JP2001512167A - 着色タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

着色タイヤ用ゴム組成物

Info

Publication number
JP2001512167A
JP2001512167A JP2000505230A JP2000505230A JP2001512167A JP 2001512167 A JP2001512167 A JP 2001512167A JP 2000505230 A JP2000505230 A JP 2000505230A JP 2000505230 A JP2000505230 A JP 2000505230A JP 2001512167 A JP2001512167 A JP 2001512167A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored
composition
rubber
tire
white
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000505230A
Other languages
English (en)
Inventor
クリストフ ペノー
ディディエール ヴァスール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Original Assignee
Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA filed Critical Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Publication of JP2001512167A publication Critical patent/JP2001512167A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3412Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
    • C08K5/3415Five-membered rings

Abstract

(57)【要約】 本発明は、カーボンブラックを欠きかつ着色タイヤ又は該タイヤを意図するゴム物品の製造に使用可能な白色、透明又は着色ゴム組成物であって、少なくとも(i)ジエンエラストマー、(ii)白色又は着色した強化性充填剤及び(iii)老化防止剤であって、耐光性でありかつ該組成物に関して非着色性であり、下記一般式で示されるN−フェニル−マレイミド誘導体から構成される老化防止剤を含むことを特徴とする組成物に関する。 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって水素又はハロゲンであり、Phは、置換された又は置換されていないフェニル基であり、及びArは、炭素数6〜12を有する置換された又は置換されていないアリール基である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関する。更には、大気による老化に対してこ
れらの組成物を保護することを意図する、老化防止剤とも呼ばれる劣化防止剤(
antidegradant)に関する。
【0002】 より詳細には、カーボンブラックを欠き、かつ少なくとも1つの白色又は着色
した充填剤、特にシリカによって強化された、白色、透明又は着色ゴム組成物(
そのような組成物は着色タイヤの製造に使用できる)の保護に関する。
【0003】 既知の通り、ジエンゴムの加硫化ゴム組成物は、天然物及び合成物共に、その
分子鎖中に二重結合が存在するため、これらが保護されていない場合、大気に長
期間曝露された後、既知の酸化及びオゾン分解メカニズムにより多かれ少なかれ
急速に劣化する。そのようなメカニズムについては、例えばFR-A-1 358 702; FR
-A-1 508 861 又は US-A-3 419 639; FR-A-2 553 782; 参考文献[1]: "Antidegr
adants for tire applications", "Tire compounding", Education Symposium N
o. 37 (ACS), Cleveland, Communication I, October 1995; 参考文献[2]: "Non
-blooming high performance antidegradants", Kaut. Gummi Kunst., 47, No.
4, 1994, 248-255; 参考文献 [3]: "Antioxidants", Encycl. Polym. Sci. and
Eng., 2nd Edition, Vol. 2, 73-91; 参考文献[4]: "Protection of rubber aga
inst ozone", RCT (Rubber Chem. Technol.) Vol. 63, No. 3, 1990, 426-450) に記載されている。二重結合の破壊及びイオウ架橋の酸化に続き、これらの複雑
なメカニズムは異なるタイプの劣化を引き起こす。酸化により加硫化ゴム組成物
の硬化及び脆化が起こり、オゾンにより攻撃により表面クラック又は亀裂が生じ
、これは、使用時に加硫化ゴムに課される動応力の性質及び重症度に依存して高
速又は低速で形成し、進行する。熱酸化による熱の総合作用又は光酸化による光
の総合作用の下では、前記の劣化メカニズム更に促進される(例えば、参考文献
[5]: "Photooxydation and stabilization of polymers", Trends in Polym. Sc
i., Vol. 4, No. 3, 1996, 92-98; 又は参考文献[6]: "Degradation mechanisms
of rubbers", Int. Polym. Science and Technol., Vol. 22, No. 12, 1995, 4
7-57)。
【0004】 種々の劣化防止剤、酸化防止剤又はオゾン亀裂防止剤の開発及び販売により、
全ての老化現象を阻害することが次第に可能になってきている。これら2つの機
能、最も効果的なのは酸化防止及びオゾン亀裂防止の両方を同時に満たすことが
できる化合物が既知の方法で見いだされている。キノリンの誘導体、例えば2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(TMQ)、又はp−フェニレ
ンジアミン(PPD)の誘導体(これは前者よりもより有効である)、例えばN
−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6−P
PD)又はN−イソプロピル−N’−フェニル −p−フェニレンジアミン(I −PPD)である。これらTMQ及びPPDタイプの劣化防止剤は、互いに関連
して、現在非常に広まっており、従来のゴム組成物において実質的に系統的に使
用され(前記の参考文献[1]、[2]及び[4]を参照のこと)、特徴的な黒色を与え るカーボンブラックと共に少なくとも一部として充填されている。。
【0005】 燃料の節約及び環境保護の必要性が優先事項となってきており、特に欧州特許
出願EP-A-0 501 227の公開により、シリカ−強化組成物に対する興味が広く復活
してきた。この出願EP-A-0 501 227は、特別の沈殿したシリカにより強化された
イオウ−加硫性ゴム組成物であって、他の特性、特に接着性、耐久性及び耐摩耗
性に悪影響を及ぼすことなしに、実質的に改善されたころがり抵抗(rolling re
sistance)を有するタイヤの製造を可能にする組成物を記載している。
【0006】 最近公開された欧州特許出願EP-A-0 810 258は、別の特別の白色充填剤、この
例においては高い分散性を有する特定のアルミナ(Al23)で強化した新規ジ
エンゴム組成物であって、矛盾する特性の良好な妥協を有するタイヤ又はトレッ
ドを得ることを可能にする組成物を開示している。
【0007】 したがって、これからは、審美的な理由で販売する着色タイヤを着想すること
が可能になる。特に、乗用車の分野においては、ユーザーの真の期待に適合させ
ることが可能になるだろう。更に、燃料の実質的な節約を提供することもできる
【0008】 従来の黒色ゴム組成物にについての長年の研究の後に開発・最適化された前記
の劣化防止剤は、もっぱら白色充填剤、特にシリカ又はアルミナを充填したゴム
組成物の保護には適していない。なぜなら、これらの大部分、特に前記でTMQ
又はPPD誘導体と称したものは耐光性ではなく、UV放射の作用下では有害な
変色を受け、ゴム組成物を着色する。このことは、予想していた白色、透明又は
着色組成物の使用を許容しない。これら周知の不利益については、例えばFR-A-1
573 393、FR-A-1 577 770及びFR-A-2 733 987に記載されている。更に、従来の
組成物において非常に効果的なUV吸収剤として作用してきたカーボンブラック
の不在は、前記全ての劣化過程、特に光酸化における悪化を引き起こす。
【0009】 それゆえ、新規特性の観点で妥協し、従来の黒色タイヤに使用されたものとは
異なる、特にUVに対してより効果的な、着色タイヤ用の新規な老化防止性保護
系を、既知の製品とは異なる相乗効果の高い又は低い複雑な組み合わせを開発す
ることにより、開発する必要があった。前記の組み合わせは、酸化防止剤、オゾ
ン劣化防止剤及び抗UV製品を使用する。これらは全て、それぞれの機能におい
て十分に活性であり、かつタイヤ使用の過酷条件(温度、動応力による疲労)に
適合しなければならない。一方では、耐光性であり、かつ保護する組成物に関し
て非着色性でなければならない。
【0010】 しかしながら、そのような老化防止系は、それがどんなに高パフォーマンスな
ものであろうとも、開発の困難性に加えていくらかの不利益を有する。
【0011】 第一に、白色、透明又は着色ゴム組成物に慣習的に使用される非着色性酸化防
止剤はフェノール誘導体(例えば、FR-A-2 553 782、参考文献[1]及び[3])であ
るが、後者は、ジエンエラストマーに対して、黒色組成物に使用する同等のPP
D又はTMQよりも効果が低いという不利益を有する。
【0012】 非着色性酸化防止剤について、多結晶性又は微結晶性パラフィンタイプ保護性
ワックスを使用することが知られているけれども、これらのワックスは、オゾン
と化学作用せず、単にエラストマー表面上に保護性バリヤー又はフィルムを構成
するのみである。これは外部現象、例えば繰り返しの機械的応力、例えばタイヤ
の移動の間に破壊されると直ちに、物理的バリヤーの効果を失う。それゆえ、動
応力の作用下で活性を残すオゾン亀裂防止剤が不可欠である。このような化学的
に活性なオゾン亀裂防止剤、例えばラクタム(例えば、FR-A-2 553 782参照)又は
環状アセタール(例えば、参考文献[7]: "The action of antiozonants in rubbe
r", RCT vol. 58, No. 4, 1985, 728-739及び参考文献[8]: "Improvement in th
e ozone resistance of elastomers with non-staining antioxidants", presen
ted at "Rubbercon '95", Gothenburg, Sweden, 9th-12th May 1995)が提案され
ているが、これらの生成物は、黒色組成物に使用するPPD又はTMQ誘導体よ
りも活性が低い。
【0013】 最後に、非着色性抗UV剤が既知である。例えば、ベンゾトリアゾール又はベ
ンゾフェノンを基本とするUV吸収剤(UVA製品と呼ばれる)、又は、安定な
ニトロキシ基を形成することによりUV及び酸素の組み合わせの作用を中和する
ヒンダードアミン光安定剤(HALS)と呼ばれる立体障害アミンを基本とする
化合物(例えば、出願JP 1996/25920、参考文献[3]及び[5])である。これらの UVA又はHALS化合物は、飽和ポリマー、例えばポリエチレン又はポリプロ
ピレン等の保護に通常使用されるが、非常に高価であるという不利益を有する。
【0014】 したがって、着色タイヤを意図する白色、透明又は着色ゴム組成物の老化防止
的保護のための、前記の多種配合物よりも単純かつ低コストの配合物を開発する
ことが全体的に望まれていた。理想的には、それ自体で酸化防止剤、化学的オゾ
ン亀裂防止剤及び抗UV剤の異なる機能を満たし、一方で耐光性かつ保護する組
成物に関して着色性ではないだけでなく、タイヤにおける使用に適合し、かつ加
硫化系に関して非破壊性である十分に効果的な劣化防止剤を見いだすことが更に
望まれた。研究の間、出願人は、これらすべての要求に予想外に適合する特定の
化合物ファミリーを発見した。
【0015】 したがって、本発明の第一の主題は、カーボンブラックを欠きかつ着色タイヤ
の製造に使用可能な白色、透明又は着色ゴム組成物であって、少なくとも(i)
ジエンエラストマー、(ii)白色又は着色した強化用充填剤及び(iii)老
化防止剤であって、耐光性でありかつこの組成物に関して非着色性であり、下記
一般式で示されるN−フェニル−マレイミド誘導体から構成される老化防止剤を
含むことを特徴とする組成物にある。
【0016】
【0017】 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって水素又はハロゲンであり、 Phは、置換された又は置換されていないフェニル基であり、及び Arは、炭素数6〜12を有する置換された又は置換されていないアリール基
である)
【0018】 本発明のその他の主題は、着色タイヤの製造又はそのようなタイヤを意図する
着色ゴム物品の製造のための、本発明のゴム組成物の使用にある。前記物品は、
特にトレッド、例えばトレッド、側壁、ビード、プロテクター、インナーチュー
ブ又はチューブレスタイヤ用気密インナーラバー(inner rubber)の下に置かれ
ることを意図するアンダーレイヤー(underlayer)からなる群より選ばれる。
【0019】 「着色」タイヤ又はゴム物品とは、本明細書において、少なくともその一部が
従来の黒色以外の色(白色を含む)のタイヤ又は物品を意味するものと理解され
る。
【0020】 本発明の主題は、本発明のゴム組成物を含む着色タイヤ及び着色ゴム製品自体
にもある。
【0021】 更に、本発明の主題は、タイヤを意図する着色タイヤ又はゴム物品に対して使
用することができる白色、透明又は着色ゴム組成物を老化から保護する方法であ
って、前記式(1)の老化防止剤を、加硫化する前に組成物と混合することによ
り組み込むことを特徴とする方法である。
【0022】 最後に、本発明の主題は、タイヤを意図する着色タイヤ又はゴム物品の製造に
使用することができる白色、透明又は着色ゴム組成物を保護するための、前記式
(1)での老化防止剤の使用である。
【0023】 本発明及びその利点は、下記の説明及び態様の例から容易に理解されるだろう
【0024】 I.使用した測定及び試験 ゴム組成物の特性を、下記に示すようにして評価した。光酸化及び比色試験に
おいて、使用した試験片は、寸法(L×l×e)が110×15×2.5(長さ
、幅及び厚さ(mm))のゴムの条片から構成される非標準化試験片であった。
【0025】I−1.スコーチ時間 測定は、標準AFNOR-NF-T43-005(1980年11月)にしたがい、130℃下
で行った。ゴム組成物についてのスコーチ時間(スコーチ耐性とも呼ばれる)の
決定を可能にする、時間の関数としての稠度インデックス(consistometric ind
ex)の結果(evolution)を、前記の標準にしたがいパラメーターT5により評 価した。この値は分で表現され、このインデックスについて測定された最小値よ
り5単位上の稠度インデックスの値(ムーニー単位(MU)で表現、1MU=0
.83ニュートンメーター)を得るのに必要な時間である。
【0026】I−2.引張り試験 これらの試験は、弾性率及び破断特性の測定を可能にし、標準AFNOR-NF-T46-0
02(1988年9月)にしたがい行った。第二の伸び(すなわち、順応サイクル
(accommodation cycle)後)において、割線モジュラスを10%伸び率(M1 0)、100%伸び率(M100)、300%伸び率(M300)を測定した。
明細書中で別言しない限り、これら全ての引張り測定は、標準AFNOR-NF-T40-101
(1979年12月)にしたがい、通常の温度及び湿度条件下で行った。
【0027】I−3.ショアーA高度試験 これらの試験は、硬化後の組成物の硬度の評価を可能にし、標準ASTM D 2240-
86にしたがい行った。
【0028】I−4.光酸化試験 硬化後の組成物を、下記の方法による促進光老化に付した。方法:試験片の1
つの面を、SEPAP 12/24 (MPC)閉鎖容器中、60℃下、与えられた時間(例えば 4又は12日)、4つの高圧水銀灯(MAZDA MA400)下に曝露した。次いで、機 械特性及び比色特性を測定した。特に、促進光老化後の引張り試験は、インスト
ロン1122マシン中、低い牽引速度(10mm/分)での第一の伸長において
、低い伸び率(10%及び25%)の応力における試験サンプルのエクステンソ
メトリー(extensometry)により行った。測定した応力は、F10及びF25と
呼ぶ。
【0029】I−5.耐オゾン性試験 これらの試験は、一定温度下で種々の時間の、オゾン化空気の雰囲気による攻
撃について試験した材料の耐性の評価を可能にした。測定は、標準AFNOR NF-T-4
6-019及びNF-T-46-039(1992年12月)にしたがい行った。標準AFNOR NF-T
-46-038の特徴に適合する特徴を有する閉鎖容器中で試験を行った。試験は、2 7℃、40ppcm(108あたりの部数)のオゾンを含有する雰囲気下、10 %の伸び率で静的(試験S10)(1〜20日間)に又は25%の伸び率で動的
(試験D25−振動数0.5Hz)(48時間)に行った。
【0030】 結果は、試験片の肉眼観察により得、後者の表示法は下記のスケールにしたが
った。 試験D25についての記号:「0」(非常に良好)〜「10」(非常に劣悪)。
試験S10についての記号(下記のパラメーターは順に、クラックの数、幅及び
深さである):「0.0.0」(非常に良好)〜「5.5.5」(非常に劣悪)
【0031】 結果の表中、試験終了前に破壊した試験片には、文字「R」で示した。これは
、試験D25におけるマーク「10」又は試験S10における「5.5.5」よ
りも更に劣悪であったパフォーマンスと同等である。
【0032】I−6.比色試験 比色値を、D65/10 コンフィグレーション(日光、観測角度10°)のMicroflash
200 D DATA COLOR 分光比色計により測定した。比色特性は、比色計用の指示マ ニュアル(1995年5月)にしたがい、試験片の反射スペクトルを分析すること
により、既知の方法で測定した。
【0033】 これらの測定値を、三次元比色座標L*、a*、b*のCIE LABシステムに移した
。このシステムにおいて、 a*軸は、-100 (緑)から+100 (赤)のスケールを有する緑−赤色度座標を示し 、 b*軸は、-100 (青)から+100 (黄)のスケールを有する青−黄色度座標を示し 、 l*軸は、-100 (黒)から+100 (白)のスケールを有する明度座標を示す。
【0034】 ΔE=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*21/2は、非老化の対照に対す る各サンプルの全体の平均比色偏差を示している。ΔEが高い程、組成物が失う
初期色は大きくなる。
【0035】 II.本発明の実施条件 有用な添加剤及びおそらくは少なくとも1つの着色剤に加えて、本発明の組成
物は、(i)少なくとも1つのジエンエラストマー、(ii)強化用充填剤とし
ての少なくとも1つの白色又は着色充填剤及び(iii)耐光性かつこれらの組
成物に関して非着色性であり、かつ前記一般式(1)で示されるN−フェニル−
マレイミド誘導体からなる少なくとも1つの酸化防止剤を含む。
【0036】II−1.ジエンエラストマー 「ジエン」エラストマー又はゴムは、既知の態様において、少なくとも一部が
ジエンモノマー(共役している又はしていない、2つの炭素−炭素二重結合を有
するモノマー)から得られるエラストマー(すなわち、ホモポリマー又はコポリ
マー)を意味するものと理解される。
【0037】 一般的に、「本質的に不飽和の」ジエンエラストマーは、少なくとも一部が共
役ジエンモノマーから得られたジエンエラストマーであって、ジエンオリジン(
共役ジエン)のメンバー又は単位の含量が15%(モル%)よりも大きいものを
意味するものと理解される。
【0038】 したがって、例えばブチルゴム又はジエンのコポリマー及びEPDMタイプの
α−オレフィンのコポリマー等は、前記の定義の範囲に入らず、「本質的に飽和
した」ジエンエラストマー(ジエンオリジン単位の含量が常に15%未満と低い
か又は極めて低い)として記載されるだろう。
【0039】 「本質的に不飽和の」ジエンエラストマーのカテゴリーにおいて、「不飽和性
の強い」ジエンエラストマーは、ジエンオリジン(共役ジエン)の単位の含量が
50%よりも大きいジエンエラストマーを意味するものと理解される。
【0040】 これらの定義により、「本発明の組成物に使用することができるジエンエラス
トマー」は下記の意味を有すると理解される。
【0041】 (a)炭素数4〜12の共役ジエンモノマーの重合により得られるすべてのホ
モポリマー、
【0042】 (b)互いに共役した一以上のジエンと炭素数8〜20の1以上の芳香族ビニ
ル化合物との共重合により得られる全てのコポリマー、
【0043】 (c)エチレン、炭素数3〜6のα−オレフィンと炭素数6〜12の非共役ジ
エンモノマーとの共重合により得られるターポリマー、例えばエチレン、プロピ
レンと前記のタイプの非共役ジエンモノマー、特に1,4−ヘキサジエン、エチ
リデンノルボルネン又はジシクロペンタジエンから得られるエラストマー、
【0044】 (d)イソブテンとイソプレンのコポリマー(ブチルゴム)及びこれらのハロ
ゲン化物、特にクロル化又はブロム化したもの。
【0045】 本発明は全てのタイプのジエンエラストマーに適用されるが、当業者は、第一
に本質的に不飽和のジエンエラストマー、特に前記(a)又は(b)に使用され
ることを理解するだろう。
【0046】 適切な共役ジエンは、特に、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン、2,3−ジ(C1〜C5アルキル)−1,3−ブタジエン、例えば2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、
2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−イソプロピル
−1,3−ブタジエン、アリール−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン
及び2,4−ヘキサジエンである。
【0047】 適切なビニル芳香族化合物は、特に、スチレン、オルト−、メタ−及びパラ−
メチルスチレン、市販の混合物「ビニル−トルエン」、パラ−tert−ブチル
スチレン(para-tertiobutylstyrene)、メトキシ−スチレン、クロロ−スチレ ン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン及びビニルナフタレンである。
【0048】 コポリマーは、99〜20重量%のジエン単位及び1〜80重量%のビニル芳
香族単位を含んでいるだろう。エラストマーは、使用する重合条件、特に改質剤
及びランダム化剤(randomising agent)の存在又は非存在及び使用する改質剤 及び/又はランダム化剤の量の関数である全ての微細構造を有していてもよい。
エラストマーは、ブロック、統計学的に配列した又は小配列のエラストマーであ
ってもよく、分散液又は溶液中で製造してもよい。
【0049】 好ましいのは、ポリブタジエン、特に4〜80%の1,2単位含量を有するも
の又は80%よりも大きいシス−1,4−結合の含量を有するもの、ポリイソプ
レン、ブタジエン−スチレンコポリマー、特に5〜50重量%のスチレン含量を
有し、特に20〜40重量%の含量を有し、ブタジエン部分の1,2結合の含量
が4〜65%であり、トランス−1,4結合の含量が20〜80%であるもの、
ブタジエン−イソプレンコポリマー、特にイソプレン含量が5〜90重量%であ
り、ガラス転移温度(Tg)が−40℃〜−80℃であるもの、イソプレン−ス
チレンコポリマー、特にスチレン含量が5〜50重量%であり、Tgが−25℃
〜−50℃であるものである。
【0050】 ブタジエン−スチレン−イソプレンコポリマーの場合、スチレン含量が5〜5
0重量%、特に10〜40重量%であり、イソプレン含量が15〜60重量%、
特に20〜50%であり、ブタジエン含量が5〜50重量%、特に20〜40%
であり、ブタジエン部分の1,2結合の含量が4〜85%であり、ブタジエン部
分のトランス−1,4結合の含量が6〜80%であり、イソプレン部分の1,2
単位+3,4単位の含量が5〜70%であり、イソプレン部分のトランス−1,
4結合の含量が10〜50%であるものが適切である。より一般的には、Tgが
−20℃〜−70℃である全てのブタジエン−スチレン−イソプレンコポリマー
である。
【0051】 エラストマーは、カップリング剤及び/又は星形化(starring)剤又は官能基
化剤を用いて、カップリング、星形化又は官能基化してもよいことは当然である
。エラストマーは、天然ゴム又は天然ゴムとすべての合成エラストマー、特にジ
エンエラストマーとを基本としたブレンドであってもよい。
【0052】 好ましくは、本発明の組成物のジエンエラストマーは、ポリブタジエン、ポリ
イソプレン又は天然ゴム、ブタジエン−スチレンコポリマー、ブタジエン−イソ
プレンコポリマー、イソプレン−スチレンコポリマー、ブタジエン−スチレン−
イソプレンコポリマー又はこれらの化合物の2以上からなる混合物からなる不飽
和性が強いジエンエラストマーからなる群より選ばれる。
【0053】 本発明の組成物を着色タイヤ用トレッドに意図するとき、ジエンエラストマー
は好ましくはブタジエン−スチレンコポリマーであって、スチレン含量が20〜
30重量%、ブタジエン部分のビニル結合含量が15〜65%、トランス−1,
4結合の含量が15〜75%、ガラス転移温度が−20℃〜−55℃である溶液
中で製造されるコポリマーである。おそらくこのブタジエン−スチレンコポリマ
ーは、好ましくは90%より高いシス−1,4結合を有するポリブタジエンと組
み合われて使用される。
【0054】II−2.強化用充填剤 単独又はお互いの混合物で、意図される応用であるタイヤゴム組成物を、大幅
に又は僅かに強化することができる全ての白色充填剤(透明の充填剤とも呼ばれ
る)は、強化用充填剤として適切である。例えば、シリカ、アルミナ、クレイ、
アルミニウム及び/又はマグネシウムの水和物又は酸化物、ベントナイト、タル
ク、チョーク、カオリン又は酸化チタンである。
【0055】 好ましくは、強化用充填剤の量は、30〜150phr(pce)(エラスト
マー又はゴム100部に対する重量部)、より好ましくは30〜100pceで
ある。最適値は意図する応用にしたがい異なる。例えば、自転車用タイヤを意図
する強化レベルは、持続的な高速での移動に適したタイヤ、例えばオートバイ用
タイヤ、乗用車用タイヤ又は大型トラックなどの多用途車用タイヤに要求される
強化レベルよりも当然低い。
【0056】 好ましくは、本発明の組成物が高速で移動することができるタイヤに関するも
のであるとき、シリカ(SiO2)又はアルミナ(Al23)又は両者が一緒に なって、全強化用充填剤の大部分、すなわち>50重量%を形成する。更に好ま
しくは、シリカ及び/又はアルミナは、全強化用充填剤の>80%を形成する。
【0057】 シリカ及び/又はアルミナは、強化用充填剤全体を形成してもよいが、意図す
る応用に依存してその他の白色充填剤が、強化用充填剤の大部分又は僅かな部分
を有利に示してもよい。
【0058】 したがって、例えばシリカ又はアルミナと結合した別の白色充填剤は、不透明
色の効果を有していてもよく、換言すれば透明度を低下、すなわちシリカ又はア
ルミナを充填した組成物の性質である半透明にしてもよいことに注目した。その
他の白色充填剤は、チョーク、タルク又はカオリンの中から選ばれ、好ましくは
カオリンであり、意図する応用に依存して好ましくは2.5〜12.5%、より
好ましくは5〜10%(シリカ及び/又はアルミナの重量に対しての重量%)で
ある。2.5%未満では、効果は一般的にほとんど認識できず、一方12.5%
より多くては加硫化ゴム組成物の機械的性質が低下するだろう。
【0059】 酸化チタン(TiO2)の使用の結果は、選択した色にパステルトーン(これ は特に審美的である)を与える。酸化チタンの量は、意図する応用に依存して、
好ましくは0.5〜7%、より好ましくは1〜3%(シリカ及び/又はアルミナ
の重量に対する重量%)である。0.5%未満では、効果は一般的にほとんど認
識できず、一方7%より多くては加硫化ゴム組成物の表面における曇りの危険性
がある。
【0060】 本発明はもちろん、タイヤに望ましい色に適合する着色強化用充填剤が選択さ
れる場合に等しく良好に適用される。この着色充填剤は、天然に着色された充填
剤であるか又は事前の着色操作により得られるもの、例えばプレカラードシリカ
又はアルミナであろう。
【0061】 使用するシリカは、当業者に既知の全ての強化用シリカ、特にBET表面領域
及び特定のCTAB表面領域(共に450m2/g未満である)を有する全ての 沈殿又は発熱性シリカであってよい。本発明が低いころがり抵抗を有するタイヤ
に関する場合でも、分散性の高い沈殿シリカが好ましい。「分散性の高いシリカ
」は、脱凝集し、ポリマーマトリックス中で分散する実質的な能力(これは、薄
切片についての電子又は光学顕微鏡による既知の手段により観察することができ
る)を有するすべてのシリカを意味するものと理解される。好ましい分散性の高
いシリカの非限定的な例は、シリカ Perkasil KS 430 (Akzo)、シリカ BV 338
0 (Degussa)、シリカ Zeosil 1165 MP 及び 1115 MP(Rhone-Poulenc)、シリ
カ Hi-Sil 2000 (PPG)、シリカ Zeopol 8741 又は 8745(Huber)及び処理し た沈殿シリカ、例えばEP-A-0 735 088に記載のアルミニウムを「ドープした」シ
リカである。
【0062】 好ましく使用される強化用アルミナは、出願EP-A-0 810 258に記載の30〜4
00m2/g、より好ましくは80〜250m2/gのBET表面領域、高くても
500nm、より好ましくは高くても200nmの平均粒径、多量の反応性Al
−OH表面官能基を有する分散性の高いアルミナである。このような強化用アル
ミナの非限定的な例は、アルミナA125、CR125及びD65CR(Baikowski)である。
【0063】 強化用白色充填剤が存在する物理学的状態は、粉末、マイクロビーズ、顆粒又
はボール状で存在するかにかかわらず重要ではない。「強化用白色充填剤」は、
異なる強化用白色充填剤の混合物、特に前記の分散性の高いシリカ及び/又はア
ルミナの混合物を一般的に意味してもよい。
【0064】 すべての既知のカップリング剤を使用して、強化用白色充填剤とジエンエラス
トマーの間の結合を形成することができる。例えばオルガノシロキサン、特にポ
リスルフライズド(polysulphurised)アルコキシシラン、例えばビス(トリア ルコキシ−(C1−C4)シリルプロピル)テトラスルフィド、特にビス(トリメ
トキシ−シリルプロピル)又はビス(トリエトキシ−シリルプロピル)テトラス
ルフィド、特に式[(C25O)3Si(CH2322で示される後者の化合 物、例えばDegussaよりSi69の名前で、又はOsiよりURC2の名で販売され
ているものである。
【0065】II−3.老化防止系 前記したように、本発明のゴム組成物は、光安定かつこの組成物に関して非着
色性の劣化防止剤により老化に対して保護されている。後者は、下記一般式(1
)で示されるN−フェニル−マレイミド誘導体から構成される。
【0066】
【0067】 式(1)において、R1及びR2は同一又は異なってもよく、水素又はハロゲン
、特に臭素(N−フェニル−ブロモマレイミドの誘導体)である。より好ましく
は、R1及びR2は共に水素である。
【0068】 Phは置換された又は置換されていないフェニル基であり、Arは炭素数6〜
12の置換された又は置換されていないアリール基、好ましくは置換された又は
置換されていないフェニル基であり、これら2つの基Ph及びArの一方及び/
又は他方に1以上の置換基が存在するとき、これらの置換基は好ましくは、直鎖
又は分岐したC1〜C10のアルキル、好ましくはC1〜C4のアルキル、特に好ま しくはメチル又はエチルであり、又は直鎖又は分岐したC1〜C4のアルコキシ、
特にメトキシ又はエトキシである。
【0069】 前記一般式(1)に適合する化合物は、カーボンブラックを充填した従来のゴ
ム組成物におけるその酸化防止又はオゾン割れ防止特性について既に記載されて
いるが(例えば、FR-A-1 350 428、FR-A-2 050 984又はUS-A-3 767 628、US-A-5
244 028、出願JP 1987/124134、JP 1987/190237又はJP 1988/137938を参照)、
これらは、従来の黒色組成物において不十分な劣化防止特性を有する製品のファ
ミリーに属し、いかなる場合でも従来の劣化防止剤、例えば前記のTMQ又はP
PD誘導体よりも実質的に劣ると考えられていた。この理由により、本件出願人
の知る限り、決して商品化されることはなかった。
【0070】 したがって、前記式(1)で示される化合物が、着色タイヤの製造を意図する
白色、透明又は着色したゴム組成物の特に厳密な要求、特に光酸化の問題におけ
る要求を十分に満たすことができることは、予想外の発見であった。
【0071】 更に、ジエンエラストマーの老化防止的保護の1つの一般的問題は、劣化防止
剤は、水、界面活性剤又はその他の溶媒により、保護する加硫化ゴム組成物又は
タイヤから、滲出してはならない又はできる限り少量の滲出でなければならない
ことである(「滲出」問題)。前記式(1)のN−フェニル−マレイミド誘導体
の1つの注目すべき利点は、これらはジエンエラストマーに自動的に容易にグラ
フトし、その効果を更に強化することができることである。
【0072】 特に選択される誘導体は、N−(4−アニリノフェニル)−マレイミド(式(
1)中、Ph及びArが置換されていないフェニル基である。)である。このよ
うな化合物の製造方法は、特にFR-A-1 350 428、GB-A-1 533 068、FR-A-2 050 9
84又はUS-A-3 767 628に記載されている。
【0073】 前記N−フェニル−マレイミド誘導体は、単独で本発明の組成物の老化防止保
護に対して十分に効果的であり、一方、光安定性かつ組成物に対して非着色性で
あることが証明された。それゆえ、前記誘導体が提供する特定の、静的な、表面
オゾン割れ保護の保持に好ましい従来のフィルム形成ワックスを除いて、本発明
の組成物に存在する唯一の劣化防止剤(酸化防止剤、化学的オゾン割れ防止剤及
び抗UV剤)を有利に構成することができる。
【0074】 しかしながら、本発明の組成物は、前記N−フェニル−マレイミド誘導体に加
えて、その他の既知の非着色性劣化防止剤、例えばフェノール誘導体のファミリ
ー、ホスフィット、チオエステル又はチオエーテル、非着色性置換ジフェニルア
ミン、これらの酸化防止剤の単独又はこれらの組み合わせ、化学的オゾン割れ防
止剤、例えば環状アセタール又は抗UV剤、例えばベンゾトリアゾール及び/又
は「HALS」アミン等を当然に含むことができる。
【0075】 当業者は、意図する応用及び保護するジエンエラストマーの性質にしたがい、
本発明の組成物中のN−フェニル−マレイミド誘導体の含量を調節することがで
きるだろう。含量は好ましくは0.5〜5phr(pce)、より好ましくは1
〜3phr(pce)である。示された最少量未満では、劣化防止剤の効果が不
十分である。最大量よりも多い量では、保護の更なる改善がみられず、配合物の
コストが増加を続け、加硫化ゴム組成物の機械的特性に対する悪影響の危険性が
ある。
【0076】II−4.着色剤 着色剤を使用しないこと、強化用充填剤自体により提供される色の保持を選択
することも当然に可能である。後者はいわゆる「白色」充填剤(すなわち、白色
又は透明、すなわち半透明色)又は着色したものである。
【0077】 着色組成物(白色又は透明以外)について、当業者に既知の全てのタイプの着
色剤を使用してもよい。おそらくは、この着色剤は、有機又は無機であり、本発
明の組成物中で溶解性又は不溶性であろう。実施例により、無機着色剤、例えば
粉末金属、特に粉末化した銅又はアルミニウム又は種々の金属酸化物、特にシリ
ケート、アルミネート、チタネート、鉄の酸化物又は水酸化物、又は異なる金属
元素、例えばCo、Ni、Al又はZnの混合した酸化物からなるものが挙げら
れる。有機色素、例えばインダンスロン、ジケト−ピロロ−ピロール又はジアゾ
縮合物等及び有機金属色素、例えばフタロシアニン等が挙げられる。
【0078】 したがって、本発明の組成物の色は、赤、オレンジ、緑、黄色、青又は褐色又
は灰色の異なる色合いにより、広範に変化するだろう。
【0079】II−5.種々の添加剤 本発明の組成物は、前記の組成物に加えて、タイヤ用ジエンゴム組成物に通常
使用される成分の全て又は一部、例えば可塑剤、イオウ又はイオウ及び/又は過
酸化物供与体のいずれかを基本とする架橋系、加硫化促進剤、芳香族、ナフタレ
ン又はパラフィンタイプのエキステンダー油又は種々の疲労防止剤(anti-fatig
ue agent)を当然に含むことができる。
【0080】 本発明の組成物は、カップリング剤及び/又は強化用充填剤用のコーティング
剤(前記のもの以外)を、組み合わせで又は後者の代わりに、例えばポリオール
、アミン又はアルコキシシランを含んでいてもよい。
【0081】II−6.組成物の製造 ゴム組成物は、全体的に既知の技術にしたがいジエンエラストマーを処理する
ことにより、密閉式櫂形攪拌機中での1又は2工程の熱動力学的作用、続く解放
式攪拌機中での混合により製造する。
【0082】 従来の1工程方法により、加硫化系を除く必要な全ての成分を、従来の密閉式
攪拌機に導入する。第一の混合工程の結果物を、解放式混合機、通常はローラー
ミルに入れ、次いで加硫化系を添加する。本質的には補完的な熱処理を受ける混
合物を製造する目的で、第二工程を密閉式攪拌機中で行ってもよい。
【0083】III.本発明の態様の例 下記の試験について、手順は以下の通りであった。ジエンエラストマー又はエ
ラストマー混合物を密閉式攪拌機に導入し、70%充填する。温度は約60℃で
あった。適切な混練時間、例えば1分間の後、加硫化系を除くその他全ての成分
を添加した。熱力学的混練操作を、与えられた下降温度(試験1では175℃、
試験2では165℃)下で続けた。得られた混合物を回収し、次いで加硫化系を
解放式攪拌機(ホモフィニッシャー(homo-finisher))へ30℃で添加した。 150℃で加硫化を行った(試験1では45分間、試験2では約15分間)。
【0084】試験1 着色タイヤ用トレッドの製造を意図する、シリカを基本とする3つの赤色ゴム
組成物を比較した。これら3つの組成物は、下記の差異を除いて同一であった。
【0085】 組成物番号1(対照):老化防止的保護なし 組成物番号2:PPD型劣化防止剤 組成物番号3:N−(4−アニリノフェニル)−マレイミドにより構成される劣
化防止剤
【0086】 したがって、組成物3が、本発明にしたがう唯一の組成物であった。
【0087】 N−(4−アニリノフェニル)−マレイミドは、前記文書FR-A-1 350 428に記
載の方法(工程が(ジオキサン及びベンゼンの代わりの)単一溶媒N,N−ジメ
チル−ホルムアミド中の単一工程であったことが異なる)にしたがい、無水マレ
イン酸をN−フェニル−p−フェニレンジアミンに作用させることにより製造し
た。
【0088】 ここでは、SBR/BRブレンドをジエンエラストマーとして使用した。SB
Rエラストマー(スチレン−ブタジエンコポリマー)は溶液中で製造し、25.
6%のスチレン、60%の1−2ポリブタジエン単位及び18%の1−4トラン
スポリブタジエン単位を含んでいた(−29℃のTg)。BRエラストマー(ポ
リブタジエン)は商品であり、90%をこえるシス−1,4結合(約98%)を
含んでいた。
【0089】 表1〜4は、種々の組成を有する配合物(表1−種々の生成物の含量をphr
(pce)で表現)、硬化後の特性及び光酸化後の機械的特性の変化(表2)、
オゾン割れ耐性(表3)及び光酸化後の比色特性の変化(表4)を示している。
【0090】 これらの異なる表の結果より、下記の事項に注目することができる。 従来のゴム組成物(表2)は、硬化の前後において、劣化防止剤による保護が
あろうとなかろうと、ほとんど差異はなかった。保護された組成物について、ス
コーチ時間T5は組成物の作用に満足な範囲内にあった。
【0091】 光酸化による老化後(表2)、保護された組成物(番号2及び3)は、対照組
成物(番号1)と比較して最小限進化した機械特性(F10、F25及びショア
ーA硬度)を有するものであった。本発明の組成物(番号3)について得られた
結果は、従来の劣化防止剤を用いて得られた結果(組成物番号2)と実質的に同
一であった。
【0092】 静的及び動的試験の両方において、対照組成物1と比較して、得られた結果は
、従来の劣化防止剤の既知の優れた抗オゾン割れ特性によって与えられる6−P
PDを用いて得られた結果(組成物番号2)よりも良好でなかったといえ、N−
フェニル−マレイミド誘導体の使用(組成物番号3)は、対照の組成物番号1と
比較して、オゾン割れ耐性を実質的に大幅に増加させることができた。
【0093】 一方、比色特性の変化に関して(表4)、PPD誘導体により保護された組成
物番号2は、特に明らかな黒色化とともに、潜行的態様で実質的に劣化した。一
方、本発明の組成物番号3は、対照組成物において記録されたものと実質的に同
等の優れた色安定性(光酸化後に可視できる着色なし)を示した。
【0094】 本発明の組成物及び対照組成物について、パラメーターΔEは10未満であっ
たが、6−PPDにより保護した組成物については30より大きかったことも注
目されるだろう。
【0095】試験2 本試験において、着色タイヤ用トレッドの製造を意図する、シリカを基本とす
る天然ゴムからなる4つの白色組成物を比較した。先行する試験とは対照的に、
着色剤は使用しなかった。白色は、カオリン及び酸化チタンにより提供され、こ
れらが存在しないとき、シリカ充填組成物は透明になるだろう。すなわち、多か
れ少なかれ半透明(シリカ充填剤による色)になるだろう。
【0096】 これら4つの組成物は、下記の差異を除いて同一であった。
【0097】 組成物番号4(対照):老化防止的保護なし 組成物番号5:PPD型劣化防止剤 組成物番号6:N−(4−アニリノフェニル)−マレイミドにより構成される劣
化防止剤 組成物番号7:N−(4−アニリノフェニル)−ブロモマレイミドにより構成さ
れる劣化防止剤
【0098】 組成物番号6及び7のみが本発明であった。N−(4−アニリノフェニル)−
マレイミドは、前記試験1と同様にして製造した。N−(4−アニリノフェニル
)−ブロモマレイミドは、無水ブロモマレイン酸をN−フェニル−p−フェニレ
ンジアミンに作用させた点を除いて同一の方法で製造した。これを、組成物番号
7において、組成物番号6のN−(4−アニリノフェニル)−マレイミドに対し
て等モル(isomolar)比で使用した。
【0099】 表5〜7は、種々の組成を有する配合物(表5−種々の生成物の含量をphr
(pce)で表現)、硬化後の特性及び光酸化後の機械的特性の変化(表6)及
び光酸化後の比色特性の変化(表7)を示している。
【0100】 標準AFNOR-NF-T43-015(1975年8月)にしたがう既知の方法で測定した硬
化後の特性は、「最適硬化」(すなわち、T99まで)と一致した。T99は、
硬化温度(本例では150℃)下における硬化前の最小のカップリングと硬化後
の最大のカップリングとの間の最大カップリング差異の99%を得るのに必要な
期間に対応する。
【0101】 これらの異なる表の結果より、下記の事項に注目することができる。 従来のゴム組成物(表6)は、特に保護された組成物(すなわち、劣化防止剤
を含むもの)については、硬化の前後において、劣化防止剤による保護があろう
となかろうと、ほとんど差異はなかった。
【0102】 光酸化ろ過4日後(表6)、保護された組成物(番号5及び7)は、対照組成
物(番号4)と比較して最小限進化した機械特性(F10、F25及びショアー
A硬度)を有するものであった。本発明の組成物番号7について得られた結果は
、I−PPD型の従来の劣化防止剤を用いて得られた結果(組成物番号5)と実
質的に同一であった。
【0103】 一方、比色特性の発展に関しては(表7)、I−PPD誘導体により保護され
た組成物番号5は、実質的に劣化し(ΔLの変化により説明される明らかな黒色
化)、一方、本発明の2つの組成物(番号6及び7)は、対照組成物番号4につ
いて記録された結果に近い優れた色安定性(光酸化後の可視できる着色なし)を
示した。
【0104】 本発明の組成物については、パラメーターΔEは25未満であり、一方、I−
PPDにより保護した組成物については、50より大きかったことも注目される
だろう。
【0105】 要約すると、前記の試験は、本発明の組成物が、老化後の特性について非常に
優れた妥協点を得ることを可能にすること、すなわち酸素、オゾン及びUV光の
組み合わせの作用による大気性老化に対する満足のいく耐性を着色タイヤに与え
ることを示している。
【0106】 表1 (1)ブタジエン−スチレンコポリマー (2)ポリブタジエン Europrene Cis (Enichem) (3)シリカ Zeosil 1165MP (Rhone-Poulenc) (4)Si69 (Degussa) (5)6-PPD (6)4−アニリノ−フェニル−マレイミド (7)保護性ワックス Redezon 500 (Repsol) (8)色素 Cromophtal Red BRN CI - Red 144 (Ciba-Geigy) (9)1,3−ジフェニルグアニジン (10)N−シクロヘキシル−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
【0107】 表2 初期特性
【0108】 光酸化前
【0109】 12日間の光酸化後
【0110】 表3 (Rは試験片の割れを示す)
【0111】 表4
【0112】 表5 (3)シリカZeosil 1165MP (Rhone-Poulenc) (4)Si69 (Degussa) (6)4−アニリノフェニル−マレイミド (7)保護性ワックスRedezon 500 (Repsol) (9)1,3−ジフェニルグアニジン (10)N−シクロヘキシル−ベンゾチアジル−スルフェンアミド (11)「アナターゼ」酸化チタン (Thann et Mulhouse) (12)4−アニリノ−フェニル−ブロモマレイミド
【0113】 表6 初期特性
【0114】 光酸化前
【0115】 4日間の光酸化後
【0116】 表7 初期特性
【0117】 12日間の光酸化後
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 5/14 B60C 5/14 A C08K 5/3415 C08K 5/3415 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ヴァスール ディディエール フランス エフ−63100 クレルモン フ ェラン リュー クローディウ ラブロス (番地なし) Fターム(参考) 4J002 AC011 AC021 AC031 AC061 AC081 DE138 DE146 DG058 DJ016 DJ038 DJ048 EU027 FD016 FD018 FD020 FD037 FD140 GN01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラックを欠きかつ着色タイヤの製造に使用可能な
    白色、透明又は着色ゴム組成物であって、少なくとも(i)ジエンエラストマー
    、(ii)白色又は着色した強化用充填剤及び(iii)老化防止剤であって、
    耐光性でありかつ該組成物に関して非着色性であり、下記一般式で示されるN−
    フェニル−マレイミド誘導体から構成される老化防止剤を含むことを特徴とする
    組成物。 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって水素又はハロゲンであり、 Phは、置換された又は置換されていないフェニル基であり、及び Arは、炭素数6〜12を有する置換された又は置換されていないアリール基
    である)
  2. 【請求項2】 老化防止剤がN−(4−アニリノ−フェニル)−マレイミド
    である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、ポリイソプレン又
    は天然ゴム、ブタジエン−スチレンコポリマー、ブタジエン−イソプレンコポリ
    マー、イソプレン−スチレンコポリマー、ブタジエン−スチレン−イソプレンコ
    ポリマー又はこれらの化合物の2以上からなる混合物からなる群より選ばれる、
    請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ジエンエラストマーが、スチレン含量が20〜30重量%、
    ブタジエン部分のビニル結合含量が15〜65%、トランス−1,4結合の含量
    が15〜75%、ガラス転移温度が−20℃〜−55℃である溶液中で製造され
    るブタジエン−スチレンコポリマーであって、該ブタジエン−スチレンコポリマ
    ーは、好ましくは90%より高いシス−1,4結合を有するポリブタジエンと組
    み合われて使用されることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 強化用充填剤の大部分が、シリカ及び/又はアルミナにより
    形成される、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 チョーク、タルク又はカオリンの中から選ばれ、好ましくは
    シリカ及び/又はアルミナの重量に対しての重量%が2.5〜12.5%である
    別の白色充填剤が、シリカ及び/又はアルミナと関連している、請求項5に記載
    の組成物。
  7. 【請求項7】 好ましくはシリカ及び/又はアルミナの重量に対しての重量
    %が0.5〜7%である酸化チタンが、シリカ及び/又はアルミナと関連してい
    る、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 着色タイヤ又は該タイヤを意図する着色ゴム物品の製造のた
    めの、請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物の使用であって、該物品が、
    トレッド、アンダーレイヤー、側壁、ビード、プロテクター、インナーチューブ
    又はチューブレスタイヤ用気密インナーラバーからなる群より選ばれることを特
    徴とする使用。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を含む、着色タ
    イヤ又は該タイヤ用ゴム物品。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の組成物を含む、着色タイヤ用トレッド。
  11. 【請求項11】 カーボンブラックを欠き、かつ着色タイヤ又は該着色タイ
    ヤを意図するゴム物品に使用することができる白色、透明又は着色ゴム組成物を
    老化から保護する方法であって、下記式で示されるN−フェニル−マレイミド誘
    導体を、加硫化する前に該組成物と混合することにより組み込むことを特徴とす
    る方法。 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって水素又はハロゲンであり、 Phは、置換された又は置換されていないフェニル基であり、及び Arは、炭素数6〜12を有する置換された又は置換されていないアリール基
    である)
  12. 【請求項12】 老化防止剤が、N−(4−アニリノ−フェニル)−マレイ
    ミドである、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 カーボンブラックを欠き、かつ着色タイヤ又は該着色タイ
    ヤを意図するゴム物品に使用することができる白色、透明又は着色ゴム組成物の
    老化防止的保護のための、下記式で示されるN−フェニル−マレイミド誘導体の
    使用。 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって水素又はハロゲンであり、 Phは、置換された又は置換されていないフェニル基であり、及び Arは、炭素数6〜12を有する置換された又は置換されていないアリール基
    である)
  14. 【請求項14】 老化防止剤が、N−(4−アニリノ−フェニル)−マレイ
    ミドである、請求項13に記載の使用。
JP2000505230A 1997-08-01 1998-07-22 着色タイヤ用ゴム組成物 Pending JP2001512167A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9710057 1997-08-01
FR97/10057 1997-08-01
PCT/EP1998/004601 WO1999006480A1 (fr) 1997-08-01 1998-07-22 Composition de caoutchouc pour pneumatique couleur

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001512167A true JP2001512167A (ja) 2001-08-21

Family

ID=9510074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000505230A Pending JP2001512167A (ja) 1997-08-01 1998-07-22 着色タイヤ用ゴム組成物

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1000117A1 (ja)
JP (1) JP2001512167A (ja)
AU (1) AU9254598A (ja)
WO (1) WO1999006480A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004352995A (ja) * 2004-07-05 2004-12-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd エコタイヤ
US7247663B2 (en) 2001-08-24 2007-07-24 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Eco tire
JP2007197004A (ja) * 2007-03-29 2007-08-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd エコタイヤ
JP2008526577A (ja) * 2005-01-14 2008-07-24 株式会社ブリヂストン 改良されたシリカ補強を有するタイヤ組成物及びその加硫物
WO2009154155A1 (ja) 2008-06-17 2009-12-23 横浜ゴム株式会社 エラストマー組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
US8546478B2 (en) 2010-05-27 2013-10-01 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Thermoplastic elastomer composition and method for producing the same

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010072081A (ko) 1999-05-28 2001-07-31 미첼 롤리에르 디엔 탄성중합체 및 강화 산화티탄을 기본으로 하는타이어용 고무 조성물
CN1145666C (zh) 1999-05-28 2004-04-14 米凯林技术公司 用于轮胎的二烯弹性体和增强二氧化钛基的橡胶组合物
DE19938857A1 (de) * 1999-08-17 2001-02-22 Bayer Ag Farbige, vulkanisierbare Polymerzubereitungen
DE10004085A1 (de) * 2000-01-31 2001-08-02 Bayer Ag Vulkanisierbare Polymerzubereitungen
WO2003002648A1 (fr) 2001-06-28 2003-01-09 Societe De Technologie Michelin Bande de roulement pour pneumatique renforcee d'une silice a basse surface specifique
WO2003002649A1 (fr) 2001-06-28 2003-01-09 Societe De Technologie Michelin Bande de roulement pour pneumatique renforcee d'une silice a tres basse surface specifique
JP4413623B2 (ja) 2002-02-07 2010-02-10 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン タイヤ用トレッド
US20050153849A1 (en) * 2004-01-09 2005-07-14 Mishra Munmaya K. Graft copolymers, method of making and compositions containing the same
FR2886306B1 (fr) 2005-05-26 2007-07-06 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage organosiloxane
FR2886304B1 (fr) 2005-05-26 2007-08-10 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un systeme de couplage organosilicique
WO2009097660A1 (en) 2008-02-07 2009-08-13 The University Of Queensland Patch production
FR2947274B1 (fr) 2009-06-24 2013-02-08 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un compose acetylacetonate
FR2950564B1 (fr) 2009-09-30 2014-11-07 Michelin Soc Tech Pneumatique comportant un reservoir d'antioxydant
FR2954774B1 (fr) 2009-10-30 2012-01-06 Michelin Soc Tech Methode de preparation d'un melange maitre de caoutchouc naturel et de silice
FR2954775B1 (fr) 2009-10-30 2012-03-30 Michelin Soc Tech Methode de preparation d'un melange maitre d'elastomere dienique synthetique et de silice
FR2952064B1 (fr) 2009-10-30 2012-08-31 Michelin Soc Tech Methode de preparation d'un melange maitre d'elastomere dienique et de silice
FR2954332B1 (fr) 2009-12-22 2012-01-13 Michelin Soc Tech Article notamment pneumatique avec melange de caoutchouc externe comportant un sel de lanthanide
FR2973385B1 (fr) 2011-04-01 2014-08-22 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage azosilane.
FR2973384B1 (fr) 2011-04-01 2014-08-22 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage azosilane.
FR2974093B1 (fr) 2011-04-15 2015-05-08 Michelin Soc Tech Procede de preparation d'un melange maitre d'elastomere et d'une charge inorganique renforcante
FR2981080B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode de preparation d'un melange maitre de caoutchouc naturel et de silice dopee magnesium
FR2981078B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode pour preparer un melange maitre d'elastomere dienique et de silice
FR2981079B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode pour preparer un melange maitre d'elastomere dienique et de silice
FR2981077B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode pour preparer un melange maitre d'elastomere dienique et de silice
FR2981081B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode de preparation d'un melange maitre de caoutchouc naturel et de silice
FR2981076B1 (fr) 2011-10-11 2013-11-01 Michelin Soc Tech Methode pour preparer un melange maitre d'elastomere dienique et de silice
FR3020066B1 (fr) 2014-04-22 2016-04-01 Michelin & Cie Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage azosilane
FR3038320A1 (fr) 2015-07-02 2017-01-06 Michelin & Cie Composition de caoutchouc comprenant une silice de tres haute surface specifique et une resine hydrocarbonee de faible temperature de transition vitreuse
FR3065960B1 (fr) 2017-05-05 2019-06-28 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Composition de caoutchouc comprenant au moins une silice en tant que charge renforcante inorganique
FR3079841B1 (fr) 2018-04-06 2020-10-09 Michelin & Cie Pneumatique comportant une composition de caoutchouc comprenant un nouvel agent de couplage polysulfure porteur de groupes associatifs azotes
FR3079842B1 (fr) 2018-04-06 2020-10-09 Michelin & Cie Pneumatique comportant une composition de caoutchouc comprenant un nouvel agent de couplage polysulfure porteur de groupes associatifs azotes
FR3113905B1 (fr) 2020-09-04 2022-08-05 Michelin & Cie Composition de caoutchouc a base d’elastomere dienique fortement sature
FR3113906B1 (fr) 2020-09-04 2022-08-05 Michelin & Cie Composition de caoutchouc a base d’elastomere dienique fortement sature
CN113045808A (zh) * 2021-05-12 2021-06-29 山东新豪克轮胎有限公司 耐磨型胎面配方

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL292628A (ja) * 1962-05-17
US3767628A (en) * 1969-06-23 1973-10-23 Goodyear Tire & Rubber Age resisters and age resistant polymeric compositions
JPS62124134A (ja) * 1985-11-25 1987-06-05 Bridgestone Corp 低発熱性ゴム組成物
JPS63137938A (ja) * 1986-12-01 1988-06-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7247663B2 (en) 2001-08-24 2007-07-24 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Eco tire
US7275572B2 (en) 2001-08-24 2007-10-02 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Eco tire
US7946323B2 (en) 2001-08-24 2011-05-24 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Eco tire
JP2004352995A (ja) * 2004-07-05 2004-12-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd エコタイヤ
JP2008526577A (ja) * 2005-01-14 2008-07-24 株式会社ブリヂストン 改良されたシリカ補強を有するタイヤ組成物及びその加硫物
JP2007197004A (ja) * 2007-03-29 2007-08-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd エコタイヤ
JP4573850B2 (ja) * 2007-03-29 2010-11-04 住友ゴム工業株式会社 エコタイヤ
WO2009154155A1 (ja) 2008-06-17 2009-12-23 横浜ゴム株式会社 エラストマー組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
US8796378B2 (en) 2008-06-17 2014-08-05 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Elastomer composition and pneumatic tire using same
US8546478B2 (en) 2010-05-27 2013-10-01 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Thermoplastic elastomer composition and method for producing the same

Also Published As

Publication number Publication date
EP1000117A1 (fr) 2000-05-17
WO1999006480A1 (fr) 1999-02-11
AU9254598A (en) 1999-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001512167A (ja) 着色タイヤ用ゴム組成物
AU749989B2 (en) Colour rubber composition for tyre
JP4659212B2 (ja) ポリ硫化アルコキシシラン、エナミン及びグアニジン誘導体に基づくカップリング系(白色充填剤/ジエンエラストマー)
US7629408B2 (en) Tire tread
US7442733B2 (en) Rubber composition comprising a citraconimidomaleimide
US20080121324A1 (en) Tire Running Thread
US8304471B2 (en) Rubber composition in particular for the manufacture of tires
KR100287052B1 (ko) 고무 조성물 및 이를 포함하는 공기타이어
JP2003523472A (ja) 補強無機フィラーとカップリング系(無機フィラー/エラストマー)を含むタイヤ用ゴム組成物
JP5702803B2 (ja) ランタニド塩を含む外部用ゴム混合物を有する物品、特に空気タイヤ
JP4990879B2 (ja) イタコンイミドマレイミドを含むゴム組成物
KR20120014906A (ko) 아세틸아세토네이트 화합물을 포함하는 타이어용 고무 조성물
US20180050566A1 (en) Tire comprising a composition comprising a derivative of zinc diacrylate and a peroxide
US8008399B2 (en) Rubber composition containing a polymaleimide compound
US20150344679A1 (en) Appearance Enhancer For Rubber Compositions With Antidegradants
US20130085223A1 (en) Rubber Composition Comprising a Thiazole
US7358313B2 (en) Thiouronium salt as anti-reversion agent in a vulcanizable rubber composition and tire based on such a composition
MXPA00000254A (en) Colour rubber composition for tyre
BR112018067417B1 (pt) Sal, composição elastomérica, componente de pneu, e, pneu
ITMI981623A1 (it) Silani aventi una funzione fenilendiamminica e loro utilizzo come antiozonati ed antiossidanti per gomme naturali o sintetiche
MXPA01000684A (en) Coupling system (white filler/diene elastomer) based on polysulphide alkoxysilane, enamine and guanidine derivative