JP2001503436A - サッカライド誘導体 - Google Patents

サッカライド誘導体

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JP2001503436A JP52198898A JP52198898A JP2001503436A JP 2001503436 A JP2001503436 A JP 2001503436A JP 52198898 A JP52198898 A JP 52198898A JP 52198898 A JP52198898 A JP 52198898A JP 2001503436 A JP2001503436 A JP 2001503436A
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ヒンドスガウル,オレ
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シンソーブ バイオテック,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 インビトロまたはインビボのいずれかにて、毒素(例えば、非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラトキシン)のそれらのレセプターへの結合を阻害する新規なサッカライド誘導体が開示される。加えて、エンテロウイルス生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸内毒素原性株のそれらの細胞表面レセプターへの結合を阻害する化合物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 サッカライド誘導体 発明の背景発明の分野 本発明は、インビトロまたはインビボのいずれかにて、毒素(例えば、非耐熱 性エンテロトキシン(LT)またはコレラトキシン(CT))のそれらのレセプターへの 結合を阻害する新規なサッカライド誘導体に関する。加えて、本発明の化合物は 、生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio choleraeおよ びEscherichia coli腸内毒素原性株のそれらの細胞表面レセプターへの結合を阻 害する。参考文献 以下の出版物、特許および特許出願は、本願において、上付き番号として引用 されている: 上記出版物、特許および特許出願のすべては、個々の各出版物、特許または特 許出願をその全体において参考として援用するために具体的かつ個別的に示すよ うな同じ程度まで、本明細書中でその全体において参考として援用されている。技術状況 生物体(例えば、細菌、ウイルス、原生動物、真菌および他の生物体)から産生 する毒素は、動物およびヒトの非常に多くの疾患(多くの下痢性疾患を含めて)を 引き起こすことが知られている。例えば、非耐熱性エンテロトキシン(「LT」)は 、特定のEscherichia coli腸内毒素原性株により分泌されるが、細菌誘発性の旅 行者下痢の原因物質の1つとして、確認されている1。加えて、コレラトキシン( 「CT」)は、Vibrio choleraeにより産生するが、激しい下痢性疾患であるコレ ラの原因物質として、確認されている1。 非耐熱性エンテロトキシンおよびコレラトキシンは、付随した病態の病理学的 進展における初期段階として、宿主細胞に対して、オリゴ糖レセプターを結合さ せることが知られている2。具体的には、LTおよびCTの両方が、この宿主細胞膜 の外側小葉に位置しているグリコスフィンゴリピドであるガングリオシド、GM1 に結合することが知られている2。GM1は、LTおよびCTのレセプターとして供され るその表面上にて、特徴的な五糖類構造、すなわち、Gal(β1→3)GalNAc(β1→4 ){NeuAc(α2→3)}Gal(β1→4)Glcを有する。LTはまた、他のガングリオシド(例 えば、ガングリオシドGDIb)に結合することが知られている。 加えて、エンテロ病原性生物体を含めた多くの病原性生物体(例えば、細菌、 ウイルス、真菌など)は、その疾患過程の一部として、細胞表面レセプターに結 合する。例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸内毒素原性株のよ うな細菌は、細胞表面レセプターに直接的に結合でき、結合点において、コロニ ーを形成する。このような結合は、発現した毒素を、直ちに、この細胞表面と相 互作用させるために、有害である。 毒素および生物体により起こる不快なまたは有害な影響を改善または防止する ために、この毒素または生物体のその対応する細胞表面レセプターへの結合を阻 害できるようにするのが、非常に望ましい。本発明は、このような結合を有効に 阻害する新規なサッカライド誘導体を提供する。 発明の要旨 本発明は、毒素(例えば、非耐熱性エンテロトキシン(LT)またはコレラトキシ ン(CT))のそれらのレセプターへの結合を阻害する新規な種類のサッカライド誘 導体の発見に関する。本発明の化合物はまた、生物体(例えば、Vibrio cholerae およびEscherichia coli腸内毒素原性株)のそれらの細胞表面レセプターへの結 合も阻害する。 従って、その組成局面の1つでは、本発明は、式Iの化合物およびそれらの薬 学的に受容可能な塩を提供する: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4 は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される;こ こで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよびX' は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され、こ こで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が、-X R5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる 群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8および R2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが、イオウ、-S(O)-、またはS(O)2-である場合、R1、R2、R3、R5、R6 、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニル、ま たはヘテロ環式環を形成するように選択される;およびYが酸素である場合、R1 、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シクロ アルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 好ましい実施態様の1つにおいて、本発明は、式1Aの化合物およびそれらの薬 学的に受容可能な塩に関する: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択され る;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXお よびX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択さ れ、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4 が、-XR5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-か らなる群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8および R2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し 得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される: nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 好ましい他の実施態様において、本発明は、式IBの化合物およびそれらの薬 学的に受容可能な塩に関する: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連 結して、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が 、-XR5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-から なる群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒になって、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8お よびR2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2お よび/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得 る; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 好ましい実施態様において、本発明は、式I、IAおよびIBの化合物のα-ア ノマーに関する。さらに好ましい実施態様において、本発明は、式I、IA、お よびIBの化合物のβ-アノマーに関する。 好ましくは、上記の式I、IAまたはIBのAは、哺乳動物のサッカライドであ る。より好ましくは、Aは、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロース、N-ア セチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミン、D-グルクロン酸、シア ル酸(N-アセチルノイラミン酸)、イズロン酸およびL-フコースからなる群から 選択される。式I、IAおよびIBにおいて、Y連結基は、好ましくは、ヒドロキ シル基によって直鎖状に占有される位置でサッカライドに結合される。このよう に、-Y-CH(R1)-[CH(R3)]n-CH(R2)R4-(ここでR1-R4およびnは上記に定義される )は、サッカライドにヒドロキシル基を置換する。より好ましくは、Yは、サッ カライドのアノマー炭素原子に結合される。 好ましくは、上記式I、IAまたはIBのR1、R2、R3、R5、R6、R7およびR8は、 少なくとも2つの炭素環式環(すなわち、シクロアルキルまたはシクロアルケニ ル)またはヘテロ環式環を形成するように、選択される。 上記式I、IAまたはIBでは、nが0の場合、R1およびR2は、好ましくは、そ れらが結合した炭素と一緒に連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じ て1個〜3個のアルキル基で置換したシクロアルキル環を形成する。さらに好ま しくは、R1およびR2は、それらが結合した炭素と一緒に連結して、シクロペンタ ン環またはシクロヘキサン環を形成する。 nが1の場合、R1およびR2は、好ましくは、R1、R2およびR3が結合した炭素原 子と一緒に連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個の アルキル基で置換したシクロアルキル環を形成する。さらに好ましくは、R1およ びR2は、R1、R2およびR3が結合した炭素と一緒に連結して、シクロペンタン環、 ジメチルシクロペンタン環、シクロヘキサン環、ジメチルシクロヘキサン環また はシクロヘプタン環を形成する。 あるいは、R2およびR3は、好ましくは、それらが結合した炭素原子と一緒に連 結して、ノルボルネン環(すなわち、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン環)を形成する。 R3がR2とシクロアルキル環を形成しない場合、R3は、好ましくは、水素である 。 好ましいR4基の例には、式-XR5を有するものであって、ここで、XおよびR5が 、アミノ基、ヒドロキシ基、またはグリシン、β-アラニン、ロイシン、ヒスチ ジン、トリプトファンおよびアルギニンからなる群から選択したアミノ酸を形成 するもの;または式-XR5を有するものであって、Xが-NH-であり、そしてR5がア ルキルであるもの;または式-XR5を有するものであって、Xが-NH-であり、そし てR5がシクロアルキルであるもの;または式-XC(O)R6を有するものであって、X が-NH-であり、そしてR6がメチルまたは2-カルボキシフェニルであるものが挙げ られる。R4が、-XR5であり、ここで、Xが、-NH-であり、そしてR5が、アルキル の場合、このアルキル基は、好ましくは、メチル基、イソプロピル基、n-プロピ ル基、sec-ブチル基、ペント-3-イル基またはn-ヘキシル基である。加えて、R4 が、-XR5であり、ここで、Xが、-NH-であり、そしてR5が、シクロアルキルの場 合、このシクロアルキル基は、好ましくは、シクロブチル基、ジメチルシクロブ チル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル 基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基またはジメチルシクロヘキシル 基である。 本発明により提供される特に好ましい化合物の例には、以下が挙げられる: 3-ヒドロキシシクロヘクス-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシド(fucopyranos ide) 3-アミノシクロヘクス-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシド 3-アセトアミドシクロヘキシル 1-チオ-α-L-フコピラノシド 3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘクス 1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノ シド Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]グリシン Nβ-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-β-アラニン Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ロイシン Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジン Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-トリプトファ ン Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-アルギニン Nα-[3-(5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト- 2-ノヌロピロノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジン およびそれらの薬学的に受容可能な塩。 その組成物局面の他の例では、本発明は、上記式I、IAまたはIBの化合物を 提供し、ここで、式I、IAまたはIBの該化合物は、毒素(好ましくは、非耐熱 性エンテロトキシンまたはコレラトキシン)のそのレセプターへの結合を阻害す るか、または該化合物は、生物体の細胞表面レセプターへの結合を阻害する。 その組成物局面のさらに他の例では、本発明は、1〜99重量%の薬学的に受容 可能なキャリアーおよび1〜99重量%の少なくとも1種の上記式I、IAまたは IBの化合物を含有する薬学的組成物を提供する。 その方法局面の一例では、本発明は、動物において、毒素のそのレセプターヘ の結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1〜99重量 %の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の少なくとも1種の上記 式I、IAまたはIBの化合物を含有する薬学的組成物の有効量を投与することを 包含し、ここで、式I、IAまたはIBの化合物は、該毒素のそのレセプターへの 結合を阻害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記方法における毒素は、非耐熱性エンテロ トキシンまたはコレラトキシンである。 その方法局面の他の例では、本発明は、動物において、生物体のその細胞表面 レセプターへの結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に 、1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%の少なくと も 1種の上記式I、IAまたはIBの化合物を含有する薬学的組成物の有効量を投与 することを包含し、ここで、式I、IAまたはIBの化合物は、この生物体のその 細胞表面レセプターへの結合を阻害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記方法における生物体は、Vibrio cholera eおよびEscherichia coli腸内毒素原性株である。 本発明はまた、サッカライド誘導体含有支持体に関し、これは、毒素のそのレ セプターへの結合を阻害するのに有用である。生物体のその細胞表面レセプター への結合を阻害するのに有用な支持体もまた、提供される。 従って、その組成物局面のさらに他の例では、本発明は、式I'およびそれら の薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の複数を共有結合させた支持 体を含有するサッカライド誘導体含有支持体を提供する:ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が 、-XR5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-から なる群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され、またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアル コキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームから なる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3 は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/また はR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが硫黄、-S(O)−または-S(O)2-である場合、R1、R2、R3、R5、R6 、R7およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニルまた はヘテロ環式環を形成するように選択され;そして、Yが酸素である場合、R1 、R2、R3、R5、R6、R7およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シ クロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成するように、選択され;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7およびR8の内1つのみが、支 持体に連結される。 好ましい実施態様において、本発明は、式IA'およびそれらの薬学的に受容で きる塩の少なくとも1種の化合物の複数を共有結合させた支持体を含有するサッ カライド誘導体含有支持体に関する: ここで、 Aは、動物サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択さ れ、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4 が、-XR5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-か らなる群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択され;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個のみが、該支持体に 連結している。 好ましい他の実施態様において、本発明は、式IB'およびそれらの薬学的に受 容可能な塩の少なくとも1種の化合物の複数を共有結合させた支持体を含有する サッカライド誘導体含有支持体に関する: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコ キシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール 、ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結 合する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が 、-XR5でありかつ、R5が、水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-から なる群からも選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3 は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/また はR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択され;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 式I'、IA'およびIB'において、A、R1-R8およびnの好ましい実施態様は、 それぞれ、式I、IAおよびIBで上記に定義される通りである。 その組成物局面の他の例では、本発明は、上記式I'、IA'またはIB'の少な くとも1種の化合物の複数を共有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導 体含有支持体を提供し、ここで、式I'、IA'またはIB'の該化合物は、毒素の そのレセプターへの結合を阻害するか、または該化合物は、生物体の細胞表面レ セプターへの結合を阻害する。 その組成物局面のさらに他の例では、本発明は、1〜99重量%の薬学的に受容 可能なキャリアーおよび1〜99重量%のサッカライド誘導体含有支持体を含有す る薬学的組成物を提供する。 その方法局面の他の例では、本発明は、動物において、毒素のそのレセプター への結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に、1〜99重 量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%のサッカライド誘導体 含有支持体を含有する薬学的組成物の有効量を投与することを包含し、ここで、 式I'、IA'またはIB'の化合物は、この毒素のそのレセプターへの結合を阻害 する。 その方法局面の他の例では、本発明は、動物において、生物体のその細胞表面 レセプターへの結合に付随した状態を改善する方法に関し、該方法は、該動物に 、1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアーおよび1〜99重量%のサッカラ イド誘導体含有支持体を含有する薬学的組成物の有効量を投与することを包含し 、ここで、式I'、IA'またはIB'の化合物は、この生物体のその細胞表面レセ プターへの結合を阻害する。 本発明の好ましい実施態様では、上記組成物および方法で使用する支持体は、 非吸収性支持体である。さらに好ましくは、この支持体は、非吸収性固体支持体 である。 本発明で使用するのに好ましい上記式Iの化合物には、以下に示すものが挙げ られる: ここでAは、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロース、N-アセチル-D-グ ルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミン、D-グルクロン酸、シアル酸(N-ア セチルノイラミン酸)、イズロン酸、またはL-フコースであり;Yは硫黄であり 、R1、R2、R3、R4およびnは、下記の表Iに示すように、選択される。 図面の簡単な説明 図1は、α,β-不飽和カルボニル化合物(すなわち、シクロヘプト-2-エン-1- オン)から種々のサッカライド誘導体を調製するのに使用され得る、好ましい反 応スキームを例示する。 図2は、α-ハロカルボニル化合物(すなわち、2-クロロシクロヘキサノン)か ら種々のサッカライド誘導体を調製するのに使用され得る、好ましい反応スキー ムを例示する。 発明の詳細な説明 本発明は、1つの実施態様において、インビトロまたはインビボのいずれかに て、毒素(例えば、非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラトキシン)のそれらの レセプターへの結合を阻害する化合物に関する。他の実施態様では、本発明の化 合物は、生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio cholera eおよびEscherichia coli腸内毒素原性株のそれらの細胞表面レセプターへの結 合を阻害する。しかしながら、本発明をさらに詳細に記述する前に、以下の用語 を、まず、定義する。定義 「アシル」とは、アルキル-C(O)-基、アリール-C(O)-基およびヘテロアリール -C(O)-基を意味し、ここで、アルキル、アリールおよびヘテロアリールは、本明 細書中で定義されている。 「アシルアミノ」とは、-C(O)NRR基を意味し、ここで、各Rは、独立して、水 素またはアルキルである。 「アシルオキシ」とは、アルキル-C(O)O-基、アリール-C(O)O-基、ヘテロアリ ール-C(O)O-基およびヘテロ環-C(O)O-基を意味し、ここで、アルキル、アリール 、ヘテロアリールおよびヘテロ環は、本明細書中で定義される通りである。 「アルカリール」とは、好ましくは、そのアルキレン部分に1個〜8個の炭素 原子を有し、そのアリール部分に6個〜10個の炭素原子を有する-アルキレン-ア リール基を意味する。このようなアルカリール基は、ベンジル、フェネチルなど により、例示される。 「アルコキシ」とは、アルキル-0-基を意味する。このようなアルコキシ基の 例には、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、te rt-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、1,2−ジメチルブト キシなどが挙げられる。 「アルコキシアルキル」とは、-アルキレン-0-アルキル基を意味し、その例に は、メトキシメチル(CH3OCH2-)、メトキシエチル(CH3-O-CH2CH2-)などが挙げら れる。 「アルケニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1部位、好ましくは、1〜2 部位のアルケニル不飽和を有するアルケニル基を意味する。このようなアルケニ ル基には、エテニル(-CH=CH2)、n-プロペニル(すなわち、アリル)(-CH2CH=CH2) 、iso-プロペニル(-C(CH3)=CH2)などが挙げられる。 「アルキル」とは、好ましくは、1個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは、 1個〜6個の炭素原子を有する一価アルキル基を意味する。この用語は、メチル 、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、n-ヘキシルなど の基により、例示される。 「置換アルキル」とは、1個〜3個の置換基を有する1個〜8個の炭素原子の 分枝鎖または直鎖アルキル基を意味し、この置換基は、ヒドロキシ、アシル、ア シルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、ア ミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シ アノ、シクロアルキル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロ環、ニトロ 、チオール、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシなどからなる群か ら選択される。好ましい置換基には、ヒドロキシおよびアミノが挙げられる。 「アルキレン」または「アルキルジイル」は、好ましくは、1個〜8個の炭素 原子、さらに好ましくは、1個〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基を意 味する。この用語は、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン異性 体(例えば、-CH2CH2CH2-および-CH(CH3)CH2-)などのような基により、例示され る。 「アルキニル」とは、好ましくは、2個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは 、2個〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1部位、好ましくは、1〜2部位の アルキニル不飽和を有するアルキニル基を意味する。このようなアルキニル基に は、エチニル(-C≡CH)、プロパルギル(-CH2C≡CH)などが挙げられる。 「アミノ酸」とは、天然に生じるアミノ酸、ならびにそれらの合成アナログお よび誘導体のいずれかを意味する。α-アミノ酸は、アミノ基、カルボキシ基、 水素原子、および「側鎖」と呼ばれる別個の基が結合した炭素原子を含む。天然 に生じるアミノ酸の側鎖は、当該技術分野で周知であり、例えば、水素(例えば 、グリシンにおけるような)、アルキル(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、 イソロイシン、プロリンにおけるような)、置換アルキル(例えば、スレオニン、 セリン、メチオニン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン 酸、グルタミン、アルギニン、およびリシンにおけるような)、アルカリール(例 えば、フェニルアラニンおよびトリプトファンにおけるような)、置換アリール アルキル(例えば、チロシンにおけるような)、およびヘテロアリールアルキル( 例えば、ヒスチジンにおけるような)が挙げられる。当業者は、「アミノ酸」と の用語はまた、β-、γ-、δ-およびω-アミノ酸などを含み得ることを理解する 。非天然アミノ酸もまた、例えば、Williams3、Evansら4、Puら5、Williamsら6 に示すよ うに、当該技術分野で公知であり、それらの全ての参考文献は、本明細書中で引 用されている。20個の通常のアミノ酸、非天然アミノ酸(例えば、α,α-二置換 アミノ酸)および他の特殊アミノ酸の立体異性体(例えば、D-アミノ酸)もまた、 本発明の化合物に適切な成分であり得る。特殊アミノ酸の例には、以下が挙げら れる:4-ヒドロキシプロリン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリジン、およ び他の類似のアミノ酸およびイミノ酸(例えば、4-ヒドロキシプロリン)。 「アミノアシル」とは、-NRC(O)R基を意味し、ここで、各Rは、独立して、水 素またはアルキルである。 「アリール」とは、単一環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、 ナフチルまたはアントリル)を有する6個〜14個の炭素原子の不飽和芳香族炭素 環式基を意味する。好ましいアリールには、フェニル、ナフチルなどが挙げられ る。 このアリール置換基の定義により制約されない限り、このようなアリール基は 、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル 、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリール、ア リールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテ ロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で 置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カルボキシ 、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられる。 「アリールオキシ」とは、アリール-O-基を意味し、ここで、このアリール基 は、本明細書中で定義されており、必要に応じて、置換アリール基(これもまた 、本明細書中で定義されているような)を含む。 「カルボキシ」とは、-COOH基を意味する。 「カルボキシアルキル」とは、-C(O)O-アルキル基を意味し、ここで、このア ルキルは、本明細書中で定義されている。 「シクロアルキル」とは、3個〜8個の炭素原子を有し、単一環状環または複 数の縮合環を有する環状アルキル基または環状アルキル環を意味し、これは、必 要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、ア ルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ、アミノアシル、アリ ール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シアノ、ハロ、ニト ロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から選択した1個〜3個の 置換基で置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、アルコキシ、ハロ、カ ルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオアルコキシが挙げられ る。このようなシクロアルキル基の例には、単一環構造(例えば、シクロプロピ ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、1-メチルシクロプロピル 、2-メチルシクロペンチル、2-メチルシクロオクチルなど)、または複数環構造( 例えば、アダマンタニルなど)、およびスピロ化合物が挙げられる。適切なシク ロアルキル環の例には、単一環構造(例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン 、シクロヘプタン、シクロオクタンなど)、または複数環構造(例えば、ビシクロ [2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタンなど)が包含される。好ましいシク ロアルキル環には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンおよびビ シクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。 「シクロアルケニル」とは、4個〜8個の炭素原予を有し、単一環状環および 少なくとも1点の内部不飽和を有する環状アルケニル基または環状アルケニル環 を意味し、これは、必要に応じて、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルキ ル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アミノ 、アミノアシル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル 、シアノ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、トリハロメチルなどからなる群から 選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。好ましい置換基には、アルキル、 アルコキシ、ハロ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、トリハロメチル、およびチオ アルコキシが挙げられる。適切なシクロアルケニル基の例には、例えば、シクロ ブト-2-エニル、シクロペント-3-エニル、シクロオクト-3-エニルなどが包含さ れる。このようなシクロアルケニル環の例には、シクロペンテン、シクロヘキセ ンなどが挙げられる。 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを 意味し、好ましくは、クロロまたはブロモのいずれかである。 「α−ハロカルボニル化合物」とは、以下の一般式を有する化合物を意味する :Q-CHR1-C(O)R2:ここで、R1およびR2は、本明細書中で定義したものと同じ であり、そしてQは、クロロ、ブロモまたはヨードである。このようなα-ハロカ ルボニル化合物の例には、α-クロロアルデヒド、α-ブロモアルデヒド、α-ヨ ードアルデヒド、α-クロロケトン、α-ブロモケトン、α-ヨードケトンなどが 挙げられる。 「ヘテロアリール」とは、環内に、2個〜8個の炭素原子を有し、酸素、窒素 およびイオウから選択した1個〜4個のヘテロ原子を有する一価芳香族炭素環式 基を意味する。 このヘテロアリール置換基の定義により制約されない場合、このようなヘテロ アリール基は、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、アリール 、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオアリ ールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。こ のようなヘテロアリール基は、単一環(例えば、ピリジルまたはフリル)または複 数の縮合環(例えば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有し得る。好まし いヘテロアリールには、ピリジル、ピロリルおよびフリルが挙げられる。 「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」とは、単一環または複数の縮合環を有し、 環内に、1個〜8個の炭素原子を有し、窒素、イオウまたは酸素から選択した1 個〜4個のヘテロ原子を有する一価飽和または不飽和基を意味する。本願の目的 上、「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」との用語は、炭水化物環(すなわち、モ ノ-またはオリゴ糖類)を含まない。 このヘテロ環置換基の定義により制約されない場合、このようなヘテロ環基は 、必要に応じて、アルキル、置換アルキル、アルキレン、アルコキシ、アリール 、アリールオキシ、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、チオアルコキシ、チオアリ ールオキシなどからなる群から選択した1個〜3個の置換基で置換され得る。こ のようなヘテロアリール基は、単一環(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、 モルホリニルまたはテトラヒドロフラニル)または複数の縮合環(例えば、インド リニル)を有し得る。 窒素ヘテロ環およびヘテロアリールの例には、以下が挙げられるが、これらに 限定されない:ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピ リミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾ ール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン(phthalazine )、ナフチルピリジン、キノキサリン(quinoxaline)、キナゾリン、シンノリン(c innoline)、プテリジン(pteridine)、カルバゾール、カルボリン、フェナントリ ジン(phenanthridine)、アクリジン、フェナントロリン(phenanthroline)、イソ チアゾール、フェナジン(phenazine)、イソオキサゾール、フェノキサジン、フ ェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、イン ドリンなど。 「マイケルレセプター」とは、一般式(II): (ここで、R1、R2およびR3は、本明細書中で定義のものと同じである);またはR1 CH=CR2-C(O)XR8(ここで、R1、R2、R8およびXは、本明細書中で定義のものと 同じである)を有するα,β-不飽和カルボニル化合物を意味する。このようなマ イケルレセプターの例には、α,β-不飽和アルデヒド、α,β-不飽和ケトン、α ,β-不飽和エステル、α,β-不飽和チオエステル、α,β-不飽和アミドなどが挙 げられる。 「チオアルコキシアルキル」とは、-アルキレン-S-アルキル基であって、その 例には、チオメトキシメチル(CH3SCH2-)、チオメトキシエチル(CH3-S-CH2CH2-) などが挙げられる。 「チオール」とは、-SH基を意味する。 「チオアルコキシ」とは、-S-アルキル基を意味し、ここで、このアルキル基 は、本明細書中で定義のものと同じである。 「チオアリールオキシ」とは、アリール-S-基を意味し、ここで、このアリー ル基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、必要に応じて、本明 細書中でも定義されている置換アリール基が含まれる。 「チオヘテロアリールオキシ」とは、ヘテロアリール-S-基を意味し、ここで 、このヘテロアリール基は、本明細書中で定義のものと同じであり、これには、 必要に応じて、本明細書中でも定義されている置換ヘテロアリール基が含まれる 。 「連結アーム」との用語は、必要に応じて、サッカライド誘導体を支持体に共 有結合する化学基または共有結合を意味する。このような基は、典型的には、ア ルキレン基、アリーレン基またはアルカリーレン基および少なくとも1個のヘテ ロ原子、好ましくは、2個〜6個のヘテロ原子を含有する。特に好ましい連結ア ームは、次式で例示する: (サッカライド誘導体)-NH-(CH2)m-NHC(O)NH-(支持体) ここで、mは、2〜約10の整数である。好ましくは、mは6である。 用語「動物性サッカライド」とは、1つ以上の動物(例えば、哺乳類、鳥類、 または魚類)によって天然に発現されるサッカライドをいう。好ましくは、動物 性サッカライドは哺乳動物のサッカライドである。特に、好ましい哺乳動物のサ ッカライドは、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロース、D-グルクロン酸、 N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミン、シアル酸(sialyia cid)、イズロン酸、L-フコースなどを含む。この用語の定義に含まれるものは、 動物性サッカライドのアシル化、リン酸化、および硫酸化誘導体である。本願の 目的のために、この用語は、D-ガラクトースを含まない。なぜならば、D-ガラク トース誘導体が、1996年11月15日に出願の、共有に係る米国特許出願第08/751,5 10号;これと同じ日付で出願の、「1-チオガラクトース誘導体」と題された、米 国特許出願第 号;および、これと同じ日付で出願の、「1-ガラクトース誘 導体」と題された、米国特許出願第 号が開示および請求されており、これ ら各々はその全体において本明細書中に援用されるからである。 「支持体」との用語は、サッカライド誘導体が直接的にまたは連結アームを介 してのいずれかで共有結合できる不活性物質または分子を意味する。インビボで 使用する場合、この固体支持体は、生体適合性であり、薬学的に受容可能である 。 好ましくは、この支持体は、非吸収性の支持体であり、すなわち、経口的に投与 すると、この支持体は、循環系に吸収されることなく、影響を受けずに、消化管 を通り、実質的に完全に、体内から排除される。より好ましくは、支持体は非吸 収性の固体支持体である。典型的には、この支持体は、サッカライド誘導体に対 する複数の結合部位を含有し、すなわち、この支持体は、オリゴ価または多価の キャリアーである。適切な支持体の例は、低分子量分子(例えば、1,3,5-ベンゼ ントリカルボン酸(トリメシン酸))から、有機重合体および無機重合体、多糖類 、ポリペプチド、ガラス、ケイ酸塩またはミネラルに及ぶ。 「固体支持体」との用語は、サッカライド誘導体が、好ましくは、結合アーム によって共有結合できる不活性の非吸収性固体物質を意味する。インビボで使用 する場合、この固体支持体は、生体適合性であり、薬学的に受容可能である。適 切な固体支持体の例には、シリカ(合成シリカを含めて、例えば、多孔性ガラス) ;生体シリカ(例えば、ケイソウ土);ヒドロゲル;ケイ酸塩含有ミネラル(例え ば、カオリナイト);合成重合体(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレンなど) ;多糖類(例えば、デキストラン、セルロース(CMC)、アルギン酸塩、キチン、キ トサンおよびシクロデキストリン)などが挙げられる。 本発明で使用するのに好ましい固体支持体物質には、通常の手順を用いてω- アミノアルキルトリアルコキシシランでシリルアミノ化したシリカ支持体がある 。適切なω-アミノアルキルトリアルコキシシランには、例えば、3-アミノプロ ピルトリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシランなどが挙げられる 。このようなシリルアミノ化反応で使用するのに特に好ましいシリカには、Manv ille Corp.(Denver、Colorado)により、Chromosorb PTMの商品名で市販されて いるシリカがある。 「毒素」の用語は、生物体により産生した化合物であって、この毒素が存在す る宿主において、侵害、有毒または有害な効果の発生を引き起こすか開始するも のを意味する。このような有害な状態には、発熱、嘔吐、下痢、体重減少、神経 性疾患、腎性疾患、出血などが挙げられる。本明細書中で使用する「毒素」との 用語には、細菌毒素(例えば、コレラトキシン、E.coliの非耐熱性および熱安定 性毒素、Clostridium difficileの毒素AおよびB、aerolysins、hemolysinsな ど);原生動物から生じる毒素(例えば、Giardia);真菌から生じる毒素などが挙 げられる。この用語には、エキソトキシン(すなわち、細胞外産物として、生物 体から分泌される毒素)、およびエンテロトキシン(すなわち、生物体の消化管に 存在する毒素)が含まれる。 「非耐熱性エンテロトキシン」または「LT」との用語は、旅行者下痢および関 連した病態を起こす腸内毒素原性大腸菌のエンテロトキシンを意味する。この毒 素は、レクチン様の活性を有する。 「旅行者下痢」との用語は、通常、旅行の第1週に、旅行者に散発的に起こる 急性の下痢を意味し、これは、しばしば、腹腔痙攣、嘔吐および発熱を伴う。こ の下痢は、最も一般的には、腸内毒素原性大腸菌により起こる。 「コレラ」との用語は、Vibrio choleraeにより起こる急性の流行性感染症を 意味し、ここで、このVibrioにより腸管で作られた可溶毒素は、その粘膜の浸透 性を変え、夥しい水様の下痢、過剰な液体および電解質損失、および脱水および 虚脱状態を引き起こすが、この腸管粘膜においては、総体的な形態変化はない。 「コレラトキシン」または「CT」との用語は、コレラおよび関連した病態を起 こすV.choleraeのエンテロトキシンを意味する。この毒素は、レクチン様の活 性を有する。 「毒素のそのレセプターへの結合を阻害する」との語句は、ある化合物が、毒 素のそのレセプターへの結合を少なくとも20%阻害することを意味する。例えば 、有用な結合阻害アッセイは、細胞毒性活性などのガングリオシドGDIbまたはガ ングリオシドGMIに対する結合阻害を測定し得る。このような結合は、本明細書 中では、本明細書中で開示のバイオアッセイ条件下にて約80%以下の毒性活性を 残している化合物が、毒素のそのレセプターへの結合を阻害すると考えられるよ うに、残留している毒性活性の割合として、報告されている。 「非耐熱性エンテロトキシン(LT)および/またはコレラトキシン(CT)のLTおよ び/またはCTレセプターへの結合を阻害する」との語句は、LTおよび/またはCTの LTおよび/またはCTレセプターへの結合を少なくとも20%阻害する化合物を意味 する。 「生物体のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する」との語句は、ある化 合物が、生物体(例えば、細菌、ウイルス、原生動物、真菌など)のその細胞表面 レセプターへの結合を阻害することを意味する。例えば、Vibro choleraまたはE .coli腸内毒素原性株のような生物体については、ある化合物は、細菌表面の粘 着性抗原(例えば、CFA I pili)の結合を少なくとも10%低下させる場合、生物体 が細胞表面レセプターへの結合を阻害すると言われている。 「薬学的に受容可能な塩」との用語は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩 であって、この塩は、当該技術分野で周知の種々の有機および無機対イオンに由 来し、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウ ム、テトラアルキルアンモニウムなど;およびこの分子が塩基性官能性を含有す る場合、有機酸または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、 メシレート、酢酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩など)が挙げられる。 本願の目的上、全ての糖は、通常の3文字の名称で表わされる。全ての糖は、 他に述べられていなければ、フルクトース(これは、L-型である)以外は、D-型で あると推測される。さらに、全ての糖は、ピラノース型である。 本発明のサッカライド誘導体に、そのサッカライド部分のキラル中心以外に、 キラル中心が見られる場合、本発明は、全ての可能な立体異性体を包含する。例 えば、式Iにおいて、nが0の場合、R1およびR2が結合している炭素原子は、R ,RまたはR,SまたはS,RまたはS,S立体配置を有し得る。同様に、nが1の場 合、R1、R2およびR3が結合している炭素原子は、R,R,RまたはS,R,RまたはR ,S,RまたはR,R,SまたはS,S,RまたはS,R,SまたはR,S,SまたはS,S,S 立体配置を有し得る。一般的な合成手順 本発明のサッカライド誘導体は、以下の一般的な方法および手順により、調製 され得る。典型的なまたは好ましい工程条件(例えば、反応温度、時間、反応物 のモル比、溶媒、圧力など)が示されているが、他の工程条件もまた、他に述べ られていなければ、使用され得ることを理解すべきである。最適な反応条件は、 使用する特定の反応物または溶媒に伴って変えることができるが、このような条 件は、通常の最適化法により、当業者によって決定され得る。 本発明のサッカライド誘導体は、典型的には、2,3,4,6-テトラ-0-保護サッカ ライド中間体とα,β-不飽和カルボニル化合物またはα-ハロカルボニル化合物 との反応により、調製される。得られたカルボニル含有中間体は、次いで、還元 または還元アミノ化されて、アルコールまたはアミン化合物が得られる。必要に 応じて、これらのアルコールまたはアミン化合物は、さらに、例えば、ハロゲン 化アシル、アシル無水物、ハロホルメートおよびイソシアネートとの反応により 誘導体化されて、エステル、アミド、カルボネート、ウレアなどが得られる。ア ミン化合物はまた、アルデヒドおよびケトンで還元アルキル化されて、第二級ア ミンが得られる。アルコールおよびアミンのこのような誘導体化反応は、当業者 に周知であり、当該技術分野で知られた手順を用いて、達成され得る。 本発明のサッカライド誘導体を調製する際に使用するα,β-不飽和カルボニル 化合物は、一般式(II)を有する: ここで、R1、R2およびR3は、上で定義したものと同じであるか、またはR1CH=CR2 -C(O)XR8であり、ここで、R1、R2、R8およびXは、上で定義のものと同じである 。これらの化合物は、市販されているか、または当該技術分野で知られた手順を 用いて、市販の物質から調製され得るか、いずれかである。例えば、このような 化合物は、ウィッティッヒ反応によって、アルデヒド(R1CHO)およびβ-カルボニ ルホスホラン(例えば、(Ph)3PC(R3)C(O)R2)から調製され得る。 本発明での使用に好ましいα,β-不飽和カルボニル化合物には、例えば、シク ロペント-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロペント-2-エン-1-オン、シクロヘ クス-2-エン-1-オン、4,4-ジメチルシクロヘクス-2-エン-1-オン、6,6-ジメチル シクロヘクス-2-エン-1-オン、シクロヘプト-エン-1-オン、および3-メチレン-2 -ノルボルナノンが挙げられる。 本発明のサッカライド誘導体を調製する際に使用されるα-ハロカルボニル化 合物は、一般式:Q-CHR1-C(O)R2を有し、ここで、R1およびR2は、上で定義のも のと同じであり、そしてQは、クロロ、ブロモまたはヨードである。このような 化合物は、市販されているか、または当該技術分野で知られた手順を用いて、市 販の物質から調製され得るか、いずれかである。本発明での使用に好ましいα- ハロカルボニル化合物には、例えば、2-クロロシクロペンタノンおよび2-クロロ シクロヘキサノンが挙げられる。他方、そのα-位置にハロゲン以外の脱離基を 有するカルボニル化合物は、使用され得る。適切な脱離基には、例えば、種々の スルホン酸エステル基(例えば、トシレート基、メシレート基、ブロシレート基 およびノシレート基など)、およびフッ化スルホン酸エステル基(例えば、トリフ レート基、ノナフレート基およびトレシレート基など)が挙げられる。 α,β-不飽和カルボニル化合物またはα-ハロカルボニル化合物のいずれかか らの種々のサッカライド誘導体の合成は、それぞれ、図1および図2に例示する 。図1は、シクロヘプト-2-エン-1-オンからの種々のサッカライド誘導体の合成 を例示している。図2は、2-クロロシクロヘキサノンからの種々のサッカライド 誘導体の合成を例示している。図1および図2で例示した合成手順および以下の 反応条件は、本発明の他のサッカライド誘導体の調製を可能にする適切な出発物 質および試薬を選択することにより、改変することができることは、当業者に容 易に明らかである。 図1で示すように、L-フコースは、L-フコースを少なくとも5当量、好ましく は、10当量の塩化ラウロイルと接触させることにより、過ラウロイル化される。 この反応は、一般に、不活性希釈剤(例えば、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメ タンなど)中にて、この反応中に発生する塩酸を中和するために、第三級アミン( 例えば、ピリジンまたはトリエチルアミン)を用いて行われる。好ましくは、こ の反応混合物には、触媒量の4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンが添加され、この 反応が促進される。典型的には、この反応は、約−78℃〜約30℃の温度で、約0. 5時間〜約96時間行われ、L-フコースから定量収量で、1,2,3,4,6-ペンタ-O-ラウ ロイル-α/β-L-フコピラノース、1が得られる。 化合物1は、次いで、1と過剰のチオール酢酸との反応により、1-S-アセチル -2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース、2に転化される 。1つの実施態様において、この反応は、過剰の三フッ化ホウ素エーテレート(b oron trifluoride etherate)の存在下にて、好ましくは、1を基準にして、約15 〜20当量の三フッ化ホウ素エーテレートを用いて、不活性希釈剤(例えば、ジク ロロメタンなど)中にて、行われる。典型的には、この反応は、まず最初に、約 0℃で行われ、次いで、約20℃〜約30℃で約0.5時間〜約48時間行われる。 他の実施態様では、化合物2は、1と少なくとも1当量、好ましくは、1〜1. 2当量のベンジルアミンとを接触させて、その1-ラウロイル基を選択的に除去す ることにより、調製され得る。この反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で約1 時間〜約96時間行われ、2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-(α,β)-フコピラノシド が得られる。この中間体は、次いで、このテトララウロイル化合物と過剰のトリ クロロアセトニトリル(好ましくは、約10当量)および約0.8当量〜約1.0当量の1, 8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)とを、不活性希釈剤(例えば、ジ クロロメタン)中で接触させることにより、0-(2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-( α,β)−フコピラノシル)トリクロロアセトイミデート中間体に転化される。得 られた0-トリクロロア七チデート(0−trichloroacetidate)中間体は、次いで、 不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜 約96時間にわたって、過剰のチオール酢酸と接触されて、1-S-アセチル-2,3,4,6 -テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-β-L-フコピラノース、2が得られる。 さらに他の実施態様では、化合物2は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタ ンなど)中にて、化合物1と、1を基準にして約1.5当量〜約2.0当量のチオール 酢酸および約0.5当量のトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートとを 接触させることにより、調製され得る。典型的には、この反応は、まず最初に、 約0℃で、次いで、約20℃〜約30℃で約0.5時間〜約72時間にわたって行われる 。この方法は、最も高い収率の化合物2が得られると共に、検出可能な微量の対 応するα-異性体を生じないので、特に好ましい。 しかしながら、望ましいなら、そのα-異性体(すなわち、1-S-アセチル-2,3,4 ,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース2')は、約1.0〜1.1当量の 塩化スズ(IV)の存在下にて、不活性希釈剤(例えば、トルエン)中にて、室温で、 約0.5時間〜約2時間にわたって、化合物1と、過剰の、好ましくは、約2当量 のチオ酢酸とを接触させることにより、容易に調製され得る。他方、約2.0〜3.0 当量のトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの存在下にて、不活性 希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、室温で、約12時間〜約48時間にわたっ て、化合物1を、過剰の、好ましくは、約3当量〜約6当量のチオ酢酸で処理す ることにより、1-S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコ ピラノースが得られる。 次いで、化合物2’のシクロヘプト-2-エン-1-オンへのマイケル付加により、 シクロヘプタノン-3-イル2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラ ノシド、3が得られる。この反応は、典型的には、モル過剰のジアルキルアミン (例えば、ジエチルアミン)の存在下にて、2'と、少なくとも1当量、好ましくは 、1.0〜1.2当量のシクロヘプ-2-エン-1-オンとを接触させることにより、行われ る。いずれの理論によっても制限されることなく、このジアルキルアミンは、ま ず、化合物2'のチオアセチルと反応し、それにより、その場で、化合物2'のチ オール誘導体を形成し、これは、次いで、このジアルキルアミンにより発生した 塩基性条件下にて、マイケル付加物と反応すると考えられている。 典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約 −40℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約6時間にわたって行われる。 化合物3のカルボニル基は、次いで、還元剤を用いて還元され得、3-ヒドロキ シシクロヘプチル2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド、 4が得られる。好ましくは、この反応は、3と、水素化ホウ素ナトリウム、好ま しくは、3を基準にして約1.2当量〜約2.0当量の水素化ホウ素ナトリウムとを接 触させることにより、行われる。一般に、この反応は、不活性希釈剤(例えば、 テトラヒドロフラン、イソプロパノールおよびそれらの混合物)中にて、約25℃ 〜約30℃の温度で、約0.5時間〜約3.0時間にわたって、行われる。得られたアル コール、4は、溶出液としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での固相抽出に より、容易に精製される。 アルコール4からのラウロイル基の除去は、次いで、メタノールおよび不活性 希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時 間にわたって、4を過剰のナトリウムメトキシドで処理することにより、達成さ れる。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次いで、 3-ヒドロキシシクロヘプチル1-チオ-α-フコピラノシド、A5が得られる。 あるいは、化合物3は、還元的にアミノ化されて、3-アミノシクロヘプチル2 ,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド、5が得られる。こ の反応の1つの実施熊様において、化合物3は、過剰の酢酸アンモニウムおよび 3を基準にして少なくとも1当量のナトリウムシアノボロヒドリド(sodium cyan oborohydride)と接触される。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、 メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物)中にて、約25℃〜約30 ℃の温度で、約1時間〜約72時間にわたって、行われる。 他の好ましい実施態様では、この還元アミノ化反応は、不活性希釈剤(例えば 、1,2-ジクロロエタン)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約12時間〜約72時間 にわたって、化合物3と、3を基準にして過剰の酢酸アンモニウムおよび過剰の トリメチルオルトホルメートとを接触させることにより、達成され、イミン中間 体が形成される。このイミン中間体は、一般に、単離されないが、その場で、過 剰の水素化ホウ素ナトリウム、好ましくは、3を基準にして、約1.2当量〜約1.5 当量の水素化ホウ素ナトリウムと接触される。得られたアミノ化合物5は、次い で、溶出液としてペンタンを用いたC18シリカゲル上での固相抽出により、容易 に精製される。 必要に応じて、還元アミノ化により形成されたアミン基は、通常の条件下にて 、通常のアシル化剤でアシル化され得る。このアシル化剤は、一般に、式L-C(O) R6であり、ここで、Lは、脱離基(例えば、ハロゲン化物、活性化エステルなど) である。 それらのラウロイル基は、メタノールおよび不活性希釈剤(例えば、ジクロロ メタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時間にわたって、5と、過 剰のナトリウムメトキシドとを接触させることにより、化合物5から除去される 。 この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次いで、3-アミ ノシクロヘプチル 1-チオ-α-L-フコピラノシド、B5が得られる。 一例では、化合物B5の第一級アミン基は、必要に応じて、微量の水を含有する メタノール中にて、B5を過剰の無水酢酸と接触させることにより、アシル化され 得る。一般に、この反応は、約25℃〜約30℃で、約2時間〜約24時間にわたって 行われ、3-アセトアミドシクロヘプチル 1-チオ-α-L-フコピラノシド、C5が得 られる。 他方、5の第一級アミン基は、これらのラウロイル基の除去前に、無水フタル 酸でアシル化でき、3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘプチル 2,3,4,6-テ トラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド、6が得られる。この反応は、 典型的には、化合物5を、少なくとも1モル当量、好ましくは、過剰の無水フタ ル酸と接触させることにより、行われる。好ましくは、この反応は、触媒量の4- (N,N-ジメチルアミノ)ピリジンを含有する乾燥ピリジン中にて、行われる。この 反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で、約12時間〜約48時間にわたって行われ 、化合物6が得られる。6からのラウロイル基の除去は、次いで、メタノールお よび不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時 間〜約24時間にわたって、6をナトリウムメトキシドで処理することにより、達 成される。この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、次い で、3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘプチル 1-チオ-α-フコピラノシド 、D5が得られる。 図1に示すように、化合物3はまた、アミノ酸エステルで還元アミノ化され得 、中間体7または8が得られる。具体的には、化合物3は、少なくとも1モル当 量、好ましくは、約1.0当量〜約1.2当量のナトリウムシアノボロヒドリドの存在 下にて、モル過剰の、好ましくは、3を基準にして10当量のβ-アラニンtert-ブ チルエステルと接触される。典型的には、この反応は、実質的に無水の不活性希 釈剤(例えば、アセトニトリル)中にて、約25℃〜約30℃の温度で、約1時間〜約 72時間にわたって、行われる。得られた中間体7は、溶出液としてペンタンを用 いたC18シリカゲル上での固相抽出により、容易に精製される。 化合物7のtert-ブチルエステル基は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタ ン)中にて、7を過剰のトリフルオロ酢酸で処理することにより、対応するカル ボン酸に容易に加水分解される。この反応は、典型的には、約25℃〜約30℃で、 約1時間〜約10時間にわたって、行われる。得られたカルボン酸中間体のラウロ イル基は、次いで、上記のように、メタノール中のナトリウムメトキシドを用い て除去されて、Nβ-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-β -アラニン、F5が得られる。 同様の方法で、化合物3は、他のアミノ酸エステル(例えば、グリシンtert-ブ チルエステル、L-ロイシンtert-ブチルエステル、L-ヒスチジンメチルエステル 、L-トリプトファンメチルエステル、およびL-アルギニンメチルエステル)を用 いて還元アミノ化でき、中間体8が得られる。使用したアミノ酸エステルがtert -ブチルエステルの場合には、このtert-ブチルエステルは、トリフルオロ酢酸を 用いて、上記のように切断されて、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シク ロヘプト-3-イル]-グリシン、E5およびNα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シ クロヘプト-3-イル]-L-ロイシン、G5が得られる。他方、アミノ酸メチルエステ ルを使用する場合には、中間体8のラウロイル基は、好ましくは、そのメチルエ ステルを切断する前に、上記のように、8をメタノール中のナトリウムメトキシ ドで処理することにより、除去される。引き続いて、このアミノ酸部分のメチル エステルは、約0.5時間〜約2時間にわたって、過剰の水酸化リチウム水溶液で 処理することにより、対応するカルボン酸に開裂される。次いで、この反応混合 物のAmberlite IR-50S(H+)樹脂による中和により、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピ ラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-ヒスチジン、H5およびNα-[1-(1-チオ-α-L- フコピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-1-トリプトファン、I5およびNα-[1-(1- チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘプト-3-イル]-L-アルギニン、J5が得られる 。 加えて、望ましいなら、アルコール誘導体(例えば、化合物4)のヒドロキシ基 は、脱離基(例えば、メシレート、トシレートなど)に転化され、そして種々の求 核試薬で置換され得る。例えば、ピリジンおよび不活性希釈剤(例えば、THF)中 にて、過剰な(好ましくは、約1.1当量〜約1.5当量の)メタンスルホニルクロリド でアルコール誘導体を処理することにより、対応するメシレートが得られる。こ のメシレート基は、次いで、例えば、アジ化ナトリウムで置換でき、対応するア ジド誘導体が得られる。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、N,N- ジメチルホルムアミド、THFおよびそれらの混合物)中にて、約50℃〜約100℃の 温度で、約1時間〜約6時間にわたって、このメシレート化合物を、過剰の(好 ましくは、約5当量〜約50当量の)アジ化ナトリウムと接触させることにより、 行われる。好ましくは、この反応混合物には、クラウンエーテル(例えば、18-ク ラウン-6)が添加され、この置換反応が促進される。 このアジド誘導体は、次いで、還元剤で還元でき、対応する第一級アミン(す なわち、5のような化合物)が得られる。好ましくは、この反応は、不活性希釈 剤(例えば、エタノール、イソプロパノールまたはそれらの混合物)中にて、約0 ℃〜約50℃の温度で、約0.5時間〜約6時間にわたって、このアジド化合物を、 約1.0当量〜約1.1当量の水素化ホウ素ナトリウムおよび約2.0当量〜約2.2当量の 塩化ニッケル(NiCl2)と接触させることにより、行われる。このラウロイル保護 基の除去は、次いで、上記の手順を用いて、達成され得る。 加えて、5のようなアミノ化合物の第一級アミン基は、さらに、還元アルキル 化により誘導体化でき、第二級アミンが得られる。典型的には、この反応は、少 なくとも1当量(好ましくは、約1.0当量〜約10当量)の還元剤(例えば、ナトリウ ムトリアセトキシボロヒドリド(sodium triacetoxyborohydride))の存在下にて 、この第一級アミンを、過剰の(好ましくは、約2当量〜約500当量の)アルデヒ ドまたはケトンと接触させることにより、行われる。この反応は、典型的には、 不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン、メタノールまたはそれらの混合物)中に て、約0℃〜約50℃の温度で、約10時間〜約48時間にわたって、行われる。好ま しい実施態様では、この反応で使用されるケトンは、環状ケトンであり、これに は、例えば、シクロブタノン(例えば、3,3-ジメチルシクロブタン-1-オン);シ クロペンタノン(例えば、3,3-ジメチルシクロペンタン-1-オン);シクロヘキサ ノンおよびシクロヘプタノンが挙げられる。 得られた第二級アミンのラウロイル基は、次いで、メタノールおよび不活性希 釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約25℃〜約30℃で、約1時間〜約24時間 にわたって、このラウロイル保護化合物を過剰のナトリウムメトキシドと接触さ せることにより、除去される。次いで、この反応混合物のAmberlite IR-50S(H+) 樹脂による中和により、所望の第二級アミン化合物が得られる。 上で述べたように、図2は、α-ハロカルボニルカルボニル化合物(すなわち、 2-クロロシクロヘキサノン)を用いた、種々のサッカライド誘導体の合成を例示 している。図2に示すように、上記のように調製した1-S-アセチル-2,3,4,6-テ トラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース、2’は、2-クロロシクロヘキ サノンと反応して、シクロヘキサノン-2-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1- チオ-α-L-フコピラノシド、9が得られる。この反応は、典型的には、過剰のジ アルキルアミン(例えば、ジエチルアミン)の存在下にて、2を、少なくとも1当 量(好ましくは、1.0〜1.2当量)の2-クロロシクロヘキサノンと接触させることに より、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメ タン)中にて、約−40℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約6時間にわたって行わ れ、化合物9が得られる。 化合物9は、次いで、化合物3について上で記述したものと同じ試薬および条 件を用いて反応でき、種々のサッカライド誘導体が得られる。具体的には、化合 物9は、水素化ホウ素ナトリウムで還元されて、10が得られ、そのラウロイル基 を除去した後、2-ヒドロキシシクロヘキシル 1-チオ-α-L-フコピラノシド、A2 が得られる。 他方、化合物9は、酢酸アンモニウムおよびナトリウムシアノボロヒドリドで 還元アミノ化されて、中間体11が得られ、これは、そのラウロイル基を除去する と、2-アミノシクロヘキシル 1-チオ-α-L-フコピラノシド、B2が得られる。化 合物B2は、次いで、無水酢酸でアシル化でき、2-アセトアミドシクロヘキシル 1 -チオ-α-L-フコピラノシド、C2が得られる。他方、中間体11は、無水フタル酸 でアシル化でき、中間体12が得られ、これは、上記の条件を用いたラウロイル基 の除去により、2-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘキシル 1-チオ-α-L-フ コピラノシド、D2を生じる。 加えて、化合物9は、β-アラニンtert-ブチルエステルを用いて還元アミノ化 でき、中間体13が得られ、これは、次いで、脱保護により、Nβ-[1-(1-チオ-α- L-フコピラノシル)シクロヘクス-2-イル]-β-アラニン、F2を得る。他方、化合 物9は、他のアミノ酸エステル(例えば、グリシンtert-ブチルエステル、L-ロイ シンtert-ブチルエステル、L-ヒスチジンメチルエステル、L-トリプトファンメ チルエステル、およびL-アルギニンメチルエステル)を用いて還元アミノ化でき 、中間体14が得られ、これは、脱保護すると、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノ シル)シクロヘクス-2-イル]-グリシン、E2、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノシ ル)シクロヘクス-2-イル]-L-ロイシン、G2、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノシ ル)シクロヘクス-2-イル]-L-ヒスチジン、H2、Nα-[1-(1-チオ-α-L-フコピラノ シル)シクロヘクス-2-イル]-L-トリプトファン、I2、およびNα-[1-(1-チオ-α- L-フコピラノシル)シクロヘクス-2-イル]-L-アルギニン、J2を生じる。 必要に応じて、式Iのサッカライド誘導体(ここで、Yは、スルフィド連結基(- S-)である)は、通常の試薬および条件を用いて酸化でき、対応するスルホキシド (Y=-S(O)-)誘導体およびスルホン(Y=-SO2-)誘導体が得られる。スルフィド化 合物をスルホキシドに酸化するのに適切な試薬には、例えば、過酸化水素、過酸 (例えば、3-クロロパーオキシ安息香酸(MCPBA))、過ヨウ素酸ナトリウム、亜塩 素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸te rt-ブチルなどが挙げられる。キラルスルホキシドを得るために、キラル酸化剤( 光学活性試薬)もまた、使用され得る。このような光学活性試薬は、当該技術分 野で周知であり、例えば、Kagenら7およびその中で引用された参考文献に記述の 試薬が挙げられる。 この酸化反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて 、約0℃〜約50℃の温度範囲で、約1時間〜約48時間にわたって、このサッカラ イド誘導体を、約0.95当量〜約1.1当量の酸化剤と接触させることにより、行わ れる。得られたスルホキシドは、次いで、このスルホキシドを、少なくとも1追 加当量の酸化剤(例えば、過酸化水素、MCPBA、過マンガン酸カリウムなど)と接 触させることにより、対応するスルホンにさらに酸化され得る。他方、このスル ホンは、このスルフィドを、少なくとも2当量(好ましくは、過剰)の酸化剤と接 触させることにより、直接的に調製され得る。 類似の様式にて、式Iのサッカライド誘導体(ここで、R4は、-XR5であり、Xは 、イオウであり、そしてR5は、水素以外の定義の置換基である)は、酸化でき、 対応するスルホキシド(X=-S(O)-)誘導体およびスルホン(X=-SO2-)誘導体が得 られる。 本発明の、Yが酸素であるサッカライド誘導体は、一般に、2,3,4,6-テトラ- O-保護 1-クロロ、1-ブロモ、またはトリクロロイミデートサッカライド中間体 と環状ヒドロキシカルボニル化合物との反応により調製される。次いで、本明細 書に記載の条件および手順を使用して、得られたカルボニル含有中間体は、還元 されるか、または還元的にアミノ化され、アルコールまたはアミン化合物を得る 。次いで、アルコールまたはアミン化合物はさらに、還元アルキル化により、ま たは脱離基への変換および置換によって反応され、アミン、エーテルまたはチオ エーテルなどを得る。また、カルボニル含有中間体は、還元的にアミノ化され、 アミンを得る。このような反応は、当業者に周知であり得、手順が認知されてい る技術を使用して、達成され得る。 例として、O-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-フコピラノシル)トリクロ ロアセトイミデートは、従来のカップリング条件および試薬を使用して、環状ヒ ドロキシカルボニル化合物(例えば、3-ヒドロキシシクロヘプタン-1-オン)に カップリングされ得、3-オキソシクロヘプタン-1-イル2,3,4,6-テトラ-O-ベン ゾイル-β-L-フコピラノースを得る。代表的に、このカップリング反応は、トリ クロロアセトイミデート中間体を、過剰のトリメチルシリルトリフルオロメタン スルホネートの存在下で、約1.0から2.0当量の環状ヒドロキシカルボニル化合物 に接触させることにより行われる。反応は、代表的に、ジエチルエーテルなどの ような適切な無水希釈液中で、約0℃から約50℃の温度範囲で行われる。 この反応での使用に適した環状ヒドロキシカルボニル化合物は、市販であるか 、または手順が認知の技術を用いて市販の材料から調製され得るか、のいずれか である。例えば、環状ヒドロキシカルボニル化合物は、環状α,β-不飽和カルボ ニル化合物を水酸化ナトリウムおよび過酸化水素で処理することによって、続い て、得られた中間体をアセトン中の酢酸およびヨウ化ナトリウムで処理すること によって、環状α,β-不飽和カルボニル化合物から容易に調製され得る。このよ うな化合物の形成は、さらに、E.Hasegawaら8、およびH.Paulsenら9に記載され る。 次いで、カップリング反応から得られるカルボニル含有中間体は、化合物3に 関する上記と同じ試薬および条件を使用して、反応され得、種々のサッカライド 誘導体を得る。 加えて、望ましいなら、このサッカライド部分のヒドロキシル基は、当該技術 分野で知られた手順および試薬を用いて、容易にアシル化、スルホニル化または ホスホリル化でき、式Iの化合物が得られ、ここで、このサッカライド部分のヒ ドロキシル基の少なくとも1個は、-O-SO2-OH、-O-C(O)R10(ここで、R10は、ア ルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール、シクロア ルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、およびチオアルコキシ アルキルからなる群から、選択される);および、-O-P(O)(OR11)2(ここで、そ れぞれのR11が、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアル キル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ 環、およびチオアルコキシアルキルからなる群から、独立的に選択される);お よび、その薬学的に受容可能な塩から選択される式を有する基に転化される。こ のようなアシル化反応は、この合成の最初の工程として(すなわち、上記のよう に、ハロゲン化アシル(例えば、塩化ラウロイル)を用いて)、または式Iの化合 物の合成後変換として(例えば、ハロゲン化アシル、無水物、ハロホスフェート 、三酸化イオウなどを用いて)、起こり得る。 例えば、非ブロック化ヒドロキシル基は、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメチ ルホルムアミド)中にて、室温で、約1時間〜約24時間にわたって、このヒドロ キシ含有化合物を、過剰の(好ましくは、約1.1当量〜約1.2当量の)ピリジン:三 酸化イオウ複合体で処理することにより、スルホニル化され得る。典型的には、 得られた硫酸塩(すなわち、-O-SO2-OH)は、不活性希釈剤(例えば、メタノール) 中にて、例えば、Na+樹脂で処理することにより、その塩として単離される。例 えば、米国特許第5,580,858号10では、硫酸塩およびリン酸塩を形成するのに適 切なさらに別の反応条件が見られ得る。 本発明の他の実施態様では、本発明のサッカライド誘導体は、そのガラクトー ス部分か、マイケルレセプターまたはα-ハロカルボニル化合物から誘導した分 子部分かのいずれかによって、支持体(好ましくは、固体支持体)に結合し得る。 化合物を種々の官能基によって支持体に結合する方法は、当該技術分野で周知で あり、それらの公知方法のいずれかは、本発明のサッカライド誘導体を支持体に 共有結合するのに、使用され得る。 例によれば、式Iのサッカライド誘導体(ここで、R4は、カルボン酸部分を含 有する)は、通常のカップリング手順および試薬を用いて、アミノ化固体支持体 に共有結合し得る。典型的には、このようなカップリング反応は、周知のカップ リング試薬(例えば、カルボジイミド、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イルオキ シ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスホネート)など)を 用いて、行われる。適切なカルボジイミドには、例えば、ジシクロヘキシルカル ボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド、1-(3-ジメチルアミノプロピ ル)-3-エチルカルボジイミド(EDC)などが挙げられる。好ましくは、このカップ リング反応を促進するために、この反応混合物中には、周知のカップリング促進 剤(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールな ど)もまた、使用される。 このカップリング反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、N,N-ジメチル ホルムアミドなど)中にて、この固体支持体を、過剰の(好ましくは、約1.1当量 〜約10当量またはそれ以上の)サッカライド誘導体(この固体支持体上に存在する アミノ基の当量数を基準にして)および少なくとも1当量(好ましくは、約1.5当 量〜約3.0当量)のこのカップリング剤(このサッカライド誘導体を基準にして)と 接触させることにより、行われる。望ましいなら、この反応では、少なくとも1 当量、好ましくは、約1.5当量〜約3.0当量(このサッカライド誘導体を基準にし て)のカップリング促進剤(例えば、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)もまた、 使用され得る。一般に、このカップリング反応は、約0℃〜約50℃の範囲の温度 で、約24時間〜約100時間にわたって、行われる。この反応が完結すると、この 固体支持体は、好ましくは、約0℃〜約40℃の範囲の温度で、約12時間〜約24時 間にわたって、メタノール中の過剰の無水酢酸と接触されて、この固体支持体上 に存在するいずれかの未反応アミノ基がキャップ化される。このサッカライド誘 導体のこの固体支持体への取り込み収率は、既に確立された手順(例えば、M.Du boisら11に記述のもの)を用いて、決定され得る。 本発明のサッカライド誘導体はまた、固相合成法によって、固体支持体上で調 製され得る。典型的には、このような固相法は、まず、通常の手順および試薬を 用いて、固体支持体にガラクトース部分のヒドロキシル基を介して、サッカライ ド化合物を共有結合することを包含する。この共有結合したサッカライド化合物 は、次いで、上記手順を用いて、α,β-不飽和カルボニル化合物またはα-ハロ カルボニル化合物と反応される。得られたカルボニル含有中間体は、次いで、還 元または還元アミノ化されて、アルコールまたはアミン化合物が得られ、これは 、さらに、本明細書中で記述のように、誘導体化され得る。 例によれば、1-ジチオエチル-α-L-フコピラノシドは、約0.80mmol/g〜約1.0 0mmol/gの活性塩素を有する塩化トリチル樹脂を、触媒量の4-(N,N-ジメチルア ミノ)ピリジンを含有するビリジン中にて、約25℃〜約100℃の範囲の温度で、約 12時間〜48時間にわたって、約0.75当量〜約2.0当量の1-ジチオエチル-α-L-フ コピラノシドと接触させることにより、この樹脂に容易に結合し得る。次いで、 不活性希釈剤(例えば、メタノール)中にて、室温で、約6〜24時間にわたって、 この樹脂を、ジチオスレイトール(Cleland試薬)およびトリエチルアミンで処理 することにより、この共有結合したフコースの1位に、遊離のチオール基が発生 する。得られた1-チオ-α-L-フコピラノシドは、次いで、上記のように反応され て、この固体支持体樹脂に共有結合した式Iのサッカライド誘導体が得られる。 望ましいなら、このサッカライド誘導体は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメ タン)中にて、室温で、この固体支持体樹脂を、過剰のトリフルオロ酢酸および トリイソプロピルシランと接触させることにより、この樹脂から切断され得る。有用性 1つの実施態様において、本発明の化合物は、インビトロまたはインビボのい ずれかにて、毒素(例えば、非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラトキシン)の そのレセプターへの結合を妨害するのに有用である。他の実施態様では、本発明 の化合物は、生物体(例えば、細菌、ウイルス、真菌など)、例えば、Vibrio cho leraeまたはEscherichia coli腸内毒素原性株のそれらの細胞表面レセプターへ の結合を阻害する。 従って、本発明の化合物は、生物体による感染に付随した病態(腸内毒素原性 の生物体(例えば、Vibrio choleraeおよびEscherichia coli腸内毒素原性株)に より起こる胃腸感染(例えば、下痢、腸出血、腹痛など)を含めて)を改善するの に、使用され得る。 このような病態を処置しまたは改善するのに使用する場合、本発明の化合物は 、典型的には、薬学的に受容可能な希釈剤および有効量の本発明の少なくとも1 種の化合物を含有する薬学的組成物により、このような処置を必要とする患者に 分配される。この患者に投与する化合物の量は、どのような化合物および/また は組成物を投与するか、投与目的(例えば、予防または処置)、患者の状態、投与 様式などに依存して変化する。処置用途では、組成物は、既に感染(例えば、Vib rio choleraeまたはEscherichia coli腸内毒素原性株に付随した消化管感染)に 罹った患者に対して、この病気およびその合併症の徴候のさらなる発生を少なく とも部分的に阻止するのに充分な量で、投与される。このことを達成するのに充 分な量は、「処置に有効な用量」として定義される。この使用の有効量は、患者 の感染の程度または重症度、患者の年齢、患者の体重および一般的な病態などの 要因に依存した付き添いの臨床医の判断に依存する。好ましくは、療法としての 使用のために、本明細書中で記述の化合物は、約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg/日の 範囲の投薬量で、投与される。 このような薬学的組成物は、1種より多い本発明の化合物を含有し得る。例え ば、それらは、LTの結合を阻害するのに非常に有効な式Iの1種の化合物、およ び腸内毒素原性E.coliの細胞表面レセプターへの結合を阻害するのに非常に有 効な式Iの異なる化合物を含有し得る。 式I'の化合物が共有結合した支持体を、消化管の感染に付随した病態を処置 するかまたは改善するのに使用する場合、非毒性で力学的および化学的な付着に 耐性のある支持体が好ましい。影響を受けずに、消化管を通り、経口投与に続い て、完全かつ急速に取り除かれるそれらの支持体は、このような支持体が、検体 からの毒素および/または病原体の急速なクリアランスを与えるので、最も好ま しい。 上で述べたように、患者に投与した化合物は、上記薬学的組成物の形状であり 、それらは、経口、直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内などを含めた種々の経路 に より、投与され得る。これらの化合物は、注射可能および経口分配可能な薬学的 組成物として、有効である。このような組成物は、薬学的技術分野で周知の様式 で調製され、少なくとも1種の活性化合物を含有する。 これらの薬学的組成物は、薬学的に受容可能なキャリアーの存在下にて、処方 される。本発明の組成物を製造する際には、その活性成分は、通常、賦形剤と混 合され、賦形剤により希釈されるかまたはこのようなキャリアー内に取り囲まれ 、これは、カプセル、薬袋(sachet)、紙または他の容器の形状であり得る。この 賦形剤が、希釈剤として供される場合、それは、固体、半固体または液体物質で あり得、これは、活性成分のビヒクル、キャリアーまたは媒体として作用する。 それゆえ、これらの組成物は、錠剤、丸剤、粉剤、トローチ剤、薬袋、カプセル 、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤などの形状であり得、これら は、例えば、10重量%までの活性化合物、柔軟および硬質のゼラチンカプセル、 座剤、滅菌した注射可能溶液、および滅菌した包装粉剤を含有する。 適切な賦形剤の一部の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソ ルビトール、マンニトール、澱粉、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン 酸塩、トラガカントゴム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、 ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロー スが挙げられる。これらの処方物は、さらに、以下を含有し得る:潤滑剤(例え ば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸 濁剤;防腐剤(例えば、メチル-およびプロピルヒドロキシベンゾエート);甘味 料;および芳香剤。本発明の組成物は、当該技術分野で公知の手順を使用した患 者への投与後、この活性成分の急速、持続または遅延放出を与えるように、処方 され得る。 本発明のサッカライド誘導体はまた、プロドラッグの形状、すなわち、インビ ボで式Iの生体活性化合物に転化される誘導体として、投与され得る。このよう なプロドラッグには、典型的には、サッカライドの少なくとも1つのヒドロキシ ル基が生体不安定基(例えば、アシル、ホスフェート、リン酸エステル、または スルフェート基)によりブロック化されるような式Iの化合物が挙げられる。 以下の実施例は、本発明を例示するために提供され、いずれの様式でも、本発 明の範囲を限定するものとは解釈されない。他に述べられていなければ、全ての 温度は、摂氏である。 実施例 以下の実施例では、以下の略語は、以下の意味を有する。略語が定義されてい ない場合、それは、その一般に認められた意味を有する。 Å = オングストローム bd = 広い二重項 bs = 広い一重項 BSA = ウシ血清アルブミン d = 二重項 dd = 二重項の二重項 DMAP = ジメチルアミノピリジン eq. = 当量 g = グラム L = リットル m = 多重項 meq = ミリ当量 mg = ミリグラム mL = ミリリットル mmol = ミリモル N = ノルマル OPD = o-フェニレンジアミン PBS = pH7.2のリン酸緩衝食塩水 q = 四重項 quint. = 五重項 s = 一重項 t = 三重項 TFA = トリフルオロ酢酸 THF = テトラヒドロフラン TLC = 薄層クロマトグラフィー Tween 20 = ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート μL = マイクロリットル 1H-NMRスペクトルは、Brueker AM-360分光光度計で記録し、そしてMALDI-TOF 質量スペクトルは、HP G2020A(LD-TOF)装置で記録した。旋光度は、Perkin-Elme r 241旋光計で測定した。反応は、Silica Gel FG254(E.Merck、Darmstadt、Ger many)上のTLCにより、モニターした。 実施例A ラウロイル化中間体の固相抽出 以下の実施例で示すように、特定のラウロイル化反応中間体を、固相抽出によ り精製した。この精製手順では、この反応混合物を濃縮し、メタノールに再溶解 し、そしてC18シリカ(Waters Prep C18、125Å、ラウロイル化炭水化物20mgあた り1g)に適用する。このC18シリカを、次いで、メタノール(10mL/g C18シリカ )で洗浄し、その生成物をペンタン(10mL/g C18シリカ)で溶出する。L-アルギニ ン含有化合物については、この反応混合物を濃縮し、70%メタノールに再溶解し 、そしてC18シリカに適用する。このC18シリカを、次いで、70%メタノールで洗 浄し、その生成物をメタノールで溶出する。得られた生成物は、TLC、1H-NMRま たはMALDI-TOF質量分光法により決定されるように、残留試薬を含有していない 。 実施例B 1,2,3,4,6- ペンタ-0-ラウロイル-α/β-L-フコピラノシド1の合成 L-フコース(11.8g、71.8mmol)、ピリジン(28.4g、358mmol)および4-ジメチ ルアミノピリジン(触媒量)のペンタン(400mL)懸濁液に、アルゴン雰囲気下にて 、−78℃で、塩化ラウロイル(78.5mL、358mmol)を添加した。この混合物を、室 温まで到達させた。得られた白色のスラリーをゆっくりと溶解し、ピリジニウム ヒドロクロリドの細かい沈殿物が形成された。24時間後、このピリジニウムヒド ロクロリドを濾過により取り除き、このペンタン溶液を濃縮した。カラムクロ マトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 15:1)により精製し、1(68g、定量収 量)を得た。 実施例C1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-β-L-フコピラノシド(2) の合成 方法1:乾燥ジクロロメタン(5mL)中の化合物1(実施例Bから、1g、0.91m mol)およびチオール酢酸(0.4mL、9.1mmol)に、アルゴン下にて、0℃で、三フッ 化ホウ素エーテレート(1.7mL、13.6mmol)を添加する。10分後、冷浴を取り除き 、24時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムで洗 浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮する。カラムクロマトグラフィー(S iO2、ペンタン/Et2O/EtOAc 9:1:1)により精製し、2を得る。 方法2:乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)中の化合物1(実施例Bから、276.5m g、0.253mmol)に、アルゴン下にて、ベンジルアミン(27.9μL、0.255mmol)を添 加する。70時間後、この混合物を濃縮する。その残渣を、アルゴン下にて、乾燥 ジクロロメタン(4.0mL)に溶解し、次いで、トリクロロアセトニトリル(250 μL、2.5mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(30μL、0.2 mmol)を添加する。3時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、短カラム(SiO2 、ペンタン/EtOAc 19:1)でフラッシュし、次いで、濃縮する。乾燥ジクロロメ タン(3.5mL)中の残渣に、アルゴン下にて、チオール酢酸(1mL)を添加する。96 時間後、この反応混合物を濃縮し、その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2 、ペンタン、EtOAc 19:1)により精製し、2を得る。 方法3:乾燥ジクロロメタン(300mL)中の化合物1(20.0g、18.2mmol)および チオ酢酸(5.0mL、1.9当量)に、アルゴン下にて、0℃で、トリメチルシリルトリ フルオロメタンスルホネート(5.0mL、0.5当量)を添加する。この冷浴を直ちに取 り除き、48時間後、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリ ウムで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして濃縮する。カラムクロマトグラフィー(S iO2、ペンタン/EtOAc 20:1)により精製し、2を得る。 実施例C'1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド (2’)の合成 方法1:乾燥トルエン(150mL)中の化合物1(20.8g、23.4mmol)およびチオ酢 酸(3.56g、46.8mmol)に、アルゴン下にて、室温で、塩化スズ(IV)(3.6g、14mm ol)を滴下した。5時間後、この混合物を2M HClに溶解し、ペンタンで抽出し、飽 和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮した。その残渣を 、カラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 9:1)により精製して、1 -S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(1.08 g、6%)を得た。 方法2:乾燥ジクロロメタン(100mL)中の化合物1(25.0g、22.9mmol)および チオ酢酸(8.5mL、114.5mmol)に、アルゴン下にて、室温で、トリメチルシリルト リフルオロメタンスルホネート(5.6mL、45.8mmol)を添加する。20時間後、この 混合物をジクロロメタン(600mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(250mL)およ び水(2×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮する。その残渣を、カ ラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc 9:1)により精製して、1-S- アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノースを得る。 実施例D マイケル付加およびα-ハロカルボニル置換の一般的手順 乾燥ジクロロメタン(10mL)中のチオサッカライド(例えば、化合物2(1.37mmo l))および求電子試薬(1.64mmol)に、アルゴン下にて、Et2NH(5mL)を添加した。 1〜4時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、ペンタン/EtOAcで溶出するSi O2上のカラムクロマトグラフィーにより精製した。これらの生成物を、1H-NMR分 光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例E アルコールへの還元の一般的手順 乾燥テトラヒドロフラン(2.0mL)およびイソプロパノール(0.7mL)中の実施例 Dの生成物(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(150μmol)を添加した 。0.5〜3時間後、この混合物を濃縮し(ある場合には、濃縮前に、酢酸(約40μ L)を添加した)、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この 生成物アルコールを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付 けた。 実施例F第一級アミンへの還元アミノ化の一般的手順 方法1:乾燥メタノール(2.3mL)およびテトラヒドロフラン(0.9mL)中の実施例 Dの生成物(100μmol)および酢酸アンモニウム(75mg、1mmol)に、NaCNBH3(100 μmol)を添加した。1〜72時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、実施例A の固相抽出法に従って、精製した。この生成物アミンを、1H-NMR分光法およびMA LDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 方法2:実施例Dの生成物(200mg、0.198mmol)および乾燥NH4OAc(30mg、0.4mm ol)を、乾燥MeOH(6mL)、乾燥1,2-ジクロロエタン(6mL)およびトリメチルオル トホルメート(1mL)中で、アルゴン下にて、24時間(TLC分析により、出発物質の 殆どが消費されたことが明らかとなるまで)撹拌した。NaBH4(10mg、0.26mmol)を 添加し、1時間後、この混合物を濃縮した。その残渣を、実施例Aの固相抽出法 に従って精製して、第一級アミン(微量の対応するアルコールを含有する)を得た 。この混合物をペンタン/EtOAc(1:1)に溶解し、そしてWaters Sep-Pak Plus Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをペンタン/EtOAcで 洗浄して(対応するアルコールを除去し)、続いて、トルエン/EtOHで溶出して、 この第一級アミンを得た。 実施例G 第一級アミンの無水フタル酸によるアシル化の一般的手順 実施例Fの0-ラウロイル化第一級アミン(100μmol)、無水フタル酸(2.7mmol) および4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(触媒量)を、乾燥ピリジンに溶解した。 12〜48時間後、この混合物を濃縮し、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従っ て、精製した。この生成物である2-カルボキシベンズアミドを、1H-NMR分光法お よびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例H アミノ酸による還元アミノ化の一般的手順 乾燥MeCN(2mL)およびTHF(1mL)中の実施例Dの生成物(0.08μmol)およびアミ ノ酸tert-ブチルエステルヒドロクロリドまたはメチルエステルヒドロクロリド( 0.8mmol)に、NaCNBH3(1mmol)を添加した。1〜72時間後、この混合物を濃縮し 、その残渣を、実施例Aの固相抽出法に従って、精製した。この生成物であるN- アルキル化アミノ酸は、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特性 付けた。 実施例I アルコールの脱ブロックの一般的手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例Eのラウロイ ル化アルコール(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール性ナトリウム メトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、 そしてC18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18 カラムを水(50mL)で洗浄し、その生成物を、次いで、70%メタノール(50mL)で溶 出した。得られたアルコールを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法によ り、特徴付けた。 実施例J 第一級アミンの脱ブロック化の一般的手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例Fの0-ラウロ イル化第一級アミン(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性ナトリウムメ トキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberlite I R-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロメタ ン/メタノール(2:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2カ ートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール(2:1 )で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(5:5:1 )(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シリカ(W aters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水(50mL)で洗浄し 、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた第一級アミンを 、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例K 第一級アミンのN-アセチル化の一般的手順 湿潤メタノール(4.4mL)中の実施例Jの第一級アミン(100μmol)に、無水酢酸( 0.4mL)を添加した。2〜24時間後、この混合物を濃縮し、水に再溶解し、そして C18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18カラム を水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得ら れたアセトアミドを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付 けた。 実施例L 2- カルボキシベンズアミドの脱ブロック化の一般的手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例Gの0-ラウロ イル化2-カルボキシベンズアミド(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性 ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を 、Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジ クロロメタン/メタノール(8:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbo dy SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノー ル(8:1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(6 5:35:5)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC1 8シリカ(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水(50mL) で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた 2-カルボキシベンズアミドを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により 、特徴付けた。 実施例MN- アルキル化グリシン、β-アラニンおよびL-ロイシン化合物の脱ブロック化の 一般的手順 実施例HからのN-アルキル化アミノ酸tert-ブチルエステル(0.07μmol)を、乾 燥ジクロロメタン(2mL)中にて、1〜10時間、トリフルオロ酢酸(1mL)で処理し た。トルエンを添加し、この混合物を濃縮した。乾燥メタノール(2mL)およびジ クロロメタン(1mL)中の残渣に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール性ナトリウ ムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Amberli te IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し 、そしてC18シリカ(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカ を水(5mL)で洗浄し、次いで、その生成物を80%メタノールで溶出した。得られ たN-アルキル化グリシン、β-アラニンおよびL-ロイシン化合物は、1H-NMR分光 法MALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例N N- アルキル化L-ヒスチジンおよびL-トリプトファン化合物の脱ブロック化の 一般的手順 乾燥メタノール(7.3mL)およびジクロロメタン(1.1mL)中の実施例HのN-アルキ ル化アミノ酸メチルエステル(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノール 性ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物 を、Amberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を 70%メタノールに溶解し、そしてC18シリカ(Waters Prep C18、125Å、5g)に 適用し、次いで、この生成物を、70%メタノール(50mL)で溶出した。水中の残渣 (3.7mL)に、水酸化リチウム水溶液(1M、0.3mL)を添加した。0.5〜2時間後、こ の混合物をAmberlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その 残渣をジクロロメタン/メタノール(9:1)に溶解し、そしてWaters Se pPak Plus Longbody SiO2カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロ ロメタン/メタノール(9:1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタ ン/メタノール/水(65:35:5)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水 に溶解し、そしてC18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用し た。このC18シリカを水(50mL)で洗浄し、その生成物を70%メタノール(50mL)で 溶出した。得られたN-アルキル化L-ヒスチジンおよびL-トリプトファン化合物を 、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例O N- アルキル化L-アルギニン化合物の脱ブロック化の一般的手順 乾燥メタノール(7.3mL)およびジクロロメタン(1.1mL)中の実施例HのN-アルキ ル化アルギニンメチルエステル(100μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタノー ル性ナトリウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合 物を、Amberlite IR-50s(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣 を70%メタノールに溶解し、そしてC18シリカに適用し、次いで、この生成物を 、70%メタノール(50mL)で溶出した。次いで、水中の残渣(3.7mL)に、水酸化リ チウム水溶液(1M、0.3mL)を添加した。0.5〜2時間後、この混合物をAmberlite IR-50s(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、C 18シリカのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカ を水(50mL)で洗浄し、次いで、その生成物を50%メタノール(50mL)で溶出した。 得られたN-アルキル化L-アルギニン化合物を、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質 量分光法により、特徴付けた。 実施例P メシレートの調製の一般的手順 乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン(4mL)中の実施例Dのアル コール(0.3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロリド(0.5mL) を添加した。12〜24時間後、この混合物を0.5M HClで洗浄し、そしてペンタンで 抽出した。このペンタン抽出物を濃縮し、その残渣を、C18シリカ上で精製 して、このメシレート誘導体を得た。 実施例Q アジド化合物の調製の一般的手順 乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の実施例Pのメシレート(0.2mmol)に、 アルゴン雰囲気下にて、60℃で、ナトリウムアジド(5mmol)および18-クラウン- 6(180mg)を添加した。2時間後、この反応混合物を濃縮し、その残渣をC18シリ カ上で精製した。ある場合には、この生成物は、溶出液としてペンタン/EtOAc( 9:1)を用いてシリカゲルで再クロマトグラフィーにかけて精製し、このアジ ド誘導体を得た。 実施例R アジド基の第一級アミンへの還元の一般的手順 乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥エタノール(1mL)中の実施例Sのアジ ド化合物(15μmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(15μmol)およびNiC l2(30μmOL)を添加した。1時間後、この反応混合物を酢酸(1滴)で中和し、濃 縮し、そしてC18-シリカ上で精製して、この第一級アミンを得た。 実施例S 第一級アミンの還元アルキル化の一般的手順 乾燥メタノール(1mL)および乾燥ジクロロメタン(1mL)中の実施例FまたはS からの第一級アミン(6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、アルデヒドまたケト ン(3.4mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリロ(47μmol)を添加した 。24〜48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物を濃縮し、その残渣を、 C18シリカゲル上で精製した。 実施例T 還元アミノ化の一般的手順 乾燥ジクロロメタン(2mL)、メタノール(2mL)およびトリエチルオルトホル メート(1mL)中の実施例Dの生成物(0.1mmol)および第一級アミン(0.45mmol)に 、アルゴン下にて、NaCNBH3(1mmol)を添加した。24時間後、この混合物を濃縮 し、トルエン(1mL)に溶解し、そしてC18シリカゲル(5g)上で精製した。 実施例U 第二級アミンの脱ブロック化の一般的手順 乾燥メタノール(7.1mL)およびジクロロメタン(1.4mL)中の実施例SまたはTの 0-ラウロイル化第二級アミン(100μmol)に、アルゴン下にて、メタノール性ナト リウムメトキシド(1M、50μL)を添加した。1〜24時間後、この混合物を、Ambe rlite IR-50S(H+)樹脂で中和し、濾過し、そして濃縮した。その残渣をジクロロ メタン/メタノール(2:1)に溶解し、そしてWaters SepPak Plus Longbody SiO2 カートリッジに適用した。このカートリッジをジクロロメタン/メタノール(2 :1)で洗浄し、次いで、この生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水(5:5 :1)(20mL)で溶出し、そして濃縮した。その残渣を水に溶解し、そしてC18シリ カのカラム(Waters Prep C18、125Å、5g)に適用した。このC18シリカを水(50 mL)で洗浄し、次いで、その生成物をメタノール(50mL)で溶出した。得られた第 二級アミンを、1H-NMR分光法およびMALDI-TOF質量分光法により、特徴付けた。 実施例1 3-ヒドロキシシクロヘクス-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 上記手順D、EおよびIに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。 質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値):278.37;M(実測値) :302.5(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例2 3-アミノシクロヘクス-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 上記手順D、FおよびJに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製した。 質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値):277.38;M(実測値) :278.3(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例3 3-アセトアミドシクロヘキシル 1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 上記手順D、F、JおよびKに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル -2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求 電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製し た。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値):319.42;M(実測 値):342.2(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例4 3-(2-カルボキシベンズアミド)シクロヘクス 1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成 上記手順D、F、GおよびLに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル -2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求 電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オンを用いて、この表題化合物を調製し た。質量スペクトルデータは、以下のようであった:M(計算値):425.50,M(実測 値):448.7(M+Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例5 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]グリシンの合成 上記手順D、HおよびMに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてグリシ ンtert-ブチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトル データは、以下のようであった:M(計算値):335.42;M(実測値):336.4(M+Na+ )。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例6 Nβ-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-β-アラニン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてβ-ア ラニンtert-ブチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペク トルデータは、以下のようであった:M(計算値):349.45;M(実測値):350.0(M +Na+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例7 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ロイシン の合成 上記手順D、HおよびMに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてL-ロイ シンtert-ブチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクト ルデータは、以下のようであった:M(計算値):391.53;M(実測値):392.6(M+N a+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例8 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジン の合成 上記手順D、HおよびNに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてL-ヒス チジンメチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデ ータは、以下のようであった:M(計算値):415.51;M(実測値):418.0(M+Na+) 。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例9 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L- トリプトファンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてL-トリ プトファンメチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクト ルデータは、以下のようであった:M(計算値):464.58;M(実測値):466.7(M+N a+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例10 Nα-[3-(1-チオ-α-L-フコピラノシル)シクロヘクス-1-イル]-L-アルギニン の合成 上記手順D、HおよびOに従って、チオサッカライドとして1-S-アセチル-2,3 ,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(2')、および求電子 試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとしてL-アル ギニンメチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペクトルデ ータは、以下のようであった:M(計算値):434.56;M(実測値):435.4(M+Na+) 。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例11 Nα-[3-(5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト -2-ノヌロピロノシル(nonulopyronosyl))シクロヘクス-1-イル]-L-ヒスチジ ンの合成 上記手順D、HおよびNに従って、チオサッカライドとしてメチル-5-アセト アミド-4,7,8,9-テトラ-0-アセチル-2-S-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グ リセロ-α-D-ガラクト-2-ノヌロピラノソネート(nonulopyranosonate)12、およ び求電子試薬としてシクロヘクス-2-エン-1-オン、およびアミノ酸エステルとし てL-ヒスチジンメチルエステルを用いて、この表題化合物を調製した。質量スペ クトルデータは、以下のようであった:M(計算値):415.51;M(実測値):418.0( M+H+)。選択したNMRデータは、以下のようであった: 実施例12 2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)-シクロペント-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシドの個々のジアステレオマーの合成 本実施例は、式Iの化合物の個々のジアステレオマーの調製し得る方法を例示 する。 工程A−(1R,S)-2,2−ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成:乾燥CH2Cl2(10mL)中の1- S-アセチル-2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノース(5mmol )(上記実施例C'から得た)および4,4-ジメチル-2-シクロペンテン-1-オン(4.45m mol)に、アルゴン下にて、Et2NH(6mL)を添加する。3時間後、この混合物を濃 縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc、 9:1)により精製して、ジアステレオマーの混合物(3.54g、66%)として、表題 化合物を得る。 工程B−(1R,S)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドの分離:工程Aからの2個のジア ステレオマーを、カラムクロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc、9:1)に より分離して、未分割化合物の混合物と共に、(1S)-2,2-ジメチルシクロペンタ ン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド および(1R)-2,2-ジメチルシクロペンタン-4-オン-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラ ウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドを得る。 工程C−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシシクロペン ト-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成: 乾燥テトラヒドロフラン(3mL)、メタノール(0.5mL)およびイソプロパノール(2 mL)中の工程Bからの精製ジアステレオマー(別個の反応フラスコ)のそれぞれ(0. 3mmol)に、アルゴン雰囲気下にて、NaBH4(0.12mmol)を添加する。30分後、AcOH( 1滴)を添加し、これらの混合物を濃縮し、その残渣をMeOH(2mL)に溶解し、そ して、これらのカラムをMeOH(50mL)で洗浄し、生成物をペンタン(50mL)で溶出し て、(1S,4RS)-2,2-ジメチル-4-ヒドロキシ-シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テト ラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドおよび(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4 -ヒドロキシ-シクロペント-1-イル(y)2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α- L-フコピラノシドを得る。 工程D−(1S,4RS)-および(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-0-メタンスルホニルオ キシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラ ノシドの合成:乾燥テトラヒドロフラン(2mL)および乾燥ピリジン(4mL)中の工 程Cの(1S,4RS)および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)のそれぞれ(0.3mm ol)に、アルゴン雰囲気下にて、メタンスルホニルクロリド(0.5mL)を添加する。 12時間後、これらの混合物を0.5M HClで洗浄し、そしてペンタンで抽出する。濃 縮後、それらの残渣を、工程Cで記述のようにC18-シリカ(5g)上で精製して、 ペンタンのエバポレーション後、(1S,4RS)-2,2-ジメチル-4-0-メタンスルホニ ルオキシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1- チオ-α-L-フコピラノシドおよび(1R,4RS)-2,2-ジメチル-4-0-メタンスルホニ ルオキシシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル−1-チオーα-L− フコピラノシドを得る。 工程E−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピ ラノシドの合成:乾燥DMF(8mL)および乾燥THF(3mL)中の工程Dからの(1S,4RS )および(1R,4RS)混合物(別個の反応フラスコ)(0.2mmol)に、アルゴン雰囲気下 にて、60℃で、NaN3(5mmol)および18-クラウン-6(180mg)を添加する。2時間後 、これらの混合物を濃縮し、そして工程Cで記述のようにC18-シリカ(5g)上で 精製する。再クロマトグラフィー(SiO2、ペンタン/EtOAc、9:1)により、ジア ステレオマーの分離が可能となり、純粋な(1S,4R)-2,2-ジメチル-4-アジドシク ロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド; (1S,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウ ロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド;(1R,4S)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロ ペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシド;お よび(1R,4R)-2,2-ジメチル-4-アジドシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0- ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドを得る。 工程F−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4- アミノシクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウロイル-1-チオ-α-L-フコピ ラノシドの合成:乾燥イソプロパノール(1mL)および乾燥エタノール(1mL)中の 工程Eからの2,2-ジメチル-4-アジド-シクロペント-1-イル 1-チオ-α-L-フコピ ラノシドの4種のジアステレオマーのそれぞれ(15μmol)に、アルゴン雰囲気下 にて、NaBH4(15μmol)およびNiCl2(30μmol)を添加する。1時間後、これらの混 合物をAcOH(1滴)で中和し、濃縮し、そして工程Cで記述のようなC18-シリカ( 2g)上で精製して、(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)および(1R,4R)-2,2-ジメ チル-4-アミノシクロペント-1-イル 1-チオ-α-L-フコピラノシドを得る。 工程G−(1S,4R)-、(1S,4S)-、(1R,4S)-および(1R,4R)-2,2-ジメチル-4-( シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 2,3,4,6-テトラ-0-ラウ ロイル-1-チオ-α-L-フコピラノシドの合成:乾燥メタノール(1mL)および乾燥 ジクロロメタン(1mL)中の工程Fからの2,2-ジメチル-4-アミノシクロペント-1- イル 1-チオ-β-D-ガラクトピラノシドの4種のジアステレオマー(別個の反応フ ラスコ)のそれぞれ(6.8μmol)に、アルゴン雰囲気下にて、シクロブタノン(250 μL、3.4mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(10mg、47μmol) を添加する。24〜48時間後、トルエン(1mL)を添加し、この混合物を濃縮し、そ の残渣を、工程Cで記述のようにC18-シリカ上で精製して、以下を得る: (1S,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-α-L-フコピラノシド; (1S,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-α-L-フコピラノシド; (1R,4S)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-α-L-フコピラノシド;および (1R,4R)-2,2-ジメチル-4-(シクロブト-1-イルアミノ)シクロペント-1-イル 1 -チオ-α-L-フコピラノシド。 実施例13 [3-(カルボキシベンズアミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-α- L-フコピラノシドの固体支持体への結合 本実施例は、上記式Iの化合物が固体支持体へ結合し得る方法を例示する。 DMF(1mL、4Åのモレキュラーシーブで乾燥した)中の[3-(カルボキシベンズ アミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-α-L-フコピラノシド(4.5μmol、上 記実施例4から得た)、シリルアミノ化Chromosorb P(449mg、米国特許第4,137,4 01号13およびWestalら14に記述のように調製した)、およびヒドロキシベンゾト リアゾール(1.3mg、9.4μmol)に、ジイソプロピルカルボジイミド(1.4μL、9.0 μmol)を添加する。75時間後、これらのビーズを濾過により取り除き、水、DMF 、MeOHおよびCH2Cl2で洗浄する。MeOH(1.5mL)中の得られたビーズに、無水酢酸( 0.5mL)を添加し、16.5時間後、これらのビーズを濾過し、そして水、DMF、MeOH 、CH2Cl2およびペンタンで洗浄する。これらのビーズを、繰り返し、MeOHに懸 濁させ、その上澄み液をデカントすることにより、微粒子を取り除く。高真空下 で乾燥すると、このChromasorb Pのアミン基とこのサッカライド誘導体のカルボ キシ基との間でのアミド結合の形成により、Chromasorb Pに共有結合した[3-(カ ルボキシベンズアミド)ノルボルン-2-イル]メチル 1-チオ-α-L-フコピラノシド を有する生成物を得る。M.Duboisら11に記述の手順を用いたフェノール/H2SO4 アッセイが使用され得、含入収量を定量する。 実施例14 サッカライド誘導体の固相合成 本実施例は、式Iのサッカライド誘導体の固相合成を実施し得る方法を例示す る。 工程A−1-ジチオエチル-2,3,4,6-テトラ-0-アセチル-ガラクトピラノシドの 合成:1-チオ-2,3,4,6-テトラ-0-アセチル-フコピラノシド(1.37mmol)およびジ エチル-N-エチル-スルフェニルヒドラゾジカルボキシレート(360mg、2.0mmol)(T .Mukaiyama15に記述のように調製する)をジクロロメタン(14mL)に溶解し、そし て室温で撹拌する。10分後、この溶液を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィ ー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル)により、1-ジチオエチル-2,3,4,6-テトラ-0-ア セチル-フコピラノシドを得る。 工程B−1-ジチオエチル-β-L-フコピラノシドの合成:工程Aからの1-ジチオ エチル-2,3,4,6-テトラ-0-アセチル-フコピラノシド(1.18mmol)を乾燥メタノー ル(10mL)に溶解し、そしてメタノール性(methanolic)ナトリウムメトキシド(1M 、150μL)で処理する。2時間後、この溶液をAmberlite IR−120(H+)樹脂で中 和し、濾過し、そして濃縮して、白色の固体(300mg、定量)として、1-ジチオエ チル-6-β-L-フコピラノシドを得る。 工程C−1-ジチオエチル-β-L-フコピラノシドの樹脂へのカップリング:1-ジ チオエチル-6-β-L-フコピラノシド(780μmol)を、乾燥ピリジン(8mL)に溶解す る。トリチルクロリド樹脂(1g、トリチルクロリド樹脂950μmol、活性塩素0.9 5mmol/gを充填、重合体マトリックス:コポリスチレン-1%DVB、200〜400メッ シュ、Novabiochem)およびDMAP(5mg)を添加し、この混合物を、60℃で 24時間加熱する。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメタノール、テトラヒ ドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10mL)で連続的に洗浄し て、6位にてヒドロキシル基によりこのトリチル樹脂に共有結合した1-ジチオエ チル-β-L-フコピラノシドを得る。 工程D−樹脂上での遊離のチオールの発生:工程Cからの樹脂(50mg)を、乾燥 テトラヒドロフラン(1.5mL)中で膨潤させる。乾燥メタノール(300μL)、ジチオ スレイトール(74mg)およびトリエチルアミン(180μL)を添加し、この混合物を 、室温で10時間振とうさせる。この樹脂を濾過により取り除き、そしてメタノー ル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(各10mL)で連 続的に洗浄した。 工程E−マイケル付加反応:工程Dからの樹脂(50mg)を、乾燥N,N-ジメチルホ ルムアミド(1mL)中で膨潤させ、次いで、シクロヘプト-2-エン-1-オン(70μl 、63μmol)を添加し、この混合物を室温で振とうさせる。2時間後、この樹脂を 濾過により取り除き、そしてメタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン およびジエチルエーテル(各10mL)で連続的に洗浄する。 工程F−アミノ酸を用いた還元アミノ化:工程Eからの樹脂(50mg)を、ジクロ ロメタン(1mL)中で膨潤させる。グリシンtert-ブチルエステルヒドロクロリド( 75mg、447μmol)、硫酸ナトリウム(100mg)、ナトリウムトリアセトキシボロヒド リロ(63mg、297μmol)および酢酸(10μL)を、アルゴン雰囲気下にて、室温で添 加し、この混合物を24時間振とうさせる。次いで、この樹脂を濾過により取り除 き、そして水、メタノール、テトラヒドロフランおよびジクロロメタンで連続的 に洗浄する。 工程G−この樹脂からのサッカライド誘導体の開裂およびそのアミノ酸エステ ルの脱ブロック化:工程Fからの樹脂(50mg)を、ジクロロメタン(2mL)中にて、 室温で、トリフルオロ酢酸(1mL)およびトリイソプロピルシラン(20μL)と共に 振とうする。3時間後、この樹脂を濾過により取り除き、そしてジクロロメタン (10mL)で洗浄する。トルエン(10mL)を添加した後、この溶液を濃縮し、次いで、 トルエンと共に2回共エバポレート(co-evaporated)させる。その残渣を水(1mL )に溶解し、そして2個のC18-Sep-Pak-カートリッジ(Waters Sep-Pa k Plus)に適用する。このC18シリカを水(4mL)で洗浄し、その最終生成物を20% メタノールで溶出し、そして濃縮する。水5mLから凍結乾燥した後、Nα-[3-(1- チオ-β-L-フコピラノシル)シクロヘプト-1-イル]グリシンを得る。 実施例15 GD1bへの非耐熱性エンテロトキシン結合の阻害 本実施例は、上記式Iのサッカライド誘導体を、それらが、E.coliに由来の 非耐熱性エンテロトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を阻害する能力につい て、試験し得る方法を例示する。このバイオアッセイは、ガングリオシドGM1に 代えてガングリオシドGD1bを使用すること以外は、A.-M.Svennerholm16に記述 の操作を用いて、行う。このアッセイでは、実施例1〜11の化合物が、非耐熱性 エンテロトキシンのガングリオシドGD1bへの結合を少なくとも20%で阻害するの を予期する。 実施例16 コレラトキシンのGD1bへの結合の阻害 本実施例は、上記Iのサッカライド誘導体を、それらが、コレラトキシンのガ ングリオシドGD1bへの結合を阻害する能力について、試験し得る方法を例示する 。このバイオアッセイは、A.-M.Svennerholm16に記述の手順の以下の改良法を 用いて、行う。 1日目では、マイクロタイタープレート(C96 Maxisorp)を、1ウェルあたり、 PBS中の100μLの1mg/mL GD1b(ジシアロガングリオシドGD1b、MW=2127、Fluka )で被覆し、そして37℃で一晩インキュベートする。 2日目では、試験されるべき試料を、BSA-Tween-PBS(PBS中の0.1%BSAおよび0 .05%Tween-20;Sigma)で希釈する。全体で500μLの各溶液を調製し、各点を4 回測定できるようにする。CTB5-HRP(HRPに共役したCT-B5、Sigma、凍結乾燥し、 Tween-PBSで希釈した)の10、20および30ng/mLの濃度曲線を作成する。阻害実験 のためには、20ng/mLのCTB5-HRPを使用する。次いで、これらの試料を、室温で 2時間インキュベートする。インキュベーション後、これらのプレートを空にし 、 そしてこれらのプレートを、1ウェルあたり、200μLのPBSで2回洗浄すること により、未結合ガングリオシドを取り除く。次いで、これらのプレートを、37℃ で30分間にわたり、1ウェルあたりPBS中の1%BSA(200μL)でインキュベート することにより、このプラスチック表面上の追加の結合部位をブロックする。次 いで、これらのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウェルあたり 、0.05%Tween 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合BSAを取り除 く。4個の異なるウェルに、試料(100μL)を添加し、そして室温で30分間イン キュベートする。これらのプレートを空にし、そしてこれらのプレートを、1ウ ェルあたり、0.05%Tween 20-PBS(200μL)で3回洗浄することにより、未結合B SAを取り除く。 各ELISAに対して、基質溶液を新たに調製する。各溶液は、10mgのo-フェニレ ンジアミン(Sigma)、5mLの0.1Mクエン酸ナトリウム(フィルター無菌またはオー トクレーブ)、5mLの0.1Mクエン酸(フィルター無菌またはオートクレーブ)およ び4mLの30%H2O2を含有していた。(o-フェニレンジアミンが発癌性なので、手 袋を着用すべきである)。次いで、この基質溶液(100μL)を、各ウェルに添加し 、そして室温で30分間インキュベートする。インキュベーション後、そのOD450 を記録する。このアッセイの条件下では、D-ガラクトースは、30mMのIC50を有す る。 このアッセイでの、実施例1〜11の化合物がコレラトキシンのガングリオシド GD1bへの結合を少なくとも20%で阻害することを予期する。 実施例17 CTおよびLTの細胞毒性活性の中和 本実施例は、実施例13の固体支持体物質を、そのCTおよびLTの細胞毒性(cytot onic)活性を中和するの能力について、試験し得る方法を例示する。CTおよびLT の細胞毒性活性は、37℃で、5%CO2の雰囲気下にて、10%胎児ウシ血清(FBS)で 補足するHams F12培地に維持したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)の使用 により、測定する。トキシン試料は、Hams培地で1:5に希釈し、そして0.22ミ クロンの注射器フィルターによりフィルター無菌化する。次いで、試料を、培 地中にて、連続的に5倍希釈し、そして各希釈液100μLを、CHO細胞の融合単一 層を有するウェルに添加し、そして(5%CO2下にて)37℃で24時間インキュベー トする。各試料は、2回分析する。細胞変性効果は、トキシンを含まないコント ロールウェルと比較することにより、24時間のインキュベーション後に、容易に 見られる。24時間後、この細胞を95%メタノールで凝固し、そしてGeimsa色素で 着色する。中和実験に由来のトキシン含有試料は、試料の終点希釈を、実施例2 の固体支持体物質と比較するかしないかにより、中和率を決定すること以外は、 類似の様式で処理する。 精製CTまたはLTを含有する溶液(PBS 1mL中で2、10または20μg)を、1.5mL 微小遠心管にて、実施例13の固体支持体物質(20mg)に添加し、そしてエンドオー バー回転子(end-over rotator)にて、室温で1時間インキュベートする。インキ ュベーション後、この固体支持体物質を、この管の底部まで沈降させ、その上澄 み液を、注意深く取り除く。これらの上澄み液を、CHO細胞に添加し、その細胞 変性効果を、上記のようにして、24時間のインキュベーション後に決定する。こ の固体支持体物質の存在下での、その終点の低下範囲は、固体支持体物質を添加 していないコントロールと比較することにより、決定する。 この結果は、実施例13の固体支持体物質は、CTおよびLT活性のいくらか、ある いは全てを中和することを示す。 実施例18 グリコフォリンへの定着因子抗原(CFA pili)の結合の阻害 本実施例は、上記式Iのサッカライド誘導体を、それらがグリコフォリンへの CFA pili結合を阻害する能力について、試験し得る方法を例示する。細菌の表面 付着抗原(例えば、CFA pili)は、特定の腸内病原体(腸内毒素原性のE.coliを含 む)により発現される病原性因子である。これらのpiliは、細胞表面レセプター への細菌付着における重要な因子である。従って、CFA pili結合の阻害は、ある 化合物が、病原性微生物の細胞表面レセプターへの結合を阻害するかどうかを決 定する有用な試験である。 結合アッセイは、マイクロタイターウェルを、37℃で2時間にわたって、PBS 中のグリコフォリン(10μg/mL)50μLで被覆することにより、行う。この溶液 を、吸引により取り除き、そして0.05%のTween 20を含有するPBS中の1%BSA(1 00μL)(PBST)で置き換え、そして37℃でさらに1時間インキュベートする。こ れらのマイクロタイターウェルを、PBST(200μL)で3回洗浄し、次いで、0.05 %のBSAを含有するPBS(50μL)中のビオチニル化CFA I(5μg/mL)で置き換える 。37℃で2時間インキュベートした後、この結合反応は、これらの溶液を吸引す ることにより停止し、そのプレートは、PBST(3×200μL)で洗浄する。アビジ ン-パーオキシダーゼ(0.05%のBSAを含有するPBST中の1mg/mL溶液の1/3000希釈 物50μL)を添加し、これらのプレートを、さらに1時間インキュベートする。 これらのウェルを上記のように洗浄後、この基質溶液(0.5μMの過酸化尿素を含 有する0.1Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)中の0.42mMテトラメチルベンジジ ン(TMB))を100μL添加し、それらのプレートを、室温で10分間インキュベート し、その酵素反応を、2N H2SO4(50μL)を添加することにより、停止する。結合 アッセイは、3回行い、バックグラウンド結合は、BSAのみを被覆したウェルに おいて、測定する。 結合阻害アッセイは、PBS中の1mg/mL濃度にて、オリゴ糖アナログを用いて行 う。インヒビターは、上で概説したように、グリコフォリン被覆マイクロタイタ ーウェルに添加する前に、37℃で1時間にわたり、ビオチニル化CFA I pili(5 μ/mL)であらかじめインキュベートする。これらの実験には、コントロールイン ヒビターとして、o-ニトロフェニル-β-D-ガラクトースを使用する。 実施例1〜11のサッカライド誘導体は、このアッセイにおいて、グリコフォリ ンへのCFA I pili結合を阻害することを予期する。 上述の記述から、この組成物および方法の種々の改良および変更が、当業者に 想起される。添付の請求の範囲の範囲内に入るこのような改良の全ては、本明細 書中に含めることを意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式Iの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4 は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される;こ こで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよびX' は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され、こ こで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR 4 が-XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2−からな る群から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8および R2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが、イオウ、-S(O)-、またはS(O)2−である場合、R1、R2、R3、R5、R6 、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニル、また はヘテロ環を形成するように選択される;およびYが酸素である場合、R1、R2、R3 、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シクロアルケ ニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 2.式IAの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連 結して、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8お よびR2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2お よび/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得 る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 3.式IBの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩:ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒になって、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリー ル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオ アルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およ びR2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2およ び/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る ; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 4.前記動物性サッカライドが哺乳動物サッカライドである、請求項1、2、 または3に記載の化合物。 5.前記哺乳動物サッカライドが、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロー ス、D-グルクロン酸、N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミ ン、シアル酸、イズロン酸、およびL-フコースからなる群から選択される、請求 項1、2、または3に記載の化合物。 6.前記化合物が、αアノマーである、請求項1、2、または3に記載の化合 物。 7.前記化合物が、βアノマーである、請求項1、2、または3に記載の化合 物。 8.nが0の場合、R1およびR2が、それらが結合した炭素と一緒に連結して、 5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基で置換したシ クロアルキル環を形成する、請求項1、2、または3に記載の化合物。 9.R1およびR2が、それらが結合した炭素と一緒に連結して、シクロペンタ ンまたはシクロヘキサン環を形成する、請求項8に記載の化合物。 10.nが1の場合、R1およびR2が、R1、R2およびR3が結合した炭素原子と一緒 に連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基 で置換したシクロアルキル環を形成する、請求項1、2、または3に記載の化合 物。 11.R1およびR2が、R1、R2およびR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、シ クロペンタン、ジメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ジメチルシクロヘキ サン、またはシクロヘプタン環を形成する、請求項10に記載の化合物。 12.R4が、-XR5であり、Xが-NH-であり、そしてR5がシクロアルキルである、 請求項10に記載の化合物。 13.nが1の場合、R2およびR3が、それらが結合した炭素原子と一緒に連結し て、ノルボルネン環を形成する、請求項1、2、または3に記載の化合物。 14.R4が、-XR5であり、XおよびR5が、アミノ基、ヒドロキシ基、またはグリ シン、β-アラニン、ロイシン、ヒスチジン、トリプトファンおよびアルギニン からなる群から選択したアミノ酸を形成する、請求項1、2、または3に記載の 化合物。 15.R4が、-XC(O)R6であり、Xが-NH-であり、そしてR6がメチルまたは2-カル ボキシフェニルである、請求項1、2、または3に記載の化合物。 16.前記化合物が、非耐熱性エンテロトキシンの毒素のそのレセプターへの結 合を阻害する、請求項1、2、または3に記載の化合物。 17.前記化合物が、コレラトキシンの毒素のそのレセプターへの結合を阻害す る、請求項1、2、または3に記載の化合物。 18.前記化合物が、Vibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸内毒素原性 株のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する、請求項1、2、または3に記 載の化合物。 19.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式I の少なくとも1種の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩を含有する薬学 的組成物: ここで、 R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連 結して、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8お よびR2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2お よび/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得 る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが、イオウ、-S(O)-または-S(O)2-である場合、R1、R2、R3、R5、R6、 R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニル、または ヘテロ環式環を形成するように選択される;およびYが酸素である場合、R1、R2 、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シクロアル ケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 20.l〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式IA の少なくとも1種の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩を含有する薬学 的組成物: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7お よびR2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1お よび/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環 式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8および R2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される。 21.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式I Bの少なくとも1種の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩を含有する薬 学的組成物: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環およびチオアルコキシアルキルからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環および チオアルコキシアルキルからなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は 、Xと一緒になって、アミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およ びR2、またはR5およびR3は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6および R2、またはR6およびR3は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/また はR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形 成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され;またはR7およびR1、またはR7および R2、またはR7およびR3は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/ またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環 を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環およびチオア ルコキシアルキルからなる群から選択され:またはR8およびR1、またはR8および R2、またはR8およびR3は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/ またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環を形成するように選択される。 22.前記動物性サッカライドが哺乳動物サッカライドである、請求項19、20、 または21に記載の薬学的組成物。 23.前記哺乳動物サッカライドが、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロー ス、D-グルクロン酸、N-アセチル-D−グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサ ミン、シアル酸、イズロン酸、およびL-フコースからなる群から選択される、請 求項19、20、または21に記載の薬学的組成物。 24.前記化合物が、αアノマーである、請求項19、20、または21に記載の薬学 的組成物。 25.前記化合物が、βアノマーである、請求項19、20、または21に記載の薬学 的組成物。 26.nが0の場合、R1およびR2が、それらが結合した炭素と一緒に連結して、 5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基で置換したシ クロアルキル環を形成する、請求項19、20、または21に記載の薬学的組成物。 27.nが1の場合、R1およびR2が、R1、R2、およびR3が結合した炭素と一緒に 連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個から3個のアルキル基 で置換したシクロアルキル環を形成する、請求項19、20、または21に記載の薬学 的組成物。 28.R4が、-XR5であり、Xが-NH-であり、そしてR5がシクロアルキルである、 請求項27に記載の薬学的組成物。 29.nが1の場合、R2およびR3が、それらが結合した炭素原子と一緒に連結し て、ノルボルネン環を形成する、請求項19、20、または21に記載の薬学的組成物 。 30.R4が、-XR5であり、XおよびR5が、アミノ基、ヒドロキシ基、またはグリ シン、β-アラニン、ロイシン、ヒスチジン、トリプトファンおよびアルギニン からなる群から選択したアミノ酸を形成するか;またはR4が-XC(O)R6であり、X が、-NH-であり、そしてR6がメチルまたは2-カルボキシフェニルである、請求項 19、20、または21に記載の薬学的組成物。 31.前記化合物が、非耐熱性エンテロトキシンのそのレセプターへの結合を阻 害する、請求項19、20、または21に記載の薬学的組成物。 32.前記化合物が、コレラトキシンのそのレセプターへの結合を阻害する、請 求項19、20、または21に記載の薬学的組成物。 33.前記化合物が、Vibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸内毒素原性 株の、その細胞表面レセプターへの結合を阻害する、請求項19、20、または21に 記載の薬学的組成物。 34.動物において、毒素のそのレセプターへの結合に付随した状態を改善する 方法であって、該方法は、該動物に、請求項19、20、または21に記載の薬学的組 成物の有効量を投与することを包含し、ここで、該化合物は、該毒素のそのレセ プターへの結合を阻害する。 35.前記毒素が非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラトキシンである、請求 項34に記載の方法。 36.動物において、生物体のその細胞表面レセプターへの結合に付随した状態 を改善する方法であって、該方法は、該動物に、請求項19、20、または21に記載 の薬学的組成物の有効量を投与することを包含し、ここで、該化合物は、該生物 体のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する。 37.前記生物体がVibrio choleraeまたはEscherchia coliの腸内毒素原性株で ある、請求項36に記載の方法。 38.式I'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の 複数を共有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体:ここで、 R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され、またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが、イオウ、-S(O)-、または-S(O)2-である場合、R1、R2、R3、R5、R6 、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニル、また はヘテロ環式環を形成するように選択され;そしてYが酸素である場合、R1、R2 、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シクロアル ケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 39.式IA'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の 複数を共有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体: ここで、 Aは、動物サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXお よびX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択さ れ、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4 が-XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる 群から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択され;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 40.式IB'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の 複数を共有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコ キシアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール 、ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結 合する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXお よびX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択さ れ、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4 が-XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる 群から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR 3 は、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/また はR3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択され;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 41.前記支持体が固体支持体である、請求項38、39、または40に記載のサッカ ライド誘導体含有支持体。 42.前記動物性サッカライドが哺乳動物サッカライドである、請求項38、39、 または40に記載のサッカライド誘導体含有支持体。 43.前記哺乳動物サッカライドが、D-グルコース、D-マンノース、D-キシロー ス、D-グルクロン酸、N-アセチル-D-グルコサミン、N-アセチル-D-ガラクトサミ ン、シアル酸、イズロン酸、およびL-フコースからなる群から選択される、請求 項38、39、または40に記載のサッカライド誘導体含有支持体。 44.前記化合物が、αアノマーである、請求項38、39、または40に記載のサッ カライド誘導体含有支持体。 45.前記化合物が、βアノマーである、請求項38、39、または40に記載のサッ カライド誘導体含有支持体。 46.nが0の場合、R1およびR2が、それらが結合した炭素と一緒に連結して、 5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基で置換したシ クロアルキル環を形成する、請求項38、39、または40に記載のサッカライド誘導 体含有支持体。 47.nが1の場合、R1およびR2が、R1、R2およびR3が結合した炭素原子と一緒 に連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基 で置換したシクロアルキル環を形成する、請求項38、39、または40に記載のサッ カライド誘導体含有支持体。 48.R4が、-XR5であり、Xが-NH-であり、そしてR5がシクロアルキルである、 請求項47に記載のサッカライド誘導体含有支持体。 49.nが1の場合、R2およびR3が、それらが結合した炭素原子と一緒に連結し て、ノルボルネン環を形成する、請求項38、39、または40に記載のサッカライド 誘導体含有支持体。 50.前記化合物が、非耐熱性エンテロトキシンのそのレセプターへの結合を阻 害する、請求項38、39、および40に記載のサッカライド誘導体含有支持体。 51.前記化合物が、コレラトキシンのそのレセプターへの結合を阻害する、請 求項38、39、および40に記載のサッカライド誘導体含有支持体。 52.前記化合物が、Vibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸内毒素原性 株の結合を阻害する、請求項38、39、および40に記載のサッカライド誘導体含有 支持体。 53.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式 I'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の複数を共 有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体を含有する薬学的 組成物: ここで、 R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連 結して、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が 結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームから なる群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3 は、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭 素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、Yが、イオウ、-S(O)-、または-S(O)2-である場合、R1、R2、R3、R5、R6 、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキル、シクロアルケニル、また はヘテロ環式環を形成するように選択される;そしてYが酸素である場合、R1、R2 、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキル、シクロア ルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される;そして さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 54.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式I A'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の複数を共有 結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体を含有する薬学的組 成物:ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR4が -XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からなる群 から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームから なる群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3 は、この-XC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3 が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、イオウ、-S(O)-および-S(O)2-からなる群から選択される; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも1つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される;そし て さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 55.1〜99重量%の薬学的に受容可能なキャリアー、および1〜99重量%の式 IB'およびそれらの薬学的に受容可能な塩の少なくとも1種の化合物の複数を共 有結合させた支持体を含有するサッカライド誘導体含有支持体を含有する薬学的 組成物: ここで、 Aは、動物性サッカライドである; R1は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R2は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; R3は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキ シアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、 ヘテロ環、チオアルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合 する連結アームからなる群から選択される; またはR1およびR2、またはR1およびR3、またはR2およびR3、またはR1、R2およ びR3は、R1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素原子と一緒に連結し て、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはヘテロ環式環を形成し得る; R4は、-XR5、-XC(W)R6、-XC(W)X'R7および-C(W)XR8からなる群から選択される ;ここで、Wは、酸素、イオウおよびNHからなる群から選択される;そしてXおよ びX'は、それぞれ独立して、酸素、イオウおよび-NR9-からなる群から選択され 、ここで、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択される;あるいはR 4 が-XR5でありかつR5が水素ではない場合、Xはまた、-S(O)-および-SO2-からな る群から選択され得る; R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、ア リール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオ アルコキシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アーム からなる群から選択され、そしてXが-NR9-の場合、R9は、Xと一緒になって、ア ミノ酸を形成し得る;またはR5およびR1、またはR5およびR2、またはR5およびR3 は、この-XR5基のXならびにR1および/またはR2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R6は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR6およびR1、またはR6およびR2、またはR6およびR3は 、このXC(W)R6基の-XC(W)-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR3が結 合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R7は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR7およびR1、またはR7およびR2、またはR7およびR3は 、この-XC(W)X'R7基の-XC(W)X'-部分ならびにR1および/またはR2および/またはR 3が結合した炭素原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; R8は、アルキル、アルケニル、アルカリール、アルコキシアルキル、アリール 、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロアリール、ヘテロ環、チオアルコ キシアルキルおよび式I'の化合物を該支持体に共有結合する連結アームからな る群から選択され;またはR8およびR1、またはR8およびR2、またはR8およびR3は 、この-C(W)XR8基の-C(W)X-部分ならびにR1、R2および/またはR3が結合した炭素 原子と一緒に連結して、ヘテロ環式環を形成し得る; Yは、酸素である; nは、0または1に等しい整数である; 但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8は、少なくとも2つのシクロアルキ ル、シクロアルケニル、またはヘテロ環式環を形成するように選択される;そし て さらに、但し、R1、R2、R3、R5、R6、R7、およびR8の1個だけが、該支持体に 連結している。 56.前記支持体が固体支持体である、請求項53、54、または55に記載の薬学的 組成物。 57.nが0の場合、R1およびR2が、それらが結合した炭素と一緒に連結して、 5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基で置換したシ クロアルキル環を形成する、請求項53、54、または55に記載の薬学的組成物。 58.nが1の場合、R1およびR2が、R1、R2およびR3が結合した炭素原子と一緒 に連結して、5個〜7個の炭素原子を有し必要に応じて1個〜3個のアルキル基 で置換したシクロアルキル環を形成する、請求項53、54、または55に記載の薬学 的組成物。 59.R4が、-XR5であり、Xが-NH-であり、そしてR5がシクロアルキルである、 請求項58に記載の薬学的組成物。 60.nが1の場合、R2およびR3が、それらが結合した炭素原子と一緒に連結し て、ノルボルネン環を形成する、請求項53、54、または55に記載の薬学的組成物 。 61.前記化合物が、非耐熱性の毒素のそのレセプターへの結合を阻害する、請 求項53、54、または55に記載の薬学的組成物。 62.前記化合物が、コレラトキシンのそのレセプターへの結合を阻害する、請 求項53、54、または55に記載の薬学的組成物。 63.前記化合物が、Vibrio choleraeまたはEscherichia coliの腸内毒素原性 株のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する、請求項53、54、または55に記 載の薬学的組成物。 64.動物において、毒素のそのレセプターへの結合に付随した状態を改善する 方法であって、該方法は、該動物に、請求項53、54、または55に記載の薬学的組 成物の有効量を投与することを包含し、ここで、該化合物は、該毒素のそのレセ プターへの結合を阻害する。 65.前記毒素が、非耐熱性エンテロトキシンまたはコレラトキシンである、請 求項64に記載の方法。 66.動物において、生物体のその細胞表面レセプターへの結合に付随した状態 を改善する方法であって、該方法は、該動物に、請求項54、55、または56に記載 の薬学的組成物の有効量を投与することを包含し、ここで、該化合物は、該生物 体のその細胞表面レセプターへの結合を阻害する。 67.前記生物体が、Vibrio choleraeまたはEscherichia coli腸内毒素原性株 である、請求項66に記載の方法。
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