JP2001511377A

JP2001511377A - 機械的固定要素

Info

Publication number: JP2001511377A
Application number: JP2000504758A
Authority: JP
Inventors: コウルティディス，コンスタンティノス; プライセル，ロルフ
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニュファクチャリングカンパニー
Priority date: 1997-07-31
Filing date: 1998-07-30
Publication date: 2001-08-14
Also published as: DE69704706T2; KR100495985B1; AU8670098A; EP0894448A1; AU748252B2; EP0894448B1; BR9810833A; ES2159071T3; CA2297461A1; WO1999005929A1; DE69704706D1; KR20010022450A; TW513292B

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、機械式フック固定要素の多様性を高めるために、機械式固定機構のほかに接着式固定機構を備える機械式フック固定要素を提供し、かつ廃棄性の特徴を有する使い捨て式衣類のためのフック／ループ機械式閉鎖システムを提供することを目的とする。【構成】本発明は、フックヘッド（３）で終端するステム（２）を備えて基材層（１）から突出する複数の可撓性フック要素を具備する機械的固定要素であって、相補形の機械的固定要素と係合可能であり、前記固定手段の前記フックヘッド（３）の上部および／またはステム（２）間の隙間空間の少なくとも一部には、該隙間空間（４）に接着剤が存在する場合の該接着剤のレベルが前記ステム（２）の長さを超えず、かつ隣接フック（３）間に接着剤ブリッジが本質的に存在しないようにホットメルト感圧接着剤（５）が塗布され、該ホットメルト感圧接着剤（５）の粘度が、塗布温度で測定して２０００〜１８０００ｍＰａ・ｓである機械的固定要素に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】技術分野本発明は、フックヘッドで終端するステムを備えて基材層から突出する複数の
可撓性フック要素を具備する機械式フック固定要素であって、相補形の機械的固
定要素と解除自在に係合し、前記固定手段の少なくともいくつかのフックヘッド
の頂部および／またはステム間の隙間空間の少なくとも一部が感圧接着剤で覆わ
れる固定要素に関する。本発明は、前記固定要素を製造する方法、および使い捨
て式おむつなどのような吸収性物品における前記固定要素の使用にさらに関する
。

【０００２】背景技術フック固定要素およびループ固定要素から成るフック／ループ固定システムは
、多様な製品および用途に広く使用される。さらに詳しく述べるなら、フック／
ループ固定システムは、衣服たとえばおむつまたは手術着などのような使い捨て
式衣類を解除自在に閉鎖するために使用できる。フック／ループ固定システムに
使用するフック固定要素を形成するには、多様な方法がある。フック要素は、フ
ックおよび／またはループ要素の幾何学的形状に応じて、嵌合するループ材料と
の様々な係合機構および特性を有する。

【０００３】米国特許第３，７１８，７２５号に記載されているフック固定要素は、規則的
な配列で直立するループを有する織物から製造される。ロッドをループの列に挿
入してループの直立位置を維持した後、プラテンまたはローラが熱および圧力を
付与して、各々ループおよびその頂上を融解し、各々の自由な溶融端部を圧迫し
て、フック／ループ固定システムのループ要素と互いに係合可能な瘤つまりヘッ
ドを形成する。瘤つまりヘッドはマッシュルーム状の外観を有するので、このタ
イプのフック固定は「マッシュルームタイプ」と呼ばれる。マッシュルームタイ
プのフック固定要素は、たとえば国際公開第ＷＯ９４／２３，６１０号および米
国特許第５，０７７，９７０号にも記載されている。

【０００４】Ｊ形フック固定要素は、たとえば米国特許第３，５９４，９６５号、米国特許
第４，９９４，３３９号および米国特許第５，３１５，７４０号に記載されてい
る。フック要素は、滑らかな輪郭のほぼ凹状の内面と、ほぼ凸状の外面とにより
確定されるプロファイルを有する。これらの特許に記載されているフックは、フ
ック基部からフック自由端部まで滑らかかつ連続して幅が暫減する。フック要素
は、伝えられるところでは、変形した結果、剪断モードまたは所望の作用力でフ
ックと係合するループを解除しないように設計される。

【０００５】フック要素の多様なサイズおよび形状は、国際公開第ＷＯ９４／２３，６１０
号、国際公開第ＷＯ９２／０４，８３９号、および本発明の出願人が提出した米
国特許出願第０８／７２３，６３２号に記載されている。これらの特許出願に記
載されている方法を使用すると、多数の直立する熱可塑性ステムを有する基材は
、たとえば２つのカレンダロールにより形成されるニップ間の隙間を介して供給
される。上部ニップは滑らかであり、加熱されると、ステムの遠位の端部または
先端が熱および機械的圧力により変形し、選択するニップ条件、ニップ内のステ
ムの相対速度、およびステムのサイズおよび形状に応じて、様々なタイプのキャ
ップ構造が形成される。変形しないステム部分および変形したキャップは、とも
にフック要素を形成する。

【０００６】米国特許第４，８９４，０６０号には、薄く強力な可撓性プレート状基材と、
この基材の上面から本質的に直角に突出する複数の弾性的に可撓性の離間配置フ
ック要素とから成るフック固定要素が記載されている。このフック要素は、基材
の一方の端部に取り付けられたステム部分と、基材の反対側のステム部分端部の
ヘッド部分とを備える。ヘッド部分は、２つの対向する面の少なくとも一方でス
テム部分を越え、ヘッド部分がループ固定要素のループ間に入るのを促進するた
めにステム部分の反対側に丸みのある表面を有する。米国特許第４，９８４，０
６０号には、Ｊ形およびＴ形並びにさらに複雑な幾何学的形態のフックが記載さ
れている。Ｊ形フック固定要素は、米国特許第４，７９４，０２８号および米国
特許第５，６２０，７６９号にも記載されている。

【０００７】フック固定要素は、相補形のループ固定要素とともに一般に販売されるが、フ
ック固定要素を単独で使用して、フック要素が容易に貫入可能な織物に解除自在
に固定することもできる。マッシュルームタイプおよび／または適切なサイズの
フック固定要素は、たとえばバーラップ、テリークロスおよびトリコットに解除
自在に固定されると説明することができる。マッシュルームタイプのフック固定
要素は、２つのフック固定要素を使用して、各々のフック固定要素を一方の製品
に付着させてから、２つの固定要素を互いに係合させることにより、２つの製品
を互いに固定するように設計することもできる。互いに係合可能なマッシュルー
ムタイプのフック固定要素は、たとえば米国特許第３，１９２，５８９号または
米国特許第４，２９０，１７４号に記載されている。

【０００８】機械式フック／ループ固定システムは、たとえばおむつや手術着などのような
使い捨て式衣類閉鎖システムに使用するために提案されてきた。なぜなら、フッ
ク／ループシステムは、感圧接着剤閉鎖システムの保持力を損なう、たとえばタ
ルカムパウダーやベビーオイルを含む汚れにより影響を受けないからである。し
かし、機械式フック／ループ固定システムには、汚れた吸収性物品を使用後に折
りたたむかまたは巻いて廃棄用構成にして、こうした廃棄構成に固定して容易に
捨て去るための廃棄機構がない。したがって、欧州特許第０，３２１，２３２号
には、使い捨て式吸収性物品、特におむつ用の閉鎖タブであって、機械式フック
固定要素と、さらに閉鎖システムの閉鎖タブの第２領域に接着式固定要素とを含
む閉鎖タブが提案されている。この機械式フック固定要素は、おむつの付着領域
上の相補形の機械式ループ固定要素と係合可能であり、その結果おむつを使用時
に着用者の身体に固定する一方、接着式固定要素は、巻いて廃棄するためにおむ
つの外面に付着することができる。しかし、この閉鎖タブは、追加の接着剤固定
手段によって長さが長くなり、これは、構造とコストの点で完全には満足できな
い。欧州特許第０，３２１，２３４号には、閉鎖タブ上の機械式フック固定要素
と係合可能な吸収性物品の本体部分に第３の機械式閉鎖システムを取付けて、廃
棄手段を提供することが提案されている。その他の解決手段は、たとえば欧州特
許第０，５２９，６８１号に記載されており、フック固定タブと、たとえば固定
要素または別個の接着式固定タブの下に接する追加の接着式固定要素とを備える
閉鎖タブなどがある。しかし、欧州特許第０，３２１，２３４号および欧州特許
第０，５２９，６９１号は比較的複雑であり、一般に使用者に対する説明を要す
る。

【０００９】したがって、本発明の目的は、機械式フック固定要素の多様性を高めるために
、機械式固定機構のほかに接着式固定機構を備える機械式フック固定要素を提供
することである。本発明のもう１つの目的は、廃棄性性の特徴を有する使い捨て
式衣類のためのフック／ループ機械式閉鎖システムを提供することである。

【００１０】発明の開示本発明は、フックヘッド３で終端するステムを備えて基材層１から突出する複
数の可撓性フック要素を具備する機械的固定要素であって、相補形の機械的固定
要素と解除自在に係合可能な機械的固定要素に関する。前記固定要素の少なくと
もいくつかのフックヘッドの頂部および／またはステム２間の隙間空間４の少な
くとも一部には、隙間空間４内に接着剤が存在する場合の該接着剤のレベルがス
テム２の長さを超えないように、ホットメルト感圧接着剤５を塗布される。また
、隣接するフックヘッド３の間には、本質的に接着剤ブリッジは存在しない。ホ
ットメルト感圧接着剤の粘度は、塗布温度で測定して２０００〜１８０００ｍＰ
ａ・ｓである。

【００１１】本発明は、本発明による機械的固定要素を製造する方法であって、フックヘッ
ド３で終端するステムを備えて基材層１から突出する複数の可撓性フック要素を
具備する機械的固定要素の連続シート７を、フックヘッド３が塗布ヘッド６に面
した状態で塗布ヘッド６を通過させるステップと、塗布ヘッド６を機械的固定要
素の連続シート７に対して方向付けて、塗布温度で測定した粘度が２０００〜１
８０００ｍＰａ・ｓのホットメルト感圧接着剤を塗布ヘッド６により連続シート
７に塗布するようにするステップと、ホットメルト感圧接着剤が、前記固定手段
のフックヘッド３の少なくとも一部上および／またはステム２間の隙間空間４の
少なくとも一部中に塗布されるように、かつ前記隙間空間４内に感圧接着剤が存
在する場合の該接着剤のレベルがステム２の長さを越えず、ヘッド間に接着剤ブ
リッジが本質的に存在しないようにする方法にさらに関する。

【００１２】本発明は、吸収性物品、特に使い捨て式おむつであって、該おむつの各々の縁
部に、請求項１記載の第１機械的固定要素を備える閉鎖タブを備え、前記第１機
械的固定要素が、前記第１機械的固定要素に対して相補形の前記おむつの外面に
ある付着領域の第２機械的固定要素と解除自在に係合し、前記おむつの外面の他
の部分、または前記おむつの外面またはその他の閉鎖タブ上の第３機械的固定要
素に対して接着剤によるか、および／または機械的に取り付けられ、それにより
前記第３機械式固定手段が前記第１機械的固定要素に対して相補形であり、前記
接着式取付が、前記機械的固定要素のフックヘッド（３）の少なくとも一部上お
よび／またはステム（２）間の隙間空間（４）の少なくとも一部内に存在するホ
ットメルト感圧接着剤（５）により得られ、前記機械的取付が、前記第１機械的
固定要素を前記おむつの外面または前記第３機械的固定要素と機械的に係合させ
ることにより得られる吸収性物品、特に使い捨て式おむつにさらに関する。

【００１３】本発明は、製品を人体上に固定するための、吸収性物品、特に使い捨て式おむ
つ用の閉鎖タブであって、本発明による機械式固定手段を備える閉鎖タブにさら
に関する。

【００１４】発明を実施するための最良の形態本発明に有用な機械式フック固定要素は、フックヘッド３で終端するステム２
を備えて基材層１から突出する複数の可撓性フック要素を具備する。

【００１５】フックヘッドの幾何学的形状は、特に制限がなく、文献に記載されている多様
な形状を含む。フックヘッドは、少なくとも１方向にステム２を越えて、相補形
の機械式ループ固定要素との効果的かつ確実な係合可能性を提供する。フックヘ
ッドの最大直径がステム２の上端における直径に占める割合は、少なくとも１．
０２５であることが好ましく、少なくとも１．０５であればさらに好ましく、少
なくとも１．２であれば特に好ましい。フックヘッドは、フック固定要素を皮膚
に馴染みやすくかつ摩擦しないようにして、フィルム状の組織をフック固定要素
に与え、特にホットメルト接着剤５の移着および定着を促進および支持する比較
的平らつまり平坦な上面を備えることが好ましい。好適な実施態様では、フック
ヘッド３の本質的に平らつまり平坦な上面がフックヘッドの最大直径に占める割
合は、少なくとも４０％であることが好ましく、少なくとも５０％であればさら
に好ましい。

【００１６】ステム２は、本質的に円形の断面を有するが、たとえば本質的に三角形もしく
は矩形の断面、または規則的ではない断面などのようなその他の形状も可能であ
る。ステム２が基材層１からフックヘッド３まで垂直に延在する部分に沿ったス
テム２の太さは本質的に一定だが、変化しても良く、本質的に一定の太さ、また
は基材層１からフックヘッド３まで本質的に減少する太さが好適である。

【００１７】フック要素のサイズは、広範囲にわたって異なって良い。おむつまたは手術着
などのような使い捨て式衣類に使用する場合、フック要素の高さは本質的に均一
であり、約０．１０〜１．３ｍｍであることが好ましいが、約０．２〜０．５ｍ
ｍであればさらに好ましい。ステム２は、フックヘッドに隣接する直径が０．０
７〜０．７ｍｍであることが好ましく、約０．１〜０．３ｍｍであればさらに好
ましい。フックヘッドは、少なくとも１方向にステム２を平均して約０．０２〜
０．２５ｍｍだけ径方向に越えて突出することが好ましい。ステム２の外面と内
面間の軸線に平行な方向に測定したフックヘッド３の最大厚さは、約０．０１〜
０．３ｍｍであることが好ましく、約０．０２〜０．１ｍｍであればさらに好ま
しい。フックヘッド３の平均最大直径対平均最大厚さ比は、１．５：１〜１２：
１であることが好ましく、２．５：１〜６：１であればさらに好ましい。

【００１８】本発明に有用な機械式フック固定要素は、製織技術または押出し成形により製
造することができるが、押出し成形が好ましい。実際上、押出し成形に適する延
伸可能などの熱可塑性樹脂を使用しても良い。好適な熱可塑性樹脂としては、た
とえば、ポリ（エチレンテレフタレート）などのポリエステル、ナイロンなどの
ポリアミド、ポリ（スチレン−アクリロニトリル）、ポリ（アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン）、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、および可塑化
ポリ塩化ビニルがある。こうした樹脂は、ポリプロピレン／ポリエチレンコポリ
マー、またはポリプロピレンとエチレン−ビニルアセテートブロックコポリマー
もしくはスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマーとの配合
物であることが好ましい。好適な熱可塑性樹脂は、４％のポリエチレンを含み、
メルトフローインデックスが７．０である、ポリプロピレンおよびポリエチレン
のランダムコポリマーであり、米国、コネチカット州、ダンベリーのＵｎｉｏｎＣａｒｂｉｄｅＣｏｍｐａｎｙがＷＲＳ−６−１６５として市販している。
良好な可撓性および強度を得るには、機械式フック固定要素の基材層１は、厚さ
が０．０２〜０．５ｍｍのフィルムであることが好ましいが、特に固定具をポリ
プロピレン、またはプロピレンおよびエチレンのコポリマーから製造する場合、
０．０６〜０．３ｍｍ厚であればさらに好ましい。用途によっては、より硬い基
材を使用するか、または基材のフック要素を含む表面の反対側の表面に感圧接着
剤層を塗布して、基材層１を基材に付着させても良い。

【００１９】本発明に有用な機械式フック固定要素は、様々な技術、特に先行技術に記載さ
れている押出し成形技術を用いて製造することができる。特に有用な技術は、国
際公開第ＷＯ９４／２３，６１０号、米国特許第５，６０７，６３５号、米国特
許第５，０７７，８７０号、米国特許第４，９９４，０６０号、米国特許第５，
６２０，７６９号、米国特許第４，７９４，０２８号、国際公開第ＷＯ９４／０
４，８３９号、および本発明の出願人が提出した米国特許出願第０８／７２３，
６３２号に記載されている押出し成形技術である。

【００２０】追加の接着式固定機能を機械式フック固定要素に与えるには、隣接するフック
ヘッド間に本質的に接着剤ブリッジが形成されないように、フック要素に感圧接
着剤を塗布する必要がある。「本質的に接着剤ブリッジがない」という用語は、
接着剤塗布機械式フック固定要素を、未塗布の機械式フック固定要素と係合可能
な相補形の機械的固定要素に接触させたときに、接着剤塗布機械式フック固定要
素が、相補形の機械的固定要素となお係合可能であり、フック固定要素および相
補形の固定要素がなお機械式固定システムとして機能する程度にのみ、接着剤ブ
リッジが存在することを意味する。「本質的に接着剤ブリッジがない」という用
語は、わずか１５％未満、さらに好ましくは１０％未満、特に好ましくは５％未
満の隣接フックヘッドが接着剤ブリッジに接続することを意味することが好まし
い。

【００２１】図１は、本発明による機械式フック固定要素であって、フックヘッド３で終端
するステム２を備えて基材層１から突出するフック要素を具備し、かつ感圧接着
剤５がフックヘッド３の本質的に上部に付着している機械式フック固定要素の好
適な実施態様を示す。この構成では、フック要素と相補形の機械的固定要素との
係合可能性は悪影響を受けず、追加の接着性機能は、フックヘッドの頂部の一部
に付着した感圧接着剤により得られる。

【００２２】図２は、本発明による機械式フック固定要素であって、感圧接着剤５が、フッ
クヘッド３の上部および隣接ステム２間の隙間空間４内に付着している機械式フ
ック固定要素のもう１つの好適な実施態様を示す。隙間空間４内の感圧接着剤５
のレベルは、フックヘッド３と相補形の機械的固定要素との係合可能性に悪影響
を及ぼさないように、ステムの長さを超えない。隙間空間４内の感圧接着剤のレ
ベルは、平均でステム２の長さの６０％未満であることが好ましい。

【００２３】図１および図２は略図にすぎず、本発明の機械式フック固定要素に付着する感
圧接着剤のその他の多様な構成が可能であることを理解すべきである。その他の
好適な実施態様では、いくつかのフックヘッド３の上部のみ、および／またはス
テム２間の隙間空間４の一部のみに感圧接着剤５が塗布され、たとえばいくつか
のフックヘッド３の上部および対応する隙間空間４の一部に同時に塗布すること
が可能である。たとえば、ステム２間の隙間空間４の少なくとも一部に感圧接着
剤５を塗布し、対応するフックヘッド３には、感圧接着剤が本質的にない状態も
可能である。

【００２４】隙間空間４内の感圧接着剤の付着レベルは、あまり規則的でなくて良いし、隣
接するステム間で著しく異なって良い。しかし、ステム間の隙間空間４内の感圧
接着剤のレベルは、機械的固定要素の長手方向の延在部分に沿って横方向および
／または縦方向に徐々に増加または減少することも可能である。同様に、フック
ヘッド３上部の感圧接着剤層の高さは、機械的固定要素の長手方向の延在部分に
沿って変化して良い。感圧接着剤層５は、図１および図２に示すようにフックヘ
ッド３を完全に覆うが、フックヘッドの本質的に平らで平坦な部分においてのみ
他のフックヘッドの幾何学的形状に本質的に付着させることも可能である。

【００２５】本発明の発明者は、隣接フックヘッド３間のブリッジの形成を防ぐか、および
／またはステム２間の隙間空間４内の感圧接着剤５のレベルを調節するには、塗
布温度における粘度が、ＤＩＮ５３０１８に従って測定して２０００〜１８０
００ｍＰａ・ｓ、さらに好ましくは５０００〜１５０００ｍＰａ・ｓ、本質的に
好ましくは７０００〜１２０００ｍＰａ・ｓである感圧ホットメルト接着剤を使
用する必要があることを発見した。粘度が２０００ｍＰａ・ｓ未満の場合、フッ
クヘッド３上および／または隙間空間４内への溶融感圧接着剤の流れを調節する
ことが難しいことが分かった。粘度が１００００ｍＰａ・ｓを超える場合、接着
剤５は、フック構造の比較的大きい面積を覆う不規則な塊を一般に形成するか、
またはフック構造を完全に覆い、機械式固定機能を少なくとも部分的に破壊する
。

【００２６】さらに、本発明に有用なホットメルト感圧接着剤は、個々のホットメルト感圧
接着剤を２０ｇ／ｍ^２の塗布重量で均質に塗布した３６μｍ連続ポリエステルフ
ィルムおよびステンレス鋼基材を使用して、ＰＳＴＣ−１に従って測定した１８
０°剥離付着力が１０〜５０Ｎ／２５ｍｍ、好ましくは１５〜４５Ｎ／２５ｍｍ
であるように選択すると好ましいことが分かった。本発明によるフック固定要素
に付着するホットメルト感圧接着剤を使い捨て式衣類の閉鎖タブに使用する場合
、使い捨て式衣類は、使い捨て式衣類の外面に付着領域を形成する相補形の機械
的固定要素に閉鎖タブのフック固定要素を機械的に係合させることにより、着用
者の身体に解除自在に固定される。使用時のおむつの固定は、ホットメルト感圧
接着剤により与えられるフック固定要素の接着式固定機能によりさらに改善され
る。この接着式固定機能はさらに、汚れた衣類を巻いて固定してから廃棄すると
きに、フック固定要素の機械的固定機能と任意に組み合わせて使用される。本発
明の発明者は、ホットメルト感圧接着剤が強力すぎる場合、フックヘッド上およ
び／またはステム２間の隙間空間４内を覆うホットメルト感圧接着剤は、おむつ
を使用時に着用者の身体に固定するときに、フック固定要素から消滅および／ま
たは分裂する傾向があることを発見した。その結果、使い捨て式衣類の閉鎖タブ
上の機械的固定要素の接着式固定機能が劣化する。本発明の発明者は、ホットメ
ルト感圧接着剤の強度は、上記のように測定した１８０°剥離付着力により確実
に表されることを発見した。上記のように測定した１８０°剥離付着力の上限は
、たとえば、おむつを使用する前に保管するときに、おむつの縁部部分の内面に
閉鎖タブを固定する閉鎖タブの剥離ライナーに接着剤塗布機械的固定要素を解除
自在に付着させる上でも好ましい。おむつの外面をポリマーフィルムにより形成
する場合、接着剤塗布機械的固定要素は、特に少なくともいくつかのフックヘッ
ド３の上部にホットメルト感圧接着剤を塗布する場合、おむつの外面に付着でき
ることが好ましい。この場合、上記のように測定した１８０°剥離付着力は、た
とえばおむつを確実に固定して廃棄することを可能にするために、少なくとも１
０Ｎ／２５ｍｍであることが好ましい。

【００２７】本発明に有用なホットメルト感圧接着剤５は、特にスチレン−ブタジエンゴム
、ブチルゴムなどのような樹脂粘着付与合成ゴム接着剤、スチレン−イソプレン
−スチレンブロックコポリマーまたはスチレンブタジエン−スチレンブロックコ
ポリマーなどのようなＡＢ−Ａブロックコポリマー、および樹脂粘着付与天然ゴ
ム接着剤を含む接着剤のグループから選択することが好ましい。国際公開第ＷＯ
９３／１３，１４７号および国際公開第９３／１３，１４８号に記載されている
ようなアクリレートベースのホットメルト感圧接着剤を使用することもできる。
ホットメルト感圧接着剤の上記のリストは例示的に記載したにすぎず、限定する
ものではなく、その他のホットメルト感圧接着剤も使用できる。当業者は、個々
の塗布温度における粘度および好ましくはさらに上記の１８０°剥離付着力を決
定することにより、上記の接着剤のグループおよび先行技術で公知のホットメル
ト感圧接着剤のグループから本発明に有用なホットメルト感圧接着剤を容易に選
択することができる。

【００２８】塗布温度はＩＳＯ〜１８０℃であることが好ましく、１６０〜１８０℃であれ
ばさらに好ましい。

【００２９】ＬｕｎａｍｅｌｔＰＳ４１５１は特に適し、これは、米国、ミネソタ州、
ミネアポリスのＨ−ＢＦｕｌｌｅｒＣｏｍｐａｎｙが市販している合成ゴム
ベースのホットメルト感圧接着剤である。

【００３０】本発明の発明者は、機械的固定要素の基材層１のフック要素密度は、隣接する
フックヘッド３間に接着剤ブリッジが形成されるのを防ぐために、１平方インチ
当たり２０００個未満のフック要素であることが好ましく、特に１平方インチ当
たり１５００個未満のフック要素であればより好ましいことをさらに発見した。
機械的固定要素の基材層１のフック要素の密度は、機械式フックと相補形の固定
要素とを確実に機械的に係合させるために、１平方インチ当たり少なくとも２０
０個のフック要素であることが好ましく、１平方インチ当たり少なくとも５００
個のフック要素であればさらに好ましい。２つの隣接するフックヘッド３間の平
均距離は２００ｇｍを超えることが好ましく、少なくとも３００ｇｍであればさ
らに好ましい。２つの隣接フックヘッド間の平均距離は２ｍｍ未満、特に１ｍｍ
未満である。

【００３１】本発明の発明者は、機械式フック固定要素上のホットメルト感圧接着剤５の塗
布パターンは、未塗布機械式フック固定要素の連続シート７および塗布ロール８
に対する塗布ヘッド６の向きを調節することにより調節できることをさらに発見
した。「塗布ヘッド」という用語は、たとえば、ダイ１０を備えるホットメルト
スロットオリフィスコータの塗布ヘッドを指す。スロットオリフィスコータにつ
いては、たとえば、ニューヨークのＤｏｎａｔａｓＳｔａｔａｓ編集のＨａｎ
ｄｂｏｏｋｏｆＰｒｅｓｓｕｒｅＳｅｎｓｉｔｉｖｅＡｄｈｅｓｉｖｅＴｅｃｈｎｏｌｏｇｙ（感圧接着剤技術ハンドブック）第２版、７９５〜７９
８ページに記載されている。

【００３２】図３の略図では、未塗布機械式フック固定要素の連続シート７は、塗布ロール
８上に供給され、ダイ１０を有する塗布ヘッド６を通過する。図３の塗布構成は
、塗布ロール８の中心およびダイ１０を接続する線と水平方向との間の角度９が
十分に大きく、フックヘッドの頂部にホットメルト感圧接着剤５が付着するのに
本質的に有利だが、図４の塗布構成では、機械式フック固定要素は、フックヘッ
ド上およびステム２間の隙間空間内の両方にホットメルト感圧接着剤が付着する
傾向があることがさらに分かった。したがって、図３の塗布構成は、図１に類似
する塗布機械式フック固定要素を形成する傾向があるが、図４の塗布構成は、図
２に類似する塗布機械式フック固定要素を形成する。

【００３３】本発明の発明者は、こうした理論により拘束されることは望まないが、塗布ロ
ール８の中心およびダイ１０を接続する線と水平方向との間の角度９の選択は、
シート７が、塗布ヘッド６上に適切な作用力を付与することにより塗布ヘッド６
に接触するときに、塗布ロール８に対してまったく圧迫されないか、またはごく
わずかに圧迫されるかどうかに十分大きい影響を及ぼすと考えられる。シート７
および／または塗布ロールによって塗布ヘッド６上に加わる反対圧力は比較的低
く、図１に類似する塗布パターンの形成に有利である。これとは逆に、図４の構
成では、シート７および／または塗布ロール８により塗布ヘッド６上に加わる反
対圧力は比較的大きく、図２に類似する塗布パターンの形成に有利である。

【００３４】スロットオリフィス塗布機器に関して本質的に上記および以下に記載するこれ
らの発見は、発明力を要する努力を必要とせずに容易に、たとえば押出しコータ
、ロールコータまたはスプレーコータなどのような他のホットメルト感圧接着剤
塗布機器に転換することができ、たとえば、米国、ジョージア州、アトランタの
Ｊ＆ＭＬａｂｏｒａｔｏｒｉｅｓまたはノークロスのＮｏｒｄｓｏｎＣｏｒ
ｐ．が市販している接着剤溶融吹込システムなどがある。

【００３５】図３および図４に示す塗布構成は、本発明の教示に基づいて容易に変形し、そ
の他の塗布パターンを提供することができる。たとえば、ホットメルト感圧接着
剤５の量を横方向に徐々に増加する必要がある場合、連続して湾曲する塗布ヘッ
ド６を使用して、ダイ１０の位置が、横方向におけるシート７の一方の端部にお
いて図３の位置に対応し、横方向におけるシート７の他方の端部において図４の
位置に対応するようにする。

【００３６】フックヘッド３上および／またはステム間の隙間空間４内に付着するホットメ
ルト感圧接着剤のレベルは、塗布重量によりさらに調節され、塗布重量は５〜５
０ｇ／ｃｍ^２であることが好ましく、１０〜３５ｇ／ｃｍ^２であればさらに好ま
しい。

【００３７】本発明のホットメルト感圧接着剤塗布機械式フック固定要素は、様々な用途に
適するが、おむつまたは手術着などのような使い捨て式衣類の閉鎖タブに使用す
るのに特に適する。

【００３８】おむつの構成およびおむつの縁部における閉鎖タブの配置については、本発明
の出願人が提出した対応する欧州特許出願第９７１１２０４２．３号にある程度
詳しく記載されている。本発明のホットメルト感圧接着剤塗布機械的固定要素を
構成する閉鎖タブは、メーカーによっておむつの両方の縁部各々の外面、および
任意にさらに内面に固定される。おむつの内面には、剥離特性を有する露出ポリ
マー表面を備えて他方の面の接着剤層に付着する剥離シートを使って、確実なテ
ープをさらに接着することが好ましい。この固定モードは、剪断モードまたはＹ
モード取付と呼ばれ、閉鎖タブをおむつの縁部に確実に固定する。

【００３９】第１のホットメルト感圧接着剤塗布機械式フック固定要素は、閉鎖タブの使用
者側に位置し、おむつの付着領域にある第２の機械的固定要素と係合可能であり
、おむつを使用時に着用者の身体周囲に固定することができるようになっている
。第１および第２の機械的固定要素間の取付機構は、２つの固定要素の機械的係
合性を主に利用することが好ましいが、第１固定要素の機械的機能および接着機
能の組合せを使用することもできる。

【００４０】使用前、おむつは、通常折りたたまれた形態で保管され、閉鎖タブを固定する
剥離ライナーをおむつの内面に接触させるＹモードタイプの取付の場合、閉鎖タ
ブの使用者側が折りたたまれる。この場合、第１の機械的固定要素は、閉鎖タブ
を剥離テープに剥離自在に付着させて、閉鎖タブが「はじけて開く」のを防ぐた
めに、少なくともいくつかのフックヘッド３の上部にホットメルト感圧接着剤５
を有することが好ましい。

【００４１】しかし、閉鎖タブは、保管段階でおむつの内面に取り付けることもできるが、
こうしたおむつは、液体透過性で馴染みやすく柔軟な感触であり、かつ非刺激性
の多様な材料、たとえば多孔性フォーム、網状フォーム、開口フィルム、天然繊
維（木もしくは綿繊維など）、合成繊維（ポリエステルもしくはポリプロピレン
繊維など）、または天然繊維と合成繊維との組合せから製造する。内面は、様々
な方法により製造することができ、たとえば、織布または不織布として製造する
か、またはスポンボンド、カード加工、油圧成形により製造することができる。
閉鎖タブが、たとえばおむつの外面にのみ付着する場合、第１の接着剤塗布機械
的固定要素は、機械的機能または本発明による第１固定要素の機械的機能と接着
機能との組合せを主に使用して、保管状態でおむつの内面にも付着させることが
できる。閉鎖タブは、代替実施態様では、たとえば剥離面の代わりに不織露出面
を有する接着テープを使って、おむつの内面に付着する。この場合、第１接着剤
塗布固定要素は、機械的機能または本発明による第１固定要素の機械的機能と接
着機能との組合せを主に使用して、この固定テープの不織面に付着する。

【００４２】使用後、汚れたおむつを巻いて廃棄する場合、おむつをこの状態で固定すると
都合よく廃棄することができる。したがって、吸収性物品は、おむつの構成に応
じて様々な方法で本発明による吸収性物品に実現される廃棄性の特徴を備えるこ
とが好ましい。

【００４３】おむつの外面は、薄いプラスチックフィルム、たとえばポリエチレンなどのよ
うなポリオレフィンフィルムで良い。この場合、第１機械的固定要素は、閉鎖タ
ブをおむつの外面に確実に付着させて、おむつを巻いた状態に固定するために、
少なくともいくつかのフックヘッド３の上部にホットメルト感圧接着剤５を有す
ることが好ましい。

【００４４】おむつの外面は、液体不浸透性材料の上部に馴染みやすく柔軟な感触で非刺激
性の材料の追加の層をさらに備え、こうした材料は、たとえば、内面つまり内部
表面に関して上記に記載した材料のグループから選択することができる。内面に
関して上記に記載したように、こうした外側層は様々な方法で製造することがで
き、たとえば不織、不織布として製造するか、スパンボンド、カード加工または
油圧成形により製造することができる。この場合、第１接着剤塗布固定要素は、
機械的機能または本発明による第１固定要素の機械的機能と接着機能との組合せ
を主に使用して、巻いた状態のおむつの外面に付着させることができる。

【００４５】吸収性物品は、閉鎖タブ上の第１接着剤塗布固定要素と係合可能な第３機械的
固定要素をさらに備えることができる。第３固定要素は、おむつの外面に取り付
けるか、または第１機械式閉鎖システムに付着する表面と反対側の閉鎖タブ表面
上など、他の閉鎖タブなどに配置することができる。この場合、第１接着剤塗布
固定要素は、機械的機能または本発明による第１固定要素の機械的機能と接着機
能との組合せを主に使用して、第３機械的固定要素に付着させることができる。
第３固定要素は、本発明による接着剤塗布固定要素であることが好ましい。した
がって、本発明のホットメルト感圧接着剤塗布機械式フック固定要素は、・おむつの閉鎖タブがはじけて開くのを防ぎ、・おむつを着用者の身体に確実に固定し、・おむつを都合良く廃棄することを可能にする廃棄可能性の特徴を示し、その結
果、使い捨て式衣類、特におむつに使用するのに特に良く適する。

【００４６】産業上の利用の可能性以下の実施例は、本発明についてさらに説明するが、本発明を制限するもので
はない。

【００４７】実施例実施例１ポリプロピレン基材層（１００μｍ厚）と、マッシュルームタイプのフック（
フック高さ０．５５ｍｍ、ステム幅０．２６ｍｍ、フックヘッド直径０．４４ｍ
ｍ）とを備え、密度が１平方インチ当たり９００個のフックであり、米国、セン
トポールの３ＭＣｏｍｐａｎｙがＸＭＨ−４１２３の商標で市販している機械
式フック固定要素のシートは、基材の基材層がロールに面し、シートのフック支
持面が図４に類似する構成のホットメルトスロットオリフィス塗布ヘッドのダイ
に露出するように、直径８０ｍｍのゴムロール上を通過させた。ロールの中心お
よびダイを接続する線と水平方向との間の角度は、約１０〜２０°だった。シー
トの速度は、約２００ｍ／ｍｉｎだった。フックに塗布したホットメルト感圧接
着剤は、米国、ミネソタ州、ミネアポリスのＨ．Ｂ．Ｆｕｌｌｅｒが市販してい
るＬＵＮＡＭＥＬＴＰＳ４１５１ＢＳブロックコポリマーだった。回転粘度
計ＭＶＥ４０を使用して、ＤＴＮ５３０１８に従って１７５℃において測定し
たホットメルト接着剤の粘度は、９０００〜１１０００ｍＰａ・ｓｅｃだった。
この接着剤は、塗布重量を２０ｇ／ｍ^２にしてシートに塗布した。

【００４８】接着剤塗布機械式フック固定要素は、目視と光学顕微鏡１の両方で検査した。
接着剤は、フックヘッドの頂部とステム間に存在した。光学顕微鏡で見ると、隣
接するフックヘッド間に接着剤ブリッジは殆ど見られず、約５％未満だった。接
着剤塗布機械式フック固定要素は、未塗布機械式フック固定要素が機械式固定シ
ステムとして機能するように設計されたループに接触させて定性試験を行った。
接着剤塗布機械式フック固定要素は、ループ材料と係合可能であり、機械式固定
システムとして機能することがなお可能だった。

【００４９】比較実施例１比較実施例１を作成したが、米国、ミネソタ州、セントポールの３ＭＣｏｍ
ａｐａｎｙが市販している合成ゴムベースホットメルト感圧接着剤であるＡＧ−
１０９２を使用した。この接着剤の粘度は、１８０℃において２２０００ｍＰａ
・ｓだった。

【００５０】接着剤塗布機械式フック固定要素は、目視と光学顕微鏡の両方で検査した。接
着剤は、フック構造の広い範囲を覆う塊を形成した。塗布機械式フック固定要素
は、機械的固定要素として機能しなくなった。

【００５１】比較実施例２実施例１を作成したが、ドイツ、ノイスタットのＮａｔｉｏｎａｌＳｔａｒ
ｃｈａｎｄＣｈｅｍｉｃａｌＧｍｂＨが市販するＤｉｓｐｏｆｉｘ６２
５Ｅをホットメルト感圧接着剤として使用した。この接着剤の粘度は、１６０℃
において１６００ｍＰａ・ｓだった。

【００５２】接着剤塗布機械式フック固定要素は、目視と光学顕微鏡の両方で検査した。接
着剤は、フックのステム間と上部の両方に見られた。接着剤塗布機械式フック固
定要素と、未塗布フック固定要素に係合可能な機械式ループ固定要素との間は殆
どまたはまったく固定が見られず、塗布機械式フック固定要素は機械的固定要素
として機能しなくなった。

【００５３】比較実施例３実施例１を作成したが、ポリマー基材（８５μｍ厚）と、マッシュルームタイ
プのフック（フック高さ０．３２ｍｍ、ステム幅０．２０ｍｍ、フックヘッド直
径０．３６ｍｍ）とを備え、密度が１平方インチ当たり２５００個のフックであ
り、米国ミネソタ州、セントポールの３ＭＣｏｍｐａｎｙがＲＭＨ−００１の
商標で市販している機械式フック固定要素を使用した。塗布基材の実施例は、隣
接するフックのヘッド間に接着剤の実質的なブリッジを示し、感圧接着剤のほぼ
均質なコーティングがフック構造全体を覆っていた。この塗布機械式フック固定
要素は、機械的固定要素として機能しなくなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるフック固定要素であって、フックヘッド３で終端するステムを備
えて基材層１から突出する可撓性フック要素を具備し、少なくともいくつかのフ
ックヘッド３の上部がホットメルト感圧接着剤５で覆われているが、隣接するス
テム間の隙間空間４には本質的に接着剤がないフック固定要素の略図を示す。

【図２】本発明による機械式フック固定要素であって、フックヘッド３で終端するステ
ム２を備えて基材層１から突出する可撓性フック要素を具備し、かつ少なくとも
いくつかのフックヘッド３の上部および隣接するステム間の隙間空間４がホット
メルト感圧接着剤で覆われる機械式フック固定要素の略図を示す。

【図３】本発明による機械式フック固定要素を製造するのに有用な特定の塗布機器であ
って、ホットメルト感圧接着剤５を塗布するための塗布ヘッド６と、塗布ロール
８に供給されて、塗布ヘッド６を通過する機械式フック固定要素の連続シート７
とを含み、塗布ロール８の中心および塗布ヘッド６のダイ１０を接続する線と水
平方向との間の角度９が、ホットメルト感圧接着剤５を本質的に少なくともフッ
クヘッドの頂部にのみ塗布するのに十分に大きい角度であるように選択される塗
布機器の略図を示す。

【図４】本発明による機械式フック固定要素を製造するのに有用な特定の塗布機器であ
って、ホットメルト感圧接着剤５を塗布するための塗布ヘッド６と、塗布ロール
８に供給されて塗布ヘッド６を通過する機械式フック固定要素のシート７とを含
み、塗布ロール８の中心および塗布ヘッド６のダイ１０を接続する線と水平方向
との間の角度９が、ホットメルト感圧接着剤５を本質的に少なくともいくつかの
フックヘッドの頂部および／または隣接するステム２間の隙間空間４の少なくと
も一部の上に塗布するのに十分小さい角度であるように選択される塗布機器の略
図を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フックヘッド（３）で終端するステム（２）を備えて基材
層（１）から突出する複数の可撓性フック要素を具備する機械的固定要素であっ
て、相補形の機械的固定要素に解除自在に係合可能であり、前記固定手段の少な
くともいくつかのフックヘッド（３）の頂部および／または前記ステム（２）間
の隙間空間の少なくとも一部がホットメルト感圧接着剤（５）で覆われており、
該隙間空間（４）内に該接着剤が存在する場合の該接着剤のレベルが前記ステム
（２）の長さを超えないように、かつ隣接するフックヘッド（３）間に本質的に
接着剤ブリッジが存在しないようになっており、前記ホットメルト感圧接着剤（
５）の粘度が、塗布温度で測定して２０００〜１８０００ｍＰａ・ｓである機械
的固定要素。
【請求項２】ホットメルト感圧接着剤の１８０°剥離付着力が、２０ｇ
／ｍ^２の塗布量で該ホットメルト感圧接着剤を塗布した３６μｍのポリエステル
フィルムとステンレス鋼基材とを使用して、ＰＳＴＣ−１に従って測定して１０
〜５０Ｎ／２５ｍｍである、請求項１記載の機械的固定要素。
【請求項３】前記基材層（１）上の前記フック要素の密度が、１平方イ
ンチ当たり２００〜２０００フック要素である、請求項１または２記載の機械的
固定要素。
【請求項４】請求項１記載の機械的固定要素を製造する方法であって、
フックヘッド（３）で終端するステムを備えて基材層（１）から突出する複数の
可撓性フック要素を具備する機械的固定要素のシート（７）を、該フックヘッド
（３）が塗布ヘッド（６）に面する状態で該塗布ヘッド（６）を通過させるステ
ップと、塗布温度で測定した粘度が２０００〜１８０００ｍＰａ・ｓのホットメ
ルト感圧接着剤（５）を前記塗布ヘッド（６）により前記シート（７）に塗布す
るステップと、前記塗布ヘッド（６）を前記機械的固定要素の前記シートに対し
方向付けて、前記ホットメルト感圧接着剤が、前記固定要素の少なくともいくつ
かの前記フックヘッド（３）の頂部および／または前記ステム（２）間の隙間空
間（４）の少なくとも一部内に塗布され、前記隙間空間（４）内に該接着剤が存
在する場合の該接着剤のレベルが前記ステム（２）の長さを超えず、かつ前記ヘ
ッド（３）間に本質的に接着剤ブリッジが存在しないようにするステップとを具
備する方法。
【請求項５】吸収性物品、特に使い捨て式おむつであって、請求項１記
載の第１機械的固定要素を備える閉鎖タブを該おむつの各縁部上に具備し、該第
１機械的固定要素が、前記おむつの外面の付着領域上で該第１機械的固定要素に
対して相補形の第２機械的固定要素と解除自在に係合可能であり、該第１機械的
固定要素を、前記おむつの外面の他部分に、または前記おむつの外面上もしくは
他の閉鎖タブ上の、該第１機械的固定要素に対して相補形の第３機械的固定要素
に、接着式および／または機械的に取り付けることができ、前記接着式取付が、
前記第１機械的固定要素の前記フックヘッド（３）の少なくとも一部および／ま
たは前記ステム（２）間の前記隙間空間の少なくとも一部に存在するホットメル
ト感圧接着剤（５）により得られ、前記機械的取付が、前記第１機械的固定要素
と前記おむつの外面または前記第３機械的固定要素との機械的係合により得られ
る吸収性物品。
【請求項６】前記第３機械的固定要素が、請求項１記載の機械的固定要
素からなる、請求項５記載の吸収性物品。
【請求項７】吸収性物品、特に使い捨て式おむつ用の、該物品を人体に
固定するための閉鎖タブであって、請求項１記載の機械的固定要素を備える閉鎖
タブ。