JP2001514901A - シス−およびトランス−ピロロピペリジンの生化学的ラセミ分割法 - Google Patents

シス−およびトランス−ピロロピペリジンの生化学的ラセミ分割法

Info

Publication number
JP2001514901A
JP2001514901A JP2000509862A JP2000509862A JP2001514901A JP 2001514901 A JP2001514901 A JP 2001514901A JP 2000509862 A JP2000509862 A JP 2000509862A JP 2000509862 A JP2000509862 A JP 2000509862A JP 2001514901 A JP2001514901 A JP 2001514901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyrrolopiperidine
acyl
diacyl
mixture
extraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000509862A
Other languages
English (en)
Inventor
ドライスバツハ,クラウス
Original Assignee
バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト filed Critical バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
Publication of JP2001514901A publication Critical patent/JP2001514901A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P41/00Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P17/00Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms
    • C12P17/18Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms containing at least two hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring system, e.g. rifamycin
    • C12P17/182Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring heteroatoms in the condensed system
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P41/00Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture
    • C12P41/006Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by reactions involving C-N bonds, e.g. nitriles, amides, hydantoins, carbamates, lactames, transamination reactions, or keto group formation from racemic mixtures
    • C12P41/007Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by reactions involving C-N bonds, e.g. nitriles, amides, hydantoins, carbamates, lactames, transamination reactions, or keto group formation from racemic mixtures by reactions involving acyl derivatives of racemic amines

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 シス−およびトランス−ピロロピペリジンは、(R,R)−および(S,S)−ピロロピペリジンまたは(S,R)−および(R,S)−ピロロピペリジンを含有する混合物を、酵素法によってモノアシル化し、それによって(R,R)−および(S,S)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(S,R)−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを含有する混合物(I)を得る場合に、それらの光学異性体に有利に分離される。次いで、該混合物(I)は、酵素法によって再びアシル化され、それによって(S,S)−1,6−ジアシル−および(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(S,R)−1,6−ジアシル−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを含有する混合物(II)を得る;次いで、酵素および場合によっては溶媒および過剰のアシル化剤が混合物(II)から分離され、そして残留物が酸水溶液で処理され、そして(S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンまたは(S,R)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンが抽出によって分離され、そして抽出残液がアルカリ性にされ、そして(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンが抽出によって分離される。これらのアシル化された異性体を含まない誘導体から、場合によっては、遊離塩基が、アシル基を切り離す通常の方法にしたがって製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、両シス−およびトランス−ピロロピペリジンのラセミ化合物の分割
方法であって、シス−もしくはトランス−ピロロピペリジンのアシル誘導体の混
合物を、酵素の存在下で製造し、そしてこの混合物を、酸および塩基による処理
の後に、分離し、次いで抽出する方法に関する。
【0002】 鏡像異性的に純粋なピロロピペリジンは、抗細菌効力をもつキノロンおよびナ
フチリジン誘導体の製造のための重要な中間体である(欧州特許出願公開第55
0 903号、参照)。また、この欧州特許出願公開は、ラセミ分割が、ピロロ
ピペリジンの6−ベンジル誘導体に対する結晶化によって実施される、鏡像異性
的に純粋なシス−ピロロピペリジンの製造方法を記述している。これに関連する
欠点は、鏡像異性補助試薬による鏡像異性体の複雑な結晶化であり、2種の鏡像
異性体の各々は、1種の補助試薬を用いて結晶化される。
【0003】 他の鏡像異性的に純粋な第2級アミンの既知の製造方法では、加水分解酵素が
使用され、そしてアシル化は、酸部分において、電子に富むヘテロ原子(例えば
フッ素)がカルボニル官能基の近くに存在しているエステルを用いて実施されね
ばならない(ドイツ特許出願公開第43 32 738号、参照)。フルオロ酢
酸およびそのエステルは、非置換脂肪族カルボン酸およびそのエステルよりも得
ることが困難である。
【0004】 第1級アミンのラセミ分割の既知の方法では、アミンが、カンジダ・アンタル
クチカ(Candida antarctica)からのリパーゼと酢酸エチル
により、(R)−異性体の選択的アシル化を伴いながら処理される(Chimi
48,570(1994))。しかしながら、この方法は、第1級アミンの
ラセミ分割に限定される。
【0005】 本発明者らは、シス−およびトランス−ピロロピペリジンのラセミ分割法であ
って、(R,R)−および(S,S)−ピロロピペリジンまたは(S,R)−お
よび(R,S)−ピロロピペリジンを含有する混合物を、酵素的にモノアシル化
して(R,R)−および(S,S)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(S
,R)−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを含有する混合物(
I)を生成し、この混合物(I)を酵素的にさらにアシル化して(S,S)−1
,6−ジアシル−および(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(S
,R)−1,6−ジアシル−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジン
を含有する混合物(II)を生成し、酵素および場合によっては溶媒および過剰
のアシル化剤を、混合物(II)から分離し、そして残留物を酸水溶液で処理し
、そして(S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンまたは(S,R)−
1,6−ジアシル−ピロロピペリジンを抽出によって分離し、そして抽出残液を
アルカリ性にし、そして(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(R
,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを、抽出によって分離することを特徴と
する方法をここに見い出した。
【0006】 本発明による方法は、次の式によって単純化され、そして例としてシス−ピロ
ロピペリジンのラセミ分割を用いて具体的に説明することができる:
【0007】
【化2】
【0008】 もし、シス−ピロロピペリジンの代わりに、トランス−ピロロピペリジンが出
発材料として使用された場合に本発明による方法が同様に進行するなら、最終段
階では、(S,R)−ジアシル化合物および(R,S)−モノアシル化合物を生
成する。
【0009】 一般に、2種のアシル化反応は、ワン・ポット反応として実施され、そして混
合物(I)は単離されない。この工程では、例えば、シス−もしくはトランス−
ピロロピペリジン1モル当たり、式(I)のアシル化剤1〜35molを使用す
ることが可能である。この量は、好ましくは2〜30molである。
【0010】 適当な反応温度は、例えば、範囲10〜90℃、好ましくは30〜60℃の温
度である。
【0011】 混合物(II)の製造のための反応時間は、例えば、範囲200〜450時間
、好ましくは250〜350時間内であってもよい。
【0012】 使用できる酵素は、例えば、プロテアーゼ、エステラーゼもしくはリパーゼの
ような加水分解酵素である。好適には、シュードモナス(Pseudomona
s)もしくはカンジダからのリパーゼである。特に好適には、カンジダ・アンタ
ルクチカからのリパーゼである。
【0013】 酵素は、天然の形態もしくは固定化された形態において使用できる。固定化は
、例えば、マイクロカプセル化によるか、または有機もしくは無機担体材料との
組み合わせによって実施することができる。適当な担体材料は、例えば、ケイソ
ウ土、イオン交換体、ゼオライト、多糖、ポリアミドおよびポリスチレン樹脂、
特にCelite(商標)およびLewatit(商標)である。適当な酵素は
、例えば、市販製品Novozym(商標)435(製造者Novo Nord
isk)の形態におけるカンジダ・アンタルクチカからのリパーゼである。
【0014】 酵素量は、広い範囲内で変えることができる。例えば、使用されるシス−もし
くはトランス−ピロロピペリジンに基づいて、固定化酵素5〜700重量%、ま
たは生来の酵素の対応する量を使用することができる。この量は、好ましくは、
固定化酵素10〜600重量%、または生来の酵素の対応する量である。
【0015】 適当なアシル化剤は、式(I)
【0016】
【化3】
【0017】 [式中、R1およびR2は、互いに独立して水素もしくはC1−C12−アルキルで ある]の化合物である。アルキル基は、直鎖もしくは分枝していてもよい。好ま
しくは、R1は水素もしくはC1−C4−アルキルであり、そしてR2はC1−C6
アルキルである。特に好適には、酢酸エチルを使用することである。
【0018】 場合によってはアシル化反応のために使用される適当な希釈剤は、広範な種類
の有機溶媒、例えば、エーテル類、例えばジエチルエーテルもしくはメチルte
rt−ブチルエーテル(=MTBE)、炭化水素類、例えばトルエン、そしてハ
ロゲン化炭化水素類、例えば塩化メチレンである。また、特定の希釈剤の添加な
しに作業することも可能である。次に、式(I)のアシル化剤の過剰量を使用す
ることが得策である。
【0019】 この方法は、(S,S)−1,6−ジアシル−および(R,R)−6−アシル
−ピロロピペリジンまたは(S,R)−1,6−ジアシル−および(R,S)−
6−アシル−ピロロピペリジンを含有する混合物(II)を生成する。本発明に
よれば、この混合物は、最初に、例えば濾過により酵素を分離することによって
精製される。分離され、場合によっては洗浄された酵素は、シス−もしくはトラ
ンス−ピロロピペリジンのアシル化において、または他の目的のために、再び使
用することができる。
【0020】 存在してもよい希釈剤および存在してもよい過剰のアシル化剤は、必要ならば
減圧下で、蒸発によって除去することができる。
【0021】 酵素および場合によっては希釈剤および過剰のアシル化剤の除去の後に残留し
ている反応混合物は、次いで酸水溶液で処理される。この目的のための適当な酸
は、例えば、濃度2〜50重量%の硫酸、塩酸、リン酸もしくは酢酸水溶液であ
る。酸水溶液の量は、例えば、酸添加後のpHが4以下、好ましくは2以下であ
るように計量できる。
【0022】 酸水溶液による処理は、例えば、温度0〜90℃、好ましくは10〜50℃に
おいて実施できる。
【0023】 酸水溶液による処理の後に存在している混合物の抽出では、水と混和しないか
、わずかしか混和しない不活性有機溶媒を使用することが可能である。例は、塩
素化炭化水素類、芳香族炭化水素類およびエーテル類である。
【0024】 好適には、トルエン、MTBE、ジエチルエーテル、塩化メチレンおよびクロ
ロホルムである。抽出は、例えば10〜50℃において実施できる。
【0025】 次いで、抽出液は、製造された(S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリ
ジンまたは(S,R)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンを含有する。例え
ば、必要ならば減圧下で、蒸発によって抽出溶媒を除去することによって、それ
を単離することが可能である。
【0026】 次いで、抽出残液をアルカリ性にする。この目的では、例えば、アルカリ金属
水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、水酸化カルシウムも
しくはアンモニアを、それ自体または水溶液もしくは懸濁液において使用するこ
とができる。好適には、濃度20〜50重量%の水酸化ナトリウムおよびカリウ
ム水溶液である。アルカリ性にする薬剤量は、例えば、その添加後にpHが7.
5以上、好ましくは9以上であるように計量できる。
【0027】 次いで、存在するアルカリ性混合液が同様にして抽出される。この目的のため
の適当な有機溶媒および温度は、前記のとおりである。次いで、抽出液は、製造
された(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(R,S)−6−アシ
ル−ピロロピペリジンを含有する。例えば、必要ならば減圧下で、蒸発によって
抽出溶媒を除去することによって、それを単離することが可能である。
【0028】 この方法において、シス−もしくはトランス−ピロロピペリジンを、その光学
鏡像体に分離し、そして1,6−ジアシル誘導体の形態で(S,S)−もしくは
(S,R)−異性体、そして6−アシル誘導体の形態で(R,R)−もしくは(
R,S)−異性体を得ることが可能である。これらのアシル誘導体から、所望な
らば、それ自体既知の方法(例えばHouben−Weyl,Methoden
der organischen Chemie[methods in O
rganic Chemistry],4th edition,page43
2])によりアシル基を切り離すことによって、遊離形態でのそれぞれのピロロ
ピペリジンを得ることができる。
【0029】 本発明によるラセミ化合物分割を使用すれば、光学鏡像体は、一般に、少なく
とも90%eeの光学的収率において、そして少なくとも25%の化学的収率に
おいて得られる。光学的収率は、しばしば95%eeを、そして化学的収率は3
5%を超えている。
【0030】 本発明によるラセミ化合物分割は、それが、両鏡像異性体を1段階で製造し、
そして有利な費用で得ることができるアシル化剤を使用して実施できるという付
加的な利点をもつ。
【0031】 さらに、本発明は、(R,R)−および(S,S)−6−アシル−ピロロピペ
リジンを含有する混合物に関する(また、そのような混合物は、混合物(I)と
して先に言及されている)。アシル基は、例えば、C1−C12−アルキル基をも つものであってもよい。それは、好ましくはC1−C4−アルキル基、特にメチル
基である。好適な混合物は、(R,R)−および(S,S)−6−アセチルピロ
ロピペリジンを含有する混合物である。
【0032】 本発明による混合物(I)は、原則として、混合物(II)の製造について先
に記述されたように製造することができるが、アシル化反応ではより短い反応時
間が観察されるという差異をもつ。混合物(I)の製造のための反応時間は、例
えば、10分〜20時間、好ましくは0.5〜10時間であってもよい。
【0033】 また、本発明は、(S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンそれ自体
に関する。アシル基は、例えば、C1−C12−アルキル基をもつものであっても よい。それは、好ましくはC1−C4−アルキル基、特にメチル基である。このタ
イプの好適なジアシル−ピロロピペリジンは、(S,S)−1,6−ジアセチル
−ピロロピペリジンである。
【0034】 最後にまた、本発明は、(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンおよび(
R,R)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンに関する。
【0035】
【実施例】
鏡像体過剰は、シクロデキストリン・カラムでのGCによって測定され、そし
て立体配置は、基準合成ピロロピペリジンとの比較によって決定された。
【0036】 例1 ラセミ化合物シス−ピロロピペリジン10gを、酢酸エチル250mlに溶解
し、そしてNovocym(商標)435 60gを添加した。次いで、混合液
を、14時間40℃においてゆっくりと撹拌した。酵素を濾別し、フィルターケ
ーキを酢酸エチルで洗浄した。合わせた有機溶液を蒸発した。残渣を、濃度10
重量%の塩酸水溶液100mlに溶解し、そしてクロロホルム4x100mlで
抽出した。有機相を合わせ、乾燥し、そして蒸発して、(S,S)−1,6−ジ
アセチル−ピロロピペリジン6.43g(理論量の38%、純度95%超、m.
p.58〜60℃)を得た。水相を、濃度45重量%の水酸化ナトリウム水溶液
を用いてアルカリ性(pH10<)にして、クロロホルム4x100mlで抽出
した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、そして蒸発して、含
量96.5重量%をもつ(R,R)−6−アセチルピロロピペリジン8.2g(
=理論量の62%、m.p.83.6〜84.2℃)を得た。
【0037】 例2 (S,S)−1,6−ジアセチル−ピロロピペリジン1gを、濃塩酸水溶液1
0mlに溶解し、そして24時間還流した。次いで、混合液を、水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いてアルカリ性にして、クロロホルム3x20mlで抽出した。合
わせた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして蒸発して、(S,S)−ピロ
ロピペリジン0.55g(=理論量の95%)を得た。ラセミ化は観察されなか
った。
【0038】 例3 (R,R)−6−アセチル−ピロロピペリジン1gを、濃塩酸水溶液10ml
に溶解し、そして24時間還流した。次いで、混合液を、水酸化ナトリウム水溶
液を用いてアルカリ性にして、クロロホルム3x20mlで抽出した。合わせた
有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして蒸発して、(R,R)−ピロロピペ
リジン0.7g(=理論量の93%)を得た。ラセミ化は観察されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B064 AE56 BC01 CA21 CB26 CC03 CD05 CD12 CD27 DA01 4C065 AA04 BB04 CC01 DD02 HH01 HH09 JJ01 KK09 LL01 PP01 QQ07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シス−およびトランス−ピロロピペリジンのラセミ分割法で
    あって、(R,R)−および(S,S)−ピロロピペリジンまたは(S,R)−
    および(R,S)−ピロロピペリジンを含有する混合物を、酵素的にモノアシル
    化して(R,R)−および(S,S)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(
    S,R)−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを含有する混合物
    (I)を生成し、この混合物(I)を酵素的にさらにアシル化して(S,S)−
    1,6−ジアシル−および(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(
    S,R)−1,6−ジアシル−および(R,S)−6−アシル−ピロロピペリジ
    ンを含有する混合物(II)を生成し、酵素および場合によっては溶媒および過
    剰のアシル化剤を、混合物(II)から分離し、そして残留物を酸水溶液で処理
    し、そして(S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジンまたは(S,R)
    −1,6−ジアシル−ピロロピペリジンを抽出によって分離し、そして抽出残液
    をアルカリ性にし、そして(R,R)−6−アシル−ピロロピペリジンまたは(
    R,S)−6−アシル−ピロロピペリジンを、抽出によって分離することを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 使用されるアシル化剤が、式(I) 【化1】 [式中、R1およびR2は、互いに独立して水素もしくはC1−C12−アルキルで ある]の化合物であり、そして2種のアシル化反応が、10〜90℃においてワ
    ン・ポット反応として実施されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用される酵素が、天然の形態または固定化された形態の加
    水分解酵素であることを特徴とする、請求項1および2記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用される酸水溶液が、酸添加後のpHが4以下であるよう
    な量における、濃度2〜50重量%の硫酸、塩酸、リン酸もしくは酢酸水溶液で
    あることを特徴とする、請求項1〜3記載の方法。
  5. 【請求項5】 抽出残液が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、
    アルカリ金属炭酸水素塩、水酸化カルシウムもしくはアンモニアを用いてpH7
    .5以上までアルカリ性にされることを特徴とする、請求項1〜4記載の方法。
  6. 【請求項6】 (R,R)−および(S,S)−6−アシル−ピロロピペリ
    ジンを含有する混合物。
  7. 【請求項7】 (S,S)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジン。
  8. 【請求項8】 (R,R)−6−アシル−ピロロピペリジン。
  9. 【請求項9】 (R,R)−1,6−ジアシル−ピロロピペリジン。
JP2000509862A 1997-08-14 1998-08-01 シス−およびトランス−ピロロピペリジンの生化学的ラセミ分割法 Pending JP2001514901A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19735198A DE19735198A1 (de) 1997-08-14 1997-08-14 Verfahren zur Racematspaltung von cis- und trans-Pyrrolopiperidin
DE19735198.0 1997-08-14
PCT/EP1998/004820 WO1999009200A1 (de) 1997-08-14 1998-08-01 Verfahren zur racematspaltung von cis- und trans- pyrrolopiperidin

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001514901A true JP2001514901A (ja) 2001-09-18

Family

ID=7838922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000509862A Pending JP2001514901A (ja) 1997-08-14 1998-08-01 シス−およびトランス−ピロロピペリジンの生化学的ラセミ分割法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US6153414A (ja)
EP (1) EP1003902A1 (ja)
JP (1) JP2001514901A (ja)
KR (1) KR20010022843A (ja)
CN (1) CN1267334A (ja)
AU (1) AU9158098A (ja)
CA (1) CA2300119A1 (ja)
DE (1) DE19735198A1 (ja)
HU (1) HUP0004660A3 (ja)
IL (1) IL134169A0 (ja)
WO (1) WO1999009200A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014504616A (ja) * 2011-10-14 2014-02-24 上海朴▲イ▼化学科技有限公司 (s,s)−2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナンの不斉合成方法、並びに、関係原料およびその調製方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7692015B2 (en) * 2007-01-05 2010-04-06 Zheqing Wang Economical process for preparing (S, S)-2, 8-diazabicyclo[4.3.0]nonane and its enantiomer
IT1393337B1 (it) * 2009-03-06 2012-04-20 Italiana Sint Spa Sintesi di (4as, 7as)-ottaidro-1h-pirrolo[3,4-b]piridina
CN104672234B (zh) * 2015-02-14 2016-01-27 佛山市赛维斯医药科技有限公司 一类含双酰胺结构的FXa抑制剂、制备方法及其用途

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW209865B (ja) * 1992-01-10 1993-07-21 Bayer Ag
KR0148277B1 (ko) * 1993-01-18 1998-11-02 채영복 신규한 플루오르퀴놀론계 유도체 및 그의 제조방법
DE4332738A1 (de) * 1993-09-25 1995-03-30 Basf Ag Racematspaltung primärer und sekundärer Amine durch Enzym-katalysierte Acylierung
GB9321325D0 (en) * 1993-10-15 1993-12-08 Chiros Ltd Microorganism and its use

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014504616A (ja) * 2011-10-14 2014-02-24 上海朴▲イ▼化学科技有限公司 (s,s)−2,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナンの不斉合成方法、並びに、関係原料およびその調製方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO1999009200A1 (de) 1999-02-25
IL134169A0 (en) 2001-04-30
CA2300119A1 (en) 1999-02-25
HUP0004660A3 (en) 2004-04-28
US6153414A (en) 2000-11-28
DE19735198A1 (de) 1999-02-18
HUP0004660A2 (hu) 2001-04-28
CN1267334A (zh) 2000-09-20
AU9158098A (en) 1999-03-08
KR20010022843A (ko) 2001-03-26
EP1003902A1 (de) 2000-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6613934B1 (en) Enantiomerically enriched malonic acid monoesters substituted by a tertiary hydrocarbon radical, and their preparation
CA2141843A1 (en) Method of preparing optically pure precursors of paroxetine
JP2001514901A (ja) シス−およびトランス−ピロロピペリジンの生化学的ラセミ分割法
WO2006076565A2 (en) Preparation of chiral propargylic alcohol and ester intermediates of himbacine analogs
EP1532146B1 (en) A method of preparing enantiomers of indole-2,3-dione-3-oxime derivatives
JP3484510B2 (ja) 光学活性カルボン酸の製造法
CA2111595C (en) Process for the enzymatic preparation of optically active transglycidic acid esters
CA2561888A1 (en) Chemo-enzymatic process for preparing escitalopram
JP2939342B2 (ja) 3,3−ジエチル−4−[(4−カルボキシ)フェノキシ]−2−アゼチジノンエステルの酵素加水分解
JP2006503011A5 (ja)
US6346649B1 (en) Process for the recovery and recycle of D-tartaric acid
WO1989005787A2 (en) Processes and compounds useful for resolving 1-methyl-3-phenylpropylamine
JP5329973B2 (ja) リパーゼ触媒を用いるエナンチオ選択的アシル化とその後の硫酸による沈殿によって、ラセミ体の4−(1−アミノエチル)安息香酸メチルエステルから(r)−および(s)−4−(1−アンモニウムエチル)安息香酸メチルエステル硫酸塩を調製する方法
WO2006013399A1 (en) Pharmaceutical intermediates and a process for the preparation thereof
JP2585631B2 (ja) 光学活性エピハロヒドリンの製造方法
US20120142939A1 (en) Process for the preparation of fosinopril and intermediates thereof
JPH09506610A (ja) フェニルセリンアミド、及びフェニルセリン/フェニルセリンアミド の調製
JPH08119958A (ja) 光学活性クロマン化合物の製造方法
JP2002526086A (ja) アミノアルコール類とのエステル交換による3−フェニルグリシド酸エステル類の酵素的速度論的分割方法
JPS62275697A (ja) ラセミ体2−アミノ−1−アルカノ−ルの酵素による分割方法
GB2328208A (en) Resolution of alpha-propionic acids
EP2264039A1 (en) Process for the preparation of fosinopril and intermediates thereof
WO2008042389A1 (en) Specific hydrolysis of the n-unprotected (r) -ester of (3 ) -amin0-3-arylpr0pi0nic acid esters
JP2003183216A (ja) キラルなα−ヒドロキシカルボン酸の製造法
JP2004321006A (ja) 光学活性2−ピペラジンカルボン酸の製造方法