JP2001504460A - 1―ガラクトース誘導体 - Google Patents

1―ガラクトース誘導体

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JP2001504460A JP52199098A JP52199098A JP2001504460A JP 2001504460 A JP2001504460 A JP 2001504460A JP 52199098 A JP52199098 A JP 52199098A JP 52199098 A JP52199098 A JP 52199098A JP 2001504460 A JP2001504460 A JP 2001504460A
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Abstract

(57)【要約】 インビトロまたはインビボのいずれかにて、毒素(例えば、熱不安定性エンテロトキシンまたはコレラ毒素)のそれらの受容体への結合を阻害する新規の1-ガラクトース誘導体が開示されいる。加えて、腸毒素原生生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸毒素原性株のそれらの細胞表面受容体への結合を阻害する化合物が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 1-ガラクトース誘導体 発明の背景発明の分野 本発明は、インビトロまたはインビボのいずれかにて、毒素(例えば、熱不安 定性エンテロトキシン(LT)またはコレラ毒素(CT))のそれらの受容体への結合を 阻害する新規の1-ガラクトース誘導体に関する。加えて、本発明の化合物は、腸 毒性生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio choleraeお よびEscherichia coli腸毒素原性株のそれらの細胞表面受容体への結合を阻害す る。参考文献 以下の出版物、特許および特許出願は、本願において、上付き番号として引用 されている: 上記出版物、特許および特許出願の内容は、個々の各出版物、特許または特許 出願の内容を本明細書中で参考として援用するために具体的かつ個別的に示すよ うな同じ程度まで、本明細書中で参考として援用される。発明の背景 生物体(例えば、細菌、ウイルス、原生動物、真菌および他の生物体)から産生 する毒素は、動物およびヒトの非常に多くの疾患(多くの下痢性疾患を含めて)を 引き起こすことが知られている。例えば、熱不安定性エンテロトキシン(「LT」) は、ある種のEscherichia coli腸毒素原性株により分泌されるが、細菌誘発性の 旅行者下痢の原因物質の1つとして、確認されている1。加えて、コレラ毒素 (「CT」)は、Vibrio choleraeにより産生するが、激しい下痢性疾患であるコレ ラの原因物質として、確認されている1。 熱不安定性エンテロトキシンおよびコレラ毒素は、付随した病態の病理学的進 展における初期段階として、宿主細胞に対して、オリゴ糖受容体を結合せること が知られている2。具体的には、LTおよびCTの両方が、この宿主細胞膜の外側小 葉に位置しているグリコスフィンゴリピドであるガングリオシド、GM1に結合す ることが知られている2。GM1は、LTおよびCTの受容体として供されるその表面上 にて、特徴的な五糖類構造、すなわち、Gal(β1→3)GalNAc(β1→4){NeuAc(α2 →3)}Gal(β1→4)Glcを有する。LTはまた、他のガングリオシド(例えば、ガング リオシドGD1b)に結合することが知られている。 加えて、エンテロ病原性生物体を含めた多くの病原性生物体(例えば、細菌、 ウイルス、真菌など)は、その疾患過程の一部として、細胞表面受容体に結合す る。例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸毒素原性株のような細 菌は、細胞表面受容体に直接的に結合でき、結合点において、コロニーを形成す る。このような結合は、発現した毒素を、直ちに、この細胞表面と相互作用させ るために、有害である。 毒素および生物体により起こる不快なまたは有害な影響を改善または予防する ために、この毒素または生物体のその相当する細胞表面受容体への結合を阻害で きるようにするのが、非常に望ましい。本発明は、このような結合を効果的に阻 害し得る新規の1-ガラクトース誘導体を提供する。 発明の要旨 本発明は、毒素(例えば、熱不安定性エンテロトキシン(LT)またはコレラ毒素( CT))のそれらの受容体への結合を阻害する新規の種類の1-ガラクトース誘導体の 発見に関する。本発明の化合物はまた、生物体(例えば、Vibrio choleraeおよび Escherichia coli腸毒素原性株)のそれらの細胞表面受容体への結合も阻害する 。 従って、本発明は、その組成局面の1つでは、本発明は、式Iの化合物および それらの薬学的に受容可能な塩を提供する: ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-、およびSO2からなる群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR1-からなる群より選択され、ここでR1は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択される;および Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ独立して、水素;硫酸塩;-C(O)R2からな る群から選択され、ここで、R2は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アル コキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリー ル、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR3)2からなる群か ら選択され、ここで各R3は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルカリ ール、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘ テロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択され る。 好ましい1つの実施態様において、本発明は、式Iの化合物のα-アノマーに 関する。他の好ましい実施態様では、本発明は、式Iの化合物のβ-アノマーに 関する。 上記の式Iにおいて、好ましくは、Aは5個〜7個の炭素原子を有するシクロ アルキレン基である。より好ましくは、Aは5個〜7個の炭素原子を有するシク ロアルキレン基であり、ここでシクロアルキレン基は1個〜3個のアルキル基で 置換される。さらにより好ましくは、Aはシクロペンチレン、メチルシクロペン チレン、ジメチルシクロペンチレン、シクロヘキシレン、メチルヘキシレン、ジ メチルシクロヘキシレン、またはシクロヘプチレン基である。さらにより好まし くは、Aはジメチルシクロペンチレン基である。 好ましくは、Bは4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基である。よ り好ましくは、Bは4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基であり、こ こでシクロアルキル基は1個〜3個のアルキル基で置換される。より好ましくは 、Bはシクロブチル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、シクロペン チル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、ジメ チルシクロヘキシル、またはシクロヘプチル基である。さらにより好ましくは、 Bはシクロブチルまたはジメチルジクロブチル基である。 本発明の1つの好ましい実施態様では、Yはイオウ(すなわち、-S-)である 。他の好ましい実施態様において、Yは酸素(すなわち、-O-)である。 好ましくは、Y’は-NH-である。 好ましくは、Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ独立して、水素および-C(O)R2 からなる群から選択され、ここでR2はアルキルである。より好ましくは、Ra、Rb 、Rc、およびRdは、各々水素である。 本発明によって提供される特に好ましい化合物は、例えば、以下およびそれら の薬学的に受容可能な塩を含む: 2,2-ジメチル-4-(シクロブチルアミノ)シクロペント-1-イル-1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イ ル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロペンチルアミノ)シクロペント-1-イル-1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル- 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1- イル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロヘキシルアミノ)シクロペント-1-イル-1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル- 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(4-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イ ル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド その組成物局面の他の例では、本発明は、1〜99重量%の薬学的に受容可能な キャリアーおよび1〜99重量%の少なくとも1種の上記式Iの化合物を含有する 薬学的組成物を提供する。 その方法局面の一例では、本発明は、動物において、毒素のその受容体への結 合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1〜99重量%の 薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の少なくとも1種の上記式I の化合物を含有する薬学的組成物の効果的な量を投与することを包含し、ここで 、式Iの化合物は、該毒素のその受容体への結合を阻害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記方法における毒素は、熱不安定性エンテ ロトキシンまたはコレラ毒素である。 その方法局面の他の例では、本発明は、動物において、生物体のその細胞表面 受容体への結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1 〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の少なくとも1 種の上記式Iの化合物を含有する薬学的組成物の効果的な量を投与することを包 含し、ここで、式Iの化合物は、この生物体のその細胞表面受容体への結合を阻 害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記方法における生物体は、Vibrio cholera eまたはEscherichia coli腸毒素原性株である。 本発明はまた、1-ガラクトース誘導体含有支持体に関し、これは、毒素のその 受容体への結合を阻害するのに有用である。生物体のその細胞表面受容体への結 合を阻害するのに有用な支持体もまた、提供される。 従って、その組成物局面のさらに他の例では、本発明は、式I’の少なくとも 1種の化合物の複数を共有結合させた支持体を含有する1-チオガラクトース誘導 体含有支持体およびそれらの薬学的に受容可能な塩を提供する:ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-および-SO2-からなる群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR3-からなる群より選択され、ここでR3は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択される;および Ra、Rb、RcおよびRdは、それぞれ独立して、水素;スルフェート;-C(O)R1か らなる群から選択され、ここで、R1は、アルキル、アルケニル、アルカリール、 アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロア リール、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR2)2からなる 群から選択され、ここで各R2は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アル カリール、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル 、ヘテロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択 される; ここでA、B、Ra、Rb、Rc、またはRdの1つは連結アームを介して支持体に共有 結合する。 その組成物局面のさらに他の例では、本発明は、1〜99重量%の薬学的に受容 可能なキャリアーおよび1〜99重量%の1-ガラクトース含有支持体を含有する薬 学的組成物を提供する。 その方法局面の一例では、本発明は、動物において、毒素のその受容体への結 合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1〜99重量%の 薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の1-ガラクトース誘導体含有 支持体を含有する薬学的組成物の効果的な量を投与することを包含し、ここで、 式I’の化合物は、この毒素のその受容体への結合を阻害する。 その方法局面の他の例では、本発明は、動物において、生物体のその細胞表面 受容体への結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1 〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の1-ガラクトー ス誘導体含有支持体を含有する薬学的組成物の効果的な量を投与することを包含 し、ここで、式I’の化合物は、この生物体のその細胞表面受容体への結合を阻 害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記組成物および方法で使用する支持体は、 非吸収性支持体である。さらに好ましくは、この支持体は、非吸収性固体支持体 である。 本発明で使用するのに好ましい式Iの化合物には、以下の式IAで示すものが 挙げられる: ここでA、B、Y、およびY’は、以下の表Iに示されるように選択される。 図面の簡単な説明 図1は、α,β-不飽和環状カルボニル化合物(すなわち、シクロヘプト-2-エ ン-1-オン)から種々の1-ガラクトース誘導体を調製するのに使用し得る、好まし い反応スキームを例示する。 図2は、α-ハロカルボニル化合物(すなわち、2-クロロシクロペンタン-1-オ ン)から種々の1-ガラクトース誘導体を調製するのに使用され得る、好ましい反 応スキームを例示する。 発明の詳細な説明 本発明は、1つの実施態様において、インビトロまたはインビボのいずれかに て、毒素(例えば、熱不安定性エンテロトキシンまたはコレラ毒素)のそれらの受 容体への結合を阻害する化合物に関する。他の実施態様では、本発明の化合物は 、生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrlio choleraeまた はEscherichia coli腸毒素原性株のそれらの細胞表面受容体への結合を阻害する 。しかしながら、本発明をさらに詳細に記述する前に、以下の用語を、まず、定 義する。定義 「アシル」とは、アルキル-C(O)-基、アリール-C(O)-基およびヘテロアリール -C(O)-基を意味し、ここで、アルキル、アリールおよびヘテロアリールは、本明 細書中で定義されている。 「アシルアミノ」とは、-C(O)NRRを意味し、ここで、各Rは、独立して、水素 またはアルキルである。 「アシルオキシ」とは、アルキル-C(O)O-基、アリール-C(O)O-基、ヘテロアリ ール-C(O)O-基、および複素環式-C(O)O-基を意味し、ここで、アルキル、アリー ル、ヘテロアリール、および複素環式は、本明細書中で定義されている。 「アルカリール」とは、そのアルキレン部分に1個〜8個の炭素原子を有しそ のアリール部分に6個〜10個の炭素原子を有するアルキレン-アリール基を意味 する。このようなアルカリール基は、ベンジル、フェネチルなどにより、例示さ れる。 「アルコキシ」とは、アルキル-O-基を意味する。このようなアルコキシ基の 例には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、te rt-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、1,2-ジメチルブト キシなどが挙げられる。 「アルコキシアルキル」とは、アルキレン-O-アルキル基を意味し、その例に は、メトキシメチル(CH3OCH2-)、メトキシエチル(CH3-O-CH2CH2-)などが挙げら れる。 「アルケニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1部位、好ましくは、1〜2 部位のアルケニル不飽和を有するアルケニル基を意味する。このようなアルケニ ル基には、エテニル(-CH=CH2)、n-プロペニル(すなわち、アリル)(-CH2CH=CH2 )、iso-プロペニル(-C(CH3)=CH2)などが挙げられる。 「アルキル」とは、好ましくは、1個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは、 1個〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基を意味する。この用語は、メチル 、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、n-ヘキシルなど により、例示される。 「置換アルキル」とは、1個〜8個の炭素原子を有し1個〜3個の置換基を有 する分枝鎖または直鎖アルキル基を意味し、この置換基は、ヒドロキシ、アシル 、アシルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ 、アミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル 、シアノ、シクロアルキル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、複素環式、ニ トロ、チオール、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシなどからなる 群 から選択される。好ましい置換基には、ヒドロキシおよびアミノが挙げられる。 「アルキレン」または「アルキルジイル」は、好ましくは、1個〜8個の炭素 原子、さらに好ましくは、1個〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を意 味する。この用語は、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン異性 体(例えば、-CH2CH2CH2-および-CH(CH3)CH2-)などのような基により、例示され る。 「置換アルキレン」または「アルキルジイル」とは、ヒドロキシ、アシル、ア シルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、ア ミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシルアルキル、 シアノ、シクロアルキル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、複素環式、ニト ロ、チオール、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシなどからなる群 から選択される1個〜3個の置換基を有する1個〜8個の炭素原子の二価アルキ レンを意味する。好ましい置換基には、ヒドロキシおよびアミノが挙げられる。 「アルキニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1部位、好ましくは、1〜2部位の アルキニル不飽和を有するアルキニル基を意味する。このようなアルキニル基に は、エチニル(-C≡CH)、プロパルギル(-CH2C≡CH)などが挙げられる。 「アミノ酸」とは、天然に生じるアミノ酸だけでなく、それらの合成類似物お よび誘導体のいずれかを意味する。α-アミノ酸は、アミノ基、カルボキシ基、 水素原子、および「側鎖」と呼ばれる別個の基が結合した炭素原子を含有する。 天然に生じるアミノ酸の側鎖は、当該技術分野で周知であり、例えば、水素(例 えば、グリシンにおける)、アルキル(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イ ソロイシン、プロリンにおける)、置換アルキル(例えば、スレオニン、セリン、 メチオニン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グル タミン、アルギニン、およびリジンにおける)、アルカリール(例えば、フェニル アラニンおよびトリプトファンにおける)、置換アリールアルキル(例えば、チロ シンにおける)、およびヘテロアリールアルキル(例えば、ヒスチジンにおける) が挙げられる。当業者は、「アミノ酸」との用語がまた、β-、γ-、δ-および ω-アミノ酸などを含み得ることを理解している。非天然アミノ酸もまた、例え ば、Williams3、Evansら4、Puら5、Williamsら6に示すように、当該技術分野で 公知であり、それらの全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている。 20個の通常のアミノ酸、非天然アミノ酸(例えば、α,α-二置換アミノ酸)およ び他の特殊アミノ酸の立体異性体(例えば、D-アミノ酸)もまた、本発明の化合物 に適切な成分であり得る。特殊アミノ酸の例には、以下が挙げられる:4-ヒドロ キシプロリン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリジン、および他の類似のア ミノ酸およびイミノ酸(例えば、4-ヒドロキシプロリン)。 「アミノアシル」とは、-NRC(O)R基であり、ここで、各Rは、独立して、水素 またはアルキルである。 「アリール」とは、6個〜14個の炭素原子を有し単一環(例えば、フェニル)ま たは複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアンスリル)を有する不飽和芳香族炭 素環式基を意味する。好ましいアリールには、フェニル、ナフチルなどが挙げら れる。 このアリール置換基の定義により他の方法で制約されない場合、このようなア リール基は、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置 換アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、ア リール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニ トロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個 の置換基で置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、 カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げら れる。 「アリーレン」とは、単一環状環(例えば、フェニル)または複数の縮合環 状環(例えば、ナフチルまたはアンスリル)を有する6個〜14個の炭素原子の二 価不飽和芳香族炭素環基を意味する。好ましいアリーレンには、フェニル、ナフ チルなどが挙げられる。 このアリーレン置換基の定義により他の方法で制約されないなら、このような アリーレン基は、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル 、置換アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル 、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ 、 ニトロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択される1個〜 3個の置換基で置換できる。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ 、カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げ られる。 「アリールオキシ」とは、アリール-O-基を意味し、ここで、このアリール基 は、本明細書中で定義されており、必要に応じて、置換アリール基(これもまた 、本明細書中で定義されている)を含む。 「カルボキシ」とは、-COOH基を意味する。 「カルボキシアルキル」とは、-C(O)O-アルキル基を意味し、ここで、このア ルキルは、本明細書中で定義されている。 「シクロアルキル」とは、3個〜20個の炭素原子、好ましくは4〜8個の炭素 原子を有し、単一環状環または複数の縮合環を有する環状アルキル基または環状 アルキル環を意味し、これは、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキ シ、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニ ル、アミノ、アミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキ シアルキル、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどから なる群から選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。好ましい置換基には、 アルキル、アルコキシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、 およびチオアルコキシが挙げられる。このようなシクロアルキル基の例には、単 一環構造(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオ クチル、1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロペンチル、2-メチルシクロオ クチルなど)、または複数環構造(例えば、アダマンタニルなど)、およびスピロ 化合物が挙げられる。適切なシクロアルキル環の例には、単一環構造(例えば、 シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなど)、ま たは複数環構造(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン など)が包含される。好ましいシクロアルキル環には、シクロペンタン、シクロ ヘキサン、シクロヘプタンおよびビシクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。 「シクロアルキレン」または「シクロアルキルジイル」とは、3個〜20個の炭 素原子、好ましくは4個〜8個の炭素原子を有し、単一の環状環または複数の縮 合環を有する二価の環状アルキレン基を意味する。これは、必要に応じて、ヒド ロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコ キシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリール、アリールオ キシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリー ル、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換でき る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、 ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられる。このようなシク ロアルキレン基には、例えば、単一環構造(例えば、シクロプロピレン、シクロ ブチレン、シクロペンチレン(例えば、シクロペント-1,3-ジイル)、シクロオ クチレン、1-メチルシクロプロピレン、2-メチルシクロペンチレン、2-メチルシ クロオクチレンなど)など、または複数の環構造(例えば、アダマンタニレンな ど)が挙げられる。 「シクロアルケニル」とは、4個〜20個の炭素原子、好ましくは5個〜8個の 炭素原子を有し単一環および少なくとも1点の内部不飽和を有する環状アルケニ ル基を意味する。必要に応じて、このようなシクロアルケニル基は、ヒドロキシ 、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、 アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリール、アリールオキシ、 カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、ト リハロメチルなどからなる群より選択される1個〜3個の置換基で置換できる。 好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、ニト ロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられる。シクロアルケニル基 の例には、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。 「シクロアルケニレン」または「シクロアルケニルジイル」とは、4個〜20個 の炭素原子、好ましくは5個〜8個の炭素原子を有し、単一環および少なくとも 1点の内部不飽和を有する環状アルケニレン基を意味する。必要に応じて、この ようなシクロアルケニレン基はヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、 置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、ア ミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シ アノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる基より選択 される1個〜3個の置換基で置換できる。好ましい置換基には、アルキル、アル コキシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアル コキシなどが挙げられる。シクロアルケニレン基の例には、例えば、シクロペン テニレン、シクロヘキセニレンなどが挙げられる。 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを 意味し、好ましくは、クロロまたはブロモのいずれかである。 「ヘテロアリール」とは、環内に、2個〜8個の炭素原子、および酸素、窒素 およびイオウから選択したヘテロ原子を有する一価芳香族炭素環式基を意味する 。 このヘテロアリール置換基の定義により制約されないなら、このようなヘテロ アリール基は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、アリール 、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオアリ ールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換できる。この ようなヘテロアリール基は、単一環(例えば、ピリジルまたはフリル)または複数 の縮合環(例えば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有し得る。好ましい ヘテロアリールには、ピリジル、ピロリルおよびフリルが挙げられる。 「ヘテロアリーレン」とは、環内に2個〜8個の炭素原子ならびに酸素、窒素 、およびイオウから選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する二価の芳香族基 を意味する。 このヘテロアリーレン置換基の定義により制約されないなら、このようなヘテ ロアリーレン基は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、アリ ール、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオ アリールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換できる。 このようなヘテロアリーレン基は、単一環(例えば、ピリジレンまたはフリレン) または複数の縮合環(例えば、インドリジニレンまたはベンゾチエニレン)を有し 得る。好ましいヘテロアリーレンには、ピリジレン、ピロリレンおよびフリレン が挙げられる。 「複素環」または「複素環式」とは、環内に1個〜8個の炭素原子および窒素 、イオウ、または酸素から選択される1個〜4個のヘテロ原子を有し、単一環ま たは複数の縮合環を有する一価飽和または不飽和基を意味する。本現の目的上、 用 語「複素環」または「複素環式」との用語は、二価炭水化物環(すなわち、単糖 類またはオリゴ糖類)を含まない。 この複素環式置換基の定義により制約されないなら、このような複素環式基は 、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アリール 、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオアリ ールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換できる。この ような複素環式基は、単一環(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリ ニルまたはテトラヒドロフラニル)または複数の縮合環(例えば、インドリニル) を有し得る。 「ヘテロシクレン(heterocyclene)」または「二価複素環式」とは、1個〜 8個の炭素原子および環内に窒素、イオウ、または酸素から選択される1個〜4 個のヘテロ原子を有し、単一環または複数の縮合環を有する二価飽和または不飽 和基を意味する。本願の目的上、用語「ヘテロシクレン」または「二価複素環式 」との用語は、炭水化物環(すなわち、モノ−またはオリゴ糖類)を含まない。 この二価複素環式置換基の定義により制約されないなら、このような二価複素 環式基は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、 アリール、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、 チオアリールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換でき る。このような二価複素環式基は、単一環または複数の縮合環を有し得る。 窒素ヘテロ環およびヘテロアリールの例には、以下が挙げられるが、これらに 限定されない:ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピ リミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾ ール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン(phthalazine )、ナフチルピリジン、キノキサリン(quinoxaline)、キナゾリン、シンノリン(c innoline)、プテリジン(pteridine)、カルバゾール、カルボリン、フェナントリ ジン(phenanthridine)、アクリジン、フェナントロリン(phenanthroline)、イソ チアゾール、フェナジン(phenazine)、イソオキサゾール、フェノキサジン、フ ェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、イン ドリンなど。 「チオアルコキシアルキル」とは、−アルキレン−S−アルキル基を意味し、 ここで例示として、チオメトキシメチル(CH3SCH2-)、チオメトキシエチル(CH3 -S-CH2CH2-)などが挙げられる。 「チオール」とは、-SH基を意味する。 「チオアルコキシ」とは、-S-アルキル基を意味し、ここで、このアルキル基 は、本明細書中で定義のものと同じである。 「チオアリールオキシ」とは、アリール-S-基を意味し、ここで、このアリー ル基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、必要に応じて、本明 細書中でも定義されている置換アリール基が含まれる。 「チオヘテロアリールオキシ」とは、ヘテロアリール-S-基を意味し、ここで 、このヘテロアリール基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、 必要に応じて、本明細書中でも定義されている置換ヘテロアリール基が含まれる 。 用語「連結アーム」は、必要に応じて、1-ガラクトース誘導体を支持体に共有 結合する化学基または共有結合を意味する。このような基は、代表的には、アル キレン基、アリーレン基またはアルカリーレン基および少なくとも1個のヘテロ 原子、好ましくは、2個〜6個のヘテロ原子を含有する。特に好ましい連結アー ムは、次式で例示する: (1-ガラクトース誘導体)-NH−(CH2)m-NHC(O)NH-(支持体) ここで、mは、2〜約10の整数である。好ましくは、mは、6である。 「支持体」との用語は、1-ガラクトース誘導体が直接的にまたは連結アームを 介してのいずれかで共有結合できる不活性物質または分子を意味する。インビボ で使用する場合、固体支持体は、生体適合性であり、薬学的に受容可能である。 好ましくは、この支持体は、非吸収性の支持体であり、すなわち、経口的に投与 すると、この支持体は、循環系に吸収されることなく、影響を受けずに、腸管を 通り、実質的に完全に、体内から排除される。より好ましくは、支持体は非吸収 性固体支持体である。代表的には、支持体は、1-チオガラクトース誘導体に対す る複数の結合部位を含有し、すなわち、この支持体は、オリゴ価または多価のキ ャリアーである。適切な支持体の例は、低分子量分子(例えば、1,3,5-ベンゼン トリカルボン酸(トリメシン酸))から、有機重合体および無機重合体、多糖類、 ポリペプチド、ガラス、ケイ酸塩またはミネラルに及ぶ。 「固体支持体」との用語は、1-ガラクトース誘導体が、好ましくは、結合アー ムによって共有結合できる不活性の非吸収性固体物質を意味する。インビボで使 用する場合、この固体支持体は、生体適合性であり、薬学的に受容可能である。 適切な固体支持体は、例としての目的のみで、シリカ(合成ケイ酸塩を含めて、 例えば、多孔性ガラス);生体ケイ酸塩(例えば、ケイソウ土);ヒドロゲル;ケ イ酸塩含有ミネラル(例えば、カオリナイト);合成重合体(例えば、ポリスチレ ン、ポリプロピレンなど);多糖類(例えば、デキストラン、セルロース(CMC)、 アルギン酸塩、キチン、キトサンおよびシクロデキストリン)などが挙げられる 。 本発明で使用するのに好ましい固体支持体物質には、通常の手順を用いてω- アミノアルキルトリアルコキシシランでシリルアミノ化したシリカ支持体がある 。適切なω-アミノアルキルトリアルコキシシランの例には、3-アミノプロピル トリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシランなどが挙げられる。特 にこのようなシリルアミノ化反応で使用するのに特に好ましいシリカには、Manv ille Corp.(Denver、Colorado)により、Chromosorb P(登録商標)の商品名で市 販されているシリカがある。 「毒素」の用語は、生物体により産生した化合物であって、この毒素が存在す る宿主において、侵害性で有毒または有害な効果の発生を引き起こすか開始する ものを意味する。このような有害な状態には、発熱、嘔吐、下痢、体重減少、神 経性疾患、腎性疾患、出血などが挙げられる。本明細書中で使用する「毒素」と の用語には、細菌毒素(例えば、コレラ毒素、E.coliの熱不安定性および熱安定 性毒素、Clostridium difficileの毒素AおよびB、エアロリジン(aerolysin) 、ヘモリジン(hemolysin)など);原生動物(例えば、Giardia)から生じる毒素 ;真菌から生じる毒素などが挙げられる。この用語には、エキソトキシン(すな わち、細胞外産物として、生物体から分泌される毒素)、およびエンテロトキシ ン(すなわち、生物体の腸管に存在する毒素)が含まれる。 「熱不安定性エンテロトキシン」または「LT」との用語は、旅行者下痢および 関連した病態を起こす腸毒素原性E.coliのエンテロトキシンを意味する。この毒 素はレクチンのような活性を有する。 「旅行者下痢」との用語は、通常、旅行の第1週に、旅行者に散発的に起こる 急性の下痢を意味し、これは、しばしば、腹腔痙攣、嘔吐および発熱を伴う。こ の下痢は、最も一般的には、腸毒素原性E.coliにより起こる。 「コレラ」との用語は、Vibrio choleraeにより起こる急性の流行性感染症を 意味し、ここで、このVibrloにより腸管で作られた可溶毒素は、その粘膜の浸透 性を変え、夥しい水様の下痢、過剰に液体および電解質損失、および脱水および 虚脱状態を引き起こすが、この腸管粘膜においては、総体的な形態変化はない。 「コレラ毒素」または「CT」との用語は、コレラおよび関連した病態を起こす V.choleraeのエンテロトキシンを意味する。この毒素は、レクチン様の活性を 有する。 「毒素のその受容体への結合を阻害する」との語句は、ある化合物が、毒素の その受容体への結合を少なくとも20%阻害することを意味する。例えば、有用な 結合阻害アッセイは、細胞毒性活性などのガングリオシドGD1bまたはガングリオ シドGM1に対する結合阻害、細胞毒性活性の中和などを測定し得る。このような 結合は、本明細書中では、本明細書中で開示のバイオアッセイ条件下にて約80% 以下の毒性活性を残している化合物が、毒性のその受容体への結合を阻害すると 考えられるように、残留している毒性活性の割合として、報告されている。 「熱不安定性エンテロトキシン(LT)および/またはコレラ毒素(CT)のLTおよび/ またはCT受容体への結合を阻害する」との語句は、LTおよび/またはCTのLTおよ び/またはCT受容体への結合を少なくとも20%阻害する化合物を意味する。 「生物体のその細胞表面受容体への結合を阻害する」との語句は、ある化合物 が、生物体(例えば、細菌、ウイルス、原生動物、真菌など)のその細胞表面受容 体への結合を阻害することを意味する。例えば、Vibro choleraまたはE.coli腸 毒素原性株のような生物体については、ある化合物は、細菌表面の粘着性抗原( 例えば、CFA I線毛)の結合を少なくとも10%低下させる場合、生物体が細胞表面 受容体への結合を阻害すると言われている。 「薬学的に受容可能な塩」との用語は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩 であって、この塩は、当該技術分野で周知の種々の有機および無機対イオンに由 来し、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウ ム、テトラアルキルアンモニウムなど;およびこの分子が塩基性官能性を含有す る場合、有機酸または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、 メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など)が挙げられる。 本願の目的上、全ての糖は、通常の3文字の名称で表わされる。全ての糖は、 他に述べられていなければ、フルクトース(これは、L-型である)以外は、D-型で あると推測される。さらに、全ての糖は、ピラノース型である。 本発明の1-ガラクトース誘導体に、そのガラクトース部分のキラル中心以外に 、キラル中心が見られるとき、本発明は、全ての可能な立体異性体(すなわち、 エナンチオマーまたはジアステレオマー)を包含する。例えば、Aがシクロアル キレン基であるとき、YおよびY’が結合している炭素原子は、R,RまたはR,Sま たはS,RまたはS,S立体配置を有し得る。同様に、Bがシクロアルキル基のとき、 Y’が結合している炭素原子は、RまたはS立体配置を有し得る。一般的な合成手順 本発明の1-ガラクトース誘導体は、以下の一般的な方法および手順により、調 製され得る。代表的なまたは好ましい工程条件(例えば、反応温度、時間、反応 物のモル比、溶媒、圧力など)が示されているが、他の工程条件もまた、そうで ないと述べられていなければ、使用され得ることを理解すべきである。最適な反 応条件は、使用する特定の反応物または溶媒に伴って変えることができるが、こ のような条件は、通常の最適化法により、当業者によって決定され得る。 Yがイオウ、-S(O)-、または-S(O)2-であり、そしてAがシクロアルキレン、 シクロアルケニレン、または二価複素環式(すなわち、Aは非芳香族である)で ある、本発明の1-ガラクトース誘導体は、代表的には、2,3,4,6-テトラ-O-保護1 -チオガラクトース中間体と環状α,β-不飽和カルボニル化合物または環状α-ハ ロカルボニル化合物との反応により、調製される。得られたカルボニル含有中間 体は、次いで、還元または還元アミノ化されて、アルコールまたはアミン化合物 が得られる。次いで、これらのアルコールまたはアミン化合物は、さらに、還元 的アルキル化を介してまたは脱離基への転化および置換によって反応させ、アミ ン、エーテル、またはチオエステルなどが得られる。カルボニル含有中間体はま た、還元アミノ化されて、アミンが得られる。このような反応は、当業者に周知 であり、当該技術分野で知られた方法を用いて、達成できる。 本発明1-ガラクトース誘導体の調製における使用に適した環状α,β-不飽和カ ルボニル化合物はまた、当該分野で周知である。このような化合物は市販されて いるか、または市販の物質から当該分野で知られた方法を使用して調製できる。 本発明での使用に好ましい環状α,β-不飽和カルボニル化合物には、例えば、 シクロペント-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロペント-2-エン-1-オン、シク ロヘクス-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロヘクス-2-エン-1-オン、6,6-ジメ チルシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびシクロヘプト-エン-1-オンが挙げられ る。 本発明の1-ガラクトース誘導体を調製する際に使用される環状α-ハロカルボ ニル化合物は、当該分野で周知である。このような化合物は、市販されているか 、または当該技術分野で知られた方法を用いて、市販の物質から調製され得るか 、いずれかである。本発明での使用に好ましい環状α-ハロカルボニル化合物に は、例えば、2-クロロシクロペンタノンおよび2-クロロシクロヘキサノンが挙げ られる。他方、そのα-位置にハロゲン以外の脱離基を有する環状カルボニル化 合物は、使用され得る。適切な脱離基には、例えば、種々のスルホン酸エステル 基(例えば、トシレート基、メシレート基、ブロシレート基およびノシレート基 など)、およびフッ化スルホン酸エステル基(例えば、トリフレート基、ノナフレ ート基およびトレシレート基など)が挙げられる。 環状α,β-不飽和カルボニル化合物または環状α-ハロカルボニル化合物のい ずれかからの種々の1-ガラクトース誘導体の合成は、それぞれ、図1および図2 に例示する。図1は、シクロペント-2-エン-1-オンからの種々の1-ガラクトース 誘導体の合成を例示している。図2は、2-クロロシクロペンタン-1-オンからの 種々の1-ガラクトースの合成を例示している。図1および図2で例示した合成手 順および以下の反応条件は、本発明の他の1-ガラクトース誘導体の調製を可能に する適切な出発物質および試薬を選択することにより、改変することができるこ とは、当業者に容易に明らかである。 図1で示すように、D-ガラクトースは、D-ガラクトースを少なくとも5当量、 好ましくは、10当量の塩化ラウロイルと接触させることにより、過ラウロイル化 される。この反応は、一般に、不活性希釈剤(例えば、ペンタン、ヘキサン、ジ クロロメタンなど)中にて、この反応中に発生する塩酸を中和するために、第三 級アミン(例えば、ピリジンまたはテトラエチルアミン)を用いて行われる。好ま しくは、この反応混合物には、触媒量の4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンが添加 され、この反応が促進される。代表的には、この反応は、約−78℃〜約30℃の温 度で、約0.5時間〜約96時間行われ、D-ガラクトースからのおよそ70%の収率で 、1,2,3,4,6-ペンタ-O-ラウロイル-α-D-ガラクトピラノース1が得られる。 化合物1は、次いで、1と過剰のチオール酢酸との反応により、1-S-アセチル -2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2に転化さ れる。1つの実施態様において、この反応は、過剰の三フッ化ホウ素エーテラー トの存在下にて、好ましくは、1を基準にして、約15〜20当量の三フッ化ホウ素 エーテル化合物を用いて、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタンなど)中にて、 行われる。代表的には、この反応は、まず最初に、約0℃で行われ、次いで、約 20℃〜約30℃で約0.5時間〜約48時間行われる。 他の実施態様では、化合物2は、1と少なくとも1当量、好ましくは、1〜1. 2当量のベンジルアミンとを接触させて、その1-ラウロイル基を選択的に除去す ることにより、1から調製され得る。この反応は、代表的には、約25℃〜約30℃ で約1時間〜約96時間行われ、2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-(α,β)-ガラクト ピラノシドが得られる。次いで、この中間体は、このテトララウロイル化合物と 過剰のトリクロロアセトニトリル(好ましくは、約10当量)および約0.8当量〜約1 .0当量の1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)とを、不活性希釈剤( 例えば、ジクロロメタン)中で接触させることにより、0-(2,3,4,6-テトラ-O-ラ ウロイル-(α,β)-ガラクトピラノシル)トリクロロアセトイミデート中間体に転 化される。次いで、得られたO-トリクロロアセチデート中間体は、不活性希釈剤 (例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約96時間にわ たって、過剰のチオール酢酸と接触されて、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラ ウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2が得られる。 さらに他の実施態様では、化合物2は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタ ンなど)中にて、化合物1と、1を基準にして約1.5当量〜約2.0当量のチオール 酢酸および約0.5当量のトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルとを接 触させることにより、調製され得る。代表的には、この反応は、まず最初に、約 0℃で、次いで、約20℃〜約30℃で約0.5時間〜約72時間にわたって行われる。 この方法は、高い収率の化合物2が得られると共に、検出可能な痕跡量の対応す るα-異性体を生じないので、特に好ましい。 しかしながら、望ましいなら、そのα-異性体(すなわち、1-S-アセチル-2,3,4 ,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース)は、約1.0〜1.1当量 の塩化スズ(IV)の存在下にて、不活性希釈剤(例えば、トルエン)中にて、室温で 、約0.5時間〜約2時間にわたって、化合物1と、過剰の、好ましくは、約20当 量のチオ酢酸とを接触させることにより、容易に調製され得る。他方、約2.0〜3 .0当量のトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルの存在下にて、不活性 希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、室温で、約12時間〜約48時間にわたっ て、化合物1を、過剰の、好ましくは、約3当量〜約6当量のチオ酢酸で処理す ることにより、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラ クトピラノースが得られる。 化合物2のシクロペント-2-エン-1-オンへのマイケル付加により、3-オキソシ クロペンタン-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシド、3が得られる。この反応は、代表的には、モル過剰のジアルキルアミン (例えば、ジエチルアミン)の存在下にて、2と、少なくとも1当量、好ましくは 、1.0〜1.2当量のシクロペント-2-エン-1-オンとを接触させることにより、行わ れる。いずれの理論によっても制限されることなく、このジアルキルアミンは、 まず、化合物2のチオアセチルと反応し、それにより、その場で、化合物2のチ オール誘導体を形成し、これは、次いで、このジアルキルアミンにより発生した 塩基性条件下にて、マイケル付加物と反応すると考えられている。 代表的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約 −40℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約6時間にわたって行われる。 次いで、化合物3のカルボニル基は、還元剤を用いて還元されて、3-ヒドロキ シシクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピ ラノシド、4が得られ得る。好ましくは、この反応は、3と、水素化ホウ素ナト リウム、好ましくは、3を基準にして約1.2当量〜約2.0当量の水素化ホウ素ナト リウムとを接触させることにより、行われる。一般に、この反応は、不活性希釈 剤(例えば、テトラヒドロフラン、イソプロパノールおよびそれらの混合物)中に て、約25℃〜約30℃の温度で、約0.5時間〜約3.0時間にわたって、行われる。得 られたアルコール、4は、溶出液としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での 固相抽出により、容易に精製される。 次いで、アルコール誘導体4のヒドロキシル基は、脱離基(例えば、メシレー ト、トシレートなど)に転化でき、そして種々の求核性試薬と置換できる。例え ば、ピリジンおよび不活性希釈剤(例えば、THF)中にて、過剰の、好ましくは 約1.1〜約1.5当量のメタンスルホニルクロリドでの4の処理によって、3-メタン スルホニルシクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシド、5が得られる。 5のメシレート基は、次いで、例えば、塩基性条件下で式HS-B(ここでBは上 で定義)のチオール化合物と置換されて、チオエーテルが得られる。例えば、不 活性希釈剤(例えば、トルエン)中にて適切な塩基(例えば、DBU)の存在下に おいて約1.0〜約1.5当量のシクロペンタンチオールでの5の処理によって、3-( チオシクロペントキシ)シクロペント1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チ オ-β-D-ガラクトピラノシド、6が得られる。 次いで、ラウロイル基は、メタノールおよび不活性希釈剤(例えば、ジクロロ メタン)中にて過剰のナトリウムメトキシドと6を約25℃〜約30℃で約1時間〜 約24時間接触させることにより、化合物6から除去できる。次いで、Amberlite IR-50S(H+)樹脂での反応混交物の中和によって、3-(チオシクロペントキシ)シク ロペント-1-イル-1-チオ-β-ガラクトピラノシド、7が得られる。 あるいは、化合物5のメシレート基は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属 アルコキシドで置換でき、エーテルが得られる。代表的には、この反応は、不活 性希釈剤(例えば、テトラヒドロフラン、トルエンなど)中にて式HO-B(ここで Bは先に定義)のアルコール(例えば、シクロペンタノール)を強塩基(例えば 、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなど)と実質的に無水 条 件下にて約-10℃〜約120℃の範囲の温度で約0.25〜約3時間接触させることによ って行われる。 得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシドは、一般的に単 離されないが、メシレート化合物5とその場で反応させると、中和後、エーテル 化合物(例えば、3-(シクロペントキシ)シクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O- ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、8が得られる。この反応は、代 表的には、実質的に無水の不活性希釈剤中にて約0℃〜約100℃の範囲の温度で 約2〜約120時間行われる。この反応について適切な希釈剤には、テトラヒドロ フラン、トルエンなどが挙げられる。 メタノール中で過剰のナトリウムメトキシドを使用しての化合物8からのラウ ロイルの除去、次いでAmberlite IR-50S(H+)樹脂での反応混合物の中和によって 、3-(シクロペントキシ)シクロペント-1-イル1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 、9が得られる。 化合物5のメシレート基はまた、アジ化ナトリウムで置換することにより、ア ジド基の還元後、一級アミン化合物(例えば、3-アミノシクロペント-1-イル2,3 4,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、10が得られる。 アジド置換反応は、代表的には、メシレート化合物5を、過剰の、好ましくは、 約5〜50当量のアジ化ナトリウムと不活性希釈剤中(例えば、N,N-ジメチルホル ムアミド、THFおよびそれらの混合物)にて約50〜約100℃の温度範囲で約1〜約 6時間接触させることによって行われる。好ましくは、クラウンエーテル(例え ば、18-クラウン-6)を反応混合物に添加し、置換反応を促進させる。 次いで、アジド中間体を、還元剤で還元し、対応する第一級アミン(すなわち 、化合物10)が得られる。好ましくは、この反応は、アジド化合物を約1.0〜約1 .1当量の水素化ホウ素ナトリウムおよび約2.0〜約2.2当量の塩化ニッケル(NiCl2 )と不活性希釈剤(例えば、エタノール、イソプロパノール、またはそれらの 混合物)中にて約0〜約50℃の温度で約0.5〜約6時間接触させることによって 行われる。 あるいは、化合物3は還元アミノ化されて、化合物10が直接得られる。この反 応の1つの実施態様において、化合物3を過剰量の酢酸アンモニウムおよび3を 基準にして少なくとも1当量のシアノ水素化ホウ素ナトリウムと接触させる。こ の反応は、代表的には、不活性希釈剤(メタノール、テトラヒドロフラン、およ びそれらの混合物)中にて約25℃〜約30℃の温度で約1時間〜約72時間行われる 。 他の好ましい実施態様では、この還元アミノ化反応は、不活性希釈剤(例えば 、1,2-ジクロロエタン)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約12時間〜約72時間 、化合物3と、3を基準にして過剰の酢酸アンモニウムおよび過剰のトリメチル オルトホルメートとを接触させることにより、達成され、イミン中間体が形成さ れる。このイミン中間体は、一般に、単離されないが、その場で、過剰の水素化 ホウ素ナトリウム、好ましくは、3を基準にして、約1.2当量〜約1.5当量の水素 化ホウ素ナトリウムと接触される。次いで、得られたアミノ化合物10は、溶出液 としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での固相抽出により、容易に精製され る。 次いで、化合物10の第一級アミン基は、環状ケトン(例えば、ペンタン-1-オ ン)を使用して還元アルキル化でき、第二級アミン(例えば、3-(シクロペンチ ルアミノ)シクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラ クトピラノシド、11が得られる。代表的には、この反応は、第一級アミンを過剰 の、好ましくは約2〜約500当量のアルデヒドまたはケトンと、少なくとも1当 量、好ましくは約1.0〜約10当量の還元剤(例えばトリアセトキシホウ化水素ナ トリウム)の存在化で接触させることによって行われる。代表的には、この反応 は不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン、メタノール、またはそれらの混合物 )中にて約0℃〜約50℃の温度で約10時間〜48時間行われる。 図1に示すように、化合物3はまた、式H2N-B(ここでBは先に定義)のアミ ン化合物(例えば、シクロペンチルアミン)で還元アミノ化されて、第二級アミ ン化合物(例えば、化合物11)が得られる。具体的には、化合物3は、少なくと も1モル当量、好ましくは、約1.0当量〜約1.2当量のシアノホウ水素化ナトリウ ムの存在下にて、モル過剰の、好ましくは、3を基準にして10当量のアミン化合 物と接触させる。代表的には、この反応は、実質的に無水の不活性希釈剤(例え ば、アセトニトリル)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約1時間〜約72時間に わたって、行われる。得られた第二級アミン11は、溶出液としてペンタンを用い たC18シリカゲル上での固相抽出により、容易に精製される。 次いで、化合物11のラウロイル基は、メタノールおよび不活性希釈剤(例えば 、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時間にわたって 、このラウロイル保護化合物を過剰のナトリウムメトキシドと接触させることに より、除去される。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和によ り、3-(シクロペンチルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピ ラノシド、12が得られる。 さらに、化合物3は、ホスホニウム塩のイリド(すなわち、ウィッティッヒ試 薬)(例えば、(シクロペンチルメチル)(トリフェニル)ホスホニウムブロミ ド)と反応でき、得られたオレフィンの水素化の後、3-(シクロペンチルメチル) シクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシド、13が得られる。この反応は、代表的には、ホスホニウム塩をわずかに過 剰の、好ましくは約1.1当量〜約1.2当量の強塩基(例えば、n-ブチルリチウム) と、不活性希釈剤(例えば、ジエチルエーテル、THFなど)中にて約-78℃〜約0 ℃の温度で、約0.5時間〜約6時間接触させて行い、イリドを形成させる。代表 的には、イリドは単離されないが、カルボニル化合物(例えば、3)とその場で 反応させ、オレフィンが得られる。得られたオレフィンは、次いで、触媒(例え ば、Pd/C)の存在下、不活性希釈剤(例えば、エタノール)中にて、約0℃〜約 50℃の温度で約1時間〜48時間の水素での処理によって容易に水素化でき、化合 物13を得られる。エタノール中の過剰のナトリウムメトキシドを使用する化合物 13からのラウロイルの除去、次いでAmberlite IR-50S(H+)樹脂での反応混合物の 中和によって3-(シクロペンチルメチル)シクロペント-1-イル-1-チオ-β-ガラク トピラノシド、14が得られる。 上で述べたように、図2は、環状α-ハロカルボニルカルボニル化合物(すなわ ち、2-クロロペンタン-1-オン)を用いた、種々の1-チオガラクトース誘導体の合 成を例示している。図2に示すように、上記のように調製した1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース、2は、2-クロロ シクロペンタン-1-オンと反応されて、2-オキソシクロペンタン-1-イル-2-イル2 ,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、15が得られる 。この反応は、代表的には、過剰のジアルキルアミン(例えば、ジエチルアミン) の 存在下にて、2を、少なくとも1当量(好ましくは、1.0〜1.2当量)の2-クロロシ クロペンタン-1-オンと接触させることにより、行われる。代表的には、この反 応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約−40℃〜約50℃の温度 で、約1時間〜約6時間にわたって行われ、化合物15が得られる。 化合物15は、次いで、化合物3について上で記述したものと同じ試薬および条 件を用いて反応でき、種々の1-ガラクトース誘導体(例えば、図2に示す化合物 24および26)が得られる。 図2に示すように、エーテル誘導体21は、好ましくは、ヒドロキシ化合物16の アルキル化によって調製される。代表的には、この反応は、化合物16を強塩基( 例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなど)と、不活 性希釈剤(例えば、テトラヒドロフラン、トルエンなど)中にて約10℃〜約120 ℃の範囲の温度で実質的に無水条件下で約0.25〜約3時間接触させることによっ て行われる。得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシドは、 一般的に、単離されないが、例えば、式MsO-B(ここでBは明細書中に定義)の メシレート(例えば、1-(メタンスルホニルオキシ)シクロペンタン)とその場で 反応させ、中和後、エーテル化合物、例えば、2-(シクロペントキシ)シクロペン ト-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、20 が得られる。この反応は、代表的には、実質的に無水の不活性希釈剤中で約0℃ 〜約100℃の温度にて、約2時間〜約120時間行われる。この反応についての適切 な希釈剤にはテトラヒドロフラン、トルエンなどが挙げられる。 メタノール中での過剰のナトリウムメトキシドを使用する化合物20からのラウ ロイルの除去、続いてAmberlite IR-50S(H+)樹脂でのこの反応混合物の中和によ って、次いで2-(シクロペントキシ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-ガラクトピ ラノシド、21が得られる。 同様に、チオエーテル化合物19は、従来の反応条件下でLawesson試薬での15の 処理によって化合物15のチオケトン誘導体を形成することによって調製される。 次いで、チオケトンは、水素化金属還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム) を使用して還元し、2-チオシクロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド、17が得られる。化合物17は、次いで、例えば 、 式MsO-B(ここでBは本明細書中で定義)のメシレート(例えば、1-(メタンスル ホニルオキシ)シクロペンタン)で容易にアルキル化でき、中和後、チオエーテ ル化合物(例えば、2-(チオシクロペントキシ)シクロペント-1-イル2,3,4,6-テ トラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド、18が得られる。メタノー ル中で過剰のナトリウムメトキシドを使用する化合物18のラウロイルの除去、続 いてAmberlite IR-50S(H+)樹脂でのこの反応混合物の中和によって、2-(チオシ クロペントキシ)シクロペント-1-イル1-チオ-β-ガラクトピラノシド、19が得ら れる。 必要に応じて、式Iの1-ガラクトース誘導体(ここで、Yは、スルフィド連結基 (-S-)である)は、通常の試薬および条件を用いて酸化でき、対応するスルホキシ ド(Y=-S(O)-)誘導体およびスルホン(Y=-SO2-)誘導体が得られる。スルフィド 化合物をスルホキシドに酸化するのに適切な試薬には、例えば、過酸化水素、過 酸(例えば、3-クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA))、過ヨウ素酸ナトリウム、亜 塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸 tert-ブチルなどが挙げられる。キラルスルホキシドを得るために、キラル酸化 試薬(光学活性試薬)もまた、使用され得る。このような光学活性試薬は、当該技 術分野で周知であり、例えば、Kagenら7およびその中で引用された参考文献に記 述の試薬が挙げられる。 この酸化反応は、代表的には、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて 、約0℃〜約50℃の温度範囲で、約1時間〜約48時間にわたって、この1-ガラク トース誘導体を、約0.95当量〜約1.1当量の酸化剤と接触させることにより、行 われる。次いで、得られたスルホキシドは、このスルホキシドを、少なくとも1 追加当量の酸化剤(例えば、過酸化水素、MCPBA、過マンガン酸カリウムなど)と 接触させることにより、対応するスルホンにさらに酸化され得る。他方、このス ルホンは、このスルフィドを、少なくとも2当量(好ましくは、過剰)の酸化剤と 接触させることにより、直接的に調製され得る。 類似の様式にて、式Iの1-ガラクトース誘導体(ここで、Yは、イオウである) は、酸化でき、対応するスルホキシド(Y’=-S(O)-)誘導体およびスルホン(Y ’=-SO2-)誘導体が得られる。 本発明の1-ガラクトース誘導体(ここでYが酸素であり、そしてAがシクロア ルキレン、シクロアルケニレン、または二価複素環式)(すなわち、Aは非芳香 族である)である)は、代表的には、2,3,4,6-テトラ-O-保護化1-クロロ、1-ブ ロモ、またはトリクロロイミデートガラクトース中間体を環状ヒドロキシカルボ ニル化合物と反応させることによって調製される。本明細書中に記載される条件 および手順を使用して、得られたカルボニル含有中間体は、次いで、還元される か、または還元アミノ化され、アルコール化合物またはアミン化合物が得られる 。アルコールまたはアミン化合物は、次いで、還元アルキル化を介してまたは脱 離基への転化および置換によってさらに反応させ、アミン、エーテル、チオエー テルなどが得られる。カルボニル含有中間体はまた、還元アミノ化され得、アミ ンが得られ得る。このような反応は、当業者に周知であり、そして当該分野で知 られた手順を使用して達成できる。 例えば、O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-ガラクトピラノシル)トリクロ ロアセトイミデートは、従来のカップリング条件および試薬を使用して環状ヒド ロキシカルボニル化合物(例えば、3-ヒドロキシシクロヘプタン-1-オン)にカ ップリングでき、3-オキソシクロヘプタン-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル -β-ガラクトピラノースが得られる。代表的には、このカップリング反応は、ト リクロロアセトイミデート中間体を約1.0〜2.0当量の環状ヒドロキシカルボニル 化合物と、過剰のトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの存在下で 接触させることによって行われる。反応は、代表的には、約0℃〜約50℃の範囲 の温度で適切な無水希釈剤(例えば、ジエチルエーテルなど)中で行われる。 この反応における使用に適切な環状ヒドロキシカルボニル化合物は、市販され ているか、または当該分野で知られた手順を用いて市販の材料から調製できる。 例えば、環状ヒドロキシカルボニル化合物は、環状α,β-不飽和カルボニル化合 物から、環状α,β-不飽和カルボニル化合物の水酸化ナトリウムおよび過酸化水 素での処理、続いて得られた中間体のアセトン中での酢酸およびヨウ化ナトリウ ムでの処理により容易に調製できる。このような化合物の形成は、E.Hasegawa ら8およびH.Paulsenら9にさらに記載される。 カップリング反応から得られたカルボニル含有中間体は、次いで、化合物3に ついて先に記載した同一の試薬および同一の条件を使用して反応でき、種々の1- ガラクトース誘導体が得られる。 類似の方法で、式Iの1-ガラクトース誘導体(ここでYが酸素、イオウ、-S(O )-、または-S(O)2-であり、そしてAがアリールまたはヘテロアリール(すなわ ち、Aは芳香族である)である)が、従来のカップリング手順および試薬を使用 して式:HO-A-Y'-Bのヒドロキシアリールまたはヘテロアリール化合物または式 :HS-A-Y'-B(ここで、いずれかの式で、Aはアリールまたはヘテロアリール、 そしてBおよびY’は先に定義される)のチオールアリールまたはヘテロアリー ル化合物を2,3,4,6-テトラ-O-保護化1-クロロ、1-ブロモ、またはトリクロロイ ミデートガラクトース中間体とカップリングすることによって調製できる。この 反応で用いられるヒドロキシまたはチオールアリール/ヘテロアリール化合物は 、市販されているか、または当該分野で知られている手順を使用して市販の材料 から調製できる。 所望の場合、このガラクトース部分のヒドロキシル基は、当該技術分野で知ら れた手順および試薬を用いて、容易にアシル化、スルホニル化またはホスホリル 化でき、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩が得られ、ここで、 Ra、Rb、RcおよびRdの少なくとも1個は、-O-SO2-OH、-C(O)R10、-P(O)(OR11)2 であり、ここで、R10およびR11は、上で定義したものと同じである。このような アシル化反応は、この合成の最初の工程として(すなわち、上記のように、ハロ ゲン化アシル(例えば、塩化ラウロイル)を用いて)、または式Iの化合物(ここで 、Ra、Rb、RcおよびRdは、それぞれ、水素である)の合成後変換として(例えば、 ハロゲン化アシル、無水物、ハロホスフェート、三酸化イオウを用いて)、起こ り得る。 例えば、脱ブロック化ヒドロキシル基は、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメチ ルホルムアミド)中にて、室温で、約1時間〜約24時間、このヒドロキシ含有化 合物を、過剰の(好ましくは、約1.1当量〜約1.2当量の)ピリジン:三酸化イオウ 複合体で処理することにより、スルホニル化され得る。代表的には、得られた硫 酸塩(すなわち、-O-SO2-OH)は、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中にて、例 えば、Na+樹脂で処理することにより、その塩として単離される。例えば、米国 特許第5,580,858号10では、硫酸塩およびリン酸塩を形成するのに適切なさらに 別の反応条件が見い出される。 本発明の他の実施態様では、本発明の1-ガラクトース誘導体は、そのガラクト ース部分か、分子のAまたはB部分かいずれかによって、支持体(好ましくは、 固体支持体)に結合し得る。化合物を種々の官能基によって支持体に結合する方 法は、当該技術分野で周知であり、それらの公知方法のいずれかは、本発明の1- ガラクトース誘導体を支持体に共有結合するのに、使用され得る。 例えば、式Iの1-ガラクトース誘導体(ここで、AまたはBは、カルボン酸部 分を含有する)は、通常のカップリング手順および試薬を用いて、アミノ化固体 支持体に共有結合し得る。代表的には、このようなカップリング反応は、周知の カップリング試薬(例えば、カルボジイミド、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イ ルオキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスホネート)な ど)を用いて、行われる。適切なカルボジイミドには、例えば、ジシクロヘキシ ルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド、1-(3-ジメチルアミノ プロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDC)などが挙げられる。好ましくは、この カップリング反応を促進するために、この反応混合物中には、周知のカップリン グ促進剤(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾ ールなど)もまた、使用される。 このカップリング反応は、代表的には、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメチル ホルムアミドなど)中にて、この固体支持体を、過剰の(好ましくは、約1.1当量 〜約10当量またはそれを越える)1-ガラクトース誘導体(この固体支持体上に存在 するアミノ基の当量数を基準にして)および少なくとも1当量(好ましくは、約1. 5当量〜約3.0当量)のこのカップリング剤(この1-ガラクトース誘導体を基準にし て)と接触させることにより、行われる。所望の場合、この反応では、少なくと も1当量、好ましくは、約1.5当量〜約3.0当量(この1-ガラクトース誘導体を基 準にして)のカップリング促進剤(例えば、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)も また、使用され得る。一般に、このカップリング反応は、約0℃〜約50℃の範囲 の温度で、約24時間〜約100時間にわたって、行われる。この反応が完結すると 、この固体支持体は、好ましくは、約0℃〜約40℃の範囲の温度で、約12時間〜 約 24時間にわたって、メタノール中の過剰の無水酢酸と接触されて、この固体支持 体上に存在するいずれかの未反応アミノ基がキャップ化される。この1-チオガラ クトース誘導体のこの固体支持体への取り込み収率は、既に確立された手順(例 えば、M.Duboisら11に記述のもの)を用いて、決定され得る。 本発明の1-ガラクトース誘導体はまた、固相合成法によって、固体支持体上で 調製され得る。代表的には、このような固相法は、まず、通常の手順および試薬 を用いて、固体支持体のガラクトース部分に、ヒドロキシル基を介して、1-ガラ クトース化合物を共有結合することを包含する。この共有結合した1-ガラクトー ス化合物は、次いで、上記手順を用いて、環状α,β-不飽和カルボニル化合物ま たは環状α-ハロカルボニル化合物と反応される。得られたカルボニル含有中間 体は、次いで、還元または還元アミノ化されて、アルコールまたはアミン化合物 が得られ、これは、さらに、本明細書中で記述のように、誘導体化され得る。 例によれば、1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドは、約0.80mmol/g〜 約1.00mmol/gの活性塩素を有する塩化トリチル樹脂を、触媒量の4-(N,N-ジメチ ルアミノ)ピリジンを含有するビリジン中にて、約25℃〜約100℃の範囲の温度で 、約12時間〜48時間にわたって、約0.75当量〜約2.0当量の1-ジチオエチル-β-D -ガラクトピラノシドと接触させることにより、この樹脂に容易に結合し得る。 次いで、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中にて、室温で、約6〜24時間、こ の樹脂を、ジチオスレイトール(Cleland試薬)およびトリエチルアミンで処理す ることにより、この共有結合したガラクトースの1位に、遊離のチオール基が発 生する。次いで、得られた1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドは、上記のように反 応されて、この固体支持体樹脂に共有結合した式Iの1-チオガラクトース誘導体 が得られる。所望の場合、この1-チオガラクトース誘導体は、不活性希釈剤(例 えば、ジクロロメタン)中にて、室温で、この固体支持体樹脂を、過剰のトリフ ルオロ酢酸およびトリイソプロピルシランと接触させることにより、この固体支 持体樹脂から切断され得る。有用性 1つの実施態様において、本発明の化合物は、インビトロまたはインビボのい ずれかにて、毒素(例えば、熱不安定性エンテロトキシン)のその受容体への結合 を妨害するのに有用である。他の実施態様では、本発明の化合物は、生物体(例 えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichi a coli腸毒素原性株のそれらの細胞表面受容体への結合を阻害する。 従って、本発明の化合物は、生物体による感染に付随した病態(腸内病原性の 生物体(例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸毒素原性株)により 起こる胃腸感染(例えば、下痢、腸出血、腹痛など)を含めて)を改善するのに、 使用され得る。 このような病態を治療しまたは改善するのに使用する場合、本発明の化合物は 、代表的には、薬学的に受容可能な希釈剤および効果的な量の本発明の少なくと も1種の化合物を含有する薬学的組成物により、このような治療を必要となる患 者に送達される。この患者に投与する化合物の量は、どのような化合物および/ または組成物を投与するか、投与目的(例えば、予防または治療)、患者の状態、 投与様式などに依存して変化する。治療用途では、組成物は、既に感染(例えば 、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸毒素原性株に付随した消化管感染) に罹った患者に対して、この状態およびその合併症の徴候のさらなる発生を少な くとも部分的に阻止するのに充分な量で、投与される。このことを達成するのに 充分な量は、「治療に効果的な用量」として定義される。この使用に効果的な量 は、患者の感染の程度または重症度、患者の年齢、体重および一般的な病態など の要因に依存した付き添いの臨床医の判断に依存する。好ましくは、療法として の使用のために、本明細書中で記述の化合物は、約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg/日 の範囲の投薬量で、投与される。 このような薬学的組成物は、1種より多い本発明の化合物を含有し得る。例え ば、それらは、LTの結合を阻害するのに非常に効果的な式Iの1種の化合物、お よびE.coli腸毒素原性株の細胞表面受容体への結合を阻害するのに非常に効果 的な式Iの異なる化合物を含有し得る。 式I'の化合物が共有結合した支持体を、消化管の感染に付随した病態を治療 するかまたは改善するのに使用する場合、非毒性で機械的および化学的な付着に 耐性のある支持体が好ましい。影響を受けずに、消化管を通り、経口投与に続い て、完全かつ急速に取り除かれる支持体は、このような支持体が、検体からの毒 素および/または病原体の急速なクリアランスを与えるので、最も好ましい。 上で述べたように、患者に投与した化合物は、上記薬学的組成物の形状であり 、それらは、経口、直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内などを含めた種々の経路 により、投与され得る。これらの化合物は、注射可能および経口分配可能な薬学 的組成物として、効果的である。このような組成物は、薬学的技術分野で周知の 様式で調製され、少なくとも1種の活性化合物を含有する。 これらの薬学的組成物は、薬学的に受容可能なキャリアーの存在下にて、処方 される。本発明の組成物を製造する際には、その活性成分は、通常、賦形剤と混 合され、賦形剤により希釈されるかまたはこのようなキャリアー内に封入され、 これは、カプセル、薬袋(sachet)、紙または他の容器の形状であり得る。この 賦形剤が、希釈剤として供される場合、それは、固体、半固体または液体物質で あり得、これは、活性成分のビヒクル、キャリアーまたは媒体として作用する。 それゆえ、これらの組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、薬袋、カプセル 、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤などの形状であり得、これら は、例えば、10重量%までの活性化合物、柔軟および硬質のゼラチンカプセル、 座剤、滅菌した注射可能溶液、および滅菌した包装粉剤を含有する。 適切な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソ ルビトール、マンニトール、澱粉、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン 酸塩、トラガカントゴム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、 ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロー スが挙げられる。これらの処方物は、さらに、以下を含有し得る:潤滑剤(例え ば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸 濁剤;防腐剤(例えば、メチル-およびプロピルヒドロキシベンゾエート);甘味 料;および芳香剤。本発明の組成物は、当該技術分野で公知の方法を使用した患 者への投与後、この活性成分の急速、持続または遅延放出を与えるように、処方 され得る。 本発明の1-ガラクトース誘導体はまた、プロドラッグの形状、すなわち、イン ビボで式Iの生体活性化合物に転化される誘導体として、投与できる。このよう なプロドラッグには、代表的には、Ra、Rb、RcまたはRdの少なくとも1個が生体 不安定基(例えば、-C(O)R2または-P(O)(OR3)2であり、ここで、R2およびR3は、 上で定義のものと同じである)である式Iの化合物が挙げられる。 以下の合成例および生物学的例は、本発明を例示するために提供され、いずれ の様式でも、本発明の範囲を限定するものとは解釈されない。他に述べられてい なければ、全ての温度は、摂氏である。 実施例 以下の実施例では、以下の略語は、以下の意味を有する。略語が定義されてい ない場合、それは、その一般に認められた意味を有する。 Å = オングストローム bd = 広い二重項 bs = 広い一重項 BSA = ウシ血清アルブミン d= 二重項 dd = 二重項の二重項 DMAP = ジメチルアミノピリジン eq. = 当量 g= グラム L = リットル m = 多重項 meq = ミリ当量 mg = ミリグラム mL = ミリリットル mmol = ミリモル N = ノルマル OPD = o-フェニレンジアミン PBS = pH7.2のリン酸緩衝食塩水 q = 四重項 quint. = 五重項 s = 一重項 t = 三重項 TFA = トリフルオロ酢酸 THF = テトラヒドロフラン TLC = 薄層クロマトグラフィー Tween 20 = ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート μL = マイクロリットル 1H-NMRスペクトルは、Brueker AM-360分光光度計で記録し、そしてMALDI-TOF 質量スペクトルは、HP G2020A(LD-TOF)装置で記録した。旋光は、Perkin-Elmer2 41旋光計で測定した。反応は、Silica Gel FG254(E.Merck、Darmstadt、German y)上のTLCにより、モニターした。 実施例A ラウロイル化中間体の固相抽出 以下の実施例で示すように、ある種のラウロイル化反応中間体を、固相抽出に より精製した。この精製手順では、この反応混合物を濃縮し、メタノールに再溶 解し、そしてC18シリカ(Waters Prep C18、125Å、ラウロイル化炭水化物20mgあ たり1g)に適用する。このC18シリカを、次いで、メタノール(10mL/g C18シリ カ)で洗浄し、その生成物をペンタン(10mL/g C18シリカ)で溶出する。L-アルギ ニン含有化合物については、この反応混合物を濃縮し、70%メタノールに再溶解 し、そしてC18シリカに適用する。このC18シリカを、次いで、70%メタノールで 洗浄し、その生成物をメタノールで溶出する。得られた生成物は、TLC、1H-NMR またはMALDI-TOF質量分光法により決定されるように、残留試薬を含有していな い。 実施例B1,2,3,4,6- ペンタ-O-ラウロイル-α-D-ガラクトピラノース1の合成 ガラクトース(3.78g、21.0mmol)、ピリジン(50mL)および4-ジメチルアミノ ピリジン(触媒量)のペンタン(150mL)懸濁液に、アルゴン雰囲気下にて、−78℃ で、塩化ラウロイル(50mL、210mmol)を添加した。この混合物を、室温まで到達 させた。得られた白色のスラリーをゆっくりと溶解し、ピリジニウムヒドロクロ リドの細かい沈殿物が形成された。40時間後、このピリジニウムヒドロクロリド を濾過により取り除き、このペンタン溶液を濃縮した。カラムクロマトグラフィ ー(SiO2、ペンタン/EtOAc 9:1)により、1(16.0g、収率70%)を得た。 実施例C1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース (2) 方法1:乾燥ジクロロメタン(5mL)中の化合物1(実施例Bから、1g、0.91m mol)およびチオール酢酸(0.4mL、9.1mmol)に、アルゴン下にて、0℃で、三フッ 化ホウ素エーテレート(1.7mL、13.6mmol)を添加した。10分後、冷浴を取り除き 、24時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムで洗 浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィー(S iO2、ペンタン/Et2O/EtOAc 9:1:1)により、2(0.60g、収率70%)を得た。 方法2:乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)中の化合物1(実施例Bから、276.5m g、0.253mmol)に、アルゴン下にて、ベンジルアミン(27.9μL、0.255mmol)を添 加した。70時間後、この混合物を濃縮した。その残渣を、アルゴン下にて、乾燥 ジクロロメタン(4.0mL)に溶解し、次いで、トリクロロアセトニトリル(250μL、 2.5mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(30μL、0.2mmol)を 添加した。3時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、短カラム(SiO2、 ペンタン/EtOAc 19:1)でフラッシュし、次いで、濃縮した。乾燥ジクロロメタ ン(3.5mL)中の残渣に、アルゴン下にて、チオール酢酸(1mL)を添加した。96時 間後、この反応混合物を濃縮し、その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、 ペンタン、EtOAc 19:1)により、2(90mg、収率37%)を得た。 方法3:乾燥ジクロロメタン(300mL)中の化合物1(20.0g、18.2mmol)および チオ酢酸(5.0mL、1.9当量)に、アルゴン下にて、0℃で、トリフルオロメタンス ルホン酸トリメチルシリル(5.0mL、0.5当量)を添加した。この冷浴を直ちに取り 除き、48時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウ ムで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO2 、ペンタン/EtOAc 20:1)により、2(13.7g、77%)を得た。 実施例C’1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース の合成 方法1:乾燥トルエン(80mL)中の化合物1(20.0g、18.2mmol)およびチオ酢 酸(27.0mL、20当量)に、アルゴン下にて、室温で、塩化スズ(IV)(21.3mL)を滴下 した。この反応は、Tlcにより、注意深くモニターした。1時間後、この激しく 撹拌した混合物に、1M HCl水溶液600mLを添加し、得られた混合物をセリットで 濾過して、スズ塩の乳濁を除去した。この混合物をペンタン(800mL)で希釈し、 水(2×400mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(300mL)および水(300mL)で洗浄し、Na2 SO4で乾燥し、そして濃縮した。その残渣を、カラムクロマトグラフイー(SiO2、 ペンタン/EtOAc 20:1、30:1、40:1)により3回精製して、1-S-アセチル-2 ,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラクトピラノース(3.65g、21%) を得た。 方法2:乾燥ジクロロメタン(100mL)中の化合物1(25.0g、22.9mmol)および チオ酢酸(8.5mL、114.5mmol)に、アルゴン下にて、室温で、トリフルオロメタン スルホン酸トリメチルシリル(5.6mL、45.8mmol)を添加した。20時間後、この混 合物をジクロロメタン(600mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(250mL)および 水(2×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮した。その残渣を、カラ ムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 20:1、30:1、40:1)により 3回精製して、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-α-D-ガラ クトピラノース(1.59g、7.2%)を得た。 実施例D マイケル付加およびα-ハロカルボニル置換の一般手順 乾燥ジクロロメタン(8mL)中の化合物2(1mmol)および求電子試薬(1.2mmol) に、アルゴン下にて、Et2NH(4mL)を添加した。1〜3時間後、この混合物を濃 縮し、その残渣を、ペンタン/EtOAcで溶出するSiO2上のカラムクロマトグラフ ィーにより精製した。これらの生成物を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分 光法により、特徴付けた。 実施例E アルコールへの還元の一般手順 乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)およびイソプロパノール(0.7mL)中の実施例D の生成物(100μmol)に、アルゴン下にて、NaBH4(150μmol)を添加した。0.5〜3 時間後、この混合物を濃縮し(ある場合には、濃縮前に、酢酸(約40μL)を添加し た)、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生成物アル コールを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例F 第一級アミンへの還元アミノ化の一般手順 方法1:乾燥メタノール(2.3mL)およびテトラヒドロフラン(0.9mL)中の実施例 Dの生成物(100μmol)および酢酸アンモニウム(75mg、1mmol)に、アルゴン下に て、NaCNBH3(100μmol)を添加した。1〜72時間後、この混合物を濃縮し、その 残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生成物アミンを、1H-N MR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 方法2:実施例Dの生成物(200mg、0.198mmol)および乾燥NH4OAc(30mg、0.4mm ol)を、乾燥MeOH(6mL)、乾燥1,2-ジクロロエタン(6mL)およびトリメチルオル トホルメート(1mL)中で、アルゴン下にて、24時間(TLC分析により、出発物質の 殆どが消費されたことが明らかとなるまで)撹拌した。NaBH4(10mg、0.26mmol)を 添加し、1時間後、この混合物を濃縮した。その残渣を、実施例Aの固相抽出法 に従って精製して、第一級アミン(痕跡量の対応するアルコールを含有する)を得 た。この混合物をペンタン/EtOAc(1:1)に溶解し、そしてWaters Sep-Pak Plu s Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをペンタン/EtOAc( 1:1、20mL)で洗浄して(対応するアルコールを除去し)、続いて、トルエン/Et OH(9:1、30mL)で溶出して、この第一級アミンを得た。 実施例Gメシレートの調製の一般手順 乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン(4mL)中の実施例Dのアル コール(0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロリド(0.5mL) を添加した。12〜24時間後、この混合物を0.5M HClで洗浄し、そしてペンタンで 抽出した。このペンタン抽出物を濃縮し、その残渣を、C18シリカゲルクロマト グラフィーで精製して、このメシレート誘導体を得た。 実施例H アジド化合物の調製の一般手順 乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の実施例Pのメシレート(0.2mmol)に、 アルゴン雰囲気下にて、60℃で、アジ化ナトリウム(5mmol)および18-クラウン- 6(180mg)を添加した。2時間後、この反応混合物を濃縮し、その残渣をC18シリ カ上で精製した。ある場合には、この生成物は、溶出液としてペンタン/EtOAc( 9:1)を用いたシリカゲルで再クロマトグラフィーにかけて、このアジド誘導 体を得た。 実施例I アジド基の第一級アミンへの還元の一般手順 実施例Hのアジド化合物(15μmol)の乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥 エタノール(1mL)溶液に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(15μmol)およびNiCl2( 30μmol)を添加した。1時間後、この反応混合物を酢酸(1滴)で中和し、濃縮し 、そしてC18−シリカ上で精製して、この第一級アミンを得た。 実施例J 第一級アミンの還元アルキル化の一般手順 乾燥メタノール(1mL)および乾燥ジクロロメタン(1mL)中の実施例FまたはI の第一級アミン(6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、無水物またはケトン(3.4 mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(47μmol)を添加した。24〜 48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物を濃縮し、その残渣を、C18 シリカゲル上で精製した。 実施例K 還元アミノ化の一般手順 乾燥ジクロロメタン(2mL)、メタノール(2mL)およびトリエチルオルトホルメ ート(1mL)中の実施例Dの生成物(0.1mmol)およびアミン(0.45mmol)に、アルゴ ン下にて、NaCNBH3(1mmol)を添加した。24時間後、この混合物を濃縮し、トル エン(1mL)に溶解し、そしてC18シリカゲル(5g)上で精製した。 実施例L2,3,4,5- テトラ-O-ラウロイル 1-ガラクトース誘導体の脱ブロック化の一般手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中のO-ラウロイル化1-ガ ラクトース誘導体(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性ナトリウムメト キシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberlite IR-50 S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロメタン/メタ ノール(2:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2カートリッ ジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール(2:1)で洗浄 し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(5:5:1)(20mL) で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シリカ(Waters P rep C18、125Å、5g)のカラム上に適用した。このC18シリカを水(50mL)で洗浄 し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた第二級アミン を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例B6H 2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D -ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロブチルアミンを用いて、こ の表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計 算値):361.50;M(実測値):361.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようで あった:1H-NMR(CD3OD):δ4.315(H-1)、4.300、4.292、4.290。 実施例B6I 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3,3-ジメチルシクロブト-1-イル アミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下の ようであった:M(計算値):389.55;M(実測値):392.2(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.324(H-1)、4.311、4.305、4.2 94。 実施例B6J 2,2-ジメチル-4-(シクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β -D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロペンチルアミンを用いて、 この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M( 計算値):375.52;M(実測値):376.6(M+H+)。選択したNMRデータは、以下のよ うであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.322(H-1)、4.310、4.304、4.295。 実施例B6K 2,2-ジメチル-4-(シクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β -D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとしてシクロヘキシ-1-イルアミンを用 いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のようであっ た:M(計算値):389.55;M(実測値):391.2(M+H+)。選択したNMRデータは、以 下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.319(H-1)、4.310、4.307、4.293。 実施例B6L 2,2-ジメチル-4-(4-メチルシクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして4-メチルシクロヘクス-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):403.47;M(実測値):404.8(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.333(H-1)、4.312、4.300、4.2 95。 実施例B6Q 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3-メチルシクロペント-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):389.55;M(実測値):390.7(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.383(H-1)、4.325、4.300、4.2 92。 実施例B6R 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロペント-1-イルアミノ)-シクロペント-1 -イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3,3-ジメチルシクロペント-1-イ ルアミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下 のようであった:M(計算値):4.295;M(実測値):404.3(M+H+)。選択したNMRデ ータは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.322(H-1)、4.305、4.300、4 .295。 実施例B6T 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロヘクス-1-イルアミノ)-シクロペント -1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成 上記手順D、KおよびLに従って、求電子試薬として4,4-ジメチルシクロペン ト-2-エン-1-オンを用い、第一級アミンとして3-メチルシクロヘクス-1-イルア ミンを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデータは、以下のよ うであった:M(計算値):403.57;M(実測値):404.8(M+H+)。選択したNMRデー タは、以下のようであった:1H-NMR(CD3OD):δ4.326(H-1)、4.313、4.303、4.2 94。 実施例1 2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D -ガラクトピラノシドの個々のジアステレオマーの合成 本実施例は、式Iの化合物の個々のジアステレオマーの調製を例示する。 工程A−(1R,S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル2,3,4,6-テトラ -O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成:乾燥CH2Cl2(10mL)中の 1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノース( 5g、5mmol)(上記実施例Bから得た)および4,4-ジメチル-2-シクロペンテン-1 -オン(500mg、4.45mmol)に、アルゴン下にて、Et2NH(6mL)を添加した。3時間 後、この混合物を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/Et OAc、9:1)により精製して、ジアステレオマーの混合物(3.54g、66%)として 、表題化合物を得た。 工程B−(1R,S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドのジアステレオマーの分離: 工程Aからの2個のジアステレオマー(5g、4.8mmol)を、カラムクロマトグラ フィー(SiO2、ペンタン/EtOAc、9:1)により分離して、未解明化合物の 混合物(2.74g、52%)と共に、(1S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(428.8mg、8 %)および(1R)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル2,3,4,6-テトラ-O- ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(373.8mg、6%)を得た。 工程C−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシシクロペン ト-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合 成:乾燥テトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(0.5mL)およびイソプロパノール (2mL)中の工程Bからの精製ジアステレオマー(別個の反応フラスコ)のそれぞれ (320mg、0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(0.12mmol)を添加した。30 分後、AcOH(1滴)を添加し、これらの混合物を濃縮し、その残渣をMeOH(2mL)に 溶解し、そしてC-18シリカ(5g)のカラムに添加した。これらのカラムをMeOH(5 0mL)で洗浄し、生成物をペンタン(50mL)で溶出して、(1S,4RS)-2,2-ジメチル-4 -ヒドロキシ-シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド(281mg、88%)および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシ -シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピ ラノシド(297mg、93%)を得た。 工程D−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオ キシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクト ピラノシドの合成:乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン(4mL)中 の工程Cの(1S,4RS)および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)のそれぞれ(2 80mg、0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロリド(0.5mL) を添加した。12時間後、これらの混合物を0.5M HClで洗浄し、そしてペンタンで 抽出した。濃縮後、それらの残渣を、工程Cで記述のようなC18-シリカ(5g)上 で精製して、ペンタンをエバポレートした後、白色の固形物として、(1S,4RS)- 2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオキシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(281mg、88%)および(5)(1R ,4RS)-2,2-ジメチル-4-O-メタンスルホニルオキシシクロペント-1-イル 2,3,4, 6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(297mg、93%)を得た 。 工程E−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラク トピラノシドの合成:乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の工程Dからの(1S ,4RS)および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)(250mg、0.2mmol)に、アル ゴン雰囲気下にて、60℃で、NaN3(340mg、5mmol)および18-クラウン-6(180mg) を添加した。2時間後、これらの混合物を濃縮し、そして工程Cで記述のような C18-シリカ(5g)上で精製した。再クロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 、9:1)により、ジアステレオマーの分離が可能となり、純粋な(1S,4R)-2,2- ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ- β-D-ガラクトピラノシド(163mg、65%);(1S,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシク ロペント-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシ ド(29mg、9%);(1R,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4, 6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(68mg、28%);および (1R,4R)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウ ロイル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(21mg、9%)を得た。 工程F−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アミノシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル-1-チオ-β-D-ガラク トピラノシドの合成:乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥エタノール(1mL) 中の工程Eからの2,2-ジメチル-4-アジド-シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシドの4個のジアステレオマーのそれぞれ(5mg、15μmol)に、ア ルゴン雰囲気下にて、NaBH4(15μmol)およびNiCl2(30μmol)を添加した。1時間 後、これらの混合物をAcOH(1滴)で中和し、濃縮し、そして工程Cで記述のよう なC18-シリカ(2g)上で精製して、(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)および(1R ,4R)-2,2-ジメチル-4-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラ ノシド(それぞれ5mg;定量)を得た。 工程G−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4-( シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-O-ラウロイル- 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの合成:乾燥メタノール(1mL)およ び乾燥ジクロロメタン(1mL)中の工程Fからの2,2-ジメチル-4-アミノシクロペ ント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの4個のジアステレオマー(別個 の反応フラスコ)のそれぞれ(2mg、6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、シク ロブタノン(250μL、3.4mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(10 mg、47μmol)を添加した。24〜48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物 を濃縮し、その残渣を、工程Cで記述のようなC18-シリカ上で精製して、以下の それぞれを2.1〜2.4mg(定量)で得た: (1S,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HA);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.292(H-1); (1S,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HB);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.315(H-1); (1R,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HC);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.300(H-1); (1R,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド(B6HD);M(計算値):361.50;M(実測値):361.6 (M+H+);1H-NMR(CD3OD):δ4.290(H-1)。 実施例2 カルボキシル含有1-β-D-ガラクトピラノシドの固体支持体への結合 DMF(1mL、4Åのモレキュラーシーブで乾燥した)中のA環またはB環上にカ ルボキシル基を有する式Iの1-β-D-ガラクトピラノシド(2.1mg、4.5μmol、上 記実施例D4から得た)、シリルアミノ化Chromosorb P(449mg、米国特許第4,137,4 01号12およびWestalら13に記述のように調製した)、およびヒドロキシベンゾト リアゾール(1.3mg、9.4μmol)に、ジイソプロピルカルボジイミド(1.4μL、9.0 μmol)を添加した。75時間後、これらのビーズを濾過により取り除き、水、DMF 、MeOHおよびCH2Cl2で洗浄した。MeOH(1.5mL)中の得られたビーズに、無水酢酸 (0.5mL)を添加し、16.5時間後、これらのビーズを濾過し、そして水、DMF、MeOH 、CH2Cl2およびペンタンで洗浄した。これらのビーズをMeOHに懸濁させ、その上 澄み液を繰り返しデカントすることにより、微粒子を取り除いた。高真空下で乾 燥すると、以下の式IIIで示すように、このchromasorb Pのアミン基とこの1-チ オガラクトース誘導体のカルボキシ基との間でのアミド結合の形成により、1-β -D-ガラクトピラノシドがこのChromasorb Pに共有結合した生成物を得た。M.Dub oisら11に記述の手順を用いたフェノール/H2SO4アッセイを使用して、取り込み 収量を明らかできる。 実施例3 1-ガラクトース誘導体の固相合成 本実施例は、式Iの1-ガラクトース誘導体の固相合成を例示する。 工程A−1-ジチオエチル-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-ガラクトピラノシドの 合成:1-チオ-2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-ガラクトピラノシド(500mg、1.37mmo l)およびジエチル-N-エチル-スルフェニルヒドラゾジカルボキシレート(360mg、 2.0mmol)(T.Mukaiyama14に記述のように調製した)をジクロロメタン(14mL)に溶 解し、そして室温で撹拌した。10分後、この溶液を濃縮し、そしてカラムクロマ トグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル(2:1))にかけて、白色の固形物(ヘ キサン/酢酸エチル(2:1)中のRf 0.27)として、1-ジチオエチル-2,3,4,6-テト ラ-O-アセチル-ガラクトピラノシド(580mg、定量)を得た。 工程B−1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドの合成:工程Aからの1- ジチオエチル-2,3,4,6-テトラ-O-アセチルガラクトピラノシド(500mg、1.18mmol )を乾燥メタノール(10mL)に溶解し、そしてメタノール性ナトリウムメトキシド( 1M、150μL)で処理した。2時間後、この溶液をAmberlite IR-120(H+)樹脂で中 和し、濾過し、そして濃縮して、白色の固形物(300mg、定量)として、1-ジチオ エチル-6-β-D-ガラクトピラノシドを得た。 工程C−1-ジチオエチル-β-D-ガラクトピラノシドの樹脂へのカップリング: 1-ジチオエチル-6-β-D-ガラクトピラノシド(200mg、780μmol)を、乾燥ピリジ ン(8mL)に溶解した。トリチルクロリド樹脂(1g、トリチルクロリド樹脂950μ mol活性塩素0.95mmol/gを充填、重合体マトリックス:コポリスチレン-1% DV B、200〜400メッシュ、Novabiochem)およびDMAP(5mg)を添加し、この混合物を 、60℃で24時間加熱した。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメタノール、 テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10mL)で連続的 に洗浄して、その6位の水酸基によりこのトリチル樹脂に共有結合した1-ジチオ エチル-β-D-ガラクトピラノシドを得た。 工程D−樹脂上での遊離のチオールの発生:工程Cからの樹脂(50mg)を、乾燥 テトラヒドロフラン(1.5mL)中で膨潤させた。乾燥メタノール(300μL)、ジチオ スレイトール(74mg)およびトリエチルアミン(180μL)を添加し、この混合物を、 室温で10時間振とうさせた。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメタノール 、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10・L)で連 続的に洗浄した。IR(インタクトのビーズの):2565cm-1(SHストレッチ(stretch) )。 工程E−マイケル付加反応:工程Dからの樹脂(50mg)を、乾燥N,N-ジメチルホ ルムアミド(1mL)中で膨潤させ、次いで、シクロヘプト-2-エン-1-オン(70μl、 63μmol)を添加し、この混合物を室温で振とうさせた。2時間後、この樹脂を濾 過により取り除き、そしてメタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンお よびジエチルエーテル(各10mL)で連続的に洗浄した。 工程F−還元アミノ化:工程Eからの樹脂(50mg)を、ジクロロメタン(1mL)中 で膨潤させた。アミノシクロアルカン(75mg、447μmol)、硫酸ナトリウム(100mg )、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(63mg、297μmol)および酢 酸(10μL)を、アルゴン雰囲気下にて、室温で添加し、この混合物を24時間振と うさせた。次いで、この樹脂を濾過により取り除き、そして水、メタノール、テ トラヒドロフランおよびジクロロメタンで連続的に洗浄した。 工程G−この樹脂からの1-チオガラクトース誘導体の開裂:工程Fからの樹脂 (50mg)を、ジクロロメタン(2mL)中にて、室温で、トリフルオロ酢酸(1mL)およ びトリイソプロピルシラン(20μL)と共に振とうした。3時間後、この樹脂を濾 過により取り除き、そしてジクロロメタン(10mL)で洗浄した。トルエン(10mL)を 添加した後、この溶液を濃縮し、次いで、トルエンと共に2回共エバポレート(c o-evaporate)した。その残渣を水(1mL)に溶解し、そして2個のC18-Sep-Pak-カ ートリッジ(Waters Sep-Pak Plus)に適用した。このC18シリカを水(4mL)で洗浄 し、その最終生成物を20%メタノールで溶出し、そして濃縮した。 実施例4 Nα-(3-(β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル)-L-ロイシンの合成 工程A−シクロヘプタン-1-オン-3-イル2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D- ガラクトピラノシド:O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-ガラクトピラノシル )トリクロロアセテートイミデート(578mg、780μmol)および3-ヒドロキシシク ロヘプタン-1-オン(100mg、780μmol)(これはE.Hasegawa8およびH.Pauson9 の方法によってシクロヘプト-2-エン-1-オンから2つの工程で調製された)を乾 燥ジエチルエーテル(10mL)に溶解させた。トリメチルトリフルオロメタンスル ホネート(TMSOTf)(300μmL、0.1M)を室温で添加する。1時間後、反応をト リエチルアミン(100μmol)でクエンチし、そして混合物を濃縮する。カラムク ロマトグラフィー(SiO2トルエン/酢酸エチル16:1〜10:1)によって表題化合物 (385mg、70%)白色の泡で得た(16:1〜10:1) 工程B−Nα-(3-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-ガラクトピラノシル)シ クロヘプト-1-イル)-L-ロイシン tert-ブチルエステルの合成:ジクロロメタン (700μL)およびメタノール(700μL)中で工程A由来の生成物(50mg、71μmo l)およびL-ロイシンtert-ブチルエステルジヒドロクロリド(80mg、354μmo l)にナトリウムシアノホウ化水素(2mg)を添加した。48時間後、混合物を濃 縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2、トルエン/酢酸エチル、8:1) によって精製し、表題化合物(48mg、78%)を得た。 工程C−Nα-(3-(β-D-ガラクトピラノシル)シクロヘプト-1-イル)-L-ロイシ ン:工程Bからの生成物(12mg、14μmol)を、乾燥メタノール(1mL)中に溶 解し、そしてメタノールナトリウムメトキシド(20μL、1M)で処理した。45℃ で16時間後、溶液をAmberlite IR-120(H+)樹脂で中和し、フィルター濾過し、そ して濃縮した。残留物を、次いで、水溶性水酸化リチウム(0.1M、500μL)中に 溶解させた。2時間後、混合物をIR-50(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮 した。残留物を水(500μl)に溶解させ、そしてC18-Sep-Pakカートリッジ(Wat er Sep-Pak-plus)に適用した。C18カラムを水(500μL)で洗浄し、その後最終 生成物を10%〜30%のメタノール/水の勾配で溶出し、そして濃縮した。1mlの 水から凍結乾燥後、表題化合物を白色の粉末(3mg、83%)として得た。1H-Nmr (360MHz、CD3OD)(選択したシグナル):δ0.84-1.08(m,6H,2CH3)、5.31-5.37 (m,1H,1-H)。この化合物をさらに環化し得、従来の試薬および条件を使用して 本発明の化合物を得た。 上記の反応において種々の環状アミンを使用することによって、多くの他の本 発明の1-ガラクトース誘導体が調製できる。 実施例5 GD1bへの熱不安定性エンテロトキシン結合の阻害 本実施例を使用して、上記式Iの1-ガラクトース誘導体を、それらが、E.col iに由来の熱不安定性エンテロトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を阻害す る能力について、試験できた。このバイオアッセイは、ガングリオシドGM1に代 えてガングリオシドGD1bを使用したこと以外は、A.-M.Svennerholm13に記述の 手順を用いて、行った。このアッセイでは、実施例B6H、B6I、B6J、B6K、B6L、B 6Q、B6R、およびB6Tの化合物は、熱不安定性エンテロトキシンのガングリオシド GD16への結合を少なくとも20%阻害することが期待される。 実施例6 GD1bへのコレラ毒素結合の阻害 本実施例では、上記式Iの1-ガラクトース誘導体を、それらが、コレラ毒素の ガングリオシドGD1bへの結合を阻害する能力について、試験した。このバイオア ッセイは、A.-M.Svennerholm15に記述の手順の改良法を用いて、行った。 1日目では、マイクロタイタープレート(C96 Maxisorp)を、1ウェルあたり、 PBS中の100μLの1mg/mL GD1b(ジシアロガングリオシドGD1b、MW=2127、Fluka) で被覆し、そして37℃で一晩インキュベートした。 2日目では、試験した試料を、BSA-Tween-PBS(PBS中の0.1% BSAおよび0.05% Tween-20;Sigma)で希釈した。全体で500μLの各溶液を調製し、各点を4回測 定できるようにした。CTB5-HRP(HRPに結合したCT-B5、Sigma、凍結乾燥Tween-PB Sで希釈した)の10、20および30ng/mLの濃度曲線を作成した。阻害実験のために は、20ng/mLのCTB5-HRPを使用した。次いで、これらの試料を、室温で2時間イ ンキュベートした。インキュベーション後、これらのプレートを空にし、そして これらのプレートを、1ウェルあたり、200μLのPBSで2回洗浄することにより 、未結合ガングリオシドを取り除いた。次いで、これらのプレートを、37℃で30 分間にわたり、1ウェルあたりPBS中の1%BSA(200μL)でインキュベートするこ とにより、このプラスチック表面上のさらなる結合部位をブロックした。次いで 、これらのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウェルあたり、0. 05% Tween 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合BSAを取り除いた 。4個の異なるウェルに、試料(100μL)を添加し、そして室温で30分間インキュ ベートした。これらのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウェル あたり、0.05% Tween 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合BSAを 取り除いた。 各ELISAに対して、基質溶液を新たに調製した。各溶液は、10mgのo-フェニレ ンジアミン(Sigma)、5mLの0.1Mクエン酸ナトリウム(フィルター滅菌またはオー トクレーブ)、5mLの0.1Mクエン酸(フィルター滅菌またはオートクレーブ)およ び4mLの30% H2O2を含有していた。(o-フェニレンジアミンが発癌性なの で、手袋を着用すべきである)。次いで、この基質溶液(100μL)を、各ウェルに 添加し、そして室温で30分間インキュベートした。インキュベーション後、その OD450を記録した。このアッセイの条件下では、D-ガラクトースは、30mMのIC50 を有していた。 このバイオアッセイでは、実施例B6H、B6I、B6J、B6K、B6L、B6Q、B6R、およ びB6Tの化合物を試験した。試験した全ての化合物が、コレラ毒素のガングリオ シドへの結合を少なくとも10%で阻害した。 実施例7 CTおよびLTの細胞毒性活性の中和 本実施例は、実施例2の固体支持体物質が、そのCTおよびLTの細胞毒性活性を 中和するの能力について、いかに試験したかを示す。CTおよびLTの細胞毒性活性 は、37℃で、5%CO2の雰囲気下にて、10%胎児ウシ血清(FBS)で補足したHamsF1 2培地に維持したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)の使用により、測定した 。毒素試料は、Hams培地で1:5に希釈し、そして0.22ミクロンの注射器フィル ターによりフィルター無菌化した。次いで、試料を、培地中にて、連続的に5倍 希釈し、そして各希釈液100μLを、CHO細胞の融合単一層を有するウェルに添加 し、そして(5%CO2下にて)37℃で24時間インキュベートした。各試料は、2回 分析した。細胞変性効果は、毒素を含まない対照ウェルと比較することにより、 24時間のインキュベーション後に、容易に見られた。24時間後、細胞を95%エタ ノールで固定し、そしてギムザ染色で染色した。中和実験に由来のトキシン含有 試料は、試料の終点希釈を、実施例2の固体支持体物質と比較するかしないかに より、中和率を決定したこと以外は、類似の様式で処理した。 精製CTまたはLTを含有する溶液(PBS1mL中で2、10または20μg)を、1.5mL微 小遠心管にて、実施例2の固体支持体物質(20mg)に添加し、そしてエンドオーバ ー回転子にて、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション後、この 固体支持体物質を、この管の底部まで沈降させ、その上澄み液を、注意深く取り 除いた。これらの上澄み液を、CHO細胞に添加し、その細胞変性効果を、上記の ようにして、24時間のインキュベーション後に決定した。この固体支持体物 質の存在下での、その終点の低下範囲は、固体支持体物質を添加していない対照 と比較することにより、決定した。 結果から、実施例2の固体支持体物質は、CTおよびLT活性の90%以上を中和し 、すなわち、10%未満の毒性活性が残っていることが予想される。 実施例8 グリコフォリンへの定着因子抗原(CFA線毛)の結合の阻害 本実施例では、上記式Iの1-ガラクトース誘導体を、それらがグリコフォリン へのCFA線毛結合を阻害する能力について、いかに試験したかを示す。細菌の表 面付着抗原(例えば、CFA線毛)は、ある種の腸病原体(E.coli毒素原性株を含め て)により発現される病原性因子である。これらの線毛は、細胞表面受容体への 細菌付着における重要な因子である。従って、CFA線毛結合の阻害は、ある化合 物が、病原性微生物の細胞表面受容体への結合を阻害するかどうかを決定する有 用な試験である。 結合アッセイは、マイクロタイターウェルを、37℃で2時間にわたって、PBS 中のグリコフォリン(10μg/mL)50μLで被覆することにより、行った。この溶液 を、吸引により取り除き、そして0.05%のTween 20を含有するPBS中の1% BSA( 100μL)(PBST)で置き換え、そして37℃でさらに1時間インキュベートした。こ れらのマイクロタイターウェルを、PBST(200μL)で3回洗浄し、次いで、0.05% のBSAを含有するPBS(50μL)中のビオチニル化CFA I(5μg/mL)で置き換えた。3 7℃で2時間インキュベートした後、この結合反応は、これらの溶液を吸引する ことにより停止し、そのプレートは、PBST(3×200μL)で洗浄した。アビジン- パーオキシダーゼ(0.05%のBSAを含有するPBST中の1mg/mL溶液の1/3000希釈物5 0μL)を添加し、これらのプレートを、さらに1時間インキュベートした。これ らのウェルを上記のように洗浄した後、この基質溶液(0.5μMの尿素パーオキシ ドを含有する0.1Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)中の0.42mMテトラメチルベ ンジジン(TMB))を添加し、それらのプレートを、室温で10分間インキュベートし 、その酵素反応を、2N H2SO4(50μL)を添加することにより、停止した。結合ア ッセイは、3回行い、バックグラウンド結合は、BSAだけを被覆したウェルに おいて、測定した。 結合阻害アッセイは、PBS中の1mg/mL濃度にて、オリゴ糖類似物を用いて行っ た。インヒビターは、上で概説したように、グリコフォリン被覆マイクロタイタ ーウェルに添加する前に、37℃で1時間にわたり、ビオチニル化CFA I線毛(5 μ/mL)であらかじめインキュベートした。これらの実験には、コントロールイン ヒビターとして、o-ニトロフェニル-β-D-ガラクトースを使用した。 実施例B6H、B6I、B6J、B6K、B6L、B6Q、B6R、およびB6Tの1-ガラクトース誘導 体は、このアッセイにおいてグリコフィリンへのCFA I pilli結合を阻害するこ とが期待される。 上述の記述から、この組成物および方法の種々の改良および変更が、当業者に 想起される。添付の請求の範囲の範囲内に入るこのような改良の全ては、本明細 書中に含めることを意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の式Iの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩: ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-、および-SO2-からなる群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR1-からなる群より選択され、ここでR1は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択される;および Ra、Rb、RcおよびRdは、それぞれ独立して、水素;硫酸塩;-C(O)R2からなる 群より選択され、ここで、R2は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコ キシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール 、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR3)2からなる群より 選択され、ここで各R3は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルカリー ル、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテ ロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群より選択される 。 2.式Iの前記化合物がα-アノマーである、請求項1に記載の化合物。 3.式Iの前記化合物がβ-アノマーである、請求項1に記載の化合物。 4.前記Aが5個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレン基である、請求項 1に記載の化合物。 5.前記Aがシクロペンチレン、メチルシクロペンチレン、ジメチルシクロペン チレン、シクロヘキシレン、メチルヘキシレン、ジメチルシクロヘキシレン、お よびシクロヘプチレンからなる群より選択される、請求項4に記載の化合物。 6.前記Bが4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基である、請求項1 の化合物。 7.前記Bがシクロブチル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、シク ロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル 、ジメチルシクロヘキシル、およびシクロヘプチルからなる群より選択される、 請求項6に記載の化合物。 8.前記Bがシクロブチルまたはジメチルシクロブチルである、請求項7に記載 の化合物。 9.前記Yがイオウである、請求項1に記載の化合物。 10.前記Yが酸素である、請求項1に記載の化合物。 11.前記Y’が-NH-である、請求項1に記載の化合物。 12.前記Ra、Rb、Rc、およびRdが各々水素である、請求項1に記載の化合物。 13.以下からなる群より選択される化合物およびそれらの薬学的に受容可能な 塩: 2,2-ジメチル-4-(シクロブチルアミノ)シクロペント 1-イル 1-チオ-β-D-ガラ クトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イ ル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロペンチルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1- イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロヘキシルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル- 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(4-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イ ル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド。 14.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーならびに1〜99重量%の以 下の式Iの少なくとも1つの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩を含む 薬学的組成物であって: ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-および-SO2-からなる群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR1-からなる群より選択され、ここでR1は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択される;および Ra、Rb、RcおよびRdは、それぞれ独立して、水素;硫酸塩;-C(O)R2からなる 群より選択され、ここで、R2は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコ キシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール 、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR3)2からなる群より 選択され、ここで各R3は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルカリー ル、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテ ロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群より選択される 、薬学的組成物。 15.式Iの前記化合物がα-アノマーである、請求項14に記載の薬学的組成 物。 16.式Iの前記化合物がβ-アノマーである、請求項14に記載の薬学的組成 物。 17.前記Aが5個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレン基である、請求 項14に記載の薬学的組成物。 18.前記Aがシクロペンチレン、メチルシクロペンチレン、ジメチルシクロペ ンチレン、シクロヘキシレン、メチルヘキシレン、ジメチルヘキシレン、および シクロヘプチレンからなる群より選択される、請求項17に記載の薬学的組成物 。 19.前記Bが4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基である、請求項 14に記載の薬学的組成物。 20.前記Bがシクロブチル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、シ クロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシ ル、ジメチルシクロヘキシル、およびシクロヘプチルからなる群より選択される 、請求項19に記載の薬学的組成物。 21.前記Bがシクロブチルまたはジメチルシクロブチルである、請求項20に 記載の薬学的組成物。 22.前記Yがイオウである、請求項14に記載の薬学的組成物。 23.前記Yが酸素である、請求項14に記載の薬学的組成物。 24.前記Y’が-NH-である、請求項14に記載の薬学的組成物。 25.前記Ra、Rb、Rc、およびRdが各々水素である、請求項14に記載の薬学的 組成物。 26.1重量%〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1重量%〜 99重量%の以下からなる群より選択される少なくとも1つの化合物およびそれ らの薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物: 2,2-ジメチル-4-(シクロブチルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガ ラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロブト-1-イルアミハシクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロペンチルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3,3-ジメチルシクロペント-1-イルアミノ)シクロペント-1- イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(シクロヘキシルアミノ)シクロペント-1-イル 1-チオ-β-D- ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(3-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル1 -チオ-β-D-ガラクトピラノシド 2,2-ジメチル-4-(4-メチルシクロヘキサ-1-イルアミノ)シクロペント-1-イ ル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド。 27.動物における毒素のその受容体への結合に付随した状態を改善する方法で あって、有効量の請求項14に記載の薬学的組成物を該動物に投与する工程を包 含し、ここで式Iの前記化合物が該受容体への該毒素の結合を阻害する、方法。 28.前記毒素が熱不安定性エンテロトキシンまたはコレラ毒素である、請求項 27に記載の方法。 29.動物における毒素のその細胞表面受容体への結合に付随した状態を改善す る方法であって、有効量の請求項26に記載の薬学的組成物を該動物に投与する 工程を包含し、ここで前記化合物がその受容体への該毒素の結合を阻害する、方 法。 30.前記毒素が熱不安定性エンテロトキシンまたはコレラ毒素である、請求項 29に記載の方法。 31.動物における生物体のその細胞表面受容体への結合に付随した状態を改善 する方法であって、有効量の請求項14に記載の薬学的組成物を該動物に投与す る工程を包含し、ここで式Iの前記化合物が該生物体のその細胞表面受容体への 結合を阻害する、方法。 32.前記生物体がVibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸毒素原性株で ある、請求項31に記載の方法。 33.動物において生物体のその細胞表面受容体への結合に付随した状態を改善 する方法であって、有効量の請求項26に記載の薬学的組成物を該動物に投与す る工程を包含し、ここで式Iの化合物は該生物体のその細胞表面受容体への結合 を阻害する、方法。 34.前記生物体がVibrio choleraeまたはEschrichia coliの腸毒素原性株であ る、請求項33に記載の方法。 35.1-ガラクトース誘導体含有支持体であって、該支持体に共有結合した以下 の式I’の少なくとも1つの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩の複数 を有し: ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-および-SO2-からな、る群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR3-からなる群より選択され、ここでR3は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択さる;および Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ独立して、水素;硫酸塩;-C(O)R1からな る群より選択され、ここで、R1は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アル コキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリー ル、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR2)2からなる群よ り選択され、ここで各R2は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルカリ ール、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘ テロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群より選択され る; ここでA、B,Ra、Rb、Rc、またはRdは、該支持体に連結アームを介して共有 結合される、支持体。 36.前記支持体が固体支持体である、請求項35に記載の1-ガラクトース誘導 体含有支持体。 37.前記式I’の前記化合物がα-アノマーである、請求項35に記載の1-ガ ラクトース誘導体含有支持体。 38.前記式I’の化合物がβ-アノマーである、請求項35に記載の1-ガラク トース誘導体含有支持体。 39.前記Aが5個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレン基である、請求 項35に記載の1-ガラクトース含有支持体。 40.前記Aがシクロペンチレン、メチルシクロペンチレン、ジメチルシクロペ ンチレン、シクロヘキシレン、メチルヘキシレン、ジメチルヘキシレン、および シクロヘプチレンからなる群より選択される、請求項39に記載の1-ガラクトー ス誘導体含有支持体。 41.前記Bが4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基である、請求項 35に記載の1-ガラクトース誘導体含有支持体。 42.前記Bがシクロブチル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、シ クロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシ ル、ジメチルシクロヘキシル、およびシクロヘプチルからなる群より選択される 、請求項41に記載の1ガラクトース誘導体含有支持体。 43.前記Bがシクロブチルまたはジメチルシクロブチルである、請求項42に 記載の1-ガラクトース誘導体含有支持体。 44.前記Yがイオウである、請求項35に記載の1-ガラクトース誘導体含有支 持体。 45.前記Yが酸素である、請求項35に記載の1-ガラクトース誘導体含有支持 体。 46.Y’が-NH-である、請求項35に記載の1-ガラクトース誘導体含有支持体 。 47.1重量%〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび共有結合し た以下の式I’の少なくとも1つの化合物およびその薬学的に受容可能な塩の複 数を有する支持体を含む1重量%〜99重量%の1-ガラクトース誘導体含有支持 体を含む薬学的組成物であって: ここで、 Aはアリーレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロアリーレン 、および二価複素環式からなる群より選択される; Bはシクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環式からなる群より選択 される; Yは酸素、イオウ、-S(O)-および-SO2-からなる群より選択される; Y’は、酸素、イオウ、-S(O)-、-SO2-、アルキレン、置換アルキレン、およ び-NR3-からなる群より選択され、ここでR3は水素、アルキル、およびアシルか らなる群より選択され、および Ra、Rb、RcおよびRdは、それぞれ独立して、水素;硫酸塩;-C(O)R1からなる 群より選択され、ここで、R1は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコ キシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール 、複素環式およびチオアルコキシアルキル;および-P(O)(OR2)2からなる群より 選択され、ここで各R2は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルカリー ル、アルコキシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテ ロアリール、複素環式およびチオアルコキシアルキルからなる群より選択される ; ここでA、B、Ra、Rb、Rc、またはRdの1つは該支持体の連結アームを介して共 有結合する、薬学的組成物。 48.前記支持体が固体支持体である、請求項47に記載の薬学的組成物。 49.前記式I’の化合物がα-アノマーである、請求項47に記載の薬学的組 成物。 50.前記式I’の化合物がβ-アノマーである、請求項47に記載の薬学的組 成物。 51.前記Aが5個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレン基である、請求 項47に記載の薬学的組成物。 52.前記Aがシクロペンチレン、メチルシクロペンチレン、ジメチルシクロペ ンチレン、シクロヘキシレン、メチルヘキシレン、ジメチルヘキシレン、および シクロヘプチレンからなる群より選択される、請求項51に記載の薬学的組成物 。 53.前記Bが4個〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基である、請求項 47に記載の薬学的組成物。 54.前記Bがシクロブチル、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、シ クロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシ ル、ジメチルシクロヘキシル、およびシクロヘプチルからなる群より選択される 、請求項53に記載の薬学的組成物。 55.前記Bがシクロブチルまたはジメチルシクロブチルである、請求項54に 記載の薬学的組成物。 56.前記Yがイオウである、請求項47に記載の薬学的組成物。 57.前記Yが酸素である、請求項47に記載の薬学的組成物。 58.前記Y’が-NH-である、請求項47に記載の薬学的組成物。 59.動物において、毒素のその受容体への結合に付随した状態を改善する方法 であって、有効量の請求項47に記載の薬学的組成物を該動物に投与することを 包含し、ここで、式I’の化合物は、該毒素のその受容体への結合を阻害する、 方法。 60.前記毒素が、熱不安定性エントロトキシンまたはコレラ毒素である、請求 項59に記載の方法。 61.動物において、生物体のその細胞表面受容体への結合に付随した状態を改 善する方法であって、有効量の請求項47に記載の薬学的組成物を該動物に投与 する工程を包含し、ここで式I’の化合物は該生物体のその細胞表面受容体への 結合を阻害する、方法。 62.前記生物体がVibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸毒素原性株で ある、請求項61に記載の方法。
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