JP2001514875A - 単離オステオカルシンフラグメント - Google Patents

単離オステオカルシンフラグメント

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Abstract

(57)【要約】 本発明は単離された、ヒトの尿由来のオステオカルシンに関し、前記フラグメントは、アミノ酸配列〔1〕の位置17、21及び24のグルタミン酸の少なくとも1つがγ−カルボキシル化されていることを特徴とする。本発明は、さらに、前記フラグメントに結合可能なモノクローナル抗体または組換え抗体、前記モノクローナル抗体を生産する細胞系統、及び前記フラグメントの定量的測定のための免疫学的検定法に関する。さらに、本発明は、骨のターンオーバー(生成及び/または吸収)の速度の測定及び/または代謝性の骨の疾患の調査のための方法に関する。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、単離された、ヒトの尿由来のオステオカルシンフラグメント、前記
フラグメントに結合可能なモノクローナル抗体または組換え抗体フラグメント、
前記モノクローナル抗体を生産する細胞系統、前記フラグメントの定量的測定の
ための免疫学的検定法に関する。さらに、本発明は骨のターンオーバー(生成及
び/または吸収)の速度の測定及び/または代謝性の骨の疾患の調査のための方
法に関する。
【0002】 導入及び背景 本発明の背景を明らかにするために本明細書において用いられる出版物及び他
の材料並びに特に診療に関する追加の細部を与える症例は、参照により組み込ま
れる。 骨Glaタンパク質(BGP)とも呼ばれる、ヒトオステオカルシン(hOC
)は、骨芽細胞により合成される最も豊富な非コラーゲンタンパク質である(Po
ser 他「J. Biol. Chem.」255: 8685-91, 1980)。ほとんどの合成オステオカル
シンは、γ−カルボキシル化グルタミン酸(Gla)により骨ヒドロキシアパタ
イトに吸収されるけれども、小部分のそれは血液流中にもれ、そこでそれを検出
することができる(Price 他「J. Biol. Chem.」256: 12760-6, 1981)。血液中
に見い出される一部のhOCは吸収過程(その時に骨の組織内のhOCは骨の分
解の間に放出される)に由来するとも考えられる(Gundberg及びWeinstein 「J.
Clin. Invest 」77: 1762-7, 1986)。循環しているhOCのレベルは骨生成の
マーカーとして臨床的研究において広く用いられてきており(Power 及びFottre
l 「Crit. Rev. Clin. Lab. Sci.」28: 287-335, 1991 )及び血清hOCレベル
は骨の鉱物密度の測定と相関性があることが立証されてきた(Yasamura他「J. C
lin. Endocrinol. Metab. 」64: 681-5, 1987 )。
【0003】 種々のhOC検定法から得られた一致しない結果は、臨床的用途におけるhO
Cの広範囲な使用を妨げた(Masters 他「Clin. Chem. 」40: 358-63, 1994, De
ftos他「Clin. Chem. 」38: 2318-21, 1992, Delmas 他「J. Bone Miner Res.」
5: 5-11, 1990 及びDiego 他40: 2071-7, 1994)。この現象は部分的には、異な
る検定法方式、すなわち、サンドイッチ検定法対競合検定法のためか、または異
なる検出技術のためと説明できた。現在では、測定標準は用いられない。しかし
ながら、たとえ、同じ標準製剤が用いられたとしても、異なった試験所で測定し
たhOCレベルは直接に比較はできない(Delmas他「J. Bone Miner Res.」1990
)。
【0004】 循環中の多様なhOC分子自体は、種々のアッセイにおけるその免疫反応性に
明らかに寄与する。グルタミン酸残基のビタミンK依存性γ−カルボキシル化度
は変化する(Poser 他「J. Biol. Chem.」255: 8685-91, 1980)。骨から精製さ
れたhOCの減少γ−カルボキシル化はCarins及びPrice により指摘され(「J.
Bone Min. Res. 」9: 1989-97, 1994)、我々の研究において確認された(Hell
man 他「J. Bone Miner Res.」11: 1165-75, 1996 )。
【0005】 Ca2+がGla残基に結合すると、α−ヘリックス構造が生成することが知ら
れている(Hauschka及びCarr「Biochemistry」21: 2538-47, 1982 及びAtkinson
他「Eur. J. Biochem.」232: 515-21, 1995 )。EDTAでCa2+を除去すると
、このヘリカルコンフォメーションは破壊される。脱カルボキシル化OCのコン
フォメーションは、ランダムコイルとヘリカル形の間のどこかに存在する。した
がって、溶液中では、ペプチドは柔軟な構造として存在し、それについて単一の
コンフォメーションを明確に示すことはできない(Atkinson他「Eur. J. Bioche
m.」232: 515-21, 1995 )。アルギニン残基19及び20の間のペプチド結合並
びに残基43及び44の間のペプチド結合は、トリプシン加水分解を受けやすく
、ペプチド、1−19、20−43、45−49、1−43及び20−49をも
たらし、それらは循環におけるhOC崩壊の主生成物であるかもしれない(Farr
ugia及びMelick「Calcif. Tissue Int. 」39: 234-8, 1986, Hellman他「J. Bon
e Miner Res.」11: 1165-75, 1996 及びGarnero 他「J. Bone Miner Res.」9: 2
55-4, 1994)。
【0006】 hOCの多数の免疫反応性形が、循環において(Garnero 他「J. Bone Miner
Res.」9: 255-4)、そして尿においても(Taylor他「J. Clin. Endocrin. Metab
. 」70: 467-72, 1990)発見された。hOCのフラグメントは、骨基質の破骨分
解の間または骨芽細胞による合成後、循環タンパク質の代謝性の崩壊の結果とし
てのいずれかで生産され得る。尿中で見い出されたいくつかのフラグメントの生
産は、腎臓のクリアランスの前に起こり、そして、それの結果ではないという証
拠がある(Taylor他「J. Clin. Endcrin. Metab.」70: 467-72, 1990)。糸球体
のろ過による循環からの急速なクリアランスのため、shOC(血清ヒトOC)
は、骨の代謝における急性の変化を反映できたが、いくつかのuhOC(尿ヒト
OC)フラグメントは長期の変化の指標として役立かもしれない(Price 他「J.
Biol. Chem.」256: 12760-6)。
【0007】 尿オステオカルシンの最初に報告された測定(Taylor他「J. Clin. Endocrin.
Metab. 」70: 467-72, 1990)は、免疫反応性OCフラグメントを認識するため
にポリクローナルモルモット抗ヒトOC抗体を用いる競合RIAに基づく(Tayl
or他「Metabolism」37: 872-7, 1988 )。検定法は、トリプシンフラグメント及
び合成ペプチドを用いる交差反応性から得られた情報によると、hOC分子の分
子中央のエピトープに特異的であるということである。ポリクローナル抗体認識
のためのまず確実なエピトープは、著者により、全く広範に決定された。抗血清
の結合部位はそのタンパク質の分子中央に位置し、おそらく、アミノ酸19と、
アミノ酸37の前の20〜43トリプシン消化フラグメントのN末端配列の少な
くとも一部分を包含すると断定された。検定法はカルボキシル化hOCから脱カ
ルボキシル化hOCを区別することができない。言い換えると、それはhOC中
のグルタミン酸17、21及び24のγ−カルボキシル化度に依存しない。さら
に、検定法により検出されたフラグメントの詳細な特徴づけが紛失している。さ
らに、この検定法は、測定前の尿試料の脱塩がRIAの適切な機能のために不可
避であるという理由で、尿の日常的な測定に適切ではない。hOCに対する免疫
応答の滴定が個々の動物によって著しく変ったので、抗体生産のバッチごとでの
変化が起こりそうであり、それは明確にこの検定法の再現性を低下させる。
【0008】 この検定法で、血清及び尿の両方で、多数の免疫反応性OCフラグメントが検
定された。さらに、正常な成人の血清には検出されなかった、多数のフラグメン
トが正常な成人の尿に見い出された。しかしながら、認められた免疫反応性フラ
グメントは、詳細には特徴づけられなかった。uhOCは、血清hOCよりも、
高い骨ターンオーバーを有する子供と、正常な成人とをより良く区別することが
できる。uhOC RIAにより測定すると、血清試料と尿試料の間の相関性は
良好で、この検定法は、生成過程に由来するオステオカルシンを検出することを
示す(r=0.83、p<0.01)。
【0009】 これとは別に、uhOCと血清アルカリ性ホスファターゼ測定の間でさらに良
い相関性が得られた(Taylor他「J. Clin. Endocrin. Metab. 」70: 467-72, 19
90)。骨の代謝マーカーとしてshOCを用いる欠点はhOC濃度の明らかな毎
日の変化である(Gundberg他「J. Clin. Endcrinol. Metab.」60: 736-9, 1985)
。この課題のための1つの解決は24時間の尿貯蔵分中でのhOC値を測定する
ことかもしれない。
【0010】 閉経においては、血清オステオカルシンの濃度は増加する。増加のレベルは、
用いられたオステオカルシン検定法または研究された個体群における差に部分的
には依存するが、一般に閉経前の値よりも約30〜50%高い(Ravin 他「Bone
」19: 291-8, 1996 、Bonde 他「J. Clin. Endocrinol. Metab. 」80: 864-8, 1
995 、Garnero 他「J. Bone Miner Res.」11: 337-49, 1996、Akesson 他「J. B
one Miner Res.」1823-9, 1995)。一般に、hOCの濃度は、ホルモン置換療法
(HRT)のような抗吸収性治療の間に低下する(Chen他「J. Bone Miner Res.
」11: 1784-92, 1996 、Hodsman 他「J. Clin. Invest.」91: 1138-48, 1993 )
。したがって、血清hOC測定は、治療の有効性をモニターするのに、そして、
新しい抗吸収性薬を設計する医薬の研究にも用いられる。子供及び特に思春期の
骨の代謝における高ターンオーバーはhOC濃度を著しく増加させる(Taylor他
「J. Chin. Endocrin. Metab. 」70: 467-72, 1990、Jaouhari他「Clin. Chem.
」38: 1968-74, 1992 、Gundberg他「Clin. Chim. Acta」128: 1-8, 1893)。
【0011】 発明の概要 本発明は、単離された、ヒト由来のオステオカルシンフラグメントに関し、前
記フラグメントは、アミノ酸配列
【0012】
【数2】
【0013】 の位置17、21及び24の少なくとも1つのグルタミン酸がγ−カルボキシル
化されていることを特徴とする。 他の面によると、本発明は、上に定義したヒトγ−カルボキシル化オステオカ
ルシンフラグメントに結合する能力を有する、モノクローナル抗体または組換え
抗体フラグメントに関する。
【0014】 3番目の面によると、本発明は前記モノクローナル抗体を生産する細胞系統に
関する。 第4の面によると、本発明は、上に定義されたγ−カルボキシル化オステオカ
ルシンフラグメントの定量的測定のための免疫学的検定法に関し、前記免疫学的
検定法は、前記フラグメントを含有する試料を、前記γ−カルボキシル化オステ
オカルシンフラグメントと結合する、モノクローナル抗体または組換え抗体フラ
グメントに暴露することを特徴とする。
【0015】 第5の面によると、本発明は、個体における、骨のターンオーバー(生成及び
/または吸収)の速度の測定及び/または代謝性の骨の疾患の調査のための方法
に関し、前記方法は上に定義されたオステオカルシンフラグメントの定量的測定
に基づくものである。 これは、尿におけるオステオカルシンの単離及び特徴づけの最初の報告である
。十分に特徴づけられた試薬を用いる、尿中のこれらのhOCフラグメントを検
出する3つの2−部位検定法が記載され、臨床試料を用いて確認される。記載さ
れた非競合免疫学的検定法は、日常的な臨床測定において、尿オステオカルシン
フラグメントの検出に十分に感受性の最初の検定法である。尿hOCは、血清h
OCよりも、思春期の被験者と成人被験者とを良く区別する。さらに、閉経前群
から閉経後群を区別するのに著しい臨床的有用性が認められる。さらに、抗吸収
性治療を受ける閉経後群におけるhOC濃度は、対照の閉経後群における濃度と
比較した時、有意に低い。同じ個体からの血清試料と尿試料は、同じ検定法を用
いると相関性があるが、本質的な差は生じる。この結果は、尿におけるhOCの
フラグメントは、血清におけるhOCフラグメントよりも骨の代謝の異なった状
態を反映するかもしれないことを示す。
【0016】 発明の詳細な説明 好ましい態様によると、単離された、ヒトの尿由来のオステオカルシンフラグ
メントは、アミノ酸配列
【0017】
【数3】
【0018】 のi)位置7のアミノ酸から位置30のアミノ酸まで、またはii)位置6のアミ
ノ酸から位置30のアミノ酸までにわたるフラグメントであり、前記配列の位置
17、21及び24のすべての3つのグルタミン酸はγ−カルボキシル化されて
いるものである。 好ましいモノクローナル抗体または組換え抗体フラグメントは、オステオカル
シンのγ−カルボキシル化されたフラグメントに関して同定されたエピトープに
特異性を有し、前記フラグメントは、上記アミノ酸配列の、 i)位置7のアミノ酸から位置30のアミノ酸まで、または ii)位置6のアミノ酸から位置30のアミノ酸までのいずれかにわたり、かつ
前記配列の位置17、21及び24のすべての3つのグルタミン酸がγ−カルボ
キシル化されているものである。
【0019】 好ましい免疫学的検定法は、前記特異性を有するモノクローナル抗体または組
換えフラグメントを用いる。 好ましい免疫学的検定法は、少なくとも2つの異なったモノクローナル抗体ま
たは組換え抗体フラグメントを用いる非競合免疫学的検定法である。 非競合免疫学的検定法は好ましくは、一段階または二段階インキュベート手順
のいずれかで行なわれる。
【0020】 特に好ましい免疫学的検定法は、用いられる2つのモノクローナル抗体が、 i)3005であると測定されたフラグメントのC末端エピトープ及びN末端エ
ピトープを認識する抗体2H9及び6F9、 ii)測定されたオステオカルシンフラグメント(6−10または7−30)上N
末端エピトープ及びC末端エピトープを認識する抗体6F9及び1C4、または
iii )測定されたオステオカルシンフラグメント(6−30または7−30)の
N末端エピトープ及びC末端エピトープを認識する抗体6F9及び3H8である
ものである。
【0021】 すべての開示された検定法は高度に感受性で、広く特徴づけられた試薬に基づ
く。閉経前及び青春期群の間のhOC濃度の差は尿試料の方が血清試料よりも明
らかに高かった。すべてのhOC検定法は、血清標本または尿標本のいずれかを
用いて効果的に閉経群を区別した。異なったhOC形を検出するそれらの能力の
ために、これらの検定法は種々の病気の状態、特に骨の代謝の病気をモニターす
るのに重要であろう。したがって、この検定法は特に、骨のターンオーバー(生
成及び/または吸収)の速度の測定及び/または代謝性の骨の疾患の調査の方法
に有用である。
【0022】 実験 1.組換えオステオカルシン融合タンパク質の生産 材料 分子生物学試薬及び酵素は、スエーデン国ウプサラのファルマシア・バイオテ
クまたはニューイングランド・バイオラブから得た。発現ベクターpGEX−3
Xをスエーデン国のファルマシア・ウプサラから得た。大腸菌XL1−Blue
菌株(recA1,endA1,gyrA96,thi−1,hsdR17,s
upE44,relA1,lac,F′proAB,lacIq ZDM15,T
n10(tetr ))をGST−rhOC融合タンパク質の発現のために用いた
。L−ブロス培地、pH7.4は、10g/lのBacto (登録商標)Tryptone(Di
fco laboratories、米国、ミシガン州)、5g/lのBacto (登録商標)酵母抽
出物(Difco )及び5g/lのNaClを含有した。イソプロピル−1−チオ−
β−D−ガラクトシド、IPTG(Sigma Chemical CO. 米国)を誘導のために
用いた。
【0023】 PBS緩衝液、pH7.3は150mMのNaCl、16mMのNa2 HPO4 、4
mMのNaH2 PO4 からなった。PMSF及び還元グルタチオンをシグマから、
プロテアーゼ因子Xa、pfXaはニューイングランド・バイオラブから得た。
Glutathione Sepharose (登録商標)4Bカラム(床容積8ml)をファルマシア
から得た。タンパク質のサイズ分離は、SDS−PAGE 25%グラジエント
Phastgel及び標準化のための低分子量マーカー(ファルマシア)を用いて行なっ
た。ウシのオステオカルシン(bOC)をバイオデザイン・インターナショナル
(メイン州,ケンネブンクポート)から得た。市販の抗bOC Mab BD(
バイオデザイン)を第1抗体として用い、西洋ワサビペルオキシダーゼが結合し
た、羊で生じさせた抗−マウスイムノグロブリンを第2抗体(アマシャム、英国
バッキンガムシア)として用いた。ECLウェスタンブロット試薬(アマシャム
)を製造者の提言にしたがって、視覚化のために用いた。
【0024】 装置 配列決定のために設計されたヒトオステオカルシンオリゴマー及びオリゴマー
プライマーはアプライド・バイオシステムズ(カリフォルニア州,フォスターシ
ティー)のオリゴヌクレオチド合成機で合成した。核酸配列決定はファルマシア
からのT7配列決定キット及びマクロフォア(Macrophor )装置を用いて行なっ
た。電気穿孔法はGeneパルサー(バイオ−ラド、カリフォルニア州,リッチ
モンド)を用いて行なった。ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS−PAGE)はPhast System(ファルマシア)を用いて行なっ
た。マトリックス助力レーザー脱着(MALDI−MS)質量分析計〔LASE
RMAT(登録商標)、英国,Finnigan MAT Ltd. )をペプチドの質量を得るた
めに用いた。オン−ラインアプライド・バイオシステムズ、型120A PTH
アミノ酸分析機を装備したタンパク質配列決定機(アプライド・バイオシステム
ズ、型477A)をNH2 末端アミノ酸分析のために用いた。C8RP−300
カラム(4.6×100mm)(Applied Biosystems)を用いて逆相クロマトグラ
フを行なった。Phast System(商標)のマニュアルにしたがって、Phast Transf
er(商標)セミ−ドライトランスファーキット(ファルマシア)を用いて、Hybo
nd(商標)−Cエクストラニトロセルロース膜(アマシャム)上にタンパク質を
電気ブロットした。
【0025】 プラスミドの構築 各々88核酸を含有する(その内8個は互いに相補性である)、合成ヒトオス
テオカルシンオリゴマー(図1A)を末端のリン酸化後室温でハイブリダイズし
た。一本鎖末端に1Uのクレノウポリメラーゼ及び100μMの各デオキシヌク
レオチド(37℃で30分インキュベート)を入れて160塩基対のヒトオステ
オカルシン挿入物を創造した。該挿入物は、遺伝子の3′末端に停止コドンとP
stI制限部位を含有している(図1A)。ブラント末端挿入物をSmaI−消
化した、脱リン酸化原核細胞発現ベクターであるpGEX−3Xに連結した(図
1B)。組換えプラスミドを大腸菌に形質転換し、得られたベクターを制限酵素
消化及び核酸配列決定により確認した。すべての分子生物学プロトコルはサムブ
ルック他の「Molecular Cloning. a Laboratory Mannual 」第2版(Cold Sprin
g Harbor Laboratory Rress 、ニューヨーク州,コールドスプリング ハーバー
、1989年)にしたがった。
【0026】 GST−rhOC融合タンパク質の発現 形質転換大腸菌細胞を37℃で、100μg/mlのアンピシリンを含有してい
る250mlのL−ブロス中でA600 =0.5まで増殖し、次いで、0.5mMの最
終濃度までIPTGを加えた。誘導細胞をさらに2時間増殖させ、遠心分離によ
り収集し、プロテアーゼ阻害剤として2mMのPMSF(Sigma)及び1mMの
EDTAを含有するPBS緩衝液中で、氷上で超音波処理により崩壊させた。超
音波処理後、トリトン−X−100(1v/v%)を加えた。超音波処理物を遠
心分離(10,000g、20分、4℃)により清澄化し、0.45μmフィル
ターでろ過し、その後、製造者の提言にしたがって平衡化Glutahione Sepharose
(登録商標)4Bカラムにそれを適用した。
【0027】 組換えヒトオステオカルシンの精製 濃縮後、GST−rhOC融合タンパク質を含有する溶離液を、20mMのトリ
ス−HCl、100mMのNaCl、2mMのCaCl2 、pH8.0中でpfXaと
、0.5(w/w)%の基質に対するプロテアーゼの比を用いて室温で30分間
インキュベートして、rhOC部分を遊離させた(Nagai 及びThogersen 「Natu
re」309: 810-2, 1984)。次いで、rhOCをC8RP−300カラムを用いる
逆相クロマトグラフで混合物から分離した。rhOCの精製の最適化は、Kaekoe
nen 他(1996)により詳細に記載されている。
【0028】 タンパク質産物の確認 核酸配列決定により確認されたように、シストソマ・ジャポニクム(Schistos
oma japonicum )グルタチオン S−トランスフェラーゼ遺伝子(Smith 及びJo
hnson 「Gene」67: 31-40, 1988 )の3′末端で、フレーム中に融合した完全な
配列のhOC遺伝子を含有した。得られた融合タンパク質は、プロテアーゼ因子
Xa開裂部位とhOC遺伝子の第1アミノ末端チロシンの間に3個の追加のアミ
ノ酸を含有している(図1B)。逆相HPLC精製rhOCの分子量は質量分析
計により測定して、6068.1であった。この値はアミノ酸配列から計算され
た予測された分子量〔6064.8、rhOCは、pGEX−3Xプラスミド中
のpfXa開裂部位のため、3個のアミノ酸残基(Gly-Ile-Pro )の拡張を有す
る(図1A及び1B)〕と矛盾しない。
【0029】 精製GST−rhOCとrhOCを、SDS−PAGE及びウェスタンブロッ
ト分析を用いて、骨から精製したhOCとbOCと比較した。SDS−PAGE
により得られた精製GST−rhOC(32kDa )のサイズは、GST(26kD
a 、Smith 及びJohnson 「Gene」67: 31-40, 1988 )及びrhOC(6068.
1Da)を含有する融合タンパク質から予期されたものと一致している。精製rh
OCは、SDS−PAGE上で、ヒト大腿骨から精製したhOCとbOCの両方
に対して、同様に移動する(図2A、それぞれ、レーン3,4及び6)。ウェス
タンブロット実験では、Mab BDはhOC及びbOCに結合し(図2B、そ
れぞれ、レーン3及び4)、並びに、また両方の組換え形、GST−rhOC及
びrhOC(図2B、それぞれ、レーン5及び6)に結合する。64kDa の帯は
、たぶんGST−rhOCの2量体形を示す、融合タンパク質試料からも認めら
れる(図2B、レーン5)、Mab BDはGSTまたは分子量マーカーのいか
なるものとも結合しない(2B、それぞれ、レーン1及び2)。
【0030】 2.オステオカルシンモノクローナル抗体の生産 材料及び装置 免疫原として用いられたGST−rhOCは記載のように生産した(Kaekoene
n 他「Prot. Exp. Purif. 」3: 137-44, 1996 )。ウシのオステオカルシン(b
OC)をバイオデザイン・インターナショナル(メイン州、ケンネブンクポート
)から得た。フロイントの完全アジュバント(Fca)及びフロイントの不完全
アジュバント(Fia)をシグマ・イムノ・ケミカルズ(ミズーリ州、セントル
イス)から得た。グルタマックス−1、ダルベッコの変性イーグル培地(DME
M、10×液体)、L−グルタミン、ピルビン酸ナトリウム(試験された組織培
養)、重炭酸ナトリウム(組織培養級)及びペニシリン−ストレプトマイシン(
P/S)溶液を有するオプチメム(Optimem)−1をギブコBRL、ライフテクノ
ロジーズ(ニューヨーク州、グランドアイランド)から、Hepesをベーリン
ガーマンハイム(独国)から、胎児のウシの血清をハイクローン(ユタ州、ロー
ガン)から購入し、培地の成分として用いた。hOC特異的ハイブリドーマ細胞
系統をスクリーンするための試薬及び装置は、ユーロピウム標識hOCをヘルマ
ン他(「J. Bone Miner Res.」11: 1165-75, 1996 )にしたがって製造した以外
は、ワラック・オイ(フィンランド,ツルク)から得た。
【0031】 腹水液としてMabの生産に用いたプリスタン(2,6,10,14−テトラ
メチルペンタデカン)は、アルドリッチ−ヘミー(独国,シュタインハイム)か
ら得た。Mabの大規模生産のために用いた、テクノマウス(Tecnomouse)中空
繊維バイオリアクターは、インテグラ・バイオサイエンス・アクチェゲゼルシャ
フト(スイス国、バリゼレン)から、Mabの精製のためのタンパク質Aアガロ
ースAffigel(登録商標)をバイオ−ラド(カリフォルニア州、リッチモ
ンド)から得た。
【0032】 マウスの免疫化及びhOC特異的Mabの選抜 免疫原として組換えOC融合タンパク質を用いることは先に記載されている(
Matikainen他「Animal Cell technology: Developments towards the 21st cent
ury 」における第475〜9頁、1995)。10ケ月令の雄のBalb/cマ
ウスを、Fcaと混合した413μgのGST−rhOC抗原(75μgのrh
OC部分に相当する)を用いて腹腔内に免疫化した。15週間後、Fiaに混合
した358μgの同じ抗原(60μgのrhOC)で、マウスを追加免疫した。
最終の追加免疫投与であるPBS中の110μgの抗原(20μgのrhOC)
を腹腔内に8週間後に与えた。
【0033】 ウシのオステオカルシンを、記載のように、キーホール・リムペットヘモシア
ニン(KLH)に結合させた(Young 他「Prostaglandines 」23: 603-13, 1982
)。2匹の3ケ月令のBalb/c雄のマウスを、Fcaと混合した50μgの
bOC−KLH抗原を用いて腹腔内に免疫化した。マウスをFia中の同量の抗
原で追加免疫した。最終追加免疫投与である、PBS中の10μgのbOC−K
LHを静脈内に与えた。
【0034】 最終追加免疫後3日に、脾臓細胞を、マウスのミエローマ細胞SP2/0と、
先に詳細に記載したように(Lilja 他「Chin. Chem. 」37: 1618-25, 1991 )、
融合した。ハイブリドーマを、20%の胎児のウシの血清を含有しているグルタ
マックス−1を有するオプチメム−1中で増殖させた。hOC特異的Mabを、
先に記載したように(Matikainen, 1995)、ウサギ抗マウスIgミクロ滴定ウェ
ル及びユーロピウムで標識化したhOCを用いる免疫蛍光検定法(IFMA)で
選抜した。
【0035】 Mabの大規模生産と精製 Mabの大規模生産までは、陽性のハイブリドーマを制限希釈法により少なく
とも2回クローン化した。20%の胎児のウシの血清を補足したグルタマックス
−1を有するオプチメム−1を培地として用いた。GST−rhOCの免疫化か
ら得られた細胞系統2H9F11F8(2H9)及び6F9G4E10(6F9
)並びにbOCの免疫化から得られた3G8E1F11(3G8),1C4B1
D7E7(1C4)及び3H8H2D2A12F12(3H8)をさらなる特徴
づけのために選抜した。Mabをプリスタンで開始したBalb/cマウスにお
ける腹水液として及びテクノマウス中空繊維バイオリアクター中で生産した。L
−グルタミン、Hepes、ピルビン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム及びP/
Sを補足したDMEM(1×溶液)を腹腔内循環における培地として用いた。2
.5%の胎児のウシの血清を補足したグルタマックス−1を有するオプチメム−
1を毛細血管外の空間における収集媒体として用いた。生産されたMabは、製
造者の提言にしたがって、Affigel(登録商標)精製キットを用いて、タ
ンパク質Aアガロースクロマトグラフにより精製した。
【0036】 3.エピトープマッピング、Mabの特徴づけ及び2−部位検定法 材料 Mabのサブクラスの決定において、ストレプトアビジン塗布ミクロ滴定プレ
ートをワラック・オイから、そして、ビオチン化ラット抗マウスIgサブクラス
特異的Mabをセロテク(英国、オックスフォード)から得た。エピトープのマ
ッピングのために、残基17にGluを含有する合成オステオカルシンペプチド
7−19をバヘム(Bachem、スイス国)から購入し、ウシのオステオカルシン(
bOC)をバイオデザイン・インターナショナル(メイン州、ケンネブンクポー
ト)から得た。ヒトの大腿部からのオステオカルシンを、ヘルマン他(1996
)により詳細に説明されたように、過去に記載された方法(Gundberg他「Meth.
Enzymol.」107: 516-544, 1984)を修正することにより精製した。
【0037】 hOCのカルボキシペプチダーゼY消化、トリプシン消化、アルキル化及び脱
カルボキシル化も先に記載されている(Hellman 他、1996)。hOCの詳細な特
徴づけ及びその修正はヘルマン他(1996)により記載されている。オステオ
カルシンの組換え形は第1節において説明したように生産された。構造領域にお
ける停止変異を担持する遺伝子からのrhOC(del.rhOC)(10CO
OH−末端アミノ酸残基を欠く)の先端切断形の生産及び精製を同様な条件で行
なった。rhOC及びdel rhOCの両方がそのNH2 末端に3個のアミノ
酸残基の拡張を有していた。さらに、それらは、骨からの単離hOCのγ−カル
ボキシル化特性を欠いている。
【0038】 ビオチン化のための試薬である、ビオチンイソチオシアネート(BITC)及
び標識化のための試薬である、4−〔2−(4−イソチオシアネトフェニル)エ
チニル〕−2,6−ビス{〔N,N−ビス(カルボキシメチル)アミノ〕メチル
}ピリジンのユーロピウム(III )キレート(Taklo 他「Helv. Chim. Acta」76
: 877-83, 1993)は、ワラック・オイから得た。IFMA測定で用いた、ストレ
プトアビジン塗布ミクロ滴定プレート、Delfia(登録商標)緩衝液、De
lfia(登録商標)洗浄溶液、Delfia(登録商標)促進溶液及びDel
fia(登録商標)リサーチ蛍光計、型1234はワラック・オイから得た。免
疫学的検定法で用いた試薬及び装置はこの研究を通して同様であった。 Mabの特徴づけ サブクラスの決定及びエピトープのマッピングのためのペプチドの標識化をヘ
ルマン他(1996)にしたがって行なった。Matikainen他(1995)にした
がって決定すると、Mab6F9,3G8,1C4及び3H8はサブクラスIg
G1に属し、Mab2H9はサブクラスIgG2aに属した。
【0039】 Mabを、記載されたように(Hellman 他、1996)、Eu標識完全hOC,b
OC及びトリプシンまたは合成ペプチドに対するそれらの結合について特徴づけ
た。KLHに接合したbOCを用いる免疫化により得られた抗体1C4及び3H
8はトリプシン20−43フラグメントを認識した。同様にbOCの免疫化から
得られたMb3G8については、標識化ペプチドを用いて、特異的結合部位の位
置を突き止めることができなかった。また、完全なbOC及びhOCの標識化は
、それらの3G8との免疫反応性をなくさせた。これは完全なTyr(1)が有
効な結合に必要であるのか、またはEu−キレートが立体障害を引き起こすかの
いずれかを示唆する。しかしながら、標識されていない完全なhOCまたはbO
Cは、Mab2H9を用いる2−部位方式において、この抗体により容易に認識
された。Mab6F9はトリプシン1−19ペプチド及び合成7−19ペプチド
を認識した。
【0040】 表1におけるMabの要約。得られた情報にしたがって、エピトープ地図を創
造した(図3)。
【0041】
【表1】
【0042】 Mabのビオチン化及びEu標識化 2−部位組み合わせ検定法を創造するために、Mab3G8、2H9及び6F
9をBITCでビオチン化し、Mab2H9、6F9、1C4及び3H8を前に
記載した反応条件(Hellman 他、1996)で、ユーロピウム(III )キレートで標
識した。2−部位免疫学的検定法は、検出システムとして、ユーロピウムのよう
なランタニドキレート標識を用いる、時間分割蛍光測定法を用いた(Soini 及び
Loevgren「CRC Crit. Rev. Anal. Chem.」18: 105-53, 1987)。
【0043】 2−部位検定法の特徴づけ 2−部位組み合わせの4つは、アルキル化hOC、脱カルボキシル化hOC、
カルボキシペプチダーゼY−消化hOC、組換えhOC及び先端を切断した組換
えhOCに対する交差反応性の測定により、より詳細に確認された。交差反応性
の測定及びエピトープのマッピングにより得られた情報にしたがって、検定法#
2(バイオ−3G8/Eu−2H9)は完全な長さの完全なhOC分子に対して
特異的であると考えられる。検定法#4(バイオ−2H9/Eu−6F9)、#
7(バイオ−6F9/Eu−1C4)及び#9(バイオ−6F9/Eu−3H8
)は完全な長さのhOCと、大きいNH2 −末端フラグメントも検出できた。検
定法#4はhOCのγ−カルボキシル化形及び完全に脱カルボキシル化した形の
両方を測定した。#9及び#7検定法はhOCのカルボキシル化形を区別して好
んだ。標識化Mabのアフィニティー常数の測定は、スカッチャード分析(Scat
chard 「Ann. NY Acad. Sci 」51: 660-72, 1949)を用いて、ヘルマン他(19
96)にしたがって行なった。検定法の特徴づけを表2に要約する。
【0044】
【表2】
【0045】 2−部位非競合検定法に加えて、hOC特異的抗体を捕獲抗体として競合検定
法に用いることができた。競合検定法においては、尿中のhOCフラグメントは
、限られた数の捕獲Mabへの結合についてEu−標識化hOCと競合する。M
ab2H9については、1C4及び3H8、または、Eu標識bOCを表1に説
明された交差反応性のために用いることができた。
【0046】 4.最適化検定法手順 材料及び装置 用いられたMabは前の節で特徴を述べた。ハイブリドーマ細胞培養において
生産されたMabに加えて、組換え抗体フラグメントも検定法コンセプトに用い
ることができた。検定法の標準化のために用いられたhOC及びCPYhOC(
カルボキシ−ペプチダーゼY消化hOC)は、第3節で説明したようにして生産
した。標準化における希釈剤として用いられたTSA−緩衝液(50mMのトリス
−HCl、150mMのNaCl、15mMのNaN3 、pH7.75)中のDTPA
(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)処理BSAをワラック・オイから得た。O
C IFMAにおいて用いた材料と装置は3節に列挙した。
【0047】 血清試料のために最適化された全部一つに組み込んだ検定法 10μlの試料及び標準をストレプトアビジンを塗布したミクロ滴定プレート
にピペットで落とした。較正曲線を0.5〜80ng/mlの範囲をカバーする標準
として、TSA緩衝液中の7.5(w/v)% DTPA−処理BSA中の精製
hOCを用いて製造した。次いで、50μlのDelfia(登録商標)緩衝液
中のビオチン化Mab及びEu標識Mabの混合物をウェルに加えた。捕獲また
はトレーサーMabの量は、100ng/ウェルのトレーサーMabが検定法#2
及び#9で用いられた以外は200ng/ウェルであった。検定法#4,#7及び
#9におけるDelfia(登録商標)緩衝液中に5mMのEDTAを加えた。プ
レートを室温で2時間、振とうし、次いでDelfia(登録商標)洗浄溶液で
6回洗浄した。Eu蛍光を検出するために、1ウェル当り200μlのDelf
ia(登録商標)の促進溶液を加えた。Delfia(登録商標)リサーチ蛍光
計で測定する前に、プレートを室温で30分間振とうした。
【0048】 種々の検定法の検出の低い方の限界を、標準希釈剤によって生産したバックグ
ラウンドシグナルの2つの標準偏差に基づいて決定し、それは各検定法について
0.1μg/L未満であった。出現したIFMAは、4オーダーを越える大きさ
の線状応答を示し、かつ、高度に再現性があった。 尿試料のために最適化されたオステオカルシン検定法#4のための較正曲線を
0.05〜16ng/mlの範囲をカバーする標準としてTSA緩衝液中の7.5(
w/v)% DTPA処理BSA中の精製したhOCを用いて製造した。0.0
5〜16ng/mlの範囲をカバーする同じ希釈剤中のカルボキシ−ペプチダーゼY
消化hOC(CPY hOC)を検定法#7及び#9のための標準化に用いた。
【0049】 まず、50μlのDelfia(登録商標)緩衝液中の400ngのビオチン化
捕獲Mabをストレプトアビジンウェルにピペットで落とした。室温で30分間
振とう後、過剰の捕獲MabをDelfia(登録商標)洗浄溶液を用いる2回
の洗浄により除去した。50μlのDelfia(登録商標)中の標識化トレー
サーMabの添加の前に、標準または試料を10μlの容積でピペットで落とし
た。検定法#7で200ng/ウェルのEu−1C4を用いた以外は100ngの標
識化トレーサーを用いた。室温で2時間振とう後、ウェルを6回洗浄し、1ウェ
ル当り200μlのDelfia(登録商標)促進溶液を加えた。蛍光測定の前
に、プレートを室温で30分間振とうした。検定法は高度に直線状で、かつ、再
現性があった。最も低い検出限界は0.1μg/L未満であった。
【0050】 5.尿のオステオカルシンフラグメントの単離及び特徴づけ 材料及び装置 尿のIFMAの標準化に用いたカルボキシ−ペプチダーゼY消化hOC(CP
Y hOC)を第3節に説明したように生産した。バイオ−ラドからのAffi-Gel
Hz イムノアフィニティキット、C−18固相抽出カートリッジ(Millipore )
及びC−4逆相HPLCカラム(Vydac 、米国、カリフォルニア州、ヘスペリア
)を用いて精製した6F9Mab(第2節)を結合したイムノアフィニティクロ
マトグラフをuhOCフラグメントの単離のために用いた。マトリックス助力レ
ーザー脱着MALDI−TOF質量分析計〔LASERMAT(登録商標)、サ
ーモ・バイオアナライシス 英国)を質量測定のために用い、オン−ライン ア
プライド・バイオシステムズ型120A PTHアミノ酸分析機を装備したタン
パク質配列決定機(アプライド・バイオシステムズ型477A)をNH2 末端ア
ミノ酸配列分析のために用いた。
【0051】 試料収集及びuhOC IFMA 尿の貯蔵分を13才の1人の健康な男の志願者から午前中に収集し、4℃で貯
蔵した。3時間以内に貯蔵分を小分けし、−70℃で凍結した。その後、それを
−20℃で貯蔵した。尿の貯蔵分を融解し、遠心分離し、ろ過し、その後、任意
の単離工程にかけた。
【0052】 尿素貯蔵分及び単離過程の異った工程の両方における免疫反応性uhOCを、
完全なhOCだけでなく、hOCのN末端の中間のフラグメント(アミノ酸残基
1−43)を認識する2−部位免疫学的検定法を用いて測定した(図3)。検定
法は捕獲及びトレーサーMabとしてそれぞれ、モノクローナル抗体(Mab)
6F9及び1C4を用いた(組み合わせ#7)。較正曲線を標準としてカルボキ
シ−ペプチダーゼY消化hOC(CPY hOC)を用いて製造した。思春期の
尿貯蔵分における免疫反応性uhOCの量は100ng/mlであった。第4節に記
載したように、検定法#9(Mab組み合わせ6F9/3H8)及び#4(Ma
b組み合わせ2H9/6F9)を免疫反応性フラグメントを測定するのに用いた
【0053】 オステオカルシンフラグメントの単離 最初に、思春期の尿の貯蔵分からの免疫反応性オステオカルシンフラグメント
をイムノアフィニティクロマトグラフにより吸着させた。ゲルマトリックスをN
−末端エピトープを認識するhOC Mab6F9と共有結合させた(図3)。
吸着後、結合フラグメントを0.1Mの酢酸により溶離し、C−18固相抽出カ
ートリッジに吸着させ、さらに80%のアセトニトリル(AcN)で溶離し、そ
して、蒸発させた。イムノアフィニティクロマトグラフにおいて、90%より多
くの免疫反応性uhOCを6F9結合ゲルに吸着させた。溶離工程(吸着工程及
びゲルの洗浄を包含する)において、10%の吸着されたuhOCを溶離させた
。収量をもっと改善するために尿をアフィニティカラムに適用し、次いで、溶離
液を、すべて互いに一系列に結合した2本のC−18固相抽出カートリッジに結
合したアフィニティカラムに通して5時間リサイクルした。蒸発後、C−18固
相溶離液は、Mab組み合わせ#7を用いる尿hOC検定法により測定した時、
少なくとも2mg/mlの免疫反応性uhOCを含有していた。
【0054】 次に、免疫反応性フラグメントを含有する試料をVydac C−4(2.1
mm×150mm)逆相HPLCカラムに適用し、アセトニトリルグラジエントで溶
離し(図4)、276mmで検出したピーク分画を手で収集した。試料はOCの多
数の免疫反応性フラグメントを含んでおり、それを70分(35% AcN)及
び82分(48% AcN)の間で溶離した(図4)。1.4〜19.5μg/
mlの免疫反応性uhOCを含有する分画をさらに分析にかけた。
【0055】 オステオカルシンフラグメントの特徴づけ HPLC分画を従前どうり、2−部位免疫学的検定法#7、#9及び#4によ
り分析し、免疫反応性uhOCフラグメントを含有する分画をMALDI−TO
F質量分析計及びN−末端アミノ酸配列決定にかけた。質量分析計において、突
出したイオンの分子量は2778、2814、2930及び3005であった。
分画44(M=2814)及び分画46(M=2930)はN−末端配列分析の
ために十分な物質を含有していた。分画44から得た配列は残基Gly(7)か
ら開始するhOCに匹敵する。実験の分子量2814を考慮すると、そのフラグ
メントは、位置17、21及び24にγ−カルボキシル化残基を有し、残基7〜
30にわたり、2812の計算分子量を示す(図5A)。Glu残基のγ−カル
ボキシル化は、γ−カルボキシル化Glu残基は当該配列決定技術を用いて、シ
グナルを与えないことが知られているという事実によりさらに支持される(Cair
ns他「Anal. Biochem.」199: 93-97, 1991)。
【0056】 分画46をトリプシン消化にかけ、フラグメントが予期されたように(Arg
残基の後で)開裂し得ることを示した。さらに、決定されたN末端配列は、残基
Leu(6)から開始するhOCと一致する。トリプシンで開裂したフラグメン
トのN末端部分の測定された分子量は1566で、予期された分子量(カルボキ
シル化Glu17を有し、1565)一致した。トリプシン開裂前の分画46の
測定された分子量(2930、図5B)によると、フラグメントは上記のように
3個のγ−カルボキシル化残基を有するhOCの残基6−30にわたる(計算分
子量2925)。分子量2778(図5C)及び3005(図5D)を有するイ
オン種は、免疫反応性、クロマトグラフの行動及び分子量に基づいて、同じhO
C領域の近接した構造変異体を示す。このような構造的な変異性は、γ−カルボ
キシル化もしくは更なる1〜2の残基の部分的な欠如及びまたは両方の組み合わ
せにより引き起こされ得る。フラグメントの特性は図5Eに記載されている。免
疫学的検定法#7に加えて、検定法#9も尿のオステオカルシンのこれらの形を
有効に認識する。#4のエピトープは#7及び#9の組み合わせにより認識され
たエピトープとわずかに異なる。なぜなら、この組み合わせは7−30のフラグ
メントを認識できなかったが、分子量3005のフラグメントを検出できたから
である。尿はまだ特徴づけられていない、もっと短かいhOCフラグメントを含
有しているかもしれない。
【0057】 6.血清パネル及び尿パネルにおけるオステオカルシンの測定 材料及び装置 血清試料のFSH濃度をDelfia(登録商標)hFSH検定法(ワラック
、フィンランド国、ツルク)により測定した。尿素試料のクレアチニン濃度を、
製造者のプロトコルにしたがって、AU OLYMPUS510装置を用いて測
定した。shOC検定法及びuhOC検定法のプロトコルは第5節に記載されて
いる。
【0058】 被験者及び試料の収集 検定法の臨床的評価を、58人の閉経前、9人の閉経周辺及び20人の閉経後
の女性、12人のホルモン置換療法(HRT)を受けている閉経後の女性及び1
6人の思春期の少女から、午前8〜11時の間に収集した血清試料及び尿試料で
行なった。女性のパネルに加えて、46人の成人男性及び19人の青春期の少年
からなる男性パネルからも収集した。血清試料を室温で30分間凝固させた後、
遠心分離し、次いで、すぐに小分けし、−70℃で貯蔵した。収集した尿試料を
最初に−70℃で凍結し、次いで−20℃で貯蔵した。女性を月経の状態及び血
清中のFSH濃度にしたがって、閉経前群、閉経周辺群及び閉経後群に分割した
。閉経後群はさらに、ホルモン置換療法(HRT)を受けている被験者と受けて
いない被験者に分類した。
【0059】 血清試料及び尿試料におけるhOC濃度 血清試料を完全な長さのhOCに特異的な完全なhOC検定法(#2)、完全
なhOCだけでなく、hOCのN末端の中間フラグメントを認識する総合hOC
検定法(#4)及びhOC中のグルタミン酸のγ−カルボキシル化の程度に依存
する2つの検定法(#7及び#9)を用いて測定した。尿試料を2つのγ−カル
ボキシル化依存検定法(#7及び#9)及び検定法#4でも測定した。分析に用
いた尿オステオカルシンの値はクレアチニンについて修正した。
【0060】 成人被験者に比較した思春期の被験者におけるshOC及びuhOC 女性において、血清試料において認められたhOC値は、成人よりも思春期の
少女の方が6〜8倍高い。尿においては、hOC濃度は、成人に対して思春期群
を比較した時12〜16倍高い(図6)。男性において、血清において5倍、尿
において8〜11倍増加した。検定法#4で認められたhOC濃度レベルは検定
法#7及び#9で認められたレベルよりも約5倍低いけれども、濃度は試験され
た群の間で有意に異なる。すべての増加は非常に有意である(p<0.001)
。正確な値は表3に要約されている。
【0061】
【表3】
【0062】 異なる閉経後群におけるshOC及びuhOC血清中のhOC濃度における統
計学的に有意な増加が、閉経後において認められた(40から48%に)。興味
深いことに、尿試料においては、hOC濃度における増加は検定法#7及び#9
で測定した時に、それぞれ、75%及び79%の高さであった(p<0.001
)。閉経前群と閉経後群の間の尿のhOCの増加は、検定法#4で測定した時、
さらに高かった(125%、p<0.001)。HRTについての閉経後の被験
者におけるhOC濃度は、血清及び尿の標本の両方におけるすべてのhOC検定
法で、閉経前群から区別できる。血清濃度における統計学上有意な低下(30か
ら46%に)が用いられた検定法に依存して見られた。しかしながら、尿試料に
おいて認められた低下は50%を越えていた(図7A及び7B)。検定法#4に
より認められたhOC濃度のレベルは、検定法#7または#9により認められた
レベルより、約5倍低いけれども、濃度は試験された群により有意に異なる。各
検定法の識別力は表4に要約されている。
【0063】
【表4】
【0064】 検定法は循環しているhOCの異なった形を明確に検出したけれども、血清パ
ネルを測定するそれらの性能はほぼ同一であった。IFMAは、尿試料で測定し
た時、閉経前群から閉経後群を、そして、また、閉経後の対照群からHRT下の
閉経後群を区別するのにさらにより有効であった。 血清hOC検定法はお互いに良く相関した。反対に、尿検定法の間に差が認め
られた。第5節で説明したように、検定法#4は、検定法#7及び#9よりも、
尿において、少々異なったフラグメントを認識する。これは尿試料において測定
した時、検定法#7及び#9(r=0.976、図8B)の間の相関性よりも、
検定法#4及び#7(r=0.843、図8A)の間の相関性の方が弱いことを
説明するのかもしれない。尿試料及び血清試料におけるhOC値を比較すると、
同じMabの組み合わせにより測定したこれども相関性は顕著により低かった。
検定法#7(r=0.625)及び検定法#4(r=0.427)における尿試
料及び血清試料の間の相関性を、それぞれ、図8C及び8Dに図示する。すべて
の相関性は有意であり(p<0.001)、それらを表5に要約した。
【0065】
【表5】
【0066】 本発明の方法を多様な態様の形で組み入れることができ、本明細書にはその内
のわずかなものが開示されているにすぎないことが分かるであろう。当業者には
本発明の精神からはずれない他の態様が存在することは明らかであろう。したが
って、記載した態様は説明のためのものであって、制限のためと解すべきではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 合成ヒトオステオカルシン挿入物の核酸配列及びアミノ酸配列を示す。
【図1B】 プラスミドベクターpGEX−3X(ファルマシア)を示す。矢印は、hOC
挿入物のSmaI−連結反応部位を示す。pfXa(プロテアーゼ因子Xa)開
裂部位はIle-Glu-Gly-Arg −配列後に位置する。
【図2A】 SDS−PAGEを示す。
【図2B】 種々のオステオカルシン形のウェスタンブロット分析を示す。レーン1は低分
子量(kDa )マーカー、レーン2はアフィニティ精製GST(グルタチオン S
−トランスフェラーゼ)、レーン3はヒトの骨からの精製hOC、レーン4はb
OC(ウシオステオカルシン)、レーン5はアフィニティ精製GST−rhOC
(GST組換えヒトオステオカルシン融合タンパク質)、レーン6はクロマトグ
ラフで精製したrhOC(組換えヒトオステオカルシン)、すなわち、GST−
rhOCのpfXaとのインキュベートからの開裂生産物である。
【図3】 2−部位hOC検定法を用いたMabにより認識されたおよそのエピトープの
図による表示である。分子を4つのエピトープ領域に分割し、その各々が異なる
Mabにより認識される。○で囲んだ数字は、hOC特異的免疫学的検定法の数
を示す。アミノ末端アミノ酸及びカルボキシ末端アミノ酸は、それぞれ、1及び
49と示した。プロテアーゼ感受性部位をR−R(アルギニン−アルギニン)と
示した。3つのGla残基並びにジスルフィド架橋(C−C)も示す。
【図4】 正常な思春期の尿における免疫反応性uhOCフラグメントの測定を示す。尿
をHPLC分画の前に免疫アフィニティクロマトグラフ及び固相抽出にかけた。
分画をhOC特異的検定法#7を用いて免疫反応性物質について測定した。四角
はオステオカルシンで、三角はアセトニトリルに関する。
【図5A〜5E】 正常な思春期の尿から単離した免疫反応性hOCフラグメントの特性を示す。
【図5A】 アミノ酸残基7−30(Gly-Asp )にわたる尿から単離された最も目立つフラ
グメント44の質量分析。
【図5B】 アミノ酸残基7−30(Leu-Asp )にわたる尿hOCフラグメント46の質量
分析。
【図5C】 尿hOCフラグメント43の質量分析。
【図5D】 尿hOCフラグメント47の質量分析。
【図5E】 尿から単量されたhOCフラグメントの特性及び完全なhOCの特性。
【図6】 hOC IFMAにより測定した、思春期と成人の試料の間の血清及び尿にお
けるhOC濃度の差を示す。hOC免疫学的検定法で測定した、尿及び血清試料
におけるhOC濃度は、思春期の少女の方が閉経前の女性よりも明らかに高かっ
た。
【図7A,7B】 IFMAで測定した、閉経前、閉経後及びHRTを用いた閉経後群の女性にお
けるhOCレベルを示す。成人女性の血清試料(図7A)及び尿試料(図7B)
において得られた濃度。閉経群の間の差は、尿試料では、血清試料におけるより
も、同じMabの組合せを用いて測定した時ですら、明らかであった。
【図8A−8D】 成人女性パネルからの尿及び血清試料において測定した種々の検定法の間の相
関性を示す。
【図8A】 検定法#4及び#7により測定したuhOCの間の相関性。
【図8B】 検定法#7及び#9により測定したuhOCの間の相関性。
【図8C】 検定法#7により測定した血清及び尿の試料の間の相関性。
【図8D】 検定法#4により測定した血清及び尿試料の間の相関性。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月15日(2000.2.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【数1】 の位置17、21及び24の少なくとも1つのグルタミン酸がγ−カルボキシル
化されていることを特徴とする前記フラグメント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12P 21/08 C12N 5/00 B (71)出願人 レブグレン,ティモ フィンランド国,エフイーエン−20100 トゥルク,イリオピストンカトゥ 2 ホ ー 155 (71)出願人 バーナネン,ホー.カレルボ フィンランド国,エフイーエン−90550 オウル,ペイコンティエ 2 デー 43 (71)出願人 ペテルソン,キム フィンランド国,エフイーエン−20810 トゥルク,ティーレンテキヤーンカトゥ 14 エー 20 (72)発明者 ヘルマン,ユッカ フィンランド国,エフイーエン−20100 トゥルク,アミラーリストンカトゥ 5 セー 12 (72)発明者 カーコーネン,サンナ−マリア フィンランド国,エフイーエン−20300 トゥルク,ムルトマーンティエ 39 (72)発明者 カルプ,マティ フィンランド国,エフイーエン−20660 リットイネン,カムパカトゥ 1 (72)発明者 レブグレン,ティモ フィンランド国,エフイーエン−20100 トゥルク,イリオピストンカトゥ 2 ホ ー 155 (72)発明者 バーナネン,ホー.カレルボ フィンランド国,エフイーエン−90550 オウル,ペイコンティエ 2 デー 43 (72)発明者 ペテルソン,キム フィンランド国,エフイーエン−20810 トゥルク,ティーレンテキヤーンカトゥ 14 エー 20 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA44 CA04 DA02 DA06 EA04 GA03 GA11 HA01 HA15 4B064 AG01 AG27 CA02 CA10 CA19 CC24 DA13 4B065 AA26X AA92X AA93Y AB01 AB05 BA02 BA08 CA24 CA25 CA46 4H045 AA11 AA20 BA10 CA44 DA30 DA76 EA50 FA74 【要約の続き】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離された、ヒトの尿由来のオステオカルシンフラグメント
    であって、アミノ酸配列 【数1】 の位置17、21及び24の少なくとも1つのグルタミン酸がγ−カルボキシル
    化されていることを特徴とする前記フラグメント。
  2. 【請求項2】 フラグメントが請求項1に記載されたアミノ酸配列の位置7
    のアミノ酸から位置30のアミノ酸にわたり、かつ、前記配列の位置17、21
    及び24のすべての3つのグルタミン酸がγ−カルボキシル化されていることを
    特徴とする請求項1に記載のフラグメント。
  3. 【請求項3】 フラグメントが、請求項1に記載されたアミノ酸配列の位置
    6のアミノ酸から位置30のアミノ酸にわたり、かつ、前記配列の位置17、2
    1及び24のすべての3つのグルタミン酸がγ−カルボキシル化されていること
    を特徴とする請求項1に記載のフラグメント。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載のヒトγ−カルボキシル化オス
    テオカルシンフラグメントに結合する能力を特徴とするモノクローナル抗体また
    は組換え抗体フラグメント。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のモノクローナル抗体または組換え抗体フラ
    グメントであって、オステオカルシンのγ−カルボキシル化フラグメントに関し
    て同定されたエピトープへの特異性を特徴とし、前記フラグメントは、請求項1
    に記載されたアミノ酸配列の、 i)位置7のアミノ酸から位置30のアミノ酸まで、または ii)位置6のアミノ酸から位置30のアミノ酸までのいずれかにわたり、かつ
    前記配列の位置17、21及び24のすべての3つのグルタミン酸がγ−カルボ
    キシル化されている前記フラグメント。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載のモノクローナル抗体を生産する細
    胞系。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のγ−カルボキシル化オステオカルシンフラ
    グメントの定量的測定のための免疫学的検定法であって、前記フラグメントを含
    有する試料を、前記γ−カルボキシル化オステオカルシンフラグメントに結合す
    るモノクローナル抗体または組換え抗体フラグメントに暴露することを特徴とす
    る免疫学的検定法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の免疫学的検定法であって、オステオカルシ
    ンのγ−カルボキシル化フラグメントに関して同定されたエピトープに特異的な
    モノクローナル抗体または組換え抗体フラグメントを用いることを特徴とし、前
    記フラグメントは、請求項1に記載されたアミノ酸配列の i)位置7のアミノ酸から位置30のアミノ酸まで、または ii)位置6のアミノ酸から位置30のアミノ酸までのいずれかにわたり、かつ
    前記配列の位置17、21及び24のすべての3つのグルタミン酸がγ−カルボ
    キシル化されているものである、前記免疫学的検定法。
  9. 【請求項9】 免疫学的検定法が、少なくとも2つの異なったモノクローナ
    ル抗体または組換え抗体フラグメントを用いる非競合的であることを特徴とする
    請求項7または8に記載の免疫学的検定法。
  10. 【請求項10】 前記非競合免疫学的検定法が、1段階または2段階インキ
    ュベート手順で行なわれることを特徴とする請求項9に記載の免疫学的検定法。
  11. 【請求項11】 前記用いられる2つのモノクローナル抗体が、3005で
    あると測定されたフラグメントの、C末端エピトープ及びN末端エピトープを認
    識する抗体2H9及び6F9であることを特徴とする請求項9に記載の免疫学的
    検定法。
  12. 【請求項12】 前記用いられる2つのモノクローナル抗体が、測定された
    オステオカルシンフラグメント(6〜30または7〜30)の、N末端エピトー
    プ及びC末端エピトープを認識する抗体6F9及び1C4であることを特徴とす
    る請求項9に記載の免疫学的検定法。
  13. 【請求項13】 前記用いられる2つのモノクローナル抗体が、測定された
    オステオカルシンフラグメント(6〜30または7〜30)の、N末端エピトー
    プ及びC末端エピトープを認識する抗体6F9及び3H8であることを特徴とす
    る請求項9に記載の免疫学的検定法。
  14. 【請求項14】 個体における、骨のターンオーバー(生成及び/または吸
    収)の速度の測定及び/または代謝性の骨の疾患の調査のための方法であって、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のフラグメントの定量的測定を特徴とする方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項7〜13のいずれか1項に記載の免疫学的検定法を
    用いることを特徴とする請求項14に記載の方法。
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