JP2001504026A - 工業用ミシン - Google Patents
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- D—TEXTILES; PAPER
- D05—SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
- D05B—SEWING
- D05B3/00—Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing
- D05B3/02—Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing with mechanisms for needle-bar movement
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、アーム(21)を介してニードル方向に直交する方向に確実に前進及び後退させる進退手段に連結したニードルホルダ(20)を有するボタンホールかがり用の工業用ミシンである。上述の進退手段は、ニードルホルダから背反するように突出する端部(22)をアームの方向(23)に直交する方向に前進及び後退させる。アームは、第1本体(26)の溝(25)に嵌合して摺動するカムを担持し、この第1本体(26)自体はミシン装置の固定部分に連結した他の第2本体(33)の溝内で摺動する。第1及び第2の溝(25,32)は、アームが強制的に前後に往復運動させられるアームの運動方向に対して直角でない角度の向きで延在する。この往復運動の振幅は溝の延在角度の余弦(コサイン)に比例し、ニードルのステッチバイトを決定し、従って、このステッチの幅は回動自在に懸垂支持した第1本体(26)によって容易に調整することができる。切断スペースは他の第2本体(33)の溝内で第1本体(26)を摺動させることによって調整することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
工業用ミシン
本発明は、予めボタンホールを形成してある又は予めボタンホールを形成して
いない織物のボタンホールを仕上げるための工業用ミシンであって、ニードルを
収容するニードルホルダを有し、このニードルホルダを、少なくとも動作中にニ
ードルホルダをニードルの方向にほぼ交差する方向に前進及び後退させる進退手
段にアームを介して連結した工業用ミシンに関するものである。
このようなミシンは縫製ワークショップ及び大規模に衣類を製造する工場のよ
うな環境において多くの用途に使用される。従来のミシン装置は、特に、図1に
示すキーホールタイプのボタンホール(ボタン孔)を製造するのに使用されてい
る。この場合、ボタンホール全体は全周にわたりジグザグ状のステッチで仕上げ
られる。この処理は外観を向上させるだけでなく、孔の近傍で切断した織物のほ
つれをできるだけ防止する。織物はボタンホールを形成する位置で予めカットし
ておくことができる。この場合、「カットビフォア」タイプのボタンホールと称
される。他方、ステッチングを行なった後にボタンホールをカットすることもあ
り、この場合、「カットアフター」タイプのボタンホールと称される。これらの
場合をそれぞれ図2A及び図2Bで示す。双方のタイプの特徴的な違いは、ステ
ッチされ側辺間の小さい中間開口、いわゆる後にボタンホールを形成するナイフ
のための余地を考慮しなければならない「カッティング間隔」における違いであ
る。このような中間開口は「カットビフォア」タイプのボタンホールの場合には
設けないのが一般的である。所要に応じ、ボタンホールの縁に沿って補強糸を補
充することができる。
使用する織物のタイプに応じて、又はファッションデザイナー若しくはバイヤ
ーの要望に基づいて、「カットビフォア」又は「カットアフター」のいずれのタ
イプのボタンホールの製造に適合するようミシンを調整することが必要になる。
先ず織物をカットしておき、次にボタンホールにステッチを入れる第1のタイプ
のボタンホールでは、ボタンホールの内側の縁はステッチパターンによってきれ
いに仕上げられる。このため相当高い精度が要求され、このことはミシンにおけ
る遊びを最小に維持する必要がある。この結果製造コストが高くなるため、この
ようなボタンホールは、例えば、オーバーコート、スポーツコート、ローブ及び
パンツ等のより上等な衣類に使用されるのが一般的である。狭く、またボタンホ
ールにおける織物カットのほつれた縁、及び比較的狭いステッチバイトに特徴が
ある「カットアフター」タイプのボタンホールは、ジーンズ及びジャケットのよ
うなカジュアルな衣類及びそれほど高価ではない衣類に主に使用される。
冒頭の段落で述べたタイプの既知の装置の場合、ミシンを各ボタンホール用に
切り換えるには高度に熟練された技術要員を必要とする。通常ミシンを操作する
人ではこの作業を行なうのは不可能であるのが一般的である。更に、上述の技術
要員でさえも、ステッチバイトの調整及びボタンホールモード即ち、「カットビ
フォア」と「カットアフター」との切り換えには、必要とされるステッチバイト
及び「カッティング間隔」の正確な調整が要求されるため、約15分〜30分か
かり、この間にはミシンを使用できない。
本発明の目的は、ステッチバイト及びカッティング間隔を迅速かつ簡単に調整
することができる冒頭に述べたタイプの装置に関するものである。更に、本発明
の目的は、ミシンを操作する人自身が外部の人の手助けなしに各ボタンホール間
の切り換えを簡単に行なうことができるミシンを得るにある。
この目的を達成するため、本発明は、前記進退手段を、少なくとも動作中にア
ームのニードルホルダから離れる側の端部をアームの方向に交差する方向に往復
移動させる往復振動手段により構成し、前記アームには回動自在に懸垂支持した
第1本体の溝に収容したカムを担持し、前記溝を前記アームの軸線方向に直角で
ない角度の向きに延在させ、また前記第1本体を、ミシン装置の固定部分に連結
した他の第2本体の他の溝に調整自在に固定し、前記他の第2本体の他の溝をア
ームの軸線方向に直角でない角度の向きに延在させたことを特徴とする。
アームの端部の往復運動の結果カムは第1本体の溝内で往復運動する。溝とア
ームの方向との間の角度は直角からずれているため、アームが往復移動し、この
往復移動は上述の角度の余弦(コサイン)に比例する。ニードルを含むニードル
ホルダはこの運動に追従させられるため、この運動は糸のステッチバイトを決定
する。ステッチバイトは回動自在に懸垂支持した第1本体の角度を変更し、従っ
て、第1本体の溝を角度を変更することによって容易に調整することができる。
第1本体は他の第2本体の溝内で摺動する、またアームに対して多少オフセット
配置することによって両側のステッチストリップ間の中間のカッティング間隔も
所要に応じて調整することができる。
本発明の他の実施例においては、第1本体の回動能力を予め決定した第1極限
位置と第2極限位置との間に制限する。特に、本発明の好適な実施例においては
、ミシンが本発明の第1極限位置では比較的広いステッチバイトかつボタンホー
ル間のスペースのない又はほとんどないステッチを形成するよう第1本体を他の
第2本体の他の溝内に調整し、第2極限位置では狭いステッチバイトと所定のカ
ッティング間隔との組み合わせがボタンホールに得られるよう第1本体を調整す
ることにより、ミシンは各ボタンホール形成のモード間の切り替えを、特別なツ
ールの補助や特別な技術的知識を必要としないで極めて簡単に行なうことができ
る。従って、本発明によれば、通常ミシンを操作する人が自力で問題なくこの作
業を行なうことができる。
以下に添付図面につき本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明によるミシンで形成することができるいわゆるキーホールタイ
プ孔のボタンホールの例の説明図、
図2A−2Bは、それぞれ「カットアフター」タイプ及び「カットビフォア」
タイプのボタンホールの説明図、
図3は、本発明によるミシンの実施例の手段の分解斜視図、
図4は、図3のコンポーネントの組立体状態の斜視図、
図5は、本発明によるミシンの一部の詳細な斜視図、
図6は、図5の装置の部分を反対側から見た分解斜視図である。
図面は線図的に示してあり、縮尺通りには示していない。特に、図面を分かり
易くするため、幾つかの寸法は図面で強調してある。図面にわたりできるだけ同
一部分には同一符号を付し、連番符号で説明する。
図1は、本発明によるミシンで形成することができるいわゆるキーホールタイ
プのボタンホール1の一つの例を示す。ボタンホールは、閉じた開口の縁に使用
する周縁ステッチ2を有する。ボタンホールは一方の端部の円形拡大部3を有し
、この円形拡大部3内で、例えば、花のような装飾として拡大部を導入すること
ができ、この拡大部がこのボタンホールに特別な特徴を与える。
ボタンホールは図2A及び2Bに示す2種類の主な方法で製造することができ
る。図2Aに示す第1のタイプ、いわゆる「カットアフター」タイプでは、ステ
ッチングの両側の列21,22が所定の間隔で離れるカッティング間隔CSを維
持し、ボタンホールはステッチングが完了した後にカットして形成する。このタ
イプのボタンホールは、図2Bに示す通常「カットビフォア」タイプの第2のタ
イプよりも、ステッチバイトSBが僅かに狭い。第2のタイプでは、織物を先ず
カットした後にのみボタンホールのかがり縫いを行なう。このようにして、ボタ
ンホールの縁のいかなるほつれも、所要に応じて補強糸を使用してステッチング
によってカバーされるためきれいな仕上がりが得られる。「カットビフォア」ボ
タンホールはミシンには高い精度が要求される。従って、この後者のタイプのボ
タンホールは高価になるのが一般的であり、より上等な衣類用に使用される。
ボタンホールを仕上げるのに使用する特別なジグザグステッチは、ミシンのニ
ードルを少なくとも動作中に担持するニードルホルダを往復運動させることによ
って得られる。ニードルホルダは、図3及び図4に示す回転素子20から突出す
るフォーク状突出部に収容する。回転素子20の僅かな角度にわたり往復回転さ
せることにより、ニードルホルダは縫合方向に交差する方向に往復移動し、特別
なジグザグ状のステッチを形成する。回転素子20を、動作中にニードルホルダ
を前進及び後退させる進退手段に連結する。この進退手段はアーム21により構
成し、このアーム21をニードルホルダに回動自在に連結し、またアームの反対
側の端部にジョー22を設ける。ジョー22はカムシャフトを収容する。このカ
ムシャフトは十分によく知られているため図面には示さないが、ジョーとともに
動作してアームの方向23に直交する方向にアームの端部を往復移動させる。
アームはカム24を担持し、このカム24はミシンの固定部分(図6参照)に
連結した本体26に形成してある溝25内で具合よく嵌合する。本体26の溝2
5はアームの方向23に直角でない角度の向きで延在する。遊端のジョー22の
前後の往復運動によりアームをアームの方向23に往復動させ、この往復動の振
幅がステッチバイトを決定する。本体26をヒンジ素子27の回動軸線の周りに
回動自在に連結した場合には、溝の延在角度は所要に応じて調整することができ
、ステッチ幅を容易に調整することができるようになる。このため、本体26は
ノブ28(図3、図5及び図6参照)によって僅かにゆるめ、孔29内で矢印X
の方向に移動する。アレン形キーボルト30及びこのキーボルトに対応して形成
した孔31、又は他の任意の手段により、本体26の第1極限位置と第2極限位
置との間での両側へはの回動範囲を制限する。
溝25を有する本体26は他の本体33の溝32内に調整自在に取り付ける。
この溝32は、アームの方向23に直角でない角度に対向する。ヒンジ素子27
を有する第1本体26を図4で矢印Yにより示す方向に軸線方向に調整すること
によってオフセットを調整することができ、従って、ボタンホールのカッティン
グ間隔CSも調整することができる。第1本体26の両側の極限位置及び他の溝
32における第1本体26の高さは、それぞれアレンキーボルト30と、他のボ
ルト34及び摺動孔35とによって互いに調整することができ、一方の極限位置
では比較的広いステッチバイトSBを形成し、これに引き換えカッティング間隔
CSを大幅に減少させ、(「カットビフォア」タイプのボタンホール用)、一方
他方の極限位置では若干狭いステッチバイトSBが得られ、このことは十分広い
カッティング間隔CSとの組み合わせが得られ、「カットアフター」タイプのボ
タンホールのかがりを行なうことができる。ノプ28によって、ミシンは極めて
簡単に両側の極限位置間の切り換えを行なうことができ、ボタンホールのモード
変更は極めてユーザーフレンドリーに行なうことができる。このために特別なツ
ールを追加する必要はなく、サービス技術要員も必要ない。通常ミシンを操作す
る人がすべて自力で行なうことができる。
以上一つの実施例についてのみ本発明を説明したが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。当業者であれば、本発明の範囲内で多くの変更及び他の
実施も可能であり、これらの変更例及び他の実施例も本発明の範囲内である。
ステッチバイト及びカッティング間隔の調整能力は、カムシャフトの長さに沿
う任意の個所で同様に発揮でき、例えば、ニードルバーホルダを収容する素子2
0の近傍でカムシャフト反対側の端部で行なうことができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 予めボタンホールを形成してある又は予めボタンホールを形成していない織 物のボタンホールを仕上げるための工業用ミシンであって、ニードルを収容する ニードルホルダを有し、このニードルホルダを、少なくとも動作中にニードルホ ルダをニードルの方向にほぼ交差する方向に前進及び後退させる進退手段にアー ムを介して連結した工業用ミシンにおいて、前記進退手段を、少なくとも動作中 にアームのニードルホルダから離れる側の端部をアームの方向に交差する方向に 往復移動させる往復振動手段により構成し、前記アームには回動自在に懸垂支持 した第1本体の溝に収容したカムを担持し、前記溝を前記アームの軸線方向に直 角でない角度の向きに延在させ、また前記第1本体を、ミシン装置の固定部分に 連結した他の第2本体の他の溝に調整自在に固定し、前記他の第2本体の他の溝 をアームの軸線方向に直角でない角度の向きに延在させたことを特徴とする工業 用ミシン。 2. アームのニードルホルダから離れる側にジョーを設け、このジョーをカムシ ャフトとともに動作可能にし、少なくとも動作中カムシャフトが駆動されること により、前記アームの端部がアームの方向に直交する方向に往復移動するように した請求項1記載の工業用ミシン。 3. 前記本体の回動範囲を予め決定した第1極限位置と第2極限位置との間に 制限した請求項1又は2記載の工業用ミシン。 4. 第1本体を他の第2本体の溝に調整自在に固定し、第1本体が第1極限位 置にあるときミシンは比較的広いステッチバイト及びカッティング間隔がほとん どないステッチを形成し、第1本体が第2極限位置にあるとき比較的狭いステッ チバイト及び所定のカッティング間隔でステッチを形成するようにした請求項3 記載の工業用ミシン。
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