JP2001503195A - イオンの移動度及びハイブリッド質量分析装置 - Google Patents

イオンの移動度及びハイブリッド質量分析装置

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Abstract

(57)【要約】 ハイブリッドイオンの移動度及びタイム−オブ−フライト型質量分析計は、イオン移動度分析計(IMS)(34)に結合されたイオン源領域(32)を備え、このイオン源領域(32)はタイム−オブ−フライト型質量分析計(TOFMS)(36)のイオン加速領域内に直接供給する。一つの実施形態では、TOFMS(36)は、TOFMS(36)のフライトチューブの軸線(128)がIMS(34)のドリフトチューブの軸線(72)に対して垂直となるように、IMS(34)に対して位置決めされている。別の実施形態では、TOFMS(36)は、フライトチューブの軸線(128)がIMS(34)のドリフトチューブの軸線(72)に対して非垂直となるように、IMS(34)に対して位置決めされている。上記別の実施形態では、既知の4倍のイオントラップがTOFMS(36)とIMS(34)の間に位置決めされていて、イオン群のTOFMS(36)内への注入を制御することが可能である。イオン源(74)はMALDI源、エレクトロスプレイ式イオン源、又はIMS(34)と公知のイオン源との間に配置されたイオントラップであってもよい。IMS(34)、TOFMS(36)及びイオン源(74)はコンピュータ(38)で制御されることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 イオンの移動度及びハイブリッド質量分析装置 発明の分野 本発明は、全体として、気体相イオンとしてのその構造及び質量対電荷比に基 づいて分子の特徴を決定するための計測技術、より具体的には、生物分子を含む 有機系分子、及び無機系分子に関する、組成、順序及び/又は構造的情報を迅速 に且つ鋭敏に分析することを可能にする計測技術に関する。本発明は、全体とし て、天然製品の抽出物、石油製品に見られる有機系分子の混合体のような混合体 の分析、空気の質の管理に関係した粒子の寸法の測定及びその混合体の分析に適 用可能である。 発明の背景 DNA、RNA、タンパク質、水和化炭素及びグリコ共役結合体のような生物 学的分子は、典型的に、残留物(residue)と称されるサブユニットを繰り返す ことから成っている。かかる残留物の順序は、最終的に、生物分子の構造及び機 能を決定し、その生物分子が他の分子と相互作用する方法を決定する。 略全ての従来の順序化方法の中心部分は、クロマトグラフィ又はポリアクリル アミドゲル電気泳動(PAGE)によって複雑な組みの順序に関係した分子の分 画部分を分析することである。PAGE系の自動化した順序化計測器が現在、存 在しており、典型的に、多数の蛍光染料基をその基に特別に結合した生物分子製 品中に組み込み、次にその製品をポリアクリルアミドゲルを通じて処理すること を必要とする。別個の長さの製品分子は、放射線源により励起させた後、その放 出された蛍光によりゲルの底部付近にて検出される。 かかる自動的な計測器は、典型的に、手動方法よりも10乃至20倍速い速度にて 500以上の残留物を有する生物学分子に対する順序の情報を発生させることがで きる。しかしながら、手動及び自動的なPAGE技術の双方には、幾つかの欠点 がある。例えば、その双方の方法は、各順序化過程毎に1つのゲルを作製しなけ ればならないため、労働集約的である。また、自動化したPAGE装置は、手動 方法よりも速い分析時間を提供するが、かかる装置の精度は、不均一なゲルマト リックス及びその他の因子により発生された人為的な要素により制限される。 かかる自動化した装置は、全体として、典型的に、「スマイリング」圧縮、かす かなゴースト帯等として現れる、かかる人為的な要素を正確に処理する装置を備 えていない。このため、かかる結果を手操作で解釈するためには、著しく長い分 析時間を必要とすることがしばしばである。 研究者は、過去数年に亙って、生物分子の構造及び順序を分析する、より迅速 で且つ鋭敏な技術の必要性を認識している。浮遊時間(タイム−オブ−フライト) 質量分析法(TOFMS)及びフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分光 分析法のような質量分析法(MS)技術は、順序及び構造を決定する基本とする ことのできるイオン質量の情報を迅速に且つ正確に提供するための周知の技術で ある。当該技術分野にて公知であるように、TOFMS装置は、電界を介して、 イオン検出器に終わる電界なしの飛管に向けてイオンを加速する。この公知のT OFMS原理に従って、イオンの飛時間(もしくは浮遊時間)は、イオンの質量 の関数であり、このため、質量の小さいイオンは、より大きい質量を有するイオ ンよりもより迅速に検出器に達する。このように、イオンの質量は、この計測器 を通るイオンの飛時間から計算することができる。図1には、公知の質量体電荷 比(m/z)が12,360daのシトクロムc試料、公知の質量体電荷比(m/z) が14,306daのリソチーム試料に対するこの原理が図示されている。図1におい て、飛時間が約40.52μ秒の信号ピーク値10は、より軽量なシトクロムc試料に 対応し、飛時間が約41.01μ秒の信号ピーク値12は、より重いリソチーム試料に 対応する。 MS技術の試料の作製及び分析時間は、上述したPAGE技術と比較して著し く短縮されるため、幾つかのMS順序化技術が最近、開発されている。かかるM S順序化技術は、全体として、残留物がその端部から連続的に除去されるため、 生物分子の質量の変化を測定する作用が可能である。各々が巧緻な前MS技術を 必要とするかかる2つの技術の例は、レービス(Levis)及びその他の者への米 国特許第5,210,412号、及びコスタ(Koster)への米国特許第5,622,824号に記載 されている。 大きい生物分子に対する順序及び構造の情報を決定する能力を提供するため、 MS技術は、これに応じて大きいイオンを発生させ得ることが必要であることが 認識されている。現在、分光分析のため大きいイオンを発生させる少なくとも2 つの技術が公知である。すなわち、電気泳動イオン化法(ESI)及びマトリッ クス支援のレーザ脱着イオン化法(MALDI)である。これら双方の大きいイ オン発生技術は、容易に利用可能であるが、公知のMS技術は、認識可能な情報 の量及び質の双方の点にて限界がある。具体的には、本明細書にて少なくとも50 の残留物を含むと定義された大きい生物分子の場合、親及び順序に関係する分画 イオンの質量スペクトルは、質量(TOF)ピーク値が重なり合う程度まで密な 状態となる。 質量スペクトルが密である問題点に対する1つの解決法は、MS計測器の質量 分解能を向上させることである。かかる分解能を増大させる最近の試みは成功し ており、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)計測器を使用し て50基の対のDNAの完全な順序情報が得られている。しかしながら、かかる計 測器は、極めて高価であり、容易に利用できず、また、極めて高圧の真空を必要 とするため、これら計測器は、一般に、多数の試料を日常的に順序化するのに適 していない。 質量スペクトルが密である問題点に対する別の解決法は、イオン群(もしくは イオン塊)をMS計測器のイオン加速領域に供給する前にそのイオン群を予め分 離させることである。次に、質量分析法は、発生されたイオン群に対して同時で はなくて、分離したイオンの試料の「パケット」に順序的に行うことができる。 このようにして、MS計測器により計測された質量スペクトルの情報は、別の大 きさで拡げ、これにより、イオンの塊の分析に関連する質量情報の局部的な密集 化を軽減することができる。 MS分析の前の時点でイオンの塊(群)を予め分離するために使用することの できる1つの公知のイオンの分離技術は、イオンの易動度分光分析法(IMS) である。当該技術分野にて公知であるように、IMS計測器は、典型的に、ドリ フト管内に保持された加圧した静止バッファガスを含んでおり、該ドリフト管は 、管の一端から他端まで一定の電界を画定する。一定の電界領域に入るガス状イ オンは、これにより加速され、ドリフト管を通って流れるとき、バッファガスの 分子と繰り返し衝突する。この反復的な加速及び衝突の結果として、ガス状イオ ン の各々は、ドリフト管を通るとき、一定の速度を達成する。電界の大きさに対す るイオンの速度の比がイオンの易動度を画定し、この場合、任意の所定のイオン が高圧のバッファガスを通過する易動度は、イオンがバッファガスと衝突すると きの断面積及びイオンの電荷の関数である。全体として、コンパクトなコンフォ ーマ、すなわち、衝突断面積がより小さいものは、移動度が大きく、従って、同 一質量の拡散コンフォーマ、すなわち、より大きい衝突断面積を有するものより もバッファガスを通るときの速度が速い。このため、より大きい衝突断面積を有 するイオンは、より小さい衝突断面積を有するものよりもIMS計測器のドリフ ト管を通るときの速度が遅く、それは、より小さい衝突断面積を有するイオンが より大きい衝突断面積を有するものよりも質量が大きい場合であってもそうであ る。この概念は、各々が異なる質量及び形状(衝突断面積)を有する3つのイオ ンに対する従来のIMS計測器を通るときのドリフト時間を示す図2に図示され ている。図2から明らかであるように、最もコンパクトなイオン14(最大の質 量を有すると考えられる)は、約5.0ミリ秒(ms)という最短のドリフト時間 のピーク値16を有し、最拡散イオン18は、約7.4msの最長ドリフト時間のピ ーク値20を有し、イオン14、18の間の衝突断面積を有するイオン22(最小 の質量を有するとも考えられる)は、約6.1msのドリフト時間のピーク値24を 有する。 次に、図3を参照すると、公知の飛時間質量分析器から得られたイオンの浮遊 時間スペクトル26がイオンのドリフト時間を介してプロットされている。この 図において、異なる質量のイオンが質量分析器内で異なる飛時間に亙って分散さ れている。しかしながら、質量分析器の分解能は制限されるため、イオンはこの スペクトル内で完全に分離されない、すなわち、異なるイオンに対応するドット が重なり合う。好適な実施の形態の説明の部分にてより完全に説明する図6と比 較したとき、異なるイオンはイオンを2つの特性、すなわちイオンの移動度及び イオンの質量の点にて分離する計測器により一層良く分析することが可能である ことが明らかである。 グーブモント(Guevremont)及びその他の者は、最近、四重極MSをTOFM Sに変換するため、既存のIMS/MS計測器を改造している(アール・グーブ モント、ケー・ダブリュー・エム・スー、エル・ディン、第44回ASMS会議 の議事録(1996)要約書(R.Guevremont,K.W.M.Sui,and L.Ding,PRCEEDINGS OF THE 44TH ASMS CONFERENCE,(1996)Abstract))。グーブモント等の計測器 にてイオンは電気泳動法を介して発生させ、5msポケットがIMS計測器内に 接続される。IMS計測器により発生されたイオンパケットは、小さい開口を通 じてTOFMSをイオン加速スペクトル内に導入される。 グーブモント及びその他の者は、IMS計測器をTOFMS計測器に接続する ことに多少実験的に成功したが、それに伴なう計測器及び技術には、幾つかの欠 点がある。例えば、グーブモント及びその他の者の要約書は、イオンをIMS計 測器内に導入するため、5msゲートのパルスを使用すると説明しているため、 形成されるIMSスペクトルは、少なくとも5msのピーク幅を有する低分解度 であることが分かる。第二に、グーブモント及びその他の者の計測器のドリフト 管及びイオン飛管は、共直線状であるため、IMSから去るイオンパケットから の全ての空間的及び時間的拡がりは、TOFMSのイオン加速領域内でイオンを 空間的に及び時間的に拡げることに直接、つながる。こうした2つの特徴の結果 、TOFMSの質量分解能は不良となる。IMSの低分解能とTOFMSの低分 解能とが組み合わさる結果、この計測器は複雑な混合体を分析することができな いこととなる。このため、複雑な混合体を分析するのに好適なハイブリットのI MS/TOFMS計測器が必要とされ、かかる計測器は、理想的にはイオンの移 動度のスペクトルを最適にし且つ質量スペクトルを最適にするものであることを 要する。更に、かかる装置は、2つの計測器間の相互接続を最適にし、これによ り、TOFMSの能力を最大にする必要がある。 発明の概要 背景部分にて説明した従来技術の装置に伴なう上記の欠点は、本発明によって 解決される。本発明の1つの形態によれば、イオンの質量スペクトルの情報を発 生させる方法は、ガス状のイオン群(若しくはイオン塊)を発生させるステップ と、ガス状イオン群を第一の軸線に沿って時間的に分離して、各々が、関係した 独特なイオン移動度を有する多数のイオンパケットを形成するステップと、第一 の軸線に対して垂直な第二の軸線に沿ってイオンパケットの少なくとも幾つかを 時間の点にて連続的に分離して、各々が関係した独特のイオン質量を有する多数 のイオンサブパケットを形成するステップと、質量スペクトルの情報を決定する ためイオンサブパケットの少なくとも幾つかを処理するステップとを備えている 。上記の方法を実施する1つの好適な装置は、試料源からガス状のイオン群を発 生させる手段と、ガス状イオン群を発生させる手段とを流体的に連通した一端に てイオン入口開口部、及びその他端にイオン出口開口部を画定するイオンの移動 度分析器(IMS)とを備え、イオンの出口及び出口開口部がその間に第一の軸 線を画定し、更に、イオン出口開口部と流体的に連通したその一端におけるイオ ンの加速領域、及びその他端におけるイオン検出器を画定する飛時間分析器(T OFMS)を備えており、該イオン加速領域及びイオン検出器が、その間に、第 一の軸線に対して垂直な第二の軸線を画定する。 本発明の別の形態によれば、イオンの質量スペクトルの情報を発生させる方法 は、ガス状のイオン群を発生させるステップと、第一の軸線に沿ってガス状イオ ン群を時間の点にて分離し、各々が関連した独特のイオン移動度を有する多数の イオンパケットを形成するステップと、イオンパケットを第一のイオントラップ 内に集め且つイオンパケットをイオントラップから放出することを連続的に行な うステップと、第二の軸線に沿って第一のイオントラップから放出されたイオン パケットの少なくとも幾つかを時間の点にて連続的に分離して、各々が関連した 独特のイオン質量を有する多数のイオンサブパックを形成するステップと、イオ ンサブパケットの少なくとも幾つかを処理して、質量スペクトルの情報を決定す るステップとを備えている。上記の方法を実施する1つの好適な装置は、試料源 からガス状のイオン群を発生させる手段と、ガス状のイオン群を発生させる手段 と流体的に連通した一端におけるイオンの入口開口部、及びその他端におけるイ オンの出口開口部を画定するイオン移動度分析器(IMS)とを備え、イオンの 入口及びイオンの出口開口部が、その間に第一の軸線を画定し、更に、IMSの イオンの入口開口部と流体的に連通したイオンの入口、及びイオンの出口を画定 するイオントラップと、イオントラップのイオンの入口と流体的に連通したその 一端におけるイオンの加速領域、及びその他端におけるイオン検出器を画定する 質量分析器(MS)とを備えており、イオンの加速領域及びイオン検出器がその 間に第二の軸線を画定するものである。 本発明の更に別の実施の形態によれば、イオン質量スペクトルの情報を発生さ せる方法は、ガス状イオンを試料源から発生させるステップと、発生されたイオ ンの少なくとも幾つかをイオントラップ内に集めるステップと、イオンを発生さ せ且つ集めるステップを多数回繰り返し、これにより、ガス状のイオン群をイオ ントラップ内に形成するステップと、ガス状のイオン群をイオントラップから解 放するステップと、ガス状のイオン群を第一の軸線に沿って時間的に分離し、各 々が関係した独特なイオン移動度を有する多数のイオンパケットを形成するステ ップと、イオンパケットの少なくとも幾つかを第二の軸線に沿って連続的に分離 し、各々が関係した独特なイオンの質量を有する多数のイオンサブパックを形成 するステップと、イオンサブパックの少なくとも幾つかを処理して、質量スペク トルの情報を決定するステップとを備えている。上記の方法を実施するための1 つの好適な装置は、試料源からガス状のイオン群を発生させる手段と、ガス状の イオン群を発生させる手段と流体的に連通したイオンの入口、及びイオンの出口 を画定する第一のイオントラップと、第一のイオントラップのイオンの出口と流 体的に連通したその一端におけるイオンの入口開口部及びその他端におけるイオ ンの出口開口部を画定するイオン移動度の分析器(IMS)とを備え、イオンの 入口及び出口開口部が、その間に第一の軸線を画定し、更に、IMSのイオンの 出口開口部と流体的に連通したその一端におけるイオンの加速領域及びその他端 におけるイオン検出器を画定する質量分析器(MS)を備え、イオンの加速領域 及びイオンの検出器がその間に第二の軸線を画定するものである。 本発明の1つの目的は、大きい生物分子を迅速に分析し且つ順序化すると共に 、有機及び無機分子の混合体を分析するための計測器を提供することである。 本発明の別の目的は、生物分子の組成、順序及び構造を分析するためのイオン 移動度及び飛時間のハイブリッド分光分析器を提供することである。 本発明の更に別の目的は、イオンの易動度及びイオンの質量スペクトルの双方 の感度及び分解能の点にてかかる計測器を改良することである。 本発明の上記及びその他の目的は、好適な実施の形態の以下の説明からより一 層明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、シトクロム−c及びリソゾームのMALDI−TOF質量スペクトル の図である。 図2は、異なる衝突断面積を有する3つのイオンに対するIMSドリフト時間 の分布状態の図である。 図3は、浮遊時間質量分析器の限定的な分解能を示す、ドリフト時間に対して プロットした質量スペクトルの図である。 図4は、本発明によるイオン移動度及び浮遊時間のハイブリッド質量分析器の 1つの実施の形態の断面図及び概略図的な線図である。 図5は、本発明によるイオン移動度及び浮遊時間のハイブリッド質量分析器の 1つの代替的な実施の形態の断面図及び概略図的な線図である。 図6は、図4又は図5の何れかのハイブリッド計測装置を利用するオリゴチミ ジンに対するイオン浮遊時間対ドリフト時間のプロット図である。 図7Aは、図4、図5に図示したハイブリッド計測器の何れかと共に使用され るイオン源の1つの好適な実施の形態の概略図である。 図7Bは、図4、図5に図示したハイブリッド計測器の何れかと共に使用され るイオン源の1つの代替的な実施の形態の概略図である。 図7Cは、図4、図5に図示したハイブリッド計測器の何れかと共に使用され るイオン源の別の代替的な実施の形態の概略図である。 図8Aは、イオン源とIMS計測器との間にイオントラップが配置されない、 IMS計測器に対するイオン強度対イオンのドリフト時間のプロット図である。 図8Bは、イオン源とIMS計測器との間にイオントラップが配置された、I MS計測器に対するイオン強度対イオンのドリフト時間のプロット図である。 好ましい実施例に関する記載 本件発明に関する原理の理解を増進するために、図面に記載した実施例を参照 する。ここで使用されている用語は特定の実施例を記述するために使用されるも のである。それにもかかわらず、本件発明の範囲はこれらの記述によって限定さ れるものではなく、図示された装置の改良及び変形等更にはここに図示されたよ うな本件発明の原理の適用等は当業者にとって通常なし得るものであると理解さ れたい。 ここにおいて、図4を参照すると、ここには本件発明によるハイブリッドイオ ン移動度及びタイム−オブ−フライト型質量分析計器械30についてのある好ま しい実施例が示されている。この器械30は、その基本的な要素として、イオン 移動度分析計34へ接続しているイオンソースリジョン即ちイオン源領域32を 有している。ここで、イオン移動度分析計34自体はマススペクトロメータ即ち 質量分析計36へ接続している。当該器械30の少なくともいくつかの部分を制 御しかつ該質量分析計36からのイオン情報を集積するためにコンピュータ38 が設けられている。コンピュータ38は好ましくは少なくとも公知の386プロ セッサを備えている公知の構造を持つパーソナルコンピュータ(PC)でる。し かしながら本件発明では、このコンピュータ38は、後で詳細に検討するように 、器械30を制御することが可能であり、かつ質量分析計36からの情報を処理 することが可能であるようないずれか公知のコンピュータ、コントローラ又はデ ータプロセッサとすることも企図するものである。 好ましくは、質量分析計36は、リニア タイム−オブ−フライト型のもので あり、本件発明では、分析計36が公知のリフレクトロン タイム−オブ−フラ イト質量分析計又はフーリエ トランスフォーム イオンサイクロトロン共鳴( FTICR−MS)質量分析計であることを企図している。ある好ましい実施例 においては、このTOFMS36は初期イオン位置及び初期イオン速度分布の有 害な効能を最小化することにより質量分析を最大化するように考慮されている。 このようなTOFMSの構成及びその作用の詳細は本件発明の譲受人へ譲渡され た米国特許第5504326号及び同第5510613号に記載されており、そ の内容はここにおいて参照される。 イオン移動度分析計(IMS)34はドリフト管40を有している。この管4 0は当該管40のイオン出口端部44の付近に配置されているガス開口42を有 している。ここで該ガス開口42はバッファガス源46へ接続されている。バッ ファガスの流量は信号路48を介してコンピュータ38により制御され、又は手 動作動のバルブ(図示なし)によって制御される。ドリフト管40のイオン出口 端部44はそこへ取り付けられた端部板43を有しており、この端部板43はそ こを介する開口即ちイオン孔45を画定している。 ドリフト管40は内面に沿って分与されている複数のガードリング50を含ん でいる。これらのガードリング50は図示しない等価レジスタ(equival ent−valued resistors)によって相互に連結されている。 イオン源領域32へ最も近接して位置付けられているガードリングは、信号路5 4を介して電圧源(VSI)52へ接続されており、この電圧源52は好ましく は信号路56を介してコンピュータ38によって制御されている。しかしながら 、本件発明は図示していない手動アクチュエータを介する制御源52をも企図し ている。このドリフト管40はそこを介する長手方向軸線72を画定しており、 以下において、この軸線はドリフト管軸線72という。電圧源52は好ましくは 正圧にセットされており、これにより矢印55によって示されている方向に軸線 72に沿って指向されるコンスタントな電場を形成している。当業者は、ガード リング及び分析計34の電圧源配置に関する重要性は、その特定の構造ではなく 、矢印55の方向における出来るだけ正確なコンスタントな電場を確立すること が出来ることにあることを認識するするであろう。このため、本件発明は、ある 公知の構造または配置が矢印55の方向においてドリフト管40内にそのような 電場を確立するよう使用されることを企図している。しかしながら、矢印55の 方向におけるコンスタントな電場は管端部44の方へ正に電荷されたイオンを加 速するようにもたらされ、かつそのような電場は逆転されて管端部44の方へ負 に電荷されたイオンを加速するということが理解されよう。 ドリフト管40は可変温度ハウジング58によって選択的に取り囲まれており 、このハウジング58は通路62を介して可変温度源60へ接続されている。こ れらは全て破線によって示されている。一つの実施例においては、可変温度源6 0は流体保持タンクであり、通路62はハウジング58へ至っている導管である 。この場合、ハウジング58は好ましくはシールされている。図示していないリ ターン管もまた流体保持タンクへ接続されており、タンク内からの流体はハウジ ング58を介して循環される。流体保持タンク内の流体は、加熱されたガスまた は冷却されたガスまたは例えば、液体窒素のような液体である。別の実施例にお いては、種々の温度源60は公知の電気的に起動可能な温度コントローラであり 、通路62はコントローラとハウジング58との間を接続している一対の電気的 コントローラである。作動時には、温度コントローラは所望によりハウジング5 8を加熱し又は冷却するように作動する。ハウジング58、源60及び通路62 の特定の実施例に関係なく、本件発明では、源60は更に信号路64を介してコ ンピュータ38によって制御されるであろう。 ドリフト管40は更にハウジング70によって包囲されており、該ハウジング 70はイオン入口端部を覆っている管端部66を画定しており、該管端部66は そこを通っている開口即ちイオン孔68と、端部板43に近接したイオン出口開 口即ち孔84と、を画定している。好ましくは、イオン光学系47が開口45と 開口84との間に位置付けられており、イオン出口開口45をTOFMA36の イオン加速領域へ合焦している。開口45、68、84は好ましくはドリフト管 軸線72によって二等分されている。後で詳述するイオン源74はイオン源領域 32内に位置付けられかつ信号路76の第N番を介してコンピュータ38の制御 のもとで作動され、ここで第Nは開口68を介して分析計34内にイオンを指向 するような正の整数である。イオン導入ドリフト管40は上述したように個々の 移動度の関数として調時的に分断し、かつ連続的に開口70を介してTOFMS 36の方へ指向される。 ハウジング70は、バッファーガスの圧力を制御するためのポンプ80を備え ている。望ましくは、ポンプ80は、ディフュージョンポンプであり、その作動 は、信号経路82を介してコンピュータ38により制御されるようにすることが できる。あるいはまた、ポンプは、手動ポンプアクチュエータ(図示せず)によ って手動で制御されるようにしてもよい。いずれにしろ、ポンプ80は、ドリフ トチューブ40内の静的バッファーガスが所望の圧力になるように操作される。 公知のIMS技法によれば、ドリフトチューブ40内のバッファーガスは、約1 000トルから2000ないし3000トルの間の範囲内の圧力にセットするこ とができる。 TOFMS36は、望ましくは、IMS34に取り付けられたハウジング12 6によって囲まれる。TOFMS36は、第1の導電性グリッドまたはプレート 86を備えている。この第1の導電性グリッドまたはプレート86は、信号経路 90を介して第2の電圧源VS2 88に接続されている。この電圧源VS28 8は、望ましくは、信号経路92を介してコンピュータ38により制御される。 第2の導電性グリッドまたはプレート94が、信号経路98を介して第3の電圧 源VS3 96に接続される。第3の電圧源VS3は、望ましくは、信号経路1 00を介してコンピュータ38により制御されるものとする。第3の導電性グリ ッドまたはプレート102が、信号経路106を介して第4の電圧源VS4に接 続されている。第4の電圧源VS4は、望ましくは、信号経路108を介してコ ンピュータ38により制御される。グリッドまたはプレート86,94および1 02は、当業界で知られているように、互いの間に第1および第2のイオン加速 領域を画成する。この点については後に詳述する。当業者は、例えば第4のグリ ッドまたはプレートを、グリッドまたはプレート94および102間に位置づけ るようにするなど、別の公知のイオン加速領域構造を、TOFMS 36ととも に用いることができることを認識するであろう。 グリッドまたはプレート102は、フライトチューブ110の一端に取り付け られたプレート表面を有している。フライトチューブ110の反対側の端は、第 4の導電性グリッドまたはプレート112の表面に取り付けられている。イオン 検出器116がグリッドまたはプレート112に隣接して配置されている。 両者間にはエアギャップ114が画成されている。イオン検出器116は、信号 経路120を介して第5の電圧源VS5 118に接続されている。第5の電圧 源VS5は、望ましくは、信号経路122を介してコンピュータ38により制御 されるものとする。イオン検出器116はさらに、信号経路124を介してコン ピュータ38に接続された信号出力部を有している。それによって、検出器11 6は、イオン到達時間情報をコンピュータ38に提供するように機能することが できる。グリッドまたはプレート86,94,102および112は、望ましく は、互いに近接して配置されるものとする。その配置の仕方としては、最も広い 表面積を有するプレート表面のすべてが、互いに対して、また、イオン検出器1 16の表面に対して平行になるようにし、且つ、望ましくは、フライトチューブ 110の中心を通るように画成されている長手方向軸線128(以下、フライト チューブ軸線128という)に対して垂直になるようにする。 TOFMS36はさらに、ハウジング126によって画成されたTOFMS室 の真空度を制御するためのポンプ130を備えている。望ましくは、ポンプ13 0は、ディフュージョンポンプとし、その作動は、信号経路132を介してコン ピュータ38により制御されるものとする。あるいはまた、ポンプは、手動ポン プアクチュエータ(図示せず)によって手動で制御されるようにしてもよい。い ずれにしろ、ポンプ130は、ハウジング126内に所望の真空を作り出すよう に作用することができる。真空は、公知のTOFMS操作技法に従って、約10-4 ないし10-10トルの範囲内で設定される。 図4に示した装置30において、TOFMS36は、望ましくは、IMS34 に対して、フライトチューブ軸線128がドリフトチューブ軸線72に対して垂 直になるように配置される。さらに、TOFMS36は、望ましくは、IMS3 4に対して、ドリフトチューブ軸線72およびフライトチューブ軸線128が、 グリッドまたはプレート86および94間に画成された第1のイオン加速領域内 で二つに分かれるように、位置づけられる。別の配置構成のTOFMS36にお いては、グリッドまたはプレート94は省略され、したがって、TOFMS36 は、グリッドまたはプレート86および102間に画成されたイオン加速領域内 でドリフトチューブ軸線72がフライトチューブ軸線128を二分するように、 IMS34に対して位置づけられる必要がある。いずれの場合においても、TO FMSは、望ましくは、IMS34に対して、関連範囲内でドリフトチューブ軸 線72がフライトチューブ軸線128をほぼ中央で二分するように、位置づけら れる。 装置30の作動において、イオンは、後述するひとつまたはそれ以上のイオン 生成技法に従って、イオン源74により生成され、IMS入口開口68を介して IMS34へと供給される。IMS装置34で使用される典型的なバッファーガ スは、ポンプ80,バッファーガス源46またはこれらの組み合わせにより、所 望の圧力に調整される。典型的には、バッファーガスは、約1000トルから2 000ないし3000トルまでの圧力に調整される。電圧源52は、矢印55で 示した方向でドリフトチューブ軸線に沿う一定の電場を生成するのに十分な電圧 を供給する。 公知のIMS34操作に従って、IMS入口開口68に入るイオンは、IMS 出口開口84に向かってドリフトチューブ40を通って移動する。このとき、イ オンは、個々の移動度に従って、やがて分離する。低い移動度を有するイオンは 、比較的高い移動度を有するイオンから遅れるが、このとき、イオン移動度は、 イオンの衝突断面積に大きく依存する。結局、よりコンパクトなイオンが、拡散 イオンよりも早くIMS出口開口84に到達する。当業者は、ドリフトチューブ 40の温度もまた、種々の温熱源60を介して制御され、その結果、イオン移動 度解析が温度の関数として行われるであろうことを理解するであろう。 TOFM36は、ゼロ電界フライトチューブ110の方へグリッド即ちプレー ト86,94の間に規定された空間からイオンを加速するように操作できる。イ オンは個々の質量に応じてやがて分離する。一般に質量の小さなイオンは質量の 大きなイオンよりも素早く検出器116に到達する。検出器116は、そこにイ オンが到着した時間を検出するように作動し、単一経路124を介してコンピュ ータ38に対応する信号を送る。 ここで触れることにより本明細書に組み込まれた、Reilly等に付与され たアメリカ特許第5,504,326号及び第5,510,613号により詳細 に開示されているように、電圧源VS2 88、VS3 96及びVS4 10 4は典型的にはコンピュータ38によって制御され、グリッド即ちプレート86 ,94,102において最初の電圧を生じ、IMS34(電圧源VSI52によ ってセットされる)と電圧レベルが一致するようになる。フライトチューブ11 0の長さ、グリッド即ちプレート88,94、112間の距離及びグリッド即ち プレート112と検出器116との距離114のような種々の装置パラメータ、 またグリッド即ちプレート86,94間で規定された空間内での最初のイオン位 置または最初のイオン速度の推定によって、コンピュータ38を作動して電圧源 88,96及び/又は104を制御し、瞬時にグリッド即ちプレート86,94 、102間の電界を増加し、それによってイオンが引き出された電界を創造し、 これらグリッド間のイオンをフライトチューブ110の方へ加速する。好ましく は、パルスイオンの引き出された電界は、グリッド即ちプレート86からフライ トチューブ110の方向性を有し、それによってプラスに荷電されたイオンはフ ライ トチューブ110を加速する。しかし当業者は、この電界が選択的に逆になり負 に荷電されたイオンをフライトチューブ110の方へ加速することを理解するで あろう。 いずれにせよ、グリッド即ちプレート86,94間で規定された空間内のイオ ンは、グリッド即ちプレート94,102間で規定された空間に、パルスイオン の引き出された電界により加速される。軸線72に沿ったグリッド即ちプレート 86,94間で規定された領域に入るイオンが、細い空間分布を有するという事 実により、イオン光学素子47を介してこの領域内にイオンが集まることにより 、また軸線128に沿った小さな速度コンポーネントにより、鋭いTOFMSピ ークを得るようにグリッド即ちプレート86及び/又は94に掛けられたパルス 電圧を選択することができる。パルスイオンを引き出す電界の目的及びグリッド 即ちプレート94,102間のイオンの次の加速の目的は、実質的に同じ動的エ ネルギーで全てのイオンの到達するグリッド即ちプレート102を提供すること である。フライトチューブ110はそこに関連した電界を有さず、イオンはグリ ッド即ちプレート102から検出器116の方へ流れ、イオンは上述したように 個々の質量の機能としてやがて分離する。コンピュータ38は典型的には、電圧 源VS5 118を制御し、検出時間の間、そこに電圧を供給し、それによって 業界で知られるように検出器116のゲインを増加する。 ポンプ130はTOFMS36内の真空を制御し、ポンプ130は好ましくは 、単一経路132を介してコンピュータ38によって制御される。TOFMS3 6は、典型的には、10-4〜10-10で作動される。 図4に示すハイブリッドIMS/TOFMS装置の実施例30では、ドリフト チューブ軸72は、TOFMS36のグリッド即ちプレート86,94間に規定 された空間を2つに分けることが好ましく、フライトチューブ軸128に垂直で あることが好ましい。本発明は、ドリフトチューブ軸72が、グリッド即ちプレ ート86,94の間をフライトチューブ軸128に垂直に通るが、グリッド即ち プレート86,94のいずれかに対して幾分かの既知の距離を開けるようにして 、IMS34に対してTOFMS36を配置することを選択に考慮する。いずれ の場合にも、IMS34に対するTOFMS36の上記構造的位置決めは、フラ イ トチューブ軸128に対するドリフトチューブ軸72の非垂直配置の場合よりも 利点を有する。例えば、このような垂直配置では、グリッド即ちプレート86, 94間に規定されたイオン加速領域にIMS34から入るイオンパケットが、そ れらが軸線72に沿ってその間を移動しているとき、一定であり、比較的良く規 定された最初のイオンの位置を有する。上述したように、イオン光学素子47は 、イオンをイオン加速領域に集め、それによりイオンの空間的分布を最小にする 。更に軸線72はグリッド即ちプレート86,94と平行であるから、軸線12 8に対するイオン位置は、比較的一定に維持している。この特徴により、グリッ ド即ちプレート86,94間で規定されたイオン加速領域内での最初のイオン位 置を正確に推定することが可能となり、これにより上記パルスイオンの引き出さ れた電界のより正確な推定をすることができる。 好ましくは、コンピュータ38は上述したように、イオン源74からのイオン の発生を制御し、コンピュータ38IMS34内にイオンが導入される時間を記 憶する。これを以後、イオン導入事象と呼ぶ。コンピュータ38は電圧源88、 96を制御するように作動し、何回かの各イオン導入事象で、パルスイオン引き 出しフィールドを提供する。一実施例において、パルスイオン引き出しフィール ドは、512回の各イオン導入事象で繰り返して提供された。当業者は、各イオ ン導入事象で提供されたパルスイオン引き出しフィールドの数が装置30の最終 分解能に直接比例するということがわかるであろう。このパルス操作がIMS3 4に対するTOFMS36の垂直位置決めに幾分有利であるから、そのような配 置は、イオンパケットの全てまたは一部が処理加工されていないTOFMS36 を介して移動する、という可能性を最小にする。グリッド即ちプレート86,9 4に対するイオンパケットの移動の方向により、及びイオン引き出し電界のパル ス特性により、TOFMS36は、それらが軸線72に沿って移動する時、各イ オンパケットを検出器116の方へ加速する複数の機会を持つ。そのように、装 置30は検出器116に最大イオンスループットを提供するようになっている。 図5を参照すると、本発明によるハイブリッドイオンの移動度及びタイム−オ ブ−フライト型の質量分析計150の別の実施形態が示されている。分析計15 0は、多くの点において図4に示し且つ上で説明した分析計30と類似しており 、 従って、同様の部品は同様の符号で特定されている。従って、共通の部品のみな らずIMS34及びTOFM36’の基本的動作は、簡潔化のために繰り返すこ とはしない。 図4の装置30とは異なり、装置150のTOFMS36’は、ドリフトチュ ーブの軸線72もまたTOFMS36’のフライトチューブの軸線を規定するよ うにIMAMS34に対して配置されている。別の方法として、TOFMS36 ’は、ドリフトチューブの軸線72がフライトチューブの軸線に直角でないいか なる向きにでもIMAMS34に対して配置することができる。このような向き のいずれにおいても、グリッド又はプレート86’及び94の間に形成された空 間内のイオンパケットの初期位置は、(図示された向きにおけるように)いかなる 精度でも予測することができないか又は(直角でないあらゆる配置におけるよう に)イオンパケットが軸線72に沿って移動する時に変化する。更に、このよう な向きのいずれにおいても、イオンの導入時に関して、イオンパケットがグリッ ド又はプレート86’及び94間に形成された空間内に到達するときを予測する のは難しく且つパルス化されたイオン引き出し電場のタイミングを予言するのは 難しい。その結果、パルス化されたイオン引き出し電場のタイミングは不正確で あり、その結果、イオンはTOFMS36’内で失われるかもしれず且つ/又は TOFMS36’の質量分析能力に悪影響が及ぼされることがありそうである。 上記背景技術部分で説明したGuevremontらの装置に伴うものと同一 の問題であるIMS34に対するTOFMS36’の非直角の配置に伴う上記の 問題を処理するために、装置150には、IMS34のイオン出口開口84とグ リッド又はプレート86’及び94の間の空間との間に作動可能に配置されたイ オントラップ152が設けられている。図5に図示された実施形態においては、 グリッド又はプレート86’は、同グリッドを貫通したイオン入口開口178を 形成しており、このイオン入口開口178は、軸線72に沿ってIMS34のイ オン出口開口84と整合している。IMS34に対するTOFMS36’の別の の非直角の配置においては、イオンは、図4に示された実施形態30に関して説 明されたものと同じ方法でグリッド又はプレート86’及び94の間の空間内に 入るかもしれないので、イオン入口開口178は必要とされないかも知れない。 いずれの場合にも、イオントラップは、第1のエンドキャップ154、中央リ ング162及び第2のエンドキャップ170を有する公知の四極イオントラップ であるのが好ましい。エンドキャップ154及び170の各々が、軸線72と整 合している貫通孔を形成している。この形状においては、イオントラップ152 は、TOFMS36’への入口開口と整合しているその中心にある小さい体積内 にイオンを閉じ込める。第1のエンドキャップは、信号経路158を介して電圧 源VS6 156に接続されており、電圧源VS6 156自体は、信号経路1 60を介してコンピュータ38に接続されている。中央リングは、信号経路16 6を介して電圧源VS7 164に接続されており、電圧源VS7 164自体 は、信号経路168を介してコンピュータ38に接続されており、第2のエンド キャップは、信号経路174を介して電圧源VS8 172に接続されており、 電圧源172自体は、信号経路176を介してコンピュータ38に接続されてい る。電源156及び172はDC電圧を形成するように作動可能であり、電源1 64は高周波レンジのAC電圧を形成するように作動可能であるのが好ましい。 作動時に、コンピュータ38は、IMS34のイオン出口開口84から出て行 くイオンが第1のエンドキャップ154内に形成された開口に入るのに十分なエ ネルギを有するように、エンドキャップ154及び170にバイアスをかけるよ うに電源156及び172を制御している。イオンが開口内にひとたび入ると、 イオンは、開口84から漏れているバッファガスと衝突してトラップ152内へ と入り、それによって十分なエネルギを失い、その結果、中央リング162上の 高周波電圧は、トラップ152内にイオンを閉じ込めるように作動することがで きる。閉じ込められたイオンは、更に、トラップ152の内側に衝突し、それに 応じてイオンに更なるエネルギ損失を生じさせ、その結果、高周波電圧によりイ オンがリング162の中心に向かって集中する。エンドキャップ152及び17 0上並びに中央リング上の電圧が維持される限り、イオンは、トラップ152内 へ入りその中に集まる。中央リング162上の高周波電圧を切り且つエンドキャ ップ152又は170のうちの一つに適当なDCパルスをかけることによって、 イオンはトラップ152から出て行く。例えば、正に帯電したイオンの集合をト ラップ152から排出するためには、エンドキャップ152上の電圧をエンドキ ャップ170上に存在する電圧よりも高くパルス化するか又はエンドキャップ1 70上の電圧をエンドキャップ152上に存在する電圧よりも低くパルス化して も良い。一般的に、電源164によって中央リングにかけられる高周波電場の大 きさのみならずあらゆるDC電圧の大きさは、トラップ152によって集められ るべきあらゆる所望の質量対電荷の比率のイオンを選択するように変えることが 出来る。電源164によって付与されるDCレベル及び高周波ピークの大きさを 適切に選択することによって、全ての質量対電荷の比率のイオン又はあらゆる特 定の質量対電荷の比率のイオンが、イオントラップ152内に選択的に集めるこ とが出来る。 本発明においては、イオントラップ152は、グリッド又はプレート86’及 び94間に形成された空間内のイオンの初期位置のより正確な予測を提供するた めに、コンピュータ38によって制御して、集められたイオンパケットを周期的 に排出するようにすることができる。この動作は、以下においてイオン排出動作 と称する。コンピュータ38は、集められたイオンパケットがイオントラップ1 52から排出される時間を制御するので、イオンパケットがグリッド又はプレー ト86’及び94間に形成された空間内の特定の位置に到達する時間を正しく予 測することができる。イオンパケットがグリッド又はプレート86’及び94間 の特定の位置に到達する時間をイオン排出動作に関して適切に知ることによって 、コンピュータ38は、パルス化されたイオン引き出し電場の適用のための適切 なタイミングをより正確に予測して、以下に説明するように最も高い質量分析能 力を提供することができかもしれない。更に、パルス化されたイオン引き出し電 場のタイミングのより正確な予測を提供することによって、イオンパケット又は 少なくともその一部分がTOFMS36’内で失われる可能性を減じることが出 来る。 装置150の動作において、IMS34はイオン群を与えるように動作できる 。イオン群は、イオン出口開口84をかいしてTOFMGSへのイオン移動度の 関数として分離される。コンピュータ38は、イオントラップを制御して種々の イオン群を一度に収集し、各収集されたイオン群を周期的間隔で放射する。放射 されたイオンは、上述したグリッドまたはプレート86’および94間に画定さ れた空間に入り、そして、コンピュータ38が適当な時間を計算する。その時間 は、パルス化イオンを加えるためにイオン放射のタイミングにもとづく電界を引 き出す。TOMFS36’は、上述したように、質量分析情報を発生するように 動作する。 図6において、オリゴシミジンのサンプル用のイオンフライと時間対イオンド リフト時間のプロット190が示されている。そこでは、ずじされたデータが装 置実施例30または150をかいしてつくられうる。図3のプロットと比較すれ ば、本発明のハイブリッドイオン移動度およびフライト時間質量分析計が動作し て2つのほぼ直交する寸法内の分子の構造情報を解明する。各ドリフト時間につ いて、対応するイオン群のTOFMSにおいて到達することに対応して本発明の 装置は質量対電荷比の数に対応してフライト時間の数を解明することができる。 図6のプロット190は、装置30の全体の解明電力がIMSまたはTOFMS のみをかいして達成できるものよりも劇的によいことを示す。この技術は、大生 体分子(50残余を超える)についての引き続く情報を得るさいに質量ピークオ ーバーラップのために質量スペクトラムの密集の問題を非常に軽減する。本発明 は、生命分子の組成、順序、構造分析のための装置を提供する。その装置は、上 記欠点の項目において述べた従来装置に関連した欠点を受けない。 図7Aにおいて、図4および5のいずれかの装置実施例用のイオン源74の好 適実施例74’が示されている。実施例74’は、サンプル202を有するチャ ンバ200と、そこから延びる光学窓206とを含む。放射源204は、信号路 76Aかいしてコンピュータ38に電気的に接続され、光学窓206をかいして 直接放射をし、サンプル202を照らすように成形されている。チャンバ200 は、信号路76Bをかいしてコンピュータ38によって制御されるポンプ208 まで延びる導管を含んでいてもよい。 イオン源74’は、公知のMALDI構造である。放射源204(好ましくは 、レーザ)がサンプル202の表面から気体イオンを取り除く。コンピュータ3 8は、サンプルのイオン化を制御するようにレーザの作動時間を制御する。吸収 されたイオンは、チャンバ202の内部構造によってIMS34の入口開口68 へ向けられる。サンプル202は、本発明にもとづいて、DNA、RNA、任意 の種々の蛋白質、カーボハイドレート、グリココニュゲート等のような任意のサ イズの生命分子でもよい。ポンプ208は、チャンバ208を加圧するように制 御されて、当該技術において公知のような高圧MALDI分析を行う。 図7Bにおいて、図4、5のいずれかの装置実施例のためのイオン源74の別 の実施例74”が示されている。実施例74”は、融解領域226に画定された 開口に向かって延びるスプレイホースまたはノズル222を有する溶けたサンプ ル220を含む。スプレイノズル222の作動または噴射が当該技術において公 知のように手動で制御されるか、または信号路76Cをかいしてコンピュータ3 8によって制御されてもよい。融解領域226は信号路76C’をかいしてコン ピュータ38に接続され、また、供給された荷電滴をノズル222をいして気体 イオンに変換し、これらのイオンをイオン光学部材へ供給する。光学部材230 は、気体イオンの焦点を合わせ、それらをIMS34の入口開口内に向ける。イ オン源領域32は、そこからポンプ232まで延びる導管を有する。ポンプ23 2は信号路76Dをかいしてコンピュータ38によって制御されてもよい。 イオン源74”は、サンプルを収容する融解溶液を気体イオンに変換すること ができる公知の電子噴射イオン化(ESI)構造である。コンピュータ38は、 融解領域226の作動時間を制御してサンプルのイオン化を制御する。ポンプ2 32は、当該技術において公知のように、イオン源領域32を加圧することがで きる。融解領域226は、溶けた溶液を気体イオンに変換できる。サンプル源2 20は、本発明にもとづいて、DNA、RNA、任意の種々の蛋白質、カーボハ イドレート、グリココニュゲート等のような任意のサイズの生命分子を含有する 溶液を含んいてもよい。 図7Cにおいて、図4、5のいずれかの装置実施例のためのイオン源74の別 の実施例74'''が示されている。実施例74'''は、サンプル源236を含み、 そのサンプル源236は図7Aまたは7Bに示す前述したサンプル源74’また は74''のいずれでもよく、また、信号路76Eの数Mをかいしてコンピュータ 38によって上述したように制御される。ここで、MはNよりも小さい整数であ る(図4、5参照)。 イオン源74'''は、さらにイオン源236とIMS34のイオン入口開口6 8との間に配置されたイオントラップ152を有する。イオントラップ152は 、好ましくは図5に示し上述したものと同一の公知の四極子イオントラップであ る。したがって、イオントラップ152の動作の詳細はここでは繰り返す必要が ない。エンドキャップ154は、信号路240をかいして電圧源VS9 238 に接続され、信号路244をかいして電圧源VS10 242に接続され、エン ドキャップ170が信号路248をかいして電圧源VS11 246に接続され る。VS9,VS10,VS11は、それぞれ信号路76F、76G、76Hに 接続される。コンピュータ38は、VS9,VS10,VS11を、図5のVS 6,VS7,VS8に関して記載したことと同様に制御される。 作働中において、コンピュータ38は上文中で説明したものと類似の態様でイ オントラップ152を制御するように作働可能であり、これによって、その中の 大量のイオンを収集し、収集されたイオンをIMS34のイオン入口開口部68 に向かってそこから選択的に放出する。当該技術分野で周知されているように、 例えばIMS34などのイオン移動度計測器のピーク分解能は、計測器へのイオ ン入力パルスの長さによって制限される。一般には、移動度のピークは入力イオ ンパルスの時間長よりも更に分解することはできない。ESIの使用に特に関連 した欠点は、分析のための十分なイオンを生成するため入力イオンパルス幅が典 型的には少なくとも50μsでなければならないということである。しかしなが ら、図7Cに示されたイオン源構成74"’を用いた場合、コンピュータ38は 、IMS34の中にイオンをパルス入力する前に、イオントラップ152内に大 量のイオンを収集するように作働可能である。イオントラップ34内に十分な数 のイオンが収集された状態では、イオン入力パルス長に関する唯一の制限、即ち IMS34の分解能力は、イオントラップ152を開閉するのに必要とされる時 間である。現存するイオントラップを用いた場合、イオン入力パルス長を、存続 期間において1μs以下にまで減少させることができる。 図8A及び図8Bは、マルトテトラオセ(maltotetraose)サンプルに対する イオン移動度分布の比較を示し、図8Aのスペクトル250は、図7Bに示され たものに類似したESI源を使用して生成され、20μsの存続期間を持つ10 0,083入力パルスを持っている。図8Bのスペクトル252は、イオントラ ップ、 例えば図7Cに示されたイオントラップ152などと共に図8Aのために使用さ れたものと同じESI源を用いて生成され、1μsの存続期間を持つ4003入 力パルスを持っている。スペクトル250と比較すると、スペクトル252は、 信号強度において4ないし5倍の増加、約20の因子による分解能の増加、及び 同様に約20の因子による信号対ノイズ比率の増加を有している。 再び図7Cを参照すると、イオントラップ152は、IMS34だけの分解能 及び感度のみならず、図4のハイブリッド計測器30及び図5のハイブリッド計 測器150のいずれかの分解能及び感度を増加させるため既知の任意のイオン生 成源を使用してもよい。 本明細書中で示され説明された、ハイブリッドイオンの移動度及びタイム−オ ブ−フライト型質量分析計のいずれの実施例も、多数の異なる作働モードでの作 働が可能であることが理解されるべきである。例えば、本発明の様々な実施例の 構成及び作用は、比較的低いエネルギーのイオンが生成されてハイブリッドの計 測器に注入され、そこからイオンに関連する構造的な情報を得ることができる第 1モードの作働に従って、本文中で説明されてきた。 第2モードの作働では、このようなイオンをより高いエネルギーでハイブリッ ド計測器の中に注入することができ、その結果、IMS34内のバッファーガス との高エネルギー衝突がイオンの分裂を引き起こす。そのような場合では、それ らの移動度の関数として時間の経過と共に分裂したイオン破片は、計測器のTO FMS部分に供給され、様々な破片の質量分析情報を引き続く分析のために得る ことができる。その代わりに、そのような分析のためのイオン分裂を、他の多数 の既知の任意技術によって達成してもよい。そのような既知の代替イオン分裂技 術の例には、酵素低下分裂法(enzyme degradation fragmentation)、光子分裂法 (photo-fragmentation)、例えば可変の温度源の制御を介してドリフトチューブ 40を加熱することなどによる熱分解、電子衝突分離法(electron impact disso ciation)、表面誘起分離法(surface induced dissociation)、及び黒体赤外輻射 分離法(blackbody infrared radiation induced dissociation)などが含まれ る。 第3モードの作働では、特定の質量を持つイオンのみを、ハイブリッド計測器 により処理することができる。特定の質量を持つイオンのみを生成する一つの方 法は、ピーク振幅、及び/又は、IMS34の前方に配置されたイオントラップ の中心リングの直流電圧を調整することである。この電圧を適当に調整すること によって、イオントラップ152を、特定の質量対電荷比率を持つイオンのみを その中に蓄えるように構成することができる。この態様では、イオントラップ1 52は、イオンフィルターとして作働するように制御される。特定の質量を持つ イオンのみを分析する別の方法は、IMS34とTOFMS36との間にイオン トラップ152を提供し、望まれていない質量対電荷比率を持つイオンを除外す るようにイオントラップ152を制御することである。 第4モードの作働では、特定の質量を持つ高エネルギーイオンだけがIMS3 4に導入される。その中で、これらのイオンは分裂を経て、次にそのような破片 は上述したようにTOFMS36によって更なる処理を受けることができる。 本発明は、図面に示され前述した説明で詳細に述べられたが、これは一例と考 えるべきであり、この特徴に限定されるものではなく、好ましい実施例のみが図 示及び説明されたのであって、本発明の要旨の範囲内に含まれる全ての変更及び 改良が保護されることが望まれていると理解されよう。
【手続補正書】 【提出日】平成12年5月11日(2000.5.11) 【補正内容】 明細書 イオンの移動度及びハイブリッド質量分析装置 発明の分野 本発明は、全体として、気体相イオンとしてのその構造及び質量対電荷比に基 づいて分子の特徴を決定するための計測技術、より具体的には、生物分子を含む 有機系分子、及び無機系分子に関する、組成、順序及び/又は構造的情報を迅速 に且つ鋭敏に分析することを可能にする計測技術に関する。本発明は、全体とし て、天然製品の抽出物、石油製品に見られる有機系分子の混合体のような混合体 の分析、空気の質の管理に関係した粒子の寸法の測定及びその混合体の分析に適 用可能である。 発明の背景 DNA、RNA、タンパク質、水和化炭素及びグリコ共役結合体のような生物 学的分子は、典型的に、残留物(residue)と称されるサブユニットを繰り返す ことから成っている。かかる残留物の順序は、最終的に、生物学的分子の構造及 び機能を決定し、その生物学的分子が他の分子と相互作用する方法を決定する。 略全ての従来の順序化方法の中心部分は、クロマトグラフィ又はポリアクリル アミドゲル電気泳動(PAGE)によって複雑な組みの順序に関係した分子の分 画部分を分析することである。PAGE系の自動化した順序化計測器が現在、存 在しており、典型的に、多数の蛍光染料基をその基に特別に結合した生物分子製 品中に組み込み、次にその製品をポリアクリルアミドゲルを通じて処理すること を必要とする。別個の長さの製品分子は、放射線源により励起させた後、その放 出された蛍光によりゲルの底部付近にて検出される。 かかる自動的な計測器は、典型的に、手動方法よりも10乃至20倍速い速度にて 500以上の残留物を有する生物学的分子に対する順序の情報を発生させることが できる。しかしながら、手動及び自動的なPAGE技術の双方には、幾つかの欠 点がある。例えば、その双方の方法は、各順序化過程毎に1つのゲルを作製しな ければならないため、労働集約的である。また、自動化したPAGE装置は、手 動方法よりも速い分析時間を提供するが、かかる装置の精度は、不均一なゲル マトリックス及びその他の因子により発生された人為的な要素により制限される 。かかる自動化した装置は、全体として、典型的に、「スマイリング」圧縮、か すかなゴースト帯等として現れる、かかる人為的な要素を正確に処理する装置を 備えていない。このため、かかる結果を手操作で解釈するためには、著しく長い 分析時間を必要とすることがしばしばである。 研究者は、過去数年に亙って、生物学的分子の構造及び順序を分析する、より 迅速で且つ鋭敏な技術の必要性を認識している。浮遊時間(タイム−オブ−フラ イト)質量分析法(TOFMS)及びフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質 量分光分析法のような質量分析法(MS)技術は、順序及び構造を決定する基本 とすることのできるイオン質量の情報を迅速に且つ正確に提供するための周知の 技術である。当該技術分野にて公知であるように、TOFMS装置は、電界を介 して、イオン検出器に終わる電界なしの飛管に向けてイオンを加速する。この公 知のTOFMS原理に従って、イオンの飛時間(もしくは浮遊時間)は、イオン の質量の関数であり、このため、質量の小さいイオンは、より大きい質量を有す るイオンよりもより迅速に検出器に達する。このように、イオンの質量は、この 計測器を通るイオンの浮遊時間から計算することができる。図1には、公知の質 量体電荷比(m/z)が12,360daのシトクロムc試料、公知の質量体電荷比(m /z)が14,306daのリソチーム試料に対するこの原理が図示されている。図1 において、浮遊時間が約40.52μ秒の信号ピーク値10は、より軽量なシトクロム c試料に対応し、浮遊時間が約41.01μ秒の信号ピーク値12は、より重いリソチ ーム試料に対応する。 MS技術の試料の作製及び分析時間は、上述したPAGE技術と比較して著し く短縮されるため、幾つかのMS順序化技術が最近、開発されている。かかるM S順序化技術は、全体として、残留物がその端部から連続的に除去されるため、 生物学的分子の質量の変化を測定する作用が可能である。各々が巧緻な前MS技 術を必要とするかかる2つの技術の例は、レービス(Levis)及びその他の者へ の米国特許第5,210,412号、及びコスタ(Koster)への米国特許第5,622,824号に 記載されている。 大きい生物学的分子に対する順序及び構造の情報を決定する能力を提供するた め、MS技術は、これに応じて大きいイオンを発生させ得ることが必要であるこ とが認識されている。現在、分光分析のため大きいイオンを発生させる少なくと も2つの技術が公知である。すなわち、電気泳動イオン化法(ESI)及びマト リックス支援のレーザ脱着イオン化法(MALDI)である。これら双方の大き いイオン発生技術は、容易に利用可能であるが、公知のMS技術は、認識可能な 情報の量及び質の双方の点にて限界がある。具体的には、本明細書にて少なくと も50の残留物を含むと定義された大きい生物分子の場合、親及び順序に関係する 分画イオンの質量スペクトルは、質量(TOF)ピーク値が重なり合う程度まで 密な状態となる。 質量スペクトルが密である問題点に対する1つの解決法は、MS計測器の質量 分解能を向上させることである。かかる分解能を増大させる最近の試みは成功し ており、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)計測器を使用し て50基の対のDNAの完全な順序情報が得られている。しかしながら、かかる計 測器は、極めて高価であり、容易に利用できず、また、極めて高圧の真空を必要 とするため、これら計測器は、一般に、多数の試料を日常的に順序化するのに適 していない。 質量スペクトルが密である問題点に対する別の解決法は、イオン群(もしくは イオン塊)をMS計測器のイオン加速領域に供給する前にそのイオン塊を予め分 離させることである。次に、質量分析法は、発生されたイオン塊に対して同時で はなくて、分離したイオンの試料の「パケット」に順序的に行うことができる。 このようにして、MS計測器により計測された質量スペクトルの情報は、別の大 きさで拡げ、これにより、イオンの塊の分析に関連する質量情報の局部的な密集 化を軽減することができる。 MS分析の前の時点でイオンの塊を予め分離するために使用することのできる 1つの公知のイオンの分離技術は、イオンの移動度分光分析法(IMS)である 。当該技術分野にて公知であるように、IMS計測器は、典型的に、ドリフト管 内に保持された加圧した静止バッファガスを含んでおり、該ドリフト管は、管の 一 端から他端まで一定の電界を画定する。一定の電界領域に入るガス状イオンは、 これにより加速され、ドリフト管を通って流れるとき、バッファガスの分子と繰 り返し衝突する。この反復的な加速及び衝突の結果として、ガス状のイオンの各 々は、ドリフト管を通るとき、一定の速度を達成する。電界の大きさに対するイ オンの速度の比がイオンの移動度を画定し、この場合、任意の所定のイオンが高 圧のバッファガスを通過する移動度は、イオンがバッファガスと衝突するときの 断面積及びイオンの電荷の関数である。全体として、コンパクトなコンフォーマ 、すなわち、衝突断面積がより小さいものは、移動度が大きく、従って、同一質 量の拡散コンフォーマ、すなわち、より大きい衝突断面積を有するものよりもバ ッファガスを通るときの速度が速い。このため、より大きい衝突断面積を有する イオンは、より小さい衝突断面積を有するものよりもIMS計測器のドリフト管 を通るときの速度が遅く、それは、より小さい衝突断面積を有するイオンがより 大きい衝突断面積を有するものよりも質量が大きい場合であってもそうである。 この概念は、各々が異なる質量及び形状(衝突断面積)を有する3つのイオンに 対する従来のIMS計測器を通るときのドリフト時間を示す図2に図示されてい る。図2から明らかであるように、最もコンパクトなイオン14(最大の質量を 有すると考えられる)は、約5.0ミリ秒(ms)という最短のドリフト時間のピ ーク値16を有し、最拡散イオン18は、約7.4msの最長ドリフト時間のピーク 値20を有し、イオン14、18の間の衝突断面積を有するイオン22(最小の質 量を有するとも考えられる)は、約6.1msのドリフト時間のピーク値24を有す る。 次に、図3を参照すると、公知の飛時間質量分析器から得られたイオンの浮遊 時間スペクトル26がイオンのドリフト時間を介してプロットされている。この 図において、異なる質量のイオンが質量分析器内で異なる飛時間に亙って分散さ れている。しかしながら、質量分析器の分解能は制限されるため、イオンはこの スペクトル内で完全に分離されない、すなわち、異なるイオンに対応するドット が重なり合う。好適な実施の形態の説明の部分にてより完全に説明する図6と比 較したとき、異なるイオンはイオンを2つの特性、すなわちイオンの移動度及び イオンの質量の点にて分離する計測器により一層良く分析することが可能である ことが明らかである。 グーブモント(Guevremont)及びその他の者は、最近、四重極MSをTOFM Sに変換するため、既存のIMS/MS計測器を改造している(アール・グーブ モント、ケー・ダブリュー・エム・スー、エル・ディン、第44回ASMS会議 の議事録(1996)要約書(R.Guevremont,K.W.M.Sui,and L.Ding,PRCEEDINGS OF THE 44TH ASMS CONFERENCE,(1996)Abstract))。グーブモント等の計測器 にてイオンは電気泳動法を介して発生させ、5msポケットがIMS計測器内に 接続される。IMS計測器により発生されたイオンパケットは、小さい開口を通 じてTOFMSをイオン加速スペクトル内に導入される。 グーブモント及びその他の者は、IMS計測器をTOFMS計測器に接続する ことに多少実験的に成功したが、それに伴なう計測器及び技術には、幾つかの欠 点がある。例えば、グーブモント及びその他の者の要約書は、イオンをIMS計 測器内に導入するため、5msゲートのパルスを使用すると説明しているため、 形成されるIMSスペクトルは、少なくとも5msのピーク幅を有する低分解度 であることが分かる。第二に、グーブモント及びその他の者の計測器のドリフト 管及びイオン飛管は、共直線状であるため、IMSから去るイオンパケットから の全ての空間的及び時間的拡がりは、TOFMSのイオン加速領域内でイオンを 空間的に及び時間的に拡げることに直接、つながる。こうした2つの特徴の結果 、TOFMSの質量分解能は不良となる。IMSの低分解能とTOFMSの低分 解能とが組み合わさる結果、この計測器は複雑な混合体を分析することができな いこととなる。このため、複雑な混合体を分析するのに好適なハイブリットのI MS/TOFMS計測器が必要とされ、かかる計測器は、理想的にはイオンの移 動度のスペクトルを最適にし且つ質量スペクトルを最適にするものであることを 要する。更に、かかる装置は、2つの計測器間の相互接続を最適にし、これによ り、TOFMSの能力を最大にする必要がある。 発明の概要 背景部分にて説明した従来技術の装置に伴なう上記の欠点は、本発明によって 解決される。本発明の1つの形態によれば、イオンの質量スペクトルの情報を発 生させる方法は、ガス状のイオン塊を発生させるステップと、ガス状のイオン塊 を第一の軸線に沿って時間的に分離して、各々が、関係した独特なイオン移動度 を有する多数のイオンパケットを形成するステップと、第一の軸線に対して垂直 な第二の軸線に沿ってイオンパケットの少なくとも幾つかを時間の点にて連続的 に分離して、各々が関係した独特のイオン質量を有する多数のイオンサブパケッ トを形成するステップと、質量スペクトルの情報を決定するためイオンサブパケ ットの少なくとも幾つかを処理するステップとを備えている。上記の方法を実施 する1つの好適な装置は、試料源からガス状のイオン塊を発生させる手段と、ガ ス状のイオン塊を発生させる手段とを流体的に連通した一端にてイオンの入口開 口、及びその他端にイオンの出口開口を画定するイオン移動度分析器(IMS) とを備え、イオンの入口及び出口開口がその間に第一の軸線を画定し、更に、イ オンの出口開口と流体的に連通したその一端におけるイオンの加速領域、及びそ の他端におけるイオン検出器を画定する浮遊時間質量分析器(TOFMS)を備 えており、該イオン加速領域及びイオン検出器が、その間に、第一の軸線に対し て垂直な第二の軸線を画定する。 本発明の別の形態によれば、イオンの質量スペクトルの情報を発生させる方法 は、ガス状のイオン塊を発生させるステップと、第一の軸線に沿ってガス状のイ オン塊を時間の点にて分離し、各々が関連した独特のイオン移動度を有する多数 のイオンパケットを形成するステップと、イオンパケットを第一のイオントラッ プ内に集め且つイオンパケットをイオントラップから放出することを連続的に行 なうステップと、第二の軸線に沿って第一のイオントラップから放出されたイオ ンパケットの少なくとも幾つかを時間の点にて連続的に分離して、各々が関連し た独特のイオン質量を有する多数のイオンサブパケットを形成するステップと、 イオンサブパケットの少なくとも幾つかを処理して、質量スペクトルの情報を決 定するステップとを備えている。上記の方法を実施する1つの好適な装置は、試 料源からガス状のイオン塊を発生させる手段と、ガス状のイオン塊を発生させる 手段と流体的に連通した一端におけるイオンの入口開口、及びその他端における イオンの出口開口を画定するイオン移動度分析器(IMS)とを備え、イオンの 入口開口及びイオンの出口開口が、その間に第一の軸線を画定し、更に、IMS のイオンの入口開口と流体的に連通したイオンの入口開口、及びイオンの出口開 口を画定するイオントラップと、イオントラップのイオンの入口開口と流体的に 連通したその一端におけるイオンの加速領域、及びその他端におけるイオン検出 器を画定する質量分析器(MS)とを備えており、イオンの加速領域及びイオン 検出器がその間に第二の軸線を画定するものである。 本発明の更に別の実施の形態によれば、イオン質量スペクトルの情報を発生さ せる方法は、ガス状イオンを試料源から発生させるステップと、発生されたイオ ンの少なくとも幾つかをイオントラップ内に集めるステップと、イオンを発生さ せ且つ集めるステップを多数回繰り返し、これにより、ガス状のイオン塊をイオ ントラップ内に形成するステップと、ガス状のイオン塊をイオントラップから解 放するステップと、ガス状のイオン塊を第一の軸線に沿って時間的に分離し、各 々が関係した独特なイオン移動度を有する多数のイオンパケットを形成するステ ップと、イオンパケットの少なくとも幾つかを第二の軸線に沿って連続的に分離 し、各々が関係した独特なイオンの質量を有する多数のイオンサブパックを形成 するステップと、イオンサブパックの少なくとも幾つかを処理して、質量スペク トルの情報を決定するステップとを備えている。上記の方法を実施するための1 つの好適な装置は、試料源からガス状のイオン塊を発生させる手段と、ガス状の イオン塊を発生させる手段と流体的に連通したイオンの入口開口、及びイオンの 出口開口を画定する第一のイオントラップと、第一のイオントラップのイオンの 出口開口と流体的に連通したその一端におけるイオンの入口開口及びその他端に おけるイオンの出口開口を画定するイオン移動度分析器(IMS)とを備え、イ オンの入口開口及び出口開口が、その間に第一の軸線を画定し、更に、IMSの イオンの出口開口と流体的に連通したその一端におけるイオンの加速領域及びそ の他端におけるイオン検出器を画定する質量分析器(MS)を備え、イオンの加 速領域及びイオンの検出器がその間に第二の軸線を画定するものである。 本発明の1つの目的は、大きい生物学的分子を迅速に分析し且つ順序化すると 共に、有機及び無機分子の混合体を分析するための分析装置を提供することであ る。 本発明の別の目的は、生物学的分子の組成、順序及び構造を分析するためのイ オン移動度及び浮遊時間のハイブリッド分光分析装置を提供することである。 本発明の更に別の目的は、イオンの移動度及びイオンの質量スペクトルの双方 の感度及び分解能の点にてかかる分析装置を改良することである。 本発明の上記及びその他の目的は、好適な実施の形態の以下の説明からより一 層明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、シトクロム−c及びリソゾームのMALDI−TOF質量スペクトル の図である。 図2は、異なる衝突断面積を有する3つのイオンに対するIMSドリフト時間 の分布状態の図である。 図3は、浮遊時間質量分析器の限定的な分解能を示す、ドリフト時間に対して プロットした質量スペクトルの図である。 図4は、本発明によるイオン移動度及び浮遊時間のハイブリッド質量分析装置 の1つの実施の形態の断面図及び概略図的な線図である。 図5は、本発明によるイオン移動度及び浮遊時間のハイブリッド質量分析装置 の1つの代替的な実施の形態の断面図及び概略図的な線図である。 図6は、図4又は図5の何れかのハイブリッド質量分析装置を利用するオリゴ チミジンに対するイオン浮遊時間対ドリフト時間のプロット図である。 図7Aは、図4、図5に図示したハイブリッド質量分析装置の何れかと共に使 用されるイオン源の1つの好適な実施の形態の概略図である。 図7Bは、図4、図5に図示したハイブリッド質量分析装置の何れかと共に使 用されるイオン源の1つの代替的な実施の形態の概略図である。 図7Cは、図4、図5に図示したハイブリッド質量分析装置の何れかと共に使 用されるイオン源の別の代替的な実施の形態の概略図である。 図8Aは、イオン源とイオン移動度分析器との間にイオントラップが配置され ない、イオン移動度分析器に対するイオン強度対イオンのドリフト時間のプロッ ト図である。 図8Bは、イオン源とイオン移動度分析器との間にイオントラップが配置され た、イオン移動度分析器に対するイオン強度対イオンのドリフト時間のプロット 図である。 好ましい実施例に関する記載 本件発明に関する原理の理解を増進するために、図面に記載した実施例を参照 する。ここで使用されている用語は特定の実施例を記述するために使用されるも のである。それにもかかわらず、本件発明の範囲はこれらの記述によって限定さ れるものではなく、図示された装置の改良及び変形等更にはここに図示されたよ うな本件発明の原理の適用等は当業者にとって通常なし得るものであると理解さ れたい。 ここにおいて、図4を参照すると、ここには本件発明によるハイブリッドイオ ン移動度及び浮遊時間(以下、タイム−オブ−フライト型と呼ぶ)質量分析計装 置30についてのある好ましい実施例が示されている。この装置30は、その基 本的な要素として、イオン移動度分析器34へ接続しているイオンソースリジョ ン即ちイオン源領域32を有している。ここで、イオン移動度分析器34自体は マススペクトロメータ即ち質量分析器36へ接続している。当該質量分析装置3 0の少なくともいくつかの部分を制御しかつ該質量分析器36からのイオン情報 を集積するためにコンピュータ38が設けられている。コンピュータ38は好ま しくは少なくとも公知の386プロセッサを備えている公知の構造を持つパーソ ナルコンピュータ(PC)である。しかしながら本件発明では、このコンピュー タ38は、後で詳細に検討するように、質量分析装置30を制御することが可能 であり、かつ質量分析器36からの情報を処理することが可能であるようないず れか公知のコンピュータ、コントローラ又はデータプロセッサとすることも企図 するものである。 好ましくは、質量分析器36は、リニア タイム−オブ−フライト型のもので あり、本件発明では、質量分析器36が公知のリフレクトロン タイム−オブ− フライト型質量分析装置又はフーリエ トランスフォーム イオンサイクロトロ ン共鳴(FTICR−MS)質量分析装置であることを企図している。ある好ま しい実施例においては、このTOFMS36は初期イオン位置及び初期イオン速 度分布の有害な効能を最小化することにより質量分析を最大化するように考慮さ れている。このようなTOFMSの構成及びその作用の詳細は本件発明の譲受人 へ譲渡された米国特許第5504326号及び同第5510613号に記載され ており、その内容はここにおいて参照される。 イオン移動度分析器(IMS)34はドリフトチューブ40を有している。こ のドリフトチューブ40は当該ドリフトチューブ40のイオン出口端部44の付 近に配置されているガス開口42を有している。ここで該ガス開口42はバッフ ァガス源46へ接続されている。バッファガスの流量は信号経路48を介してコ ンピュータ38により制御され、又は手動作動のバルブ(図示なし)によって制 御される。ドリフトチューブ40のイオン出口端部44はそこへ取り付けられた 端部板43を有しており、この端部板43はそこを通る出口開口即ちイオン孔4 5を画定している。 ドリフトチューブ40は内面に沿って分与されている複数のガードリング50 を含んでいる。これらのガードリング50は図示しない等価レジスタ(equi valent−valued resistors)によって相互に連結されて いる。イオン源領域32へ最も近接して位置付けられているガードリングは、信 号経路54を介して電圧源(VS1)52へ接続されており、この電圧源52は 好ましくは信号経路56を介してコンピュータ38によって制御されている。し かしながら、本件発明は図示していない手動アクチュエータを介する電圧源52 をも企図している。このドリフトチューブ40はそこを通る長手方向軸線72を 画定しており、以下において、この軸線はドリフトチューブ軸線72という。電 圧源52は好ましくは正圧にセットされており、これにより矢印55によって示 されている方向にドリフトチューブ軸線72に沿って指向されるコンスタントな 電場を形成している。当業者は、ガードリング及びイオン移動度分析器34の電 圧源配置に関する重要性は、その特定の構造ではなく、矢印55の方向における 出来るだけ正確なコンスタントな電場を確立することが出来ることにあることを 認識するであろう。このため、本件発明は、ある公知の構造または配置が矢印5 5の方向においてドリフトチューブ40内にそのような電場を確立するよう使用 されることを企図している。しかしながら、矢印55の方向におけるコンスタン トな電場はイオン出口端部44の方へ正に電荷されたイオンを加速するようにも たらされ、かつそのような電場は逆転されてイオン出口端部44の方へ負に電荷 されたイオンを加速するということが理解されよう。 ドリフトチューブ40は可変温度のハウジング58によって選択的に取り囲ま れており、このハウジング58は通路62を介して可変温度源60へ接続されて いる。これらは全て破線によって示されている。一つの実施例においては、可変 温度源60は流体保持タンクであり、通路62はハウジング58へ至っている導 管である。この場合、ハウジング58は好ましくはシールされている。図示して いないリターン管もまた流体保持タンクへ接続されており、タンク内からの流体 はハウジング58を介して循環される。流体保持タンク内の流体は、加熱された ガスまたは冷却されたガスまたは例えば、液体窒素のような液体である。別の実 施例においては、種々の可変温度源60は公知の電気的に起動可能な温度コント ローラであり、通路62は温度コントローラとハウジング58との間を接続して いる一対の電気的コントローラである。作動時には、温度コントローラは所望に よりハウジング58を加熱し又は冷却するように作動する。ハウジング58、可 変温度源60及び通路62の特定の実施例に関係なく、本件発明では、可変温度 源60は更に信号経路64を介してコンピュータ38によって制御されるであろ う。 ドリフトチューブ40は更にハウジング70によって包囲されており、該ハウ ジング70はイオン入口端部を覆っている管端部66を画定しており、該管端部 66はそこを通っている入口開口即ちイオン孔68と、端部板43に近接したイ オンの出口開口即ち孔84と、を画定している。好ましくは、イオン光学系47 が出口開口45と出口開口84との間に位置付けられており、イオンの出口開口 45をTOFMA36のイオン加速領域へ合焦している。これらの開口45、6 8、84は好ましくはドリフトチューブ軸線72によって二等分されている。後 で詳述するイオン源74はイオン源領域32内に位置付けられかつ信号経路76 の第N番を介してコンピュータ38の制御のもとで作動され、ここで第Nは入口 開口68を介してイオン移動度分析器34内にイオンを指向するような正の整数 である。イオン導入用のドリフトチューブ40は上述したように個々の移動度の 関数として調時的に分断し、かつ連続的に出口開口84を介してTOFMS36 の方へ指向される。 ハウジング70は、バッファーガスの圧力を制御するためのポンプ80を備え ている。望ましくは、ポンプ80は、ディフュージョンポンプであり、その作動 は、信号経路82を介してコンピュータ38により制御されるようにすることが できる。あるいはまた、ポンプは、手動ポンプアクチュエータ(図示せず)によ って手動で制御されるようにしてもよい。いずれにしろ、ポンプ80は、ドリフ トチューブ40内の静的バッファーガスが所望の圧力になるように操作される。 公知のIMS技法によれば、ドリフトチューブ40内のバッファーガスは、約1 000トルから2000ないし3000トルの間の範囲内の圧力にセットするこ とができる。 TOFMS36は、望ましくは、IMS34に取り付けられたハウジング12 6によって囲まれる。TOFMS36は、第1の導電性グリッドまたはプレート 86を備えている。この第1の導電性グリッドまたはプレート86は、信号経路 90を介して第2の電圧源VS2 88に接続されている。この電圧源VS2 88は、望ましくは、信号経路92を介してコンピュータ38により制御される 。第2の導電性グリッドまたはプレート94が、信号経路98を介して第3の電 圧源VS3 96に接続される。第3の電圧源VS3は、望ましくは、信号経路 100を介してコンピュータ38により制御されるものとする。第3の導電性グ リッドまたはプレート102が、信号経路106を介して第4の電圧源VS4に 接続されている。第4の電圧源VS4は、望ましくは、信号経路108を介して コンピュータ38により制御される。グリッドまたはプレート86,94および 102は、当業界で知られているように、互いの間に第1および第2のイオン加 速領域を画成する。この点については後に詳述する。当業者は、例えば第4のグ リッドまたはプレートを、グリッドまたはプレート94および102間に位置づ けるようにするなど、別の公知のイオン加速領域構造を、TOFMS36ととも に用いることができることを認識するであろう。 グリッドまたはプレート102は、フライトチューブ110の一端に取り付け られたプレート表面を有している。フライトチューブ110の反対側の端は、第 4の導電性グリッドまたはプレート112の表面に取り付けられている。イオン 検出器116がグリッドまたはプレート112に隣接して配置されている。 両者間にはエアギャップ114が画成されている。イオン検出器116は、信号 経路120を介して第5の電圧源VS5 118に接続されている。第5の電圧 源VS5は、望ましくは、信号経路122を介してコンピュータ38により制御 されるものとする。イオン検出器116はさらに、信号経路124を介してコン ピュータ38に接続された信号出力部を有している。それによって、検出器11 6は、イオン到達時間情報をコンピュータ38に提供するように機能することが できる。グリッドまたはプレート86,94,102および112は、望ましく は、互いに近接して配置されるものとする。その配置の仕方としては、最も広い 表面積を有するプレート表面のすべてが、互いに対して、また、イオン検出器1 16の表面に対して平行になるようにし、且つ、望ましくは、フライトチューブ 110の中心を通るように画成されている長手方向軸線128(以下、フライト チューブ軸線128という)に対して垂直になるようにする。 TOFMS36はさらに、ハウジング126によって画成されたTOFMS室 の真空度を制御するためのポンプ130を備えている。望ましくは、ポンプ13 0は、ディフュージョンポンプとし、その作動は、信号経路132を介してコン ピュータ38により制御されるものとする。あるいはまた、ポンプは、手動ポン プアクチュエータ(図示せず)によって手動で制御されるようにしてもよい。い ずれにしろ、ポンプ130は、ハウジング126内に所望の真空を作り出すよう に作用することができる。真空は、公知のTOFMS操作技法に従って、約10-4 ないし10-10トルの範囲内で設定される。 図4に示した装置30において、TOFMS36は、望ましくは、IMS34 に対して、フライトチューブ軸線128がドリフトチューブ軸線72に対して垂 直になるように配置される。さらに、TOFMS36は、望ましくは、IMS3 4に対して、ドリフトチューブ軸線72およびフライトチューブ軸線128が、 グリッドまたはプレート86および94間に画成された第1のイオン加速領域内 で二つに分かれるように、位置づけられる。別の配置構成のTOFMS36にお いては、グリッドまたはプレート94は省略され、したがって、TOFMS36 は、グリッドまたはプレート86および102間に画成されたイオン加速領域内 でドリフトチューブ軸線72がフライトチューブ軸線128を二分するように、 IMS34に対して位置づけられる必要がある。いずれの場合においても、TO FMSは、望ましくは、IMS34に対して、関連範囲内でドリフトチューブ軸 線72がフライトチューブ軸線128をほぼ中央で二分するように、位置づけら れる。 質量分析装置30の作動において、イオンは、後述するひとつまたはそれ以上 のイオン生成技法に従って、イオン源74により生成され、IMSの入口開口6 8を介してIMS34へと供給される。IMS34で使用される典型的なバッフ ァーガスは、ポンプ80,バッファーガス源46またはこれらの組み合わせによ り、所望の圧力に調整される。典型的には、バッファーガスは、約1000トル から2000ないし3000トルまでの圧力に調整される。電圧源52は、矢印 55で示した方向でドリフトチューブ軸線に沿う一定の電場を生成するのに十分 な電圧を供給する。 公知のIMS34操作に従って、IMSの入口開口68に入るイオンは、IM Sの出口開口84に向かってドリフトチューブ40を通って移動する。このとき 、イオンは、個々の移動度に従って、やがて分離する。低い移動度を有するイオ ンは、比較的高い移動度を有するイオンから遅れるが、このとき、イオン移動度 は、イオンの衝突断面積に大きく依存する。結局、よりコンパクトなイオンが、 拡散イオンよりも早くIMSの出口開口84に到達する。当業者は、ドリフトチ ューブ40の温度もまた、種々の可変温度源60を介して制御され、その結果、 イオン移動度解析が温度の関数として行われるであろうことを理解するであろう 。 TOFM36は、ゼロ電界フライトチューブ110の方へグリッド即ちプレー ト86,94の間に規定された空間からイオンを加速するように操作できる。イ オンは個々の質量に応じてやがて分離する。一般に質量の小さなイオンは質量の 大きなイオンよりも素早く検出器116に到達する。検出器116は、そこにイ オンが到着した時間を検出するように作動し、単一経路124を介してコンピュ ータ38に対応する信号を送る。 ここで触れることにより本明細書に組み込まれた、Reilly等に付与され たアメリカ特許第5,504,326号及び第5,510,613号により詳細 に開示されているように、電圧源VS2 88、VS3 96及びVS4 10 4は典型的にはコンピュータ38によって制御され、グリッド即ちプレート86 ,94,102において最初の電圧を生じ、IMS34(電圧源VSI52によ ってセットされる)と電圧レベルが一致するようになる。フライトチューブ11 0の長さ、グリッド即ちプレート88,94、112間の距離及びグリッド即ち プレート112と検出器116との距離114のような種々の装置パラメータ、 またグリッド即ちプレート86,94間で規定された空間内での最初のイオン位 置または最初のイオン速度の推定によって、コンピュータ38を作動して電圧源 88,96及び/又は104を制御し、瞬時にグリッド即ちプレート86,94 、102間の電界を増加し、それによってイオンが引き出された電界を創造し、 これらグリッド間のイオンをフライトチューブ110の方へ加速する。好ましく は、パルスイオンの引き出された電界は、グリッド即ちプレート86からフライ トチューブ110の方向性を有し、それによってプラスに荷電されたイオンはフ ライトチューブ110を加速する。しかし当業者は、この電界が選択的に逆にな り負に荷電されたイオンをフライトチューブ110の方へ加速することを理解す るであろう。 いずれにせよ、グリッド即ちプレート86,94間で規定された空間内のイオ ンは、グリッド即ちプレート94,102間で規定された空間に、パルスイオン の引き出された電界により加速される。ドリフトチューブ軸線72に沿ったグリ ッド即ちプレート86,94間で規定された領域に入るイオンが、細い空間分布 を有するという事実により、イオン光学素子47を介してこの領域内にイオンが 集まることにより、またフライトチューブ軸線128に沿った小さな速度コンポ ーネントにより、鋭いTOFMSピークを得るようにグリッド即ちプレート86 及び/又は94に掛けられたパルス電圧を選択することができる。パルスイオン を引き出す電界の目的及びグリッド即ちプレート94,102間のイオンの次の 加速の目的は、実質的に同じ動的エネルギーで全てのイオンの到達するグリッド 即ちプレート102を提供することである。フライトチューブ110はそこに関 連した電界を有さず、イオンはグリッド即ちプレート102から検出器116の 方へ流れ、イオンは上述したように個々の質量の関数としてやがて分離する。コ ンピュータ38は典型的には、電圧源VS5 118を制御し、検出時間の間、 そこに電圧を供給し、それによって業界で知られるように検出器116のゲイン を増加する。 ポンプ130はTOFMS36内の真空を制御し、ポンプ130は好ましくは 、単一経路132を介してコンピュータ38によって制御される。TOFMS3 6は、典型的には、10-4〜10-10で作動される。 図4に示すハイブリッドIMS/TOFMS装置の実施例30では、ドリフト チューブ軸72は、TOFMS36のグリッド即ちプレート86,94間に規定 された空間を2つに分けることが好ましく、フライトチューブ軸128に垂直で あることが好ましい。本発明は、ドリフトチューブ軸線72が、グリッド即ちプ レート86,94の間をフライトチューブ軸線128に垂直に通るが、グリッド 即ちプレート86,94のいずれかに対して幾分かの既知の距離を設けるように して、IMS34に対してTOFMS36を配置することを選択に考慮する。い ずれの場合にも、IMS34に対するTOFMS36の上記構造的位置決めは、 フライトチューブ軸線128に対するドリフトチューブ軸線72の非垂直配置の 場合よりも利点を有する。例えば、このような垂直配置では、グリッド即ちプレ ート86,94間に規定されたイオン加速領域にIMS34から入るイオンパケ ットが、それらがドリフトチューブ軸線72に沿ってその間を移動しているとき 、一定であり、比較的良く規定された最初のイオンの位置を有する。上述したよ うに、イオン光学素子47は、イオンをイオン加速領域に集め、それによりイオ ンの空間的分布を最小にする。更にドリフトチューブ軸線72はグリッド即ちプ レート86,94と平行であるから、フライトチューブ軸線128に対するイオ ン位置は、比較的一定に維持している。この特徴により、グリッド即ちプレート 86,94間で規定されたイオン加速領域内での最初のイオン位置を正確に推定 することが可能となり、これにより上記パルスイオンの引き出された電界のより 正確な推定をすることができる。 好ましくは、コンピュータ38は上述したように、イオン源74からのイオン の発生を制御し、コンピュータ38IMS34内にイオンが導入される時間を記 憶する。これを以後、イオン導入事象と呼ぶ。コンピュータ38は電圧源88、 96を制御するように作動し、何回かの各イオン導入事象で、パルス化されたイ オン引き出し電界を提供する。一実施例において、パルス化されたイオン引き出 し電界は、イオン導入事象ごとに512回繰り返して提供された。当業者は、各 イオン導入事象で提供されたパルスイオン引き出し電界の数が質量分析装置30 の最終分解能に直接比例するということがわかるであろう。このパルス操作がI MS34に対するTOFMS36の垂直位置決めに幾分有利であるから、そのよ うな配置は、イオンパケットの全てまたは一部が処理されていないTOFMS3 6を介して移動する、という可能性を最小にする。グリッド即ちプレート86, 94に対するイオンパケットの移動の方向により、及びイオン引き出し電界のパ ルス特性により、TOFMS36は、それらがドリフトチューブ軸線72に沿っ て移動する時、各イオンパケットを検出器116の方へ加速する複数の機会を持 つ。そのように、装置30は検出器116に最大イオンスループットを提供する ようになっている。 図5を参照すると、本発明によるハイブリッドイオンの移動度及びタイム−オ ブ−フライト型の質量分析装置150の別の実施形態が示されている。当該質量 分析装置150は、多くの点において図4に示し且つ上で説明した質量分析装置 30と類似しており、従って、同様の部品は同様の符号で特定されている。従っ て、共通の部品のみならずIMS34及びTOFM36’の基本的動作は、簡潔 化のために繰り返すことはしない。 図4の質量分析装置30とは異なり、質量分析装置150のTOFMS36’ は、ドリフトチューブ軸線72もまたTOFMS36’のフライトチューブ軸線 を規定するようにIMS34に対して配置されている。別の方法として、TOF MS36’は、ドリフトチューブ軸線72がフライトチューブ軸線に直角でない いかなる向きにでもIMS34に対して配置することができる。このような向き のいずれにおいても、グリッド又はプレート86’及び94の間に形成された空 間内のイオンパケットの初期位置は、(図示された向きにおけるように)いかなる 精度でも予測することができないか又は(直角でないあらゆる配置におけるよう に)イオンパケットがドリフトチューブ軸線72に沿って移動する時に変化する 。更に、このような向きのいずれにおいても、イオン導入事象に関して、イオン パケットがグリッド又はプレート86’及び94間に形成された空間内に到達す るときを予測するのは難しく且つパルス化されたイオン引き出し電界のタイミン グを予言するのは難しい。その結果、パルス化されたイオン引き出し電界のタイ ミングは不正確であり、その結果、イオンはTOFMS36’内で失われるかも しれず且つ/又はTOFMS36’の質量分析能力に悪影響が及ぼされることが ありそうである。 上記発明の背景部で説明したGuevremontらの装置に伴うものと同一 の問題であるIMS34に対するTOFMS36’の非直角の配置に伴う上記の 問題を処理するために、質量分析装置150には、IMS34のイオンの出口開 口84とグリッド又はプレート86’及び94の間の空間との間に作動可能に配 置されたイオントラップ152が設けられている。図5に図示された実施形態に おいては、グリッド又はプレート86’は、同グリッドを貫通したイオンの入口 開口178を形成しており、このイオンの入口開口178は、ドリフトチューブ 軸線72に沿ってIMS34のイオンの出口開口84と整合している。IMS3 4に対するTOFMS36’の別のの非直角の配置においては、イオンは、図4 に示された実施形態30に関して説明されたものと同じ方法でグリッド又はプレ ート86’及び94の間の空間内に入るかもしれないので、イオンの入口開口1 78は必要とされないかも知れない。 いずれの場合にも、イオントラップは、第1のエンドキャップ154、中央リ ング162及び第2のエンドキャップ170を有する公知の四極イオントラップ であるのが好ましい。エンドキャップ154及び170の各々が、ドリフトチュ ーブ軸線72と整合している貫通孔を形成している。この形状においては、イオ ントラップ152は、TOFMS36’への入口開口と整合しているその中心に ある小さい体積内にイオンを閉じ込める。第1のエンドキャップは、信号経路1 58を介して電圧源VS6 156に接続されており、電圧源VS6 156自 体は、信号経路160を介してコンピュータ38に接続されている。中央リング は、信号経路166を介して電圧源VS7 164に接続されており、電圧源V S7 164自体は、信号経路168を介してコンピュータ38に接続されてお り、第2のエンドキャップは、信号経路174を介して電圧源VS8 172に 接続されており、電圧源172自体は、信号経路176を介してコンピュータ3 8に接続されている。電源156及び172はDC電圧を形成するように作動可 能であり、電源164は高周波レンジのAC電圧を形成するように作動可能であ るのが好ましい。 作動時に、コンピュータ38は、IMS34のイオンの出口開口84から出て 行くイオンが第1のエンドキャップ154内に形成された開口に入るのに十分な エネルギを有するように、エンドキャップ154及び170にバイアスをかける ように電源156及び172を制御している。イオンが開口内にひとたび入ると 、イオンは、出口開口84から漏れているバッファガスと衝突してトラップ15 2内へと入り、それによって十分なエネルギを失い、その結果、中央リング16 2上の高周波電圧は、トラップ152内にイオンを閉じ込めるように作動するこ とができる。閉じ込められたイオンは、更に、トラップ152の内側に衝突し、 それに応じてイオンに更なるエネルギ損失を生じさせ、その結果、高周波電圧に よりイオンがリング162の中心に向かって集中する。エンドキャップ152及 び170上並びに中央リング上の電圧が維持される限り、イオンは、トラップ1 52内へ入りその中に集まる。中央リング162上の高周波電圧を切り且つエン ドキャップ152又は170のうちの一つに適当なDCパルスをかけることによ って、イオンはトラップ152から出て行く。例えば、正に帯電したイオンの集 合をトラップ152から排出するためには、エンドキャップ152上の電圧をエ ンドキャップ170上に存在する電圧よりも高くパルス化するか又はエンドキャ ップ170上の電圧をエンドキャップ170上に存在する電圧よりも低くパルス 化しても良い。一般的に、電源164によって中央リングにかけられる高周波電 場の大きさのみならずあらゆるDC電圧の大きさは、トラップ152によって集 められるべきあらゆる所望の質量対電荷の比率のイオンを選択するように変える こ とが出来る。電源164によって付与されるDCレベル及び高周波ピークの大き さを適切に選択することによって、全ての質量対電荷の比率のイオン又はあらゆ る特定の質量対電荷の比率のイオンが、イオントラップ152内に選択的に集め ることが出来る。 本発明においては、イオントラップ152は、グリッド又はプレート86’及 び94間に形成された空間内のイオンの初期位置のより正確な予測を提供するた めに、コンピュータ38によって制御して、集められたイオンパケットを周期的 に排出するようにすることができる。この動作は、以下においてイオン排出動作 と称する。コンピュータ38は、集められたイオンパケットがイオントラップ1 52から排出される時間を制御するので、イオンパケットがグリッド又はプレー ト86’及び94間に形成された空間内の特定の位置に到達する時間を正しく予 測することができる。イオンパケットがグリッド又はプレート86’及び94間 の特定の位置に到達する時間をイオン排出動作に関して適切に知ることによって 、コンピュータ38は、パルス化されたイオン引き出し電界を付与するための適 切なタイミングをより正確に予測して、以下に説明するように最も高い質量分析 能力を提供することができかもしれない。更に、パルス化されたイオン引き出し 電界のタイミングのより正確な予測を提供することによって、イオンパケット又 は少なくともその一部分がTOFMS36’内で失われる可能性を減じることが 出来る。 質量分析装置150の動作において、IMS34はイオン群(即ちイオン束、 以下イオンパケットと呼ぶ)を与えるように動作できる。イオンパケットは、イ オンの出口開口84をかいしてTOFMGSへのイオン移動度の関数として分離 される。コンピュータ38は、イオントラップを制御して種々のイオンパケット を一度に収集し、各収集されたイオンパケットを周期的間隔で放射する。放射さ れたイオンは、上述したグリッドまたはプレート86’および94間に画定され た空間に入り、そして、コンピュータ38が適当な時間を計算する。その時間は 、パルス化イオンを加えるためにイオン放射のタイミングにもとづく電界を引き 出す。TOMFS36’は、上述したように、質量分析情報を発生するように動 作する。 図6において、オリゴシミジンのサンプル用のイオンフライト時間対イオンド リフト時間のプロット190が示されている。そこでは、図示されたデータが質 量分析装置30または150をかいしてつくられうる。図3のプロットと比較す れば、本発明のハイブリッドイオン移動度およびタイム−オブ−フライト型質量 分析装置が動作して2つのほぼ直交する寸法内の分子の構造情報を解明する。各 ドリフト時間について、対応するイオンパケットのTOFMSにおいて到達する ことに対応して本発明の装置は質量対電荷比の数に対応してフライト時間の数を 解明することができる。図6のプロット190は、質量分析装置30の全体の解 明電力がIMSまたはTOFMSのみをかいして達成できるものよりも劇的によ いことを示す。この技術は、大きな生物分子(50残余を超える)についての引 き続く情報を得るさいに質量ピークオーバーラップのために質量スペクトルの密 集の問題を非常に軽減する。本発明は、生物分子の組成、順序、構造分析のため の装置を提供する。その装置は、上記発明の背景の項目において述べた従来装置 に関連した欠点を受けない。 図7Aにおいて、図4および5のいずれかの装置実施例用のイオン源74の好 適実施例74’が示されている。イオン源74’は、サンプル202を有するチ ャンバ200と、そこから延びる光学窓206とを含む。放射源204は、信号 経路76Aをかいしてコンピュータ38に電気的に接続され、光学窓206をか いして直接放射をし、サンプル202を照らすように成形されている。チャンバ 200は、信号経路76Bをかいしてコンピュータ38によって制御されるポン プ208まで延びる導管を含んでいてもよい。 イオン源74’は、公知のMALDI構造である。放射源204(好ましくは 、レーザ)がサンプル202の表面から気体イオンを取り除く。コンピュータ3 8は、サンプルのイオン化を制御するようにレーザの作動時間を制御する。吸収 されたイオンは、チャンバ202の内部構造によってIMS34の入口開口68 へ向けられる。サンプル202は、本発明にもとづいて、DNA、RNA、任意 の種々の蛋白質、カーボハイドレート、グリココニュゲート等のような任意のサ イズの生物分子でもよい。ポンプ208は、チャンバ208を加圧するように制 御されて、当該技術において公知のような高圧MALDI分析を行う。 図7Bにおいて、図4、5のいずれかの装置実施例のためのイオン源74の別 の実施例74”が示されている。イオン源74”は、融解領域226に画定され た開口に向かって延びるスプレイホースまたはノズル222を有する溶けたサン プル220を含む。スプレイノズル222の作動または噴射が当該技術において 公知のように手動で制御されるか、または信号経路76Cをかいしてコンピュー タ38によって制御されてもよい。融解領域226は信号経路76C’をかいし てコンピュータ38に接続され、また、供給された荷電滴をノズル222をかい して気体イオンに変換し、これらのイオンをイオン光学部材へ供給する。光学部 材230は、気体イオンの焦点を合わせ、それらをIMS34の入口開口内に向 ける。イオン源領域32は、そこからポンプ232まで延びる導管を有する。ポ ンプ232は信号経路76Dをかいしてコンピュータ38によって制御されても よい。 イオン源74”は、サンプルを収容する融解溶液を気体イオンに変換すること ができる公知の電子噴射イオン化(ESI)構造である。コンピュータ38は、 融解領域226の作動時間を制御してサンプルのイオン化を制御する。ポンプ2 32は、当該技術において公知のように、イオン源領域32を加圧することがで きる。融解領域226は、融解溶液を気体イオンに変換できる。サンプル源22 0は、本発明にもとづいて、DNA、RNA、任意の種々の蛋白質、カーボハイ ドレート、グリココニュゲート等のような任意のサイズの生物分子を含有する溶 液を含んいてもよい。 図7Cにおいて、図4、5のいずれかの装置実施例のためのイオン源74の別 の実施例74'''が示されている。イオン源74'''は、サンプル源236を含み 、そのサンプル源236は図7Aまたは7Bに示す前述したサンプル源74’ま たは74''のいずれでもよく、また、信号経路76Eの数Mをかいしてコンピュ ータ38によって上述したように制御される。ここで、MはNよりも小さい整数 である(図4、5参照)。 イオン源74'''は、さらにイオン源236とIMS34のイオンの入口開口 68との間に配置されたイオントラップ152を有する。イオントラップ152 は、好ましくは図5に示し上述したものと同一の公知の四極子イオントラップで ある。したがって、イオントラップ152の動作の詳細はここでは繰り返す必要 がない。エンドキャップ154は、信号経路240をかいして電圧源VS9 2 38に接続され、信号経路244をかいして電圧源VS10 242に接続され 、エンドキャップ170が信号経路248をかいして電圧源VS11 246に 接続される。VS9,VS10,VS11は、それぞれ信号経路76F、76G 、76Hに接続される。コンピュータ38は、VS9,VS10,VS11を、 図5のVS6,VS7,VS8に関して記載したことと同様に制御される。 作働中において、コンピュータ38は上文中で説明したものと類似の態様でイ オントラップ152を制御するように作働可能であり、これによって、その中の 大量のイオンを収集し、収集されたイオンをIMS34のイオンの入口開口68 に向かってそこから選択的に放出する。当該技術分野で周知されているように、 例えばIMS34などのイオン移動度分析器のピーク分解能は、イオン移動度分 析器へのイオン入力パルスの長さによって制限される。一般には、移動度のピー クは入力イオンパルスの時間長よりも更に分解することはできない。ESIの使 用に特に関連した欠点は、分析のための十分なイオンを生成するため入力イオン パルス幅が典型的には少なくとも50μsでなければならないということである 。しかしながら、図7Cに示されたイオン源構成74"’を用いた場合、コンピ ュータ38は、IMS34の中にイオンをパルス入力する前に、イオントラップ 152内に大量のイオンを収集するように作働可能である。イオントラップ34 内に十分な数のイオンが収集された状態では、イオン入力パルス長に関する唯一 の制限、即ちIMS34の分解能力は、イオントラップ152を開閉するのに必 要とされる時間である。現存するイオントラップを用いた場合、イオン入力パル ス長を、存続期間において1μs以下にまで減少させることができる。 図8A及び図8Bは、マルトテトラオセ(maltotetraose)サンプルに対する イオン移動度分布の比較を示し、図8Aのスペクトル250は、図7Bに示され たものに類似したESI源を使用して生成され、20μsの存続期間を持つ10 0,083入力パルスを持っている。図8Bのスペクトル252は、イオントラ ップ、例えば図7Cに示されたイオントラップ152などと共に図8Aのために 使用さ れたものと同じESI源を用いて生成され、1μsの存続期間を持つ4003入 力パルスを持っている。スペクトル250と比較すると、スペクトル252は、 信号強度において4ないし5倍の増加、約20の因子による分解能の増加、及び 同様に約20の因子による信号対ノイズ比率の増加を有している。 再び図7Cを参照すると、イオントラップ152は、IMS34だけの分解能 及び感度のみならず、図4のハイブリッドの質量分析装置30及び図5のハイブ リッドの質量分析装置150のいずれかの分解能及び感度を増加させるため既知 の任意のイオン生成源を使用してもよい。 本明細書中で示され説明された、ハイブリッドのイオン移動度及びタイム−オ ブ−フライト型質量分析装置のいずれの実施例も、多数の異なる作働モードでの 作働が可能であることが理解されるべきである。例えば、本発明の様々な実施例 の構成及び作用は、比較的低いエネルギーのイオンが生成されてハイブリッドの 計測器に注入され、そこからイオンに関連する構造的な情報を得ることができる 第1モードの作働に従って、本文中で説明されてきた。 第2モードの作働では、このようなイオンをより高いエネルギーでハイブリッ ドの質量分析装置の中に注入することができ、その結果、IMS34内のバッフ ァーガスとの高エネルギー衝突がイオンの分裂を引き起こす。そのような場合で は、それらの移動度の関数として時間の経過と共に分裂したイオン破片は、分析 装置のTOFMS部分に供給され、様々な破片の質量分析情報を引き続く分析の ために得ることができる。その代わりに、そのような分析のためのイオン分裂を 、他の多数の既知の任意技術によって達成してもよい。そのような既知の代替イ オン分裂技術の例には、酵素低下分裂法(enzyme degradation fragmentation)、 光子分裂法(photo-fragmentation)、例えば可変温度源60の制御を介してドリ フトチューブ40を加熱することなどによる熱分解、電子衝突分離法(electron impact dissociation)、表面誘起分離法(surface induced dissociation)、及び 黒体赤外輻射分離法(blackbody infrared radiation induced dissociation) などが含まれる。 第3モードの作働では、特定の質量を持つイオンのみを、ハイブリッドの質量 分析装置により処理することができる。特定の質量を持つイオンのみを生成する 一つの方法は、ピーク振幅、及び/又は、IMS34の前方に配置されたイオン トラップの中心リングの直流電圧を調整することである。この電圧を適当に調整 することによって、イオントラップ152を、特定の質量対電荷比率を持つイオ ンのみをその中に蓄えるように構成することができる。この態様では、イオント ラップ152は、イオンフィルターとして作働するように制御される。特定の質 量を持つイオンのみを分析する別の方法は、IMS34とTOFMS36との間 にイオントラップ152を提供し、望まれていない質量対電荷比率を持つイオン を除外するようにイオントラップ152を制御することである。 第4モードの作働では、特定の質量を持つ高エネルギーイオンだけがIMS3 4に導入される。その中で、これらのイオンは分裂を経て、次にそのような破片 は上述したようにTOFMS36によって更なる処理を受けることができる。 本発明は、図面に示され前述した説明で詳細に述べられたが、これは一例と考 えるべきであり、この特徴に限定されるものではなく、好ましい実施例のみが図 示及び説明されたのであって、本発明の要旨の範囲内に含まれる全ての変更及び 改良が保護されることが望まれていると理解されよう。 請求の範囲 1. 質量スペクトル情報を発生する方法において、 ガス状のイオン塊を発生する段階と、 第1の軸線に沿ってガス状のイオン塊を分離して、各々が関連する独特のイオ ン移動度を有する多数のイオンパケットを形成する段階と、 前記第1の軸線に対して垂直な第2の軸線に沿って少なくともいくつかのイオ ンパケットを順次分割して、各々が関連する独特のイオン質量を有する多数のイ オンサブパケットを形成する段階と、 前記少なくとも幾つかのイオンサブパケットを処理して、質量スペクトル情報 を決定する段階と、を備えている方法。 2. 請求項1に記載の方法において、ガス状のイオン塊を形成する段階が融解 された生物学的試料からガス状のイオン塊を発生する段階を備えている方法。 3. 請求項2に記載の方法において、融解された生物学的試料からガス状のイ オン塊を発生する段階がエレクトロスプレーイオン化によりガス状のイオン塊を 発生する段階を備えている方法。 4. 請求項1に記載の方法において、前記イオンを発生する段階が生物学的試 料の表面からガス状のイオン塊を取り除く段階を備えている方法。 5. 請求項4に記載の方法において、前記生物学的試料の表面からガス状のイ オン塊を取り除く段階がレーザー脱着式イオン化を介してガス状のイオン塊を発 生する段階を備えている方法。 6. 請求項1に記載の方法において、ガス状のイオン塊を発生する段階が、 試料源からガス状のイオンを発生する段階と、 イオントラップで発生されたイオンの少なくとも幾つかを収集する段階と、 前記イオンの発生と収集の段階を多数回繰り返して、イオントラップにガス状 のイオン塊を形成する段階と、 イオントラップからガス状のイオン塊を取り除く段階と、 を備えた方法。 7. 請求項6に記載の方法において、試料源からガス状のイオンを発生する段 階が、生物学的試料からガス状のイオンを発生する段階を備えている方法。 8. 請求項7に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状のイオンを 発生する段階が、エレクトロスプレーイオン化により生物学的試料からガス状の イオンを発生する段階を備えている方法。 9. 請求項7に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状のイオンを 発生する段階が、レーザー脱着式イオン化を介して生物学的試料からガス状のイ オンを発生する段階を備えている方法。 10. 試料源から質量スペクトル情報を発生する装置において、 試料源からガス状のイオン塊を発生する手段と、 一端部に設けられていて前記ガス状のイオン塊を発生する手段と連通している イオンの入口開口と他端部に設けられたイオンの出口開口とを形成し、前記イオ ンの入口開口と出口開口とがその間に第1の軸線を形成する、イオン移動度分析 器(IMS)と、 一端部に設けられていてイオンの出口開口と流体連通するイオン加速領域と、 他端部に設けられたイオン検出器とを形成し、前記イオン加速領域とイオン検出 器とがその間に前記第1の軸線に垂直な第2の軸線を形成する、タイム−オブ− フライト型質量分析装置(TOFMS)と、 を備えている装置。 11. 請求項10に記載の装置において、前記IMSが、加圧された緩衝ガス を前記IMSに供給する手段を更に備えている装置。 12. 請求項10に記載の装置において、 前記IMSと関連し、前記IMS内で第1の所定の圧力を維持するように作動する第 1のポンプと、 前記TOFMSと関連し、前記TOFMS内で第2の所定の圧力を維持するように作動す る第2のポンプと, を備えている装置。 13. イオン質量スペクトル情報を発生する方法において、 ガス状のイオン塊を発生する段階と、 第1の軸線に沿ってガス状のイオン塊を分割して、各々がそれと関連する独特 のイオン移動度を有する多数のイオンパケットを形成する段階と、 前記イオンパケットを順次収集して、第1のイオントラップからイオンパケッ トを排出する段階と、 第2の軸線に沿って第1のイオントラップから排出されたイオンパケットの少 なくとも幾つかを分割して、各々がそれと関連する独特のイオン質量を有する多 数のイオンサブパケットを形成する段階と、 前記イオンサブパケットの少なくとも幾つかを処理して、質量スペクトル情報 を決定する段階と、 を備えている方法。 14. 請求項13に記載の方法において、前記ガス状のイオン塊を発生する段 階が融解された生物学的試料からガス状のイオン塊を発生する段階を備えている 方法。 15. 請求項14に記載の方法において、融解された生物学的試料からガス状 のイオン塊を発生する段階がエレクトロスプレーイオン化によりガス状のイオン 塊を発生する段階を備えている方法。 16. 請求項13に記載の方法において、前記イオンを発生する段階が生物学 的試料の表面からガス状のイオン塊を取り除く段階を備えている方法。 17. 請求項16に記載の方法において、前記生物学的試料の表面からガス状 のイオン塊を取り除く段階がレーザー脱着式イオン化を介してガス状のイオン塊 を発生する段階を備えている方法。 18. 請求項13に記載の方法において、ガス状のイオン塊を発生する段階が 、 試料源からガス状のイオンを発生する段階と、 第2のイオントラップで発生されたイオンの少なくとも幾つかを収集する段階 と、 前記イオンの発生と収集の段階を多数回繰り返して、前記第2のイオントラッ プにガス状のイオン塊を形成する段階と、 第2のイオントラップからガス状のイオン塊を取り除く段階と、 を備えた方法。 19. 試料源から質量スペクトル情報を生成する装置にして、 試料源からガス状のイオン塊を発生させる手段と、 その一端にガス状のイオン塊を発生させる前記手段と流体連通するイオンの入 口開口を画成し、その対向端にイオンの出口開口を画成する、イオン移動度分析 器(IMS)と、 前記IMSの出口開口と流体連通するイオンの入口開口と、イオンの出口開口 とを画成する、イオントラップと、 その一端に前記イオントラップの出口開口と流体連通する、イオン加速領域を 画成し、その対向端にイオン検出器を画成する、質量分析器(MS)とを具備し 、 前記イオンの入口開口とイオンの出口開口とは、それらの間に第1の軸線を画 成し、 前記イオン加速領域と前記イオン検出器は、それらの間に第2の軸線を画成す る、装置。 20. 請求項19に記載の装置にして、ガス状のイオン塊を発生させる前記手 段が、前記ガス状のイオン塊の発生を制御する前記手段により供給されたイオン 源信号数に反応する、装置。 21. 請求項20に記載の装置にして、前記イオントラップが、前記手段によ って供給されたイオントラップ信号数に反応して、イオンがイオントラップに入 り、イオンがそこに留まり、及びそこからイオンを排出するのを許容するように 制御する、装置。 22. 請求項21に記載の装置にして、前記イオン加速領域が、該イオン加速 領域の付勢を制御する前記手段により供給されたイオン加速信号数に反応する、 装置。 23. 請求項22に記載の装置にして、 前記イオン検出器は、該検出器でのイオン検出を表示する、検出器出力信号を 生成するように操作可能であり、 前記制御手段は、検出器出力に対応するイオン質量スペクトル情報を計算する ために、前記検出器出力信号数に反応する、装置。 24. 請求項19に記載の装置にして、前記第1の軸線と第2の軸線が非垂直 である、装置。 25. 請求項24に記載の装置にして、前記IMSが前記ドリフトチューブに 加圧された緩衝ガスを供給する手段を更に含む、装置。 26. 試料源から質量スペクトル情報を生成する装置にして、 試料源からガス状のイオン塊を発生させる手段と、 ガス状のイオン塊を発生させる前記手段と流体連通するイオンの入口開口と、 イオンの出口開口とを画成する第1のイオントラップと、 その一端に前記第1のイオントラップの出口開口と流体連通するイオンの入口 開口を画成し、その対向端にイオンの出口開口を画成する、イオン移動度分析計 (IMS)と、 その一端に前記IMSの出口開口と流体連通する、イオン加速領域を画成し、 その対向端にイオン検出器を画成する、質量分析器(MS)とを具備し、 前記イオンの入口開口とイオンの出口開口は、それらの間に第1の軸線を画成 し、 前記イオン加速領域と前記イオン検出器は、それらの間に第2の軸線を画成す る、装置。 27. 請求項26に記載の装置にして、前記第1の軸線が前記第2の軸線と直 交する、装置。 28. 請求項26に記載の装置にして、 前記第1の軸線は前記第2の軸線と直交せず、 更に前記IMSと前記MSとの間に配置された第2のイオントラップを含み、 該第2のイオントラップが、前記IMSの出口開口と流体連通するイオンの入口 開口と、前記MSのイオン加速領域と流体連通するイオンの出口開口とを有する 、装置。 29. 請求項26に記載の装置にして、前記IMSが前記フライトチューブ内 に加圧された緩衝ガスを供給する手段を更に含む、装置。 30. 質量スペクトル情報を生成する方法にして、 試料源からガス状のイオンを発生させる工程と、 発生したイオンの少なくとも幾つかをイオントラップ内に捕集する工程と、 前記発生工程と前記捕集工程を複数回繰り返して、前記イオントラップ内にガ ス状のイオン塊を形成する工程と、 前記イオントラップからガス状のイオン塊を放出する工程と、 前記ガス状のイオン塊を第1の軸線に沿って調時的に分離して、各々がそれに 関連した特有のイオン移動度を有する、多数のイオンパケットを形成する工程と 、 少なくとも前記イオンパケットの幾つかを第2の軸線に沿って調時的に連続し て分離して、各々がそれに関連した特有のイオン質量を有する、幾らかのイオン サブパケットを形成する工程と、 前記イオンサブパケットの少なくとも幾つかを処理して、該イオンサブパケッ トから質量スペクトル情報を決定する工程とからなる、方法。 31. 請求項30に記載の方法にして、試料源からイオンを発生させる前記発 生工程が生物学的試料からイオンを発生させることを含む、方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW 【要約の続き】 たイオントラップであってもよい。IMS(34)、TO FMS(36)及びイオン源(74)はコンピュータ (38)で制御されることが好ましい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. マススペクトル情報を発生する方法において、 イオンのガス状容積を発生する段階と、 第1の軸線に沿ってイオンのガス状容積を分割して、各々が関連する独自のイ オン移動度を有する多数のイオン群を形成する段階と、 前記第1の軸線に対して垂直な第2の軸線に沿って少なくともいくつかのイオ ン群を順次分割して、各々が関連する独自のイオン質量を有する多数の準イオン 群を形成する段階と、 前記少なくとも幾つかの準イオン群を処理して、質量スペクトル情報を決定す る段階と、を備えている方法。 2. 請求項1に記載の方法において、ガス状のイオン群を形成する段階が融解 された生物学的試料からガス状のイオン群を発生する段階を備えている方法。 3. 請求項2に記載の方法において、融解された生物学的試料からガス状のイ オン群を発生する段階がエレクトロスプレーイオン化によりガス状イオン群を発 生する段階を備えている方法。 4. 請求項1に記載の方法において、前記イオンを発生する段階が生物学的試 料の表面からガス状のイオン群を取り除く段階を備えている方法。 5. 請求項4に記載の方法において、前記生物学的試料の表面からガス状のイ オン群を取り除く段階がレーザー脱着式イオン化を介してガス状のイオン群を発 生する段階を備えている方法。 6. 請求項1に記載の方法において、ガス状のイオン群を発生する段階が、 試料源からガス状イオンを発生する段階と、 イオントラップで発生されたイオンの少なくとも幾つかを収集する段階と、 前記イオン群の発生と収集の段階を多数回繰り返して、イオントラップにガス 状のイオン群を形成する段階と、 イオントラップからガス状のイオン群を取り除く段階と、 を備えた方法。 7. 請求項6に記載の方法において、試料源からガス状のイオン群を発生する 段階が、生物学的試料からガス状イオンを発生する段階を備えている方法。 8. 請求項7に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状イオンを発 生する段階が、エレクトロスプレーイオン化により生物学的試料からガス状イオ ンを発生する段階を備えている方法。 9. 請求項7に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状イオンを発 生する段階が、レーザー脱着式イオン化を介して生物学的試料からガス状のイオ ンを発生する段階を備えている方法。 10. 試料源から質量スペクトル情報を発生する装置において、 試料源からガス状のイオン群を発生する手段と、 一端部に設けられていて前記ガス状イオン群を発生する手段と連通しているイ オン入口開口部と他端部に設けられたイオン出口開口部とを形成し、前記イオン 入口開口部と出口開口部とがその間に第1の軸線を形成する、イオン移動度分析 計(IMS)と、 一端部に設けられていてイオン出口開口部と流体連通するイオン加速領域と、 他端部に設けられたイオン検出器とを形成し、前記イオン加速領域とイオン検出 器とがその間に前記第1の軸線に垂直な第2の軸線を形成する、タイム−オブ− フライト質量分析装置(TOFMS)と、 を備えている装置。 11. 請求項10に記載の装置において、前記ガス状のイオン群を発生する手 段と前記イオン加速領域とを制御する手段を更に備えている装置。 12. 請求項11に記載の装置において、イオン群を発生する手段が、前記イ オン群を発生するように制御する手段により供給された第1の信号に応答し、前 記加速領域が前記加速領域を付勢するように制御する手段により供給された第2 の信号に応答する、装置。 13. 請求項12に記載の装置において、前記イオン検出器がイオンの検出を 表示する出力信号を発生するように作動し、かつ、前記制御手段が前記出力信号 に応答してそれに対応するイオン質量スペクトル情報を計算する装置。 14. 請求項10に記載の装置において、前記IMSが、前記イオン入口開口部 とイオン出口開口部の間に着座されたドリフトチューブを更に備え、前記第1の 軸線が前記ドリフトチューブを介して伸長しかつドリフトチューブを形成し、 前記TOFMSが前記イオン加速領域と前記イオン検出器との間に着座されたフラ イトチューブとを更に備え、前記第2の軸線が前記フライトチューブを介して伸 長しかつフライトチューブ軸線を形成する、装置。 15. 請求項14に記載の装置において、前記IMSが圧縮されたバッファーガ スを前記ドリフトチューブに供給する手段を更に備えている装置。 16. 請求項10に記載の装置において、 前記IMSと関連し、前記IMS内で第1の所定の圧力を維持するように作動する第 1のポンプと、 前記TOFMSと関連し、前記TOFMS内で第2の所定の圧力を維持するように作動す る第2のポンプと, を備えている装置。 17. 請求項10に記載の装置において、前記試料源が生物学的試料である装 置。 18. イオン質量スペクトル情報を発生する方法において、 ガス状のイオン群を発生する段階と、 第1の軸線に沿ってガス状のイオン容積を分割して、各々がそれと関連する独 自のイオン移動度を有する多数のイオン群を形成する段階と、 前記イオン群を順次収集して、第1のイオントラップからイオン群を注入する 段階と、 第2の軸線に沿って第1のイオントラップから注入されたイオン群の少なくと も幾つかを分割して、各々がそれと関連する独自のイオン質量を有する多数の準 イオン群を形成する段階と、 前記準イオン群の少なくとも幾つかを処理して、質量スペクトル情報を決定す る段階と、 を備えている方法。 19. 請求項18に記載の方法において、前記ガス状のイオン群を発生する段 階が融解された生物学的試料からガス状のイオン群を発生する段階を備えている 方法。 20. 請求項19に記載の方法において、融解された生物学的試料からガス状 のイオン群を発生する段階がエレクトロスプレーイオン化によりガス状イオン群 を発生する段階を備えている方法。 21. 請求項18に記載の方法において、前記イオンを発生する段階が生物学 的試料の表面からガス状のイオン群を取り除く段階を備えている方法。 22. 請求項21に記載の方法において、前記生物学的試料の表面からガス状 のイオン群を取り除く段階がレーザー脱着式イオン化を介してガス状のイオン群 を発生する段階を備えている方法。 23. 請求項18に記載の方法において、ガス状のイオン群を発生する段階が 、 試料源からガス状イオンを発生する段階と、 イオントラップで発生されたイオンの少なくとも幾つかを収集する段階と、 前記イオン群の発生と収集の段階を多数回繰り返して、イオントラップにガス 状のイオン群を形成する段階と、 イオントラップからガス状のイオン群を取り除く段階と、 を備えた方法。 24. 請求項23に記載の方法において、試料源からガス状のイオン群を発生 する段階が、生物学的試料からガス状イオンを発生する段階を備えている方法。 25. 請求項24に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状イオン を発生する段階が、エレクトロスプレーイオン化により生物学的試料からガス状 イオンを発生する段階を備えている方法。 26. 請求項24に記載の方法において、前記生物学的試料からガス状イオン を発生する段階が、レーザー脱着式イオン化を介して生物学的試料からガス状の イオンを発生する段階を備えている方法。 27.試料源から質量スペクトル情報を生成する装置にして、 試料源からイオンのガス状塊を発生させる手段と、 その一端にイオンのガス状塊を発生させる前記手段と流体連通するイオン入口 開口を画成し、その対向端にイオン出口開口を画成する、イオン移動度分析計( IMS)と、 前記IMSのイオン出口開口と流体連通するイオン入口と、イオン出口とを画 成する、イオントラツプと、 その一端に前記イオントラップのイオン出口と流体連通する、イオン加速領域 を画成し、その対向端にイオン検出器を画成する、質量分析計(MS)とを具備 し、 前記イオン入口開口とイオン出口開口は、それらの間に第1軸を画成し、 前記イオン加速領域と前記イオン検出器は、それらの間に第2軸を画成する、 装置。 28.請求項27に記載の装置にして、 イオンのガス状塊を発生させる前記手段、前記イオントラップ及び前記イオン 加速領域を制御する手段を更に含む、装置。 29.請求項28に記載の装置にして、 イオン塊を発生させる前記手段が、前記イオン塊の発生を制御する前記手段に より供給されたイオン源信号数に反応(共鳴)する、装置。 30.請求項29に記載の装置にして、 前記イオントラップが、イオンがイオントラップに入り、イオンがそこに留ま り、及びそこからイオンを射出するのを許容することを制御する、前記手段によ って供給されたイオントラップ信号数に反応(共鳴)する、装置。 31.請求項30に記載の装置にして、 前記加速領域が、該加速領域の活性化を制御する前記手段により供絵されたイ オン加速信号数に反応(共鳴)する、装置。 32.請求項31に記載の装置にして、 前記イオン検出器は、該検出器でのイオン検出を表示する、検出器出力信号を 生成するように操作可能であり、 前記制御手段は、検出器出力に対応するイオン質量スペクトル情報を計算する ために、前記検出器出力信号数に反応(共鳴)する、装置。 33.請求項27に記載の装置にして、 前記IMSは、前記イオン入口開口とイオン出口開口との間に配置されたドリ フトチューブを更に含み、前記第1軸は該ドリフトチューブを通って延び、ドリ フトチューブ軸を画成し、 前記MSは、前記イオン加速領域と前記イオン検出器との間に配置されたフラ イトチューブを含む、タイム−オブ−フライト型質量分析計(TOFMS)であ り、前記第2軸は該フライトチューブを通って延び、フライトチューブ軸を画成 する、装置。 34.請求項33に記載の装置にして、 前記ドリフトチューブ軸とフライトチューブ軸が、非垂直である、装置。 35.請求項33に記載の装置にして、 前記IMSが、前記ドリフトチュウーブに加圧された緩衝ガスを供給する手段 を更に含む、装置。 36.請求項28に記載の装置にして、 前記IMSと関連する第1ポンプと、前記MSと関連する第2ポンプを更に含 み、 前記第1ポンプは、前記IMS内を予め設定した第1の圧力に維持するように 操作可能であり、前記第2ポンプは、前記TOFMS内を予め設定した第2の圧 力に維持するように操作可能である、装置。 37.請求項27に記載の装置にして、 前記試料源が、生物学的試料である、装置。 38.試料源から質量スペクトル情報を生成する装置にして、 試料源からイオンのガス状塊を発生させる手段と、 イオンのガス状塊を発生させる前記手段と流体連通するイオン入口と、イオン 出口とを画成する第1イオントラップと、 その一端に前記第1イオントラップのイオン出口と流体連通するイオン入口開 口を画成し、その対向端にイオン出口開口を画成する、イオン移動度分析計(I MS)と、 その一端に前記IMSのイオン出口と流体連通する、イオン加速領域を画成し 、その対向端にイオン検出器を画成する、質量分析計(MS)とを具備し、 前記イオン入口開口とイオン出口開口は、それらの間に第1軸を画成し、 前記イオン加速領域と前記イオン検出器は、それらの間に第2軸を画成する、 装置。 39.請求項39に記載の装置にして、 前記第1軸が、前記第2軸と直交する、装置。 40.請求項38に記載の装置にして、 前記第1軸は前記第2軸と直交せず、 更に前記IMSと前記MSとの間に配置された第2イオントラップを含み、該 第2イオントラップが、前記IMSのイオン出口開口と流体連通するイオン入口 と、前記MSのイオン加速領域と流体連通するイオン出口とを有する、装置。 41.請求項38に記載の装置にして、 前記IMSが、前記イオン入口開口と前記イオン出口開口との間に配置された ドリフトチューブを更に含み、前記第1軸が該ドリフトチューブを通って延び、 ドリフトチューブ軸を画成し、 前記MSが、前記イオン加速領域と前記イオン検出器との間に配置されたフラ イトチューブを含む、タイム−オブ−フライト型質量分析計(TOFMS)であ り、前記第2軸は該フライトチューブを通って延び、フライトチューブ軸を画成 する、装置。 42.請求項40に記載の装置にして、 前記IMSが、前記フライトチューブ内に加圧された緩衝ガスを供給する手段 を更に含む、装置。 43.請求項41に記載の装置にして、 前記IMSと関連する第1ポンプと、前記TOFMSと関連する第2ポンプを 更に含み、 前記第1ポンプは、前記IMS内を予め設定した第1の圧力に維持するように 操作可能であり、前記第2ポンプは、前記TOFMS内を予め設定した第2の圧 力に維持するように操作可能である、装置。 44.請求項38に記載の装置にして、 前記試料源が、生物学的試料である、装置。 45.質量スペクトル情報を生成する方法にして、 試料源からガス状イオンを発生させる工程と、 発生したイオンの少なくとも幾つかをイオントラップ内に捕集する工程と、 前記発生工程と前記捕集工程を複数回繰り返して、前記イオントラップ内にイ オンのガス状塊を形成する工程と、 前記イオントラップからイオンのガス状塊を放出する工程と、 前記イオンのガス状塊を第1の軸に沿って正しいテンポで分離して、各々がそ れに関連した均一のイオン移動度を有する、幾つかのイオン束を形成する工程と 、 少なくとも前記イオン束の幾つかを第2の軸に沿って正しいテンポで連続して 分離して、各々がそれに関連した均一のイオン質量を有する、幾らかの副イオン 束を形成する工程、及び 少なくとも前記副イオン束の幾つかを処理して、該副イオン束から質量スペク トル情報を決定する工程とからなる、方法。 46.請求項45に記載の方法にして、 試料源からイオンを発生させる前記発生工程が、生物学的試料からイオンを発 生させることを含む、方法。
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