JP2001505464A - 心膜空隙にアクセスする装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 心膜と心臓との中間の心膜空隙にアクセスするために心臓の心膜組織のブレブを形成し、液体をそこから抜き取り、または薬剤、治療薬等を含む液体をそこに給送するための装置と、装置の使用方法が提供される。本発明の装置は 第１末端部および第２基端部とを有するシャフトを含んでいる。中ぐりがシャフトを貫いて末端部から基端部へと延在している。第１端部はジョーのうちの少なくとも一方が可動式であるので開閉可能であるジョーを含んでいる。第２端部はハンドルを含んでおり、ハンドルの少なくとも一部は可動ジョーと連動する機構と連動しているので、ハンドルの少なくとも一部が動かされると、ジョーは継続的に開閉可能である。ジョー内に把持された組織のブレブを穿刺するための針は中ぐり内に移動可能に実装され、中ぐりに対する移動を制限するための機構と連動している。

Description

【発明の詳細な説明】 心膜空隙にアクセスする装置及び方法 発明の分野 本発明は、心臓および関連する冠動脈を傷つけずに、心臓と心膜（心嚢）との 間の心膜空隙にアクセスすることによる、心筋および関連する冠動脈の処個に関 する。本発明は、特に、心膜空隙に安全にアクセスし、かつ、そこに薬剤を含む 液体を直接注入し、或はそこから液体（単数または複数）を直接除去するための 装置と方法に関する。 発明の背景 心膜（心嚢）の知識は“心膜”という用語を発案したギリシャの医師であり、 解剖学者であるガレンの時代（１２９−２００Ａ．Ｄ．）の時代まで逆上る。心 膜（心嚢）とは心臓と大動脈の始端とが内包されている円錐形薄膜状の嚢である 。グレーの解剖学（１９７７年版）４５７−４６０ページ。心膜は液体で満たさ れており、心室の拡張を防止し、心臓の表面を潤滑し、かつ心臓を定まった形状 位置に保持する機能を果たす。これは更に、胸腔内の隣接する器官組織からの感 染の拡がりに対する障壁ともなり、周囲の組織（単数または複数）が心臓に癒着 することを防止する。心膜空隙と呼ばれている心膜と心臓との間の空隙は通常は 容積が小さく、内部に液体を含んでいる。液体が心膜空隙内に注入されると、液 体は房室系および心室間の溝に累積するが、心室表面には累積しないことが報告 されている。シャベタイＲ著「心臓周囲、および心臓の圧力」（循環系、７７； １号、１９８８年刊）を参照されたい。 心膜穿刺、すなわち心膜の穿刺は従来までは以下の目的で実施されてきた。す なわち１）心臓周囲の液体を検査することによる心臓周囲の疾病（単数または複 数）の診断、２）急性心臓圧填の処置のための心臓周囲の 液体の抜き取り、および３）癌性滲出液、もしくは腫瘍の処置のための治療剤の 注入である。１９９４年度には、米国で約１２，０００件の心膜穿刺術が実施さ れ、また、これらの患者のうちの２００人未満が薬剤の心膜内注入の治療を受け たものと見積もられている。現在では、薬剤の心膜内注入は診療上、悪性もしく は心内膜液浸出及び腫瘍のような異常な心膜状態、および疾病の治療に限定され ている。心膜空隙に注入された薬剤にはテトラサイクリン、ブレオミシンおよび ストレプトキナーゼのような抗生物質（硬化剤）が含まれている。 心膜への薬剤の投与は診療上、心膜病理学的に正常な心臓特有の処置には採用 されてこなかったが、その理由は、心膜空隙は通常は小さく、侵略的な手術、ま たは標準の針による心膜穿刺術の技術により心臓を傷付ける危険を伴わずにアク セスすることは極めて困難であったからである。通常は、心膜穿刺術の処置は高 度に専門的な経験を積んだ医師によって医療施設の心臓カテーテル処置室で、透 視診断法および心電図監視装置を援用して実施されている。 ビショップＬ．Ｈ．他著「心膜穿刺術の安全性確保のための心電図」（ＪＡＭ Ａ 、１６２：２６４、１９５６年刊）、およびニールＪ．Ｒ．他著「心膜穿刺術 の電極」（ニューイングランド医学ジャーナル、２６４：７１１、１９６１年刊 ）、ゴッツマンＭ．Ｓ．他著「心膜穿刺術の電極針」（英国心臓外科ジャーナル 、２８：５６６（１９６６年刊）、およびカーバーＲ．Ｅ．他著「心膜穿刺術を 実施中の心房穿刺の心電図による表示」（ニューイングランド医学ジャーナル、 ２８２：１１４２、１９７０年刊）に記載されているように、電極として心膜針 を使用した心膜穿刺術の心電図による監視は一般に行われている。ゴールドベル クＢ．Ｂ 他著「超音波によりガイドされた心膜穿刺術」（アメリカ心臓外科ジャ ーナル 、３１：４９０、１９７３年刊）で報告されているように、心膜穿刺術の 針を案内するために中央の管腔を有する反響心電図トランスデューサも使用され てきた。 しかしながら、針を使用した心膜穿刺術には複雑な問題点がある。それには、 冠動脈または右心室の破裂、右心房または右心室の穿孔、胃または結腸の穿刺、 気胸、不整脈、心臓圧填、高血圧症、心室性細動、そして死亡が含まれる。針に よる心膜穿刺術で問題が発生する比率は、心膜空隙と液体滲出の容積が小さい場 合（すなわち、心膜のサイズが正常に近く、液体、すなわち血液の累積によって 異常に膨張していない場合）ほど高くなる。 米国特許明細書第５，０７１，４２８号（チン他）は体内挿入可能な細動防止 リードを挿入するために心膜空隙にアクセスする方法と装置を開示している。こ の方法では心膜を鉗子で掴み、剣状副部(subxiphold)の外科的な切開によって直 接観察してメスで心膜を切除する（心膜切開術）必要がある。 ウチダ．Ｙ．他著「基本的な繊維芽細胞の成長因子およびヘパリン硫酸の心膜 内注入による急性心筋梗塞の脈管治療法」（循環器系ＡＨＡ紀要、１９９４年刊 ）は、アンジオジェニン剤の心膜内注入法を報告している。詳細には記載されて いないものの、この方法は一般に右心房を経由して心膜空洞内にカテーテルを経 た経皮的なボーラス注入を行うことが含まれている。この方法の主要な欠点は、 右心房の壁を横切るので、心膜空隙に出血が生ずることにある。加えて、この方 法にはカテーテル、または制御された投与材料を経た長期間での投与ではなく、 薬剤をボーラス注入することが含まれている。 薬剤を心膜内に注入する別の方法は、ミネソタ州５５４２１、コロンビアハイ ト、ＮＥ、中央通り３８３９のコメディカス社から市販されているペルデューサ （PerDUCER）ＴＭの商標の心臓周囲アクセス装置によって実施されるものである 。この装置によって吸引による“ブレブ（泡）”と呼ばれる心膜の隆起部分が生 ずる。具体的には、このブレブは吸引によって器具の端部に固着し、この端部に ブレブを形成する組織は器具の端部の形状を呈する。その後、ブレブは可動範囲 が限定された針で穿刺され、ブレ ブ内にガイドワイヤが挿入される。次に、例えば心膜、心膜空隙、または心筋か ら液体を吸い出し、または治療薬を投与するために、ガイドワイヤを介して油体 注入カテーテルがブレブを経て移動される。 発明の概要 本発明は制御されたブレブを手動的に形成するための代替方法を提供するもの である。本発明によって心筋から直接液体を吸い出し、または心筋に直接液体、 すなわち治療薬を投与するために、心臓を傷つけることなく心膜空隙に安全にア クセスすることができる。このように安全に心臓にアクセスすることによって、 心筋に接触することに起因する問題点は大幅に軽減され、ほぼ解消される。加え て、心房（心嚢）を経由して心筋に薬剤を直接投与することによって、従来の投 与方法、すなわち経口または注入による薬剤の投与に伴う副次的作用を軽減でき るので、特定の薬剤の所望の効果を達成するために必要な薬剤の投与量は減少す る。更に、このような薬剤の直接投与方法によってより広範な薬剤を使用するこ とが可能になる。 本発明の装置には第１の先端と第２の基端とを有するシャフトが備えられてい る。中ぐりがシャフトの先端から基端へと延在している。第１端部はジョー（顎 ）を備えており、ジョーは少なくとも一方が可動式であるので開閉する。第２端 部はハンドルを備えており、ハンドルの少なくとも一部は可動ジョーと連動する 機構と連動しているので、ハンドルの少なくとも一部が移動すると、ジョーは随 意に、また所望の任意の角度で開閉することができる。組織（例えば心膜組織の ブレブ）を穿刺するためのジョー内に把持されている針が中ぐり内に移動可能に 実装されており、この針は中ぐりに対する可動範囲を制限するための機構と連動 している。 本発明には更に本発明の装置によって心膜組織のブレブを機械的に形成し、引 き続いて心膜空隙にアクセスするための方法も含まれている。このアクセス方法 にはガイドワイヤ、カテーテル、およびその他の器具を使用 することが含まれている。 図面の簡単な説明 本発明を添付図面を参照して説明するが、同一の参照番号は対応する、または 同類の部品を示すものである。 図面中、 図１は本発明の装置の側面図および部分横断面図である。 図２は図１の線２−２に沿った本発明の装置の横断面図である。 図３はジョーが閉じた状態の装置の第１端、すなわち先端の透視図である。 図４は図１の４−４線に沿う本発明の装置の横断面図である。 図５はジョーが開いた状態の第１端、すなわち先端の透視図である。 図６Ａ−６Ｅは本発明の方法を実施する本発明の装置の詳細な透視図である。 実施例の詳細な説明 図１−５は本発明の装置２０を詳細に図示している。この装置は第１端部、す なわち先端２８にジョー２６、２７を有し、第２端部、すなわち基端３１にハン ドル３０を有するシャフト２４を具備したボデー２２を備えており、ハンドル３ ０は可動アーム３２と固定アーム３３とから形成されている。シャフト２４はこ れを貫いて延び、先端部３６と基端部３７とを有する中ぐり３４を有しており、 この中ぐりは心膜空隙１０１（図６Ａ−６Ｅ）から液体を吸い出し、またはそこ に液体を注入するため（以下に詳述）の針３８またはその他の構造体を受容し、 これと適応するようにされている。 第１ジョー２６と第２ジョー２７とはシャフト２４の第１端部に位置しており 、第２ジョー２７は揺動点４１ａでピン４１を支点にヒンジ４０によって揺動可 能にシャフト２４のボデー２２に実装されているので、可動 式である。このヒンジ４０と後続の付属部品（以下に詳述）によって第２の（可 動式）ジョー２７は矢印４２の方向に移動可能であるので、ジョー２６、２７は 希望時には所望の任意の角度で開閉する。 ヒンジ４０は図２に示すように、好適には中ぐり３４の曲率と一致する曲率の 円弧状の部材であり、ピン４４またはその類似物によって第２の揺動点４４ａで 棒４６に取付けられている。第２揺動点４４ａはシャフト２４のボデー２２内に 切り込まれた深溝４８内を移動する。棒４６は揺動点５１ａでビン５１によって 可動アーム３２に揺動自在に実装されたフランジ５０内で終端している。可動ア ーム３２からの移動によって棒４６は中ぐり３４内で移動し（シャフト２４の第 １端２８の方向に前進、またはシャフト２４の第２端３４の方向に後退）、最終 的にはジョー２６、２７をオペレータが希望する角度の開閉位置に（矢印42の方 向に）移動させる。 ジョー２６、２７はジョー２６、２７が合体した時に組織（すなわちブレブを 形成する心嚢とも呼ばれる心膜組織）を充分に把持し、かつ保持することを補助 するために、連動するように配置された、好適には対応する構造の歯５２、５３ を含んでいる。歯５２、５３のピッチはそれぞれのジョー２６、２７の全長に亘 って（図示のように）均一であることが好適であるが、各々のジョー２６、２７ 上に連動的に配置された状態が保たれ、かつジョー２６、２７が完全に閉じる状 態（図３）が保持されればピッチは異なっていてもよいであろう。更にジョー２ ６、２７はブレブの組織を傷つけずにこれを把持し、かつ引っ張ることを補助し 、かつ後述するように針およびその他の関連器具を受容し、これと適応するため の溝５４、５５をも設げている。加えて、ジョー２６、２７は、不完全に閉じた 状態（例えば組織の把持、および保持中）、または完全に閉じた状態（例えば装 置２０をボデー内へと移動している場合）で、心膜組織を受容するための空洞５ ８がジョーの間に存在するような形状であることが好適である。 ２個のジョー２６、２７を備えることが好適であるが、構造的に組織を充分に 把持し、処理できるならば２個以上のジョーを備えてもよい。 シャフト２４の第２端３２に位置するハンドル３０には、可動アーム３２と固 定アーム３３とが形成されている。固定アーム３３は、角度（約６０°）を呈し てボデー２２から延出している。双方のアーム３２、３３はオペレータの指が入 るようにループ（輪）６０、６１で終端している。ルーブ６０、６１が好適であ るが、三日月形部材等のようなその他の同類の構造でもよい。 可動アーム３２はボデー２２内に切り込まれたスロット６４内のポイント６３ ａのピン６３またはその類似物によってシャフト２４のボデー２２に揺動自在に 取付けられている。可動アーム３２はシャフトのボデー２２内のスペース６８内 を自由に運動できるので、可動アーム３２が矢印６７の方向に（シャフト２４の 尖端２８および基端３２の方向に）移動できるように、この可動アームの末端の エッジ部６６には丸みがあることが好適である。可動アーム３２の運動はボデー ２２の表面６９と、可動アーム７０と固定アーム３３の表面との接合によって前 記スペース６８内に限定されている。フランジ５０が中ぐり３６の一方の側に位 置し、一方、ボデー２２内の可動アーム３２の一部が他方の側に位置するように して、図４に示すように中ぐり３４内の針３８またはその他の器具を跨ぐように することが好適である。更に、針３８またはその他の器具が中ぐり３４内を妨害 なく通行できるように、フランジ５０の一部およびボデー２２内の可動アーム３ ２の直径を中ぐり３４の直径とできるだけ近付けることが好適である。 ジョー２６、２７の最終的な位置（オペレータの希望に応じた開いた位置、ま たは閉じた位置）を可動アーム３２の位置によって決められるように、可動アー ム３２は偏倚されないことが好適である。代替実施例では、装置２０の非使用時 にはジョー２６、２７が開いた状態か閉じた状態になるように、可動アーム３２ 、ヒンジ４０、棒４６またはフランジ５０をばね、またはその他の同等の機構に よって偏倚させてもよい。 ジャフト２４、ジョー２６、２７、ハンドル３０、およびジョー２６、 ２７を制御する部品（棒４６およびフランジ５０）はチタン、ステンレス鋼、ま たはその類似の材料製であることが好適である。ポリカーボネート、ポリアミド 、アクリロニトライト／ブタジエン／スチレン（ＡＢＳ）共重合体、またはその 類似物を使用してもよい。 ボデー２２は好適には筒形の形状であり、中ぐり３４の断面は円形である。中 ぐり３４の基部３７の直径は中ぐり３４の先端部３６の直径よりも大きい。これ らの先端部３６と基端部３７は針３８、（中ぐり３４の基端部３７の）針トリガ ７８、ガイドワイヤ（単数または複数）８２、カテーテル（単数または複数）１ ０８（図６Ｄおよび６Ｅ）および中ぐり３４を通して挿入し、移動可能であるそ の他の器具を受容して、これらと適応するように設計されている。 針３８は使用中（必要ならば）ボデー２２のジョー２６、２７を越えて延びる ように設計されている（図５）。しかし、針の動きは中ぐり３４の基端部３７内 の針３８の少なくとも一部で、ジャーナル軸受けされているばね（図示せず）に より好ましくはばね付勢されている針トリガ７８によって制限されている。中ぐ り３４の基端部３７の先端壁７３は（オペレータによって作動される）針トリガ ７８の移動を制限し、それによってブレブ１０４を穿刺する際の針３８の移動長 さが最終的に制限される（図６Ｂ−６Ｅ）。 針３８は、ブレブ１０４を鋭利にかつ精密に穿刺するために、標準的にはステ ンレス鋼またはチタン製であり、面取りされた端部８０を有している。針は中ぐ り３４内を慴動するために直径は中ぐり３４の先端３６および基端部の直径より も小さく、標準的には直径が約２１ゲーシ（直径約０．８１３ｍｍ）である。針 ３８の一部を囲む針トリガ７８は好適にはテフロ れている。針３８は好適には、例えば液体を心嚢１０１（図６Ａ−６Ｅ）から吸 い出し、または治療薬のような液体を心嚢１０１に投与するために、ガイドワイ ヤ８２、カテーテル１０８（図６Ｃ−６Ｅ）、カテーテルのシ ース、カテーテル・シースの誘導器具、およびその他の管状器具が針３８または （針３８を抜いた場合は）中ぐり３４を通って移動（慴動）するようにこれらの 管状器具を受容できるように中空であることが好適である。 ここで図６Ａ−６Ｅを参照すると、心膜１００にアクセスし、心臓１０２の周 囲の心膜空隙１０１に入るために使用される本発明の装置２０が示されている。 最初に、患者の胸腔内で剣状副部の切開が行われる。直接観察するために標準的 な縦隔洞内視鏡がこの切創内に挿入され、本発明の装置２０が内視鏡を通して挿 入される。心膜１００の組織の近傍の部位で一度、ジョー２６、２７が図６Ａに 示すように心膜１００に軽い圧力を加える。 図６Ｂでは、オペレータは装置２０の可動アーム３２（図１）をシャフト２４ （図１）の第１端部、すなわち末端２８（図１）の方向に進め、ジョー２７を動 かして、ジョー２６、２７を開く。心膜１００の組織は心膜空隙１０１内の液体 により心膜に背圧が加わる結果、この時点でジョー２６と２７との間の空洞５８ （図１）を満たし、かつジョー２６、２７の歯５２、５３（図１、３および５） は心膜１００の組織に充分な引張り力を加えるので、（オペレータが可動アーム ３２をシャフト２４の第２端部、すなわち基端部３１の方向に戻して、可動ジョ ー２７を他のジョー２６の方向に動かすと）、心膜１００の組織は空洞５８内に 入ることによって、心膜１００の組織のブレブ１０４が形成されている。 ここでブレブ１０４が形成されると、オペレータはオプションの操作ステップ で、ブレブ１０４を保持している装置２０を心臓１０２から離れた方向に動かし て、ブレブ１０４のサイズを拡大することができる。オペレータは針トリガ７８ を起動させ、心膜１００の組織を穿刺することによって針３８をシャフト２４の 末端２８の方向に進めてブレブ１０４内に入れる。この穿刺は、心臓１０２を刺 すことなく針３８がブレブ１０４内の心膜空隙１０１に安全に入るように行われ る。穿刺の後、ガイドワイヤ８２は針３８を通って心膜空隙１０１内に進められ る（図６Ｃ）。 ここでガイドワイヤ８２が心膜空隙１０１内に進むと、液体取り出し、または 給送カテーテル１０８を図６Ｄに示すように（矢印１１０の方向に）ガイドワイ ヤ８２を介して進めることができる。（矢印１１０の方向への）カテーテル１０ ８の前進は、図６Ｅに示すようにカテーテル１０８が心膜空隙１０１内に適正に 位置決めされるまで、（矢印１１１の方向へと）ガイドワイヤ８２を引っ張るこ とと同時に継続される。このカテーテル１０８によって液体を心膜空隙１０１か ら直接吸引し、または液体（例えば薬剤、治療薬等）を心膜空隙１０１に直接投 与することができる。液体の給送の場合は、心臓１０２および関連する冠動脈１ １２を処置するための直接的な経路が得られる。 専門家が本発明を実施できるように、これまで本発明の実施例を説明してきた が、これまでの説明は例示するためのものであり、本発明の範囲を限定するもの ではなく、本発明の範囲は以下の請求の範囲によって規定されるものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，Ｌ Ｕ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．アクセス装置であって、 第１端部および第２端部と、それを貫いて延在する中ぐりとを有するシャフト と、 第１端部に位置し、少なくとも一方が可動である、少なくとも２つのジョーと 、 前記少なくとも１つの可動ジョーを移動させる手段と、 シャフトの前記第２端部に位置するハンドルであって、少なくともその一部が 前記ジョー移動手段と連動して、前記ハンドルの前記少なくとも一部が移動する と、前記少なくとも２つのジョーが開閉可能であるようにするハンドルと、 前記中ぐり内に移動可能に実装された針と、 前記針と連動して、前記針の少なくとも一部の移動を制限する手段と、 を備えてなることを特徴とするアクセス装置。 ２．前記少なくとも２つのジョーが間に空洞を含んでいることを特徴とする請求 項１に記載のアクセス装置。 ３．前記少なくとも２つのジョーが対応する構造の歯を含んでいることを特徴と する請求項１に記載のアクセス装置。 ４．前記歯のピッチが同一であることを特徴とする請求項３に記載のアクセス装 置。 ５．前記歯のピッチが異なることを特徴とする請求項３に記載のアクセス装置。 ６．前記中ぐりが前記第１端部の近傍の第１部分と、前記第２端部の近傍の第２ 部分とを含んでおり、前記第２部分の直径が前記第１部分の直径よりも大きく、 かつ前記針の動き制限手段の少なくとも一部が前記中ぐりの前記第２部分内にあ ることを特徴とする請求項１に記載のアクセス装置。 ７．前記釘の動き制限手段がばね付勢手段を含んでいることを特徴とする請求項 ６に記載のアクセス装置。 ８．前記少なくとも２つのジョーの前記少なくとも一方が１つのジョーを含んで いることを特徴とする請求項１に記載のアクセス装置。 ９．前記可動ジョー移動手段がヒンジの第１の位置にある棒と可動式に連動する ヒンジを含んでおり、該ヒンジが第２位置で前記少なくとも１つの可動ジョーに 取付けられていることを特徴とする請求項１に記載のアクセス装置。 １０．前記ハンドルの前記少なくとも一部が前記棒と連動する可動式の第１アー ムを含んでいることを特徴とする請求項９に記載のアクセス装置。 １１．前記ハンドルが前記シャフトに固定式に取付けられた第２アームを含んで いることを特徴とする請求項９に記載のアクセス装置。 １２．心嚢にアクセスする方法であって、 ａ．第１端部および第２端部と、それを貫いて延在する中ぐりと、 第１端部に位置し、少なくとも一方が可動である、少なくとも２つのジョーと 、 前記少なくとも１つの可動ジョーを移動させる手段と、 シャフトの前記第２端部に位置するハンドルであって、少なくともその 一部が前記ジョー移動手段と連動して、前記ハンドルの前記少なくとも一部が移 動すると、前記少なくとも２つのジョーが開閉可能であるようにするハンドルと 、 前記中ぐり内に移動可能に実装された針と、 前記針と連動して、前記針の少なくとも一部の移動を制限する手段と、 を備えてなる装置を準備するステップと、 ｂ．心膜組織のブレブを形成するステップであって、 １．前記装置を心膜の少なくとも近傍位置へと移動させて、前記ハンドルの 前記少なくとも一部を作動させて前記少なくとも２つのジョーを開き、 ２．ジョーで心膜に接触し、 ３．ジョーを少なくとも閉じる方向に動かすようにハンドルを作動させて、 前記心膜組織の一部が前記少なくとも２つのジョー内に拘束されるようにするス テップと、 からなることを特徴とする心嚢アクセス方法。 １３．ｃ．針を前記ブレブ内に移動させることによって心膜を穿刺するステップ と、 ｄ．カニュールを前記針に沿って前記ブレブ内に前記針を越えるポイント まで前進させるステップと、 を更に含むことを特徴とする請求項１２に記載の心嚢アクセス方法。 １４．前記装置を心膜の少なくとも近傍まで移動させる前記ステップが、前記装 置で心膜に接触することを含むことを特徴とする請求項１２に記載の心嚢アクセ ス方法。 １５．前記装置を心臓から所定距離だけ離れるように引っ張るステップを更に含 むことを特徴とする請求項１２に記載の心嚢アクセス方法。 １６．心膜と心臓との間の空隙にアクセスする方法であって、 ａ）互いに移動可能である少なくとも２つのジョーを含む心膜アクセス装置と 、該アクセス装置を通って延びる器具を受容する手段とを準備するステップと、 ｂ）前記アクセス装置の前記少なくとも２つのジョーの間に心膜の一部を機械 的に把持するステップと、 ｃ）心膜の前記把持された部分を心臓から離れる方向に機械的に引っ張って、 前記ジョーの近傍に心膜組織のブレブを形成するステップと、 ｄ）前記器具受容手段を通して前記ブレブへと針を挿入し、心臓の裂傷を防止 するために針の動きを制限するステップと、 ｅ）針を通して前記ブレブおよび前記心膜空隙内にガイドウェアを誘導するス テップと、 から成ることを特徴とする空隙アクセス方法。 １７．前記アクセス装置内の前記器具受容手段を通して、器具を前記ガイドワイ ヤを介して心膜空隙内に誘導するステップを更に含むことを特徴とする請求項１ ６に記載の空隙アクセス方法。 １８．前記器具がカテーテルであることを特徴とする請求項１７に記載の空隙ア クセス方法。 １９．前記ブレブが吸引なしで形成されることを特徴とする請求項１６に記載の 空隙アクセス方法。 ２０．アクセス装置であって、 第１端部および第２端部と、それを貫いて延在する中ぐりとを有するシャフト と、 第１端部で組織を機械的に把持する手段と、 前記組織把持手段を制御する手段と、 シャフトの前記第２端部に位置するハンドルであって、少なくともその一部が 前記制御手段と連動しているハンドルと、 前記中ぐり内に移動可能に実装された針と、 前記針と連動して、前記針の少なくとも一部の移動を制限する手段と、 を備えてなることを特徴とするアクセス装置。 ２１．前記組織把持手段が開位置と閉位置との間を移動可能である少なくとも２ つのジョーを含んでいることを特徴とする請求項２０に記載のアクセス装置。