JP2001513778A - 7−メチルチオオキソメチルおよび7−メチルチオジオキソメチルパクリタクセル - Google Patents
7−メチルチオオキソメチルおよび7−メチルチオジオキソメチルパクリタクセルInfo
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Abstract
(57)【要約】
本発明は新規なパクリタキセル誘導体、抗腫瘍剤としてのそれらの使用および医薬処方物に関する。
Description
【発明の詳細な説明】
7−メチルチオオキソメチルおよび
7−メチルチオジオキソメチルパクリタクセル
〔技術分野〕
本発明は抗腫瘍化合物に関する。さらに詳しくは、本発明によれば、新規なパ
クリタクセル誘導体、その製薬処方物および抗腫瘍剤としてのそれらの使用が提
供される。
〔背景技術〕
いの木、Taxus brevifolia.の樹皮から抽出した天然物である
。イン・ビボ動物モデルでこのものはすぐれた抗腫瘍活性を有することが判って
いて、近年の研究によりその独特な作用操作が解明され、この作用操作にはチュ
ーブリンの異常重合および有糸分裂の破綻を包含する。このものは近年不応性重
症卵巣がんおよび乳がんの治療について認可され;またその他のがんに係る研究
では有望な結果を示している。パクリタクセル臨床試験の結果が多くの著者によ
って検討されている。例えば、RowinskyおよびDonehower.「The Clinical Phar
macology and Use of Antimicrotubule Agents in Cancer Chemotherapeutics」
、Pharmac.Ther.,52,35-84,1991年;SpencerおよびFaulds.「Paclitaxel,
A Review of its Pharmaco-dynamic and Pharmacokinetic Properties and Ther
apeutic Potential in the Treatment of Cancer」、Drugs,48(5),794-847,1
994年;K.C.Nicolaor等、「Chemistry and Biology of Taxol」、Angew.Chem.
Int.Ed.Engl.,33;15-44,1994年;F.A.Holmes,A.P.Kudelka,J.J.Kavanaug
h,M.H.Huber,J.A.Ajani,V.Valero.成書「Taxane Anticancer Agents Basic
Science and Cunent Status」、Gunda I..Georg,Thomas T.Chen,Iwao Ojima
およびDolotrai M.Vyas編,1995年,American Chemical Society,Washi
Science and Applications」、Mathew Suffness編、1995年、CRC Press Inc.,B
oca Raton,Florida,379-416;およびそれらに引用された文献。
似体が良好な抗腫瘍活性を有することも見い出されている。パクリタクセルおよ
びタキソテレの構造をそのクラスに属する分子についての通常のナンバリングシ
ステムに従って以下に示す。このナンバリングシステムを本願でも使用する。
〔発明の開示〕
本発明は、タキサンコアのC−7ヒドロキシ基が7−メチルチオオキソメチル
エーテルまたは7−メチルチオジオキソメチルエーテルとして誘導体化されてい
る新規な抗腫瘍化合物に係る。本発明は次の式(I)で表わされる新規な抗腫瘍
化合物またはその製薬上許容し得る塩に関する。
〔式中、Rはアリール、置換アリール、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3- 6
シクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
RAは水素であり;
RBは独立して−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−置換アリール、
−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)OCH2Phまたは−NHC
(O)O−(C1-6アルキル)であり;
RCは水素であり;
RDはヒドロキシであり;
R2はフェニルまたは置換フェニルであり;
R4はメチル、エチル、プロピル、シクロプロピルまたは−O−(C1−C3ア
ルキル)であり;
Lは0であり;
R6およびR6'は水素であり;
R7'およびR7の一方が水素であり、そして他方が−OCH2S(O)nCH3で
あり;
n=1または2;
R9およびR9'は独立して水素またはヒドロキシであり、またはR9およびR9'
は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し;
R10は水素、ヒドロキシまたは−OC(O)−(C1−C6アルキル)であり;
R10'は水素であり;
R14は水素またはヒドロキシであり、そして
R19はメチルである〕
さらに好ましい態様は、以下の基を有する構造(I)を有する化合物またはそ
れらの製薬上許容し得る塩である:
式中、Rはフェニル、p−ヒドロキシフェニル、p−フルオロフェニル、p−
クロロフェニル、p−トリル、イソプロピル、イソプロペニル、イソブチニル、
イソブチル、シクロプロピル、フリルまたはチエニルであり;
RAは水素であり;
RBは独立して−NHC(O)Phまたは−NHC(O)O−(C1-6アルキル
)であり;
RCは水素であり;
RDはヒドロキシであり;
R2はフェニルであり;
R4はメチルであり;
Lは0であり;
R6およびR6'は水素であり;
R7'は水素であり;
R7は−OCH2S(O)nCH3であり;
n=1または2;
R9およびR9'は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し;
R10はヒドロキシまたは−OC(O)CH3であり;
R10'は水素であり;
R14は水素であり;そして
R19はメチルである。
さらに好ましい態様は、以下の基を有する構造(I)を有する化合物またはそ
れらの製薬上許容し得る塩である:
式中、Rはフェニルであり;
RAは水素であり;
RBは−NHC(O)Phであり;
RCは水素であり;
RDはヒドロキシであり;
R2はフェニルであり;
R4はメチルであり;
Lは0であり;
R6'およびR6はそれぞれ水素であり;
R7'は水素であり;
R7は−OCH2S(O)nCH3であり;
n=1または2;
R9およびR9'は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し;
R10は−OC(O)CH3であり;
R10'は水素であり;
R14は水素であり;そして
R19はメチルである。
本発明の別の特徴によれば、哺乳動物宿主に式(I)の化合物の抗腫瘍有効量
を投与することを特徴とする哺乳動物宿主の腫瘍を阻害する方法が提供される。
さらに、本発明の別の特徴によれば、製薬上許容し得る担体、希釈剤または補
助剤の一種または二種以上と組み合わされた式(I)の化合物の抗腫瘍有効量を
包含する医薬処方物が提供される。
本願において、他に明確にされていないか、またはこの文脈において特定され
ていない限り、次の定義が適当される。記号「C」の後の下に記載した数は特別
な基が含有し得る炭素原子の数を定義している。例えば「C1-6アルキル」とは
1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖飽和炭素鎖を意味し;例としてメ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチルおよび
n−ヘキシルが包含される。文脈を基にして、「C1-6アルキル」は二つの基に
架橋しているC1-6アルキルを称することもでき;例としてはプロパン−1,3
−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、2−メチル−ブタン−1,4−ジイル、等
が包含される。「C2-6アルケニル」は、少くとも一個の炭素−炭素二重結合を
有し、かつ2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭素鎖を意味し、例と
してはエチニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペン
テニルおよびヘキセニルが包含される。文脈を基にして、「C2-6アルケニル」
はまた二つの基に架橋しているC2-6アルケンジイルを称することもでき;例と
してはエチレン−1,2−ジイル(ビニレン)、2−メチル−2−ブテン−1,
4−ジイル、2−ヘキセン−1,6−ジイル等が包含される。「C2-6アルキニ
ル」は少くとも一個の炭素−炭素三重結合および2〜6個の炭素原子を有する直
鎖または分枝鎖炭素鎖を意味し;例としてはエチニル、プロピニル、ブチニルお
よびヘキシニルが包含される。
「アリール」とは6〜10個の炭素原子を有する芳香族炭化水素を意味し;例
としてはフェニルおよびナフチルが包含される。「置換アリール」とはC1-6ア
ルカイルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6アルキル、トリフルオロメチル
、C1-6アルコキシ、アリール、C2-6アルケニル、C1-6アルカノイル、ニトロ
、アミノ、シアノ、アジド、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノお
よびアミドから選択される1〜5個(但し、好ましくは、1〜3個)の基で独立
して置換されているアリールを意味する。「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素お
よびヨウ素を意味する。
「ヘテロアリール」とは、酸素、硫黄および窒素から選択される少くとも一個
で、かつ四個までの非炭素原子を含有する5−または6−員環芳香族環を意味す
る。ヘテロアリールの例には、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ト
リアゾリール、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリア
ゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニ
ル、トリアジニル、テトラジニルおよび同様な環が包含される。
「ヒドロキシ保護基」は、限定されるものではないが、エーテル例えばメチル
、t−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、アリー
ル、トリチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、テ
トラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアルキルシリルエーテル、
例えばジメチルシリルエーテル、およびトリアルキルシリルエーテル例えばトリ
メチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテルおよびt−ブチルジメチルシ
リルエーテル;エステル例えばベンゾイル、アセチル、フェニルアセチル、ホル
ミル、モノ−、ジ−およびトリハロアセチル例えばクロロアセチル、ジクロロア
セチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル;およびカーボネート、例
えばメチル、エチル、2,2,2−トリクロロエチル、アリル、ベンジルおよび
p−ニトロフェニルを包含する。ヒドロキシ保護基の追加の例は標準的な参考文
献例えばGreeneおよびWuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2版.
1991年、John Wiley & Sons.およびMcOmie;およびProtective Groups in O
rganic Chemistry,1975年、Plenum Pressにみられる。
「Ph」はフェニルを意味し;「ipr」はイソプロピルを意味し;「DAS
T」はジエチルアミノ硫黄トリフルオリドを意味する。
本文に記載されている置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよ
びヘテロアリール基および部分の置換分はアルキル、アルケニル、アルキニル、
アリール、ヘテロアリールであってよく、そして(または)窒素、酸素、硫黄、
ハロゲンを含有していてよく、そして例えば低級アルコキシ、例えばメトキシ、
エトキシ、ブトキシ、ハロゲン例えばクロロまたはフルオロ、ニトロ、アミノお
よびケトを包含する。
「タキサン」または「タキサンコア」なる用語は次の構造の骨格を有する部分
を称する:
一般式(I)を有する新規な生成物は異常な細胞増殖に関して顕著な阻害活性
を示し、そして異常な細胞増殖を伴う病態を有する患者の治療を可能とする治療
特性を有している。病態には、種々の組成および(または)器官での悪性または
非悪性細胞の異常な細胞増殖を包含し、そして限定するものではないが筋肉、骨
および(または)結合組織;皮膚、脳、肺および性器器官;リンパ管および(ま
たは腎系統;乳房細胞および(または)血液細胞;肝、消化管系統および膵臓;
および甲状腺および(または)副腎が包含される。これらの病態はまた乾癬;固
形腫瘍;卵巣、乳、脳、前立腺、結腸、胃、腎臓および(または)睾丸のがん、
カポジ肉腫;管がん;繊毛がん;神経芽腫;ヴイルムス腫、ホジキン病;黒色腫
;多発骨髄腫;慢性リンパ性白血病;および急性または慢性顆粒球リンパ腫が包
含される。本発明による新規な生成物は非ホジキンリンパ腫、多発骨髄腫、黒色
腫および卵巣、泌尿器、食道、肺および乳がんの治療に特に有用である。本発明
による生成物は発現または再発現を防止または遅延させるのに、またこれらの病
態を治療するのに使用し得る。さらに、式(I)の化合物は腎多のう胞病(PK
D)および関節リウマチの治療および(または)予防に有用である。
本発明の化合物は通常の有機化学レパートリーからの技術により製造できる。
式(I)の範囲内の化合物を製造し得る方法を説明しているスキーム1および2
は例示の目的でのみ示すものであり、いずれの他の方法により化合物を製造する
方法を限定しているものと解すべきではない。
請求の範囲1項記載の7−メチルチオオキソメチルおよび7−メチルチオジオ
キソメチルタキサン類似体を製造するための最良の方法は相当する7−メチルチ
オメチルエーテル類似体の酸化によるものである。タキサンの7−メチルチオメ
チルエーテル類似体の製造は以下の三件の文献に記載されている:J.Golik等、B
iorganic & Medicinal Chemistry Letters 1996年、6(15)、1837−18
42頁;1996年1月11日公開PCT出願WO96/00724;1994
年7月6日公開欧州特許出願公開0604910A1;および1996年1月3
1日公開欧州特許出願公開0694539A1。
スルホキシド誘導体は、過酸例えばm−クロロペルオキシ安息香酸(mCPB
A)の化学量論量よりも若干多い量を用いて適切なタキサン7−メチルチオメチ
ルエーテル類似体の制御された酸化により最も良く製造される。当該分野で既知
のその他の過酸を使用することもできる;特に好ましいのは過ヨウ素酸ナトリウ
ム(NaIO4)である。好ましい溶媒はジクロロメタンであり、そして−5℃
の低い温度を用いた。パクリタキセルメチルチオエーテル(1)の酸化反応によ
るスルホキシド(2)および(3)のジアステレオマーミックスの製造をスキー
ム1に示す。これらのスルホキシドは例えばHPLCのようなクロマトグラフィ
ー技術により分離することができる。スルホキシドは例えば1,2−ジクロロエ
タン、酢酸エチルまたはテトラヒドロフランのようなその他の非プロトン性溶剤
で製造することもできる。その他の温度も用いることができるが、上昇した温度
での過酸酸化剤の過剰量はスルホン形成に有利に働くので避けるべきである。典
型的にスルホキシドを生成するその他の酸化剤系例えば過ヨウ素酸ナトリウムま
たは過ヨウ素酸テトラブチルアンモニウムも利用できる。これらの試薬はメチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール類、ブタノール類、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、エーテル、ジグライムまたはジクロロメタン単独ま
たは水共溶剤との組み合わせ中で使用することができる。
スルホン誘導体は、例えば塩化メチレン、酢酸エチルまたはテトラヒドロフラ
ンのような非プロトン性溶媒中二当量よりも多い化学量論量でメタクロロ過安息
香酸(またはその他の過酸)での酸化によって製造することができる。スキーム
2にはパクリタクセルメチルチオメチルエーテル1のスルホン4への酸化を記載
する。あるいはまた、例えば酢酸、メタノール、エタノールまたはその他のアル
コールのような溶媒中の過酸化水素水溶液をスルホンへの酸化に使用することも
できた。
スキーム1 本文でのスキームおよび実施例にはパクリタキセル側鎖を含有する化合物を記
載する。本文に記載のパクリタクセル側鎖を有する7−メチルチオオキソメチル
および7−メチルチオジオキソメチル誘導体を製造するのに使用される化学がそ
の他の標準側鎖または適当に保護されたC−13ヒドロキシ基を含有するバッカ
チンIII類似体で作動することは当該分野で周知である。適当なC−13保護基
の例には、トリアルキルシリル、2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(
すなわち、TROC)またはフェノキシアセテートが包含される。スキーム2 スキームのいくつかはヒドロキシ保護基、好ましくはトリアルキルシリル基を
記載している。ヒドロキシ保護基はカーボネートまたはエステル基−C(O)O
RXまたは−C(O)Rxであってもよいことは明らかである。すなわち、この
基がヒドロキシ保護基として使用される場合、除去して遊離のヒドロキシ保護基
を生成させてもよいし、または最終生成物の一部として残留していてもよい。
タクサンコアへの種々な基の導入について教示している刊行物はこれまでに多
数存在している。これらの十分に確立された方法またはその自明の変法を用いる
ことにより、式(VII)の出発タキサンまたはそのヒドロキシ保護類似体を容易に
製造することができる。例えば、C4−アセトキシをその他の官能基に変換する
ことについては、S.H.Chen等、J.Organic Chemistry,59,6156−615
8頁(1994年)および1994年7月7日公開PCT出願WO94/147
87を参照;C2−ベンゾイルオキシをその他の基に変換することについては、
S.H.Chen等、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,Vol.4.No.3
、479−482頁(1994年);K.C.Nicolaou等、J.Am.Chem.Soc.,19
95年、117,2409および1994年9月28日公開欧州特許出願617
,034A1を参照;C10−アセチルオキシの修飾については、K.V.Rao等、J
.Med.Chem.,38,3411−3414(1995年)、J.Kant等、Tetrahed
ron Letters,Vol.35,No.31,5543−5546頁(1994年);お
よび1994年3月15日付与米国特許第5,294,637号を参照;C10
および(または)C7非置換(デオキシ)誘導体の製造については、1994年
4月6日公開欧州特許出願590,267A2および1993年4月1日公開P
CT出願WO93/06093参照;C−10エピヒドロキシまたはアシルオキ
シ化合物の製造については、PCT出願WO96/03394を参照;C−10
デオキシ−C−10−アルキル類似体の製造については、PCT出願WO95/
33740を参照:7b,8b−メタノ,6a,7a−ジヒドロキシおよび6,
7−オレフィン系基の製造については、R.A.Johnson.Tetrahedron Letters.Vo
l.35,No.43,7893−7896頁(1994年)、1993年10月
19日付与米国特許第5,254,580号および1994年6月8日公開欧州
特許出願600,517A1を参照;C7/C6オキシランの製造については、
X.LiongおよびG.I.Kingston,Tetrahedron Letters.Vol.36,No.17,2
901−2904頁(1995年)を参照;C7−エピ−フルオロの製造につい
ては、G.Roth等、Tetrahedron Letters.Vol.36,1609−1612頁(1
995
年)を参照;C7エステルおよびカーボネートの形成については、1993年1
2月21日付与米国特許第5,272,171号およびS.H.Chen等、Tetrahedro
n,49,No.14,2805−2828頁(1993年)を参照;9a−およ
び9b−ヒドロキシタクサンについては、L.L.Klein,Tetrahedron Letters.Vo
l.34,No.13,2047−2050頁(1993年)、1994年4月28
日公開PCT出願WO94/08984、1994年10月4日付与米国特許第
5,352,806号、1994年9月15日公開PCT出願WO94/204
85およびG.I.Georg等、Tetrahedron Letters.Vol.36,No.11,178
3−1786頁(1995年)を参照。
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下の特定の実施例により、本発明の化合物の合成を例示するが、これらの実
施例は本発明を領域または範囲において制限するものと解すべきではない。本発
明に包含されるが具体的に開示されていない化合物を製造するために、方法を変
化させて採用してもよい。さらに、同一の化合物を若干異なった方法で製造する
ための方法の変法も当業者に明らかである。
以下の実験操作において、温度は全て特定しないときは摂氏(C)であること
が明らかである。核磁気共鳴(NMR)スペクトル特性は参照標準としてテトラ
メチルシラン(TMS)に対するppmで表わしたケミカルシフト(δ)を記載
する。プロトンNMRスペクトルデータで様々なシフトについて記載した相当面
積は分子中の特別な官能タイプの水素原子の数に相当する。多重度に関するシフ
トの性状はブロード一重項(bsまたはbr s)、ブロード二重項(bdまた
はbr d)、ブロード三重項(btまたはbr t)、ブロード四重項(bq
またはbr q)、一重項(s)、多重項(m)、二重項(d)、四重項(q)
、三重項(t)、二重項の二重項(dd)、三重項の二重項(dt)、および四
重項の二重項(dq)として記載する。NMRスペクトルを取るために使用され
る溶媒はアセトン−d6(重水素化アセトン)、DMSO−d6(過重水素ジメチ
ルスルホキシド)、D2O(重水素化水)、CDCl3(重水素クロロホルム)お
よびその他の通常の重水素化溶媒である。赤外(IR)スペクトルの記述には
官能基同定値を有する吸収波数(cm-1)のみを含むものである。
Celiteはケイソウ土に対するJohns-Manville Products Corporationの
登録商標である。
本文で使用される略号は当該分野で広く使用されている通常の略号である。こ
れらの略号のいくつかには以下のものがある:DAB(デアセチルバッカチンII
I);MS(マススペクトロメトリー);HRMS(高分解マススペクトロメトリ
ー);Ac(アセチル);Ph(フェニル);v/v(容量/容量);FAB(
高速原子衝撃);NOBA(m−ニトロベンジルアルコール);min(分);
hまたはhr(s)(時間);DCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド);BOC(t−ブトキシカルボニル);CBZまたはCbz(ベンジルオキ
シカルボニル);Bn(ベンジル);Bz(ベンゾイル);Troc(2,2,
2−トリクロロエチルオキシカルボニル)、DMS(ジメチルシリル)、TBA
F(テトラブチルアンモニウムフルオリド)、DMAP(4−ジメチルアミノ)
ピリジン);TES(トリエチルシリル);DMSO(ジメチルスルホキシド)
;THF(テトラヒドロフラン);HMDS(ヘキサメチルジシラザン);Me
OTf(メチルトリフレート);NMO(モルホリン−N−オキシド);(DH
Q)2PHAL(ヒドロキニン1,4−フタラジンジイルジエーテル)、Tf=
トリフレート=トリフルオロメタンスルホネート;LRMS(低分解マススペク
トロメトリー);ESI(エレトロスプレーイオン化)。
実施例1
スルホキシド2および3の混合物の製造
式(1)、7−メチルチオメチルパクリタキセルの試料37mg(1当量)を
塩化メチレン2mlに溶解し、そして−5℃に冷却した。固体のm−クロロ過安
息香酸(80−85%)7.8mg(0.9当量)を加えた。反応混合物を−5
℃で2時間かくはんした。反応をジメチルスルフィド10μlでクエンチングし
た。溶媒を除去し、そして残渣を溶離のために塩化メチレン:アセトン(2:1
、v/v)を用いる調製用シリカゲルプレート20×20×0.05cm(EM
Merck)で精製した。主要生成物をアセトンでシリカゲルから溶離し、そ
して、前述の如く調製用TLCにより精製し、この時に限ってクロロホルム:メ
タ
ノール(10:1、v/v)を溶媒として用いた。最終生成物は重量27.1m
gであり、このものは化合物2および3の1:1重量比(最大10%比誤差)で
あり、真空で溶媒を蒸発させると収率72%で得られた。
MS(FAB/NOBA+KI):m/z930,〔M+H〕+;m/z952
、〔M+Na〕+;m/z968,〔M+K〕+ 実施例2
スルホン4の製造
7−メチルチオメチルパクリタキセルの試料30mgを塩化メチレン2mlに
溶解し、そして室温でm−クロロ過安息香酸(80−85%)14.5mgで処
理した。2時間後、溶媒を真空で蒸発乾涸させ、そして残渣をトルエン:アセト
ン(2:1、v/v)を用いて調製用シリカゲルプレート20×20×0.05
cm(EM Merck)でのクロマトグラフィーにより精製し、そして酢酸エ
チル:ヘキサン(1:1、v/v)を用いて再精製した。主要生成物をアセトン
によるシリカゲルから抽出した。真空濃縮すると生成物28mg(収率90%)
が得られた。
MS(FAB/NOBA+NaI+KI):m/z946,〔M+H〕+;m/
z968、〔M+Na〕+;m/z984,〔M+K〕+ 実施例3
スルホキシド2および3の混合物の製造
塩化メチレン15mL中の化合物1(1.007g、1.10ミリモル)の溶
液に−78℃でmCPBA(55%、344mg、1.10ミリモル)を加えた
。溶液を2時間−78℃に保持し、次に2時間−40℃に加温し、次に18時間
0℃に加温した。別の部分量のmCPBAを0℃で塩化メチレン5mL中で加え
(55%、344mg、1.10ミリモル)、そして1時間かくはんした。溶液
を塩化メチレンで希釈し、NaHCO3で洗い、そしてMgSO4で乾燥した。溶
液を濃縮し、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)次いでヘキサン/酢酸エチル/メ
タノール(1:1:0.1)を用いてシリカゲルでクロマトグラフィー処理する
とスルホン645mg(収率62%)、スルホキシドの第一の混合物250mg
(最初の溶出液90%および後の溶出液8%)(収率24%)およびスルホキシ
ドの第二の混合物120mg(最初の溶出液57%および後の溶出液42%)(収
率11%)が得られた。
実施例4
スルホキシド2および3の代替的製造
水5mL中のNaIO4(516mg、2.414ミリモル)の溶液を0℃に
冷却した。この溶液にメタノール5mL中の化合物1(2.006g、2.19
5ミリモル)を加えた。追加のメタノールを加えて溶液を均一に保持し、そして
4時間かくはんした。溶液を酢酸エチルで希釈し、水で三回、そして塩水で一回
洗った。有機フラクションをMgSO4で乾燥し、そして濃縮した。残渣をヘキ
サン/酢酸エチル/メタノール(1:1:0.1)を用いるシリカゲルでクロマ
トグラフィー処理するとスルホキシドの混合物(最初の溶出液57%および後の
溶出液42%)1.584g(収率78%)が得られた。
実施例5
純粋な化合物2および3の製造および分離
100ml二つ口丸底フラスコにMeOH(メタノール、60mL)中の化合
物1(1.0g、1.09ミリモル)を加えた。溶液を0℃に冷却した。この溶
液に水(3mL)中のNaIO4(258mg、1.21ミリモル)の溶液を加
えた。反応を1時間かくはんし、そして反応の進行をHPLCで追跡した。HP
LC分析では、ごく少量のスルホキシドの形成がみられた。8時間後、反応は僅
か7%完了しただけであった。室温で一夜かくはんした。朝にHPLCを行った
。反応は約40%完了していた。白色沈殿が形成した。このものはNaIO4で
あることが測定された。水20mLを加えると溶液が透明となり、反応を週末に
わたって進行させた。HPLCでは反応がほとんど完了していることがわかった
。水(10mL)をスラリーに加え、そして溶液を中程度のガラス濾過漏斗で濾
過した。固体をフィルターを通してMeOHで100mL丸底フラスコに洗い、
そして溶媒を回転蒸発器により除去すると白色固体(1.126g)が得られた
。このものを高真空で吸入排出させると856mg(収率84%)が得られた(
キラル混合物2および3)。
ジアステレオマー化合物2および3の分離
ジアステレオマー2および3の半調製用LC
LC(液相クロマトグラフィー)条件:
溶媒A:90%H2O、10%MeCN
溶媒B:10%H2O、90%MeCN
アイソクラチック:50%B
注入容量:0.5mL
濃度 :25mg/mL
希釈剤 :50:50 A+B
カラム :YMC−PACK ODS 5−5nm120Å、250×20m
mI.D.
CAT#AA12S05−2520WT
Ser#20444472b(W)
流量 :9.50mL/分
早期溶離ジアステレオマー:RT(保持時間)=25.00〜26.50分
後期溶離ジアステレオマー:RT=28.10〜29.4分
全体を合わせて、混合物2および3の14回の抽入を行った。各コレクション
を濃縮してMeCNを除いた。水性白色固体をCH2Cl2(3×35mL)で抽
出し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして濃縮すると白色固体が得られた。
早期溶出液:120.5mg オフホワイト固体
後期溶出液:81.5mg 白色固体
早期溶出液、100%純粋な化合物に対するNMR特性データ
後期溶出液、100%純粋な化合物に対するNMR特性データ
本発明の化合物は、イン・ビボおよび(または)イン・ヒドロモデルで抗腫瘍
活性を示す。例えば、次の試験は本発明のいくつかの代表的な化合物を評価する
のに使用したイン・ヒドロ試験を記述するものである。
細胞毒性
タキサン誘導体はヒト結腸がん細胞HCT−116に対してイン・ヒドロで細
胞毒性を有していた。HCT116ヒト結腸がんでの細胞毒性をXTT(2,3
−ビス(2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル)−5−〔(フェニル
アミノ)カルボニル〕−2H−テトラゾリウムヒドキシドアッセイ(1)によっ
て評価した。細胞を96ウェルマイクロタイタープレートに4000細胞/ウェ
ルで塗布し、24時間後薬物を加え、そして連続希釈した。細胞を37℃で72
時間インキュベートし、この時点でフエナジンメトスルフェートを含むテトラゾ
リウム色素XTTを加えた。生存細胞中のデヒドロゲナーゼ酵素はXTTを還元
して450nmで光を吸収する形態とし、このものは分光光度計により定量する
ことができる。吸光度が大きくなるほど、生存細胞の数が多くなる。結果をIC50
として表わし、これは未処理のコントロール細胞の細胞増殖の50%に細胞増
殖を阻害するのに必要な薬物濃度(すなわち、450nmでの吸光度)である。
このアッセイで評価した化合物のIC50値を表Iに含める。
マウス M109モデル(イン・ビボ活性)
Balb/cxDBA2F1(CDF1)ハイブリッドマウスにM109肺がん
の2%(w/v)ブライの0.1mLを皮下(sc)に移植した(Evaluation o
f Madison 109 Lung Carcinoma as a Model for Screening Antitumor Drugs,C
ancer Treatment Reperts,65,No.3-4(1981年)にWilliam Roseが記載した
如く)。
供試化合物および参照薬物パクリタキセルをマウスの群に静脈内投与した。各
々の群は異なって投与量レベルで化合物を投与され、そして3種または4種の異
なった投与量レベルを各化合物について評価した。マウスを一日一回静脈内で化
合物で腫瘍移植後4,5,6,7および8日目に処置した。マウスは毎日死亡す
るまで、または腫瘍移植後約60−90日までのいずれか早く起るまで生存につ
いて追跡した。各実験当り一群のマウスを未処置のままとし、一次コントロール
グループとし;二次コントロールグループは典型的には包含され、全ての他の群
のマウスの腫瘍接種体1/10を投与されていた(すなわち、M109肺がんの
0.2%(w/v)ブライの0.1ml)。腫瘍はまた週一回またはさらに多く
て週二回測定して公開されている操作(同書)に従って腫瘍重量を評価した。
化合物処置(T)マウスの生存時間中央値をコントロール(C)マウスの生存
時間中央値と比較した。マウスの各化合物処置群についての二種の数値の比に1
00を乗じ、代表的な化合物について次の表IIに%で(すなわち、%T/Cで)
表わした。さらに、処置群の中央時間と腫瘍が増殖して1gとなるコントロール
群の中央時間との差も日数でのT−C値として表わして以下の表に示す。T−C
但し、前述した二次コントロール群が1gの腫瘍増殖の中央時間値に関して一次
コントロール群とは4日を超えて相異していない。一次および二次コントロール
群双方で1gの腫瘍増殖の時間差が4日以上である場合、その差が活性の判定基
準となる。
パクリタキセル誘導体の生育末端部位での抗腫瘍IV試験
すなわち、本発明の別の特徴は、腫瘍担持宿主に式(I)の化合物の抗腫瘍上
有効な量を投与することを特徴とするヒトおよび(または)その他の哺乳動物の
腫瘍を阻害する方法に関する。
様々な腫瘍を処置するために、本発明の式(I)の化合物はパクリタキセルと
同様な方法で使用することができる。例えば、Physician's Desk Reference、4
9版、Medical Economics.682頁、1995年参照。本発明の化合物の投与
量、投与様式および投与計画に特に制約はない。がん治療の技術分野に習熟した
腫瘍学者は不当な実験なしで本発明の化合物を投与するための適切な治療プロト
コー
ルを確定することができる。すなわち、式(I)の化合物はいずれかの適当な投
与経路により非経口または経口で投与することができる。非経口投与には静脈内
、腹腔内、筋肉内および皮下の投与が包含される。
本発明の方法を実施するのに用いられる用量は予防処置に投与するか、または
最高の治療反応を誘起することを可能とする用量である。用量は投与のタイプ、
選択された特別な化合物、および処置される患者の個人的な特徴に基づいて変化
する。一般に、用量は異常な細胞増殖によって生じる障害の治療に治療上有効で
ある用量である。本発明による製品は所望の治療効果を得るために必要に応じて
何度も投与することができる。若干の患者は比較的高用量または低用量で急速に
反応し、それで緩和な維持用量を必要とするか、または全く維持用量を必要とし
ない。iv経路により、投与量は例えば1〜100時間約20〜約500mg/
m2の範囲にある。経口経路により、投与量は5〜1000mg/kg/日体重
の範囲にある。使用される実際の用量は処方される特別な組成物、投与経路およ
び処置される特別な部位、宿主およびタイプに従って変化する。薬物の作用を変
更する多くの要因を、年令、性別、飲食物および患者の身体条件を包含して、投
与量の決定に当って考慮する。
本発明によれば、製薬上許容し得る担体、賦形剤、希釈剤または補助剤の一種
または二種以上と組み合わされて式(I)の化合物の抗腫瘍有効量を含有する医
薬処方物(組成物)も提供される。これらの組成物は通常の方法によって製造す
ることができる。パクリタキセルまたはその誘導体を処方する例は例えば米国特
許第4,960,790号および同第4,814,470号にみられ、そしてこ
のような例は本発明の化合物を処方するのに順用してもよい。例えば、式(I)
の化合物は錠剤、丸剤、散剤混合物、カプセル剤、注射剤、液剤、坐剤、乳剤、
分散剤、食品プレミックスおよびその他の適当な形態で処方することができる。
式(I)の化合物は無菌固形組成物の形態、例えば凍結乾燥し、そして所望によ
りその他の製薬上許容し得る賦形剤と組み合わせて製造することができる。この
ような固形組成物は非経口投与に使用する直前に無菌水、生理食塩水または水と
有機溶媒例えばプロピレングリコール、エタノール等との混合物、またはいくつ
かのその他の無菌注射媒質で再構成することができる。
製薬上許容し得る担体の代表的なものには、例えば、マンニトール、尿素、デ
キストラン、乳糖、バレイミヨおよびトウモロコシデンプン、硫酸マグネシウム
、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、エチルセルロース、ポリ(ビニ
ルピロリドン)、炭酸カルシウム、オレイン酸エチル、ミリスチン酸いそプロピ
ル、安息香酸ベンジル、炭酸ナトリウム、ゼラチン、炭酸カリウム、ケイ酸があ
げられる。製薬組成物はまた無毒性補助物質例えば乳化剤、防腐剤、湿潤剤等、
例えばソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、ポリオキ
シエチレンモノステアレート、グリセリントリパルミテート、ジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウム等を含有していてもよい。
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式(I)を有する化合物またはその製薬上許容し得る塩。 〔式中、Rはアリール、置換アリール、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3- 6 シクロアルキル、またはヘテロアリールであり; RAは水素であり; RBは独立して−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−置換アリール、 −NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)OCH2Phまたは−NHC (O)O−(C1-6アルキル)であり; RCは水素であり; RDはヒドロキシであり; R2はフェニルまたは置換フェニルであり; R4はメチル、エチル、プロピル、シクロプロピルまたは−O−(C1−C3ア ルキル)であり; Lは0であり; R6およびR6'は水素であり; R7'およびR7の一方が水素であり、そして他方が−OCH2S(O)nCH3で あり; n=1または2; R9およびR9'は独立して水素またはヒドロキシであり、またはR9およびR9' は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し; R10は水素、ヒドロキシまたは−OC(O)−(C1−C6アルキル)であり; R10'は水素であり; R14は水素またはヒドロキシであり、そして R19はメチルである〕 2.式(I)において、 式中、Rはフェニル、p−ヒドロキシフェニル、p−フルオロフェニル、p− クロロフェニル、p−トリル、イソプロピル、イソプロペニル、イソブチニル、 イソブチル、シクロプロピル、フリルまたはチエニルであり; RAは水素であり; RBは独立して−NHC(O)Phまたは−NHC(O)O−(C1-6アルキル )であり; RCは水素であり; RDはヒドロキシであり; R2はフェニルであり; R4はメチルであり; Lは0であり; R6およびR6'は水素であり; R7'は水素であり; R7は−OCH2S(O)nCH3であり; n=1または2; R9およびR9'は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し; R10はヒドロキシまたは−OC(O)CH3であり; R10'は水素であり; R14は水素であり;そして R19はメチルである請求項1項記載の化合物またはその製薬上許容し得る塩。 3.式(I)において、 式中、Rはフェニルであり; RAは水素であり; RBは−NHC(O)Phであり; RCは水素であり; RDはヒドロキシであり; R2はフェニルであり; R4はメチルであり; Lは0であり; R6'およびR6はそれぞれ水素であり; R7'は水素であり; R7は−OCH2S(O)nCH3であり; n=1または2; R9およびR9'は一緒になってオキソ(ケト)基を形成し; R10は−OC(O)CH3であり; R10'は水素であり; R14は水素であり;そして R19はメチルである請求項1項記載の化合物またはその製薬上許容し得る塩。 4.R7が−OCH2S(O)CH3である請求項3項記載の化合物。 5.R7が−OCH2S(O)CH3である以下に示す式による単独ジアステレオ マーとしての請求項3項記載の化合物。 6.R7が−OCH2S(O)CH3である以下に示す式による単独ジアステレオ マーとしての請求項3項記載の化合物。 7.R7が−OCH2S(O)2CH3である以下に示す式による請求項3項記載の 化合物。 8.Rはフェニルであり; RBは−NHC(O)O−tBuであり; R7は−OCH2S(O)2CH3であり;そして R10は−OC(O)CH3であり、以下に示す式による請求項2項記載の化合 物。9.Rはフェニルであり; RBは−NHC(O)O−tBuであり; R7は−OCH2S(O)CH3であり;そして R10は−OC(O)CH3であり、以下に示す式による請求項2項記載の化合 物。 10.請求項1〜9項のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の抗腫瘍有効量 を包含する医薬処方物。 11.哺乳動物宿主に請求項1〜9項のいずれか1項に記載の式(I)の化合物 の腫瘍増殖抑制量を投与することからなる該宿主の腫瘍増殖を抑制する方法。
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