JP2001503381A - セレノフェン抗腫瘍剤 - Google Patents

セレノフェン抗腫瘍剤

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Abstract

(57)【要約】 抗腫瘍剤として有用な新規なセレノフェン化合物を説明する。好ましい化合物は〔構造式I〕の化合物を含む化合物であり、〔構造式I〕 式中、R1とR2が、 H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、XとYがSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択される。開示されたセレノフェン化合物を使用する医薬組成物および腫瘍を有する患者の治療のための方法も説明する。

Description

【発明の詳細な説明】 セレノフェン抗腫瘍剤 〔政府の権利〕 本発明は国立ガン研究所によって授与された認可番号UO1CA50743の下に米国政 府の援助で行われた。米国政府は本発明に明確な権利を保有する。
〔発明の分野〕
本発明は腫瘍を有する患者を治療するための組成物および方法に関する。より 詳細には、本発明はかかる患者をセレノフェン誘導体の有効量で治療することに 関する。
〔発明の背景および要約〕
癌の抑制と治癒はもっとも挑戦に値する健康問題の一つである。癌の治療は手 術、放射線療法、化学療法またはこれら療法のいくつかの組み合わせを含む種々 の療法態様で取り組むことができる。化学療法はこれからも手術不可能な疾患ま たは転移性疾患に必須の療法である。
天然化合物の選択または有効な抗癌作用を有する新規化合物の合成は癌細胞の 生物学的および生化学的な知見が未だに限られているために複雑である。したが って、有効な新規抗腫瘍剤の開発は細胞毒性作用を有する新規化合物を発見する ためのスクリーニングに依存することが大きい。かかる化合物は正常細胞に対す る細胞毒性に比べ、腫瘍細胞に強い細胞毒性を示すことが望まれる。
新規な抗腫瘍薬の開発プログラムの成功は抗腫瘍剤の初期の同定に依存する。
したがって、抗腫瘍剤の発見は多数の天然物および合成物質の体系的なスクリー ニングを必要とする。
マウスのL1210白血病細胞株は天然化合物の抗腫瘍活性スクリーニングに用い られた初期の好ましいモデル系であった。しかし、ネズミP388白血病系が L1210白血病系よりもさらに感度が高く、予示可能であることが見いだされ、過 去10年間第1次スクリーニングとして利用されてきた。この二つの白血病細胞株 に毒性を示す化合物の体系的なスクリーニングで多数の活性天然物が単離された 。しかし、これらの化合物の抗癌活性は白血病、リンパ腫および少数の希な腫瘍 に対するものが圧倒的に多かった。低い臨床的有効性または成長の遅い充実性腫 瘍に対する既知な化学療法の臨床的有効性の欠如が重要な関心事であった。
抗白血病スクリーニングを単回使用する系が最終結果を偏らせ、成長の早い腫 瘍の治療に有効な化合物だけを単離する結果を招くことは認識されてきた。これ に加え、抗白血病スクリーニングを単回使用する系は特定の細胞株に特異性の高 い新規化合物を検出できないこともある。抗腫瘍活性を有する可能性のある新規 化合物は、活性な天然物の多くが低濃度で見いだされるために、感度の低いin v ivoモデル系では検出されない恐れもある。
細胞の種類、形態学、成長速度およびその他の細胞特性の面からの腫瘍の多様 性を考慮して、米国立ガン研究所(NCI)は抗腫瘍活性スクリーニングの「疾病志 向的」なアプローチを開発した(ボイド(M.R.Boyd),「腫瘍学実践原理(Principl e of Practice of Oncology)」,デヴィータ(J.T.Devita),ヘルマン(S.Hellma n),ローゼンバーグ(S.A.Rosenberg)(編)Vol.3,PPO改訂No.10,1989)。この in vitroのプレスクリーニング系は主要なヒト腫瘍(白血病、肺、結腸、胸、皮 膚、腎臓などの成長の遅い腫瘍細胞を含む)の約60細胞株からなるヒト腫瘍細胞 株パネルに対する抗腫瘍細胞毒性を測定することに基づくものである。この新規 なin vitroスクリーニングパネルの最も重要な利点は、成長の遅い充実性腫瘍細 胞に対して、成長の早い白血病細胞よりも選択的に細胞毒性の高い化合物を同定 する機会があることである。
NCIヒト腫瘍細胞パネルの細胞毒性プロフィールは所与の化合物の腫瘍特異性 を示すが、検定では正常なヒト細胞に対するその化合物の毒性を評価しない。し たがって、正常ヒト細胞に対する特定な種類の腫瘍細胞の選択的細胞毒性を測定 するために、第2の生物学的検定を用いる。
細胞の成長および識別は多くの場合プロトオンコジーンによってコード化され た種々のマイトジェンタンパク質(クルジャン(J.Kurjan)およびテイラー(B.L. Taylor),「シグナル導入(Signal Transduction)」,Academic Press,New York, NY 1994)によって誘発されるシグナルカスケードで調節される。オンコプロテイ ンの過剰発現、増幅または突然変異は悪性細胞の開始、進行および転移は決定的 に含まれる(ウェインバーグ(R.A.Weinberg),「癌のオンコジーンと癌の分子起 源(Oncogenes and the Molecular Origins of Cancer)」,Cold Spring Harbor L aboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989)。オンコプロテインの多くは 細胞間シグナル経路を変調することで、正常細胞の成長の調節を膜から核へ変え る。したがって、癌は細胞のシグナル導入疾患と考えることもでき、このことが 抗癌療法の新規なアプローチを与える。オンコプロテインシグナル導入に含まれ る重要な酵素の1つがプロテインキナーゼCである(ニシズカ(U.Nishizuka),Nat ure,308,693,1984およびScience,233,305,1986)。したがって、プロテイ ンキナーゼCの活性を阻害する化合物の能力の決定は新規な抗ガン剤を発見する ための良い予測となってきた(バス(A.Basu),Pharmac Ther,59,257,1993)。
さらに、セレノフェン化合物はプロテインキナーゼCを含むプロテインキナーゼ の特定クラスのメンバーに選択性を示すと予想される。プロテインキナーゼの特 定クラスの阻害がシグナル導入欠陥に関連したその他の疾患の治療を可能にする と思われる。
セレノフェンはセレンを含有する天然に存在するチオフェン、フランおよびピ ロール化合物に類似な複素環式化合物である。セレノフェンは有効な抗腫瘍剤と して発見され、成長の遅い腫瘍に強い細胞毒性を示し、ヒト腎腫瘍細胞、卵巣腫 瘍細胞および皮膚腫瘍細胞に選択的細胞毒性を示し、プロテインキナーゼCの阻 害を示す。
本発明にしたがって、〔構造式I〕のセレノフェン化合物を用いる癌治療のた めの方法が提供される。
〔構造式I〕 式中、R1およびR2 H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2から独立に選択される基、 かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2NH2の場合 はそれらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩を表す。
本発明によりさらに上記〔構造式I〕の新規な細胞毒性化合物および該化合物 を抗腫瘍有効量に含有する化学療法医薬組成物が得られる。
本発明のさらなる目的、特徴および利点は以下に詳細に説明する本発明の最良 の態様を例示する好ましい実施例を考慮することで当業者にとって明らかになる と思われる。
〔発明の詳細な説明〕
本発明はセレノフェン化合物、その医薬組成物および腫瘍を有する患者を治療 するためのかかる化合物/組成物の利用方法を目的とする。セレノフェン化合物 は成長の遅い腫瘍に有効な抗腫瘍剤であり、一般に個々の腫瘍細胞株に高選択性 細胞毒性を示すことが見いだされた。
本発明の化合物は〔構造式I〕のセレノフェン化合物であり、 〔構造式I〕 式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、OおよびNRからなる群から独立に選択され、RはHまたはC1-C7 アルキル基を表し、 R3、R4、R5およびR6はニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、シアノ基、塩素、 臭素、ヨウ素、C1-C7アルキル基またはハロアルキル基、C1-C7アルケニル基また はハロアルケニル基、C1-C4アルカノイルオキシメチル基、CH2OR7、COR8、CH2NR9 R10、CH(OR7)R11、CH=CR12R13、CH=NR14、CH2SC(NH)NH2およびC≡CR15からなる 群から独立に選択され、 R7はH、CO(CH2)2CO2H、(CH2)2OCH3、C1-C4アルキル基またはCOC1-C17アルキル 基、 R8はHまたはC1-C17アルキル基、 R9およびR10は独立にH、CN、C1-C4アルキル基またはモノまたはジヒドロキシC2 -C4アルキル基、 R11はC1-C7アルキル基またはC1-C7アルケニル基、 R12およびR13は独立にH、C1-C7アルキル基、COOR8、CN、CH(OR7)COOR8、Br、C O-チエニル基、COC6H4OH(p)、 R14はNHR7またはOR8、 R15はCOOR8、CH(OR7)CH2OR16またはCH(OCOC1-C4アルキル)CH2OR8、 R16はH、COCH2CH2CO2HまたはCOC1-C7アルキル基、かかる化合物のシクロデキ ストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2NR6R7の場合はそれらによって代表さ れる化合物の医薬的に許容される塩を表す。
本発明の好ましい実施例の1つにおいて、上記〔構造式I〕の抗腫瘍セレノフ ェンが得られる。式中、R2を表し、 XおよびYはS、SeおよびNHからなる群から独立に選択され、 R1、R3およびR6はHを表し、 R5はCHOまたはCH2OHからなる群から選択される基、かかる化合物のシクロデキ ストリン複合体を表す。これらの化合物は形質転換されたヒト細胞に対し細胞毒 性の選択性を示すことが実証された(表1参照)。
本発明の別の好ましい実施例で上記〔構造式I〕の抗腫瘍セレノフェンが得ら れる。式中、R1を表し、 XおよびYはS、SeおよびNHからなる群から独立に選択され、 R2、R3およびR6はHを表し、 R5はCHOまたはCH2OHからなる群から選択される基、かかる化合物のシクロデキ ストリン複合体を表す。
本発明によるほかの好ましい化合物は〔構造式I〕のセレノフェンである。
〔構造式I〕
式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択 される基、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R2またはR3がCH2NH2の場 合はそれらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩、R2である場合を条件にR1のほかの基、R1である場合はR2のほかの基を表す。
本発明のその他の実施例により〔構造式II〕の新規な中間体も得られる。
〔構造式II〕 式中、WはN(CH3)2および からなる群から選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択される。
本発明の態様の1つは以下に記述するスキーム1-4の一般的方法にしたがって 、中間化合物、 から〔構造式I〕の化合物を調整する方法であり、式中XおよびYはSe、S、O、NC H3およびNHからなる群から独立に選択される。
本発明のセレノフェン化合物は、また本発明の範囲で、腫瘍を有する患者の治 療にここに記す方法で使用するための医薬組成物に容易に処方される。本発明の 好ましい実施例の一つでは、医薬組成物は〔構造式I〕のセレノフェン化合物の 抗腫瘍有効量を含有する。
〔構造式I〕
式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe,S、OおよびNRからなる群から独立に選択され、RはHまたはC1-C7 アルキル基、 R3、R4、R5およびR6はニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、シアノ基、塩素、 臭素、ヨウ素、C1-C7アルキル基またはハロアルキル基、C1-C7アルケニル基ま たはハロアルケニル基、C1-C4アルカノイルオキシメチル基、CH2OR7、COR8、CH2 NR9R10、CH(0R7)R11、CH=CR12R13、CH=NR14、CH2SC(NH)NH2およびC≡CR15からな る群から独立に選択され、 R7はH、CO(CH2)2CO2H、(CH2)2OCH3、C1-C4アルキル基またはCOC1-C17アルキル 基、 R8はHまたはC1-C17アルキル基、 R9およびR10は独立にH、CN、C1-C4アルキル基またはモノまたはジヒドロキシC2 -C4アルキル基、 R11はC1-C7アルキル基またはC1-C7アルケニル基、 R12およびR13は独立にH、C1-C7アルキル基、COOR8、CN、CH(OR7)COOR8、Br、C O-チエニル基、COC6H4OH(p)、 R14はNHR7またはOR8、 R15はCOOR8、CH(OR7)CH2OR16またはCH(OCOC1-C4アルキル)CH2OR8、 R16はH、COCH2CH2CO2HまたはCOC1-C7アルキル基、かかる化合物のシクロデキ ストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2NR6R7の場合はそれらによって代表さ れる化合物の医薬的に許容される塩および医薬的に許容される担体を表す。
本発明の範囲になるほかの医薬化合物は〔構造式I〕のセレノフェン化合物の 抗腫瘍有効量を含有する。
〔構造式I〕
式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、 R3、R4およびR6はH、 R5はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から選択される基、かかる化合物 のシクロデキストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2NH2の場合はそれらによ って代表される化合物の医薬的に許容される塩、R2であることを条件にR1のほかの基、R1の場合はR2のほかの基および医薬的に許容される担体を表す。
本化合物は以下に例示する周知な化学合成の技術的操作で容易に調製される。
このセレノフェン化合物の細胞毒性を2種の異なる検定またはスクリーニング で測定した。最初のスクリーニングで異なるヒト腫瘍細胞60株のパネルに対する 細胞毒性を測定する。この検定は個々の化合物の包括的な細胞毒性に関するデー タを与える。特にこのタイプの検定は白血病腫瘍細胞などの成長の早い腫瘍細胞 と比べて、成長の遅い腫瘍に対する増強された細胞毒性を有する化合物を同定す るのに有効である。かかる化合物の同定は、従来同定された抗腫瘍剤が、成長の 遅い腫瘍に対して細胞毒性が低いため極めて重要である。限られた数の腫瘍細胞 株に関する化合物の特異性は、かかる化合物が正常細胞に対して細胞毒性が低い と予想されることも示す。正常細胞に相対的な腫瘍細胞株に関する細胞毒性化合 物の特異性は、有効な抗腫瘍剤の重要な特性である。
国立ガン研究所ヒト腫瘍細胞パネルから得られた抗腫瘍細胞毒性データもグラ フ(平均値グラフ)で表示され、細胞成長阻害の差分を示している(ポール(K.D.P aull),シューメイカー(R.H.Shoemaker),ホーデス(L.Hodes),モンクス(A.Monk s),スクディエロ(D.A.Scudiero),ルビンスタイン(L.Rubinstein), プロウマン(J.Plowman),ボイド(M.R.Boyd),J.Natl.Cancer Inst.,81,108 8,1989)。平均値グラフではGI50(50%成長阻害)、TGI(全成長阻害)またはLC50( 50%致死濃度)の対数平均値がアンカ・ポイントとして用いらている。相対細胞 毒性は試験化合物に対する細胞の感度が平均値以上であるか以下であるかによっ て、平均値の右または左への射影バーで示される。バーの長さが腫瘍細胞または 腫瘍パネルの特異的タイプに対する細胞毒性の差分を示す。
第2の検定は細胞毒性の選択性を、ヒト腎癌細胞(A-498)、ras形質転換ヒト気 管支上皮細胞(TBE)および正常ヒト腎細胞(RPTEC)に対する化合物の細胞毒性の比 較によって評価する。IC50値を処理されたTBE細胞とRPTEC細胞との間で比較し、 細胞毒性選択性の指数(SCI)を決定した(SCI=GI50(RPTEC)/GI50(A-498))。
これらのin vitro検定で試験したセレノフェン化合物の抗腫瘍細胞毒性を3-(4 ,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウム臭化物(MTT)ま たはスルホローダミンB(SRB)に基づく検定(ボイド(M.R.Boyd),「腫瘍学実践原 理(Principle of Practice of Oncology)」,デヴィータ(J.T.Devita,Jr.)のい ずれかを用いる微小培養検定で測定した。実験はパーヂュ大学(Purdue Universi ty)で井戸が96個のマイクロ定量プレート中で行い、これら細胞に関するセレノ フェン化合物の細胞毒性効果をCoulter Z.F.計数計(Hialeah,FL)を用いる細胞 計数で測定した。結果をGI50、細胞数が対照細胞培養の50%に減少する薬物濃度 で表示した(チャン(T.C.K.Chan),チャング(C.J.Chang),クーンチャノック(N. M.Koonchanok),ギーレン(R.L.Geahlen),Biochem.Biophys.Res.Commun.,193 ,1152,(1993);ヘルマン(S.Hellman),ローゼンバーグ(S.A.Rosenberg)(編) ,Vol.3,PPO改訂,No.10,(1989))。
in vivo検定では結果を得るのに数か月必要であるが、このin vitro微小培養 検定は、1週間以内に結果を得られるという利点がある。MTT検定は、薬物に暴 露した6日後に存在する腫瘍細胞のミトコンドリア内のデヒドロゲナーゼが産生 する暗青色のホルマザン生成に基づく(アレー(M.C.Alley),スクディ エロ(D.A.Scudiero),モンクス(A.Monks),ハーセー(M.L.Hursey),チェルウィン スキー(M.J,Czerwinski),ファイン(D.L.Fine),アボット(B.J.Abbott),メイ ヨ(J.G.Mayo),シューメイカー(R.H.Shoemaker),ボイド(M.R.Boyd),Cancer R es.,48,589,1988)。したがって、生存細胞だけが染色され570nmで測定できる 。SRB検定は腫瘍細胞が薬物に2日間暴露した後に、アニオン基が細胞タンパク 質の塩基性アミノ酸残基に結合することに基づく(スケハン(P.Skehan),ストレ ング(R.Storeng),スクディエロ(D.Scudiero),モンクス(A.Monks),マクホ ン(J.McMahon),ヴィスティカ(D.Vistica),ウォーレン(J.T.Warren),ボヘッ シュ(H.Bohesch),ケニー(S.Kenny),ボイド(M.R.Boyd),JNat.Cancer Inst., 82,1107,1990)。したがって、全タンパク質が564nmで測定される。抗腫瘍細胞毒 性はGI50、細胞の成長が、腫瘍細胞の対照培養の50%に遅延する有効薬物用量と して報告される。活性化合物はGI50値が10-4Mまたは10μg/ml未満を有する化合 物として定義される。
表1に示したデータは、セレノフェンが正常ヒト細胞に比べ、ヒト腎癌細胞に 対して高い細胞毒性を一般的に示している。表1のデータは種々のセレノフェン 化合物がヒト腎癌細胞およびrasオンコジーン形質転換ヒト気管支上皮細胞に選 択的な細胞毒性(GI50(μg/ml))を示すことを実証している。試験細胞株につき 次の略記号を用いる。
RPTEC:正常ヒト腎細胞 A-498:ヒト腎癌 TBE:ras形質転換ヒト気管支上皮細胞 SCI:選択的細胞毒性指数=GI50(RPTEC)/GI50(A-498) 本発明はさらに、腫瘍を有する患者の治療のためのセレノフェン化合物の有効 量を含有する薬物処方を提供する。ここで使用されるセレノフェン化合物の 有効量は、患者に投与される際に治療される患者における腫瘍細胞の成長を阻害 し、悪性細胞を殺傷し、腫瘍の体積または寸法を減らし、または腫瘍を完全に取 り除く量として定義される。
一般的に、患者に投与される有効量は体表面積、患者の体重および患者の状態 に基づく。動物およびヒトの用量(体表面積平方メートル当たりのミリグラム基 準)の相互関係はフライライヒ(Freireich,E.J.)らによって記述されている(Can cer Chemother Rep. ,50(4):219(1966))。体表面積は患者の身長および体重から 概略決定しても良い(参照、たとえば、Scientific Table,Geigy Pharmaceutica ls,Ardley,New York,p.537-538(1970))。本発明におけるセレノフェン化合物 の有効量は約5から約100mg/kgの範囲であり、より好ましくは約0.25から約50mg /kg、もっとも好ましくは約0.1から約10mg/kgの範囲である。
有効用量は、当業者に認められているように、投与経路、賦形剤の使用、およ びほかの抗腫瘍剤および放射線治療を含む他の治療処置との併用の可能性に依存 する。
薬剤処方は皮下、腹腔内、筋肉内、静脈内を含む非経口的経路を経由して投与 されても良い。非経口投与形態の例は活性薬物の水溶液、等張生理食塩水、5% グルコースまたは他の周知の医薬的に許容される液状担体を含む。本実施例の好 ましい態様の一つでは、5%ジメチルスルホキシドおよび10%クレムホールEL(Cr emphor EL)(Sigma Chemical Company)を含有する生理食塩水にセレノフェン化合 物を溶解させる。シクロデキストリンなどの付加的可溶化剤、これは本セレノフ ェン化合物と特異的な可溶性複合体を生成する、または当業者にとって周知な、 他の可溶化剤もセレノフェン化合物の送達に医薬賦形剤として利用することがで きる。
本化合物は、周知の方法を用いる他の投与経路での投与形態に処方することも できる。たとえば、医薬組成物はカプセル、ゲルシール、錠剤にして経口投与す るための投与形態に処方することもできる。カプセルはゼラチンまたはセルロー ス誘導体などの医薬的に許容される周知の物質を含有して良い。錠剤は 活性ポリチオフェンおよび固形担体および当業者に周知な潤滑剤の混合物を圧縮 する通常の手順で処方することもできる。固形担体の例には澱粉、砂糖、ベント ナイトが含まれる。本発明の化合物は、例えば、結合剤としてラクトースまたは マンニトールおよび通常の充填剤、タブレット化剤を含む硬殼錠剤またはカプセ ルの形状で投与することもできる。
以下の例は出願人の発明の種々の実施例を例示するために提供するものであり 、本明細書および末尾のクレームに特定される本発明の範囲をいかなる方法にお いても限定するものでない。
例1 α-テルセレノフェンの合成 セレノフェン(Aldrich Chemical Co.)からα-テルセレノフェンを合成する2段 階全合成が開発された(スキーム1参照)。
スキーム1 セレン化ビス(トリシクロヘキシルスズ)はトリシクロヘキシルスズクロリド(A ldrich Chemical Co.)およびセレン化ナトリウム(Alfa Chemical Co.)から調製 される。官能基はリチウムジイソプロピルアミド(LDA)およびジメチルホルムア ミド(DMF)を用いる選択的α-ホルミル化で導入され、DMFは次にヒドロキシメチ ルおよびアミノメチル官能基に転換される。これらの官能基はさらなる化学的修 飾に必要な出発点となる。以下のスキーム2参照。
例2 ハイブリッドα-テルセレノフェンの合成 α-テルセレノフェンを調製するために考案された合成方法はほかの複素5員 環を含む種々のハイブリッドα-テルセレノフェンの合成に容易に変更できる(ス キーム3参照)。
スキーム3 式中、XおよびYはSe、O、S、NCH3およびNH2からなる群から選択され、Zは Se、S、NCH3およびNH2からなる群から選択される。種々の官能基はα-テルセレ ノフェンの合成で概説したアプローチ(スキーム2)を用いて導入することができ る。
例3 1,4-ジセレノフェン-1,4-ジケトンの調製 セレノフェン(5g)とスクシニルクロリド(2g)を含有するジクロロメタン溶液を AlCl3(5g)を含有する無水ジクロロメタン溶液(60ml)に窒素雰囲気下0℃で滴下さ せながら加えた。反応混合液を0℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻し、室温 で4時間攪拌した。反応混合物を氷を入れたビーカーに移し、酢酸エチル(200ml )を加え、有機層を分液ロートで分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で2回逆洗 浄した。有機層を一緒にして、水(300ml)で2回洗浄した。有機層を集め、MgSO4 で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(10:1)を用いて、 シリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、生成物を収率25%で得た。
例4 2,2':5',2"-テルセレノフェンの調製 BCl3溶液(1M ヘキサン溶液,580ml)を1,4-ジセレノフェン-1,4-ジケトン(100mg )およびセレン化ビス(トリシクロヘキシルスズ)(520mg)を含有する無水トルエン 溶液(5ml)に窒素雰囲気下室温で滴下しながら加えた。反応溶液を30分間加熱還 流した後、室温まで冷却した。反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100m l)で2回洗浄した。MgSO4で乾燥し、濾過した。溶媒を減圧留去し、残渣をヘキ サンを用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5',2"-テルセ レノフェンが収率80%で得られた。
例5 2-ホルミル-5,2':5",2"-テルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,310ml)を2,2':5',2"-テルセレノフェン(100mg)を含有する 無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下、-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌し 、無水DMF(1ml)を加え-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶液 を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(300ml)で4回洗浄した。有機層を分離して、 MgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタンを用い てシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2-ホルミル-5,2':5',2"-テルセ レノフェンが収率75%で得られた。
例6 2,5"-ジホルミル-5,2':5',2"-テルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,1.0ml)を2,2':5',2"-テルセレノフェン(100mg)を含有する 無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌し、 無水DMF(2ml)を加え-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶液を 酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(300ml)で4回洗浄した。有機層を分離してMgSO4 で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタン/酢酸エチル (5:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,5"-ジホルミル-5 ,2':5',2"-テルセレノフェンが収率75%で得られた。
例7 2-ヒドロキシメチル-5,2':5',2"-テルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を2-ホルミル-5,2':5',2"-テルセレノフェン(15mg)を含有するTHF 溶液(2ml)に加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50ml)で希釈 し、2N HCl(5ml)、次に水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離して、MgSO4で乾 燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用い て、シリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2-ヒドロキシメチル-5,2':5' ,2"-テルセレノフェンが収率98%で得られた。
例8 2,5'-ジヒドロキシメチル-5,2':5',2"-テルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を2,5"-ジホルミル-5,2':5',2"-テルセレノフェン(15mg)を含有す るTHF溶液(2ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50ml)で 希釈し、2N HCl(5ml)で、次に水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離して、Mg SO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1 )を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,5"-ジヒドロキシメチ ル-5,2':5',2"-テルセレノフェンが収率98%で得られた。
例9 2,4-ジセレノフェニルフランの調製 d-10-カンファースルホン酸(2mg)を2',2"-ジセレノフェン-1,4-ジケトン(100m g)を含有するエタノール溶液(15ml)に加え2日間加熱還流した。反応溶液を酢酸 エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離し、MgSO4で 乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(10:1)を 用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5,2"-ジセレノフェニ ルフランが収率90%で得られた。
例10 5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフランの調製 LDA(1M THF溶液,00ml)を2,2':5,2"-ジセレノフェニルフラン(00mg)を含有す る無水THF溶液に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌し、無 水DMF(過剰)を加え、-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶液を 酢酸エチル(00ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4 で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(4:1)を 用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジ セレノフェニルフランが収率00%で得られた。
例11 5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフランの調製 LDA(1M THF溶液,00ml)を2,2':5,2"-ジセレノフェニルフラン(00mg)を含有す る無水THF溶液に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌し、無 水DMF(過剰)を加え-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶液を酢 酸エチル(00ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で 乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(4:1)を用 いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジホルミル-2,2':5,2" -ジセレノフェニルフランが収率00%で得られた。
例12 5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフランの調製 NaBH4(過剰)を5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフラン(00mg)を含有 するTHF溶液(00ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(100m l)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾過 の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲ ルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノ フェニルフランが収率00%で得られた。
例13 5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフランの調製 NaBH4(過剰)を5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルフラン(00mg)を 含有するTHF溶液(00ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル( 100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、 濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリ カゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2" −ジセレノフェニルフランが収率00%で得られた。
例14 2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンの調製 BCl3(1.0M ヘキサン溶液,580ml)を2',2"-ジセレノフェニル-1,4-ジケトン(100 mg)および硫化ビス(トリシクロヘキシルスズ)(520mg)を含有する無水トルエン溶 液に窒素雰囲気下室温で滴下した。反応溶液を30分加熱還流し、室温まで冷却し た。反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で2回洗浄した。有機層 を分離してMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンを 用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5,2"-ジセレノフェニ ルチオフェンが収率85%で得られた。
例15 5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,350ml)を2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンを含有す る無水THF溶液(4ml)に、窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌 し、無水DMF(1ml)を加え-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶 液を酢酸エチル(50ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してM gSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタンを用いて シリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノ フェニルチオフェンが収率80%で得られた。
例16 5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,1ml)を2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンを含有する 無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌し、 無水DMF(2ml)を加え-78℃で1時間攪拌してゆっくり室温に戻した。反応溶液を 酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4 で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタン/酢酸エチル (5:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジホルミル- 2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンが収率80%で得ら れた。
例17 5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンの調製 NaBH4(10mg)を5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェン(20mg)を 含有するTHF溶液(3ml)に加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(5 0ml)で希釈し、水(50ml)で5回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾 過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタン/酢酸エチル(2:1)を用いて シリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"- ジセレノフェニルチオフェンが収率98%で得られた。
例18 5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェンの調製 NaBH4(10mg)を5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルチオフェン(20m g)を含有するTHF溶液(3ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチ ル(50ml)で希釈し、水(50ml)で5回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し 、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシ リカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5, 2"-ジセレノフェニルチオフェンが収率98%で得られた。
例19 2,2':5,2"-ジセレノフェニルピロールの調製 2',2"-ジセレノフェニル-1,4-ジケトン(200mg)、酢酸アンモニウム(500mg)お よび酢酸ナトリウムを含有するエタノール溶液(20ml)を一晩加熱還流した。反応 溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離し てMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル (10:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5,2"-ジセレ ノフェニルピロール収率が94%で得られた。
例20 5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルピロールの調製 LDA(1.0M THF溶液,760ml)を2,2':5,2"-ジセレノフェニルピロール(100mg)を含 有する無水THF溶液(5ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪 拌し、無水DMF(1.5ml)を加えてゆっくり室温に戻し、室温で2時間攪拌した。反 応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離 してMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチ ル(3:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ホルミル-2,2 ':5,2"-ジセレノフェニルピロールが収率75%で得られた。
例21 5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルピロールの調製 NaBH4(20mg)を5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジセレノフェニルピロール(20mg)を含 有するTHF溶液(2ml)に加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50m l)で希釈し、水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾過 の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲ ルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジセレノ フェニルピロールが収率98%で得られた。
例22 2',2"-ジフラニル-1,4-ジケトンの調製 フラン(10ml)およびスクシニルクロリド(2g)を含有するジクロロメタン溶液を AlCl3(10g)を含有する無水ジクロロメタン溶液(100ml)に窒素雰囲気下0℃で滴下 させながら加えた。反応溶液を0℃で2時間攪拌してゆっくり室温に戻し、室温 で4時間攪拌した。反応混合物を氷を入れたビーカーに移し、酢酸エチル(300ml )を加え、有機層を分液ロートを用いて分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で2 回逆洗浄した。有機層を一緒にし、水(300ml)で2回洗浄した。
有機層を集め、MgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサ ン/酢酸エチル(3:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2',2 "-ジフラニル-1,4-ジケトンが収率25%で得られた。
例23 2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンの調製 BCl3(1.0M ヘキサン溶液,900ml)を2',2"-ジフラニル-1,4-ジケトン(100mg)お よびセレン化ビス(トリシクロヘキシルスズ)(750mg)を含有する無水トルエン溶 液(00ml)に窒素雰囲気下室温で滴下した。反応溶液を30分間加熱還流し、室温ま で冷却した。反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で2回洗浄した 。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘ キサンを用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5,2"-ジフラ ニルセレノフェンが収率80%で得られた。
例24 5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,420ml)を2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェン(100mg)を含有 する無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌 し、無水DMF(1ml)を加えて-78℃で1時間攪拌し、ゆっくり室温に戻した。反応 溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離し てMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル (3:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ホルミル-2,2': 5,2"-ジフラニルセレノフェンが収率75%で得られた。
例25 5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,00ml)を2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェン(100mg)を含有 する無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時 間攪拌し、無水DMF(2ml)を加えて-78℃で1時間攪拌し、ゆっくり室温に戻した 。反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を 分離してMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸 エチル(2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジホ ルミル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンが収率80%で得られた。
例26 5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェン(20mg)を含有 するTHF溶液(2ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50ml) で希釈し、水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾過の 後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲル クロマトグラフィーにて分離して、5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジフラニル セレノフェンが収率98%で得られた。
例27 5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジフラニルセレノフェン(20mg)を 含有するTHF溶液(2ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(5 0ml)で希釈し、水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾 過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカ ゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"- ジフラニルセレノフェンが収率98%で得られた。
例28 2',2"-ジチエニル-1,4-ジケトンの調製 チオフェン(10ml)およびスクシニルクロリド(2g)を含有するジクロロメタン溶 液をAlCl3(10g)を含有する無水ジクロロメタン溶液(100ml)に窒素雰囲気下 0℃で滴下させながら加えた。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、ゆっくり室温 に戻し4時間攪拌した。反応混合物を氷を入れたビーカーに移し、酢酸エチル(3 00ml)を加えて有機層を分液ロートを用いて分離した。水層を酢酸エチル(100ml) で2回逆洗浄した。有機層を一緒にし、水(300ml)で2回洗浄した。有機層を集 めMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル (3:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2',2"-ジチエニル- 1,4-ジケトンが収率25%で得られた。
例29 2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェンの調製 BCl3(1.0M ヘキサン溶液,1.6ml)を2',2"-ジチエニル-1,4-ジケトン(200mg)お よびセレン化ビス(トリシクロヘキシルスズ)(1.3g)を含有する無水トルエン(5ml )溶液に窒素雰囲気下0℃で滴下した。溶液を30分加熱還流し、室温まで冷却した 。反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を 分離し、MgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンを用 いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、2,2':5,2"-ジチエニルセレノ フェンが収率90%で得られた。
例30 5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,380ml)を2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェン(100mg)を含有 する無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌 し、無水DMF(1ml)を加えて-78℃で1時間攪拌し、ゆっくり室温に戻した。反応 溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離し てMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル (3:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5'-ホルミル-2,2': 5,2"-ジチエニルセレノフェンが収率75%で得られた。
例31 5',5"-ジホルミル-2,2':5,2-ジチエニルセレノフェンの調製 LDA(1.0M THF溶液,1.0ml)を2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェン(100mg)を含有 する無水THF溶液(4ml)に窒素雰囲気下-78℃で加えた。溶液を-78℃で3時間攪拌 し、無水DMF(2ml)を加えて-78℃で1時間攪拌し、ゆっくり室温に戻した。反応 溶液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)で3回洗浄した。有機層を分離し てMgSO4で乾燥し、濾過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル (2:1)を用いてシリカゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジホルミル- 2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェンが収率85%で得られた。
例32 5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を5'-ホルミル-2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェン(20mg)を含有 するTHF溶液(2ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(50ml) で希釈し、水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾過の 後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲル クロマトグラフィーにて分離して、5'-ヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジチエニル セレノフェンが収率98%で得られた。
例33 5',5"−ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェンの調製 NaBH4(10mg)を5',5"-ジホルミル-2,2':5,2"-ジチエニルセレノフェン(20mg)を 含有するTHF溶液(2ml)に加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル(5 0ml)で希釈し、水(50ml)で3回洗浄した。有機層を分離してMgSO4で乾燥し、濾 過の後、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカ ゲルクロマトグラフィーにて分離して、5',5"-ジヒドロキシメチル-2,2':5,2"- ジチエニルセレノフェンが収率98%で得られた。
例34 ハイブリッドα-テルセレノフェン合成の別法 例2に記述した合成法に加え、別の合成方法(スキーム4)を用いて、多数のハ イブリッドα-テルセレノフェンを合成することができる。
スキーム4 式中、XおよびYはSe、O、S、N(CH3)2およびNH2からなる群から選択され、ZはS e、S、N(CH3)2およびNH2からなる群から選択される。種々の官能基がα-テルセ レノフェンの合成において概説したアプローチ(スキーム2)を用いて導入される 。
例35 3-ジメチルアミノ-1-(2'-セレニル)プロパノンの調製 2-アセチルセレノフェン(1)の合成:セレノフェン(2.0g,15mmol)、無水酢酸(2 .34g,23mmol)の溶液および乾燥ジクロロメタン(30ml)中の塩化スズ(IV)(0.06g,0 .23mmol)をアルゴン雰囲気下でTLC板が反応の完結を示すまで2日間攪拌した。
粗体の2-アセチルセレノフェン(2.6g,15mmol)、パラホルムアルデヒド(0.59g, 19.6mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(1.6g,19.5mmol)およびHCl(0.15ml)の混合物 をエタノール(7ml)中で16時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、沈殿物を濾 過した。エーテルで洗浄し、乾燥して、2.77g(収率69.3%)を得た。このマンニ ッヒ塩基塩酸塩(2g)を水酸化アンモニウムで塩基性化した。溶液をジエチルエー テル(15ml)で3回抽出し、有機層を水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥した。エー テルを留去して生成物(2)1.6gを得た。
例36 1-(2'-チエニル)-4-(2"-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(3)の調製 2-ホルミルチオフェン(1.05g,9.4mmol)の乾燥DMF(4ml)溶液を、シアン化ナト リウム(0.16g,3.4mmol)の乾燥DMF(4ml)懸濁液に加えた。10分間攪拌の後、DMF(1 0ml)中の3-ジメチルアミノ-1-(2'-セレニル)プロパノン(2)(1.73g,7.52mmol)を ゆっくり加えた。混合物を一晩攪拌し、水(30ml)を加え、生成物をクロロホルム (30ml)で3回抽出した。抽出液を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を留 去した。生成物(3)をエタノールから再結晶させて、1.97g(収率88.3%)を得た 。
融点121-122.40℃。
例37 2-(2'-セレニル)-5-(2"-チエニル)チオフェン(4)の調製 1-(2'-チエニル)-4-(2"-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(3)(1.1g、3.70mmol)お よびロウソン(Lawesson)試薬(0.99g,2.44mmol)をトルエン(15ml)中で一晩加熱還 流した。トルエンを留去し、粗生成物をシリカフラッシュカラムでエーテル/ヘ キサンを溶離液として使用して、精製した生成物(4)をメタノールから再結晶し て、0.9g(収率82.3%)を得た。
融点103-104℃。
例38 2-(2'-セレニル)-5-(2"-チエニル)フラン(5) 1-(2'-チエニル)-4-(2"-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(3)(0.76g,2.56mmol)を 無水酢酸(35ml)に加え、塩酸(3.0ml)をゆっくり加えた。室温で4時間放置した 後、反応混合物を氷水に移しエーテルで抽出した。有機層をNaHCO3および水で洗 浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去させた後、粗生成物をシリカゲル カラムで精製して、生成物(5)を0.51g(収率75.5%)得た。黄白色固体をメタノ ールから再結晶させた。
融点85-87℃。
例39 2-(2'-セレニル)-5-(2"-チエニル)ピロール(6)の調製 1-(2'-チエニル)-4-(2"-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(3)の(0.4g,1.35mmol)、 酢酸ナトリウム(0.33g,4.0mmol)および酢酸アンモニウム(0.78g,10.1mmol)をエ タノール(20ml)中で95℃で一晩加熱還流した。溶媒を留去させ、粗生成物(6)を シリカフラッシュカラムでエーテル/ヘキサンを溶離液に用いて精製して、0.27 g(収率73%)を得た。
融点82-83.5℃。
例40 1-(2'-セレニル)-4-(2"-フリル)ブタン-1,4-ジオン(7)の調製 2-ホルミルフラン(2.27g,23.65mmol)の乾燥DMF(20ml)溶液をシアン化ナト リウム(0.42g,8.45mmol)の乾燥DMF(10ml)懸濁液に加えた。10分間攪拌し、DMF(2 0ml)中の3-ジメチルアミノ-1-(2'-セレニル)プロパノン(2)(4.3g,18.8mmol)をゆ っくり加え、混合物を一晩攪拌した。水(100ml)を加え、生成物をクロロホルム( 100ml)で3回抽出した。抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、溶媒 を留去した。生成物(7)をエタノールから再結晶して、3.52g(収率66.7%)を得 た。
融点82-83.5℃。
例41 2-(2'-セレニル)-5-(2"-フリル)チオフェン(8)の調製 1-(2'-セレニル)-4-(2"フリル)ブタン-1,4-ジオン(7)(0.25g,0.9mmol)および ローソン試薬(0.66g,1.63mmol)をトルエン(7ml)中で一晩加熱還流した。トルエ ンを留去して、粗生成物をシリカフラッシュカラムでエーテル/ヘキサンを溶離 液として用いて精製した。生成物(8)をメタノールから再結晶して、0.22g(収率 88%)を得た。
融点76-77℃。
例42 2-(2'-セレニル)-5-(2"フリル)ピロール(9)の調製 1-(2'-チエニル)-4-(2"-フリル)ブタン-1,4-ジオン(7)(0.20g,0.71mmol)、酢 酸ナトリウム(0.18g,2.1mmol)および酢酸アンモニウム(0.41g,5.3mmol)をエタノ ール(12ml)中、95℃で一晩加熱還流した。溶媒を留去して、粗生成物(9)をシリ カフラッシュカラムでエーテル/ヘキサンを溶離液として用い精製して、0.15g( 収率80%)を得た。
融点73-74℃。
例43 1,4-ビス-(2'-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(11)の調製 2−ホルミルセレノフェン(10)の合成:セレノフェン(1.31g,10mmol)のジクロ ロエタン(10ml)溶液を、新鮮な蒸留済みのオキシ塩化リン(2.0g,13mmol)およびD MF(1.10g,15mmol)の混合物に加えた。60℃で12時間攪拌し、酢酸ナトリウム(2.0 4g,15mmol)水(2ml)溶液を反応混合物に加え、混合物をさらに1時間反応させた 。水(20ml)を加え、生成物をジクロロメタン(20ml)で3回抽出した。抽出液を水 で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、注意して溶媒を留去した。
乾燥DMF(0.6ml)中の粗体の2-ホルミルセレノフェン(454mg,2.9mmol)を乾燥DMF (0.4ml)中に懸濁させたシアン化ナトリウム(34.3mg,0.7mmol)に加えた。5分間 攪拌し、DMF(1.2ml)中のマンニッヒ塩基、3-ジメチルアミノ-1-(2-セレニル)プ ロパノン(2)(368mg,1.6mmol)をゆっくり加えた。混合物を一晩攪拌し、水(4ml) を加え、生成物をジクロロメタン(6ml)で3回抽出した。抽出物を水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。生成物をシリカゲルクロマトグラフ ィーでTHF/ヘキサンを溶離液として用いて精製して、105mg(収率20%)を得た。
例44 2,5-ビス-(2'-セレニル)-N-メチルピロール(12)の調製 1,4-ビス-(2'-セレニル)ブタン-1,4-ジオン(11)(34.4mg,0.1mmol)、酢酸ナト リウム(123mg,0.15mmol)およびメチルアミンクロリド(101.3mg,0.15mmol)をエタ ノール(3ml)中で一晩加熱還流した。水(10ml)を加え、生成物をジクロロメタン で抽出した。生成物(12)をエタノールから再結晶して、26mg(収率76%)を得た。
例45 2,5-ビス-(2'-チエニル)セレノフェン(13)の調製 セレノフェン(22mg,0.28mmol)およびナトリウム(19.2mg,0.83mmol)をアルゴン 雰囲気下、100℃にて、DMF(10ml)中で褐色の懸濁物が生成して溶液が脱色するま で攪拌した(2時間)。メタノールとエタノールの混合物(1:1,2ml)を、0℃でその 懸濁液に加え、1,4-ビス(2-チエニル)ブタジエン(30mg,0.139mmol)のTHF(3ml)溶 液を加えた。30分の後に混合物を水(20ml)の中に入れ、エーテル(15ml)で3回抽 出した。シリカゲルクロマトグラフィーにて分離した後、濃縮有機層から生成物 (13)を28mg(収率68.7%)で得た。1HNMRは文献と同じであった(シャバナ(R.Shab ana)ら,「リン、硫黄およびシリコン(Phosphorus,Sulfur,and Silicon)」,199 0,48,239-244)。
例46 2,5-ビス-(2'-フリル)セレノフェン(14)の調製 セレノフェン(868mg,11mmol)およびナトリウム(757mg,33mmol)をアルゴン雰囲 気下100℃にて、DMF(15ml)中で褐色の懸濁物が生成して溶液が脱色するまで撹拌 した(2時間)。メタノールとエタノールの混合物(1:1,3ml)を0℃でその懸濁液に 加えた後、1,4-ビス(2'-フリル)ブタジエン(1g,5.5mmol)のTHF(3ml)溶液を加え た。30分後、混合物を水(20ml)の中に入れ、エーテル(20ml)で3回抽出した。ヘ キサンを溶離液として、シリカクロマトグラフィーにて精製し、濃縮有機層から 生成物(14)を0.343g(収率24%)で得た。1H NMRは文献と同じであった(シャバナ (R.Shabana)ら,「リン、硫黄およびシリコン(Phosphorus,Sulfur,and Silico n)」,1990,48,239-244)。
例47 5'-ホルミル-2,5-ビス-(2'-フリル)セレノフェン(15)の調製 2,5-ビス-(2'-フリル)セレノフェン(14)(0.12g,0.456mmol)のTHF溶液に、リ チウムジイソプロピルアミド(0.73mmol)をアルゴン雰囲気下-78℃で加えた。混 合物を-20℃以下で3時間攪拌した。大過剰のDMF(6.5mmol)を-78℃で加え、混合 物を室温まで徐々に昇温した。エーテル(10ml)を加え、有機液を水で洗浄し、硫 酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。粗固形物をシリカゲルのフラッシュカ ラムクロマトグラフィー(溶離液、エーテル/ヘキサン)で精製し、アルデヒドの モノ置換体(15)を78mg(収率60%)で得た。。これをTHF/ヘキサン から再結晶して、純粋な生成物が得られた。
融点87.5-89.2℃。
例48 5'-ヒドロキシメチル-2,5-ビス-(2'-フリル)セレノフェン(16)の調製 5'-ホルミル-2,5-ビス-(2'-フリル)セレノフェン(15mg,0.05mmol)のTHF/MeOH( 1:1)溶液(5ml)に過剰のNaBH4を室温で加えた。溶液を2時間攪拌した。酢酸エチ ルを加え、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。粗 固形物をTHF/ヘキサンから再結晶させて、純粋な生成物(16)を14mg(収率93.4%) 得た。
融点75.0-77.4℃。
例49 5',5"-ジホルミル-2-(2'-セレニル)-5-(2"-チエニル)チオフェン(17)の調製 2-(2'-セレニル)-5-(2'-チエニル)チオフェン(4)(0.45g,1.53mmol)のTHF溶液 に、リチウムジイソプロピルアミド(2.44mmol)をアルゴン雰囲気下-78℃で加え た。混合物を-20℃以下で3時間攪拌した。大過剰のDMF(13mmol)を-78℃で加え 、混合物を室温まで徐々に昇温した。エーテル(30ml)を加え、有機液を水で洗浄 し、硫酸ナトリウムで乾燥して、溶媒を留去した。粗固形物をシリカゲルのフラ ッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液、エーテル/ヘキサン)で精製し、アル デヒドのジ置換体(17)を135mg(収率27.3%)得た。これをTHF/ヘキサンから再結 晶させて、純粋な生成物を得た。
融点197.8-199.0℃。
例50 5',5"-ジヒドロキシメチル-2-(2'-セレニル)-5-(2"-チエニル)チオフェン(18)の 調整 5',5"-ジホルミル-2-(2'セレニル)-5-(2"-チエニル)チオフェン(12)(12mg,0. 03mmol)のTHF/メタノール(1:1)(1.5ml)溶液に、過剰のNaBH4を室温 で加えた。溶液を4時間攪拌し、酢酸エチルを加えて有機層を水で洗浄し、硫酸 ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。粗固形物をTHF/ヘキサンから再結晶して 、純粋な生成物(18)を8.2mg(収率68.3%)得た。
融点187.1-188.8℃。
例51 水溶性類似体の合成 水溶性を改善するために、極性の高い官能基をセレノフェン化合物に導入でき る。エステル結合を通してのカルボニル官能基の付加(スキーム5)は一過性の溶 解性をもたらす。しかし、ベンジルエステルは容易に加水分解されて水溶性の出 発物質を生成する。
スキーム5 ハイブリツドα-テルセレノフェン(スキーム3)の合成を基に、5員環系に窒素 原子を導入することができる(スキーム6)。スキーム3の中間化合物のヒドロキ シル基をアミノ基に変換すると、水溶性が改善される。この構造をさらに変更し て溶解性をさらに>1mg/ml水に高めることができる。アンモニウム類似体は極め て水溶性である。
スキーム6 ハイブリッドα-テルセレノフェンの合成効率を最大化するために、スキーム 1を変更してスキーム7に拠る、関連セレノフェン類似体を生成することができ る。
スキーム7 例52 プロドラッグの合成 疎水性薬物の水溶性を増強する別のアプローチは、その極性を有するプロドラ ッグ類似体を調製することを含む。
a.グリコシド:予備的な結果では、2-ヒドロキシメチル-α-テルセレノフェ ンのβ-D-グルコシドはin vitroおよびin vivoの両方の活性を保持する。スキー ム8はグルコシド、ガラクトシドまたはα-テルセレノフェンのグルクロン酸類 似体を合成するために利用された手順を例示する。
スキーム8 DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート PPh3:トリフェニルホスフィン THF:テトラヒドロフラン K2CO3:炭酸カリウム MeOH:メタノール b.グルタミン酸塩複合体:上記のように、2-ヒドロキシメチル-5,2':5',2"- テルセレノフェンのヒドロキシル基をアミノ類似基に変換すると、その水溶性が かなり改善される。しかし、アミノ類似基は安定性が乏しい。アミノ類似基はそ のγ-グルタミン酸塩プロドラッグ(スキーム9に示す)に変換して、その安定性 および水溶性を向上させることができる。この複合体は腎臓におけるγ-グルタ ミルトランスペプチターゼの活性が高いために、腎臓癌の治療の目標選択性を向 上させることができる。修正手順はグルタチオン複合体の調製にも利用すること もできる。
スキーム9 (スキーム9続き) DMF:N,N-ジメチルホルムアミド THF:テトラヒドロフラン DCC:1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド c.包接複合体の生成:シクロデキストリン誘導体の疎水性空洞は、2-アミノ メチル置換チオフェン化合物と安定な包接複合体を形成する。β-シクロデキス トリン(サイクリックヘプタアミロース)誘導体はその低コストの故に水溶性の改 善に汎用される。本発明のセレノフェン化合物はβ-ヒドロキシプロピル基、ジ メチル基およびβ-シクロデキストリンの硫酸塩と包接複合体を形成して、これ ら化合物の水溶性を高めると予想される。
例53 セレノフェンのヒト癌細胞株の成長阻害を実証する国立ガン研究所のほかのデ ータを以下の表に提示する。化合物は試験細胞株に対し活性であると考えられる ためには、GI50の常用対数値<-4.00を示さなければならない。
例54 プロテインキナーゼCの阻害 以下の実験に使用したプロテインキナーゼC(PKC)スクリーニング検定は多くの 研究者によって用いられた標準PKC検定と同様である。主な特徴は、(1)検定は組 み換え型マウスPKCαおよびマウスPKCβ2の50:50混合物を使用すること、(2)リ ン酸許容基質にヒストンを用いること、(3)PKCの酵素活性がホスファチジルセリ ン、TPAおよび低濃度のカルシウムで活性化されるので、カルシウムとTPAの双方 が活性の程度を幾分制限することである。この方法では検定はPKC活性化の阻害 剤に敏感である。検定の詳細な説明は以下のパラグラフに示す。
組み換え型PKCの処方はマウスPKCαとマウスPKCβ2の混合物(活性で等しい割 合)である。酵素は組み換え型バキュロウィルスからのSf9昆虫細胞で発現させ、 DEAEセルロースおよびセファクリル(Sephacryl)200ゲル濾過で部分的に精製する 。充分な量のPKCをそれぞれの反応物に加え、30分間(全反応当たり)に約4pmolの リン酸基を転移させる。4pmolのリン酸基が転移する場合、反応は時間に線形で あり、反応はこの時間枠を超えても線形のままである。
PKCスクリーニング検定は井戸が96個のポリスチレン製U底マイクロ定量プレー ト、50μlの全反応容積で行う。溶液の操作は検定中、Rainin電動EDPプラスM8 8チャンネルマイクロピペッターを用いて行う。
一般的に、試料は3回希釈して検定するが、極めて活性な純粋な化合物は6回 希釈で検定した。効力が強いと思われる検定試料は、DMSO中に溶解し、10mg/ml 以下の濃度とした。場合によっては(必要であれば)溶媒を50%DMSO:水、水また はメタノールで置換する。少なくとも25μlの最高濃度の検定試料を、井戸が96 個のU底ポリスチレン検定プレートの井戸に移す。希釈の際に、EDPプラスM8 8 チャンネルピペッターの使用およびピペット再操作による混合で、一連の5倍希 釈または10倍希釈(所望の用量範囲による)を行う。8チャンネルピペッターを用 いて、各希釈液の2μlをプレートの適当な井戸に移し、それぞれの検定に使用 する。それぞれの用量につき各検定で、 3用量検定に6井戸(列の半数)、6用量検定に12井戸(全列)を充てて二重検定を 行う。一般に抽出物および留出物の検定は3用量、すなわち400、40および4μ g/mlで行い、純粋な化合物は6用量、400、80、16、3.2、0.64、0.128(8倍級数 )で試験する。これらの結果を表2に示す。
表2:プロテインキナーゼCの阻害
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成9年12月31日(1997.12.31)
【補正内容】 式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、OおよびNRからなる群から独立に選択され、RはHまたはC1-C7 アルキル基を表し、 R3、R4、R5およびR6はニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、シアノ基、塩素 、臭素、ヨウ素、C1-C7アルキル基またはハロアルキル基、C1-C7アルケニル基ま たはハロアルケニル基、C1-C4アルカノイルオキシメチル基、CH2OR7、COR8、CH2 NR9R10、CH(OR7)R11、CH=CR12R13、CH=NR14、CH2SC(NH)NH2およびC≡CR15からな る群から独立に選択され、 R7はH、CO(CH2)2CO2H、(CH2)2OCH3、C1-C4アルキル基またはCOC1-C17アルキル 基、 R8はHまたはC1-C17アルキル基、 R9およびR10は独立にH、CN、C1-C4アルキル基またはモノまたはジヒドロキシC2 -C4アルキル基、 R11はC1-C7アルキル基またはC1-C7アルケニル基、 R12およびR13は独立にH、C1-C7アルキル基、COOR8、CN、CH(OR7)COOR8、Br、C O-チエニル基、COC6H4OH(p)、 R14はNHR7またはOR8、 R15はCOOR8、CH(OR7)CH2OR16またはCH(OCOC1-C4アルキル)CH2OR8、 式中、R1およびR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2,からなる群から独立に選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択 される基、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R2またはR3がCH2NH2の場 合はそれらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩、R2である場合を条件にR1のほかの基、R1である場合はR2のほかの基を表す。 本発明のその他の実施例により〔構造式II〕の新規な中間体も得られる。 〔構造式II〕 式中、WはN(CH3)2および からなる群から選択され、 XおよびYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択される。 本発明の態様の1つは以下に記述するスキーム1-4の一般的方法にしたがって 、中間化合物、 から〔構造式I〕の化合物を調整する方法であり、式中XおよびYはSe、S、O、NC H3およびNHからなる群から独立に選択される。 であることを条件にR1のほかの基、R1の場合はR2のほかの基および医薬的に許容される担体を表す。 本化合物は以下に例示する周知な化学合成の技術的操作で容易に調製される。 このセレノフェン化合物の細胞毒性を2種の異なる検定またはスクリーニング で測定した。最初のスクリーニングで異なるヒト腫瘍細胞60株のパネルに対する 細胞毒性を測定する。この検定は個々の化合物の包括的な細胞毒性に関するデー タを与える,特にこのタイプの検定は白血病腫瘍細胞などの成長の早い腫瘍細胞 と比べて、成長の遅い腫瘍に対する増強された細胞毒性を有する化合物を同定す るのに有効である。かかる化合物の同定は、従来同定された抗腫瘍剤が、成長の 遅い腫瘍に対して細胞毒性が低いため極めて重要である。 例34 ハイブリッドα-テルセレノフェン合成の別法 例2に記述した合成法に加え、別の合成方法(スキーム4)を用いて、多数のハ イブリッドα-テルセレノフェンを合成することができる。 スキーム4 式中、XおよびYはSe、O、S、N(CH3)およびNHからなる群から選択され、ZはSe 、S、N(CH3)およびNHからなる群から選択される。種々の官能基がα-テルセレノ フェンの合成において概説したアプローチ(スキーム2)を用いて導入される。 例35 3-ジメチルアミノ-1-(2-セレニル)プロパノンの調製 2-アセチルセレノフェン(1)の合成:セレノフェン(2.0g,15mmol)、無水酢酸(2 .34g,23mmol)の溶液および乾燥ジクロロメタン(30ml)中の塩化スズ(IV)(0.06g,0 .23mmol)をアルゴン雰囲気下でTLC板が反応の完結を示すまで2日間攪拌した。 粗体の2-アセチルセレノフェン(2.6g,15mmol)、パラホルムアルデヒド(0.59g, 19.6mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(1.6g,19.5mmol)およびHCl(0.15ml)の混合物 をエタノール(7ml)中で16時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、沈殿物を濾 過した。エーテルで洗浄し、乾燥して、2.77g(収率69.3%)を得た。このマンニ ッヒ塩基塩酸塩(2g)を水酸化アンモニウムで塩基性化した。溶液をジエチルエー テル(15ml)で3回抽出し、有機層を水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥した。エー テルを留去して生成物(2)1.6gを得た。 請求の範囲 〔請求項1〕 〔構造式I〕 の化合物であって、式中R1とR2は、 H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、O、NR(RはHまたはC1-C7アルキル基を表す)から独立に選択され 、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から選択される 基、 かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R1、R2、R3、R4、R5またはR6がCH2 NH2の場合は、R1とR2の両方が でないこと、R1とR2の両方がHである場合はR6およびR3が両方ともHでないこと、 R2である場合はR1、R3、R4、R5およびR6の1つがHでないこと、R1である場合はR2、R3、R4、R5およびR6の1つがHでないことを条件に、これらに よって代表される化合物の医薬的に許容される塩を表す〔構造式I〕の化合物。 〔請求項2〕 R3、R4とR6がHである請求項1の化合物。 〔請求項3〕 R2がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R1である請求項2の化合物。 〔請求項4〕 R1がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R2である請求項2の化合物。 〔請求項5〕 XがSeである請求項3または4の化合物。 〔請求項6〕 〔構造式I〕 の化合物であって、式中R1とR2が、 H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、OおよびNR(RはHまたはC1-C7アルキル基を表す)から独立に選択 され、R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に 選択される基、 かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R1、R2、R3、R4、R5またはR6がCH2 NH2の場合は、R1およびR2の両方がHでなく、R2である場合はもしR1、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1つがHでなければR1はH 、CHO、CH2OHまたはCH2NH2であること、R1である場合はもしR2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1つがHでなければR2はH 、CHO、CH2OHまたはCH2NH2であることを条件として、これらによって代表される 化合物の医薬的に許容される塩を表す〔構造式I〕の化合物。 〔請求項7〕 〔構造式I〕 の化合物の抗腫瘍有効量を含有する組成物であって、式中、R1とR2H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、OおよびNR(RはHまたはC1-C7アルキル基を表す)から独立に選択 され、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択 される基、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R1、R2、R3、R4、R5また はR6がCH2NH2の場合は、R1とR2の両方が でないこと、R1、R2、R3、R4、R5またはR6の少なくとも1つがHでないことを条 件に、これらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩および医薬的に 許容される担体を表す〔構造式I〕の化合物の抗腫瘍有効量を含有する組成物。 〔請求項8〕 式中R3、R4およびR6がHである請求項7の化合物。 〔請求項9〕 R2がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R1である請求項8の化合物。 〔請求項10〕 R1がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R2である請求項8の化合物。 〔請求項11〕 XがSeである請求項9または10の化合物。 〔請求項12〕 〔構造式I〕 の化合物の利用であって、式中R1とR2が、 H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYがSe、S、OおよびNR(RはHまたはC1-C7アルキル基を表す)からなる群から 独立に選択され、R3、R4、R5およびR6がH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群 から独立に選択される基、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R3、R4、 R5またはR6がCH2NH2の場合はR1とR2の両方が であることを条件に、腫瘍を有する患者を治療するために有用な医薬組成物を製 造するための、これらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩を表す 〔構造式I〕の化合物の利用。 〔請求項13〕 構造式、 の中間化合物を調製するための方法であって、式中XとYがO、Se、SおよびNR(Rは HまたはC1-C7アルキル基を表す)からなる群から選択され、 R1、R2、R3、R4およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に 選択され、該方法は構造式、 の化合物が構造式、 の化合物とシアン化ナトリウムの存在でDMF中で反応するステップを包含する中 間化合物の調整方法。 〔請求項14〕 構造式、 の化合物を調整するための方法であって、式中X、YおよびZがO、Se、SおよびNR( RはHまたはC1-C7アルキル基を表す)からなる群から選択され、 R1、R2、R3、R4およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に 選択され、該方法は構造式、 の化合物が構造式、 の化合物とシアン化ナトリウムおよびDMFの存在で反応し、構造式、 を有する中間化合物を生成し、ZがNRの場合は中間化合物はNaOAcの存在下でRNH2 Clと反応し、ZがOの場合は中間化合物はHClの存在下で(CH3CO)2Oと反応し、ZがS またはSeの場合は中間化合物がBCl3の存在下で〔(C6H11)3Sn〕2Zと反応するステ ップを包含する化合物の調整方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 C07D 421/14 C07D 421/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 アシェンデル,カーティス,エル. アメリカ合衆国・インディアナ州 47906・ウェスト ラファイエット・クレ イトン ロード 108 (72)発明者 キム,ダリック アメリカ合衆国・イリノイ州 60607・シ カゴ・ナンバー 803エー,サウス アッ シュランド アヴェニュー 901

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 〔請求項1〕 〔構造式I〕 の化合物であって、式中R1とR2H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、O、NCH3およびNHから独立に選択され、 R3、R4とR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 R5はH、CH2OHおよびCH2NH2、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R3 、R4、R5またはR6がCH2NH2の場合は、R1とR2の両方が でないことを条件に、これらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩 を表す〔構造式I〕の化合物。
  2. 〔請求項2〕 R3、R4とR6がHである請求項1の化合物。
  3. 〔請求項3〕 R2がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R1である請求項2の化合物。
  4. 〔請求項4〕 R1がH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R2である請求項2の化合物。
  5. 〔請求項5〕 XがSeである請求項3または4の化合物。
  6. 〔請求項6〕 〔構造式I〕 の化合物であって、式中R1とR2H、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、R3、R4、R5お よびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択される基、かか る化合物のシクロデキストリン複合体およびR3、R4、R5またはR6がCH2NH2の場合 は、R1とR2の両方が でないことを条件に、これらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩 を表す〔構造式I〕の化合物。
  7. 〔請求項7〕 〔構造式I〕 の化合物の抗腫瘍有効量を含有する組成物であって、式中、R1とR2は、 H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYはSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、 R3、R4、R5およびR6はH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択 される基、かかる化合物のシクロデキストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2 NH2の場合は、R1とR2の両方が でないことおよび医薬的に許容される担体であることを条件に、これらによって 代表される化合物の医薬的に許容される塩を表す〔構造式I〕の化合物の抗腫瘍 有効量を含有する組成物。
  8. 〔請求項8〕 式中R3、R4およびR6がHである請求項7の化合物。
  9. 〔請求項9〕 R2はH、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R1である請求項8の化合物。
  10. 〔請求項10〕 R1はHCH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から選択され、R2である請求項8の化合物。
  11. 〔請求項11〕 XがSeである請求項9または10の化合物。
  12. 〔請求項12〕 〔構造式I〕 の化合物の有効量を含有する組成物の利用であって、式中R1とR2が、 H、CH2OH、CHOおよびCH2NH2からなる群から独立に選択され、 XとYがSe、S、O、NCH3およびNHからなる群から独立に選択され、R3、R4、R5お よびR6がH、CHO、CH2OHおよびCH2NH2からなる群から独立に選択される基、かか る化合物のシクロデキストリン複合体、R3、R4、R5またはR6がCH2NH2の場合は、 R1とR2の両方が でないことおよび腫瘍を有する患者を治療するために医薬的に許容される担体で あることを条件に、これらによって代表される化合物の医薬的に許容される塩を 表す〔構造式I〕の化合物の有効量を含有する組成物の利用。
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