JP2001507991A - 鋳鉄部品とくに管の縦型連続式鋳造機における鋳込み台用の密封装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 鋳鉄部品、特に鋳鉄管（Ｔ）の連続垂直鋳造用機械における垂直引き抜き軸（Ｘ−Ｘ）に沿った鋳込み台の締め付け装置を開示する。この装置は、垂直引き抜き軸（Ｘ−Ｘ）心合わせされたダイブロック（５）と、液体金属供給装置（３）とを含む。液体金属供給装置（３）の出口とダイブロック（５）の入口との間には、二つのシール（１２Ａ、１２Ｂ）が配置されている。この装置はさらに、シール（１２Ａ、１２Ｂ）を締め付けるために、垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に平行な方向に一定の力で装置（３）の出口に向かってダイブロック（５）を動かすための手段（６、５、２１）を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 鋳鉄部品とくに管の縦型連続式鋳造機における鋳込み台用の 密封装置 本発明は、溶融金属の鋳造に関し、さらに詳しくは鋳鉄製金属部品とくに鋳鉄 製管の縦型連続式鋳造に関する。本発明は、様々なタイプの金属部品の鋳造に適 用されるが、とくに薄肉鋳鉄管の鋳造に有利である。「薄肉管」という表現は、 厚さを単独に考慮するよりはむしろ、厚さ／直径比が小さく１０％以下の管に適 用される。 本発明は、さらに詳しくは、鋳鉄管の垂直引抜き軸と心合わせしたダイブロッ クとダイブロックに液体鉄を送り込む供給装置とを含む、鋳鉄管の垂直引抜き軸 に沿った縦型連続式鋳造機であって、少なくとも一つの密封ガスケットが供給装 置からの出口とダイへの入口との間に位置する鋳造機に関する。 一つまたは複数のガスケットにおける十分な密封を保証するために、ガスケッ トに対して管の引抜き軸に平行な一定の締付け力を加えることが必要である。こ の力は、密封ガスケットを 圧縮して、その全体にわたって密封を確実にするために、管を引き抜く力に対し て対抗しなければならない。 鋳造機が定常状態に置かれると、液体金属と接触している様々な材料は、材料 に応じた様々な比率で膨張する。この膨張が密封ガスケットの締付けに作用し、 したがってガスケットは損傷する可能性があり、そして／または液体金属の密封 が失われることがある。 この種の困難は、時間の経過に伴うクリープから、また製造工程中のガスケッ トのパイプダイへの接着から生ずることもある。 本発明の目的は、定常状態が達成された段階と一定の高温における作動段階と の両方において液体金属のための密封が保証される、鋳造機を提供することによ って、これらの様々な欠点を克服することである。 この目的を達成するために、本発明は、鋳鉄製部品とくに鋳鉄管の垂直引抜き 軸に沿った縦型連続式鋳造機の鋳込み台が、垂直引抜き軸に心合わせされたダイ ブロックとダイブロックに液体鉄を送り込む供給装置とを含み、少なくとも一つ の密封ガスケットが液体鉄を供給する装置の出口とダイブロックとの間 に位置する、この鋳込み台のための密封装置であって、密封ガスケットを締め付 けるために、ダイブロックを液体金属供給装置に対して垂直引抜き軸に平行な一 定の力によって締め付けるための装置を含むことを特徴とする、密封装置に関す る。 本発明による鋳造機の鋳込み台のための密封装置は、下記の特徴を一つ以上含 む。 − 締付け手段が、垂直引抜き軸に実質的に平行な軸に沿って移動させることの できるダイブロック用の支持体と、鋳鉄供給用の装置を上に据え付けたフレーム と、ダイブロックの周りに規則的に分布した少なくとも二つの流体作動式ジャッ キとを含み、各ジャッキは、前記支持体と前記フレームとの両方に取り付けられ ており、また、各ジャッキは、流体管路によって各ジャッキからの締付け力を調 節する装置に連結されている。 − ジャッキ用の流体管路がともに一本の共通流体管路に接合され、この共通流 体管路は締付け力を調整する装置に連結される。 − 流体作動式ジャッキが油圧ジャッキである。 − 流体作動式ジャッキが空気圧ジャッキである。 − ジャッキの本体が、誘導コイルを閉じ込める二つの水平な 平面の間の空間の外側に完全に位置する。 本発明はまた、垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に沿って心合わせされたダイブロック と、さらにダイブロックに供給する液体鉄供給装置とを含み、少なくとも一つの 密封ガスケットが液体鉄供給装置からの出口とダイブロックとの間に位置する、 垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に沿った鋳鉄製部品とくに鋳鉄管の縦型連続式鋳造機の ための鋳込み台であって、上に定義した密封装置を含むことを特徴とする鋳込み 台に関する。 本発明のその他の特徴と利点は、添付の図面を参照して非限定的な例について 行う下記の説明から明らかになろう。 第１図は、液体鉄供給装置への入口における第一断面図と、この装置からの出 口における第二断面図とを有する、本発明による鋳込み台の側面図であり、 第２図は、第１図における矢印ＩＩの方向に見た鋳込み台の上面図であり、 第３図は、第２図における線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿った横断面図である。 第１図は、鋳鉄製部品とくに管Ｔの縦型連続式上昇鋳造用の台１を示す。この 鋳造装置は液体鉄供給装置３と、この供給装 置３によって下端を通じて液体鉄の供給を受けるダイブロック５とを組み込んで いる。管Ｔは、図示されていない引抜き手段によって、垂直引抜き軸Ｘ−Ｘに沿 って上向きの方向にダイブロック５から引抜かれる。引抜き力の方向を矢印Ｆで 表す。 液体鉄供給装置３は、フレーム６に上に据え付けられており、垂直タイバー７ と水平クロスメンバ８とによって装置３にかかる横方向と縦方向の移動作用から 防止されている。装置３は、鋳造耐火コンクリートでできた一体型のＵ形サイフ ォン９を組み込んでいる。 このサイフォン９は液体鉄供給管路１０を組み込み、この供給管路１０は、溶 融鉄が入るときに通る垂直な下向きの部分１０Ａと、水平部分（図示せず）と、 液体鉄が出て行くときに通る垂直な上向きの部分１０Ｂとを含む。 とくに第３図を参照すると、加熱ベース１１がダイブロック５とサイフィン９ からの出口との間に置かれていることがわかる。溶融金属の密封は、二つの環状 密封ガスケット１２Ａ、１２Ｂによってもたらされ、第一ガスケット１２Ａは、 サイフィン９からの出口と加熱ベース１１の下側との間に位置し、第二ガスケッ ト１２Ｂは、加熱ベース１１の上面とダイブロック５ の下面との間に位置する。 これに加えて、サイフィン９と加熱ベース１１は、厚みの中に誘導コイル１４ を埋め込む外板１３によって囲まれる。これらの誘導コイル１４は、図示されて いない外部の電流発生機から電流を供給され、誘導加熱によって鉄を溶融状態に 保つ。 ダイブロック５は、盤状の引込み可能な支持体１５の中に固定して取り付けら れている。このダイブロックは、入口管１７Ａと出口管１７Ｂとによって冷却流 体回路に連結された冷却装置１７を組み込んでいる。装置１７は、その上面に直 径が小さくなった延長部を有する。これは、垂直軸Ｙ−Ｙを有し、軸ボルト１５ Ｂの頂部によってハウジングに取り付けられている支持体１５にある調整ハウジ ング１５Ａの中に収納されている（第２図）。 フレーム６に対する支持体１５の相対位置は、第２図に示すように、下方に向 いた、ダイブロック５に対して直径方向に正対する支持体１５に取り付けられた 二つの短柱１８によって決定される。第３図は、短柱１８がそれぞれ、フレーム ６に固定されたボールベアリング付き取付けソケット１９の中に案内されること を示す。 ボールベアリングソケット１９と連係する短柱１８を使用する結果、フレーム ６に対する支持体１５の相対位置、したがってフレーム６に対するダイブロック ５の相対位置は、垂直引抜き軸Ｘ−Ｘに垂直な平面内で正確に規定され、支持体 とフレームとの間の距離を軸Ｘ−Ｘに平行に調節することができる。 支持体１５の位置を軸Ｘ−Ｘに沿ってフレーム６に対して固定するために、油 圧ジャッキまたは空気圧ジャッキなどの二つの流体作動式ジャッキ２１が、支持 体１５上の直径方向に正対する位置に固定されている（第２図）。第３図に示す ように、各ジャッキ２１は、一本のロッド２２を含み、ロッドの自由端２３は、 フレーム６と一体化した取付け部２５の中にあるツボ金２４によって固定される 。各ツボ金２４は、支持体１５をフレーム６から容易に取り外すことができるよ うに、ピン（図示せず）によって取付け部２５に固定される。ジャッキ２１の本 体２１Ａは、誘導コイル１４によって発生する誘導電磁界の到達範囲外にあるよ うに、ツバ２１Ｂによって金型取付板１５の上部表面に固定されている。 第１図で見ることができるように、流体作動式ジャッキ２１はそれぞれ、管路 ２６、２７によって共通管路２９に連結され ている。この共通管路２９は、図で示す各ジャッキの締付け力を調整する液圧装 置３１に連結されている。この液圧装置もフレーム６上に取り付けられているこ とは有利である。 フレーム６に対する支持体１５の位置がジャッキ２１によって固定されてしま うと、支持体とフレームとは、ダイブロック５および供給装置３と共に、一体組 立体を形成する。この強固な一体組立体は固定されたベース４０の上に置かれる 。 密封ガスケット１２Ａ、１３Ｂを締付けるために、特定の締付け力を調整装置 ３１によってジャッキに加える。密封ガスケット１２Ａ、１３Ｂに働く締付け力 は、支持体１５の方向に取付け部２５を引っ張るためにジャッキ２１によって働 く締付け力に対応する。共通管路２９によって液圧装置３１に連結されている二 つのジャッキが使用されると仮定すると、加えられる締付け力は、各ジャッキに ついて同じである。これに加えて、いったん調節されると、この力は、加熱ベー ス１１の中で起こる膨張にもかかわらず、またガスケットの中のクリープおよび 管Ｔとダイブロックとの間の接着にもかかわらず、この動作の液圧原理が理由で 一定のままである。 これに加えて、油圧ジャッキによる締付け動作は「安全ヒュ ーズ」の機能も行う。実際に、管Ｔを引抜く力がジャッキに加えられる力より大 きくなると、ダイブロックの構成部品は、管Ｔが引抜かれる方向にばらばらにな る傾向がある。これはガスケットの弛みと金属の外側への漏れを引き起こし、機 械は停止して、管製造用設備に損傷を与えない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年６月８日（１９９８．６．８） 【補正内容】 請求の範囲 １．鋳鉄製部品とくに管（Ｔ）の垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に沿った縦型連続式鋳 造機の鋳込み台が、垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に心合わせしたダイブロック（５） と、ダイブロック（５）に液体鉄を送り込む供給装置（３）とを含み、少なくと も一つの密封ガスケット（１２Ａ、１２Ｂ）が液体鉄を供給する装置（３）の出 口と金型ブロック（５）との間に位置する、鋳込み台の密封装置であって、一つ または複数の密封ガスケット（１２Ａ、１２Ｂ）を締付けるために、ダイブロッ ク（５）を液体鉄供給装置（３）の出口に対して垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に平行 な一定の力によって締め付ける手段（１５、６、２１）を含むことを特徴とする 密封装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 モルセル・イバン フランス国、エフ―54123・ビデルヌ、リ ユ・ドユ・ドクトール・サンセール、９

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．鋳鉄製部品とくに管（Ｔ）の垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に沿った縦型連続式鋳 造機の鋳込み台が、垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）と心あわせ去れたダイブロック（５ ）と、ダイブロック（５）に液体鉄を送り込む供給装置（３）とを含み、少なく とも一つの密封ガスケット（１２Ａ、１２Ｂ）が液体鉄を供給する装置（３）か らの出口とダイブロック（５）との間に位置する、鋳込み台のための密封装置で あって、密封ガスケット（１２Ａ、１２Ｂ）を締め付けるために、ダイブロック （５）を液体鉄供給装置（３）の出口に対して垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に平行な 一定の力によって締め付けるための手段（１５、６、２１）を含むことを特徴と する密封装置。 ２．締付け手段が、垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）に実質的に平行な軸に沿って移動さ せることのできるダイブロック（５）のための支持体（１５）と、液体鉄供給用 の装置（３）を上に据え付けたフレーム（６）と、ダイブロック（５）の周りに 均等に配置された少なくとも二つの流体作動式ジャッキ（２１）とを含み、各ジ ャッキ（２１）が前記支持体（１５）と前記フレーム （６）との両方に連結されており、各ジャッキ（２１）が流体管路（２６、２７ ）によって各ジャッキの締付け力を調節する装置（３１）に連結されていること を特徴とする請求の範囲第１項に記載の機械の鋳込み台のための密封装置。 ３．ジャッキ（２１）用の流体管路（２６、２７）が一本の共通流体管路（２９ ）に連結されて、この共通流体管路（２９）が締付け力を調整する装置（３１） に連結されていることを特徴とする請求の範囲第２項に記載の機械の鋳込み台の ための密封装置。 ４．流体作動式ジャッキ（２１）が油圧ジャッキであることを特徴とする請求の 範囲第２項または第３項に記載の機械の鋳込み台のための密封装置。 ５．流体作動式ジャッキ（２１）が空気圧ジャッキであることを特徴とする請求 の範囲第２項または第３項に記載の機械の鋳込み台のための密封装置。 ６．ジャッキ（２１）の本体が、誘導コイル（１４）を閉じ込める二つの水平な 平面の間の空間の外側に完全に位置することを特徴とする請求の範囲第１項から 第５項のいずれか一項に記載の機械の鋳込み台のための密封装置。 ７．垂直引抜き軸（Ｘ−Ｘ）と心合わせされたダイブロック（５）と、ダイブロ ック（５）に液体鉄を送り込む供給装置（３）とを含み、少なくとも一つの密封 ガスケット（１２Ａ、１２Ｂ）が液体鉄を供給する装置（３）からの出口とダイ ブロック（５）との間に位置する、鋳鉄製部品とくに管（Ｔ）の垂直引抜き軸（ Ｘ−Ｘ）に沿った縦型連続式鋳造機の鋳込み台であって、請求の範囲第１項から 第６項のいずれか一項に記載の密封装置を含むことを特徴とする鋳込み台。