JP2001510794A - レボブピバカインとその使用 - Google Patents

レボブピバカインとその使用

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    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/02Drugs for disorders of the nervous system for peripheral neuropathies

Abstract

(57)【要約】 レボブピバカインは運動ブロック消失後、12時間以上の入院を要しない手術の前に患者を麻酔するのに使用されるのに特に適している。その有益な運動ブロック/感覚ブロックの特性のために、レボブピバカインは「デイケア」手術のために用いられ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明はレボブピバカイン又は()−l−ブチル−N−(2,6−ジメチル
フェニル)−2−ピペリジンカルボキシアミドの新規な治療的使用に関する。
【0002】 (発明の背景) ラセミ体のブピバカインは、効果的な長期作用の局部麻酔薬であり、硬膜外麻
酔薬として提供される。しかし、ラセミ体のブピバカインは心臓毒性があり、心
臓に対して抑制的な電気生理学的および機構的効果を有する。それゆえ、心機能
障害患者には注意を持って使用されるべきであり、高投与量および高濃度の使用
は禁忌とされる。
【0003】 特にブピバカインは、女性の出産時や、ビエルのブロック法(Bier's block te
chnique)にて使用された時など、多くの患者に死を引き起こした。致死率は比較
的小さかったが、この懸念は、妊婦に対する0.75%のブピバカインの使用の 中止に十分であり、ビエルのブロック法での使用のためのブピバカインの禁止に
は十分であった。
【0004】 加えて、直接神経系に働きかけるその作用様式のために、高投与量でブピバカ
インは、その麻酔作用と一応の関連のある望ましくない中枢神経系(CNS)副作
用を有することが知られている。実際、CNS副作用の発生は、局部浸潤、神経
ブロック、フィールドブロック、硬膜外および脊髄ブロック等の技術を使用して
いる一般の臨床治療におけるこの薬物の使用を制限する主要要因の一つである。
【0005】 レボブピバカインはデキストロブピバカインおよびラセミ体のブピバカインよ
り心臓毒性が弱いと考えられてきた。例えば、ファンホウト(Vanhoutte)ら,ブリ
ティッシュ.J.ファーマコロジー.103:1275-1281(1991)、およ びデンソンら,レジオナル アナエステシア(Regional Anaesthesia),17:31 1-316(1992)を参照。しかし、これらの報告はイン ビトロでの研究に 基づいており、必ずしも哺乳類に対して、またもちろんヒトに対しても推断され
えない。
【0006】 ヒト、イン ビボにおけるレボブピバカインの驚くべきかつ効果的な有用性は
最初にWO-A-9510276、WO-A-9510277およびグリストウッド
ら,イーエックスピー.オーピーアイエヌ.インベスト.ドラッグズ3(11):12
09-12(1994)に明示されている。後者の文書は、一部には少なくとも減 じられたCNS副作用のために、産婦人科におけるレボブピバカインの有用性を
示唆する。
【0007】 グリストウッドらはブピバカインが知覚遮断と運動遮断の有益な比率を有する
ことも開示する。適切な知覚ブロックを与え、さらに女性が意識的に出産にあず
かることを可能にするので、この比は産婦人科での使用のために特に重要である
。グリストウッドらは次いで、ブピバカインおよびレボブピバカインを比較する
研究を報告し、「データの初期分析は、0.25%のレボブピバカインに関する
知覚ブロックの持続はブピバカイン0.25%を用いた時に見られるものと似通
っており、知覚ブロックに関してレボブピバカインはブピバカインに匹敵する効
力を有することを示唆する」と結論する。
【0008】 多くの手術において、病院介護は比較的短期間であるべきであることには、経
済的および実際的理由がある。過去には、小さな手術においてすら、患者は断食
させられ、術前に完全麻酔をされ、その後例えば1週間の病院介護を受けて回復
することになっていた。今では同じ手術は患者の承諾により為され得、例えば冠
動脈バイパスは局所麻酔の下で遂行され得、わずか24時間後には退院する。こ
れは切開術が概してより小規模になり、病院のベッドがもっと早く利用できるよ
うになり、患者のストレスが減り、手術後の罹病率が減少され得、手術後の回復
の見込みが高まることを意味する。このような「外来患者」、「デイケア」又は
「通院」手術は、知覚遮断と運動遮断の好適な比率を有する麻酔薬の使用を必要
とする。
【0009】 WO−A−9500148は、ロピバカイン塩が感覚ブロックおよび「極小の
運動ブロック」を提供することを開示する。(ブピバカインと比較して)減ぜら
れた運動遮断により患者が手術後すぐに例えば脚を動かすのが可能となるため、
この効果は望ましいものであるということが示唆される。
【0010】 (発明の概要) レボブピバカインの使用がブピバカインよりも利点を有し得ることがある種の
分野で既に示されている一方で、入手される証拠は、一般に通院手術においてそ
れを選ぶ理由が全くないことを示唆する。本発明は、知覚遮断の運動遮断に対す
る比が、(少なくとも持続期間に関しては)ブピバカインに関して改善され、そ
のためにブピバカインが通院手術のための選り抜きの薬剤となるという驚くべき
発見に基づく。特に、ブロックの強さが手術が安全に遂行されるのに十分である
にもかかわらず、運動ブロックの持続期間は比較的短い。これは、患者が手術後
早期に手足を動かし得ることを意味する。患者の服薬遵守および不快感が改善さ
れる。
【0011】 (発明の記述) 本発明に従い、レボブピバカインが適当に使用される通院手術の様々な態様が
ある(しかし、例えば妊娠女性における使用など、既知の使用を除いてもよい)
。それらは整形外科手術、手足の血管手術、形成手術、やけど治療、上顎顔面手
術、腹部又は他の一般手術、扁桃摘出手術、虫垂切除、子宮摘出、ヘルニア治療
、眼病手術および全身麻酔を行いかつ効果を得るには時間が足りない場合の緊急
手術を含む。例えば特に下肢の整形外科手術では、レボブピバカインの使用は筋
肉ブロックの早期の解除を提供する。更なる利点は、望まない震えやカヘキシー
が減じられ得ることである。
【0012】 これらの処置は患者の応諾が要求されること、および必要とされること、およ
び/又は患者を効果的に早期に治療および開放することが出来ることにより特徴
付けられる。特に、それらは、運動ブロックが消失した後4、6、8、10また
は12時間以上の入院が必要とされないという見込みにより特徴付けられる。従
って、手術は一日のうちに遂行され得、患者は開放され得る。
【0013】 本発明の方法中、レボブピバカインはボーラスとして又は溶液で、硬膜外又は
脊髄スペースへの点滴又は注射として、または神経若しくはフィールドブロック
を得るための常套手段のいずれかによる投与のために提供され得る。ラセミ体に
より通常提供される麻酔ブロックに加えて、レボブピバカインは薬物に全身をさ
らすことの危険、およびそれゆえCNS副作用が特に高い体の部分にブロックを
提供するのに有用でもあり得る。
【0014】 少なくとも上肢の手術に関しては、上肢の基部近くの体への点滴が適当である
。局所または脈叢ブロックを用いてもよい。
【0015】 レボブピバカインの投与は継続的であってもボーラス投与であってもよい。こ
れは例えば患者が所望により点滴を導入する装置を含む常套の装置を用いて行っ
てもよい。移動性硬膜外投与など、移動性ポンプが用いられ得る。
【0016】 患者に投与される1日当たりの投与量はラセミ体のブピバカインの投与に関し
て知られるよりも相対的に低い範囲でもよいが、レボブピバカインのCNS副作
用が減じられたために、ラセミ体の薬物のための通常の投与量以上でもよい。例
えば患者は、100、150又は200mgまでのレボブピバカインの一日投与
量を受け得る。
【0017】 投与されるレボブピバカインの濃度はラセミ体の薬物に通常用いる濃度であり
得る。これ以上であってもよく、例えば少なくとも0.75w/vから2%w/ vまでであり得る。しかし、本発明により得られる効果、即ち知覚ブロック:運
動ブロックの持続期間の高比率は、特に低濃度で、即ち本発明が特に適切な種類
の手術に関して見られ得るようである。つまり、0.5%w/v以下、例えば0
.25%w/vのレボブピバカインを使用することが好まれ得る。例えば下肢手
術のために硬膜外に投与される時、この濃度はより高い濃度又はラセミ体の同じ
濃度よりも少ない運動ブロックを提供し得る。しかしながら、より高い濃度は知
覚ブロックを増し得る。
【0018】 溶液は一般的に1から15mlの単位投与量に調製してもよく、10ml程度
であることが好ましい。しかし、単位投与量はそれ以上でもよく、例えば40m
lまで、またはそれ以上でもよい。単位投与量を、例えばガラスまたは適当な不
浸透性のプラスチック素材のような好適な素材のいずれかから成るアンプルの形
態としてもよい。少なくとも75mgの、好ましくは200mg以下のレボブピ
バカインを含む単位投与用量が投与され得、より好ましくは単位投与用量は80
から150mgの範囲で投与してもよい。
【0019】 本発明の好ましい目的は、手術方法の種類により1から8時間の知覚ブロック
および25又は50%以下の、例えば0.5から4時間の運動ブロックを達成す
ることである。これは以下の単一または継続投与により成され得る。
【0020】 本発明に用いられるレボブピバカインは、好ましくは実質上デキストロブピバ
カインを含まない、およびより好ましくはデキストロブピバカインに対して少な
くとも90%、およびより好ましくは少なくとも99%のエナンチオマー過剰率
である。本明細書を通じて、ブピバカインおよびそのエナンチオマーの関連物に
、その医薬上許容できる塩が含まれる。
【0021】 適当であれば、レボブピバカインはフェンタニールなどの他の薬品と共に投与
され得る;PCT/GB98/00658を参照されたい。
【0022】 以下の試験1は、本発明が基づく最初の証拠を提供するものである。
【0023】試験1 選択的腹部大手術を受ける56人のASAI−III患者を無作為に、二重盲
検で試験した。硬膜外麻酔を20ml(15μgエピネフリンを含む3mlの「
試験」投与量に、17mlの素溶液が続く)の0.75%レボブピバカイン又は
0.75%ラセミ体のブピバカインを5分以上18ゲージのトゥーイ針によりL
2−3又はL3−4間腔において開始した。針でつつくことに対する感覚麻酔を
注射の終わり、および2、5、10、15、20、25、30分およびその後3
0分ごとに遮断が完全に解除されるまで試験した。下肢の運動遮断(変更ブロマ
ッジ規範(modified Bromage scale))を0、10、20および30分およびその
後30分ごとに調べた。腹部筋の弛緩の開始および妥当性を腹直筋(RAM)テ
ストを用い、外科医と麻酔医による評価により判断した。
【0024】 プロポフォル±N2Oを所望に応じて、鎮静/軽一般麻酔のために提供した。 筋肉弛緩剤、鎮静剤および揮発性麻酔薬は除外した。
【0025】 初めの20mlの硬膜外点滴を用いた53人の患者において、計画された手術
はうまく完了し、残りの3患者(一人はレボブピバカインであり、二人はブピバ
カインである)は手術中、局部麻酔の補強投与(7ml)を要した。T10皮節
への知覚遮断の開始と緩解および全知覚遮断継続時間はグループ間で等しかった
(おのおのp=0.78およびp=0.22)。全知覚遮断持続時間はレボブピ
バカインの方がより長かった(*p=0.022)。腹部の運動遮断の開始(R
AMテキスト3)は下肢におけるものよりもより迅速であった。グループ間で
運動ブロックの程度(ブロメージ規範2)は等しく、91%の患者において「
よい」又は「かなりよい」と評価された。運動遮断の継続時間はグループ間で有
意な差がなかった(p=0.31)。
【0026】 重要な観察は、知覚ブロックの継続時間がブピバカインよりもレボブピバカイ
ンに関して有意に長いということである。第2に、ブロックの程度は両方の薬の
間で類似していたが、外科医と麻酔医の両者によると、手術中のブロック条件が
よりよく、手術後の回復がより早い(少ない運動ブロック)傾向にあった。
【0027】 手術後に重要なことは、患者が早く座れる又は動き回れることであるから、レ
ボブピバカインが運動ブロックの迅速な停止を提供したということは意味のある
ことである。患者はこうしてすぐ歩き回ることが出来、より長く痛みから開放さ
れた。
【0028】 試験1により提供される指示に従って各薬物の0.5%溶液を投与した時、同
様の効果が観察された。以下の試験は次いで、日本の宮崎医科大学のプロフェッ
サーM.タカサキらによりなされた。
【0029】試験2 この試験を250−390gの体重のスプラーグ−ダウレイ(Sprague-Dawley)
ラットにおいて行った。ラットを個々に、温度および湿度調節した環境中に12
時間の明暗サイクルで、食物および水が自由に得られるようにして飼育した。
【0030】 硬膜外カテーテルのために、ラットをペントバルビタルナトリウム(50mg
/kg)(ネンブタール ナトリウム)の腹膜内投与により麻酔した。背中の皮
膚の毛を剃り、10%のヨウ化ポビドンを適用した。低胸部を曲げ、椎骨をふさ
ぐために、手術中、発泡ゴムをラットの腹部下に置いた。椎骨のT12およびL
2棘状突起の中線上に皮膚切開を施した。筋膜を開け、表面の筋肉を脇へよけた
。靭帯を椎骨のT13とL1間に貫通させた後、20mmの長さのPE−10カ
テーテル(ID0.28mm、OD0.61mm)を丁寧に硬膜外スペースに導
入した。外科用接着剤(α−シアノアクリレート)の1滴をカテーテルの入り口
部分に塗布した。他の皮下カテーテル部を頚部に設けた。ベンジルペニシリンカ
リウム(0.3U)およびペンタゾシン(0.1mg)を筋肉内に注射し、皮膚
の部分を封じた。
【0031】 正常な歩行、運動および知覚反応を保証するために各ラットを評価した。ラッ
トは、手術後にいずれかの神経学的欠損、感染又は他の健康上の問題を呈した時
、この実験から除外した。手術後、ラットは実験前の4日間で回復させた。カテ
ーテルの末端の位置を実験の終わりにメチレンブルーを注射し、ペントバルビタ
ールナトリウムの腹膜内投与により麻酔後、切開によりに確認した。染料が腰部
腹膜スペースを染色しそこなった動物や脊髄が明らかに損傷された動物から得ら
れたデータはデータ解析(n=20)から除いた。
【0032】 体刺激に対する反応を測定するために、テールフリック(TF)テストを行っ
た。刺激開始から、尾部が熱源(先端から約5cmの尾部に焦点を合わせた)か
ら引っ込むまでの時間を反応潜伏期として定義した。装置(ウゴ ベイシル(Ugo
Basile)、コメリオ−バレーセ(Comerio-Varese)、イタリア)は約5秒の平均ベ
ースライン潜伏期間を得た。組織の損傷を防ぐために潜伏期の中断を12秒まで
設定した。後肢の無意識痛覚を歯科用針(30G)の後肢への適用に対する引っ
込み反応の潜伏期間により定義した。平均ベースライン潜伏期間を約0.3秒で
測定し、潜伏期間の中断を2秒にセットした。
【0033】 動物が全筋力を用いて歩くことが困難な滑らかな床の上を動物が歩く能力とし
て運動遮断を定義した。運動ブロックの開始と継続時間は、局部麻酔の注射の終
わりから動物がもはやその後肢で歩くことが出来なくなる時間までの時間として
定義した。運動遮断の継続時間は、開始から動物がその後肢で歩く能力を取り戻
すまでの時間として定義した。
【0034】 全動物を投与製剤の一つおよび薬物の一つのみを用いてテストした。S(−)
−ブピバカインHCl(レボブピバカイン)、ラセミ体のブピバカインHClお
よびロピバカインHClを蒸留水(pH5.1−5.5)に溶解した。ベースラ
イン値を得た後、薬物の一つを0.25%(2.5mg/mL)、0.5%(5
mg/mL)および0.75%(7.5mg/mL)の濃度で投与した。薬物投
与を盲検の、無作為様式で行った。知覚および運動遮断の評価およびデータの統
計学的分析を盲検様式で行った。全薬物は100μlの体積でマニュアル通りに
2分かけて投与注射した後、20μlの通常生理塩水を流した。硬膜外投与の後
、TF潜伏期間と後肢皮膚への針刺激に対する引っ込み潜伏期間を、動物が2つ
の連続した場合に反応を損なうまで5分ごとに調査した。
【0035】 知覚機能に関する硬膜外投与の効果を調べるために、データを最大可能効果 MPE)に転換した:%MEP=(ポスト薬物値−ベースライン値)/(中断値
−ベースライン値)×100%。時間−効果曲線下の範囲(AUC)を固定した
時間間隔で、台形積分法を用いて測定される%MPEを集積することにより計算
した。%MPEおよびAUCは平均±SEMとして提供される。%MPEに関す
る変化およびAUCと運動持続時間の両方に関する変異を、変動の一方向分析を
用いて比較し、シェッフェ(Schaffe)のポストホックテスト( post hoc test)を続けた。各グループの中で、反復測定の結果を変動の反復測定
分析により解析し、一対のtテストを続けた。P<0.05の差異を統計学的に
有意であるとみなした。
【0036】 図1はブピバカイン(B)、レボブピバカイン(L)およびロピバカイン(R
)の硬膜外投与後のテールフリスクテストにおけるAUC(曲線下の領域)の図
である。おのおの0.25%、0.5%および0.75%であり、各グループに
関してn=6−10である。
【0037】 図2はブピバカイン、レボブピバカインおよびロピバカインに対する後肢の無
意識的痛覚におけるAUCの図であり、おのおの0.25%、0.5%および0
.75%であり、各グループに関してn=6−10である。AUCは薬物の注射
の後60分(0.25%および0.5%グループ)又は75分(0.75%)に
関して各ラットの時間−効果曲線から計算される。
【0038】 図3はブピバカイン、レボブピバカインおよびロピバカインに対する運動ブロ
ックの継続の時間(T;分)を示す図であり、おのおの0.25%、0.5%お
よび0.75%であり、各グループに関してn=6−10である。
【0039】 これらの結果は、運動ブロックの継続時間が特に低濃度のレボブピバカインで
は驚くほど低いことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運動ブロック消失後12時間以上の入院を要しない手術の前
    にヒト患者を麻酔するのに使用され、該麻酔はレボブピバカインである麻酔薬を
    患者へ投与することを含む、薬剤を製造するためのレボブピバカインの使用。
  2. 【請求項2】 手術が整形外科手術、手足の血管手術、形成手術、、やけど治
    療、上顎顔面手術、腹部又は他の一般手術、扁桃摘出手術、虫垂切除、子宮摘出
    、ヘルニア治療、眼病手術および緊急手術から選択される、請求項1記載の使用
  3. 【請求項3】 デキストロブピバカインに対してレボブピバカインが少なく
    とも90%のエナンチオマー過剰率で存在する、請求項1又は請求項2記載の使
    用。
  4. 【請求項4】 運動ブロック消失後の入院が8時間以下である、前記請求項
    記載の使用。
  5. 【請求項5】 知覚および運動ブロックが10分から4時間達成され、運動
    ブロックなしの知覚ブロックが入院の存続期間の全部又は少なくとも大部分の期
    間達成される、前記請求項記載の使用。
  6. 【請求項6】 麻酔薬が0.5%以下のレボブピバカインを含む溶液として
    投与される、前記請求項記載の使用。
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