JP2001503663A - 予め充填可能なシリンジと、それらとともに使用するプランジャー及びインジェクター - Google Patents

予め充填可能なシリンジと、それらとともに使用するプランジャー及びインジェクター

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Abstract

(57)【要約】 本発明は液体媒体の注入を含む医療処置の種類を拡張し及び/又は助長する改良されたシリンジ及びそれとともに用いるインジェクタを提供する。いくつかの実施例に於いて、このシリンジとインジェクタは、以前達成できるよりは高い圧力でのシリンジ材質の使用又は現行の高圧シリンジやインジェクタの設計には用いられることがない他の材質の使用を可能にする。1つの実施例に於いて、シリンジは取付用フランジの第1組と第2組を有する長く延びた筒状本体を有し、インジェクタハウジングの前壁に対して所望の位置にシリンジを取り外し可能に取り付ける為に両組は合計すると本体の後部円周の少なくとも約180°に等しい円弧長さを囲む。そのようなシリンジに用いられるインジェクタは前壁を有するハウジングと前壁上のリテーナを具え、リテーナはシリンジ上の取付用フランジの第1組、第2組と協働してシリンジをインジェクタに取り外し可能に取り付ける。本発明のインジェクタ作動シリンジに用いられるプランジャシステムは、フランジカバーとシリンジバレル間のシール連繋を改善する動的くさびシールと、プランジャの後側表面から延びてシリンジ内の任意のプランジャ位置においてもインジェクタ駆動手段からのプランジャの連繋と連繋解除を許す弾力性のある把持部材を有する。更にプランジャシステムはシリンジ先端から注入液体を押し出す対照剤節減チップを有する。

Description

【発明の詳細な説明】 予め充填可能なシリンジと、それらとともに 使用するプランジャー及びインジェクター [0001]発明の範囲 この発明は医療用シリンジとプランジャーシステム、並びにより具体的には、予 め充填可能なシリンジと、それらとともに使用するプランジャー及びインジエク ターに関連している。 [0002]発明の背景 血管造影法、コンピュータ断層法、並びにNMR/MRIの様な医療処置に使 用すべく、インジェクターによって駆動される多くのシリンジ、及び動力付きイ ンジェクターが開発されてきた。例えば、米国特許第4006736号には、人 体若しくは動物の循環系に流体を注入するための装置が記載されている。同じ様 に、米国特許第4677980号には、プランジャーの移行路の任意の地点で、 着脱可能な機構を介して、シリンジプランジャーをピストンに対し相対的に回転 することによって、インジェクターの駆動部材をシリンジプランジャーへ連結し 、又は連結解除するものを開示している。 [0003] インジェクターによって駆動されるシリンジ、及びそれとともに使用される動 力付きインジェクターの分野で、多くの進歩がなされてきた。それにも関わらず 、新たに開発された、及び開発中の医療処置は、絶えず現在のインジェクターシ ステムの限界を試みている。例えば、ある処置では高圧の使用を必要とするが、 高圧の到達を困難にするシリンジの物理化学的特質(例えば、流体注入媒体との 化学的及び生化学的適合性)をも必要とする。 それ故、医療処置の広範な多様性において使用可能な新しいシリンジとプラン ジャーシステム、並びにインジェクターを開発することが望ましい。 [0004]発明の要約 従って、この発明は、流体媒体の注入を伴う多様な医療処置を可能、若しくは 容易にする、インジェクターによって駆動されるシリンジ、及びそれとともに使 用されるインジェクターを提供する。幾つかの具体例において、このシリンジ、 及びインジェクターは、以前に到達可能であった圧力よりも高い圧力で現在のシ リンジ構成材料の使用、若しくは以前は高圧シリンジ、及びインジェクターの設 計とともに使用出来なかったその他の構成材料の使用を可能にする。 [0005] 例えば、この発明は概して、長く延びた円筒状の本体、 及び着脱可能な装着機構からなる前方取付式シリンジを提供する。容易に着脱可 能な装着機構を備えた既知の前方取付式シリンジは、米国特許第5383858 号に記載されている。この発明の着脱可能な装着機構は、円筒状の本体後部に連 結された、少なくとも一つの取付用フランジから成り、インジェクターハウジン グの前部壁に関連した望ましい位置にあるシリンジの着脱可能な装置を可能にす る。取付用フランジはなるべく、円筒状の本体後部の円周の少なくとも約半分( つまり約180°)に等しい円弧状の長さである。取付用フランジは、円筒状の 本体後部の円周の360°以上の円弧状の長さに出来ると考えられている。 [0006] 着脱可能な装着機構はなるべく、一つ以上の取付用フランジを具える。例えば 、着脱可能な装着機構は、合計すると円筒状の本体後部の円周の少なくとも約1 80°に等しい円弧状の長さであり、少なくとも二つの放射状に突出した取付用 フランジを具える。ある具体例では、着脱可能な装着機構は、放射状に突出した 取付用フランジの、少なくとも第一及び第二組を具える。取付用フランジの第一 組はなるべく、第一軸地点に置かれ、取付用フランジの第二組は、第二軸地点に 置かれる。上記説明のように、これら四つの取付用フランジは、円筒状の本体後 部の円周の少なくとも約180°に等しい円弧状の 長さである。これら四つの取付用フランジは、円筒状の本体後部の円周の合計の 少なくとも約360°以上の円弧状の長さに出来ると考えられている。なるべく 取付用フランジ各組の取付用フランジは、インジェクター駆動部材が稼働中に、 不均一な負荷力をトルクがシリンジに加わることを軽減するのに役立つ様に、対 向して配置される(つまり、夫々に関して円筒状の本体の軸の周囲に対称的に置 かれる)。 [0007] 取付用フランジの第一組、及び取付用フランジの第二組は、全体的に一列にな るだろう。他の具体例では、取付用フランジの第一組は、取付用フランジの及び 第二組からずれている。なるべく、取付用フランジの第一組は、取付用フランジ の第二組から約90°ずれる。取付用フランジの両組のずれは、シリンジの円周 全体の上に均等に力を配分するのを助ける。 [0008] この発明は又、上記シリンジと共に使用されるインジェクターを提供する。概 してインジェクターは、前部壁を有するハウジングと、協働するリテーナー、並 びに動力付き駆動部材を具える。協働するリテーナーは、少なくとも一つのスロ ットを有しており、そこを通過する少なくとも一つの、シリンジ上の同時にはt らく取付用フランジを受け止める。更に、協働するリテーナーは、シ リンジが協働するリテーナーに挿入され、その内部で回転するとき、協働する取 付用フランジの円弧状の長さの実質上全体に、少なくとも一つの協働する取付用 フランジを、着脱可能にかみ合わせるため、少なくとも一つの保持用フランジを 有する。シリンジはそれによって、インジェクターハウジングの前部壁に対して 望ましい位置に、着脱可能に取り付けることが出来る。 [0009] シリンジが少なくとも二つの取付用フランジを具えるときは、それと協働する リテーナーは少なくとも二つのスロットを有していて、そこを通過するシリンジ の少なくとも二つの取付用フランジを受け止めるようにすることが望ましい。協 働すリテーナーは更に、少なくとも二つの保持用フランジを有していて、協働す る少なくとも二つの取付用フランジと着脱可能に、協働する取付用フランジの円 弧の略全長と結合する。 [0010] シリンジが、シリンジ上に異なる軸位置に置かれるが、全体的には一列に置か れる取付用フランジの複数組を受け止めるため、二つのスロットを含む場合、協 働するリテーナーは、それを通過する、シリンジ上の取付用フランジの複数組を 受け止めるため、二つのスロットを含むだろう。協働するリテーナーは更に、夫 々の協働する取付用フランジを着脱可能にかみ合わせるため、少なくと も一つの保持用フランジを有する。例えば、シリンジが、協働する取付用フラン ジの二組を具える場合、リテーナーはなるべく、対向する取付用フランジの第一 組をかみ合わせるため、協働するリテーナー上の第一軸位置に置かれた、保持用 フランジの第二組、及び対向する取付用フランジの第二組をかみ合わせるため、 協働するリテーナー上の第二軸位置に置かれた、保持用フランジの第二組を具え る。 [0011] シリンジが、シリンジ上にオフセット位置を有する、二つ以上の取付用フラン ジを具える場合、リテーナーはなるべく、取付用フランジを受け止めるため、二 つ以上のスロットを有する。上記のある具体例では、例えばシリンジは、シリン ジ上の第一軸位置に置かれた対向する取付用フランジの第一組と、シリンジ上の 第二軸位置に置かれた対向する取付用フランジの第二組、つまり、対向する取付 用フランジの第二組から約90°ずれている、対向する取付用フランジの第一組 を具える。このようなシリンジの着脱可能な装着のため、協働するリテーナーは 、それを通過する、シリンジ上の協働する取付用フランジの少なくとも四つを受 け止めるため、四つのスロット(約90°ずれている二組のスロット)を具える 。協働するリテーナーは更に、四つの協働する取付用フランジを着脱可能にかみ 合わせるため、少なくとも四つの保 持用フランジを具える。保持用フランジの第一組は、取付用フランジの第一組を かみ合わせるため、協働するリテーナー上の第一軸位置に置かれ、保持用フラン ジの第二組は、取付用フランジの第二組をかみ合わせるため、協働するリテーナ ー上の第二軸位置に置かれる。保持用フランジの第一組は、保持用フランジの第 二組から約90°ずれている。 [0012] この発明は又、前方取付式、若しくは後方取付式インジェクターに使用される シリンジの構成材料の圧力範囲を拡大する、多くの新規なシリンジを提供する。 ある具体例では、シリンジは、長く延びた円筒状の本体、及び長く延びた本体の 先端部に置かれた、概して円錐形の繋がり部を具える。円錐形の繋がり部の壁、 及び長く延びた円筒状の本体の壁は、比較的高い内圧に不足なく耐える交差部に 近いシリンジを構造上強化するため、長く延びた円筒状の本体、及び概して円錐 形の繋がり部との交点の近く(長く延びた円筒状の本体と比較して)で厚くされ る。なるべく、円錐形の繋がり部全体の壁は厚くされる。 [0013] 他の具体例では、この発明は、長く延びた円筒状の本体と、長く延びた円筒状 の本体よりも短い直径を有する長く延びた注入部、及び長く延びた円筒状の本体 と長く 延びた注入部を連結する繋がり部を具える、動力付きシリンジと共に使用される シリンジを提供する。繋がり部は、比較的高い内圧に不足なく耐える、概して半 球の形状を有する。 [0014] この発明のシリンジ、及びインジェクターは、長期間注入流体を入れておくの に適した、予め充填可能なシリンジの開発に役立つ。注入される流体媒体と共に シリンジが予め充填されるシリンジシステムの開発において有意義な進歩がある 。例えば、予め充填されたシリンジの使用は、使用時間を省き、流体媒体のラベ ルの貼り違えの可能性と、流体媒体の汚染の可能性、並びに気体を患者に注入す る可能性を最小限にする。米国特許第4628969号に記載されているような 現在の予め充填されるシステムは、圧カジャケットの使用を要する。このような 現在の予め充填されるシステムは、”breach−loading”であり、使用者にとっ ては、前方取付式システム、及び/若しくはジャケットレスシステムよりもかな り不便である。 [0015] このようなシリンジを構成する材料は、(血管造影法対照媒体のような)注入 流体と長期間適合可能でなければならない。言い換えると、注入流体と構成材料 の何れも、有害となるようなその他の反応を引き起こすべきではな い。それに関して、構成材料は、注入流体と「化学的に適合可能」でなければな らない。例えば、シリンジ用材料は、長期間注入流体と接触したとき、その構造 上の無欠性を維持しなければならず、注入流体の機能性を損なういかなる材料も 、注入流体の中に濾過してはならない。ここで使用されているように、「生化学 的に適合可能」という用語は概して、この発明に関して使用されるときには、生 きた組織、若しくは有機体にとって容認出来ない害に帰着しない材料を言う。 [0016] シリンジ用構成材料は、長期間注入媒体と化学的、及び生化学的に適合可能で あるべきである。予め充填されたシリンジは、シリンジの充填後、出来るだけ速 く使用されることを勧められているが、予め充填されたシリンジはむしろ、少な くとも約6ヶ月の貯蔵寿命を有する。更に、予め充填されたシリンジはむしろ、 少なくとも約3年の貯蔵寿命を有する。 [0017] なるべくシリンジ用構成材料は又、優れた防壁の特性、例えば低い水蒸気伝達 率をも示す。というのは、水分の含有量の変化は、ある注入流体のイオンの性質 に有害な影響を及ぼすからである。更に、動力付きインジェクターに装着された 後に充填されるよう設計されたシリンジとは異なり、注入流体を含む予め充填さ れたシリンジは、 殺菌されねばならない。それ故、上記のように、注入流体と化学的、及び生化学 的に適合可能であることに加えて、シリンジ用材料は、オートクレーブ殺菌のよ うな殺菌中に経験された、圧力と、温度、並びにその他の力に耐えるのに適した 物理的特徴を示さねばならない。例えば、外部に適用された約44〜53PSI Aまでの圧力、及び約120°から124°(255°F)までの温度は、しば しばオートクレーブ中に経験される。更に、全ての血管造影法のシリンジのよう に、シリンジの材料は、注入中に経験された圧力、及びその他の力に耐えるのに 適した物理的特徴を有さねばならない。最後に、シリンジ材料は透明で、その結 果、シリンジに入れられる注入流体が観察されうることが望ましい。 [0018] ある材料は、好ましい長期の化学的、及び生化学的適合性の特徴を示す一方、 これらの材料は概して、現在のシリンジで普通使用される材料よりも構造上弱い (つまり、より弱い張力、及び/若しくは弾力性を有する)と判明されてきた。 このような現在の構成材料の例は、ポリエチレンテレフタル酸塩(PET)、若 しくはその他の濃密な、若しくは交差結合したプラスティック材料を含む。 この発明のシリンジ、及びインジェクターの、新規な構造上の変化は、多様な 構成材料のシリンジが典型的な モータ付きインジェクターの適用で経験された力に耐えることを可能にする。こ の発明で、多様な流体媒体と共に使用するのに適したシリンジ構成材料の例は、 ポリプロピレンである。 [0019] この発明は又、プランジャーカバーとシリンジバレルのシールのかみ合いを改 善する動的シールを含む、シリンジに使用するプランジャーを提供する。シリン ジは、長く延びた本体と、長く延びた本体よりも短い直径を有する長く延びた注 入部、並びに長く延びた本体と長く延びた注入部を連結する繋がり部を具える。 プランジャーは、プランジャー表面、若しくはなるべく弾力性材料から構成され たカバー表面を具える。予め充填可能なシリンジの場合、弾力性材料は又、長期 間流体媒体と化学的、及び生化学的に適合可能でなければならない。 [0020] カバー表面は、流体媒体と接触する前方部を具える。前方部はなるべく、シリ ンジの繋がり部の一般的形状を有する。前方部は更に、概して円筒状の外部表面 を有するシール部を具える。シール部は、シリンジの長く延びた円筒状の本体の 内壁に接触し、それと共にシールを形成する。プランジャーは又、カバー表面が 置かれる基部を具える。基部は、概してカバー表面の前方部の形状を有する前方 基部を具える。基部は又、側部の直径が、後 方軸位置からその前方軸位置まで減少する、先細の角度を有する側部を具える。 カバー表面のシール部の内壁の直径は、後方から、基部の側部の先細の角度と およそ等しい角度にある前方軸位置にまで減少する。 基部の側部、及びシール部は、内圧の増加と共にシリンジ内に動的シールを作 り出す。 [0021] この発明は又、シリンジバレル内の任意のプランジャーの位置にて、インジェ クターの駆動部材と着脱可能に連結させるために適用された、着脱可能な連結機 構を具える。連結機構は、プランジャーの後部表面から後方に突出する、少なく とも二つの比較的柔軟な把持部材を具える。把持部材は、ピストン頭部との着脱 可能な連結を形成するため、ピストン頭部の前進中に駆動部材の、前方の比較的 硬いピストン頭部によって接触されたとき、放射状に外に向かって曲がる。イン ジエクターの駆動部材はなるべく、それの前方先端に置かれたピストン頭部を含 むピストンを具える。ピストン頭部はなるべく、比較的硬い材料で形成される。 望ましくは、把持部材は、ピストンが後進するとき、ピストン頭部と把持部材と の連結解除を防止するために、ピストン頭部と突き当たる肩又は当たり面を具え ている。プランジャーは、プランジャーとピストン頭部が相対的に回転し、その 結果、ピ ストン頭部は最早突当て肩と突き当たっていないときは、ピストン頭部から容易 に解放され、従ってピストンは、プランジャーを抜き出すことなく、引き続いて 後進出来ることが望ましい。既知の容易に着脱可能な機構は、米国特許第467 7980号、及び第5383858号に記載されている。 [0022] 選びうる具体例では、把持部材は硬く、ピストン頭部は、把持部材による把持 、及びその保持を可能にするために曲がる柔軟な部材を具える。 [0023] 最後に、この発明は、対照媒体の浪費を現在のプランジャーの構造より少なく するプランジャーを提供する。多くのシリンジは、長く延びた本体と、長く延び た本体よりも短い直径を有する長く延びた注入部、並びに長く延びた本体と長く 延びた注入部を連結する繋がり部を具える。この発明のプランジャーは、流体媒 体と接触する前方部を含むカバー表面を具える。カバー表面は又、前方部の前方 先端に突出した部材を具える。突出した部材は、プランジャーが長く延びた注入 部に入れられた流体媒体を放出するために前進させられたとき、シリンジの長く 延びた注入部に入るために適応される。例えば、前方部はなるべく、シリンジの 繋がり部の形状次第で、概して円錐形、若しくは概して球形を有する。 [0024]図面の簡単な説明 発明のその他の特徴、及びそれらの利点は、添付図面を関連させて読むとき、 以下の詳細な記載から認められるだろう。 図1Aは、シリンジが全体的に一列になった装着フランジの二組を具える、こ の発明のインジェクターシステムの具体例を示す。 図1Bは、シリンジが放射状オフセット装着フランジの二組を具える、この発 明のインジェクターシステムの具体例を示す。 図2Aは、図1Aのインジェクターシステムの軸横断面図である。 図2Bは、図1Bのインジェクターシステムの軸横断面図である。 図3Aは、図1Aの前部壁の正面図である。 図3Bは、図1Bの前部壁の正面図である。 図4は、図3Bの前部壁の正面図である。 図5は、図1Bのインジェクターの前部壁、及び前部の横断面図を示す。図6 Aは、この発明のシリンジの具体例の平面図である。 図6Bは、この発明のシリンジの他の具体例の平面図である。 図7Aは、図6Aのシリンジの横断面図である。 図7Bは、図7Aの図面から約90°回転した図6Aのシリンジの第二横断面 図である。 図8は、図7Aのシリンジの正面図である。 図9は、図7Aのシリンジの背面図である。 図10は、図7Aのシリンジの後部の、一部破断背面図である。 [0025] 図11は、この発明の、プランジャーの横断面図である。 図12Aは、この発明のプランジャーのカバー表面の具体例の平面図である。 図12Bは、図12Aのカバー表面と共に使用される二つの基部の第一基部部 材の平面図である。 図12Cは、図12Bの第一基部部材と共に使用される二つの基部の第二基部 部材(中央ヨーク部材)の平面図である。 図13Aは、図12Aのカバー表面の斜面図である。 図13Bは、図12Bの第一基部部材の底部斜面図である。 図13Cは、この発明の組み立てたプランジャーの斜面図である。 図14は、コネクタチューブを含む予め充填されたシリンジである。 図15は、スイベルナット、及びシリンジチップの具 体例の拡大横断面図である。 図16は、図15のスイベルナットの斜面図である。 並びに、図17は、チップシールの具体例の横断面図である。 [0026]発明の詳細な記載 この発明の前方取付式インジェクターシステム(5)、及び(5')の具体例は、夫 々、図1A、及び図1Bに説明されている。前方取付式シリンジ、及びインジェ クターシステムは又、参考文献としてここに含まれた米国特許第5383858 号に記載されている。インジェクターシステム(5)、及び(5')は概して、実質上 、シリンジが関連するインジェクターに装着される方法において異なるだけであ る。システム(5)、及び(5')の同じ箇所は、同じ数字が付されている。 [0027] インジェクターシステム(5)は、インジェクター(20)、及びシリンジ(10)を含 む。なるべくインジェクター(20)のインジェクターハウジング(21)は、注入流体 、若しくは流体媒体をシリンジ10の内部から患者に注入するため、その中でシ リンジプランジャー(15)と協働するする往復動のピストン(22)を含む。ピストン (22)は、なるべくインジェクターハウジング(21)内に入れられ、例えばモータ、 若しくは水力システムから成り、適切な伝動装 置(ここには示されていない)を含む動力機関によって、拡張、及び伸縮可能で ある。当技術分野において周知のように、インジェクターハウジング(21)は又、 なるべく、モータの操作を制御し、それによってピストン(22)の操作を制御する ためのモータコントローラを含む。 [0028] ”軸の”、若しくは”軸上に”という用語が、システム(5)、及び(5')を示す ためにここで使用されるときは概して、(例えば、ピストン(22)と、シリンジ(1 0)、及び(10')も含めて)システム(5)、及び(5')が、(必ずしもその周囲に対称 的である必要はないが)なるべくその周囲に形成される軸Aを言う。”近接の” 、若しくは”後方の”という用語は概して、シリンジ(10)が装着される先端の反 対にある、インジェクターハウジング(21)の先端に向かう軸方向を言う。”末端 の”、若しくは”前方の”という用語は概して、シリンジ(10)のシリンジ先端(2 4)に向かう軸方向を言う。”放射状の”という用語は概して、通常、軸Aに直角 な方向を言う。 図1Aに言及すると、ピストン(22)は、インジェクターハウジング(21)の 前部壁(28)に形成された開口部(26)を具えるリテーナー(25)を通って、軸上に前 方、及び後方に移動する。開口部(26)、及びシリンジ(10)はなるべく、シリンジ (10)を前部壁(28)にしっかりと固定させるための協働する手段を具える。このよ うな固定手段はな るべく、シリンジ(10)の後方部上に形成された協働する装着機構、及びインジェ クター前部壁(28)上に形成された協働するリテーナー(25)を具える。 [0029] 図1Aと、2A、並びに3Aの具体例では、開口部(26)は、対向する、軸上に 延長するスロット(30)、及び(32)の組を具える。スロット(30)、及び(32)はなる べく、開口部(26)の円周の周りに形成された、放射状に内側に突出するシリンジ 保持用フランジ(34)、及び(36)の第一組を分離、及び画定する。第一保持用フラ ンジ(34)、及び(36)の後部に、第一円周スロット(38)があり、それは軸上のスロ ット(30)、及び(32)に通じている。 図3Aで示されたように、第二の放射状に内側に突出する保持用フランジ(40) 、及び(42)の組はなるべく、スロット(38)の後部に向かう。保持用フランジ(40) は、図2Aに示されており、なるべく実質上、保持用フランジ(40)と同一となる 。なるべく保持用フランジ(34)、及び(40)は、夫々軸Aの周りに、概して対称的 に、保持用フランジ(36)、及び(42)と一列になるよう並べられる。スロット(30) 、及び(32)にも通じる、第二円周上スロット(44)(図2A参照)はなるべく、装 着フランジ(40)の後部放射状側壁、及び後部突当て部材(46)との間に形成される 。(第一保持用フランジ(34)、及び(36)、並びに第二保持用フランジ(40)、及び (42)を含めて)リテーナー(2 5)はなるべく、インジェクター前部壁(28)の一部として形成される。 [0030] 前壁(28)とリテーナー(25)は、例えばアルミニウムや、プラスチックなどの適 当な素材から削り出して形成できる。ある種のプラスチックは、その「低摩擦」 特性の故に好適であろう。その点に関して述べると、このシリンジの取付用フラ ンジと水切りフランジは比較的広い表面を持つために、シリンジをインジェクタ ーに差し込むときに大きな摩擦を生じる可能性がある。摩擦力を低くするのに適 当な任意の素材を利用することが出来る。ポリアセタール等のプラスチック類は 、そのような利点を発揮するであろう。 [0031] リテーナー(25)の開口部(26)は、シリンジ(10)を受け入れ、これをインジェク ターの前壁(28)にしっかりと固定する。その点に関して述べると、シリンジ(10) は、望ましくは長く延び、一般的には円筒である本体(50)によって構成されてお り、望ましくは半径方向に拡がる一組目の取付用フランジ(54)(56)、及び二組目 の半径方向に拡がる取付用フランジ(58)(60)を含む後部分(52)を具備している。 半径方向に延びる水切りフランジ(62)は、本体(50)上にて第一の取付用フランジ (54)(56)よりも前方に形成されている。水切りフランジ(62)は、シリンジ(1 0)が適切な取付け位置にあるときに、前壁(28)の表面とぴったりと接するように することにより、シリンジ(10)が前壁(28)に対して、適切な軸方向の位置に配置 することに役立つ。水切りフランジ(62)は更に、インジェクターのハウジング(2 0)の中に液体が漏れることを、略十分に防いでいる。そのようなインジェクター のハウジング(21)への液の漏出は、インジェクター(21)の損傷を引き起こす恐れ がある。水切りフランジ(62)は、シリンジ本体(50)の構造を補強するのに役立っ ている。図示されているように、シリンジ(10)は、その構成要素が軸Aに関して 概ね対称となるように、軸Aの周囲に形成されることが望ましい。 [0032] 第二の取付用フランジ(58)(60)の構造は、望ましくは、第一の取付用フランジ (54)(56)と同様に形成する。第一の取付用フランジ(54)(56)、第二の取付用フラ ンジ(58)(60)は、夫々、望ましくは複数のリブ(63)を含んでいる。図1A、2A、 3Aの具体例に於いて、リブ(63)は強度を増し且つ材料費を低減し、また、射出 成形の際に生じ得る素材の収縮性を最小化することが出来る。 シリンジ(10)を前壁(28)に取り付ける間、シリンジ(10)の第一の取付用フラン ジ(54)(56)は、望ましくは回転可能であり、周溝(38)にきっちりと受け入れられ 、第一の保持用フランジ(34)(36)によってそれぞれ保持される。 第二の取付用フランジ(58)(60)は、望ましくは、第二の溝(44)に同じように受け 入れられ、第二の保持用フランジ(40)(42)にそれぞれ保持される。 [0033] 第一の溝(38)は、望ましくは第二の溝(44)とは異なる大きさ(例えば、より深 く且つ/またはより狭く)作られる。従って、第一の取付用フランジ(54)(56)は それに応じて、第二の取付用フランジ(58)(60)に対してより狭く、且つ/又はよ り半径方向に広くなる。この取付用フランジとそのそれぞれの溝の大きさが異な ることによって、シリンジ(10)をリテーナー(25)に取り付け損ねたり、リテーナ ーへ部分的な取り付けをしたりする事を防止することが出来る。例えば、使用者 が間違って第二の取付用フランジ(58)(60)を第一の溝(38)に合わせてしまい、第 一の保持用フランジ(34)(36)の後ろで第二の取付用フランジ(58)(60)を回転させ ようとした場合には、溝(38)の大きさがそのような回転を防ぐであろう。 使用者は[1]シリンジ(10)を後方へ差し込んで、ストッパーなどの部材につき 当て、水切りフランジ(62)が前壁(28)の前面にあたるようにし、続いて[2]シ リンジの取付用フランジ(54)(56)(58)(60)を、リテーナー(25)に対して相対的に 回転させて、保持用フランジ(34)(36)(40)及び(42)の直後にある溝に挟み込ませ る。このように、シリンジの取付用フランジは両方とも安全且つ十分 に噛み合わされ、ピストン(22)によってシリンジ(10)に加えられる前方への力に 抗することが可能となる。 [0034] 該取付用フランジとそれに対応する保持用フランジは、注射の施療過程で機械 的な故障を起こすことのないようにシリンジ(10)を適切に保持するのに、十分な 接触面積を確保しなければならない。望ましくは、一つあるいはそれ以上の取付 用フランジがシリンジ(10)の後ろ部分の周囲に設けられれ、それは例えば、一つ あるいはそれ以上のフランジが、その弧を合わせると、少なくともシリンジ(10) の後ろ部分の周囲のおよそ二分の一程度(すなわち、約180°)となるような ものである。この構成は、上に述べたように複数のフランジを用いるか、あるい は単一の螺旋状またはスクリュー状のフランジ(図示せず)を用いることによっ て達成することが出来る。一つあるいはそれ以上の取付用フランジの弧の長さの 合計が、シリンジ(10)の後ろ部分の周囲の360°以上の長さを取り囲むことも 可能なことが理解されるであろう。ピストン(22)がプランジャー(15)に連結され 、プランジャー(15)を前方に押し出すときに、不均等なフランジの負荷又はトル クを防ぐために、一つあるいはそれ以上の取付用フランジがシリンジ(10)の本体 の周囲に対称に配置されることが望ましい。 [0035] 図1Aに描かれた具体例に於いて、取付用フランジの第一組(54)(56)は、取付 用フランジの第二の組(58)(60)と通常は一列に配置されている。ほかの具体例( 図示しない)では、第一の取付用フランジの組(54)(56)の中心は、取付用フラン ジの第二組(58)(60)の中心から約90°回転して配置されている。対応するイン ジェクターに於いては、溝(38)の中心は溝(44)の中心から約90°回転して配置 されており、保持用フランジ(34)の中心は保持用フランジ(40)の中心から約90 °回転して配置されており、フランジ(54)(56)、及び(58)(60)のずらした取り付 けが出来る様にしている。シリンジの取付用フランジの中心をずらしてセットす ることの利点は、図1B、2B及び3Bに示される具体例と関連して後述する。 [0036] インジェクターシステム(5')の実施例に於いて、図1B、2B及び3Bによく示 されているように、開口部(26')には、互いに対面し、軸方向に延びる二組のス ロット(112)(112')、及び(118)(118')を含んでいる。第一のスロットの組(112)( 112')の中心は、第二のスロットの組(118)(118')の中心上に、又は中心から約9 0°回転配置されている。スロット(112)(112')は、望ましくは、開口部(26')の 周囲に形成され、半径方向、内向きに突出している、少なくとも一組のシリンジ 保持用フランジ(120)(120')を離して、形成させる。第一の保持用フランジ(120) (120')の後部には、第一の周溝又は通路(124)があり、それは軸方向のスロット( 112)(112')に繋がっている。 [0037] 溝(124)の後部には、望ましくは、内側に半径方向に延びる保持用フランジ(12 8)(128')の第二の組がある。保持用フランジ(120)(128')は、望ましくは一般に 保持用フランジ(120)(120)と一列に位置している。保持用フランジ(128)は図3B には示されていないが、保持用フランジ(128')と同一である。第二の周囲溝(130 )(望ましくは、スロット(112)(112')に同じく通じている)は、望ましくは取付 用フランジ(128)(128')の後部と後ろの台部(132)(図3B参照)との間に形成さ れる。スロット(118)(118')は、保持用フランジ(120)(120')(128)の中で、半径 方向、内向きに延びる溝として形成されることが望ましい。望ましくは、スロッ ト(118)(118')の深さは、保持用フランジ(120)(120')の半径方向の幅より小さく する。図4に示されるように、分かれていて、開口部(26')と(128)(128')の周面 に、半径方向に内向きに延びる、少なくとも一組の第三のシリンジ保持用フラン ジ(140)(140')を形成することが望ましい。 [0038] シリンジ(10')は、望ましくは、半径方向に延びる取付用フランジの第一組(16 4)(164')、及び、半径方向に延びる取付用フランジの第二組(166)(166')を含む 後部分(52 ')から成る本体(50')を含んでいる。半径方向に延びる水切りフランジ(62')は、 望ましくは、本体(50')上にある第一の取付用フランジ(164)(164')より前方に形 成される。第一の取付用フランジ(164)(164')、及び、第二の取付用フランジ(16 6)(166')は、望ましくは、一般に一列に並んでいる。第二の取付用フランジ(166 )(166')の構造は、望ましくは、第一の取付用フランジ(164)(164')の構造と同様 である。 構造素材のあるものに於いては、シリンジ(10')の周囲に加わる不均等な力が シリンジ(10')の故障を早める望ましくない結果を招くことがある。従って、シ リンジの本体(50')はまた、望ましくは半径方向に延びる第三の取付用フランジ の組(170)(170')を備えている。第三の取付用フランジ(170)(170')の中心は、望 ましくは、第一の取付用フランジ(164)(164')の中心から(軸Aの周囲に)約90 °ずらされている、すなわち回転されている。従って、図1Bに示すように、取 付用フランジをずらすことは、シリンジ(10')の周囲に力を均一に分布し、加え ることに役立つ。 [0039] シリンジシステム(5)について上に述べたように、開口部(26')は、シリンジ(1 0')をインジェクターの前壁(28')に受け入れ、しっかりと固定する。取り付けの 際、第三の取付用フランジの組(170)(170')は、第二のスロット の組(118)(118')をそれぞれ通過する。第一の取付用フランジの組(164)(164')、 及び、第二の取付用フランジの組(166)(166')は、第一のスロットの組(112)(112 ')をそれぞれ通過する。例えば、水切りフランジ(62)と前壁(28')の表面をつき あわせる際に、シリンジ(10')は、リテーナー(25')に対して時計回りに約90° 回転させられ、シリンジ(10')はインジェクター(20')のハウジング(21')上にし っかりと、着脱可能に取り付けられる。 [0040] システム(10)(10')の取付用フランジと、それに対応するリテーナーとを特別 な配置と大きさにすることで、適切な軸方向の取り付けが略保障される。システ ム(10)(10')は、望ましくは、シリンジ(10)(10')がリテーナー(25)(25')に適切 かつしっかりと、回転可能に取り付けられることを確実にするための手段を、一 つあるいはそれ以上提供する。例えば、図3に関して言及すると、第二の溝(44) は、望ましくは、横に延びるストッパー(46)で途切れ、シリンジ(10)を完全に回 転させることで、第二の取付用フランジ(58)(60)の一方の縁に接触する。同様に 、図3Bについて述べると、リテーナー(25')は、望ましくは、シリンジ(10')を 完全に回転させることで、第三の取付用フランジ(170)(170')の一方の縁に接す る横に延びるストッパー(146)を含んでいる。 [0041] シリンジ取付用フランジを、その後ろの対応する保持用フランジへ、適切に結 合することを確実にする別の手段としては、適切な結合ができたときにその旨を 使用者へフィードバックする手段を設けることである。そのようなフィードバッ クは、聴覚的、視覚的かつ/あるいは触覚的なものであり得る。例えば、窪み(1 50)(152')(図3B参照)はインジェクター前壁(28')のリテーナー(25')上に形成 され、水切りフランジ(62')(図6A参照)の後部の表面上に形成された対応する 突起(156)(158)を受け入れる。突起(156)(158)は、窪み(150)(152)の中の空間に 落ち込み、シリンジ(10')が適切に固定されたときに、耳に間こえる「カチッ」 という音を立てる。 [0042] シリンジ(10)が適切に固定されたことを視覚的に示す表示器を設けることもで きる。例えば、図8に最もよく示されているのだが、一組の矢印(180)(182)が望 ましくは水切りフランジ(62')の前面(184)の上に形成されている。シリンジ(10' )がリテーナー(25')の開口部(26')の中の場所に完全に固定されているときに、 矢印(180)(182)は、望ましくはインジェクターの前壁(28)の前面の上に形成され た適切な視覚的な印(186)(188)(図4参照)と一列になる。 望ましくは、突起(156)は矢印(180)と同じ角度の位置に形成され、また、突起 (158)は矢印(182)と同じ角度の 位置に形成される。このようにして、矢印(180)(182)は、シリンジ(10')がその 場所へと回転されたときに、突起(150)(158)の場所の視覚的な示標を提供する。 [0043] シリンジ(10')とインジェクター(20')には、シリンジ(10')とインジェクター( 20')の間で情報を交換するために、対応するデーターを交換する仕組みが更に提 供されていることが望ましい。図9に最もよく示されているように、例えば、第 三の取付用フランジ(170)(170')には、凹部あるいは窪み(190)(192)が、それぞ れの中に形成されて、シリンジ(10')あるいはその内容物に関する情報をインジ エクター(10')へと伝達する。情報をコード化するために、有無、形式、かつ/ あるいは該窪みの位置を変えることができる。 図5に示されているように、バネ作動式センサースイッチ(194)は、窪み(190) あるいは(192)の一方によって作動させられ、たとえば、装着されているシリン ジのタイプ、その中の液体の種類かつ/あるいはその中の液体の量を特定するた めに適当なように、配置されている。 [0044] 同様に、ほかの窪みを、取付用フランジの構造的な完全性が損なわれない限り において、状況に応じて任意の取付用フランジのいずれかの場所に形成すること ができる。シリンジ(10')の完全な接続を保証するために、対応 する同様のセンサーもまた用いることができる。例えば、完全に噛み合わせるこ となくしては、シリンジのピストン(22)はインジェクターのモーターによって作 動させられず、注射は行われない、といった適切な論理回路が、技術に通じたも のであれば提供するであろう。対応した窪みとセンサースイッチはまた、シリン ジ(10')をその位置にまで回転させる動作によって、一連の窪みがセンサースイ ッチを通過することによる情報をセンサースイッチが読みとるような、時間的な 関係によって機能することもできる。 [0045] 図6A、7Aおよび7Bに描かれているように、シリンジ(10')の前端は、望まし くは、シリンダー本体(50')とシリンダーの先端部(24')の間を繋ぐ、円錐形の移 行部(210)を含んでいる。頂点、すなわち接合部(212)は、シリンジ(10')のシリ ンダーの本体(50')と、円錐形の部分(210)の間に形成される。接合部(210)は、 それのつなぐ部分と比べて、圧力によってより壊れやすい厳しい部分である。望 ましい実施例では、接合部(212)に近接する部分の壁面の厚みは、シリンダー本 体(50')の壁面の一般の厚みよりも大きくなっている。望ましくは、円錐形の移 行部(210)全体の壁面の厚みは、同様に大きくなっている。接合部(212)と円錐形 の移行部(212)の構造上の完全性を補強したことで、高圧によって物理的に損傷 するために他 では不適であった数多くの材料(例えば、注射液と共に使用される科学的及び生 化学的な薬剤など)の使用が可能となる。 [0046] 接合部(212)と円錐形の移行部(210)の壁面の厚みを増すことで、注射の際に経 験する曲げ応力を低減することができる。一方、製造コストは高くなるが、曲げ 力、最高圧力(meridianal)、及び周方向(たが張り)圧力がシリンジの素材の引 張り圧力より小さく(あるいは、応力−歪曲線の弾性領域の範囲に)収まるよう に、シリンジ(10)全体にわたって一様にシリンジ(10')の壁面の厚みを増大させ ることができる。 図6Bは、シリンダー本体(250)とシリンジの先端つまりは注入部(260)との接 続に、全体に半球形の移行部(230)を提供することによって、高い内圧による故 障の危険性を低減させたシリンジ(220)の実施例を描いている。 [0047] 図11から13Cにもっとも良く描かれているように、プランジャー(15)は、 これはシリンダー本体(50')の中をスライドして通り抜けるのだが、望ましくは 、弾性ゴム状の被窮面または密封カバー(310)と基部(312)を有している。あらか じめ注射液の充填されているシリンジの場合、カバー(310)は、望ましくは注射 液に耐久力(compatible)(つまり、注射液に対する化学的な抵抗力及び生化 学的な抵抗力)がある。注射液との接触は、望ましくはカバー(310)のみとの接 触とし、従って、基部(312)は、あらかじめ注射液の充填されているシリンジの 場合には、必ずしも化学的及び生化学的に長期にわたって耐久力のある素材から 製造される必要はない。基部(312)は、望ましくは、ナイロンまたはポリカーボ ネートのような比較的構造的に強固な素材から製造される。図11から13Cに 描かれる実施例において、基部(312)はその製造を簡易化するために、第一の部 材(320)と第二の部材であるヨーク部材(322)から成っている。基部(312)は、し かしながら、一体として製造されてもよい。 [0048] あらかじめ充填されたシリンジの場合、プランジャー(15)の密封カバー(310) は、例えば、熱可塑性エラストマーあるいは合成樹脂のような、弾性ゴム状の素 材を含んでいる。そのような密封カバー(310)の弾性ゴム状の素材は、望ましく は、一般に約50〜60の範囲のショアーA硬度を持ち、高温(例えば、自然溶 解するような温度)で低圧でセットできる特性を持ち、高い化学的な耐久力と、 等方性の性質を示す。さらには、そのようなエラストマーの素材は、柔軟化因子 を持たず、非常に低い炭素と金属の溶出レベルであるべきである。 カバー(310)は、プランジャー(15)がその中で用いられる、シリンジの移行部 の内壁の一般的な形態(例えば、 円錐形又は半円形など)を持つ、前部(326)を含んでいる。カバー(310)はまた、 望ましくは、プランジャー(15)が前方に位置するときに少なくともシリンジの先 端(24)の部分を埋めるような形をした、隆起部あるいは突出部(328)を含んでい る。突出部(328)は、プランジャー(15)が前進し、例えば円錐形をした移行部(21 0)に合わさった後に、シリンジ(10')の内に残る、注射液の量を減少させる。 [0049] カバー(310)の側面部は、円筒状の本体(50')の内側の側壁と密閉して噛み合わ さる、円筒形をしている。望ましい実施例に置いて、プランジャーのカバー(310 )は、外カバー(310)の外周から突出し、カバー(310)と円筒状の本体(50')の内側 の側壁との間に、治療薬の保有と貯蓄により効果的な密封を作り出すために、周 囲に複数の(望ましくは、少なくとも3つ)密封リブ(330)をもつ。密封リブ(33 0)はまた、オートクレーブエ程の間に、プランジャーの部材がその位置を保つこ とにも役立つ。プランジャー(15)は、プランジャーの軸A(図11に示される) が筒身の軸A(図1Aに示される)と平行になるように、シリンジの筒身の中の適 切な位置に配される。カバー(310)の最前列のリブ(330)の前縁と、カバー(310) の最後列のリブ(330)の後縁との間の直線的な距離Lは、望ましくは、シリンジ の内径の少なくとも30%であるべきである。このような約3:1の比率によっ て、オートクレー ブの手順の間におこりうる、プランジャーの軸Aと筒身の軸Aの食い違いを防止す る。 [0050] 望ましい実施例に於いて、基部(312)の側壁(340)は、角度φによって示される (図11参照)先細りの傾斜つまりは角度を持ち、これは望ましくは約0°より も大きく、約90°よりも小さい(図11に描写される水平線から測定した場合 )。更に望ましくは、φは約3°から約15°の範囲内である。更に厳密に望ま しくは、φは約4°から約10°の範囲内である。このように側壁(340)の後部 の直径は側壁(340)の前部の直径よりも大きく、てこ台(fulcrum)の一般的な形を 示す。カバー(310)は、望ましくは、その側面の噛み合わさるつまりは密閉する 部分(350)の厚みが、その前部がその後部よりも大きくなるように製造される。 従って、円筒形の本体(50')と接触するものである、カバー(310)の傾斜つまりは 側面の噛み合わさる部分(350)の外側壁は、全体的に平らであり(つまりは、図 11に描かれているように、水平に対して約0度の角度を示す)、噛み合わさる 部分(350)の内側壁の傾斜は、望ましくは、傾斜つまりは基部(312)の側面の先細 りの角度にほぼ等しくなる。例えばシリコンオイルのような、知られている表面 調剤あるいは潤滑油が、望ましくは、カバー(310)と基部(312)の間に提供されて 、その間の関連した動きを促進し、それによって、適切な時 機に応じた機能を保障する。上述のようなプランジャー(15)の製造は、滅菌の間 にかぶせられる幾つかの物質によって引き起こされる圧縮硬化の負の影響を最小 化することによって、プランジャー(15)とシリンジ(10')の円筒形の本体(50')の 内側壁との間の密閉された噛み合わせを向上させる。更には、このプランジャー の製造は、滅菌の間の望ましくない(そして取り返しがつかなくなる恐れのある )プランジャーの動きを最小化することに役立つ。 [0051] 注射システムの内圧が高まるにつれ、密閉カバー(310)の(350)の部分にある弾 性ゴム状の物質は、基部(312)の表面(340)に沿って、プランジャー(15)の軸Aと 平行にずれて行く傾向がある。シリンジの内圧の増大に対応した、これらの内容 物のずれる動きは、密閉カバー(310)に、シリンジの筒身の内壁対して半径方向 の力を生じさせ、従って、動的な「楔」式密閉システムを作り出す。 「固定」式密閉システム(例えばO-リングのような)の場合、現行の注射シス テムに用いられているものだが、内容物の半径方向の膨張は、適切な密閉を保障 するには小さすぎる。そのような固定式密閉システムは、従って、一般に半径方 向への筒身の膨張が無視できるような、シリンジの筒身システムで受け入れられ る。望ましい注射システムでは、しかしながら、内圧の上昇に伴った半径 方向への筒身(50)の膨張は、特定のシリンジの素材の弱る実質的な原因となる恐 れがあり、圧力の被覆として欠ける恐れがある。例えば、筒身(50)の半径方向の 膨張は、典型的には、電力による注射の間に生じる内圧によって観察される。楔 式の動的な密閉は、そのような比較的可塑的で、比較的高い内圧で半径方向に膨 張するシリンジの筒身に於いて、動的な密閉を提供する。 [0052] 図11に良く描かれているように、密閉カバー(310)は、望ましくは、周囲に 内側に突出する接続部材(360)を有している。接続部材(360)は、基部(312)の溝( 362)の中に収まるように設計され、密閉カバー(310)を基部(312)に固定する。 上に論じたように、ピストン(22)はプランジャー(15)と協働して、互いに往復 運動をする。ピストン(22)は、望ましくはステム(410)と、ステム(410)から遠い 端に形成されたピストンの先端(412)から成る。ピストンの先端(412)は、望まし くはステム(410)の放射状の縁の上を半径方向に外側に延びる。図1Aから2Bに 描かれる実施例に於いて、ピストンの先端(42)は二つの対面するピストンフラン ジ(414)(416)を含んでいる。 [0053] プランジャー(15)の基部(312)は、望ましくは、受け入れるのに十分な量で基 部(15)の背面の上を後方に突き出 す、受け入れ部材(420)(422)と、ピストンヘッド(412)の保持用フランジ(414)(4 16)を含んでいる(例えば、図2Bを参照)。受け入れ部材(420)(422)は、望まし くは、ピストンフランジ(414)(46)に接触したときに、受け入れ部材(420)(422) が半径方向に外側にしなり、続いて「反撥」してピストンフランジ(414)(416)を 受け入れるような、可塑性の素材から製造される。二つの受け入れ部材(414)(41 6)のみが示されているが、技術に通じたものには明らかなように、二つ以上の受 け入れ部材(414)(416)をピストンの先端(412)の形態の変更に伴って使用するこ とが可能である。 [0054] 望ましい実施例に於いて、ピストン(22)が前進してプランジャー(15)に接する ときに、一組の望ましくは面取りされた表面(424)(426)は互いに接続し、ピスト ンフランジ(414)(416)によって噛み合わされ、ピストンの先端のフランジ(414)( 416)が通過し内側の頂点(428)(430)に達するまでの間、半径方向に外側に力が加 えられる。このような設計によって、ピストン(22)はプランジャー(15)の軸方向 の任意の位置で用意に噛み合わさることができ、従って、様々な注射液をシリン ジいっぱいの量で使用することが可能となる。望ましい実施例に於いて、面取り された表面(424)(426)は、シリンジ(10')がリテーナー(25')に適切に取り付けら れたときに、ピストンフラン ジ(414)(416)と噛み合わさるために接続される。同様に、シリンジ(10')が回わ されてリテーナー(25')から取り外されるときに、プランジャー(15)(これは、 望ましくはシリンジ(10')と共に回転する)がピストンの先端(412)から切り放さ れるために、受け入れ部材(420)(422)を切り放すためにピストン(22)に対して加 える回転は、望ましくは、シリンジ(10')をリテーナー(25')から取り外すために 必要なシリンジ(10')の回転と対応している。 [0055] 他の実施例に於いて、ピストンフランジ(414)(416)が半径方向に内側に偏向す ることによって、ピストンの先端(412)が受け入れ部材(420)(422)の間を通過し 、受け入れ部材(424)(422)によってピストンの先端(412)が保持されることを可 能とするために、受け入れ部材(420)(422)は略固形に作製され、ピストンフラン ジ(414)(416)(図1Aに示される)は可塑性あるいはバネ着脱式に作製されるこ とができる。 受け入れ部材(420)(422)によってピストンの先端(412)が保持された後に、プ ランジャー(15)は、望ましくは、ピストン(22)が後ろに動くことによって、ピス トン(22)から離れないように抵抗する。ある実施例に於いては、受け入れ部材(4 20)(422)は、ピストン(22)が後ろに動くときに受け入れ部材(420)(422)に力が生 じ、受け入れ部材(420)(422)が半径方向に外側に変形する(つまりは曲 がる)ことを防ぐように設計されている。その具体例(図11に最もよく示され ている)に於いては、例えば、受け入れ部材(420)の保持部材(440)(422)は、ピ ストン(22)が後方に動き(矢印Fでしめされる)、受け入れ部材(420)(422)の片 持ち梁であるステム(444)が基部(312)に取り付けられる場所である地点Cあるい はそれよりも(軸Aに対して)半径方向に遠い位置で、その負荷が経験されるよ うに配置されている。ピストン(22)が後方に動くことで生じる湾曲の瞬間には、 このように、受け入れ部材(420)(422)は半径方向に内側に偏向し、プランジャー (15)がピストン(22)から離れることを防いでいる。 [0056] 使用する間、シリンジ(10')は、例えば、技術では知られているような中空の 針などを通して患者へと注射液を運ぶ、接続チューブへと繋がれている。図14 に示されているように、予め充填されたシリンジ(10')が接続チューブ(510)の一 部として提供されることもある。この実施例に於いては、接続チューブ(510)と シリンジ(10')とは、シリンジの先端(24')に於いて(例えば、接着剤などによっ て)恒常的に接続されている。このように接続されていることの性質によって、 シリンジ(10')とチューブ(510')とは一体として注射液によって満たされること が可能となり、接続チューブ(510)と、延長された円筒形の本体(50')の所定の位 置までの容量の全体に満たすことができ る。 [0057] シリンジの先端(24')は、数種の手段のうちの任意の方法で末端処理すること ができる。図6A、7A及び7Bに示されているシリンジ(10')の実施例に於いては 、例えば、シリンジの先端(24')は、一般的な雄ルアー(luer)接続(520)によって 、末端処理されている。ルアー接続(520)は、図14に示されるように、可塑性 の接続チューブ(510)にある一般的なルア一接続のメスロ(図示されていない) に合わさるように設計された、内部にある中空の部材(552)を備えている。シリ ンジの先端(24')はまた、接続チューブ(510)のルアー接続を捕える内径を持つ、 縫いつけられた外壁(524)を備えている。外壁(524)は、望ましくは二条右巻き( double-start,right-hand)のネジのルアーロックに適合的である。 [0058] 図15に示されている他の実施例に於いては、シリンジ(610)は、望ましくは 一般的なルアー端子を持つ、長く、比較的細いチューブ部分(612)を末端に持つ 。チューブ(612)は、望ましくは、一般にはチューブ部分(612)の円筒形の外面か ら円筒状の半径方向に内側に延びる環状の溝(614)を含んでいる。 一般的には、円筒状のスイーベルナット(620)は、望ましくは、半径方向に内 側に突き出る噛み合わせ用フラン ジ(622)を備えている。保持用フランジ(622)の幅は、溝(614)の幅とほとんど同 一である。スイーベルナット(620)は、望ましくは、ボリカーボネート等の比較 的丈夫で弾力性のある素材から作られ、望ましくは、使用者が握りやすく、また 、スイーベルナット(620)を回しやすくするために、外部に一連のリブ(624)を含 んでいる。リブ(624)は、望ましくは、シリンジ(610)が形成される中心軸と平行 な方向に延びる。 [0059] スイーベルナット(620)をシリンジ(610)に取り付けるために、スイーベルナッ ト(620)はチューブ(612)に被せられて後方に移動させられており、スイーベルナ ット(620)に十分な力を加えると、保持用フランジ(616)が溝(614)に収まるよう に、保持用フランジ(622)の反撥を引き起こすように配置されている。更には、 スイーベルナット(620)を後方に動かすことは、第二の保持用フランジ(618)によ って妨げられている。スイーベルナット(620)がひとたび溝(614)の中の場所には じかれると、それは注射チューブ(612)に対して自在に回転することができる。 図16によく示されているように、スイーベルナット(620)は、望ましくは、 可塑性の接続チューブの相応しい場所に付けられたルアー接続の受け口の外部の フランジと噛み合わさるために、内部に複数の線(626)を備えている。望ましく は、線(626)は、二条右巻き(例えば、規格 MD−70に対応するもの)である。使用に際しては、スイーベルナット(620) は単純に接続チューブにねじり込まれ、チューブ(612)の外側壁と線(626)の間の 隙間を埋められるだけである。 [0060] 図17は、シリンジの中の注射液に対して液漏れを防ぐ、シリンジの先端の栓 (720)の断面図である。図17に描かれる先端の栓(720)の実施例は、例えば、図 6A、7A、7B及び14に描かれているような、一般的なルアー接続によって先 端処理されたシリンジの先端と共に使用するために設計されている。先端の栓(7 20)は、望ましくは、注射液に対して化学的及び生化学的に耐久力のある弾性の ある素材から作製される。例えば、先端の栓(720)は、熱可塑性エラストマー又 は合成ハロブチルイソプレンから作製されることができる。先端の栓(720)は、 望ましくは、外部に、一般には円筒形の、密閉部材(722)を備えている。密閉部 材(722)は、望ましくは、ルアー接続(520)の外壁(524)の外直径に対して密閉を 形成する様に、先端に行くほど細くなった内面を持っている。先端の栓(720)は また、望ましくは、内部に、一般には円筒形の、密閉部材(724)を備えている。 内部の密閉部材(724)は、望ましくは、ルアー接続(520)の内部の中空の部材(522 )の外直径に対して密閉を生む、先に行くほど細くなった内面を持っている。 [0061] 上述の例に関連して本発明を詳細に説明してきたが、そのような細部はその目 的に対してのみのものであり、技術に通暁したものには、後述の請求によって規 定される本発明の目的から離れることなくそ変更を加えることができることが理 解されるであろう。
【手続補正書】 【提出日】平成12年10月18日(2000.10.18) 【補正内容】 (1) 請求の範囲を別紙のとおり補正。 (2) 明細書第33頁第3行目乃至第34頁第9行目「[0050]〜つ。」 を、以下のように補正。 『[0050] 望ましい実施例に於いて、基部(312)の側壁(340)は、角度φによって示され る(図11参照)先細りの傾斜つまりは角度を持ち、これは望ましくは約0°よ りも大きく、約90°よりも小さい(図11に描写される水平 線から測定した場合)。更に望ましくは、φは約3°から約15°の範囲内であ る。更に厳密に望ましくは、φは約4°から約10°の範囲内である。このよう に側壁(340)の後部の直径は側壁(340)の前部の直径よりも大きく、てこ台(fulcr um)の一般的な形を示す。カバー(310)は、望ましくは、その側面係合部又は密閉 部(350)の厚みが、後部よりも前部が大きくなるように製造される。従って、円 筒形の本体(50')と接触するものである、カバー(310)の傾斜部又は側面係合部(3 50)の外側壁は、略平らであるけれども(つまりは、図11に描かれているように 、水平に対して約0度の角度を示す)、係合部(350)の内側壁の傾斜は、望ましく は、傾斜部又は基部(312)の側壁(340)のテーパ角にほぼ等しくなる。例えばシリ コンオイルのような、公知の表面調剤あるいは潤滑油が、望ましくは、カバー(3 10)と基部(312)の間に提供されて、その間の関連した動きを促し、それによって 、適切な動的機能を保障する。上述のようなプランジャー(15)の構造は、滅菌の 間に幾つかの被覆物質によって引き起こされる圧縮ひずみの負の影響を最小化す ることによって、プランジャー(15)とシリンジ(10')の円筒形の本体(50')の内側 壁との間の密閉された係合を改善する。更には、このプランジャーの構造は、滅 菌の間の不用意な(そして元に戻らない恐れのある)プランジャーの動きを最小 化することに役立つ。』 (3) 明細書第37頁第9行目乃至第38頁第11行目「[0055]〜離れる ことを防いでいる。」を以下のように補正。 『[0055] 他の実施例に於いて、受入れ部材(420)(422)は略固体に作製され、ピストン フランジ(414)(416)(図1Aに示される)は可塑性あるいはバネ着脱式に作製さ れる。これによって、ピストンフランジ(414)(416)が半径方向に内側に撓み変形 することによって、ピストンの先端(412)が受入れ部材(420)(422)の間を通過し 、受入れ部材(424)(422)によってピストンの先端(412)が保持されることを可能 とすることができる。 受入れ部材(420)(422)によってピストンの先端(412)が保持された後に、プ ランジャー(15)は、望ましくは、ピストン(22)が後ろに動くことによっ て、ピストン(22)から離れないように抵抗する。ある実施例に於いては、受入れ 部材(420)(422)は、ピストン(22)が後ろに動くときに受入れ部材(420)(422)に力 が生じ、受入れ部材(420)(422)が半径方向に外側に変形する(つまりは曲がる) ことを防ぐように設計されている。その具体例(図11に最もよく示されている )に於いては、例えば、受入れ部材(420)(422)の保持部材(440)は、ピストン(22 )が後方に動き(矢印Fでしめされる)、受入れ部材(420)(422)の片持ち梁である ステム(444)が基部(312)に取り付けられる場所である地点Cあるいはそれよりも (軸Aに対して)半径方向に遠い位置で、その負荷が働くように配置されている 。ピストン(22)が後方に動くことで生じる曲げモーメントは、このように、受入 れ部材(420)(422)を半径方向に内側に傾け、プランジャー(15)がピストン(22)か ら離れることを防いでいる。』 (4) 明細書第39頁第2行目乃至第15行目「[0057]〜適合的である。 」を以下のように補正。 『[0057] シリンジの先端(24')は、数種の手段のうちの任意の方法で末端処理するこ とができる。図6A、7A及び7Bに示されているシリンジ(10')の実施例に於いて は、例えば、シリンジの先端(24')は、一般的な雄ルアー(luer)接続(520)によっ て、末端処理されている。ルアー接続(520)は、図14に示されるように、可塑 性の接続チューブ(510)にある一般的なルアー接続のメスロ(図示されていない )に合わさるように設計された、内部にある中空の部材(552)を備えている。シ リンジの先端(24')はまた、接続チューブ(510)のルアー接続口を捕える内径を持 つ、ねじが形成された(threaded)外壁(524)を備えている。外壁(524)は、望まし くは二条右巻き(double-start,right-hand)のネジのルアーロックを具えてい るのが好ましい。』請求の範囲 1.シリンジ内にて用いられるプランジャに於いて、 ピストンを有する注入駆動部材との取り外し可能な接続を作るようになってい る取り外し可能な接続機構を具え、ピストンは注入ハウジングを通って移動可能 でプランジャの動きを制御し、接続機構はプランジャの後側表面から後ろに突出 した少なくとも2つの比較的弾力のある把持部材を有し、ピストンヘッドと把持 部材が互いに連繋位置にあるときに、把持部材はピストンの比較的堅い前側のピ ストンヘッドにより当てられて外向きに曲るようになっており、把持部材は更に 把持部材の相対的な回転に基づいて、ピストンヘッドを、ピストンヘッドに対す る連繋解除位置にまで解放するようになっているプランジャ。 2.請求項1のプランジャに於いて、ピストンヘッドと把持部材が連繋位置にあ るときには、把持部材は片持ち支持されて、ピストンヘッドが後方に移動された ときにピストンヘッドからの連繋解除に抵抗する。 3.インジェクタハウジングと、ピストンヘッドを有するピストンとを具えたイ ンジェクタとともに用いられるシリンジであってピストンはインジェクタハウジ ングを通って移動可能なシリンジに於いて、 ピストンヘッドとの取り外し可能な接続を構成するよ うになっている取り外し可能な接続機構を有するプランジャであって、接続機構 はプランジャの後側表面から後ろ向きに突出した少なくとも2つの比較的弾性の ある把持部材を有し、ピストンヘッドと把持部材が互いに連繋位置にあるときに 、把持部材はピストンヘッドに当てられてピストンヘッドとの取り外し可能な連 繋を形成するときに外向きに放射状に曲るようになっており、把持部材は更に把 持部材の相対的な回転に基づいてピストンヘッドを、ピストンヘッドに対する連 繋解除位置にまで解放するようになっているシリンジ。 4.請求項3のシリンジに於いて、ピストンヘッドと把持部材が連繋位置にある ときは、把持部材は片持ち支持されてピストンヘッドが後方に移動されたときに ピストンヘッドからの連繋解除に抵抗する。 5.インジェクタシステムに於いて、 インジェクタハウジングとその中で移動可能なピストンを有し、ピストンはピ ストンヘッドを有し、ピストンヘッドはピストンヘッドをプランジャに取り外し 可能にり付ける手段を有するインジェクタと、 インジェクタハウジングに対し取り外し可能に取付け可能であるシリンジであ って、その中に移動可能に取り付けられるプランジャを有し、プランジャはプラ ンジャをピストンヘッドに取り外し可能に取り付ける手段を有し、 ピストンヘッド取付用手段とプランジャ取付用手段が互いに連繋位置にあり、 ピストンヘッドが前進されてプランジャ取付用手段と接するときは、少なくとも ピストン取付用手段及びプランジャ取付用手段の1つが移動するようになって、 他のピストンヘッド取付用手段及びプランジャ取付用手段と取り外し可能な連繋 を形成し、 ピストン取付用手段は更にプランジャ取付用手段の相対的な回転に基づいてプ ランジャ取付け機構を、ピストンヘッドに対する連繋解除位置まで解放するよう になってインジェクタシステム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ライリー,デビッド エム. アメリカ合衆国 15116 ペンシルベニア, グレンショー,ミドル ロード 2318 (72)発明者 マコーピン,アンソニー エス. アメリカ合衆国 16002 ペンシルベニア, バトラー,ピッツバーグ ロード 830 (72)発明者 デュファラ,トマス エル. アメリカ合衆国 15317 ペンシルベニア, マクマレー,サラトガ ドライブ 109 (72)発明者 マサリク,ロバート ジェイ. アメリカ合衆国 15065 ペンシルベニア, ナトロラ ハイツ,カーライル ストリー ト 1013 【要約の続き】 表面から延びてシリンジ内の任意のプランジャ位置にお いてもインジェクタ駆動手段からのプランジャの連繋と 連繋解除を許す弾力性のある把持部材を有する。更にプ ランジャシステムはシリンジ先端から注入液体を押し出 す対照剤節減チップを有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.液体媒体を注入する前方装着式シリンジに於いて、 長く延びた筒状の本体と、 筒状本体の略後端部に位置する少なくとも1つの取付用フランジを有する取り 外し可能な取付け機構を具え、該取付け機構によってシリンジはインジェクタの ハウジングの前壁に対して所望の位置に取り外し可能に取付けでき、その少なく とも1つの取付用フランジは筒状本体の後端部の円周の少なくとも略180°に 等しい円弧長さを囲む前方装着式シリンジ。 2.請求項1の前方装着式シリンジに於いて、取り外し可能な取付け機構は、少 なくとも2つの放射状に突出した取付用フランジを有し、その2つの取付用フラ ンジは合計すると筒状本体の後端部の円周の略180°に等しい円弧長さである 。 3.請求項1の前方装着式シリンジに於いて、取り外し可能な取付け機構は、放 射状に突出した取付用フランジの第1組と、放射状に突出した取付用フランジの 第2組を具え、取付用フランジの第1組はシリンジ上の第1の軸上箇所に位置し 、取付用フランジの第2組はシリンジ上の第2の軸上箇所に位置し、取付用フラ ンジの第1及び第2の組は合計して筒状本体の後部円周の少なくとも約180° に等しい円弧長さである。 4.請求項3の前方装着式シリンジに於いて、第1組の取付用フランジは筒状本 体の軸に対して対称に配備され、第2組の取付用フランジは筒状本体の軸に対し て対称に配備され、取付用フランジの第1組と第2組は凡そ一直線上にある。 5.請求項3の前方装着式シリンジに於いて、第1組の取付用フランジは第2組 の取付用フランジと異なる大きさに形成され、シリンジの適切な取付けを確実な らしめることに役立つ。 6.請求項3の前方装着式シリンジに於いて、取付用フランジの第1組は取付用 フランジの第2組に対し、ずれている。 7.請求項6の前方装着式シリンジに於いて、取付用フランジの第1組は取付用 フランジの第2組に対し、約90°ずれている。 8.請求項7の前方装着式シリンジに於いて、第1組の取付用フランジは筒状本 体の軸に対して対称に配備され、第2組の取付用フランジは筒状本体の軸に対し て対称に配備される。 9.請求項4の前方装着式シリンジに於いて、更に筒状本体の後端部に接続され 、放射状に突出した取付用フランジの第3組を有し、取付用フランジの第1、第 2の組は取付用フランジの第3の組に対し、ずれている。 10.請求項9の前方装着式シリンジに於いて、取付用 フランジの第1、第2の組は、取付用フランジの第3の組に対し、90°ずれて いる。 11.請求項1の前方装着式シリンジに於いて、筒状本体は、液体媒体と長い時 間の間、耐久性のある材料から作られる。 12.請求項1の前方装着式シリンジに於いて、筒状本体は透明な材料から作ら れる。 13.高圧インジェクタとともに用いられるシリンジに於いて、 長く延びた筒状本体と、 筒状本体の端部に位置する略円錐形の繋ぎ領域とを具え、 円錐形繋ぎ領域の壁の厚み及び筒状本体の壁の厚みは筒状本体及び繋ぎ領域の 交差部の近傍で厚くなり、交差部の近傍のシリンジを構造的に強化しているシリ ンジ。 14.高圧インジェクタとともに用いられるシリンジに於いて、 長く延びた筒状本体と、 筒状本体よりも小さな直径を有する長い注入領域と、 筒状本体と注入領域とを接続する繋ぎ領域を具え、繋ぎ領域は略半球形をして いるシリンジ。 15.シリンジから液体媒体を注入するインジェクタであって、シリンジは、長 く延びた筒状本体と、筒状本体の後部に接続される少なくとも1つの協働する取 付用フ ランジを有する取り外し可能な取付け機構を具え、 取付用フランジは合計すると筒状本体の後部円周の少なくとも約180°に等し い円弧長さを囲み、シリンジは更にその中にシリンジから出た液体媒体を押し出 すプランジャを具えたインジェクタに於いて、 前壁を具えたハウジングと、 前壁上の協働するリテーナであって、該リテーナはシリンジ上の取付用フラン ジを受取る為の少なくとも1つのスロット、及びシリンジがリテーナ内に挿入さ れ回転されたときに取付用フランジに取り外し可能に連繋する少なくとも1つの 保持用フランジを具え、それによりシリンジがインジェクタハウジングの前壁に 対して所望の位置に取り付けられ、 ハウジング内の高圧駆動部材を具え、該駆動部材はプランジャの動きに連繋し て制御するようになっているインジェクタ。 16.請求項15のインジェクタに於いて、協働するリテーナはシリンジ上の少 なくとも2つの協働する取付用フランジを受取る為の少なくとも2つのスロット を具え、更にシリンジがリテーナ内に挿入され回転されたときに取付用フランジ に取り外し可能に連繋する少なくとも2つの保持用フランジを具える。 17.請求項15のインジェクタに於いて、協働するリテーナはシリンジ上の協 働する取付用フランジの少なく とも第1組及び第2組を受け取る為の2つのスロットを具え、取付用フランジの 第1組はシリンジの第1軸箇所に位置し、取付用フランジの第2組はシリンジの 第2軸箇所に位置し、取付用フランジの第1組は取付用フランジの第2組と一直 線上に位置し、リテーナは更にシリンジがリテーナ内に挿入され回転されたとき に、取付用フランジの夫々第1組と第2組に取り外し可能に連繋する保持用フラ ンジの第1組と第2組を具え、 保持用フランジの第1組は協働するリテーナの第1軸箇所に位置して取付用フ ランジの第1組に連繋し、保持用フランジの第2組は協働するリテーナの第2軸 箇所に位置して取付用フランジの第2組に連繋する。 18.請求項15のインジェクタに於いて、リテーナは取り外し可能な取付け機 構がリテーナへ不適切な結合となることを防ぐ手段を具える。 19.請求項15のインジェクタに於いて、協働するリテーナはシリンジ上の協 働する取付用フランジの第1組と第2組を受取る為の4つのスロットを具え、取 付用フランジの第1組はシリンジの第1軸箇所に位置し、取付用フランジの第2 組はシリンジの第2軸箇所に位置し、取付用フランジの第1組は取付用フランジ の第2組から放射状に約90°ずれて置かれ、協働するリテーナは更にシリンジ が協働するリテーナ内に挿入され回転されたときに協働する取付用フランジの夫 々第1組と第2組に 取り外し可能に連繋する保持用フランジの第1組と第2組を具え、 保持用フランジの第1組は、協働するリテーナの第1軸箇所に位置して取付用 フランジの第1組に連繋し、保持用フランジの第2組は協働するリテーナの第2 軸箇所に位置して取付用フランジの第2組に連繋し、保持用フランジの第1組は 保持用フランジの第2組から放射状に約90°ずれて置かれる。 20.請求項17のインジェクタに於いて、協働するリテーナは協働するリテー ナ上の第3軸箇所に位置する保持用フランジの第3組を具え、第3組は取付用フ ランジの第1組及び第2組からずれているシリンジ上の取付用フランジの第3セ ットに連繋し、保持用フランジの第3組は保持用フランジの第1組及び第2組か らずれている。 21.液体媒体を注入する前方装着式シリンジと高圧インジェクタを具えた液体 媒体を注入するシステムであって、 シリンジは、 長く延びた筒状本体と、 筒状本体内に配備されたプランジャと、 筒状本体の後部に繋がる少なくとも1つの取付用フランジを具える取り外し可 能な取付け機構で、それによりシリンジはインジェクタに対し所望の位置に取り 外し可能に取付けられ、シリンジ上の取付用フランジは合計す ると、筒状本体の後部円周の少なくとも約180°に等しい円弧長さを囲み、 インジェクタは、 前壁を有するハウジングと、 前壁上の協働するリテーナであって、該リテーナはシリンジ上の取付用フラン ジを受取る為の少なくとも1つのスロット、更にシリンジがリテーナ内に挿入さ れ回転されたときに取付用フランジに取り外し可能に連繋する少なくとも1つの 保持用フランジを具え、それによりシリンジがインジェクタハウジングの前壁に 対して所望の位置に取り外し可能に取付けでき、 ハウジング内の高圧駆動部材を具え、該駆動部材はプランジャの動きに連繋し て制御するようになっているインジェクタ。 22.請求項21のシステムに於いて、取り外し可能な取付け機構は、少なくと も2つの放射状に突出した取付用フランジを有し、その2つの取付用フランジは 合計すると筒状本体の後端部の円周の略180°に等しい円弧長さを囲み、 協働するリテーナはシリンジ上の協働する取付用フランジを受取る為の少なく とも2つのスロットを具え、更にシリンジが協働するリテーナ内に挿入され回転 されたときに取付用フランジに取り外し可能に連繋する少なくとも2つの保持用 フランジを具える。 23.請求項21のシステムに於いて、更に着脱可能な取付け機構がリテーナへ 不適切な結合となることを防ぐ手段を具える。 24.請求項21のシステムに於いて、シリンジはシリンジの内容に関する情報 を表す少なくとも1つのインジケータを具え、インジェクタはインジケータに表 された情報を読むようになっている少なくとも1つのセンサを具える。 25.シリンジ内にて用いられるプランジャに於いて、 シリンジの内壁に接触し、シールを形成するシール部を含むプランジャ表面と 、 プランジャ表面が置かれるベースを具え、ベースはテーパ角を有するサイド部 を有し、サイド部の直径はその軸の後部から前部に向って小さくなり、プランジ ャ表面のシール部の内壁の直径はベースのサイド部のテーパ角に略等しい角を持 って軸の後部から前部に向って小さくなり、ベースのサイド部とシール部は、シ リンジ内で内圧の増加を伴う動的シールを創るプランジャ。 26.請求項25のプランジャに於いて、テーパ角は約3°から約15°の範囲 である。 27.請求項25のプランジャに於いて、テーパ角は約4°から約10°の範囲 である。 28.請求項25のプランジャに於いて、更にシリンジの繋ぎ領域の内壁の一般 的な形状を有する前部を具えて いる。 29.請求項28のプランジャに於いて、前部は一般に円錐形である。 30.請求項28のプランジャに於いて、前部は一般に半球形である。 31.シリンジは、 長く延びた本体、本体よりも小さな直径を有する長く延びた注入領域、本体と 注入領域を繋ぐ繋ぎ領域、及びシリンジの本体の内壁に接してシールを形成する シール部を有するプランジャ表面を有するプランジャを具え、 プランジャは更に、プランジャ表面が位置するベースを具え、ベースはプラン ジャ表面の前部形状を一般的に有する前ベース部を具え、ベースは更にテーパ角 を有するサイド部を有し、サイド部の直径はその軸の後部から前部に向って小さ くなり、プランジャ表面のシール部の内壁の直径はベースのサイド部のテーパ角 に略等しい角を持って軸の後部から前部に向って小さくなり、ベースのサイド部 とシール部は、シリンジ内で内圧の増加を伴う動的シールを創る。 32.請求項31のシリンジに於いて、テーパ角は約3°から約15°の範囲で ある。 33.請求項31のシリンジに於いて、テーパ角は約4°から約10°の範囲で ある。 34.請求項31のシリンジに於いて、更にシリンジの 繋ぎ領域の内壁の一般的な形状を有する前部を具えている。 35.請求項34のシリンジに於いて、前部は一般的に円錐形である。 36.請求項34のシリンジに於いて、前部は一般的に半球形である。 37.液体を注入するためにシリンジ内で用いられるプランジャであって、シリ ンジは長く延びた本体、該本体よりも小さな直径を有する長く延びた注入領域、 本体と注入領域を繋ぐ繋ぎ領域を具えているプランジャに於いて、 液体に接する前部を有するプランジャ表面を具え、前部はシリンジ繋ぎ領域の 内壁の一般的な形状を有し、プランジャ表面は更に本体の内壁に接してシールを 形成するシール部を有し、前部の前端に突出部材を有し、突出部材はプランジャ が前進して注入領域内の液体を押し出すときにシリンジの注入領域に入るように なっているプランジャ。 38.シリンジ内にて用いられるプランジャに於いて、 ピストンを有する注入駆動部材との取り外し可能な接続を作るようになってい る取り外し可能な接続機構を具え、ピストンは注入ハウジングを通って移動可能 でプランジャの動きを制御し、接続機構はプランジャの後側表面から後ろに突出 した少なくとも2つの比較的弾力のあ る把持部材を有し、ピストンヘッドと把持部材が互いに連繋位置にあるときに、 把持部材はピストンの比較的堅い前側のピストンヘッドにより当てられて外向き に曲るようになっており、把持部材は更に把持部材の相対的な回転に基づいて、 ピストンヘッドを、ピストンヘッドに対する連繋解除位置にまで解放するように なっているプランジャ。 39.請求項38のプランジャに於いて、ピストンヘッドと把持部材が連繋位置 にあるときには、把持部材は片持ち支持されて、ピストンヘッドが後方に移動さ れたときにピストンヘッドからの連繋解除に抵抗する。 40.インジェクタハウジングと、ピストンヘッドを有するピストンとを具えた インジェクタとともに用いられるシリンジであってピストンはインジェクタハウ ジングを通って移動可能なシリンジに於いて、 ピストンヘッドとの取り外し可能な接続を構成するようになっている取り外し 可能な接続機構を有するプランジャであって、接続機構はプランジャの後側表面 から後ろ向きに突出した少なくとも2つの比較的弾性のある把持部材を有し、ピ ストンヘッドと把持部材が互いに連繋位置にあるときに、把持部材はピストンヘ ッドに当てられてピストンヘッドとの取り外し可能な連繋を形成するときに外向 きに放射状に曲るようになっており、把持部材は更に把持部材の相対的な回転に 基づいてピストンヘ ッドを、ピストンヘッドに対する連繋解除位置にまで解放するようになっている シリンジ。 41.請求項40のシリンジに於いて、ピストンヘッドと把持部材が連繋位置に あるときは、把持部材は片持ち支持されてピストンヘッドが後方に移動されたと きにピストンヘッドからの連繋解除に抵抗する。 42.シリンジ内で用いられるプランジャであって、 シリンジは長く延びた本体と、本体よりも小さな直径を有する長く延びた注入 領域と、本体と注入領域を接続する繋ぎ領域を具えたプランジャに於いて、 本体の内壁に接してシールを形成するシール部を有するプランジャ表面と、 プランジャ表面が配備されるベースであって、ベースはテーパ角を有するサイ ド部を有し、サイド部の直径は軸の後部から前部に向って小さくなり、プランジ ャ表面のシール部の内壁の直径はベースのサイド部のテーパ角に略等しい角を持 って軸の後部から前部に向って小さくなり、ベースのサイド部とシール部は、シ リンジ内で内圧の増加を伴う動的シールを創り、 ピストンを有する注入駆動部材との取り外し可能な接続を作るようにした取り 外し可能な接続機構を具え、ピストンは注入ハウジングを通って移動可能でプラ ンジャの動きを制御し、接続機構はプランジャの後側表面から後ろに突出した少 なくとも2つの比較的弾力のある把持 部材を有し、ピストンヘッドと把持部材が互いに連繋位置にあるときに、把持部 材はピストンの比較的堅い前側のピストンヘッドにより当てられて外向きに曲る ようになっており、把持部材は更に把持部材の相対的な回転に基づいてピストン ヘッドを、ピストンヘッドに対する連繋解除位置にまで解放するようになってい るプランジャ。 43.シリンジとともに用いられるインジェクタであって、シリンジはプランジ ャを具え、該プランジャは後側表面から後向きに突出した少なくとも2つの比較 的堅い把持部材を有するインジェクタに於いて、 インジェクタはピストンヘッドを有するピストンを具え、ピストンはインジェ クタハウジングを通って移動可能でありプランジャの動きを制御し、ピストンヘ ッドは少なくとも2つの放射状に移動可能なピストンフランジを具えた取り外し 可能な接続機構を有し、ピストンヘッドと把持部材が互いに連繋位置にありピス トンヘッドが前進して把持部材に接するときに、ピストンフランジは内向きに放 射状に移動するようにし、把持部材と取り外し可能な連繋を形成し、ピストンフ ランジは更に把持部材の相対的な回転に基づいてプランジャを、ピストンヘッド に対する連繋解除位置にまで解放するようになっているインジェクタ。 44.請求項43のインジェクタに於いて、ピストンフランジは曲って内向きに 放射状に動く。 45.請求項44のインジェクタに於いて、ピストンフランジはバネ付勢をかけ られて内向きに放射状に動く。 46.インジェクタシステムに於いて、 インジェクタハウジングとその中で移動可能なピストンを有し、ピストンはピ ストンヘッドを有し、ピストンヘッドはピストンヘッドをプランジャに取り外し 可能に取り付ける手段を有するインジェクタと、 インジェクタハウジングに対し取り外し可能に取付け可能であるシリンジであ って、その中に移動可能に取り付けられるプランジャを有し、プランジャはプラ ンジャをピストンヘッドに取り外し可能に取り付ける手段を有し、 ピストンヘッド取付用手段とプランジャ取付用手段が互いに連繋位置にあり、 ピストンヘッドが前進されてプランジャ取付用手段と接するときは、少なくとも ピストン取付用手段及びプランジャ取付用手段の1つが移動するようになって、 他のピストンヘッド取付用手段及びプランジャ取付用手段と取り外し可能な連繋 を形成し、 ピストン取付用手段は更にプランジャ取付用手段の相対的な回転に基づいてプ ランジャ取付け機構を、ピストンヘッドに対する連繋解除位置まで解放するよう になってインジェクタシステム。
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