JP2001506494A - 特にワクチンの製造に用いることができるヒトcmvのタンパク質pp65の総てまたは一部を含んでなる融合タンパク質 - Google Patents

特にワクチンの製造に用いることができるヒトcmvのタンパク質pp65の総てまたは一部を含んでなる融合タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、サイトメガロウイルス(またはCMV)のpp65タンパク質、またはpp65タンパク質と少なくとも80%の相同性を有するタンパク質、の少なくとも一部を、CMV由来の少なくとも1種類の第二のペプチド断片と組合わせて含んでなることを特徴とする融合タンパク質に関する。本発明は、このようなタンパク質をコードするヌクレオチド配列、またはそれらを含む医薬組成物にも関する。本発明は、医薬としてのその使用、およびタンパク質の製造法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 特にワクチンの製造に用いることができるヒトCMVのタンパク質PP 65の総てまたは一部を含んでなる融合タンパク質 本発明は、タンパク質の新規な組合わせ、およびそれらの医薬としての使用に 関する。さらに詳しくは、CMVに対するワクチンの製造に関する。 230kbpのDNA二本鎖を有するエンベロープ付きウイルスであるヒトサ イトメガロウイルス(cytomegalovirus)(CMV)は、ヘルペスウイルス科の最 大のウイルスである。この科の他のウイルスと同様に、これは潜伏型で存在し、 最初の感染後数年はウイルス血症を生じる反復再活性化段階を行うことができる 。CMVは世界中に広く分布しており、健康人は十分な耐性を有するが、胎児や 免疫が低下した患者(移植、AIDSおよび癌患者)については、これは病変と 結び付いて、激烈な結果を生じることが多いのである(総説(1)参照)。 妊娠時の一次感染の後、ウイルスの胎盤を介する胎児への垂直伝播により、新 生児に合併症が起こる。これらは、特に、感覚器障害(視力、聴覚)および小児 の生涯の最初の数年間に起こる著しい精神的退化である。CMVによる感染は、 臓器移植患者(骨髄、腎臓、心臓、肝臓の異種移植)における移植片の拒絶反応 を伴う。これは、HIV陽性患者での最も激烈な日和見感染の一つであり、抗ウ イルス性の化学療法を行っても、(致命的な)疾患の犠牲になることが多い。こ れら総ての理由は、CMV感染症は、実質的な公衆衛生の問題を引起しているこ とを意味している。 ガンシクロビル(Ganciclovir)*やホスカネット(Foscarnet)*のような非特異的 抗ウイルス薬を臓器移植の際に使用すると、細胞毒性の問題を生じる。二次的な 効果により、用量を減少しまたは治療を停止する必要があり、従ってウイルス感 染症の再発を伴う障害の危険を引起すことが多い。場合によっては、高投与量の 免疫グロブリンを静脈内注射により、呼吸障害(pneumopathies)や拒絶反応の頻 度が減少した。養子免疫療法の試みは、CMVに特異的な細胞毒性を有するT細 胞のクローンの骨髄を患者に注射することによって発展してきた(2)。 サブユニットワクチンの開発は、将来の母体にとって極めて重要である。実際 に、受胎前に獲得された母体免疫は先天的感染症の損傷から新生児を保護するこ とができることが示されている(3)。移植患者における抗CMV免疫の開発は、 感染症に関連した疾患の発生に対する重要な因子である。Towne株の弱毒化ウイ ルスによるワクチン接種試験が行われ、またセロネガティブ志願者およびセロポ ジティブドナーから移植片を受けとったセロネガティブ移植患者について行われ ている(4)。大半の場合に、ワクチン接種により、ウイルス複製を伴う疾患の重 篤度が減少した。このようなワクチンの病理活性は明確に除外されていないので 、また生ワクチンが免疫不全患者に重篤な副作用を引起すことがある場合には、 アジュバントの存在下での組換えウイルスタンパク質を用いる新規な方法が開発 されている。 CMVに対するワクチン開発の公衆衛生上の重要性は、先天性感染症によって 提起された問題の結果として最早説明を要しないが、これはこれまでは医学界に よって軽視されてきたものである。 危険患者におけるCMV感染症に関連した疾患の予防法を開発することによっ てなされる節約は、かなりなものとなる。実際に、個人のワクチン接種およびそ の取得に関する費用の概算は、先天性感染症に罹っている新生児に提供される看 護の約50分の1となることを示している。CMV感染症は、腎臓移植患者の2 /3に見られ、他の移植患者では一層多い。この感染症は患者の約1/3に合併 症を伴うことを考慮すれば、移植費用の他の年間費用はかなりの金額である。ガ ンシクロビル*のような薬剤、γ−グロブリンの注射、または抗CMV T−ク ローンの輸送の疾患に対する効果にも拘らず、一次感染症の予防およびこれらの 患者における再活性化を優先すべきである。免疫感作の利点は、臨床的にも、経 済的レベルでも明白である。 本発明者は、CMVタンパク質pp65またはその断片と、CMVの他のハプ テンまたは抗原との組合わせが、特にウイルスに対してコンパートメントT C D4+およびCD8+を刺激することによって、このウイルスに対する免疫反応 の効果を高めることができることを見出だした。 これが、本発明が、サイトメガロウイルス(またはCMV)タンパク質pp6 5またはタンパク質pp65と少なくとも80%の相同性を有するタンパク質の 少なくとも一部を、CMV由来の少なくとも第二のペプチド断片と組合わせて含 んでなることを特徴とする、融合タンパク質に関する理由である。 タンパク質pp65は、細胞にインターナリゼーションされかつ感染後極めて 短時間にビリオンと同時にサイトゾルに送達されるCMVマトリックスタンパク 質である。 これは、全体または1個以上の断片の形態で用いることができ、キメラタンパ ク質を構成するペプチド断片は、好ましくは9アミノ酸より大きいかまたはそれ に等しい長さを有し、かつ異なるHLAクラスI制限をカバーしている。本発明 者は、長さが9アミノ酸を上回るタンパク質pp65のペプチドを、プレゼンテ ィング細胞(presenting cell)によってインターナリゼーションし、クラスIM HC分子によってCD8+に特異的なT系に向けることができることを示した。 これらのペプチドとワクチン接種のためのタンパク質IE1を包含する構築物の 重要性は、現れる細胞に独特なエンドサイトーシス経路によって入り、同時にそ れを誘導してTCD4+およびTCD8+反応を起こさせることができる抗原の 使用に関連している。 融合タンパク質に存在する第二のペプチド断片は、好ましくはタンパク質IE 1またはそのエピトープの一つ、または少なくとも80%の相同性を有するタン パク質からなっている。 実際に、ウイルスサイクルの主要な調節タンパク質であるIE1のポリペプチ ド配列は、異なるウイルス株間で高度に保存されている。このタンパク質をサブ ユニットワクチンに導入することにより、記憶CD4+ヘルパーT細胞が誘導さ れ、これがpp65に対する細胞毒性CD8+T細胞の誘導およびエンベロープ タンパク質gBに対する抗体の産生と共同して、可変性(クロスヘルプ)を大き くすることができる。実際に、感染したヒトの血清に含まれる中和抗体の多くは 、ウイルスエンベロープ糖タンパク質gB(UL55)に向けられていることが 示されている。これが、タンパク質gBがワクチン接種に最も重要なウイルス抗 原の一つであると考えられる理由である。組換えウイルス(アデノウイルス、ワ クシニアウイルス、カナリーポックス(canarypox))を用いる多くのプロトコー ルが開発されている(5,6,7)。 これらのワクチンによって生じる問題点は、生ウイルスの病原性、またはウイ ルスの抗体力価が低すぎるという事実に関連している。代替法は、アジュバント と組合わせた組換え抗原の使用である。糖タンパク質gBとキメラタンパク質I E1−PP65とを組合わせて一構造とするにより、その免疫原性に欠くことが できない配置を保持することができ、抗ウイルス反応のTおよびBコンパートメ ントを刺激する手段を提供する。更に、認識されているクラスII MHC分子と 組合わせたIE1ペプチドによって媒介されるIE1に対するCD4+ T細胞 の活性化により、制御を行うTNFγおよびTNFα(8)の効果を受けている隣 接細胞でウイルスが複製される。当然のことながら、これらの家庭は、本発明の 範囲を制限しようとするものではない。 特に、CMVタンパク質IE1の断片e4、またはこの断片e4と少なくとも 80%の相同性を有するペプチド断片を用いることができる。e4、または40 6個のアミノ酸を含んでなるエキソン4は、491個のアミノ酸からなるタンパ ク質IE1の断片である。 本発明のもう一つの有利な態様によれば、融合タンパク質は、下記a)またはb) を含んでなる。 a) タンパク質IE1の配列のアミノ酸残基162および175によって限 界設定された断片、または b) 上記a)に記載の断片と少なくとも90%の相同性を有するペプチド断片 。 他のエピトープ、例えばDavignon et al.(8)によって報告されているものも 本発明を行うのに適当である。 本発明による融合タンパク質は、更にCMV以外の微生物由来のペプチド断片 、および/またはTag型配列から更に精製することができるポリペプチド断片 を含むこともでき、目的とするタンパク質の上流または下流に位置するこれらの 配列は精製または標識することができ、例えば、β−ガラクトシダーゼ、ヒスチ ジン六量体(His6)またはGSTを用いることができる。好ましい態様によ れば、融合タンパク質はグルタチオン−Sトランスフェラーゼ(またはGST) 活性を有する酵素由来のペプチド断片を含んでなる。 GSTタンパク質により、特に複雑な培地から融合タンパク質を精製すること が一層容易になる。 従って、本発明は、E.coliで製造することができる145kdのキメラタン パク質GST−IE1−pp65に関する。その免疫原性は、IE1に特異的な CD4+T細胞クローンの増殖によって、またpp65に特異的なCD8+T系 の存在下でインキュベーションした標的細胞のリーシスによってイン・ビトロで 示した。本発明者は、可溶型タンパク質およびその断片が、特異的細胞反応のC D4+およびCD8+Tコンパートメントをイン・ビトロで刺激することができ ることを示した。これらの結果により、このタンパク質がサブユニットワクチン のデザインに選択した試薬となる。 上記に定義した融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列も、本発明の範 囲内にある。 融合タンパク質および相当するヌクレオチド配列は、医薬品として、特にCM Vによって引起される感染症を予防するためのワクチンの製造に用いることがで きる。このようなワクチンは、ウイルスが積極的に複製を行う前に一次感染に対 して効率的な反応を誘発するのに適する。 もう一つの態様によれば、本発明は、下記a)またはb)を含むことを特徴とする 医薬組成物、に関する。 a) CMVタンパク質pp65、またはタンパク質pp65と少なくとも8 0%の相同性を有するタンパク質の少なくとも一部を、CMV由来の少 なくとも1種類の第二のペプチド断片と組合わせたもの、または b) a)に記載のペプチドをコードするヌクレオチド配列。 投与経路、特に注射に適する安定剤、防腐剤、酸化防止剤のような当業者に知 られている処方物賦形剤の他に、組成物は、免疫アジュバントを含むことができ る。それらは、他のCMVエピトープを含むこともできる。最後に、それらは、 この分子を標的細胞への輸送および提供を改良する系を用いて処方することがで きる。 タンパク質は、組成物では様々な異なるタンパク質の形態であることができ、 それらは上記の融合タンパク質の形態であることもでき、同じことは、相当する ヌクレオチド配列にも当てはまる。 また、組成物は、他のエピトープ、特にCMVエンベロープ抗原、例えばタン パク質gBを含むことができる。 更にもう一つの態様によれば、本発明は、下記工程a)〜d)を行うことを特徴と する、融合タンパク質の製造法に関する。 a) CMVタンパク質pp65の少なくとも一部をコードする第一のDNA 配列を、CMV由来のもう一つのポリペプチドまたはタンパク質をコー ドする第二のDNA配列と結合させ、融合タンパク質をコードする組換 えDNA配列を得て、 b) 組換えDNA配列を、その発現に必要な要素と、適当な場合には、他の ポリペプチドをコードする配列を含む構築物に導入し、 c) b)で得た構築物を宿主細胞に導入した後、融合DNAの発現系が機能的 である条件下で培養し、融合タンパク質を宿主細胞中に産生させ、 d) 宿主細胞中に産生された融合タンパク質を回収して、精製する。 上記の方法で得ることができる融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列 を含む宿主細胞も、本発明の範囲内にある。この宿主細胞は、細菌、ウイルス、 酵母、および真核細胞、特に高等真核細胞、からなる群から選択することができ る。本発明の他の特徴および利点は、下記の諸例から明らかになるであろう。 これらの例では、下記の図を参考とする。第1図:タンパク質GST−IE1−pp65の発現のウェスタン・ブロット分 析。 プラスミドpGEX 2TK(1)およびpGEX 2TK/IE1−pp65( 2,2')で形質転換した細菌の溶解生成物をSDS−PAGEに付した後、ウェス タン・ブロット法を行い、GST(A)、IE1(B)およびpp65(C)に対する抗 体によって可視化する。予備染色した分子量マーカー(Gibco)を用いた。第2図:タンパク質GST−IE1−pp65が誘発するPBMCの存在下でC D4+ TクローンBeA3G9の特異的増殖。 クローンBeA3G9の細胞を、表現型HLA−DRA8およびGSTまたは GST−IEI−pp65−抗原の放射線照射したPBMCの存在下でインキュ ベーションした。クローンの細胞増殖を、cpmで測定した[3H]−チミジン の取り込みによって測定した。第3図:CMV Towneに感染したU373MG星状細胞腫の抗−pp65 CD8+ T系「Val」リーシス pp65ペプチドN9Vで生じたCD8+ T系「Val」を、ペプチドN9 Vまたはペプチド19YでインキュベーションしまたはCMV Towne(5 moi)に4時間感染させた後、ペプチド19YとインキュベーションしたU3 73MG細胞の存在下にて51Cr拡大試験に用いた。特異的リーシス(溶菌)の 比率を、材料および方法に示すようにして計算した。第4図:E.coliで産生した組換えタンパク質の模式的表現 HLA−DR8、HLA−A2およびHLA−B35によって表されるエピト ープに相当するペプチド配列、およびそれらの位置を示す。第5図:トリプシンで前処理したタンパク質GST−IE1−pp65の存在下 でインキュベーションしたB/EBV細胞の抗−pp65 CD8+ T系「V al」リーシス 系「Val」の細胞を、未処理またはクロロキン(材料および方法)および図 示したペプチドおよびタンパク質で前処理した自己B/EBVリンパ球の存在下 で51Cr拡大試験に用いた。第6図:組換えバキュロウイルスに感染した昆虫細胞によるタンパク質His− IE1−pp65の産生の分析 Sf9昆虫細胞を、組換えIE1−pp65バキュロウイルスに48時間感染 させた。細胞溶解生成物(1)を遠心分離し、上清(2)をNi−アガロースカラムを 通過させ、溶出物を回収した(3,4)。様々な画分にSDS−PAGEを行い、ク マシー・ブルー(Coomassie blue)で染色した。第7図:処方物SMBV/IE1−pp65を用いるCMV+ドナーでの抗−I E1 CD4+ T−エフェクターの誘発 CMV+ドナーのPBMCを、可溶型またはSMBV(AG型)で処方したま たは抗原の非存在下(模造品)でタンパク質IE1−pp65で刺激した。35 日目に、細胞を、タンパク質IE1(col)を含むまたは含まないタンパク質 溶液の存在下でインキュベーションする。特異的腔−IE1 T細胞の増殖を、 トリチル化したチミジンの取り込みを測定することによって決定した。例1:DH5α細菌での融合タンパク質の産生 材料および方法 I pGEX 2TKにおけるIE1とpp65 cDNAのクローニング I−1 IE1およびpp65 cDNAの調製 I−1−1 IE1−cDNA CMV株TowneのHindIII C断片に位置するタンパク質IE1をコ ードする配列を含むウイルスゲノムの領域を、pRL103と呼ばれるプラスミ ドにクローニングした。このプラスミドを用いて、星状細胞系U373MGの細 胞をトランスフェクションした(A2と命名(R.Lafemina,Merck Sharp and D ohme,ウェストポイント,ペンシルバニア,米国より供給)。これらの細胞を、 RPMI−FCS(FPMI 1640 Glutamax,1mMピルビン酸ナトリウム、200 u/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、10%補体除去ウ シ血清)中でコンフルエントになるまで培養した。3日培養の全RNAを、Chom zynski and Sacchi(14)の方法に従って調製した。IE1 cDNAは、RT− PCR(Kit Super Script,GIBCO BRL)により、全RNAの5μg分量を用い 、 を用いて製造業者の指示に従って生成させた。BamHIおよびEcorI部位 を、それぞれプライマーC1(IE1の5’末端)およびC2(IE1の3’末 端)に導入した。このようにして得たPCR生成物(1480bp)を、S40 0−HRカラム(PHARMACIA)上で精製した。 I−1−2 pp65−cDNA 10%ウシ胎児血清を補足したBME(BME/FCS)で成育したヒト線維 細胞変性効果を観察した後、ウイルスを含む上清を回収し、熱不活性化した(6 0℃,30分)。ウイルス粒子を遠心分離(31,000g,4℃,90分)に よって集め、キャプシドを250μlリーシス緩衝液(10mM TrisCl pH7.5,1mM EDTA,2%サルコシル)中プロテイナーゼK(BOEHR INGER)(150μg)で周囲温度で30分間処理することによって分解した。 ウイルスDNAをフェノール/クロロホルムで抽出した後、無水エタノールで沈 澱させた。DNAペレットを乾燥して、水20μl中で可溶化した。pp65 cDNAに相当する断片を、pp65遺伝子の5’および3’末端に相補的であ りかつそれぞれEcoRIおよびBamHI部位を含むプライマーC3: を用い、ウイルスDNA2μl分量を用いるPCRによって得た。PCR生成物 (1670bp)をS400−HRカラム(PHARMACIA)上で精製した。 I−2 プラスミドpGEX 2TK−IE1−pp65の構築 I−2−1 BamHIおよびEcoRIで消化した断片IE1およびpp6 5の精製 IE1およびpp65 cDNA断片を、プラスミドpUC18のBamHI およびEcoRI部位に予めクローニングした。コンピテントDH5α細菌(GIB CO)を、連結反応生成物IE1/pUC18またはpp65/pUC18 5〜 10ngで形質転換した。組換えプラスミドを、BamHIおよびEcoRIで 消化した。消化生成物をアガロースゲル電気泳動によって分離し、「JetSorb/15 0」キット(GENOMED)を用いてゲルから抽出した。 I−2−2 IE1−pp65断片の精製 BamHIおよびEcoRIで消化した断片IE1およびpp65の同僚をT 4DNAリガーゼの存在下でインキュベーションした。反応混合物をBamHI で消化した。得られた断片pp65−pp65(3340bp)、IE1−pp 65(3150bp)、IE1−IE1(2960bp)をアガロースゲル電気 泳動によって分離した。断片IE1−pp65を、「JetSorb/150」キット(GENO MED)を用いてゲルから抽出した。 I−2−3 IE1−pp65のpGEX 2TKへのクローニング 断片IE1−pp65を、プラスミドpGEX 2TK(PHARMACIA)のBam HI部位に挿入した。組換え細菌のクローンを、タンパク質精製に使用するまで 、PBS中3.5%DMSOに−80℃で保管した。 II 融合タンパク質GST−IE1−pp65の産生 −80℃で冷凍した細菌の分量をアンピシリン(Ap,50μg/ml)を含 むLB培地5mlに再懸濁し、37℃で8時間培養した。同じ培地45mlで希 釈した培養を15時間継続し、LB+Ap500mlに光学濃度(λ=600n m)が1になるまで吸収した。培地にIPTG(100μM)を加えることによ って、GST−IE1−pp65の産生を誘発した。周囲温度で3時間培養した 後、細菌を遠心分離によって回収し、−80℃で保管した。 細菌をリーシスし、組換えタンパク質を、グルタチオンをグラフトした「Seph arose 4-B」カラム(PHARMACIA)上で製造業者の指示に従ってアフィニティークロ マトグラフィーによって精製した。 タンパク質の純度をSDS−PAGEによってチェックした後、クマシー・ブ ルーで染色した。GST−IE1−pp65の抗原性を、GST(PHARMACIA, 希釈倍率1/400)に対して指定したヤギ抗体、およびIE1に対して指定し パリから提供された)、およびpp65(NEA 20,1/250に希釈,DUPONT) を用いてウェスタン・ブロット法によって分析した。RAG/PO、RAM/P Oペルオキシダーゼ(Nordic)にカップリングした二次抗体を1/500で用いた 。タンパク質は、「Bio-Rad Protein Assay」キット(BIORAD)を用いて、Bradfor dの方法によって分析した。組換えGSTタンパク質を産生し、精製した。結果および検討 GST−IE1−pp65の精製 DH5α/pGEX 2TK−IE1−pp66 500mlの培養物から、 グルタチオンクロマトグラフィーによって精製したGST−IE1−pp65タ ンパク質を、平均して1mg得た。変性条件下での電気泳動の後、組換え細菌の 溶解生成物を用い、抗体抗−GST、抗−IE1および抗−pp65を用いるウ ェスタン・ブロット法による分析を、第1図に示す。生成物は理論質量145k dに相当することが、組換え細菌から調製した試料中の3種類の抗体によって明 らかになった。抗体によって認識された低分子量バンドは、タンパク質分解生成 物である。これらの結果は、これらの細菌における融合GST−IE1−pp6 5から生じるタンパク質の産生と一致する(第4図)。タンパク質のトリプシン タンパク質分解をSDS−PAGEによって分析し、総タンパク質に相当する移 動バンドの消失が、ペプチドの生成に相当する低分子量のバンドの出現と相関し たことを示している。これらの断片の内、タンパク質の配列の分析の後に15a aのペプチドが出現し、これはペプチドN9Vを含む(「材料および方法」、お よび第4図を参照)。例2 材料および方法 I リンパ増殖試験 HLA DR8によって制限され、タンパク質他IE1の位置162〜175 のエピトープに特異的なCD4+ T−クローン(BeA3G9)の細胞(2× 104)を、同じHLA−DR表現型の放射線照射した(2500rads)抗 原提供細胞(1×105PBMC)を含むRPMI−SH培地100μl中でイ ンキュベーションした。これらの細胞を、一連の希釈倍率の組換えタンパク質と 共にインキュベーションした。3日目に、[3H]−チミジン(AMERSHAM)1μC iを、培養物のそれぞれのウェルに加えた。15時間後、菌体DNAをガラス繊 維フィルター(PACKARD)上に集め、Matrix 9600ガスβカウンター(PACKARD)で[ 3H]−チミジンの取り込みを測定した。それぞれの測定は、3回行った。 II タンパク質pp65のペプチドに特異的なCD8+ T系の生成 ハプロタイプHLA−A2のCMVセロポジティブドナーの末梢血白血球(2 ×106/ml)をRPMI−SH(2ml)中、24穴プレートで培養した。 3日目に、「Lymphocult-T-LF」(BIOTEST,フランス)100U/mlを加えた。 7日目に、生細胞をフィコールグラディエントのリングで回収した。これらの細 胞(5×105/ウェル)を「Lymphocult」を10%補足したRPMI−SH( 2ml)中で自己刺激細胞(1.5×106/ウェル)の存在下でインキュベー ションした。刺激細胞(10×106個/ウェル)をHLA−A2(ペプチド の存在下にてRPMI中で37℃で1時間インキュベーションし、放射線照射し た(2500rads)。エフェクター細胞を、7日毎に同じ条件下で再刺激し た。生成する系「Val」の細胞毒性を、14日目に試験した。この系のCD8 +表現型を、モノクローナルマウス抗体OKT8でサイトフルオリメトリーによ り測定した。 III 細胞毒性試験 III −1 CMV感染に関して RPMI/FCS中で80%コンフルエンスのハプロタイプHLA−A2(2 ×105)のU373MG星状細胞腫細胞を、6穴プレート(10cm2)で5 pfu/細胞のTowne−CMVウイルスに感染させた。4時間の感染後、細 胞をNa251CrO4(ICN,フランス)100μCiで標識し、RPMIで洗 浄した。CD8+ T系の自己エフェクター細胞を、RPMI/10%FCS( 500μl)中で104個の標的細胞と共に37℃で4時間インキュベーション した。様々な量のエフェクター細胞を標的に加えて、異なるエフェクター/標的 比を得た。別の処理は、この細胞を、最終濃度100nMのペプチドN9Vまて認識されたペプチドと共に37℃で一晩予備インキュベーションすることであ った。 自然拡大の速度を、4時間培養した標的細胞によって放出された放射能を測定 することによって決定した。特異的リーシスの割合を、下式([測定放射能−自 然拡大/総放射能−自然拡大]×100)を用いて計算した。放射能は、Cobra −γ−カウンター(PACKARD)で測定する。それぞれの測定は、2回行う。 III −2 クロロキンを含むまたは含まない、天然またはトリプシン消化した タンパク質GST−IE1−pp65の存在下 精製したタンパク質GST−IE1−pp65を、「Centricon 10」フィルタ ーユニット(FILTRON)を備えた限外濾過遠心分離機で脱塩し、水に吸収した後、 この形態で用い、またはTris緩衝液[100mMトリス−HCl pH8. 0]100μlの容積中、トリプシン(TCPK,SIGMA,タンパク質900μg当 たり200ng)で、370℃で2時間消化した。消化の前後に採取した分量 をSDS−PAGEによって分析した。 予め洗浄し、放射線照射した(104rads)自己B−EBVリンパ球(1 ×106)を、抗原(1μM)と共に48穴プレートでRPMI−FCS培地( 0.5ml)中で37℃で15時間、またはRPMI−FCS5%/クロロキン 80μM(SIGMA)中で30分間予備インキュベーションした後、抗原を添加した 。別の処理としては、細胞を、ペプチドN9VまたはペプチドI9Vを最終濃度 10nMと共に37℃で一晩予備インキュベーションした。このインキュベーシ ョンが終了した後、細胞(50,000/ml)をNa251CrO4100μC iで標識し、RPMIで洗浄した。CD8+ T系のエフェクター細胞を、星状 細胞腫細胞について記載したのと同一条件下で添加した。結果および検討 I GSTIE1−pp65の存在下でのCD4+ TクローンBeA3G9 のリンパ増殖 第2図は、精製した組換え抗原GST−IE1−pp65と共にインキュベー ションしたPBMCの存在下での抗−IE1クローンBeA3G9の増殖の結果 を示す。タンパク質GSTの存在下では、チミジンの取り込みは見られなかった ので、クローンは特異的に増殖した。この増殖は、融合タンパク質GST−e4 (C末端 IE1の80%)またはGST−IE1で得られた増殖と同程度であ った。これらの結果は、タンパク質GST−IE1−pp65が、クローンBe A3G9の細胞によって認識されるIE1エピトープを提供するようにHLA− DR8抗原提供細胞によって正確に調製されたことを示している。 II 「Val」系の抗−pp65 CD8+ T細胞は、トリプシンによっ て指定されたタンパク質GST−IE1−pp65の存在下でインキュベ ーションした標的をリーシスする。 II−1 系「Val」は、CMVに感染後に生成した天然ペプチドを認識す る。 第3図は、表現型HLA−A2のU373MG星状細胞腫細胞の感染に関して 行った細胞毒性試験の結果を示している。ペプチドN9V(HLA−A2)の存 在下では標的の特異的リーシスが見られたが、ペプチドI9Y(HLA−B35 )では、これは実質的にゼロであり、これはU373MG細胞の表面の表現型A 2のクラスI MHC分子は、特異的にペプチドN9Vで満たされていることを 示している。これらの細胞がCMVに感染すると、ペプチドN9Vで得られたの と同等なレベルの特異的リーシスが観察された。これは、接種物によって提供さ れたタンパク質pp65がサイトゾルに送達され、N9Vと同一または同様な構 造のペプチドが生成して、系「Val」の細胞に特異的に提供されるような方法 で調製されたことを示唆している。 II−2 トリプシン消化したタンパク質GST−IE1−pp65の存在下 でインキュベーションしたB/EBVリンパ球は、細胞のクロロキン処理の腔か として抗−pp65系「Val」によってリーシスされる。 トリプシンで予備消化した同じ画分の試料とは対照的に、タンパク質GST− IE1−pp65が系「Val」によるリーシスに対して標的を感作しなかった 実験の結果を、第5図に示す。細胞をクロロキンで前処理して、トリプシン消化 タンパク質の存在下でインキュベーションしたところ、標的はリーシスされなか った。タンパク質のトリプシン消化により、15aaのペプチドであるN15K が生成し、これはペプチドN9Vを含んでいる(第4図)。この加水分解物の存 在下で標的によって示されたリーシスは、ペプチドN15Kが系「Val」に提 供されることを示している。更に、細胞のクロロキン前処理は、このペプチドが 細胞によってインターナリゼーションされ、pH増加に対して感受性であるエン ド−リソソーム型コンパートメントで調製されることを示している。例3 材料および方法 IE1−pp65の発現ベクター「バキュロウイルス」pAcHLT−Bへのク ローニング。組換えプラスミドを有するSf9昆虫細胞とバキュロウイルスDN Aの同時トランスフェクション。 精製した断片IE1−pp65(例1,I−2−2節)を、6ヒスチジン残基 (His6)のペプチドをコードする配列を含むプラスミドpAcHLT−B(P harmingen)のBglII部位に挿入した。組換えプラスミドを特性決定し、精製 した。Sf9昆虫細胞(ATCC CRL1711)を、Pharmingenによって提 供されたプロトコールに従ってプラスミド3μgおよびウイルスDNA0.5μ gを含む混合物の存在下で37℃で4時間インキュベーションした。5に置換の 培養後、タンパク質産生をIE1に対するモノクローナル抗体(E13,Argene )およびpp65に対するモノクローナル抗体(NEA20,Biosoft)を用い て「ウェスタン・ブロット法」によって分析した。タンパク質His6IE1−pp65の産生および精製 感染したSf9細胞におけるタンパク質の産生動態を0日目から5日目まで確 立し、「ウェスタン・ブロット法」によって分析した。感染細胞の溶解生成物( リーシス緩衝液:Tris 10mM,NaCl 130mM,Triton X-100, NaF 10mM,NaPi 10mM,NaPPi 10mM,pH7.5, Pharmingen)をNi-NTAアフィニティーカラム(Qiagen)に加え、タンパク質を緩衝 液(NaPO4 50mM,NaCl 300mM,グリセロール10%,イミ ダゾール0.5M,Pharmingen)で溶出した。タンパク質の純度をSDS−PA GEによってチェックし、クマシー・ブルーで染色した。結果 タンパク質HisIE1−pp65の精製 第6図は、組換えバキュロウイルスに感染した細胞によって産生され、Niク ロマトグラフィーによって精製されたタンパク質His6IE1−pp65のS DS−PAGE分析を示す。これらの結果は、このタンパク質が全細胞タンパク 質の実質的部分を構成し、クロマトグラフィーの後に高純度で得られることを示 している。例4 材料および方法 CMV+ドナーのPBMC由来でありかつ可溶性型またはSMBV(超分子バイ オベクター)中で処方されたキメラタンパク質IE1−pp65の存在下でイン キュベーションしたイン・ビトロでのCD4+ T系の誘導 IE1−pp65処方物を、タンパク質溶液(2.5mM Na2HPO4/ NaH2PO4,62mM NaCl,0.65mM KCl+10%グリセロ ールを含むPBS中200nM)およびL型SMBV(1mg/ml蒸留水)を 、タンパク質/バイオベクター重量比7.7およびタンパク質/核重量比10で 、周囲温度で1時間同時インキュベーションすることによって得た。WO94/ 20078号明細書に記載されているL型SMBVは、DPPC/コレステロー ルからなる外部二重層を含んでなる。ハプロタイプDR3,13(「Val」) のCMV+ドナーの末梢血単核細胞(PBMC)を、24穴プレート(Falcon)で RPMI培地/10%ヒト血清(HS)2ml中4×106個の細胞の密度でイ ンキュベーションした。可溶性または処方した抗原IE1−pp65を加え、混 合物を37℃で3に置換インキュベーションした。3日目に、培地1mlを10 %Lymphocult(100U/ml,Biotest,フランス)を補足した新鮮な培地1 mlに換える。7日目に、エフェクター細胞を、可溶性抗原または処方抗原の存 在下またはタンパク質の非存在下で予めインキュベーションした(15時間)自 己 PBMC(0.5×106個の細胞当たり1.5×106個のPBMC)と共に インキュベーションすることによって刺激する。35日目に、例2、材料および 方法の節、「リンパ増殖試験」に記載の条件下で、下記の修正を加えて増殖試験 を行う。 2×104個のエフェクター細胞を、1×105個の同種PBMC、およびI E遺伝子(A2と呼ばれる)でトランスフェクションしかつ抗原IE1を含む星 状細胞腫細胞U373MGの溶解生成物由来のタンパク質の溶液の存在下でイン キュベーションする。トランスフェクションしなかった細胞(AOと呼ばれる) の溶解生成物をネガティブコントロールとして用いた。結果 IE1−pp65処方物からCMV+ドナーの抗−IE1 CD4+ T−エフ ェクターの誘導 第7図は、エフェクターを、処方した抗原の存在下で誘導した唯一の場合にお ける「Val」ドナーのPBMCから生成した抗−EIIエフェクターの増殖を 示す。この結果により、Prieur et al.(9)によって以前に示されたように、処 方物の効力増強効果が強調される。これらの結果は、抗−IE1 CD4+ T −前駆体の頻度が、恐らくは取り出しの時点でのドナー「Val」を用いる場合 と同様に低い条件下で、可溶性抗原を用いるときには刺激も拡大もされない細胞 を刺激し、拡大することができる。T−エフェクターをイン・ビトロで誘導する ためのこれらの処方物を用いることの重要性は、例えば骨髄移植のための輸送プ ロトコールの開発にとって明らかである。 図の凡例 第2図 −■− GST −○− GST−IE1−pp65 第3図 □ N9V □ CMV 4h □ I9Y 第5図 −■− I9Y −□− N9V −●− N9V クロロキン −○− GST−IE1−pp65 −◆− GST−IE1−pp65,消化 −”− GST−IE1−pp65,消化,クロロキン 第7図 ・ IE1 ■ Col
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年1月25日(1999.1.25) 【補正内容】 請求の範囲 1. サイトメガロウイルス(またはCMV)タンパク質pp65、またはタン パク質pp65と少なくとも80%の相同性を有するタンパク質の少なくと も一部を、CMV由来の少なくとも1個の第二のペプチド断片と組合わせて 含んでなり、タンパク質pp150を除くことを特徴とする、融合タンパク 質。 2. 第二のペプチド断片が、タンパク質IE1またはそのエピトープの一つ、 または少なくとも80%の相同性を有するタンパク質からなる、請求項1に 記載の融合タンパク質。 3. 第二のペプチド断片が、CMVタンパク質IE1の断片e4であるか、ま たは前記断片e4と少なくとも80%の相同性を有するペプチド断片である 、請求項1または2に記載の融合タンパク質。 4. 第二のペプチド断片が、下記a)またはb)である、請求項1または2に記載 の融合タンパク質。 a) タンパク質IE1の配列のアミノ酸残基162および175によって限 界設定された断片、または b) 上記a)に記載の断片と少なくとも90%の相同性を有するペプチド断片 。 5. CMV以外の微生物由来のペプチド断片をさらに含んでなる、請求項1〜 4のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 6. グルタチオン−Sトランスフェラーゼ(またはGST)活性を有する酵素 由来のペプチド断片、または任意の他の「Tag」配列を含んでなる、請求 項5に記載の融合タンパク質。 7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードするヌクレ オチド配列。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/045 C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 5/00 A 5/10 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z W (72)発明者 ジャクリーヌ、リュール フランス国プレザンス―デュ―トゥーシ ュ、リュ、ブレーズ、パスカル、16 (72)発明者 ジャン−リュック、ダビニョン フランス国トゥルヌファーユ、リュ、デ、 ビッシュ、15 (72)発明者 クリスチャン、ダブラーンシュ フランス国コルヌバリュー、リュ、シャル ル、ド、ゴール、14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. サイトメガロウイルス(またはCMV)タンパク質pp65、またはタン パク質pp65と少なくとも80%の相同性を有するタンパク質の少なくと も一部を、CMV由来の少なくとも1個の第二のペプチド断片と組合わせて 含んでなることを特徴とする、融合タンパク質。 2. 第二のペプチド断片が、タンパク質IE1またはそのエピトープの一つ、 または少なくとも80%の相同性を有するタンパク質からなる、請求項1に 記載の融合タンパク質。 3. 第二のペプチド断片が、CMVタンパク質IE1の断片e4であるか、ま たは前記断片e4と少なくとも80%の相同性を有するペプチド断片である 、請求項1または2に記載の融合タンパク質。 4. 第二のペプチド断片が、下記a)またはb)である、請求項1または2に記載 の融合タンパク質。 a) タンパク質IE1の配列のアミノ酸残基162および175によって限 界設定された断片、または b) 上記a)に記載の断片と少なくとも90%の相同性を有するペプチド断片 。 5. CMV以外の微生物由来のペプチド断片をさらに含んでなる、請求項1〜 4のいずれか一項に記載の融合タンパク質。 6. グルタチオン−Sトランスフェラーゼ(またはGST)活性を有する酵素 由来のペプチド断片、または任意の他の「Tag」配列を含んでなる、請求 項5に記載の融合タンパク質。 7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードするヌクレ オチド配列。 8. 医薬としての、請求項1〜6のいずれか一項に記載の融合タンパク質、ま たは請求項7に記載のヌクレオチド配列。 9. CMVによって引起こされる感染症を予防するワクチンを製造するための 、請求項1〜6のいずれか一項に記載の融合タンパク質の使用、または請求 項7に記載のヌクレオチド配列の使用。 10. 下記a)またはb)を含むことを特徴とする、医薬組成物。 a) CMVタンパク質pp65、またはタンパク質pp65と少なくとも 80%の相同性を有するタンパク質の少なくとも一部を、CMV由来の 少なくとも1種類の第二のペプチド断片と組合わせたもの、または b) a)に記載のペプチドをコードするヌクレオチド配列。 11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の融合タンパク質または請求項7に 記載のヌクレオチド配列を、薬学上許容可能な賦形剤と共に含んでなる、請 求項10に記載の医薬組成物。 12. CMVエンベロープ抗原をさらに含んでなる、請求項11に記載の医薬 組成物。 13. 下記工程a)〜d)を行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項 に記載の融合タンパク質の製造法。 a) CMVタンパク質pp65の少なくとも一部をコードする第一のDNA 配列を、CMV由来のもう一つのポリペプチドをコードする第二のDN A配列と結合させ、融合タンパク質をコードする組換えDNA配列を得 て、 b) 組換えDNA配列を、その発現に必要な要素と、適当な場合には、他の ポリペプチド、特に「Tag」をコードする配列を含む構築物に導入し 、 c) b)で得た構築物を宿主細胞に導入した後、融合DNAの発現系が機能的 である条件下で培養し、融合タンパク質を宿主細胞中に産生させ、 d) 宿主細胞中に産生された融合タンパク質を回収して、精製する。 14. 請求項1〜6のいずれか一項に記載され、請求項13に記載の方法で得 ることができる融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む宿主細 胞。 15. 細菌、ウイルス、酵母、および真核細胞からなる群から選択される、請 求項14に記載の宿主細胞。
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