JP2001509672A - コンビナトリアルライブラリーにおける多様性生成法 - Google Patents

コンビナトリアルライブラリーにおける多様性生成法

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コスミックス モレキュラー バイオロジカルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツンク
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、IIs型制限酵素およびコスミドパッケージングを組合せたファージミド・ディスプレイまたはファージ・ディスプレイを使用して調製された遺伝子バンクおよびその組合せ誘導体;酵素阻害剤、受容体のアゴニストおよびアンタゴニスト、定められた標的に対する競合的結合性を有するペプチド、病気および自己免疫疾患の診断用リガンド、さらに免疫状態を検査する手段、翻訳後変性ペプチド、およびこの技術により生成するリガンドなどを含むリガンドの単離への応用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 コンビナトリアルライブラリーにおける多様性生成法 コンビナトリアルライブラリーおよびファージ・ディスプレイ技術を含むバイ オテクノロジーの進化的方法(PARMLEYおよびSMITH 1988;SCOTTおよびSMITH 199 0;SMITH 1993)は、診断、生体臨床医学および製薬用途において新規なリガン ドを検索するために使用されている(考察、CORTESE 1996年;COLLINS 1997年) 。これらの方法は、変異遺伝子産物の大きな集団から、要求される性質、たとえ ば結合性を有する分子を選択する経験的手法を使用し、自然進化の過程と比較さ れてきた。進化は変異発生、時間をかけた機能性の選択、および自己複製系能力 を含む。特に、自然界の系では組換えを利用して、選択集団中に蓄積された変異 を再集合(reassort)し、指数関数的に変異体の組合せを増加させ、すなわち集団 中の変異の数を増加させる。この後者の方法、いわゆる変異遺伝子内に組換えを 導入することは、初期ファージ・ディスプレイライブラリーの大きさを増加する ために、使用されていたが、近年になって、バイオテクノロジーの進化的方法と して、応用されてきている(たとえば、WATERHOUSE 1993;TSURUSHITA 1996;SOD OYER 1994;FISCH 1996)。STEMMER 1994a,1994bおよび1995の教示によれば、D NA分子集団内での組換えは、PCR反応を進めるために使用されるプライマー オリゴヌクレオチド配列を使用し(1994a,1994b)またはそれを使用せず(STEM MER 1995)に、少量の重複断片混合物のPCR増幅により、インビトロで行うこ とができる。該方法は、組換え部位の重複配列の高い相同性に依拠しているから 、完全にランダムな(高度に変異された)配列内での組換えには応用できない。 しかし、STEMMER 1994bおよびCRAMERI 1996aでは、分子的進化におけるインビト ロ組換えの有用性が証明され、CRAMERI 1996bでは、また、ファージ・ディスプ レイを組合わせた方法が、低変異密度(約0.5〜1%の塩基が該方法で変異さ れた)領域に制限されるけれども、これを使用することが証明されている。この 文献には、「既存の変異法より優れる組換えの利点は、分子進化の回数を増加さ せることにあるようである」と記載されている(STEMMER 1994b)。本発明者は、 これは、既存の突然変異体構造中に塩基変化を導入する突然変異誘発によって作 り出される変異体の数は付加的、すなわち直線的に増加する関数であるのに対し て、突然変異誘発された変異体間の組換えを使用す ると、変異体の初期数の指数関数として新規な変異体が作り出されるという自明 の事実によることを指摘しておく。古典的なファージ・ディスプレイライブラリ ーは、したがって、新規変異体の生成において大きな短所を有する。たとえば、 オクタペプチド配列の可能性のある変異体全てを包括しようとすると、208= 2.56×1010の異なった変異体が必要である。 MARKS 1992には、コンビナトリアルライブラリー中で高い特異性を発生させる 場合、たとえばファージ・ディスプレイライブラリーにディスプレイされた免疫 グロブリンの軽鎖および重鎖を再混合(reshuffle)した形態で、高い特異性と結 合定数を有する抗体を得る場合、における組換えの重要性が記載されている。こ れらの著者は両鎖がともに不均質である集団中で、軽鎖および重鎖の全ての混合 (shuffling)が、たとえば組換えを可能とするベクターによって、いかにして 達成されるかを教示していない。重鎖および軽鎖が次々と選択された。すなわち 一定な軽鎖の存在下に不均質な重鎖集団から最良の重鎖を選択し、次いで新規な ライブラリーを調製して、先に選択された最良の重鎖と組合せて、最良の軽鎖が 選択された。コンセンサス突然変異ライブラリー、インビボ突然変異誘発、誤っ た結果を生じやすいPCRおよび鎖混合(shuffling)を含めて、現在使用され ている、かなり時間がかかる連続的最適化方法は、COLLINS 1997の図5および6 に要約されている。 ファージおよびファージ・ディスプレイライブラリーの一般的な背景 遺伝子ライブラリーは極めて多数(106〜1010)の変異体を含有して作られ る。変異体遺伝子セグメントはフィラメントバクテリオファージ(たとえばM1 3、fdまたはf1)の外殻タンパク遺伝子と融合し、該融合遺伝子は該ファー ジのゲノムまたはファージミドのゲノム中に挿入される。ファージミドとは、フ ィラメントバクテリオファージのパッケージングおよび複製開始点を含むプラス ミドであると定義されている。この後者の性質により、フィラメントファージで 感染した大腸菌宿主株に存在する場合(超感染)、ファージ外殻中へファージミド ゲノムのパッケージングが可能となる。ファージまたはファージミドのいずれで あっても、産生されたパッケージされた粒子は、培地中に分泌された粒子表面に 融合タンパクをディスプレイする。このようなパッケージされた粒子は新規な宿 主細菌中にそのゲノムを 移入することができ、該宿主細菌中でそれらはそれぞれファージまたはファージ ミドとして増殖し得る。このシステムの特別な性質は、通常、単一の変異体ファ ージ/ファージミドにより感染した個々の細胞でパッケージングが行われるから 、増殖により得られた粒子は、該粒子表面でディスプレイされた特定の変異体を コードする遺伝子を含むという事実にある。ディスプレイされた変異体タンパク の特定の性質、たとえば表面に固定化された特定の標的分子との結合性、によっ て要求される性質を示すクローンを、その親和性により数回選択し、次いでこの 富化されたクローンを増幅することにより、これらの性質を有する、少数の異な ったクローンを単離することができる。これらの変異体の一次構造は、次いで変 異体遺伝子の高度突然変異セグメントを配列決定して、迅速に解明され得る。 コンビナトリアルライブラリー作成の効率 この技術の可能性を制限するいくつかの要因が存在する。第1の要因は、初期 ライブラリー中に生成され得る変異体の数と多様性である。ほとんどのライブラ リーは、結合したDNA調製物を電気穿孔により大腸菌中へ形質転換して作成さ れる。これは結合ファージDNA1マイクログラム当たり、組換え体約0.1〜 1×106個の効率である。報告されている最も高いクローニング効率(挿入D NA1マイクログラム当たり、組換え体107個)は、特別なラムダベクターを 使用し、その中へ単一フィラメントファージベクターをフィラメントファージ複 製/パッケージング開始点の複製によって包み込まれた(bracketted)特別なクロ ーニング部位に挿入して得られたものである(AMBERG 1993;HOGREFE 1993a+b)。 このDNA構築物は、インビトロラムダパッケージング混合物中でラムダバクテ リオファージ外殻中へパッケージングした後、大腸菌宿主中へ効率的に導入され る。このようなハイブリッドファージミド担持株をM13・ヘルパーファージに て感染すると、フィラメントファージ外殻につめ込まれた挿入物の切り出しおよ び分泌が可能となる。AMBERG 1993またはHOGREFE 1993a+bのいずれも、この手法 中で組換えを導入するために、該方法をどのように使用するかを教示していない 。彼らは、インビトロ・パッケージングのための基質として使用される鎖状体の 構築中に、IIs型制限エンドヌクレアーゼを使用すると、効率が改善されると述 べているけれども、実施例は示されず、また、その後の5年間に文献にもなんら 実施例が表れてきていない。本 発明に記述される手法もまた、インビトロラムダパッケージングの高い効率を利 用しているが、各構築物へファージミドの多数の複製物(いわゆる8個)を挿入 したコスミドベクター(8)を使用することによってクローニングベクターの能 力を最大化している。この手法の驚くべき革新的な面の一つは、大きな超可変ラ イブラリーを新生(de novo)合成するための多数のプロトコールの発見にある。 ファージミド/コスミドベクターが、同じ方向に配向されたハイブリッド鎖状体 中に強制的に組み込まれる点で、一つのタイプは、特に効率的である。この特徴 を確保しないプロトコールの変形例はいずれも効率的に作用しない。 IIs型制限エンドヌクレアーゼの使用 SZYBALSKI 1991には、IIs型制限エンドヌクレアーゼの新規な応用の多数が教 示されている。これらはDNAの正確なトリミング(trimming)、クローン化DN Aの回収、遺伝子組立て、一般的制限酵素としての使用、単鎖DNAの開裂、点 突然変異の検出、タンデム増幅、増幅反応のプリンティングおよびメチル化塩基 の位置決定を含む。これらは高度に変異した領域、たとえばコンビナトリアルラ イブラリー、中で組換えを行う際に、このような酵素をいかに使用するかについ て教示していない。 引例一覧表 本発明の第1の実施形態は、遺伝子バンクに関し、該遺伝子は2本鎖DNA配 列を含み、その鎖の1つは下記式で示される。 ここで、n,a,b,およびjは整数、および n>3、a>1、b>3およびj>1である。 ここで、Xn+1...Xn+a+bは超可変領域配列であり、また、B,X,ZおよびQ はアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示す。 (i)ZはGまたはTを示し、そのG:T比は約1:1であり、および/または (ii)ZはCまたはTを示し、そのC:T比は約1:1であり、および/また は (iii)ZはAまたはGを示し、そのA:G比は約1:1であり、および/ま たは (iv)ZはAまたはCを示し、そのA:C比は約1:1であり、ここで、 部分配列B1...Bnおよび/またはQn+a+b+1...Qn+a+b+jは制限酵素の認識部位 を示し、また、該認識部位は、開裂部位が開裂時にZで示される2塩基を含む付 着端を生成するように方向付けられている。 上記したように、この配列をIIs型制限酵素により制限切断し、次いで再結合 すると、開裂部位の5’および3’に位置する超可変領域が組換えられる。これ は、本発明者が「コスミックス・プレキシング」と呼ぶ方法論の本質である。制 限酵素による開裂時に生成するフラグメントは、正しい配向(「ヘッド・ツー・ テイル」に再結合することが、この方法では必須である。ここで、Z配列は4種 のライブラリー((i)〜(iv))から選ばれ、これを確実にし(下記参照)、なお も、開裂部位に可能なアミノ酸全てをコードさせることができる。この正しい配 向が確保されないと、正しく再構成された融合タンパク遺伝子の割合を著しく減 少させ、ラムダ・パッケージング抽出物にインビトロでパッケージされ得る分子 の割合を減少させ(これはcos部位の正しい配向を必要とする)、さらにコスミ ド鎖状体からインビボで切り出し得るファージミド複製物の割合を減少(切り出 しは連続的ファージ複製開始点の正しい方向付けを必要とする)させることとな るであろう。 正しい配向 正しい配向 誤つた配向(ヘッド・ツー・ヘッド結合) 前段で述べた誤った配向(ヘッド・ツー・ヘッド)から生じる問題を防ぐには 、請求の範囲に記載される4種の遺伝子ライブラリーは、コスミックス・プレキ シング中、分離した状態でなければならない。実際に、組換え体を形成する点で は、該ライブラリーは互いに組換えできない、別個の16セットとして作用する 。4種のライブラリーは別々に保持され、各セットは4つの可能性ある付着端を 含む。たとえばZ=GまたはTであるライブラリー(i)は下記配向を含む。 誤った配向の問題は、異なったライブラリーを混合する際に発生するであろう 。たとえば、ACライブラリー(iv)は、ライブラリー(i)で生成する付着端 のそれぞれと誤った配向で対合し得るAA,AC,CA,およびCC配列を含む であろう。 本発明の具体的な実施形態は、部分配列B1...BnまたはQn+a+b+1...Qn+a+b +j が制限酵素の認識部位を示し、また、該認識部位は、開裂部位が開裂時にZで 示される2塩基を含む付着端を生成するように配向されている遺伝子バンクに関 する。 さらに、具体的な実施形態は、付着端がZで示される2つの塩基によって形成 される2bp単鎖末端である遺伝子バンクに関する。 さらに、具体的な実施形態は、各遺伝子がディスプレイベクター、特にM13 ファージまたはM13様ファージとして、またはファージミドとして提供される 遺伝 子バンクに関する。 本発明の他の実施形態は、遺伝子バンクが下記特徴を有する、本発明の4種の 遺伝子バンクのセットに関する。 第1遺伝子バンク:ZはGまたはTを示し、優先的にそのG:T比は約1:1で あり、 第2遺伝子バンク:ZはCまたはTを示し、優先的にそのC:T比は約1:1で あり、 第3遺伝子バンク:ZはAまたはGを示し、優先的にそのA:G比は約1:1で あり、 第4遺伝子バンク:ZはAまたはCを示し、優先的にそのA:C比は約1:1で ある。 本発明の具体的な実施形態は、各遺伝子がディスプレイベクター、特にM13 ファージまたはM13様ファージとして、またはファージミドとして提供される 4種の遺伝子バンクのセットに関する。 本発明の別な実施形態は、上記遺伝子が2本鎖DNA配列を含み、その鎖の1 つが下記式で示される遺伝子バンクに関する。 ここで、n,a,b,およびjは整数、および n>3、a>1、b>3およびi>1である。 ここで、Xn+1...Xn+a+bは超可変配列であり、また、B,X,ZおよびQはア デニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示し、ここで 、Zn+a+1およびZn+a+2を含む4セットのオリゴヌクレオチド配列は、優先的に (i):(ii):(iii):(iv)比が約1:1:2:2であり、該4セットは下記特徴 を有する。 第1セット:Zn+a+1はGを示し、Zn+a+2もGを示し、 第2セット:Zn+a+1はCを示し、Zn+a+2はTを示し、 第3セット:Zn+a+1はAを示し、Zn+a+2はAまたはCを示し、優先的にそのA :C比は約1:1であり、また 第4セット:Zn+a+1はTを示し、Zn+a+2はCまたはGを示し、優先的にそのC :G比は約1:1であり、 および、ここで部分配列B1...Bnおよび/またはQn+a+b+1...Qn+a+b+jが制限 酵素の認識部位を示し、ここで該認識部位は、開裂部位が開裂時にZで示される 2塩基を含む付着端を生成するように配向されている。 本発明の具体的な実施形態は、4セットのオリゴヌクレオチド配列が、(i): (ii):(iii):(iv)比が(0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1)であり、ただ し、該セットの少なくとも1つが存在する遺伝子バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、部分配列B1...Bnおよび/またはQn +a+b+1 ...Qn+a+b+jが制限酵素の認識部位を示し、また、ここで該認識部位は、 開裂部位が開裂時にZで示される2塩基を含む付着端を生成するように配向され ている遺伝子バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、付着端がZで示される2つの塩基で形 成される2bp単鎖末端である遺伝子バンクに関する。 本発明の他の実施形態は、遺伝子が2本鎖DNA配列を含み、その鎖の1つが 下記式で示される遺伝子バンクである。 ここで、n,a,b,およびjは整数、および n>3、a>1、b>3およびj>1であり、 ここで、Xn+1...Xn+a+bは超可変領域配列であり、また、B,X,ZおよびQ はアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示し、お よび、ここで、 Xn+a,Zn+a+1およびZn+a+2を含む、下記6セットのオリゴヌクレオチド配列 は、優先的に、(i):(ii):(iii):(iv):(v):(vi)比が約3:4:3:4:4 :1であり、6セットは下記特徴を有する。 第1セット:Xn+aはA、Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約1: 1:1であり、またはXn+aはC、Gおよび/またはTを示し、優先的にその比 は約1:1:1であり、Zn+a+1はGを示し、かつZn+a+2はGを示す。 第2セット:Xn+aはA、C、Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、Zn+a+1はCを示し、かつZn+a+2はTを示す。 第3セット:Xn+aはA,Cおよび/またはGを示し、優先的にその比は約1: 1:1であり、Zn+a+1はAを示し、かつZn+a+2はAを示す。 第4セット:Xn+aはA、C、Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、Zn+a+1はAを示し、かつZn+a+2はCを示す。 第5セット:Xn+aはA、C、Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、Zn+a+1はTを示し、かつZn+a+2はCを示す。 第6セット:Xn+aはAを示し、Zn+a+1はTを示し、かつZn+a+2はGを示す。 「単管」法 課題 別々なライブラリーを使用しないで、コスミックス・プレキシングを可能とす る方法が開発されるべきである。これは先に述べた4種の別々なライブラリーの スクリーニングに伴う、操作を軽減するという利点を有する。これは時間と材料 の両方を節約するであろう。これは本発明の2つの別々な態様において達成され る。 解決法 上述した配列、すなわちZZ内でIIs型制限により生成する付着端内でのヌク レオチドの組合せを選択することは可能である。その中で、全クローンは単一の ライブラリーに存在し、結合中に誤った配向が生じる可能性、およびこれに関連 した効率の損失をなくすことができる。同時に、生成され得るが互いに作用(組 換え)できない異なった付着端の数で定義されるサブセットの数は、該方法の前 記態様における16セットから6セットに減少される。 配列の設計 ZZで生成し得る、2bp単鎖付着端配列の組合せは、理論的には下記の通り である。 これらのうち、逆対称軸を有する配列(パリンドローム:AT,TA,GC, CG)は両方向において対合し得るから、上記した理由によりコスミックス・プ レキシングライブラリーから削除されるべきである。残りの12配列は、実際に は相補的対(たとえば、CC+GG,AA+TT,CA+TG)の6セットであ る。各対(全部で6)から1つのパートナーを選択することにより、正しい「ヘ ッド・ツー・テイル」方向にのみ対合し得る1セットの付着端が生成される。配 列の実際の選択には、ZZはコドンの第2および第3位にて選択されることを仮 定して、コドン使用頻度を考慮する。1つまたは2つのコドンによりコードされ るアミノ酸は確定的(determining)である(1つのコドン、メチオニン(TG) およびトリプトファン(GG));パリンドローム配列の削除後も、アスパラギン 酸(Asp)、アスパラギン(Asn)、システイン(Cys)、ヒスチジン(His )およびチロシン(Tyr)をコードする単一のコドンのみが得られる。Asp 、Asn、HisおよびTyrをコードするには、AC配列が必要である。AC の選択には、相補的配列G Tを避けなければならないという欠点がある。これはCysをコードする唯一の 可能性である。しかしながら、超可変配列内にCysを含めることは、周囲の酸 化還元ポテンシャルによっては、誤った折り畳みや2量会合体生成の問題をしば しば引き起こす。したがって、Cysコドンを削除したセットを作るように決定 されたが、これはサイクリックペプチドライブラリー形成を含めた、多くの用途 に大いに有効であろう。配列AAが、グルタミン酸(Glu)、グルタミン(Gl n)およびリジン(Lys)をコードするために選択されるなら、これらも停止 コドン、TAAを生成するから、TTは削除されなければならない。この結果、 TCもフェニルアラニン(Phe)およびイソロイシン(Ile)をコードでき るように含まれていなければならないことになる。他のGGコドンがアルギニン (Arg)およびグリシン(Gly)をコードするから、相補的GAの削除は、 重要でない。次いで、アラニン(Ala)、プロリン(Pro)、セリン(Ser) およびスレオニン(Thr)はCT含有コドンによってコードされ得るから、C Cの削除は重要でない。これが、下記の「組合せA」で示されるZZ配列の選択 に対する根拠である。 完全を期すためには、2重のAAを取り去り、その結果、TTを含む場合、G lu,GlnおよびLysをコードするためにはAGを含まなければならない。 AlaおよびProをコードするためには、CT(組合わせB)またはCA(組 合わせC)のいずれかを含まなければならない。これは相補的対として、AGお よびCT(組合わせB)、またはCAおよびTG(組合わせC)を含むこととなる 。したがって組合わせBおよびCは、この問題の充分な解決策を示していない。 選択された配列を太文字で示す。相補的対は互いに隣接している。 表1:遺伝子コード;組合わせAにおいて使用するXZZコドンの選択は太文字 で示す。表2:アミノ酸頻度;全コドンについて、選択された組合わせA(上記)と自然 頻度とを比較する。 組合わせAにおける4個のオリゴヌクレオチドのセットの作成 遺伝子ライブラリーは、組合わせAの要件に従って、Xn+an+a+1n+a+2が 下記に示されるヌクレオチドの4セットを作成して得られる。 i) NGG ii) NCT iii) NA(AまたはC) iv) NT(CまたはG) ここでNはC、G、AまたはTである。 これらのオリゴヌクレオチドの合成後、それらは単管・コスミックス・プレキ シング遺伝子ライブラリーを得るために結合され得る。その際、表2に示される 相対的コドン頻度を得るためには、i)〜iv)の遺伝子ライブラリーは最終混合 物中、それぞれ1:1:2:2の比で存在する。上記説明したように、この混合 物は2bp単鎖付着端ZZを有する、IIs型制限酵素開裂断片の再結合において 、常に正しい配向を与えるであろう。 別法:組合わせAに適合する6個のオリゴヌクレオチドのセット 遺伝子ライブラリーは、停止コドンおよびシステインコドンの両方が削除され 、他のアミノ酸のそれぞれは単一コドンで示さる、組合わせAの変形によって作 成され得る。ここで、Xn+an+a+1n+a+2は下記の通りである。 i) (A、GまたはT)GGまたは(C、GまたはT)GG ii) NCT iii)(A、GまたはC)AA iv) NAC v) NTC vi) ATG これらのオリゴヌクレオチドの合成後、それらは単管・コスミックス・プレキ シング遺伝子ライブラリーを得るために結合され得る。その際、各アミノ酸の等 モル コドン頻度を得るためには、i)〜vi)の遺伝子ライブラリーは最終混合物中、 それぞれ3:4:3:4:4:1の比で存在する。上記説明したように、この混 合物は2bp単鎖付着端ZZを有する、IIs型制限酵素開裂断片の再結合におい て、常に正しい配向を与える。 さらに、先のセットのように、この単管ライブラリーは、コスミックス・プレ キシング中に互いに組換えできない6個のサブセットを示す。 コスミックス・プレキシング組み換え中に作成された中心アミノ酸コドンの検討 組換え部位のアミノ酸は5’超可変セグメントにより決定される。この位置に 示されるアミノ酸のセットは、表2に示される各サブセットについて定義される 。 「代表的」ライブラリーに必要なクローンの数の検討 ‘n’個のアミノ酸を含むランダムペプチドの可能性ある全アミノ酸配列を含 むためには、ライブラリーに必要であるクローンの最低数は、20n個、すなわ ち、n=9であると、209=5.12×1011個である。事実、約95%の信 頼限界にて、この値はサンプリングの統計値、すなわち約1.5×1012個を与 えるにはおよそ3倍高くなければならない。実際には、この値は、たとえば偏向 (biased)コドン表示と同様に、該ライブラリーを生成するために使用されるオ リゴヌクレオチドの非ランダム合成のためにさらに高くなるであろう(詳細な議 論は、Collins 1997年を参照)。 コスミックス・プレキシングにより生成する組換えクローンの数の検討 コスミックス・プレキシング戦略は、初期選択実験ではクローン集団が、変異 したセグメント中の一次配列に基づいた構造的要素を含む配列に富むであろうと の考えに基づく。たとえ最適配列が、初期ライブラリーの限られた大きさにより 課せられた制限により、存在しないとしても、コスミックス・プレキシングは、 多数の新規組換え体を提供して、そのような配列を見出す可能性を増加するであ ろう。ここ で、変異したセクションの5’一および3’−「半分」は、たとえば実施例に記 載される超可変ノナペプチドライブラリーにおいて、再集合(reassorted)され る。アミノ末端近位の5個のアミノ酸をコードする配列は、カルボキシ末端近位 の4個のアミノ酸をコードする配列で組換えられる。これらの付着端により本質 的には組み換えは、定義されたサブセットに限られるから、生成した組換え体の 実際の数は、完全にランダムな組換えにより得られたものよりも少ない。なお、 1つのサブセットは他のサブセットのいずれとも組換えを行うことができない。 記載された初期4本管プロトコールでは、4つのサブセットを含む4種の別々 なライブラリーをそれぞれ、下記のように使用する。 ランダム組換えは、Nクローンのセットでは、N2が超可変セグメント内にコ ードされ得る変異体の理論的数(20n、上記参照)以下であると仮定すると、 N2個の組換え体を生成するであろう。さもなくば、それは20nに近くなるであ ろう。 4本試験管プロトコールでは、16サブセットが作成され、それぞれは組換え を行い得るプールを意味する。もし全ライブラリーがNクローンからなるならば 、16サブセットのそれぞれに形成され得る新規な組換え体の数は、(N/16 )2である。全16サブセットを合計すると、生成されうる組換え体の数は、こ こでも、N2/16は超可変セグメント内でコードされ得る変異体の理論的数( 20n、上記参照)以下であると仮定すると、16×(N/16)2=N2/16 であり、さもなくば、それは20nに近くなるであろう。 単管プロトコールでは、6サブセットのみが作成され、それぞれは組換えを行 い得るプールを意味する。もし全ライブラリーがNクローンからなるならば、6 サブセットのそれぞれに形成され得る新規な組換え体の数は、(N/6)2であ る。全6サブセットを合計すると、生成され得る組換え体の数は、ここでも、N2 /6は超可変セグメント内でコードされ得る変異体の理論的数(20n、上記参 照)以下であると仮定すると、6×(N/6)2=N2/6であり、さもなくば、 それは20nに近くなるであろう。 したがって、本発明の単管ライブラリーは、該手法における時間および経済の 面のみならず、コスミックス・プレキシングにより導かれる組換えの間に、所与 のクローン数からより大きな多様性を生み出す可能性においても優れることが明 らかで ある。 本発明の具体的な実施形態は、オリゴヌクレオチド配列の6セットの比、(i) :(ii):(iii):(iv):(v):(vi)が(0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1): (0〜1):(0〜1)であり、但し、該セットの少なくとも1つが存在する遺伝子 バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、各遺伝子がディスプレイベクターとし て、特にM13ファージまたはM13様ファージとして、またはファージミドと して提供される遺伝子バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、2本鎖DNA配列がディスプレイされ るペプチドまたはタンパクをコードするDNA領域(fusB)を含む遺伝子バ ンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、n=j=6、a=14およびb=16 であることを特徴とする遺伝子バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、制限酵素がIIs型制限酵素である遺伝 子バンクに関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、遺伝子が下記特徴を有する遺伝子バン クに関する。 (a)部分配列B1...Bnは制限酵素BpmIの認識部位(CTGGAG)であ り、部分配列Qn+a+b+1...Qn+a+b+jは逆位BsgIの認識部位(CTGCAC )であり、または (b)部分配列B1...Bnは制限酵素BsgIの認識部位(GTGCAG)であ り、部分配列Qn+a+b+1...Qn+a+b+jは逆位BpmIの認識部位(CTCCAG )である。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、超可変配列Xn+1...Xn+a+bがNNB またはNNKを含むことを特徴とする遺伝子バンクに関する。ここで、 N=アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)、 B=シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)、および K=グアニン(G)またはチミン(T)である。 本発明の他の実施形態は、図6に示される配列を有するファージミドpROC OS4/7に関する。 本発明のさらに他の実施形態は、図7に示される配列を有するファージミドp ROCOS5/3に関する。 本発明の他の実施形態は、大きなファージ・ディスプレイライブラリーまたは ファージミド・ディスプレイライブラリーを生産する方法に関する。これらは任 意に、パッケージされた組換えディスプレイベクターを含むか、またはこれらか らなる。ここで、組換えは制限酵素(切断(B)酵素、図3の矢印)の開裂部位 で行われ、かつ、ここで、下記工程を有する。 (a)〜(b)本発明のM13ファージまたはM13様ファージからなるか、あ るいはファージミドからなるディスプレイベクター集団を含む大腸菌細胞から調 製された2本鎖DNA;コスミドベクター:切断(B)のための制限酵素および 切断(A)のための制限酵素を選択し、その際、 (i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプレイされる タンパクをコードする領域で、ディスプレイベクターを開裂し(図3、矢印)、ま た非反復、非対称付着端を生成し、ここで各付着端はZで示される2つの塩基に より形成された2bp単鎖末端であり、 (ii)切断(A)酵素は、ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂 し、開裂時、切断(B)から生じたものとは異なる非反復、非対称付着端(fu sA)を生成し、 (c)該ディスプレイベクターを第1制限酵素で開裂し、 (d)該ディスプレイベクターおよびコスミドベクターは第2制限酵素で開裂し 、 (e)該開裂したディスプレイベクターを開裂したコスミドベクターと結合して 、 鎖状体を形成し、 (f)該結合産物をラムダパッケージングに付し、大腸菌宿主へ形質導入し、 (g)所望であれば、結合されたディスプレイベクター内に存在する遺伝子の選 択を行い、 (h)大腸菌宿主へ形質導入されたディスプレイベクターは、M13またはM1 3様ファージの外殼に自律的にパッケージされたファージ・ディスプレイベクタ ーの場合、または、M13型ヘルパーファージで大腸菌宿主を感染してパッケー ジされたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、 (i)該パッケージされたディスプレイベクターを、新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、また、所望であれば、 (j)該継代培養されたディスプレイベクターは、 M13またはM13様ファージの外殼に自律的にパッケージされたファージディ スプレイベクターの場合、 または、M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染してパッケージさ れたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、そして ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリーを形成 する。 本発明の具体的な実施形態は、工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素 は、好ましくはBglI,DraIII,BsgIまたはBpmIから選択される ことを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、切断(B)および(A)において、同 じ制限および/または制限酵素を選択することを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、切断(B)酵素として、および切断( A)酵素として、異なった酵素を使用し(図3)、好ましくは切断(B)酵素とし てBsgIまたはBpmI、切断(A)酵素としてDraIIIを使用することを 特徴とする方法に関する(fdまたはM13複製開始点切断)。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(h)および任意に工程(j)において 、M13K07をM13型ヘルパーファージとして使用することを特徴とする方 法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態はファージミドとコスミドは同じであり、 さらに切断(A)酵素の存在および開裂が任意であり、および/または切断(B )酵素と切断(A)酵素が同じであることを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(i)において感染多重度(MO I)は1以下であることを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、コスミドがfdまたはM13バクテリ オファージ開始点を含む(複製/パッケージング)方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(e)において、ディスプレイベ クターとコスミドベクターのモル比が、3:1〜15:1および好ましくは3: 1〜10:1の範囲内で使用される方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(e)において、ベクター濃度( ディスプレィベクターとコスミドベクターを含む)が100μgDNA/mlよ りも高い方法に関する。 本発明の他の実施形態は、大きなファージ・ディスプレイ伸長ラィブラリーま たはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリーの生産方法に関し、ここで、 長さd塩基のオリゴヌクレオチドカセットが、上記定義した付着端ZZを経由し て、制限部位(切断(B))に挿入され、配列(上記配列)または、その1つの鎖 が下記式で示される2本鎖DNA配列を含む遺伝子となる。 ここで、dは整数および3の倍数であり、好ましくは6〜36の範囲内にあり 、 n、a,bおよびj、およびB,X,ZおよびQは前記請求の範囲のいずれかと 同じ意味を有し、ここで (a)〜(b)本発明のM13ファージまたはM13様ファージからなる、また はファージミドからなるディスプレイベクター集団を含む大腸菌細胞から調製さ れた2本鎖DNA;コスミドベクター;切断(B)のための制限酵素;および切 断(A)のための制限酵素を選択し、その際、 (i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプレイされる タンパクをコードする領域で、ディスプレイベクターを開裂し、非反復、非対称 付着端を生成する。ここで各付着端はZで示される2つの塩基により形成された 2bp単鎖末端であり、 (ii)切断(A)酵素は、ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂 し、開裂時、切断(B)から生じたものとは異なる非反復、非対称付着端を生成 し、 (c1)該ディスプレイベクターを切断(B)制限酵素で切断し、 (c2)DNA力セットをZZ付着端で開裂部位に挿入し、 (d)得られたディスプレイベクターおよびコスミドベクターを切断(A)制限 酵素で開裂し、 (e)該開裂したディスプレイベクターを開裂したコスミドベクターと結合して 、鎖状体を形成し、 (f)該結合産物をラムダパッケージングに付し、大腸菌宿主中へ形質導入し、 DNAカセットを2つの超可変配列(伸長配列)の間に入れ、 (g)所望であれば、結合されたディスプレイベクター内に存在する遺伝子の選 択を行い、 (h)大腸菌宿主へ形質導入されたディスプレイベクターは、M13またはM1 3様ファージの外殻に自律的にパッケージされたファージ・ディスプレイベクタ ーの場合、または、M13型ヘルパーファージで大腸菌宿主を感染してパッケー ジされたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、 (i)該パッケージされたディスプレイベクターを、新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、また、所望であれば、 (j)該継代培養されたディスプレイベクターは、 M13またはM13様ファージの外殼に自律的にパッケージされたファージディ ス プレイベクターの場合、 または、M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染してパッケージさ れたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、そして ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリーを 形成する。 本発明の別な実施形態は、大きな組換えファージ・ディスプレイ伸長ライブラ リーまたはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリーにおける5’−および /または3’−伸長物の再集合(reassortment)方法に関し、これらのライブラ リーは上記した配列を含み、この中で挿入カセットを包み込む(bracketing)開裂 部位ZZの一方または他方、または連続して両方で組換えを行い、ここで、 (a)〜(b)上記定義したように、ディスプレイベクターとして、M13ファ ージまたはM13様ファージからなる、またはファージミドからなるディスプレ イベクター集団を含む大腸菌細胞から調製された2本鎖DNA;コスミドベクタ ー;切断(B)のための制限酵素;および切断(A)のための制限酵素を選択し 、その際、(i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプ レイされるタンパクをコードする領域でディスプレイベクターを開裂し、次のい ずれかの位置にて、選択的に非反復、非対称付着端を生成し、 −伸長およびカセットの5’−結合(上記した結合部位、B1...Bnを認識する 制限酵素による開裂)、または −伸長およびカセットの3’−結合(上記した結合部位、Qn+a+b+1...Qn+a+ b+j または上記した結合部位、Qn+a+d+b+1...Qn+a+d+b+jを認識する制限酵素に よる開裂) ここで、各付着端はZで示される2つの塩基により形成される2bp単鎖末端 であり、 (ii)切断(A)酵素はディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂し 、開裂時に、切断(B)から生じたものと異なった非反復、非対称付着端を生じ 、 (b)該ディスプレイベクターを第1制限酵素で開裂し、 (c)該ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを第2制限酵素で開裂し 、 (e)該開裂したディスプレイベクターを開裂したコスミドベクターと結合して 、 鎖状体を形成し、 (f)該結合産物をラムダパッケージングに付し、大腸菌宿主へ形質導入し、 (g)所望であれば、結合されたディスプレイベクター内に存在する遺伝子の選 択を行い、 (h)大腸菌宿主へ形質導入されたディスプレイベクターは、M13またはM1 3様ファージの外殼に自律的にパッケージされたファージ・ディスプレイベクタ ーの場合、または、M13型ヘルパーバクテリオファージで大腸菌宿主を感染し てパッケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であ り、 (i)該パッケージされたディスプレイベクターを、新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、また、所望であれば、 (j)該継代培養されたディスプレイベクターは、 M13またはM13様ファージの外殻に自律的にパッケージされたファージディ スプレイベクターの場合、 または、M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染してパッケージさ れたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、そして ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリーを形成 する。 本発明の具体的な実施形態は、工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素 が好ましくはBglI,DraIII,BsgIまたはBpmIから選択されるこ とを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、切断(i)および(ii)において、同 じ制限部位を選択することを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、切断(B)酵素および切断(A)酵素 として、異なった酵素を使用し、好ましくは切断(B)酵素としてBsgIまた はBpmI、および切断(A)酵素としてDraIIIを使用する(fdまたはM 13複製開始点を切断する)ことを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(h)において、および任意に工 程(j)において、M13K07をM13型ヘルパーファージとして使用するこ とを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(g)において、抗生物質耐性遺 伝子の存在により選択を行うことを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(i)において、感染多重性(M OI)が1以下であることを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、コスミドがfdまたはM13バクテリ オファージ開始点を含む方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(e)において、ディスプレイベ クターとコスミドベクターのモル比が3:1〜15:1、および好ましくは3: 1〜10:1の範囲内で使用される方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(e)において、(ディスプレイ ベクターおよびコスミドベクターを含む)ベクター濃度が100μgDNA/m lより高い方法に関する。 本発明の他の実施形態は、大きなファージ・ディスプレイライブラリーまたは ファージミド・ディスプレイライブラリーの新規(de nove)製造方法に関し、こ れらのライブラリーは上記したDNA配列を含み、また上記した方法によって組 換えを行うことが可能であり、該組換えは上記したDNA配列内で行い、ここで 、 a)ディスプレイベクターは、M13ファージまたはM13様ファージからなる か、またはファージミド・ディスプレイベクターからなり、これらはバクテリオ ファージ複製開始点、任意な選択マーカー、好ましくは抗生物質耐性、ラムダバ クテリオファージcos部位および「スタッファー」遺伝子(図5右上)を含み 、上記した酵素のいずれとも異なるIIs型制限酵素の2つの結合部位を含み(切断 (B)および切断(A))、該2つの部位は異なる方向に向けられ、開裂時に生成 する付着端は 非対称であり、2つの部位で互いに異なり、および b)PCR生成断片は、上記配列の1つの部分を含み、超可変配列、好ましくは 本発明のXn+1...Xn+an+a+1n+a+2n+a+3..Xn+a+bを含み、(a)で定義 される同じIIs型制限酵素結合部位によって、包み込まれ(bracketted)、しかし 、この場合、両者は、超可変配列へ向けて内方向へ配向され(図5、左側)、開裂 時、この制限酵素によって、2つの非対称の、互いに異なった単鎖末端を生成し 、第1末端(図5のa')は(a)の大きなベクター断片に生成する末端の1つ (図5のa)に相補的であり、第2末端(図5のb')は(a)の大きなベクタ ー断片に生成する他の末端(図5のb)に相補的であり、 c)活性IIs型制限酵素を依然として含む2つの開裂反応系(a)および(b) を、およそ等モル比にて互いに混合し、DNAリガーゼの存在下に結合し; 制限酵素結合部位を含む断片は常に除去され(「スタッファー」断片およびPCR 産物の外側末端)、一方、 他の2つの成分、いわゆる大きなベクター断片および挿入配列(PCR反応の中 央断片)を作用させ、下記のものを形成し、 A)結合を>100μgDNA/mlで行うなら、鎖状体ハイブリッド(図5)、 または B)結合を<または=40μgDNA/mlで行うなら、環状ハイブリッド d1)プロトコールA)の場合、該DNAをラムダ粒子内にパッケージし、大腸 菌宿主へ形質導入し、 d2)プロトコールB)の場合、該DNAを大腸菌宿主へ形質導入し、 (e)所望であれば、結合されたディスプレイベクター内に存在する遺伝子の選 択を行い、 (f)大腸菌宿主へ形質導入されたディスプレイベクターは、M13またはM1 3様ファージの外殻に自律的にパッケージされたファージ・ディスプレイベクタ ーの 場合、または、M13型ヘルパーバクテリオファージで大腸菌宿主を感染してパ ッケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、 (g)該パッケージされたディスプレイベクターを、新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、また、所望であれば、 (h)該継代培養されたディスプレイベクターは、 M13またはM13様ファージの外殻に自律的にパッケージされたファージディ スプレイベクターの場合、 または、M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染してパッケージさ れたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)であり、そして ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリーを形成 する。 本発明の具体的な実施形態は、工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素 は、好ましくはBpiI、BsgIまたはBpmIから選択されることを特徴と する方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(f)および任意に工程(h)に おいて、M13K07をM13型ヘルパーファージとして使用することを特徴と する方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(e)において、抗生物質耐性遺 伝子の存在により選択を行うことを特徴とする方法に関する。 さらに、本発明の具体的な実施形態は、工程(g)において感染多重度(MO I)は1以下であることを特徴とする方法に関する。 本発明の他の実施形態は、前記した方法のいずれかによって得られうるパッケ ージされた粒子形態のファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミド ・デ ィスプレイライブラリーに関する。 本発明の他の実施形態は、前記した方法のいずれかによって得られ得る大腸菌 集団に含まれるディスプレイベクター形態のファージ・ディスプレイライブラリ ーまたはファージミド・ディスプレイライブラリーに関する。 本発明の他の実施形態は、上記した遺伝子を特徴とし、また本発明により得ら れ得るファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミドライブラリーに 関し、ここで、先に使用したように、「大きな」との語は106個を超える変異 クローン、優先的には108〜1011個の変異クローンと定義される。 最後に、本発明の他の実施形態は、先に示されたDNA配列によってコードさ れるペプチド配列を含み、先に示されたライブラリーから(原文中、単語抜け) により、定められた標的に対する親和性選択法によって得られ得る、タンパクま たはペプチドに関する。 詳細な説明 本発明は、これまでに得られたものより高い効率を有する、製薬、診断、バイ オテクノロジー、獣医学、農業および生体臨床医学での重要性を有する新規なリ ガンドの選択における、大きな超可変遺伝子バンクを生産する組換えDNA技術 の新規な組合せに関する。 超可変遺伝子バンクの大きさは、このような目的における方法論の有用性を制 限する最も本質的な要因であると目下、見なされている。何故なら、経験的方法 として、それはバンク(超可変遺伝子ライブラリー)に最初に生成する多様性( 異なった変異体の数)によるからである。この伝統的な意見に反して、本発明者 は、ここに提示したように、前もって選択された部分集団から変異体の突然変異 セグメントの可能な組合せを大きな比率で生成する、高効率な方法が開発される と、NXに近い集団中にのみ示される、所望の構造的要素に富んだ集団が生成さ れるであろうと考える。ここで、Nは元の集団の大きさであり、xは組換えられ たセグメントの数 である。 本発明の第1部分は、IIs型制限酵素を使用して、組合せファージ/ファージ ミド・ディスプレィラィブラリーでディスプレイされる領域(ドメイン)可変ペ プチドまたはタンパクをコードする超可変DNA配列内で組合せを行って、(a) 組換え部位で切断を導入し、かつ(b)結合反応のために方向付けられた基質を 生成する、新規な配列に関する。ここで、結合産物は、次いでラムダパッケージ ング混合物にインビトロでパッケージングされた後、高効率で再クローン化され る。全プロトコールでは、いかなる記述された技術よりも高い(結合DNA1μ g当たり108クローンより多い)効率(挿入DNA当たりのクローン)を得る 。 (ベクター)配列とプロトコールの組合せは、いかなる時も最初のライブラリ ーの生産、およびライブラリーまたは選択された部分集団内で増加した多様性を 生成する組換え手法から求められる。特に、このような配列および手法がファー ジ/ファージミド・ディスプレイ コンビナトリアルライブラリーの生成および 使用に要求される。 本発明者らは、さらなる変異の効率的な生成を決定する主要因は、初期のライ ブラリーからコンビナトリアルライブラリーを効率的に生産することであると認 識する。これは選択された性質に寄与する、より小さな要素の再集合(超可変領 域内の特定なペプチド配列、および/または構造ドメインの再集合)を経由する 。本発明は、組換え部位が超可変領域内にあって、関与する該超可変領域内の配 列で制限が行われないという特殊な性質を有する方法を示す。一方、この方法は 、それぞれが、超可変領域を含み得るタンパクのドメインまたはヘテロメリック タンパク(2種以上の異なった変異体ポリペプチド鎖)のサブユニットを、単離 DNA断片を再クローニング、または新規合成オリゴヌクレオチドを含む新規ラ イブラリーの生成にたよらずに、再集合するために使用され得る。したがって、 この方法は、前もって選択されたクローン集団(部分集団)をもとに、所定の性 質について構造を最適化する際に、時間と材料の両方の節約を可能とするととも に、提供された可能な変異性が等比級数的に増加することから、いくつかの稀な 構造が先に記述した新規な戦略によってのみ得られ得るという、定性的に新規な 特徴を示すであろう。 本発明者がコスミックス・プレキシング7と称する、この方法は、クローニン グベクター、使用される挿入物および特別な組換えDNAプロトコールの組合せ の設計に基づく。この方法は、特に、i)IIs型制限酵素によるファージ/ファ ージミドDNAの開裂、ii)次いでiii)ラムダパッケージングでインビトロにパ ッケージされた鎖状体への結合を、iv)大腸菌株へ効率的に形質導入するために 利用する。その際、これらは次いで(v)フィラメントファージ外殻にインビボで 再パッケージングされる。このように定義されるコスミックス・プレキシング7 を不均質ファージ/ファージミド集団に利用すると、さらなる実験中、たとえば 前もって定められた性質を有する構造における富化工程後に、いつでも新規な変 異体を大幅に増加させる。 特に、特定の性質について元のライブラリーから富化される部分集団は、共通 モチーフ(ある程度、要求される性質を示す、全ての変異領域内の関連配列の縮 退したセット)において富化されるであろう。この共通モチーフは要求される性 質の点からみて最適の配列を含むかもしれない(おそらくそうであろう)。これら の領域またはコスミックス・プレキシング7により単一超可変配列の部分を再集 合すると、最適配列を得る可能性を増すであろう。この部分集団は、定められた 標的に対する親和性の相違に基づく選択、または他の所望の選択的性質(例1: 特別なタンパク、キナーゼによってリン酸化され、変性された(この場合、リン 酸化された)基質を認識する抗体の結合によって富化されるなどの基質特異性、 または例2:末端タンパク構造(アンカー)と表面に固定された、またはその後 に捕捉されるリガンドとの相互作用を経て、先に結合されたファージまたはファ ージミドを選択的に放出する、エンドプロテアーゼによる変異配列の開裂)に基 づく富化手法により、単離されるであろう。 本発明はさらに、たとえば「プロジェクト特異的カセット」を遺伝子バンク内 の組換え部位に挿入する、伸長ライブラリーの作成を包含する。リガンドの最適 化は、その後、隣接領域がその一方または双方で自律的に、効率的に「混合(shu ffled)」される、選択クローンから得た別のコンビナトリアルライブラリーの生 成によって生じ得る。本発明者が知るかぎり、他のシステムは、この「カセット 挿入/交換」 特長を提供していない。 図面の説明文: 図1:コスミックス・プレキシング7ライブラリーの超可変領域内で組換えを行 う工程を表す簡略図。 多数のクローン(それ自体コスミドであってもよい)およびコスミドDNA( ファージミドがコスミドでない場合)から得た2本鎖ファージミドを超可変領域 内で、IIs型制限酵素(開裂部位を小さな線で示す)で開裂し、DNA分子の長 い鎖状体を形成するように、高DNA濃度で互いに結合する。これらは全て同じ 方向、たとえばM13パッケージング開始点に向けて配向され、すなわちパリン ドローム領域は形成されない。ベクターはIIs型制限酵素に対する1つ以上の制 限部位を含むから、結合時にパリンドローム(すなわち、ヘッド・ツー・ヘッド またはテイル・ツー・テイル)構造を形成できる付着端を生成しない。制限酵素 によって開裂時に生じる付着端がそれ自体、非パリンドロームであり、各ファー ジ/ファージミド内の各制限部位にとって非反復(ユニーク)である場合、環閉鎖 および鎖状体の生成が生じ得る。高DNA濃度(すなわち200μg/ml超) での鎖状体形成が好ましい。形成された分子構造に関するより詳細な説明は、図 2および図3に示される。結合産物は、ラムダcos−部位で開裂する37〜5 0kbの線状DNAとして、DNAをラムダバクテリオファージ外殻中にパッケ ージしたラムダパッケージング抽出物へインビトロで加えられる。形質導入に関 する次工程で、このコスミド・ファージミドハイブリッドDNAを担う、これら の粒子を大腸菌細胞(この図では大きな楕円で示される)へ加え、この中にDN A自体を注入する。該細胞中で、内生(endogenous)DNAリガーゼを使用し、 開裂cos−部位を閉鎖して、これを環状とする。次いで、これをプラスミドD NA複製開始点から複製して、大きなコスミド.ファージミドハイブリッドとし て増殖する。M13型ヘルパーファージ(たとえば、M13K07)を超感染と 呼ばれる工程で、これらの細胞に添加する。ヘルパーファージが入ると、単鎖複 製が、鎖状体中に含まれるファージミドの個々の複製物に存在するM13複製開 始点から始まる。この工程中、ファージもまた、M13外殼中へパッケージされ 、培地中に分泌される。このファージミドは培養物の上澄み液から回収される。 第2の継代培養、すなわち大腸菌宿主への形質導入およ びヘルパーファージを使用する超感染による再パッケージングは、特定のタンパ クがその特定の変異体タンパクの遺伝子を担う粒子上でのみ現れることを確実に するために、これらのファージミドを選択手法で使用する前に必要である。これ は、結合インプットDNAのμgあたり、収量108個より多い異なったファー ジミドが生産され得る非常に効率的方法であることが注目される。 図2:この図は、コスミックス・プレキング7プロトコールを、図1に示される ように実施した際に生成するDNAの構造を示す。異なる変異体は、全プラスミ ドにおいて異なったパターンで示される。最初に、2本鎖DNAはIIs型制限酵 素Aで開裂される。結合産物は、各ファージミドが同じ方向に配向されている鎖 状体として示される。インビトロ・ラムダパッケージングおよび大腸菌細胞(影 をつけた楕円)への導入後の37〜50kbの産物が示される。ここで、たとえ ば各細胞当たり8〜10個の4.5kbファージミド複製物が存在するであろう 。再パッケージングすると、開裂および結合の前に存在したものと同じファージ ミドが得られる。ここで示すプロトコールは、M13−パッケージング/複製部 位および酵素Aの制限部位が同じであって、2本鎖DNAで開始した場合には、 簡単で、効率的な増幅方法である。 図3:この図は、組換えが異なったファージミド変異体間で行われる、図1およ び図2で示されるプロトコールの変法を示す。 組換えのクロスオーバー点は、超可変領域内で、または2つの異なった超可変 領域の間で(図4も参照、同図では付加的開裂部位は、他の可変領域内で同時に 組換えられる)、優先的に開裂するIIs型制限酵素B(中空矢印で示される)の開 裂部位である。さらに、図1の説明文で述べたように、各ファージミドはコスミ ドそのものであってもよい。その場合、他のコスミドの追加は不要である。この 例では、制限酵素Aによる開裂は任意である。図2および図3はほとんど同じで あるけれども、図3の工程式の産物は、全て組換えられ、すなわち異なった変異 体の2つの部分のハイブリッドとなることが注目される。再継代培養(repassag ing)は先の2つの図で説明した理由と同じ理由から、選択実験における組換え ライブラリーに使用する前に必要である。 図4:コスミックス・プレキシング7戦略 図の左半分はファージ/ファージミドに現れるペプチドまたはタンパクの可変 部分をコードする超可変DNA配列を示す。「N変異体」として示される4つの 枠(bar)は、IIs制限開裂部位のいずれかの部位に、異なった配列が存在すること を示す。変異体クローンから得たファージミドDNAは、IIs型制限酵素で開裂 し、再結合して、クローニング効率の制限内で指示された数の組換えクローンを 得ることができる。初期ライブラリーから得た、前もつて富化された変異体の部 分集団(約4×104クローン)で始めると、その場合、全ての可能な組換え体( 108)の1/16が得られうる。 「伸長ラィブラリー」の構築は点線の下方に示される。この場合、標的に結合 するのに有利であると前記された配列要素をコードする偏向コドン分布を含むプ ロジェクト特異的カセットは、IIs型制限開裂部位で超可変配列中に挿入される 。このようにして生成した大きなライブラリーは、3つのセグメント(ドメイン B,AおよびC)を含むタンパクをコードする。その際、中央ドメインAはプロ ジェクト特異的カセットでコードされ、超可変ドメインBおよびCと隣接する。 得られる変異体数の公式は、4種の別々なライブラリーが構築されるプロトコ ール毎に作られる。 図の右半分は、いかにして変異体タンパクが標的タンパクに結合するかを示す 。伸長ライブラリーから選択された変異体はより大きな相互作用表面を有し、し たがって、その定められた標的により強い、および/またはより特異的結合性を 示すことが予期される。標的としては細胞、(部分的に)精製されたタンパクま たはペプチド、たとえば酵素、抗体、ホルモンまたはリンホカイン、細胞受容体 、または実際には上記標的の1つで被覆され得る、表面または粒子の分散体があ る。これは物理的分離、すなわち容器(試験管、管、フラスコ、マイクロタイタ ープレート、平板表面)の壁または粒子(たとえば、ビーズ、磁性ビーズ、また は2相液系の滴)に付される。 図5:促進有向クローニング(Driven Directed Cloning)(DDC) この図は、超可変ライブラリーおよび伸長ライブラリーの高効率構築において 優れた性質を有するクローニングプロトコールの例を示す。これはコスミックス ・プレキシング7法で使用され得る。図の左半分は、コスミド・ファージミド2 本鎖ベ クター中へ挿入する超可変カセットの調製を示す。「スタッファー断片」を含む コスミド・ファージミドベクターは右に示される。星印の線で示される、超可変 配列を含むPCR産物と、「スタッファー」を含むベクターの両者は、同じIIs 型制限酵素で開裂される。この(これらの)酵素の認識部位はベクターの場合、 スタッファーから外側へ、またPCR産物の場合、内側へと反対方向に配向され ていることが注目される。開裂後、挿入される超可変カセットまたはベクターの いずれも元のIIs型制限酵素認識部位のいずれも含んでいない。ベクターおよび 挿入物は、しかしながら、その末端に制限酵素開裂によって生成された、非パリ ンドローム付着端を有するように設計されているので、挿入物とベクターを結合 すると、超可変領域が配向して挿入される。加えて、ベクターは挿入カセットが ないと、環閉鎖をおこなうことができず、挿入断片は互いに結合することができ ない。結合を高DNA濃度で、制限酵素の常時存在下に行うので、初期の未開裂 または部分的開裂ベクターまたはPCR産物に似ている結合産物は、直ちに再開 裂されるであろう。この配向された非パリンドローム付着端と所望でない結合産 物の再開裂を組み合わせると、特にベクター挿入物ハイブリッドの環閉鎖の生成 が不利である高DNA濃度で、高効率コスミドパッケージングに要求される構造 の配向された2本鎖鎖状体の生成が促進される。初期コスミックス・プレキシン グライブラリーは、最終的にはM13様ヘルパーファージを含む、または該ファ ージで超感染した大腸菌宿主中へパッケージされたコスミド・ファージミドハイ ブリッドを形質導入して得られる。該ファージミドは、選択に使用する前に、第 2のM13ファージ・パッケージング工程で再継代培養されるので、個々のファ ージクローンが1つの感染細胞から作られる。これは各ファージミド粒子がその ゲノムにコードされる変異体を担うために必要である。 これは大腸菌宿主が8つの異なった変異体ファージミドの鎖状体を含む、最初 のパッケージング工程における状況とは異なる。 組換えは、図1に示される工程に従い、ファージミド上に現れるタンパクまた はペプチドをコードする遺伝子の超可変領域内で行われる。伸長ライブラリーで は、伸長の左(5')または右(3')のいずれか、または両者が、請求の範囲第 3項の配列B1−BnおよびQn+a+1...Qn+a+iとして記載される左末端、右末端 (反対向き)または両末端にそれぞれ隣合う部位を認識するIIs型制限酵素で開 裂されて、再集合され得る。 本発明の説明において超可変配列の使用とは、「ランダム化配列」が天然タン パク に通常、見い出されるものに近い比率でアミノ酸をコードするオリゴヌクレオチ ドのセットを利用することを一般的には意味する。その際、停止コドンの頻度は 減少される。本発明者はある用途には、偏向したサブセットが、献呈されるサブ ライブラリーの構築にとって、好ましいことに気付いた。 実施例1 (請求の範囲第1項〜第10項に記載の)4管法を使用するコスミックス・プ レキシング 1a)ライブラリー生成 オリゴヌクレオチド配列 NONA−CA: ここで、XはA,CおよびG、NはA,C,GおよびT、KはGおよびT、Rは GおよびA、YはCおよびT、MはCおよびAを意味する。 KpnI(GGTACC)およびSacI(GAGCTC)制限酵素認識部位は 、太字で記される。 重要ベクターDNA配列: KpnI(GGTACC)、SacI(GAGCTC)、BsgI(GTGCAG)、 Eco47III(AGCGCT)およびBpmI(CTGGAG)制限酵素認識 部位は、太字で記される。成熟pIIIタンパクの最初のコドン(GAA)は示さ れる。 2本鎖DNA挿入物の生成のためには、単鎖超可変DNAオリゴNONA−C A、NONA−CT、NONA−GAおよびNONA−GTを、下記プロトコー ルに従い、PCRプライマーとして、単鎖DNAオリゴNONA−PCR−Lお よびNONA−PCR−Rを使用して増幅する。 注意:4種の超可変DNAオリゴは厳重に分離して保持すべきである。 DNAオリゴのPCR増幅 PCR緩衝液(10X): KCl 500mM トリス塩酸(pH9.0) 100mM トリトン X−100 1% TaqDNAポリメラーゼ(プロメガ) 保存緩衝液A中: グリセロール 50% トリス塩酸(pH8.0) 50mM NaCl 100mM EDTA 0.1mM DTT 1mM トリトン X−100 1% TE緩衝液(IX) トリス塩酸(pH8.0) 10mM EDTA 0.1mM 1.超可変オリゴNONA−CA、−CT、−GAおよび−GTの10pmol /μl溶液2μlを0.2mlのPCR反応管(4本)に注入する。 2.1つのエッペンドルフ反応管内で下記成分を混合する。 ddH2O 276.75μl PCR緩衝液(10X) 45.0μl NONA PCR−L(100pmol/μl) 9.0μl NONA PCR−R(100pmol/μl) 9.0μl dNTPs(それぞれ10mM) 9.0μl TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl) 2.25μl 3.上記混合物78μlを超可変オリゴを入れたPCR管のそれぞれに移す(工 程1)。 4.エッペンドルフ反応管内で、MgCl2 45μl(25mM)およびdd H2O 45μlを混合する。 5.PCRサーモサイクラーを94℃に予備加熱する(可能であれば、加熱蓋を 使用する)。 6.それぞれのPCR管(工程3)に、MgCl2溶液20μl(工程4)を注 入する。 7.該管をサーモサイクラー中に直接に置き(ホットスタートを簡単にして)、下 記プログラムを実施する。 1.94℃、30秒 2.94℃、10秒 3.52℃、10秒 4.工程2および工程3を9回繰り返す。 5.4℃に保持する。 8.反応生成物(aliquot)5μlを取り出し、4.5%アガロースゲルに載せる 。 9.各管にddH2O 200μlを加え、フェノールで抽出し、エタノールで 沈澱させ、TE緩衝液120μl中にDNAを再懸濁させる。 クローニングのために、増幅オリゴ・DNAをKpnIおよびSacIで切断 する。ベクター・DNAもまた、両酵素により切断されなければならない。ベク ターDNAとして、pROCOS4/7またはその2本鎖消化反応を容易に制御 するDNA・スタッファー断片を含むpROCOS4/7・スタッファー1と呼 ばれるその誘導体を使用することができるが、最終クローニング結果には因果関 係がない。消化は次のプロトコールに従って行う。 緩衝液B+TX−100(1X) トリス・塩酸(pH7.5) 10mM MgCl2 10mM BSA 0.1mg/ml トリトン X−100 0.02% 緩衝液A(1X) トリス酢酸(pH7.9) 33mM 酢酸マグネシウム 10mM 酢酸カリウム 66mM ジチオスレイトール 0.5mM ベクターDNA消化 1.KpnIによるベクターDNAの制限消化のために、下記混合物を用意する 。 pROCOS4/7・スタッファー1 Xμl(200μg) 緩衝液B+TX−100(10X) 150μl BSA(10mg/ml=100X) 15μl KpnI Xμl(400U) ddH2O 1500μlまで 37℃で3時間インキュベートし、65℃で20分間インキュベートして、該 反応を停止させる。 2.反応生成物3μlを取り出し、コントロールとして未開裂DNAとともに1 %アガロースゲルに載せる。 3.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、TE緩衝液820μl中にD NAを再懸濁させる。 4.−20℃で消化されたDNAの反応生成物20μlを貯蔵し、下記のものと 混合して、SacIによる消化を行う。 pROCOS4/7・スタッファー/KpnI 800μl 緩衝液A(10×) 100μl SacI Xμl(400U) ddH2O 1000μl 37℃で3時間インキュベートする。 5.反応生成物3μlを取り出し、コントロールとして未開裂単一切断DNAと ともに1%アガロースゲルに載せる。 6.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、TE緩衝液550μl中にD NAを再懸濁させる。 オリゴDNA消化 1.KpnIによる2本鎖オリゴDNAの制限消化のために、下記混合物を用意 する。 1本鎖NONA−CA、−CT、−GAまたは−GT 100μl 緩衝液B+TX−100(10X) 50μl BSA(10mg/ml=100X) 5μl KpnI Xμl(400U) ddH2O 500μlまで 37℃で5時間インキュベートする。 注意:オリゴDNAを加熱しすぎない。 2.反応生成物5μlを取り出し、コントロールとして未開裂DNAとともに4 .5%アガロースゲルに載せる。 3.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、TE緩衝液110μl中にD NAを再懸濁させる。 4.消化されたDNAの反応生成物10μlを−20℃で保存し、SacIによ る消化を行うために、下記4つの混合物を用意する。 NONA−CA、−CT、−GAまたは−GT/KpnI 100μl 緩衝液A(10×) 50μl SacI Xμl(400U) ddH2O 500μl 37℃で5時間インキュベートする。 5.反応生成物5μlを取り出し、コントロールとして未開裂DNAとともに4 .5%アガロースゲルに載せる。 6.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、TE緩衝液55μl中にDN Aを再懸濁させる。 ベクターDNA断片を下記プロトコールを使用して精製する。 ゲル抽出によるベクターDNA断片の精製 1.pROCOS4/7ベクターDNAをそのスタッファー断片から分離するた めに、一本歯の櫛(a one−tooth combs)を使用して、水平な 1%アガロースゲルを調製する。 2.該DNAを1/10容量ゲルローディング緩衝液とともに混合し、ゲル上に 載置し、両断片が明らかに分離するまで、100Vで電気泳動を行う。 3.該ゲルをUV透照計の上に置き、5.5kbのpROCOS4/7ベクター DNA断片を取り出す。 4.JETsorbゲル抽出キット(Genomed GmbH,Germany)を使用してアガ ロース片を抽出する。 ベクターおよび挿入DNA断片を結合し、下記プロトコールによって形質転換 す る。 DNA断片の結合 ベクターおよび挿入DNA断片の完全さを、アガロースゲル電気泳動(それぞ れ1%および4.5%)により調べる。挿入DNAの濃度は、その臭化エチジウ ム染色度を組立(assembled)オリゴヌクレオチドなどの既知量の標準物質と比較 して計算する。該ベクターDNAの濃度を測定するために、260/280nm の吸光度を測定する。 T4DNAリガーゼ緩衝液(1X): トリス塩酸(pH7.5) 50mM MgCl2 10mM ジチオトレイトール 10mM ATP 1mM BSA 25μg/ml 試験結合 1.ベクターDNAに対する挿入物の適当な割合を決定するために、一連の試験 結合を行ってもよい。このために、下記組成を有する結合反応試薬を調製する。 ベクターDNA断片 Xμl(0.5μg) T4DNAリガーゼ緩衝液 1μl ddH2O 9μlまで 2.ddH2O中へ挿入DNAを溶解した2倍希釈液3種を用意し、結合反応液 の1つに、未希釈DNA1μlおよび各希釈液1μlを添加する。 注意:この目的はベクター対挿入DNAの比(V/I)を1:5〜2:1とする ことである。 3.各反応液にT4DNAリガーゼ1単位を加え、15℃で一夜インキュベート す る。 注意:対照として、挿入DNAを含まない反応液およびリガーゼを含まない反応 液を含めるべきである。 4.各反応液に1容量ddH2Oを添加し、65℃で、10分間ィンキュベート する。 5.エタノールで該DNAを沈澱させ、TE緩衝液10μl中にそれを再懸濁さ せる。 6.各試験管の内容物で、エレクトロコンピテント大腸菌JM110λ細胞を形 質転換し、アンピシリン含有LB寒天プレート上に希釈物を置く。 大規模結合 1.ライブラリーを創製するために、下記混合物の4種を準備する。 ベクターDNA断片 Xμl(全調製物の1/4) 挿入DNA Xμl(最適V/I比を創製する) T4DNAリガーゼ緩衝液(10X)Xμl(最終容量の1/10) T4DNAリガーゼ Xμl(2単位/μgDNA) ddH2O 0.05μg/μlのDNA濃度を創製する。 15℃で一夜インキュベートする。 2.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱し、充分なTE緩衝液中で結合混合 物のそれぞれを再懸濁し、DNA濃度を0.1〜0.2μg/μlに調整する。 コンピテントセルの調製 1.LB培地20lに大腸菌JM110λ細胞1コロニーを接種し、37℃、1 80rpmで一晩インキュベートする。 2.翌日、2×1リッターのLB培地(2×21エルレンマイヤーフラスコ)に 、この一夜成長培養物1%を接種し、再び同じ条件で、光学密度、OD600=0 .6に達するまでインキュベートする。 3.遠心分離管(GS3)へ培養反応生成物250mlを注入し、氷上で該細胞 を冷却させ、15分間、8000rpmおよび4℃で遠心分離する(Sorvall RC5 C遠 心分離機;GS3ローター)。上澄み液を流し出す。 4.各ペレットを氷冷ddH2O250ml中に再懸濁し、再び遠心分離し(工程 3)、上澄み液を流し出す。 5.各ペレットを氷冷ddH2O125ml中に再懸濁し、1つの管内に2つの 反応生成物を集め、再び遠心分離し(工程3)、上澄み液を流し出す。 6.各ヘレットを氷冷殺菌グリセロール(10%)10ml中に再懸濁し、1つ のGSA遠心分離管に反応生成物全部を集め、15分間、8000rpmで遠心 分離し、上澄み液を吸引する。 7.菌体ペレットを氷冷殺菌グリセロール(10%)10ml中に再懸濁する。 8.前冷却した殺菌エッペンドルフ反応管に反応生成物100μlを充填し、液 体窒素中で直ちに凍結し、−70℃で保存する。 電気穿孔による大腸菌細胞の形質転換 1.氷上にコンピテント大腸菌細胞の凍結反応生成物を載置し、それらを解凍さ せる。 2.各反応生成物へ2μgまでのDNAを10μl未満で添加し、氷上で1分間 インキュベートする。 3.予備冷却した電気穿孔キュベット(径長、0.2cm)中に懸濁液を満たし 、電気穿孔スレッドに該キュベットを置き、電圧2.5kV、電気容量25μF 、抵抗200Ωでパルスを与える(Gene Pulser and Puls Controller,Bio-Rad )。 4.直ちに、LB培地(20mMグルコースを追加)1mlを添加し、混合し、 次いで該懸濁液をエッペンドルフ反応管へ移す。 5.37℃で1時間インキュベートし、アンピシリン(100μg/ml)を含 むLB寒天プレート上に置く。37℃で一夜、インキュベートする。 注意:ラィブラリーの大きさを測定するには、形質転換細胞の希釈液も置く。 6.ライブラリー保存液を作成するには、該細胞をLB/アンピシリン培地中に 再懸濁し、殺菌87%グリセロール1容量とともに混合し、−70℃で保存する 。 1b)組換え 4本管コスミックスプレキシング方法によって、超可変配列内で組換えを行う に は、ライブラリーを先に選択する。この目的には、ファージミドライブラリーを 含む大腸菌細胞に、M13K07ヘルパーファージを超感染させ、融合タンパク を表示する子孫ファージを取り入れ、標準的な方法によって、下記の第1回パン ニング(panning)に使用する。たとえば: M13K07ファージストックの調製 PEG/NaCl溶液: (16.7%/3.3M) 100g PEG8000 116.9g NaCl 475ml H2O PBS緩衝液(1X): 8.0g NaCl 0.2g KCl 1.43g Na2HPO4+2H2O 0.2g KH2PO4 2Oを1lまで加える。 pH6.8−7 1.使い捨てパスツールピペットを使用して、LB/カナマイシン(Km)プレ ート上で一夜生長した大腸菌WK6ローンから充分に分離されたM13K07プ ラーク1個を取り出し、この寒天切片を20mlのLB(2X)/Km培地(1 00mlエルレンマイヤーフラスコ)に接種し、180rpmの攪拌機で、37 ℃で一昼夜、インキュベートする。 2.2×500mlのLB(2X)/Km培地(2リッターのエルレンマイヤー フラスコ中)に予備培養物10mlを接種し、一夜(37℃で180rpm)イ ンキュベートする。 3.翌日、8,000rpmおよび4℃にて、15分間、4種の反応生成物25 0mlを遠心分離する(Sorvall RC5C遠心分離機;GS3ローター)。該上澄み 液を遠心分離用瓶に注入し、遠心分離を行い、該上澄み液を再び新しい遠心分離 用瓶 に注入する。 4.0.15容量のPEG/NaCl溶液を添加し、混合し、少なくとも2時間 、氷上でインキュベートする。 5.8000rpmで60分間、遠心分離し(GS3ローター)、上澄み液を流 し出し、4000rpmに至るまで、数秒間遠心分離し、ピペットを使用して、 上澄み液の最後の痕跡を除去する。 6.PBS溶液2.5ml中に各PEGペレットを再懸濁し、1つのSS34遠 心分離用瓶に再懸濁されたファージを集める。懸濁液を清澄にするために、12 000rpmで10分間、再び、遠心分離する(SS34ローター)。上澄み液を 回収し(ピペット)、NaN3を添加して、最終濃度0.02%とし、このファー ジを4℃で保存する。 ファージミドのパッケージング(各ライブラリーを別々にすること!) 1.LB/Amp培地(1リッターのエルレンマイヤーフラスコ)100mlに ファージミドを含む大腸菌JM110λ細胞1mlを接種し(一夜培養物または 再懸濁細胞から)、37℃、180rpmにて、OD600=0.5(〜2.5 時間)に達するまでインキュベートする。 2.M13K07ストック溶液(1011〜1012cfu/ml)500μlを添 加し、37℃で15分間インキュベートし、37℃、180rpmにて一夜、攪 拌を継続する。 3.翌日、8,000rpm、10分間、遠心分離する(GSAローター)。該 上澄み液を流しだし、遠心分離工程を繰り返す。 4.0.15容量のPEG/NaCl溶液を添加し、混合し、少なくとも2時間 、氷上でインキュベートする。 5.10000rpmで60分間、遠心分離し(GSAローター)、上澄み液を流 し出し、遠心分離を繰り返して、上澄み液を完全に取り除く。 6.該ペレットをPBS緩衝液1ml中に溶解し、該溶液をエッペンドルフ反応 管に注入する。13000rpmで10分間、遠心分離し(バッチ遠心分離)、清 澄溶液を回収し、NaN3を添加する(最終濃度0.02%)。4℃で保存する。 パンニング方法(各ライブラリーを別々にすること!) T−PBS溶液: 0.5%ツイーン(Tween)20含有PBS緩衝液 ブロッキング溶液 2%スキムミルク粉末を含むPBS緩衝液 溶出緩衝液: グリシン(0.1M;pH2.2) 1.マイクロタイタープレートの被覆 リガンド溶液(100μg/ml PBS)100μlを96穴マイクロタイ タープレート(Nunc maxisorb)のウェル中に入れ、4℃で一夜、または室温で少 なくとも2時間インキュベートする。該ウェルを振盪し、該プレートを紙タオル 上でたたき、該ウェルをT−PBS溶液で1回洗浄する(ELISAプレート洗 浄器または手で)。 2.ブロッキング 該ウェルをブロッキング溶液400μlで満たし、室温で〜1時間インキュベ ートする。該ウェルを振盪し、該プレートを紙タオル上でたたき、T−PBS溶 液で該ウェルを1回洗浄する。 3.結合 被覆されたウェルおよび未被覆ウェル1つ(対照として)にスキムミルク粉末 で1:1に希釈したファージ調製物100μlで満たし(通常、〜1010−101 1 ファージ/ウェル)、室温で1〜3時間インキュベートする。 4.洗浄 該溶液をピペットを使用して除去し、該プレートを紙タオル上でたたく。 パンニングの第1回では、該ウェルをT−PBSで1回洗浄し、10分間、ブ ロッキング溶液400μlとともにインキュベートし、再びT−PBSで、さら に最後に水で2回洗浄する。次回以降のすべてにおいて、T−PBS洗浄工程を 3回繰り返す。全洗浄工程はピペットを使って手で、またはELISAプレート 洗浄器を 使用して行うことができる。 5.溶出 該プレートをたたき、該ウェルに溶出緩衝液100μlを満たし、室温で15 分間インキュベートし、該溶液をトリス(Tris)(2M)6μlを含むエッペンド ルフ反応管に注入する。 6.3.1.3にて記述した溶出ファージの力価を測定する。 大腸菌細胞の再感染(各ライブラリーを別々にすること!) 1.溶出ファージと10mlの大腸菌JM110λ対数期細胞を混合し、37℃ で30分間インキュベートする。 2.該細胞を遠心分離して回収し(5分間、8000rpm、SS34ローター) 、該ペレットをLB/Amp培地400μl中に再懸濁する。 3.各懸濁液を1つのLB/Amp寒天プレート(φ14.5cm)上に置き、 37℃で一夜インキュベートする。 1回のパンニング後には、1個と結合するものが多い、約105個のクローン 集団が期待される。組換えには、ファージミドDNAは標準的プロトコールによ って、例えば下記のようにして単離されなければならない。 再感染細胞からのファージミドDNAの調製 1.再感染大腸菌細胞を20mlのLB/Amp培地中に再懸濁し、3mlのL B/Amp培地に接種のために、200μlを使用する。 2.37℃で、1時間、180rpmでインキュベートする。 3.提供者の指示書に従い、ジェットクイック・プラスミド・ミニプレップ・ス ピン・キット(Jetquick Plasmid Miniprep Spin Kits)(Genomed GmbH,German y)を使用して、DNAを調製する。 この方法を使用して、30μgまでのDNAを単離することができる。pRO COS4/7によるライブラリーでは、ファージミドの大きさは2.9×106 g/ molの分子量、または、およそ約2×1011ファージミド分子/μgDNAに 相当する4.3kbである。したがって、組換えDNA10μgは、105クロ ーンから作成され得る異なった変異体の理論的数((1052=1010)よりも 多い分子を含む。 組換えのためには、前もって選択されたライブラリーそれぞれのファージミド DNAは、たとえばBpmIで、またはBsgIで、別個に切断される。 ファージミドDNAの消化 NEB3緩衝液(1X) NaCl 100mM トリス−HCl(pH7.9) 50mM MgCl2 10mM ジチオスレイトール 1mM 1.下記反応液を準備する。 ファージミドDNA 10μg BpmI(2u/μl) 5μl NEB3(10X) 4μl H2O 40μlになるまで。 37℃で5時間インキュベートする。 2.反応生成物4μlを取り出し、1%アガロースゲルにかけ、消化を確かめる 。 3.フェノールで抽出し、エタノールで沈澱させ、TE緩衝液820μl中にD NAを再懸濁させる。 消化されたファージミドDNAを高濃度(≧0.2μg/μl)で再結合して 鎖状体の生成を促進し、λファージ粒子中にパッケージし、そして大腸菌細胞の トランスフェクシヨンのために使用する(“Packaging of Backeriophage λ DNA in vitro;protocol I”p.2.100-2.104,in:Molecular Cloning-a Laboratory Manual,Sambroock et al.(eds.),2.ed.,1989,Cold Spring Harbour Labor atory Press に従う)。トランスフェクトされたファージミドはM13K07ヘルパーファー ジを使用するパッケージング再感染によって分離される(上記参照)。 実施例2 単管法を使用するコスミックスプレキシング(請求の範囲第11項〜第17項 および第44項に記載) 2a)ライブラリー生成 オリゴヌクレオチド配列: ここで、NはA,C、GまたはT、BはC,GまたはT、MはAまたはC、Sは C、GまたはTを意味する。 BpiI(GAAGAC),BsgI(GTGCAG)およびBpmI(CTCC AG)制限酵素認識部位は、太文字で示す。BpiI切断部位は矢印で示す。 pROCOS5/3の重要なベクターDNA配列: BpiI(GAAGAC),BsgI(GTGCAG),Eco47III(AGC GCT)およびBpmI(CTCCAG)制限酵素認識部位は太文字で示す。B piI切断部位は矢印で示す。成熟pIIIタンパク(GAA)の第1コドンもまた 示される。 単管法によってラィブラリーを作成するには、超可変オリゴNONACOS−N GG、−NCT、−NAMおよび−NTSは、オリゴDNAを別々に保持する必 要がないことを除いて、実施例1で記述したように、PCRプライマー、NON ACOS−RおよびNONACOS−Lを使用して増幅される。 この後、pROCOS5/3−ベクターDNAと2本鎖(ds)オリゴDNA をBpiIで消化し、下記プロトコールに従い、同時に結合する: 消化/結合 1. 下記混合液を準備する。 pROCOS5/3DNA 200μg NONACOS−NGG、−NCT、−NAMおよび −NTS ds DNA 100μl BpiI 200U 緩衝液G(10X) 40μl BSA(10mg/ml) 4μl H2O 400μlまで 37℃で2時間インキュベートし、T4DNAリガーゼ200単位を添加し、 15〜30℃で一夜インキュベートを続ける。 2.反応生成物3μlを取り出し、対照として1%アガロースゲルにかける。 このプロトコールは、実施例1のλパッケージングにより、たとえば、大腸菌 JM110λ細胞中にパッケージされ得る、所望の産物の鎖状体の生産に向いて いる。 2b)組換え パンニングおよび組換えのためには、4種の別々なライブラリーの代わりに1 種のライブラリーを使用することを除いて、実施例1に記述した方法と同じ方法 を使用し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ペーター・レッチェン ドイツ連邦共和国 D―38124 ブラウン シュバイク マッシェローダー ヴェーク 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.遺伝子が2本鎖DNA配列を含み、その鎖の1つが次式で示される遺伝子バ ンク。 5’B123...Bnn+1...Xn+an+a+1n+a+2n+a+3...Xn+a+bn+a+b+1 ...Qn+a+b+j3’ ここで、n,a,bおよびjは整数であり、および n>3、a>1、b>3およびj>1であり、 ここで、Xn+1...Xn+a+bは、超可変配列であり、また、B,X,ZおよびQは アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示し、 (i)ZはGまたはTを示し、そのG:T比が約1:1であり、および/または (ii)ZはCまたはTを示し、そのC:T比が約1:1であり、および/または (iii)ZはAまたはGを示し、そのA:G比が約1:1であり、および/または (iv)ZはAまたはCを示し、そのA:C比が約1:1であり、そして ここで、部分配列B1...Bnおよび/またはQn+a+b+1...Qn+a+b+jは、制限酵素 の認識部位を示し、および、ここで、該認識部位は開裂時にその開裂部位がZで 示される2つの塩基を含む付着端を生成するように、配向されている。 2.前記部分配列B1...BnまたはQn+a+b+1...Qn+b+jは制限酵素の認識部位を 示し、かつ、ここで前記認識部位は、開裂時にその開裂部位がZで示される2つ の塩基を含む付着端を生成するように配向されている請求の範囲第1項に記載の 遺伝子バンク。 3.前記付着端は、Zで示される2つの塩基で形成された2bp単鎖末端である 請求の範囲第1項または第2項に記載の遺伝子バンク。 4.前記各遺伝子は、ディスプレイベクターとして、特にM13ファージまたは M13様ファージとして、またはファージミドとして提供される請求の範囲第1 項から第3項までのいずれかに記載の遺伝子バンク。 5.前記遺伝子バンクは、 −第1遺伝子バンク:ZはGまたはTを示し、優先的にG:T比が約1:1であ り、 −第2遺伝子バンク:ZはCまたはTを示し、優先的にC:T比が約1:1であ り、 −第3遺伝子バンク:ZはAまたはGを示し、優先的にA:G比が約1:1であ り、 −第4遺伝子バンク:ZはAまたはCを示し、優先的にA:C比が約1:1であ ることを特徴とする請求の範囲の先のいずれかの項に記載の4種の遺伝子バンク のセット。 6.前記各遺伝子は、ディスプレイベクターとして、特にM13ファージ、M1 3様ファージとしてまたはファージミドとして提供される請求の範囲第5項に記 載の4種の遺伝子バンクのセット。 7.記遺伝子が2本鎖DNAを含み、その鎖の1つが下記式: 5’B123...Bnn+1...Xn+an+a+1n+a+2n+a+3...Xn+a+bn+a+b+1 ...Qn+a+b+j3’ ここで、n,a,b,およびjは整数であり、および n>3、a>1、b>3およびj>1であり、 ここで、Xn+1...Xn+a+bは、超可変配列であり、およびB,X,ZおよびQは アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示し、かつ 、ここで、 Zn+a+1およびZn+a+2を含むオリゴヌクレオチド配列の4セットは、優先的に、 (i):(ii):(iii):(iv)比が約1:1:2:2であり、ここで、4セットは下 記特徴を有し、 第1セット:Zn+a+1はGを示し、およびZn+a+2もまたGを示し、 第2セット:Zn+a+1はCを示し、およびZn+a+2はTを示し、 第3セット:Zn+a+1はAを示し、およびZn+a+2はAまたはCを示し、優先的に A:C比は約1:1であり、および 第4セット:Zn+a+1はTを示し、およびZn+a+2はCまたはGを示し、優先的に C:G比は約1:1であり、そして、 ここで、配列B1...Bnおよび/またはQn+a+b+1...Qn+a+b+jは、制限酵素の認 識部位を示し、ここで、該認識部位は開裂時にその開裂部位がZで示される2つ の塩基を含む付着端を生成するように方向付けられていることによって示される 遺伝子バンク。 8.前記オリゴヌクレオチド配列の4セットは、(i):(ii):(iii):(iv)比が( 0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1)であり、ただし、該セットの少なくと も1つが存在する請求の範囲第7項に記載の遺伝子バンク。 9.前記部分配列B1...Bnおよび/またはQn+a+1...Qn+a+b+jは、制限酵素の 認識部位を示し、および、ここで、該認識部位は開裂時にその開裂部位がZで示 される2つの塩基を含む付着端を生成するように方向付けられている請求の範囲 第7項または第8項に記載の遺伝子バンク。 10.前記付着端はZで示される2つの塩基から形成された2bp単鎖末端であ る請求の範囲第7、8または9項に記載の遺伝子バンク。 11.前記遺伝子は2本鎖DNA配列を含み、その鎖の1つが下記式: 5’B123...Bnn+1...Xn+an+a+1n+a+2n+a+3...Xn+a+bn+a+b+1 ...Qn+a+b+j3’ ここで、n,a,bおよびjは整数であり、および n>3、a>1、b>3およびj>1であり、 ここで、Xn+1...Xn+a+bは、超可変配列であり、また、B,X,ZおよびQは アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T)を示し、およ び、ここで、 Xn+a ,n+a+1およびZn+a+2を含む、下記オリゴヌクレオチド配列の6セットは 、好ましくは(i):(ii):(iii):(iv):(v):(vi)比が、約3:4:3:4:4 :1であり、ここで6セットは下記特徴を有し、 第1セット:Xn+aはA,Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約1: 1:1であり、またはXn+aはC,Gおよび/またはTを示し、優先的にその比 は約1:1:1:1であり、Zn+a+1はGを示し、Zn+a+2はGを示し、 第2セット:Xn+aはA,C,Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、 Zn+a+1はCを示し、Zn+a+2はTを示し、 第3セット:Xn+aはA,Cおよび/またはGを示し、優先的にその比は約1: 1: 1であり、Zn+a+1はAを示し、Zn+a+2はAを示し、 第4セット:Xn+aはA,C,Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、Zn+a+1はAを示し、Zn+a+2はCを示し、 第5セット:Xn+aはA,C,Gおよび/またはTを示し、優先的にその比は約 1:1:1:1であり、Zn+a+1はTを示し、Zn+a+2はCを示し、 第6セット:Xn+aはAを示し、Zn+a+1はTを示し、Zn+a+2はGを示すことに よって示される遺伝子バンク。 12.前記オリゴヌクレオチド配列の6セットは、(i):(ii):(iii):(iv):(v):( vi)比が、(0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1):(0〜1)であ り、ただし、該セットの少なくとも1つは存在する請求の範囲第11項に記載の 遺伝子バンク。 13.前記各遺伝子は、ディスプレイベクターとして、特にM13ファージまた はM13様ファージとして、またはファージミドとして提供される請求の範囲第 7項から第12項までのいずれかに記載の遺伝子バンク。 14.前記請求の範囲第1項または請求の範囲第7項に記載される2本鎖DNA 配列は、ディスプレィされるペプチドまたはタンパクをコードするDNA領域を 含む請求の範囲の先のいずれかの項に記載の遺伝子バンク。 15.n=j=6,a=14およびb=16であることを特徴とする請求の範囲 の先のいずれかの項に記載の遺伝子バンク。 16.前記制限酵素はIIs型制限酵素である請求の範囲の先のいずれかの項に記 載の遺伝子バンク。 17.(a)部分配列B1...Bnは制限酵素BpmI(CTGGAG)の認識部 位であり、部分配列Qn+a+b+1...Qn+a+b+jは逆方向BsgI認識部位(CTG CAC)であり、または (b)部分配列B1...Bnは制限酵素BsgI(GTGCAG)の認識部位であ り、 部分配列Qn+a+b+1...Qn+a+b+1は逆方向BpmI認識部位(CTCCAG)で あることを特徴とする請求の範囲の先のいずれかの項に記載の遺伝子バンク。 18.前記超可変配列Xn+1...Xn+a+bは、NNBまたはNNKを含み、ここで 、N=アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T); B=シトシン(C)、グアニン(G)またはチミン(T);および K=グアニン(G)またはチミン(T)であることを特徴とする請求の範囲の先 のいずれかの項に記載の遺伝子バンク。 19.図6に示される配列を有するファージミドpROCOS4/7。 20.図7に示される配列を有するファージミドpROCOS5/3。 21.組換えを制限酵素の開裂部位(切断(B)酵素、図3の矢印)で行い、( a)〜(b)請求の範囲の先のいずれかの項に記載のM13ファージまたはM1 3様ファージからなるか、またはファージミドからなる、ディスプレイベクター 集団を含む大腸菌細胞から調製された2本鎖DNA;コスミドベクター;切断( B)のための制限酵素;および切断(A)のための制限酵素を選択し、ここで、 (i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプレイされる タンパクをコードする領域中のディスプレイベクターを開裂し(図3の矢印)、か つ、特殊な非対称付着端を生成し、ここで、各付着端はZで示される2つの塩基 で形成される2bp単鎖末端であり、そして (ii)切断(A)酵素はディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂し 、および切断(B)から得たものとは異なる特殊な非対称付着端を開裂時に生成 し、 (c)前記ディスプレイベクターを第1制限酵素で開裂し、 (d)前記ディスプレイベクターおよび前記コスミドベクターを第2の制限酵素 で開裂し、 (e)前記開裂ディスプレイベクターを鎖状体を形成する開裂コスミドベクター と結合し、 (f)前記結合産物をラムダパッケージングヘ付し、大腸菌宿主へ形質導入し、 (g)所望であれば、結合ディスプレイベクター中に存在する遺伝子に対して選 択 を行い、 (h)前記大腸菌宿主中の形質導入ディスプレイベクターは、 −M13またはM13様ファージ外殼中に自律的にパッケージされたファー ジ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーファージで大腸菌宿主を感染することによりパッケージ されたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)のいずれかであり 、 (i)前記パッケージされたディスプレイベクターを新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、そして、所望であれば、 (j)前記継代培養されたディスプレイベクターは −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファー ジ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染することによりパッ ケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)のいずれか であり、そして、 ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリーが作成 される、任意にパッケージされた組換えディスプレイベクターを含み、またはこ れらからなる、大きなファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミド ・ディスプレイライブラリーの作成方法。 22.前記工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素は好ましくはBglI ,DraIII,BsgIまたはBpmIから選択されることを特徴とする請求の 範囲第21項に記載の方法。 23.前記切断(B)および(A)のために、同じ制限および/または制限酵素 を選択することを特徴とする請求の範囲第21項または第22項に記載の方法。 24.前記切断(B)酵素として、および切断(A)酵素として、異なった酵素 を使用し(図3)、好ましくは切断(B)酵素としてBmpIまたはBsgI、切 断(A)酵素としてDraIII(fdまたはM13複製開始点切断)を使用する ことを特徴とする請求の範囲第21項または第22項に記載の方法。 25.前記工程(h)および任意に工程(j)において、M13K07をM13 型ヘルパーファージとして使用することを特徴とする請求の範囲第21項から第 24項までのいずれかに記載の方法。 26.前記ファージミドおよびコスミドは同じであり、および切断(A)酵素に よる存在と切断は任意であり、および/または切断(B)酵素および切断(A) 酵素は同じであることを特徴とする請求の範囲第21項から第25項までのいず れかに記載の方法。 27.前記工程(i)において、感染多重度(MOI)は1以下であることを特 徴とする請求の範囲第21項から第26項までのいずれかに記載の方法。 28.前記コスミドはfdまたはM13バクテリオファージ開始点(複製/パッ ケージング)を含む請求の範囲第21項から第27項までのいずれかに記載の方 法。 29.請求の範囲第21項に記載の前記工程(e)において、使用されるディス プレイベクターとコスミドベクターのモル比は、3:1〜15:1、好ましくは 3:1〜10:1の範囲内である請求の範囲第21項から第28項までのいずれ かに記載の方法。 30.請求の範囲第21項に記載の前記工程(e)において、使用されるベクタ ー濃度(ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを含む)は、100μg DNA/mlより高い請求の範囲第21項から第29項までのいずれかに記載の 方法。 31.長さd塩基であるオリゴヌクレオチドカセットを、請求の範囲第1項から 第18項までのいずれかに記載の付着端ZZを介して、制限部位(切断(B))に 挿入し、2本鎖DNA配列を含む配列または遺伝子を得、その鎖の1つは下記式 : 5’B1..Bnn+1..Xn+an+a+1n+a+2n+a+3..Xn+a+dn+a+d+1n+a+d+2n+a+d+3..Xn+a+d+bn+a+d+b+1..Qn+a+d+b+j3’ ここで、dは整数および3の倍数であり、好ましくは6〜36の範囲内であり、 n, a,bおよびjおよびB,X,ZおよびQは、請求の範囲の先のいずれかの項に 記載のものと同じ意味を有し、そして、ここで、(a)〜(b)請求の範囲の先 のいずれかの項に記載のM13ファージまたはM13様ファージからなるか、ま たはファージミドからなる、ディスプレイベクター集団を含む大腸菌細胞から調 製された2本鎖DNA;コスミドベクター;切断(B)のための制限酵素;およ び切断(A)のための制限酵素を選択し、ここで、 (i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプレイされる タンパクをコードする領域中のディスプレイベクターを開裂し、かつ、特殊な非 対称付着端を生成し、ここで、各付着端はZで示される2つの塩基で形成される 2bp単鎖末端であり、 (ii)切断(A)酵素はディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂し 、また、切断(B)から得たものとは異なる特殊な非対照性付着端を生成し、 (c1)前記ディスプレイベクターを切断(B)制限酵素で切断し、 (c2)DNAカセットをそのZZ付着端で開裂部位中に挿入し、 (d)得られたディスプレイベクターおよびコスミドベクターを切断(A)制限 酵素で開裂し、 (e)前記開裂ディスプレイベクターを鎖状体を形成する開裂コスミドベクター で結合し、 (f)前記結合産物をラムダパッケージングに付し、DNAカセットが2つの超 可変配列(伸長配列)の間に入るように、大腸菌宿主へ形質導入し、 (g)所望なら、結合ディスプレイベクター中に存在する遺伝子に対して選択を 行い、 (h)前記大腸菌宿主中の形質導入ディスプレイベクターは、 −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファー ジ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーファージで大腸菌宿主を感染することによりパッケージ されたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)のいずれかであり 、 (i)前記パッケージされたディスプレイベクターを新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを作成し、また、所望であれば、 (j)前記継代培養されたディスプレイベクターは −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファー ジ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーファージで大腸菌宿主を感染することによりパッケージ されたファージミド・ディスプレイベクターの場合(超感染)のいずれかであり 、そして ファージミド・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリ ーが生成されることによって示される、大きなファージ・ディスプレイ伸長ライ ブラリーまたはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリーを生産する方法。 32.挿入カセットを包み込む開裂部位ZZの一方または他方、または両方で組 換えを連続して行い、 (a)〜(b)請求の範囲第31項に記載のディスプレイベクターとして、M1 3ファージまたはM13様ファージからなるか、またはファージミドからなるデ ィスプレイベクター集団を含む大腸菌細胞から調製された2本鎖DNA;コスミ ドベクター;切断(B)のための制限酵素;および切断(A)のための制限酵素 を選択し、ここで、 (i)切断(B)酵素はディスプレイされるペプチドまたはディスプレイされる タンパクをコードする領域中でディスプレイベクターを開裂し、かつ、非反復、 非対称付着端を、次のいずれかにて選択的に生成し、 −伸長およびカセットの5’結合(請求の範囲第1項および第31項の結合部 位B1...Bnを認識する制限酵素による開裂)、または −伸長およびカセットの3’結合(請求の範囲第1項記載の結合部位Qn+a+b+ 1 ...Qn+a+b+j、または請求の範囲第31項のQn+a+d+b+1...Qn+a+d+b+j を認識する制限酵素による開裂) ここで、各付着端はZで示される2つの塩基から形成された2bp単鎖末端であ り、 (ii)切断(A)酵素はディスプレイベクターおよびコスミドベクターを開裂し 、開裂時に、切断(B)から得たものとは異なる非反復、非対称付着端を生成し 、 (b)前記ディスプレイベクターを第1制限酵素で開裂し、 (c)前記ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを第2制限酵素で開裂 し、 (e)前記開裂ディスプレイベクターを鎖状体を形成する開裂コスミドベクター で結合し、 (f)前記結合産物をラムダパッケージングに付し、大腸菌宿主へ形質導入し、 (g)所望であれば、前記結合ディスプレイベクター中に存在する遺伝子に対し て選択を行い、 (h)大腸菌宿主へ前記形質導入されたディスプレイベクターは、 −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファージ ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーバクテリオファージで大腸菌宿主を感染すること(超感染 )によるファージミド・ディスプレイベクターの場合のいずれかであり、 (i)前記パッケージされたディスプレイベクターを新鮮な大腸菌宿主中で継代 培養し、ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリ ーを形成し、および、所望であれば、 (j)前記継代培養されたディスプレイベクターは −M13またはM13様ファージ外殼中に自律的にパッケージされたファージ ・ディスプレイベクターの場合、または −M13型ヘルパーファージで新鮮な大腸菌宿主を感染すること(超感染)に よりパッケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合のいずれかで あり、そして、 ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスプレイライブラリーを形成 する、請求の範囲第31項に記載の配列を含む、大きな組換えファージ・ディス プレイ伸長ライブラリーまたはファージミド・ディスプレイ伸長ライブラリーの 作成における5’−および/または3’−伸長の再集合方法。 33.前記工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素は、好ましくはBgl I,DraIII,BsgIまたはBpmIから選択されることを特徴とする請求の 範囲第31項または第32項に記載の方法。 34.前記切断(B)および(A)のために、同じ制限部位を選択することを特 徴とする請求の範囲第31項または第32項に記載の方法。 35.前記切断(B)酵素として、および切断(A)酵素として、異なった酵素 を使用し、好ましくは切断(B)酵素としてBsgIまたはBpmIであり、切 断(A) 酵素としてDraIIIである(fdまたはM13複製開始点は切断される)こと を特徴とする請求の範囲第31項または第32項に記載の方法。 36.前記工程(h)において、および任意に工程(j)において、M13K0 7をM13型ヘルパーファージとして使用することを特徴とする請求の範囲第2 1項から第35項までのいずれかに記載の方法。 37.前記工程(g)において、選択を抗生物質耐性遺伝子の存在に対して行う ことを特徴とする請求の範囲第31項から第36項までのいずれかに記載の方法 。 38.前記工程(i)において、感染多重度(MOI)は1以下であることを特 徴とする請求の範囲第31項から第37項までのいずれかに記載の方法。 39.前記コスミドはfdまたはM13バクテリオファージ開始点を含む請求の 範囲第31項から第38項までのいずれかに記載の方法。 40.請求の範囲第31項または第32項に記載の前記工程(e)において、使 用するディスプレイベクターとコスミドベクターのモル比は、3:1〜15:1 および好ましくは3:1〜10:1の範囲内である請求の範囲第31項から第3 9項までのいずれかに記載の方法。 41.請求の範囲第31項または第32項に記載の工程(e)において、使用さ れるベクター濃度(ディスプレイベクターおよびコスミドベクターを含む)が1 00μgDNA/mlより高い請求の範囲第31項から第40項までのいずれか に記載の方法。 42.組換えを請求の範囲の先のいずれかの項、特に請求の範囲第21項または 第31項に記載のDNA配列内で行い、 a)ディスプレイベクターは、M13ファージまたはM13様ファージからなる か、またはバクテリオファージ複製開始点、任意に選択マーカーのための遺伝子 、好ましくは抗生物質耐性遺伝子、ラムダバクテリオアージcos部位および「 スタッフ ァー」配列(図5、右上)を含み、請求の範囲の先の項のいずれかに記載の酵素 のいずれのものとも異なる、IIs型制限酵素2つの結合部位を含む、ファージミ ド・ディスプレイベクターからなり、ここで、該2つの部位は異なる向きに配向 されており、また、開裂時に生じた付着端は非対称であり、2つの部位で互いに 異なり、そして、 b)請求の範囲第1項から第31項までのいずれかに記載の配列の1つの一部分 を含み、超可変配列、好ましくは請求の範囲第1項記載のXn+1..Xn+an+a+1 n+a+2n+a+3..Xn+a+bを含み、(a)で定義する同じIIs型制限酵素結合部位 で包み込まれたPCR断片、しかし、この場合、両者は超可変配列に向かって内 側に配向され(図5、左側)、かつ、制限酵素による開裂時に、2つの非対称の互 いに異なる単鎖末端が生じて、ここで第1末端(図5のa')は(a)の大きな ベクター断片に生じた末端の1つ(図5のa)と相補的であり、第2末端(図5 のb')は、(a)の大きなベクター断片に生じた他の末端(図5のb)に相補 的であり、 c)活性IIs型制限酵素を依然として含む、2つの開裂反応系(a)および(b )をほぼ等モルの割合で互いに混合して、DNAリガーゼの存在下に結合に付し 、制限酵素結合部位を含む断片(「スタッファー」断片およびPCR産物の外方 末端)を絶えず除去し、一方、 −他の2つの成分、すなわち、大きなベクター断片および挿入配列(PCR反 応の中心断片)を生成させ、 −A)結合を>100μgDNA/ml(図5)で実施する場合は、鎖状体ハ イブリッド、または −B)結合を<または=40μgDNA/mlで実施する場合は、環状ハイブ リッド d1)プロトコールA)の場合、前記DNAをラムダ粒子内にパッケージし、大 腸菌宿主中へ形質導入し、 d2)プロトコールB)の場合、前記DNAを大腸菌宿主に形質転換し、 e)所望なら、結合したディスプレイベクターに存在する遺伝子の選択を行い、 f)大腸菌宿主内に形質導入されたディスプレイベクターは、 −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファージ ・ディスプレイベクターの場合、 −またはM13型ヘルパーバクテリオファージを大腸菌宿主に感染させること (超感染)によりパッケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合 のいずれかであり、 (g)パッケージされたディスプレイベクターを新鮮な大腸菌宿主内中で継代培 養し、ファージ・ディスプレイベクターまたはファージミド・ディスプレイライ ブラリーを形成し、また、所望であれば、 (h)前記継代培養されたディスプレイベクターは −M13またはM13様ファージ外殻中に自律的にパッケージされたファージ ・ディスプレイベクターの場合、 −またはM13型ヘルパーファージを新鮮な大腸菌宿主に感染させること(超 感染)によりパッケージされたファージミド・ディスプレイベクターの場合のい ずれかであり、 ファージ・ディスプレイまたはファージミド・ディスブレイライブラリーが形成 される、請求の範囲第1項から第18項までのいずれかに記載のDNA配列を含 み、請求の範囲第21項から第41項までのいずれかに記載の手法による組換え に付される、大きなファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミド・ ディスプレイライブラリーの新生作成方法。 43.前記工程(a)〜(b)において、IIs型制限酵素として、好ましくはB piI,BsgIまたはBpmIを選択することを特徴とする請求の範囲第42 項に記載の方法。 44.前記工程(f)において、および任意に工程(h)において、M13K0 7をM13型ヘルパーファージとして使用することを特徴とする請求の範囲第4 2項または第43項に記載の方法。 45.前記工程(e)において、選択を抗生物質耐性遺伝子の存在に対してを行 うことを特徴とする請求の範囲第42項から第44項までのいずれかに記載の方 法。 46.前記工程(g)において、感染多重度(MOI)は1以下であることを特 徴とする請求の範囲第42項から第45項までのいずれかに記載の方法。 47.請求の範囲第21項から第46項までのいずれかにより、得られうるパッ ケージされた粒子形態のファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミ ド・ディスプレイライブラリー。 48.請求の範囲第21項から第46項までのいずれかにより、得られうる大腸 菌集合体からなるディスプレイベクター形態のファージ・ディスプレイライブラ リーまたはファージミド・ディスプレイライブラリー。 49.請求の範囲第21項,第31項、第32項および第42項の「大きな」と の語は、106の変異体クローン、優先的に108〜1011個の変異体クローンで あると定義される、請求の範囲第1項から第20項までのいずれかに記載の遺伝 子を特徴とし、請求の範囲21項から第46項までのいずれかにより、得られう るファージ・ディスプレイライブラリーまたはファージミド・ディスプレイライ ブラリー。 50.請求の範囲第1項から第18項までのいずれかに記載のDNA配列により コードされたペプチド配列を含み、請求の範囲第48項または第49項に記載の ライブラリーを使用し、定められた(defined)標的上で親和性選択手法により得 られうるタンパクまたはペプチド。
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