JP2001512454A - ε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタム前駆体の水性混合物の連続的製造法 - Google Patents

ε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタム前駆体の水性混合物の連続的製造法

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Abstract

(57)【要約】 還元的アミノ化工程として、触媒としての担体上のルテニウムの存在下、5−ホルミル吉草酸または5−ホルミル吉草酸アルキルを溶媒としての水中で水素および過剰のアンモニアと連続的に接触させることを含む、ε−カプロラクタムおよび6−アミノカプロン酸および/または6−アミノカプロアミドの水性混合物の連続的製造方法において、担体が酸化チタンまたは酸化ジルコニウムの少なくとも1つである方法。水性混合物は、ε−カプロラクタムの製造に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタム 前駆体の水性混合物の連続的製造法 1.発明の分野 本発明は、担体上のルテニウム触媒の存在下、5−ホルミル吉草酸または5− ホルミル吉草酸アルキルを水素および過剰のアンモニアと連続的に接触させるこ とによりε−カプロラクタムおよび6−アミノカプロン酸および/または6−ア ミノカプロアミドの水性混合物を連続的に製造する方法に関する。 2.従来技術の説明 ε−カプロラクタムの製造法は、米国特許第4,730,040号に記載されている。 この方法では、最初に5−ホルミル吉草酸メチルを水および酸性試薬の存在下で 加水分解して5−ホルミル吉草酸を得ている。この方法では、5−ホルミル吉草 酸を、アルミナ上のルテニウム/ジルコニウム触媒またはラネーニッケル触媒を 使用してアンモニアおよび水素と接触させることにより水中で還元的にアミノ化 して、6−アミノカプロン酸を含む反応混合物を得ている。アンモニアを分離し た後、還元的アミノ化から得られた反応混合物を300℃に加熱して、6−アミノ カプロン酸の環化によりε−カプロラクタムを得ている。米国特許第4,730,040 号による方法の欠点は、還元的アミノ化から得られる収率が低いことであり、そ れが商業的に魅力的な方法であることを妨げている。実験結果によれば、加水分 解工程の最高 収率はほんの約78%であり、還元的アミノ化の最高収率はほんの約77%であり、 最終工程の最高収率はほんの約95%である。従って、全体の収率は高々57%であ る。 別の欠点は、還元的アミノ化を長時間行うと、ラネーニッケルおよびアルミナ 触媒粒子の粒径の減少が生じることが分かったことである。これは望ましくない 。なぜならば、このような小さい粒子は、濾過操作を乱し、または、生成物流中 の触媒の飛沫同伴による触媒の損失を招き得るからである。 さらに別の欠点は、数時間の連続操作の後に触媒の活性が減少し得るというこ とである。 従って、ε−カプロラクタムを高収率で製造するための容易な方法が望まれて いる。発明の概要および目的 本発明の目的は、触媒粒径の減少または触媒活性の低下を含む上記問題を被る ことなく、還元的アミノ化においてε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタ ム前駆体(6−アミノカプロン酸および6−アミノカプロアミド)への高い収率 を再現的に得ることである。 この目的および他の目的は、触媒としての担体上のルテニウムの存在下、5− ホルミル吉草酸または5−ホルミル吉草酸アルキルを水素および過剰のアンモニ アと水(溶媒)中で連続的に接触させることによりε−カプロラクタムおよび6 −アミノカプロン酸および/または6−アミノカプロアミドの水性混合物を製造 することによる本発明の 連続的方法において達成され、ここで、担体は酸化チタンまたは酸化ジルコニウ ムである。1工程の還元的アミノ化からの水性混合物は、ε−カプロラクタムの 製造に使用することができる。 本発明に係る方法が行われると、ε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタ ム前駆体への高い収率が還元的アミノ化において達成され、触媒は、その粒径お よび活性を長時間にわたって維持することが見出された。別の利点は、5−ホル ミル吉草酸アルキルから出発すると、米国特許第4,730,040号に記載されている ような、5−ホルミル吉草酸を製造するための別個の加水分解工程が必要とされ ないということである。これは、非常に有利である。というのは、米国特許第4, 730,040号に記載されているような5−ホルミル吉草酸アルキルの別個の加水分 解は、5−ホルミル吉草酸への低い収率(78%)を示したからである。本発明方法 では、5−ホルミル吉草酸アルキルを直接使用することができ、その結果、米国 特許第4,730,040号に記載された低収率の加水分解工程を回避しながらε−カプ ロラクタムへの高い収率が得られることが分かった。 EP-A-729943およびEP-A-729944によれば、ε−カプロラクタムは、まず5−ホ ルミル吉草酸メチルをアンモニアと接触させ、次いでこうして生成された中間体 化合物、恐らくはイミンカプロン酸誘導体を、アンモニアおよび例えばアルミナ 上のルテニウム触媒またはラネーニッケルの存在下、水素と反応させることによ り製造され得る。これら の特許出願は、ニッケル、コバルトまたはルテニウム触媒のための可能な担体物 質として、酸化ジルコニウムおよび酸化チタンを挙げている。しかし、アルミナ 担体上のルテニウムのみがEP-A-729943およびEP-A-729944の実施例で使用されて いる。特許文献によれば、2工程で還元的アミノ化を行うことにより、ε−カプ ロラクタムおよびε−カプロラクタム前駆体への収率は増加している。しかし、 例示されたアルミナ上のルテニウム触媒を使用すると、先に挙げた問題である粒 径の減少も生じる。従って、1工程の還元的アミノ化において酸化ジルコニウム または酸化チタン担体上のルテニウムを使用することにより、ε−カプロラクタ ム前駆体への高収率が達成され、同時に、触媒活性の低下および触媒粒径の減少 を回避することができるだろうとは予想されなかった。発明の詳細な説明 5−ホルミル吉草酸アルキル化合物は、好ましくは、5−ホルミル吉草酸C1 〜C6アルキル化合物である。適するアルキル基の例は、メチル、エチル、プロ ピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、イソブチル、シクロヘキシルで ある。より好ましくは、メチルおよびエチル基が使用される。なぜならば、5− ホルミル吉草酸メチルおよびエチルは、例えば米国特許第5,527,950号、WO−A− 9404482およびWO−A−9506025(これらの完全な開示は、引用することにより本 明細書に含められる)に記載の方法によって容易に得ることができるからである 。ペンテン酸 から出発して5−ホルミル吉草酸を製造する方法は、例えばWO−A−9518783に記 載されている(その完全な開示は、引用することにより本明細書に含められる)。 好ましくは、出発化合物は5−ホルミル吉草酸アルキルである。なぜならば、こ れらの化合物は、5−ホルミル吉草酸より容易に入手できるからである。特に断 らない限り、本明細書でホルミル出発化合物に言及する場合は、5−ホルミル吉 草酸アルキル、5−ホルミル吉草酸またはその両方を意味する。 還元的アミノ化は、触媒としての酸化チタン上のルテニウムまたは酸化ジルコ ニウム上のルテニウムの存在下、ホルミル出発化合物を水素およびモル過剰のア ンモニアと水中で接触させることにより行われる。 比較的少量であるが触媒として有効な量の触媒が、本発明方法で使用される。 触媒(金属+担体)中のルテニウムの量(金属として)は、一般に、0.1〜10重 量%である。平均粒径(d50)は、好ましくは、触媒が反応混合物中のスラリー として存在する場合は10〜100μmであり、触媒が固定床に存在する場合は0.001 〜0.05mである。BET表面積は、1〜100m2/gであり得る。BET表面積は 、好ましくは、30〜100m2/gである。好ましくは、そのような大きいBET表 面積の酸化チタンに達するために、鋭錐石が使用される。大きいBET表面積は 、より高い触媒活性を得ることができるので有利である。 酸化チタンは、その高い化学的・機械的安定性のため、そしてこの支持体が使 用されると好ましい(中間体)化合 物への選択性が比較的高いことが認められるので、担体として好ましく使用され る。 上記した反応混合物中の水の含量は、少なくとも10重量%、より好ましくは約 15〜約60重量%、最も好ましくは約20〜約50重量%である。 還元的アミノ化工程におけるアンモニアとホルミル出発化合物とのモル比は、 好ましくは、約3:1〜約30;1であり、より好ましくは約5:1〜約20:1で ある。 温度は、好ましくは、約40℃〜約200℃であり、より好ましくは約80℃〜約160 ℃である。 プロセスは、好ましくは、加圧下で行われる。一般に、圧力は、使用される液 体反応混合物の、結果として生じる平衡圧と同じであるか、それより大きい。圧 力は好ましくは0.5〜10Mpaである。 水素のモル量は、少なくともホルミル出発化合物のモル量に等しい。水素とホ ルミル出発化合物とのモル比は、好ましくは約1.00〜約100である。 出発化合物が5−ホルミル吉草酸アルキルである場合、このアルキル基に対応 するアルコールが反応混合物に存在するのが好ましい。対応するアルコールの濃 度は1〜15重量%であり得るが、5−ホルミル吉草酸アルキルの濃度が比較的高 い(>15重量%)場合は、5−ホルミル吉草酸アルキルの溶解性を改善するため に、アルコール濃度は好ましくは5〜15重量%である。 本発明に係る方法で得られた反応混合物は、ε−カプロ ラクタム、6−アミノカプロン酸および6−アミノカプロアミド、アンモニア、 水および若干の溶解した水素を含む。出発化合物が5−ホルミル吉草酸アルキル である場合、少量の6−アミノカプロン酸アルキルおよびアルキルに対応するア ルコールが反応混合物に存在する。本発明方法が比較的高い基体濃度で行われる 場合は、6−アミノカプロン酸および/または6−アミノカプロアミドのオリゴ マーもいくらか生成され得る。例えば6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロ アミドおよび6−アミノカプロン酸アルキルのオリゴマーは全て、ε−カプロラ クタムの前駆体である。 本発明は、不均一な水素添加触媒が存在する固定床反応器で連続的に行うこと ができる。この反応器の利点は、反応体が水素添加触媒から容易に分離されると いうことである。還元的アミノ化を行う別の方法は、水素添加触媒がスラリーと して存在する、直列に続いた1以上の連続的に操作される十分混合される接触器 (スラリー反応器)による。この操作方法は、例えば冷却された供給原料または 内部に置かれた冷却装置によって反応熱を容易に制御することができるという利 点を有する。特定の適するスラリー反応器の例は、1段階もしくは多段階のバブ ルカラムまたは気体リフト−ループ反応器または連続的に攪拌されるタンク反応 器(CSTR)である。スラリー水素添加触媒は、例えば湿式サイクロンおよび /または濾過(例えば、ケーキ濾過またはクロス流濾過)を使用することにより 反応混合 物から分離することができる。 触媒濃度は、広い濃度範囲にわたって適切に選択することができる。固定床反 応器では、反応器体積当りの触媒の量が高いが、スラリー反応器では、この濃度 は一般に比較的低い。連続的に操作されるスラリー反応器では、触媒の重量画分 (担体を含む)は、典型的には、反応器の中身全体に対して約0.1〜約30重量% である。 アンモニア、水素、不均一な水素添加触媒およびアルコール(存在する場合) は、好ましくは、ε−カプロラクタムへの環化工程の前に還元的アミノ化におい て得られた反応混合物から分離される。水素、およびアンモニアの一部は、圧力 を低下させ、気/液分離を行うことにより、この反応混合物から有利に分離する ことができる。かかる操作の例は、ほぼ大気圧〜約0.5Mpaで行われるフラッシュ 操作である。有利なことに、水素およびアンモニアは、還元的アミノ化工程に再 循環され得る。 還元的アミノ化に続く工程で、アルコール(存在する場合)を分離することが できる。ε−カプロラクタム前駆体のε−カプロラクタムへの環化は、0重量% 〜1重量%、より好ましくは0重量%〜0.1重量%未満のアルコールの存在下で 行うのが有利であることが分かった。すなわち、還元的アミノ化から得られる混 合物がアルコールを含む場合は、このアルコール化合物を分離するのが有利であ る。環化中にアルコールが存在すると、望ましくない副生物である対応するN− アルキルカプロラクタムの生成が促進さ れることが発見された。最終のε−カプロラクタム中にこのようなN−アルキル 化副生物(例えば、N−メチルε−カプロラクタム)が少量存在すると、ε−カ プロラクタムは、ナイロン−6繊維を製造するための出発材料としての使用にあ まり適さなくなる。これらのN−アルキル化物質(特にN−メチル−およびN− エチルカプロラクタム)は、最終のε−カプロラクタムからの分離が困難である 。従って、本発明に係る方法においてそれらの生成を回避するか最小化すること は大いに望ましい。 本発明に係る還元的アミノ化で得られる混合物からのアルコールの分離は、当 業者に公知の適する方法、例えば蒸留またはストリッピング(例えば、蒸気スト リッピング)により行うことができる。好ましくは、アルコールは、WO−A−973 0973に記載されているように水性混合物を蒸気によりストリッピングすることに より除去される。 水性混合物に存在するε−カプロラクタム前駆体は、好ましくはさらに反応さ せてε−カプロラクタムにする。この反応工程(以降、環化工程と言う)は、米 国特許第4,599,199号または米国特許第3,658,810号に記載されているように(そ れらの完全な開示は引用ずることにより本明細書に含められる)、還元的アミノ 化で得られた混合物(好ましくは濃縮された混合物)を、ほぼ大気圧で約150℃ 〜約400℃の温度を有する加熱された蒸気と接触させることにより、気相で行う ことができる。気相プロセスは、ε−カプロラクタムが、オリゴマーが存在しな い気体蒸気相 で得られるので有利である。すなわち、ε−カプロラクタムおよびオリゴマーの 分離を回避することができる。 環化は、例えば上記した米国特許第4,730,040号およびEP−A−729944に記載さ れたように、大気圧より高い圧力で液相において行うこともできる。高品質のε −カプロラクタムの高収率は、液相環化プロセスによって得ることができる。好 ましくは、液相環化は、下記のように行われる。 環化におけるアンモニアの濃度は、好ましくは約0重量%より上でかつ約5重 量%より下であり、より好ましくは、約3重量%より下であり、最も好ましくは 約1重量%より下である。高濃度のアンモニアは、連続プロセスにおける1回通 過ごとのε−カプロラクタムの収率に悪影響を及ぼす。 環化におけるε−カプロラクタムおよびε−カプロラクタム前駆体の濃度は、 好ましくは、約5〜約50重量%、より好ましくは約10〜約35重量%である。 環化の高められた温度は、好ましくは、約200℃〜約350℃であり、より好まし くは温度は約290℃より高い。なぜならば、1回通過ごとのε−カプロラクタム のより高い収率が可能であるからである。 圧力は、好ましくは、約5.0〜約20Mpaである。通常は、この圧力は、液体反応 混合物および使用される温度の結果生じる圧力より大きいか、それに等しい。 環化は、EP−A−729944に記載されているように、高速および低速の逆混合を 生じるプロセス装置で連続的に行う ことができる。 ε−カプロラクタムは、例えば結晶化、抽出または蒸留により、環化で得られ た反応混合物から分離することができる。ε−カプロラクタムは、好ましくは、 抽出によって分離される。適する抽出溶媒としては、C1〜C10塩素化炭化水素 およびC6〜C25アルキルフェノール、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、 1,1,1−トリクロロメタン、ドデシルフェノール、オクチルフェノールおよ びノニルフェノールなどが挙げられる。 好ましい抽出溶媒は、1以上のヒドロキシ基を有する(環式)脂肪族有機化合物 、例えば(ポリ)アルコールであり、これらは、抽出条件下で液体であり、水と 本質的に混和しない。このような(ポリ)アルコールは、好ましくは、5〜12 個の炭素原子を有する。これらの抽出剤は、塩素化有機化合物よりも抽出効率が 良好であるので好ましい。好ましくは1または2個、より好ましくは1個のみの ヒドロキシ基が存在する。2個のヒドロキシ基を有する適する化合物としては、 例えば、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、メチル −メチルプロパンジオール、エチル−メチルプロパンジオールまたはブチル−メ チルプロパンジオールあるいはこれらの任意の混合物が挙げられる。1個のヒド ロキシ基を有する適する化合物としては、例えば、シクロヘキサノール、4−メ チル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−プロピル−1− ヘプタノール、n−オクタノール、イソノニル アルコール、n−デシルアルコール、直鎖および分岐鎖C8−アルコールの混合 物、直鎖および分岐鎖C9−アルコールの混合物ならびに直鎖および分岐鎖C10 −アルコールの混合物が挙げられる。上記した(ポリ)−およびモノ−アルコー ルの混合物も、適する抽出溶媒である。 この抽出工程の前に、プロセスにおけるアンモニアの堆積を防ぐために、還元 的アミノ化で得られた水性混合物に存在するアンモニアの一部または全部を分離 するのが好ましい。 環化の流出物からのε−カプロラクタムの抽出は、ε−カプロラクタムを含む 水性混合物にオリゴマーが存在する場合は、蒸留よりも特に有利である。蒸留を 使用すると、通常、高濃度のオリゴマーが蒸留残渣中に得られる。オリゴマーは 固化する可能性があり、従って、高濃度では例えばパイプおよび他のプロセス装 置を詰まらせる可能性がある。この欠点は、抽出をε−カプロラクタムの単離法 として使用する場合は生じない。 蒸留に対する抽出の別の利点は、環化の流出物に存在し得るアミン化合物が、 蒸留の高い再沸器温度にさらされないということである。このような高い再沸器 温度の条件下では、副生物および(より多くの)オリゴマーが生成する傾向にあ る。ε−カプロラクタム前駆体の再沸器の高温への暴露は、抽出をε−カプロラ クタムの単離法として使用することにより回避することができる。ε−カプロラ クタムは、ベックマン転位によって得られるε−カプロラクタ ムを精製するための公知方法により精製することができる。ε−カプロラクタム を精製する方法の例は、米国特許第5,496,941号に記載されている(その完全な開 示は引用することにより本明細書に含められる)。 本明細書で引用された全ての特許および文献の完全な開示は、引用することに より本明細書に含められる。 以下の実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は以下の実施例に限定 されない。実施例 実施例1 酸化チタン上の5重量%のルテニウム40gを1リットルのHastelloy−C反応器 に導入した。水を添加した後、触媒を140℃で12時間、前還元した。次いで、 水中の25重量%の5−ホルミル吉草酸メチル、35重量%のアンモニアおよび7重 量%のメタノールから成る水性流を、775g/時の速度で反応器に連続的に供給 した。反応器を、10g/時の水素流によって4.0Mpaの一定圧力で保持した。反応 を120℃で行った。 96時間の間、反応器を連続的に出る流出物を一定の間隔で分析した。所望の物 質、すなわちε−カプロラクタムおよびカプロラクタム前駆体が97%の一定収率 で得られた。比較例A 実施例1を繰り返したが、アルミナ上の5重量%のルテニウム(d50:74μm )を212gとし、供給原料中のアン モニアを30重量%とし、全体の圧力を3.0Mpaとした。 所望の物質の収率は98%であった。しかし、200時間後のd50は1μmであり 、この触媒を大規模プロセスでの使用に適しないものにした。比較例B 50gのラネーニッケルを1リットルのHastelloy−C反応器に導入した。水中の 5重量%の5−ホルミル吉草酸メチルおよび20重量%のアンモニアから成る水性 流を875g/時の速度で反応器に連続的に供給した。反応器を10g/時の水素 流によって1.5Mpaの一定圧力で保持した。反応を100℃で行った。 所望の物質の収率は、最初の6時間の間は96%であった。しかし、18時間以内 に収率は48%に低下し、反応器にはほんの21gの触媒が残された。この触媒の損 失は、この触媒を大規模プロセスに適しないものにする。実施例2 酸化チタン上の3.5重量%のルテニウム(BET表面積3.4m2/g)1gを100m lのオートクレーブに導入した。触媒を57gの水中、175℃、5.0Mpaの水素で1時 間還元した。23.1gのアンモニアを添加した後、温度を100℃にし、圧力を5.0Mp aにした。圧力は温度と共に高められ、そのレベルで3時間維持された。次いで 、2.8gの5−ホルミル吉草酸メチルおよび1.8gのメタノールを添加した。計算 された一次反応係数は84x10-4/秒であった。実施例3 実施例2を繰り返したが、酸化チタン上の4.2重量%のルテニウム(BET表 面積48m2/g)1gを使用した。算された一次反応係数は297x10-4/秒であっ た。 実施例2および3の比較は、BET表面積がより大きい酸化チタン担体を使用 すると、3.5倍高い触媒活性が得られることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU ,BA,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,HU,ID,IL,IS,JP,KP,K R,LC,LK,LR,LT,LV,MG,MK,MN ,MX,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,SK, SL,TR,TT,UA,US,UZ,VN,YU (72)発明者 ペストマン,ロバート オランダ国,5627 シージェイ エインド ホーベン,ジュララーン 25 (72)発明者 ブーゲルス,ジェロエン,アントニウス, フランシスカス オランダ国,6224 ジェイケー マースト リヒト,シャルネルウェヒ 118

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒としての担体上のルテニウムの存在下、5−ホルミル吉草酸または5− ホルミル吉草酸アルキルの少なくとも1種を水素および過剰のアンモニアを用い て水中で連続的に還元的アミノ化する工程を含む、ε−カプロラクタムおよび6 −アミノカプロン酸および/または6−アミノカプロアミドの水性混合物の連続 的製造方法において、担体が酸化チタンまたは酸化ジルコニウムの少なくとも1 つである方法。 2.触媒中のルテニウムの量(金属として)が0.1〜10重量%である、請求項1 に記載の方法。 3.触媒の粒径が10〜100μmであり、工程がスラリー相反応器中で行われる、 請求項1または2に記載の方法。 4.触媒の粒径が0.001〜0.05mであり、工程が固定床反応器中で行われる、請 求項1または2に記載の方法。 5.触媒のBET表面積が30〜100m2/gである、請求項1〜4のいずれか1つ に記載の方法。 6.担体が酸化チタンである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。 7.5−ホルミル吉草酸アルキルが5−ホルミル吉草酸C1〜C6アルキルである 、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。 8.請求項1〜7のいずれか1つに従って得られた水性混合物を使用してε−カ プロラクタムを製造する方法。 9.請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法において得 られた混合物を、液相で該混合物中のε−カプロラクタム前駆体を環化するのに 有効な温度に加熱する工程、およびこうして得られたε−カプロラクタムを混合 物から抽出する工程を含むε−カプロラクタムの製造法。 10.抽出工程が、5〜12個の炭素原子を有するアルコールを抽出剤として使用 して行われる、請求項9に記載の方法。 11.加熱が約290℃〜約350℃の温度である、請求項10に記載の方法。 12.請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法において得られた混合物を、ほ ぼ大気圧の気相で該混合物中のε−カプロラクタム前駆体を環化するのに有効な 温度に加熱する工程を含むε−カプロラクタムの製造法。
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