JP2001510051A - グラム陽性微生物内においてタンパク質産生を増加させる方法 - Google Patents

グラム陽性微生物内においてタンパク質産生を増加させる方法

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イェー クワックス,ウィルヘルムス
エム コールドウェル,ロバート
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、グラム陽性微生物の分泌に関する。 【解決手段】本発明は、枯草菌(Bacillus subtilis)のジスルフィド結合イソメラーゼであるDsb1およびDsb2の核酸配列およびアミノ酸配列を提供する。本発明はまた、グラム陽性微生物内における異型タンパク質または相同タンパク質の分泌を増加させる方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概説すれば、グラム陽性微生物内におけるタンパク質の発現に関
し、とりわけ、グラム陽性微生物のジスルフィド結合イソメラーゼの発現に関す
る。本発明は、グラム陽性微生物内におけるタンパク質産生のための発現ベクタ
ー、方法および系を提供する。
【0002】
【従来の技術】
バチルス(Bacillus)属などのようなグラム陽性微生物は、その発酵産物を培養
培地中に分泌する能力を有していることから、工業用の大量発酵に用いられてき
た。グラム陽性菌においては、分泌されたタンパク質は細胞膜および細胞壁を通
過し、次に、通常はその天然型の立体配置を保った状態で順次周囲の培地内に放
出される。
【0003】 ポリペプチド鎖のフォールディングは、分子シャペロンおよびフォールディン
グ触媒の作用によるものであり、それらの例としては、フォールディングの特定
の段階を加速するジスルフィド結合イソメラーゼなどが挙げられる(ハートル(
Hartl)ら、1995, Current Opinion in Structural Biology, 5: 92-102)。ジ スルフィド結合イソメラーゼは、ある種のタンパク質のフォールディング速度を
制限することができる特定のイソメリゼーション段階を触媒することによって、
共有結合を介してタンパク質を変形することができる。
【0004】 ジスルフィド結合イソメラーゼは、チオール/ジスルフィドの相互転位反応を
触媒し、また、ジスルフィドの形成、イソメリゼーションもしくは還元を促進し
、それによって正しいジスルフィド結合の形成を可能にし、さらに、新規に転座
した鎖の拒絶および未熟なミスフォールディングに関して広く作用している。ジ
スルフィド結合イソメラーゼは、新規に合成された分泌タンパク質に直接相互作
用し、真核細胞の小胞体(ER)内における発生期のポリペプチドのフォールディ
ングに必要である。
【0005】 原核細胞におけるタンパク質分泌機構についての部分的な解明が進んでいるに
もかかわらず、特に、タンパク質分泌の完全なメカニズムおよび分泌されたタン
パク質の正しいフォールディングに関するメカニズム、特にグラム陽性微生物に
ついてのそれらのメカニズムは十分明らかにされていない。
【0006】
【発明の概要】
グラム陽性微生物の分泌機構の能力は、正しくフォールディングされたタンパ
ク質もしくはポリペプチドの分泌ならびに分泌型の正しいコンホメーションを有
するタンパク質の産生についての制限因子または障害となっており、特に、タン
パク質が組換え導入されたものまたは宿主細胞により過剰発現されたものである
場合にはこのことがあてはまる。本発明はそのような障害を軽減する方法を提供
する。
【0007】 本発明は、部分的には、これまで特性が明らかにされていなかったが、翻訳は
なされたゲノム性DNAの中から、大腸菌(E. coli)のジスルフィド結合イソメラ
ーゼとの全体的なアミノ酸のホモロジーによって確認された枯草菌(Bacillus s
ubtilis)のジスルフィド結合イソメラーゼであるDsb1およびDsb2の発見に基づ く。大腸菌(E. coli)のジスルフィド結合イソメラーゼ(受け入れ番号P30018 およびID番号DSBB ECOLI)に関しては、41番、44番、104番および130番のシステ
イン残基が活性に必須であることが明らかになっている。これらの残基は枯草菌
(Bacillus subtilis)のDsb1およびDsb2においても保存されており、図2、3 および4に示している。本発明はまた、Dsb1およびDsb2が相互に有する全体的な
構造的ホモロジーに基づく。また本発明は、部分的には、Dsb1およびDsb2に膜貫
通スパンニング領域と考えられるものが存在していることに基づく。
【0008】 本発明はまた、グラム陽性微生物から正しくフォールディングされたタンパク
質を分泌させるための改良された方法を提供する。すなわち、本発明は次の工程
を含むグラム陽性微生物内においてタンパク質を分泌させるための改良された方
法を提供する:Dsb1および/またはDsb2をコードしている核酸を含むグラム陽性
微生物宿主細胞を取得する工程であって、グラム陽性微生物内において該ジスル
フィド結合イソメラーゼを発現することができる発現シグナルの制御下にあり、
また該微生物はさらに該タンパク質をコードしている核酸を含むようにする工程
;該ジスルフィド結合イソメラーゼの発現、ならびに該タンパク質の発現および
分泌に適した条件下において該微生物を培養する工程。本発明のひとつの実施態
様においては、このタンパク質は相同であるかまたはグラム陽性微生物内で天然
に産出されるものである。本発明の別の実施態様においては、このタンパク質は
グラム陽性微生物と異型である。
【0009】 本発明は、グラム陽性Dsb1および/もしくはDsb2をコードしている単離された
核酸を有する発現ベクターならびに宿主細胞を提供する。本発明のひとつの実施
態様においては、Dsb1またはDsb2をコードしている核酸を有する宿主細胞を遺伝
子操作し、例えば、酵素、増殖因子またはホルモンなどの所望するタンパク質を
産生する。本発明のまた別の実施態様においては、酵素は、プロテアーゼ類、カ
ルボヒドラーゼ類(アミラーゼ類、セルラーゼ類、キシラナーゼ類、レダクター
ゼ類およびリパーゼ類など)、イソメラーゼ類(ラセマーゼ類、エピメラーゼ類
、トートメラーゼ類またはムターゼ類など);トランスフェラーゼ類、キナーゼ
類ならびにホスファターゼ類、アシラーゼ(アシル化酵素)類、アミダーゼ類、
エステラーゼ類、オキシダーゼ類からなる群より選択される。さらに別の実施態
様においては、ジスルフィド結合イソメラーゼDsb1および/またはDsb2の発現は
、分泌機構に関与する他の構成成分の発現と調整されている。好ましくは、分泌
機構に関与する他の構成成分、すなわち、トランスロカーゼ、SecA、SecY、SecE
および/または当業者の間において既知のその他の分泌因子は、Dsb1およびDsb2
に対して最適な割合で発現するように調節されている。例えば、分泌パターンを
至適に促進するためには、Dsb1およびDsb2に加えて、複数の分泌因子を過剰発現
することが望ましい。
【0010】 本発明はまた、枯草菌(Bacillus subtilis)Dsb1およびDsb2以外の相同性の ある配列、すなわち、図に示すdsb1およびdsb2核酸の一部または全部からなり、
グラム陽性微生物由来の核酸とハイブリダイズする部分を有する配列を確認(同
定)する方法を提供する。ひとつの実施態様においては、核酸はゲノムを起源と
するものからなっている。別の実施態様においては、核酸はcDNAである。本発明
は、本方法によって確認される新規のグラム陽性微生物のジスルフィド結合イソ
メラーゼに関する。
【0011】
【発明の詳細な記述】
定義 本明細書において使用しているバチルス(Bacillus)属には、枯草菌(B. sub
tilis)、バチルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)、バチルス・レン トゥス(B. lentus)、ブレビス菌(B. brevis)、バチルス・ステアロサーモフ
ィルス(B/ stearothermophilus)、バチルス・アルカロフィルス(B. alkaloph
ilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチル
ス・コアグランス(B. coagulans)、バチルス・サーキュランス(B. circulans
)、バチルス・ラウトゥス(B. lautus)およびバチルス・スリンギエンシス(B
. thulingiensis)を含む当業者において既知の全てのものが挙げられるが、こ れらに限定されるわけではない。
【0012】 本発明は、任意のグラム陽性微生物から得ることができる新規なDsb1およびDs
b2ジスルフィド結合イソメラーゼ類に関する。好ましい実施態様においては、グ
ラム陽性微生物はバチルス(Bacillus)属である。別の好ましい実施態様におい
ては、グラム陽性微生物は枯草菌(B. subtilis)である。本明細書において使 用している「枯草菌(B. subtilis)Dsb1」または「枯草菌(B. subtilis)ジス
ルフィド結合イソメラーゼ1」とは、図1に示すアミノ酸配列をさす。本明細書
において使用している「枯草菌(B. subtilis)Dsb2」または「枯草菌(B. subt
ilis)ジスルフィド結合イソメラーゼ2」とは、図7に示すアミノ酸配列をさす
。本発明は、図1および7にそれぞれ開示している枯草菌(B. subtilis)Dsb1 およびDsb2のアミノ酸の変形を含み、それらは、単独または他の分子因子(分泌
因子など)との組み合わせによって、タンパク質のフォールディングおよび/ま
たは分泌を調節することができる。
【0013】 本明細書において使用している「核酸」とは、ヌクレオチド配列もしくはポリ
ヌクレオチド配列ならびにそれらの断片(フラグメント)もしくは一部をさし、
さらに、センス鎖またはアンチセンス鎖のいずれかを示す二本鎖または一本鎖の
ゲノム性もしくは合成によるDNAまたはRNAをさす。本明細書において使用してい
る「アミノ酸」とは、ペプチドもしくはタンパク質配列またはそれらの一部をさ
す。本明細書において使用している「枯草菌(B. subtilis)ポリヌクレオチド ホモログ」または「ポリヌクレオチドホモログ」とは、枯草菌(B. subtilis)D
sb1またはDsb2に少なくとも80%、少なくとも90%、および少なくとも95%一致 する、または、高いストリンジェンシー条件下において枯草菌(B. subtilis)D
sb1またはDsb2にハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドをさし、こ こで、該ポリヌクレオチドは、その由来するグラム陽性微生物からの分泌を調節
することができるアミノ酸配列をコードしている。本明細書において使用してい
る調節とは、タンパク質の分泌を変化させるようにジスルフィド結合イソメラー
ゼの分泌機構を変化させる能力をさす。
【0014】 本明細書において使用している「単離された」または「精製された」とは、天
然の状態において結合している少なくともひとつの成分を除去した核酸またはア
ミノ酸をさす。
【0015】 本明細書において使用している「異型タンパク質」とは、グラム陽性宿主細胞
内において天然には生じないタンパク質またはポリペプチドをさす。異型タンパ
ク質の例としては、ヒドロラーゼ類(プロテアーゼ類、セルラーゼ類、アミラー
ゼ類、その他のカルボヒドラーゼ類、レダクターゼ類およびリパーゼ類など);
イソメラーゼ類(ラセマーゼ類、エピメラーゼ類、トートメラーゼ類またはムタ
ーゼ類など);トランスフェラーゼ類、キナーゼ類ならびにホスファターゼ類な
どのような酵素が挙げられる。異型遺伝子は、治療に有効なタンパク質またはペ
プチド、例えば、増殖因子類、サイトカイン類、リガンド類、レセプター類およ
び阻害剤類、ならびにワクチンおよび抗体などをコードさせることができる。該
遺伝子は、商業的に重要な工業的タンパク質またはペプチド、例えば、プロテア
ーゼ類、およびカルボヒドラーゼ類(アミラーゼ類およびグルコアミラーゼ類、
セルラーゼ類)、オキシダーゼ類、およびリパーゼ類などをコードさせることも
できる。目的の遺伝子は、天然に存在する遺伝子、突然変異遺伝子または合成遺
伝子のいずれであってもよい。
【0016】 本明細書において使用している「相同タンパク質」とは、グラム陽性宿主細胞
内において本来存在しているまたは天然に存在しているタンパク質またはポリペ
プチドをさす。本発明においては、組換えDNA技術によって相同タンパク質を産 生することができる宿主細胞を包含する。本発明は、天然に存在する相同タンパ
ク質(プロテアーゼなど)をコードしている核酸が欠失または中断した核酸を有
し、かつ、相同タンパク質またはそれらの変形をコードし、組換え体内に再導入
された核酸を有するグラム陽性宿主細胞を包含する。別の実施態様においては、
宿主細胞は相同タンパク質を産生する。
【0017】 好ましい実施態様についての詳細な説明 本発明は、グラム陽性微生物の新規なジスルフィド結合イソメラーゼであるDs
b1およびDsb2を提供し、ならびに、グラム陽性微生物を利用して、本来のコンホ
メーションまたは天然に存在するコンホメーションを有するタンパク質の分泌障
害、特に、タンパク質が組換え導入されたものまたは宿主細胞によって過剰発現
されたものである場合の分泌障害を改善する方法を提供する。本発明は、枯草菌
(Bacillus subtilis)由来のジスルフィド結合イソメラーゼであるDsb1およびD
sb2を提供する。
【0018】 1.Dsb1およびDsb2の核酸配列およびアミノ酸配列 核酸 図1および7に示す配列を有するDsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリヌクレ
オチドは、枯草菌(B. subtilis)のジスルフィド結合イソメラーゼであるDsb1 およびDsb2をコードしている。枯草菌(Bacillus subtilis)のDsb1およびDsb2 は、大腸菌(E. coli)のジスルフィド結合イソメラーゼを用い、特性が明らか にされていないが翻訳はされた枯草菌(B. subtilis)のゲノム配列についてFAS
TA検索を行うことによって確認した。本発明は、本来のコンホメーションまたは
天然に存在するコンホメーションを有する所望の異型または相同のタンパク質ま
たはポリペプチドの分泌を増加させる目的でグラム陽性微生物に対して単独また
は他の因子と共に使用することができるグラム陽性Dsb1ポリヌクレオチドおよび
Dsb2ポリヌクレオチドを提供する。
【0019】 本発明は、新規な枯草菌(B.subtilis)のDsb1およびDsb2ポリヌクレオチドホ
モログも包含し、このホモログは、グラム陽性微生物内において分泌を調節する
ことによって機能を発揮することができるタンパク質をコードしている限り、枯
草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2に少なくとも80%、少なくとも90%、ま たは少なくとも95%一致するグラム陽性微生物のDsb1およびDsb2をコードしてい
る。当業者には自明であるが、遺伝的コードの変性により、多様なポリヌクレオ
チド(すなわち、Dsb1およびDsb2ポリヌクレオチドの変種)が枯草菌(B. subti
lis)のジスルフィド結合イソメラーゼであるDsb1およびDsb2をコードすること ができる。本発明はそのような全てのポリヌクレオチドを包含する。
【0020】 枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2のグラム陽性微生物のポリヌクレオ チドのホモログは、ゲノム性のまたはcDNAに由来するグラム陽性微生物の核酸に
ついての核酸ハイブリダイゼーションによって確認することができる。ポリヌク
レオチドホモログ配列は、枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2のプローブ 、一部分または図に示しているヌクレオチド配列に開示されている断片を用いた
DNA−DNAまたはDNA−RNAハイブリダイゼーションまたは増幅によって検出するこ
とができる。従って、本発明は、核酸サンプルと枯草菌(Bacillus subtilis) のDsb1およびDsb2に由来する核酸配列の一部または全部とをハイブリダイゼーシ
ョンすることを含む、グラム陽性微生物のDsb1およびDsb2ポリヌクレオチドホモ
ログを検出する方法を提供する。
【0021】 本発明の範囲には、ストリンジェンシーが中程度から最も高い条件下において
、枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2の一部分または全部とハイブリダイ ゼーションすることができるグラム陽性微生物のDsb1ポリヌクレオチドおよびDs
b2ポリヌクレオチドのホモログも含まれる。ハイブリダイゼーションの条件は、
バーガー(Berger)とキンメル(Kimmel)によって記載されているように(1987
, 「分子クローニング技術の指針(Guide to Molecular Cloning Techniques) 」、酵素学における方法(Methods in Enzymology)、アカデミック・プレス(A
cademic Press)社、カリフォルニア州サンディエゴ)、核酸結合コンプレック スの融点(Tm)に基づいて定められる。この文献を参照として本明細書中に取り
入れ、以下に説明するように定義された「ストリンジェンシー」という語を用い
る。
【0022】 「最も高いストリンジェンシー」は、一般的におよそTm−5℃(プローブのTm
より5℃下)で生じる;「高いストリンジェンシー」は、Tmのおよそ5℃〜10℃
下である;「中程度のストリンジェンシー」は、Tmのおよそ10℃〜20℃下である
;「低いストリンジェンシー」は、Tmのおよそ20℃〜25℃下である。当業者にお
いては自明であるが、最も高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを
利用して、同一のポリヌクレオチド配列を確認または検出することができ、一方
、中程度または低いストリンジェンシーを用いてポリヌクレオチド配列のホモロ
グを確認または検出することができる。
【0023】 本明細書において使用している「ハイブリダイゼーション」とは、「塩基対を
介して一本鎖の核酸が相補的な鎖と結合する過程」(クーンブス(Coombs), J 、「バイオテクノロジー辞典(Dictionary of Biotechnology)」、ストックト ン・プレス(Stockton Press)社、ニューヨーク州ニューヨーク)を含む。
【0024】 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術において行われる増幅の方法については、 ディフェンバッハ(Dieffenbach), CWおよびGS ヴェクスラー(Dveksler)によ
って記載されている(1995, 「PCRプライマー、実験マニュアル(PCR Primer, A
Laboratory Manual)」、コールド・スプリング・ハーバー・プレス(Cold Spr
ing Harbor Press)社、ニューヨーク州プレインビュー)。図1のDsb1およびDs
b2のヌクレオチド配列に由来する少なくとも約10個のヌクレオチドおよび多くて
も約60個のヌクレオチド、好ましくは約12〜30個のヌクレオチド、より好ましく
は約20〜25個のヌクレオチドをプローブまたはPCRプライマーとして用いること ができる。
【0025】 アミノ酸配列 図1および7に示している枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2のポリヌ クレオチドは、枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2をコードしている。本 発明は、枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2に少なくとも80%、少なくと も90%、または少なくとも95%一致する枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb
2のアミノ酸配列についてのグラム陽性微生物の新規なアミノ酸の変種も包含す る。ただし、アミノ酸配列の変種がグラム陽性微生物内において機能を発揮する
ことができるものとする。
【0026】 枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2は、大腸菌(E. coli)のジスルフィ
ド結合イソメラーゼのアミノ酸配列に対して翻訳された枯草菌(B. subtilis) のゲノム性DNA配列をFASTAアミノ酸検索することによって発見された(FASTA検 索・リリース1.0、1997年6月11日発売;パラメーターは、スコア・マトリック ス;GenRunData;blosum50cmp;種々のパムファクター(pamfactor)使用;Gap 創出ペナルティー12;Gap伸長ペナルティー2)。アミノ酸の配列は図2および 3に示す。図5および6に示す枯草菌(B. subtilis)のDsb1およびDsb2の親水 性プロファイルは、膜透過性領域の存在の可能性を示している。
【0027】 2.発現系 本発明は、グラム陽性微生物内における所望の相同タンパク質または異型タン
パク質の産生および分泌を増加させるための発現系も提供する。
【0028】 a.コード配列 本発明においては、ベクターは、グラム陽性微生物のDsb1および/またはDsb2
をコードしている核酸の少なくとも1個のコピー、好ましくは複数のコピーを有
する。好ましい実施態様においては、グラム陽性微生物はバチルス(Bacillus)
属である。別の好ましい実施態様においては、グラム陽性微生物は枯草菌(B. s
ubtilis)である。好ましい実施態様においては、枯草菌(B. subtilis)のDsb1
およびDsb2もしくはそれらの断片をコードしているポリヌクレオチド、またはDs
b1およびDsb2のアミノ酸変種をコードしている融合タンパク質もしくはポリヌク
レオチドホモログ配列を用い、グラム陽性宿主細胞内においてDsb1もしくはDsb2
またはそれらのアミノ酸変種の発現に直接関与する組換えDNA分子を作出するこ とができる。好ましい実施態様においては、宿主細胞はバチルス(Bacillus)属
に由来する。別の好ましい実施態様においては、宿主細胞は枯草菌(B. subtili
s)である。
【0029】 当業者においては自明であるが、天然に存在しないコドンを有するポリヌクレ
オチド配列を産生することが有利なこともある。特定のグラム陽性宿主細胞にと
って好適なコドン(ムレイ(Murray), Eら、(1989) Nuc Acids Res 17: 477-50
8)を選択することにより、例えば、発現率を上昇させたり、所望する特性(例 えば、天然に存在する配列によって産生された転写体よりも半減期が長いなど)
を有する組換えRNA転写体を産生させることができる。
【0030】 本発明に従って用いられる変性されたグラム陽性Dsb1およびDsb2ポリヌクレオ
チド配列は、Dsb1およびDsb2のホモログと同一または機能的に同等なものをコー
ドしているポリペプチドが得られるような種々のヌクレオチド残基の欠失、挿入
または置換も包含する。本明細書において使用している「欠失」とは、1個また
はそれ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸残基が消失しているような、ヌクレオ
チド配列またはアミノ酸配列における変化をさす。
【0031】 本明細書において使用している「挿入」または「付加」とは、天然に存在する
グラム陽性Dsb1およびDsb2と比較した場合に、1個またはそれ以上のヌクレオチ
ドまたはアミノ酸残基が加えられているような、ヌクレオチド配列またはアミノ
酸配列における変化をさす。
【0032】 本明細書において使用している「置換」とは、異なるヌクレオチドまたはアミ
ノ酸によって1個またはそれ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸が置き換えられ
ることをさす。
【0033】 コードされたタンパク質は、サイレント変化を起こし、機能的に同等なグラム
陽性Dsb1およびDsb2の変種を作出するようなアミノ酸残基の欠失、挿入、または
置換を示すことがある。アミノ酸の置換は、残基の極性、電荷、溶解性、疎水性
、親水性および/または両親媒性の類似性に基づいて計画的に行うことができる
が、該変種が分泌を調節する能力を保持しているようにする。例えば、アスパラ
ギン酸およびグルタミン酸を含む負の電荷を有するアミノ酸;リジン、およびア
ルギニンを含む性の電荷を有するアミノ酸;ロイシン、イソロイシン、バリン:
グリシン、アラニン:アスパラギン、グルタミン:セリン、スレオニン、フェニ
ルアラニンおよびチロシンを含む同等な親水性値を有する非電荷極性基、などが
ある。
【0034】 本発明のDsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリヌクレオチドは、遺伝子産物の
クローニング、プロセッシングおよび/または発現を変化させるために遺伝子操
作を施すことができる。例えば、当該分野において既知の技術(例えば、位置指
定突然変異誘発など)を用いて突然変異を導入することにより、例えば、新しい
制限酵素認識部位を挿入したり、グリコシレーションパターンを変化させたり、
またはコドンの選択性を変化させることなどができる。
【0035】 本発明のひとつの実施態様においては、Dsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリ
ヌクレオチドを異型配列に連結し、融合タンパク質をコードさせることができる
。融合タンパク質に遺伝子操作を行い、Dsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリヌ
クレオチドと異型タンパク質配列との間に開裂位置を含むようにすることができ
、これによって、Dsb1タンパク質およびDsb2タンパク質を異型部位から切り放し
、精製することができる。
【0036】 b.ベクター配列 グラム陽性微生物内において本発明のジスルフィド結合イソメラーゼを発現さ
せる際に使用する発現ベクターは、グラム陽性Dsb1およびDsb2に関連し、宿主細
胞内で機能を発揮する少なくとも1個のプロモーターを有する。本発明のひとつ
の実施態様においては、プロモーターは選択されたジスルフィド結合イソメラー
ゼ用の野生型プロモーターであり、また、本発明の別の実施態様においては、プ
ロモーターはジスルフィド結合イソメラーゼとは異型であるが、宿主細胞内にお
いて機能を発揮するものである。
【0037】 所望するタンパク質またはポリペプチドをコードしている異型の核酸に関連し
たその他のプロモーターは、組換えDNA技術を介して導入することができる。本 発明のひとつの実施態様においては、宿主細胞は、異型タンパク質もしくはポリ
ペプチドを過剰発現することができ、かつ、1個またはそれ以上のジスルフィド
結合イソメラーゼをコードしている核酸が組換えにより導入される。本発明のひ
とつの好ましい実施態様においては、Dsb1およびDsb2をコードしている核酸は、
微生物ゲノム内に安定的に組み込まれている。別の実施態様においては、宿主細
胞を遺伝子操作して、本発明のジスルフィド結合イソメラーゼ、および組換えDN
A技術を介して導入された異型タンパク質またはポリペプチドをコードしている 核酸を過剰発現させる。本発明は、当業者において既知のその他のジスルフィド
結合イソメラーゼを過剰発現することができるグラム陽性宿主細胞も包含するも
のとし、そのようなジスルフィド結合イソメラーゼとしては、SecA、SecY、SecE
またはその他等業者において既知のもしくは将来確認されるであろうジスルフィ
ド結合イソメラーゼが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0038】 好ましい実施態様においては、発現ベクターは、好ましくはベクターに特有の
少なくとも1個の制限エンドヌクレアーゼ部位を有する多クローニング部位カセ
ットを有し、核酸の複製を容易にしている。好ましい実施態様においてはまた、
ベクターは、1個またはそれ以上の選択マーカーを有している。本明細書におい
て使用している選択マーカーとは、ベクターを有するこれらの宿主の選択を容易
にするために、グラム陽性宿主内で発現することができる遺伝子をさす。そのよ
うな選択マーカーの例としては、エリスロマイシン、アクチオマイシン、クロラ
ムフェニコールおよびテトラサイクリンなどのような抗生物質が挙げられるが、
これらに限定されるわけではない。
【0039】 c.形質転換(トランスフォーメーション) 本発明のひとつの実施態様においては、宿主細胞内において複製することがで
きる発現ベクターを介して、本発明の少なくとも1個のグラム陽性ジスルフィド
結合イソメラーゼをコードしている核酸をグラム陽性宿主に導入する。バチルス
(Bacillus)属に適した複製プラスミドについては、「バチルス(Bacillus)属
についての分子生物学的方法(Molecular Biological Methods for Bacillus) 」、ハーウッド(Harwood)およびカッティング(Cutting)編、ジョン・ウィレ
ー&サンズ(John Wiley & Sons)社(1990)に記載されており、参照として本 明細書に取り入れておくので、プラスミドに関する第3章を参照のこと。枯草菌
(B. subtilis)に適した複製プラスミドについては92ページに列記されている 。
【0040】 別の実施態様においては、グラム陽性微生物のDsb1および/またはDsb2をコー
ドしている核酸は、微生物のゲノム内に安定的に組み込まれている。好ましいグ
ラム陽性宿主細胞はバチルス(Bacillus)属由来の細胞である。別の好ましいグ
ラム陽性宿主細胞は枯草菌(B. subtilis)である。バチルス(Bacillus)属のD
NAの直接クローニングに関しては、文献にいくつかの方法が記載されている。プ
ラスミドマーカーレスキュー形質転換(トランスフォーメーション)には、部分
的に相同な内在プラスミドを有するコンピテント細胞によってドナープラスミド
を取り込むことを含む(コンテンテ(Contente)ら、Plasmid 2: 555-571 (1979
);ハイマ(Haima)ら、Mol. Gen. Genet. 223: 185-191 (1990);ウェインラウ
ヒ(Weinrauch)ら、J. Bacteriol. 154(3): 1077-1087 (1983);およびウェイ ンラウヒ(Weinrauch)ら、J. Bacteriol. 169(3): 1205-1211(1987))。染色体
の形質転換を模倣した過程において、外来のドナープラスミドは、内在の「ヘル
パー」プラスミドの相同な領域と再結合する。
【0041】 プロトプラスト形質転換による形質転換については、枯草菌(B. subtilis) に関してはチャン(Chang)およびコーエン(Cohen),(1979) Mol. Gen. Genet.
168: 111-115;巨大菌(B. megaterium)に関してはヴォロベヴァ(Vorobjeva )ら, (1980) FEMS Microbiol. Letters 7: 261-263;バチルス・アミロリケフ ァシエンス(B. amyloliquefaciens)に関してはスミス(Smith)ら, (1986) Ap
pl. and Env. Microbiol. 51: 634;バチルス・スリンギエンシス(B. thuringi
ensis)に関してはフィッシャー(Fisher)ら, (1981) Arch. Microbiol. 139:
213-217;バチルス・スフェリカス(B. Sphaericus)に関してはマクドナルド(
McDonald), (1984) J. Gen. Microbiol. 130: 203;およびバチルス・ラルヴェ
(B. larvae)に関してはバーキエ(Bahkiet)ら, (1985) 49: 577が記載してい
る。マン(Mann)らは、バチルス(Bacillus)属のプロトプラストの形質転換に
ついて報告しており(1986, Current Microbiol. 13: 131-135)、また、ホルボ
ヴァ(Holubova)は、リポソームを含有するDNAを用いてプロトプラスト内にDNA
を導入する方法を開示している(1985, Folia Microbiol. 30: 97)。
【0042】 3.形質転換体の確認 マーカー遺伝子の発現の有無からも目的の遺伝子が存在することは示唆される
が、その存在と発現を確認しなければならない。例えば、Dsb1およびDsb2をコー
ドしている核酸がマーカー遺伝子の内部に挿入されている場合には、挿入体を有
する組換え細胞は、マーカー遺伝子の機能を消失していることによって確認する
ことができる。別の方法としては、単一のプロモーターの制御下において、マー
カー遺伝子をジスルフィド結合イソメラーゼをコードしている核酸と縦列に配置
することができる。誘導または選択に応答したマーカー遺伝子の発現は、通常、
ジスルフィド結合イソメラーゼの発現によっても示される。
【0043】 別の方法としては、ジスルフィド結合イソメラーゼをコードしている配列を含
み、該タンパク質を発現する宿主細胞は、当業者において既知の種々の方法によ
って確認することができる。このような方法には、DNA−DNAハイブリダイゼーシ
ョンもしくはDNA−RNAハイブリダイゼーションおよびタンパク質バイオアッセイ
、または核酸またはタンパク質の検出および/または定量のための膜に基づく、
溶液に基づく、またはチップに基づく手法を含むイムノアッセイ技術が挙げられ
るが、これらに限定されるわけではない。
【0044】 Dsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリヌクレオチドの存在は、枯草菌(B. sub
tilis)のDsb1ポリヌクレオチドおよびDsb2ポリヌクレオチド由来のプローブ、 一部分または断片を用いたDNA−DNAまたはDNA−RNAのハイブリダイゼーションま
たは増幅によって検出することができる。
【0045】 4.分泌アッセイ グラム陽性宿主細胞内での異型タンパク質または相同タンパク質の分泌レベル
の測定法および分泌されたタンパク質の検出法としては、タンパク質に特異的な
ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれかを用いることが挙げら
れる。例えば、固相酵素免疫検定法(ELISA)、放射性免疫検定法(RIA)、およ
び蛍光活性化セルソーター(FACS)などがある。これらおよびその他のアッセイ
に関しては他の文献に記載されており、例えば、ハンプトン(Hampton),R.ら(
1990, 「血清学的方法:実験室マニュアル(Serological Methods : a Laborato
ry Manual)」、APSプレス(APS Press)社、ミネソタ州セントポール)、およ びマドックス(Maddox), DEら、(1983, J Exp Med 158: 1211) などがある。
【0046】 当業者においては多様なラベルおよびコンジュゲーション技術が知られており
、これらを種々の核酸アッセイおよびアミノ酸アッセイに用いることができる。
特定のポリヌクレオチド配列を検出するためのハイブリダイゼーションまたはPC
R用のラベルされたプローブを作出する方法には、オリゴラベリング、ニックト ランスレーション、エンドラベリングまたはラベルしたヌクレオチドを用いたPC
R増幅などが挙げられる。別の方法としては、mRNAプローブを産生する目的で、 ヌクレオチド配列またはその任意の一部をベクター内にクローンすることができ
る。そのようなベクターは当該分野において既知であり、市販されており、また
、それらを用い、適切なRNAポリメラーゼ(例えば、T7、T3またはSP6ならびにラ
ベルしたヌクレオチドなど)を添加することによって、イン・ビトロ(in vitro
)でRNAプローブを合成することができる。
【0047】 これらの手順に関しては、ファルマシア・バイオテク(Pharmacia Biothech)
社(ニュージャージー州ピスカタウェイ)、プロメガ(Promega)社(ウィスコ ンシン州マディスン)およびUSバイオケミカル(US Biochemical)社(オハイオ
州クリーブランド)などの多数のメーカーがキットおよびプロトコールを上市し
ている。適切なレポーター分子またはラベルには、放射性核種、酵素、蛍光剤、
化学発光剤、もしくは色素剤、ならびに基質、補因子、阻害剤、磁性分子などが
挙げられる。そのようなラベルの使用の使用に関しては、米国特許第3,817,837 号;第3,850,752号;第3,939,350号;第3,996,345号;第4,277,437号;第4,275,
149号および第4,366,241号が挙げられる。また、組換えイムノグロブリンは米国
特許第4,816,567号の記載に従って産生することができ、本明細書中に参照とし て取り入れておく。
【0048】 5.タンパク質の精製 異型タンパク質または相同タンパク質をコードしているポリヌクレオチド配列
を用いて形質転換したグラム陽性宿主細胞は、コードされているタンパク質を細
胞培養から発現および回収するのに適した条件下で培養する。本発明のジスルフ
ィド結合イソメラーゼを有する組換えグラム陽性宿主細胞によって産生されたタ
ンパク質は培養培地内に分泌される。別の組換え構成体においては、異型または
相同ポリヌクレオチド配列を可溶性タンパク質の精製を容易にするペプチドドメ
インをコードしているヌクレオチド配列に連結することができる(クロール(Kr
oll), DJら、(1983) DNA Cell Biol 12: 441-53)。
【0049】 精製を可能にするそのようなドメインには、金属キレートペプチド(例えば、
固定化した金属上において精製を行うヒスチジン−トリプトファンモジュールな
ど)(ポラス(Porath),J (1992) Protein Expr Purif 3: 263-281)、固定化 されたイムノグロブリンの精製を行うタンパク質Aドメイン、およびFLAGS伸長 /アフィニティー精製システム(イムネックス(Immunex)社(ワシントン州シ アトル))に使用されるドメインなどが挙げられるが、これに限定されるわけで
はない。精製ドメインと異型タンパク質との間で開裂することができるリンカー
(例えば、ファクターXA(factor XA)またはエンテロキナーゼ(インヴィトロ ジェン(Invitrogen)社(カリフォルニア州サンディエゴ))など)を含むこと
によって精製が容易になる。
【0050】 6.本発明の利用方法 遺伝子操作を行った宿主細胞 本発明は、グラム陽性微生物のDsb1および/またはDsb2をコードしている核酸
を含む遺伝子操作を施された宿主細胞を提供する。ひとつの好ましい実施態様に
おいては、核酸は微生物内に安定的に取り込まれている。別の好ましい実施態様
においては、Dsb1および/またはDsb2は、図1および7にそれぞれ示している核
酸配列を有する。宿主細胞は分泌因子を追加としてコードしている核酸を有して
いることがある。
【0051】 好ましい実施態様においては、宿主細胞に遺伝子操作を行い、所望するタンパ
ク質またはペプチドを産生させる。好ましい実施態様においては、宿主細胞はバ
チルス(Bacillus)属である。別の好ましい実施態様においては、宿主細胞は枯
草菌(B. subtilis)である。
【0052】 また別の好ましい実施態様においては、宿主細胞に遺伝子操作を行い、グラム
陽性Dsb1またはDsb2を産生させる。
【0053】 ポリヌクレオチド 枯草菌(B. subtilis)のDsb1ポリヌクレオチドもしくはDsb2ポリヌクレオチ ド、またはそれらの任意の一部は、ハイブリダイゼーション手法およびPCR技術 によるグラム陽性微生物のポリヌクレオチドのホモログの存在を検出するための
基礎を提供する。
【0054】 従って、本発明をひとつの面からみると、核酸のハイブリダイゼーション、な
らびにゲノム性配列およびcDNA配列を含むその他のグラム陽性微生物のポリヌク
レオチド配列を検出することができる枯草菌(B. subtilis)のDsb1またはDsb2 由来のPCRプローブを提供する。
【0055】
【実施例】
【0056】
【実施例1】 ゲノムライブラリーの調製 以下の実施例は、バチルス(Bacillus)属のゲノムライブラリーを調製する方
法を示すものである。
【0057】 バチルス(Bacillus)属の細胞由来のゲノム性DNAは、「分子生物学における 最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」(アウスベル
(Ausbel)ら編、ジョン・ウィレー&サンズ(John Wiley & Sons)社、1987年 、第2章4.1)の教示に従って調製した。概説すると、飽和液体培地から回収し たバチルス(Bacillus)属の細胞を溶解し、プロテイナーゼKを用いた消化によ
ってタンパク質を除去した。CTABを用いた選択的沈澱によって細胞壁残査、多糖
類、および残っているタンパク質を除去し、得られた上清からイソプロパノール
沈澱によってゲノム性DNAを回収した。特に精製されたゲノム性DNAを所望する場
合には、塩化セシウムの濃度勾配上でバチルス(Bacillus)属のゲノム性DNAを 精製する過程を追加した。
【0058】 精製されたゲノム性DNAが得られた後、DNAをSau3Aで切断した。Sau3AはGAT
Cからなる4塩基対を認識し、いくつかの簡便なλファージベクターおよびコス
ミドベクターに適合する断片を生成する。DNAを部分切断し、ランダム断片が得 られる確率を上げた。
【0059】 ベクターにクローニングする前に、部分切断したバチルス(Bacillus)属のゲ
ノム性DNAを1%アガロースゲル上での分子ふるいにかけた。別の方法としては 、ショ糖濃度勾配上での分子ふるいを用いることができる。分子ふるい段階によ
って得られたゲノム性DNAは、アガロースを除去し、宿主細胞での使用に適した クローニングベクター中に連結し、宿主細胞内に形質転換した。
【0060】
【実施例2】 グラム陽性微生物のジスルフィド結合イソメラーゼの検出 以下の実施例は、グラム陽性微生物のDsb1またはDsb2の検出について記載して
いる。
【0061】 グラム陽性微生物由来のDNAは、「分子生物学における最新プロトコール(Cur
rent Protocols in Molecular Biology)」(第2章または第3章)に記載され ている方法に従って調製した。核酸は、Dsb1またはDsb2由来のプローブまたはプ
ライマーを用いたハイブリダイゼーションおよび/またはPCR増幅を行った。
【0062】 50pmolの核酸、250mCiの[γ32P]アデノシン三リン酸(アマシャム(Amer
sham)社(イリノイ州シカゴ))およびT4ポリヌクレオチドキナーゼ(デュポン
NEN(DuPont NEN)社(マサチューセッツ州ボストン))を混合して核酸プロー ブをラベルした。セファデックスG-25超微粒子カラム(ファルマシア(Pharmaci
a)社)を用いてラベルしたプローブを精製した。それぞれについて10カウン ト/分を含有する部分を使用して、ゲノムまたはcDNAに由来する核酸サンプルの
膜に基づく一般的なハイブリダイゼーション分析を行った。
【0063】 制限エンドヌクレアーゼで切断したDNAサンプルは、0.7%のアガロースゲル上
で分配し、ナイロン膜(ナイトラン・プラス(Nytran Plus)、シュレイカー& シュエル(Schleicher & Schuell)社(ニューハンプシャー州ダーハム))上に
移した。ハイブリダイゼーションは40℃で16時間行った。非特異的シグナルを除
去する目的で、ストリンジェント条件を0.1×クエン酸ナトリウム加生理食塩水 および0.5%ドデシル硫酸ナトリウムまで上昇させ、室温でブロットを連続的に 洗浄した。ブロットをフィルムに数時間照射し、フィルムを現像し、ハイブリダ
イゼーションパターンを視覚的に比較することによって、枯草菌(B. subtilis )のDsb1またはDsb2のポリヌクレオチドホモログを検出した。ホモログについて
確認的に核酸のシークエンシング(配列決定)を行った。核酸のシークエンシン
グ法は当該分野において既知である。酵素を用いた簡便な方法においては、DNA ポリメラーゼクレノー(Klenow)断片、SEQUENASE(USバイオケミカル(US Bioc
hemical)社(オハイオ州クリーブランド))またはTaqポリメラーゼを使用し、
目的のDNA鋳型にアニールしたオリゴヌクレオチドプライマー由来のDNA鎖を伸長
する。
【0064】 当業者においては、本開示を読むことにより、その他の多様な実施例ならびに
上述の記載および実施例の変形が本発明の範ちゅうに属することは明かであり、
そのような実施例または変形は請求の範囲に含まれる。本明細書中に引用してい
る全ての文献および特許はその全体を参照として取り入れておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Dsb1(SEQ ID NO:2)についての核酸(SEQ ID NO:1)配列および推定アミノ酸
配列。
【図2】 大腸菌(E. coli)のジスルフィド結合イソメラーゼ(SEQ ID NO:3)のアミノ
酸配列をDsb1(YOLK)の核酸と共に示したもの。大腸菌(E. coli)のジスルフ ィド結合イソメラーゼの活性に必須であることがわかっている41番、44番、104 番および130番のシステイン残基と等価なシステイン残基図2、3および4に印 を入れている。
【図3】 大腸菌(E. coli)のDSB(SEQ ID NO:3)とそれに対するDsb2(YVGU)(SEQ I
D NO:5)のアミノ酸配列。
【図4】 Dsb1(YOLK)とDsb2(YVGU)のアミノ酸配列。
【図5】 Dsb1(YOLK)に関する親水性プロット図。
【図6】 Dsb2(YVGU)に関する親水性プロット図。
【図7】 Dsb2(SEQ ID NO:5)についての核酸(SEQ ID NO:4)配列および推定アミノ酸配
列。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 21/02 C12R 1:07) C12R 1:07) C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN (72)発明者 コールドウェル,ロバート エム アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94002 ベルモント コンティネンタルズ ウェイ ナンバー1 1056

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Dsb1およびDsb2を含む群から選択されるグラム陽性微生物の
    ジスルフィド結合イソメラーゼの少なくともひとつをコードしている核酸を有す
    る発現ベクターであって、前記Dsb1またはDsb2は、グラム陽性微生物内において
    該Dsb1またはDsb2を過剰発現することができる発現シグナルの制御下にあるよう
    にされていることを特徴とするベクター。
  2. 【請求項2】 該グラム陽性微生物がバチルス(Bacillus)属であることを
    特徴とする請求項1記載の発現ベクター。
  3. 【請求項3】 バチルス(Bacillus)属が枯草菌(B. subtilis)、バチル ス・リケニフォルミス(B. licheniformis)、バチルス・レントゥス(B. lentu
    s)、ブレビス菌(B. brevis)、バチルス・ステアロサーモフィルス(B. stear
    othermophilus)、バチルス・アルカロフィルス(B. alkalophilus)、バチルス
    ・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルス・コアグランス
    (B. coagulans)、バチルス・サーキュランス(B. circulans)、バチルス・ラ
    ウトゥス(B. lautus)およびバチルス・スリンギエンシス(B. thulingiensis )を含む群から選択されることを特徴とする請求項2記載の発現ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の発現ベクターを有するグラム陽性宿主細胞。
  5. 【請求項5】 宿主細胞がバチルス(Bacillus)属であることを特徴とする
    請求項4記載の宿主細胞。
  6. 【請求項6】 バチルス(Bacillus)属が枯草菌(B. subtilis)、バチル ス・リケニフォルミス(B. licheniformis)、バチルス・レントゥス(B. lentu
    s)、ブレビス菌(B. brevis)、バチルス・ステアロサーモフィルス(B. stear
    othermophilus)、バチルス・アルカロフィルス(B. alkalophilus)、バチルス
    ・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルス・コアグランス
    (B. coagulans)、バチルス・サーキュランス(B. circulans)、バチルス・ラ
    ウトゥス(B. lautus)およびバチルス・スリンギエンシス(B. thulingiensis )を含む群から選択されることを特徴とする請求項5記載の宿主細胞。
  7. 【請求項7】 該宿主細胞が異型タンパク質を発現することができることを
    特徴とする請求項5記載の宿主細胞。
  8. 【請求項8】 該異型タンパク質がホルモン、酵素、増殖因子およびサイト
    カインを含む群から選択されることを特徴とする請求項7記載の宿主細胞。
  9. 【請求項9】 該異型タンパク質が酵素であることを特徴とする請求項8記
    載の宿主細胞。
  10. 【請求項10】 該酵素がプロテアーゼ類、カルボヒドラーゼ類、レダクター
    ゼ類およびリパーゼ類;イソメラーゼ類、トランスフェラーゼ類、キナーゼ類お
    よびホスファターゼ類を含む群から選択されることを特徴とする請求項9記載の
    宿主細胞。
  11. 【請求項11】 グラム陽性微生物内においてタンパク質を分泌させる改良
    された方法であって、まず、Dsb1および/またはDsb2をコードしている核酸を含
    むグラム陽性微生物宿主細胞を取得し、このとき、該核酸は、グラム陽性微生物
    内でジスルフィド結合イソメラーゼを発現することができる発現シグナルの制御
    下にあり、該微生物はさらにそのようなタンパク質をコードしている核酸を有し
    ているようにし、;次に、該ジスルフィド結合イソメラーゼの発現、および該タ
    ンパク質の発現ならびに分泌に適した条件下において該微生物を培養する、各工
    程を含む方法。
  12. 【請求項12】 該タンパク質が該宿主細胞に対して相同であることを特徴
    とする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 該タンパク質が該宿主細胞に対して異型であることを特徴
    とする請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 該グラム陽性微生物がバチルス(Bacillus)属であること
    を特徴とする請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 バチルス(Bacillus)属が枯草菌(B. subtilis)、バチ ルス・リケニフォルミス(B. licheniformis)、バチルス・レントゥス(B. len
    tus)、ブレビス菌(B. brevis)、バチルス・ステアロサーモフィルス(B. ste
    arothermophilus)、バチルス・アルカロフィルス(B. alkalophilus)、バチル
    ス・アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルス・コアグラン
    ス(B. coagulans)、バチルス・サーキュランス(B. circulans)、バチルス・
    ラウトゥス(B. lautus)およびバチルス・スリンギエンシス(B. thulingiensi
    s)を含む群から選択されることを特徴とする請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 該異型タンパク質がホルモン、酵素、増殖因子およびサイ
    トカインを含む群から選択されることを特徴とする請求項11記載の方法。
  17. 【請求項17】 該異型タンパク質が酵素であることを特徴とする請求項17
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 該酵素がプロテアーゼ類、カルボヒドラーゼ類、レダクタ
    ーゼ類およびリパーゼ類;イソメラーゼ類、トランスフェラーゼ類、キナーゼ類
    およびホスファターゼ類を含む群選択されることを特徴とする請求の範囲第17項
    記載の方法。
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