JP2001502881A - 高分子ペプチドプローブ及びその使用 - Google Patents

高分子ペプチドプローブ及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 プローブとしてペプチド核酸(PNA)又はモルホリノ化合物を用いる、rRNA又は薬剤耐性遺伝子を検出するためのin situハイブリダイゼーションアッセイを提供する。さらに、これらのアッセイの実施に有用なテストキットも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 高分子ペプチドプローブ及びその使用 発明の背景 本発明は、一般的には無電荷プローブに関し、より特定的には蛍光in si tuハイブリダイゼーションアッセイにおけるペプチド核酸(PNA)及びモル ホリノのような無電荷プローブの使用に関する。 現行の感染性疾患診断法は、患者のテスト試料由来の感染性物質を培養し、次 いで該感染性物質を顕微鏡的形態学、染色特性、増殖要件などに基づいて同定す る方法に依存している。現在の標準増殖条件下では、細菌の増殖には通常24〜 28時間を要するが、Mycobacterium属のような数種の細菌は増殖 に数週間を要し得る。細菌の同定には、十分な増殖が得られた後で他の生化学的 テストのような追加のテストを実施する必要があり得る。これらのテストのなか には、細菌を同定し得るまでにさらに18〜48時間を要するものもある。細菌 が種々の抗菌物質に対して感受性であるかどうかを決定するためには、生化学的 テストと同時に感受性テストを行い得る。これらの方法は各細菌の純粋培養物に 依存する。混合培養物が存在す る場合、各細菌の同定及び感受性テストを行うためには、さらに存在する細菌を 精製するための時間を必要とする。 この10年間に蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)法に ついて多くの研究及び開発が行われた。FISHは遺伝子マッピング、腫瘍の特 性決定及び出生前診断に日常的に利用されている。例えば、J.B.Lawre nceら,Science 249:928−932(1990);P.Lic htnerら,Science 247:64−69(1990);E.Vie gas−Pequignotら,Proc.Natl.Acad.Sci.US A 86:582−586(1989);B.Traskら,Genomics 5:710−717(1989);H.Evansら,Chromosoma :48:405−426(1974);及びD.C.Tkachukら,Gen et.Anal.Tech.Appl.8:67−74(1991)を参照され たい。FISHは研究や大きな医療センターの試験室では使用されているにも拘 わらず、臨床試験室では広く用いられていない。FISHが臨床試験室で用いら れないのは、臨床試験室での実施を多大な量力と費用のかかる手順を要するもの とする、FISHの感度の低さ、標準化プロトコル及びユーザーにやさしいプロ トコルの欠如、完了までの時間の長さ(通常、約8時間以上)及びその非自動化 手動技術が原因であると考えられる。 テスト試料中のコピー数1000未満のターゲット核酸又は単一の細菌細胞を 検出し得るアッセイが開発されれば有益であろう。また、懸濁液中又は感染細胞 内で細菌種を検出・同定する簡単な高速FISHアッセイの開発も有益であろう 。さらに、そのような細菌種中で薬剤耐性遺伝子を検出するためのアッセイが開 発されれば有益であろう。そうした検出は同定と同時に実施し得る。そのような アッセイは8時間以内で完了し、容易に自動化し得る。また、FISHアッセイ の感度を臨床的に関連した結果を得るのに必要なレベルに高めるようなシグナル 増幅オプションの開発も有益であろう。発明の要旨 テスト試料中に存在し得るrRNAを検出するためのアッセイを提供する。該 アッセイは、テスト試料と、測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合 物を含むインジケーター試薬に結合したテスト試料中のrRNAに結合 し指るペプチド核酸(PNA)プローブとを接触させるステップ;及びテスト試 料中のrRNAの存在を示す指標として前記測定可能なシグナルを検出するステ ップを含む。該アッセイは流動細胞計測法(flow cytometry)により実施するの が好ましい。定量は、蛍光を励起させ、光選択フィルターを用いて該シグナルを 測定して行う。シグナル生成化合物としてはフルオレセイン又はローダミンが好 ましい。テスト試料中のrRNAは、アッセイの実施前に固定し得る。該アッセ イはさらに前記テスト試料をin situでハイブリダイズさせるステップを 含む。 上記アッセイは、プローブとしてPNAの代わりにモルホリノ化合物を用いて 行うこともできる。また、改良が前記テスト試料とPNA又はモルホリノプロー ブとをハイブリダイズさせることからなる改良型蛍光in situハイブリダ イゼーションアッセイも提供される。 本発明により、テスト試料中に存在し得る薬剤耐性遺伝子を検出するためのア ッセイも提供される。該アッセイは、薬剤耐性遺伝子を含み得るテスト試料と、 測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物を含むインジケーター試薬 に結合したテスト試料中の薬剤耐性遺伝子に結合 し得るペプチド核酸(PNA)プローブ又はモルホリノプローブとを接触させる ステップ;及びテスト試料中の薬剤耐性遺伝子の存在の指標として前記測定可能 なシグナルを検出するステップを含む。該アッセイは流動細胞測定法により行う のが好ましい。定量は、蛍光を励起させ、光選択フィルターを用いて該シグナル を測定して行う。シグナル生成化合物としてはフルオレセイン又はローダミンが 好ましい。テスト試料中の薬剤耐性遺伝子はアッセイの実施前に固定し得る。該 アッセイはさらに前記テスト試料をin situでハイブリダイズさせるステ ップを含む。 さらに、テスト試料中に存在し得るrRNA又は薬剤耐性遺伝子の存在を検出 するためのテストキットも提供され、該テストキットは、測定可能なシグナルを 生成し得るシグナル生成化合物に結合したPNA又はモルホリノプローブを含有 する容器を含む。図面の簡単な説明 第1図は、28S rRNAに対して相補的な25量体(25mer)DNA オリゴ及び15量体PNAオリゴプローブ(DNA配列の25量体中の配列)を フルオレセインで直接標識した場合のヒストグラムであり、符号Aは両端を標識 したDNAプローブを用いる負の試料、符号Bは両端を標識したDNAプローブ を用いる正の試料を表す。 第2図は、28S rRNAに対して相補的な25量体DNAオリゴ及び15 量体PNAオリゴプローブ(DNA配列の25量体中の配列)をフルオレセイン で直接標識した場合のヒストグラムであり、符号Cはアミノ末端を標識したPN Aプローブを用いる負の試料、符号Dはアミノ末端を標識したPNAプローブを 用いる正の試料を表す。 第3図はマウスPMN中の染色大腸菌の写真である。発明の詳細な説明 in situハイブリッド形成法は1060年代後半に紹介された。J.G .Gall及びM.Pardue,Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 63:378−383(1969)。一般的には、この方法は、形態的に 完全な組織、 細胞又は染色体を核酸ハイブリダイゼーションプロセスにかけて、特定の遺伝情 報の存在だけでなく、個々の細胞内の遺伝情報の特定位置も明らかにする操作か らなる。この方法は、細胞の均質化及び標的配列の抽出を必要としないため、細 胞集団内の配列の正確な位置及び分布を決定することができる。第二に、標的が 細胞のほんの一部にのみ少ないコピー数で存在する場合には、組織の均質化は感 度の喪失を生起し得る。このような配列は、過剰な非標的核酸によって生じる希 釈効果に起因して、抽出物中で検出することが難しい。in situハイブリ ッド形成は、所期の配列を含む細胞内に集中している所期の配列を同定すること によって前述の問題を回避する。第三に、検査試料が不均一細胞集団を含んでい ても、in situハイブリッド形成は所期の配列を含む細胞の種類及び部分 を同定することができる。最後に、DNA及びRNAを同じアッセイ試薬で検出 することができる。 FISH法は過去15年の間に大きく進歩した。この方法は、初期の複雑で面 倒な形態から脱して単純化された。オリゴプローブの使用に伴って、該アッセイ は再現性を増し、実施が容易になった。例えば、この種のアッセイは複数のプロ ーブを使用 して、約2時間以内で終了できる単一ステッププロトコルで実施することができ る(J.Bresserら,米国特許明細書第5,225,326号)。in situハイブリッド形成法を自動化する試みもなされた。例えば、C.Par kら,J.Histotechnology 14:219−229(1991 );E.R.Ungerら,J.Histotechnology 11:25 3−258(1988)参照。例えば、Fisher Code−On(登録商 標)(Fisher Scientific,Pittsburgh,PAから 市販)シリーズスライドステイナーは、in situハイブリッド形成に必要 なすべてのステップを通して半自動的に60個の顕微鏡スライドを処理すること ができる。また、Ventana Medical Systems,Inc. (Tucson,Arizona)は最近、40個のスライドを処理できる完全 自動化in situハイブリッド形成システムを発表した。細胞懸濁液及びフ ローサイトメトリー検出を用いるFISHの場合も操作を自動化し得る。 in situハイブリッド形成は本来の特性によって、医療及び臨床科学で 極めて重要なツールとなっている。この方法 は感染性疾患及び癌の臨床診断で大きな可能性を有している。組織中の細胞のほ んの一部(通常は100〜1,000個中1個以下)のみがウイルス又は細菌を 含んでいるため、in situハイブリッド形成は感染の分析に特に有用であ る。in situハイブリッド形成は解剖的診断方法であるため、極めて敏感 であっても感染した細胞の種類に関する情報及び感染細胞数に関する定量的情報 は与えないPCR及びLCRのような増幅ベースのアッセイを補完する。in situハイブリッド形成法は、感染した細胞、細胞に感染している病原体を決 定することができると共に、感染の度合いも(定量的測定により)決定すること ができる。微生物のrRNA標的に対する標識PNAプローブは、実用的なプロ トコルで所望の感度及び特異性を獲得する可能性を与える。 多くの潜在的検出方法の中で、蛍光検出は、最も速い検出技術、多重化(mu ltiplex)能力及び正確な数量化の可能性を自動化フォーマットで提供す る。我々は理論上、細菌16S rRNAをターゲッティングするいわゆるペプ チド核酸(PNA)プローブを用いる蛍光検出方法とin situハイブリッ ド形成との組合わせ(fluorescence in situ hybridization、即ちFISH)を細菌感染の検 出に使用し得ると想定した。 安定なアンチセンス物質の研究で、ペプチド核酸(PNA)が一本鎖及び二本 鎖核酸の認識に有用なプローブとして出現した。M.Egholmら,Natu re 365:566−568(1993)。合成PNAプローブはペプチドの ポリマー性類似体である。PNAの主鎖は、ペプチド結合でつながれたN−(2 −アミノエチル)−グリシン単位の反復からなる。アミノ酸が主鎖に結合してい る天然ペプチドと異なり、PNAはプリン(A、G)及びピリミジン(C、T) 塩基がメチレンカルボニル結合によって主鎖に結合している。DNA又は他のD NA類似体と異なり、PNAはペントース糖部分又はリン酸基を含まない。これ らの分子は生理学的条件で中性である。慣例に従い、PNAはN末端を最初(左 側)に配置し、C末端を右側に配置して、ペプチドと同様に書き表される。これ らの化学的相違点の他に、PNAは、総ての公知のプロテイナーゼ及びヌクレア ーゼに耐性であるという点で、生化学的にもペプチド及び核酸の両方と異なる。 P.E.Nielsenら,Science 254:1497−1500(1 991); M.Egholmら,J.Am.Chem.Soc.114,1895−189 7(1992);M.Egholmら,同上,114:9677−9678(1 992);J.Hanveyら,Science 258:1481−1485 (1992);P.E.Nielsenら,Nucleic AcidsRes 21:197−200(1993);P.Matsudaira及びJ.Co ull,ABRF News 4(3)(1993);H.φrumら,Nuc leic AcidsRes ,21:5332−5336(1993)。これら の相違にもかかわらず、PNAは溶液中で同じ長さのDNAオリゴヌクレオチド より強くDNA及びRNAの両方に結合することが判明した。in situハ イブリッド形成アッセイでのPNAの使用はこれまで明らかにされていない。i n situハイブリッド形成でのPNAの使用を躊躇させた要因は色々ある。 例えば、細胞は総て、種々の高分子の大きなプールを有するだけでなく、極めて 複雑な形態学的構造も有する。固定細胞中で首尾よく使用できるプローブは、適 当な条件下で細胞膜層に侵入する能力を有していなければならないと同時に、細 胞の所定の標的だけに結合して他の成分には結合しないものでなけ ればならない。我々は、蛍光標識PNAプローブをin situハイブリッド 形成で使用することができ、これらのプローブが、対応するDNAオリゴと比べ て著しく改善された(即ち6倍良好な)シグナル対ノイズを与えることを発見し た。第1図及び第2図は、28S rRNAに対して相補的な25量体DNAオ リゴヌクレオチド及び15量体PNAオリゴペプチドプローブ(DNA配列の2 5量体中の配列)を蛍光で直接標識した場合の細胞計数対蛍光logのヒストグ ラムを示している。DNAオリゴヌクレオチドは両端を標識し、PNAオリゴペ プチドはアミノ末端だけを標識した。FISHでチャイニーズハムスター卵巣( CHO)細胞と共に使用し、フローサイトメトリーで分析すると、1つの発蛍光 団PNAプローブは2つの発蛍光団DNAプローブと比べて3倍良好な線形蛍光 シグナルを与えた。これらのデータについては後述の実施例で詳述する。PNA プローブ使用の利点は、速度と、細菌核酸の短いが特異的な部分をターゲッティ ングできることとにある。より長いプラスミドプローブは通常一晩のインキュベ ーションを必要とするが、短いプローブの場合には、30分間〜2時間もあれば 、細胞内に侵入して標的に結合するのに十分である。また、プロ ーブ配列を注意深く設計することにより、プローブが標的の共通部分に対して相 補的であれば、PNAプローブを全種類の細菌の汎用スクリーンとして使用する ことができる(いわゆる万能プローブ)。一方、プローブを特定の細菌種の配列 特定部分にハイブリダイズするように設計すれば、細菌のサブタイプ決定を行う ことができる。更に、プローブの合成及び標識は再現可能であり、標識プローブ は何年も安定である。また、PNAプローブは化学的に極めて安定な置換体であ る。PNAプローブ使用の別の利点は、これらのプローブが天然に存在する分子 ではないため、総ての公知の酵素に対して耐性を示す点にある。 微生物細胞を同定するためにrRNAをターゲッティングするFISH法は、 DeLongら,Science 243:136−1363(1989)で初 めて紹介された。rRNAは豊富に存在するため(細胞当たり104〜105コピ ー)、微生物の系統発生的同定が、蛍光顕微鏡法と、細菌16S rRNAに相 補的な蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブとを用いてFISHにより明らかに された。この研究では、オリゴプローブが、「sonキラー(son−kill er)」(Nasonia vitripennis)と称する細菌及びこれに 最も類似した既知の近縁体Proteus vulgarisを判別できること が明らかにされた。これら2種類の生物は大きさ及び形状の相違がほんのわずか であり、標準的微生物染色では判別するのが難しい。2種類の異なる蛍光染料で 標識したオリゴプローブは、混合培養物中でいずれか一方の細菌を容易に同定し た。これらの研究者らは、rRNA含量(従ってFISHシグナル)が微生物の 増殖速度及び代謝活性に直接比例することも明らかにした。フローサイトメトリ ーを使用して蛍光シグナルを検出する類似の研究も文献に開示されている(R. I.Amannら,Applied and Environmental M icrobiology 56:1919−1925(1990);J.G.J .Baumanら,J.Miroscopy 157:73−81(1989) ;Boye及びLφbner−Olesen,The New Biologi st 2:119−125(1990);G.Wallnerら,Cytome try 14:136−143(1993)。これらの研究では、11種類の異 なる生物に特異的な発蛍光団標識オリゴヌクレオチドプローブを用いて混合微生 物集団の同定及び定量分析が実施された。蛍光rRNAプ ローブを使用するin situハイブリッド形成による酵母のフローサイトメ トリー検出も開示されている(B.Bertinら,J.Microbiol. Methods 12:1−2(1990))。 我々はin situハイブリッド形成の利点を利用することを選択したが、 16S rRNAのターゲッティングにより微生物を検出し同定する別の方法も 開示された。これらの方法はいずれも、DNAプローブを溶液相ハイブリダイゼ ーションフォーマットで、細胞から抽出した標的rRNAと共に適用した。これ らの方法の一部は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LC R)、又は核酸配列をベースとする増幅(NASBA)のような標的増幅方法を 含んでいた(Kohne,D.E.ら,米国特許明細書第5,288,611号 :Greisen,K.ら,J.Clin.Microbiol.32:335 −351(1994);Leong,D.U.,欧州特許出願公開明細書第0 479 117 A1号;Walker,G.T.ら,欧州特許出願公開明細書 第0640 691 A2号;Greisen,K.S.ら,国際特許出願公開 明細書第93/03186号及びLane,D.J.ら,米 国特許明細書第5401631A号)。 最近になって、感染細胞内の微生物の検出及び同定が開示された。Matsu hisaら,Biotechnic and Hitochemistry 6 9:31−37(1994)。この研究では、酵素標識したゲノムプローブを使 用してマウス食細胞内のStaphylococciが検出され同定された。こ の方法は、潜在的に敗血性の(septic)患者の血液試料の食細胞中での菌 血診断にまで使用範囲が拡大された。Matsuhisaら,Microbio l.Immunol. 38:511−517(1994)。血液試料中の細菌を 検出する現在の培養方法は偽陰性結果を与え得、結果が出るまで2日〜1週間以 上かかる。治療が適確でなければ、その間に患者が死亡することもあり得る。本 発明は、所要時間の短いアッセイを提供し、更に、存在する細菌の特定種類に関 する情報も提供する。本明細書に開示するアッセイは、後述の実施例で詳述する ように、1種類以上の病原体が存在する場合にも有効である。短時間で細菌種が 同定されれば、患者の適確な治療にとって極めて有益な情報が得られる。 本明細書に開示するアッセイ(PNA−FISH)は潜在的 に、微生物の同定及び微生物の薬剤耐性試験を同時に実施するために使用できる 。ゲノム配列決定の急速な進歩に伴って、益々多くの薬剤耐性遺伝子が同定され 分離されている。これは、遺伝子レベルで薬剤耐性株を直接検出するための、プ ローブをベースとするアッセイの開発を可能にするものである。A.Linto nら,Schriftenr Ver Wasser Boden Lufth yg 78:197−224(1988);J.T.Crawfordら,Re spir.Infect. 9:62−70(1994)及びL.A.Anisi movaら,Mol.Gen.Mikrobiol.Virusol.(USS R)11:3−12(1988)参照。このアッセイでは、ハイブリダイゼーシ ョンカクテルは、微生物同定用プローブと薬剤耐性遺伝子又はその転写体(mR NA)をターゲツテイングするプローブとを含む。これらのプローブは各々がス ペクトルの異なる蛍光染料に結合して、一つの検査試料について多重パラメータ ーアッセイを可能にする。 本発明は、検査試料と接触し得るPNAを直接固定した固体支持体を含むか、 又は検査試料を直接固定した固体支持体を含む捕捉試薬(capture re agent)の使用も包含 する。検査試料は、固定オリゴペプチドと特異的にハイブリダイズできる核酸配 列を含んでいる疑いのある任意の液体であり得る。捕捉試薬は、検査試料中に核 酸が存在する場合に該核酸とPNAとがハイブリダイズしてハイブリダイゼーシ ョン複合体を形成するのに適した時間及び条件下で接触させ得る。ハイブリダイ ゼーション複合体が形成されれば、該複合体を結合体(conjugate)と 接触させ得る。この接触は、前記結合体が任意のハイブリダイゼーション複合体 と特異的に結合するのに十分な時間及び条件下で行う。次いで、検査試料中に存 在し得る任意の核酸配列の存在又は量を示すものとしてシグナルを検出し得る。 本明細書で教示する固定PNAは、単一ステップアッセイ形態でも使用できる 。このような形態では、固定PNAに対して相補的な核酸を含んでいる疑いのあ る検査試料を結合体と接触させ得る。この接触は、前記結合体が検査試料中に存 在し得る任意の核酸配列と結合して結合体/核酸複合体を形成するのに適した時 間及び条件下で行う。あるいは、検査試料中に存在し得る核酸が検出可能部分を 含み得る。核酸配列は、例えばニックトランスレーションを通して検出可能部分 で標識するか又は 該部分と結合させ得、それによって標識ヌクレオチドを標的配列中に組込ませ得 る。次に、結合体/核酸複合体、又は検出可能部分を含む核酸を支持体結合PN Aと接触させて、結合体/核酸/PNA複合体、又は核酸/PNA複合体を形成 する。次いで、検査試料中に存在する任意の核酸の存在又は量を示すものとして シグナルを検出し得る。 別の実施態様では、検査試料中の核酸の存在を短時間で検出する方法を提供す る。この実施態様では、核酸を含んでいる疑いのある試料を支持体材料と接触さ せて、検査試料中に存在し得る核酸を支持体材料に固定させ得る。次に結合体を 、該結合体が固定核酸に結合するのに適した時間及び条件下で固定核酸と接触さ せ得る。次いで、PNAを含むシグナル発生化合物を、検査試料中に存在してい たかもしれない任意の核酸の存在又は量を示すものとして検出し得る。 本明細書に記載のように固定した核酸を例えば検査試料、結合体/核酸複合体 又は結合体と接触させる時間は重要ではない。しかしながら、このような接触時 間は最小限にするのが好ましく、例えば30分以下、より好ましくは15分以下 、最も好ましくは10分以下がよい。 当業者は、結合体が特異的結合対メンバーに結合した測定可能な信号を発生す ることが可能な信号発生化合物を含んでいてもよいことを理解しよう。信号発生 化合物(検出可能部分)としては、検出及び測定可能な物理的又は化学的性質( 信号とも言う)をもつ任意の化合物又は慣用の検出可能な化学基が挙げられる。 このような検出可能な基の非限定的な例としては、酵素及び酵素基質、補欠分子 族又は補酵素等の酵素活性基;スピンラベル;蛍光発光体及び蛍光源等の蛍光分 子;発色団及び色源体;発光体、化学発光体及び生物発光体等の発光分子;リン 光分子;ビオチンとアビジン等の特異的に結合可能なリガンド;電気活性種;放 射性同位体;毒素;薬物;ハプテン;多糖類;ポリペプチド;リポソーム;着色 又は蛍光粒子;着色又は蛍光微粒子;セレンコロイド又は金コロイド等のコロイ ド粒子等が挙げられる。更に、検出可能部分は例えば参考資料として本明細書の 一部とする本願と同一名義の1993年7月13日付け同時係属米国特許出願第 08/091,149号に記載されているようなポリマーに固定化された複数の 蛍光発光体を含んでいてもよい。検出可能部分に関連する検出可能な物理的又は 化学的性質は目視により検出してもよいし、外部手段を用い て検出してもよい。特異的結合メンバーは周知の用語であり、一般に、化学的又 は物理的手段を介して一方が他方に特異的に結合する2つの異なる分子からなる 結合対の各メンバーを意味する。抗原と抗体の特異的結合対以外の他の特異的結 合対の非限定的な例を挙げると、アビジンとビオチン、抗体とハプテン、DNA 、RNA、PNA又はモルホリノ化合物等の相補的ヌクレオチド配列又は相補的 核酸配列、酵素補因子又は基質と酵素、ペプチド配列と該配列又は完全タンパク 質に特異的な抗体、色素とタンパク質結合剤、ペプチドと特異的タンパク質結合 剤(例えばリボヌクレアーゼ、S−ペプチド及びリボヌクレアーゼS−タンパク 質)等である。更に、結合対は元の結合メンバーの類似体であるメンバー、例え ば組換え技術又は分子設計により作製した分析物類似体又は結合メンバーを含ん でいてもよい。例えば、PNAとモルホリノ化合物はDNA又はRNAの特異的 結合メンバーである。結合メンバーが免疫反応体である場合には、例えばモノク ローナル又はポリクローナル抗体、組換えタンパク質又は組換え抗体、キメラ抗 体、その混合物又はフラグメントであり得る。信号発生化合物は、特異的結合メ ンバーの特異的結合性又は検出可能部分の検出性を損なわない任意の 化学的及び/又は物理的手段を介して特異的検出対メンバーに結合することがで きる。 本発明の方法は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義の同時 係属米国特許出願第08/311,462号(発明の名称“Light Sca ttering Optical Waveguide Method for Detecting Specific Binding Events”) に教示されているような導波管構造等のガラス表面にオリゴを固定化してその後 の分析に使用するために利用できる。イムノアッセイ型フォーマットにおける導 波管デバイスの利用可能性は、内部全反射(TIR)と呼ぶ現象に基づく。TI Rは、高密度媒質(即ち高いほうの屈折率N1をもつ)内を進行し、高密度媒質 と低密度媒質(即ち低いほうの屈折率N2をもつ)の界面にぶつかる光が、臨界 角qCよりも大きい角度qRで界面にぶつかる場合に高密度媒質の内側で全反射 するという原理に基づき、ここで臨界角は式:θC=arcsin(N2/N1 )により定義される。 これらの条件下では、「エバネッセント波」として知られる電磁波形が生じる 。高密度媒質中の光に関連する電場は界面に 垂直な定常正弦波を形成する。エバネッセント波は低密度媒質に侵入するが、そ のエネルギーEは界面からの距離Zの関数として指数的に散逸する。「透過度」 (dp)として知られるパラメーターは、エバネッセント波エネルギーが界面の エネルギー値の0.368倍まで低下しているときの界面からの距離として定義 される[Sutherlandら,J.Immunol.Meth.,74:2 53−265(1984)はdpをE=(e-1)・E0の場合の透過度として定 義している]。透過度は次のように計算される。 dp=(λ/N1)/2π{sin2θR−(N2/N1)2}1/2 透過度を増加させる傾向のある因子は入射角θRの増加、2種の媒質の屈折率 の接近(即ちN2/N1→1)、及び波長λの増加である。例えば、石英TIR エレメント(N1=1.46)を水性媒質(N2=1.34)中に配置する場合 、臨界角θCは66°である(=arcsin0.9178)。500nmの光 がθR=70°(即ち臨界角よりも大)で界面にぶつかる場合、dpは約270 nmである。 TIRは散乱内部全反射(STIR)と呼ばれる技術で光散乱検出と併用され ている。例えばSchuttらの米国特許第 4,979,821号及び5,017,009号並びに国際出願公開第WO94 /00763号参照。この技術によると、光ビームを適当な角度でTIRエレメ ントの表面に走査し、光エネルギーはエバネッセント波を除いて全反射する。透 過度内で特異的に結合した赤血球、コロイド金又はラテックス等の粒子は光を散 乱させ、散乱光は光検出手段により検出される。 試料に含まれるオリゴを本発明により支持体材料に固定化するには、支持体材 料をオリゴ溶液に接触させ、溶液を支持体材料上で乾燥させる。オリゴが試料に 含まれる疑いのある場合には、試料を支持体材料上で乾燥する。 オリゴを固定化することができる支持体材料又は固体支持体(所謂「固相」) は当業者に周知であり、実質的に不溶性の材料が挙げられる。多孔質材料を固体 支持体として使用することができ、例えば紙、ナイロン、及びセルロースとその 誘導体(例えばニトロセルロース)が挙げられる。平滑ポリマー及び非ポリマー 材料も支持体材料として利用でき、非限定的な例としてはプラスチック及びプラ スチック誘導体(例えばポリカーボネート、ポリスチレン及びポリプロピレン) 、磁性又は非磁性金属、石英及びガラスが挙げられる。石英、ガラス又はニトロ セ ルロースを支持体材料として使用するのが好ましい。固体支持体は当業者に周知 の多数の形態で使用することができ、非限定的な例としては試験管、マイクロタ イターウェル、シート、フィルム、ストリップ、ビーズ、微粒子、チップ、スラ イド、カバースライド等が挙げられる。 本発明によるオリゴヌクレオチドはDNA又はRNAの配列を意味するが、オ リゴペプチドなる用語はPNA又はモルホリノ化合物の配列を意味する。一般に 本発明では全てをオリゴと呼ぶ。PNA及びモルホリノ化合物はいずれも核酸プ ローブよりも高い結合親和性、良好な浸透性及び低い酵素消化感受性をもつ。支 持体材料に固定化するオリゴの長さは一般に当業者が任意に選択でき、一般に例 えば捕獲されるDNA、RNA又はPNAもしくはモルホリノ化合物の相補的配 列の長さに依存する。固定化オリゴの長さは一般に約5〜約50塩基対であるが 、好ましくは、固定化オリゴの長さは約5〜約30塩基対、より一般には約10 〜約25塩基対である。 本明細書で使用する「捕獲試薬」なる用語は、サンドイッチアッセイでは分析 物、競合アッセイでは指示試薬又は分析物、間接アッセイではそれ自体分析物に 特異的な補助特異的結合メ ンバーに夫々特異的な非標識特異的結合メンバーを意味する。捕獲試薬はアッセ イの実施前又はアッセイの実施中に固相材料に直接又は間接的に結合し、固定化 複合体を試料から分離することができる。 本明細書に記載する本発明の方法により試験可能な試料としては、核酸を含有 する可能性のあるヒト及び動物体液(例えば全血、血清、血漿、脳脊髄液、尿) 、生物学的液体(例えば細胞培養上清、固定組織試料及び固定細胞試料)が挙げ られる。更に、本発明の範囲内で核酸を含有する可能性のある種々の非ヒト又は 非動物体液を本発明により分析することもできる。 オリゴの分析は自動合成器を用いて通常通りに実施する。必要に応じて自動合 成器により末端アミン又は他の基で修飾されたオリゴを製造することもできる。 結合化学の有用な考察については、Goodchild,Bioconjuga te Chemistry ,1(3):165−187(1990)を参照され たい。 固体支持体に添加又は「スポット」するオリゴ溶液(試料であり得る)の量は 、例えば捕獲配列又は結合体を検出できるように十分相補的な配列を捕獲するた めに十分な量であればよい。 これは捕獲オリゴを固定化する支持体材料の密度にも依存する。例えば、直径1 50μm程度の面積を利用できる。支持体材料上の多数の部位にオリゴヌクレオ チド溶液をスポットする場合にはこのような小面積が好ましい。実際の寸法の下 限は直径約1μmである。目視の場合には、拡大せずに検出するに十分な面積が 望ましく、例えば少なくとも約1〜約50mm2であり、1cm2以上でもよい。 製造費と使用者の便宜を考えなければ寸法に上限はない。 オリゴ溶液を固体支持体に接触させたら、例えば室温(約25℃)で蒸発させ て乾燥するのが好ましい。所望により、オリゴが相補的配列と特異的にハイブリ ダイズするのを有意に妨げない限り、高温で蒸発させてもよい。 オリゴを固体支持体に固定化する方法は更に、支持体材料と該材料上のオリゴ 溶液の「ベーキング」段階を含んでもよい。ベーキングは、固相とオリゴヌクレ オチド溶液残渣を約60℃〜約95℃、好ましくは約70℃〜約80℃の温度に 加熱することにより実施することができる。ベーキング時間は限定されないが、 約15分間〜約90分間とするのが好ましい。例えばニトロセルロース等の多孔 質支持体材料を使用する場合には、 ベーキングを行うと特に好ましい。 本発明の方法では場合によりオーバーコーティング段階を使用してもよい。オ ーバーコーティングは一般に、液体試料中で生じ得るような固体材料と相補的配 列間の非特異的相互作用を阻止するように支持体材料を処理する段階である。オ リゴ溶液が支持体材料上で乾燥してからオーバーコーテイング又はブロッキング 材料を塗布するのが好ましい。ベーキング段階を使用する場合には、ベーキング 段階後にブロッキング材料を塗布すべきである。利用可能なブロッキング材料は カゼイン、ゼイン、ウシ血清アルブミン(BSA)、0.5%ドデシル硫酸ナト リウム(SDS)、及び1×〜5×Denhardt溶液(1×Denhard t溶液は0.02% Ficoll,0.02%ポリビニルピロリドン及び0. 2mg/ml BSA)である。他のブロッキング剤としては、洗剤や長鎖水溶 性ポリマーが挙げられる。 カゼインは好適なブロッキング材料であることが判明し、Sigma Che mical,St.Louis,MOから市販されている。カゼインは「準安定 」タンパク質として知られるタンパク質種に属し(例えば参考資料として本明細 書の一 部とするChingらの米国特許第5,120,643号参照)、可溶性を高め るように処理することが好ましい。このような処理としては酸又はアルカリ処理 が挙げられ、無傷のタンパク質の開裂及び/又は部分加水分解の生じると考えら れる。カゼインは約23,600の分子量をもつ乳タンパク質(ウシβカゼイン )であるが、本明細書では米国特許第5,120,643号の実施例1に記載さ れているようなアルカリ処理により得られる部分加水分解混合物を「カゼイン」 又は「アルカリ処理」カゼインと呼ぶ。こうして処理したカゼインの電気泳動ゲ ル(20%ポリアクリルアミドTBE)によると、分子量マーカー15,000 の下に拡散バンドが検出されることから、主に15,000未満の分子量をもつ フラグメントの混合物であることが分かる。 本発明により試料中の核酸を検出するために好ましいアッセイ方法としては、 フローサイトメトリー法と粒子計数法がある。例えば粒子計数では、特異的結合 対の他方のメンバーとして着目核酸に結合することが可能な捕獲試薬で被覆した 微粒子と試料のアリコートを混合することにより、特異的結合対のメンバーであ る分析物を定量する。試料中に核酸が存在する場合には、 捕獲試薬で被覆した微粒子の一部に結合し、凝集体が形成される。分析物濃度は 未凝集粒子数に反比例する。例えば、Roseら編,Manual of Cl inical Laboratory Immunology ,第3版,第8章 、43〜48頁、American Society for Microbi ology,Washington,D C(1986)参照。 フローサイトメトリー法は照射した細胞から電気及び光信号を感知する方法で あり、細胞表面特性、容量及び細胞寸法を測定することができる。例えば試料中 に存在する細菌中に存在する核酸はPNA又はコモルホリノ化合物と結合し、P NAもしくはモルホリノ化合物と直接結合するか又は第2の反応を介して加えた 蛍光色素で検出される。種々の波長で励起可能な種々の色素を種々の核酸に特異 的な2種以上のPNA又はモルホリノ化合物と併用すると、1つの試料から2種 以上の核酸を検出できる。蛍光フローサイトメトリーでは、試料中の粒子、一般 には細胞の葱濁液をフローセルに通し、1以上の焦点を合わせた光ビームを試料 中の個々の粒子に照射する。1個以上の検出器で光ビームとフローセルを流れる 標識粒子の相互作用を検出 する。通常は、検出器のいくつかは蛍光発光を測定するように設計され、他の検 出器は散乱強度又はパルス持続時間を測定する。こうして、フローセルを通過す る各粒子を、検出器により測定される発光色、光強度又は他の性質即ち散乱を軸 とする特徴空間にマッピングすることができる。場合によっては、試料中の種々 の粒子が特徴空間の重なり合わない別個の領域にマッピングされ、特徴空間にお けるそのマッピングに基づいて各粒子を分析することができる。フローサイトメ トリー分析用試料を調製するためには、オペレーターは所定量の試料を手作業で 試料管から分析管にピペットで移す。所定量の所望の蛍光色素で標識したPNA 又はモルホリノ化合物を加える。次に、核酸/PNA又はモルホリノ化合物の結 合を生じるために十分な時間及び条件下で試料/PNA又はモルホリノ化合物混 合物をインキュベートする。インキュベーション後、必要に応じてオペレーター は所定量のRNS溶解素を加えて試料中のRBCを破壊する。溶解後、試料を遠 心分離及び洗浄し、溶解段階から持ち越された残滓を除去する。遠心分離/洗浄 段階を数回繰り返してもよい。試料を所定量の固定液に再懸濁した後、試料を蛍 光フローサイトメトリー装置に通す。フロー自動分析を実施す るための方法及び装置は、参考資料として本明細書の一部とする本願と同一名義 の米国特許出願第08/283,379号に記載されている。本発明の範囲内で 本発明の方法でマイクロスフェアを使用し、タグ又は標識し、インビトロ診断適 用に利用することができる。同様に本発明の範囲内で細菌、ウイルス、デュロサ イト等の他の細胞又は粒子を本発明に記載するようなPNA又はモルホリノ化合 物でタグ又は標識し、フローサイトメトリー法で使用することもできる。 インビトロアッセイに使用される試薬はバイアル又はびん等の1個以上の容器 を備えるキットとして提供することができ、アッセイで使用するPNA又はモル ホリノ化合物又はこれらの化合物のカクテル等の個々の試薬を各容器に入れるこ とが考えられる。これらのキットは、アッセイを実施するために必要な洗浄、処 理及び指示試薬等の他の試薬のバイアル又は容器も備えていてもよい。 以下、本発明を実施例により説明するが、これらの実施例は単に説明の目的に 過ぎず、発明の精神及び範囲を制限するものではない。 実施例 便宜上、本明細書中の配列表には、DNAプローブ及びPNAプローブの両方 の一覧表を記載する。配列表中、PNA配列を配列番号4〜9で示すが、これら は分子の5’末端にフルオレセイン標識を有するものとして配列表に記載されて おり、DNAとして示されている。実際には、PNA分子のアミノ末端がフルオ レセインで標識された。また、配列番号4〜9の分子はPNA分子であり、DN A分子ではない。PNA分子のアミノ末端は、配列表では5’末端と記されてい るが、オリゴペプチドの5’末端ではないと考えられる。PNA分子は、DNA ゲノム分子ではない。実施例1 FISHプローブ及びDNAプローブのハイブリッド形成効率の比較 A. 実験プロトコル: PNAプローブ及びDNAプローブのハイブリッド形 成効率を、DNA用に最適化したプロトコール及びハイブリッド形成条件を用い て比較した。検出には、ア ロリダ州ハイアレアのクールター社[Coulter Corp.])フローサイトメーターを 使用した。レーザーは488nmで15mW にセットし、フルオレセイン蛍光は525/30nmの光選別フィルタを使用し て得た(1/2最大透過度における中心波長/全バンド幅)。 この実験では、PNAプローブ(配列番号4)及びDNAプローブ(配列番号 1)の蛍光信号強度を比較した。DNAオリゴ・プローブ(配列番号1)は哺乳 類細胞の26S rRNAを増幅した25merであった。この3’及び5’末 端をフルオレセインで標識した。PNAプローブ(配列番号4)は15merで 、その配列は“配列番号1”の配列の範囲内にある。配列番号1は、ポリペプチ ドのアミノ末端のみにおいてフルオレセインで標識された。陰性コントロール用 DNAプローブ(配列番号2)はpBR322配列に相補的な25merで、配 列番号1と同様にして標識された。陰性コントロール用PNAプローブ(配列番 号5)はB型肝炎ウィルスDNA(位置330〜344)に相補的な15mer であった。これは、配列番号4と同様にして標識した。 B.細胞の固定: チャイニーズ・ハムスターの卵巣(CHO)細胞(ATC C寄託番号CRL9618;メリーランド州20852ロックビル、パークロー ン・ドライブ 12301 の米国基準株保存機関[A.T.C.C.]から入手可能)を、10%血清(Cat.No .16140;ライフ・テクノロジー社、ニューヨーク州グランド・アイランド )を添加したF12培地で培養した。該細胞は、トリプシン化及び遠心分離(4 50xg)(IECCentra−8R Centrfuge;インターナショ ナル・イクィップメンット・カンパニー、マサチューセッツ州ニーダム・ハイツ )を10分間行って収集した。細胞をPBS(0.14M NaCl、2.7mM KCl、10mM Na2 HPO4、1.8mM KH2PO4、pH7.4)で2回洗浄した後、直ちに4%パラホルムアルデヒ ドを用い室温で15分間固定した。その後この細胞をPBSで2回洗浄し、PB S中4℃で最長1週間若しくは、70%エタノール中−20℃で数カ月保存した 。 C.InSitu ハイブリッド形成: 0.01%ペプシン含有0.02N HCl溶液中で、細胞を37℃で10分間培養した後、PBS+0.02%グ リシンで2分間洗浄し、最後にPBSで更に2回洗浄した。細胞を、2%パラホ ルムアルデヒドを用い5分間室温で後固定した後、PBSで1回洗浄し、HBS S(0.14M NaCl、5.4mM KCl、0.7mM Na2HPO4、1mMNaHC03、pH7.3)を用いて再懸濁 させた。20X SSC(3M NaCl、 0.3Mクエン酸ナトリウム pH7.0)1容とホルムアミド2容とを細胞に加え、室温 で10分以上プレハイブリダイズした。一方、プローブ(細胞百万個当たり20 pmo1のPNA〔配列番号4〕またはDNA〔配列番号1〕)を15μlのハ イブリッド形成混合物(2X SSC、50%ホルムアミド、0.5%SDS、 サケ精子DNA100μg/ml〔イリノイ州インディアナポリスベーリンガー ・マンハイム社より入手可能〕)中に懸濁し、プローブ混合物を得た。このプロ ーブ混合物を熱湯浴で2分間加熱した後、急激に氷冷した。細胞を450xgで 10分間遠心沈殿させて、プローブ混合液を細胞とハイブリダイズした。次いで プローブを40℃で3時間ハイブリダイズした。細胞をまず2X SSC、50 %ホルムアミド、0.5%SDSで洗浄し、次に2X SSC及び0.1X S SCでそれそれ40℃、30分間洗浄した。PBS中に再懸濁させた細胞をフロ ー・サイトメトリーで分析した。 D.結果:染色された細胞を、アルゴンレーザーを備えたフ リダ州ハイアレアのクールター社[Coulter Corp.])で分析した。陰性コントロ ール細胞及び陽性サンプルの平均線形フルオ レセイン信号を下記表1に示す。結果は、PNAプローブ(配列番号4)は鎖長 がはるかに短いにもかかわらず、対応DNAプローブ(配列番号1)と比較する と、より高い信号対雑音比を与えることを明確に示している。DNAプローブ( 配列番号1)がフルオレセイン標識を2個有するのに対し、PNAプローブ(配 列番号4)は1個のみ有することを考慮すると、PNAプローブ(配列番号4) は、約6倍の信号対雑音比をもたらしたことになる。 実施例2.イオン強度の比較 A.実験プロトコル: 本実験では、ハイブリッド形成用カクテル中の種々の 塩緩衝液を実施例1に記載したようにCHO細胞を使用して試験した。実施例1 に記載したFISHプロトコルに準拠した。20pモルのEuB338プローブ (配列番 号 7)を、さまざまなハイブリッド形成用カクテル中の各細胞サンプル中に比 較のために溶解させた。試験した各ハイブリッド形成用カクテルには陰性コント ロールサンプル(PBSに溶解させた100μg/mlのRNアーゼA[ミズー リ州セントルイスのシグマ[Sigma]社から入手]により、室温で1時間処理)を 加えた。 比較したハイブリッド形成用カクテルの組成は、(1)B1:2X SSC、 50%ホルムアミド(ペンシルベニア州ピッツバーグのフイッシャー・サイエン ティフィック社[FisherScientific]から入手した分子生物学グレードのもの) 、0.5% SDS(ミズーリ州セントルイスのシグマ[Sigma]社から入手)お よび0.1% BSA(ミズーリ州セントルイスのシグマ[Sigma]社から入手) ;(2)B2:PBS、50%ホルムアミド、0.5% SDSおよび0.1% BSA;(3)B3:TE(10 mM Tris、1mM EDTA)、5 0%ホルムアミド、0.5% SDSおよび0.1% BSAであった。 B.結果: 染色されたサンプルを実施例1に記載のようにフローサイトメト リーで分析した。陰性コントロールサンプル および陽性サンプルの平均蛍光強度を表2に示す。信号対雑音比は、陽性サンプ ルの蛍光強度を対応する陰性コントロールサンプルの蛍光強度で除したものと定 義した。 表2に示す結果の通り、標的RNAへのPNAハイブリダイズの蛍光信号は、 ハイブリッド形成用カクテルに使用した塩緩衝液には依存しなかった。しかしな がら、TE緩衝液(10mM TrisCl、1mM EDTA、pH7.4)に おいては、標的に対するプローブの非特異的結合はSSCあるいはPBS緩衝液 におけるものよりも大幅に大きかった。これは信号対雑音比の減少に反映された 。しかしながら、PBS緩衝液およびSSC緩衝液では同等の約16の信号対雑 音比であった。SSC緩衝液はDNAプローブとの蛍光in situ ハイブ リッド形成に広く使用されている。実施例3.変性剤の評価 本実施例は、PNAのin situ ハイブリッド形成のための変性剤の最 適濃度を決定する目的で企図したものである。 A.細胞の固定: 大腸菌(メリーランド州20852ロックビル、パークロ ーン・ドライブ 12301の米国基準株保存機関からATCC寄託番号873 9として入手可能)をトリプシン処理ダイズ汁(TSB:ミシガン州デトロイト のDIFCO研究所[DIFCO Laboratories]から入手)中、一夜35℃で増殖させ た。次いで、細胞を室温で15分問、4%パラホルムアルデヒドを用いて固定し た。この細胞を次にPBSで2回洗浄し、PBS中で最長1週間4℃で保存した 。 B.insitu ハイブリッド形成: 本実施例の(A)に記載のように調 製したPBS中の大爛菌細胞(ATCC寄託番号8739、109個/mlサン プル)を1,000xgで10分間遠心分離してペレット化した。この細胞を2 0mMTris+2mM CaCl2溶液中に再懸濁させた。この懸濁液にプロ テイナーゼKを1μg/mlの濃度で添加し、37℃で7.5分間インキュベー トした。この細胞を次にPBS+0.02%グリシン溶液で洗浄し、さらにPB Sで2回洗浄し た。陰性コントロールサンプルについては、PBS中の大腸菌細胞を100μg /mlのRNアーゼAと共に、室温で1時間インキュベートした。次にこの細胞 をPBSで2回洗浄した。すべてのサンプルを遠心し、プローブを含まない10 0μlのハイブリッド形成用カクテル中に再懸濁させ、室温で10分間予備ハイ ブリダイズした。次いで細胞をペレット化し、この細胞ペレットに20pモルの プローブ7(配列番号 7)を含む20μlのハイブリッド形成用カクテルを加 え、38℃で3時間ハイブリダイズした。 50%ホルムアミド(DNAハイブリダイズ用の標準)や種々の濃度の尿素を含 むハイブリッド形成用カクテル、及び変性剤を含まないハイブリッド形成用カク テルを、本明細書に記載の方法により試験した。各種のハイブリッド形成用カク テルの組成を表3に示す。 C.結果: ハイブリダイズ後、細胞を先の実施例で説明したのと同じフロー サイトメーターにより分析した。陰性コント ロールおよび陽性サンプルの平均蛍光強度を記録した。それらを表4に示す。信 号対雑音比(S/N)は先の実施例2に記載のように計算した。 上掲表4の結果は、PNAハイブリダイズシグナルが50%ホルムアミドなど の変性剤には影響されなかったことを示している。このハイブリッド形成はDN Aプローブのin situハイブリッド形成に通常用いられているものである 。しかしながら尿素は、特に高濃度の場合、PNAプローブ(配列番号7)とR NA標的のハイブリッド形成を弱めた。 当分野では周知のように、DNAプローブのハイブリダイズにおいて変性剤を 使用する目的は、標的をプローブヘ到達しうるようにすることにある。二本鎖で あれ一本鎖であれ複雑な二次構造を持った標的は、ホルムアミドのような変性剤 を使用しないとハイブリッド形成効率が低下する。しかしながらPNA類は標的 に対するより強力な結合効率を有し、鎖の置換(displacement)において二本鎖 DNAを解きほぐすことができる(エグホルム[Egholm].Mら、J.Am.Chem .Soc.114:9677−9678、(1992);チャーニー[Cherny],D .Y.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、90:16 67、(1993))。これらのデータは、サンプルB0およびB1のハイブリ ダイズ信号対雑音比(S/N)の比較(表4)から明らかであるように、プロー ブへの到達を容易にするための変性剤はPNA類を使用した場合には除外できる ことを示している。このように、ハイブリダイズシグナルが変性剤の濃度の増加 につれて減少することは意外なことではない。なぜならば、尿素などの変性剤は PNAとDNAおよびRNAとのハイブリッド形成の主要な力である水素結合を 切断することができるからである。実施例4.ハイブリッド形成用緩衝液中のその他の成分の効果 A.実験プロトコル: 本実験では、DNAプローブのためのハイブリダイズ 緩衝条件の最適化と簡略化を行った。試験した条件は浸透剤(DMSO)、界面 活性剤(SDS)、非特異性結合遮断剤(BSAおよびサケ精子DNA)を含む ものとした。下表5に記載した緩衝液組成物を使用した。 表5に記載した各種組成物に溶解させたEuB338プローブ(配列番号 7 )を大腸菌および陰性コントロール(RNアーゼで処理した大腸菌)に添加した 。実施例3に記載したハイ ブリダイズの後に、サンプルをフローサイトメーターにより分析した。 B.結果: 上記実験の結果を下表6にまとめた。 表6のデータは、SDSがハイブリッド形成における極めて重要な因子である ことを示している。DMSOおよびBSAなど、典型的なDNA−FISH検定 に広く使用されているその他の成分は、ハイブリッド形成に顕著な影響は与えな かった。サケ精子DNAは、正に帯電した細胞性成分を遮断するためにDNA− FISHハイブリッド形成用カクテル中に使用した。PNAは中性であることか ら、PNA用のハイブリッド形成用カクテルにはそのようなDNAの遮断は必要 でないと考えらえた。上掲表6のデータはこの仮説を追認している。実施例5.ハイブリダイズ緩衝液中の界面活性剤の効果 A.実験プロトコル: 本実験はハイブリダイズ緩衝液中の種々の界面活性剤 の効果を比較したものである。実施例3に記載のように大腸菌細胞を増殖させ、 固定し、EuB338プローブ(配列番号 7)とハイブリダイズした。(この 実験に使用した)各種のハイブリッド形成用カクテルの組成を表7に示す。 B.結果: ハイブリッド形成後、細胞を同じフローサイトメーターにより分 析した。陰性コントロールおよび陽性サンプルの平均蛍光強度を記録した。結果 を表8に示す。信号対雑音 (S/N)比は実施例2の記載のようにして求めた。 表8のデータは、PNAプローブはDNA−FISH検定に広く使用されてい るTritonX−100RまたはTween−20Rなどの界面活性剤が存在する場合には 、標的rRNAへ効果的に結合しないことを明確に示している。したがって、プ ローブへ到達させるためにはハイブリダイズ緩衝液中にSDSを加えなければな らない。実施例6.他の標的に対するPNA−FISHハイブリッド形成の応用 A.実験プロトコル:本実験においては、PNA−FISH方式の普遍性を見 るために、2種のタイプのバクテリア(酵母サッカロミセス・セレビジエ(ノー スコネチカット州ダーハム のデューク大学植物学部、B.コーホーン[Kohorn]博士より入手したYJO株 、PNAS 88:5159−5162、(1991);およびワシントン州シ アトルのワシントン大学のE.T.ヤング[Young]博士より入手したE8−11 C株)ならびに米国基準株保存機関(メリーランド州ロックビル20852)か ら入手したATCC 6538のグラム陽性菌スタフィロコッカス・アウレウス ))を、16S rRNAユニバーサル・プローブ(配列番号 6)に以下のよ うにハイブリダイズした。RNアーゼで処理したサンプルを陰性コントロールと して使用した。 酵母菌は酵母ペプトン・デキストロース培地(YPD;ミシガン州デトロイト のDIFCO研究所)中で一夜29℃で培養させ、S.アウレウスはトリプシン 処理大豆汁培地(TSB)(ミシガン州デトロイトのDIFCO研究所)中で一 夜35℃で培養した。細胞を2,500rpmで8分問遠心分離して収集し、P BSで3回洗浄した。細胞を固定し、実施例3のように処理した。各サンプルに は1x108個の細胞を使用した。すべての16S様のrRNAにハイブリダイ ズした20pモルのユニバーサル・プローブ(配列番号 6)をハイブリッド形 成緩衝液(PBS+0.5% SDS)中に溶解して各サンプル(108細胞個 )に適用し、ハイブリダイズさせた。ハイブリダイズ後にPBSで洗浄し、細胞 を実施例3に記載のようにして分析した。 B.結果: 結果を表9に示す。表9のデータは、本研究で開発したPNA in situ ハイブリッド形成プロトコルがグラム陽性バクテリアおよび酵 母類に一般化して使用できることを示している。 実施例7.PNAプローブの特異性 A.実験プロトコル: 本実験では実施例1で開発したPNA in sit u ハイブリッド形成プロトコルの特異性について試験した。5種類の異なるプ ローブを大腸菌(ATCC寄託番号8739、前述のように入手)に適用した。 実施例3に記載したPNA用に開発した簡略化ならびに最適化プロトコ ルを適用した。表10は本検討に使用したプローブを示す。 B.結果: 大脳菌を上述の5種類の異なるプローブで染色し、実施例1に記 載のようにフローサイトメトリーにより分析した。結果を表11に示す。 表11の結果は、本ハイブリッド形成技法をPNAプローブに使用した場合の 特異性を明確に示している。哺乳類28SrRNAプローブおよびS.アウレウ ス・プローブは大腸菌に交差反応しなかったが、16S rRNAユニバーサル ・プローブおよび真正細菌プローブは予想通り大脳菌にハイブリダイズされた。実施例8.それぞれの好ましい条件下におけるDNAおよびPNAプローブの比 A.実験プロトコル: 本実験はDNA−FISHおよびPNA−FISH用に それそれ最適化された条件下における大腸菌系でのDNAおよびPNAプローブ を比較した。DNA 18mer(配列番号 1)およびPNA 15mer( 配列番号7)を合成するためにEuB338配列を使用した。SSC緩衝系とD NAプローブ用に最適化した実験プロトコル(実施例1)、ならびにPBS緩衝 系とPNAプローブ用に最適化した実験プロトコル(実施例3−5)の両方を使 用した。最適化されたPNA−FISH緩衝系は、PBSおよび0.5% SD Sで構成された。最適化されたSSC緩衝系(DNAとして従来使用されている もの)は2XSSC、50% ホルムアミド、0.5% SDSおよび100μ g/ml サケ精子DNAで構成された。 B.結果: 表12のデータから、PNAプローブ(配列番号 7)がPBS及 びSSC緩衝液(従来のFISH緩衝系)のいずれにおいても顕著な差異(信号 対雑音比)を示すことは明白である。また、シグナルは最適化PBS緩衝液の方 が良好 であった。しかし対応するDNAプローブ(配列番号 3)は著しく小さい信号 対雑音比(約6−10分の1)を示した。DNAプローブ(配列番号 3)はま た、変性剤としてホルムアミドを含むSSC緩衝液中において良好な性能を示し たが、これは予想されたとおりであった。 実施例9 バクテリア内貧食細胞の検出 メタモルフ・ソフトウェア・パッケージ(Metamorph softwarepackage;ペン シルベニア州ウエストチェスターのユニバーサ ル・イメージング社[Universal Imaging Corporation]、および水銀アークラン プと冷却式スターI CCDカメラ(アリゾナ州ッーソンのフォトメトリックス [Photometrics]社)を備えたニコン エピー蛍光顕微鏡を使用して撮像した。使 用光源はHBO 100w HG水銀球(イリノイ州ハントレーのフライヤー社 [Fryer Co.])である。映像は576x384ピクセルで、ニコン 100X 油浸対物レンズを使用して撮影した。 A.in vitro感染: 3mlの6%デキストランを健常ドナーから入 手したヒト血液10mlに添加し、37℃で30分間インキュベートした。PM N富化層を採取した。これを、予め10mlの大腸菌溶液をインキュベートして 調製した大腸菌調製物(波長600nmで吸光度0.1、37℃で30分間イン キュベート、上清を分離し、フラスコの底に残ったバクテリア層を使用)をPB S中で10分間、組織培養フラスコ中37℃でインキュベートした。この細胞単 層を採取し、PBSで洗浄し、Cytospin遠心分離機に800xgで5分 間付して顕微鏡用スライド上に沈積させた。スライド上に沈積した細胞を4%パ ラホルムアルデヒドを用いて、15分間室温で固定し、次に使用するまで4℃の 70%エタノール中で保存 した。 B.スライド上でのin situ ハイブリッド形成: 上記のように調製 して70%エタノール中に保存したスライドを、PBS中で10分間再水化した 。次いでこのスライドを、20mM トリスCl+2mM CaCl2緩衝液中に加 えた1μg/m1のプロテイナーゼKで15分間37℃で処理し、続いてPBS で2回洗浄した。このスライドを再び1%パラホルムアルデヒドを用いて10分 間固定し、PBSで2回洗浄した。5pモルのプローブ7(配列番号 7)をP BS+0.1% SDSに溶解させたものをそれそれのスライドに塗布し、カバ ーグラスで覆った。ハイブリッド形成は加湿箱中37℃で2時間行った。ハイブ リダイズ後、このスライドを45℃の水浴中であらかじめ暖めたPBSで2回洗 浄した。次いでこのスライドを2.5μg/mlのヘキスト 33342をPB S中に加えた液(ミズーリ州セントルイスのシグマ社)で5分間染色し、再度P BSで5分間洗浄した。次にこのスライドをベクタシールド[VectaShield](カ リフオルニア州バーリンガムのベクター研究所[Vector Laboratories])に載せ 、顕微鏡で観察した。 C.in vivo感染: CF−1(非近交系)マウス(マ サチューセッツ州ウィルミントンのチャールス・リバー研究所[Charles River Laboratory]から入手)のグループに、1×106大腸菌を腹腔内接種した。接 種後の各時点(5分、15分、1時間、2時間、3時間、6時間、8時間および 12時間)で心臓窄刺によりマウスから血液(約1ml)を採取した。この血液 を6%デキストラン勾配を使用して分離し、前記のように洗浄および固定した。 in situ ハイブリッド形成はプローブ7(配列番号 7)を使用して前 記のように行った。感作マウスから単離したPMNを、バクテリア16S rR NAを標的とする蛍光標識PNAプローブでハイブリダイズした。フルオレセイ ン信号は、480/30nmエキサイタ・フィルタ、505DCLP ダイクロ イック・ミラーおよび535/40nmエミッタ・フィルタを備えたニコン顕微 鏡用FTTCビジュアル・フィルタ・キューブ(イリノイ州ハントレーのフライ ヤー社)を用いて採集した。 D.結果: in vitroおよびin vivo系の両方において、本明 細書に記載したPNA−FISH技法は菌血症または敗血症の診断に使用できる ことが示された。図3は、マウスに大腸菌を接種した6時問後に、FTTC標識 PNAプ ローブ(配列番号 7)により大腸菌が鮮やかに染色されたことを明白に示して いる。また、マウス1匹あたり1×106の大腸菌の接種レベルにおいて、血液 中のバクテリアは接種5分後からマウスが死に始める12時間後までの間にPN A−FISH技法で検出された。PNA−FISH検定はこのように、非常に短 かい所要時間(4〜5時間)で、グラム陽性菌、グラム陰性菌または真菌による 感染を同定するのに使用できる。このように、この技法は非常に感度が高く、菌 血症および敗血症の診断用に医師に貴重な情報を提供するものである。実施例10.モルホリノ・プローブと、蛍光in situ ハイブリッド形成 ならびに固相捕捉でのその使用 A.in situ ハイブリッド形成: 実施例1に記載のとおりモルホリ ノ・オリゴ類は蛍光in situ ハイブリッド形成のためのプローブとして 使用することができる。モルホリノ・オリゴ(配列番号4)のペプチドのアミノ 末端をフルオレセインで標識し、前記実施例1に開示したFISH検定を準用し て28S rRNAの相補配列を検出するために使用した。モルホリノの最適ハ イブリダイズ条件は、実施例1、2、3、4および5に記載したようにして決定 した。プローブ Profile II(フロリダ州ハイアレアのクールター社[Coulter Corp.] )フロー・サイトメーターを使用した。レーザーは488nmで15mWにセッ トし、フルオレセイン蛍光は525/30nmの光選別フィルタを使用して得た (1/2最大透過度における中心波長/全バンド幅)。 B.固相捕捉:モルホリノ・オリゴ類(たとえば、配列番号4)は、ガラス表 面に固着させることができ、先に本明細書の一部を構成するものとして援用した 米国特許願第08/311462号に教示されているように相補性核酸(DNA またはRNA)を検出することができる。 菌血症は血液中にさまざまなバクテリアが出現および生息することにより引き 起こされる重大かつ緊急を要する疾患である。罹患したものは数時間から数日中 に死亡することがある。臨床医は血液感染を確認し、侵入微生物を同定し、有効 量の抗生物質を患者本人に投与するために、迅速な試験結果を必要とする。現在 、血液感染は血液培養瓶法と、それに続くグラム染色により試験されている。現 在の手法は1日ないし1週間を要し、培養の難しい微生物についてはさらに長時 間を必要とする。その 上、偽陰性培養データに基づいて、患者がサンプル採取前またはサンプル採取中 に抗生物質治療を受けることにもなりかねない。 本発明者らが開発したPNA−FISH技法を使用することにより、末梢血液 中の貧食細胞中のバクテリアを検出することができる。多形核好中球(PMN) は侵入バクテリアに対する第1の防御線を形成するものである。それらはバクテ リアの濃縮剤として働く。蛍光標識のペプチド核酸プローブは、バクテリア16 S rRNAを標的とするように製作した。insitu ハイブリッド形成技 法およびPNA(またはモルホリノ)を使用することにより、バクテリア内のP MNを鮮やかに染色することができる。従って、この技法は試験サンプル中のバ クテリアを検出するための迅速な検定法(4時間)を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユー,ホン アメリカ合衆国、イリノイ・60089、バツ フアロー・グローブ、シヤデイ・グロー ブ・レイン・851 (72)発明者 ダン,デイビツド・エイ アメリカ合衆国、イリノイ・60611、シカ ゴ、イースト・シカゴ・アベニユー・215、 アパートメント・ナンバー・1513

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. テスト試料中に存在し得るrRNAを検出するためのアッセイであって、 (a)前記テスト試料と、測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物 を含むインジケーター試薬に結合した該テスト試料中のrRNAに結合し得るペ プチド核酸(PNA)プローブとを接触させるステップ;及び (b)テスト試料中のrRNAの存在の指標として前記測定可能なシグナルを検 出するステップ を含む前記アッセイ。 2. 前記アッセイを流動細胞計測法により行うことをさらに含む、請求項1に 記載のアッセイ。 3. 蛍光を励起させ、光選択フィルターを用いて該シグナルを測定することに より定量を行う、請求項2に記載のアッセイ。 4. 前記シグナル生成化合物がフルオレセインである、請求項3に記載のアッ セイ。 5. 前記シグナル生成化合物がローダミンである、請求項4に記載のアッセイ 。 6. ステップ(a)を実施する前に、前記テスト試料を固定するステップをさ らに含む、請求項3に記載のアッセイ。 7. 前記テスト試料をin situでハイブリダイズさせるステップをさら に含む、請求項6に記載のアッセイ。 8. テスト試料中に存在し得るrRNAを検出するためのアッセイであって、 (a)前記テスト試料と、測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物 を含むインジケーター試薬に結合した前記テスト試料中の前記rRNAに結合し 得るモルホリノプローブとを接触させるステップ;及び (b)テスト試料中のrRNAの存在の指標として前記測定可能なシグナルを検 出するステップ を含む前記アッセイ。 9. 前記アッセイを流動細胞計測法により行うことをさらに含む、請求項8に 記載のアッセイ。 10. 蛍光を励起させ、光選択フィルターを用いて前記シグナルを測定するこ とにより定量を行う、請求項9に記載のアッセイ。 11. 前記シグナル生成化合物がフルオレセインである、請求項10に記載の アッセイ。 12. (a)テスト試料を固体するステップ、(b)該テスト試料中のrRN Aと、測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物に結合した前記テス ト試料中の前記rRNAに結合し得るプローブとをハイブリダイズさせるステッ プ、(c)検出可能なシグナルを測定することにより前記テスト試料中のrRN Aの存在を検出するステップを含む、テスト試料中に存在し得るrRNAの存在 を検出するための蛍光in situハイブリダイゼーションアッセイにおいて 、前記テスト試料とペプチド核酸(PNA)又はモルホリノプローブとをハイブ リダイズさせることを特徴とする前記アッセイ。 13. 前記シグナル生成化合物がフルオレセインである、請求項12に記載の 蛍光in situハイブリダイゼーションアッセイ。 14. 測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物に結合したペプチ ド核酸(PNA)又はモルホリノプローブを含有する容器を含む、テスト試料中 に存在し得るrRNAの存在を検出するためのテストキット。 15. 前記シグナル生成化合物がフルオレセインである、請求項14に記載の テストキット。 16. テスト試料中に存在し得る薬剤耐性遺伝子を検出するためのアッセイで あって、 (a)前記テスト試料と、測定可能なシグナルを生成し得るシグナル生成化合物 を含むインジケーター試薬に結合した前記テスト試料中の前記薬剤耐性遺伝子に 結合し得るペプチド核酸(PNA)プローブ又はモルホリノプローブとを接触さ せるステップ;及び (b)テスト試料中の薬剤耐性遺伝子の存在の指標として前記測定可能なシグナ ルを検出するステップ を含む前記アッセイ。 17. 流動細胞測定法により行われる、請求項16に記載のアッセイ。 18. 蛍光を励起させ、光選択フィルターを用いて前記シグナルを測定するこ とにより定量を行う、請求項17に記載のアッセイ。 19. 前記シグナル生成化合物が好ましくはフルオレセイン又はローダミンか らなる群から選択される、請求項16に記載のアッセイ。 20. アッセイの実施前にテスト試料中の前記薬剤耐性遺伝子を固定する、請 求項19に記載のアッセイ。 21. 前記テスト試料をin situでハイブリダイズさせるステップをさ らに含む、請求項19に記載のアッセイ。
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