該DCEの製造方法が有利には平衡化されていること(即ち、エチレンの塩素化およびオキシ塩素化並びに生成した1,2-ジクロロエタン(DCE)の熱分解による製造方法が当該方法において必要なHCl量を発生させることを可能にすること)を考慮すると、画分AおよびBの各々におけるエチレン処理量の質量画分は、有利には、生成したエチレンの総量(画分A+画分B)の45〜55%である。好ましくは、画分A中のエチレン処理量質量画分は55%程度であり、画分B中のエチレン処理量の質量画分は、生成した総量の45%程度である。とりわけ好ましい態様においては、画分A中のエチレン処理量質量画分は52.5%程度であり、画分B中のエチレン処理量の質量画分は、生成した総量の47.5%程度である。
本発明に従う方法の第2の変法によれば、当該DCEの製造方法が有利には平衡化されないこと(即ち、例えば、HClの外部源によりオキシ塩素化におけるHCl供給の1部を提供できるようにすること或いは生成したDCEの画分を熱分解に供しないこと)を考慮すると、画分AおよびBの各々におけるエチレン処理量の質量画分は、有利には、生成したエチレンの総量(画分A+画分B)の20〜80%である。好ましくは、画分A中のエチレン処理量の質量画分は、生成したエチレンの総量(画分A+画分B)の25〜75%である。
本発明に従う方法の第2変法の第1の実施態様によれば、当該DCEの製造方法が有利には外部HCl源によって平衡化されていないことを考慮すると、画分A中のエチレンの処理量のモル画分は、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンの総モル量と外部源のHClモル量との差異の、有利には45〜55%、好ましくは50〜54%、とりわけ好ましい態様においては52.5%程度である。
本発明に従う方法の第2変法の第2の実施態様によれば、当該DCEの製造方法が有利にはDCEの共生成によって平衡化されていない(従って、DCEの幾分かは熱分解に供しない)ことを考慮すると、画分B中のエチレンの処理量のモル画分は、工程b)に供する上記生成物の混合物中に含まれるエチレンの総モル量と共生成したDCEのモル量との差異の、有利には45〜55%、好ましくは46〜50%、とりわけ好ましい態様においては47.5%程度である。
本発明の方法によれば、工程b)において、上記生成物の混合物を、エチレンよりも軽質の化合物に富み幾分かのエチレンを含有する画分(画分A)、エチレン富む画分(画分B)、および重質画分(画分C)に分離する。画分Cは、有利には、エタンおよび少なくとも3個の炭素原子を含む化合物を含有する。有利には、少なくとも3個の炭素原子を含むこれらの化合物は、工程a)に由来する上記エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物に由来するか、或いは工程b)における副反応によって生成する。少なくとも3個の炭素原子を含むこれらの化合物のうちでは、プロパン、プロペン、ブタンおよびこれらの不飽和誘導体、並びに飽和または不飽和のより重質の化合物全てを挙げることができる。
工程b)における生成の後、第1の例によれば、画分Cを有利には水素化工程に供し、その後、好ましくは、例えば蒸留による、一方で5個未満の炭素原子を含む化合物を、他方で少なくとも5個の炭素原子を含む化合物をそれぞれ含有する2つの異なる画分への分離工程に供する。この分離工程の後、とりわけ好ましい態様においては、5個未満の炭素原子を含む化合物を上記クラッキング工程に再循環させる。少なくとも5個の炭素原子を含む化合物は、その1部を、最も好ましい態様においては、燃焼させてエネルギーを得るか、或いは何らかの形で品質向上させる。
第2の例によれば、例えば蒸留による、一方で5個未満の炭素原子を含む化合物を、他方で少なくとも5個の炭素原子を含む化合物をそれぞれ含有する2つの異なる画分への画分Cの分離からなる分離工程を、有利に実施する。その後、5個未満の炭素原子を含む化合物を含有する得られた画分を、好ましくは、クラッキング工程に再循環させる前に、水素化工程に供する。少なくとも5個の炭素原子を含む化合物に関しては、これらの化合物は、とりわけ好ましい態様においては、燃焼させてエネルギーを得るか、或いは何らかの形で品質向上させる。
上述の第1の例が好ましい。
本発明に従う方法の第1の実施態様によれば、工程a)に由来する生成物の混合物を、有利には、工程S1と称する第1の分離工程および工程S1'と称する第2の分離工程に供して、エチレンを含有する2つの画分、即ち、画分Aおよび画分Bを得る。
工程S1は、有利には、工程a)に由来する上記生成物の混合物を、主カラム(カラムC1と称する)内で、3つの異なる画分、即ち、カラムC1の頂部で出る画分Aに、カラムC1の底部で出る画分Cに、そして、主カラムC1の側部から排出する画分(画分F1と称する)に分離することからなる。
工程S1'は、有利には、画分F1を、2つの異なる画分、即ち、カラムC1に搬送する画分F1'、および画分Bに分離することからなる。
従って、本発明に従う方法の第1の実施態様によれば、工程b)は、好ましくは、下記の工程を含む:
上記生成物の混合物を、主カラムC1内で、カラムC1の頂部で画分Aに、カラムC1の底部で画分Cに、そして、カラムC1の側部から排出する画分F1に分離することからなる第1の分離工程S1;および、
画分F1を、カラムC1に搬送する画分F1'、および画分Bに分離することからなる第2の分離工程S1'。
とりわけ好ましい態様においては、工程b)は、上記2つの工程のみを含む。
カラムC1内に導入する前に、工程a)に由来する上記生成物の混合物は、熱調節工程に供し得る。発生熱調節工程とは、エネルギーの使用を最適化する1連の熱交換、例えば、先ず未処理水により、次いで氷冷水により、さらにより一層の寒冷流体により冷却した1連の交換器+発生した流体の顕熱を回収するクロス交換器における上記生成物の混合物の漸次的冷却を意味するものと理解されたい。
上記生成物の混合物は、単一画分としてまたは数回の小分け画分として工程S1中のカラムC1に導入し得る。上記生成物の混合物は、好ましくは、数回の小分け画分として導入する。
主カラムC1は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC1は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC1は、蒸留カラムである。
従って、工程S1は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC1は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。中間排出および中間熱交換を可能にする装置を主カラムに付加し得る。
最も揮発性の化合物に富む画分Aは、カラムC1の頂部から排出し、一方、最低の揮発性化合物に富む画分Cは、カラムC1の底部から排出する。
画分F1に関しては、該画分は、有利には、カラム内を循環する液体または流体を集めることによってカラムC1の側部から排出する。排出は、好ましくは、液体で行なう。
排出は、カラムのストリッピング区域内または精留区域内で実施し得る。排出は、好ましくは、精留区域内で実施する。精留区域の中央1/3での排出がとりわけ好ましい。精留区域の中央1/3での液体の排出が最も特段に好ましい。
上述の工程S1は、有利には少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S1は、有利には高くても45バール、好ましくは高くても40バール、とりわけ好ましい態様においては高くても38バールの圧力で実施する。
工程S1を実施する温度は、カラムC1の頂部において、有利には少なくとも-70℃、好ましくは少なくとも-65℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-60℃である。この温度は、カラムC1の頂部において、有利には高くても-30℃、好ましくは高くても-40℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-50℃である。
炭化水素源がエタンである場合、カラムC1の底部の温度は、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも0℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも5℃である。この温度は、有利には高くても40℃、好ましくは高くても30℃、とりわけ好ましい態様においては高くても25℃である。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である場合、カラムC1の底部の温度は、有利には少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも50℃である。この温度は、有利には高くても100℃、好ましくは高くても90℃、とりわけ好ましい態様においては高くても80℃である。
カラムC1の側部から排出した画分F1は、有利には、分離工程S1'に供して、2つの異なる画分、即ち、カラムC1に搬送する画分F1'、および画分Bとして分離する。
画分F1は、カラムC1から、液体状態またはガス状態で排出し得る。
画分F1を液体状態で排出する場合、この画分は、蒸発器または補助カラムC1'に搬送し得る。
画分F1を蒸発器に搬送する場合、画分F1'の形の画分F1の1部を、有利には、蒸発させて主カラムC1に再循環させ、一方、他の1部は、有利には、蒸発器から抽出し、それによって画分Bを構成させる。変法としては、画分F1を部分的に蒸発させて画分Bを生成させ、画分F1'の形の残りをカラムC1に再循環させることもできる。
画分F1を補助カラムC1'に搬送する場合、補助カラムC1'は、好ましくは、ストリッピングカラム、即ち、1つのストリッピング区域のみを含むカラムである。補助カラムC1'は、有利には、関連補助装置、好ましくはリボイラーを備えている。画分Bは、有利には、そこから抽出し、画分F1'の形の、その場合、エチレンよりも揮発性の不純物(H2、CO、N2, O2およびCH4)で濃縮されている流れである画分F1の残りは、有利にはカラムC1に搬送する。
画分F1を液体状態で排出する場合、この画分は、好ましくは、好ましくはストリッピングカラムである補助カラムC1'に搬送する。工程S1'は、この場合、好ましくはストリッピング工程である。
画分F1をガス状態で排出する場合、この画分は、コンデンサーまたは補助カラムC1'に搬送し得る。
画分F1をコンデンサーに搬送する場合、有利には、画分F1'の形の画分F1の1部を凝縮させて主カラムC1に再循環し、一方、他の1部は、有利には、コンデンサーから抽出し、それによって画分Bを構成させる。変法としては、画分F1を部分的に凝縮させて画分Bを生成させ、画分F1'の形の残りをカラムC1に再循環させることもできる。
画分F1を補助カラムC1'に搬送する場合、補助カラムC1'は、好ましくは、精留カラム、即ち、精留区域のみを含むカラムである。補助カラムC1'は、有利には、関連補助装置、好ましくはコンデンサーを備えている。画分Bは、有利には、そこから抽出し、画分F1'の形の、その場合、エチレンよりも揮発性の低い不純物(エタン、少なくとも3個の炭素原子を含む化合物)で濃縮されている流れである画分F1の残りは、有利にはカラムC1に搬送する。
画分F1をガス状態で排出する場合、この画分は、好ましくは、好ましくは精留カラムである補助カラムC1'に搬送する。工程S1'は、この場合、好ましくは、精留工程である。
本発明に従う方法の第1の実施態様によれば、最も特段に好ましいのは、画分F1を補助カラムC1'に搬送する場合である。
従って、この最も特段に好ましい態様によれば、工程b)は、とりわけ好ましい態様においては、下記を含む:
‐上記生成物の混合物を、主カラムC1内で、カラムC1の頂部で画分Aに、カラムC1の底部で画分Cに、そして、カラムC1の側部から排出する画分F1に分離することからなる第1の分離工程S1;および、
‐画分F1を、カラムC1'内で、カラムC1に搬送するカラムC1'の頂部での画分F1'、およびカラムC1'の底部での画分Bに分離することからなる第2の分離工程S1'。
本発明に従う方法の第1の実施態様によれば、真に最も特段に好ましいのは、画分F1を、カラムC1から、液体状態で排出し、ストリッピングカラムである補助カラムC1'に搬送する場合である。
上記の工程S1'は、その場合、有利には少なくとも15バール、好ましくは少なくとも25バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも30バールの圧力で実施する。工程S1'は、有利には高くとも45バール、好ましくは高くとも40バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも38バールの圧力で実施する。
工程S1'を実施する温度は、ストリッピングカラムC1'の頂部において、有利には少なくとも-40℃、好ましくは少なくとも-30℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-25℃である。この温度は、カラムC1'の頂部において、有利には高くても0℃、好ましくは高くても-10℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-15℃である。
ストリッピングカラムC1'の底部の温度は、少なくとも-30℃、好ましくは少なくとも-20℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-15℃である。この温度は、有利には高くても20℃、好ましくは高くても15℃、とりわけ好ましい態様においては高くても10℃である。
本発明に従う方法の第1の実施態様によれば、画分Bは、有利には、オキシ塩素化反応器に、好ましくは、画分F1を液体状態で排出する場合には蒸発および膨張後に或いは画分F1をガス状態で排出場合には膨張後に(双方の場合とも、エネルギー回収による)、搬送する。とりわけ好ましい態様においては、画分Bは、画分F1を液体状態で排出する場合の、有利にはエネルギー回収による蒸発および膨張後に、オキシ塩素化反応器に搬送する。
本発明に従う方法の第1の実施態様の好ましい下位変法は、分離工程S1'を、主カラムC1と同一の補助カラムC1'によって実施することであり、両カラムは、必要に応じて、熱的に一体化されており、異なる圧力で操作する;1つのコンデンサーは、互いに対するリボイラーとして作動する。
本発明に従う方法の第2の実施態様によれば、工程a)に由来する生成物の混合物を、有利には、工程S2と称する第1の分離工程、工程S2'と称する第2の分離工程、および工程S2”と称する第3の分離工程に供して、エチレンを含有する2つの画分、即ち、画分Aおよび画分Bを取得する。
工程S2は、有利には、工程a)に由来する生成物の混合物を、主カラム(カラムC2と称する)内で、2つの異なる画分、即ち、カラムC2の頂部で排出する画分F2およびカラムC2の底部で排出する画分Cに分離することからなる。
工程S2'は、有利には、画分F2を、2つの異なる画分、即ち、画分Aおよび画分F2'に分離することからなる。
工程S2''は、有利には、画分F2'を、2つの異なる画分、即ち、画分Bおよび画分F2''に分離することからなる。
従って、本発明に従う方法の第2の実施態様によれば、工程b)は、好ましくは、下記の工程を含む:
‐上記生成物の混合物を、主カラムC2内で、カラムC2の頂部で画分F2に、そして、カラムC2の底部で画分Cに分離することからなる第1の分離工程S2;
‐画分F2を画分Aおよび画分F2'に分離することからなる第2の分離工程S2';および、
‐画分F2'を画分Bおよび画分F2''に分離することからなる第3の分離工程S2''。
とりわけ好ましい態様においては、工程b)は、上記3つの工程のみを含む。
カラムC2に導入する前に、工程a)に由来する生成物の混合物は、熱調節工程に供し得る。発生熱調節工程とは、エネルギーの使用を最適化する1連の熱交換、例えば、先ず未処理水により、次いで氷冷水により、さらにより一層の寒冷流体により冷却した1連の交換器+発生した流体の顕熱を回収するクロス交換器における上記生成物の混合物の漸次的冷却を意味するものと理解されたい。
上記生成物の混合物は、単一画分としてまたは数回の小分け画分として工程S2におけるカラムC2に導入し得る。上記生成物の混合物は、好ましくは、数回の小分け画分として導入する。
主カラムC2は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC2は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC2は、蒸留カラムである。
従って、工程S2は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC2は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。
最も揮発性の化合物に富む画分F2は、有利には、カラムC2の頂部から排出し、一方、最低の揮発性化合物に富む画分Cは、有利には、カラムC2の底部から排出する。
上述の工程S2は、有利には、少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S2は、有利には高くとも45バール、好ましくは高くとも40バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも38バールの圧力で実施する。
工程S2を実施する温度は、カラムC2の頂部において、有利には少なくとも-70℃、好ましくは少なくとも-65℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-60℃である。この温度は、カラムC2の頂部において、有利には高くても-20℃、好ましくは高くても-30℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-40℃である。
炭化水素源がエタンである場合、カラムC2の底部の温度は、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも0℃、とりわけ好ましい態様においては5℃である。この温度は、有利には高くとも40℃、好ましくは高くとも30℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも25℃である。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である場合、カラムC2の底部の温度は、有利には少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも50℃である。この温度は、有利には高くても100℃、好ましくは高くとも90℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも80℃である。
カラムC2の頂部で排出する画分F2は、有利には、分離工程S2'に供して、2つの異なる画分、即ち、画分Aおよび画分F2'に分離する。
分離工程S2'は、有利には、画分F2を、DCEを含有する洗浄剤と接触させる吸収工程である。
本説明において、用語“DCEを含有する洗浄剤”またはより単純に“洗浄剤”とは、DCEが液体状態で存在する組成物を意味するものと理解されたい。
従って、本発明に従って使用し得る洗浄剤は、有利には、液体状態のDCEを含有する。該洗浄剤における他の化合物の存在を、本発明の範囲から全く除外するものではない。しかしながら、洗浄剤は、少なくとも50容量%のDCE、さらに好ましくは少なくとも80容量%のDCE、とりわけ好ましい態様においては少なくとも95容量%のDCEを含有することが好ましい。
工程S2'において使用する洗浄剤は、任意の起原の新鮮洗浄剤、例えば、オキシ塩素化装置から出る精製していない粗DCE、前以って精製した該DCE、および以下で詳述する工程S2”において回収し、必要に応じて新鮮洗浄剤を補充した洗浄剤からなり得る。
好ましくは、工程S2'において使用する洗浄剤は、必要に応じて新鮮洗浄剤を補充した画分F2”からなる。とりわけ好ましい態様においては、工程S2'において使用する洗浄剤は、新鮮洗浄剤を補充(工程S2'およびS2”における洗浄剤の損減を補うために)した画分F2”からなる。
本発明に従う方法の第2の実施態様の大きな利点は、このDCEの存在が全く厄介ではないと言う事実にある;何故ならば、このDCEは、オキシ塩素化または塩素化中に主として形成された化合物であるからである。
洗浄剤および画分F2から抽出すべきエチレンのそれぞれの処理量の比は、臨界的ではなく、広範囲に変動し得る、実際には、この比率は、洗浄剤再生コストのみに制約を受ける。一般的に、洗浄剤の処理量は、画分F2から抽出すべきエチレンのトン当り、少なくとも1トン、好ましくは少なくとも5トン、とりわけ好ましい態様においては少なくとも10トンである。一般に、洗浄剤の処理量は、画分F2から抽出すべきエチレンのトン当り、多くとも100トン、好ましくは多くとも50トン、とりわけ好ましい態様においては多くとも25トンである。
工程S2'は、有利には、例えば降下または上昇フィルム吸収材のような吸収材、或いはプレートカラム、充填カラム、構造充填物を含むカラム、これら内容物の1以上を組合せたカラムおよびスプレーカラムから選ばれた吸収カラムC2'によって実施する。工程S2'は、好ましくは吸収カラムC2'により、とりわけ好ましい態様においてはプレート吸収カラムC2'により実施する。
カラムC2'は、有利には、例えば、カラムに対して内的または外的の少なくとも1基のコンデンサーまたは冷却器のような関連補助装置を備えている。
上記の工程S2'は、有利には少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S2'は、有利には高くとも40バール、好ましくは高くとも35バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも30バールの圧力で実施する。
工程S2'を実施する温度は、吸収材またはカラムC2'の頂部において、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも0℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも10℃である。この温度は、吸収材またはカラムC2'の頂部において、有利には高くとも60℃、好ましくは高くとも50℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも40℃である。
吸収材またはカラムC2'の底部の温度は、少なくとも0℃、好ましくは少なくとも10℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも20℃である。この温度は、有利には高くとも70℃、好ましくは高くとも60℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも50℃である。
画分F2'は、有利には、分離工程S2”に供して、2つの異なる画分、即ち、画分Bおよび画分F2”に分離する。
分離工程S2”は、有利には、画分Bを洗浄剤から抽出する脱着工程である。
画分F2”を構成する工程S2”後に回収した洗浄剤は、取出して、オキシ塩素化区域に完全にまたは部分的に搬送するか、或いは新鮮洗浄剤を必要に応じて添加して工程S2'に搬送し得る。好ましくは、画分F2”は、新鮮洗浄剤を必要に応じて添加して工程S2'に搬送する。とりわけ好ましい実施態様においては、新鮮洗浄剤を添加して工程S2'に搬送する。
工程S2”は、有利には、例えば降下または上昇フィルム脱着材のような脱着材、リボイラー、或いはプレートカラム、充填カラム、構造充填物を含むカラム、これら内容物の1以上を組合せたカラムおよびスプレーカラムから選ばれた脱着カラムC2''によって実施する。工程S2''は、好ましくは脱着カラムC2''により、とりわけ好ましい態様においてはプレート脱着カラムC2”により実施する。
カラムC2”は、有利には、例えば、カラムに対して内的または外的の少なくとも1基のコンデンサーまたは冷却器、または少なくとも1基のリボイラーのような関連補助装置を備えている。
上記の工程S2”は、有利には少なくとも1バール、好ましくは少なくとも2バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも3バールの圧力で実施する。工程S2”は、有利には高くとも20バール、好ましくは高くとも15バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも10バールの圧力で実施する。
工程S2”を実施する温度は、有利には、画分F2'中に含まれるエチレンの90%よりも多く、好ましくは95%よりも多くが画分Bにおいて見出されるように選択する。工程S2”を実施する温度は、脱着材またはカラムC2”の頂部において、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも0℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも10℃である。この温度は、脱着材またはカラムC2”の頂部において、有利には高くとも60℃、好ましくは高くとも50℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも40℃である。
脱着材またはカラムC2”の底部の温度は、少なくとも60℃、好ましくは少なくとも80℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも100℃である。この温度は、有利には高くとも200℃、好ましくは高くとも160℃、とりわけ好ましい態様においては高くとも150℃である。
本発明に従う方法の第2の実施態様によれば、最も特段に好ましいのは、画分F2を吸収カラムC2'に搬送し、画分F2'を脱着カラムC2”に搬送する場合である。
従って、この最も好ましい態様によれば、工程b)は、とりわけ好ましい態様において、下記の工程を含む:
‐上記生成物の混合物を、主カラムC2内で、カラムC2の頂部で画分F2に、そして、カラムC2の底部で画分Cに分離することからなる第1の分離工程S2;
‐画分F2を、吸収カラムC2'内で、カラムC2'の頂部で画分Aに、そして、カラムC2'の底部で画分F2'に分離することからなる第2の分離工程S2';および、
‐画分F2'を、脱着カラムC2”内で、カラムC2”の頂部で画分Bに、そして、カラムC2”の底部で画分F2''に分離することからなる第3の分離工程S2''。
本発明に従う方法の第3の実施態様によれば、工程a)に由来する生成物の混合物を工程S3と称する第1の分離工程および工程S3'と称する第2の分離工程に供して、エチレンを含有する2つの画分、即ち、画分Aおよび画分Bを取得する。
工程S3は、有利には、工程a)に由来する生成物の混合物を、主カラム(カラムC3と称する)内で、2つの異なる画分、即ち、カラムC3の頂部から出る画分F3およびカラムC3の底部から出る画分Cに分離することからなる。
工程S3'は、有利には、画分F3を、カラムC3'内で、2つの異なる画分、即ち、カラムC3'の頂部から出る画分AおよびカラムC3'の底部から出る画分Bに分離することからなる。
従って、本発明に従う方法の第3の実施態様によれば、工程b)は、好ましくは、下記の工程を含む:
‐上記生成物の混合物を、主カラムC3内で、カラムC3の頂部で画分F3に、そして、カラムC3の底部で画分Cに分離することからなる第1の分離工程S3;および、
‐画分F3を、カラムC3'内で、カラムC3'の頂部で画分Aに、そして、カラムC3'の底部で画分Bに分離することからなる第2の分離工程S3'。
とりわけ好ましい態様においては、工程b)は、上記の2つの工程のみを含む。
カラムC3内に導入する前に、工程a)に由来する上記生成物の混合物は、熱調節工程に供し得る。発生熱調節工程とは、エネルギーの使用を最適化する1連の熱交換、例えば、先ず未処理水により、次いで氷冷水により、さらにより一層の寒冷流体により冷却した1連の交換器+発生した流体の顕熱を回収するクロス交換器における上記生成物の混合物の漸次的冷却を意味するものと理解されたい。
上記生成物の混合物は、単一画分としてまたは数回の小分け画分として工程S3におけるカラムC3に導入し得る。上記生成物の混合物は、好ましくは、数回の小分け画分として導入する。
主カラムC3は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC3は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC3は、蒸留カラムである。
従って、工程S3は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC3は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。
最も揮発性の化合物に富む画分F3は、有利にはカラムC3の頂部から排出し、一方、最低の揮発性化合物に富む画分Cは、カラムC3の底部から排出する。
上述の工程S3は、有利には、少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S3は、有利には高くとも45バール、好ましくは高くとも40バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも38バールの圧力で実施する。
工程S3を実施する温度は、カラムC3の頂部において、有利には少なくとも-70℃、好ましくは少なくとも-65℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-60℃である。この温度は、カラムC3の頂部において、有利には高くても-20℃、好ましくは高くても-30℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-40℃である。
炭化水素源がエタンである場合、カラムC3の底部の温度は、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも0℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも5℃である。この温度は、有利には高くても40℃、好ましくは高くても30℃、とりわけ好ましい態様においては高くても25℃である。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である場合、カラムC3の底部の温度は、有利には少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも50℃である。この温度は、有利には高くても100℃、好ましくは高くても90℃、とりわけ好ましい態様においては高くても80℃である。
その後、カラムC3の頂部から出る画分F3は、有利には、カラムC3'内での分離工程S3'に供して、2つの異なる画分、即ち、カラムC3'の頂部での画分AおよびカラムC3'の底部での画分Bに分離する。
カラムC3'は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC3'は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC3'は、蒸留カラムである。
従って、工程S3'は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC3'は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。
上記の工程S3'は、有利には少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S3'は、有利には高くとも40バール、好ましくは高くとも37バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも35バールの圧力で実施する。
工程S3'を実施する温度は、カラムC3'の頂部において、有利には少なくとも-70℃、好ましくは少なくとも-67℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-65℃である。この温度は、カラムC3'の頂部において、有利には高くても-40℃、好ましくは高くても-45℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-50℃である。
カラムC3'の底部の温度は、少なくとも-30℃、好ましくは少なくとも-25℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-20℃である。この温度は、有利には高くても20℃、好ましくは高くても15℃、とりわけ好ましい態様においては高くても10℃である。
本発明に従う方法の第4の実施態様によれば、工程a)に由来する生成物の混合物を工程S4と称する第1の分離工程および工程S4'と称する第2の分離工程に供して、エチレンを含有する2つの画分、即ち、画分Aおよび画分Bを取得する。
工程S4は、有利には、工程a)に由来する生成物の混合物を、主カラム(カラムC4と称する)内で、2つの異なる画分、即ち、カラムC4の頂部から出る画分AおよびカラムC4の底部から出る画分F4に分離することからなる。
工程S4'は、有利には、画分F4を、カラムC4'内で、2つの異なる画分、即ち、カラムC4'の頂部から出る画分BおよびカラムC4'の底部から出る画分Cに分離することからなる。
従って、本発明に従う方法の第4の実施態様によれば、工程b)は、好ましくは、下記の工程を含む:
‐上記生成物の混合物を、主カラムC4内で、カラムC4の頂部で画分Aに、そして、カラムC4の底部で画分F4に分離することからなる第1の分離工程S4;および、
‐画分F4を、カラムC4'内で、カラムC4'の頂部で画分Bに、そして、カラムC4'の底部で画分Cに分離することからなる第2の分離工程S4'。
とりわけ好ましい態様においては、工程b)は、上記の2つの工程のみを含む。
カラムC4内に導入する前に、工程a)に由来する上記生成物の混合物は、熱調節工程に供し得る。発生熱調節工程とは、エネルギーの使用を最適化する1連の熱交換、例えば、先ず未処理水により、次いで氷冷水により、さらにより一層の寒冷流体により冷却した1連の交換器+発生した流体の顕熱を回収するクロス交換器における上記生成物の混合物の漸次的冷却を意味するものと理解されたい。
上記生成物の混合物は、単一画分としてまたは数回の小分け画分として工程S4におけるカラムC4に導入し得る。上記生成物の混合物は、好ましくは、数回の小分け画分として導入する。
主カラムC4は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC4は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC4は、蒸留カラムである。
従って、工程S4は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC4は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。
最も揮発性の化合物に富む画分Aは、有利には、カラムC4の頂部から排出し、一方、最低の揮発性化合物に富む画分F4は、有利には、カラムC4の底部から排出する。
上述の工程S4は、有利には、少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S4は、有利には高くとも45バール、好ましくは高くとも40バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも38バールの圧力で実施する。
工程S4を実施する温度は、カラムC4の頂部において、有利には少なくとも-70℃、好ましくは少なくとも-65℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-60℃である。この温度は、カラムC4の頂部において、有利には高くても-20℃、好ましくは高くても-30℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-40℃である。
炭化水素源がエタンである場合、カラムC4の底部の温度は、有利には少なくとも-10℃、好ましくは少なくとも-5℃である。この温度は、有利には高くても30℃、好ましくは高くても20℃、とりわけ好ましい態様においては高くても15℃である。
炭化水素源がプロパン/ブタン混合物である場合、カラムC4の底部の温度は、有利には少なくとも20℃、好ましくは少なくとも30℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも40℃である。この温度は、有利には高くても80℃、好ましくは高くても70℃、とりわけ好ましい態様においては高くても60℃である。
その後、カラムC4の底部から出る画分F4は、有利には、カラムC4'内での分離工程S4'に供して、2つの異なる画分、即ち、カラムC4'の頂部での画分BおよびカラムC4'の底部での画分Cに分離する。
カラムC4'は、有利には、ストリッピング区域および/または精留区域を含むカラムである。これら2つの区域が存在する場合、精留区域は、好ましくは、ストリッピング区域の上に位置する。
カラムC4'は、有利には、上記の2つの区域を含む蒸留カラムおよび上記2つの区域の1つのみを含むカラムから選択する。好ましくは、カラムC4'は、蒸留カラムである。
従って、工程S4'は、好ましくは、蒸留工程である。
カラムC4'は、有利には、例えば、少なくとも1基のリボイラーおよび少なくとも1基のコンデンサーのような関連補助装置を備えている。
上記の工程S4'は、有利には少なくとも15バール、好ましくは少なくとも20バール、とりわけ好ましい態様においては少なくとも25バールの圧力で実施する。工程S4'は、有利には高くとも40バール、好ましくは高くとも37バール、とりわけ好ましい態様においては高くとも35バールの圧力で実施する。
工程S4'を実施する温度は、カラムC4'の頂部において、有利には少なくとも-50℃、好ましくは少なくとも-40℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-30℃である。この温度は、カラムC4'の頂部において、有利には高くても0℃、好ましくは高くても-5℃、とりわけ好ましい態様においては高くても-10℃である。
カラムC4'の底部の温度は、少なくとも-20℃、好ましくは少なくとも-15℃、とりわけ好ましい態様においては少なくとも-10℃である。この温度は、有利には高くても20℃、好ましくは高くても15℃、とりわけ好ましい態様においては高くても10℃である。
本発明に従う方法においては、蒸留カラムの使用を説明するたびに、蒸留カラムは、プレート蒸留カラム、充填蒸留カラム、構造充填物を含む蒸留カラム、およびこれらの内容物の2以上を組合せた蒸留カラムから選択し得る。
本発明に従う方法においては、第1、第3および第4の実施態様が好ましい。第3および第4の実施態様はとりわけ好ましく、第3の実施態様は最も特段に好ましい。
塩素化反応は、有利には、FeCl3または他のルイス酸のような溶解した触媒を含有する液相(好ましくは、主としてDCE)中で実施する。有利には、この触媒をアルカリ金属塩化物のような共触媒と組合せることもできる。良好な結果をもたらす対は、FeCl3とLiClとの複合体(特許出願NL 6901398号に記載されているようなテトラクロロ鉄酸リチウム)である。
有利に使用するFeCl3の量は、液体原料のkg当り1〜10g程度のFeCl3である。FeCl3対LiClのモル比は、有利には、0.5〜2ほどである。
本発明に従う塩素化工程は、有利には、30〜150℃の温度で実施する。良好な結果は、圧力にかかわらず、沸騰温度未満の温度(冷却下塩素化)および沸騰温度自体(沸騰塩素化)の双方において得られた。
本発明に従う塩素化工程が冷却下塩素化である場合、良好な結果は、有利には50℃以上、好ましくは60℃以上であるが有利には80℃以下、好ましくは70℃以下の温度で、有利には1.5以上、好ましくは2以上の絶対バールであるが有利には20以下、好ましくは10以下、とりわけ好ましい態様においては6以下の絶対バールのガス相中の圧力により操作することによって得られる。
沸騰塩素化法がとりわけ好ましく、この方法は、必要に応じて、反応熱を有用に回収することを可能にする。この場合、反応は、有利には60℃以上、好ましくは90℃以上、とりわけ好ましい態様においては95℃以上であるが、有利には150℃以下、好ましくは135℃以上の温度で、有利には0.2以上、好ましくは0.5以上、とりわけ好ましい態様においては1.2以上、最も特段に好ましい態様においては1.5以上の絶対バールであるが有利には10以下、好ましくは6以下の絶対バールのガス相中の圧力によって生じる。
また、塩素化法は、ループ冷却下沸騰混合塩素化法でもあり得る。ループ冷却下沸騰混合塩素化法なる表現は、反応媒体の冷却を、例えば、反応媒中に浸漬した交換器により或いは交換器内で循環するループにより、少なくとも所定量のDCEをガス相中で生成させながら行なう方法を意味するものと理解されたい。有利には、反応温度および圧力を生成したDCEがガス相中に残り、熱量の残余を反応媒から交換器表面によって除去するように調整する。
さらに、塩素化工程は、有利には、塩素化有機液媒中で実施する。好ましくは、この塩素化有機液媒は、液体原液とも称し、主としてDCEからなる。
エチレンを含有する画分Aおよび塩素(それ自体、純粋なまたは希釈した)は、反応媒中に一緒にまたは別々に任意の既知の装置によって導入し得る。画分Aの部分圧を増大させ且つ画分Aの溶解(溶解は、多くの場合、プロセスの抑制進行を構成する)を容易にするためには、画分Aの別個の導入が有利であり得る。
塩素は、エチレンの大部分を転換するのに十分な量で添加し、過剰の転換しない塩素を添加する必要はない。使用する塩素/エチレン比は、好ましくは1.2〜0.8モル/モル、とりわけ好ましい態様においては、1.05〜0.95モル/モルである。
得られた塩素化生成物は、主としてDCEを、さらに、少量の1,1,2-トリクロロエタンのような副生成物および少量のエタンまたはメタンの塩素化生成物を含有する。塩素化反応器に由来する生成物の流れから得られたDCEの分離は、既知の方式に従って実施し、塩素化反応の熱の一般的活用を可能にする。
その後、未転換生成物(メタン、一酸化炭素、窒素、酸素および水素)を、有利には、初期混合物から出発する純粋エチレンの分離に必要であるよりも容易な分離に供する。
オキシ塩素化反応は、有利には、不活性支持体上に付着させた銅のような活性元素を含む触媒の存在下に実施する。不活性支持体は、有利には、アルミナ、シリカゲル、混合酸化物、クレー、および天然起原の他の支持体から選択する。アルミナが、好ましい不活性支持体を構成する。
有利には数的に少なくとも2個の、そのうちの1個が銅である活性元素を含む触媒が好ましい。銅以外の活性元素のうちでは、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、希土類金属類、並びにルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金および金からなる群の金属類を挙げることができる。以下の活性元素を含有する触媒は、とりわけ有益である:銅/マグネシウム/カリウム、銅/マグネシウム/ナトリウム、銅/マグネシウム/リチウム、銅/マグネシウム/セシウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/リチウム、銅/マグネシウム/カリウム/リチウムおよび銅/マグネシウム/セシウム/リチウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/カリウム、銅/マグネシウム/ナトリウム/セシウム、および銅/マグネシウム/カリウム/セシウム。特許出願EP-A 255 156号、EP-A 494 474号、EP-A-657 212号およびEP-A 657 213号(参考として本明細書に合体させる)に記載されている触媒は、最も特段に好ましい。
金属形で算出する銅含有量は、有利には30〜90g/触媒kg、好ましくは40〜80g/触媒kg、とりわけ好ましい態様においては50〜70g/触媒kgである。
金属形で算出するマグネシウム含有量は、有利には10〜30g/触媒kg、好ましくは12〜25g/触媒kg、とりわけ好ましい態様においては15〜20g/触媒kgである。
金属形で算出するアルカリ金属含有量は、有利には0.1〜30g/触媒kg、好ましくは0.5〜20g/触媒kg、とりわけ好ましい態様においては1〜15g/触媒kgである。
Cu:Mg:アルカリ金属の原子比は、有利には1:0.1〜2:0.05〜2、好ましくは1:0.2〜1.5:0.1〜1.5、とりわけ好ましい態様においては1:0.5〜1:0.15〜1である。
有利には25 m2/g〜300 m2/g、好ましくは50〜200 m2/g、とりわけ好ましい態様においては75〜175 m2/gの、窒素によりB.E.T.法により測定した比表面積を有する触媒は、とりわけ有利である。
上記触媒は、固定床または流動床内で使用し得る。この第2の選択肢が好ましい。オキシ塩素化法は、この反応において通常推奨されている条件範囲で利用し得る。温度は、有利には150〜300℃、好ましくは200〜275℃、最も好ましくは215〜255℃である。圧力は、有利には大気圧よりも高い。2〜10絶対バールの範囲において良好な結果が得られる。4〜7絶対バールの範囲が好ましい。この圧力は、通常、種々の操作速度において、反応器内で最適の滞留時間を得且つ一定の通過速度を維持するように調整し得る。通常の滞留時間は、1〜60秒、好ましくは10〜40秒である。
このオキシ塩素化用の酸素源は、空気、純酸素またはこれらの混合物、好ましくは純酸素であり得る。未転換試薬の容易な再循環を可能にする純酸素溶液が好ましい。
試薬類は、床中に、任意の既知の装置によって導入し得る。一般的には、安全性を理由として、酸素は他の試薬類と別個に導入するのが有利である。また、反応器を出るまたは反応器に再循環させるガス混合物は、検討する圧力および温度において燃焼性限界外に維持することが必要である。燃料の発火に対しては少な過ぎる酸素を含有するいわゆるリッチ混合物を維持することが好ましい。この点に関しては、水素の多量の存在(> 2容量%、好ましくは> 5容量%)は、この化合物の広範囲の燃焼性を考慮すると、不利益をなすであろう。
使用する塩化水素/酸素比は、有利には、3〜6モル/モルである。エチレン/塩化水素比は、有利には0.4〜0.6モル/モルである。
得られた塩素化生成物は、主としてDCEを、さらに、少量の1,1,2-トリクロロエタンのような副生成物を含有する。オキシ塩素化反応器に由来する生成物の流れから得られたDCEの分離は、既知の方式に従って実施する。オキシ塩素化反応の熱は、一般に、当該分離または任意の他の目的において使用し得る水蒸気の形で回収し得る。
その後、メタンおよびエタンのような未転換生成物を、初期混合物から出発する純粋エチレンの分離に必要であるよりは容易な分離に供する。
その後、エチレンの塩素化またはオキシ塩素化により得られたDCEは、VCに転換し得る。
従って、本発明は、VCの製造方法にも関する。この趣旨において、本発明は、本発明に従う方法によって得られたDCEを熱分解に供することを特徴とするVCの製造方法に関する。
上記熱分解を実施する条件は、当業者にとって既知である。この熱分解は、有利には、管状オーブン内でのガス相中の反応によって得られる。通常の熱分解温度は400〜600℃であり、好ましくは480℃〜540℃の範囲である。滞留時間は、有利には1〜60秒であり、好ましくは5〜25秒の範囲である。DCEの転換率は、有利には45〜75%に制限して、副生成物の形成およびオーブンのチューブ汚損を抑制する。任意の既知の装置を使用するその後の工程により、純粋VCを集め、塩化水素を好ましくはオキシ塩素化に対して品質向上させることは可能となる。精製後、有利には、未転換DCEを熱分解オーブンに搬送する。
さらに、本発明は、PVCの製造方法にも関する。この趣旨において、本発明は、本発明に従う方法によって得られたVCの重合によるPVCの製造方法に関する。
PVCの製造方法は、塊状、溶液または水性分散重合法であり得、好ましくは、該製造方法は、水性分散重合法である。
水性分散重合なる表現は、水性懸濁液中でのフリーラジカル重合並びに水性エマルジョン中でのフリーラジカル重合および水性ミクロ懸濁液中での重合を意味するものと理解されたい。
水性懸濁液中でのフリーラジカル重合なる表現は、水性媒質中で分散剤および油溶性フリーラジカル開始剤の存在下に行なう任意のフリーラジカル重合法を意味するものと理解されたい。
水性エマルジョン中でのフリーラジカル重合なる表現は、水性媒質中で乳化剤および水溶性フリーラジカル開始剤の存在下に行なう任意のフリーラジカル重合法を意味するものと理解されたい。
均質化水性分散液中での重合とも称する水性ミクロ懸濁重合なる表現は、油溶性開始剤を使用し且つモノマーの液滴エマルジョンを強力な機械的撹拌および乳化剤の存在によって調製する、任意のフリーラジカル重合法を意味するものと理解されたい。
本発明に従うDCEの製造方法は、それぞれが塩素化反応およびオキシ塩素化反応に良好に適した2つの異なるエチレン画分を使用する利点を有する。とりわけ、本発明に従う方法は、オキシ塩素化反応において水素で僅かに汚染されたエチレン画分を使用し、このことがあまり高くないコストにあるという利点を有する。
この方法のもう1つの利点は、この方法がDCEの熱分解においてある種の抑制に一般的に関与する少なくとも3個の炭素原子を含む化合物を画分Cによって分離することを可能にすることである。この抑制は、1,2-ジクロロプロパンおよびモノクロロプロペンのような誘導体の形成に基づく。これらの誘導体は、DCEから完全に分離することは困難である。これら誘導体の安定なアリル基形成の容易性が、フリーラジカル経路によって生じるDCEの熱分解に対するこれら誘導体の強力な抑制効果を説明している。さらにまた、3個の炭素原子を含有しより重質であるこれらの副生成物の形成は、オキシ塩素化および塩素化中の試薬類の不必要な消費の構成要素となるであろうし、破壊のためのコストももたらすであろう。さらにまた、これらの重質化合物は、カラムおよび蒸発器の汚損にも寄与する。
本発明に従う方法のもう1つの利点は、本発明に従う方法により、同じ工業的立地において、炭化水素源から製造したモノマーから出発して得られるポリマーまでの完全に統合されたプロセスを所有することが可能になることである。
本発明に従う方法の最後の利点は、本発明に従う方法が、特許請求の範囲において定義するような各画分の分離条件を修正することによって、例えば、イソシアネート類の製造用装置のような他の製造からの外部塩化水素源を品質向上させるのに有利である状況に取り組むことを可能にすることである。逆に、塩素化に対比してオキシ塩素化部分の低減をもたらす、塩化水素の有利な市場状況に出会い得る。
本発明に従う方法の第1の実施態様を、本説明に付随する図面を参照して、以下に具体的に説明する。この図面は、本発明に従うDCEの製造方法の1つの実施態様を図式的に示す図1からなる。
炭化水素源のクラッキングに由来するエチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物1を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラムである主カラム2に導入し、そこで、混合物1を、3つの異なる画分、即ち、カラム2の頂部から出て、エチレンよりも軽質の化合物、とりわけ、メタン、水素、窒素、酸素および一酸化炭素に富み、且つ塩素化に搬送する画分3;カラム2の底部から出る画分4;およびカラム2の側部から排出する画分5に分離する。その後、画分5を、リボイラーを備えたストリッピングカラムである補助カラム6に搬送し、該画分から、極めて低含有量の水素に特徴を有する画分7を抽出し、該画分をオキシ塩素化に搬送する。エチレンよりも揮発性の不純物を高濃度で含む流れ8の形の画分5の残りは、カラム2に搬送する。
本発明に従う方法の第2の実施態様を、本説明に付随する図面を参照して、以下に具体的に説明する。この図面は、本発明に従うDCEの製造方法の1つの実施態様を図式的に示す図2からなる。
炭化水素源のクラッキングに由来するエチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物1を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラムである主カラム2に導入し、そこで、混合物1を、2つの異なる画分、即ち、カラム2の頂部での画分3およびカラム2の底部での画分4に分離する。
その後、画分3を、コンデンサーを備えた吸収カラム5に搬送する。脱着カラム6からの洗浄剤を、交換器8およびポンプ9のそれぞれにおいて冷却し圧力下に晒した後に、導管7により吸収カラム5に導入する。新鮮洗浄剤は、導管10によりカラム6からの洗浄剤に添加する。
カラム5を通過した後、画分3を、カラム5の頂部から出る画分11およびカラム5の底部から出る画分12に分離する。エチレンよりも軽質の化合物、とりわけ、メタン、水素、窒素、酸素および一酸化炭素に富む画分11を、エチレンの塩素化用装置に搬送する。
エチレンに富むDCEを含む画分12を、交換器13内で加熱した後に、脱着カラム6に導入する。
底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた脱着カラム6内を通過した後、画分12を、カラム6の頂部から出る画分14およびカラム6の底部から出る画分15に分離する。極めて低含有量の水素に特徴を有する画分14を、エチレンのオキシ塩素化用の装置に搬送する。主としてDCEを含む画分15を、上記で説明するようにして、導管7によりカラム5に搬送する。
交換器8と13は、エネルギー節減目的で連結させている。
本発明に従う方法の第3の実施態様を、本説明に付随する図面を参照して、以下に具体的に説明する。この図面は、本発明に従うDCEの製造方法の1つの実施態様を図式的に示す図3からなる。
炭化水素源のクラッキングに由来するエチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物1を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラムである主カラム2に導入し、そこで、混合物1を、2つの異なる画分、即ち、カラム2の頂部での画分3およびカラム2の底部での画分4に分離する。
その後、画分3を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラム5に搬送する。
カラム5を通過した後、画分3を、カラム5の頂部から出る画分6およびカラム5の底部から出る画分7に分離する。
エチレンよりも軽質の化合物、とりわけ、メタン、水素、窒素、酸素および一酸化炭素に富む画分6を、エチレンの塩素化用装置に搬送する。
極めて低含有量の水素に特徴を有する画分7を、エチレンのオキシ塩素化用の装置に搬送する。
本発明に従う方法の第4の実施態様を、本説明に付随する図面を参照して、以下に具体的に説明する。この図面は、本発明に従うDCEの製造方法の1つの実施態様を図式的に示す図4からなる。
炭化水素源のクラッキングに由来するエチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物1を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラムである主カラム2に導入し、そこで、混合物1を、2つの異なる画分、即ち、カラム2の頂部での画分3およびカラム2の底部での画分4に分離する。
エチレンよりも軽質の化合物、とりわけ、メタン、水素、窒素、酸素および一酸化炭素に富む画分3を、エチレンの塩素化用装置に搬送する。
その後、画分4を、底部にリボイラーをさらに頂部にコンデンサーを備えた蒸留カラム5に搬送する。
カラム5を通過した後、画分4を、カラム5の頂部から出る画分6およびカラム5の底部から出る画分7に分離する。
極めて低含有量の水素に特徴を有する画分6を、エチレンのオキシ塩素化用の装置に搬送する。
本発明に従うDCEの製造方法の第1の実施態様を図式的に示す。 本発明に従うDCEの製造方法の第2の実施態様を図式的に示す。 本発明に従うDCEの製造方法の第3の実施態様を図式的に示す。 本発明に従うDCEの製造方法の第4の実施態様を図式的に示す。
符号の説明
1 エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物
2 主カラム
3 画分3
4 画分4
5 画分5(図1)、吸収カラム(図2)、蒸留カラム(図3及び図4)
6 補助カラム(図1)、脱着カラム(図2)、画分6(図3及び図4)
7 画分7(図1、図3及び図4)、導管(図2)
8 流(図1)、交換器(図2)
9 ポンプ
10 導管
11 画分11
12 画分12
13 交換器
14 画分14
15 画分15

Claims (12)

  1. 下記の工程に従うことを特徴とする、炭化水素源から出発する1,2-ジクロロエタンの製造方法:
    a) 炭化水素源をクラッキングに供して、エチレンおよび他の成分を含有する生成物の混合物を調製する工程;
    b) 前記生成物の混合物を、エチレンよりも軽質の化合物に富みエチレンの1部を含有する画分(画分A)、エチレンに富む画分(画分B)、および重質画分(画分C)に分離する工程;
    c) 画分Aを塩素化反応器に、画分Bをオキシ塩素化反応器に搬送して、これらの反応器において、画分AおよびB中に存在する殆どのエチレンを1,2-ジクロロエタンに転換する工程;
    d) 得られた1,2-ジクロロエタンを、前記塩素化およびオキシ塩素化反応器に由来する生成物流から分離する工程。
  2. 前記炭化水素源を、ナフサ、ガスオイル、天然ガス液、エタン、プロパン、ブタン、イソブタンおよびこれらの混合物から選択する、請求項1記載の方法。
  3. 前記炭化水素源を、エタン、プロパン、ブタン、およびプロパン/ブタン混合物から選択する、請求項1および2のいずれか1記載の方法。
  4. 工程a)に由来するエチレンおよび他の成分を含有する前記生成物の混合物が、水素、メタン、2〜7個の炭素原子を含む化合物、一酸化炭素、窒素および酸素を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 画分Bが、画分Bの総容量に対して40容量%〜99.5容量%のエチレンを含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 画分Aが、画分Bのエチレン容量含有量の10%〜90%を示すようなエチレン容量含有量を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 工程b)が、下記の工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法:
    ‐前記生成物の混合物を、主カラムC1内で、カラムC1の頂部で画分Aに、カラムC1の底部で画分Cに、そして、主カラムC1の側部から排出する画分F1に分離することからなる第1の分離工程S1;および、
    ‐画分F1を、カラムC1に搬送する画分F1'、および画分Bに分離することからなる第2の分離工程S1'。
  8. 工程b)が、下記の工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法:
    ‐前記生成物の混合物を、主カラムC2内で、カラムC2の頂部で画分F2に、そして、カラムC2の底部で画分Cに分離することからなる第1の分離工程S2;
    ‐画分F2を画分Aおよび画分F2'に分離することからなる第2の分離工程S2';および、
    ‐画分F2'を画分Bおよび画分F2''に分離することからなる第3の分離工程S2''。
  9. 工程b)が、下記の工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法:
    ‐前記生成物の混合物を、主カラムC3内で、カラムC3の頂部で画分F3に、そして、カラムC3の底部で画分Cに分離することからなる第1の分離工程S3;及び
    ‐画分F3を、カラムC3'内で、カラムC3'の頂部で画分Aに、そして、カラムC3'の底部で画分Bに分離することからなる第2の分離工程S3'。
  10. 工程b)が、下記の工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法:
    ‐前記生成物の混合物を、主カラムC4内で、カラムC4の頂部で画分Aに、そして、カラムC4の底部で画分F4に分離することからなる第1の分離工程S4;および、
    ‐画分F4を、カラムC4'内で、カラムC4'の頂部で画分Bに、そして、カラムC4'の底部で画分Cに分離することからなる第2の分離工程S4'。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の方法によって得られた1,2-ジクロロエタンを熱分解に供することを特徴とする、塩化ビニルの製造方法。
  12. 請求項11記載の方法によって得られた塩化ビニルの重合による、ポリ塩化ビニルの製造方法。
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