JP2001511369A - 病理的状態に関連する斑および凝集物の蛋白成分の選択的な溶解用のプロテアーゼ活性を有する触媒性モノクローナル抗体 - Google Patents

病理的状態に関連する斑および凝集物の蛋白成分の選択的な溶解用のプロテアーゼ活性を有する触媒性モノクローナル抗体

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Abstract

(57)【要約】 蛋白成分を伴うプラークおよび繊維状凝集物の存在を特徴とする病状において、選択的プロテアーゼ活性を有する触媒性モノクローナル抗体(アブザイム);該アブザイムの調製方法;ならびにアルツハイマー病、アミロイド症、アテローム性動脈硬化、プリオン病などの病状の治療における、該アブザイムの医薬としての使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、病理的状態に関連する斑および凝集物の蛋白成分の選択的溶解用の
、特にはプロテアーゼ活性を有する、触媒性モノクローナル抗体に関する。
【0002】 (背景技術) アルツハイマー病 アルツハイマー病(AD)は、主として知的機能に関連する領域の層において
、中枢神経系を冒し、神経細胞の壊死と、その結果として、不可避的に致命的な
結果となる、罹患患者の認識能力、知的能力および記憶能力の進行性喪失を引き
起こす退行性疾患である。
【0003】 剖検によってのみ確定的な診断は行えるものの、ADは、 −脳および脳血管壁に沈着する、細胞外空間に局在する老人性またはアミロイ
ド斑; −細胞内部に局在する神経細線維凝集物 と分別することが可能な病理学的な構造で特徴付けられる。
【0004】 前記構造の形成は、神経伝達物質濃度の大幅な低下とともに、新皮質、海馬お
よび関連するその他構造におけるニューロンの顕著な損失を起こさせる。この効
果は、上記の神経病理的構造によって直接および間接に決定される毒性に因るも
のであり、結局、ニューロン死が、認識能力の進行性消失をもたらす。
【0005】 上記の解剖−病理学的な構造は、以下の特定成分から構成される。
【0006】 1−アミロイド前駆体蛋白(βAPP)のプロセシングによって派生し、平面
シート構造状の配列をとる、アミノ酸長28〜43のペプチドの小群の混合物で
あるβ−アミロイドペプチド(Aβ、A4、A4β、β,β−ペプチド) 2−アポリポ蛋白E(アポ E) 3−蛋白タウ Aβペプチドは、アミロイド斑の主要成分であり、少なくとも2種類の異なる
形状の斑が存在し、それらは、次ぎのAβ重合プロセスの二つの前後する過程を
表しているように思われる。
【0007】 a)アミロイド沈着物をほとんど伴わない、不溶性Aβの非晶質で、非親コン
ゴー性の沈着物からなり、反応性の星状細胞や小膠細胞もほとんど含んでいない
拡散または前アミロイド斑であり、これらは通常、脳の灰白質に局在しており、
隣接する組織に顕著な影響を及ぼしていないようである。
【0008】 b)Aβの原線維性で、親コンゴー性沈着物の核からなり、反応性の星状細胞
や小膠細胞を含み、変性し、異栄養性の神経突起により囲まれている老人性また
は神経炎性の斑。
【0009】 微細管を伴った蛋白タウは、過リン酸化型の際には、神経細線維凝集物の主要
成分である。これらは、それ自体も微細管を伴う蛋白(MAP)に由来する、対
となった螺旋フィラメント(PHF)によって通常は形成され、特異的な生化学
的ならびに抗原的特性を具える細胞骨格蛋白の変性ニューロン中での異常蓄積か
ら構成される。正常な状態下では、MAPは、恐らく、移動の調節と、樹状突起
並びに軸索の成長期におけるニューロンの整列を安定化を行っている。
【0010】 アポEは、アミロイド斑、神経細線維体、ならびに脳血管(vase)のアミロイ
ド沈着物に付随して存在している。アポEは、そのAβとの結合能に関連して、
ADの進行において何らかの生化学的な役割を果たすかもしれない。アポEは推
定では、分子キャリアの役割を果たし、斑内にAβを封じ込める際の助けとなり
える。
【0011】 過去のADの遺伝子学的な分析は、異なった染色体上における、いくつかの遺
伝子の突然変異を見出している。
【0012】 Aβの特徴的出現に関連して、βAPPをコードする遺伝子の変異が、コドン
717および670/671のレベルで、21番染色体上で同定されている。前
記レベルにおける僅かな突然変異は、βAPPプロセシングを変化させることが
でき、非凝集性ペプチドへの生理的開裂を妨げ、逆に、アミロイド形成経路を促
進する。しかしながら、家系的に遺伝するADの早期症例の僅かなパーセント(
4〜5%)のみが、21番染色体上の突然変異に関連していたに過ぎない点は、
留意すべきである。
【0013】 家系的に遺伝する、早期のADと密に関連する第2の突然変異が、14番染色
体の長腕側上で同定されている。S182と称される、関与する遺伝子上に、少
なくとも15の異なる突然変異が検出されており、家系的に遺伝するADに関係
しており、前記突然変異は、早期ADの症例の80%において見出される。遺伝
子S182の産生物は、膜一体性の蛋白であり、その機能はいまだ解明されてい
ない。
【0014】 その突然変異が家系的遺伝性、早期ADの症例の約15%に関連する、第3の
遺伝子は、1番染色体上に局在し、STM2と称される。前記遺伝子によってコ
ードされる蛋白の機能は、未だ解明されていないものの、それはβ−アミロイド
産生の増加を引き起こしているらしい。
【0015】 老人性ADに関する限り、これは遺伝子欠損変異の結果であるらしい。このこ
とは、特に、アポEをコードする遺伝子に対して、19番染色体上の突然変異と
関連することが見出されている。
【0016】 βAPPは、膜貫通型糖蛋白(695〜770aa)であり、そのほとんどが
細胞外空間に突出している。βAPPの生理的プロセシングは、膜貫通領域のす
ぐ外側において、Aβ配列内にて酵素 α−セクレターゼ(secretase)による 開裂でなされ、細胞外液中での(AAPs)アミロイド可溶型の形成および放出
を伴う。従って、α−セクレターゼの作用は、Aβの形成を抑制する。Aβに相
当するβAPPのアミノ酸配列は、一部は細胞外空間に局在し、一部は膜内に局
在している(前駆体のアミノ末端から膜貫通単一ドメインまでの28aa、加え
て、前記膜貫通ドメインの最初の11〜15残基)。βAPPの発現およびAP
Pの放出は、神経栄養因子およびサイトカイン類によって調節される。βAPP
の発現は、ニューロン分化が起こる際に増加し、APPは、細胞培養における神
経突起成長およびニューロン生存に影響し得る。βAPPの機能は、明瞭ではな
いが、恐らくは、それは、何らかの接着/受容体の役割を果たし、シナプス可塑
性に関与する可能性がある。APPは、[Ca2+iを制御し、グルタミン酸に 対するCa2+応答を調節する。APPは、軸索に沿って輸送され、そして、成長
する軸索円錐体および軸索終末によってシナプスにて放出される。
【0017】 すなわち、βAPPならびにAPPの機能は、 −非ニューロン細胞における細胞増殖の調節、 −細胞接着、 −ニューロン生存の促進、 −刺激性毒性からまたは虚血性損傷からの保護、 −ニューロン成長の調節、 −カルシウム細胞内レベルの調節 である。
【0018】 微細な突然変異の存在、α−セクレターゼとは異なる酵素による攻撃、または
βAPPの過剰産生のいずれかの理由で、生理的なβAPPの分解が起こらない
と、アミロイド形成性断片が生じ、すなわち、平面β−シート構造をとる、Aβ
の不溶性断片が、非常に複雑な繊維形状に凝集してゆき、ついには不溶性の細胞
外アミロイド斑が形成される(Cummings, Neuroscience 48:763 (1992); Kuo, N
eurobiol. Aging, 14: 547-560 (1993))。
【0019】 神経炎性斑の中核部では、アミノ酸長42の主なAβ型、すなわちAβ1-42
確認されている(Rohrer, Proc.Natl.Acad.Sci., 90: 10836-10840 (1993); Gra
vina, J.Biol.Chem., 270: 7013-7016 (1995); Motter, Ann.Neurol., 38: 643-
648 (1995); Cummings, Neurobiol.Aging., 17: 653-659 (1996))。この断片は
、アミロイド斑の主要成分というだけでなく、種々断片の中でも、最も高いアミ
ロイド形成性を有するものであり、すなわち、その断片は、非常に複雑な凝集物
中に付加し易く、原繊維を形成する能力が高い。実際に、アミロイド原繊維の構
築において、重要であると思われるAβ1-42分子上に、比較的疎水性の高いドメ
インが見つかっており、その際、それは、その凝集速度を高める(Pike, J.Neur
oscience 13: 1676 (1993))。従って、斑の形成において、Aβ1-42は、より短
い断片よりもさらに重要な役割を果たしていると考えられる。Aβ1-42から構成
される最初の原線維性凝集物の形成に続いて、他のより短い断片も斑に凝集して
いく。従って、Aβ1-42は、核形成の中核として、凝集に役立っていると考えら
れる。
【0020】 老人性斑中に、Aβ1-42は早期かつ選択的に沈着され、これは全てのAD型に
おいて普遍性を持つ特徴である。Aβ1-42は原繊維へと凝集すし、この段階でも
すでに、すなわち、原繊維がアミロイド斑に沈着していく前に、該原繊維自体で
も神経変性プロセスを誘起しえるものであり、また、蛋白タウの過リン酸化を誘
発するものでもある。見たところ、ペプチドの凝集には、C末のアミノ酸が非常
に重要である(Jarrett, Biochemistry 32: 4693-4697 (1993))。
【0021】 ペプチド凝集と神経毒性能との間には、直接的な関連が存在する。実際、Aβ
は、in vitroのヒト・ニューロンに対して明確な毒性効果を持ち、このような毒
性は、凝集状態と正に対応している。Aβは細胞膜内または細胞膜上に集積し(
二重脂質層内に組み込まれる)、そこでCa2+に対する選択的な流動経路を形成
し、それによって、Ca2+透過率を変える特異的な経路の形成とともに、細胞膜
に構造変化を生じさせる。従って、そのイオンチャンネル・バイパス活性が、A
βの神経毒効果の原因であると考えられる。
【0022】 そこで、以下のように、Aβの効果はまとめられる。
【0023】 −神経突起成長の変更; −刺激性毒性に対するの脆弱性亢進; −ニューロン内カルシウム均衡の不安定化 −凝集に伴う毒性; −膜でのCa2+輸送用孔の形成; −炎症誘起性サイトカイン類放出の促進。
【0024】 現在のところ、ADに対する薬物療法はない。前記の適応を持つ唯一の市販薬
は、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬であるタクリン(INN)であり、それ
の薬理活性は、神経伝達物質であるアセチルコリン代謝の遮断に基づいたもので
ある。
【0025】 β−ペプチドに基づいた現在の治療アプローチは、次のような異なった戦略に
方向を変えている。
【0026】 −アミロイド形成経路に関与する酵素(β−セクレターゼ)の阻害; −Aβ−誘発神経毒性を遮断するか、あるいは神経細胞を安定化させてそれの
細胞内カルシウムに対する感作を防止する薬剤; −Aβイオンチャンネルの遮断薬または調節剤; −Aβ凝集を抑制し、さらには、見掛け上はアミロイド形成性の原因になると
思われる疎水性ドメインの改質する化合物。
【0027】 アテローム性動脈硬化 アテローム性動脈硬化は、極めて複雑かつ変化要素の多い病状であり、性質の
異なるいくつかの成分が血管の内膜に付着するプラークに沈着する。このような
形成は、臓器および組織への血液流入の減少ならびに、その結果、機能上の代償
不全に加えて、血管に対する局所的損傷および結果的に血圧上昇を伴う循環抵抗
の上昇を起こす。
【0028】 アテローム硬化性プラークの組織学的特徴は未だ完全には定まってはいない。
プラーク成長の原因となるパラメータ、形成の機序および成長過程は、その一部
については、なお未解明であり、年齢、性別、食事および環境などの決定要素に
依存して様々である。末梢の手術を施された患者から摘出した、複雑なアテロー
ムプラークの形態および組成に対する研究は、該凝集物の化学的/生理的な組成
がかなり多様であることを明らかになした。ある構造は、主としてリポ蛋白と脂
質とからなっており、他のものは、炎症細胞からなり、他のものは、繊維嚢から
なり、他に、最も複雑なものとして、新たに形作られた血管(vase)からなるも
のもある。
【0029】 他方、アテロームプラークの初期形成段階は、明らかにいくつかの共通する特
徴を持っている。特に、LDL群のリポ蛋白の存在(Hoff HF et al., J.Lipid
Res., 34: 789-798 (1993); Srinivasan SR et al., Atherosclerosis 38: 137-
147 (1981); Piotrowski J.J., Life Sci., 58: 735-740 (1996))は、沈着の初
期段階におけるアテロームプラークに共通している構造的特徴を表しているよう
である。
【0030】 ウェスターマークとその同僚らは(Westermark and colleagues, Am.J.Pathol
., 147: 1186-1192 (1995))、大動脈内膜におけるアミロイド沈着物が、アテロ
ーム性動脈硬化の病状と加齢の組み合わせでは、極めて一般的であることを明ら
かにした。この研究者らは、アテローム性動脈硬化の患者からの細胞外沈着物中
に存在する繊維状蛋白を精製した。その蛋白は、アポリポ蛋白A1の69アミノ
酸長のN末端断片である。
【0031】 現在のところ、アテロームプラーク形成の初期段階の治療のために効果的な薬
物療法はない。複雑な進行したプラークが存在する際には、手術が選択できる戦
術であるものの、アテローム性動脈硬化へと向かうことが判明している患者は、
適切な予防療法を受けることができない。
【0032】 アミロイド症 単一クローン性高ガンマグロブリン血症や血漿−細胞異混和症は、免疫グロブ
リン合成に通常は関与する細胞クローンの異常増殖を特徴とする、臨床的・生化
学的には異なる疾患の群である。
【0033】 これら疾患の免疫化学的特徴は、患者の血清または尿中に、構造的および電気
泳動的に均質な(モノクローナル)免疫グロブリンまたはそれのポリペプチドサ
ブユニットの存在である。
【0034】 これらの状態のあるものは無症候性で外見上は安定しているが、多発性骨髄腫
およびアミロイド症など、他のものは進行性でありかつ致命的でもある。
【0035】 単一クローン性高ガンマグロブリン血症の病因は不明である。
【0036】 アミロイド症は、通常、組織内に繊維形状の蛋白沈着を特徴とする、生化学的
・臨床的には雑多な状態の群から構成される。このような蓄積は、関与する臓器
に対する機能障害を引き起こし、しばしば致命的な結末をとる。
【0037】 より詳細には、ALアミロイド症は、免疫グロブリン軽鎖の断片によって形成
される原繊維の沈着に因る。このアミロイド症は、血漿細胞クローンは非常に大
きいものではくなく、多発性骨髄腫と関連するアミロイド症であるならば、原発
性アミロイド症に区分される。
【0038】 ALアミロイド症は、それに対する有効な治療が存在しない、最も重い血漿−
細胞異混和症の一つである。この疾患の進行は、急速で致死的であり、平均余命
はわずかに12ヶ月である。
【0039】 プリオン病 「プリオン」という用語は、クロイツフェルトヤコブ病、クールー、ゲルスト
マン−シュトラウスラー−シェインカー(GSS)症候群、家族性致死性不眠症
(FFI)、ウシ海面状脳症(BSE)など、いくつかの神経退行性疾患の感染
の原因となる一類の粒子を定義するために、持ち込まれた。
【0040】 この種の病状は、33〜35kDaのプロテアーゼ感受性蛋白(ProPse
n)から誘導される、プロテアーゼ抵抗性蛋白(PrPres)の脳内での蓄積
を特徴とする。この二つの蛋白のアミノ酸配列は同一であり、二つは、立体配置
を異にしている。この疾患の臨床徴候は、後者の繊維状構造への蓄積を伴う、P
rPsenからProPresへの構造的変化と一致する。実際、プリオン病患
者からの神経組織の組織病理学的な特徴は、シナプス後部翻転部に局在する球形
構造の結晶性凝集物の存在である。感染齧歯類からの脳の粗抽出物中には、輪郭
の明瞭な形態をとる繊維構造物が見出されている。二種類の原繊維が存在し、そ
れらは2個または4個の螺旋形半フィラメントによって形成され、それらの間の
間隔に加え、該半フィラメントの回転ピッチも一定である。この特徴的な微視的
構造は、プリオン病で存在する凝集物とアルツハイマー病などのプラーク蓄積を
伴う他の疾患を特徴付ける凝集物との間での識別を可能としている。プリオンは
、プロテアーゼの作用に対して非常に耐性が高いので、通常は化学的・物理的な
手段によって失活化がなされる。
【0041】 ある種のモノクローナル抗体は、その抗体自体によって認識される構成要素を
含む化学反応を触媒することができる。触媒性モノクローナル抗体は、アブザイ
ムと称され、抗原として、通常、アブザイム自体により触媒されるべき反応の遷
移状態の安定な類縁物を用いて調製される。
【0042】 プロテアーゼ活性を有するアブザイムを調製するためには、通常、二つ特定さ
れたアミノ酸間のペプチド結合の遷移状態の類縁物、例えば、ジペプチド類縁体
が用いられる。他方、特異的プロテアーゼ活性を有するアブザイムがこのように
して得られると、該ジペプチドをそれ自体の配列に含む蛋白の何れもがこのアブ
ザイムの標的となり得る。抗体特異性を増すため、ジペプチド類縁物に8個を超
えないアミノ酸が連接した免疫原を用いる試みがなされている。しかしながら、
この場合も、得られる特異性および選択性は、そのアブザイムと標的とは異なる
他の蛋白分子との間における交差反応が存在しないことを保証することはできな
かった。
【0043】 加えて、これまで反応速度を高めることを目的として、アブザイムが製造され
てきた。それとは逆に、上述の病状のいずれかに冒されている生物において欠失
もしくは不足している活性を発揮させることを目的として製造されたアブザイム
は知られていない。
【0044】 発明の要旨 驚くべきことに、遷移状態の安定な類縁物を用いずとも、プロテアーゼ活性を
有する触媒性モノクローナル抗体(以下、アブザイムと称する)を製造できるこ
とをここに見出した。全く予期していないながら、免疫原として、蛋白成分を伴
う斑もしくは凝集物を特徴とする病状の原因となるまたは含まれる蛋白作用物を
用いて、対象とする病状の特徴的な斑または凝集物の蛋白成分に対して、際立っ
て選択的なプロテアーゼ活性を有するアブザイムを得ることができる。
【0045】 従って、本発明の目的は、遊離型あるいは凝集型のいずれかで、その存在が様
々な器官および臓器の病状と関連する、蛋白分子の開裂反応に関係するアブザイ
ムまたはその断片あるいはその人為的処理を施された断片である。
【0046】 本発明のさらなる目的は、該アブザイムの調製方法である。
【0047】 本発明のさらに別なる目的は、様々な器官および臓器に対して、遊離型もしく
は凝集型の蛋白と関連する病状の治療または予防のために、有用である、前記ア
ブザイムまたはアブザイム混合物と薬物とを含む医薬組成物である。
【0048】 様々な実施態様における、本発明のこれらならびにその他の目的は、以下にさ
らに詳細に、また例を用いて、記述する。
【0049】 発明の詳細な開示 本発明によれば、該アブザイムは、遊離型または凝集型のいずれかで、その存
在が様々な器官および臓器の病状に関係する蛋白分子に対して、プロテアーゼ活
性を有する 原則として、本発明によれば、該アブザイムは、遷移状態の類縁物の合成誘導
体を必要とせず、免疫原作用物として、自らの蛋白標的をじかに用いて得られる
。 該方法は、 a)アブザイムの標的によって動物を免疫感作する工程; b)ハイブリドーマを得る工程; c)該ハイブリドーマをその触媒活性について選択する工程 とを含んでいる。
【0050】 該アブザイムの調製方法は、in vivo免疫感作、in vitro免疫感作ならびにフ ァージディスプレイ(display)など、モノクローナル抗体を製造するための従 来の手法により実施する。
【0051】 得られる抗体は、完全体とすることができ、あるいは触媒活性を保持する分子
の一部分のみも、単離し、使用することもできる。本発明は、また、1本鎖可変
部断片(ScFv)などの遺伝子操作方法、または抗原結合部断片(Fab)な
どの部分的変更方法により誘導される改変物、ならびに均等な類似物をも含む。
【0052】 第1の好ましい実施態様では、アブザイムはAβ1-42に対するものである。 該アブザイムは、老人性斑に蓄積したAβ1-42を選択的に識別し、それに対して
特異的にペプチダーゼ触媒活性を発揮することででき、容易に代謝されえ、かつ
何らの凝集活性をも示さないより小さな断片にそれを開裂させる。そのようなア
プローチは、疾患の初期および末期段階の双方の患者で、後者の状態では、神経
変性プロセスはすでに重くなっており、逆行できないにも拘わらず、治療を提供
すると考えられる。
【0053】 Aβ1-42に対するアブザイムにおいては、免疫原、すなわちβ−アミロイド1
−42断片の断片自体はβ−シート構造であることが必須である。
【0054】 この免疫原作用物としてのAβ1-42断片の意味を持った効用は、アミロイド不
溶性の細胞外沈着物の中核は、主としてAβ1-42から構成されるという事実に因
っている。さらに、様々な断片の中でも、Aβ1-42は、最も高いアミロイド形成
性を持つものであり、すなわち、それは、寄り集まってますます複雑な凝集物と
なったり、繊維状に集合する能力が高い。Aβ1-42は、実際にも、他の断片より
疎水性がより高いし、それの凝集速度もより高い。
【0055】 該ペプチドの二次構造は、それの神経毒活性にとって極めて重要であることが
判っており(Simmons, Mol.Pharmacol., 45: 373-379 (1994))、この1〜42 断片は、平面β−シート構造を達成して、初めてその作用を発揮する。Aβ1-42 はアミロイド斑においても、平面β−シート構造を持つことを考慮すると、免疫
原として、その二次構造をとっている該ペプチドを使用する必要がある。市販の
Aβ1-42(未処理)はランダムコイル構造を有する。β−シート構造は、未処理
のAβ1-42の水溶液中における数日間のインキュベート(熟成)により得ること
ができる。この処理は、ランダムコイルからβ−シートへの構造遷移を決定して
、(Simmons, 1994)、熟成Aβ1-42を得る。
【0056】 免疫原自体が好適な免疫応答を喚起するには十分な大きさを持っていない場合
、あるいは、本発明の実施において有用であると考えられるならば、免疫原は、
随意的に蛋白キャリアと結合させることもできる。
【0057】 第2の好ましい実施態様では、アブザイムは、例えば多発性骨髄腫およびアミ
ロイド症などの単一クローン性高ガンマグロブリン血症に典型的なモノクローナ
ル免疫グロブリン、あるいはそのポリペプチドサブユニットに対するものである
。 第3の好ましい実施態様では、アブザイムは、例えばアポAおよび/または
アポBなど、アテローム性動脈硬化の原因となるアポリポ蛋白に対するものであ
る。 第4の好ましい実施態様では、アブザイムはプリオンに対するものである
【0058】 本発明の別の側面は、ハイブリドーマの選択方法に関するものである。従来は
、ハイブリドーマは、アフィニティ法によって選択されている。しかしながら、
その手法は、触媒活性に基づいてアブザイムを選択するものではないため、選択
されたアブザイムは、場合によっては最良の活性を有するものではない。本発明
によれば、対象の触媒反応が起こったことを示す染色活性物質にハイブリドーマ
を接触させて、選択はなされる。反応した化学種の検出は、例えば比色法または
分光測光法などの従来の手段によって行うことができる。
【0059】 以下の例は、本発明をさらに実例を挙げて詳しく説明する。
【0060】 (実施例) Aβ1-42に対するアブザイム 以下に示す方法に従って調製した、Aβ1-42合成断片の水溶液は、抗原として
、8週齢Balb/cマウスへの注射に用いた。AD患者からのプラークを用い
ることもできる。
【0061】 免疫感作を行った後、ハイブリドーマを作製するために従来の手順に従って、
免疫感作動物からの脾細胞をマウス骨髄腫細胞と融合させる。
【0062】 融合によって得られたハイブリドーマの選択は、以下に記載の分光測光法によ
って実施する。
【0063】 コンゴ・レッド染料(CR)は、β−アミロイドが平面β−シート配置にある
時に、該アミロイドと選択的に結合する。そのような構造的形態は、アミロイド
斑における該ペプチド自体の凝集状態と関連している。
【0064】 Aβ集合体(熟成)を含む溶液にCRを加えた際、該染料は集合体によって捕
獲され、そして、一度サンプルを遠心すると、上清中濃度の結果的に減少ととも
に、それはペレット内に捕捉された状態のままとなる。波長485nm(CRの
吸光度ピーク)における吸収の差は、上清中に可溶性ペプチドが存在することを
示し、従って、それはプロテアーゼ活性ならびに所望アブザイムの存在の指標と
なる。
【0065】 CRの100μM溶液を調製する。
【0066】 熟成Aβの25μM PBS溶液を調製する。
【0067】 熟成Aβ 100μLを試験管中に分注する。
【0068】 各サンプル100μLをハイブリドーマを含む各ウェルから採取し、相当する
試験管に分注し、それを37℃で1時間攪拌・インキュベートする。反応は氷冷
して、停止させる。
【0069】 試験管は氷冷したまま、冷却したCR 100μLを加えて、次いで、攪拌し つつ、氷冷下1時間インキュベートし、その後、5分間14000gで遠心する
【0070】 in vitro試験 25μMの熟成AβのPBS溶液を、選択されたハイブリドーマのクローンお
ける上清を加えて、インキュベートした。14000gで遠心後、沈殿物を再懸
濁させた。
【0071】 再懸濁した沈殿物を含む試験管に、コンゴーレッドの1%蒸留水溶液を滴下し
た。
【0072】 氷冷下、1時間のインキュベーション後、スライドグラス上にプレーティング
し、それを光学顕微鏡で観察した。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月31日(2000.1.31)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C07K 16/18 16/18 C12P 21/08 C12N 5/10 C12N 15/00 A C12P 21/08 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離型または凝集型のいずれかで存在することが種々の器官
    および臓器の病状と関係する、蛋白分子に対するプロテアーゼ活性を有するアブ
    ザイムまたはその断片、あるいはそれの人為的操作を施した断片。
  2. 【請求項2】 Aβ1-42に対するプロテアーゼ活性を有するアブザイムまた
    はその断片あるいはそれの人為的操作を施した断片。
  3. 【請求項3】 単一クローン性高ガンマグロブリン血症に典型的なモノクロ
    ーナル免疫グロブリンまたはそのポリペプチドサブユニットに対するプロテアー
    ゼ活性を有するアブザイムまたはその断片あるいはそれの人為的操作を施した断
    片。
  4. 【請求項4】 アポリポ蛋白に対するプロテアーゼ活性を有するアブザイム
    またはその断片あるいはそれの人為的操作を施した断片。
  5. 【請求項5】 プリオン類に対するプロテアーゼ活性を有するアブザイムま
    たはその断片あるいはそれの人為的操作を施した断片。
  6. 【請求項6】 前記誘導体がScFvおよびFabから選択される請求項1
    ないし5のいずれかに記載のアブザイム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のアブザイムの調製方法
    であって、 a)アブザイムの標的によって動物を免疫感作する工程; b)ハイブリドーマを得る工程; c)該ハイブリドーマをその触媒活性について選択する工程 を含む方法。
  8. 【請求項8】 前記免疫原は蛋白キャリアに結合されている請求項7に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 前記免疫感作が、β−シート構造とされた合成Aβ1-42によ
    りなされている請求項7または8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハイブリドーマの選択を染色によって行う請求項9に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 有効量の請求項1ないし6のいずれかに記載のアブザイム
    を含む医薬組成物。
  12. 【請求項12】 有効量のアブザイム混合物を含む医薬組成物。
  13. 【請求項13】 遊離型または凝集型の蛋白に関連する様々な器官および臓
    器に対する病状の治療または予防に有用な医薬の調製のための、請求項1ないし
    6のいずれかに記載のアブザイムの使用。
  14. 【請求項14】 アルツハイマー病の治療または予防に有用な医薬の調製の
    ための、請求項1または2または6に記載のアブザイムの使用。
  15. 【請求項15】 アミロイド症の治療または予防に有用な医薬の調製のため
    の、請求項1または3または6に記載のアブザイムの使用。
  16. 【請求項16】 アテローム性動脈硬化の治療または予防に有用な医薬の調
    製のための、請求項1または4または6に記載のアブザイムの使用。
  17. 【請求項17】 プリオン病の治療または予防に有用な医薬の調製のための
    、請求項1または5または6に記載のアブザイムの使用。
  18. 【請求項18】 誘導体がScFvおよびFabから選択される請求項13
    ないし17のいずれかに記載の使用。
  19. 【請求項19】 請求項2に記載のアブザイムの調製のための、Aβ1-42
    使用。
  20. 【請求項20】 請求項3のアブザイムの調製のための、単一クローン性高
    ガンマグロブリン血症に典型的なモノクローナル免疫グロブリンまたはそのポリ
    ペプチドサブユニットの使用。
  21. 【請求項21】 請求項4に記載のアブザイムの調製のための、アポリポ蛋
    白の使用。
  22. 【請求項22】 請求項5に記載のアブザイムの調製のための、プリオンの
    使用。
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