JP2001508174A - サンプルの移送 - Google Patents

サンプルの移送

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Abstract

(57)【要約】 サンプル移送手段(26)によりサンプル処理装置(10)のサンプル供給ステーションからサンプル受容ステーション(20)へサンプルを移送する方法において、サンプル移送手段(26)は多孔質材料製の少なくとも1セクションを有する。多孔質材料の孔径は、少なくともサンプルがサンプル移送手段(26)に供給されかつサンプル処理装置(10)により受け取られている間、毛管作用により多孔質材料中に液相で保持されるようなものである。

Description

【発明の詳細な説明】 サンプルの移送 本発明は、サンプルフィーダーによって、サンプル処理機、好ましくはサンプ ル分析機のサンプルピックアップ部からサンプル送出部にサンプル物質を移動さ せる方法に関する。 既知の操作法(ドイツ特許明細書A1 38 05 808、図10、11)においては、サン プル物質をサンプルバイアル台からピペットシステムによって取り出し、垂直方 向の電気泳動装置の形態のサンプル処理機に移動させる。さらに、対応する数の ピペットを使用して、数種のサンプルを同時にピックアップして、ゲル上端部の 対応するサンプルウェルに送り込むことができる。この既知のサンプルフィーダ ーシステムは機械的に非常に複雑であり、そして非常に薄いゲル層を使用すると 同時に多数のサンプルを分析しなければならない場合にはさらに複雑である。ゲ ルの厚さによって必然的に決まるガラスプレート間の間隙は所望のゲルの厚さと しては1mmより小さい。連続するサンプル受けの間隔は2,3mmである。ゲルの幅 に応じて、100サンプルウェルまでを隣接して配列することができる。このよう な多数のピペットについてはしたがって複雑度が高く、位置の正確さの要求度も また高い。実用上、ゲルは垂直にしか配向させることができない。なぜならば、 それ以外ではサンプルが漏れてしまうことになるからである。 最初に引用した種類の操作法は特許明細書WO 94/11529によって知ることがで きる。サンプル物質はクシ形のサンプルフィーダーの歯に化学的に特異的に結合 している。このサンプルフィーダーを電気泳動ゲルに移動させた後、適切な手段 物質(ホルムアミド)の添加によって特異的な化学結合を分解させ、これによっ てサンプル物質がサンプルフィーダーから脱離することができ、そして電場の作 用下でゲルを貫通することができる。クシ形フィーダーは8個の歯しか持ってい ないので、同時に8サンプルしか分析することができない。この特色は比較的広 い幅の歯でないと十分なサンプル物質を供給することができないことによるよう である。 本発明の目的は、効果的で簡単なサンプルの輸送を可能にするための、引用し た種類の方法を考案することである。 この課題は、少なくともサンプルフィーダーによってサンプルがピックアップ される時およびそのサンプルがサンプル処理機に送り出される時に、そのサンプ ル物質が多孔質材中で毛管力によって液体状態で保持される程度の孔径の1以上 の多孔質材素子をサンプルフィーダーが含むことによって、解決される。したが って、サンプル物質はサンプルピックアップまたはサンプル送出中に毛管力のみ によって液体状態で保持される。その中間では、サンプル物質は必ずというわけ ではないが多孔質材の細孔中で乾燥形態で存在する。ともかく、マルチピペット 吸引システムなどの複雑な機構は排除される。サンプルの送出に関しては、多孔 質材を液体状態のサンプル物質と接触させるだけでよい。サンプルフィーダーに サンプル物質を化学的に結合させるための反応は全く必要ではなく、またサンプ ル送出中のサンプル物質とサンプルフィーダー間の化学結合を分解させるための 化学反応も必要でない。なぜならば、サンプル処理機中に移送するまでのサンプ ル輸送中に、毛管力がサンプル物質を液体状態で保持し、これは重力の方向に無 関係で、もはやサンプル処理機の配向が制限を受けることはない。多孔質材は薄 片状でもよく、それによって、ゲル電気泳動装置のガラスプレートの間に問題な く挿入することができる。少なくともサンプルフィーダーの材料部分は好ましく は全体が多孔質材で構成され、その結果、サンプル物質のための材料素子の収容 力が比較的高くなる。したがって、小さなフォーマットの材料素子を使用しても 十分であるので、相応する多数のコンパクトに配置された材料素子が可能になる 。したがって、所定の電気泳動ゲルの幅に対して、同時に分析されることになる サンプルの数は、例えば192、さらに384サンプルまで、顕著に増大させることが できる。 本発明をさらに発展させた場合、フィーダーによるサンプルのピックアップに 続いて、サンプルを乾燥させ、サンプルを送り出す前にフィーダーを液相中に移 動させる。中間で乾燥させたサンプルフィーダーは特に操作が容易である。中間 での汚染の危険が実質的に減少するからである。 サンプル処理機へのサンプルの送出をサンプルフィーダーに強制するため、サ ンプルフィーダーを例えば機械的に、例として機械的加圧によって、またはその 中に圧縮空気を吹き込むことによって操作することができる。しかし、特に好ま しい様式において、多孔質材素子からサンプル処理機中にサンプル物質の荷電し た分子、巨大分子または粒子の流れを生成させるために、材料素子を通過するよ うに、サンプル送出部範囲に電場を発生させる。この電場の強度は毛管力に勝る 電荷の関数として選択される。この方法の段階の使用は電気泳動において特に有 利である。なぜならば、いずれにしろ電場の発生手段を含むからである。 上に示したように、サンプル物質をローディングしたサンプルフィーダーを極 めて簡単に操作できるので、サンプルをローディングした後、サンプルピックア ップ部からサンプル送出部へサンプルフィーダーを移動させる有利な選択肢があ る。こうして、サンプルをサンプル処理機から任意に離れた部位でピックアップ することができる。 しかし、変法として、サンプルピックアップ部と送出部との間をサンプルピッ クアップ部の多孔質材素子によって物理的に接続するように装備されている場合 は、毛管力でサンプルの輸送を確保することによって、サンプルをサンプルピッ クアップ部からサンプル送出部に移動させることもできる。この種のサンプル供 給プロセスは、主としてサンプル送出部があまりにも接近し難いかまたは高度に 小型化した場合、例えばマイクロチップセンサー、特にDNAセンサーについて使 用される。このような場合、「混線」、すなわちサンプル物質の混濁を回避する ため、最初から各サンプルについて、その他のサンプルの材料素子とは独立した 別々の材料素子を使用する。そうしないと、関与するサンプル物質が比較的大量 の場合にこの現象が生じかねない。 しかし、混合の可能性も、混合すべき物質と別の部位で、または同一の部位で 連続して多孔質材料を湿潤化するという、制御された方法によって、活用するこ とができる。例をあげると、適切な添加によって、多孔質材中で、タンパク質( 例えば抗原)を抗体と、またはDNAを相補的にハイブリダイズするDNA若しくは標 識手段を有するDNAと混合することができる。 サンプルピックアップ部からサンプル送出部へのサンプルフィーダーの物理的 輸送の上記の最初の変法においては、比較的少量のサンプル物質を使用すること ができ、その結果、接続された材料素子が関与する場合がそうであるように、一 般的な混線の危険は無視することができる。 上記の容易な操作およびサンプル物質に関する多孔質材素子の比較的高収容力 によって、好ましい実施可能性が提供される。すなわち、多数のサンプル送出部 を含むサンプル処理機が相応する多数の多孔質材素子とともに作動するものであ る。 すでに記載したように、各回に別の材料素子を使用することができ、その方法 は混線の危険を伴わない厳密な分離を含むものである。しかし、本発明のサンプ ルフィーダーがサンプルピックアップ部の配置に対応して一列に並んだ材料素子 を有する材料素子支持体を1個含むならば、材料素子の製造および操作は実質的 に単純化される。このデザインのサンプルフィーダーはサンプルピックアップ部 を線状または弧状に隣接させた場合、実質的ににクシのようになる。 サンプルフィーダーは、全ての多孔質材素子を含む多孔質材シートからなるな らば、例えばスタンピングによって特に容易に製造することができる。 しかし、材料素子支持体が対応する多数の互いに分かれた材料素子を有するこ ともできる。それ以外では混線の危険が排除できないときは、こうした幾何学配 置が好ましい。 材料素子支持体は基体シートの形態でもよく、またその他のデザイン、例えば クランプ状でもよい。 平均孔径が100μ未満、好ましくは10μ未満、最も好ましくは1μ未満の多孔質 材が使用され、これに相当するのは平均孔径1.5〜0.2μ、最もよいのは約0.5μ である。このような多孔質材は特に生化学において使用される通常のサンプル物 質にとって十分な毛管力を提供する。 特に多孔質酢酸セルロースまたは多孔質ポリエチレンまたは多孔質ガラスまた はアガロースゲルまたはその他の種々のメッシュのゲルマトリックス製の多孔質 材がよく適合することがわかった。 既述の電場の存在下でのサンプルのサンプル処理機への送り出しには、移動さ せる物質が荷電していることが要求される。この荷電は生物学的巨大分子におい ては、適切な手法で液相のpH値を調節することによって、要求されたように発生 させることができる。 電場の影響下ではほとんどすべてのサンプル物質がサンプルフィーダーからサ ンプル処理機に送り出されることがわかった。その結果、順次サンプル液を送り 出すために、サンプルフィーダーを繰り返して使用することができる。この様式 によっても、本発明の方法を実施する際の複帷さが軽減される。 サンプルフィーダーに多数のサンプルをローディングすることを促進するため 、本発明はフィーダーの材料素子の配置に対応した幾何学的位置に多数のサンプ ルウェルを含むサンプル容器のラックを使用することを提案する。この結果、例 示のクシ型サンプルフィーダーの全部のクシの歯が多数のサンプルウェル中に同 時に浸漬される。 上記の方法は、特に生化学的反応生成物を検出および/または製造するために 、多数のサンプル処理機に適用することができる。別の適用として、質量分析機 がある。好ましい適用はサンプル液を電気泳動またはクロマトグラフィー装置に 送り出すものである。 その上、分離材、好ましくは電気泳動装置の分離ゲルをこれまでの通常の様式 の垂直ばかりではなく水平または任意の方向にも配向させることができる。 本発明はさらに、電気泳動またはクロマトグラフィー装置の分離材のローディ ング端部の1領域に、すなわちサンプルフィーダーを近くに移動させる前または その後に、液相、好ましくは緩衝液を添加することを提案する。中間において乾 燥させたサンプルフィーダーの場合は、細孔中に可逆的に吸着されたサンプル物 質を液相がそれらの細孔の中で溶解する。次に、その結果生成する毛管力が、電 気泳動装置の電場の力などの外部の力が生じない限り、サンプル物質を細孔中に 保持する。液相、特に緩衝液の添加によって、サンプル物質の最も早い移動の開 始を決定することができる。サンプル物質が中間で乾燥されていなかった場合に も当てはまる。 電場の効果によってサンプル物質を直接に分離材中に移送することが可能であ る。しかし、液相、好ましくは緩衝液を存在させることによって、サンプルフィ ーダーと分離材のローディング端部との間に数mmまでの間隙を存在させることも できる。 本発明はさらに、同時にいくつかのサンプル液を分離するのに適切な分離材で あって、その分離材の一端に沿っていくつかのサンプル液ピックアップ部を有す る分離材について、このサンプル液ピックアップ部が対応するサンプルフィーダ ーの多孔質材料素子を受容するために分離材内でサンプル液ウェルを形成するこ とを提案する。これに関しては、このサンプル液ウェルはサンプルフィーダーと は無関係に、サンプルフィーダーを近づける前に作製するか、あるいはすでにサ ンプル物質を含ませたクシ型サンプルフィーダーを重合前の分離ゲル中に置くこ とによって作製することができる。 サンプル液の排除によって、当然分離材の端部での別のサンプルの混入は防止 される。 しかし、同時分離操作に適切で、分離材の端部に沿っていくつかのサンプルピ ックアップ部を有する分離材を使用するとき、サンプルフィーダーを分離材の端 部に接触させるように製造するか、またはこの端部から数mmの間隔をあけて配置 することができることがわかった。この場合、サンプル液のウェルはなく、分離 材はその分離材の直線状または弧状の端部に沿って連続したまま終結している。 このデザインは分離材の調製を容易にする。さらに、ウェルの間のゲル片の除去 により、それによって測定の効果を落とさずに、特にサンプルの混合の危険がな く、(分離材の端部に平行な)サンプルの線状密度を増大させることができる。 さらに明確にすると、互いに平行な電気泳動トラックを形成することによって、 隣接するトラックの正確な比較分析ができるようになる。各トラックの電気泳動 の開始を正確に同時にするようにした本発明においては、特にそうである。こう した顕著な利点の主因は、本発明において、サンプルフィーダーからのサンプル 物質の放出およびしたがって電気泳動ゲルへの進入はもっぱら電場により開始さ れ、電場の方向での荷電粒子の強制的な移動を伴うことにあるようである。異な る種類の動き、特に横方向の拡散は最初から抑制される。 本発明の上記の利点は少なくとも部分的には、サンプル液を1以上の分離用毛 細管を含む電気泳動またはクロマトグラフィー装置に送り出す場合にもたらされ る。この場合も、高いサンプル密度と単純な操作が達成される。 すでに示したように、本発明の方法をマイクロチップシステムにサンプル液を 送り出すために使用することができる。この場合においては、接近しにくい、例 えば2mm×2mmの大きさのセンサーゾーンをより接近し易い送出部に永続的に接続 するために、サンプルフィーダー(群)を固定されて分れている材料素子とする こともできる。 さらに、本発明は上記の方法を実施するための適切な多孔性を有する1以上の 材料素子を含むサンプルフィーダーに関係する。 さらに、本発明は、すでに記載したように、分離ゲルについてこれまでの通常 の配置に加えて水平配置または任意の配置が可能な、上記の方法を実施するため のサンプルフィーダーを含む電気泳動装置に関する。 本発明の別の態様は、好ましくは1サンプル液中の生化学的反応生成物を検出 および/または調製するために、1以上の第1の共反応物および1以上の第2の 共反応物間の反応を実施するための方法に関するものであって、その方法は多孔 質材上に可逆的に吸着された1以上の第1の共反応物を液相中で1以上の第2の 共反応物と接触させることを特徴とし、その多孔質材の孔径は液相が毛管力によ って少なくとも部分的に多孔質材中に保持される程度のものである。 この上記の方法における反応は好ましくは生化学的なものであり、すなわち、 共反応物として、生物学的巨大分子、例えばタンパク質、糖タンパク質および/ 若しくは核酸、またはこれらの巨大分子の複合体、例えば抗体および抗原間の免 疫複合体、タンパク質/核酸複合体若しくは核酸/ハイブリダイゼーション複合 体、が関与する反応であるか、あるいはこれらが反応生成物となる反応である。 この方法は特に核酸の反応、例えばin vitro転写、核酸配列決定または核酸増幅 についてよく適合する。 この上記の方法において、適切な孔径の多孔質材上に可逆的に吸着される第1 の共反応物を使用する。すなわち化学的、共有結合によるか、または高親和性相 互作用(例えばビオチン−ストレプトアビジン)による多孔質材料への吸着は発 生せず、したがって多孔質材からの第1の共反応物および/または反応生成物の 溶出は適切な条件下で基本的に完全に遂行される。 さらに、数種の第1の共反応物を多孔質材に吸着させてもよい。例えば、材料 に数種の共反応物を含有する液体をしみ込ませるか、あるいは数種の液体を順次 にまたは材料の別の部位にしみ込ませてもよい。 本発明の方法において、第1の共反応物を乾燥または湿潤形態の材料に吸着さ せる方法をとった多孔質材を使用することができる。吸着された共反応物の安定 性を改善するため、または反応容量を改善するため、乾燥吸着が好ましい。多孔 質材の乾燥は通常のように、例えば凍結または真空乾燥によって実施することが できる。 本発明の方法の1実施形態において、反応は、生物学的サンプル、例えば血清 、血液、血漿、尿、唾液その他の体液を含むサンプル中のアナライトを検出する ための試験反応である。組織サンプルなどのその他の生物学的サンプルもまた使 用することができる。 アナライトを検出するための試験反応において、多孔質材上に可逆的に吸着さ れた第1の共反応物は好ましくは検出すべきアナライトに特異的に結合すること ができる物質であるか、または別の結合相手についてアナライトと競合する物質 でもよい。例えばアナライトが免疫化学的に検出し得る抗原である場合、第1の 共反応物はそのアナライトと結合し得る抗体であるか、またはある抗体への結合 についてそのアナライトと競合することができるアナライト類似体でもよい。例 示として、アナライトが核酸の場合、第1の共反応物はそのアナライトに相補的 な核酸または対応する核酸/類似体(例えばペプチド核酸)でもよい。 検出操作において、反応中に、反応の発生および/または強度を指示し、それ によってアナライトの定性的または定量的測定を可能にするための標識基を存在 させるのが適切である。好ましくはこの標識基は非放射活性で、例えば蛍光また はルミネセンス基、酵素、金属粒子、NMR活性基または専門家によく知られた、 生化学的検出操作の分野のその他のものである。 本発明の好ましい実施において、反応生成物が基本的に全部細孔内に保持され るような様相で反応を実施する。また、好ましい様相において、反応生成物が基 本的に全部多孔質材から取り出すことができるものである。この様相において、 定量的反応分析を実施することが可能である。 上記のように、反応生成物を含有するサンプル液をサンプル処理機、好ましく はサンプル分析機に送り出すことができる。 本発明の反応を多孔質材中の細孔内で実施することの別の利点は、所望の反応 時間後にホルムアミドなどの非水性停止試薬または変性試薬を添加する必要がな いことである。現技術水準の操作について、特に核酸の反応においては、サンプ ル中に存在する核酸の適当な変性を達成させるために、このようなホルムアミド 試薬を添加しなければならない。驚くべきことに、本発明の方法においてはこの ホルムアミドの添加が不必要であることが発見された。 本発明の別の目的は、特に生化学的反応生成物を検出および/または調製する ための反応を実施するための試薬であって、少なくとも一部は多孔質材の材料素 子を含み、1以上の反応性物質が多孔質材上に可逆的に吸着されており、そして この多孔質材の孔径は液体と接触する時に反応性物質が毛管力によって少なくと も部分的に多孔質材に保持される程度のものである。本発明のこの試薬は試薬キ ットの1成分として、その他の試験用成分のほかに使用することができる。 本発明は、多孔質で好ましくはクシ型のサンプルフィーダーに適合し、分離材 、好ましくは分離ゲル、および分離材に電場を適用するための電場システムを含 む電気泳動装置に関する。 こうした装置それ自体は既知である(米国特許第5,464,515号および欧州特許 明細書Al 0,493,996号)。サンプル物質(ここではタンパク質)をゲル中に移送 するのを確実にするため、クシ型多孔質サンプルフィーダーのすべての歯を少な くとも1地点においてゲルとそのまま接触させる。しかし、これまではこうした 装置は完全に満足すべきことが証明されなかった。 本発明の目標は改善された測定、特に分析を提供するような、この種の電気泳 動装置を作製することである。 この課題は、電気泳動装置で使用する多孔質サンプルフィーダーを分離材から ゼロより大きい間隙をとって置き、そしてサンプル物質をサンプルフィーダーか ら分離材中に移送するために、電場を発生する電場システムをその間隙の中に形 成させることによって解決される。したがって、この発明においては、サンプル 物質がその間隙中に入るためにまず電場の使用によって毛管力を征服した後にの み分離材を通過するので、サンプル物質の多孔質フィーダー部分から分離材への 移送は直接ではないことになる。荷電した生物分子、特にDNAセグメントの移動 速度は間隙を満たす液体内の方が分離材、特に分離ゲル内の泳動速度よりも実質 的に大きい。これは電気泳動測定の開始段階において分離材の端部での全生物分 子の空間濃度のスタッキング(stacking)効果を引き起こす。その系列の最後には 分離ゲル内を泳動するきわめて鮮明なバンドが存在する。 しかし、この間隙はサンプルフィーダーと分離材の間の直接の機械的接触を回 避するために常に十分大きくなければならない。しかし、隣接のサンプルとの混 線を前もって防ぐため、この間隙は過度に大きくするべきではない。0.2〜2mmの 範囲が特に有利であることがわかった。 わずかなサンプルの挿入で可能な最大の分離の鋭敏性を達成するためには、最 小の分離材の厚さが所望される。こうして、ゲルの厚さは0.5mmかそれ以下のこ とが多い。したがって、分離材を入れたプレートの間に場合によってはかなり変 動し易い多孔質のクシ型サンプルフィーダーを正しく挿入するために、格別の注 意が必要である。この点について、本発明は、2つのプレートを接続した分離材 を使用する場合、サンプルフィーダーの挿入を容易にするため、少なくとも1つ のプレートを分離材側で斜面にすることを提案する。この方法において、サンプ ルフィーダーを挿入するために、熟練者(trainees)を使用することもよい。 本発明はさらに、サンプルフィーダーと分離材の間の容積を、電気的に絶縁し かつ/または水よりも高い密度の液体、好ましくはFicollRまたはデキストラン 溶液で満たすことを提案する。このステップによっても、電気泳動測定の精度、 特にバンドの分離鋭敏性がやはり改善される。この特性は、液体密度の増加によ って多孔質サンプルフィーダー外への生物分子の移動が妨害されるので、電場が 適用された時、すなわち十分確定された時にのみ生物分子が液体を貫通すること によるようである。電気的に絶縁する液体の使用の効果は生物分子の移動以外に はイオンの移動が発生しない点である。それでないと、少なくとも斜面の近辺で の電場の均一性が低下し、したがって結果も低下する。 本発明は生物学的巨大分子を含有するサンプル材料から最少のサンプル容量を 調製する方法に関し、好ましくはこの最少の容量を次に多孔質で好ましくはクシ 型のサンプルフィーダーによって毛管作用で取り出すものである。 使用するサンプルの容量が減少する、すなわちできるだけ小さいスペース、例 えばクシの歯の末端に濃縮させるにつれて、電気泳動の分離の鋭敏性が増大する ことは容易にわかる。検出の感度のみがこの測定技術の下限である。しかし、た とえ所望の自動ピペッティングシステムを使用しても、例えば0.5μlの極少のサ ンプル容量の調製には問題がある。なぜならば、これらはもっと大きい、マイク ロリッター範囲のサンプル容量しか送り出すことができないからである。一方、 本発明の目的は単純な手法で最少のサンプル容量、例えば0.5μlの範囲をもたら す方法を開発することである。この方法は以下の段階によって特徴付けられる: (a)サンプル物質および第1容量の第1の液体溶媒(好ましくは水)を含む 初期サンプルを調製し、 (b)第1の液体溶媒よりも低い蒸発速度を有する第2容量の第2の液体溶媒 を初期サンプルに添加することによって中間サンプルを調製し、 (c)中間サンプルの液体溶媒を蒸発させ、得られる残留容量を所望のサンプ ル容量とする。 ホルムアミドはDNA電気泳動に関してさらに別の利点をも提供する、すなわちD NAを変性し、停止溶液として使用することができるので、特に適切な溶媒である ことがわかった。デキストランもまた第2の溶媒として好適である。 したがって、本発明において、比較的少ない量の第2溶媒を添加する。サンプ ル物質が両方の液体溶媒に溶解するからである。第1の溶媒は段階(c)の後に は蒸発しており、サンプル物質を含有する第2溶媒のみが残留する。残りの容量 (これは第2容量にほぼ相当する)はしたがって第1液の第1容量とは無関係で ある。段階(c)において中間サンプルの容量の一部のみ、例えば半分を使用す るならば、残りの容量をさらに第2容量よりも少ないものにすることができる。 この場合、残りの容量は単純に第2容量の半分である。例えば、初期サンプルの 初期容量が4μlで、ホルムミド1μlおよび緩衝液1μlからなる停止溶液2μlを 添加するならば、総量は6μlとなる。これらの半分、すなわち3μlをサンプルピ ックアップ皿中に送り出し、全液体をホルムアミド部0.5μlまで蒸発させるなら ば、サンプル容量は0.5μlとなるはずである。 実験用ファンなどの送風機を使用して、蒸発を加速することができる。 得られたホルムアミドを含有するサンプルを多孔質サンプルフィーダーと直接 接触させることによって、毛管力によってその中に吸引されるので、ピックアッ プすることができる。このように調製したサンプルフィーダーを移動させる前に 別のステップを必要としないで電気泳動装置に挟み込むことができることがわか った。 本発明の別の実施において、電気泳動装置中に挿入する前に、好ましくは挿入 するサンプルフィーダーと分離材との間の間隙に使用したものと同一の液体を使 用して、サンプルフィーダーを湿潤化する。このサンプルフィーダーの予備湿潤 化は挿入したサンプルフィーダー中での気泡の形成を防止する。このような泡は 生物分子の動きを妨害しかねない。 上記のすべてのステップそれ自体または組合せは1電気泳動トラック内の個々 の電気泳動バンドの分離の鋭敏性を顕著に改善し、またトラックをさらに近く、 密に隣接させることを可能にし、それによって、1回の電気泳動測定において、 より多数のサンプルを同時に処理することができる。さらに、操作が容易になり 、そして分配用ロボットを使用することが可能である。 図面に対応させた、好ましい例示の実施形態によって、本発明を以下に明らか にする。 図1はクシ型サンプルフィーダーを有する電気泳動装置の第1の実施形態の平 面図および図2のI−Iラインに沿った部分断面図である。 図2は図1の電気泳動装置の図1のII−IIラインに沿った側断面図である。 図3は滑らかな外形にしたゲル体を有する第2の実施形態の図1と同様の平断 面図である。 図4は電気泳動装置であるが変形サンプルフィーダーを有する図5のIV−IVラ インに沿った部分断面図を含む平面図である。 図5は図4の実施形態の図4のV−Vラインに沿った側面図である。 図5Aは図5のVAの詳細である。 図6は数個の分離毛細管を含み、そして対応するサンプルフィーダーを有する 電気泳動装置の第3の実施形態のVI−VIラインに沿った平断面図である。 図7は図6の装置のVII−VIIラインに沿った断面図である。 図8はサンプル容器ラックのサンプルウェル中に挿入されたクシ型サンプルフ ィーダーの正面断面図である。 図9はサンプルフィーダーの操作を特徴付ける方法の段階を図示している。 図10はDNAセンサーに嵌め込まれ円形に配置されたマイクロチップシステムに サンプル液を移動させるための分かれたサンプルフィーダーセグメントの操作を 示す。 図11はサンプルフィーダーを有する電気泳動装置のさらに別の変形の簡略化し た斜視図である。 図1および2に示す電気泳動装置の形態の本発明のサンプル処理装置の第1の 実施形態を全体として10で表す。これは第1のガラスプレート12およびこの第1 のガラスプレートに平行な第2のガラスプレート14を含み、これらは2つの横方 向に置かれたスペーサー16によって一定の間隔で離されている。この2つのガラ スプレート12および14ならびにスペーサー16で囲まれた空隙は重合化したゲルの 層18で満たされている。各種のゲルを使用することができるが、例えばポリアク リルアミドゲル、アガロースゲルまたはヒドロキシエチルセルロースゲルである 。2つの末端面の1つにおいて、ゲル層18を多数の凹み、すなわちいわゆるサン プルピックアップ部20とこの凹みの間に位置する多数のゲルの壁22で構成される クシ様構造を呈する。 この構造は、ゲル反発性物質でできたクシ様のダイ型を、ゲル層18の2つのガ ラスプレート12および14の間であって2つのスペーサー16の間のまだ重合されて いないゲル中の適切な位置にプレスし、ゲルが重合化し終わるまでそのゲル反発 性物質をそのまま保持することによって、既知の手法(ドイツ特許明細書C23,02 4,288号)で作製される。クシ様のダイを注意深く取り出すとゲル末端面の所望 のクシ様構造が残る。ここでの表現「クシ様」とは、図1のように平面図で見た 時に、ゲル表面の外形が長方形の鋸歯の直線的配列になっていることを表す。 クシ様サンプルフィーダー26の突出している素子24はゲル層18のサンプルピッ クアップ部20中に挿入される。図2に示すように、電気泳動装置10の末端領域に おいて、第1ガラスプレート12は第2ガラス14より実質的に突出している。この 特徴によって、ゲル内での目的にかなうように、サンプルフィーダー26の突出素 子24をサンプルピックアップ部24中に挿入することが容易になる。 サンプルフィーダー26はゲル層18の厚さよりも薄い厚さD(0.1〜0.3mmの範囲 )である。素子(「歯」)24の長さLは約3〜8mmで、その幅Bは約1mmである( 実質的にサンプルピックアップ部20の深さおよび幅に合わせられる)。連続する 素子29間の内部距離Aはゲル壁22の厚さに対応して一般的に1〜3mmである。 サンプルフィーダー26は多孔質酢酸セルロース(D=0.15〜0.2mm)、多孔質 ポリエチレンまたは多孔質ガラスなどの多孔質材料で作られ、その孔径はサンプ ル液と接触したときにその液が毛管作用によって取り込まれて細孔内に保持され る程度とする。好ましくは、孔径は約0.5μである。しかし、状況に応じて、よ り小さいかまたはより大きな孔径のその他の材料を使用してもよい。毛管作用に よって、取り入れられたサンプル液は、これらの毛管作用を克服するだけの力を この液が受けない限り、サンプルフィーダー26の細孔内に留まることになる。 電気泳動装置10に典型的な電場を適用すると、サンプルフィーダー26の多孔質 材の細孔内のサンプル液の荷電成分に対して毛管作用を超える力が与えられ、そ れによってその後これらの成分はサンプルフィーダー26から離脱してゲル層18に 浸透し、その中で典型的な相互に平行なトラック19に沿って移動し、特定の電荷 およびゲル内の移動度に関係して空間的に分離される。サンプルフィーダー26の 操作を図9に関連して以下にさらに説明する。 上記の変形として、サンプルピックアップ部20を中間にゲル壁22を有する多数 の凹みがある形状と想定し、ゲル忌避材料製のクシ様型枠の代わりに、ゲル調製 中にサンプルフィーダー26自体をガラスプレート12および14の間に挿入すること によっても調製することができる。一般的にこの操作において、あらかじめサン プル物質をしみ込ませたサンプルフィーダー26を使用するか、または各種のサン プルをしみ込ませた後に乾燥したサンプルフィーダーを使用する。サンプルフィ ーダー26の適切な形状、例えば下記の図4および5に関連して示すものと同様で 互いに分離された材料素子を含む配置によって、ゲル材料中にサンプル物質を含 まないサンプルフィーダーを挿入することもさらに可能で、この時サンプル物質 は重合化によるゲルの調製後で実際の測定の前に毎回個々の材料素子24の範囲内 に例えばピペットによって移動される。この例におけるサンプル物質のゲル領域 内への輸送はもっぱら毛管作用による。この原理に基づいた操作システムを図10 に関連させて以下に考察する。 図3は図1のものと実質的に同一のデザインの電気泳動装置を示す。 しかし、図3の実施形態においては、ゲル層28の末端面はクシ様外形ではなく 線状に調整している。この線状の外形は直線または曲線状の末端面32を含む好適 なダイ30を2つのガラスプレート12および14の間でまだ重合化されていないゲル 中に押し入れて、ゲルが重合化し終わるまでそこに留めておくことによって調製 する。このダイ30の除去後、図1および2の形状に相当する形状のクシ様サンプ ルフィーダー26を近くに移動させることができる。図1および2の実施形態の場 合には必要だった、対応するゲル壁22の適切な寸法上の安定性をもはや何ら考慮 する必要がないので、場合によっては、連続する素子24間の内部距離Aを減少さ せることができる。この様相において、さらに多数のトラック19を使用すること ができ、そしてさらに多数のサンプルを同時に測定することができる。それにも かかわらず、素子24中の毛管作用は一般的にサンプル液の横方向の漏れを防ぐの で、サンプルフィーダー26の挿入後の隣接するクシ素子24間の混合は防止される 。電場を適用した後にのみ、その電場の方向(トラツク19の縦方向に平行)に、 すなわち隣接するクシ素子24の方に横方向ではなく、サンプル液が出て行く。さ らに、挿入したサンプルフィーダー26領域中への電解質液の添加を電場の生成の 直前まで延ばすことができ、その結果、隣接するクシ素子24間のサンプル液の横 方向への早期の移動が防止される。 図4および5は26’で表される別の例示の実施形態を示す。この例において、 多数の分かれたサンプルフィーダー材料素子34を材料素子支持体36によって定位 置に保持される。この材料素子支持体36は2つのコネクター52、例えばヘッドス クリューによって互いに押圧されるようにした2つの相互に平行なプレート38お よび40で構成される。材料素子34はこれらの2つのプレート38および40の間に挿 入される。材料素子34はコネクター42を使用して2つのプレート38および40を締 め付けることによって定位置に固定される。 図4および5の電気泳動装置の全体的な配置は、ゲル末端面43およびガラスプ レート末端面45の間の部分における第1のガラスプレート12に面した第2のガラ スプレート14’の内側上の斜面を除いて、図3の配置に対応している。斜角αを 図5に示す。図4および5の斜面の下方の交叉末端47をもこれらの図中に示す。 この様相において、サンプルフィーダー26’の物質素子34の挿入を容易にするた め、サンプル供給領域44をくさび様に作製する。第2のガラスプレート14’のこ の斜面はサンプルフィーダー26または26’の設計には無関係で、したがって図1 および2または3の装置においても使用することができる。 詳細図の図5Aは、ここで49で表されている斜面が、この場合単純に図3の薄 片状素子として示されているサンプルフィーダー26の挿入を容易にすることを説 明している。挿入位置26”は破線の輪郭で表されている。下向きの突出した鋸歯 状クシ型素子24に合わせて可撓性の薄片がいくらか波形になっても、0.1〜0.3mm のゲル厚さ「b」もあるので、挿入は簡単な操作である。斜角αは必要に応じた 大きさを選択すればよい。 図5Aによってさらに明白なように、本発明の特に好ましい実施形態において 、分離ゲルの好ましくは線状の端部51と突出したクシ型素子24の外端部53との間 の内部間隙「a」が存在する。この間隙およびこれに隣接してプレート14のほぼ 上端部まで、したがって斜面49に到達するまでの容積の両方が1%Ficoll(登録 商標)を含有する液体で満たされており、図5Aにそれを表している。この液体 は一方において電気絶縁性(すなわち誘電液)であり、そして他方において密度 が水より大きい。用語「Ficoll(登録商標)」はサッカロースおよびエピクロロ ヒドリンで作られたコポリマーで分子量が70,000〜400,000のものを意味する。 最初に説明したスタッキング効果によって、電気泳動バンドは特に鋭敏である 。斜面49に起因する分離ゲルの上のくさび形の空間があっても、Ficoll(登録商 標)溶液は均一な電場を確保する。図5Aの間隙「a」を明確に示すために、図 4に可能な変形をも示す。ここでは斜線で示す分離ゲルの上端をやはり51で表し ている。端部51は(図1および2の実施形態とは対照的に)線状であることが明 らかであり、したがって調製が簡単化され、また多数のサンプル(すなわち鋸歯 素子24)が可能になる。 図5に示されたようにして製造した、材料素子支持体36に貼り付けられた多数 の分かれた多孔質素子の使用は、材料素子34の間の間隙およびその数を個々に異 なるサンプルの条件に合わせることができるという利点を提供する。さらに、多 孔質材を通っての材料素子から材料素子へのサンプル物質の移動は当然防止され る。 サンプルフィーダー26、26’のその他の構造が考えられる。例えば、基体シー トの形態の、例えばクシ型でやはり対応する敗の個々の材料素子34を有する材料 素子支持体、またはやはりクシ型で多孔質材料で作られたシートを使用する。 図6および7は本発明の別の実施形態を示すもので、ここでは電気泳動装置50 は平面状の連続ゲルを備えておらず、代わりに基体52の内側にゲルを満たした多 数の分離毛細管54を備えている。クシ様サンプルフィーダー56の突出素子62は分 離毛細管54の開口部に挿入され、このサンプルフィーダー56はすでに示したよう に、多孔質材の一枚のシートであるか、または図4および5に示したような多数 の分かれた多孔質材料素子を有する材料素子支持体で構成されるかのいずれかで ある。この場合でも、隣接するサンプルピックアップ部からのサンプル液の混入 (「クロストーク」)の危険はいずれにしてもわずかであるが、この場合の多孔 質のクシ様サンプルフィーダー56も、多数の密に並んだサンプルピックアップ部 (ここでは分離毛細管54の開口部)へのサンプルの送り出しを容易にする。素子 62の自由端部の分離毛細管54の開口部への挿入は素子62を広げる(flaring)か 丸くすることによって、あるいは(図5の場合と同様で、そこでは省略した様相 である)分離毛細管の開口部を同様に円錐状に広げることによって、容易にする ことができる。この場合および他の実施形態においても有利なのは、素子62の全 部がそのサンプル液を特定のサンプルピックアップ部に実質的に同時に送り出し 、その結果として、例えばピペッティングなどによるサンプルの逐次的な送り出 しにおいて生じかねない、いくつかのサンプル液が特定のサンプルピックアップ 部に前もって送り出されるという危険はない。そればかりか、大部分の場合、毛 管作用によって、サンプル液が十分な強度の電場が適用されたときだけ多孔質材 料から流出することが保証される。最後に、拡散の開始はしたがって電解質の添 加を遅らせることによって遅くすることができる。 上記の多孔質材の一枚のシートまたは複数の多孔質材料素子の各種の実施形態 におけるクシ様サンプルフィーダーによっても、サンプルフィーダーからのサン プル液の簡単で迅速なピックアップも可能となる。この目的は図8に単純化して 断面を示した、多数のサンプルウェル64を含むサンプル容器ラック66によって実 施される。これらのウェルはサンプルフィーダー60の突出素子(歯)62に幾何学 的に整合させる。示したように、歯が直線状に連続して配置されている場合はサ ンプルウェル64も同一基準で線状に配列される。したがって、サンプルウェル64 に対応させて浸漬することによって、サンプルフィーダーの全素子62に同時にサ ンプル液をしみ込ませることができる。素子62にしみ込ませた後、サンプルフィ ーダー60を特定の電気泳動装置の方に移動させる。サンプル容器ラック66の充填 は例えば対応する手動または自動マルチピペットシステムを使用して、すなわち サンプルフィーダー60を使用する電気泳動装置への実際のサンプルの移送とは無 関係に、前もって実行することができる。 上述のように、サンプル液のピックアップおよび保持のために多孔質素子に適 合させたサンプルフィーダーを使用することによって、このサンプル液を特定の 電気泳動装置に簡単な手法で移動させることができ、これによって隣接する多孔 質素子間の互いの距離、したがって個々のサンプル間の距離もまた小さく保持す ることができ、その結果電気泳動装置の測定効率が実質的に増大する。サンプル 液の荷電成分の移動の同時開始は電気泳動の開始時に保証され、その結果特に隣 接するトラック間で比較する場合に電気泳動測定が高精度となる。 上記とは無関係に、サンプル液のピックアップのための多孔質材の使用は多孔 質材内でのサンプル液の処理をも可能にする。したがって、多孔質材は同時にサ ンプルの保存場所または反応容器として作用する。この目的のため、多孔質材料 に反応させる液を連続して、または別の部位でしみ込ませる。後者の場合、混合 は毛管作用によって多孔質材中で実行される。さらに、多孔質材にあらかじめ1 以上の反応液をしみ込ませて、その後乾燥させてもよく、多孔質料はこれに対応 して「含浸」する。そこで、所望の反応を実施するため、この多孔質材を任意の 時間後に別の反応液、例えばサンプル液および/または別の試薬溶液に浸漬させ ることができる。 反応は、例えば酵素反応、核酸/ハイブリダイゼーション反応、免疫化学反応 などの任意の生化学反応とすることができる。好ましくは核酸反応を実施する。 例としては、ある核酸マトリックスにおいてRNAポリメラーゼによってRNA鎖を製 造するin vitro転写、好ましくは例えばT7 DNAポリメラーゼを用いた酵素反応に よって核酸のヌクレオチド配列を決定する配列決定、またはサンプル液中に存在 する核酸の量を増加させる増幅、である。増幅の好ましい例はPCR(ポリメラー ゼ連鎖反応)である。これは連続した3つの反応段階、すなわちDNAを各鎖に分 断する反応、ハイブリダイゼーション反応、および酵素による核酸の延長、を含 んでいる。典型的には1つのPCRについてこれらの反応段階を何サイクルか、好 ましくは20〜30サイクルを実施し、それによって所望の核酸の高増殖を達成する 。好ましくはPCRは温度を上げて実施する。酵素反応は65〜80℃、特に好ましく は72〜75℃で、そして分断反応は80〜100℃、特に好ましくは90〜95℃で実施す る。こうした操作法は熱安定性酵素による熱サイクルとも称される。PCRまたは 別の増幅反応によって、サンプルの分析の感度を相当程度増大させることができ る。 驚くべきことに、多孔質材は苛酷な熱サイクル条件に耐えて、その後の反応生 成物の分析または単離が多孔質材の分解によって有意に低下することもない。 上記のこの操作法と最初に記載した方法との組合せは特に有利である。すなわ ち、多孔質材中でのこの反応に続いて、この材料を反応結果の評価のためのサン プル処理機に移動させることができる。上記の実施形態においては電気泳動装置 が使用される。しかし、他の分析機、例えばクロマトグラフィー装置または質量 分析機を使用してもよい。 操作法を図9に関連させて以下において考察する。 図9aは多孔質シートの形態のクシ様サンプルフィーダー70を示す。サンプル フィーダーの突出素子72にメーター74によって染料、酵素、核酸などの適切な試 薬を含浸させる。これらの試薬は染色、分解能の増加またはそれに類することに よってサンプル液の分析を容易にするか、あるいは分析の前の特異的な化学的ま たは生化学的反応を開始するために、またはサンプルの一定の割合を残すために 添加される。この操作を別の試薬を使用して数回連続して実施して、それによっ て所定のサンプル分析のためのサンプルフィーダー60の多孔質材料素子72を調製 することもできる。必要ならば、多孔質材中の試薬が乾燥するまで、サンプルフ ィーダーを一時的に保存しておく。 図9bは1つのピペット80を使用してサンプル容器ラック78の凹み76のそれぞ れにどのようにして別々にサンプル液を充填するかを示している。対応する多重 ピペッティングシステムを使用して、この操作を自動化することもできる。 図9cに示すように、サンプル容器ラック78のウェル76に充填した後、サンプ ル容器ラック78の対応するウェル76中に多孔質サンプルフィーダー70をその突出 素子72によって挿入する。このプロセスにおいて、サンプルフィーダー70の多孔 質材の細孔はサンプル液を完全に吸引する(サンプル送出)。その後、サンプル フィーダー70の突出素子72をウェル76から取り出したとき、サンプル液は毛管作 用によって特定の素子72の細孔中に残留する。この様に、サンプル液をサンプル 容器ラック78から例えば図9dに示すような電気泳動またはクロマトグラフィー 装置の形態のサンプル処理機82に移動させることができる。 図9bは特に少量のサンプル容量、例示すると0.5μlの範囲の特種な調製を図 式的に示している。最初のサンプルは省略した第1段階(a)で調製するが、こ れは試験すべき生物学的物質、特にDNA断片、さらに第1容量の溶媒液S1、好ま しくは水を含む。この容量は例えば4μlとすることができる。その後、段階(b )において停止溶液0.2μlを添加する。この停止溶液も第2溶媒液(ホルムアミ ド[ギ酸アミド])1μlおよび緩衝液1μlで構成される。生成した中間サンプル 6μlを自動ピペッティングシステムによって取り出し、その半分(3μl)をサン プルウェルラック78の特定の皿型ウェル76中に充填する。次に、第1溶媒液(水 )を好ましくは図9bの破線で示した送風機81の助けによって蒸発させる。図9 bは対応する矢印によって第1溶媒液S1の除去をも示している。第2溶媒液S2( ホルムアミド)はそのまま残留し、またDNA断片を含有している。ホルムアミド 部分に相当するサンプルの容量はわずかに0.5μlとなる。 すでに論述したように、これらのサンプル容量はサンプルフィーダー70の歯を 浸漬させることによって取り出すことができ、図9aのこのサンプルフィーダー 70の前処理も場合によっては省略される。 拡散速度が比較的低い第2溶媒液S2を使用すると、同様に含浸させたサンプル フィーダー70を図9dの電気泳動またはクロマトグラフィー装置に移動させる 前に、一時的に保存する(図9e)ことも可能になる。 サンプルフィーダー70を一時的に保存するかしないかにかかわらず、図9fに 示したように、電気泳動またはクロマトグラフィー装置に挿入する直前に湿潤化 するのが有利である。この湿潤化は、サンプルフィーダー70が電気泳動またはク ロマトグラフィー装置に挿入された後に、測定を低率化する恐れがある気泡の形 成を防止する。湿潤化のためには図5Aの間隙領域でも使用したものと同一の液 体を使用することができる。好ましくはこの液体は1%Ficoll(登録商標)溶液 とする。サンプルフィーダー70を1〜10% Ficoll(登録商標)溶液またはデキ ストラン溶液で予め湿潤化する結果、分離ゲルから離れた側でサンプルフィーダ ー70を濡らす緩衝液がわずかに遅れて多孔質サンプルフィーダー中を流れること になり、これは測定を低率化しかねない。 サンプル処理機82は各種のデザインを想定することができる。すべての既述の 実施形態を適用し得る。pH値を調整し、また効果的なpHの緩衝液によって、中に 含まれる生物学的分子、例えばタンパク質が荷電するように、サンプル液を調製 する。適切な強さの電圧を印加することによって、サンプル液をサンプルフィー ダー70中に保持する毛管作用が克服され、それによってサンプル液に作用する電 気的力に関連した荷電分子の運動をも誘導する。電場を適用する時、サンプル液 はサンプルフィーダー70とサンプル処理機82のゲル層を直接接触させることによ ってゲル層に入るか、または好適な電解質溶液によってそのゲル層に入る。後者 の場合、サンプルフィーダーとゲル層の間の距離を数mmまでにすることができる 。 通常の電気泳動装置の感度にとっては、サンプルフィーダー70の突出素子72を 浸漬するためにはわずかな量のサンプル液ですでに十分である。多孔質材料自体 によってサンプル液が1つの素子72から次の素子に移動するのを防止するため、 明らかに過剰の量のサンプル液は避けなければならない。 ある実用的な様相において、多孔質材料内の毛管作用による素子72間の「クロ ストーク」は比較的少量のサンプルでは本質的に防止されることがわかった。さ らに、電気泳動において使用される電場はサンプル液の全量を特定の素子72から 出すことが実用上は確実である。したがって、1つのサンプルフィーダー70を何 度か使用しても有利に実行される。このプロセスにおいて、各回について新しい サンプルをローディングして、サンプルフィーダー70を対応させて時間を遅らせ て電気泳動装置に移動させるならば、同一のゲル中にいくつかの列のサンプルを 時間順に入れることもできる。サンプル列の中間の移動により、後のものは互い に空間的にオフセットされる。すなわちこれらは互いに空間的に電場の方向に離 れる。 さらに、多孔質材料はこれ以外ではわずかしか接近することができないサンプ ルピックアップ部にサンプル液を送り込むのに適切である。こうした場合を例示 すると、マイクロチップ、特に図10に非常に簡略化して示したような、DNAセン サーへのサンプル液の送出である。 支持体90上に各種のセンサー領域92が存在し、これは小さい(例えば2×2mm) ので、サンプル液に接近するのが難しい。しかし、別々に分かれた多孔質サンプ ルフィーダー94を使用する場合、サンプルの送り出しは非常に簡単に実施される 。サンプル液をピペット96で多孔質サンプルフィーダー4の比較的大きい表面領 域に添加し、続いてこの多孔質材料中のサンプル液を毛管作用によって極小領域 の方に移動させることによって、制御されたサンプル液の送り出しを達成するこ とができる。 別々に分かれたサンプルフィーダー94の放射状の配置の代わりに、別の任意の 幾何学的配置も選択することができる。例えばフィーダー毎に長さの異なる互い に平行なフィーダーがある。この様相において、サンプルフィーダーの送出末端 間の距離を大きくすることができる。この配置においても、サンプルフィーダー から特定のセンサー領域へのサンプル材料の移動を適当な電場によって強制する ことができる。 図11は単純化した別の電気泳動装置を示すもので、これは下部ガラスプレート 102、上部ガラスプレート104およびこれらに挟まれたゲル層106(この場合は図1 1の上部ガラスプレート104の左下部末端まで広がっている)で構成されている。 この配置によりゲルの調製が簡単になる。またこれによって、やはりクシ様サン プルフィーダー108をゲル層106の(この場合は水平な)平面に対して基本的に垂 直に置くことが可能になる。既述の電気泳動装置の場合とやはり同様に、図11 に示す電気泳動装置100も任意の空間的配置で操作することができる。なぜなら ば、ゲルの端にサンプル受け入れウェルを有する従来の電気泳動装置とは異なり 、本発明の場合はサンプル物質が漏れ出る危険がないからである。すでに何度か 示したように、多孔質材は毛管作用によってその中にサンプル物質を保持する。 電場を適用したときにのみ、サンプル物質のゲル中への方向性のある移動が保証 される。 クシ様サンプルフィーダー108を(比較的短い)上部ガラスプレート104の末端 面110に接合した、示された位置に保持するため、示されたように支持ブラケッ ト112を使用して、これ自体と末端面110の間にサンプルフィーダー108の厚さに 実質的に相当する間隙を形成させることができる。この様相において、サンプル 物質を負荷したサンプルフィーダー108の材料素子(「歯」)114の末端はゲル層 106の対応する末端面116に直接にか、またはわずかに離れて保持される。電解質 を送り出して電場をONにした後、サンプル物質のサンプルフィーダー108からゲ ル層106中への所望の方向への移動が実行される(サンプルの送出)。サンプル フィーダー108の歯はもはや密に隣接したガラスプレート104および106の間にね じ込む必要はないので、取り扱いがやはり簡単になる。 上記の各種の電気泳動装置の一般的デザインに関して、それぞれゲル層の末端 領域の近傍およびゲルから離れたサンプルフィーダーの端部のカソードおよびア ノードによって電場を形成することもまた留意すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エルフル,ホルガー ドイツ連邦共和国 ディー―69207 サン ドハウセン,コンラッド―アデナウワー― シュトラーセ 72

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.サンプルフィーダーを用いてサンプル処理機(好ましくはサンプル分析機) のサンプルピックアップ部からサンプル送出部へとサンプル物質を供給する方 法であって、 前記サンプルフィーダーは、少なくとも.サンプルフィーダーによるサンプ ルピックアップ中とサンプル処理機へのサンプル送出中に、サンプル物質が毛 管作用により多孔質材料中に液相で保持されるような孔径の多孔質材料の少な くとも1つの材料素子を含む、ことを特徴とする上記方法。 2.サンプルフィーダーによるピックアップ後にサンプル物質を乾燥し、サンプ ル送出前にサンプルフィーダーを液相へと移動させる、請求項1に記載の方法 。 3.電場がサンプルピックアップ部の付近で発生し、かつ多孔質材料素子を横切 ることで、サンプル物質の荷電した分子、巨大分子または粒子の多孔質材料素 子からサンプル処理機への流れを生じさせる、請求項1または2に記載の方法 。 4.サンプルの送出後に、サンプルフィーダーをサンプル送出部からサンプルピ ックアップ部へと移動させる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。 5.サンプルフィーダーの多孔質材料素子がサンプル送出部をサンプルピックア ップ部に物理的に接続している(図10)、請求項1〜4のいずれか1つに記載 の方法。 6.複数のサンプルピックアップ部を含むザンプル処理機に関しては、対応する 複数の多孔質材料素子が使用される、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方 法。 7.サンプルフィーダーがサンプル送出部の形状に対応する形状の、材料素子を 支持する材料素子支持体を含む、請求項6に記載の方法。 8.サンプルピックアップ部が線状または弧状に配置される場合は、サンプルフ ィーダーが実質的にクシ形である、請求項7に記載の方法。 9.サンプルフィーダーがすべての多孔質材料素子を含む多孔質シートを含む、 請求項7または8に記載の方法。 10.材料素子支持体が対応する複数の材料素子を支持する、請求項7または8に 記載の方法。 11.材料素子支持体が基体シートから成る、請求項8〜9のいずれか1つに記載 の方法。 12.多孔質材料が100μ未満、好ましくは10μ未満、最も好ましくは1μ未満の 平均孔径の細孔を含む、請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。 13.多孔質材料が1.5〜0.2μ、最も好ましくは約0.5μの平均孔径の細孔を含む 、請求項12に記載の方法。 14.多孔質の酢酸セルロースもしくはセルロース混合エステル、または多孔質の ポリエチレン、または多孔質のガラスもし,くはアガロースゲルもしくは他の ワイドメッシュのゲルマトリックスから成る多孔質材料を使用する、請求項1 〜13のいずれか1つに記載の方法。 15.液体サンプル中の生物学的巨大分子が荷電されるように液相のpH値を調整す る、請求項1〜14のいずれか1つに記載の方法。 16.液体サンプルを移動させるためにサンプルフィーダーを連続的に数回使用す る、請求項1〜15のいずれか1つに記載の方法。 17.サンプルフィーダーの材料素子の形状に対応する形状をしたサンプルウェル を複数含むサンプル容器ラックが使用される、請求項7〜16のいずれか1つに 記載の方法。 18.前記方法を用いて液体サンプルを電気泳動装置またはクロマトグラフ装置に 移す、請求項1〜17のいずれか1つに記載の方法。 19.電気泳動装置が水平方向または垂直方向の分離材、好ましくは分離用ゲルを 含む、請求項18に記載の方法。 20.サンプルフィーダーを近づける前または後に、電気泳動装置またはクロマト グラフ装置の分離材の1送出端部の1領域に液相(好ましくは緩衝液)を添加 する、請求項1〜19のいずれか1つに記載の方法。 21.近づけたサンプルフィーダーの少なくとも1つの多孔質材料素子と分離材の 送出端部との間に間隙が全くないか、数mmまでの隙間がある、請求項20に記載 の方法。 22.分離材の一端に沿っていくつかの液体サンプル送出部を有する、いくつかの 液体サンプルを同時に分離するのに適した分離材の場合は、サンプルフィーダ ーの対応する多孔質材料素子を受け入れるための液体サンプルスロットを分離 材の液体サンプル送出部に形成する(図1、2)、請求項17〜21のいずれか1 項に記載の方法。 23.液体サンプルスロットが、サンプルフィーダーとは無関係にかつそれが前方 に移動する前に形成されるか、またはサンプル物質をすでに付着させたクシ形 サンプルフィーダーを重合前の分離用ゲルマトリックスに挿入することにより 形成される、請求項22に記載の方法。 24.分離材の端部に沿っていくつかのサンプル送出部を有する、いくつかの液体 サンプルを同時に分離するのに適した分離材の場合は、多孔質材料素子が分離 材の端部の方向に互いに離れて配置されでいるサンプルフィーダーを、分離材 の端部に接触させるか、または分離材の端部から数mmまでの距離に取り付ける (図3〜5)、請求項17〜21のいずれか1項に記載の方法。 25.多孔質材料素子が分離材の平面と実質的に共通の表面に配置され、その表面 は前記平面にあるか、または前記平面に対して垂直方向にある、請求項24に記 載の方法。 26.前記方法を用いて、1以上の分離毛細管を含む電気泳動装置またはクロマト グラフ装置に液体サンプルを移す、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法 。 27.1以上のセンサー(好ましくはDNAセンサー)を含むマイクロチップシステ ムに液体サンプルを移すための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。 28.請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法を実施するための、少なくとも1 つの多孔質材料素子を含んでなるサンプルフィーダー。 29.請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法を実施するための、サンプルフィ ーダーを含んでなる電気泳動装置。 30.少なくとも第1の共反応物と第2の共反応物との反応を実施するための方法 、好ましくは液体サンプル中の生物学的反応産物を検出および/または調製す るための方法であって、 多孔質材料上に可逆的に吸着される少なくとも1つの第1共反応物を、液相 中で少なくとも1つの第2共反応物と接触させることを含んでなり、その際、 多孔質材料の孔径は、液相が毛管作用により多孔質材料中に少なくとも部分的 に保持されるようなものである、ことを特徴とする上記方法。 31.第1共反応物をその乾燥状態で多孔質材料上に吸着させる、請求項30に記載 の方法。 32.実施される反応が生物由来のサンプル中のアナライトを調べるための検出反 応である、請求項30または31に記載の方法。 33.サンプルが体液からなる、請求項30〜32のいずれか1項に記載の方法。 34.第1共反応物がアナライトと特異的に結合する物質または結合相手について アナライトと競合する物質である、請求項32または33に記載の方法。 35.前記反応には、その反応の発生および/または強度を示す標識基が存在する 、請求項26〜34のいずれか1項に記載の方法。 36.標識基が放射性ではない、請求項35に記載の方法。 37.前記反応が核酸に関して起こり、例えばin vitro転写、配列決定または増幅 である、請求項30〜36のいずれか1項に記載の方法。 38.反応産物を細孔内に実質的に完全に保持させる、請求項30〜37のいずれか1 項に記載の方法。 39.反応産物を多孔質材料から実質的に完全に分離することができる、請求項30 〜38のいずれか1項に記載の方法。 40.反応産物を含む液体サンプルを請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法で サンプル処理機(好ましくはサンプル分析機)に移す、請求項30〜39のいずれ か1項に記載の方法。 41.所望の反応時間の最後に、無水の停止試薬および/または変性試薬を添加し ない、請求項30〜40のいずれか1項に記載の方法。 42.反応、特に生化学的反応産物を検出および/または調製する目的で反応を実 施するための試薬であって、多孔質材料から作られた少なくとも1つの材料素 子を有するセグメントを含んでなり、少なくとも1つの反応性物質が多孔質材 料に可逆的に吸着されるが、前記多孔質材料の孔径は、液体と接触していると きの反応性物質が毛管作用により多孔質材料中に少なくとも部分的に保持され るようなものである、ことを特徴とする上記試薬。 43.反応、特に生化学的反応産物を検出および/または調製する目的で反応を実 施するための試薬キットであって、請求項42に記載の少なくとも1つの試薬を 含んでなる試薬キット。 44.分離材(好ましくは分離用ゲル(18))および分離材に電場を加える電場シス テムを含めて、多孔質で好ましくはクシ形のサンプルフィーダー(26)を含んで なる電気泳動装置であって、 電気泳動装置に挿入された多孔質サンプルフィーダー(26)が分離材から距離 ゼロとは異なる距離(a)で固定され、かつ電場を発生する電場システムがサン プル物質をサンプルフィーダー(26)から分離材へと移すために距離(a)により 画定された容積中に存在する、ことを特徴とする電気泳動装置。 45.距離(a)が0.2〜2mmである、請求項44に記載の電気泳動装置。 46.2枚のプレート(12,14)を互いに接続した分離材を用いる場合、2枚のプレ ート(12,14)の少なくとも一方に、サンプルフィーダー(26)の挿入を容易にす るため、分離材側で斜面(49)を設けてある、請求項44または45に記載の電気泳 動装置。 47.サンプルフィーダーと分離材の間の容積が電気的に絶縁している液体および 液)で満たされている、請求項44〜46のいずれか1項に記載の電気泳動装置。 48.前記容積が斜面に達する、請求項46または47に記載の電気泳動装置。 49.生物学的巨大分子を含むサンプル物質の最少サンプル容量を調製し、好まし くはその後、多孔質で好ましくはクシ形のサンプルフィーダーで毛管作用によ り供給する方法であって、次の連続段階: (a)サンプル物質(例えばDNA)および第1容量の第1液体溶媒(S1)(好ま しくは水)を含む初期サンプルを調製すること、 (b)第1液体溶媒(S1)より蒸発速度の遅い、第2容量の第2液体溶媒(S2) を初期サンプルに添加することにより中間サンプルを調製すること、 (c)中間サンプルの第1液体溶媒を蒸発させ、その結果得られる残留容量 をサンプル容量とすること、 を特徴とする(図9a)上記方法。 50.段階(c)において送風機または類似の装置を用いる、請求項49に記載の方法 。 51.中間サンプルの前記容量の一部のみを段階(c)において使用する、請求項49 または50に記載の方法。 52.液体溶媒としてホルムアミドを用いる、請求項49〜51のいずれか1項に記載 の方法。 53.前記サンプル容量を多孔質サンプルフィーダー(26)でピックアップした後で 、このサンプルフィーダーを電気泳動装置に挿入する前に、それを段階(d)に おいて、好ましくは請求項47に記載の液体を用いて、加湿する(図9f)、請求 項49〜52のいずれか1項に記載の方法。 54.サンプル容量をピックアップした後で段階(d)の前に、多孔質サンプルフィ ーダーを一時的に貯蔵する(図9e)、請求項52に記載の方法。
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