JP2001504628A - 過熱に対して電気装置を保護するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 過熱に対して電気装置を保護するために、保護すべき電気装置のケースの内部に取付けられた温度ヒューズ（８）が設けられる。この温度ヒューズ（８）は低い温度で溶解する材料から構成され、電気装置の危険素子（３）の直ぐ近くに設けられ、好ましくはＵ字状又はＶ字状に形成され、その頂点（８３）が危険素子（３）、例えば正特性サーミスタの直ぐ近くに位置するように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】 過熱に対して電気装置を保護するための装置 本発明は過熱に対して電気装置を保護するための装置に関する。 例えば、冷蔵庫の熱交換器においては、駆動軸に冷却用圧縮機を取付けられて いるモータにいわゆるモータ始動用正特性サーミスタ（ＰＴＣ抵抗）が直列接続 されている。モータの起動又は始動時にその都度、ＰＴＣ抵抗を通って流れる電 流が正特性サーミスタを非常に強く加熱し、これによって正特性サーミスタの抵 抗値が冷たい状態での数オームから非常に短時間内に、しばしば数秒以内に非常 に高い抵抗値へ増大する。 例えばモータ始動用正特性サーミスタの周囲には油滓又は全体的に油を含む雰 囲気等が存在することがあるので、この種の滓が好ましくない条件の下に発火す るという一種の危険が存在する。最も好ましくない場合、これによって、例えば モータ始動用正特性サーミスタを付設されている冷蔵庫の熱交換機の領域でいぶ り火が発生することがある。 そこで、本発明の課題は、局部的ないぶり火が発生する危険さえもはや存在し ないように過熱から電気装置を保護することにある。 この課題は本発明によれば請求項１に記載された特徴事項によって解決される 。有利な実施態様は他の請求項に記載されている。 本発明によれば、過熱に対して電気装置を保護するために、保護すべき電気装 置のケースの内部に温度ヒューズが設けられる。 本発明の優れた実施態様によれば、温度ヒューズは電気装置の危険素子の直ぐ 近くに設けられる。温度ヒューズが低い温度で溶解する材料から構成されている と好ましい。 本発明による解決策における特別な利点は、本発明に基づいて危険素子の直ぐ 近くに配置されるべき温度ヒューズを取付けるために、既設の電気装置を僅かに 変更すればよい点にある。それゆえ、このようにして既設の電気装置は本発明に 基づいて温度ヒューズを追加装備することができる。 例えば正特性サーミスタを備えたモータ始動装置において本発明に基づいて温 度ヒューズが危険素子の直ぐ近くに、この場合正特性サーミスタの直ぐ近くに配 置されると、過熱の危険が生じた際温度ヒューズの即座の応答が保証され、それ によって本発明に基づいて保護装置を装備した又は追加装備した電気装置は絶対 に確実に過熱から保護される。 本発明に基づいて好ましい部位に配置された温度ヒューズが溶解すると、保護 すべき電気装置への電流供給は直ちに中断され、それゆえ場合によってはいぶり 火が生ずる危険は初めから確実に排除される。 本発明の優れた実施態様によれば、温度ヒューズはＵ字状又はＶ字状に形成さ れる。それゆえ、電気装置の、例えば正特性サーミスタを備えたモータ始動装置 のケースの内部に温度ヒューズを本発明に基づいて配置して取付ける場合、Ｕ字 状又はＶ字状に形成されたヒューズの頂点は危険素子すなわち正特性サーミスタ の直ぐ近くに位置させられる。 本発明に基づいて有利なやり方で特別に形成された温度ヒューズを使用し、監 視すべき素子、例えば正特性サーミスタの直ぐ近くに配置すると、温度ヒューズ と過熱から保護すべき危険素子との間隔が僅かであるために、温度ヒューズの溶 解が特に迅速に行われる。 発生しようとしているいぶり火が広がるのを初めから阻止するために、追加的 にしかも安全のために、電気装置を取囲むケースの少なくとも一部分が自消性プ ラスチックから構成されるか又はケース自身が自消性プラスチックで被覆される 。 しかしながら、温度ヒューズが（同様に可能な場合には短時間後に）溶解しそ れにより電流供給が中断した後、熱源は、この例ではモータ始動装置の正特性サ ーミスタはもはや加熱され得ないので、発生しようとしているいぶり火は、電気 装置を取囲むケースの少なくとも一部分もしくはケース全体が自消性プラスチッ クで被覆されているために、直ちに消えてしまう。それによって、いぶり火の広 がりも絶対に確実に阻止される。 次に、本発明を添付の図面を参照しながら優れた実施例に基づいて詳細に説明 する。 図１は正特性サーミスタを備えたモータ始動装置の概略平面図、 図２は図１に示されたモータ始動装置の、本発明に基づいて温度ヒューズの優 れた実施例が取付けられている領域の一部分の概略拡大図、 図３は図１に示されたモータ始動装置の、本発明に基づいて温度ヒューズの別 の優れた実施例が取付けられている領域の一部分の概略拡大図、 図４は図３に示された温度ヒューズの実施例の同様に拡大された平面図を示す 。 図１に示されたモータ始動装置の概略平面図において、正特性サーミスタ３は ケース１内にホルダ２ａ、２ｂによって保持されている。正特性サーミスタ３の 両側ではばね接触片５ａ、５ｂがこの正特性サーミスタに当接し、これを介して 電流が供給される。 ばね接触片５ａ、５ｂは接続部４ａないし４ｂに導電接続され、この接続部４ ａないし４ｂは延長部４ａ−ないし４ｂ−を介して概略的に示された電流供給用 差込み接触片７ａないし７ｂに接続されている。図１において、接続部４ｂの延 長部４ｂ’は符号６を付された部位で分離され、従って中断されている。 図２に詳細に拡大して示されているように、分離部位６は温度ヒューズ８によ って橋絡されている。この温度ヒューズの約９０°折曲げられた両端部８１、８ ２は分離部位６によって互いに分離された延長部４ｂ’の領域に例えば図２に破 線で示されているリベット９によって固定されている。 図２に示された温度ヒューズ８の優れた実施例は大文字のＵ字の形状を持ち、 図において下側へ向かっているその頂点８３は正特性サーミスタ３のともかく出 来るだけ近くに達している。 温度ヒューズ８は低い温度で溶解する材料から作成されており、その融点は正 特性サーミスタ３にとって危険な温度以下になるように選定されている。これに よって、正特性サーミスタ３ないしはこの正特性サーミスタ３が取付けられてい るモータ始動装置は最大許容温度を超えないことが保証される。 図３には図２に相当する平面図が示されているが、この平面図は図１の平面図 を９０°回転させた方向から見た図である。図４にはそれに対して図３のＩＶ− ＩＶ線に沿って接続部４ｂ及びその延長部の方向に見た６アーム形ばね接触片５ ｂの平面図が示されている。 図３の平面図に示されているように本発明によれば、温度ヒューズ８’の変形 例はＶ字状に形成され、このＶ字状温度ヒューズ８’の頂点ないし転換点８３’ は正特性サーミスタ３の直ぐ近くに配置されている。 本発明による装置の図４に示された実施例の場合、延長部４ｂ’は分離部位６ ’の差込み接触片７ｂに隣接する端部に丸い線状の又はＶ字状の凹み４１ｂ’を 有している。分離部位６’の対向側の縁部領域が凹み４１ｂ’と相補形に形成さ れていると好ましい。 図３及び４を一見すると分かるように、温度ヒューズ８’の変形例はその左側 折曲げ突起８１’が延長部４ｂ’に固定され、その他端部８２’がばね接触片５ ｂと接続部４ｂとの間に図３に破線で示されまた図４に点で示されたリベット１ ０によって固定されている。 図４に示されているように、Ｖ字状温度ヒューズ８’の頂点又は転換点８３’ はしかしながら６アーム形ばね接触片５ｂの２つのアーム５ｂ₁と５ｂ₂との間に 配置することもできる。このようにして、例えば過熱がら保護すべき正特性サー ミスタ３と温度ヒューズ８’との間隔は特に小さく保つことができる。 温度ヒューズ８’つまりその頂点８３’と正特性サーミスタ３との間隔をこの ように小さく保つことによって、正特性サーミスタ３自身にとって又はこの正特 性サーミスタ３がケース１内に取付けられている装置にとって危険となる温度に 到達するや否や直ちに応答すること、すなわちヒューズの溶解が保証される。 図３及び４に示されている実施例において、温度ヒューズ８’つまり折曲げ突 起８２’がリベット１０によって接続部４ｂとばね接触片５ｂとの間に保持され て固定されていると特に有利である。それゆえ、図２に示されている温度ヒュー ズ８の固定方法と異なり、図４の温度ヒューズ８’の実施例ではリベット１０の ための１つの追加的なリベット部しか必要とされない。 このことは、例えば正特性サーミスタを備えたモータ始動装置が初めから本発 明に基づいて設けられたヒューズ８’を有する場合に特に有利である。 図３及び４に示されているＶ字状温度ヒューズ８’の取付け及び固定はこれを 迫加装備する場合にも可能であるが、温度ヒューズを追加装備する場合一般には 図２に示された温度ヒューズ８を実施し取付けるのが好ましい。但し、この場合 リベット９を取付けるために２つの孔が設けられなければならない。 それに対して、図３及び４に示されているＶ字状温度ヒューズ８’を迫加装備 する場合、６アーム形ばね接触片５ｂを接続部４ｂに固定するリベットの孔を利 用することができる。温度ヒューズ８’の突起８２’を接続部４ｂとばね接触片 ５ｂとの間に導入した後、新しいリベット１０によって、接続部４ｂと温度ヒュ ーズ８’の突起８２’とばね接触片５ｂとが互いに強固に結合される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．過熱に対して保護すべき電気装置のケース（１）の内部に設けられた温度ヒ ューズ（８、８’）によって過熱に対して電気装置を保護するための装置。 ２．温度ヒューズ（８、８’）が電気装置の危険素子（３）の直ぐ近くに設けれ ている請求項１に記載の装置。 ３．温度ヒューズ（８、８’）が低い温度で溶解する材料から構成されている請 求項１又は２に記載の装置。 ４．温度ヒューズ（８、８’）がＵ字状又はＶ字状に形成され、その頂点（８３ 、８３’）が危険素子（３）の直ぐ近くに位置するように配置されている請求項 １乃至３の１つに記載の装置。 ５．危険素子が正特性サーミスタ（３）である請求項１乃至４の１つに記載の装 置。 ６．過熱に対して保護すべき電気装置が正特性サーミスタを備えたモータ始動装 置であることを特徴とする請求項１乃至５の１つに記載の装置。 ７．特に正特性サーミスタを備えたモータ始動装置において使用され、差込み接 触片（７ｂ）に導電接続された延長部（４ｂ’）がこの差込み接触片（７ｂ）の 近くに分離部位（６）を有し、Ｕ字状温度ヒューズ（８）の折曲げ端部（８１、 ８２）が分離部位（６）の互いに対向する縁部に固定され、その頂点（８３）が 正特性サーミスタ（３）の非常に近くに達している請求項１乃至６の１つに記載 の装置。 ８．特に正特性サーミスタを備えたモータ始動装置において使用され、差込み接 触片（７ｂ）に導電接続された延長部（４ｂ’）がこの差込み接触片（７ｂ）の 近くに分離部位（６’）を有し、延長部（４ｂ’）の差込み接触片（７ｂ）に隣 接する端部にＶ字状温度ヒューズ（８’）の折曲げ突起（８１’）が固定され、 その他方の突起（８２’）が接続部（４ｂ）と正特性サーミスタ（３）に接する ばね接触片（５ｂ）との間に固定され、温度ヒューズ（８’）の頂点又は転換点 （８３’）が正特性サーミスタ（３）の非常に近くに達している請求項１乃至６ の１つに記載の装置。 ９．電気装置を取囲むケース（１）の少なくとも一部分が自消性プラスチックか ら構成され、及び／又はケース（１）が自消性プラスチックで被覆されている請 求項１乃至８の１つに記載の装置。