JP2001510864A - ブロックコポリマーのビニル含有率を増加させてポリマーセメント粘度を低下させることによるブロックコポリマーからの向上した水素化触媒除去 - Google Patents

ブロックコポリマーのビニル含有率を増加させてポリマーセメント粘度を低下させることによるブロックコポリマーからの向上した水素化触媒除去

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Abstract

(57)【要約】 モノマーを不活性炭化水素溶媒中、アルカリ金属開始剤の存在下でアニオン重合させることでポリマーセメントを生成し、水素化条件において水素化触媒の存在下でこのセメントを水素と接触させ、次にポリマーセメントを水または水溶性酸で洗浄することで水素化触媒残留物を除去することを含む共役ジエンおよび/またはビニル芳香族炭化水素の水素化ブロックコポリマー類の製造方法における、重合段階で生成するポリマーのビニル含有率が45〜80重量%の範囲内となるような条件下でブロックコポリマーを重合させることによってポリマーセメントの粘度を低下させることを含む改良方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、共役ジエン類および/またはビニル芳香族炭化水素類の水素化ブロ
ックコポリマーの、炭化水素溶媒中におけるこれらモノマーのアニオン重合によ
る製造に関する。特に、本発明は、ポリマーセメント(炭化水素溶媒中のアニオ
ンポリマーの溶液/スラリー/懸濁液)の粘度を低下させることで水素化触媒除
去段階の効率を向上させることによるそのような方法の改良に関する。
【0002】 (背景技術) 共役ジエン類および/またはビニル芳香族炭化水素類のポリマーは、非常に多
くの方法で製造されている。しかし、このようなジエン類のアニオン重合開始剤
の存在下でのアニオン重合が、工業的方法としは最も広く使用されている。この
重合はヘキサン、シクロヘキサン、またはトルエンなどの不活性溶媒中で行われ
、その重合開始剤は通常有機アルカリ金属化合物、特にアルキルリチウム化合物
である。使用される溶媒はほとんどの場合非極性炭化水素であるが、その理由は
通常ブロックコポリマーの最も大きな部分を占めるブロックポリマーの共役ジエ
ンブロックにとってこのような溶媒が非常に優れているからである。
【0003】 これらのモノマーからポリマーが合成される場合、そのポリマーの溶液/スラ
リー/懸濁液が不活性炭化水素溶媒中に形成される。この溶液/スラリー/懸濁
液は、ポリマーセメントと呼ばれる。これらの重合は種々の固形分含有率で行う
ことができ、高い固形分含有率で合成を行うことができる場合には、所与の時間
内でより多くのポリマーを生成できるので製造コストが減少するのは当然明らか
である。
【0004】 残念ながら、これらのブロックコポリマーのポリマーセメントでは、速度を制
限する最も重要な性質の一つはポリマーセメントの粘度である。例えば水素化触
媒残留物をポリマーセメントから除去する際に適度な効率を実現するためには、
ポリマーセメントの粘度が80℃で1000cp以下となるべきである。所望の
水素化ブロックコポリマー類の一部ではこの粘度の要求を実現できるので、水素
化触媒残留物を20%固形分、一部では15%固形分の場合に効率的に除去でき
るが、ほぼ10%固形分のポリマーセメントでしか上記粘度要求を実現できない
他のブロックコポリマー類も存在する。従ってこのような水素化ブロックコポリ
マー類の製造コストは非常に高くなる。従来の製造技術を利用するが、より高い
固形分含有率で触媒残留物除去効率が上がるようにポリマーセメント濃度を低下
させる方法が見つかれば、所与の時間においてより多くのポリマーを製造するこ
とができ、非常に有益となることが分かる。
【0005】 同量の触媒除去を同じ時間で行うことができるのであれば、より高い固形分含
有率の工程を実施することが望ましい。それならば、より多くのポリマーを所与
の時間内で製造できる。一方、同じ固形分含有率の工程の場合は、所望量の触媒
残留物を除去するためにかかる時間を減少させることが可能であると有利となる
。これによって全処理時間が減少する。非常に有利となるであろう別の結果とし
ては、現在使用の条件(時間、固形分含有率、等)と同じ条件で操作して、より
多く残留水素化触媒を除去できることが挙げられる。本発明は、これらの目標を
実現するための方法を提供する。
【0006】 (発明の要約) 本発明は、共役ジエン類および/またはビニル芳香族炭化水素類のブロックコ
ポリマー、特に水素化ブロックコポリマーを生成する従来方法の改良に関し、そ
の改良は、モノマーを不活性炭化水素溶媒中でアルカリ金属開始剤の存在下でア
ニオン重合して、ポリマーセメントを生成し、このセメントを水素化条件におい
て水素化触媒の存在下で水素と接触させて、次にポリマーセメントを水または好
ましくは水溶性酸で洗浄することで水素化触媒残留物を除去することを含む。本
発明および前述の方法の改良は、生成されるポリマーのビニル含有率が45〜8
0重量%(%wt)となるような条件でブロックコポリマーの重合を行うことで
ポリマーセメントの粘度を低下させることを含む。
【0007】 (発明を実施するための最良の形態) 「ビニル含有率」という用語は、共役ジエンが1,2−付加(これはブタジエ
ンの場合であり、イソプレンの場合では3,4−付加となる)で重合することを
意味する。純粋な「ビニル」基は1,3−ブタジエンの1,2−付加重合の場合
にのみ形成されるが、イソプレンの3,4−付加(および他の共役ジエン類にお
ける同様の付加)がブロックコポリマーの最終的性質に与える影響は同様となる
。「ビニル」という用語は、ポリマー鎖に結合したビニル側基の存在を意味する
。ここでの目的は鎖を分岐させることではなく、ポリマー主鎖の大きさを減少さ
せ(ジエンの炭素の一部が側基となるため)、これによって分子の結晶性を低下
させその結果セメントの粘度を低下させることである。
【0008】 よく知られていることであるが、エチレン性および芳香族性不飽和の両方また
は一方を含むポリマーは、1種類以上のポリオレフィン類、特に1種類のジオレ
フィンを、それら自身または1種類以上のアルケニル芳香族炭化水素モノマー類
と共重合させることで調製することができる。これらのポリマーは、当然ながら
ランダム、テーパー、ブロック、またはそれらの組み合わせであってもよく、線
状、星形、または放射状であってもよい。
【0009】 エチレン性不飽和を含むポリマーまたは芳香族性およびエチレン性不飽和の両
方を含むポリマーは、アニオン開始剤または重合触媒を使用して調製することが
できる。このようなポリマーは、バルク法、溶液法、またはエマルジョン法を用
いて調製することができる。いずれの場合でも、少なくともエチレン不飽和を含
むポリマーは、通常はクラム、粉末、ペレット等などの固形物として回収される
。エチレン性不飽和含有ポリマーおよび芳香族性およびエチレン性不飽和の両方
を含有するポリマーは、当然ながらいくつかの供給元から市販されている。
【0010】 一般に、溶液アニオン法が使用される場合、共役ジオレフィンポリマーおよび
共役ジオレフィンとアルケニル芳香族炭化水素のコポリマーは、重合させる1種
類または複数種類のモノマーを、IA族金属類、それらのアルキル誘導体、アミ
ド誘導体、シラノレート誘導体、ナフタリド誘導体、ビフェニル誘導体、および
アントラセニル誘導体などのアニオン重合開始剤と同時または連続的に接触させ
ることで調製される。有機アルキル金属(ナトリウムまたはカリウムなど)化合
物を、適切な溶媒中において約−150℃〜約300℃の範囲内の温度、好まし
くは約0℃〜約100℃の範囲内の温度で使用することが好ましい。特に有効な
アニオン重合開始剤は、一般式: RLi を有する有機リチウム化合物であり、 式中: Rは脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはアルキル基で置換された1〜約20
個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基であり;およびnは1〜4の整数である
【0011】 アニオン重合が可能な共役ジオレフィン類としては、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4−ジ
メチル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエンなど
の4〜約12個の炭素原子を含有する共役ジオレフィン類が挙げられる。4〜約
8個の炭素原子を含む共役ジオレフィン類がこのようなポリマーへの使用に好ま
しい。共重合させることができるアルケニル芳香族炭化水素類としては、スチレ
ン、種々のアルキル置換スチレン類、アルコキシ置換スチレン類、2−ビニルピ
リジン、4−ビニルピリジン、ビニルナフタレン、アルキル置換ビニルナフタレ
ン類等のビニルアリール化合物が含まれる。
【0012】 一般に、このようなポリマーの調製に有用であるとして従来技術で公知である
任意の不活性炭化水素溶媒を使用することができる。そして好適な溶媒としては
、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等、およびそれらのアルキル置換誘
導体などの直鎖および分岐鎖炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シ
クロヘプタン等、およびそれらのアルキル置換誘導体などの脂環式炭化水素類;
それらの芳香族およびアルキル置換誘導体;ベンゼン、ナフタレン、トルエン、
キシレン等の芳香族およびアルキル置換芳香族炭化水素類;テトラリン、デカリ
ン等の水素化芳香族炭化水素類が挙げられる。
【0013】 本発明のポリマーは、米国特許再発行第27,145号(これを参照により本
明細書に引用する)に開示されるように水素化することができる。これらのポリ
マーおよびコポリマーの水素化は、ラネーニッケル、白金などの貴金属類、溶解
性遷移金属触媒、および米国特許第5,039,755号(これも参照により本
明細書に引用する)に記載されるようなチタン触媒などの触媒の存在下での水素
化を含めた十分に確立された種々の方法によって行うことができる。
【0014】 触媒残留物の抽出は、水による洗浄のみがうまく利用されており他の公知の抽
出方法もあるが、水素化ポリマーセメントを水溶性酸で洗浄することで一般的に
行われる。通常水溶性酸は、リン酸または硫酸などの無機酸である。カルボン酸
類、特にクエン酸も利用することができる。通常はセメントを酸と混合し、混合
物の沈降が起こるまでの時間放置する。次に酸相をセメント相からデカンテーシ
ョンする。この段階は少なくとももう1回繰り返すことが多い。これによりセメ
ント相から金属が実質的に除去される。
【0015】 前述したように、ポリマーセメントの粘度は、ポリマーの製造、特にポリマー
の水素化の後の触媒残留物除去におけるポリマー処理量に大きく影響を与える。
一般に共役ジエンとビニル芳香族炭化水素のブロックコポリマーは、水素化触媒
残残留物を適度な時間内にうまく除去するためには、ポリマーセメント粘度が6
0℃で4000cp未満とならなければならない。
【0016】 ブロックコポリマーセメントの粘度を決定する機構には2種類ある。第1の機
構は、通常存在する絡み合いと、ポリマーを通過する溶媒流に対するポリマーの
抵抗である。第2の機構は、ビニル芳香族炭化水素(通常はスチレン)ブロック
とジエンブロックの相分離による網目構造の存在である。これらの機構のうちの
1つにより粘度を低下させるという公知のアプローチでは、もう一方の機構によ
り粘度が増加すると従来考えられていた。
【0017】 本明細書に記載したようにポリマーセメント粘度を減少させることで、プラン
トの処理量を増加させることができ、製造コストを増大させずに製品品質を向上
させることもできる。本発明で可能なアプローチの1つは、従来の操作と同じ固
形物含有率で操作することである。高ビニルポリマーセメントは粘度が低下し、
セメント粘度が低くなると必要な接触および沈降時間が顕著に短くなるので、触
媒抽出をより迅速により効率的に行うことができる。
【0018】 一方、従来のポリマーのポリマーセメントと同程度の粘度となるまで、高ビニ
ルポリマーセメントの固形分含有率を大きく増大させることができる。これらの
条件下では、処理時間は同じとなるが(同じ沈降時間、等)、より多くの(重量
当り)ポリマーがセメント中に含まれることになるので、実際に処理されるポリ
マー量はかなり多くなる。
【0019】 本発明の方法で実施可能な別の方法では、製品品質を向上させることができる
。最初の2つの方法を組み合わせることでこのことが実現できるし、あるいは高
ビニルポリマーセメントは現在のポリマーで使用される諸条件と正確に同じ条件
(すなわち、同じ固形物含有率、混合時間、等)で処理することができる。触媒
残留物除去工程の効率は、粘度が低くなるほど大きく向上し、さらにより多くの
触媒残留物を除去できれば、これによって同じコストでより高品質の製品を製造
することができる。
【0020】 これらのポリマーの微細構造は、弾性特性を最大限にするためポリマーのビニ
ル含有率が35〜45重量%の範囲内となるように通常調節される。はるかに高
いビニル含有率、少なくとも45〜80重量%でこれらのポリマーが製造される
場合は、ポリマーそして特にポリマーセメントの粘度が非常に低くなるが、全体
の分子量、ブロック分子量、ポリスチレン含有率、および他の重合条件などのそ
の他すべての因子は変化しないということが発見された。言い換えると、この範
囲内のビニル含有率で同じポリマーを製造すると、そのポリマーセメントは粘度
が非常に低下し、これを水素化した場合には、触媒残留物の除去効率を向上させ
ることができる。また、ポリマーセメント濃度を増大させ、さらにセメントの粘
度をより低いビニル含有率の同等のポリマーの粘度以下に維持することによって
、製造プラントの処理量も増加する。
【0021】 ポリマーの分岐度を調節することが望ましいので、共役ジエンポリマーまたは
ポリマー中の共役ジエンポリマーブロックの微細構造の調節は重要である。例え
ばブタジエンの場合で、ポリマーのジエンがすべて直鎖である、すなわち1,4
−ポリブタジエンなどのようにビニル基が含まれない場合は、ポリマーを水素化
するとポリエチレンとなり結晶性をもつようになる。良好な熱可塑的弾性的特性
を有するポリマーを得るためには、1,2−ブタジエンなどのように均一な特定
の分岐度またはビニル含有率を有する微細構造が望ましい。
【0022】 微細構造調節の一般的な方法では、重合混合物中に微細構造調節剤を混入する
ことで通常は効果が得られる。一般に、100ppm〜10重量%の微細構造調
節剤がポリマーの重合の間に使用されるが、使用される全溶媒が微細構造調節剤
(すなわち、テトラヒドロフラン)となりうることもある。望ましいビニル含有
率は、一般にルイス塩基化合物であるこれら微細構造調節剤の種類および量を適
切に選択し、続いて重合反応の温度および製造条件を注意深く調節することで実
現される。このような化合物としては、エーテル化合物および第三級アミン類が
挙げられてきた。例を挙げると、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、お
よび1,4−ジオキサンなどの環状エーテル類;ジエチルエーテルおよびジブチ
ルエーテルなどの脂肪族モノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル
、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル
、ジエチレングリコールジエチルエーテル、およびジエチレングリコールジブチ
ルエーテルなどの脂肪族ポリエーテル類;ジフェニルエーテルおよびアニソール
などの芳香族エーテル類;トリエチルアミン、ティプロピルアミン(tipro
pyl amine)、トリブチルアミンなどの第三級アミン化合物;およびN
,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン
、ピリジン、およびキノリンなどのその他の化合物である。
【0023】 多くの微細構造調節剤が、本発明の方法で有利に使用することができる。この
ような微細構造調節剤としては前述の化合物と、温度に敏感なため実際使用する
ことは困難な重エーテル類が挙げられる。このような重エーテル類としては、1
,2−ジエトキシエタン、1,2−ジエトキシプロパン、o−ジメトキシベンゼ
ン、1,2−di−n−ブトキシエタン、1−t−ブトキシ−2−n−ブトキシ
エタン、フルフリルエーテル類、n−COCHCHO−n−C 、n−COCHCHOCHOCH、n−COCHCH OCHCHOCHCH、n−COCHCHO−t−C
n−COCHCHOCHCH−O−i−Cが挙げられる。こ
れらの重エーテル類は、現在使用されているジエチルエーテルよりも強力であり
使用する量を少なくすることができ、このため回収、貯蔵および予備処理設備は
不用であり、全工程での処理をより安価にすることができる。これらはイソペン
タンのような溶媒から分離することができる。実際、所望のビニル含有率を得る
ためには、100ppm〜500ppmの重エーテル類を微細構造調節剤として
使用することが好ましい。この量は、等量に分けたり異なる投入量に分けたりし
て重合混合物に加えることができるし、または必要に応じて異なる時間に量を変
化させて加えることもできるし、連続的に加えることもできる。本発明での使用
には1,2−ジエトキシプロパン(DEP)が好ましく、その理由は、60〜8
0重量%のビニル含有率を得ることができ、同時に中程度の温度(すなわち、4
0〜60℃)で十分速い反応速度で重合させることができるからである。
【0024】 本発明の方法を実行する前に、ポリマーの所望の最終ビニル含有率を選択する
必要があり、さらに反応の温度分布を決定しなければならない。温度は、供給材
料の温度と反応の間の全発熱量によって決定される。次に、希望する微細構造調
節剤の温度/ビニル含有率/濃度の関係を利用する。これは、モノマーを微細構
造調節剤と異なる温度で反応させビニル含有率を測定することで決定される。
【0025】 (実施例) 実施例1 スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーを、前述の一般的手順に
従ってアニオン重合した。第1段階では、スチレンを、s−ブチルリチウムの存
在下で反応器中で重合させた。第2段階では、1,2−ジエトキシプロパン(D
EP)、シクロヘキサン、及び必要量の50%のブタジエンとを第2反応器に投
入した。次に、第1段階のリビングポリスチレンポリマーを投入してから20分
間重合させた。次に残りのブタジエンを20分間かけて加えた。目標温度は、残
り半分のブタジエンが45℃から−2℃および+5℃の範囲内に維持されるよう
にした。ビニル含有率をHNMR(この方法では全ジエンブロックに対する平
均値が得られる)を使用して測定した。
【0026】 以下の表1の結果は、70%を超えるビニル含有率を、300〜400ppm
のDEP濃度、45〜50℃の間の温度で得られることを示唆している。50℃
より高温でこの範囲内のDEP濃度の場合、ビニル濃度は70%未満となる。し
かし、DEPが800ppmの合成では、より高温で合成しても70%の目標ビ
ニル含有率を実現することができる。残念ながら、進行(重合)速度は、このよ
り高い濃度および温度ではあまり速くならない。
【0027】
【表1】
【0028】 次に工程の第3段階を実施した。この段階では、第2段階で合成したスチレン
−ブタジエンリビングポリマーの末端にスチレンを重合させた。次にこれらのポ
リマーを水素化して、触媒残留物の除去処理を行った。
【0029】 表1の本発明に従って合成したポリマーの1つからの触媒残留物の抽出を、1
4.4重量%固形分のポリマーセメント、82℃、リン酸濃度1.5重量%、相
比0.35、接触時間35分と20分および沈降時間20分と40分で2回洗浄
、で行った。同一の条件で同一の装置によりニッケルの除去効率および残留酸の
取り込みを調べた結果、本発明のポリマーの性能は、ビニル含有率が38重量%
の従来技術のポリマーを用いた対照実験よりも良い結果が得られた。
【0030】 実施例2 この一連の実験データを以下の表2にまとめる。DEP濃度が300〜390
ppmの範囲で温度が48〜52℃の範囲の場合、ビニル含有率は69.3〜7
4.1%の範囲となった。ブタジエンの転化は、反応時間67分間後にはほぼ完
了した。工程の第3段階、すなわち第2のポリスチレンブロックの重合の全体の
反応速度は、ビニル含有率が38%の同様のブロックコポリマーの反応速度と同
等であった。
【0031】
【表2】
【0032】 実施例3 次に表2に示される全てのポリマーを、オクタン酸ニッケル/トリエチルアル
ミニウム触媒を使用して同様の条件下で水素化した。次に、表2に記載の本発明
により合成したすべてのポリマーについて、ポリマーセメントから水素化触媒残
留物を除去する処理を行った。処理の基本的な方法は、実施例1で前述したもの
と同様である。リン酸で第1回目の洗浄を行い、次に再びリン酸で第2回目の洗
浄を行った。金属の抽出の結果を以下の表3に示す。比較のためのビニル含有率
が38%の従来技術のポリマーは、60℃でのポリマーセメント粘度は2500
cpとなったが、これは表3に示す任意の本発明のポリマーセメントのポリマー
セメント粘度よりもかなり高い。ニッケルセメント濃度は多くの場合2回の洗浄
で通常1ppm未満まで減少しているのに対し、従来技術のポリマーでは通常3
回の洗浄でニッケル量1ppmを達成できることがわかるので、本発明のポリマ
ーにおけるニッケル抽出効率は従来技術のポリマーの場合よりも向上している。
従来技術と比較した場合、ニッケル抽出量は、高ビニルポリマーセメントの第1
回および第2回の洗浄後の両方で向上している。要約すると、本発明のポリマー
について行った洗浄段階は、従来技術ポリマーについて通常使用されるものと同
じ速度で行ってもなお金属抽出の効率が上がった。さらに本発明のポリマーは第
2回目の洗浄後にリン酸量は減少していないが、後のポリマーの最終加工後では
、ビニル含有率の高いポリマーは、従来技術のポリマーよりもリン酸量が少なく
なっている。
【0033】 実施例4 ビニル含有率約70重量%のポリマーを含むセメントの粘度を測定すると、ポ
リマー14重量%で200cp、ポリマー20重量%で600cp(60℃)と
なった。ビニル含有率がわずか40重量%である同様のポリマーは、60℃にお
けるセメント粘度が14重量%固形分で2500cpである。従って、高ビニル
ポリマーセメントでは、濃度を14〜少なくとも20重量%まで増加させること
ができ、それでもより低いビニル含有率のポリマーを14重量%含有するセメン
トよりも粘度を低く維持される。粘度が同様である2つのセメントでは洗浄段階
に同じ時間をかけるべきなので、より高い濃度のより高いビニル含有率のセメン
トでは、製造速度をほぼ40%上昇しながら同等の品質を実現できる。
【0034】
【表3】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月21日(2000.1.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 これらのモノマーからポリマーが合成される場合、そのポリマーの溶液/スラ
リー/懸濁液が不活性炭化水素溶媒中に形成される。この溶液/スラリー/懸濁
液は、ポリマーセメントと呼ばれる。これらの重合は種々の固形分含有率で行う
ことができ、高い固形分含有率で合成を行うことができる場合には、所与の時間
内でより多くのポリマーを生成できるので製造コストが減少するのは当然明らか
である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 残念ながら、これらのブロックコポリマーのポリマーセメントでは、速度を制
限する最も重要な性質の一つはポリマーセメントの粘度である。例えば水素化触
媒残留物をポリマーセメントから除去する際に適度な効率を実現するためには、
ポリマーセメントの粘度が80℃で1000cp以下となるべきである。所望の
水素化ブロックコポリマー類の一部ではこの粘度の要求を実現できるので、水素
化触媒残留物を20%固形分、一部では15%固形分の場合に効率的に除去でき
るが、ほぼ10%固形分のポリマーセメントでしか上記粘度要求を実現できない
他のブロックコポリマー類も存在する。従ってこのような水素化ブロックコポリ
マー類の製造コストは非常に高くなる。従来の製造技術を利用するが、より高い
固形分含有率で触媒残留物除去効率が上がるようにポリマーセメント濃度を低下
させる方法が見つかれば、所与の時間においてより多くのポリマーを製造するこ
とができ、非常に有益となることが分かる。 米国特許出願第5393843号は、周囲温度で低粘度液体であり500〜2
0,000の範囲の(低い)分子量を有する水素化ブタジエンポリマー類に関す
る。米国特許再発行第27145号は、35〜55モル%の1,2−構造をポリ
ブタジエンブロック中に有する水素化ブロックコポリマーの調製について教示し
ている。しかし、これら文献のいずれも、ポリマーセメント粘度を低下させる方
法についてはまったく示唆していない。最後に、J.Appl.Polym.S
ci.Vol.64,No.13,June 1997,2543−60ページ
の論文は、SBSブロックコポリマーの合成において重エーテル類を構造調節剤
として利用する方法を単に提供している。この論文も、ポリマーセメントの粘度
を低下させる方法については示唆していない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 同量の触媒除去を同じ時間で行うことができるのであれば、より高い固形分含
有率の工程を実施することが望ましい。それならば、より多くのポリマーを所与
の時間内で製造できる。一方、同じ固形分含有率の工程の場合は、所望量の触媒
残留物を除去するためにかかる時間を減少させることが可能であると有利となる
。これによって全処理時間が減少する。非常に有利となるであろう別の結果とし
ては、現在使用の条件(時間、固形分含有率、等)と同じ条件で操作して、より
多く残留水素化触媒を除去できることが挙げられる。本発明は、これらの目標を
実現するための方法を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 (発明の要約) 本発明は、共役ジエン類および/またはビニル芳香族炭化水素類のブロックコ
ポリマー、特に水素化ブロックコポリマーを生成する従来方法の改良に関し、そ
の改良は、モノマーを不活性炭化水素溶媒中でアルカリ金属開始剤の存在下でア
ニオン重合して、ポリマーセメントを生成し、このセメントを水素化条件におい
て水素化触媒の存在下で水素と接触させて、次にポリマーセメントを水または好
ましくは水溶性酸で洗浄することで水素化触媒残留物を除去することを含む。本
発明および前述の方法の改良は、生成されるポリマーのビニル含有率が70〜8
0重量%(%wt)となるような条件でブロックコポリマーの重合を行うことで
ポリマーセメントの粘度を低下させることを含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 (発明を実施するための最良の形態) 「ビニル含有率」という用語は、共役ジエンが1,2−付加(これはブタジエ
ンの場合であり、イソプレンの場合では3,4−付加となる)で重合することを
意味する。純粋な「ビニル」基は1,3−ブタジエンの1,2−付加重合の場合
にのみ形成されるが、イソプレンの3,4−付加(および他の共役ジエン類にお
ける同様の付加)がブロックコポリマーの最終的性質に与える影響は同様となる
。「ビニル」という用語は、ポリマー鎖に結合したビニル側基の存在を意味する
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 一般に、溶液アニオン法が使用される場合、共役ジオレフィンポリマーおよび
共役ジオレフィンとアルケニル芳香族炭化水素のコポリマーは、重合させる1種
類または複数種類のモノマーを、IA族金属類、それらのアルキル誘導体、アミ
ド誘導体、シラノレート誘導体、ナフタリド誘導体、ビフェニル誘導体、および
アントラセニル誘導体などのアニオン重合開始剤と同時または連続的に接触させ
ることで調製される。有機アルキル金属(ナトリウムまたはカリウムなど)化合
物を、適切な溶媒中において約−150℃〜約300℃の範囲内の温度、好まし
くは約0℃〜約100℃の範囲内の温度で使用することが好ましい。特に有効な
アニオン重合開始剤は、一般式: RLi を有する有機リチウム化合物であり、 式中: Rは脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはアルキル基で置換された1〜20個
の炭素原子を有する芳香族炭化水素基であり;およびnは1〜4の整数である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 アニオン重合が可能な共役ジオレフィン類としては、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4−ジ
メチル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエンなど
の4〜12個の炭素原子を含有する共役ジオレフィン類が挙げられる。4〜8個
の炭素原子を含む共役ジオレフィン類がこのようなポリマーへの使用に好ましい
。共重合させることができるアルケニル芳香族炭化水素類としては、スチレン、
種々のアルキル置換スチレン類、アルコキシ置換スチレン類、2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、ビニルナフタレン、アルキル置換ビニルナフタレン類
のビニルアリール化合物が含まれる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 一般に、このようなポリマーの調製に有用であるとして従来技術で公知である
任意の不活性炭化水素溶媒を使用することができる。そして好適な溶媒としては
、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、およびそれらのアルキル置換誘導
体などの直鎖および分岐鎖炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シク
ロヘプタン、およびそれらのアルキル置換誘導体などの脂環式炭化水素類;それ
らの芳香族およびアルキル置換誘導体;ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシ
レンの芳香族およびアルキル置換芳香族炭化水素類;テトラリン、デカリンの水
素化芳香族炭化水素類が挙げられる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 本発明のポリマーは、米国特許再発行第27,145号(これを参照により本
明細書に引用する)に開示されるように水素化することができる。これらのポリ
マーおよびコポリマーの水素化は、ラネーニッケル、白金の貴金属類、溶解性遷
移金属触媒、および米国特許第5,039,755号に記載されるようなチタン
触媒などの触媒の存在下での水素化を含めた十分に確立された種々の方法によっ
て行うことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 触媒残留物の抽出は、水による洗浄のみがうまく利用されており他の公知の抽
出方法もあるが、水素化ポリマーセメントを水溶性酸で洗浄することで一般的に
行われる。通常水溶性酸は、リン酸または硫酸などの無機酸である。カルボン酸
類、特にクエン酸も利用することができる。通常はセメントを酸と混合し、混合
物の沈降が起こるまでの時間放置する。次に酸相をセメント相からデカンテーシ
ョンする。この段階は少なくとももう1回繰り返すことが多い。これによりセメ
ント相から金属が実質的に除去される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 一方、従来のポリマーのポリマーセメントと同程度の粘度となるまで、高ビニ
ルポリマーセメントの固形分含有率を大きく増大させることができる。これらの
条件下では、処理時間は同じとなるが(同じ沈降時間、等)、より多くの(重量
当り)ポリマーがセメント中に含まれることになるので、実際に処理されるポリ
マー量はかなり多くなる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 本発明の方法で実施可能な別の方法では、製品品質を向上させることができる
。最初の2つの方法を組み合わせることでこのことが実現できるし、あるいは高
ビニルポリマーセメントは現在のポリマーで使用される諸条件と正確に同じ条件
(すなわち、同じ固形物含有率、混合時間、等)で処理することができる。触媒
残留物除去工程の効率は、粘度が低くなるほど大きく向上し、さらにより多くの
触媒残留物を除去できれば、これによって同じコストでより高品質の製品を製造
することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 これらのポリマーの微細構造は、弾性特性を最大限にするためポリマーのビニ
ル含有率が35〜45重量%の範囲内となるように通常調節される。はるかに高
いビニル含有率、少なくとも70〜80重量%でこれらのポリマーが製造される
場合は、ポリマーそして特にポリマーセメントの粘度が非常に低くなるが、全体
の分子量、ブロック分子量、ポリスチレン含有率、および他の重合条件などのそ
の他すべての因子は変化しないということが発見された。言い換えると、この範
囲内のビニル含有率で同じポリマーを製造すると、そのポリマーセメントは粘度
が非常に低下し、これを水素化した場合には、触媒残留物の除去効率を向上させ
ることができる。また、ポリマーセメント濃度を増大させ、さらにセメントの粘
度をより低いビニル含有率の同等のポリマーの粘度以下に維持することによって
、製造プラントの処理量も増加する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モデイツク,マイクル・ジヨン アメリカ合衆国、テキサス・77077、ヒユ ーストン、フオールズビユー・レイン・ナ ンバー・425・13131 (72)発明者 シスラ,デイビツド・カール アメリカ合衆国、テキサス・77479、シユ ガー・ランド、モーニングサイド・ドライ ブ・7010 Fターム(参考) 4J011 HA03 PA26 4J026 HA06 HA26 HA39 HB15 HB26 HB39 HC06 HC26 HC39 HC49 HE02 4J100 AB00P AB02P AB03P AB07P AQ12P AS01Q AS02Q AS03Q AS04Q AS06Q BC43Q CA04 DA09 FA06 FA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー類を不活性炭化水素溶媒中、アルカリ金属開始剤の
    存在下でアニオン重合させてポリマーセメントを生成し、水素化条件において水
    素化触媒の存在下で、前記セメントを水素と接触させて、次に前記ポリマーセメ
    ントを水または水溶性酸で洗浄することによって前記水素化触媒残留物を除去す
    ることを含む共役ジエンおよび/またはビニル芳香族炭化水素の水素化ブロック
    コポリマー類の製造方法における改良方法であって、前記ブロックコポリマーを
    、前記重合段階で生成する前記ポリマーのビニル含有率が45〜80重量%の範
    囲内となるような条件下で重合させることによって前記ポリマーセメントの粘度
    を低下させることを含む改良方法。
  2. 【請求項2】 前記共役ジエンの重合中に微細構造調節剤を100ppm〜
    10重量%加える請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記微細構造調節剤が重エーテルであり、前記共役ジエンの
    重合中に100〜500ppmの量が存在する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記重エーテルが、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジ
    エトキシプロパン、o−ジメトキシベンゼン、1,2−di−n−ブトキシエタ
    ン、1−t−ブトキシ−2−n−ブトキシエタン、フルフリルエーテル類、n−
    OCHCHO−n−C、n−COCHCHOCH OCH、n−COCHCHOCHCHOCHCH、n−C OCHCHO−t−C、n−COCHOCHCH
    O−i−Cからなる群より選択される請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記重エーテルが1,2−ジエトキシプロパンである請求項
    4に記載の方法。
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