JP2001513842A - 微粒ヒドロゲル物質 - Google Patents

微粒ヒドロゲル物質

Info

Publication number
JP2001513842A
JP2001513842A JP53826198A JP53826198A JP2001513842A JP 2001513842 A JP2001513842 A JP 2001513842A JP 53826198 A JP53826198 A JP 53826198A JP 53826198 A JP53826198 A JP 53826198A JP 2001513842 A JP2001513842 A JP 2001513842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
paste
cement
acid
fluorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP53826198A
Other languages
English (en)
Inventor
アキンメイド,アデモラ・オラセニ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BTG International Ltd
Original Assignee
BTG International Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BTG International Ltd filed Critical BTG International Ltd
Publication of JP2001513842A publication Critical patent/JP2001513842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/32Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with synthetic or natural resins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/20Protective coatings for natural or artificial teeth, e.g. sealings, dye coatings or varnish
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/30Compositions for temporarily or permanently fixing teeth or palates, e.g. primers for dental adhesives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • A61K6/889Polycarboxylate cements; Glass ionomer cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/28Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing organic polyacids, e.g. polycarboxylate cements, i.e. ionomeric systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00836Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for medical or dental applications
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/80Optical properties, e.g. transparency or reflexibility

Abstract

(57)【要約】 微粒ヒドロゲル物質は、サブミクロンの酸崩壊性のフッ素導入アルミノシリケートガラスをポリ(アクリル酸)と反応完了させて得られた生成物を磨砕することによって製造される。この物質は歯科用セメント用の二液性セメントセメントパック中で使用されこのセメントパックは混合されると光活性化、ガラスアイオノマー反応および化学的硬化によって硬化する。どちらのペーストも架橋性メタクリレートモノマー類および上記の予備反応した微粒物質を含み、後者は未反応ガラスの特性をまったく失ったフッ素含有ガラスアイオノマーセメントである。第1のペーストはまたポリ(アクリル酸)またはポリ(ビニルホスホン)酸またはその両者を含む。それ自体で指令-硬化セメントである第2のペーストは、亜鉛ガラスおよびボリ(アクリル酸)を含むが、両者の間の反応は、ペーストが空気および光に曝されるまでは仮死状態に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】 微粒ヒドロゲル物質 技術分野 本発明は例えば歯科用セメントまたは光硬化性ペースト処方物に有用な微粒ヒ ドロゲル物質に関する。 本発明の微粒物質はフッ化物含有ゲルである連続マトリックス相とフッ素を含 まないシリカゲルである分散相を含み、酸-塩基セメント形成反応による酸崩壊 性ガラスと酸性ポリマーとの反応生成物である。本明細書における「ガラス」は 、文脈によって、ベントナイトまたは他の混合金属酸化物で例示されるゲル化作 用を有する鉱物を含む。このように、微粒物質はガラス特性を失ったポリアルケ ン酸塩セメントゲルおよび/またはポリホスホネートセメントゲル、すなわちポ リアルケン酸またはポリホスホン酸とガラス(塩基として)との酸-塩基反応セ メントであると考えてもよく、ゲル中ではガラスは通常処方におけるセメントに 較べてその特性を失っている。 ガラス特性喪失セメントゲルは、多くの種々の光硬化性歯科材料、例えばライ ナー、裂溝封止剤、結合剤/接着剤、および前部修復剤(anterior restorative) 等において使用することができる。このゲルはフッ素放出剤として既存のセメン ト処方物、例えば非樹脂系セメントおよび既存の樹脂系セメントに組み込んでも よい。 背景技術 従来のガラスアイオノマーセメントでは、アルミノシリケートガラスが酸と反 応する。各ガラス粒子の外層は金属イオンの性質をなくしシリカゲルへと品質低 下する。金属イオンは酸の作用によって放出されて周囲の液層に移行し、そこで は最初のうちは可溶性であるがやがて蓄積してゲル化し、不溶性となる。こうし て得られたセメントは、各粒子が金属性を失ったシリカゲル殼で被覆された未反 応アルミノシリケートガラスの核を有する分散粒子の形態を有し、殻は約0.5 ミクロンの厚さで、粒子はガラスから放出された金属イオンが結合しているポリ アシッド鎖のゲル化マトリックス中に分散されている。殻はその周辺の物質が液 状で反応性を有する期間中に約0.5ミクロンの厚さに達する。殼は周囲の物質 が硬化したとき、厚化を停止する。 本発明の物質中では、従来技術に見られる未反応アルミノシリケートガラス核 はもはや存在しない。反応前のガラス粒子は2ミクロン以下であることが有利で あり、好ましくは1.5ミクロン以下、理想的には1ミクロン以下であり、好ま しくは球状であって、酸は系がゲル化する前にすべての粒子の全深さからすべて の金属イオンを放出することができ、ガラスから放出される金属イオンが結合し ているポリアシッドのゲル化したマトリックス中に単にシリカゲルの核を残す。 酸の反応性が高ければ高いほど全体が反応するガラス粒子の大きさは大きくなり 、特にもしガラスとフッ化物に(フッ化物溶液の)溶媒が加えられればそれは1. 2〜1.4μmであると考えられる。このようなヒドロゲル物質は更なる用途の ために微粉砕される。すべてのガラスは酸によって浸出されているので、好まし くない新鮮な未反応ガラス表面がこのようなすり潰しまたは粒状化によって表面 に現れることはまったくなく、したがってヒドロゲルは水および/またはセメン ト形成酸の存在下で不活性である。 発明の開示 本発明を実施するに当たっては、好ましくは1ミクロン以下のガラス粒子をフ ッ化物溶液と接触させることによって、好ましくはガラスをフッ化物溶液に加え ることによってまたは溶媒をガラスとフッ化物へ加えることによってガラスにフ ッ素イオンを導入することが有益であるかも知れない。 フッ化物溶液はアンモニアを放出することができるもの、例えばニフッ化水素 アンモニウムNH4・HF2、フッ化アンモニウム、アンモニウムヘプタフルオロ タンタレート(V)、アンモニウムヘキサフルオロゲルマネート(IV)、アンモ ニウムヘキサフルオロニオベート、アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、 アンモニウムヘキサフルオロシリケート、アンモニウムヘキサフルオロチタネー ト(IV)、アンモニウムテトラフルオロボレート、アンモニウムトリフルオロア セテートまたはアンモニウムトリフルオロメタンスルホネートが好ましい。これ らの化学物質が低融点(二フッ化水素アンモニウムでは融点は125℃)および 水溶液として酸性度が高ければフッ素供給能が高く、二フッ化水素アンモニウム が好ましい。アンモニウム塩の使用は、危険を避けるためにHFを使用するより も好ましい。アンモニウムカチオン類およびフッ化鉄(fluoriferous)アニオンを 使用すると、Fを沈殿しカチオンを沈殿しない。カチオンが沈殿するとガラスの 組成が変ってしまうが、本発明では複雑性が回避できる。 二フッ化水素アンモニウムまたはその類似物を使用することによって、フッ化 カルシウムを結晶化してガラス表面が脱活性化される。本発明のフッ素導入した ガラス粒子からガラスアイオノマーセメント(ガラスポリアルケン酸塩セメント )を形成しおよび使用するにおいては、二フッ化水素アンモニウム添加量が増加 するとともに可使時間の増加が観察される。フッ化物を含有しないガラス上にこ のアンモニウム塩を使用することにより、フッ化物含有非硬化性ガラスとともに 即(snap)硬化性ガラスさえも得ることができる。前者はガラス粉末を、水の存在 でポリアクリル酸および酒石酸と反応させて、ゲル化前に中和することができる 。ゲル化前に中和を行うことは、ガラス核を含まないセメントの形成にとって必 須要件である。後者、すなわち即硬化性ガラスに関しては、可使時間の終わりに 20秒以内で急速に硬化することができるというセメントはガラスアイオノマー セメント中に用いてもよく、これはその硬化の速さと低い口腔内溶解性の点で指 令硬化性樹脂系セメントと競合することができる。 フッ化物(上記フッ化物溶液由来の)はガラスの粒径と関係なくガラス中へ置 換して入り込むであろう。しかし、一液性ペースト樹脂系の成分として1ミクロ ンを越えるガラスが用いられる場合は、その系は保存中にガラス粒子が水/酸と の反応を続行するため安定ではないであろう。上記したように、サブミクロンガ ラスほど効果的ではないにしても、F-含有ガラスおよび得られるセメントはカ ルボキシレート系中のフッ素貯蔵体として有用に用いられる。例えばベントナイ トは十分な反応性を有しないため酸-塩基反応に参与しないであろうが、上記で 説明したように、代表的にはAl23を反応させてAlF3を形成することによ ってフッ化物を導入して改善することができる。 この方法は上記で説明したように微粒物質を形成するためにガラス上に適用し てもよく、それによってこのような物質は、フッ素放出貯蔵体として歯科用セメ ント処方中に使用するに適したものとなり、すべてではないにしても大部分の歯 科用材料硬化性経路に適用できる「反応性フィラー」とみなすことができる。 本発明により、一液性ペースト樹脂系、更には、架橋性モノマー、光活性化さ れる開始剤および上記で説明したような微粒物質等を含む光硬化性ペーストをも 作成することができる。このようなペーストは更に亜鉛含有ガラス、ポリアルケ ン酸および必要であれば水を含んでpHを4以下に保持するようにパックされて もよく、また必要であれば反応したガラス由来のBa、Srまたは他の2価のガ ラス形成性の放射線不透過性カチオンを含んでもよい。もうひとつのペーストで は、ガラスアイオノマー硬化反応に参画できる酸性ポリマーの水溶液を更に含ん でもよい。これら二種類のペーストは、使用時まで互いに接触しないように(且 つ好ましくは、不透明パックおよび/または空気遮断パックとして)パックされ た二液性ペーストセメントパックとして存在してもよい。このようなパックでは 、どちらのペーストもパックが解かれおよび/または他方のペーストと混合され るまでは反応しないように、どちらかまたは両方のペーストが亜鉛を含まない酸 崩壊性のガラスおよび/または重合体酸および/または水を含むことが好ましい 。 発明を実施するための最良の形態 本発明を次に実施例によって説明する。 実施例1〜3は本発明のセメントゲルを記載し、 実施例4〜9はその用途を説明する。実施例 1 1)二フッ化水素アンモニウム2.877gを18.0gの水を加えたPTFE製 ビーカーに加えた。 2)これに120.0gのシリカ、102.0gのアルミナ、112.0gの酸化 カルシウムの組成を有する、サブミクロンのガラス(球状粒子)8.634gを 添加した。 3)得られたスラリーを、アンモニアの発生が止まるまで約2時間激しく撹拌し た。 4)スラリーを、98℃から250℃へ段々と上げながらオーブン中で24時間 カ焼した。 5)得られたオフホワイト粉末(5部)を0.4部の乾燥ポリアクリル酸および 0.15部の酒石酸と混合して粉末成分5.55部を得た。 6)4.90部の水、2.45部の乾燥アクリル酸および0.98部の酒石酸から 8.33部の液体成分を調製した。 7)5.55部の粉体成分と8.33部の液体成分と混合してセメントを形成した 。 8)得られたセメントゲルをオーブン中で105℃で24時間乾燥して硬化させ た。 9)硬化したセメントゲルを磨砕して45ミクロンの篩を通した。篩い分けした ロットはフッ素導入したガラス特性喪失セメントまたは磨砕セメントと呼んでも よく、または他の術語としてアイオノマーゲルと呼んでもよい。実施例 2 ステップ1で二フッ化水素アンモニウムの量を2.877gの代わりに2.15 8gとした以外は実施例1と同様に行った。ただし、ステップ4ではスラリーは 220℃で24時間熱処理した。ステップ8ではオーブンは100℃に維持した 。実施例 3 ステップ1で二フッ化水素アンモニウムの量を2.877gの代わりに1.43 9gとした以外は実施例1と同様に行った。 実施例1で用いた二フッ化水素アンモニウムの量は、ガラスの酸化カルシウム 由来の酸素のすべてをフッ素イオンで置換するように選んだ。実施例2および3 でより少ない量を用いたのは、(明らかに)置換が全量より少なくなるようにし たことを意味する。ガラス中のフッ化物の量は得られた樹脂変性セメントからの フッ素放出、セメント形成におけるガラスの反応性、および得られたガラスアイ オノマーセメントの強度に関係するであろう。これらの実施例では220℃以上 の温度は必要とされない。実施例 4〜7 実施例1〜3で作製した磨砕セメントゲルは一液性ペースト組成物を作製する ためにまたは二液ペーストセメント組成物の両ペースト中の1成分として使用す ることができる。実施例 4 カラム1.1に示した組成を有する一液性ペースト中において、実施例1〜3 の磨砕セメントゲルを1成分として用い、実施例1のステップ5中に記載されて いる5部の粉体であるフッ素導入ガラスをもうひとつの成分として用いる。従来 のガラスアイオノマーセメントと違って、(緊密に混合されたガラスと水性ポリ アクリル酸とを含む)本組成物は非硬化性で、暗所では無限に保存することがで きる。微細充填された物質であるため、光硬化したときこの組成物は高い曲げ強 度を有し、前部修復剤として好適なものである。 光を散乱するガラス粒子がないため、その透明性は従来のガラスアイオノマー を凌ぎ、天然歯および審美コンポジットレジン製品の透明性により類似している 。*1:ビス-GMAが更に多いとペーストとして取り扱うには硬すぎる。 *2:希釈用モノマーで希釈されている。 *3:フリーラジカル生成用のケトン促進剤。 *4:最終セメントの補強用不活性フィラー。 *5:D2010はヒドロキシエチル-ジホスホン酸 〔注〕 ・フッ素導入したガラス特性喪失セメントゲルは硬化セメントの寿命中フッ素を 放出するためのものである。 ・メタクリレート類とは樹脂および光によって重合する架橋性モノマーである。 ・クァンタキュア薬品およびカンファーキノンは光源によって分解される感光性 薬品である。 ・アジュベックスおよびブチル化ヒドロキシトルエンは感光性製品組成物中の安 定剤である。 ・OX50およびVP−R711はデグッサ社製のヒュームドシリカ製品である 。 ・レイソーブT-3000は放射線不透過性を増すためにセメント中に用いられ るバリウム含有アルミノシリケートガラスである。 ・過酸化ベンゾイルおよびプロパミンPLUは、(光硬化によって得られるもの と同じ結果となる)メタクリレート樹脂を重合させるフリーラジカルを発生させ るために組み込まれる。 ・ポリ(ビニルホスフェート/アクリル)酸はホスホン酸ビニルとアクリル酸と の共重合体である。これはアルブライト・アンド・ウィルソン社(Albright & Wi lson Ltd.)社から入手したものであり、Z61ガラスと反応する。 ・Z61/3セメントプレカーサー混合物はフッ化亜鉛含有の無水粉体であり、 これを添加しない場合は非反応性であるペースト1.1にガラスアイオノマー反 応を再導入する。その組成は「酸化物」822mg、鎖長75000のポリ(ア クリル酸)の35%水溶液137mgおよび酒石酸41mgであり、「酸化物」 そのものはポリ(アクリル酸)とは反応せず、127部のフッ化亜鉛、6部のベン トナイト、25.74部のフッ化カルシウム、1.34部のケルトロール(Keltrol )キサンタンガム、0.1部のナンサ(Nansa)界面活性剤(ガムを溶解するための 助剤)、240部の水および2.8部の酢酸亜鉛を十分磨砕したものの混合物を 1200℃で1時間熱処理して得られたものである。ベントナイトは代表的には シリカ43.8部、アルミナ9.1部、酸化カルシウム3.2部、酸化マグネシウ ム2.5部、酸化第2鉄0.9部および酸化ナトリウム1.5部を含んでなる。実施例 5 もう一方のペースト、即ち実施例4のカラム1.2で示されたペーストは部分 的に反応したセメントであり、光に曝されるまでは無期限に安定で、粘稠で且つ 非硬化性でぁる。このペーストは一液性ペーストである光硬化性ライニングセメ ントとして、接着剤として、または直接修復剤として使用することもできる。実施例 6 実施例5の変形であり、前歯III級およびV級の審美修復用光硬化性セメント である。 ウレタンジメタクリレート 1.740g 1,6-ヘキサンジオールメタクリレート 0.230g トリメトキシプロピルメタクリレート 0.035g クァンタキュアBMS 0.050g ベンゾフェノン 0.020g クァンタキュアEPD 0.100g 2-ジメチル(アミノエチル)メタクリレート 0.100g ヒュームドシリカ デグッサR-VP711 1.000g フッ素導入したガラス特性喪失セメント(実施例2) 1.000g (実施例6A:1.5g) ピロメリット酸二無水物メタクリレート 0.100g カンファーキノン 0.0045g S11中和ポリ(アクリル酸) 0.100g 顔料 0.0013g (実施例4の注を適用) 実施例6Aのセメントは以下の特性を有することが分かった: 完全光硬化に要する時間: 40秒 40秒およびそれ以上での光硬化の深さ: 3.9mm 20秒での光硬化の深さ: 3.4mm 1日後の圧縮強度: 220MPa 1日後の直径方向引張強度: 30MPa 1日後の曲げ強度: 50MPa 1日後のシンタック(Syntac)接着剤を用いた引張接着強度: ひとの歯のエナメル質に対して:25MPa ひとの歯の象牙質に対して:21MPa 硬化による温度上昇: 21℃ 重合収縮率: 0.7% (「シンタック」はイボクラー・ビバデント(Ivoclar Vivadent)社製の樹脂 系象牙質接着剤の商標である)。実施例 7 実施例4のペースト(「1.1」)を実施例5のペースト(実施例4の「1.2 」と同じもの)と混合した。これらのペーストは、混合することにより、光硬化 性となる。ペースト1.1と1.2の違い、および自動硬化セメントを形成する理 由は、ペースト1.2中にZ61/3フッ化亜鉛系ガラス(+ポリ(アクリル酸) PAA、酒石酸および水)が存在すること、およびペースト1.1中にポリ(ビニ ルホスホン/アクリル)酸P(VPA-AA)が存在することである。フッ化亜鉛系 ガラスはP(VPA-AA)と反応して一定の可使時間および硬化時間を持つ安定 なセメントを形成する。ペースト1.2中に存在するフッ化亜鉛ガラスとポリ(ア クリル酸)とは部分的に形成された粘稠で非硬化性のペーストとしていつまでも 「仮死」状態で留まり、このペーストは、蒸発しないようにシールされ、pHが 約3〜4以下に保持されている限り、光硬化した樹脂系の存在で安定である。加 えて、ペースト1.2は放射線不透過性の不活性フィラーを有しているため得ら れたセメントの放射線不透過性を増強する(フッ化亜鉛も放射線不透過性である )。 ペースト1.1および1.2はいずれもその組成中にフッ化物含有予備形成ガラ スアイオノマーセメントを含む点で類似している。したがってこれらは完全なガ ラスアイオノマーセメントと考えてもよい。 使用時には、ペースト1.1のポリ(ビニルホスホン)酸はペースト1.2のZ6 1/3の「酸化物」と反応してビニルホスフェートアイオノマーを形成する。同 時に、ペースト1.1および1.2の過酸化物およびアミン成分が反応してフリー ラジカルを生成し、それによって同時に存在する3様式の硬化、即ち化学的樹脂 、光およびアイオノマー硬化を提供する。 磨砕セメント中に存在するフッ化物は長時間にわたってゆっくりと放出するこ とができ、修復部分での2次う食を防止することができる。これはコンポマーの 場合に可能なことであるが、コンポマーはガラスアイオノマーセメントとコンポ ジットの扱いにくい組み合わせであり、性能は必然的に中途半端なものであり、 一方ガラスと酸が予備反応したものを含有する本物質は真のガラスアイオノマー セメントである。また実施例7の物質はより色安定性が高く、その後の色退化に たいする補正を行う必要がない;すなわち、初期硬化での色が広く保持され、直 後においても後日においても色適合性について十分な患者の満足を得ることがで きる。 放射線不透過性に関しては、カルシウムが存在すればそれは部分的にまたはす べてがBa、Sr、Laおよび他の重い二価カチオンの1種または2種以上によ って置換される。 歯を酸エッチングする必要のあるコンジットと違って、実施例7の物質は生物 学的に好ましくないモノマーであるヒドロキシエチルメタクリレートを含まず、 代わりに水が使用される。実施例 8 専売商品である審美前部修復剤樹脂「ハーキュライト(Herculite)」(登録商標 )(フッ素を含まない)に、実施例2の微粒ゲル10重量%を加え、十分に混合 した。得られた物質を円板状に成形したものは蒸留水中に8日間で0.4μg/ mm2のフッ素放出を示した。樹脂系からのフッ素放出は長い間求められたきた 目標であった。実施例 9 亜鉛ポリカルボキシレートであるバイエル(Bayer)(商標)カルボキシレート セメント(フッ素を含有しない)3重量部、実施例2の微粒ゲル0.8重量部お よび液体ポリカルボン酸1重量部を十分に混合し、円板状に成形し硬化させた。 円板は、蒸留水中で8日間で3.7μg/mm2のフッ素放出速度を示した。亜鉛 ポリカルボキシレートセメントからのフッ素放出は長い間の要望であった。 実施例8および9はフッ素放出(したがってう食発生を抑制する)特性を有す る歯科用材料の活性フィラーとしての本発明の微粒ヒドロゲルの用途を明らかに している。 歯科用に有用な物質の上記実施例は、上記で説明したように架橋性モノマー、 光活性化開始剤および上記で説明した反応の生成物である微粒物質とを含む新規 な光硬化性ペーストに由来するものとみなされ得る。体系としては: (a)新規ペースト (b)2パック式:(i)ペースト(a)+1/2フリーラジカル化学的開始剤 (ii)ペースト(a)+他の1/2フリーラジカル化学的開始剤 (c)2パック式:(i)ペースト(a)+Z61/PAAセメント粉体 (ii)ペースト(a)+P(VPA-AA)またはPVPA これに代わるものとして、ペーストは(b)(i)+(c)(i)であってもよく、もう ひとつのペーストとして(b)(ii)+(c)(ii)であってもよい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.フッ素含有ゲルである連続マトリックス相とフッ素を含まないシリカゲルで ある分散相を含み、酸-塩基セメント形成反応による酸崩壊性ガラスと酸性ポリ マーの反応完了生成物である微粒ヒドロゲル物質。 2.反応前のガラスが2ミクロン以下(好ましくは1.5ミクロン以下、理想的 には1.0ミクロン以下)の粒子である請求項1に記載の微粒ヒドロゲル物質。 3.反応前のガラスが球状粒子である請求項1または2に記載の微粒ヒドロゲル 物質。 4.酸性ポリマーと反応する前にフッ素イオンを導入するためにガラスがフッ化 物溶液と接触させられる請求項1〜3のいずれかに記載の微粒ヒドロゲル物質。 5.フッ化物溶液がアンモニアを発生することができるものである請求項4に記 載の微粒ヒドロゲル物質。 6.フッ化物溶液がニフッ化水素アンモニア溶液である請求項5に記載の微粒ヒ ドロゲル物質。 7.歯科用セメント処方におけるフッ素放出貯蔵体としての請求項1〜6のいず れかに記載の微粒ヒドロゲル物質の用途。 8.架橋性モノマー、光活性化される開始剤および請求項1〜6のいずれかに記 載の微粒ヒドロゲル物質を含む光硬化性ペースト。 9.反応したガラス由来のBa、Stまたは他の二価の放射線不透過性カチオン を含む請求項8に記載のペースト。 10.4より低いpHを保持するように、またはペーストを無限に未硬化に保持 するように包装された亜鉛含有ガラス、ポリアルケン酸および必要であれば水を 更に含む請求項8または9に記載のペースト。 11.ガラスアイオノマーの硬化反応に参与できる酸性ポリマーの水溶液を更に 含む請求項8または9に記載のペースト。 12.使用時まで互いに接触しないように包装された請求項10に記載の第1の ペーストと請求項11に記載の第2のペーストとを含む二液性ペーストセメント パック。 13.包装が解かれるまではおよび/または他方のペーストと混合されるまでは どちらのペーストも反応しないように、一方または両方のペーストが亜鉛を含ま ない酸崩壊性ガラスおよび/または重合酸および/または水を更に含む請求項12 に記載のパック。
JP53826198A 1997-03-03 1998-02-26 微粒ヒドロゲル物質 Pending JP2001513842A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9704339A GB2322860A (en) 1997-03-03 1997-03-03 Particulate material
GB9704339.2 1997-03-03
PCT/GB1998/000609 WO1998038967A1 (en) 1997-03-03 1998-02-26 Particulate hydrogel material

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001513842A true JP2001513842A (ja) 2001-09-04

Family

ID=10808595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53826198A Pending JP2001513842A (ja) 1997-03-03 1998-02-26 微粒ヒドロゲル物質

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0967956B1 (ja)
JP (1) JP2001513842A (ja)
DE (1) DE69805291T2 (ja)
GB (1) GB2322860A (ja)
WO (1) WO1998038967A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11228327A (ja) * 1998-02-18 1999-08-24 Gc Corp 歯科用ペースト系グラスアイオノマーセメント組成物
GB2345697B (en) * 1999-01-13 2003-01-08 Gc Kk Dental restorative material
JP4467672B2 (ja) * 1999-08-10 2010-05-26 株式会社ジーシー 歯科用グラスアイオノマーセメントの硬化方法
US6793592B2 (en) 2002-08-27 2004-09-21 Acushnet Company Golf balls comprising glass ionomers, or other hybrid organic/inorganic compositions
US6799636B2 (en) * 2002-08-30 2004-10-05 Halliburton Energy Services, Inc. Methods and compositions for cementing in wellbores
EP1632211A1 (en) * 2004-09-07 2006-03-08 S & C Polymer Silicon- und Composite-Spezialitäten GmbH Dental resin-modified polyalkenoate cement composition
AR048742A1 (es) * 2004-12-22 2006-05-24 Gador Sa Sistema de aplicacion de medicamentos intra-oral
EP1909742B1 (en) * 2005-08-05 2010-07-14 3M Espe AG Dental compositions containing a surface-modified filler
WO2017146968A1 (en) 2016-02-25 2017-08-31 3M Innovative Properties Company Kit of parts for producing a paste type glass ionomer cement, process of production and use thereof

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2929121A1 (de) * 1979-07-18 1981-02-12 Espe Pharm Praep Calciumaluminiumfluorosilikatglas- pulver und seine verwendung
GB9307777D0 (en) * 1993-04-15 1993-06-02 Shofu Inc Dental cements

Also Published As

Publication number Publication date
GB2322860A (en) 1998-09-09
WO1998038967A1 (en) 1998-09-11
DE69805291D1 (de) 2002-06-13
DE69805291T2 (de) 2002-12-05
GB9704339D0 (en) 1997-04-23
EP0967956A1 (en) 2000-01-05
EP0967956B1 (en) 2002-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4828796B2 (ja) イオン塩を含有する医用組成物
JP4851454B2 (ja) ナノジルコニアフィラーを含有する歯科用組成物
JP4460285B2 (ja) グラスアイオノマーセメント
KR101166941B1 (ko) 나노충전재 함유 치과용 조성물 및 관련 방법
EP0906076B1 (en) Glass ionomer cement
KR970001246B1 (ko) 광경화성 이오노머 시멘트계
KR100245578B1 (ko) 의료용 및 치과용 수성 시멘트
US20050009946A1 (en) Radical polymerization catalyst and adhesive kit for dental use
JP5340164B2 (ja) 歯科用硬化性組成物
JPH11349427A (ja) ラジカル重合可能な歯科用材料
JPH05255033A (ja) 歯組成物および方法
AU2002305351A1 (en) Glass ionomer cement
JPH0826925A (ja) 歯科用グラスアイオノマ−セメント組成物
JPH11228327A (ja) 歯科用ペースト系グラスアイオノマーセメント組成物
JPH07502531A (ja) 水ベースのアマルガム接着剤
JP5325633B2 (ja) 2液型の歯科用接着剤
JP2001513842A (ja) 微粒ヒドロゲル物質
KR101166942B1 (ko) 나노지르코니아 충전재를 함유하는 치과용 조성물
EP2949310B1 (en) Dental temporary sealing material comprising an ion sustained-release glass
KR101868873B1 (ko) 폴리아크릴산계 공중합체를 포함하는 치과용 시멘트 조성물
JP2003095837A (ja) グラスアイオノマーセメント用ガラス粉末
JP2013512933A (ja) 歯科用組成物
WO1994009748A1 (en) Command-curable composition
JP3672150B2 (ja) 多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法
JP2001513743A (ja) ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20050816