JP2001514253A - インテグリンレセプターアンタゴニスト - Google Patents

インテグリンレセプターアンタゴニスト

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JP2001514253A JP2000508666A JP2000508666A JP2001514253A JP 2001514253 A JP2001514253 A JP 2001514253A JP 2000508666 A JP2000508666 A JP 2000508666A JP 2000508666 A JP2000508666 A JP 2000508666A JP 2001514253 A JP2001514253 A JP 2001514253A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ビトロネクチンレセプターおよびフィブリノゲンレセプターのようなインテグリンと結合する、7員に少なくとも1つの窒素を含む三環式複素環の医薬的活性のある化合物に関する。かかる化合物は血小板凝集および破骨細胞の骨付着の阻害に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、ビトロネクチンレセプターおよびフィブリノゲンレセプターのよう
なインテグリンに結合する医薬上活性のある化合物に関する。かかる化合物は、
血小板凝集および破骨細胞の骨付着の阻害に有用である。
【0002】 (発明の背景) インテグリンは、一般に細胞の付着を媒介するヘテロ二量体タンパク質のファ
ミリーである。かかるタンパク質の典型は、ビトロネクチンレセプター(αVβ3 ヘテロ二量体)およびフィブリノゲンレセプター(αIIbβ3ヘテロ二量体)である
。これらのレセプターの天然リガンド(例えば、ビトロネクチンおよびフィブリ
ノゲン)は、結合に臨界的であると思われる、共通の−Arg−Gly−Asp
−のアミノ酸配列を有することが判明した。実際、インテグリンレセプターの多
くは、かかるアミノ酸配列を有するリガンドとの交叉反応しているようである。
例えば、αIIbβ3レセプターはフィブロネクチン、ビトロネクチン、トロンボス
ポンジンおよびWillebrand由来因子ならびにフィブリノゲンと反応する。αIIb β3に対して2つの結合部位を有する二量体であるフィブリノゲンは、機能的に 、血小板表面に見られる活性化したレセプターと反応する。隣接する血小板にあ
るαIIbβ3レセプターがフィブリノゲンを介して結合することで架橋し、その結
合が血小板凝集の主要因であると考えられている。αIIbβ3レセプターがフィブ
リノゲンに結合することを阻害する化合物は、インビトロで血小板凝集の阻害を
、インビボで血栓形成の阻害を示した。例えば、EP−A0341915を参照
のこと。
【0003】 ビトロネクチンレセプターは、破骨細胞および血管の内側を覆う内皮細胞など
の多種類の細胞で見られる。破骨細胞の骨基質への付着は、これらの細胞表面に
付着するレセプターを通して媒介されることが、最近の研究によって明らかにさ
れている。例えば、Daviesら、J. Cell Biol.、1989、109、1817は、骨吸収調節
に関係する破骨細胞の機能的抗原は、ビトロネクチンレセプターと生化学的な関
係を有することを開示している。ビトロネクチンレセプターは、トリ−ペプチド
、Arg−Gly−Asp(またはRGD)モチーフを含有する骨基質タンパク
質、例えばオステオポンチン、骨シアロタンパク質およびトロンボスポンジンに
結合することで知られている。すなわち、Hartonら、Exp. Cell Res. 1991、195
、368は、RGD−含有ペプチドおよび抗−ビトロネクチンレセプター抗体(2 3C6)が、破骨細胞による歯質吸収および細胞増殖を阻害すると開示している
。Bertoliniら、J. Bone Min. Res.、6、Sup.1、S146、252は、シクロ−S,S −Nα−アセチル−システイニル−Nα−アルギニニル−グリシル−アスパルチ
ル−ペニシルアミンアミドが、破骨細胞の骨付着を阻害することを示している。
さらに、Satoら、J. Cell Biol. 1990、111、1713は、RGD配列含有のヘビ毒 物ペプチド、エチスタチン(echistatin)が、細胞培養での骨吸収の強力な阻害 剤であり、破骨細胞の骨付着を阻害することを開示している。Fisherら、Endocr
inology 1993、132、1411は、さらに、エチスタチンがラットの生体内における 骨吸収を阻害することを示している。EP528587および528586は、
骨吸収を媒介する破骨細胞を阻害する置換されたフェニル誘導体を報告している
【0004】 WO93/00095(PCT/US92/05463)およびWO94/1
4776(PCT/US93/12436)において、Bondinellらは、置換さ れた6−7二環式環系をもつ特定の化合物はフィブリノゲン(αIIbβ3)レセプ
ターの阻害に有用であることを開示している。フェブリノゲンレセプターを阻害
する他の6−7二環式環系は、WO93/08174(PCT/US92/08
788)において、Blackburnらによって開示されている。WO95/0405 7(PCT/US94/07989)において、Blackburnらは、5−または6 −員縮合環を有する化合物を6−7二環式環に縮合させ、フィブリノゲンレセプ
ターのアンタゴニストとして有用である三環式環系を形成することも開示してい
る。選択的にビトロネクチンレセプターを阻害する6−7二環式環系を有する他
の化合物は、WO96/00730(PCT/US95/08306)およびW
O96/00574(PCT/US95/08146)において開示されている
。特定の新規な三環式環系がインテグリンレセプターアンタゴニストの調製に有
用な鋳型であることがすでにわかっている。また、かかる環系が、フィブリノゲ
ンレセプターおよびビトロネクチンレセプターのいずれにも選択的である化合物
の調製のために適当に置換されてもよい鋳型として用いることができることもわ
かっている。
【0005】 (発明の概要) 本発明の目的は、インテグリンレセプターの阻害について薬理学的活性を有す
る後記の式(I)の化合物を提供することである。本発明の目的は、ある特定の
イングリンレセプター、とりわけ相互に関係するフィブリノゲン(αIIbβ3)ま
たはビトロネクチン(αVβ3)レセプター、および他のインテグリンレセプター
に対して選択的に結合する、適当に置換されてもよい鋳型を提供することである
。 本発明はまた、式(I)の化合物および医薬的担体を含む医薬組成物を包含す
る。 本発明はまた、病状がインテグリンレセプター、とりわけビトロネクチンまた
はフィブリノゲンレセプターに結合することで修飾され得る疾患の治療方法を包
含する。ある特定の態様において、本発明の化合物は、骨粗鬆症、アテローム性
動脈硬化症、再狭窄症、癌および血小板凝集を阻害することが望ましい症状、例
えば卒中、一過性貧血発作、心筋梗塞および血栓溶解治療後の血栓症の再発の治
療に有効である。
【0006】 本発明は、式(I):
【化9】 [式中: Aは、CまたはNであり; Eは、5−または6−員へテロ芳香族またはヘテロ環式環であるか、または6
−員芳香族環であり; X1は、CHR1、C(O)、またはC(S)であり; X2は、CR55 、NR5、S(O)uまたはOであり; R1は、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはAr
−C0-4アルキルであり; R2は、−OR’、−NR’R’’、−NR’SO2R’’’、−NR’OR’
、−OCR’2C(O)OR’、−OCR’2OC(O)R’、−OCR’2C( O)NR’2、CF3または−COCR’22’であり; R2’は、−OR’、−CN、−S(O)rR’、S(O)2NR’2、−C(O
)R’C(O)NR’2または−CO2R’であり; R’は、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはA r−C0-4アルキルであり; R’’は、R’、−C(O)R’または−C(O)OR5であり; R’’’は、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはA r−C0-4アルキルであり; R5およびR5’は、独立して、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C 0-4 アルキルまたはAr−C0-4アルキルであり; R6は、W−(CR’2q−Z−(CR’R10r−U−(CR’2s−V−ま
たはW’−(CR’2q−U−(CR’2s−であり; R3、R4およびR7は、独立して、H、ハロ、−OR12、−SR12、−CN、 −NR’R12、−NO2、−CF3、CF3S(O)r−、−CO2R’、−CON R’2、R14−C0-6アルキル−、R14−C1-6オキソアルキル−、R14−C2-6
ルケニル−、R14−C2 - 6アルキニル−、R14−C0 - 6アルキルオキシ−、R14
0-6アルキルアミノ−またはR14−C0-6アルキル−S(O)r−であり; R8は、R’、C(O)R’、CN、NO2、SO2R’またはC(O)OR5
あり; R9は、R’、−CF3、−SR’または−OR’であり; R10は、H、C1 - 4アルキルまたは−NR’R’’であり; R12は、R’、−C(O)R’、−C(O)NR’2、−C(O)OR5、−S
(O)mR’またはS(O)2NR’2であり; R14は、H、C3 - 6シクロアルキル、HetまたはArであり; R15は、H、C1 - 10アルキル、C3-7シクロアルキル−C0 - 8アルキルまたはA
r−C0 - 8アルキルであり; UおよびVは、不在であるか、またはCO、CR’2、C(=CR15 2)、S(
O)n、O、NR15、CR15’OR15、CR’(OR’’)CR’2、CR’2C R’(OR’’)、C(O)CR’2、CR15 2C(O)、CONR15、NR15
O、OC(O)、C(O)O、C(S)O、OC(S)、C(S)NR15、NR 15 C(S)、SO2NR15、NR15SO2、N=N、NR15NR15、NR15CR15 2 、NR15CR15 2、CR15 2O、OCR15 2、C≡C、CR15=CR15、Het、
またはAr、ただし、UおよびVが同時に不在であることはない; Wは、R’R’’N−、R’R’’NR’N−、R’R’’NR’NCO−、
R’2NR’NC(=NR’)−、R’ONR’C(=NR’)−、
【化10】 または窒素環であり; W’は、
【化11】 であり; Qは、NR’、OまたはSであり; Raは、H、C1-6アルキル、Ar−C0-6アルキル、Het−C0-6アルキル、
またはC3-6シクロアルキル−C0-6アルキル、ハロゲン、OR1、SR1、COR 1 、OH、NO2、N(R12、CO(NR12、CH2N(R12であり; RbおよびRcは、独立して、H、C1-6アルキル、Ar−C0-6アルキル、He
t−C0-6アルキル、C3-6シクロアルキル−C0-6アルキル、ハロゲン、OR1
SR1、COR1、OH、NO2、N(R12、CO(NR12またはCH2N(R 12であるか、またはRbおよびRcが一緒になって、ハロゲン、C1-4アルキル 、OR1、SR1、COR1、OH、NO2、N(R12、CO(NR12、CH2 N(R12、CNまたはR’’R’NC(=NR’)−で置換されてもよい5ま
たは6員芳香族または非−芳香族環を形成し; Xは、N=CR’、C(O)またはOであり; Yは、不在であるか、SまたはOであり; Zは、(CH2t、Het、ArまたはC3-7シクロアルキルであり; mは、1または2であり; nは、0、1、2または3であり; qは、0、1、2または3であり; rは、0、1または2であり; sは、0、1または2であり; tは、0、1または2であり; uは、0、1または2であり; vは、0、1または2であり; wは、0または1である] で示される化合物またはその医薬上許容される塩からなる。
【0007】 本発明は、本発明の化合物の医薬上許容される付加塩、複合物またはプロドラ
ッグもまた包含する。プロドラッグは、インビボで式(I)の活性のある親薬物
を放出するいずれかの共有結合担体であると考えられる。本発明の化合物が1個
またはそれ以上のキラル中心を有する場合、特に記載しない限り、本発明は慣用
的な技術によって合成し分割することのできる、それぞれ独特の非ラセミ化合物
を包含する。化合物が不飽和の炭素−炭素の二重結合を有する場合、シス(Z)
およびトランス(E)異性体のどちらも本発明に含まれる。化合物が、互変体の
形状、例えばケト−エノール互変体、例えば
【化12】 、およびグアニジン型の互変体、例えば
【化13】 で存在する場合、平衡状態で存在しても、あるいはR’での適当な置換操作によ
り一の形態に固定されていても、各々の互変体の形状は本発明の範囲に包含され
る。一の場合の置換基の意味は、特記しない場合、他の場合におけるその意味ま
たは他の置換基の意味とは無関係である。
【0008】 一の具体例において、本発明は式(II):
【化14】 に係る、式(I)の炭環式化合物である。 式(I)に関して: 適当には、A1はCである。 好ましくは、X1はCH2であり、X2はOである。 適当には、R2は−OHである。適当には、R3およびR4はHである。 適当には、UはCONR15、NR15CO、CH2CH2またはCH2O(ここで R15はNO2、CN、CO2R’、R14−C0-6アルキルまたはR14−C0-6アルキ
ルアミノで置換されてもよいC1-10アルキル)である。 適当には、UがArである場合、それはフェニル環であり、好ましくは1,3
二置換されている。 適当には、R15はR’である。より好ましくはR15がC1-6アルキルであり、 最適にはHまたはメチルである。
【0009】 フィブリノゲンアンタゴニスト活性が望ましい場合のR6の適当な置換基は:
【化15】 R’’HNC(=NH)NH−(CH23(CHR10)−UおよびR’’HN−
(CH25−Uであり、ここに、GがNまたはCH、R20が水素、アミノ、モノ
またはジ−C1-4アルキルアミノ、ヒドロキシまたはC1-4アルキルであり、Uが
NR’CO、CONR’、(CH2)CO、CH=CH、C≡C、CH2O、OC
2および(CH22である。
【0010】 選択的なフィブリノゲンアンタゴニスト活性を促進するのに特に優良な置換基
は:
【化16】 であり、ここでR’はHまたはC1-4アルキルである。好ましくはR’はメチル であり、R’’はHである。 R6のかかる基のうち、特に好ましいものは:
【化17】 である。 ビトロネクチン結合活性が望ましい場合のW’の好ましい置換基は:
【化18】 であり、ここで、QはNHである。好ましくは、RbおよびRcは一緒になって、
シクロヘキシル、フェニルまたはピリジル環を形成する。適当には、RaはC1-6 アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲンまたはR’NHである。 適当には、−(CR’2q−U−は、(CH2q−NR’CO、(CH2q
CH2Oまたは(CH2q−CH2CH2である。
【0011】 ビトロネクチン活性を促進させる、特定の好ましいR6置換基は:
【化19】 である。 置換基Wおよび/またはW’を6−7環系のフェニル環から一定間隔離すよう
に適当に選択することで、ビトロネクチンおよびフィブリノゲンレセプターのい
ずれかについて選択的活性を有する化合物または両レセプターについて二元的活
性を有する化合物を得ることができる。一般に、フィブリノゲンアンタゴニスト
活性は、7−員環に結合したカルボニル部分の酸素とWまたはW’の塩基性窒素
部分の間が約16オングストロームの分子内距離が好都合となるであろう;一方
、ビトロネクチンアンタゴニスト活性は、それぞれ酸性および塩基性中心の間が
約14オングストロームで好都合であろう。
【0012】 本発明のある特定の化合物は、3−[3−(2−ピリジル)アミノプロピルオ キシ]−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピン−10−酢 酸またはその医薬上許容される塩である。 式(I)の化合物は、ビトロネクチンおよび他のRGD−含有ペプチドがビト
ロネクチン(αVβ3)レセプターに結合することを阻害する。破骨細胞上のビト
ロネクチンレセプターの阻害は、破骨細胞の骨吸収を阻害し、骨粗鬆症や骨関節
症のように骨吸収が病理に関係する疾患の治療に有用である。さらに、本発明の
化合物は数種類の異なった型の細胞上のビトロネクチンレセプターを阻害するた
め、上記化合物は例えば慢性関節リウマチおよび乾癬のような炎症性の障害およ
びアテローム性動脈硬化症および再狭窄症のような心血管疾患の治療に有用であ
ろう。本発明の式(I)の化合物は、限定するものではないが、血栓塞栓症、喘
息、アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、対宿主性移植片病、臓器移植の拒絶反応
敗血性ショック、湿疹、接触皮膚炎、炎症性腸疾患および他の自己免疫疾患を含
むその他の疾患の治療および予防に有用であろう。本発明の化合物はまた、創傷
治療にも有用であろう。
【0013】 特に本発明の化合物は、血管形成疾患の予防を含む治療に有用である。本明細
書中で用いる「血管形成疾患」なる用語は、異常な新血管新生を含む症状を包含
する。新血管の成長が、疾患に関係する病理の原因となるかまたは一助となる場
合、血管形成の阻害は有害な影響を減少させるであろう。かかる標的となる疾患
の一例は、糖尿病性網膜症である。新血管の成長が有害組織の成長を指示するの
に必要な場合、血管形成の阻害によってその組織への血液供給を減少させ、それ
によって血液供給を必要とする組織の量を減少させることができる。その例が腫
瘍増殖であり、そこでは腫瘍増殖および充実性腫瘍転移の確立のために、新血管
形成が継続的に必要とされる。このように、本発明の化合物は、腫瘍細胞の血管
形成を阻害し、それによって腫瘍転移および腫瘍増殖を妨害する。 かくして、本発明の方法に従って、本発明を用いた血管形成の阻害によって疾
患の徴候を改善でき、場合によっては、疾患を治癒することが可能である。
【0014】 本発明の化合物の好ましい治療標的は、新血管形成によって特徴づけられる眼
病である。かかる眼病は、角膜新血管形成疾患、例えば角膜移植、ヘルペス角膜
炎、リウマチ角膜炎、コンタクトレンズ使用に関係する表皮爪膜および新血管形
成パンヌスを包含する。さらにかかる眼病は、年齢による黄斑変性、目のヒスト
プラズマ症、早発性網膜症および新血管形成緑内障も包含する。 もう一つ別の態様において、本発明は、血小板凝集および経皮的冠動脈内腔拡
張術(PTCA)による血管損傷に伴う平滑筋収縮の阻害において、式(I)の 化合物の使用である。本発明の化合物は、血管の改造作用に有用である。 ペプチドおよび化学分野で一般に使用されている略語および記号を、本明細書
中において、本発明の化合物を説明するのに用いる。
【0015】 本明細書中で用いるC1-4アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ プロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt-ブチルを意味する。加えて、C1-6 アルキルは、ペンチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびヘキ
シルおよびその簡単な脂肪族異性体を包含する。いずれのC1-4アルキルまたは C1-6アルキル基も、特記しない限り、R7によって置換されてもよい。加えて、
0-4アルキルおよびC0-6アルキルは、アルキル基がある必要のないこと(例え
ば、共有結合が存在すること)を意味している。 本明細書中で用いるC2-6アルケニルは、炭素−炭素の単結合が炭素−炭素の 二重結合に置き換えられた、2ないし6個の炭素を所有するアルキル基を意味す
る。C2-6アルケニルは、エチレン、1−プロペン、2−プロペン、1−ブテン 、2−ブテン、イソブテンおよびいくつかの異性体のペンテンおよびヘキセンを
包含する。シスおよびトランス異性体の両方を包含する。C2-6アルケニル基の いずれも、R7によって置換されてもよい。
【0016】 C2-6アルキニルは、1個の炭素−炭素の単結合が炭素−炭素の三重結合に置 き換えられた2ないし6個の炭素を所有するアルキル基を意味する。C2-6アル キニルは、アセチレン、1−プロピン、2−プロピン、1−ブチン、2−ブチン
、3−ブチンおよびペンチンおよびヘキシンの簡単な異性体を包含する。C2-6 アルキニル基中のいずれのsp3炭素原子も、R7によって置換されてもよい。 C1-4オキソアルキルはCH2基がC(O)またはカルボニル基によって置き換
えられた4個までの炭素を所有するアルキル基を示す。置換されたホルミル、ア
セチル、1−プロパナール、2−プロパノン、3−プロパナール、2−ブタノン
、3−ブタノン、1−および4−ブタナール基は、その代表である。加えて、C 1-6 オキソアルキルは、カルボニル基によって置換された炭素数5および6の高 級類似体および異性体も包含する。C3-6オキソアルケニルおよびC3-6オキソア
ルキニルは、CH2基がC(O)基によって置き換えられたC3-6アルケニルまた
はC3-6アルキニル基を示す。C3-4オキソアルケニルは、1−オキソ−2−プロ
ペニル、3−オキソ−1−プロペニル、2−オキソ−3−ブテニルおよびその類
似物を包含する。
【0017】 C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニルまたはC1-6オキソアルキ
ル基上の置換基、例えばR7は、安定した構造をもたらすいずれの炭素原子上に 存在してもよく、慣用的な合成技術によって利用可能である。 R14−C1-6アルキルは、いずれかの位置で炭素−水素間の結合が炭素−R14 結合に置き換えられたC1-6アルキル基を示す。R14−C2-6アルケニルおよびR 14 −C2-6アルケニルは、C2-6アルケニルおよびC2-6アルキニルに関して、同 様の意味をもつ。 本明細書中で用いるArまたはアリールは、フェニルまたはナフチル;または
1ないし3個のR7部分で置換されたフェニルまたはナフチルを意味する。特に R7は、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルクチオ、トリフルオロアル
キル、OH、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であってもよい。
【0018】 Hetまたはヘテロ環は、置換されてもよい5または6員の単環式環であるか
、または安定しており、慣用的な化学合成によって入手できる窒素、酸素および
硫黄から選択された1ないし3個のヘテロ原子を含有する9または10−員二環
式環を示す。ヘテロ環の例として、ベンゾフラン、ベンソイミダゾール、ベンゾ
ピラン、ベンゾチオフェン、フラン、イミダゾール、インドール、インドリン、
モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピロリジン、テトラヒドロピ
リジン、ピリジン、チアゾール、チオフェン、キノリン、イソキノリンおよびテ
トラ−およびペルヒドロ−キノリンおよびイソキノリンが挙げられる。1または
2個の窒素を含有する6員環ヘテロ環、例えばピペリジン、ピペラジン、テトラ
ヒドロピリジンおよびピリジンは、Z部分のヘテロ環として好ましい。3個まで
置換基の利用しやすい結合のいずれか、例えばR7から選択されるHet環上の 結合は、化学合成によって入手可能かつ安定であり、本発明の範囲内にある。
【0019】 C3-7シクロアルキルは、2個までの不飽和炭素−炭素結合を含んでいてもよ い3ないし7個の炭素原子を所有する、置換されてもよい炭環式系を示す。C3- 7 シクロアルキルの典型は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、 シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルおよびシクロへプチルで
ある。3個までの置換基の結合のいずれか、例えばR7から選択されたシクロア ルキル環上の結合は、慣用的な化学合成によって入手可能かつ安定であり、本発
明の範囲内にある。
【0020】 本明細書中で用いる窒素環は窒素へテロ環を意味し、その窒素へテロ環は、飽
和しているか、または飽和していない安定した5−、6−または7−員単環式環
であってもよく、または3個までの窒素原子を含む、または1個の窒素原子と酸
素および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含む7−ないし10−員二環式
であってもよく、安定した構造をもたらすいずれの原子上で置換されてもよい。
かかる環中の窒素原子は、4級窒素が得られるように置換されてもよい。窒素へ
テロ環は、R20例えば水素、C1-4アルコキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、 二酸化窒素、NR2、水酸基、CO2R’、CONHR’、CF3、R14−C0-4
ルキル、R14−C1-4アルキルーS(O)u(例えば、式中uは0、1または2で
ある)または前記した置換基のいずれかで置換されたC1-4アルキルによりいず れか安定な位置において置換されてもよい。窒素環の代表として、ピロリン、ピ
ロリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾ
リン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジン、ピリジ
ウム、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロ−およびヘキサヒドロ−アゼピン、
キニクリジン、キヌクリジニウム、キノリン、イソキノリンおよびテトラ−およ
びペルヒドロ−キノリンおよびイソキノリンが挙げられる。特に、窒素環は、ピ
リジル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼチジニル、キヌクリ
ジニルまたはテトラヒドロピリジニルであってもよい。窒素環は、好ましくは4
−ピリジル、4−(2−アミノ−ピリジル)、4−テトラヒドロピリジル、4−ピ
ペリジニルまたは4−ピペラジニルである。
【0021】 RbおよびRcが一緒になって、RbおよびRcが結合する環に縮合した5−また
は6−員芳香族または非−芳香族環を形成する場合、かかる形成された環は、一
般に、Hetにおいて上記したヘテロ環から選択される5−または6−員へテロ
環であるか、またはフェニル、シクロヘキシルまたはシクロペンチル環であろう
。ベンズイミダゾリル、4−アザベンズイミダゾリル、5−アザベンズイミダゾ
リルおよびその置換された誘導体は、W’について記載した基が好ましい。
【0022】 ある特定のラジカルの基には、本明細書中で略語を用いている。t−Buは、
第三ブチルラジカルを示し、Bocはt−ブチルオキシカルボニルラジカルを示
し、Fmocはフルオレニルメトキシカルボニルラジカルを示し、BrZはo−
ブロモベンジルオキシカルボニルラジカルを示し、ClZはo−クロロベンジル
オキシカルボニルラジカルを示し、Bnはベンジルラジカルを示し、4−MBz
lは4−メチルベンジルラジカルを示し、Meはメチルを示し、Etはエチルを
示し、Acはアセチルを示し、AlkはC1-4アルキルを示し、Nphは1−ま たは2−ナフチルを示し、cHexはクロロヘキシルを示す。MeArgはNα
−メチルアルギニンである。Tetは5−テトラゾリルを示す。 特定の試薬には、本明細書中で略語を用いている。DCCはジクロロヘキシル
カルボジイミドを示し、DMAPはジメチルアミノピリジンを示し、DIEAは
ジイソプロピルエチルアミンを示し、EDCはN−エチル−N’(ジメチルアミ
ノプロピル)−カルボジイミドを示す。HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾールを示し、THFはテトラヒドロフランを示し、DMFはジメチルホルムア
ミドを示し、NBSはN−ブロモ−スクシンイミドを示し、Pd/Cは炭素触媒
上のパラジウムを示し、DPPAはアジ化ジフェニルホスホリルを示し、BOP
はベンゾトリアゾル−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェートを示し、HFはフッ化水素酸を示し、PPAはポリ
リン酸、TEAはトリエチルアミンを示し、TFAはトリフルオロ酢酸を示し、
PCCは塩化クロムピリジウムを示す。
【0023】 ある特定の場合において、本明細書中にさらに詳しく説明されるように、Wま
たはW’は適当な反応によってさらに修飾し、官能基を導入するかまたは保護基
を除去することが望ましい。カップリングは、一般に、UまたはV基の形成をも
たらし、かかるカップリング反応の方法は、当業者に周知である。WO93/0
8174(PCT/US92/08788;Genentech)、WO93/
08174(PCT/US92/08788;Genentech)、WO96
/00730(PCT/US95/08306;SmithKline Bee
cham)、WO96/00574(PCT/US95/08146;Smit
hKlineBeecham)、WO93/00095(PCT/US92/0
5463;SmithKline Beecham)およびWO94/1477
6(PCT/US93/12436;SmithKline Beecham)
は、一般に、かかる反応を開示し、出典明示により本明細書の一部とする。 式(I)の化合物はスキームI−IIIの記載に類似した方法、およびその内
容を出典明示により本明細書の一部とするWO97/01540(PCT/US
96/11108;SmithKline Beecham)に記載の方法に類
似した方法によって調製できる。
【0024】 X2がOであり、X1がC(O)またはCH2であり、mが1ないし3である式( I)の化合物は、スキームIに記載の方法に類似した方法で調製される。
【化20】 a)K2CO3、EtOH; b)H2、10%Pd/C、MeOH; c)トル エン、還流; d)LiAlH4、THF; e)i−NaH、DMF、ii− メチルブロモ酢酸エステル; f)メチルブロモ酢酸エステル、Et3N、TH F; g)BBr3、CH2Cl2
【0025】 ヒドロキシエルテル、例えば商業上入手可能な2−ヒドロキシ−4−メトキ安
息香酸メチル(I−1)を、K2CO3のような温和な塩基の存在下、EtOHの ような適当な溶媒中で、フルオロニトロアレン、例えば商業上入手可能な2−フ
ルオロ−1−ニトロベンゼン(I−2)と縮合させ、ジ−アリールエーテル(I −3)を得る。必要に応じて、該反応を還流下で加熱して縮合させてもよい。ニ
トロ基の還元を、10%Pd/Cのような適当な触媒を通して、MeOHのよう
な適当な溶媒中で、水素添加して行う。ニトロ基を還元させるための多数の別法
が存在し、参考文献、例えばLarcock「Comprehensive Organic Transformation 」(VCH Publishersにより出版)に見ることができる。 得られたアミノエステルを、トルエンのような適当な溶媒中で加熱し、閉環生
成物(I−4)を得る。別法として、(I‐3)のエステルをまず、MeOHの
ような極性溶媒中のNaOHのような水性塩基で鹸化する。得られたカルボン酸
塩をDCCのような標準試薬によって系内で活性化し、分子内方法にて反応させ
、環状アミド(I−4)を得る。 その後、DMFのような適当な溶媒中、NaHのような適当な塩基を用いて、
化合物(I−4)を脱プロトン化し、ブロモ酢酸メチルのような適当なハロ−エ
ステルと反応させて(I−8)を得る。別法として、(I−4)のカルボニル基
を、標準的な方法、例えばTHFのような非プロトン性極性溶媒中で水素化アル
ミニウムリチウムを用いて処理することで還元する。アミドカルボニルを還元す
る多くの別法が存在し、参考文献、例えば「Compendium of Organic Symthetic
methods」、Vol.I−VI(Wiley Interscienceにより 出版)に見ることができる。得られたアミン(I−5)を、トリエチルアミンの
ような温和な塩基の存在下、THFのような極性溶媒中、ブロモ酢酸メチルのよ
うな適当はハロ−エステルと反応させて(I−6)を得る。
【0026】 (I−6)または(I−8)のような三環式化合物のメチルエステルを、CH 2 Cl2のような適当な溶媒中、BBr3のようなルイス酸で脱保護し、(I−7 )および(I−9)のような対応するフェノールを得る。別法として、メチルエ
ステルを、CH2Cl2のような適当な溶媒中、AlCl3およびエタンチオール のようなチオールと処理して脱保護することができる。(I−7)または(I−
9)のような得られたフェノールを、その後WO97/01540(PCT/U
S96/11108;SmithKline Beecham)に記載の方法に
従って反応させる。
【0027】 X2がCH2であり、X1がCH2またはC(O)であり、mが1ないし3である式
(I)の化合物は、スキームIIおよびIIIに記載の方法に類似した方法で調
製される。
【0028】
【化21】 a)2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール; b)i−s−BuLi,E
2O;ii−2−メチル−4H−3,1−ベンズオキサジン−4−オン; c )HCl; d)DCC; e)LiAlH4,THF; f)メチルブロモ酢 酸エステル,Et3N,THF; g)BBr3,CH2Cl2
【0029】 4−メトキシ安息香酸のような適当なアリールカルボン酸を、Mayers A Iら、
J.Org. Chem1981中、46、783の方法に従って、2−アミノ−2−メチル−1− プロパノールのような適当なアミノアルコールと反応させ、オキサゾリン(II
−3)を得る。芳香族環のオキサザリンに対してオルト位を、Et2Oのような 非プロトン性極性溶媒中、s−ブチルリチウムのような強塩基を用いて脱プロト
ン化する。得られたアニオンを2−メチル−4H−3,1−ベンズオキサジン−
4−オンのような適当な新電子物質でクエンチし、対応するケト−アミド(II
−4)を得る。オキサゾリンおよびアセトアミドの加水分解を、例えば水性塩酸
のような強塩基と反応させて行い、アミノ酸(II−5)を得る。(II−5)
のカルボン酸を、DCCのような標準的な方法によって系内で活性化し、分子内
方法で反応させ環状アミド(II−6)を得る。アミドのケトンおよびカルボニ
ル基を、同時にTHFのような適当な溶媒中、水素化アルミニウムリチウムのよ
うな強い還元剤で還元し、環状アミン(II−7)を得る。必要に応じて、該反
応物を加熱還流して変換させることもできる。
【0030】
【化22】 a)THF; b)Zn(Hg),HCl; c)HCl; d)HCO2H; e)POCl3,PPA; f)H2,10%Pd/C,EtOH
【0031】 別法として、(II−7)はスキームIIIに示した方法に類似の方法によっ
て調製できる。(III−2)を臭化3−メトキシフェニルマグネシウムのよう
な適当な有機金属試薬で処理して、(III−3)のような対応するケトアミド
を得る。Daubenら、J. Am. Chem. Soc. 1954、76、3864の一般的方法を用いてケ
トンをクレメンセン還元に付し、つづいて塩酸のような強酸でアセトアミドを加
水分解して、アミン(III−4)を得る。ケトンを対応するメチレン化合物に
還元するための多数の変法が存在し、参考文献、例えばLarcock「Comprehensive
Organic Transformations」(VCH Publishersにより出版)に見
ることができる。(III−4)の環化を、ピクテット−スペングラー(Pictet-S
pendler)反応によって完成する。このように、ギ酸を用いて(III−4)をホ
ルミル化し、つづいてPOCl3中、例えばポリリン酸を用いて酸触媒環化を行 い、環状イミン(III−5)を得る。炭素上パラジウムを用いる接触性加水分
解触媒のような標準的な方法を用いて、イミンを対応する環状アミン(II−7
)に還元する。 得られたアミン(II−7)を、トリエチルアミンのような温和な塩基の存在
下、THFのような極性溶媒中、メチルブロモアセテートのような適当なハロ−
エステル(スキームII)と反応させ、(II−8)を得る。(II−8)のメ
チルエーテルは、CH2Cl2のような適当な溶媒中、BBr3のようなルイス酸 で脱メチル化し、(II−9)のような対応するフェノールを得る。別法として
、メチルエーテルを、CH2Cl2のような適当な溶媒中で、AlCl3およびエ タンチオールのようなチオールで処理して脱メチル化することができる。次いで
、得られたフェノール(II−9)を、WO97/01540(PCT/US9
8/11108;SmithKline Beecham)記載の方法に従って
、前記したArg−VNRと反応させる。
【0032】 本発明の化合物の酸付加塩は、標準的な方法において、適当な溶媒中で親化合
物および過剰な酸、例えば塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸またはメタンスルホン酸から調製
される。ある特定の化合物は、許容される内部塩または双性イオンを形成する。
カチオン性塩は、親化合物を、適当なカチオンを含む水酸化物炭酸塩またはアル
コキシドのような過剰量のアルカリ性試薬と;または適当な有機アミンと反応さ
せることで調製される。Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++およびNH4 +のよう
なカチオンは、医薬上許容される塩におけるカチオンの特定の例である。 本発明はまた、式(I)に係る化合物および医薬上許容される担体を含む医薬
組成物も提供する。従って、式(I)の化合物は、医薬の製造において用いるこ
とができる。式(I)の化合物の医薬組成物は、前記したように、非経口投与用
の溶液または凍結乾燥した散剤として処方されてもよい。散剤には、使用の前に
、適当な希釈液または他の医薬上許容される担体を加えて復元してもよい。液体
処方は、緩衝液、等張液、水性溶液であってもよい。適当な希釈液の例は、等張
生理食塩水、標準水中5%デキストロースまたは緩衝化酢酸ナトリウムもしくは
アンモニウム溶液である。かかる処方は、特に、非経口投与に適当であるが、経
口投与に用いることもでき、または計量された単位用量を含む吸入投与に用いる
吸入器または噴霧器に加えてもよい。賦形剤、例えばポリビニルピロリドン、ゼ
ラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレングリコール、マニトー
ル、塩化ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムを付加することが望ましい。
【0033】 別法として、これらの化合物を経口投与用にカプセルまたは錠剤してもよく、
エマルションまたはシロップで処方してもよい。医薬上許容される固体または液
体の担体は、組成物を増強または安定させるために、または組成物の調製を促進
させるために付加されてもよい。固体担体は、澱粉、ラクトース、硫酸カルシウ
ム二水和物、白土、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸、タルク、ペ
クチン、アカシア、寒天またはゼラチンを包含する。液体担体は、シロップ、コ
コナッツ油、オリーブ油、塩水および水を包含する。かかる担体はまた、除放性
物質、例えばグリセリンモノステアレラートまたはグリセリンジステアラートを
単独またはワックスと一緒に含んでいてもよい。固体担体の量は様々であるが、
好ましくは、単位投与用量当たり約20mgないし約1gであろう。製剤は、錠
剤の場合、粉化、混合、造粒および必要に応じて圧縮を含む慣用的な調剤技術に
よって調製し、硬質ゼラチンカプセルの場合、粉化、混合および注入を行い調製
する。液体担体を使用する場合、製剤をシロップ、エリキシル、エマルションま
たは水性または非−水性懸濁液の形状であろう。かかる液体処方は、直接経口投
与されてもよく、または軟質のゼラチンカプセルに注入されてもよい。 経直腸投与の場合、本発明の化合物はまた、カカオ脂、グリセリン、ゼラチン
またはポリエチレングルコースのような賦形剤と組み合わせ、坐剤に成型しても
よい。
【0034】 本明細書中で言及する、ビトロネクチンレセプターのアンタゴニストである化
合物は、根本的な病状がビトロネクチンレセプターと相互作用するリガンドまた
は細胞に起因する疾患の治療に有用である。例えば、これらの化合物は、骨基質
の喪失を病理とする疾患の治療に有用である。このように、本発明の化合物は、
骨粗鬆症、副甲状腺機能亢進症、ページェット病、悪性の高カルシウム血症、骨
転移による溶骨性病変、ギブス固定による骨の減量または性ホルモン欠乏の治療
に有用である。本発明の化合物はまた、抗腫瘍、消炎性、抗血管形成および抗転
移作用因子に有効である信じられており、癌、アテローム性動脈硬化症および再
狭窄症の治療に有用である。特に、本発明の化合物は血管形成に続く再狭窄症の
阻害に有用である。
【0035】 フィブリノゲン結合を阻害する本発明の化合物は、哺乳類、特にヒトにおける
血小板凝集および血栓形成の阻害方法であって、式(I)の化合物および医薬上
許容される担体を体内投与することからなる方法を提供する。かかる治療の適応
症は、急性心筋梗塞(AMI)、深在静脈血栓症、肺動脈塞栓症、解離性動脈瘤
、一過性脳虚血発作(TIA)、卒中および他の梗塞に関係する疾患および不安
定なアンギナを包含する。過度の凝集の慢性または急性状態、例えば播種性血管
内凝固(DIC)、敗血症、外科または伝染ショック、術後および分娩後の外傷
、心肺バイパス手術、不適合の輸血、常位胎盤早期剥離、血栓性血小板減少性紫
斑病(TTP)、ヘビ毒および免疫病は、かかるに関与しているようである。加
えて、本発明の化合物は、転移症状の予防、真菌および細菌感染の予防または治
療、および骨吸収が要因となる疾患の予防または治療の方法において有用であり
える。
【0036】 本発明はさらに、式(I)の化合物およびフィブリン溶解剤の体内投与を含む
、フィブリン溶解酵素治療に後に起こる、動脈または静脈再閉塞の阻害方法を提
供する。フィブリン治療における式(I)の化合物の投与は、再閉塞を完全に予
防するか、または再閉塞に至る時間を遅らせる。本明細書中で用いる場合、フィ
ブリン溶解剤なる用語は、天然または合成生成物であっても、直接または間接的
にフィブリン血栓を溶解する化合物のいずれかを意味することを示している。プ
ラスミノゲンアクチベータは、周知の一群のフィブリン溶解剤である。有用なプ
ラスミノゲンアクチベータは、例えばアニストレプラーゼ(anistreplase)、ウロ
キナーゼ(UK)、プロ−ウロキナーゼ(pUK)、ストレプトキナーゼ(SK
)、組織プラスミノゲンアクチベータ(tPA)およびその変異体または変種を
包含する。
【0037】 本発明の化合物はまた、例えば貯蔵用または診断または研究に使用する生体外
操作用に血液および血液製剤中での血小板凝集を阻害するために、インビトロで
用いてもよい。
【0038】 該化合物は、薬剤濃度が骨吸収阻害、または血小板凝集または他の同様の徴候
の阻害に十分な条件で対象に経口および非経口のどちらでも投与される。該化合
物を含む医薬組成物を、対象の条件によって経口で0.1ないし約50mg/k
gで投与する。早急な治療の場合、非経口投与が好ましい。筋肉内ボーラス注射
も有用であるが、化合物の水または生理食塩水中5%デキシトリース中静脈内注
射または適当な賦形剤を含む同様の処方が、最も効果的である。典型的には、非
経口単位用量は、約0.01ないし約100mg/kg;好ましくは0.1およ
び20mg/kgである。化合物を、1日1ないし4回で、1日の総投与用量が
約0.4ないし約400mg/kg/日となる濃度で投与する。化合物を投与す
る正確な濃度および方法は、薬物の血中濃度と治療効果を得るために要求される
濃度を比較することで、当業者が容易に決定する。 薬理学的効果をもたらすために要求される化合物の濃度を決定するためのいく
つかの生物学的アッセイの一つを用いて、該化合物を分析することができる。
【0039】 ビトロネクチン結合の阻害 αvβ3への固相[3H]−SK&F−107260結合:緩衝液T(2mMCa Cl2および1%オクチルグルコシドを含む)中のヒト胎盤またはヒト血小板αv β3(0.1−0.3mg/mL)を1mMCaCl2、1mMMnCl2、1m MMgCl2(緩衝液A)および0.05% NaN3を含む緩衝液Tで希釈し、
直ちに96−ウェルELISAプレート(Corning、New York、
NY)に1ウェル当たり0.1mLで加えた。1ウェル当たり0.1−0.2μ
gのαvβ3を加えた。プレートを4℃で一晩インキュベートした。実験中、該ウ
ェルを一度緩衝液Aで洗浄し、同緩衝液中室温で1時間、3.5%ウシ血清アル
ブミン0.1mLで一緒にインキュベートした。インキュベーションした後、ウ
ェルを完全に吸引し、0.2mLの緩衝液Aで2回洗浄した。 化合物を100%DMSOで溶解し、結合緩衝液(15mMトリス−HCl(
pH7.4)、100mMNaCl、1mMCaCl、1mMMnCl2、1m MMgCl2)で化合物の最終濃度を100μMにまで希釈した2mMのストッ ク溶液を得た。該溶液を、次いで、所望の最終化合物濃度に希釈した。非標識の
アンタゴニスト(0.001−100μM)の種々の濃度を三重反復にてウェル
加え、つづいて5.0nMの[3H]−SK&F−107260(65−86C i/ミリモル)を加えた。
【0040】 プレートを室温1時間インキュベートした。インキュベーションの後、ウェル
を完全に吸引し、ウェル−トゥー−ウェル方法で1度0.2mLの氷冷緩衝液A
で洗浄した。レセプターを0.1mLの1%SDSで可溶性にし、40%効率の
Beckman LS Liquid Scintillation Coun
terに3mLのReady Safeを加えて液体シンチレーション計数法に
より結合[3H]−SK&F−107260を測定した。[3H]−SK&F−1
07260の非特異的結合を2μMSK&F−107260の存在下で測定し、
それは一貫して放射性リガンド総投入量の1%より少なかった。IC50([3H ]−SK&F−107260の結合を50%を阻害するアンタゴニストの濃度)
を、LUNDON−2プログラムを修飾した非線型最小二乗曲線適合法により測
定し、決定した。Ki(アンタゴニストの解離定数)を式:Ki=IC50/(1+
L/Kd)に従って計算した。ここで、LおよびKdは、各々、[3H]−SK& F−107260の濃度および解離定数である。 本発明の化合物は、約0.1ミクロモルの濃度でビトロネクチンのSK&F1
07260への結合を阻害する。 さらに、本発明の化合物をインビトロおよびインビボにおける骨吸収のために
、骨形成阻害を評価する当該分野における標準的なアッセイ、例えばEP528
587に開示されているピット形成アッセイを用いて分析する。かかるアッセイ
は、ラット破骨細胞の代わりにヒト破骨細胞を用い、Wronskiら、Cel
ls and Materials1991、Sup.1、69−74に記載の卵
巣を切除したラットモデルを用いて行った。
【0041】 副甲状腺を摘出したラットモデル 各実験群は、5−6匹の雄のSprague−Dawley系ラットからなる
。使用する7日前にラットの副甲状腺を摘出する(ベンダー、Taconic
Farmsにより)。使用する24時間前に、尾部静脈穿刺によってヘパリン処
理した試験管に血液を採取した後、全血中の循環しているイオン化カルシウム濃
度を測定する。イオン化カルシウム濃度(Ciba−Corningモデル63
4カルシウムpH分析器で計測)が=1.2mM/Lであるラットをもちいる。
次いで、ラットにカルシウム不含の食事および脱イオン水を与える。実験開始時
点でラットの体重は約100gである。カルシウム濃度の基線を測定し、ラット
に対照ビヒクル(塩水)または化合物(塩水中で溶解)を一回の静脈内(尾部静
脈内)ボラース注射で投与し、その直後、1回の皮下注射で、ヒト副甲状腺ホル
モン1−34ペプチド(hPTH1−34、1kgの塩水/0.1%ウシ血清ア
ルブミン中に0.2mgの用量、Bachem、Ca)またはPTHビヒクルを
投与する。PTHに対するカルシウム性応答(およびこの応答における化合物の
いかなる影響)を化合物/PTH投与の2時間後に測定する。
【0042】 ラット尺骨ドリフトモデル 各実験群は、実験開始時に体重約30−40gである8−10匹の雄のSpr
ague−Dawley系またはWistar系ラットからなる。試験薬剤に適
当な経路で、1日1回または複数回、7日間の期間中投与する。第1回目の投与
の前に、その時点で、骨を形成している表面の位置を標識する蛍光マーカー(テ
トラサイクリン25mg/kgまたはカルセイン10mg/kg)を1回投与す
る。化合物の投与完了後、ラットを殺し、両前肢を肘から切断し、後肢を足首か
ら切断し、皮膚を剥いだ。該サンプルを凍結させ、ミクロトームチャック上に垂
直に固定する。尺骨の中心軸部分の横断面をクリオスタットで切断する。骨吸収
率を形態学的に皮質骨の中央背面部分で測定する。測定を以下のように行う:骨
膜表面において吸収された骨の量は、骨膜表面が0日目に骨内膜の骨形成面に組
み込まれている蛍光濃度にまで進む距離に等しく;その距離を7日目における標
識と骨膜表面間の骨の幅を0日目の幅から減ずることで計算し;1日のミクロン
単位での再吸収率を結果を7分割して計算する。
【0043】 ヒト破骨細胞吸収再吸収アッセイ(”ピットアッセイ”) ・破骨細胞種−誘導細胞のアリコート懸濁液を液体窒素貯蔵から除去し、37℃
で急速に加温し、RPMI−1640媒体中で、遠心分離(1000rpm、4
℃で5分間)によって1回洗浄する。 媒体を吸引しそれをネズミ抗−HLA−DR抗体で除去し、RPMI−1640
媒体と1:3で希釈する。氷面上で30分間インキュベートし、頻繁に細胞懸濁
液を混合する。 細胞を冷却したRPMI−1640と一緒に、遠心分離(1000rpm,4℃
で5分間)によって2回洗浄し、その細胞を滅菌した15ml用遠心分離管に移
する。単核細胞の数を改良されたノイバウアー計測チャンバー(Neubaue
r counting chamber)で計数する。 ヤギ抗−マウスIgGでコートされた十分な数の磁気ビーズ(5/単核細胞)を
貯蔵瓶から取りだし、5mlの新しい媒体(これは毒性アジド保存料を洗い落と
す)に置く。ビーズをマグネットに固定して媒体を除去し、新しい媒体と置き換
える。 ビーズを細胞に混合し、その懸濁液を氷面上で30分間インキュベートする。該
懸濁液を頻繁に混ぜる。 ビーズをコートした細胞をマグネットに固定し、残る細胞(破骨細胞に富むフラ
クション)を滅菌した50ml用遠心分離管に移す。 新しい媒体をビーズをコートした細胞に加え、トラップされた破骨細胞を強制的
に除去する。この洗浄過程を10回繰り返す。ビーズをコートした細胞を除去す
る。 サンプルでチャンバーを満たすために大きな孔の使い捨てプラスチック製パスト
ゥールを用いて、破骨細胞を計数チャンバーで計数する。 細胞を遠心分離によってペレット状にし、破骨細胞の密度を10%ウシ胎児血清
および1.7g/リットルのナトリウム重炭酸塩を補足したEMEM媒体中1.
5x104/mlに調節する、 細胞緩衝液のアリコート3ml(1処理当たり)を15ml用遠心分離管に移す
。細胞を遠心分離によってペレットする。 3mlのアリコートの入った各遠心分離管に適切な処理(EMEM媒質中で50
uMに希釈する)を行う。また、適切なビヒクル対照、陽性対照(87MEM1
を100μg/ml希釈)および同位元素対照(IgG2aを100μg/ml
に希釈)も含まれる。30分37℃でインキュベートする。 細胞のアリコート0.5mlを、滅菌した歯質スライス48−ウェルのプレート
に置き、37℃で2時間インキュベートする。各処理を4回繰り返す。 スライスを熱PBS(6−ウェルのプレートで10ml/ウェル)で6回満たし
て洗浄し、次いで、新しい処理または処理に移す。37℃で48時間インキュベ
ートする。 酒石酸塩抵抗酸ホスファターゼ(トラップ)過程(破骨細胞系統の細胞のための
選択的染色) スライスをリン酸緩衝液塩水で洗浄し、2%グルタルデヒド(0.2Mナトリウ
ムカコジル酸塩中)で5分間固定する. それらを水で洗浄し、TRAP緩衝液中で37℃で5分間インキュベートする。
冷水で洗浄し、それらを冷却した酢酸緩衝液/固体赤色石榴石中で、4℃で5分
間インキュベートする。 余剰緩衝液を吸引し、スライスを水で洗浄した後風乾する。 TRAP陽性破骨細胞を光学顕微鏡で計数し、次いで、超音波処理で歯質の表面
を除去した。 ピット量をNikon/Lasertec ILM21W共焦顕微鏡を用いて決
定する。
【0044】 赤色−媒介αIIbβ3結合の阻害 αIIbβ3の精製 古い10ユニットの洗浄されたヒト血小板(Red Crossから入手)を
、3%オクチルグルコシド20mMのトリス−HCl、pH7.4、140mM
NaCl、2mMCaCl2中、4℃で2時間ゆっくりと攪拌して溶解させた。 溶液100,000gを1時間遠心分離に付した。得られた上清を、20mMト
リス−HCl、pH7.4、100mMNaCl、2mMCaCl2、1%オク チルクルコシド(緩衝液A)で予め平衡した5mLヒラマメレクチンセファロー
ス4Bカラム(E.Y.Labs)に付した。レクチン−保有αIIbβ3を10%
ブドウ糖を含む緩衝液Aで溶出した。全行程を4℃で行った。得られたαIIbβ3 は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって示させるように>95%純
度である。
【0045】 リボソームにおけるαIIbβ3の合成 ホスファチジルセリン(70%)およびホスファチジルコリン(30%) (
Avanti Polar Lipids)を窒素雰囲気下でガラス試験管の側
面に乾燥させた。精製されたαIIbβ3を最終濃度0.5mg/mLまで希釈し、
タンパク質:リン脂質比1:3(w:w)でリン脂質と混合した。混合物を再度
懸濁し、溶液超音波処理器で5分間超音波処理した。次いで、混合物を、余剰の
50mMトリス−HCl、pH7.4、100mMNaCl、2mMCaCl2 (2回で)の1000−倍に対する12,000−14,000分子量カットオ
フ透析管を用いて一晩透析した。αIIbβ3−含有リボソームを12,000gで
15分間遠心分離に付し、透析緩衝液中、約1mg/mLの最終タンパク質濃度
再度で懸濁した。リボソームを使用するまで−70℃で保存した。
【0046】 αIIbβ3への競争結合 フィブリノゲンレセプター(αIIbβ3)への結合を、RGD−型リガンドとし
て[3H]−SK&F−107260を用いて間接的競争結合方法でアッセイし た。結合アッセイを0.22umの親水性ジュロポア膜を用いた96−ウェルの
フィブリノゲンプレート集合体(Millipore Corporation
、Bedford、MA)で行った。ウェルを室温1時間、0.2mLの10μ
g/mLポリリシン(Sigma Chemical Co.、St.Loui
s、MO.)で予めコートし非特異的結合を阻害した。種々の濃度の非標識ベン
ズアジアザピンの各濃度を4回反復してウェルに加えた。[3H]−SK&F− 107260を最終濃度4.5nMで各ウェルに付加し、1μgの精製血小板α IIb β3−含有リボソームを加えた。混合物を室温で1時間インキュベートした。
αIIbβ3−結合[3H]−SK&F−107260を、ミリポア(Millip
ore)濾過集合体を用いる濾過によって非結合体より分離し、つづいて氷冷緩
衝液で洗浄した(2回、各0.2mL)。フィルターに残った結合した放射活性
を、40%効率のベックマン液体シンチレーションカウンター(Beckman
Liquid Scintillation Counter)(Model
LS6800)中、1.5 mLReady Solve(Beckman
Instruments、Fullerton、CA)で計測した。非特異的不
特定結合は、2μM非標識SK&F−107260の存在下で決定され、サンプ
ルに投入された総放射能の常に0.14%以下であった。全数値は、4重反復測
定値の平均である。
【0047】 競争結合データを非線形最小二乗曲線適合法で分析した。該方法は、アンタゴ
ニストのIC50([3H]−SK&F−107260の特異的結合を平衡状態 で50%阻害するのに必要な濃度)を提供する。IC50は、Chengおよび
Prusoff式:Ki=IC50/(1+L/Kd)に基くアンタゴニストの
平衡解離定数(Ki)に関係する。ここで、Lは競争結合アッセイで用いられる
[3H]−SK&F−107260の濃度(4.5mM)であり、KdはSca
tchard分析により決定された4.5nMである[3H]−SK&F−10
7260の解離定数である。 血小板凝集の阻害をWO93/00095(PCT/US/92/05463
)に記載の方法で計測し得る。インビボ血栓形成を、Aikenら、Prost
aglandins、19、620(1980)に記載の方法にしたがって、麻
酔をかけたイヌに該ペプチドを注入し、その組織的および血行力学効果の記録に
よって説明する。
【0048】 血管平滑筋細胞移動アッセイ 本発明の化合物を動脈再狭窄、例えば典型的には血管形成の後に生じる再狭窄
症を阻害する本発明の化合物の能力を評価するために動脈または静脈中の平滑筋
細胞の移動および増殖を阻害するその能力について試験した。 ラットまたはヒト大動脈平滑筋細胞を用いた。細胞移動を、細孔8μm(Co
ster)を有するポリカルボネート膜と用いて、トランスウェル細胞培養チャ
ンバーでモニター観察した。フィルターの底面をビトロネクチンでコートした。
細胞を、2.5−5.0x106細胞/mLの濃度で0.2%ウシ血清アルブミ ンを捕足したDMEM中に懸濁させ、20分間20℃で、様々の濃度の試験化合
物で予め処理した。対照として溶媒単独で用いた。0.2mLの細胞懸濁液をチ
ャンバーの上方区画に入れた。下方区画は、0.2%ウシ血清アルブミンを捕足
したDMEM0.6mLを有した。95%大気/5%CO2の雰囲気下、24時 間37℃でインキュベートした。インキュベーション後、フィルターの上面で移
動しなかった細胞をゆっくりと削り取った。次いで、フィルターをメタノールで
固定し、10%ギームザ染色剤で着色した。移動を、a)フィルターの底面に移
動した細胞数を数えるか、またはb)着色された細胞を10%酢酸で抽出し、つ
づいて600nMで吸光度を測定することで計測した。
【0049】実施例 Bruker AM 250およびBruker AC 400分光器を用い
て、核磁気共鳴スペクトルを得た。化学シフトは内部標準テトラメチルシランか
らダウンフィ−ルドした100万分の値(δ)で報告する。質量分析は、高速原
子衝撃(FAB)またはエレクトロスプレー(ES)イオン化技術を用いるVG
70 FEおよびVG ZAB HF装置のいずれかで行った。元素分析は、
ニュージャージー州、ホワイトハウスに住所を有するQuantitative
Technologies Inc.で行った。 Analtech社製シリカゲルGFおよびE.Merck社製シリカゲル6
0 F−254薄層プレートを薄層クロマトグラフィーに用いた。フラッシュク
ロマトグラフィーをE.Merck社製Kieselgel 60(230−4
00 メッシュ)シリカゲル上で行った。分析および分取用のHPLCをベック
マンクロマトグラフィー上で行った。PRP−1は重合体(スチレン−ジビニル
ベンゼン)のクロマトグラフィー支持体であり、Hamilton Co.、R
eno、Nevadaの登録商標である。
【0050】実施例1 3−[3−(2−ピリジルアミノ)プロピルオキシ]−10,11−ジヒドロジ
ベンゾ[b,f][1,4]オキサジピン−10−酢酸の調製 a)4−メトキシ−2−(o−ニトロフェノキシ)−安息香酸メチル 2−フルオロニトロベンゼン(6.00mL、56.9mmol)および炭酸
カリウム(30.5g、22.1mmol)をDMF(100mL)中2−ヒド
ロキシ−4−メトキシ安息香酸メチル(10.1g、55.6mmol)に加え
た。反応物を油浴中110℃で加熱した。20時間後、反応物を水で希釈し、酢
酸エチル(3x)で抽出した。有機抽出物を無水MgSO4で乾燥させ、濾過し て真空下で濃縮して暗色の残渣を得た。フラッシュクロマトグラフィー(20%
EtOAc/ヘキサン、シリカゲル)に付して、所望の生成物16.1gを黄色
固体として得た。1 H NMR (250 MHz, CDCl3). d 7.95-8.05 (m, 2H), 7.40-7.50 (m, 1H), 7.10-7.
17 (m, 1H), 6.75-6.85 (m, 2H), 6.63 (t, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.70
【0051】 b)4−メトキシ−2−(o-アミノフェノキシ)−安息香酸メチル 反応容器にMeOH(100mL)中の4−メトキシ−2−(o−ニトロフェ
ノキシ)−安息香酸メチル(16.1g、53.1mmol)および10%Pd
/C(100mg)を入れた。反応容器に水素をフラッシュし、ついで水素を満
たしたバルーンを取りつけた。24時間後、反応物をセライトを通して濾過し、
残渣を真空下で蒸発させ、所望の生成物14.3gを得た。MS (ES+) m/z 274.2
(M+H)+
【0052】 c)3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−11
−オン トルエン(500mL)中4−メトキシ−2−(o−アミノフェノキシ)−安
息香酸メチル(14.3g、52.3mmol)に、1N NaOH(150m
L、150mmol)を加えた。反応物を3日間70℃に加熱した。溶媒を減圧
下で除去し、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、シリカゲル
)に付して単離し、9.85gの所望の生成物を得た。 MS (ES+) m/z 242.2 (M
+H+).
【0053】 d)3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−オキ
サゼピン THF(150mL)中3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,
f][1,4]オキサゼピン−11−オン(9.84g、40.9mmol)に
、室温でLiAlH4(30mL、THF中1.0M、30mmol)を加えた 。18時間後、反応物をトルエンで希釈し、0℃まで冷却した。反応物に水(1
.6mL)およびNaF(5.0g)を加えてクエンチし、1時間激しく攪拌し
た。得られた沈澱物を濾過して除去し、溶出剤を真空下で濃縮し、粗生成物を得
た。フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3、シリカゲル)に付し、6.2 8gの所望の物質を淡黄色固体として得た。1H NMR (250 MHz, CDCl3). d 6.50
-7.15(m, 7H), 4.42 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.28 (br. s., 1H).
【0054】 e)3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−オキ
サゼピン−10−酢酸メチル 3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼ
ピン(0.43g、1.90mmol)をTHF(5mL)で溶解した。ブロモ
酢酸メチル(0.25mL、2.64mmol)を加え、つづいてトリエチルア
ミン(0.25mL、1.80mmol)を加えた。24時間還流後、溶媒を真
空下で減圧下で除去し、残渣をシリカゲル上に吸着させた。フラッシュクロマト
グラフィー(CHCl3→10% MeOH/CHCl3、シリカゲル)に付し、
0.40gの所望の物質を得た。MS(ES+) m/z 300.2 (M+H+).
【0055】 f)3−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−オ
キサゼピン−10−酢酸メチル CH2Cl2(5mL)中3−メトキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,
f][1,4]オキサゼピン−酢酸メチル(0.40g、1.34mmol)を
、0oCでBBr3(6.70mL、CH2Cl2中1.0M、6.70mmol )と反応させた。20分後、反応物をメタノールでクエンチし、溶媒を真空下で
除去した。フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3、シリカゲル)に付し、 0.25gの所望の物質を得た。MS (ES+) m/z 286.3 (M+H+).
【0056】 g)3−[3−(N−t−ブトキシカルボニル−2−アミノピリジル)プロピル
オキシ]−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−オキサゼピン
−10−酢酸メチル−N−オキシド ピリジン(5mL)中N−(t−ブトキシカルボニル)−3−(2−アミノピ
リジル)−プロパノール(0.49g、1.81mmol)に、0℃で塩化メシ
ル(0.18mL、2.26mmol)を加えた。0℃で1時間後、反応物をE
tOAcで抽出した。合した有機抽出物を1N HCl、1NNaHCO3で洗 浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、粗メシラートを、次工 程でさらに精製することなく用いた。 DMSO(15mL)中3−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロジベンゾ[b
,f][1,4]オキサゼピン−1−酢酸メチル(0.25g、0.88mmo
l)に、NaH(27mg、油中60%分散液、0.68mmol)を加えた。
泡立ちが終了した後、粗メシラート(上記で得た)を加え、室温で反応を進行さ
せた。20時間後、溶媒を減圧下で除去し、生成物をフラッシュクロマトグラフ
ィー(EtOAc、シリカゲル)に付して単離させ、0.19gの所望の生成物
を得た。
【0057】 h)3−[3−(2−アミノピリジル)プロピルオキシ]−10,11−ジヒド
ロジベンゾ[b,f][1,4]−オキサゼピン−10−酢酸メチル 3−[3−(N−t−ブトキシカルボニル−2−アミノピリジル)プロピルオ
キシ]−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]−オキサゼピン−
10−酢酸メチル−N−オキシド(0.19g、0.36mmol)を、室温で
4N HCl/ジオキサン(5mL)と反応させた。1時間後、溶媒を真空下で
除去し、残渣をトルエン(2x)で共沸混合した。該物質をエタノール(5mL
)に再び溶解し、トリエチルアミン(0.10mL、0.72mmol)、シク
ロヘキセン(0.50mL、4.90mmol)および10%Pd/Cを加えた
。反応物を20時間加熱還流した。反応物を室温まで冷却した後、触媒をセライ
トと通して濾過して除去し、濾液を真空下で濃縮し、0.17gの所望の物質を
得た。これをさらに精製することなく用いた。MS (ES+) m/z 420.2 (M+H+)
【0058】 i)3−[3−(2−ピリジルアミノ)プロピルオキシ]−10,11−ジヒド
ロジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピン−10−酢酸 MeOH(2mL)中3−[3−(2−アミノピリジル)プロピルオキシ]−
10,11−ジヒドジベンゾ[b,f][1,4]−オキサゼピン−10−酢酸
メチル(0.17g、0.42mmol)に1N NaOH(2mL)を加えた
。反応物を55℃で20時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、次いで1N
HClで中和した。溶液を0℃まで冷却し、沈澱物を形成する生成物を得た。か
かる沈澱物を収集し、真空下で乾燥させ、17mgの所望の物質を白色固体とし
て得た。MS(ES+) m/z 406.1 (M+H+). Anal. (C23H23N3O4キ0.75HCl) calcd: C , 63.83; H, 5.53; N, 9.71. Found: C, 63.67; H, 5.27; N, 9.49.
【0059】実施例2 経口単位用量組成物 経口投与用の錠剤を、20mgのスクロース、150mgの硫酸カルシウム二
水和物および50mgの実施例1の化合物を10%ゼラチン溶液で混合し粒状に
して調製した。湿った顆粒をふるいにかけ、乾燥させ、10mgの澱粉、5mg
のタルクおよび3mgのステアリン酸と混合し、圧縮して錠剤にした。
【0060】 上記記載例は、本発明の製造法及び使用法を完全に開示している。しかしなが
ら、本発明を特に具体的な前記の記載に限定するものではなく、記載した請求項
の範囲内のすべてのその変更態様を包含する。本明細書中で引用した雑誌、特許
の様々な文献及び他の刊行物は当該分野の報告を包含し、十分に開示されている
としても、そのすべてを本明細書の一部とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/10 A61P 19/10 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 267/18 C07D 267/18 267/20 267/20 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP,U S (72)発明者 ジェイムズ・エム・サマネン アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州フ ェニックスビル、ジャグ・ハロー・ロード 145番 Fターム(参考) 4C034 DS01 DS06 4C056 AA03 AB01 AD05 AE04 FA01 FB05 FC07 4C086 AA01 AA02 AA03 BC32 BC75 GA07 GA08 MA04 NA14 ZA45 ZA54 ZA97 ZB26 ZC42

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中: Aは、CまたはNであり; Eは、5−または6−員へテロ芳香族またはヘテロ環式環であるか、または6
    −員芳香族環であり; X1は、CHR1、C(O)、またはC(S)であり; X2は、CR55 、NR5、S(O)uまたはOであり; R1は、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはAr
    −C0-4アルキルであり; R2は、−OR’、−NR’R’’、−NR’SO2R’’’、−NR’OR’
    、−OCR’2C(O)OR’、−OCR’2OC(O)R’、−OCR’2C( O)NR’2、CF3または−COCR’22’であり; R2’は、−OR’、−CN、−S(O)rR’、S(O)2NR’2、−C(O
    )R’C(O)NR’2または−CO2R’であり; R’は、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはA r−C0-4アルキルであり; R’’は、R’、−C(O)R’または−C(O)OR5であり; R’’’は、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C0-4アルキルまたはA r−C0-4アルキルであり; R5およびR5’は、独立して、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル−C 0-4 アルキルまたはAr−C0-4アルキルであり; R6は、W−(CR’2q−Z−(CR’R10r−U−(CR’2s−V−ま
    たはW’−(CR’2q−U−(CR’2s−であり; R3、R4およびR7は、独立して、H、ハロ、−OR12、−SR12、−CN、 −NR’R12、−NO2、−CF3、CF3S(O)r−、−CO2R’、−CON R’2、R14−C0-6アルキル−、R14−C1-6オキソアルキル−、R14−C2-6
    ルケニル−、R14−C2 - 6アルキニル−、R14−C0 - 6アルキルオキシ−、R14
    0-6アルキルアミノ−またはR14−C0-6アルキル−S(O)r−であり; R8は、R’、C(O)R’、CN、NO2、SO2R’またはC(O)OR5
    あり; R9は、R’、−CF3、−SR’または−OR’であり; R10は、H、C1 - 4アルキルまたは−NR’R’’であり; R12は、R’、−C(O)R’、−C(O)NR’2、−C(O)OR5、−S
    (O)mR’またはS(O)2NR’2であり; R14は、H、C3 - 6シクロアルキル、HetまたはArであり; R15は、H、C1 - 10アルキル、C3-7シクロアルキル−C0 - 8アルキルまたはA
    r−C0 - 8アルキルであり; UおよびVは、不在であるか、またはCO、CR’2、C(=CR15 2)、S(
    O)n、O、NR15、CR15’OR15、CR’(OR’’)CR’2、CR’2C R’(OR’’)、C(O)CR’2、CR15 2C(O)、CONR15、NR15
    O、OC(O)、C(O)O、C(S)O、OC(S)、C(S)NR15、NR 15 C(S)、SO2NR15、NR15SO2、N=N、NR15NR15、NR15CR15 2 、NR15CR15 2、CR15 2O、OCR15 2、C≡C、CR15=CR15、Het、
    またはAr、ただし、UおよびVが同時に不在であることはない; Wは、R’R’’N−、R’R’’NR’N−、R’R’’NR’NCO−、
    R’2NR’NC(=NR’)−、R’ONR’C(=NR’)−、 【化2】 または窒素環であり; W’は、 【化3】 であり; Qは、NR’、OまたはSであり; Raは、H、C1-6アルキル、Ar−C0-6アルキル、Het−C0-6アルキル、
    またはC3-6シクロアルキル−C0-6アルキル、ハロゲン、OR1、SR1、COR 1 、OH、NO2、N(R12、CO(NR12、CH2N(R12であり; RbおよびRcは、独立して、H、C1-6アルキル、Ar−C0-6アルキル、He
    t−C0-6アルキル、C3-6シクロアルキル−C0-6アルキル、ハロゲン、OR1
    SR1、COR1、OH、NO2、N(R12、CO(NR12またはCH2N(R 12であるか、またはRbおよびRcは一緒になって、ハロゲン、C1-4アルキル 、OR1、SR1、COR1、OH、NO2、N(R12、CO(NR12、CH2 N(R12、CNまたはR’’R’NC(=NR’)−で置換されてもよい5ま
    たは6員芳香族または非−芳香族環を形成し; Xは、N=CR’、C(O)またはOであり; Yは、不在であるか、SまたはOであり; Zは、(CH2t、Het、ArまたはC3-7シクロアルキルであり; mは、1または2であり; nは、0、1、2または3であり; qは、0、1、2または3であり; rは、0、1または2であり; sは、0、1または2であり; tは、0、1または2であり; uは、0、1または2であり; vは、0、1または2であり; wは、0または1である] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. 【請求項2】 R6が、 【化4】 R’’HNC(=NH)NH−(CH23(CHR10)−UおよびR’’HN−
    (CH25−Uから選択される化合物であって、ここに、GがNまたはCH、R 20 が水素、アミノ、モノまたはジ−C1-4アルキルアミノ、ヒドロキシまたはC1 -4 アルキルであり、UがNR’CO、CONR’、(CH2)CO、CH=CH 、C≡C、CH2O、OCH2および(CH22である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R6がW’−(CR’2q−U−であり、 W’が 【化5】 であり; QがNHであり; RaがC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲンまたはR’NHであり; RbおよびRcが一緒になって置換されていてもよい、シクロヘキシル、フェニ
    ルまたはピリジル環を形成し、 U−が、(CH2q−NR’CO、(CH2q−CH2Oまたは(CH2q− CH2CH2である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 式: 【化6】 で示される請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 X1がCH2であり、X2がOである請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R2が−OHである請求項4記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R6が、 【化7】 である請求項4記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R6が、 【化8】 である請求項4記載の化合物。
  9. 【請求項9】 3−[3−(2−ピリジル)アミノプロピルオキシ]−10
    ,11−ジヒドロジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピン−10−酢酸または
    その医薬上許容される塩である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 請求項1−9のいずれか1つに記載の化合物および医薬上
    許容される担体を含む医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の化合物の投与を含むフィブリノゲンレセプ
    ターの阻害方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の化合物の投与を含むビトロネクチンレセプ
    ターの阻害方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体の投与
    を含む、哺乳類における、骨粗鬆症、アテローム性動脈硬化症、癌または血管形
    成後に起こる再狭窄症の治療方法。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体の投与
    を含む、卒中、一過性貧血発作、心筋梗塞の治療法または血栓溶解治療後の血栓
    症の再発を阻害する方法。
  15. 【請求項15】 医薬の製造における請求項1−9のいずれか1つに記載の
    化合物の使用。
  16. 【請求項16】 フィブノゲンレセプターの阻害を必要とする哺乳類におけ
    るその阻害のための医薬の製造における、請求項1に記載した式(I)の化合物
    の使用。
  17. 【請求項17】 ビトロネクチンレセプターの阻害を必要とする哺乳類にお
    けるその阻害のための医薬の製造における、請求項1に記載した式(I)の化合
    物の使用。
  18. 【請求項18】 骨粗鬆症、アテローム性動脈硬化症、癌または血管形成後
    に起こる再狭窄症の治療のための医薬の製造における請求項1に記載した式(I
    )の化合物の使用。
  19. 【請求項19】 卒中、一過性貧血発作、心筋梗塞の治療または血栓溶解治
    療後の血栓症の再発の阻害のための医薬の製造における請求項1に記載した式(
    I)の化合物の使用。
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