JP2001515152A5 - - Google Patents

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JP2001515152A5
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【書類名】 明細書
【発明の名称】 繊維構造体及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2種類の複数の微小領域を有する単一層の繊維ウエブであって、該ウエブが、
繊維結合物質で結された繊維によって形成された第1の複数の微小領域と、
前記繊維結合物質で連結されていない繊維によって形成された第2の複数の微小領域とを有し、好ましくは前記繊維結合物質がヘミセルロース、リグニン、高分子抽出物、及びそれらを組合せた物からなる群から選択されるウエブ。
【請求項2】
前記繊維結合物質で連結された前記繊維が本来的に前記繊維結合物質を有する請求項1に記載のウエブ。
【請求項3】
前記第1の複数の微小領域が連続し、巨視的に単一面で、かつ模様付き網状構造域からなり、前記第2の複数の微小領域が複数の隔離されたドームを有し、全ての前記ドームが領域全体に分散され、前記網状構造域によって取り囲まれて相互に隔離される、請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のウエブ。
【請求項4】
前記第1の複数の微小領域が模様付きの複数の突出部を有し、前記第2の複数の微小領域が連続し、かつ模様付きの域からなる請求項1、請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載のウエブ。
【請求項5】
少なくとも,繊維結合物質を用いて連結された繊維によって形成された第1の複数の微小領域と、第2の複数の微小領域とを有する単一層の繊維ウエブを製造する方法であって、
(a) 繊維結合物質と水を有する繊維ウエブを準備する工程と;
(b) X−Y面を形成するウエブ側表面と、前記ウエブ側表面に対向する裏面側表面と、前記X−Y面に対して直角な方向とを有し、巨視的に単一な面の抄紙ベルトを準備する工程と;
(c) 前記繊維ウエブを前記抄紙ベルトの前記ウエブ側表面に堆積させる工程と;
(d) 前記繊維性ウエブの少なくとも選択された部分を加熱し、それによって前記選択された部分の繊維結合物質を柔軟にする工程と;
(e) 少なくとも前記選択された部分に圧力を加え、それによって、前記選択された部分の前記繊維結合物質が前記選択された部分で流動化して、相互に並列に隣接した前記繊維を連結する工程と;
(f) 繊維結合物質を固定して前記選択された部分で連結されている前記繊維の間に繊維結合を生じさせ、それによって、前記繊維ウエブの前記選択された部分から前記第1の複数の微小域を形成する工程と、を有する単一層の繊維ウエブを製造する方法。
【請求項6】
さらに、前記繊維結合物質を前記ウエブの少なくとも選択された部分に堆積させる工程を有し、前記工程が前記ウエブの少なくとも選択された部分の加熱工程の前に実施される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記繊維結合物質を固定し、前記選択された部分に前記繊維結合を生じさせる工程が、前記繊維ウエブの少なくとも前記選択された部分を好ましくは70゜C未満の温度で少なくとも70%の濃度に乾燥する工程と、前記繊維ウエブの少なくとも前記選択された部分を冷却する工程と、前記繊維ウエブの少なくとも前記選択された部分を前記圧力から解放する工程、又は、これらの工程を任意に組合せた工程とからなる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記繊維ウエブの少なくとも前記選択された部分に圧力を加える前記工程が前記繊維ウエブと前記抄紙ベルトを第1圧部材と該第1圧部材に対向する第2加圧部材との間で加圧する工程からなり、前記第1圧部材及び第2圧部材がそれぞれ第1圧面及び第2圧面を有し、前記第1圧面及び第2圧面が前記X−Y面に平行であって相互に前記Z方向に対向し、前記繊維ウエブと前記抄紙ベルトが前記第1圧面と第2圧面の間に介在し、前記第1圧面が前記繊維ウエブに接触し、かつ、前記第2圧面が前記抄紙ベルトの裏側の面に接触し、前記第1圧部材及び第2圧部材が相互に前記Z方向に圧され、前記第1圧面が好ましくは巨視的に単一面な模様付き領域を有し、より好ましくは連続な網状構造域を有してなる請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1圧面が加圧用ベルトを有してなる請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1圧面がヤンキー乾燥機のドラムの表面を有してなる請求項8に記載の方法。
【請求項11】
繊維を有すると共に、繊維結合物質を用いて連結される前記繊維を含む、少なくとも第1の複数の微小領域と前記繊維結合物質を用いて連結されていない繊維を含む第2の複数の微小領域とを有する単一層の繊維ウエブを製造する方法であって、該方法が、
(a) 前記繊維を準備する工程と;
(b) X−Y面を形成するウエブ側表面と、前記ウエブ側表面に対向する裏面側表面と、前記X−Y面に対して直角なZ方向とを有する巨視的に単一な面の抄紙ベルトを準備する工程と、前記抄紙ベルトが好ましくは前記抄紙ベルトの前記ウエブ側表面と前記裏側の面の間在する偏向用導管を有し、前記偏向用導管がウエブ側開口部を有
(c) 前記繊維結合物質を準備する工程と;
(d) 前記繊維ウエブと前記繊維結合物質を前記抄紙ベルトの前記ウエブ側表面に堆積させて前記繊維結合物質を有する繊維ウエブを形成する工程と;
(e) 前記ウエブの少なくとも選択された部分を加熱して前記選択された部分の前記繊維結合物質を柔軟にする工程と;
(f) 前記少なくとも選択された部分にZ方向に圧力を加え、それによって、前記繊維性ウエブの前記選択された部分の密度を上げると共に、前記選択された部分の繊維結合物質を流動化させ、かつ前記選択された部分の中で相互に並列に隣接している前記繊維を連結する工程と;
(g) 前記繊維結合物質を固定化して前記選択された部分で連結されている前記繊維の間に繊維結合を生じさせ、それによって、前記選択された部分から前記第1の複数の微小域を形成する工程と;を有する単一層の繊維ウエブを製造する方法。
【請求項12】
前記ベルトのウエブ側表面前記繊維性ウエブの第1の部分を一方、前記繊維性ウエブの第2の部分を前記偏向用導管の中に偏向するように流体圧力差を前記ウエブに加える工程を有し、前記ウエブに流体圧力差を加える工程が加熱工程の前に実施される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記繊維結合物質がヘミセルロース、リグニン、高分子抽出物、及びそれらを組合せた物からなる群から選択される請求項5、11及び12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
差異のある微小域を有する単一層の繊維ウエブを製造する装置であって、該装置が、
第1圧面を有する第1圧部材と;
第2加圧面を有する第2圧部材、前記第1圧面と第2圧面が相互に平行に対向し、前記第1圧面と第2圧面が抄紙ベルトと共に繊維ウエブを受け入れることができ、前記繊維ウエブが繊維結合物質を有し、前記繊維ウエブと前記抄紙ベルトが前記第1圧面と第2圧面の間に置かれて前記第1圧面が前記繊維ウエブに接触可能であり、かつ、前記第2圧面が前記抄紙ベルトに接触可能であり
前記繊維ウエブの少なくとも選択された部分に熱を加えて前記選択された部分の前記繊維結合物質を柔軟にする手段と;
前記繊維ウエブを前記抄紙ベルトと共に前記第1部材と第2圧部材の間で予め定めた時間加圧して前記繊維結合物質を前記繊維ウエブの選択された部分で流動させ、それによって前記繊維ウエブの繊維を前記選択された部分で連結して少なくとも第1の複数の微小域と第2の複数の微小域を形成する手段と、前記第1の複数の微小域が前記第1の複数の微小域の中の前記繊維結合物質で連結された前記繊維を有し、かつ、前記第2の複数の微小域が前記第2の複数の微小域の前記繊維結合物質で連結されていない前記繊維を有し、前記第1圧面が好ましくは巨視的に単一面で模様のある領域を有し、より好ましくは連続した網状構造体領域を有し、
を有してなる装置。
【請求項15】
前記第1圧面と前記第2圧面との間に温度差を生じさせるための手段を有し、前記第1圧面の温度が前記第2圧面の温度より高い請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記繊維結合物質がヘミセルロース、リグニン、高分子抽出物、及びそれらを組合せた物からなる群から選択される請求項14及び15のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
(発明の分野)
本発明は強く、柔軟で、吸収性のある繊維ウエブを製造する方法に関する。より詳細には本発明は、繊維結合剤で相互に連結された繊維によって形成された微小域を有する繊維ウエブに関する。
【0002】
(本発明の背景)
繊維製品は種々の目的に使用される。紙タオル、顔用ティシュ、トイレット用ティシュ、あるいはこれらに類似する物は工業化された現代社会では絶えず使用される。この様な繊維製品に対する大きい需要は、紙製品を含めて、その改良品に対する需要を創出してきた。もしも紙タオル、顔用ティシュ、トイレット用ティシュあるいはそれらの類似物等のような紙製品が意図された仕事を行って広く受け入れられた場合には、その製品はある種の物理的特徴を有しているに違いない。その重要な特徴には強度、柔軟性及び吸収性がある。
【0003】
強度は繊維ウエブが使用の際にその物理的一体性を保持し得る能力である。
【0004】
柔軟性は、消費者が繊維製品を意図した目的に使用する際に、その消費者が心地よいと感じる接触感である。
【0005】
吸収性は繊維製品の流体、特に水や水溶液や分散液、を吸収して保持する特徴である。重要なものは所与の量の製品の流体保持量の絶対値だけでなく、その製品の流体を吸収する速度も重要である。
【0006】
本発明の出願人が最近製造した繊維構造体は、密度及び/又は坪量の差によって形成された多数の微小域を含んでいる。より典型的な密度差のあるセルロース系構造体は、先ず最初に、モールディング・ベルトと協働する湿潤ウエブに真空圧を加え、それによって一部の抄紙繊維を偏向させて低密度域を生じさせ、次に、偏向されなかった抄紙繊維を有するウエブ部分固い表面、例えばヤンキー乾燥機のドライヤー等、に押圧して、高密度域を生じさせることによって作り出される。この様なセルロース構造体の高密度の微小域は強度を生じさせ、それに対して低密度の微小域は柔軟性と吸収性に貢献する。
【0007】
この様な密度の異なるセルロース系構造体は、強化構造体と樹脂製枠組み構造体を有する空気通気式乾燥用抄紙ベルトを用いて製造することが出来、このベルトは1985年4月30日発行のジョンソン(Johnson)他の米国特許第4,514,345号明細書、1985年7月9日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、1985年7月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,480号明細書、1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,637,859号明細書、1994年8月2日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第5,334,289号明細書に記載されている。これらの特許明細書は参照によって本明細書に取り込まれている。
【0008】
繊維ウエブの強度と密度の関係は十分に確立されている。それ故に、高密度の繊維ウエブを製造するための努力がなされてきた。この様な一つの方法は
CONDEBELT(登録商標)技術として公知であり、1978年9月12日発行の米国特許第4,112,586号明細書、1985年3月26日に同日発行の米国特許第4,506,456号明細書及び米国特許第4,506,457号明細書、1990年2月13日発行の米国特許第4,899,461号明細書、1990年6月12日発行の米国特許第4,32,139号明細書、1997年1月21日発行の米国特許第5,594,997号明細書(これらの米国特許明細書は全てレチネン(Lehtinen)のもの)に記載され、更に1986年11月18日発行のレチネン(Lehtinen)他の米国特許第4,622,758号明細書、1990年9月25日発行のラウタコルピ(Rautako−rpi)他の米国特許第4,958,444号明細書に記載されている。以上の特許明細書は全てバルメット(Valmet社に譲渡されており、参照によって本明細書に取り込まれる。このコンデベルト(CONDEBELT(登録商標)技術はウエブ乾燥用の1対の移動式無端形帯状部材を使用し、このウエブが押圧され、かつ、この帯状部材の間でこの帯状部材に平行に移動する。この帯状部材は異なる温度を有する。温度勾配は相対的に加熱される側から水を送り出し、この水が相対的に冷やされる側にあるファブリックの内部に凝縮する。温度と圧力とウエブの保有する湿度と滞留時間との組合せが、このウエブの抄紙用繊維に含有されているヘミセルロースとリグニンを柔軟かつ流動的にし、それによって抄紙用繊維を相互に連させると共に溶する。
【0009】
このコンデベルト(CONDEBELT(登録商標)技術は包装の要求に適した高密度で強度の大きいペーパーを製造することは出来るが、この方法は強いと同時に柔軟な繊維製品、例えば顔用ティシュ、ペーパー・タオル、ナプキン、トイレット・ティシュ、及びこれらの類似物等のようなものを製造するためには適当でない。
【0010】
それ故に、本発明の目的は少なくとも2つの微小領域、即ち繊維結合物質によって連結された繊維によって形成された微小領域と、繊維結合物質によって連結されていない微小領域とを有し、強くて柔軟でかつ吸収性を有する繊維構造体を製造するための方法を提供することにある。本発明の他の目的は繊維結合物質によって連結された繊維からなる複数の微小領域を有する繊維構造体を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的はこの様な繊維構造体を製造するための装置を提供することにある。
【0012】
(発明の要旨)
1層の繊維ウエブは少なくとも2つの複数の微小領域を有し、この複数の微小領域は好ましくは非ランダムに配置されて模様を反復するもの、即ち第1の複数の微小領域と第2の複数の微小領域とを有する。この第1の複数の微小領域は繊維を有し、この繊維は第1の複数の微小領域の中繊維結合物質によって連結されている。第2の複数の微小領域は繊維を有し、この繊維は第2の複数の微小領域の中繊維結合物質によって連結されていない。この繊維結合物質は、ヘミセルロース、リグニン、抽出物質及びこれらを組合せた物からなる群から選択されるのが好ましい。この繊維結合物質は本来的に繊維に含まれている。代替的又は付加的に、この繊維結合物質は、本発明のウエブを製造するための方法の一部として繊維又は繊維ウエブに加えてもよい。第1の複数の微小領域の中の繊維は、第1の複数の微小領域を有するウエブの選択された部分で繊維結合する、即ち繊維結合物質の柔軟化流動化、及びその後の固化(以下、不動化とも称する。)の工程によって相互に結合される。
【0013】
一つの好ましい実施例では、第1の複数の微小領域が、本質的に連続であると共に巨視的に単一面の型模様付きの網状構造を有し、第2の複数の微小領域が、全体的に分散され、網状構造域に囲まれると共に相互に隔絶している複数の独立ドームを含む。第2の複数の微小領域が、本質的に連続であると共に型模様付きの網状構造域を有することがあり、かつ、第1の複数の微小領域が網状構造域に取り囲まれると共にに分散された複数の独立のナックルを有することがある
【0014】
本発明の方法の概念では、単一の層の繊維ウエブを製造する方法は次の工程、即ち:
繊維結合物質と水を有する繊維ウエブを準備する工程と;
ウエブ側表面とこのウエブ側表面の反対側の裏面側表面とを有する、巨視的に単一な面の帯状部材を準備し、この帯状部材に繊維性ウエブを堆積させる工程と;
ウエブの少なくとも選択された部分を、このウエブの選択された部分に含まれている繊維結合物質を軟らかくするに充分な時間と温度加熱する工程と;
このウエブの少なくとも選択された部分に圧力を加え、それによって、この選択された部分の中の繊維結合物質を流動する状態にし、かつ、この選択された部分で相互に隣接するセルロース系繊維を連結させる工程と;
繊維結合物質を化し、それによって、この選択された部分で連結している繊維の間に繊維結合を生じさせて、そのウエブの選択された部分から第1の複数の微小域を形成する工程とを有する。
【0015】
この繊維結合物質を不動化する工程は、以下の工程、即ち、このウエブの少なくとも選択された部分を乾燥する工程;このウエブの少なくとも選択された部分を冷却する工程;このウエブの選択された部分の圧力を除去する工程の何れか1つ、又は組合せによって具現化することが出来る。
【0016】
加工(以下押圧とも称する。)工程は、第1押圧部材と第2押圧部材との間で相互に対面している抄紙ベルトと連合体になったウエブを押圧し、この第1押圧部材と第2押圧部材を相互に向かい合う方向に押圧することによって具現化することが出来る。この第1押圧部材は第1押圧面を有し;第2押圧部材は第2押圧面を有する。これらの押圧面は相互に平行で、かつ、相互に対面している。ウエブと抄紙ベルトは第1押圧面と第2押圧面の間にあり、したがって第1押圧面はウエブに接触し、第2押圧面は抄紙ベルトの裏側の表面に接触する。この第1押圧面は、好ましくは、本的に連続網状構造域を有する。
【0017】
この方法は、このウエブの少なくとも選択された部分かその中、あるいはこのウエブを形成している繊維かその中に、繊維結合物質を堆積させる工程を有していても差し支えない
偏向用導管を有する流体透過性ベルトを本発明の方法に利用する場合には、その工程は更にウエブに流体圧力差を加える工程、例えばウエブの第1部分をベルトのウエブ側表面に残すが、このウエブの第2部分を偏向用導管の中に偏向させる等の工程を有していても差し支えない。後者の場合、好ましくは、ベルトのウエブ側表面は本的に連続なウエブ側網状構造を有し、この網状構造が偏向用導管のウエブ側開口部を画定する。
【0018】
(本発明の詳細な説明)
本発明の抄紙方法は多数の工程又は操作を有し、これらの工程は後述するように概ね時系列で行われる。しかしながら、ここで理解すべきは、以下に説明する工程が本発明を読者に容易に理解してもらえるようにすることを意図したものであり、本発明がこの工程の数又は配置よって実施される方法のみに限定されものではないということである。これについて注意すべきことは、以下に述べる工程の少なくとも幾つかの工程を同時に実施出来るように組合せることが可能であり、場合によっては好ましくさえあるという点である。これと同様に以下の工程を、本発明の範囲を逸脱することなく2つ又はそれ以上に分離することが可能である。図1及び図1Aは本発明の連続抄紙方法の2つの実施例を簡潔かつ模式的に表したものである。
【0019】
本発明の方法の第1工程は、繊維結合物質を有する繊維ウエブ10の供給である。この用語「繊維ウエブ」は本明細書に使用するときには、セルロース系繊維、合成繊維、又はそれらの任意の組合せ物を有する任意のウエブを含めている。この繊維ウエブ10は、例えば伝統的な方法や空気通気乾燥法などの従来公知の工程を用いて製造しても差し支えないが、これらの方法に限定されるものではない。本明細書に使用するときには、符号10を付した繊維ウエブは本発明の方法に供せられるウエブであり、符号10´を付した繊維ウエブは本発明の方法によって製造された完成品である。本明細書に使用するときには、繊維ウエブ10及び繊維ウエブ10´を構成する任意又は全ての繊維には参照符号100を付与する。適当な繊維100はリサイクルされ、又は第二の抄紙繊維を含んでも良く、更に同様にバージン抄紙繊維を含んでも差し支えない。この様な繊維は広葉樹材繊維、針葉樹材繊維、及び、非木材繊維を有しても差し支えない。
【0020】
繊維ウエブ10を準備する工程は、この様な繊維性ウエブ10を形成する工程を先行させても差し支えない。当業者は繊維ウエブ10を形成することが複数の繊維100を準備することを含んでも良いことを容易に理解するであろう。典型的な工程では、複数の繊維100は好ましくは流体担体の中に懸濁している。より好ましくは複数の繊維100はこの繊維100の水性分散液を有する。この繊維100の水性分散液を調する為の装置は従来公知であり、それ故、図1と図2に示していない。この繊維100の水性分散液はヘッド・ボックス15に供給することが出来る。1つのヘッド・ボックスを図1と図2に示す。しかしながら、本発明の方法の代替的配置では、複数のヘッド・ボックスを存在させても良いことは理解されるであろう。繊維の水性分散液を調するためのヘッド・ボックスと装置は、典型的なものが1976年11月30日発行のモルガン(Morgan)及びリッチ(Rich)の米国特許第3,994,771号明細書に譲渡され、参照によって本明細書に取り込まれている。抄紙繊維の水性分散液の調及びこの様な抄紙繊維の水性分散液の特徴は1985年7月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,480号明細書に記載され、参照によって本明細書に取り込まれている。
【0021】
本発明に基づいて、繊維ウエブ10は繊維結合物質を有する。本明細書に使用するときには、用語「繊維結合物質」は、繊維ウエブ10の繊維100を、その繊維の間に繊維結合を生じさせるような湿度、温度、圧力、及び時間の条件の下で、連結し得る材料を意味する。ウエブ10の選択された部分の中で繊維100が繊維結合物質によって結合されており、このウエブ10の選択された部分はウエブ10´の第1の複数の独立した微小域を形成し、この微小域が繊維10´の残余の微小域と異なるのは、残余の微小域が繊維結合物質によって結合されていない繊維100を有するという点である。本明細書の好ましい繊維結合物質は、リグニン、ヘミセルロース、抽出、及び、これらを任意に組合せた物である。他のタイプの繊維結合物質を必要に応じて使用しても差し支えない。欧州特許出願EP0616074A1公開明細書は、湿潤押圧し、その繊維に湿潤強力樹脂を加える方法によって形成されたシート状のペーパーを開示している。
【0022】
抄紙業界において周知の様に、典型的には、抄紙に使用する木材は本来的にセルロース(約45%)、ヘミセルロース(約25-35%)、リグニン(約21-25%)、エキス(約2-8%)を有する。G.A.スム−ク(G.A.Smook)の著書「 Handbook for Pulp & Paper Technologists」,第4刷、TAPPI,1987年の第6‐7頁は、参照によって本明細書に取り込まれている。ヘミセルロースは六糖類(グルコース、マンノース、及び、ガラクトース)及び五糖類(キシロース、及び、アラビノース)の重合物である。前掲書の第5頁に、リグニンが無定形で大きく重合した物質で、これが繊維の外層を構成すると記載されている。前掲書の第6頁には、抽出物が自然界に存在する各種の誘導物、例えばレジン酸、脂肪酸、テルぺノイド化合物、及び、アルコールであると記載されている。前掲書に、リグニン、ヘミセルロース、及びエキスは、典型的にはセルロース系繊維の一部分であるが、複数の抄紙用セルロース系繊維又はウエブに、必要に応じて、ウエブ製造法の一部として独立に加えても差し支えない。
【0023】
パルプ製造のための木材の機械的、及び/又は化学的処理の結果としてリグニン、ヘミセルロース、及びエキスが部分的に抄紙用繊維から取り除かれる。繊維が抄紙工程に持ち込まれたときに、セルロースの水酸基が水素結合によって連結されると考えられる。Smookの前掲書の第8頁参照。それ故にリグニンを殆んど除去することは、実質的に殆んど全てのヘミセルロースが残っていても、概ね望ましい存在と見られ、その理由は、リグニンを除去すれば、繊維100の繊維間結合の形成能力を、製造されるウエブの吸収性を増加させるのと同様に増加させるからである。「叩解」又は「リファイニング」の工程は、一次繊維壁の除去を生じさせるものであるが、繊維の可撓性の増大と同様に、繊維の吸収性の増大をも支援する(前掲書の第7頁)。パルプに生来的に含まれている繊維結合物質が木材の機械的又は化学的処理の際に抄紙用繊維からある程度除されるが、この抄紙用繊維には化学処理の後でさえも繊維結合物質が未だ部分的に残留している。本発明は繊維結合物質の長所を活かして使用することが出来、この繊維結合物質は生来的に木材パルプに含まれ、伝統的に抄紙工程には好ましくないものと見られてきたものである。
【0024】
代替的又は付加的に、繊維結合物質は、本発明の抄紙工程の際に、繊維100に独立に補給されて繊維ウエブ10に加えられるか、又は繊維ウエブ10の形成前に繊維100に加えられる。繊維結合物質を、繊維ウエブ10上及び/又はその中、又は繊維100上及び/又はその中に独立に堆積させるのは好ましいことであり、繊維100を有する繊維ウエブ10の製造工程においては必要でさえあって、この繊維100は生来的に充分な量の繊維結合物質を含有しないか、あるいは例えば合成繊維のような繊維結合物質を全く含有しないものである。
繊維結合物質は、繊維ウエブ10上及び/又はその中、又は繊維100上及び/又はその中に、実質的に純粋な化合物の形で、独立に堆積させても差し支えない。代替的に繊維結合物質は、繊維結合物質を含有するセルロース系繊維の形で堆積させても差し支えない。
【0025】
次の工程は巨視的に単一面のウエブ製造用ベルト20の準備である。本明細書に使用するときには、「ウエブ製造用ベルト20」又は簡単に「ベルト20」という用語は、フォーミング・ベルト20aとモールド用ベルト20bの総称であり、この両ベルトを図1及び図2に好ましい無端ベルトの形で示す。本発明はフォーミング・ベルト20aとしてもモールド用ベルト20bとしても機能する単一のベルト20を使用して差し支えない(この実施例は本発明の図に示していないが当業者は容易に想到し得るであろう)。しかしながら、分離したベルト20aとベルト20bを使用するのは好ましいことである。当業者は本発明が2つ以上のベルト、例えばフォーミング・ベルト20aとモールド用ベルト20bから分離した乾燥用ベルト(図示せず)を使用しても差し支えないことを容易に理解し得るであろう。図1‐図3A及び図5に示すように、ベルト20はX−Y面を定義する横幅の広い面21、この横幅の広い面21の反対側の裏側の面22、及びX−Y面に直角なZ方向を有する。
【0026】
このベルト20は1985年4月30日発行のジョンソン(Johnson)他の米国特許第4,514,345号明細書、1985年7月9日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、1985年7月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,480号明細書、1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,637,859号明細書、1994年8月2日発行のトロクハン他(Trokhan)の米国特許第5,334,289号明細書、1994年8月2日発行のエイヤース(Ayers)他の米国特許第5,628,876号明細書に記載され、これらの特許明細書は参照によって本明細書に取り込まれている。
【0027】
ベルト20の実施例を図5に示す。1980年12月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,239,065号明細書は、参照によって本明細書に取り込まれているが、このタイプのベルト20を開示しており、このベルト20は本発明に使用することが出来る。上述のベルト20は非樹脂製の枠組み構造体がなく、かつ上述のベルト20の横幅の広い面21は予め定められた模様でこのベルト20全体に分布した共有面上での交差によって決定される。本発明の方法にベルト20として使用することが出来る他のタイプのベルトは1995年12月04日に受理された欧州特許出願番号第0677612A2明細書に開示されている。
【0028】
本発明では織製エレメントがベルト20の強化構造体25にとって好ましいが、このベルト20は、1996年9月17日発行のトロクハン(Trokhan)他の米国特許第5,556,509号明細書:及びトロクハン(Trokhan)他の名義で発明の名称が「キュア可能の樹脂を抄紙に使用する基材に使用する方法」で1995年2月15日受理された出願番号第08/391372号明細書;及びトロクハン(Trokhan)他の名義で発明の名称が「フェルト層と感光性樹脂層を有するウエブ模様加工装置」で1995年06月05日受理された出願番号第08/461832号明細書に記載のように、フェルトを強化構造体として使用して製造することが出来る。これらの特許明細書及び特許出願明細書はプロクター・アンド・ギャンブル社に譲渡され、参照によって本明細書に取り込まれている。
【0029】
図1、図1A、及び図1Bに示す実施例では、モールド加工用ベルト20bは矢印Bで示された方向に移動する。図1では、モールド加工用ベルト20bがリターン・ロール29c、29d、押圧ニップロール29e、リターン・ロール29a、29bを巡るように移動する。図1Aでは、モールド加工用ベルト20bがリターン・ロール29a、29b、29c、29d、及び29gを巡るように移動する。図1及び図1Aでは、乳濁液分配ロール29fが乳濁液経路からモールド加工用ベルト20bに乳濁液を分配する。必要に応じて、モールド加工用ベルト20bが移動するループに、ウエブ10に対して流体圧力差を加える手段、例えば真空ピックアップ・シュー27a及び/又は真空ボックス27bを含めても良い。このループに予乾燥装置(図示せず)を含めても良い。さらに、水噴霧装置(図示せず)はモールド加工用ベルト20bの任意の付着物、例えばペーパー繊維や接着剤等の清掃に使用するのが好ましく、これらの付着物はモールド加工用ベルト20bがこの工程の最終段階まで移動した後に、このモールド加工用ベルト20bに付着残留したものである。モールド加工用ベルト20bと協働するものは、図示しないが、各種の補助的な支持ロール、リターン・ロール、清浄化手段、駆動装置等があり、これらは抄紙機に広く使用されるもので当業者に周知である。
【0030】
次の工程はベルト20のウエブ側の面21への繊維ウエブ10の堆積である。ウエブ10がフォーミング・ベルト20aからモールド加工用ベルト20bに搬送される場合には、従来の装置、例えば真空ピックアップ・シュー27a(図1及び図1A)を搬送実施のために使用しても良い。既に指摘したように、本発明の工程の少なくとも1つの実施例では、フォーミング・ベルト20aとモールド加工用ベルト20bとを兼ねるものとして単一のベルト20を使用しても良い。後者の場合には、搬送工程が不要であり、これは当業者に容易に理解されるであろう。さらに、当業者は、図1及び図1Aに示した真空ピックアップ・シュー27aがウエブ10をフォーミング・ベルト20aからモールド加工用ベルト20bに搬送するための1つの好ましい手段であることを理解するであろう。他の装置、例えば中間のベルト等(図示せず)はウエブ10をフォーミング・ベルト20aからモールド加工用ベルト20bに搬送する目的で使用することが出来る。1984年4月3日発行のウエルス(Wells)の米国特許第4,440,579号明細書は参照によって本明細書に取り込まれている。
【0031】
本発明の方法の次の工程は、繊維ウエブ10、又はこのウエブ10の少なくとも選択された部分11の加熱工程を有する。ウエブ10を充分な温度まで又は充分な時間加熱すれば、ウエブ10に含まれている繊維結合物質が軟らかくなるであろうと考えられる。次に、繊維結合物質含まれているウエブ10の少なくとも選択された部分11を押圧することによって、軟らかくなった繊維結合物質が流動可能になり、選択された部分11で相互に隣接している抄紙繊維100を連結し得るようになる。
【0032】
ウエブ10を加熱する工程は従来公知の各種の手段によって実施される。例えば、図1に模式的に示すように、ウエブ10は加熱ワイヤ80によって加熱される。この加熱ワイヤ80はリターン・ロール85a,85b,85c,85dを方向指示の矢印で示す方向に巡る。この加熱ワイヤ80はウエブ10に接触する。この加熱ワイヤ80は加熱装置85によって加熱される。この様な主配置は1997年1月21日発行のユッカ・レーチネン(Jukka Lehtinen)の米国特許第5,594,997号明細書に開示されている。代替的又は付加的に、1985年3月26日発行のユッカ・レーチネン(Jukka Lehtinen)の米国特許第5,506,456号(ヴァルメット社(Valmet
Corp.)(フィンランド国)に譲渡)明細書に開示されているように、蒸気を用いてウエブ10を加熱することが出来る。上述の両特許明細書は参照によって本明細書に取り込まれている。
【0033】
加熱ワイヤ80は図5及び図5Aに示す第1押圧面61´を有し、この第1押圧面61´については後に詳細に説明する。この図5及び図5Aに示す第1押圧面61´は基本的に連続的な網状構造域66を有し、この網状構造域66は第1押圧面61´の中に独立の陥凹部を形成する。次に、ウエブ10の選択された部分は網状構造域66にZ方向に対応する部分を有する。当業者は、図5Aに示す基本的に連続的な網状構造域66を有する第1押圧面61´が第1押圧面61´の1つの実施例であり、他の模様の第1押圧面61´を使用しても良く、あるいはそれが好ましいことさえあることを容易に理解するであろう。
【0034】
ウエブ10に対する温度の適用は 帯状(図示せず) である。例えばウエブ10がベルト20と協働して、図5に示すように、押圧部材61、62(本明細書で後述する)の間を通過する時に、第1帯状部分Aの中で、ウエブ10が、ウエブ10の選択された部分11に含まれている繊維結合物質を柔軟にして流動する温度Tまで速やかに加熱され;第2帯状部分Bの中では、ウエブ10はこの温度Tに維持されるだけである。この様な「帯状」に温度を上げることは、繊維結合物質を柔軟にして流動状態にする時間をより良く制御することが出来、かつ、エネルギーの節約を可能になる。PCT国際公開公報第WO97/19223号は本発明の方法のために適当な1つの可能性のある主配置を示している。
【0035】
次の工程は、ウエブ10の選択された部分11の押圧である。この押圧工程は好ましくは、ベルト20と協働するウエブ10と、2つの相互に対向する押圧部材、第1押圧部材61と第2押圧部材62の間を押圧するベルト20とに、図2A及び3Aに最も良く示すように当てることによって実施される。この第1押圧部材61は既に参照した第1押圧面61´を有し、第2押圧部材62は第2押圧面62´を有する。この第1押圧面61´と第2押圧面62´はX−Y面に平行であり、Z方向に相互に対向している。ウエブ10とベルト20が第1押圧面61´と第2押圧面62´との間に介在しているので、第1押圧部材61がウエブ10の選択された部分11に接触し、第2押圧面62´がベルト20の裏側の面22に接触する。
【0036】
第1押圧面61´と第2押圧面62´はZ方向に相互に押圧される(図2A及び3Aに、この圧力を方向指示矢印Pによって模式的に示す)。第1押圧面61´は選択された部分11をベルト20のウエブに対面する側の面21の方向に圧力を加え、それによって、選択された部分11で相互に隣接している繊維100を圧力Pによって相互に順応させる。圧力Pを加える結果、選択された部分11の中の繊維100の間に接触面積が生じ、柔軟になった繊維結合物質が流動可能になり、選択された部分11の中で隣接して相互に並列に並んだ繊維100を連結する。
【0037】
図1A及び図1Bに示す代替的実施例では、圧力を加える工程はヤンキー乾燥ドラム14で実施される。後者の場合には、伝統的な抄紙条件の下で、ウエブ10は押圧ニップ・ロール29e(図1)を用いてヤンキー乾燥ドラム14に搬送され、ウエブ10がヤンキー乾燥ドラム14と押圧ニップ・ロール29eとの間の圧力を受けている時の滞留時間は、選択された部分11が軟らかい繊維結合物質を有していても、本発明の適用の長所を充分に発揮するには短か過ぎる。図1A及び1Bに示す実施例は、時間を延伸するためにウエブ10に圧力を加え、かつ、軟らかく流動可能な繊維結合物質の全ての長所を受け入ることが出来る。
【0038】
図1Aでは、ウエブ10とモールド加工用ベルト20bはヤンキー乾燥機のドラム14の表面と加圧用ベルト90との間で加圧され、加圧用ベルト90は第1側91と、この第1側91に対向する第2側92とを有する。ヤンキー乾燥機のドラム14の表面はウエブ10の選択された部分11に接触する第1押圧面61´を有し;加圧用ベルト90の第1側91はモールド加工用ベルト20bの裏側の面21に接触する第2押圧面62´を有する。加圧用ベルト90は好ましくは図1Aに模式的に示した、リターン・ロール95a,b,c,dの周囲を矢印Dで示す方向に移動するような無端ベルトである。
【0039】
図1Bは図1Aに示した実施例の変形例を示す。図1Bでは、ウエブ10とモールド加工用ベルト20bはヤンキー乾燥機のドラム14と一連の押圧ロール60との間で加圧される。図1Aの実施例と同様に、図1Bに示した実施例では、ヤンキー乾燥機のドラム14の表面はウエブ10の選択された部分11に接触する第1押圧面61´である。押圧ロール60の表面はモールド加工用ベルト20bの裏側の面21に接触する第2押圧面62´を有する。各押圧用ロール60は好ましくは、ヤンキー乾燥機のドラム14の表面の方向に加えられる圧力によって弾力的に変形可能の弾力のあるロールである。各押圧用ロール60は方向を示す矢印Eで示す方向に回転している。好ましくは、各押圧用ロール60における圧力はヤンキー乾燥機のドラム14の表面に直角な方向、即ちヤンキー乾燥機のドラム14の回転中心の方向に加えられる。
【0040】
図1Bは、モールド加工用ベルト20bのウエブ側の面21に圧力を加える3個の連続した押圧ロール60、即ち圧力P1を加える第1押圧ロール60aと、圧力P2を加える第2押圧ロール60bと、圧力P3を加える第3押圧ロール60cからなる第2押圧面62´を示す。複数の加圧用ロール60の使用は別個の段階、例えばP1<P2<P3、あるいはP1>P2>P3、又はP1,P2,P3の他の任意の組合せで、異なる圧力を加えることが出来る(図1B)。当業者は、加圧用ロール60の個数が本発明の方法の可能な1つの実施例として図1Bに示した数と異なっても差し支えないことを理解するであろう。既に説明した「帯状に」温度を上げるのと同様に、別個の段階で異なる圧力を加える複数の加圧用ロール60の使用は、繊維結合物質を軟らかく流動可能にする条件を最適にするための可撓性を向上させる。
【0041】
ウエブ10の加熱と加圧の工程は同時に実施しても差し支えない。後者の場合には第1押圧面61´を好ましくは加熱部材と協働させる。図2Aと図3Aでは、例えば第1押圧面61´が加熱ワイヤ80を有する…これは図1の実施例に基づいている。図1A及び図1Bで、第1押圧面61´はヤンキー乾燥機のドラム14の加熱面を有する。ウエブ10の選択された部分11の同時の加圧及び加熱がこの選択された部分11の中の繊維結合物質を柔軟にし流動可能にすると考えられる。
【0042】
既に指摘したように、伝統的な抄紙条件の下では、ウエブ10がヤンキー乾燥機のドラム14に搬送された時に、ウエブ10がヤンキー乾燥機のドラム14と押圧ニップ・ロール29e(図1)との間で加圧されている間の停滞時間が、繊維結合物質を充分に柔軟かつ流動可能にするためには余りにも短い。ウエブ10がヤンキー乾燥機のドラム14の表面に搬送される時に、ウエブ10がヤンキー乾燥機のドラム14と押圧ニップ・ロール29eとの間のニップで、ある程度の密度の増加が生じるが、伝統的な抄紙条件ではウエブ10を圧力の下に2‐5ミリ秒以上維持することが出来ない。それと同時に、柔軟になった繊維結合物質を流動する状態にして選択された部分11の繊維を連結するためには、好ましい停留時間を少なくとも約0.1秒(100ミリ秒)にすべきであると考えられる。
【0043】
伝統的な抄紙方法とは対照的に、図1A及び図1Bに示す実施例は停留時間の顕著な増加を提供し、この停留時間は繊維結合物質が流動可能になってウエブ10の選択された(加圧された)部分11の繊維を連結するために充分な組合せの温度と圧力とをウエブ10に受けさせる時間である。本発明の方法によれば、最も好ましい停留時間は約2秒と約10秒の間の範囲内である。当業者はベルト20の所与の速度では停留時間がウエブ10の選択された部分11の加圧経路の長さに直接比例することを容易に理解するであろう。
【0044】
ウエブ10の選択された部分11は第1押圧部材61とベルト20のウエブ側の面21との間で圧力を受けるが、ウエブ10の残余の部分(本明細書では部分12の符号を付与する)は圧力を受けず、それによって、基本的に密度の高くなってないウエブの吸収性と柔軟性の特徴を維持する。確実にするために第1押圧面61´を、場合によってはウエブ10の選択された部分11と部分12との双方に接触させても差し支えない。さらに、後者の場合でも、繊維結合物質の部分12は、選択された部分11と同様、流動、連結及び不動化の工程を経ない。
【0045】
予言的にいえば、繊維結合物質を柔軟に、かつ流動可能にして、選択された部分11の隣接している抄紙用繊維100を連結する好ましい例示的条件は、含水率約30%又はそれ以上(即ち、濃度約70%又はそれ以下)のウエブ10の選択された部分11を、少なくとも70゜Cの温度に、少なくとも0.5秒間、好ましくは少なくとも101.4KPa(14.7psi)の圧力の下で、加熱することである。より好ましくは、含水率が少なくとも約50%であり、停留時間が少なくとも約1.0秒であり、圧力が少なくとも約506.8KPa(73.5psi)である。ウエブ10が第1押圧面61´によって加熱される場合には、第1押圧面61´の好ましい温度は少なくとも約150゜Cである。
【0046】
次の工程は、繊維結合物質を不動にする(固定する)ことと、セルロース系繊維100の間に繊維結合を生じさせることを有し、このセルロース系繊維100はウエブ10の選択された部分11で連結される。繊維結合物質不動化の工程は、ウエブ10の選択された部分11の冷却、又はウエブ10の選択された部分11の乾燥、又はウエブ10の選択された部分11に加えられていた圧力の除去のいずれかによって実施して差し支えない。上記3つの工程は代替的又は組合せの何れかで、同時又は連続的に実施して差し支えない。例えば、この工程の1つの実施例では、繊維結合物質不動化のためには、乾燥工程のみ、又は代替的に冷却工程のみで充分である。他の実施例では、例えば、冷却工程を圧力の除去と組合せても差し支えない。勿論、3つの工程すべてを同時実施、又は任意の順序で連続実施のように組合せても差し支えない。必要に応じてその装置から、製造したウエブを剥がすことが出来る。クレープ加工用ブレードはソーダイ(Sawdai)の米国特許第4,919,756号明細書に基づいて製造することが出来、この米国特許明細書は参照によって本明細書に取り込まれている。
【0047】
図4と図4Aに繊維ウエブ10´の1つの予言的な実施例を示すが、これは本発明の方法で製造される。図4と図4Aに示すウエブ10´は第1の複数の微小域11´と第2の複数の微小域12´を有する。第1の複数の微小域11´はウエブ10の選択された部分11の中の繊維結合物質を用いて連結した繊維100によって形成される。第2の複数の微小域は繊維100によって形成され、この繊維100はウエブ10の残余の部分11の中の繊維結合物質で連結されていない。従来技術の当業者は、ある場合には、同じ独立の繊維100が第1の複数の微小域11´と第2の複数の微小域12´とを有していても差し支えないことを理解するであろう。
【0048】
繊維結合が形成されているかを決定する1つの方法は、リーナ・クナス(Leena Kunnas)他の論文「繊維結合構造体におけるコンデベルト乾燥の効果」(TAPPI Journalの1993年4月号、76巻4号)に掲載され、この論文は参照によって本明細書に取り込まれ、かつ、本明細書に付加文献として添付されている。
【0049】
図4は第1の複数の微小域11´を示し、この微小域11´は基本的に連続な単一面と、模様付き網状構造領域を有する。この模様は第1押圧面61´の網状構造域66の模様に反映される。第2の複数の微小域12´は複数の隔絶されたドームを有し、これは第1押圧面61´の網状構造域66によって形成される陥凹部67の模様に反映される。基本的に全てのドームは全体に亘って分散し、相互に隔離され、第1の複数の微小域11´が形成する網状構造域に取り囲まれている。このドームは網状構造域の全体の面からZ方向に延びている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は本発明の連続抄紙法の一つの例示的実施例の模式的側面図であって、加熱ワイヤによって加熱され、1対の押圧部材の間で押圧されるウエブを示す図面である。
【図1A】
図1Aは本発明の連続抄紙法の他の例示的実施例の模式的側面図であって、ヤンキー乾燥機のドラムによって加熱され、このヤンキー乾燥機のドラムと押圧部材の間で押圧されるウエブを示す図面である。
【図1B】
図1Bは本発明の連続抄紙法の部分破断した模式的側面図であって、ヤンキー乾燥機のドラムと押圧ロールの間で押圧されるウエブを示す図面である。
【図2】
図2は本発明の連続抄紙法に利用される抄紙ベルトの模式的平面図であり、このベルトが基本的に連続なウエブ側網状構造と、独立の偏向用導管とを有するものであることを示す図面である。
【図2A】
図2Aは、抄紙ベルトの図2の線2A−2Aに沿った模式的部分破断断面図であり、抄紙ベルトと連合体で第1押圧部材と第2押圧部材との間で押圧されるセルロース系ウエブを示す図面である。
【図3】
図3は偏向用導管の基本的に連続な領域に取り囲まれた独立の突出部によって形成された枠組み構造体を有し、この枠組み構造体が複数の独立の偏向用導管を有する抄紙ベルトの模式的平面図である。
【図3A】
図3Aは、抄紙ベルトの図3の線3A−3Aに沿った模式的部分破断断面図であり、抄紙ベルトと一体で第1押圧部材と第2押圧部材との間で押圧されるセルロース系ウエブを示す図面である。
【図4】
図4は本発明の将来的に予想されるペーパー・ウエブの模式的平面図である。
【図4A】
図4Aは抄紙ウエブの図4の線4A−4Aに沿った模式的部分破断断面図である。
【図5】
図5は抄紙ベルトの模式的部分破断断面図であり、この抄紙ベルトがこの抄紙ベルトに繊維ウエブを有し、このウエブとベルトが第1押圧部材と第2押圧部材との間で押圧されることを示す図面である。
【図5A】
図5Aは第1押圧部材の図5の線5A−5Aに沿った模式的部分破断断面図であり、基本的に連続なウエブ側網状構造を有する第1押圧表面の実施例を示す図面である。
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