JP2001507340A - 抗癌薬としてのビアリール−ピリドキナゾリノン誘導体 - Google Patents

抗癌薬としてのビアリール−ピリドキナゾリノン誘導体

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JP2001507340A JP52492898A JP52492898A JP2001507340A JP 2001507340 A JP2001507340 A JP 2001507340A JP 52492898 A JP52492898 A JP 52492898A JP 52492898 A JP52492898 A JP 52492898A JP 2001507340 A JP2001507340 A JP 2001507340A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗新生物薬として有用な式(a): [式中、(A)n=2〜4;(B)R1およびR2は、同一または相異なり、H、(C1-C3)アルキル、-CH2CH2OH、-CH2CH2NH2および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、一緒になって、4〜7員環を形成しうるアルキル部分;(C)R3は、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2NH2から選択される;(D)Xは、2位または3位に存在し、2-ナフチル、1-ナフチル、1-フェナントレニル、2-フェナントレニル、3-フェナントレニル、4-フェナントレニル、9-フェナントレニル、フェニル、および、一置換または多置換されたフェニル(ここで、該置換基は、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO3H、-SO2NR56、-CO2H、-CO24およびフェニルからなる群から選択される)からなる群から選択される;R4は、Hまたは(C1-C4)アルキル;R5およびR6は、同一または相異なり、Hまたは(C1-C4)アルキルから選択されるか、あるいは、R5およびR6は、一緒になって、4〜7員環を形成しうるアルキル基;(E)Wは、H、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO2NR56、-CO24から選択される]で示される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗癌薬としてのビアリール-ピリドキナゾリノン誘導体 発明の背景 DNA挿入抗腫瘍薬の大部分は、一般的な構造:1個または2個の柔軟な側鎖 を備えた三環式または四環式の発色団を有する。デニー(Denny)らは、有効な抗 癌薬としてのN-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(I)の合成および生物学的活性を報告した 。 [ミューティション・リサーチ(Mutation Research),232:233(1990)]。これらの 報告において、彼らは、この化合物があるインビトロ活性および突然変異誘発活 性を示したが、P388マウスモデルで不活性であったと主張している。エベイ ド(Ebeid)らは、N-(p-置換されたスルファモイルフェニル)-11-オキソ-11 H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(II)の合成を報告した。 インビトロ活性を示した化合物は、ただ1つである。[エジプシャン・ジャーナ ル・オブ・ファーマシューティカル・サイエンス(Egypt.J.Pharm.Sci.),33 :293(1992)]。 置換された11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリンは、抗アレルギ ー薬として特許されている。本願で説明するビアリール化合物は、これらの特許 および上記の参考文献のいずれにも包含されない。[米国特許第4,033,961号、第 4,104,389号および第4,384,396号]。 発明の簡単な要旨 本発明は、式:[式中、 (A)n=2〜4; (B)R1およびR2は、同一または相異なり、H、(C1-C3)アルキル、-CH2 CH2OH、-CH2CH2NH2および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択 されるか、あるいは、R1およびR2は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル部分; (C)R3は、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2NH2から選択される; (D)Xは、2位または3位に存在し、2-ナフチル、1-ナフチル、1-フェナ ントレニル、2-フェナントレニル、3-フェナントレニル、4-フェナントレニ ル、9-フェナントレニル、フェニル、および、一置換または多置換されたフェ ニル(ここで、該置換基は、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、 F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO3H、-SO2NR56、-CO2H、- CO24およびフェニルからなる群から選択される)からなる群から選択される ; R4は、Hまたは(C1-C4)アルキル; R5およびR6は、同一または相異なり、Hまたは(C1-C4)アルキルから選択 されるか、あるいは、R5およびR6は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル基; (E)Wは、H、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、F、Cl、 Br、I、-NO2、-CN、-SO2NR56、-CO24から選択される] で示される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。 本発明のより好ましい具体例は、式:[式中、 (A)n=2〜4; (B)R1およびR2は、同一または相異なり、H、(C1-C3)アルキル、-CH2 CH2OH、-CH2CH2NH2および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択 されるか、あるいは、R1およびR2は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル部分; (C)R3は、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2NH2から選択される; (D)Xは、2位または3位に存在し、2-ナフチル、1-ナフチル、1-フェナ ントレニル、2-フェナントレニル、3-フェナントレニル、4-フェナントレニ ル、9-フェナントレニル、フェニル、および、一置換または多置換されたフェ ニル(ここで、該置換基は、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、 F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO3H、-SO2NR56、-CO2H、- CO24およびフェニルからなる群から選択される)からなる群から選択される ; R4は、Hまたは(C1-C4)アルキル; R5およびR6は、同一または相異なり、Hまたは(C1-C4)アルキルから選択 されるか、あるいは、R5およびR6は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル基] で示される化合物またはその医薬上許容される塩により提供される。 R1およびR2は、好ましくは、同一または相異なる(C1-C3)アルキル基、あ るいは、それらは、一緒になって、4〜7員環を形成する;より好ましくは、そ れらは共にメチルであるか、あるいは、それらはピロリジン環を形成する。R3 は、好ましくはHである。nは、好ましくは2である。R4は、好ましくはメチ ルである。R5およびR6は、好ましくはメチルまたは両方が水素であり、好まし くは、それらは同一である。Xは、好ましくは2位に存在する。それは、好まし くはフェニル、一置換または多置換されたフェニル(ここで、該置換基は、-OR4 、-NR56、-CF3およびフェニルからなる群から選択される)である。特に 好ましいXの値は、フェニル、3-アミノフェニル、3-ジメチルアミノフェニル 、4-メトキシフェニル、2-アミノフェニルおよび3,4-ジメトキシフェニルで ある。 ここで用いる場合、「アルキル」という用語は、特に断らない限り、直鎖部分 および有枝部分をいずれも包含する。その例としては、メチル、エチル、イソプ ロピル、n-プロピル、i-ブチル、s-ブチルおよびn-ブチルが挙げられる。 発明の詳細な説明 式7に包含される化合物の製造は、下記のフローシートA(ここで、n、R1、 R2、R3およびXは上記と同意義)に示されている。2-アミノ-5-ヨード安息香 酸は、アントラニル酸のヨウ素化により製造することができる。[クレイム, シー・ジェイ(Klemme,C.J.)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー (J.Org.Chem.),5:227(1940)]。触媒量の鉱酸(例えば、塩酸)の存在下、極性プ ロトン溶媒(例えば、エタノールまたは含水エタノール)中、80℃を越える温度 で、2-アミノ-5-ヨード安息香酸を2-クロロ安息香酸と縮合させて、ヘテ ロ環式化合物を得る。のカルボン酸基は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメ タン)中、カップリング剤(例えば、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス( ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬))、塩 アミンと反応させることにより、アミドに変換することができる。場合によ つては、位置異性体アミドの混合物が形成されるが、所望のアミドは、それらか ら、クロマトグラフィー、蒸留または再結晶により単離することができる。化合 物は、触媒量のパラジウム(0)(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン )パラジウム(0)(Pd(PPh3)4))、水中における塩基(例えば、炭酸ナトリウ ム)、および不活性溶媒(例えば、トルエン)の存在下、還流温度またはそれ以 下で、をアリールホウ素酸とパラジウム(0)触媒カップリング反応させるこ とにより製造する。 アミドを製造する別の方法は、まず、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン) 中、触媒量のジメチルホルムアミドの存在下で、を塩化オキサリルと反応させ ることにより、酸をその酸塩化物に変換することを必要とする。酸塩化物 は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、トリエチルアミン) の存在下で、アミンと反応させて、アミドを得る。場合によっては、位置異 性体アミドの混合物が形成されるが、所望のアミドは、それらから、クロマトグ ラフィー、蒸留または再結晶により単離することができる。 化合物への別の方法は、不活性溶媒(例えば、トルエン)中、パラジウム(0) (例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))の存在下、還流 温度またはそれ以下で、ヨウ化物をアリールスズ誘導体10と反応させること である。フローシートA フローシートA(つづき) 本発明の様々なアミドの位置異性体混合物の製造を回避するために、下記のフ ローシートB〜Eに示されているように、保護された形態のアミンおよびアルコ ールを利用することができる。フローシートB〜Eに示されている製造は、代表 的なものであり、それがすべてではなく、ハロゲン原子の位置と無関係に、任意 のカルボン酸に適用することができる。 カルボン酸は、下記のフローシートBに示されているように、不活性溶媒( 例えば、ジクロロメタン)中、カップリング剤(例えば、BOP試薬)、塩基(例 12(ここで、nおよびXは上記と同意義、mは0〜4)を得る。アミド12は 、上記のフローシートAに示されているように、パラジウム(0)触媒カップリン グ反応させて、ビアリール13を得る。適当な溶媒中で、13を酸(例えば、塩 酸またはトリフルオロ酢酸)と反応させることにより、13を脱保護化して、化 合物14を得る。フローシートB 18に包含される本発明の化合物の製造は、下記のフローシートC(ここで 、nおよびXは上記と同意義、mは0〜4)に示されている。カルボン酸は、 カ および不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下で、アミン15と反応させ て、アミド16を得る。アミド16は、上記のフローシートAに示されているよ うに、パラジウム(0)触媒カップリング反応させて、化合物17を得る。適当な 溶媒中で、17を酸(例えば、塩酸またはトリフルオロ酢酸)と反応させることに より、17を脱保護化して、化合物18を得る。フローシートC 22に包含される本発明の化合物の製造は、下記のフローシートD(ここで 、n、WおよびXは上記と同意義、mは0〜4)に示されている。カルボン酸 は、 基)および不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下で、アミン19と反応 させて、アミド20を得る。アミド20は、上記のフローシートAに示されてい るように、パラジウム(0)触媒カップリング反応させて、ビアリール21を得る 。適当な溶媒中で、21を酸(例えば、塩酸またはトリフルオロ酢酸)と反応させ ることにより、21を脱保護化して、化合物22を得る。フローシートD 26に包含される本発明の化合物の製造は、下記のフローシートE(ここで 、n、WおよびXは上記と同意義、mは0〜4)に示されている。カルボン酸 は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、カップリング剤(例えば、BOP 試薬)、アミド24を得る。アミド24は、上記のフローシートAに示されているように 、パラジウム(0)触媒カップリング反応させて、化合物25を得る。適当な溶媒 中で、25を酸(例えば、塩酸またはトリフルオロ酢酸)と反応させることにより 、25を脱保護化して、化合物26を得る。フローシートE 151911および23に包含される本発明の化合物の製造は、下記の フローシートF(ここで、nは上記と同意義)に示されている。ジアミン27は、 不活性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF))中で、炭酸ジ-tert-ブチル(( t-BOC)2O)と反応させて、一保護化されたジアミン15を得る。 トリアミン28は、不活性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、塩基(例え ば、トリエチルアミン(NEt3))の存在下で、2-(tert-ブトキシカルボニルオ キシイミノ)-2-フェニル-アセトニトリル(BOC-ON試薬)と反応させて、二 保護化されたトリアミン19を得る。 テトラミン29は、不活性溶媒(例えば、THF)中、塩基(例えば、トリエチ ルアミン(NEt3))の存在下で、BOC-ON試薬と反応させて、二保護化され たテトラミン11を得る。フローシートF フローシートF(つづき) ジアミノアルコール30は、不活性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド(DM F))中、高温で、無水フタル酸と反応させて、アミン31を得る。アミン31は 、不活性溶媒(例えば、DMF)中で二炭酸ジ-tert-ブチルと反応させて、アミン32 を得る。不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、4-ジメチルアミノピリ ジン(DMAP)および塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で、32をシリ ル化剤(例えば、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMS-Cl))と反応 させて、シリルエーテル33を得る。アルコール溶媒(例えば、エタノール)中、 還流温度またはそれ以下で、33をヒドラジン水和物で処理することにより、フ タルイミド保護基を除去して、アミン23を得る。 式および10に包含される本発明の化合物の製造は、下記のフローシートG (ここで、Xは上記と同意義、Yは、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、フェ ニルから選択され、Zは、n-ブチル、sec-ブチルおよびt-ブチルから選択され る)に示されている。 臭化アリール34(ここで、Xは上記と同意義)は、不活性溶媒(例えば、エー テル)中、−100℃〜室温の温度で、アリールまたはアルキルリチウムY-Li (ここで、Yは上記と同意義)と金属-ハロゲン交換を行う。得られたアニオンは 、ホウ酸トリメチル(B(OMe)3)と反応させた後、酸性処理して、を得る。 場合によっては、不活性溶媒(例えば、エーテル)中、N,N,N',N'-テトラメ チルエチレンジアミン(TMEDA)の存在下または非存在下、−100℃〜室温 の温度で、アルキルリチウムZ-Li(ここで、Zは上記と同意義)と反応させる ことにより、35(ここで、Xは上記と同意義)などの芳香族基質を直接金属化す ることができる。得られたアニオンは、B(OMe)3と反応させた後、酸性処理 して、を得る。 上記のアニオンは、トリブチルスズクロリド(n-Bu)3SnClと反応させて 、アルキルスズ誘導体10を得ることもできる。フローシートG 本発明のピリドキナゾリノン(ここで、Xは3位に結合)の製造は、置換された 2-アミノ-4-ヨード安息香酸を出発物質として用いて同様に実施すればよい。 本発明の化合物は、置換された2-アミノ-5-ブロモ安息香酸または置換された 2-アミノ-4-ブロモ安息香酸を用いて製造してもよい。 式43に包含される本発明の化合物の製造は、下記のフローシートH(ここで 、W、X、n、R1、R2およびR3は上記と同意義)に示されている。 無水4-ブロモフタル酸36は、溶媒(例えば、メタノール)中、周囲温度また はその付近で、ナトリウムメトキシドと反応させて、2つのエステル37および38 の混合物を得る。この2つのエステルの混合物は、従来の方法(例えば、ク ロマトグラフィー、再結晶または蒸留)で分離すればよい。あるいは、エステル37 および38の混合物は、不活性溶媒(例えば、トルエン)中、23℃〜150 ℃の温度で、ジフェニルホスホリルアジド((PhO)2P(O)N3)と反応させた後 、含水アセトンで加水分解して、アミン39および40の混合物を得る。こ れらのアミンは、クロマトグラフィー、再結晶または蒸留により、容易に互いに 分離可能である。 アミン39は、触媒量の鉱酸(例えば、塩酸)の存在下、極性プロトン溶媒(エ タノール、メタノールまたは含水エタノール)中、80℃を超える温度で、2-ク ロロニコチン酸と縮合させて、ヘテロ環式化合物41を得る。41のカルボン 酸基は、カップリング剤(例えば、BOP試薬)、塩基(例えば、ヒューニッヒ と反応させることにより、アミド42に変換することができる。場合によって は、位置異性体アミドの混合物が形成されるが、所望のアミドは、それらから、 クロマトグラフィー、蒸留または再結晶により単離することができる。 化合物43は、触媒量のパラジウム(0)(例えば、テトラキス(トリフェニルホ スフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh3)4))、水中における塩基(例えば、炭酸 ナトリウム)、および不活性溶媒(例えば、トルエン)の存在下、還流温度または それ以下で、42をアリールホウ素酸とパラジウム(0)触媒カップリング反応 させることにより製造する。 アミド42を製造する別の方法は、まず、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタ ン)中、触媒量のジメチルホルムアミドの存在下で、41を塩化オキサリルと反 応させることにより、酸41をその酸塩化物44に変換することを必要とする。 酸塩化物44は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、トリ エチルアミン)の存在下で、アミンと反応させて、アミド42を得る。場合に よっては、位置異性体アミドの混合物が形成されるが、所望のアミドは、それら から、クロマトグラフィー、蒸留または再結晶により単離することができる。 化合物43への別の方法は、不活性溶媒(例えば、トルエン)中、パラジウム( 0)(例えば、Pd(PPh3)4)の存在下、還流温度またはそれ以下で、臭化物 をアリールスズ誘導体10と反応させることである。 あるいは、アミン40は、Xが2位で置換された化合物を製造するのに用いれ ばよい。本発明の化合物は、置換された無水4-ヨードフタル酸を用いて製造し てもよい。フローシートH フローシートH(つづき) 従って、本発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物の製造方法をも 提供する。かかる方法は、式45: [式中、R7はブロモまたはヨード] で示される化合物を式46: Y-B(OH)2 46 で示される化合物または式47: Y-Sn(R8)3 47 [式中、各R8は、独立して、(C1-C4)アルキル] で示される化合物と反応させることからなる。 医薬上許容される塩は、塩酸、臭化水素酸、スルホン酸、硫酸、リン酸、硝酸 、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、パモ酸、コハク酸、メタ ンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マン デル酸、桂皮酸、パルミチン酸、イタコン酸およびベンゼンスルホン酸などの医 薬上許容される有機酸および無機酸から誘導されるものである。 本発明の化合物は、下記の標準的な薬理学的試験法において、本発明の代表的 な化合物に対して得られた結果により示されるように、抗新生物薬として有用で ある。 二細胞系試験法の説明 A2780SおよびA2780DDP細胞[バイオケミカル・アンド・モレキ ュラー・プロパティーズ・オブ・シスプラチン-レジスタント・A2780 セルズ・グローン・イン・フォリニック・アシッド(Biochemical and Molecular Properties of Cisplatin-resistant A2780 Cells Grown in Folinic Acid)[ホ リニン酸中で増殖させたシスプラチン抵抗性A2780細胞の生化学的および分 子論的性質];ワイ・ルー(Y.Lu)、ジェイ・ナン(J.Hnan)、およびケイ・スキ ャンロン(K.Scanlon)、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J Biol.Chem. ),263,4891-4894,1988]を、5%ウシ胎児血清、50μg/mLスト レプトマイシン、50単位/mLペニシリン、50μg/mLゲンタマイシン、0 .03% L-グルタミン、1nMエストラジオール、1nMテストステロン、5 μg/mLインスリン、5μg/mL トランスフェリン、および5ng/mL亜セ レン酸を含有するRPMI 1640培地中、37℃、5%CO2を含有する加湿 雰囲気下で増殖させる。実験は、同じ培地で実施する。 実験の第0日目に、細胞を濃度5×104/mLでプレートする。第1日目に、 対照細胞をトリクロロ酢酸で固定し、残りの細胞に試験化合物の5倍希釈液を加 える(実験は2通り行う)。第3日目(薬物に48時間曝した後)に、すべての細胞 をトリクロロ酢酸で固定し、0.4%スルホロダミンBで染色し、吸光度を52 0nmで読み取る。IC50(50%阻害を引き起こす濃度)を各薬物について求め る。 マウス腫瘍の標準薬理学的試験法 マウスP388白血病 試験の第0日目に、CD2F1マウスに1×106腫瘍細胞を腹腔内注射する。 腫瘍移植後の第1、5および9日目に、薬物を腹腔内投与する。正の薬物応答は 、平均寿命の上昇率(%ILS)が偽薬処理した対照に比べて25%以上であるこ とにより示される。薬物処理した動物の平均寿命が偽薬処理した対照より15% 以上も短い場合には、薬物は有毒であるとみなす。 マウス結腸26進行性転移性腫瘍 試験の第0日目に、CD2F1マウスに5×105腫瘍細胞を腹腔内注射する。 腫瘍移植後の第5、9および13日目に、薬物を腹腔内投与する。正の薬物応答 は、平均寿命の上昇率(%ILS)が偽薬処理した対照に比べて25%以上である ことにより示される。薬物処理した動物の平均寿命が偽薬処理した対照より15 %以上も短い場合には、薬物は有毒であるとみなす。 ヒト腫瘍の異種移植による標準的な薬理学的試験法 ヒト腫瘍断片を無胸腺ヌードマウスに皮下移植する。腫瘍量が100〜150 mgになるまで、腫瘍を増殖させる。試験の第0日目に、マウスを処理グループ に入れる。このとき、各グループのマウスは、ほぼ同じ大きさの腫瘍(腫瘍の進 行段階)を有するようにする。第1、5および9日目に、薬物を腹腔内投与する 。第28日目まで7日ごとに、腫瘍の長さおよび幅をノギスで測定することによ り、各マウスの腫瘍量を求める。次いで、各グループの動物について平均腫瘍量 を算出し、相対的な腫瘍増殖率を求める。相対的な腫瘍増殖率は、ある日の腫瘍 量と第0日目の腫瘍量との比率として定義される。%T/C(処理グループの相対 的な腫瘍増殖率を偽薬グループの相対的な腫瘍増殖率で割り、100を掛けた値 )の算出は、測定した各日に行う。正の薬物応答は、%T/C値が60%未満であ り、スチューデントt検定のp値が0.05未満であることにより示される。薬 物投与に関係したグループにおける20%以上の死は、毒性を示す。表1 2つの癌細胞系、A2780DDPおよびA2780S系における インビトロでの細胞毒性の結果 表2 インビボでのマウス腫瘍の結果 上記の標準的な薬理学的試験法で得られた結果に基いて、本発明の化合物は、 抗新生物薬として有用である。さらに詳しくは、本発明の化合物は、新生物細胞 の増殖を阻害したり、新生物細胞の細胞死を引き起こしたり、また、新生物細胞 を根絶するのに有用である。それゆえ、本発明の化合物は、肉腫および癌種を含 めて、星状細胞腫、前立腺癌、乳癌、小細胞肺癌および卵巣癌などの充実性腫瘍 ;白血病;リンパ腫;成人T細胞白血病/リンパ腫;ならびに他の新生物疾患状 態を治療するのに有用である。 上記の用途に加えて、本発明の化合物の多くは、本発明の他の化合物を製造す るのに有用である。 本発明の活性化合物は、例えば、不活性な希釈剤または吸収性食用担体と共に 、経口的に投与したり、それらを硬質または軟質カプセルに封入したり、それら を錠剤に圧縮成形したり、あるいは、それらを食物または食餌に直接配合すれば よい。治療的な経口投与の場合、これらの活性化合物は、賦形剤と共に配合し、 錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤などの形態で用いればよ い。かかる組成物および製剤は、少なくとも0.1%の活性化合物を含有すべき である。これらの組成物中における上記化合物の割合は、もちろん、様々である が、投与単位の重量の約2%〜約60%であると好都合である。かかる治療上有 用な組成物中における活性化合物の量は、適当な用量が得られるようなものであ る。本発明による好ましい組成物は、経口投与単位が約1mg〜250mgの活 性化合物を含有するように製造される。 錠剤、カプセル剤などは、結合剤(例えば、トラガカントガム、アラビアゴム 、コーンスターチまたはゼラチン)、賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム)、崩 壊剤(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アルギン酸)、滑沢剤(例えば 、ステアリン酸マグネシウム)および甘味剤(例えば、ショ糖、乳糖またはサッカ リン)を含有していてもよい。投与単位の形態がカプセル剤である場合、それは 、上記タイプの材料に加えて、脂肪油などの液状担体を含有していてもよい。 様々な他の材料が、剤皮として、あるいは投与単位の物理的形態を変更するた めに存在していてもよい。例えば、錠剤は、シェラック、砂糖またはその両方で コーティングされていてもよい。シロップ剤またはエリキシル剤は、有効成分に 加えて、ショ糖を甘味剤として、メチルパラベンおよびプロピルパラベンを保存 剤として、色素ならびに香味剤(例えば、サクランボ香料またはオレンジ香料)を 含有していてもよい。 これらの活性化合物は、非経口的に投与してもよい。これらの活性化合物の液 剤または懸濁剤は、界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と適宜 混合した水中に製造することができる。分散剤は、グリセロール、液状ポリエチ レングリコールおよびそれらの油中混合物中に製造することもできる。保存およ び使用に関する通常の条件下で、これらの製剤は、微生物の増殖を防止するため に保存剤を含有する。 注射用途に適した医薬形態としては、無菌の水溶液または懸濁液、および、無 菌の注射液剤または分散剤を即席に調製するための無菌の粉末が挙げられる。す べての場合に、その形態は、無菌でなければならず、また、注射が容易に可能と なる程度に流動性でなければならない。それは、製造および保存の条件下で安定 でなければならず、また、微生物(例えば、細菌類および真菌類)の汚染作用に対 して保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール (例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液状ポリエチレングリコ ール)、その適当な混合物、および植物油を含めて、溶媒または分散媒とするこ とができる。 本発明の化合物は、エアロゾルの形態で気道に直接投与してもよい。 以下の実施例は、本発明の代表的な化合物の製造を説明するものである。 実施例1 [[( 2-アミノエチル)イミノ]-ジ-2,1-エタンジイル]ビスカルバミン酸 ビス(1,1-ジメチルエチル)エステル トリス(2-アミノエチル)アミン(10.0g、68.4ミリモル)、トリエチル アミン(28.6mL、205ミリモル)および乾燥テトラヒドロフラン(THF、 100mL)の0℃溶液に、乾燥THF(200mL)に溶解した2-(tert-ブトキ シカルボニルオキシイミノ)-2-フェニルアセトニトリル(BOC-ON試薬、3 3.7g、136.8ミリモル)の溶液を滴下した。この反応混合物を0℃で4時 間攪拌し、ジクロロメタン(150mL)で希釈し、食塩水(100mL)で洗浄し た。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し た。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで精製(250g、 10%メタノール/クロロホルムで溶離)して、生成物を淡黄色の油状物11.0 6gとして得た。 実施例2 ( 2-アミノエチル)カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル 乾燥テトラヒドロフラン(1L)に溶解したエチレンジアミン(137.7g、2 .29モル)の0℃溶液に、機械的に攪拌しながら、乾燥テトラヒドロフラン(2 50mL)に溶解した二炭酸ジ-tert-ブチル(100g、458ミリモル)を滴下 した。滴下漏斗をテトラヒドロフラン(167mL)ですすいだ。この反応混合物 を室温に加温し、室温で1時間保持した後、食塩水(1L)で希釈した。水相をク ロロホルム(3×750mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュク ロマトグラフィーで精製(650g、5%〜20%メタノール/クロロホルムで溶 離)して、生成物を淡黄色の油状物49.94gとして得た。 実施例3 ( イミノジ-2,1-エタンジイル)ビスカルバミン酸 ビス(1,1-ジメチルエチル)エステル 乾燥テトラヒドロフラン(150mL)およびトリエチルアミン(20.3mL1 45ミリモル)に溶解したジエチレントリアミン(5g、48.5ミリモル)の0℃ 溶液に、乾燥テトラヒドロフラン(288mL)に溶解した2-(tert-ブトキシカ ルボニルオキシイミノ)-2-フェニルアセトニトリル(BOC-ON試薬、23.8 7g、96.9ミリモル)の溶液を1時間かけて滴下した。この反応混合物 を0℃で3時間保持した後、真空中で濃縮した。残渣を1N水酸化ナトリウム( 150mL)および食塩水(150mL)に懸濁し、クロロホルム(4×250mL) で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中 で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで精製(1 50g、10%メタノール/クロロホルムで溶離)して、生成物を無色の油状物1 2.62gとして得た。 実施例4 [ 2-(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-2H-イソインドール-2-イル)エチル]- ( 2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル 2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール(20g、192.0ミリモル)、無水 フタル酸(31.3g、211.2ミリモル)および乾燥ジメチルホルムアミド(5 2mL)の溶液を145℃で18時間加熱した後、室温に冷却した。ジメチルホ ルムアミドを真空中で除去した。残渣をジメチルホルムアミド(100mL)に溶 解し、0℃に冷却した。この溶液に、ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解 した二炭酸ジ-tert-ブチル(41.91g、192ミリモル)の溶液を30分間か けて滴下した。この溶液を室温に加温し、周囲温度で6時間保持した後、真空中 で濃縮した。残渣を食塩水(350mL)に懸濁し、クロロホルム(3×400m L)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真 空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで3回 精製(200g、70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離)して、生成物を無色の固形 物9.14gとして得た。 元素分析の結果(C172225として): 計算値:C,61.07;H,6.63;N,8.38。 実測値:C,61.07;H,6.70;N,8.01。実施例5 [ 2-(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-2H-イソインドール-2-イル)エチル]- [ 2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン酸 1,1-ジメチルエチルエステル 乾燥ジクロロメタン(60mL)、トリエチルアミン(22.6mL、161.8 ミリモル)および4-ジメチルアミノピリジン(197.7mg、1.62ミリモル) に溶解した[2-(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-2H-イソインドール-2-イル )エチル](2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(1 0.82g、32.4ミリモル)の0℃溶液に、tert-ブチルジメチルシリルクロリ ド(4.88g、32.4ミリモル)を加えた。この溶液を室温に一晩加温した後、 食塩水(250mL)で希釈した。水層をジクロロメタン(4×250mL)で抽出 した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮 した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで精製(555g 、2%メタノール/クロロホルムで溶離)して、生成物を淡黄色の油状物14.5 2gとして得た。 実施例6 ( 2-アミノエチル)[2-[[(1,1-ジメチルエチル)- ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル [2-(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-2H-イソインドール-2-イル)エチル ][2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン酸1 ,1-ジメチルエチルエステル(14.52g、32.4ミリモル)、ヒドラジン水和 物(7.85mL、161.8ミリモル)およびエタノール(500mL)の溶液を、 機械的に攪拌しながら、18時間加熱還流した。この反応混合物を室温に冷却し 、濾過した。濾液を濃縮乾固した後、エーテル(500mL)に懸濁し、再び濾過 した。濾液を濃縮乾固した後、エーテル(500mL)に再懸濁し、濾過した。濾 液 を濃縮乾固して、淡黄色の油状物8.53gを得た。 FAB MS:m/z 319(M++H)。 実施例7 [ 1,1'-ジフェニル]-2-イルホウ素酸 エーテル(125mL)中におけるtert-ブチルリチウム(ペンタン中の1.7M 溶液25.2mL.42.9ミリモル)の−78℃溶液に、2-ブロモビフェニル( 5.0g、21.5ミリモル)を一度に加えた。15分後、エーテル(20mL)を 加えた。15分間以上の後、ホウ酸トリメチル(12.2mL、107.3ミリモ ル)を加え、−78℃で30分間攪拌し続けた後、室温に加温した。この反応混 合物を水(200mL)で希釈し、室温で30分間攪拌した。水層をエーテル(3 ×100mL)で抽出した。合わせたエーテル層を食塩水(100mL)で洗浄し 、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣(4.0g )は、濃厚な無色の油状物であり、放置すると固化したが、次の実験にそのまま 用いた。 実施例8 [ 1,1'-ジフェニル]-3-イルホウ素酸 エーテル(125mL)中に溶解した3-ブロモビフェニル(5.0g、21.5ミ リモル)の−78℃溶液に、tert-ブチルリチウム(ペンタン中の1.7M溶液25 .2mL、42.9ミリモル)を5分間で加えた。−78℃で1時間攪拌し続けた 。この冷たい溶液にホウ酸トリメチル(12.2mL、107.3ミリモル)を2分 間で加え、−78℃で1時間攪拌し続けた後、1時間で室温に加温した。この溶 液に水(200mL)および10%塩酸水溶液(30mL)を加え、10分間攪拌し 続けた後、エーテル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(1 00mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮 した。単離した象牙色の固形物(4.0g)は、次の実験にそのまま用いた。実施例9 [ 3-(ジメチルアミノ)フェニル]ホウ素酸 エーテル(5mL)中におけるn-ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液4. 8mL、12ミリモル)の−78℃溶液に、3-ブロモ-N,N-ジメチルアリニン( 1.72g、10.0ミリモル;ジュマニーニ,エイ・ジー(Giumanini,A.G.)、 キアヴァリ,ジー(Chiavari,G.)、ミュジアーニ,エム・エム(Musiani,M.M.) 、ロッシ,ピー(Rossi,P.)、シンセシス(Synthesis),1980,743)を滴下した。5 分後、エーテル5mL中におけるホウ酸トリメチル(1.35mL、13ミリモル )の溶液を10分間かけて滴下した。この反応物を1時間攪拌した後、室温に加 温し、一晩攪拌した。この反応混合物を水(20mL)で希釈し、真空中で濃縮し た。残渣に氷酢酸(HOAc)(1.5mL)およびEtOH(20mL)を加えた。次 いで、得られた混合物を30分間加熱還流し、真空中で濃縮した。残渣(3.16 g)は、透明な黄色の油状物であり、濃厚な白色のガム質に固化した。 実施例10 2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸 2-アミノ-5-ヨード安息香酸(25g、95.0ミリモル)、2-クロロ安息香 酸(14.97g、95.0ミリモル)、濃塩酸(3.17mL、38ミリモル)およ びエタノール(150mL)の溶液を18時間加熱還流した後、0℃に冷却した。 沈殿物を濾過により採取し、濾過物を新鮮なエタノール(200mL)で洗浄した 。この沈殿物を真空中、五酸化リン上で乾燥させて、生成物を黄色の固形物12 .0gとして得た。 FAB MS:m/z 367(M++H)。 実施例11 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド 2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸 (25g、62.1ミリモル)、N,N-ジメチルエチレンジアミン(7.16mL、 65.2ミリモル)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(108.2mL、621 ミリモル)およびジクロロメタン(570mL)の室温溶液に、ベンゾトリアゾー ル-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェ ート(35.71g、80.7ミリモル)を一度に加えた。18時間攪拌した後、こ の反応混合物を1N水酸化ナトリウム(700mL)で希釈し、ジクロロメタン( 3×500mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(700mL)で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を熱メタノー ルから繰り返して再結晶して、生成物を黄色の固形物19.21gとして得た。 FAB MS:m/z 375(M++H)。 実施例12 2-ヨード-11-オキソ-N-[2-(1-ピロリジニル)エチル]- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド 2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸( 2.0g、4.97ミリモル)、1-(2-アミノエチル)ピロリジン(1.26mL、 9.94ミリモル)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.33mL、24.8 ミリモル)およびジクロロメタン(50mL)の室温溶液に、ベンゾトリアゾール- 1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェー ト(3.3g、7.45ミリモル)を一度に加えた。66時間攪拌した後、この反応 混合物を半分飽和した重炭酸ナトリウム(100mL)で希釈し、ジクロロメタン (3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(70mL)で洗浄し、無水 硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュク ロマトグラフィーで繰り返して精製した。最初の精製(シリカゲル250g、1 0%メタノール/クロロホルムで溶離)を行つた後、第2の精製(250g、45% メタノール/酢酸エチルで溶離した後、10%〜20%メタノール/クロロホルム で勾配溶離)を行って、生成物を明るいレモン色の固形物1.82gを得た。 実施例13 2-(3-アミノフェニル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(2.95g、6.76ミリモル)、3-アミ ノフェニルホウ素酸一水和物(2.41g、15.6ミリモル)、テトラキス(トリ フェニルホスフィン)パラジウム(0)(781.4mg、0.68ミリモル)、2M 炭酸ナトリウム溶液(16.9mL、33.8ミリモル)およびトルエン(130m L)の脱ガス溶液を7時間加熱還流した。追加量のテトラキス(トリフェニルホス フィン)パラジウム(0)(0.411g、0.36ミリモル)を加え、さらに5時間 還流し続けた。この反応混合物を室温に冷却し、水(200mL)で希釈し、クロ ロホルム(3×250mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで 乾燥させ、濾過し、真空中で乾燥させた。残渣をシリカゲル上でのフラッシュク ロマトグラフィーで精製(150g、15%メタノール/クロロホルムで溶離)し て、生成物を黄色の固形物1.07gとして得た。 FAB MS:m/z 402(M++H)。 実施例14 2-[1,1'-ビフェニル]-2-イル-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.50g、1.15ミリモル)、[1,1' -ビフェニル]-2-イルホウ素酸(1.59g、8.02ミリモル)、テトラキス(ト リフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.331g、0.29ミリモル)、2M 炭酸ナトリウム溶液(2.87mL、5.73ミリモル)およびトルエン(30mL) の脱ガス溶液を6時間加熱還流した後、室温に冷却した。この反応混合物を水( 100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。合わせた 有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過 し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー で精製(60g、0%〜10%メタノール/クロロホルムで勾配溶離)して、生成 物を橙色から黄色の固形物0.40gとして得た。 FAB MS:m/z 463(M++H)。 実施例15 2-[1,1'-ビフェニル]-3-イル-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.50g、1.15ミリモル)、[1,1'- ビフェニル]-3-イルホウ素酸(1.59g、8.02ミリモル)、テトラキス(トリ フェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.331g、0.29ミリモル)、2M炭 酸ナトリウム溶液(2.87mL、5.73ミリモル)およびトルエン(30mL)の 脱ガス溶液を35分間加熱還流した後、室温に冷却した。この反応混合物を水 (100mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。合わせた 有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過 し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー で精製(50g、0%〜5%メタノール/クロロホルムで勾配溶離)して、生成物 を黄色の固形物0.431gとして得た。 FAB MS:m/z 463(M++H)。 実施例16 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ-2-(9-フェナントレニル)- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.49g、1.12ミリモル)、9-フェ ナントレンホウ素酸(299mg、1.35ミリモル)、テトラキス(トリフェニル ホスフィン)パラジウム(0)(129mg、0.11ミリモル)、2M炭酸ナトリウ ム溶液(2.81mL 5.62ミリモル)およびトルエン(22mL)の脱ガス溶液 を4時間加熱還流し、室温に冷却し、水(70mL)で希釈し、クロロホルム(3 ×100mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ 、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を繰り返してフラッシュクロマトグラフィー で精製(シリカゲル55g、5%〜10%メタノール/クロロホルムおよび2% 〜20%メタノール/酢酸エチルで溶離)して、生成物を黄色の固形物436mg として得た。 FAB MS:m/z 487(M++H)。 実施例17 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-(1-ナフタレニル)- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.49g、1.12ミリモル)、1-ナフ タレンホウ素酸(386mg、2.25ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホス フィン)パラジウム(0)(129.8mg、0.11ミリモル)、2M炭酸ナトリウ ム溶液(2.81mL)5.62ミリモル)およびトルエン(22mL)の脱ガス溶液 を8時間加熱還流し、室温に冷却し、水(70mL)で希釈し、クロロホルム(3 ×100mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、 濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで数回精製( シリカゲル55g、10%メタノール/クロロホルムおよび2%〜30%メタノ ール/酢酸エチルで溶離)して、生成物を黄色の固形物485mgとして得た。 FAB MS:m/z 437(M++H)。 実施例18 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]- 11-オキソ-2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.5g、1.15ミリモル)、(トリフル オロメチル)ベンゼンホウ素酸(435mg、2.29ミリモル)、テトラキス(ト リフェニルホスフィン)パラジウム(0)(132mg、0.11ミリモル)、2M炭 酸ナトリウム溶液(2.87mL、5.73ミリモル)およびトルエン(23mL)の 脱ガス溶液を12時間加熱還流し、室温に冷却し、水(70mL)で希釈し、クロ ロホルム(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで 乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで 数回精製(シリカゲル55g、10%メタノール/クロロホルムおよび2%〜20 %メタノール/酢酸エチルで溶離)して、生成物を黄色の固形物389mgとして 得た。 FAB MS:m/z 455(M++H)。 実施例19 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-(4-メトキシフェニル)- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(0.5g、1.15ミリモル)、4-メトキ シベンゼンホウ素酸(348mg、2.29ミリモル)、テトラキス(トリフェニル ホスフィン)パラジウム(0)(132mg、0.11ミリモル)、2M炭酸ナトリウ ム溶液(2.87mL、5.73ミリモル)およびトルエン(23mL)の脱ガス溶液 を12時間加熱還流し、室温に冷却し、水(70mL)で希釈し、クロロホルム( 3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ 、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで数回精製 (シリカゲル55g、10%メタノール/クロロホルムおよび2%〜20%メタノ ール/酢酸エチルで溶離)して、生成物を黄色の固形物438mgとして得た。 FAB MS:m/z 417(M++H)。 実施例20 2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]- N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(250mg、0.57ミリモル)、3,5- ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンホウ素酸(177mg、0.69ミリモル)、 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(166mg、0.14ミリ モル)、2M炭酸ナトリウム溶液(1.43mL、2.87ミリモル)およびトルエ ン(15mL)の脱ガス溶液を2時間加熱還流し、室温に冷却し、水(100mL) で希釈し、クロロホルム(3×150mL)で抽出した。合わせた有機相を無水 硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロ マトグラフィーで数回精製(シリカゲル55g、10%メタノール/クロロホルム で溶離)して、生成物を黄色の固形物263mgとして得た。 FAB MS:m/z 417(M++H)。 実施例21 N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド 粗製の[3-(ジメチルアミノ)フェニル]ホウ素酸(3.16g)、N-[2-(ジメチ ルアミノ)エチル]-2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン -6-カルボキサミド(100mg、0.23ミリモル)、テトラキス(トリフェニ ルホスフィン)パラジウム(0)(68.2mg、0.059ミリモル)、2M炭酸ナ トリウム溶液(0.57mL、1.14ミリモル)の混合物を油浴中で120℃〜1 25℃に45分間加熱した後、室温に冷却した。暗褐色の残渣を酢酸エチル(E tOAc)と炭酸カリウム(K2CO3)とに分配し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、 真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(ク ロロホルム中の5%メタノール)で精製して、生成物を黄褐色の固形物17.3m gとして得た。 CI MS:m/z 430(M++H)。 実施例22 [ 2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]- [ 2-[[(2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル)- カルボニル]アミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル 2-ヨード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸( 2.0g、4.97ミリモル)、(2-アミノエチル)[2-[[(1,1-ジメチルエチル) ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(1 .74g、5.46ミリモル)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.65mL 、49.7ミリモル)および無水ジクロロメタン(49mL)の室温溶液に、BOP 試薬(2.86g、6.46ミリモル)を一度に加えた。この反応混合物を18時間 攪拌し、食塩水(100mL)で希釈し、クロロホルム(3×100mL)で抽出し た。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し た。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製(シリカゲル150g、30% 酢酸エチル/ヘキサンで溶離)した後、クロロホルムから再結晶して、生成物を黄 色の固形物1.29gとして得た。 実施例23 [ 2-[[[2-(3-アミノフェニル)-11-オキソ-11H- ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル]カルボニル]アミノ]エチル]- [ 2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン酸 1,1-ジメチルエチルエステル [2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル][2-[[(2-ヨ ード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル)カルボニル]ア ミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(1.29g、1.94 ミリモル)、3-アミノフェニルホウ素酸水和物(690mg、4.45ミリモル) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(224mg、0.19ミ リモル)、2M炭酸ナトリウム溶液(4.84mL、9.68ミリモル)およびトル エン(52mL)の脱ガス溶液を5時間加熱還流し、室温に冷却し、水(100m L)で希釈し、ジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。合わせた有機相を 無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュ クロマトグラフィーで精製(シリカゲル150g、40%酢酸エチル/ヘキサンで 溶離)して、生成物を黄色の発泡物0.903gとして得た。 実施例24 2-(3-アミノフェニル)-N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩 [2-[[[2-(3-アミノフェニル)-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナ ゾリン-6-イル]カルボニル]アミノ]エチル][2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメ チル]シリル]オキシ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(0.9 03g、1.43ミリモル)、6N塩酸(29mL)およびメタノール(55mL)の 溶液を室温で18時間攪拌した。この反応混合物を濃縮乾固した後、エタノール (100mL)に再溶解した。この手順を繰り返した。残渣をエーテルで洗浄して 、生成物を淡黄色の固形物0.614gとして得た。 FAB MS:m/z 531(M++H)。 実施例25 [ 2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]- [ 2-[[(11-オキソ-2-フェニル-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6- イル)カルボニル]アミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル [2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル][2-[[(2-ヨ ード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル)カルボニル]ア ミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(0.10g、0.15 ミリモル)、フェニルトリメチルスズ(39.8mg、0.17ミリモル)、テトラ キス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17.3mg、0.015ミリモ ル)およびトルエン(4mL)の脱ガス溶液を7時間加熱還流し、室温に冷却した 後、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製(シリカゲ ル50g、22%〜28%酢酸エチル/ヘキサンで溶離)して、生成物を黄色の発 泡物0.089gとして得た。 FAB MS:m/z 617(M++H)。 実施例26 N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]-11-オキソ-2-フェニル 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩 [2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル][2-[[(11- オキソ-2-フェニル-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル)カルボニル] アミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(0.079g、0. 13ミリモル)、6N塩酸(0.75mL)およびメタノール(4mL)の溶液を室温 で7時間攪拌した後、濃縮乾固した。残渣をメタノール(5mL)に溶解した後、 真空中で濃縮して、生成物を黄色の固形物0.06gとして得た。 FAB MS:m/z 403(M++H)。 実施例27 フェニルカルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル アニリン(5g、53.7ミリモル)およびN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(11.72g、53.7ミリモル)を一度 に加えた。この反応混合物を室温で18時間撹拌した後、真空中で濃縮した。残 渣を酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶で精製して、生成物を無色の針状結晶8. 56gとして得た。 実施例28 ( 2-ボロノフェニル)カルバミン酸C-(1,1-ジメチルエチル)エステル フェニルカルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(3.0g、15.5ミリ モル)および無水テトラヒドロフラン(50mL)の−78℃溶液に、tert-ブチル リチウム(ペンタン中の1.7M溶液21.5mL、36.5ミリモル)を滴下した 。この反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、−20℃で2時間加温した後、 −78℃に冷却した。この反応混合物を、無水テトラヒドロフラン(30mL)に 溶解したホウ酸トリメチル(8.81mL、77.6ミリモル)の−78℃溶液にカ ニューレで移した。この無色の反応混合物を−78℃で45分間攪拌し、室温で 15分間攪拌し、水(200mL)で希釈し、エーテル(300mL)で抽出した。 有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過 し、真空中で濃縮して、生成物を淡黄色の油状発泡物3.7gとして得た。 実施例29 [ 2-[[[2-[2-[[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]フェニル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル]- カルボニル]アミノ]エチル][2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]- オキシ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエステル [2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル][2-[[(2-ヨ ード-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル)カルボニル]ア ミノ]エチル]カルバミン酸1,1-ジメチルエチルエステル(206mg、0.31 ミリモル)、(2-ボロノフェニル)カルバミン酸C-(1,1-ジメチルエチル)エス テル(513mg、2.16ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ ラジウム(0)(36mg、0.03ミリモル)、2M炭酸ナトリウム溶液(0.77 mL、1.55ミリモル)およびトルエン(8mL)の溶液を120℃で3.5時間 加熱し、室温に冷却し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽 出した。合わせた有機相を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで 乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロ マトグラフィーで精製(50g、30%酢酸エチル/ヘキサンで溶離)して、生成 物を黄色の固形物0.134gとして得た。 FAB MS:m/z 732(M++H)。 実施例30 2-(2-アミノフェニル)-N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]- 11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩 [2-[[[2-[2-[[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]フェニル]-1 1-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-イル]カルボニル]アミノ]エ チル][2-[[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]エチル]カルバミン 酸1,1-ジメチルエステル(0.118g、0.16ミリモル)、3N塩酸(2.3m L)およびメタノール(8mL)の溶液を室温で18時間撹拌した。この反応混合 物を濃縮乾固した。数回にわたり、残渣をエタノール(15mL)に溶解し、濃縮 乾固した。生成物は、細かい黄色の固形物84mgとして得た。 FAB MS:m/z 418(M++H)。 実施例31 4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸2-メチルエステルおよび 4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸1-メチルエステル メタノール(20mL)に水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液1.0g、25ミ リモル)を加えた。すべての固形物が溶解した後、この溶液を、メタノール(50 mL)に溶解した無水4-ブロモフタル酸(2.27g、10ミリモル)の室温溶液 に加えた。この反応混合物を室温で10分間攪拌し、飽和炭酸カリウム溶液で希 釈し、酢酸エチルで2回抽出した。水層をpH1〜2に酸性化した後、新鮮な酢 酸エチルで抽出した。これらの新鮮な有機相を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮 して、安息香酸異性体の混合物をロウ状固形物2.21gとして得た。 CI MS:m/z 261(M++H)。 実施例32 2-アミノ-4-ブロモ安息香酸メチルエステル 4-ブロモ-1,2-ベンゼンジカルボン酸2-メチルエステルおよび4-ブロモ- 1,2-ベンゼンジカルボン酸1-メチルエステル(2.07g、8ミリモル)、トリ エチルアミン(6.0mL、0.043モル)およびトルエン(80mL)の溶液に、 ジフェニルホスホリルアジド(5.0g、0.018モル)を加えた。この反応混合 物を80℃で2時間加熱し、このとき、アセトン(200mL)および水(40m L)を加えた。この反応混合物をさらに80℃で8時間加熱し、室温に冷却し、 真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで精 製(15%酢酸エチル/ヘキサンで溶離)して、2-アミノ-4-ブロモ安息香酸メチ ルエステル(0.514g、白色の固形物として)および2-アミノ-5-ブロモ安息 香酸メチルエステル(0.930g、白色の固形物として)を得た。 2-アミノ-4-ブロモ安息香酸メチルエステル CI MS:m/z 231(M++H)。 2-アミノ-5-ブロモ安息香酸メチルエステル CI MS:m/z 231(M++H)。 実施例33 3-ブロモ-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸 2-アミノ-4-ブロモ安息香酸メチルエステル(460mg、2ミリモル)、2 −クロロ安息香酸(315mg、2ミリモル)、濃塩酸(5滴)、エタノール(5m L) および水(25mL)の溶液を18時間加熱還流し、0℃に冷却し、濾過した。得 られた固形の濾過物を真空中で乾燥させ、次の実施例でそのまま用いた。 実施例34 3-ブロモ-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド 3-ブロモ-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボン酸 をジクロロメタン(25mL)に溶解した。この反応混合物にN,N-ジメチルエチ レンジアミン(1g、0.011モル)を加えた後、BOP試薬(1g、0.0023 モル)を加えた。この反応混合物を室温で30分間攪拌し、水で希釈し、ジクロ ロメタンで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。 残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーで精製(10%メタノー ル/クロロホルムで溶離)して、生成物を黄色の固形物0.338gとして得た。 CI MS:m/z 391(M++H)。 実施例35 3-(3-アミノフェニル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド 3-ブロモ-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ-11H-ピリド[2, 1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド(19mg、0.05ミリモル)、3-アミノ フェニルホウ素酸(50mg、0.32ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホス フィン)パラジウム(0)(15mg、0.013ミリモル)、2M炭酸ナトリウム溶 液(0.25mL、0.5ミリモル)およびトルエン(2.5mL)の脱ガス溶液を3 時間加熱還流し、室温に冷却し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲル上でのフラッ シュクロマトグラフィーで精製(50%酢酸エチル/メタノールで溶離)して、生 成物を黄色の固形物0.010gとして得た。 CI MS:m/z 402(M++H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 キッチン,ダグラス・ブルース アメリカ合衆国12303ニューヨーク州 ス ケネクタディ、スザーン・レイン6978番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式: [式中、 (A)n=2〜4; (B)R1およびR2は、同一または相異なり、H、(C1-C3)アルキル、-CH2 CH2OH、-CH2CH2NH2および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択 されるか、あるいは、R1およびR2は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル部分; (C)R3は、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2NH2から選択される; (D)Xは、2位または3位に存在し、2-ナフチル、1-ナフチル、1-フェナ ントレニル、2-フェナントレニル、3-フェナントレニル、4-フェナントレニル 、9-フェナントレニル、フェニル、および、一置換または多置換されたフェニル (ここで、該置換基は、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、F、 Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO3H、-SO2NR56、-CO2H、-CO24およびフェニルからなる群から選択される)からなる群から選択される; R4は、Hまたは(C1-C4)アルキル; R5およびR6は、同一または相異なり、Hまたは(C1-C4)アルキルから選択 されるか、あるいは、R5およびR6は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル基; (E)Wは、H、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、F、Cl、 Br、I、-NO2、-CN、-SO2NR56、-CO24から選択される] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。 2.式:[式中、 (A)n=2〜4; (B)R1およびR2は、同一または相異なり、H、(C1-C3)アルキル、-CH2 CH2OH、-CH2CH2NH2および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択 されるか、あるいは、R1およびR2は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル部分; (C)R3は、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2NH2から選択される; (D)Xは、2位または3位に存在し、2-ナフチル、1-ナフチル、1-フェナ ントレニル、2-フェナントレニル、3-フェナントレニル、4-フェナントレニ ル、9-フェナントレニル、フェニル、および、一置換または多置換されたフェ ニル(ここで、該置換基は、-OR4、-NR56、(C1-C3)アルキル、-CF3、 F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SO3H、-SO2NR56、-CO2H、- CO24およびフェニルからなる群から選択される)からなる群から選択される ; R4は、Hまたは(C1-C4)アルキル; R5およびR6は、同一または相異なり、Hまたは(C1-C4)アルキルから選択 されるか、あるいは、R5およびR6は、一緒になって、4〜7員環を形成しうる アルキル基] で示される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。 3.2-(3-アミノフェニル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ- 11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; 2-(3-アミノフェニル)-N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]-11 -オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩; 3-(3-アミノフェニル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ-11 H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]-11-オキソ-2-フェニル-1 1H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩; 2-(2-アミノフェニル)-N-[2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]-1 1-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド三塩酸塩; 2-[1,1'-ビフェニル]-2-イル-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オ キソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; 2-[1,1'-ビフェニル]-3-イル-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オ キソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-(ジメチルアミノ)エチル-11-オキソ-2-(9-フェナントレニル)-1 1H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-(1-ナフタレニル)-11-オキソ-11H -ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-11-オキソ-2-[3-(トリフルオロメチル) フェニル]-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-(4-メトキシフェニル)-11-オキソ-1 1H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; 2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エ チル]-11-オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド; N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]-11- オキソ-11H-ピリド[2,1-b]キナゾリン-6-カルボキサミド;および、 その医薬上許容される塩から選択される請求項1記載の化合物。 4.請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物と医薬用担体とからなる医薬組 成物。 5.哺乳動物におけるトポイソメラーゼIIの生物学的活性を阻害する方法であ って、該哺乳動物にトポイソメラーゼII阻害量の請求項1〜3のいずれか1項記 載の化合物を投与することからなる方法。 6.それを必要とする哺乳動物における新生物細胞の増殖を阻害する方法であ って、該哺乳動物に有効量の請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物を投与す ることからなる方法。 7.それを必要とする哺乳動物における充実性腫瘍の増殖を阻害する方法であ って、該哺乳動物に有効量の請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物を投与す ることからなる方法。 8.それを必要とする哺乳動物における白血病細胞の増殖を阻害する方法であ って、該哺乳動物に有効量の請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物を投与す ることからなる方法。 9.医薬品としての請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物の使用。 10.哺乳動物におけるトポイソメラーゼIIの生物学的活性の阻害用、哺乳動 物における新生物細胞の増殖阻害用、哺乳動物における充実性腫瘍の増殖阻害用 、または哺乳動物における白血病細胞の増殖阻害用である医薬品の製造における 請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物の使用。 11.請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物の製造方法であって、 式45: [式中、R7はブロモまたはヨード] で示される化合物を、式46: Y-B(OH)2 46 で示される化合物または式47: Y-Sn(R8)3 47 [式中、各R8は、独立して、(C1-C4)アルキル] で示される化合物と反応させることからなる方法。
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