JP2001511587A - 蓄電池の正格子を連続的に製造する方法およびそのような方法により得られる正格子 - Google Patents

蓄電池の正格子を連続的に製造する方法およびそのような方法により得られる正格子

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ベルトラン、マドラン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、鉛蓄電池に必要な正格子を連続的に製造する方法に関する。この方法は下記の工程を含む:a)重量比相対濃度が0.04%〜0.12%の範囲にあるカルシウム、重量比相対濃度が3%未満のスズ、重量比相対濃度が0.001%〜0.035%の範囲にあるアルミニウム、および重量比相対濃度が0.02%〜0.1%の範囲にあるバリウムを含有する鉛合金を調製する工程;b)前記鉛合金を連続的に鋳造することによりブランクを作製する工程;およびc)前記ブランクに機械的処理を施して、前記正格子を得る工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、一般的には、蓄電池に必要な鉛蓄電池の格子(グリッド)に関し、
より詳細には、正格子を連続的に製造する方法に関する。
【0002】
【背景技術】
自動車設計における最近の傾向は、エンジン区域での通気条件の変更をもたら
している。その結果、自動車のエンジン区域のボンネット下で得られる温度はか
なり上昇し、現在、その温度は50℃〜55℃の程度である。温度のそのような
上昇に悩まされているエンジン部品の中で、いわゆる「保守管理不要型」または
「ガス再結合型」の始動用蓄電池は特に影響を受けている。
【0003】 温度が30℃から55℃に上昇すると、合金(特に、始動用蓄電池内の蓄電池
の正格子を構成する合金)の固体状態の変態に関与する過程の反応動力学はかな
り大きくなり、従って、そのような格子の腐食速度がかなり大きくなる。
【0004】 さらに、熱帯諸国においてエネルギーを貯蔵するために使用されている据え置
き型蓄電池、および互いに向き合って非常に密集して取り付けられている蓄電池
の集合体において、蓄電池の正格子は、激しい機械的および化学的なストレス(
腐食現象)に曝されている。
【0005】 従って、さらにより高性能な合金、特に、良好な耐腐食性を示し、そして長時
間にわたって変わらない良好な機械的特性を示す合金が、蓄電池の正格子に求め
られている。
【0006】 上記の蓄電池に関して、いわゆる「アンチモン」正格子を使用することがます
ます困難になっており、そして鉛−カルシウム−スズ合金が、そのような格子を
作製するために、この数年間ますます多く使用されている。
【0007】 鉛合金におけるスズ含有量は、合金の耐食性能、および正金属格子とそれによ
り保持される活物質(酸化鉛)との境界の導電率に影響している。この後者の特
性は、今まで以上に激しく繰り返される放電−充電サイクルに蓄電池が曝される
その寿命期間を通して始動用蓄電池には特に望ましい。
【0008】 カルシウムは、鉛に非常に有利な機械的特性をもたらす。
【0009】 それにもかかわらず、鉛母材におけるカルシウムの溶解性は、合金のスズ含有
量によって左右される。スズ含有量が高いほど、低温でのカルシウム溶解性は低
くなる。スズ含有量を増大させることによってよく知られた構造的硬化を有する
そのような鉛合金に関して、過時効現象の早すぎる出現を避けなければならない
場合には、カルシウム含有量を低い濃度範囲に設定しなければならない。結晶粒
の境界で発生する過時効は、(Pb1−xSnCa析出物の形態で表され
ている。そのような過時効により、関係する領域の機械的特性は低下し、そして
そのよう領域は腐食が加速される。
【0010】 スズ含有量が一定の場合について、カルシウム含有量の範囲は十分に明らかに
されている。
【0011】 鉛−カルシウム−スズ合金の製造者はまた、溶融した合金が酸化されないよう
に、0.011%〜0.035%の範囲にある重量比相対濃度で少量のアルミニ
ウムを添加している。
【0012】 鉛蓄電池製造業における現在の傾向は、連続的な製造法を使用して正格子の製
造を促進することである。そのような連続製造法は、生産性がさらに大きく、一
定した品質の格子を得ることを可能にする。
【0013】 連続的に正格子を製造するそのような方法の基礎となる原理は、所望する厚さ
の正格子を製造するために、連続的に鋳造される合金からブランクを作製し、次
いで、ブランクを切断して伸ばしながら、あるいは圧延を行いながら、より大き
な量またはより少ない量の機械的な変形をブランクに供することである。
【0014】 用語「ブランク(blank)」は、鋳造された合金が冷却時に凝固する結果
を示すために本明細書中で使用される。
【0015】 蓄電池の正格子を作製するために使用される鉛−カルシウム−スズ合金のスズ
含有量によって必要とされるような相対的に低いカルシウム含有量が選択された
結果、格子を連続的に製造するための上記に示されているタイプの方法の最初の
段階を行うことによって得られる合金鋳造物は、結晶粒が数百ミクロンの大きさ
を有する。
【0016】 そのような状況下において、厚さが1ミリメートル、2ミリメートル、または
厚くても3ミリメートルである鋳造されたブランクに関して、結晶粒がその厚さ
方向に成長していることを認めることができる。そのような鋳造合金のブランク
を、鋳造物を切断して伸ばしながら、あるいは圧延しながら、引き続いて機械的
な処理に供した場合、大きな結晶粒を有する鋳造合金は、機械的な変形が結晶粒
間のわずかな境界に局限化される。その結果、耐食性は低下し、そしてその機械
的特性は悪くなる。
【0017】 温度を上昇させるのと全く同様に、加工硬化(すなわち、合金を機械的に加工
した効果)は、時効プロセスを加速し、そしてそれ以上に、過時効プロセス、そ
のような合金の微細構造プロセスを促進する。
【0018】 従って、従来の連続的な製造方法を使用して鉛合金から作製されるそのような
正格子が腐食性条件に曝された場合、正格子は、正格子が作成された合金の結晶
粒間の境界に侵入する腐食が発生する。非常に嵩張った腐食生成物によってもた
らされる応力と、正活物質(酸化鉛)に由来する応力との組み合わさった作用の
もとにおいて、このようにして作製された正格子は大きさが大きくなり、格子と
活物質との間の電気的な接触を徐々に劣化させ、そして最終的には蓄電池を短絡
させ得る。
【0019】 鉛−カルシウム−スズ合金を鋳造することによって得られたブランクを引き続
いて圧延した場合、鋳造物の構造が完全に変化していることが認められる。構造
体の結晶粒は、その大部分に関して、より微細になり、そして圧延方向に配向し
ている。これにより、さらにより良好な耐食性が得られる。
【0020】 しかし、圧延微細構造を調べたとき、合金は、大量の加工硬化に曝された微細
な結晶粒の層(再結晶帯)と、鋳造微細構造に代表される大きな結晶粒の層とが
交互になっていることによって構成されていることを認めることができる。
【0021】 そのような圧延鋳造合金のブランクを続いて伸ばした場合には、これらの異な
る領域は異なる作用を受け、局所的な過時効部位が生じる。
【0022】 機械的特性および耐食性は、そのような連続的な製造方法から得られた鉛合金
(組成:Ca=0.075%、Sn=1.2%、Al=0.03%)によって構
成される正格子を60℃で6ヶ月間時効させた後で劇的に低下したこともまた認
められた。
【0023】 従って、正格子を連続的に製造する方法に従って鉛−カルシウム−スズ合金か
ら鋳造されたブランクの機械的な処理は、使用不能にする微細構造、または早す
ぎる時効に関する部位を有する微細構造をもたらし、そしてこのようにして得ら
れたそのような正格子は低下した耐食性および悪化した機械的特性を有すること
は明らかである。
【0024】
【発明の開示】
上記の欠点を緩和するために、本発明は、鉛蓄電池に必要な正格子を連続的に
製造する新規な方法を提案する。この方法により、高レベルの硬度、長時間変化
しない良好な機械的特性を保存し得る能力、および良好な耐食性を有する正格子
を得ることが可能になる。
【0025】 より詳細には、本発明の連続的な製造方法は下記の工程を含む: a)重量比相対濃度が0.04%〜0.12%の範囲にあるカルシウム、重量比
相対濃度が3%未満のスズ、重量比相対濃度が0.001%〜0.035%の範
囲にあるアルミニウム、および重量比相対濃度が0.02%〜0.1%の範囲に
あるバリウムを含有する鉛合金を調製する工程; b)前記鉛合金を連続的に鋳造することによりブランクを作製する工程;および c)前記ブランクに機械的処理を施して、前記正格子を得る工程。
【0026】 本発明の方法によって得られた前記の正格子を構成する合金の微細構造につい
て行った詳細な分析により、スズは、SnBa0.9Ca0.1タイプの析出
物の状態で、電池内空間に進入していないことが明らかにされた。そのような析
出物は合金の微細構造を安定化する。その結果として、合金に必要なスズおよび
カルシウムの濃度の選択において、より大きな自由度が得られる。バリウムをも
含むそのような鉛−カルシウム−スズ合金においては、カルシウム含有量を高く
することにより合金の過時効が促進しないために、高カルシウム含有量を使用す
ることができる。結晶粒の境界は、例えば、60℃で数千時間にわたる時効試験
を行っている間において著しく微細のままである。
【0027】 この場合、適切な重量比相対濃度のスズ(耐食性のために)、カルシウム(結
晶粒微細化のために)、およびバリウムをそれぞれ組み合わせて、所望の結晶粒
微細度(すなわち、すべての方向で一様に拡がる小さなサイズの結晶粒)を有す
る鋳造合金のブランクを得ることが本発明において可能である。
【0028】 従って、本発明により、厚さが約1ミリメートルである薄くて、無数の結晶粒
が厚さ方向に結晶化している正格子が作製される。この場合、このような格子は
腐食割れに対する感受性が低くなっている。
【0029】 さらに、本発明に従って作製された鉛合金を連続的に鋳造することによって得
られたブランクの微細構造は、時間とともに劣化(過時効)することなく、前記
の正格子をその最終的な形状にするための機械的処理に耐える。温度、加工硬化
および時間の組み合わさった作用のもとでは鋳造物の微細構造の変態が存在しな
いことが認められた。これにより、改善された耐食性が正格子に得られる。前記
の正格子において、腐食プロセスは、結晶粒界を優先的に攻撃する代わりに、合
金の結晶粒全体で一様に発生する。重量減少が同一である場合、本発明の方法に
より得られた正格子、すなわち、バリウムを含有する格子は、その機械的特性お
よびその大きさが、バリウムを有さない現時点で最高の正格子よりも良好に保存
されている。
【0030】 本発明の実施において、工程a)で、カルシウムの重量比相対濃度が0.05
%〜0.11%の範囲にあり、スズの重量比相対濃度が0.5%〜2.5%であ
り、そしてアルミニウムの重量比相対濃度が0.0016%〜0.025%の範
囲にある鉛合金が調製される。
【0031】 好ましくは、本発明の方法に従って、工程a)において、カルシウムの重量比
相対濃度が約0.11%であり、そしてバリウムの重量比相対濃度が約0.08
4%である鉛合金が調製される。
【0032】 そのような合金は、さらにいっそう細かく、そして長時間より安定な結晶粒構
造を示す。
【0033】 本発明の方法の実施において、工程b)で、格子に望ましい厚さに対応する厚
さを有する合金ストリップが形成され、そして工程c)で、前記合金ストリップ
が一連の正格子に伸ばされる。
【0034】 本発明の方法の変化形態において、厚い格子が工程b)で形成され、そして工
程c)で、前記格子が所望の厚さに圧延される。
【0035】 本発明の方法の別の変化形態において、工程b)で、厚い合金ストリップが形
成され、そして工程c)で、前記合金ストリップが所望の厚さに圧延され、次い
で前記の圧延されたストリップを伸ばして、一連の正格子が形成される。
【0036】 本発明はまた、上記に示されている方法によって製造される鉛蓄電池に必要な
正格子を提供する。
【0037】 本発明の別の局面および利点は、添付した図面を参照して、記載された下記の
詳細な説明を理解したときによりいっそう明らかになる。
【0038】 合金は下記のようにして調製された。使用した基材合金は、融解した別の市販
合金であった。そのような合金の相対的な組成(重量比)を表Iおよび表IIに
示す。「軟」鉛(第1の融解物)を、市販の合金に含有されている成分の含有量
を稀釈することが必要な場合には加えた。その組成を表IIIに示す。下記の母
合金もまた必要に応じて加えた:Pb−19%Sn、Pb−0.4%Ba、およ
びPb−0.14%Ca−0.13%Ba。
【0039】 図1、2および3に関連して記載される材料を鋳造して、所望する厚さのスト
リップを形成し、次いで伸ばした。溶融した金属を400℃で維持し、鋳造ドラ
ムの温度を40℃に固定した。鋳造速度は15メートル/分(m/min)であ
り、ストリップ厚は1mmであった。
【0040】 図4および図5に示す材料は、7mm厚のストリップとして、450℃の溶融
合金から出発して40℃/sの冷却速度で鋳造した。
【0041】 図1は、0.069%のカルシウム、1.24%のスズ、および0.0016
%のアルミニウムを相対的な濃度で含有する鉛合金から作製された正格子の横断
面および縦断面を示す。この格子は、前記合金のストリップを所望する厚さに連
続的に鋳造するために、バリウムを含まない鉛合金から出発して、先行技術の連
続法を使用し、そして一連の格子が形成されるようにストリップを伸ばすことに
よって得られた。
【0042】 示した断面は、時効していない材料について得られた。格子の合金の微細構造
を明らかにする試薬によって、無数の結晶粒が優先的に攻撃されたことを認める
ことができる。これは構造体の早すぎる時効を示すものである。2つのストラン
ド間の隅において、格子合金のこの微細構造は、供された加工硬化の作用のもと
で再結晶化した材料に典型的であることもまた認めることができる。格子のこの
領域は、試薬に対する感受性がかなり大きくなっており、従って、格子が使用さ
れている場合は、同様に、腐食を受けやすくなっている。
【0043】 図2は、本発明の方法を使用して作製された蓄電池に必要な正格子の合金の横
断面(上図の微細構造)および水平断面(下図の微細構造)を示す。これは、よ
り詳細には、0.04%のバリウムとともに、0.71%のカルシウム、0.2
2%のスズ、および0.002%のアルミニウムの相対濃度で含有する鉛合金に
よって構成されている。格子は、より詳細には、前記の鉛合金を連続的に鋳造し
て、所望する厚さのストリップを形成することによって得られた。次いで、連続
鋳造で得られた合金ストリップを伸ばして、一連の格子を得た。
【0044】 格子合金の微細構造がその鋳造構造を完全に保持していること(鋳造物の機械
的処理を行った終了時における時効が完全にないことの徴候)を図2において認
めることができる。従って、そのような合金は、耐食性が増大しており、そして
長時間にわたり一定している良好な機械的特性もまた有する。
【0045】 図3は、2つの正格子の合金に関する腐食パターンを示す。第1の正格子(上
図)は、先行技術の方法により得られ、バリウムを含まない鉛−カルシウム−ス
ズ−アルミニウム合金(Ca=0.05%、Sn=0.65%、Al=0.00
4%)によって構成されている。第2の正格子(下図)は、同じ重量比相対濃度
のカルシウム、スズおよびアルミニウムを、0.028%の重量比相対濃度で添
加されたバリウムとともに有する鉛合金から出発して、本発明の方法によって得
られた。
【0046】 硫酸水銀電極に対して1.45Vの電位において50℃で5日後、先行技術の
正格子を構成するバリウム非含有合金の腐食パターンは明らかに粒間型であった
が、本発明の方法によって得られた第2の正格子に関しては、合金の腐食は一様
であった。本発明の方法によって得られた正格子に関して、合金の結晶粒は大き
さがより細かいことが認められる。
【0047】 図4は、バリウムを含まない鉛合金(Ca=0.076%、Sn=0.7%、
およびAl=0.025%の重量比相対濃度で含有する)から作製された正格子
(上図の微細構造)(これは、連続鋳造、圧延および伸ばしによって従来の様式
で得られた)と、バリウムを含有する鉛合金(Ca=0.076%、Sn=0.
7%、およびAl=0.025%)を連続鋳造することによってブランクを作製
し、その後、厚いストリップを形成し、次いで厚いストリップを所望の厚さにま
で圧延し、最後にこのストリップを格子の形態に伸ばすことによって、本発明に
より得られた鉛合金から作製された正格子(下図の微細構造)との間での微細構
造の変化を示す。0.08%のバリウムの添加は、本発明によって得られた正格
子を構成する合金の微細構造に対する非常に著しい微小化作用を有することを認
めることができる。
【0048】 図5は、重量比相対濃度が約0.7%であるスズを含有し、そしてさらにより
微細であり、長時間(60℃で10,000時間の時効)にわたり安定である結
晶粒構造を有する鉛合金を示す。これは、バリウムの添加(Ba=0.0843
%、重量比相対濃度)と、高カルシウム含有量(Ca=0.11%、重量比相対
濃度)の選択との組み合わさった効果のもとでの本発明により得られた。
【0049】
【実施例】
実施例1 図1および図2の材料の機械的性能は、格子を得るために伸ばした後で直接、
あるいは60℃で数千時間経た後で直接、2kgのもとでのビッカース硬度を測
定することによって特徴付けを行った。
【0050】 表IV 時間およびバリウム添加を関数とする硬度
【表1】
【0051】 バリウムが加えられていない材料の硬度は低くなるだけでなく、そのような材
料の最も良い機械的特性が時間の経過により低下する前でさえ低くなっているこ
ともまた認めることができる。
【0052】 実施例2 図3に示す材料は、機械的性能が製造直後に測定され、そして60℃で192
時間の時効工程および50℃で120時間の腐食試験に供された後もまた測定さ
れた。試験域の硬度を測定するために、硬度をマイクロ硬度試験機(25g荷重
)により顕微鏡下で調べた。
【0053】 表V バリウム添加の有無による合金の測定されたミクロ硬度
【表2】
【0054】 驚くべきことに、バリウムを有する合金の性能、および過時効により傷ついて
いないその微小構造が保たれていることを認めることができる。
【0055】 実施例3 7mm厚のブランクを鋳造し、次いで68%の加工硬化ファクターで圧延した
。比較として、現在の最高技術によって工業的に鋳造および圧延された合金もま
た記載する。下記の表VIは、硬度が60℃での時間の経過でどの程度変化して
いるかを示している。 合金A Ca=0.073%、Sn=1.23%、Al=0.091% 合金B Ca=0.09%、Sn=1.27%、Al=0.025% Ba=0.026%(実験室材料) 合金C Ca=0.076%、Sn=1.19%、Al=0.0167% (産業用材料)
【0056】 表VI 時間を関数とする硬度の変化
【表3】
【0057】 実験室で得られているような鋳造条件および圧延条件は、合金Cの結果によっ
て実際に実証されていることを認めることができる。圧延による加工硬化が予定
されているブランクにおいて添加されたバリウムにより、温度と加えた加工硬化
との組み合わさった作用のもとで使用不能にするその微細構造的な特徴が生じて
いない。
【0058】 表I 市販の基材合金の組成
【表4】
【0059】 表II 市販の基材合金の組成
【表5】
【0060】 表III「軟い」第1の溶融鉛の組成
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、先行技術の連続的な製造方法を使用して得られた蓄電池の正格子に関
する合金の微細構造を示す。図に、横断面および縦断面をそれぞれ示す。
【図2】 図2は、横断面図および水平図において認められる正格子合金の微細構造を示
す。合金は、本発明の連続的な製造方法により得られた。
【図3】 図3は、2つの合金の腐食挙動を示す:バリウムを有さない合金、および(本
発明の方法の工程a)で調製された)バリウムを含有する別の合金。
【図4】 図4は、バリウム含有鉛合金およびバリウム非含有鉛合金から作製された2つ
の正格子の微細構造を示す。これらの格子は、合金のストリップを連続的に鋳造
し、圧延し、次いで圧延された合金ストリップを伸ばすことによって得られた。
【図5】 図5は、本発明の方法の好ましい変化形態によって得られた正格子合金の微細
構造を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 5H017 AA01 BB02 BB06 BB07 CC05 EE01 EE03 EE05 HH01 HH03 HH06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛蓄電池の正格子を連続的に製造する方法であって、 a)重量比相対濃度が0.04%〜0.12%の範囲にあるカルシウム、重量比
    相対濃度が3%未満のスズ、重量比相対濃度が0.001%〜0.035%の範
    囲にあるアルミニウム、および重量比相対濃度が0.02%〜0.1%の範囲に
    あるバリウムを含有する鉛合金を調製する工程; b)前記鉛合金を連続的に鋳造することによりブランクを作製する工程;および c)前記ブランクに機械的処理を施して、前記正格子を得る工程 を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 工程a)において、カルシウムの重量比相対濃度が0.05%〜0.11%の
    範囲にあり、スズの重量比相対濃度が0.5%〜2.5%であり、そしてアルミ
    ニウムの重量比相対濃度が0.0016%〜0.025%の範囲にある鉛合金を
    調製することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程a)において、カルシウムの重量比相対濃度が約0.11%であり、そし
    てバリウムの重量比相対濃度が約0.084%である鉛合金を調製することを特
    徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程b)において、前記格子に望ましい厚さに対応する厚さを有する合金のス
    トリップを形成し、そして工程c)において、前記合金ストリップを一連の正格
    子に伸ばすことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程b)において、厚い格子を形成し、そして工程c)において、前記格子を
    所望する厚さに圧延することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 工程b)において、厚い合金ストリップを形成し、そして工程c)において、
    前記合金ストリップを所望する厚さに圧延し、次いで前記の圧延されたストリッ
    プを伸ばして、一連の正格子を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法に従って製造されることを特徴とす
    る鉛蓄電池の正格子。
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