JP2024502267A - 中隔パンチ並びに治療器具の送達及び操縦のための装置及び方法 - Google Patents

中隔パンチ並びに治療器具の送達及び操縦のための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

いくつかの実施形態において、装置が、シャフトと、シャフトに対してガイドカプラを介して連結されると共に角度方向に偏向可能なガイドと、を含む。ガイドは送達構成と展開構成との間で移行され得、送達構成から展開構成に移行されるとガイドの遠位端がシャフトの中心線から離れるように向く。ガイドは内腔を定義する。装置は更に、ガイドの内腔内に除去可能且つ摺動可能に配設可能であり、ガイドの遠位端に対して遠位方向に延伸可能である細長部材を含む。細長部材は内腔を定義する。装置は更に、細長部材の内腔内に摺動可能に配設可能であり、細長部材の遠位端に対して遠位方向に延伸可能である穿刺部材を含む。ガイドは、細長部材及び穿刺部材をガイドの内腔から除去させるように、ガイドの内腔内に治療器具を収容するように、並びに、治療器具がガイドの内腔内に配設されている間シャフトに対して角度方向に偏向されるように、構成されている。【選択図】図7G

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2021年1月11日に提出され「Apparatus and Method for Septal Punch and Delivery and Maneuvering of Therapeutic Device」と題された米国仮出願第63/136,050号の優先権及び利益を主張するものであり、同出願の開示内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0002] 本明細書中には、心臓の左側へのアクセス時に使用される、心臓の左側への治療器具の送達を可能にする器具及び方法に関する実施形態が記載される。
[0003] 多くの疾患及び障害、例えば心不全、心房細動、僧帽弁疾患、及びその他のものなどは、心臓の左側に特に影響を与えるか、又は心臓の左側において対処可能である。したがって、多くの介入性経皮的心臓手術は、例えば電気生理学的処置、左心耳閉塞処置、僧帽弁修復及び置換処置、心房短絡術、及びその他多くのものを含め、心臓の左側へのアクセスを必要とする。治療的介入処置に加え、心臓の左側へのアクセスの適応症は、例えば血行力学的測定(例えば左心房圧、経僧帽弁圧較差など)を含む診断的処置も含む。心臓の左側への低侵襲アクセスは困難であり、有意なリスクを伴わないことがない。
[0004] いくつかのカテーテルを用いた処置は、心臓の左房(「LA」)を心臓の右房(「RA」)から分離する心臓の心房中隔(「AS」)を穿刺することによって、心臓の左側にアクセスする。「Apparatus and Method for Septal Punch」と題された米国特許第11,045,224号明細書(‘224特許)は、従来の既知の器具及び方法に対していくつかの利点を有する、中隔穿刺を実施するための器具及び方法の実施形態を開示する。これらの利点は、偏向可能なカテーテルの操作のためのステープルプラットフォームを提供することを含み、不撓性のシャフトがRAに跨って下大静脈(「IVC」)から上大静脈(「SVC」)に及ぶ。このシャフトにより、偏向可能なカテーテルの軸方向調整及び回転調整をすることができる。すると、偏向可能なカテーテルは、卵円窩(「窩」、「FO」、又は「F」)を標的とするように、剛性シャフトに対する偏向角度の独立した調整を可能にする。延伸可能なカテーテルは更に、FOに向かう別個の独立した軸方向延伸部を提供する。こうして、開示される器具は、安定的で調整可能なプラットフォームであってそこからFOが穿刺され得るプラットフォームと、器具の一体型穿刺要素(針)及び針の内腔を介して送達されるガイドワイヤと、を提供する。
[0005] ‘224特許は、経中隔ガイドワイヤが送達された後、器具が、ガイドワイヤ上を引き抜かれ、患者の身体から除去され、廃棄されることを開示している。ガイドワイヤは、次いで、任意の適当な治療器具(又はそのような治療器具のための送達シース)のLAへの送達をガイドするために使用されることができる。その後、この送達ステップ及び臨床介入のバランス(balance)は、LA内へ及びその後LA内で操縦するための選択された治療器具の能力のみを使用して実施されるであろう。
[0006] ‘224特許に開示される器具を使用して、中隔を横切るLA内への治療器具の送達を援助するのは、臨床的に有利であろう。その後、開示される器具の有利な特徴を使用して、LA内で治療器具を操縦することを援助するのは、更に有利であろう。
[0007] 本明細書中には、例えば、経中隔的穿刺を通じて心臓のLAにアクセスし、ガイドワイヤを送達し、次いでLA内での治療器具の送達及び操縦を援助するなど、患者の解剖学的構造の様々な部分への低侵襲アクセスにおいて使用される器具及び方法が記載される。いくつかの実施形態において、方法は、(1)ガイドカプラを介して取り付けられたサイドカテーテルガイドと、(2)送達構成で摺動可能に取り付けられたガイドスタビライザ/アクチュエータ(「GSA」)と、を有するシャフト含む中隔穿通器具を、患者の心臓のIVC及び心臓のSVC内に、GSAが心臓のRAに配設されるように挿入することを含む。方法は更に、サイドカテーテルガイドの遠位端がガイドカプラを中心として心臓の中隔に向かって横方向に偏向するようにサイドカテーテルガイドに遠位力を印加することを含む。方法は更に、GSAが送達構成で心臓の右房にある状態でガイドスタビライザ/アクチュエータを作動させて、GSAを送達構成から展開構成に移行させることを含む。遠位力の印加の開始後、ガイドスタビライザ/アクチュエータが展開構成の状態で、サイドカテーテルガイドをシャフトに対して横方向に安定させるために、GSAをサイドカテーテルガイドと接触するように配設すること。方法は更に、サイドカテーテルガイドの遠位端がガイドカプラを中心として中隔に向かって横方向に偏向し且つGSAによって横方向に安定化された状態で、サイドカテーテルガイド内に配設されたサイドカテーテルを、サイドカテーテルガイドから中隔に向かって遠位方向に、中隔と接触するように延伸させることを含む。方法は更に、サイドカテーテルの遠位端が中隔と接触した状態で、サイドカテーテル内に摺動可能に配設された中隔ペネトレータを、中隔ペネトレータが中隔に穴をあけるように、サイドカテーテルから遠位方向に延伸させることを含む。方法は更に、中隔ペネトレータを通してガイドワイヤをLA内に前進させることを含む。
[0008] 方法はまた、サイドカテーテル及び中隔ペネトレータをサイドカテーテルガイドから引き抜き、それを中隔穿通器具から除去すること、次いでサイドカテーテルガイド内に治療器具を挿入すること、並びに治療器具の遠位端をLA内に送達すること、も含み得る。中隔穿通器具は、その後、治療器具自体の操縦能力に代えて又は加えて、治療器具の遠位端の操縦を援助するように調整され得る。代替的な一実施形態において、サイドカテーテル及び中隔ペネトレータが中隔穿通器具から除去された後、経中隔シース及び拡張器がサイドカテーテルガイド内に挿入され、それらの遠位端がLA内に送達されてもよい。拡張器は、その後、経中隔シース及び中隔穿通器具から引き抜かれてもよく、治療器具が経中隔シース内に挿入され、その遠位端がLA内に送達され、必要に応じて操縦され得る。
[0009] 一実施形態による送達構成で配設された中隔穿刺器具の概略図である。 [0010] 展開構成で配設された図1Aの中隔穿刺器具の概略図である。 [0011] 送達構成で患者の心臓の右房(「RA」)内に配設され、心臓の下大静脈(「IVC」)からRAを横切って心臓の上大静脈(「SVC」)内まで延伸する第1のガイドワイヤに連結された、図1Aの中隔穿刺器具の概略図である。 [0012] 展開構成で配設され、LAにアクセスして第2ガイドワイヤを送達した、図1の中隔穿刺器具の概略図である。 [0013] 一実施形態による中隔穿刺器具を使用して患者の心臓の左房にアクセスする方法を図示するフローチャートである。 [0014] 一実施形態による送達構成で配設された中隔穿刺器具の概略図である。 [0015] 展開構成で配設された図4Aの中隔穿刺器具の概略図である。 [0016] 一実施形態による展開構成で配設された中隔穿刺器具の一部を側面図で示す。 [0017] 図5Aの中隔穿刺器具を側部斜視図で示す。 [0018] 図5Aの中隔穿刺器具の一部を側面図で示す。 [0019] 図5Aの中隔穿刺器具の一部を頂部斜視図で示す。 [0020] 図5Aの中隔穿刺器具の一部を底部斜視図で示す。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0021] 一実施形態による中隔穿刺器具及び治療器具の概略図である。 [0022] 一実施形態による展開構成で配設された中隔穿刺器具の一部を側面図で示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0022] 一実施形態による、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0023] 図7Aから図7Gに図示した中隔穿刺器具の一連の動作を示すフローチャートである。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0024] 一実施形態による、経中隔シース及び拡張器の追加使用を伴う、治療器具をLA内に送達してLA内で治療器具を操縦することを支援するための、図7Aの中隔穿刺器具の一連の動作を示す。 [0025] 図9Aから図9Gに図示した中隔穿刺器具の一連の動作を示すフローチャートである。
[0026] 本明細書において、心臓切開手術を必要とすることなく心臓の右側(例えばRA)から心臓の左側(例えばLA)にアクセスするときに使用される器具及び方法が説明される。本明細書中に説明される方法は低侵襲であり、安全(例えば非外傷性)で、効率的で、適時的で、正確且つ精密に位置特定された繰り返し可能な手法で心臓の左側にアクセスするために中隔穿刺器具を利用する。これは、部分的には、IVCとSVCとの間に操向可能(例えば並進可能及び回転可能)な安定したプラットフォームを提供することによって達成され、そこから穿刺部材が横方向に、心房中隔の標的穿刺ロケーション(例えばFO)内まで延伸されて、ガイドワイヤをLA内に送達すること、及びその後、治療器具のLA内への送達を可能にすると共に治療器具の操縦を援助することができる。上述のように、治療器具は、電気生理学的処置(例えばアブレーション)、左心耳閉塞処置、僧帽弁修復及び置換処置、心房短絡術等のための適当な器具を含む、左房内での(又は左房を介してアクセス可能な解剖学的構造の他の部分における)治療処置のために左房内に送達することが望ましいであろう任意の器具であり得る。左房内(及びその先)へ送達することが望ましいであろう他の器具は、例えば、血行力学的測定(例えば左心房圧、経僧帽弁圧較差など)、電気生理学的マッピング等を含む診断的処置に適した、及び/又は撮像処置(心腔内心エコー法(ICE)、血管内超音波法(IVUS)等)などに適した、任意の器具であり得る。本開示の目的のためには、「治療器具」は、上述のものを全て含む、治療、診断、撮像、又は他の処置のために使用可能な任意の器具を含むことができる。
[0027] いくつかの実施形態において、方法は、(1)ガイドカプラを介して取り付けられたサイドカテーテルガイドと、(2)送達構成で摺動可能に取り付けられたガイドスタビライザ/アクチュエータ(「GSA」)と、を有するシャフトを、ガイドスタビライザ/アクチュエータが心臓の右房に配設されるように、患者の心臓の下大静脈及び心臓の上大静脈内に挿入することを含む。方法は更に、サイドカテーテルガイドの遠位端がガイドカプラを中心として心臓の中隔に向かって横方向に偏向するようにサイドカテーテルガイドに遠位力を印加することを含む。方法は更に、ガイドスタビライザ/アクチュエータが送達構成で心臓の右房にある状態でガイドスタビライザ/アクチュエータを作動させて、ガイドスタビライザ/アクチュエータを送達構成から展開構成に移行させることを含む。遠位力の印加の開始後、ガイドスタビライザ/アクチュエータが展開構成の状態で、サイドカテーテルガイドをシャフトに対して横方向に安定させるために、サイドカテーテルガイドをサイドカテーテルガイドと接触するように配設すること。方法は更に、サイドカテーテルガイドの遠位端がガイドカプラを中心として中隔に向かって横方向に偏向し且つガイドスタビライザ/アクチュエータによって横方向に安定化された状態で、サイドカテーテルガイド内に配設されたサイドカテーテルを、サイドカテーテルガイドから中隔に向かって遠位方向に、中隔と接触するように延伸させることを含む。方法は更に、サイドカテーテルの遠位端が中隔と接触した状態で、サイドカテーテル内に摺動可能に配設された中隔ペネトレータを、中隔ペネトレータが中隔に穴をあけるように、サイドカテーテルから遠位方向に延伸させることを含む。方法は更に、中隔ペネトレータを通してガイドワイヤをLA内に前進させることを含む。
[0028] 方法はまた、サイドカテーテル及び中隔ペネトレータをサイドカテーテルガイドから引き抜き、それを中隔穿通器具から除去すること、次いでサイドカテーテルガイド内に治療器具を挿入すること、並びに、治療器具の遠位端をLA内に送達すること、も含み得る。中隔穿通器具は、その後、治療器具自体の操縦能力に代えて又は加えて、治療器具の遠位端の操縦を援助するように調整され得る。代替的な一実施形態において、サイドカテーテル及び中隔ペネトレータが中隔穿通器具から除去された後、経中隔シース及び拡張器がサイドカテーテルガイド内に挿入され、それらの遠位端がLA内に送達されてもよい。拡張器は、その後、拡張器及び中隔穿通器具から引き抜かれてもよく、治療器具が経中隔シース内に挿入され、その遠位端がLA内に送達され、必要に応じて操縦され得る。
[0029] 本明細書で用いられるとき、「近位」及び「遠位」という用語はそれぞれ、患者に中隔穿刺器具を挿入するであろう術者(例えば外科医、内科医、看護師、技師など)に近い方向と遠い方向とを指し、器具の先端(すなわち遠位端)が患者の体内に最初に挿入される。よって、例えば、本明細書に説明されるメインシャフトの最初に患者の体内に挿入される端部は遠位端となり、そのメインシャフトの反対の端部(例えばメインシャフトの、術者によって操作される端部)はメインシャフトの近位端となるであろう。
[0030] 本明細書で用いられるとき、「前進させる(advance)」、「前進される(advanced)」、及び「前進する(advancing)」という用語は、各々が遠位方向への移動を指す。例えば、患者の脈管系内で器具を前進させることは、患者の脈管系内で器具の少なくとも一部を遠位方向に移動させることを指す。同様に、本明細書で用いられるとき、「引き抜く(withdraw)」、「引き抜かれる(withdrawn)」、及び「引き抜く(withdrawing)」という用語は、各々が近位方向への移動を指す。例えば、患者の脈管系内で器具を引き抜くことは、患者の脈管系内で器具の少なくとも一部を近位方向に移動させることを指す。場合によっては、前進させること及び引き抜くことは、器具自体の相対移動を指し得る。例えば、サイドカテーテルを前進させることは、サイドカテーテルを、サイドカテーテルが移動可能に連結されたサイドカテーテルガイドに対して、遠位方向に移動させることを指し得る。同様に、例えば、サイドカテーテルを引き抜くことは、サイドカテーテルを、サイドカテーテルが移動可能に連結されたサイドカテーテルガイドに対して、近位方向に移動させることを指し得る。
[0031] 中隔穿刺器具100は、心臓の右側(例えば右房)から心臓の左側(例えば左房)にアクセスするため、ガイドワイヤを心臓の左側に送達するため、及びその後の治療器具の左房への送達と、左房内での治療器具の操縦と、を援助するために用いられ得る。図1に図示するように、中隔穿刺器具100は、メインシャフト120に連結された本体110と、サイドカテーテルガイド130と、サイドカテーテル160と、中隔ペネトレータ170と、を含む。図1Aに図示するように、メインシャフト120はガイドカプラ140を介してサイドカテーテルガイド130に連結されており、サイドカテーテルガイド130はサイドカテーテル160に連結されており、サイドカテーテル160は中隔ペネトレータ170に連結されている。サイドカテーテルガイド130は伝導路を定義するように構成されており、サイドカテーテル160はその伝導路を通って又は横切って進む(例えば前進される及び/又は引き抜かれる)ことができる。別の言い方をすれば、及び本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテルガイド130は、サイドカテーテル160を所望の方向に、例えば左房に向かってガイドするように操作(例えば送達状態から展開状態に作動)され得る(作動又は展開状態のサイドカテーテルガイド130が図1Bに示されている)。
[0032] 本明細書で更に詳細に説明されるように、ガイドカプラ140は、図1Bに概略的に図示される通り、メインシャフト120とサイドカテーテルガイド130との間の相対的な並進運動を最小化又は防止するように、しかしメインシャフト120とサイドカテーテルガイド130との間の相対的な回転運動は可能にするように、サイドカテーテルガイド130をメインシャフト120に連結し得る。このようにすると、ガイドカプラ140は、例えば患者の脈管系を通りRA内に至る挿入のための(例えばメインシャフト120に平行又は実質的に平行な)送達構成から、サイドカテーテルガイド130の遠位端がメインシャフト120に対して横方向(例えば垂直又は実質的に垂直)に、例えば患者の左房(例えば心房中隔のFO)に向かって偏向される展開構成への、サイドカテーテルガイド130の移行を容易にすることができる。いくつかの実施形態において、ガイドカプラ140は、本明細書で更に詳細に説明されるように、メインシャフト120に対するサイドカテーテルガイド130の横方向の偏向を容易にするためのヒンジであり得る。そのような実施形態において、例えば、サイドカテーテルガイド130の近位端部分に遠位力が印加されてもよく、それによってヒンジを回転させてサイドカテーテルガイドの遠位端部分(すなわちサイドカテーテルガイド130の遠位端の、ガイドカプラ140よりも遠位側に延伸する部分)を横方向に偏向させる。いくつかの実施例において、横方向の偏向の量又はそのような横方向の偏向の後にサイドカテーテルガイド130とメインシャフト120との間に定義されるのは、例えば、標的穿刺ロケーションの位置を突き止めるときに術者が処置的な柔軟性を有するように、術者によって処置内で、すなわちリアルタイムで調整可能である。
[0033] いくつかの実施例において、メインシャフト120、サイドカテーテルガイド130、又はサイドカテーテル160のうち1つ以上は円形の断面形状を有していてもよく、その一方で他の実施例において、メインシャフト120、サイドカテーテルガイド130、サイドカテーテル160のうち1つ以上は非円形の断面形状を有していてもよい。場合によっては、例えば、メインシャフト120とサイドカテーテルガイド130とは、円形の断面形状を有していてもよく、本明細書で更に詳細に述べる通り、メインシャフト120とサイドカテーテルガイド130とが(例えば送達の際に)少なくとも部分的に並んで配設されるように、動作可能に連結されていてもよい。他の場合には、例えば、メインシャフト120は非円形の断面形状(例えば半月形状、C形状、凸状又は凹状形状)を有するかもしれず、それによって、サイドカテーテルガイド130に連結されたときに、サイドカテーテルガイド130の一部が、少なくとも部分的にメインシャフト120の非円形の曲率によって定義される空間内に抱かれ得る。このようにすると、メインシャフト120とサイドカテーテルガイド130との集合的な断面積、設置面積、直径などが低減され得る。場合によっては、(例えば中隔穿刺器具がサイドカテーテルガイドを有さない実施形態において)メインシャフト120とサイドカテーテル160とが同様の関係を有し得る。
[0034] いくつかの実施形態において、中隔穿刺器具100は、サイドカテーテルガイドスタビライザ/アクチュエータ(「GSA」)150(本明細書で「ガイドスタビライザ/アクチュエータ」とも称される)と、GSA150に動作可能に連結されると共にGSA150を作動させるように構成されたGSAアクチュエータ154と、を含む。いくつかの実施例において、GSA150は、サイドカテーテル160のFOとの係合及び中隔ペネトレータ170のFOの穿通を容易にするために、サイドカテーテルガイド130を(例えばメインシャフト120に対して横方向、軸方向(近位方向又は遠位方向)に)安定化させるように構成され得る。このようにすると、ガイドカプラ140はサイドカテーテルガイド130を横方向に偏向させることができ、GSA150はサイドカテーテルガイド130(及びひいてはサイドカテーテル160、任意選択的なエンドエフェクタ162、及び中隔ペネトレータ170)を安定化させて、以降の中隔の穿通及び左房へのアクセスを最適化することができる。いくつかの実施例において、サイドカテーテルガイド130を安定化させることに加えて又はこれに代えて、GSA150は、サイドカテーテルガイド130(及びひいては、サイドカテーテルガイド130に連結されているならば、サイドカテーテル160及び中隔ペネトレータ170)を横方向に偏向させる(例えば、上述したように、ガイドカプラ140によって引き起こされ又は容易にされる横方向の偏向に加えて横方向に偏向させる)ように構成され得る。このようにすると、いくつかの実施例において、ガイドカプラ140及びGSA150は、サイドカテーテルガイド130(及びひいてはサイドカテーテル160、任意選択的なエンドエフェクタ162、及び中隔ペネトレータ170)を集合的に横方向に偏向させ又は安定化させて、以降の中隔の穿通及び左房へのアクセスを最適化することができる。
[0035] GSA150は、上述の機能性を提供するのに適した任意の手法で操作され得る。いくつかの実施形態において、例えば、GSA150はバルーンであってもよく、したがって膨張可能且つ収縮可能に構成され得る。そのような実施形態において、GSA150は、GSA150からGAアクチュエータ154まで延伸する内腔に流体連結されてもよく、それによってGAアクチュエータ154は、GSA150を膨張させる(すなわちGSA150を展開する)ためにGAアクチュエータ154に流体を選択的に送達すると共に、(例えば左房アクセスが実現された後で)心臓からのGSA150の除去のためにGSA150を収縮させるべくGSA150から流体を選択的に引き抜くことができる。
[0036] GSA150がバルーンである実施形態において、バルーンは、本明細書に説明される所望の機能を実施するのに適した任意の形状及びサイズを有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、バルーンは円錐形であってもよく、その一方で他の実施形態において、バルーンは少なくとも部分的に凹状、凸状、円形、卵形等であり得る。また、いくつかの実施形態において、バルーンは、例えばバルーンに沿った及び器具を通り過ぎる血流を可能にするために、1つ以上のローブを有していてもよく、例えば2ローブ又は3ローブであり得る。更に、バルーンは、サイドカテーテルガイド130の安定性を向上させる(例えばバルーンとサイドカテーテルガイド130との間の連結を向上させる)ように構成された追加的な特徴を有していてもよい。いくつかの実施形態において、例えば、バルーンがディンプル、突出体、リッジ、接着剤などを有していてもよい。
[0037] バルーンは、本明細書に説明される機能性を実施するのに適した任意の材料又は材料の組み合わせで形成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、バルーンは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、重合体、熱可塑性重合体、エラストマ、ナイロン、ポリウレタン、任意のノンコンプライアント材料などのうち1つ以上で形成され得る。バルーンは、任意の適当な圧力まで、例えば、一例としては約2ATMから約20ATMまで膨張されるように構成され得る。場合によっては、より高い膨張圧力は、バルーンのより大きい又は向上された不撓性をもたらすことができ、それによってサイドカテーテルガイド、サイドカテーテル、中隔ペネトレータなどのより良好な安定性が提供される。
[0038] GSA150は、本明細書に説明されるGSAの機能を実施するのに適した任意の材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、GSA150は、形状記憶材料(例えばニチノール)を含むか又はこれで形成され得ると共に、GSA150が制約され、圧縮され、又は比較的小さな配置で設置される送達/引き抜き構成と、GSA150が制約されず、伸張され、又は本明細書で更に詳細に説明されるようにサイドカテーテルガイド130を横方向に偏向させ又は安定化させるのに十分なより大きな配置で設置される展開構成と、の間で移行されるように構成され得る。
[0039] ガイドカプラ140と同様に、いくつかの実施形態において、GSA150は、放射線不透性物質を含むか又はこれで形成されて、術者が展開の前、最中、又は後の中隔穿刺器具100のその部分の位置を突き止めるのを援助し得る。このようにすると、術者は中隔ペネトレータ170を、中隔ペネトレータ170の作動時にFOを穿通するのに適した位置に、リアルタイムで選択的に位置決めすることができる。例えば、GSA150がバルーンである実施形態において、GSA150は、場合によっては、造影剤(又は造影剤と生理食塩水など別の流体との組み合わせ)によって膨張されて、GSA150が患者内に配設されたときに術者に(例えば任意の適当な撮像手法下での)視覚化を提供し得る。
[0040] 本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテルガイド130がFO又はメインシャフト120に対して適当な角度で横方向に偏向及び安定化された状態で、及び、(1)中隔穿刺器具100の1つ以上のランドマーク部分と、(2)中隔における所望の穿刺ロケーション(例えばFO)と、が患者の外部から術者に見える状態で、術者は、メインシャフト120を任意の適当な手法で並進的に又は回転的に操作して、サイドカテーテルガイド130をFOと位置合わせすることができる。
[0041] 更に図1Aに図示するように、中隔穿刺器具100は、メインシャフト120をガイドワイヤ(図1Aには図示しない)に連結して中隔穿刺器具100の(例えば患者の脈管系を通じた)患者内及び患者の心臓への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ122と、ガイドワイヤ(図1Aには図示しない)を中隔ペネトレータ170に連結してそのガイドワイヤの心臓の左側(例えば左房)への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ172とを含む。
[0042] 更に図1Aに図示するように、中隔穿刺器具100は、メインシャフト120に動作可能に連結されると共にメインシャフト120を作動してメインシャフト120を本体110に対して前進させる又は引き抜くように構成されたシャフトアクチュエータ124を任意選択的に含む。中隔穿刺器具100は更に、本明細書で更に詳細に説明されるように、(1)サイドカテーテル160に動作可能に連結されると共にサイドカテーテル160を前進させる又は引き抜くべく作動させるように構成され、それによってサイドカテーテル160を送達構成と展開構成との間で移行させる、サイドカテーテルアクチュエータ164(サイドカテーテル160は図1Bでは作動又は展開構成で示されている)と、(2)中隔ペネトレータ170を前進させる又は引き抜くべく中隔ペネトレータ170を作動させ、それによって中隔ペネトレータ170を送達構成と展開構成との間で移行させる、中隔ペネトレータアクチュエータ(又は「ペネトレータアクチュエータ」)174(中隔ペネトレータ170は図1Bでは作動又は展開構成で示されている)と、を含む。
[0043] 更に図1Aに図示するように、中隔穿刺器具100は、メインシャフト120に連結されたGSA(「GA」)150を任意選択的に含む。任意選択的なGSA150は、本明細書で更に詳細に説明される通り、GSA150を作動させるように構成されたGAアクチュエータ154に動作可能に連結されている。
[0044] 更に図1Aに図示するように、中隔穿刺器具100は、サイドカテーテル160に連結されると共にそこから遠位方向に延伸するエンドエフェクタ162を任意選択的に含む。エンドエフェクタ162は、例えば心臓の中隔のFOなど、標的穿刺ロケーションを貫通する以降の穿刺を容易にするように構成されている。エンドエフェクタ162は、本明細書で更に詳細に説明される通り、例えば、FOに接触する又はFOをテンティングするように構成され得る。そのようなFOの接触又はテンティングは、例えば、FOを穿通するのに必要な力を低減又は最小化すること及び/又はFOへの力分配の向上を提供することができる。エンドエフェクタ162は、エンドエフェクタ162による意図せぬFOの穿刺及び/又はFOへの損傷を防止するように構成され得る。
[0045] いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ162は、エンドエフェクタ162が心臓内にあるときに患者の外部から任意の適当な撮像手法(例えば蛍光透視法、心エコー法など)下で視覚化され得るように放射線不透性物質で形成されるか又はこれを含み、術者がエンドエフェクタ162を展開すること、例えば中隔ペネトレータ170を展開するための準備にあたり心臓内で又はFOに対してエンドエフェクタ162の位置を突き止めること、を容易にする。
[0046] いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ162は、複数の構成、例えば、本明細書で更に詳細に説明されるように、エンドエフェクタ162が患者の脈管系を通って引き回されるように構成された送達又は引き抜き構成と、エンドエフェクタ162がFOの以降の穿通を容易にするように構成された展開構成と、を含み得る。そのような実施形態において、例えば、エンドエフェクタ162は、圧縮された、収縮した、又はその他の比較的小さな構成で心臓に送達され、その後伸張され、膨張され、又はその他のサイズが増大した展開構成に移行されてから、FOに接触又はFOをテンティングし得る。また、いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ162の展開後、エンドエフェクタ162は、エンドエフェクタ162が圧縮された、収縮した、又はその他の小さな構成である引き抜き構成(これは送達構成と同一又は類似であり得る)に移行されて、患者からのエンドエフェクタ162の除去を援助する。
[0047] エンドエフェクタ162は、本明細書に説明される機能性を促進するように任意の適当な1つ又は複数の材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ162は、制約され又は圧縮された配置(例えば送達又は引き抜き構成)と制約されない又は伸張された配置(展開構成)との間で移行され得るように、1つもしくは複数の形状記憶材料(例えばニチノール)又は重合体、あるいはこれらの組み合わせ(例えば重合体でコーティングされたニチノール)で形成されていてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ152は、収縮した配置で心臓に送達され、その後(例えば、エンドエフェクタ162に流体連結されると共にそこから近位方向に延伸している、図示しない膨張用内腔を介して)展開構成まで膨張され得るように、バルーンであるか又はこれを含んでいてもよい。エンドエフェクタの様々な更なる実施形態が以下においてより詳細に説明される。
[0048] メインシャフト120、ガイドワイヤカプラ122、サイドカテーテルガイド130、ガイドカプラ140、任意選択的なGSA150、サイドカテーテル160、中隔ペネトレータ170、及びガイドワイヤカプラ172の各々は、本体110に対して並進可能(例えば、遠位方向に前進可能及び/又は伸張可能、及び近位方向に引き抜き可能及び/又は後退可能)である。本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテル160はサイドカテーテルガイド130に対して並進可能であり、中隔ペネトレータ170はサイドカテーテル160に対して並進可能である。
[0049] 中隔ペネトレータ170は、FOなどの標的組織を効果的に穿通及び横断するようにサイズ決めされ、整形され、及びそれに適した任意の材料で形成され得る。例えば、いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は針であり得る。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は、ノンコアリングニードル(例えば切断刃を有する鋭い先端の針、例えばクインケタイプの針など)であり得る。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は可変材料特性を有し得る。そのような実施形態において、例えば、中隔ペネトレータ170の遠位部分が、その遠位部分より近位側の部分の剛性よりも大きい剛性を有し得る。このようにすると、より剛性の遠位部分は中隔の穿通のために構成され得、その一方で基端側の部分は患者の脈管系を通じた送達のために構成され得る。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は、先端が中実であってもよく、無線周波数(「RF」)エネルギで電化されてFOを穿刺してもよい。
[0050] 中隔ペネトレータ170は任意の適当な長さ、例えばLAに到達するのに適した任意の長さを有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は、約5mmから約25mmの有効長(すなわち、サイドカテーテル160の遠位端から(又はエンドエフェクタ162の遠位端から)延伸可能な長さ)を有し得る。場合によっては、中隔ペネトレータ170の有効長は、約8mm又は約10mm、あるいはその間の任意の長さであり得る。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は、組織コアリングを制限又は最小化するために、スタイレットを包含してもよく又は収容するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170は、中隔ペネトレータ170の内腔を通じて圧力をモニタするように構成された圧力トランスデューサ(図示しない)を含み得る。いくつかの実施形態において、中隔ペネトレータ170をフラッシュするために、ポート又はルアーロックが中隔穿刺器具100に組み込まれてもよい。
[0051] 次に、(1)患者の解剖学的構造との関連における、及び、(2)患者のLAにアクセスするためのサンプル処置における、中隔穿刺器具100を説明するために図2A及び2Bを見ると、図2Aは、心臓のRA内に送達構成で配設されIVCからRAを横切ってSVC内まで延伸する第1のガイドワイヤGW1に連結された中隔穿刺器具100の概略図であり、図2Bは、展開構成で配設され、それによってLAにアクセスして以降のLAへのアクセスを提供するために用いられ得る第2のガイドワイヤを送達した中隔穿刺器具100の概略図である。
[0052] 使用時には、患者に中隔穿刺器具100を導入する前に、ガイドワイヤGW1が、患者のエントリ部位(例えば大腿静脈穿刺部位)を通じて挿入され(図示しない)、ガイドワイヤ送達のための既知の適当な技術を用いて、患者の脈管系を通じIVC及びRAを横切ってSVC内まで前進される。そのようにしてガイドワイヤGW1が配設された状態で、中隔穿刺器具100は、ガイドワイヤカプラ122を介してガイドワイヤGW1に移動可能に連結され得ると共に、患者のエントリ部位から心臓に向かって前進され得る。いくつかの実施形態において、ガイドワイヤカプラ122は、メインシャフト120によって定義されその中にガイドワイヤGW1が通って配設され得る内腔であってもよく、それによってメインシャフト120はガイドワイヤGW1を中心として摺動可能に配設され得る。ガイドワイヤGW1は任意の適当なサイズであり得る。いくつかの実施形態において、例えば、ガイドワイヤGW1は、直径が約0.014インチから約0.035インチの直径を有し得る。いくつかの実施形態において、ガイドワイヤGW1は、直径が約0.025インチであり得る。図2Aに図示するように、送達されたガイドワイヤGW1にガイドワイヤカプラ122が移動可能に連結された状態で、中隔穿刺器具100は、ガイドワイヤGW1に沿って心臓内へ前進され得る。より具体的には、メインシャフト120が、(1)本体110と、(2)ガイドカプラ140を介してサイドカテーテルガイド130と、に連結された状態で、図2Aに図示するように、本体110、メインシャフト120、ガイドカプラ140、サイドカテーテルガイド130、サイドカテーテル160、中隔ペネトレータ170、及びガイドワイヤカプラ172の全てが患者の心臓内へ前進され得、それによって本体110はIVCを通ってRA内まで延伸し、メインシャフト120はSVC内まで延伸する。メインシャフト120がIVC、RA、及びSVCに及んでいることにより、メインシャフト120は基礎又は補強を提供することができ、本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテルガイド130、サイドカテーテル160、及び中隔ペネトレータ170はそれに対して展開され中隔に向かって前進され得る。
[0053] 場合によっては、(1)メインシャフト120、(2)サイドカテーテルガイド130、(3)サイドカテーテル160、及び、中隔ペネトレータ170(及び付随するカプラ、例えばガイドワイヤカプラ122及びガイドワイヤカプラ172)の遠位端が本体110内(本体110によって定義される1つ以上の内腔(図示しない)内)に配設されてもよい。このようにすると、送達の際、このような構成要素から患者の解剖学的構造への意図せぬ外傷又は接触を回避するように、患者の解剖学的構造が本体110によって保護又は防御され得る。本体110の遠位端がRA内又はRAの付近に配設された状態で、本体110は引き抜かれ(及び/又は本体に移動可能に連結された構成要素のうち1つ以上が前進され)、それによってサイドカテーテルガイド130及びガイドカプラ140がRA内で露出され得る。
[0054] 図2Bに図示するように、サイドカテーテルガイド130がRA内で露出されると共にガイドカプラ140を介してメインシャフト120に並進的にしっかりと連結された状態で、サイドカテーテルガイド130は、サイドカテーテルガイド130の遠位端を(及びその結果として、サイドカテーテルガイド130の横方向の偏向の際にその内部に配設されていれば、サイドカテーテル160、中隔ペネトレータ170、及びガイドワイヤGW2も)横方向に偏向させるように作動され得る。図2Bに図示するように、サイドカテーテルガイド130は、サイドカテーテルガイド130に移動可能に取り付けられたサイドカテーテル160及び中隔ペネトレータ170を標的穿通部位、例えばFOの方に向けるのに適した任意の角度で、横方向に偏向され得る。場合によっては、FOへのエントリの最適角度は、FOに接する表面線に対して90度又は実質的に90度であり、これはメインシャフト120の中心軸に対して大体同様の角度であろう。そのような垂直(又は実質的に垂直)のエントリの角度は、力ベクトルの全体又は実質的に全体が(接線アプローチではなく)FOの平面に向けられるので、FOを穿通するのに必要とされる力を最小化することができる。また、そのような垂直(又は実質的に垂直)のエントリの角度は、患者の解剖学的構造を考えると、中隔ペネトレータ170をLA内の比較的大きな空間に向け、それによってLA内における意図せぬ穿刺(例えばLAの壁の意図せぬ穿刺)のリスクを最小化する。
[0055] 他の場合には、FOに対する又はメインシャフト120の中心軸に対するエントリの角度は、約50度から約90度の範囲内のどこであってもよい。場合によっては、好適なエントリの角度は、心臓の左側に関して計画される特定の療法に基づいて選択され得る。エントリの角度は、例えば、心臓の左側に進入する以降の治療器具の軌道を定義するので、場合によっては、FOを通るエントリの最適角度及びロケーションは、特定の治療器具又は処置に基づく。
[0056] なお、ガイドワイヤGW2は任意の適当な手法で送達され得る。例えば、場合によっては、ガイドワイヤGW2はサイドカテーテルガイド130の送達の際にサイドカテーテルガイド130内に配設されるが、他の場合には、ガイドワイヤGW2は処置の際に後から、例えば中隔ペネトレータ170がFOを穿通してLAに到達した後で、挿入される。
[0057] サイドカテーテルガイド130がFOに向かって横方向に偏向された展開構成にサイドカテーテルガイド130が移行された状態で、サイドカテーテルアクチュエータ164は、少なくとも部分的にサイドカテーテルガイド130によって定義される経路に沿いFOに向かってサイドカテーテル160を前進させるように作動され得る。場合によっては、サイドカテーテル160は、その遠位端がFOをテンティングするか又はFOに接触するまで前進される。エンドエフェクタ162を含む実施形態に関しては、サイドカテーテル160は、サイドカテーテル160の遠位端から延伸するエンドエフェクタ162がFOをテンティングするか又はFOに接触するまで前進され得る。
[0058] エンドエフェクタ162が伸張可能及び圧縮可能である実施形態において、エンドエフェクタ162は、圧縮された又は比較的小さな構成で右房RAに送達され、それからエンドエフェクタ162が比較的大きな構成に伸張された展開構成に移行され、それから前進されてFOと係合し得る。中隔ペネトレータ170による心房中隔ASの十分な穿通の後、本明細書で更に詳細に説明されるように、エンドエフェクタ162は、患者から引き抜かれるのに適した後退又は圧縮された構成に移行され得る。サイドカテーテル160がサイドカテーテルガイド130によって定義される内腔内に摺動可能に配設されている実施形態において、エンドエフェクタ162は、サイドカテーテルガイド130によって定義される内腔内に同様に摺動可能に配設され得、したがってサイドカテーテルガイド130は、送達の際に制約され又は圧縮された構成でエンドエフェクタ162を包含し、その後、サイドカテーテルアクチュエータ164が作動されてサイドカテーテル160をサイドカテーテルガイド130の遠位端から遠位方向に前進させるにつれて、エンドエフェクタ162は、サイドカテーテルガイド130の内腔を出ながら又は出た後に、伸張された又は制約されない構成に移行し得る。
[0059] サイドカテーテル160(又はエンドエフェクタ162)がFOと十分に接触している状態で、ペネトレータアクチュエータ174が、少なくとも部分的にサイドカテーテル160によって定義される経路に対して及びこれに沿って中隔ペネトレータ170を前進させるように作動され得る。中隔ペネトレータ170は、FOを通り心房中隔ASを横切って左房LA内へ前進され得る。いくつかの実施形態において、サイドカテーテル160は、中に中隔ペネトレータ170が通って摺動可能に配設される内腔を定義し、したがってペネトレータアクチュエータ174を作動させると中隔ペネトレータ170がサイドカテーテル160の内腔を通じて前進される。中隔ペネトレータ170は、このようにして前進されてFOを穿通すると共に左房LA内へ延伸し得る。このような穿通の際、メインシャフト120は、横方向又は軸方向の安定性を中隔ペネトレータ170に提供し得る。
[0060] サイドカテーテルガイド130の送達の際にガイドワイヤGW2がサイドカテーテルガイド130に連結されている場合には、ガイドワイヤGW2は、中隔ペネトレータ170の遠位端が心房中隔ASを横切り左房LA内に前進されるにつれて、ガイドワイヤカプラ172を介して中隔ペネトレータ170に追従し得る。他の場合には、ガイドワイヤGW2は処置の際に後から、例えば中隔ペネトレータ170がFOを穿通してLAに到達した後で、挿入され得る。いくつかの実施形態において、ガイドワイヤカプラ172は、中隔ペネトレータ170によって定義され中にガイドワイヤGW2が通って摺動可能に配設され得る内腔である。そのような実施形態において、ガイドワイヤGW2は、中隔ペネトレータ170の左房LA内への送達及び展開の際に中隔ペネトレータ170の内腔内に配設され得る。
[0061] 中隔ペネトレータ170及びガイドワイヤGW2が左房LA内に配設された状態で、ガイドワイヤGW2は、ガイドワイヤGW2の近位端における操作によって左房LA内へと更に前進され得、及び/又は中隔ペネトレータ170は、ガイドワイヤGW2を左房LA内に残し、FOの穿刺又はエントリ部位を横切って左房LAから引き抜かれ得る。
[0062] ガイドワイヤGW2が左房LAに送達され、(左房ASへの以降のアクセスのために)左房LAからFOの穿刺又はエントリ部位を横切り右房RA内、IVC、及び患者の脈管系を通じ患者のエントリポイントまで近位方向に延伸している状態で、中隔穿刺器具100は、ガイドワイヤGW2上を近位方向に心臓から及び患者から引き抜かれ得る。
[0063] ガイドワイヤGW2は、左房LAへの望ましい以降のアクセスを提供するのに適した任意のガイドワイヤであり得る。いくつかの実施形態において、例えば、ガイドワイヤGW2は、ピッグテール、非外傷性ガイドワイヤ、又は経中隔的処置において従来使用されている他の適当なガイドワイヤであってもよい。例えば、ガイドワイヤGW2は、可撓性、渦巻形先端、ピッグテールを有していてもよいし、中隔穿刺器具100をLAに係留するように構成されていてもよく、それによって、中隔穿刺器具100がガイドワイヤGW2に沿って患者から引き抜かれるのに応じて又は引き抜かれている間に、ガイドワイヤGW2がLAから意図せず引き抜かれ又は除去されるのを制限又は防止する。別のガイドGW2例は、Baylis Medical Company株式会社のProTrack(商標)ピッグテールワイヤであり得る。
[0064] 中隔穿刺器具100は、任意の適当な順序で(例えば、ガイドワイヤGW2が左房LAに送達された後で)患者から引き抜かれるように構成され得る。ガイドワイヤGW2が左房LA内に配設された状態で、例えば、中隔ペネトレータ170及びガイドワイヤカプラ172のうち左房LA内に配設された部分が、ガイドワイヤGW2に対して引き抜かれFOの穿刺部位を通って右房RA内へ引き込まれ得る。サイドカテーテル160が、中に中隔ペネトレータが通って摺動可能に配設される 内腔を定義している実施形態において、中隔ペネトレータ170は、サイドカテーテル160によって定義される内腔に対して引き抜かれこの内腔内に引き込まれ得る。このようにすると、中隔ペネトレータ170、及び特に組織を穿通するように設計された中隔ペネトレータの遠位は、サイドカテーテル160によって被覆及び防御されて、患者からの安全な引き抜きを容易にし得ると共に、患者からの中隔穿刺器具100の除去の際の患者の心臓又は脈管系との意図せぬ接触を回避し得る。
[0065] 同様に、サイドカテーテル160はサイドカテーテルガイド130に対して引き抜かれ得る。例えば、サイドカテーテルガイド130が、中にサイドカテーテル160が通って摺動可能に配設される内腔を定義している実施形態において、サイドカテーテル160は、サイドカテーテルガイド130の内腔内に引き込まれ得る。中隔穿刺器具100がエンドエフェクタ162を含む実施形態において、サイドカテーテルガイド160は、サイドカテーテルガイド130の内腔に対して引き抜かれこの内腔内に引き込まれてもよく、それによってエンドエフェクタ162もまたサイドカテーテルガイド130の内腔内に引き込まれる。エンドエフェクタ162がサイドカテーテルガイド130の内径よりも大きい直径を備える展開構成を有する実施形態において、エンドエフェクタ162は、展開構成から引き抜き(又は送達)構成に移行されるように構成され得る。例えば、エンドエフェクタ162がバルーンであれば、収縮されてからサイドカテーテルガイド130の内腔内に引き込まれ得る。別の一例として、エンドエフェクタ162が形状記憶材料を含むか又はこれで形成されるのであれば、エンドエフェクタ162は、サイドカテーテルガイド130内に引き込まれ得るように、圧縮され、制約され、又はより小さい配置に移行され得る。場合によっては、サイドカテーテルガイド130内へのエンドエフェクタ162の引き込みが、エンドエフェクタ162を制約され又は圧縮された構成に移行させてもよい。
[0066] また、サイドカテーテルガイド130は、遠位部分がメインシャフト120に対して横方向に偏向された展開構成からサイドカテーテルガイド130が少なくとも実質的に直線状でありメインシャフト120に平行である引き抜き(又は送達)構成に移行するように構成され得る。いくつかの実施形態において、例えば、サイドカテーテルガイド130をメインシャフトに対して引き抜くために、サイドカテーテルガイド130の近位端部分に近位力が印加され得る。
[0067] 中隔穿刺器具100が図2Aに図示するように配設された状態で、例えば、ガイドワイヤGW2を送達した後、中隔穿刺器具100は心臓から及び患者から引き抜かれ得る。例えば、本体110及びこれに連結された構成要素の全てが、心臓から、患者の脈管系を通じ、患者内への当初のエントリ部位(例えは大腿穿刺部位)を通って引き出され得る。
[0068] 本明細書で説明される実施形態は、ガイドワイヤ及び中隔穿刺器具を患者の脈管系内へ、IVC及びRAを横切って、SVC内まで導入することを参照しているが、中隔ペネトレータを展開する目的でのRAへのアクセスは、様々な手法で達成され得る。いくつかの実施形態において、例えば、ガイドワイヤ及び中隔穿刺器具は、患者の頚静脈(例えば右内頚静脈)内に挿入され、それからSVC及びRA内に及びこれらを横切って、IVC内へと前進され、それによって中隔穿刺器具の遠位端がIVCに(又はそれを越えて)配設される。
[0069] 本明細書で説明される実施形態は、単一のガイドワイヤをLAに送達するための単一のFO穿刺を参照しているが、本明細書で説明される中隔穿刺器具は複数穿刺を実施するため及び複数のガイドワイヤを送達するために用いられ得ることが理解されるべきである。例えば、場合によっては、例えば心房細動アブレーション処置との関連では、2回穿刺(double puncture)及び2本のガイドワイヤの送達が望ましいであろう。そのような場合には、本明細書で説明される中隔穿刺器具は、中隔を2回穿刺するために2回展開されてもよく、各穿刺が、本明細書で説明されるように、ガイドワイヤを送達するためのアクセスを提供する。例えば、複数の穿刺とLAに送達されるガイドワイヤとを必要とするいくつかの処置において、穿刺が特定のロケーションにあって互いに特定の距離で位置することが極めて重要であり得、本開示の全体を通じて説明されるように、本明細書で説明される中隔穿刺器具は正にそれを提供する。
[0070] また、本明細書で説明される中隔穿刺器具を使用して(例えば単一のペネトレータ、単一のサイドカテーテル、単一のサイドカテーテルガイドなどで)複数の穿刺を連続して施すことに代えて、いくつかの実施形態において、本明細書で説明される中隔穿刺器具のいずれかが、追加的な構成要素を内蔵するように修正されてもよい。例えば、場合によっては、中隔穿刺器具は(中隔穿刺器具100と同様に)本体及びメインシャフトを含み得るが、2つのサイドカテーテルガイド、2つのサイドカテーテル、2つのエンドエフェクタ、2つの中隔ペネトレータ、及び(送達されるガイドワイヤのための)2つのガイドカプラ、並びに任意選択的には1つ又は2つのガイドカプラ及び1つ又は2つのガイドスタビライザ/アクチュエータも含む。このようにすると、2つのサイドカテーテルガイドが同時に展開(すなわち横方向に偏向及び安定化)され得、それから(任意選択的にはエンドエフェクタを備える)2つのサイドカテーテルが任意選択的には同時に前進されて中隔に接触し得、それから2つの中隔ペネトレータが任意選択的には同時に前進されて中隔を穿通し得る。中隔に2つの穿刺がある状態で、その後、2本のガイドワイヤが任意選択的には同時に送達され得る。このような場合には、2つの穿刺間の好適な距離は、中隔ペネトレータが前進される起点であるサイドカテーテルの間の距離によって、選択的に定義され得る。
[0071] 図3は、一実施形態による、中隔穿刺器具100を使用して患者の心臓の左房にアクセスする方法200を図示している。201において、ガイドワイヤGW1が、IVCを通り、RAを横切って、心臓のSVC内まで(例えば大腿静脈穿刺を介して及び大腿静脈穿刺部位とIVCとの間に配設された患者の脈管系を通じて)挿入される。202において、中隔穿刺器具100が、ガイドワイヤGW1上を、メインシャフト110の遠位端がSVC内に配設されるまで、送達される。204において、GSA150が、サイドカテーテルガイド130を横方向に偏向させFOの方に向けるように作動される。任意選択的には、206において、メインシャフト110及びサイドカテーテルガイド130がFOに対して選択的に位置決め(例えば並進又は回転)される。任意選択的には、208において、エンドエフェクタ162が展開される。210において、エンドエフェクタ162(又はサイドカテーテルの遠位端)は、(例えばFOをテンティングするように)FOに対して前進され及びFOと接触する。任意選択的には、212において、エンドエフェクタ162(又はサイドカテーテル130の遠位端)は患者の外部から視覚化され、必要であれば、メインシャフト110又はサイドカテーテルガイド130が、エンドエフェクタ162(又はサイドカテーテル130の遠位端)をFOに対して選択的に再位置決めするように調整される。
[0072] 214において、中隔ペネトレータ170はFOを通ってLA内へ前進される。任意選択的には、216において、中隔ペネトレータ170のLA内への横断(crossing)を確認するために視覚化技術が用いられる。220において、ガイドワイヤGW2が中隔ペネトレータ170に対してLA内まで前進され、又は中隔ペネトレータ170が中隔ペネトレータ170に対して引き抜かれ、それによってガイドワイヤGW2の一部をLA内に残す。222において、中隔ペネトレータ170が引き抜かれ、エンドエフェクタ162が任意選択的に引き抜かれ、メインシャフト120が引き抜かれ、ガイドアクチュエータ150が停止され、ガイドワイヤGW1上を器具100が引き抜かれると共に患者から除去される。
[0073] 図示しないが、いくつかの実施形態において、本明細書で説明されるメインシャフトのうちいずれかがチャネルを定義してもよく、それを通って心腔内エコーが配設され又は摺動可能に連結されて患者内のナビゲーションを援助し得る。
[0074] 概して、患者の脈管系内に導入されるカテーテルなどの器具には、患者の血管壁及び/又は関連する組織、臓器などへの意図せぬ外傷のリスクがある。例えば、器具の鋭い刃が血管壁を引き裂くおそれがある。本開示の文脈において、中隔穿刺器具のメインシャフト(例えばメインシャフト120)及び/又はサイドカテーテルガイド(例えばサイドカテーテルガイド130)が、湾曲又は蛇行した血管の壁に対して外傷力を及ぼすおそれがある。これは、例えば、(例えばIVCとSVCとの間に安定性を提供する目的で)比較的剛性のメインシャフトが用いられるときに、特に懸念され得る。更に、メインシャフトに隣接するサイドカテーテルガイドを有することが、追加的な同様のリスクを呈するかもしれない。このようなリスクに対処するために、本明細書で説明される中隔穿刺器具の任意の適当な部分は、非外傷性設計を有し得る。図4A及び図4Bは、一実施形態によるそのような中隔穿刺器具2900を図示する。本明細書中に説明される中隔穿刺器具に関して説明されるのと類似して又は同じく、中隔穿刺器具2900は、心臓の右側(例えば右房)から心臓の左側(例えば左房)にアクセスするため及びガイドワイヤを心臓の左側に送達するために用いられ得る。中隔穿刺器具2900は、本明細書で説明される中間穿刺器具のいずれか(例えば中隔穿刺器具100)と同じく又は類似して構築され得ると共に同じく又は類似して機能し得る。よって、中隔穿刺器具2900の一部は、本明細書中ではより詳細には説明されない。
[0075] 図4Aに示されるように、中隔穿刺器具2900は、メインシャフト2920に連結された本体2910と、サイドカテーテルガイド2930と、サイドカテーテル2960(そこから延伸する任意選択的なエンドエフェクタ2962を備える)と、中隔ペネトレータ2970と、非外傷性先端2945と、を含む。図4Aに示されるように、メインシャフト2920はガイドカプラ2940を介してサイドカテーテルガイド2930に連結されており、サイドカテーテルガイド2930はサイドカテーテル2960に連結されており、サイドカテーテル2960は中隔ペネトレータ2970に連結されている。サイドカテーテルガイド2930は伝導路を定義するように構成されており、サイドカテーテル2960はその伝導路を通って又は横切って進む(例えば前進される及び/又は引き抜かれる)ことができる。別の言い方をすれば、及び本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテルガイド2930は、サイドカテーテル2960を所望の方向に、例えば左房に向かってガイドするように操作(例えば送達状態から展開状態に作動)され得る(作動又は展開状態のサイドカテーテルガイド2930が図4Bに示されている)。
[0076] 非外傷性先端2945は、例えば、挿入の際にメインシャフト2920により患者の脈管系内に導かれるサイドカテーテルガイド2930の遠位端部分など、サイドカテーテルガイド2930の一部によって引き起こされる意図せぬ外傷から患者を保護するように構成されている。非外傷性先端2945は、任意の適当な材料で形成され得ると共に任意の適当な形状を有し得る。いくつかの実施例において、非外傷性先端2945はメインシャフト2920に搭載及び/又は連結され得る。いくつかの実施例において、例えば、非外傷性先端2945は、(例えば非外傷性先端2945から鋭い刃を欠除するように)テーパ状の前縁とアール付きの後縁とを備える、メインシャフト2920に搭載及び/又は連結されたノーズコーン(例えば先が丸くなったノーズコーン)である。いくつかの実施例において、非外傷性先端2945はメインシャフト2920に非対称的に搭載又は連結されてもよく、それによって非外傷性先端2945は、メインシャフト2920及びサイドカテーテルガイド2930の全体的な直径、断面積、及び/又はプロファイルを制限しながらサイドカテーテルガイド2930の遠位端部分を保護する。
[0077] いくつかの実施例において、非外傷性先端2945、メインシャフト2920、及び/又本体2910は一体形成され得るが、他の実施例において、非外傷性先端2945、メインシャフト2920、及び/又は本体2910は、別個に形成されてから互いに連結され得る。いくつかのそのような実施例において、例えば、本体2910と非外傷性先端2945とが一体形成されてもよい。この例に加えて、本体2910及び非外傷性先端2945は、中にメインシャフト2920が通って摺動可能に配設され得る内腔を定義してもよい。また、本体2910及び非外傷性先端2945は、メインシャフト2920に対して所望される限り遠位方向に延伸するように構成されてもよく、例えば、本体2910及び非外傷性先端2945は、メインシャフト2920の遠位端より近位側で、メインシャフト2920の遠位端で、又はメインシャフト2920の遠位端より遠位側で終端する遠位端を有することができる。更に、一体形成された本体2910及び非外傷性先端2945は、サイドカテーテルガイド2930が(例えば中隔から遠ざかるように)延伸及び/又は横方向に偏向することを可能にするための横方向開口と、サイドカテーテルガイド2930の遠位端、サイドカテーテル2960、中隔ペネトレータ2970、及び/又は(例えば左房に送達される)ガイドワイヤが中を通って延伸することができる横方向開口と、を定義することができる。
[0078] いくつかの実施例において、メインシャフト2920と非外傷性先端2945とが一体形成されて、中にサイドカテーテルガイド2930(及び例えばガイドワイヤ)が通って配設され得る内腔を定義してもよい。いくつかのそのような実施例において、メインシャフト2920/非外傷性先端2945は、ガイドカプラ2940へのメインシャフト2920/非外傷性先端2945の連結を容易にするように構成されたガイドカプラカプラ(図示しない)を含むことができる。ガイドカプラカプラは、ガイドカプラ2940をメインシャフト2920/非外傷性先端2945に固定するのに適した任意の適当な機構又は特徴であり得る。一例として、ガイドカプラは、メインシャフト2920/非外傷性先端2945によって定義されると共にガイドカプラ2940の一部を収容するように構成された、複数の横方向アパーチャ、スロット等であり得る。
[0079] いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は、ガイドカプラ2940に対して遠位側に離間するように構成された遠位端と、本体2910に向かって延伸する近位端と、遠位端と近位端との間に配設された2つの横方向開口と、を有していてもよく、一方の横方向開口はサイドカテーテルガイド2930が(例えば中隔から遠ざかるように)延伸及び/又は横方向に偏向することを可能にするように構成されており、他方の横方向開口は、サイドカテーテルガイド2930の遠位端、サイドカテーテル2960、中隔ペネトレータ2970、及び/又は、(例えば左房に送達される)ガイドワイヤが中を通って延伸することができるアクセスを提供するように構成されている。
[0080] 本明細書中で他の実施形態において更に詳細に説明されるように、ガイドカプラ2940は、図4Bに概略的に図示される通り、メインシャフト2920とサイドカテーテルガイド2930との間の相対的な並進運動を最小化又は防止するように、しかしメインシャフト2920とサイドカテーテルガイド2930との間の相対的な回転運動は可能にするように、サイドカテーテルガイド2930をメインシャフト2920に連結し得る。このようにすると、ガイドカプラ2940は、例えば患者の脈管系を通りRA内に至る挿入のための(例えばメインシャフト2920に平行又は実質的に平行な)送達構成から、サイドカテーテルガイド2930の遠位端がメインシャフト2920に対して角度方向及び/又は横方向に、例えば患者の左房(例えば心房中隔のFO)に向かって偏向される展開構成への、サイドカテーテルガイド2930の移行を容易にすることができる。
[0081] 非外傷性先端2945は、サイドカテーテルガイド2930の展開構成へのそのような移行を容易にするように構成され得る。いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は1つ以上のアパーチャ、横方向開口、及び/又は、スロットを定義してもよく、それを通ってサイドカテーテルガイド2930の遠位端部分が角度方向及び/又は横方向に偏向してもよく、及び/又は、それを通ってサイドカテーテルガイド2930の、サイドカテーテルガイド2930の遠位端部よりも近位側の部分が、延伸及び/又は偏向してもよい(例えば、近位部分はシャフトの中心軸の第1の側にあり、その一方で遠位部分は、中心軸の第1の側とは反対の、中心軸の第2の側にある)。このようにすると、サイドカテーテルガイド2930は、展開の前に防御され、自由に偏向して展開の際の増大されたプロファイルを想定する。
[0082] いくつかの実施例において、非外傷性先端2945全体がガイドカプラ2940よりも遠位側に配設され得るが、いくつかの実施例において、非外傷性先端2945はガイドカプラ2940を横切って近位側に延伸し得る。
[0083] 非外傷性先端2945は、任意の適当なサイズであり得る。例えば、いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は約14Fの外径を有し得る。別の一例として、いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は、約1mmから約150mmの範囲の長さを有し得る。いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は、直径の約10~30倍の長さを有していてもよく、そのような長さは、例えば75mm、100mm、150mm、又はその間の任意の値であり得る。
[0084] いくつかの実施例において、非外傷性先端2945は、術者がサイドカテーテルガイド2930及び/又はサイドカテーテル2960を展開するのを容易にするべく、非外傷性先端2945が心臓内にあるときに患者の外部から任意の適当な撮像手法(例えば蛍光透視法、心エコー法など)下で視覚化され得るように、放射線不透性物質及び/又はマーカ(例えばバンド及び/又は溝)を含んでいてもよい。
[0085] 更に図4Aに図示するように、中隔穿刺器具2900は、メインシャフト2920をガイドワイヤ(図4Aには図示しない)に連結して中隔穿刺器具2900の(例えば患者の脈管系を通じた)患者内及び患者の心臓への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ2922と、ガイドワイヤ(図4Aには図示しない)を中隔ペネトレータ2970に連結してそのガイドワイヤの心臓の左側(例えば左房)への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ2972と、を含む。
[0086] 更に図4Aに図示するように、中隔穿刺器具2900は、メインシャフト2920に動作可能に連結されると共にメインシャフト2920を作動してメインシャフト2920を本体2910に対して前進させる又は引き抜くように構成されたシャフトアクチュエータ2924を任意選択的に含む。中隔穿刺器具2900は更に、本明細書で更に詳細に説明されるように、(1)サイドカテーテル2960に動作可能に連結されると共にサイドカテーテル2960を前進させる又は引き抜くべく作動させるように構成され、それによってサイドカテーテル2960を送達構成と展開構成との間で移行させる、サイドカテーテルアクチュエータ2964(サイドカテーテル2960は図4Bでは作動又は展開構成で示されている)と、(2)中隔ペネトレータ2970を前進させる又は引き抜くべく中隔ペネトレータ2970を作動させ、それによって中隔ペネトレータを送達構成と展開構成との間で移行させる、中隔ペネトレータアクチュエータ(又は「ペネトレータアクチュエータ」)2974(中隔ペネトレータ2970は図4Bでは作動又は展開構成で示されている)と、を含む。
[0087] 更に図4Aに図示するように、中隔穿刺器具2900は、サイドカテーテル2960に連結されると共にそこから遠位方向に延伸するエンドエフェクタ2962を任意選択的に含む。エンドエフェクタ2962は、例えば心臓の中隔のFOなど、標的穿刺ロケーションを貫通する以降の穿刺を容易にするように構成されている。エンドエフェクタ2962は、本明細書で更に詳細に説明される通り、例えば、FOに接触する又はFOをテンティングするように構成され得る。そのようなFOの接触又はテンティングは、例えば、FOを穿通するのに必要な力を低減又は最小化すること及び/又はFOへの力分配の向上を提供することができる。エンドエフェクタ2962は、エンドエフェクタ2962による意図せぬFOの穿刺及び/又はFOへの損傷を防止するように構成され得る。
[0088] メインシャフト2920、ガイドワイヤカプラ2922、サイドカテーテルガイド2930、ガイドカプラ140、サイドカテーテル2960、中隔ペネトレータ2970、及び、ガイドワイヤカプラ2972の各々は、本体2910に対して並進可能(例えば、遠位方向に前進可能及び/又は伸張可能、及び近位方向に引き抜き可能及び/又は後退可能)である。本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテル2960はサイドカテーテルガイド2930に対して並進可能であり、中隔ペネトレータ2970はサイドカテーテル2960に対して並進可能である。
[0089] 本明細書で説明される様々な非外傷性先端は、別個に形成されそれからメインシャフトに連結される構成要素及び/又は材料として示されているが、いくつかの実施形態において、非外傷性先端(例えば非外傷性先端3245)の機能性は、メインシャフトに組み込まれメインシャフトによって提供されてもよい。図5Aから図5Eは、そのような一実施形態による展開構成の中隔穿刺器具の一部を様々な視点で図示している。
[0090] 本明細書で説明される他の中隔穿刺器具と同様、中隔穿刺器具3400は、心臓の右側(例えば右房)から心臓の左側(例えば左房)にアクセスするため及びガイドワイヤを心臓の左側に送達するために用いられ得る。中隔穿刺器具3400は、本明細書で説明される中間穿刺器具のいずれかと同じく又は類似して構築され得ると共に同じく又は類似して機能し得る。よって、中隔穿刺器具3400の一部は、本明細書中ではより詳細には説明されない。
[0091] 本実施形態において、中隔穿刺器具3400は、メインシャフト3420と、ガイドカプラ3440(図5Cから図5Eに図示する)を介してメインシャフト3420に連結されたサイドカテーテルガイド3430と、を含む。サイドカテーテルガイド3430の、ガイドカプラよりも近位側に配設された部分は、メインシャフト3420によって定義される内腔内に摺動可能に配設され、サイドカテーテルガイド3430の、ガイドカプラ3420よりも遠位側に配設された部分は、メインシャフト3420の内腔内に配設されると共にこの内腔に対して偏向可能である。サイドカテーテルガイド3430内に摺動可能に配設されるのがサイドカテーテル3460であり、サイドカテーテル3460内に摺動可能に配設されるのが(図5Aから図5Bに示すように)中隔ペネトレータ3470である。本実施形態において図示しないが、本明細書中に説明される実施形態のいずれにおいてもそうであり得るように、いくつかの実施例において、中隔穿刺器具(例えば中隔穿刺器具3400を含む)は、(例えば本明細書で説明されるエンドエフェクタのいずれとも形状及び/又は機能が類似又は同一の)エンドエフェクタを含み得る。図5Bに最も良く示されるように、メインシャフト3420は、第1のスロット3446A及び第2のスロット3446B(いずれもメインシャフト3420の内腔と連通している)を定義する。展開の際、サイドカテーテルガイド3430は、中隔穿刺器具3200及び中隔穿刺器具3330に関して上述したのと同様に、偏向し得ると共に、第1のスロット3446A及び第2のスロット3446Bを通りそれらを越えて延伸し得る。
[0092] メインシャフト3420は、ガイドカプラ3440とメインシャフト3420との間の連結を促進するように構成されたガイドカプラ3446Cを更に含む。本実施形態において、ガイドカプラ3446Cは、メインシャフト3420内に定義されると共にガイドカプラ3446の一部を収容するように構成された、2つのアパーチャで形成されている(例えば図5Cを参照)。このようにして、サイドカテーテルガイド3430は、ガイドカプラ3446を介してメインシャフト3420に固定することができ、それにより、メインシャフト3420とサイドカテーテルガイド3420との間の相対的な回転運動は促進されるが、それらの間の相対的な並進運動は制限又は防止される。
[0093] いくつかの実施形態において、穿刺のために針がFOの特定の領域を狙い得る。例えば、FOは四分円に分割され得、特定の処置のためには各四分円における穿刺が有利である。それによって、針は、マイトラクリップ器具に関しては僧帽弁の僅かに上、後、及び3.5cm~4.5cm上方を穿刺するように、又は典型的な左心耳閉塞器具に関してはFO内の後及び僅かに下を穿刺するように、狙いをつけてもよい。穿刺の成功及びガイドワイヤの挿入の後、中隔穿刺器具は、任意の適当な機器又は器具が心房細動アブレーション、左心耳閉鎖術、及び弁置換術など、所望の処置を実施するべく心臓の左房内へ導かれるように道を空けるために、完全に除去され得る。
[0094] 本明細書で説明される様々な実施形態は、サイドカテーテルガイドのガイドカプラよりも近位側に配設された部分に印加される遠位力(例えばハンドルで印加される遠位力)に応答して送達構成から展開構成に移行するように構成されたサイドカテーテルガイドを含む。本明細書で説明されるそのような実施形態のいくつかの実施例において、そのような遠位力に代えて又はこれに加えて、サイドカテーテルガイドの同様の展開を引き起こすために、近位力がメインシャフト(例えばガイドカプラの近位側)に印加され得る。別の言い方をすれば、サイドカテーテルガイドの展開は、メインシャフトとサイドカテーテルガイドとの間の相対移動のみによって達成され得るものであり、これは、メインシャフトに印加される近位力及び/又はサイドカテーテルガイドに印加される遠位力を含み得る。
[0095] 本明細書で説明される様々な実施形態において、サイドカテーテルガイドは、サイドカテーテルガイドが連結されているメインシャフトの中心軸に対してサイドカテーテルガイドの遠位端部分が角度方向及び/又は横方向に約90度偏向するように、偏向される。本明細書で説明される実施形態のうちいずれでも、いくつかの実施例において、そのような偏向は90度よりも大きくてもよく又は90度未満であってもよい。そのような実施例において、偏向は約90度よりも小さく、例えば約15度、約30度、約45度、約60度、約75度、又はこれらの間の任意の角度などであり得る。いくつかの実施例において、偏向は、約75度から約85度、例えば約80度であり得る。更なる実施例において、偏向は90度よりも大きく、例えば約95度、約105度、約110度、約115度、約120度、約135度、又はこれらの間の任意の角度などであり得る。更に別の実施例において、偏向は、約50度から約90度であり得る。
[0096] 本明細書で説明される様々な実施形態において、サイドカテーテルガイドは、サイドカテーテルガイドが連結されているメインシャフトの中心軸に対して(及び/又は心房中隔などの標的組織に対して)サイドカテーテルガイドの遠位端部分が角度方向及び/又は横方向に偏向するように、偏向される。本明細書で説明される実施形態のいずれでも、いくつかの実施例において、サイドカテーテルガイドの偏向は術者選択可能であり得る。つまり、中隔穿刺器具の術者が、複数の利用可能な偏向の量又は角度の中から、特定の偏向の量又は角度を選択することができる。そのような実施例において、例えば、サイドカテーテルガイドは、第1の量又は角度と、異なる第2の量又は角度とを偏向させるように構成されてもよく、それによって術者は、所望に応じて(例えば、特定の患者の解剖学的構造及び/又は実施されている特定の1つもしくは複数の処置に基づいて)サイドカテーテルガイドを選択的に偏向させることができる。このようにして、中隔穿刺器具は、各々が異なる偏向の量/角度を有する複数の展開構成を有することができる。
[0097] また、いくつかの実施形態において、術者によって選択された偏向は、その後、定位置に固定及び/又は一時的に係止され得、それによってその選択された偏向は、例えばサイドカテーテル及び/又は穿刺部材の遠位方向延伸並びに標的組織の後続の穿刺といった後続ステップの間、そのままである。このような固定は、任意の適切な手法で採用され得る。一例として、サイドカテーテルガイドの近位端部分は、(例えば本体及び/又はハンドルアセンブリに)摺動可能に固定され得る。
[0098] 本明細書で説明される様々な実施形態は、送達構成と展開構成との間で移行するように構成されたGSA又はバルーンを含む。本明細書中に説明される様々な実施形態のうちいずれかのいくつかの実施例において、1つ以上のGSA又はバルーンが、任意の適当な材料(例えばナイロン、重合体など)から作製されたメッシュで部分的に又は完全に覆われ得る。メッシュは、バルーンに連結されて、例えば、膨張されたときのバルーンの好適な所定の形状を容易にし得るか、又は、例えば追加的な安定性を提供することによって、バルーンを膨張させる1つ又は複数のステップを容易にし得る。
[0099] 本明細書中に説明される様々な実施形態は穿刺器具を用いて心臓の中隔を穿刺することに焦点を当てているが、本明細書中に説明される様々な穿刺器具によって提供される機能性は、他の処置において及び患者の他の部位においても望ましいであろう。例えば、安定的、正確、安全、且つ繰り返し可能な横方向の穿刺を提供できることが望ましいであろう多くの処置が存在する。場合によっては、例えば、本明細書中に説明される穿刺器具のいずれもが、三尖弁輪形成を容易にするために用いられ得る。穿刺器具は、例えば、そのメインシャフトの中心軸が三尖弁の平面に平行になるように配置され得、したがって穿刺器具は、例えば縫合糸、ねじ、又は三尖弁輪形成術のための他の係留器具を送達するべく、三尖弁輪への横方向又は垂直のアクセスを提供し得る。
[0100] 別の一例として、本明細書中に説明される穿刺器具は、例えばワイヤ、カテーテル、僧帽弁修復器具、ペースメーカリードなどを冠状静脈洞内に挿入又は送達するための、心臓の冠状静脈洞へのアクセス又はダイレクトベクトルを提供し得る。
[0101] 別の一例として、本明細書中に説明される穿刺器具は、治療的な修復又は置換器具を心臓内の僧帽弁に送達するために用いられ得る。例えば、本明細書で開示されるサイドカテーテルガイド又はサイドカテーテルが更に、約90度を越えて延伸された場合、サイドカテーテルはLA内へ及び僧帽弁の方に向けられ得る。場合によっては、本明細書中に説明される実施形態のうちいくつかにおけるサイドカテーテルの自然な軌道は、適当な距離延伸又は前進されれば、僧帽弁の方に角度付け又は方向付けされるであろう。例えば、サイドカテーテルは横方向に偏向された形状又は配向を想定しているので、湾曲している又は円弧部を有しているかもしれず、それによって、メインシャフトに対する更なる前進の結果、サイドカテーテルはそのような曲率又は円弧に沿って前進することになり、したがってサイドカテーテルの遠位端は、僧帽弁の方に曲がる又は更に横方向に偏向される。別の言い方をすれば、場合によっては、送達構成から前進された構成/展開構成へのサイドカテーテルの前進は、サイドカテーテルの遠位端が最大で約180度横方向に偏向されることを含み得る。
[0102] 別の一例として、本明細書中に説明される穿刺器具は、経中隔的穿刺の加速を可能にするために、心腔内エコーカテーテルを内蔵し得る。
[0103] 別の一例として、本明細書中に説明される穿刺器具は、心停止との関連で用いられ得る。そのような場合には、例えば、ガイドワイヤが大腿静脈からFOを横切り僧帽弁を通って左室流出路(「LVOT」)/大動脈弁を出るように方向付けられ又は送達されることを可能にするように、1つ以上の穿刺器具が、幅の広い湾曲したカテーテルと組み合わせて用いられ得る。いくつかの実施形態において、バルーン/フローダイレクトカテーテルが、FOを横切り、LAに入り、僧帽弁を横切り、その後LVOT/大動脈弁を横切って前進されるであろう。バルーンは、例えば、カテーテルを、LVOTから出て大動脈弁を横切り大動脈内まで「流体誘導(フローダイレクト)」するのに役立つであろう。一旦位置決めされると、ワイヤは、体外膜型酸素供給(「ECMO」)及び酸素を脳に提供し得る小さなカテーテルのための通り道として用いられ得る。大動脈内のカテーテルの遠位端は流出路となり、より近位側の(例えばRA又はIVC内の)ポートはポンプへの流入路となるであろう。
[0104] 別の一例として、本明細書中に説明される穿刺器具は、大動脈において、分枝血管ステントの送達を容易にするため、分枝血管にコイルを送達するため、又は脳塞栓保護のためのスクリーンを頭部血管に送達するために用いられ得る。
[0105] 本明細書で説明される様々な非外傷性先端は、別個に形成されそれからメインシャフトに連結される構成要素及び/又は材料として示されているが、いくつかの実施形態において、非外傷性先端(例えば非外傷性先端3245)の機能性は、メインシャフトに組み込まれメインシャフトによって提供されてもよい。図5Aから図5Eは、そのような一実施形態による展開構成の中隔穿刺器具の一部を様々な視点で図示している。
[0106] 他の実施形態において、中隔穿刺器具は、隔壁を横切るLA内への治療器具の送達(又は上述したいずれかの他の送達シナリオ)を援助するために使用可能であるように構成され得る。そのような器具は更に、治療器具が使用される臨床処置のバランスのために、LA(又は他の解剖学的構造)内で治療器具を操縦するのを援助するべく使用可能であるように構成されてもよい。そのような中隔穿刺器具の一実施形態が、図6Aから図6Mに概略的に図示されている。中隔穿刺器具3500は、後述する相違点を除き、中隔穿刺器具2900と基本的に同じであるので、以下の説明は省略する。しかしながら、省かれた詳細は、図4A及び図4Bを参照して中隔穿刺器具2900の説明から推定され得ることを理解されたい。
[0107] 本明細書中に説明される中隔穿刺器具に関して説明されるのと類似して又は同じく、中隔穿刺器具3500は、心臓の右側(例えば右房)から心臓の左側(例えば左房)にアクセスするため及びガイドワイヤを心臓の左側に送達するために用いられ得る。中隔穿刺器具3500は、本明細書で説明される中隔穿刺器具のいずれか(例えば中隔穿刺器具100,2900)と同じく又は類似して構築され得ると共に同じく又は類似して機能し得る。
[0108] 図6Aに図示するように、中隔穿刺器具3500は、メインシャフト3520に連結された本体3510と、サイドカテーテルガイド3530と、サイドカテーテル3560(そこから延伸する任意選択的なエンドエフェクタ3562を備える)と、中隔ペネトレータ3570と、非外傷性先端3545と、を含む。図6Aに図示するように、メインシャフト3520はガイドカプラ3540を介してサイドカテーテルガイド3530に連結されており、サイドカテーテルガイド3530はサイドカテーテル3560に連結されており、サイドカテーテル3560は中隔ペネトレータ3570に連結されている。サイドカテーテルガイド3530は伝導路を定義するように構成されており、サイドカテーテル3560はその伝導路を通って又は横切って進む(例えば前進される及び/又は引き抜かれる)ことができる。別の言い方をすれば、及び本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテルガイド3530は、サイドカテーテル3560を所望の方向に、例えば左房に向かってガイドするように操作(例えば送達状態から展開状態に作動)され得る(作動又は展開状態のサイドカテーテルガイド3530が図6Dに示されている)。
[0109] 本明細書中で他の実施形態において更に詳細に説明されるように、ガイドカプラ3540は、図6Dに概略的に図示される通り、メインシャフト3520とサイドカテーテルガイド3530との間の相対的な並進運動を最小化又は防止するように、しかしメインシャフト3520とサイドカテーテルガイド3530との間の相対的な回転運動は可能にするように、サイドカテーテルガイド3530をメインシャフト3520に連結し得る。このようにすると、ガイドカプラ3540は、例えば患者の脈管系を通りRA内に至る挿入のための(例えばメインシャフト3520に平行又は実質的に平行な)送達構成から、サイドカテーテルガイド3530の遠位端がメインシャフト3520に対して角度方向及び/又は横方向に、例えば患者の左房(例えば心房中隔のFO)に向かって偏向される展開構成への、サイドカテーテルガイド3530の移行を容易にすることができる。
[0110] 更に図6Aに図示するように、中隔穿刺器具3500は、メインシャフト3520をガイドワイヤ(図6Aには図示しない)に連結して中隔穿刺器具3500の(例えば患者の脈管系を通じた)患者内及び患者の心臓への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ3522と、ガイドワイヤ(図6Aには図示しない)を中隔ペネトレータ3570に連結してそのガイドワイヤの心臓の左側(例えば左房)への送達を容易にするように構成されたガイドワイヤカプラ3572と、を含む。
[0111] 更に図6Aに図示するように、中隔穿刺器具3500は、メインシャフト3520に動作可能に連結されると共にメインシャフト3520を作動してメインシャフト3520を本体3510に対して前進させる又は引き抜くように構成されたシャフトアクチュエータ3524を任意選択的に含む。中隔穿刺器具3500は更に、本明細書で更に詳細に説明されるように、(1)サイドカテーテル3560に動作可能に連結されると共にサイドカテーテル3560を前進させる又は引き抜くべく作動させるように構成され、それによってサイドカテーテル3560を送達構成と展開構成との間で移行させる、サイドカテーテルアクチュエータ3564(サイドカテーテル3560は図6Dでは作動又は展開構成で示されている)と、(2)中隔ペネトレータ3570を前進させる又は引き抜くべく中隔ペネトレータ3570を作動させ、それによって中隔ペネトレータを送達構成と展開構成との間で移行させる、中隔ペネトレータアクチュエータ(又は「ペネトレータアクチュエータ」)3574(中隔ペネトレータ3570は図6Dでは作動又は展開構成で示されている)と、を含む。
[0112] 更に図6Aに図示するように、中隔穿刺器具3500は、サイドカテーテル3560に連結されると共にそこから遠位方向に延伸するエンドエフェクタ3562を任意選択的に含む。エンドエフェクタ3562は、例えば心臓の中隔のFOなど、標的穿刺ロケーションを貫通する以降の穿刺を容易にするように構成されている。エンドエフェクタ3562は、本明細書で更に詳細に説明される通り、例えば、FOに接触する又はFOをテンティングするように構成され得る。そのようなFOの接触又はテンティングは、例えば、FOを穿通するのに必要な力を低減又は最小化すること及び/又はFOへの力分配の向上を提供することができる。エンドエフェクタ3562は、エンドエフェクタ3562による意図せぬFOの穿刺及び/又はFOへの損傷を防止するように構成され得る。
[0113] メインシャフト3520、ガイドワイヤカプラ3522、サイドカテーテルガイド3530、ガイドカプラ140、サイドカテーテル3560、中隔ペネトレータ3570、及び、ガイドワイヤカプラ3572の各々は、本体3510に対して並進可能(例えば、遠位方向に前進可能及び/又は伸張可能、及び近位方向に引き抜き可能及び/又は後退可能)である。本明細書で更に詳細に説明されるように、サイドカテーテル3560はサイドカテーテルガイド3530に対して並進可能であり、中隔ペネトレータ3570はサイドカテーテル3560に対して並進可能である。
[0114] 中隔穿刺器具3500は、サイドカテーテル3560がサイドカテーテルガイド3530に解放可能に連結され、サイドカテーテル3560と、エンドエフェクタ3562と、中隔ペネトレータ3570とがサイドカテーテルガイド3530を通って近位方向に集合的に引き抜かれると共に中隔穿刺器具3500の残りの部分から除去されて図6Bに示される状態になるように構成されている。このアセンブリの除去は、中隔穿刺器具3500が図6Dに示される展開構成である間、例えば、中隔穿刺器具が図6Fに示されるように中隔を通してLA内へガイドワイヤを送達するために使用された後に行われてもよく、図6Gに示される状態になる。中隔穿刺器具3500はまた、サイドカテーテル3530の内管腔が、治療器具TDを収容するのに十分な大きさであるようにも構成されており、それによって、治療器具TDは、図6C(送達構成)及び6E(展開構成)に示されるように、管腔内に挿入され、管腔を通って遠位方向に送達され、図6Hに示されるように、心房中隔ASの窩F内の穿刺Pを通って左房LA内に送達されることができる。代替的又は追加的には、中隔穿刺器具3500は、図6J(送達構成)及び6K(展開構成、心房中隔ASの窩F内の穿刺Pを通って左房LA内まで遠位方向に送達される)に示されるように、シースSが、シースS内に配設された拡張器Dと共に、内腔内に導入され、内腔を通って遠位方向に送達されるように構成され得る。拡張器Dは、穿刺Pを通して挿入されたガイドワイヤGW2上を送達され得る(図6K)。拡張器S及びガイドワイヤGW2は、(拡張器Dによって拡張された)穿刺Pを通って延伸するシースSのみを残して、近位方向に引き抜かれてサイドカテーテルガイド3530から除去され得る(図6L)。その後、治療器具TDが、シースSを通って左房LA内に送達され得る(図6M)。
[0115] 中隔穿刺器具の一実施形態が図7Aに図示されている。中隔穿刺器具3600は、後述する相違点を除き、中隔穿刺器具3400と基本的に同じである。したがって以下の説明は、省略し、器具のただ一つの図を参照して行う。しかしながら、省かれた詳細は、図5Aから図5Eを参照して中隔穿刺器具3400の説明から推定され得ることを理解されたい。以下でより詳細に説明されるように、中隔穿刺器具3600は、図6Aから図6Mに概略的に示される中隔穿刺器具3500の一実施例でもある。
[0116] 中隔穿刺器具3600は、メインシャフト3620と、ガイドカプラを介してメインシャフト3620に連結されたサイドカテーテルガイド3630と、を含む。サイドカテーテルガイド3630の、ガイドカプラ3620よりも近位側に配設された部分は、メインシャフト3620によって定義される内腔内に摺動可能に配設され、サイドカテーテルガイド3630の、ガイドカプラよりも遠位側に配設された部分は、メインシャフト3620の内腔内に配設されると共にこの内腔に対して偏向可能である。サイドカテーテルガイド3630内に摺動可能に配設されるのがサイドカテーテル3660であり、サイドカテーテル3660内に摺動可能に配設されるのが中隔ペネトレータ3670である。
[0117] 中隔穿刺器具3400とは異なり、中隔穿刺器具は、サイドカテーテル3660の遠位端に配設されたエンドエフェクタ3662を含む。また、中隔穿刺器具は、サイドカテーテル3660がサイドカテーテルガイド3630に解放可能に連結され、サイドカテーテル3660と、エンドエフェクタ3662と、中隔ペネトレータ3670と、がサイドカテーテルガイド3630を通って近位方向に集合的に引き抜かれると共に中隔穿刺器具3600の残りの部分から除去されることができるように構成されている。このアセンブリの除去は、中隔穿刺器具3600が図6に示される展開構成である間、例えば、中隔穿刺器具が中隔を通してLA内へガイドワイヤを送達するために使用された後に行われ得る。中隔穿刺器具3600はまた、サイドカテーテル3630の内管腔が、その中を通って送達されることが所望される治療器具を収容するのに十分な大きさであるようにも構成されている。
[0118] LAへの治療器具の送達を援助するため及びLA内での治療器具の操縦を援助するために中隔穿刺器具3600が使用され得る一連の動作が、図7Aから図7Gに図示されると共に、図8のフローチャートにプロセス200’として示されている。図7Bに示されるように、中隔を穿刺してガイドワイヤGW2をLA内へ送達するために、中隔穿刺器具3600が使用されている。この時点に至るまでの一連の動作は、ここでは説明しないが、上記で詳細に説明したものであり得る。よって、図8のフローチャートのプロセスは列挙されている200’であるが、図3のステップ200と同じステップ220’で始まり、図3のステップ222を省略している。図7C及び図9のステップ224’に示されるように、中隔ペネトレータ3670は、例えば安全のために、ガイドワイヤGW2をLA内に残して、サイドカテーテル3660内に後退され得る。図7D及び図8のステップ226’に示されるように、サイドカテーテル3660と、エンドエフェクタ3662と、中隔ペネトレータ3670とは、サイドカテーテルガイド3630を通って近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去される。図7E及び図8のステップ228’に示されるように、その後、治療器具TDが中隔ペネトレータ器具3600内に挿入され、その遠位端がLA内に配置されるまで、ガイドワイヤGW2上を、サイドカテーテルガイド3630の内腔を通って遠位方向に送達されて、中隔を横断することを補助し得る。図7F及び図8のステップ230’に示されるように、次に、ガイドワイヤGW2が、治療器具TDのガイドワイヤ内腔を通って近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去され得る。図7G及び図8のステップ232’に示されるように、次に、治療器具TD(例えばその遠位端又はより近位側の部分)は、それ自体の操縦能力を用いてLA内で操縦され得る。加えて、治療器具TDは、その能力を使用して中隔穿刺器具3600を操縦することによって、例えば、メインシャフト3620の回転及び並進により、並びに(メインシャフト3620の軸に対して横向きの回転自由度を提供する)サイドカテーテルガイド3630の偏向を通じ、付加的な自由度を通じて操縦することができる。治療器具TDが、展開された目的の臨床処置のバランスのために使用された後、治療器具TDは、図8のステップ234’に示されるように、サイドカテーテルガイド3630の内腔を通って近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去され得る。任意選択的には、図8のステップ236’に示されるように、例えば、第1の治療器具TDを引き抜く前にその第1の治療器具TDを通して第2のガイドワイヤを送達し、その第2のガイドワイヤ上で第2の治療器具を送達することによって、第2の治療器具が中隔穿刺器具を通って送達されてもよい。臨床処置が完了すると、上記で詳細に説明されると共に図8のステップ238’で特定されるように、中隔穿刺器具は患者から除去され得る。
[0119] LAへの治療器具の送達を援助するため及びLA内での治療器具の操縦を援助するために中隔穿刺器具3600が使用され得る同様の一連の動作が、図9Aから図9Gに図示されると共に、図10のフローチャートにプロセス200’’として示されている。この一連の動作は、LAへの経中隔シースの送達を援助するために中隔穿刺器具3600が使用され得るという点、及び治療器具TDがその後経中隔シースを通って送達され得るという点が、図7Aから図7Gに図示されるものと異なる。図9A及び図9B並びにステップ224’’及び226’’に示される最初の2つのステップは、図7C及び図7Dに示されるものと同じである。すなわち、中隔ペネトレータ3670は、例えば安全のために、サイドカテーテル3660内に後退され得(図9A、ステップ224’’)、サイドカテーテル3660と、エンドエフェクタ3662と、中隔ペネトレータ3670と、はサイドカテーテルガイド3630を通って近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去される(図9B、ステップ226’’)。図9C及び図9D、並びに図10のステップ228’’に示されるように、その後、経中隔シースTS及び拡張器D(例えばマリンズ型(Mullins type)のシース/拡張器セット)が中隔穿刺器具3600内に挿入され、それらの遠位端がLA内に配置されるまで、ガイドワイヤGW2上を、サイドカテーテルガイド3630の内腔を通って遠位方向に送達されて、中隔を横断することを補助し得る。図9E及び図10のステップ230’’に示されるように、次に、拡張器D及びガイドワイヤGW2が、経中隔シースTSの内腔を通って近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去され得る。図9F及び図10のステップ232’’に示されるように、その後、治療器具TDが経中隔シースTS及び中隔穿刺器具3600内に挿入され、その遠位端がLA内に配置されるまで、経中隔シースTSの内腔を通って遠位方向に送達され得る。図9G及び図10のステップ234’’に示されるように、次に、治療器具TD(例えばその遠位端又はより近位側の部分)は、図7Gを参照して上述したのと同様に、それ自体の操縦能力を用いてLA内で操縦され得る。続いて、図10のステップ236’’に示されるように、治療器具TD及び経中隔シースTSは、サイドカテーテルガイド3630から近位方向に引き抜かれ、中隔穿刺器具3600から除去され得る。最後に、ステップ238’’において、ガイドアクチュエータ3630が停止され得、中隔穿刺器具3600がガイドワイヤGW1上を引き抜かれて、患者から除去され得る。
[0120] 本開示の詳細な実施形態が、特許請求の範囲に記載の構造及び方法を説明及び図示する目的で、本明細書中に開示されてきた。これらは様々な形態で具現化され得ると共に、いかようにも網羅的であることを意図されておらず、又は開示される実施形態に限定されない。多くの修正及びバリエーションが、開示される実施形態の範囲から逸脱することなく、明らかであろう。本明細書で用いられる用語は、1つ以上の実施形態の原理、実地応用、又は現行の技術に対する技術的改良を最も良く説明するように、あるいは本明細書に開示される実施形態の理解を可能にするように選択された。既に述べたように、周知の特徴及び技術の詳細は、本開示の実施形態を不必要に不明瞭にすることを回避するために、省略され得る。
[0121] 本明細書で「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」等というときには、それは記載された実施形態が1つ以上の特定の特徴、構造、又は特性を含み得ることを示すが、そのような特定の特徴、構造、又は特性は、本明細書に開示される個々それぞれの開示される実施形態に共通していても又はしていなくてもよいことが理解されなければならない。また、そのような句は、必ずしもいずれか1つの特定の実施形態それ自体を参照しない。よって、ある実施形態との関連で1つ以上の特定の特徴、構造、又は特性が記載されるときには、そのような1つ以上の特徴、構造、又は特性を他の実施形態との関連で実行することは、適用可能な場合、明示的に記載されているか否かに関わらず、当業者の知識の範囲内にあると考えられる。
[0122] 本明細書に記載されるパラメータ、寸法、材料、及び構成は例であることを意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、発明の教示が用いられる具体的な1つ又は複数の用途に応じて決まるであろう。したがって、前述の実施形態は例としてのみ提示されるものであること、並びに、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で、具体的に記載され特許請求されているのとは異なって実施され得ることが理解されるべきである。本開示の実施形態は、本明細書に記載される個々それぞれの特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法に向けられたものである。また、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しなければ、本開示の範囲内に含まれる。
[0123] 本明細書で「及び/又は」という句は、それによって結合される要素、すなわち場合によっては連言的に存在し場合によっては選言的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味するものとして理解されるべきである。「及び/又は」を用いて列挙される複数の要素も同様に、すなわちそれによって結合される要素のうちの「1つ以上」と解釈されるべきである。「及び/又は」の句によって具体的に特定される要素以外に、それらの具体的に特定される要素と関連するか又は関連しないかを問わず、他の要素が任意選択的に存在してもよい。したがって、非制限的な一例として、「備える(comprising)」又は「含む(including)」などのオープンエンドの(open-ended)文言と関連して用いられる場合、「A及び/又はB」というとき、それは、ある実施形態ではAのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)を、別のある実施形態ではBのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)を、更に別のある実施形態ではA及びBの両方(任意選択的に他の要素を含む)を参照し得る、といった具合である。
[0124] 本明細書で用いられる場合、「又は」という用語は、上記で定義したように「及び/又は」と同じ意味を有するものとして理解されるべきである。例えば、列挙されている項目を分ける場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的なものとして、すなわち、いくつかの又は列挙された要素のうち少なくとも1つを包含するが、1つより多くも、及び任意選択的には追加的な列挙されていない項目も含むものとして、解釈されるべきである。「~のうち1つのみ」もしくは「~のうちただ1つのみ」、又は特許請求の範囲において用いられるときには「~からなる(consisting of)」など、そうではないと明示されている用語のみが、いくつかの又は列挙された要素のうちただ1つの要素を含むことを指す。概して、本明細書で用いられる「又は」という用語は、前に「いずれか」、「~のうち1つ」、「~のうち1つのみ」、又は「~のうちただ1つ」のような排他性の用語があるときには、排他的な代替案(すなわち「一方又は他方であるが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるべきである。「本質的に~からなる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲において用いられるときには、特許法の分野において用いられる通常の意味を有するものとする。
[0125] 本明細書で用いられる場合、「約」及び/又は「およそ」という用語は、値及び/又は範囲と併せて用いられるとき、概して、記載された値/範囲の付近の値及び/範囲を指す。場合によっては、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値の±10%以内を意味し得る。例えば、場合によっては、「およそ器具の直径」は、器具の直径の±10%以内を意味し得る。「約」及び「およそ」という用語は同じ意味で用いられ得る。同様に、物理的及び/又は幾何学的な1つ又は複数の特徴、構造、特性、関係等と併せて用いられるときの「実質的に」という用語は、そのように定義される1つ又は複数の特徴、構造、特性、関係等が名目上その1つ又は複数の特徴、構造、特性、関係等である旨を伝えることを意図されている。一例として、第2の量に「実質的に等しい」ものとして記載される第1の量は、等しいことが望ましいであろうがいくらかの相違が発生し得る旨を伝達することが意図されている。そのような相違は、製造上の公差、限定、近似、及び/又は他の実用上の考慮から生じ得る。したがって「実質的に」という用語である。
[0126] 上記では様々な実施形態が記載されてきたが、これらは限定としてではなく、例としてのみ提示されていることが理解されるべきである。上述の図式及び/又は実施形態が、特定の配向又は位置で配置された特定の構成要素を示す場合、その構成要素の配置は修正されてもよい。実施形態を個々に詳しく示すと共に記載してきたが、形態及び詳細の様々な変更がなされ得ることは理解されよう。様々な実施形態が、特定の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するものとして記載されてきたが、本明細書に記載された実施形態のいずれかの任意の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有する他の実施形態が可能である。
[0127] 様々な構成要素の具体的な構成も変更され得る。例えば、様々な構成要素のサイズ及び具体的な形状は、図示される実施形態とは異なっていてもよいが、本明細書に記載された機能を依存として提供する。より具体的には、様々な構成要素のサイズ及び形状は、所望の又は意図される使用のために具体的に選択され得る。よって、実施形態及び/又はその構成要素のサイズ、形状、及び/又は配置は、文脈が別途明示しない限り、所与の使用に適合され得る。
[0128] 上述の方法及び/又は事象が特定の順序で発生する特定の事象及び/又は手順を示す場合、その特定の事象及び/又は手順の順序付けは修正されてもよい。また、特定の事象及び/又は手順は、可能な場合には並列処理において同時的に実施されてもよいし、上述したように連続して実施されてもよい。

Claims (25)

  1. シャフトと、
    前記シャフトに対してガイドカプラを介して連結されると共に角度方向に偏向可能なガイドであって、送達構成と展開構成との間で移行されるように構成されており、前記送達構成から前記展開構成に移行されると前記ガイドの遠位端が前記シャフトの中心線から離れるように向く、内腔を定義する、ガイドと、
    前記ガイドの前記内腔内に除去可能且つ摺動可能に配設可能であり、前記ガイドの前記遠位端に対して遠位方向に延伸するように構成された細長部材であって、内腔を定義する、細長部材と、
    前記細長部材の前記内腔内に摺動可能に配設可能であり、前記細長部材の遠位端に対して遠位方向に延伸するように構成された穿刺部材であって、患者の組織を穿刺するように構成された、穿刺部材と、
    を備える装置であって、
    前記ガイドは更に、前記細長部材及び前記穿刺部材を前記ガイドの前記内腔から除去させるように、前記ガイドの前記内腔内に治療器具を収容するように、並びに、前記治療器具が前記ガイドの前記内腔内に配設されている間、前記シャフトに対して角度方向に偏向されるように、構成されている、装置。
  2. 前記細長部材を中心として配設され、前記細長部材の断面積よりも大きい断面積を有し、前記ガイドの前記内腔内に除去可能且つ摺動可能に配設可能なエンドエフェクタを更に備え、
    前記ガイドは更に、前記エンドエフェクタを前記細長部材及び前記穿刺部材と共に前記ガイドの前記内腔から除去させるように構成されている、請求項1の装置。
  3. 前記ガイドは、(1)前記ガイドの前記ガイドカプラよりも近位側に配設された部分と、(2)前記シャフトと、の間の相対移動に応答して前記送達構成と前記展開構成との間で移行されるように構成されている、請求項2の装置。
  4. 前記穿刺部材は、ガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成された内腔を定義する、請求項1から3の装置。
  5. 前記ガイドカプラは、前記シャフトに対する前記ガイドの回転運動を可能にすると共に、前記ガイドカプラと前記ガイドとの間の相対的な直線運動を制限する、請求項1から4の装置。
  6. 前記ガイドカプラは、ヒンジである、請求項1から5の装置。
  7. 前記ガイドカプラは、前記シャフトの遠位端から近位方向に離間している、請求項1から6の装置。
  8. 前記ガイドは更に、前記ガイドの前記内腔内にシースを及び前記シース内に前記治療器具を収容するように、並びに、前記シース及び前記治療器具が前記ガイドの前記内腔内に配設されている間前記シャフトに対して角度方向に偏向されるように、構成されている、請求項1から7の装置。
  9. 前記ガイドの前記遠位端は、前記送達構成から前記展開構成に移行されると、前記ガイドの前記遠位端によって定義される中心軸が前記シャフトの中心軸に対して略垂直になるように、角度方向に偏向されるように構成されている、請求項1から8の装置。
  10. シャフトと、前記シャフトに対してガイドカプラを介して連結されると共に角度方向に偏向可能なガイドであって、送達構成と展開構成との間で移行されるように構成されており、前記送達構成から前記展開構成に移行されると前記ガイドの遠位端が前記シャフトの中心線から離れるように向く、内腔を定義する、ガイドと、を有するカテーテルと、
    前記ガイドの前記内腔内に配設された治療器具であって、前記治療器具の遠位端が前記ガイドの前記遠位端から延伸しており、前記治療器具の前記位置が、前記ガイドの角度偏向、前記シャフトの並進、及び前記シャフトの回転のうちの1つ以上によって制御可能である、治療器具と、
    を備える、システム。
  11. 前記シャフト及び前記ガイドに動作可能に連結されたハンドルであって、前記シャフト及び前記ガイドは前記ハンドルから遠位方向に延伸しており、前記ガイドはガイドカプラを介して前記シャフトに連結されている、ハンドルを更に備え、
    前記ハンドルの遠位端と前記ガイドカプラとの間に配設される前記ガイドの長さが、前記ガイドが前記送達構成から前記展開構成に移行されることに応答して増大する、請求項10のシステム。
  12. 前記ガイドカプラは、前記シャフトに対する前記ガイドの回転運動は可能にするが、前記ガイドと前記ガイドカプラとの間の相対的な直線運動は制限する、請求項11のシステム。
  13. 前記ガイドは、ガイドカプラを介して前記シャフトに連結されており、
    前記ガイドカプラは、ヒンジである、請求項10から12のシステム。
  14. 前記ガイドカプラは、前記シャフトの遠位端から近位方向に離間している、請求項13のシステム。
  15. 前記ガイドの前記内腔内に配設されたシースを更に備え、
    前記シースの遠位端は、前記ガイドの前記遠位端から延伸しており、
    前記治療器具は、前記シースの内腔内に配設されており、
    前記治療器具の前記遠位端は、前記シースの前記遠位端から延伸している、請求項10から14のシステム。
  16. 前記ガイドの前記遠位端は、前記送達構成から前記展開構成に移行されると、前記ガイドの前記遠位端によって定義される中心軸が前記シャフトの中心軸に対して略垂直になるように、偏向されるように構成されている、請求項10から15のシステム。
  17. ガイドカプラを介して取り付けられたガイドを有するシャフトを、患者の心臓内に、前記ガイドの遠位端が前記心臓の前記右房に配設されるように挿入することと、
    前記ガイドの前記遠位端が前記右房に配設された状態で、前記ガイドの前記遠位端が前記心臓の中隔の方を指すように前記ガイドの前記遠位端を前記ガイドカプラを中心として偏向させることと、
    前記ガイド内に配設された細長部材を前記ガイドから遠位方向に前記中隔に向かって延伸させることと、
    前記細長部材内に摺動可能に配設された中隔ペネトレータを、前記中隔ペネトレータが標的穿刺部位において前記中隔に穴をあけて穿刺を形成し、前記心臓の左房に進入するように、前記細長部材から遠位方向に延伸させることと、
    前記細長部材及び中隔ペネトレータを、前記ガイドを通して近位方向に引き抜き、前記ガイドから除去することと、
    治療器具を前記ガイド内に挿入することと、
    前記治療器具の遠位端を前記左房内に配設するために、前記ガイドを通して前記治療器具を遠位方向に送達することと、
    を含む、方法。
  18. 前記シャフトを前記並進させること、前記シャフトを回転させること、又は、前記ガイドを偏向させること、のうち少なくとも1つによって前記左房内で前記治療器具を操縦することを更に含む、請求項17の方法。
  19. 前記治療器具は、操縦能力を有し、
    前記治療器具を前記操縦することは、前記治療器具の前記操縦能力を使用することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記ガイドを通して前記治療器具を近位方向に引き抜き、前記治療器具を前記ガイドから除去することと、
    前記患者の前記心臓から前記シャフトを引き抜くことと、
    を更に含む、請求項17から19の方法。
  21. 前記中隔ペネトレータが前記左房に配設された状態で、前記中隔ペネトレータによって定義される内腔内からのガイドワイヤを前記中隔ペネトレータから前記左房内まで遠位方向に延伸させることを更に含み、
    前記治療器具を前記送達することは、前記ガイドワイヤ上で前記治療器具を送達することを含む、請求項17から20の方法。
  22. 前記治療器具を前記ガイド内に前記挿入することの前に、
    前記ガイド内に、シースと、前記シース内に配設された拡張器と、を挿入することと、
    前記拡張器及び前記シースを前記ガイドを通して遠位方向に送達して前記拡張器の遠位端を前記左房内に配設し、それによって前記穿刺を前記拡張器で拡張し、前記シースの遠位端を前記左房内に配設することと、
    前記ガイドを通して前記拡張器を近位方向に引き抜き、前記拡張器を前記ガイドから除去することと、を更に含み、
    前記治療器具を前記ガイド内に前記挿入することは、前記治療器具を前記シース内に挿入することを含み、
    前記ガイドを通して前記治療器具を遠位方向に送達することは、前記ガイドを通して前記治療器具を遠位方向に送達することを含む、請求項17から20の方法。
  23. 前記中隔ペネトレータが前記左房内に配設された状態で、前記中隔ペネトレータによって定義される内腔内からのガイドワイヤを前記中隔ペネトレータから前記左房内まで遠位方向に延伸させることであって、前記拡張器及びシースを前記送達することは、前記ガイドワイヤ上で前記拡張器を送達することを含むことと、
    前記治療器具を前記ガイド内に前記挿入することの前に、前記ガイドを通して前記ガイドワイヤを近位方向に引き抜き、前記ガイドワイヤを前記ガイドから除去することと、
    を更に含む、請求項22の方法。
  24. 前記中隔ペネトレータを前記延伸させることの後に、前記中隔ペネトレータの遠位端部分が心臓の前記左房内に配設されていることを検証することを更に含む、請求項17から23の方法。
  25. 前記検証することは、(1)前記左房を表す圧力を前記患者の外部から前記中隔ペネトレータによって定義される前記内腔を介して測定すること、又は、(2)前記中隔ペネトレータによって定義される前記内腔を介して前記左房に流体を送達すること、のうち少なくとも1つを含む、請求項17の方法。
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