JP2001501443A - E6結合蛋白質 - Google Patents

E6結合蛋白質

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ジェイ. チャン,ジェイソン
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Abstract

(57)【要約】 E6−BPポリペプチド、E6−BPポリペプチドをコードする核酸及びそれらの利用。

Description

【発明の詳細な説明】 E6結合蛋白質 発明の背景 パピローマウイルス(PV)は、広く行きわたった重大なヒトの病気特に性器 及び口腔粘膜の癌腫に関連付けられてきた。現在数千万人近い女性が、生殖道の ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を受けていると見積もられている。これ らの女性の多くで、最終的には、子宮頚癌が発生する。例えば、世界中における 女性の癌死の約20%は、HPVに関連する癌によるものと見積もられている。 すべての子宮頚癌の90%がHPVに関連付けられるという見積もりもされてい る。 パピローマウイルスは又、皮膚及び粘膜上皮の、良性の、異形成の及び悪性の 増殖過剰をも誘導する(パピローマウイルスの分子、細胞及び臨床面の概観のた めには、例えば、Mansur及びAndrophy,(1993)Biochim Biophys Acta 1155:323- 345;Pfister(1984)Rev.Physiol.Biochem.Pharmacol.99:111-181;及びBroker 等(1986)Cancer Cells 4:17-36を参照されたい)。殆ど70のヒトパピローマ ウイルスの型が同定されており、異なるパピローマウイルス型は異なる病気を引 き起こすことが知られている、Pfister,(1987)Adv.Cancer Res.,48:113-147,Sy rjanen,(1984)Obstet.Gynecol.Survey 39:252-265。ヒトパビローマウイルス (HPV)は、扁平上皮の過形成(いぼ、コンジローム)、前悪性及び悪性の病 変(癌腫)と関連するDNA腫瘍ウイルスの異質群である。例えば、1型及び2 型HPVは、一般的ないぼを引き起こし、6型及び11型は、外性器、肛門及び 子宮頚のいぼを引き起こす。HPVの16、18、31及び33型は、子宮頚癌 の大多数から単離することができ、HPV−16は、すべての子宮頚癌の約50 %に存在する。これらのHPVは、「ハイリスク」と呼ばれる。HPV6及び1 1は、子宮頚いぼに関して最も一般的な単離株であるが、これらの感染は、稀に しか、侵襲性の癌に進行せず、それ故、これらのHPVは、「ローリスク」と呼 ばれる。 癌腫におけるウイルス遺伝子発現の研究は、2つのHPVにコードされた蛋白 質E6及びE7の悪性の発生における重要性を示唆し、これらの蛋白質は、トラ ンスフォーム活性及び不滅化活性をコードすることが示されている。これらの2 つの蛋白質は、他の小型DNA腫瘍ウイルス例えばアデノウイルス及びSV40 のトランスフォーミング蛋白質に対する幾つかの機能的類似点を示す。E7は、 アデノウイルスE1A蛋白質と機能的及び構造的特徴を共有している。AdE1 A及びポリオーマウイルスの大型T蛋白質と同様に、E7は、pRBと複合体形 成することができる。同様に、「ハイリスク」HPVによりコードされるE6オ ンコ蛋白質は、p53と複合体を形成することができる。イン・ビトロでは、E 6は、p53の分解を促進し、この分解は、ユビキチン依存性プロテアーゼ系を 含む。細胞性の負の調節蛋白質例えばp53調節機能の選択的分解は、優性に作 用するオンコ蛋白質についての作用の説明を与える。ヒトの子宮頚発癌における pRB及びp53の正常機能の不活性化の関連が、最近、これらの2つの遺伝子 及びそれらの産物の分析により一連のHPV陽性及びHPV陰性の細胞系統にお いて示された。これらの研究は、腫瘍抑制蛋白質pRB及びp53の正常機能の 不活性化が、突然変異によるか又はHPVE6及びE7オンコ蛋白質との複合体 形成によるヒトの子宮頚発癌における重要なステップであるという考えを支持し ている。発明の要約 本発明は、真核生物細胞特にヒト細胞におけるパピローマウイルストランスフ ォーミング蛋白質E6とある種の細胞性蛋白質(以後、「E6結合蛋白質」又は 「E6−BP」と呼ぶ)との間の新規な蛋白質−蛋白質相互作用の発見に関係す るものである。 一般に、この発明は、E6−BPSD-7ポリペプチド(好ましくは、実質的に純 粋なE6−BPSD-7ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-7ポリペプチド を特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学的活性を有し (例えば、それは、パピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合する);この ポリペプチドは、SEQ ID NO:8のアミノ酸配列に対して少なくとも60%、70 %、80%、90%又は95%相同性であるアミノ酸配列を有し;このポリペプ チドは、SEQ ID NO:8のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;この ポリペプチドは、少なくとも5、10、20、25、30、40、50、100 又は150アミノ酸長であり;このポリペプチドは、SEQ ID NO:8に由来する少 なくとも5の、好ましくは少なくとも10の、一層好ましくは少なくとも20、 25、30、40の、一層好ましくは少なくとも50、100又は150の連続 するアミノ酸を含み;E6−BPSD-7ポリペプチドは、E6−BPの生物学的活 性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又はアンタゴニストの何れかであ り:このポリペプチドは、SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218に対応す るE6結合モチーフを含む。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍の成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細 胞例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロック し又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞 例えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染 細胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することが でき;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV− 16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞 の感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリス クHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイル スによる細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロ ーマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、 31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化 を阻止することができる。好適具体例において、このアンタゴニストは、完全長 SD−7蛋白質のフラグメントであり、該フラグメントは、例えば、E6に結合 する能力及び完全長SD−7蛋白質の結合を競争的に阻止する能力を保持してい る。例えば、ほぼAla194〜Asp218に対応するE6結合モチーフを含 むフラグメントを、完全長蛋白質のアンタゴニストとして与えることがで きる。 好適具体例において、少なくとも一つの主題のE6−BPSD-7ポリペプチドの 生物学的活性を有するペプチドは、SEQ ID NO:8の配列とアミノ酸配列が異なっ てよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類似の様式で機 能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似する性質を有す る改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つによって表される蛋白質と無関係のアミノ酸配 列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質である(例えば、この 第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例え ばこの第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えばこの第2の ポリペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質 は2ハイブリッドアッセイにおいて機能的である)。 SEQ ID NO:8に相同な蛋白質の好適具体例において、この蛋白質は、約50キ ロダルトン(例えば45〜55kDの範囲、例えば48〜52kDの範囲)の分 子量を有する。 好適具体例において:このペプチドは、SEQ ID NO:8の残基1〜133由来の 少なくとも1、2、3又は5アミノ酸残基を、好ましくは10、20、30アミ ノ酸残基を含む。 本発明の更に別の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答:例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:8により表される蛋白質に由来する 抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープと特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-8ポリペプチド(好ましくは、実 質的に純粋なE6−BPSD-8ポリペプチドの標品)又は組換えE6−BPSD-8ポ リペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学 的活性を有し(例えば、それはパピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合す る);このポリペプチドは、SEQ ID NO:9のアミノ酸配列と少なくとも60%、 80%、90%又は95%相同であるアミノ酸配列を有し;このポリペプチドは 、SEQ ID NO:9のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;このポリペ プチドは、少なくとも5、10、20、50、100又は150アミノ酸長であ り;このポリペプチドは、SEQ ID NO:9由来の少なくとも5の好ましくは少なく とも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、1 00又は150の連続するアミノ酸を含み;このE6−BPSD-8ポリペプチドは 、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調節の)アゴニスト又はアン タゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例 えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細 胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することがで き;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−1 6、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の 感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスク HPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス による細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロー マウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、3 1又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を 阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-8ポリペプチドの少なくとも一つの 生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列においてSEQ ID NO:9の配列と 異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類似の様 式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似する 性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、第2の ポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例えば第2 のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、第2のポリペプチド部分はポ リメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイブリッドアッ セイにおいて機能的である。 本発明の更に別の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:9により表される蛋白質に由来する 抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープと特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-12ポリペプチド(好ましくは実 質的に純粋なE6−BPSD-12ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-12ポ リペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学的 活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合す る):このポリペプチドは、SEQ ID NO:10のアミノ酸配列に少なくとも60 %、80%、90%又は95%相同であるアミノ酸配列を有し;このポリペプチ ドは、SEQ ID NO:10のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;こ のポリペプチドは、少なくとも少なくとも5、10、20、50、100又は1 50アミノ酸長であり;このポリペプチドは、SEQ ID NO:10に由来する少な くとも5の好ましくは少なくとも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好 ましくは少なくとも50、100又は150の連続するアミノ酸を含み;E6− BPSD-12ポリペプチドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調 節の)アゴニスト又はアンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例 えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細 胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することがで き;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−1 6、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の 感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスク HPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス による細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロー マウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、3 1又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を 阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-12ポリペプチドの少なくとも一つ の生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:10 の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは 類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似 する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、第2の ポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例えば第2 のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリペプチド部 分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイブリッ ドアッセイにおいて機能的である。 本発明の更に他の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:10により表される蛋白質に由来する 抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープに特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-16ポリペプチド(好ましくは実 質的に純粋なE6−BPSD-16ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-16ポ リペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学的 活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合す る);このポリペプチドは、SEQ ID NO:11のアミノ酸配列に少なくとも60% 、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配列を有し;このポリペプチドは、 SEQ ID NO:11のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;このポリペ プチドは、少なくとも5、10、20、50、100又は150アミノ酸長であ り;このポリペプチドは、SEQ ID NO:11に由来する少なくとも5の好ましくは 少なくとも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも5 0、100又は150の連続するアミノ酸を含み;E6−BPSD-16ポリペプチ ドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例 えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細 胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することがで き;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−1 6、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の 感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスク HPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス による細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、 パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、 18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の 不滅化を阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-16ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:11の 配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類 似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似す る性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、第2の ポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例えば第2 のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリペプチド部 分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイブリッ ドアッセイにおいて機能的である。 本発明の更に他の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:11により表される蛋白質に由来す る抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープに特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-22ポリペプチド(好ましくは実 質的に純粋なE6−BPSD-22ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-22ポ リペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学的 活性を有し(例えば、それは、パビローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合す る);このポリペプチドは、SEQ ID NO:12のアミノ酸配列に少なくとも60% 、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配列を有し;このポリペプチドは、 SEQ ID NO:12のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;このポ リペプチドは、少なくとも5、10、20、50、100又は150アミノ酸長 であり;このポリペプチドは、SEQ ID NO:12に由来する少なくとも5の好まし くは少なくとも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくと も50、100又は150の連続するアミノ酸を含み;E6−BPSD-22ポリペ プチドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調節の)アゴニスト 又はアンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例 えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細 胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することがで き;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−1 6、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の 感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスク HPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス による細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロー マウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、3 1又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を 阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-22ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:12の 配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類 似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似す る性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、 第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例え ば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリペプ チド部分はポリメラーセ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイ ブリッドアッセイにおいて機能的である。 本発明の更に他の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:12により表される蛋白質に由来す る抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープに特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-28ポリペプチド(好ましくは実 質的に純粋なE6−BPSD-28ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-28ポ リペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学的 活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合す る);このポリペプチドは、SEQ ID NO:13のアミノ酸配列に少なくとも60% 、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配列を有し;このポリペプチドは、 SEQ ID NO:13のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;このポリペ プチドは、少なくとも5、10、20、50、100又は150アミノ酸長であ り;このポリペプチドは、SEQ ID NO:13に由来する少なくとも5の好ましくは 少なくとも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも5 0、100又は150の連続するアミノ酸を含み;E6−BPSD-28ポリペプチ ドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞 例えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染 細胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することが でき;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV− 16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞 の感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリス クHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイル スによる細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロ ーマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、 31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化 を阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-28ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:13の 配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類 似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似す る性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、第2の ポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例えば第2 のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリペプチド部 分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイブリッ ドアッセイにおいて機能的である。 本発明の更に他の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:13により表される蛋白質に由来す る抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープに特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 他の面において、この発明は、E6−BPSD-32ポリペプチド(好ましくは実 質的に純粋なE6−BPSD-32ポリペプチド標品)又は組換えE6−BPSD-32 ポリペプチドを特徴とする。好適具体例において:このポリペプチドは、生物学 的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE6蛋白質に特異的に結合 する);このポリペプチドは、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列に少なくとも60 %、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配列を有し;このポリペプチドは 、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し;このポリ ペプチドは、少なくとも5、10、20、50、100又は150アミノ酸長で あり:このポリペプチドは、SEQ ID NO:14に由来する少なくとも5の好ましく は少なくとも10の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも 50、100又は150の連続するアミノ酸を含み;E6−BPSD-32ポリペプ チドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば細胞増殖の調節の)アゴニスト又 はアンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、この発明は、アンタゴニスト活性を有するE6結合蛋白 質を含み且つ該蛋白質は、好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される 腫瘍細胞において腫瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞 例えばHPV感染細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし 又は誘導することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例 えばハイリスクHPV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細 胞例えばウシパピローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することがで き;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−1 6、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の 感染を阻止することができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスク HPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルス による細胞のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピロー マウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、3 1又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を 阻止することができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-32ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:14の 配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類 似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似す る性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、E6結合蛋白質は、第2のポリペプチド部分( 例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のアミノ酸配列 を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例えば、第2の ポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、例えば第2 のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリペプチド部 分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2ハイブリッ ドアッセイにおいて機能的である。 本発明の更に他の面は、免疫原性標品中にE6−BPポリペプチドを含む免疫 原に関係し、該免疫原は、該E6−BPポリペプチドに特異的な免疫応答(例え ば液性応答例えば抗体応答;例えば細胞性応答)を誘出することができる。好適 具体例において、この免疫原は、SEQ ID NO:14により表される蛋白質に由来す る抗原決定基例えばユニークな決定基を含む。 本発明の尚更なる面は、E6−BP免疫原のエピトープに特異的に反応性の抗 体標品を特徴とする。 本発明の他の面は、E6−BPSD-7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配 列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされる ポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE 6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:8の アミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配 列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:8のアミノ酸配列と本質的 に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5、10 、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペプチド は、SEQ ID NO:8に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10の一層好 ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は150の 連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-7ポリペプチド は、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかであり;このポリペプチドは、SEQ ID NO:8のAla1 94〜Asp218に対応するE6結合モチーフを含む。好適具体例において、 この核酸は、SEQ ID NO:1のヌクレオチド残基580〜654に対応するヌクレ オチド配列を含む。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラン スフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えばH PV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウ シパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することができ る。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-7ポリペプチドの少なくとも1つの 生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:8の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若 しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しく は類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-7核酸は、例えば、発現 ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-7遺伝子配列を与える転写調節配列 例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6−B PSD-7遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-7ポリペプチドをコー ドする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:1の少なくとも12の連続す るヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは、 SEQ ID NO:1の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プローブ とハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:1の少なくとも40の連続す るヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。尚更なる好適 具体例において、E6−BPをコードする核酸は、SEQ ID NO:8の残基1〜13 3の間の少なくとも4つの連続するアミノ酸、一層好ましくは少なくとも10の 連続するアミノ酸残基、更に好ましくは少なくとも20のアミノ酸残基をコード する配列に対応する核酸プローブとハイブリダイズする。 好適具体例において、この核酸配列は、SEQ ID NO:8のアミノ酸残基1〜13 3をコードするSEQ ID NO:1の領域に由来する少なくとも1、2、3又は5ヌク レオチド好ましくは少なくとも10、20、50又は100ヌクレオチドを含み ;コードされるペプチドは、SEQ ID NO:8のアミノ酸残基1〜133に由来する 少なくとも1、2、3、5、10、20又は30アミノ酸残基を含み;この核酸 配列は、SEQ ID NO:1のヌクレオチド残基572〜875以外である(例えば、 それは、一層長く、一層短く、異なる3’末端又は異なる5’末端を有する)。 好適具体例において、この核酸は、それにもかかわらず、SEQ ID NO:1のヌクレ オチド残基580〜654によりコードされるE6結合モチーフに対応するよう なE6結合モチーフのコード配列を含む。 本発明の他の面は、E6−BPSD-8ポリペプチドをコードするヌクレオチド配 列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされる ポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルスE 6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:9の アミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ酸配 列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:9のアミノ酸配列と本質的 に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5、10 、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペプチド は、SEQ ID NO:9に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10の一層好 ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は150の 連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-8ポリペプチドは、E6− BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又はアンタゴニ ストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラン スフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えばH PV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウ シパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することができ る。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-8ポリペプチドの少なくとも1つの 生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:9の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若 しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若しく は類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-8核酸は、例えば、発現 ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-8遺伝子配列を与える転写調節配列 例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6−B PSD-8遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-8ポリペプチドをコー ドする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:2の少なくとも12の連続す るヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは、 SEQ ID NO:2の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プローブ とハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:2の少なくとも40の連続す るヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 本発明の他の面は、E6−BPSD-12ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされ るポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルス E6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:1 0のアミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ 酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:10のアミノ酸配列と 本質的に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5 、10、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリ ペプチドは、SEQ ID NO:10に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも1 0の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又 は150の連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-12ポリペプチ ドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又 はアンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラン スフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えばH PV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウ シパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することができ る。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-12ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:10の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同 じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若 しくは類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーセであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-12核酸は、例えば、発 現ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-12遺伝子配列を与える転写調節 配列例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6 −BPSD-12遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-12ポリペプチドをコ ードする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:3の少なくとも12の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは 、SEQ ID NO:3の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プロー ブとハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:3の少なくとも40の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 本発明の他の面は、E6−BPSD-16ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされ るポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルス E6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:1 1のアミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ 酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:11のアミノ酸配列と 本質的に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5 、10、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペ プチドは、SEQ ID NO:11に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10 の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は 150の連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-16ポリペプチド は、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染 細胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導すること ができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクH PV感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピ ローマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウ イルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又 は33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止するこ とができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHP V−16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラ ンスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えば HPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えば ウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することがで きる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-16ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:11の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同 じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若 しくは類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-16核酸は、例えば、発 現ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-16遺伝子配列を与える転写調節 配列例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6 −BPSD-16遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-16ポリペプチドを コードする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:4の少なくとも12の連 続するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましく は、SEQ ID NO:4の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プロ ーブとハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:4の少なくとも40の連 続するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 本発明の他の面は、E6−BPSD-22ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされ るポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルス E6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:1 2のアミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ 酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:12のアミノ酸配列と 本質的に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5 、10、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペ プチドは、SEQ ID NO:12に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10 の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は 150の連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-22ポリペプチド は、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞 のトランスフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス 例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33 例えばウシパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止するこ とができる。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-22ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:12の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と 同じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ 若しはく類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-22核酸は、例えば、発 現ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-22遺伝子配列を与える転写調節 配列例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6 −BPSD-22遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-22ポリペプチドをコ ードする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:5の少なくとも12の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは 、SEQ ID NO:5の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プロー ブとハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:5の少なくとも40の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 本発明の他の面は、E6−BPSD-28ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされ るポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルス E6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:1 3のアミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ 酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:13のアミノ酸配列と 本質的に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5 、10、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペ プチドは、SEQ ID NO:13に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10 の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は 150の連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-28ポリペプチド は、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト又は アンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラン スフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えばH PV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウ シパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することができ る。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-28ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:13の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同 じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ 若しくは類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-28核酸は、例えば、発 現ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-28遺伝子配列を与える転写調節 配列例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6 −BPSD-28遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-28ポリペプチドをコ ードする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:6の少なくとも12の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは 、SEQ ID NO:6の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プロー ブとハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:6の少なくとも40の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 本発明の他の面は、E6−BPSD-32ポリペプチドをコードするヌクレオチド 配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好適具体例において:コードされ るポリペプチドは、生物学的活性を有し(例えば、それは、パピローマウイルス E6蛋白質に特異的に結合する);コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:1 4のアミノ酸配列に少なくとも60%、80%、90%又は95%相同なアミノ 酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列と 本質的に同じアミノ酸配列を有し;コードされるポリペプチドは、少なくとも5 、10、20、50、100又は150アミノ酸長であり;コードされるポリペ プチドは、SEQ ID NO:14に由来する少なくとも5の好ましくは少なくとも10 の一層好ましくは少なくとも20の更に好ましくは少なくとも50、100又は 150の連続するアミノ酸を含み;コードされるE6−BPSD-32ポリペプ チドは、E6−BPの生物学的活性の(例えば、細胞増殖の調節の)アゴニスト 又はアンタゴニストの何れかである。 好適具体例において、コードされるポリペプチドは、アンタゴニスト活性を有 し且つ好ましくは:例えば内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制することができ;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細 胞の成長を抑制することができ;アポトーシスをブロックし又は誘導することが でき;パピローマウイルス感染細胞例えばHPV感染細胞例えばハイリスクHP V感染細胞例えばHPV−16、18、31又は33感染細胞例えばウシパピロ ーマウイルス(BPV)感染細胞の成長を阻止することができ;パピローマウイ ルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は 33例えばウシパピローマウイルス(BPV)による細胞の感染を阻止すること ができ;パピローマウイルス例えばHPV例えばハイリスクHPV例えばHPV −16、18、31又は33例えばウシパピローマウイルスによる細胞のトラン スフォーメーションを阻止することができ;或は、パピローマウイルス例えばH PV例えばハイリスクHPV例えばHPV−16、18、31又は33例えばウ シパピローマウイルスによる細胞例えばヒト細胞の不滅化を阻止することができ る。 好適具体例において、主題のE6−BPSD-32ポリペプチドの少なくとも1つ の生物学的活性を有するコードされるペプチドは、アミノ酸配列において、SEQ ID NO:14の配列と異なってよいが、かかる差異は、天然のE6結合蛋白質と同 じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又は天然のE6結合蛋白質の同じ若 しくは類似する性質を有する改変蛋白質を生じるものである。 更に別の好適具体例において、コードされるポリペプチドは、第2のポリペプ チド部分(例えばSEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質と無関係のア ミノ酸配列を有する第2のポリペプチド)を含む組換え融合蛋白質であり、例え ば、第2のポリペプチド部分はグルタチオン−S−トランスフェラーゼであり、 例えば第2のポリペプチド部分はDNA結合ドメインであり、例えば第2のポリ ペプチド部分はポリメラーゼ活性化ドメインであり、例えばこの融合蛋白質は2 ハイブリッドアッセイにおいて機能的である。 更に、ある好適具体例において、主題のE6−BPSD-32核酸は、例えば、発 現ベクターとしての使用に適したE6−BPSD-32遺伝子配列を与える転写調節 配列例えば少なくとも1つの転写プロモーター又は転写エンハンサー配列(E6 −BPSD-32遺伝子配列に操作可能に結合されている)を含む。 尚更なる好適具体例において、この発明のE6−BPSD-32ポリペプチドをコ ードする核酸(それは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:7の少なくとも12の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズし;一層好ましくは 、SEQ ID NO:7の少なくとも20の連続するヌクレオチドに対応する核酸プロー ブとハイブリダイズし;一層好ましくは、SEQ ID NO:7の少なくとも40の連続 するヌクレオチドに対応する核酸プローブとハイブリダイズする)。 この発明は又、トランスジーンを有するトランスジェニック非ヒト動物(例え ばマウス、ラット、ウサギ又はブタ)、例えばここに記載の新規なE6−BP遺 伝子の一つの異種型例えばヒトに由来する遺伝子又は内因性E6−BP遺伝子を 誤発現する遺伝子を含む(そして好ましくは発現する)動物、例えば主題のE6 −BPの一つ以上の発現が破壊されている動物をも特徴とする。かかるトランス ジェニック動物は、変異した若しくは誤発現されるE6−BP対立遺伝子を含む 細胞性疾患を研究するためのモデル動物として又は薬物スクリーニングにおける 利用のために役立ち得る。 この発明は又、実質的に精製されたオリゴヌクレオチドよりなるプローブ/プ ライマーをも提供し、該オリゴヌクレオチドは、厳しい条件下で、SEQ ID NO:1 〜7の一つのセンス若しくはアンチセンス鎖又はその天然の変異物の少なくとも 10の連続するヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド配列の領域を含 む。好適具体例において、このプローブ/プライマーは、更に、それに結合され た検出可能な標識基を含む。この標識基は、例えば、放射性同位体、蛍光化合物 、酵素及び酵素補助因子よりなる群から選択することができる。この発明のプロ ーブは、トランスフォームされた細胞を同定するための、例えば患者から単離し た細胞の試料において主題のE6結合蛋白質の一つをコードする核酸のレベルを 測定するための;例えば細胞中のE6−BPmRNAレベルを測定するための; 例えばゲノムE6−BP遺伝子が変異し又は欠失しているかどうかを測定す るための診断試験キットの一部として利用することができる。好ましくは、この オリゴヌクレオチドは、10ヌクレオチド長以上であり且つ20、30、50、 100又は150ヌクレオチド長未満である。 更に別の面において、この発明は、試験化合物を、E6−BPポリペプチドの パピローマウイルスE6蛋白質との相互作用(例えば阻害)についてスクリーニ ングするためのアッセイを提供する。この方法は、(i)ウイルス性E6蛋白質 E6−BP例えばこの発明のE6−BP(例えば、SD−7、SD−8、SD− 12、SD−16、SD−22、SD−28若しくはSD−32の群から選択さ れるクローンの1つから発現される蛋白質又はケラチン−17、アポフェリチン 、ヌクレオフォサミン、リボ核蛋白質、プロテオソームサブユニット、補体崩壊 加速因子)と試験化合物とを、この試験化合物の不在時にはE6蛋白質とE6結 合蛋白質とが相互作用し得る条件下で合わせること;及び(ii)E6蛋白質とE 6結合蛋白質とを含む複合体の形成を検出することのステップを含む。試験化合 物の存在時における複合体形成の(その試験化合物の不在時にみられるものと比 較しての)変化(例えば減少)は、E6蛋白質とE6結合蛋白質との間の相互作 用の調節(例えば阻害)を示す。好適具体例において:E6蛋白質は、例えばハ イリスクHPV由来の例えばHPV−16、18、31若しくは33由来のHP VE6蛋白質であり;E6蛋白質は、BPVE6蛋白質であり;E6蛋白質とE 6結合蛋白質とを無細胞系で合わせて試験化合物と接触させ;即ち、無細胞系を 細胞溶解物及び再構成した蛋白質混合物よりなる群から選択し;E6結合蛋白質 を細胞中で同時に発現させてその細胞を試験化合物と接触させ、例えば、E6結 合蛋白質は、相互作用トラップアッセイ(2ハイブリッドアッセイ)を構成する 。好適具体例において、このアッセイは、E6結合モチーフ例えばほぼAla1 94〜Asp218に対応するE6結合モチーフを含む蛋白質を利用して生成さ れる。 本発明は又、主題のE6結合蛋白質の少なくとも1つの野生型機能の喪失によ り特徴付けられる望ましくない細胞成長を有する動物を治療する方法であって、 E6結合蛋白質の他の細胞性又はウイルス性蛋白質との相互作用を阻止すること のできる薬剤の治療上有効な量を投与することを含む上記の方法をも提供する。 一具体例において、この方法は、SEQ ID NO:8〜14の一つに表されるポリペプ チドをコードする核酸構築物を、その構築物がE6結合蛋白質の欠乏している細 胞により取り込まれる条件下で、及び組換え遺伝子が例えば遺伝子治療技術によ り発現される条件下で投与することを含む。他の具体例において、E6結合蛋白 質のアンタゴニストフラグメントを医薬製剤中に供給してかかる疾患を治療する ために利用することができる。例えば、E6結合モチーフを含み得るようなSD −7のアンタゴニスト型を用いて、パピローマウイルス感染した及び/又はトラ ンスフォームされた細胞を治療することができる(このポリペプチドの、好まし くは例えば全長で25〜50アミノ酸の小さいポリペプチドの皮下適用による) 。 本発明の他の面は、患者例えばヒト患者が望ましくない細胞増殖により特徴付 けられる病気の危険にあるかどうかを測定する方法を提供する。この方法は、患 者の組織において、(i)SEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋白質をコ ードする遺伝子の変異;又は(ii)SEQ ID NO:8〜14の一つにより表される蛋 白質をコードする遺伝子の誤発現の少なくとも1つにより特徴付けられる遺伝的 障害の存否を検出することを含む。好適具体例において:遺伝的障害を検出する ことは、次の内の少なくとも1つの存在を確認することを含む:E6−BPから の少なくとも1つのヌクレオチドの欠失;この遺伝子への少なくとも1つのヌク レオチドの付加、この遺伝子の少なくとも1つのヌクレオチドの置換、この遺伝 子の大きい染色体再配置;この遺伝子のメッセンジャーRNA転写物のレベルの 変化;この遺伝子のメッセンジャーRNA転写物の非野生型スプライシングパタ ーンの存在;又はこの蛋白質の非野生型レベル。 例えば、遺伝的障害を検出することは、(i)SEQ ID NO:1〜7の1つのセン ス又はアンチセンス配列に、又はその天然の変異物に又はE6−BP遺伝子と天 然において結合している5’若しくは3’フランキング配列にハイブリダイズす るヌクレオチド配列の領域を含むオリゴヌクレオチドを含むプローブ/プライマ ーを用意し;(ii)このプローブ/プライマーを組織の核酸にさらし;そして( iii)このプローブ/プライマーのその核酸へのハイブリダイゼーションによっ て、遺伝的障害の存否を検出することを含み;ここに、この障害の検出は、この プローブ/プライマーを利用してE6−BP遺伝子及び適宜フランキング核酸配 列のヌクレオチドを決定することを含み;例えばこの障害の検出は、このプロー ブ/プライマーをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)において利用することを含み 、例えば該障害の検出は、このプローブ/プライマーをライゲーション連鎖反応 (LCR)において利用することを含む。代わりの具体例においては、該蛋白質 のレベルを、例えばSEQ ID NO:8〜14の1つにより表される蛋白質と特異的に 免疫反応する抗体を用いる免疫アッセイにて検出する。 本発明の実施は、別途指示しない限り、当業者の範囲内にある細胞生物学、細 胞培養、分子生物学、トランスジェニック生物学、微生物学、組換えDNA及び 免疫学の慣用技術を用いる。かかる技術は、文献中に十分に説明されている。 例えば、 を参照されたい。 この発明の他の特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び請求の範囲から明らか となろう。図面の説明 図1は、2ハイブリッドアッセイにおける発現のためのVP16/cDNA融 合遺伝子を構築するために用いたpRS306プラスミッド(Sikorski等(1989) Genetics 122:19)の一般的地図である。 図2及び図3は、SD−7蛋白質の様々な欠失及び切り詰めのE6結合に対す る効果を示す表である。発明の詳細な説明 パピローマウイルス(PV)は、それらの天然の宿主に良性の上皮の腫瘍即ち いぼを引き起こす感染性作用因子である。ヒトの癌の分野に特に関係して、特定 のヒトパビローマウイルス(HPV)の感染は、子宮頚、性器、皮膚の及び他の 部位のものを含むヒト上皮の悪性腫瘍の発生と関係してきた。パピローマウイル スにより生成されるトランスフォーミング蛋白質の2つであるE6蛋白質及びE 7蛋白質は、それぞれ、腫瘍サプレッサー遺伝子産物p53及びRbと複合体を 形成し、これは、これらのウイルス性蛋白質が、細胞成長制御を調節する決定的 に重大な経路を介してそれらの機能を発揮し得ることを示している。 しかしながら、我々のパピローマウイルスE6蛋白質による不滅化の研究は、 p53結合は有効な不滅化に必要であるが、E6蛋白質が不滅状態の確立におい て付加的特性を有することを示している。その上、我々の発見は、BPV及び「 ローリスク」HPV E6蛋白質の両方がハイリスクHPV E6蛋白質と少な くとも1つの共通の機能を有することを示唆している。我々は、2ハイブリッド アッセイ(米国特許第5,283、173号)を改作して、E6オンコ蛋白質と 相互作用し、PV感染性及び/又はトランスフォーメーションに関係する候補蛋 白質であり得る他のヒト細胞蛋白質を同定した。 C末端でBPV E2DNA結合ドメインに融合されたHPV−16 E6の 遺伝子を発現し、更に、4つのE2結合要素を含むプロモーターにより駆動され るlacZレポーター構築物を含む酵母株を用いて開始して、我々は、ヒトのc DNAライブラリーをスクリーニングするための2ハイブリッドアッセイを生成 した。次いで、この株を、ランダムにプライムされたHeLa細胞cDNAを 強いVP16転写活性化ドメインのC末端側に挿入した酵母シャトルベクタープ ラスミッドのライブラリーを用いてトランスフォームした。VP16/cDNA 融合蛋白質のE6/E2ハイブリッド蛋白質との相互作用は、VP16転写活性 化ドメインをE2結合部位に補充してlacZ遺伝子の発現を活性化する。これ は、E6と特異的に相互作用する蛋白質をコードする幾つかのヒト遺伝子の上首 尾の単離へと導いた。それ故、この発明は、後述のように、部分的に、腫瘍サプ レッサー蛋白質「p53」及び細胞性蛋白質「E6−AP」に加えて、パピロー マウイルストランスフォーミング蛋白質E6は幾つかの他の細胞性蛋白質(以後 「細胞性E6結合蛋白質」と呼ぶ)とも会合し、この会合がおそらくパピローマ ウイルス感染及びパビローマウイルス媒介による病態の病因論にとって重要であ るという発見に由来する。例えば、主題のE6結合蛋白質の1つのE6との会合 は、何れかの若しくは両蛋白質の局在性の変化、この蛋白質の生物学的活性の変 化、この蛋白質の細胞における半減期の変化又はこれらの組合せを生じ得る。従 って、この発明の具体例は、パピローマウイルス感染細胞を検出し治療するため の診断及び治療用のアッセイ及び試薬を利用可能にする。 例えば、主題のE6−BPの各々をアッセイの基礎として用いて、特定のE6 結合蛋白質のパピローマウイルスE6蛋白質に結合する能力を変え(例えば、減 少させ)、それにより、E6−BP/E6複合体の阻止を介して、パピローマウ イルス感染、トランスフォーメーション及び/又は不滅化を阻止する薬剤を同定 することができる。かかる薬剤は、例えば、ヒトパピローマウイルス例えばHP V−1、HPV−2、HPV−3、HPV−4、HPV−5、HPV−6、HP V−7、HPV−8、HPV−9、HPV−10、HPV−11、HPV−12 、HPV−14、HPV−13、HPV−15、HPV−16、HPV−17又 はHPV−18が感染した、特にHPV−16、HPV−18、HPV−31及 びHPV−33等のハイリスクHPVが感染した細胞におけるE6−BP/E6 複合体を妨げるように治療に用いることができる。細胞を、1つ以上のE6−B P/E6複合体の形成を変える薬剤と接触させることは、パピローマウイルス感 染の病理学的進行を阻止することができ、例えばいぼ例えば足底いぼ(足底疣贅 )、尋常性いぼ(扁平疣贅)、Butcher尋常性いぼ、扁平いぼ、性器いぼ(尖圭 コンジローム)、又は疣贅状表皮発育異常症の形成を阻止し又は逆行させること ができ;並びにトランスフォームされ及び/又は不滅化された又はこれらの危険 にあるパピローマウイルス細胞例えば癌様の例えば喉頭パピローマ、巣状上皮、 子宮頚癌腫を治療することができる。 一具体例に置いて、細胞性E6結合蛋白質は、サイトケラチンであり、PV E6蛋白質のサイトケラチンへの結合は、例えば、サイトケラチンマトリックス の崩壊、細胞エンベロープの破壊、感染上皮組織の空間的構成の破壊及び/又は PV感染細胞による局部的接着の喪失に寄与し得る。好適具体例において、サイ トケラチンは、ケラチン−17である。それ故、E6/サイトケラチン相互作用 の破壊は、パピローマウイルスの感染性に、例えば、感染細胞からのウイルス粒 子の放出に影響することにより並びに例えばケラチノサイトの例えば扁平上皮の 例えば層化扁平上皮の上皮表現型のPV誘導された変化を阻止することによって 影響を及ぼし得る。 他の具体例において、細胞性E6結合蛋白質は、細胞増殖(例えば、転写調節 、mRNAプロセッシング、mRNA局在化又はリボソーム成熟)に関与する 核小体蛋白質であり、パピローマウイルスE6のこの核小体蛋白質への結合は、 これらの機能の1つの変化、E6の核小体局在化及び/又は核小体構成の変化を 生じる。好適具体例において、この核小体蛋白質は、例えば、GenBank受託番号 X16934により与えられる配列を有するヌクレオフォスミンである。 更に別の具体例において、細胞性E6結合蛋白質は、アポフェリチン好ましく はGenBank受託番号X00318により与えられる配列を有するアポフェリチン である。E6のアポフェリチン蛋白質への結合は、例えば、PV感染細胞におけ る酸化事象の調節を変える(例えば、オキシデート損傷に対して応答する細胞の 能力を変える)ことができた。アポフェリチンの結合は、直接に又は細胞の酸化 状態の変化を介して、新生物トランスフォーメーションに(例えば、危機に直面 した細胞に)重要な他の細胞性蛋白質例えば熱ショック蛋白質の発現を変えるこ とができた。その上、E2発現及びDNA複製によるウイルス遺伝子の転写の活 性化及び抑制は、細胞内の酸化還元環境の変化によって調節されることが示唆さ れてきた。それ故、この相互作用を阻害する薬剤は、パピローマウイルス感染及 び/又はトランスフォーメーションの阻止において有用であり得よう。 更なる具体例において、細胞性E6結合蛋白質は、核のリボ核蛋白質好ましく はATCC受託番号M16342により与えられる核のリボ核蛋白質粒子CのC 蛋白質であるか、或は、GenBank受託番号X12466により表されるようなリ ボ核蛋白質Eである。E6のRNAプロセッシング反応に関係するある種の蛋白 質との会合は、RNAスプライシングの転写後制御による細胞性及び/又はウイ ルス遺伝子の発現の直接的調節を包含するE6の役割を示唆する。かかるE6と の相互作用の他の役割は、E6の核内封鎖を引き起こすことによりこの蛋白質に 核局在化シグナルを与えることであろう。かかる相互作用は、パピローマウイル ス感染及び/又はトランスフォーメーションのインヒビターのための潜在的な治 療標的でもある。 尚更なる具体例において、E6結合蛋白質は、GenBank受託番号M15799 にて表されるような補体崩壊加速因子である。 更に別の具体例において、E6結合蛋白質は、プロテアソーム例えばGenBank 受託番号D00762により表されるプロテアソームサブユニットHC8であ る。E6のプロテオソームサブユニットへの結合は、E6に結合した蛋白質例え ばp53の分解を容易にし/促進させるためにプロテアーゼ複合体をE6を含む 他の複合体に補充する機構を提供することができた。 E6の前にクローン化された細胞性蛋白質との相互作用の発見に加えて、ここ では、幾つかの新規な蛋白質が、E6結合能力を有するので同定される。E6の これらの蛋白質への結合が、例えば、これらの蛋白質の細胞性機能の変化及び/ 又はE6蛋白質とE6−BPの一方若しくは両方の局在化の変化を引き起こすと いうことはあり得る。従って、これらの蛋白質のある種の正常な細胞での役割の すべての面は完全に解明されていないが、これらの蛋白質がウイルス性E6蛋白 質に結合する事実及びE6がパピローマウイルス感染の病因論に決定的に重要で あるという事実は、これらの蛋白質の各々のE6との相互作用が、例えばHPV 感染の治療に有用な薬剤を開発するための潜在的な治療標的を提供することを示 す。 例えば、一具体例において、E6結合蛋白質は、SEQ ID NO:8(クローンSD −7)により表される蛋白質配列を含み(例えば、パピローマウイルスE6蛋白 質に結合するポリペプチド);例えば、E6−BPは、少なくとも1つのカルシ ウム結合モチーフを含み(例えば、EFハンドモチーフ);例えば、E6−BP は、ER/トランス−ゴルジ局在化シグナルを含む(例えば、カルボキシ末端H is−Asp−Glu−Leu(KDEL)配列)。 他の具体例において、E6結合蛋白質は、分子シャペロン蛋白質のヒト同族体 である(例えば、SEQ ID NO:12(クローンSD−22)により表されるヒトシ ャペロン10蛋白質)。 尚更なる好適具体例において:E6結合蛋白質は、SEQ ID NO:9、10、11 、13又は14(それぞれ、クローンSD−8、SD−12、SD−16、SD 28及びSD−32)の1つによって表されるポリペプチドを含む(例えば、パ ピローマウイルスE6蛋白質に結合するポリペプチド)。我々は又、最小のE6 結合モチーフ(例えば、SD−7由来のもの)をも決定した。添付の実施例に記 載のように、このE6結合モチーフは、E6結合を指示するのに必要且つ十分で ある。その上、この最小のE6結合モチーフがイン・ビボでアンタゴニス トとして機能することは、ありそうなことである。 この発明の他の面は、主題のE6結合蛋白質の1つをコードするヌクレオチド 配列を含む単離された核酸及び/又はかかる核酸の同等物に関係する。この用語 核酸は、ここで用いる場合、フラグメント及び同等物を含むことを意図している 。用語同等物は、機能的に同等のE6結合蛋白質又は機能的に同等のペプチド( 例えば、E6に結合する能力を保持し、そして更に、ここに記載したようなE6 −BPの他の活性をも保持し得るもの)をコードするヌクレオチド配列を含むも のと理解される。同等物のヌクレオチド配列は、少なくとも1つのヌクレオチド の置換、付加又は欠失により異なり(例えば対立遺伝子変異物);そして、それ 故に、SEQ ID NO:1〜7の何れかに示したヌクレオチド配列E6結合蛋白質と遺 伝コードの縮重のために異なる配列を含むであろう。同等物は又、厳しい条件下 (即ち、約1Mの塩において形成された二本鎖DNAの融解温度(Tm)より約 20〜27℃低温と同等)で、SEQ ID NO:1〜7に表された現在クレームしてい るE6結合蛋白質のヌクレオチド配列にハイブリダイズし、又はpRS306− E6BPライブラリー(ATCC受理番号:75827)からのE6結合蛋白質 のヌクレオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列をも含む。一具体例 において、同等物は、更に、SEQ ID NO:1〜7の何れかに示したヌクレオチド配 列から導かれた及び該ヌクレオチド配列に進化的に関連する核酸配列を含む。 その上、ある種の状況下では、この蛋白質の天然型の生物学的活性のあるサブ セットのみを促進し又は阻止するために、E6−BPアゴニスト又はE6−BP アンタゴニストの何れか一つとして限られた能力にて機能する主題のE6結合蛋 白質の同族体を提供することが有利であるということは、一般に、認められるで あろう。従って、特定の生物学的効果を、限られた機能の同族体での処理により 誘出することができ、これは、E6結合蛋白質の生物学的活性のすべてに向けら れたアゴニスト又はアンタゴニストを用いる処理に比べて一層少ない副作用しか 伴わない。 かかる主題のE6結合蛋白質の同族体は、突然変異誘発により、例えば離散し た点突然変異により若しくは切り詰めにより生成することができる。例えば、 突然変異は、同族体が由来したE6−BPの生物学的活性の実質的に同じ又はあ るサブセットのみを保持する同族体を生じさせることができる。或は、例えば競 争的にE6に結合することによりこの蛋白質の天然型の機能を阻害することので きるこの蛋白質のアンタゴニスト型を生成することができる。 蛋白質は、もし次の特性の少なくとも1つを有するならば、E6−BPの生物 学的活性を有する:真核細胞例えば哺乳動物細胞例えばヒト細胞の増殖/細胞成 長を調節する能力;パピローマウイルス感染(例えばヒトパピローマウイルス、 例えばHPV−16、HPV−18、HPV−31又はHPV−33による感染 )の効力を調節する能力;細胞トランスフォーメーション(例えばPV媒介によ るトランスフォーメーション、例えばPV媒介のトランスフォーメーション例え ばハイリスクHPV媒介のトランスフォーメーション)の効力に影響する能力; 細胞の不滅化(例えばPV媒介のトランスフォーメーション、例えばHPV媒介 のトランスフォーメーション、例えばハイリスクHPV媒介の不滅化)の効力に 影響する能力;又はPV E6蛋白質(例えばHPV E6蛋白質、例えばハイ リスクHPV E6)に結合する能力。蛋白質は又、上記の特性の一つの特異的 アゴニスト又はアンタゴニストであるならば、生物学的活性を有する。 ここで用いる場合、用語「核酸」は、ポリヌクレオチド例えばデオキシリボ核 酸(DNA)をいい、適宜、リボ核酸(RNA)をいう。この用語は又、ヌクレ オチドアナログから作られるRNA又はDNAのアナログをも同等物として含み 且つ、記載した具体例に適用可能であるので、一本鎖の(センス又はアンチセン ス)及び二本鎖のポリヌクレオチドも含むと理解されるべきである。 ここで用いる場合、用語「遺伝子」又は「組換え遺伝子」は、本発明のE6結 合蛋白質をコードするオープンリーディングフレームを含む核酸をいい、それは 、エキソン及び(適宜)イントロンの配列の両者を含む。「組換え遺伝子」は、 E6結合蛋白質をコードする核酸及び、適宜染色体のE6−BP遺伝子又は無関 係の染色体遺伝子に由来するイントロン配列を含んでよいが、E6−BPをコー ドするエキソン配列を含む核酸をいう。主題のE6結合蛋白質をコードする典型 的な組換え遺伝子は、SEQ ID NO:1〜7の何れか1つによって表されている。更 に、主題のE6結合蛋白質の各々をコードする組換え遺伝子は、下記のよ うに、ATCC寄託番号75827から単離することができる。用語「イントロ ン」は、所定のE6−BP遺伝子中に存在する蛋白質に翻訳されないDNA配列 をいい、一般に、エキソンの間に見出される。 ここで用いる場合、用語「トランスフェクション」は、核酸例えば発現ベクタ ーの、レシピエント細胞への、核酸媒介による遺伝子トランスファーによる導入 を意味する。「トランスフォーメーション」は、ここで用いる場合、外因性DN A又はRNAの細胞による取り込みの結果としてその細胞の遺伝子型が変化する 過程をいい、例えば、トランスフォームされた細胞は、本発明のE6結合蛋白質 の組換え型を発現し、アンチセンス発現がトランスフェクトされた遺伝子から生 じ、E6結合蛋白質の天然型からの発現は破壊される。 ここで用いる場合、用語「ベクター」は、それに結合された他の核酸を輸送す ることのできる核酸分子をいう。好適ベクターの一つの型は、エピソーム即ち染 色体外で複製可能な核酸である。好適ベクターは、それらが結合された核酸の自 律的な複製及び/発現が可能なものである。機能的に結合された遺伝子の発現を 指令することのできるベクターを、ここでは、「発現ベクター」と呼ぶ。一般に 、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、しばしば、「プラスミッド 」の形態であり、それは、ベクター型では染色体に結合しない環状の二本鎖DN Aループをいう。本明細書においては、「プラスミッド」及び「ベクター」は、 プラスミッドが殆ど一般に用いられるベクターの形態であるので、交換可能に使 用する。しかしながら、この発明は、同等の機能をする及びこの後に当業者に公 知となる他の形態の発現ベクターを含むことを意図している。 「転写調節配列」は、操作可能に結合された蛋白質コード配列の転写を誘導し 又は制御する開始シグナル、エンハンサー及びプロモーター等のDNA配列をい う、この明細書中で用いられる包括的用語である。好適具体例において、組換え E6−BP遺伝子の転写は、発現を意図する細胞型中の組換え遺伝子の発現を制 御するプロモーター配列(又は他の転写調節配列)の制御下にある。組換え遺伝 子は、天然型のE6結合蛋白質の転写を制御する配列と同じか又は異なる転写調 節配列の制御下にあってよいということは理解されよう。 ここで用いる場合、用語「組織特異的プロモーター」は、プロモータ−として 働く即ちそのプロモーターに操作可能に結合された選択されたDNA配列の発現 を調節し、組織の特異的な細胞例えば上皮系統の細胞例えば子宮頚扁平上皮細胞 における選択したDNA配列の発現を達成するDNA配列を意味する。上皮特異 的なプロモーターの説明のための具体例において、遺伝子構築物を、遺伝子治療 の一部として用いて、例えば、パピローマウイルス媒介による病気例えば乳頭腫 における主題のE6結合蛋白質の1つを含むE6/E6−BP複合体のレベルを 調節するためにE6−BPアンタゴニストを送達し、又は上皮組織のみにおける 主題のE6結合蛋白質の1つのアンチセンス構築物の発現を指示することができ る。この用語は又、選択したDNAの発現を主として1つの組織において調節す るが他の組織においても発現を生じるいわゆる「漏れ易い」プロモーターをもカ バーするものである。 ここで用いる場合、「トランスジェニック動物」は、1つ以上の細胞がトラン スジーンを含む任意の動物好ましくは非ヒト哺乳動物例えばラット、マウス又は ブタである。トランスジーンは、細胞中へ、故意の遺伝的操作例えばマイクロイ ンジェクション又は組換えウイルスでのトランスフェクションによるその細胞の 前駆細胞への導入により、直接又は間接に導入される。用語遺伝的操作は、古典 的な交配又はイン・ビトロでの受精を含まず、むしろ組換えDNA分子の導入に 向けられている。この分子は、染色体中にインテグレートされ得るし、又は染色 体外で複製するDNAであってよい。ここに記載のトランスジェニック動物にお いて、トランスジーンは、細胞に、主題のE6−BP蛋白質の1つ以上の組換え 型を発現させ、或は、天然型のE6−BP遺伝子の1つ以上の発現を破壊する。 しかしながら、組換えE6−BP遺伝子がサイレントであるトランスジェニック 動物は又、例えば、下記のFLP又はCREレコンビナーゼ依存性構築物と予期 される。この発明の「非ヒト動物」は、脊椎動物例えばゲッ歯類、非ヒト霊長類 、ヒツジ、イヌ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類等を含む。好適な非ヒト動物 は、ラット及びマウスを含むゲッ歯類科から選択され、トランスジェニック両生 類例えばXenopus属のメンバー及びトランスジェニックニワトリも又、例えば胚 形成及び組織パターンを理解するための重要なツールを提供し得るが、最も好ま しいのはマウスである。用語「キメラ動物」は、ここでは、組換え遺伝子が 見出される動物か又は組換え遺伝子がその動物のすべての細胞ではないが幾つか の細胞において発現されている動物を呼ぶのに用いる。用語「組織特異的キメラ 動物」は、組換えE6−BP遺伝子が幾つかの組織に存在し及び/又は発現され ているが他の組織ではそうではないものを指す。 ここで用いる場合、用語「トランスジーン」は、核酸配列(例えば、1つ以上 のE6結合蛋白質をコードするもの)を意味し、それはトランスジェニック動物 に対して部分的に又は完全に異質(即ち、外来物)であり、又はそれが導入され たトランスジェニック動物又は細胞の内因性遺伝子に対して同種であるが、それ が挿入された細胞のゲノムを変えるような仕方で動物ゲノム中に挿入されるよう にデザインされ又は挿入される(例えば、それは、天然の遺伝子の位置とは異な る位置に挿入され又はその挿入はノックアウトを生じる)。トランスジーンは、 選択した核酸の最適な発現に必要な1つ以上の転写調節配列及び他の核酸例えば イントロンを含むことができる。 周知のように、特定のポリペプチドに対する遺伝子は、単一の又は複数のコピ ーにて、個体のゲノム中に存在することができる。かかる重複遺伝子は、同一で あってもよく、又は実質的に同じ活性を有するポリペプチドをコードするヌクレ オチド置換、付加又は欠失を含むある種の修飾を有してもよい。従って、用語「 E6結合蛋白質をコードするDNA配列」は、特定の個体中の1つ以上の遺伝子 をいうことができる。更に、対立遺伝子と呼ばれるヌクレオチド配列におけるあ る種の差異が個々の生物間に存在し得る。かかる対立遺伝子の差異は、コードさ れるポリペプチドのアミノ酸配列に変化を生じても生じなくてもよく、やはり同 じ生物学的活性を有する蛋白質をコードする。 「相同性」は、2つのペプチド間又は2つの核酸分子間における配列類似性を いう。相同性は、比較の目的のために整列され得る各配列中の一の位置を比較す ることにより測定することができる。比較した配列中の一つの位置が同じ塩基又 はアミノ酸により占められているならば、それらの分子は、その位置で相同であ る。配列間の相同性の程度は、それらの配列により共有されるマッチング又は相 同な位置の数の関数である。 「細胞」、「宿主細胞」又は「組換え宿主細胞」は、ここでは、交換可能に用 いられる用語である。かかる用語が特定の患者の細胞をいうだけではなく、かか る細胞の子孫又は潜在的子孫をもいうものであることは理解されることである。 突然変異又は環境の影響のためにある種の修飾が連続する世代において生じ得る ので、かかる子孫は、実際は、親の細胞と同一ではあり得ないが、やはり、ここ で用いるこの用語の範囲内に含まれる。 「キメラ蛋白質」又は「融合蛋白質」は、主題のE6結合蛋白質の1つをコー ドする第1のアミノ酸配列の、主題のE6−BPの何れのドメインに対しても外 来性であって実質的に相同でないドメインを規定する第2のアミノ酸配列との融 合物である。キメラ蛋白質は、第1の蛋白質をも発現する生物中に見出される外 来性ドメイン(異なる蛋白質中ではあるが)を与えることができ、それは、異な る種類の生物により発現される蛋白質構造の「種間」融合物、「遺伝子間」融合 物等であってよい。 用語「進化的に関連した」は、E6結合蛋白質をコードする核酸配列に関して 、天然の変異体を含む、生物中で自然に生じた核酸配列をいう。この用語は又、 天然のE6−BPから導かれるが、突然変異誘発例えば下記の組合せ突然変異誘 発により変化した核酸配列で、E6結合蛋白質の少なくとも1つの活性を有する ポリペプチドを依然としてコードするものをもいう。 用語「単離された」は、ここで核酸例えばDNA又はRNAについて用いる場 合、それぞれ、巨大分子の天然の起源に存在する他のDNA又はRNAから分離 された分子をいう。例えば、主題のE6結合蛋白質をコードする単離された核酸 は、好ましくは、天然のゲノムDNA中で特定のE6−BP遺伝子に直接隣接す る核酸配列の10キロベース(kb)以下を含み、一層好ましくは、かかる天然 のフランキング配列の5kb以下を含み、最も好ましくは、かかる天然のフラン キング配列の1.5kb以下を含む。用語単離されたは、ここで用いる場合、組 換えDNA技術により生成した場合に、細胞性物質、ウイルス性物質若しくは培 養培地を実質的に含まず、又は化学合成した場合に、化学的前駆体若しくは他の 化学物質を実質的に含まない核酸又はペプチドをもいう。その上、「単離された 核酸」は、天然には断片として存在せず、天然状態では見出されない核酸断片を 含むことを意味する。 一具体例において、核酸は、主題のE6結合蛋白質の少なくとも1つの活性を 有するペプチドをコードするcDNAである。好ましくは、核酸は、SEQ ID NO: 1〜7の1つに表されたヌクレオチド配列の少なくとも一部分を含むcDNA分 子である。これらのcDNA分子の好適部分は、この遺伝子のコード領域を含む 。 好適な核酸は、SEQ ID NO:8〜14の1つに示したアミノ酸配列と少なくとも 60%相同であり、一層好ましくは70%相同であり、最も好ましくは80%、 90%又は95%相同であるアミノ酸配列を含むE6結合蛋白質をコードする。 主題のE6結合蛋白質の活性を有し、SEQ ID NO:8〜14の1つに示した配列と 少なくとも約90%、一層好ましくは少なくとも約95%、最も好ましくは少な くとも約98〜99%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸も又、こ の発明の範囲内にある。 添付の配列表に示したこれらのヌクレオチド配列の幾つかは、主題のE6結合 蛋白質の部分をコードする。それ故、この発明の更なる具体例において、組換え E6−BP遺伝子は、SEQ ID NO:1〜7に示すアミノ酸配列をコードするヌクレ オチドに加えて、各蛋白質のC末端及びN末端のアミノ酸をコードする更なるヌ クレオチド配列を含むことができる。例えば、組換えE6−BP遺伝子は、下記 の表1から引き出したプライマーのセットを用いて、ATCC寄託番号7582 7のE6−BPクローンの1つのコード配列の1つを増幅することにより生成し たPCR断片のヌクレオチド配列を含むことができる。 この発明の他の面は、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13又はSEQ ID NO:14に示したアミノ 酸配列の全部又は一部を有するペプチドをコードする核酸に厳しい又は厳しくな い条件下でハイブリダイズする核酸を提供する。DNAハイブリダイゼーション を促進する適度に厳しい条件例えば6.0×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウ ム(SSC)(約45℃)及びその後の50℃での2.0×SSC洗浄は、当業 者に公知であり、又はCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6.中に見出すことができる。例えば、洗浄工程に おける塩濃度は、50℃の約2.0×SSCの低緊縮〜50℃の約0.2× SSCの高緊縮から選択することができる。更に、洗浄工程の温度は、室温(約 22℃)の低緊縮条件から約65℃の高緊縮条件まで増大させることができる。 遺伝コードの縮重のためにSEQ ID NO:1〜7の何れかに示したヌクレオチド配 列と異なる配列を有する核酸も又、この発明の範囲内にある。かかる核酸は、機 能的に同等のペプチド(即ち、E6結合蛋白質の生物学的活性を有するペプチド )をコードするが、遺伝コードの縮重のために該配列表に示した配列と配列が異 なる。例えば、幾つかのアミノ酸は、1種類より多くのトリプレットにより指定 される。同じアミノ酸を特定するコドン即ちシノニム(例えば、CAU及びCA Cは、それぞれ、ヒスチジンをコードする)は、E6結合蛋白質のアミノ酸配列 に影響を与えない「サイレント」変異を生じ得る。しかしながら、主題のE6結 合蛋白質のアミノ酸配列の変化へと導くDNA配列多型が脊椎動物間に存在する であろうことが予想される。当業者は、E6結合蛋白質の活性を有するポリペプ チドをコードする核酸の1つ以上のヌクレオチド(最大で、例えば、ヌクレオチ ドの約3〜5%)におけるこれらの変化は、自然の対立遺伝子変異のために、所 定の種の個体間に存在し得るということを認めるであろう。任意の及びすべての かかるヌクレオチド変異及びその結果生じるアミノ酸多型は、この発明の範囲内 にある。 現在請求項に記載されているE6結合蛋白質の活性部分をコードする核酸の断 片も又、この発明の範囲内にある。ここで用いる場合、E6結合蛋白質の活性部 分をコードする核酸の断片は、E6結合蛋白質の完全なアミノ酸配列をコードす るヌクレオチド配列より少ないヌクレオチドを有するが、それにもかかわらずE 6−BP生物学的活性(例えばE6結合蛋白質のアゴニスト活性)を有するペプ チドをコードする核酸をいう。本発明の範囲内の核酸断片は、高緊縮及び低緊縮 条件下で、E6−BP同族体を検出するためのスクリーニングプロトコールにお ける使用のために他の種からの核酸とハイブリダイズし得るもの、並びに主題の E6−BPの1つをコードする核酸の存在の検出における使用のためにヒトの試 料からの核酸とハイブリダイズし得るものを含む(代わりのイソ型例えばmRN Aのスプライシング変化物)。この発明の範囲内の核酸は又、 リンカー配列、修飾された制限エンドヌクレアーゼ部位及び主題のE6結合蛋白 質の組換え型の分子クローニング、発現又は精製に有用な他の配列も含むことが できる。 ここで用いる場合、「E6結合モチーフ」は、パピローマウイルスE6蛋白質 と特異的に相互作用するための結合活性を与えるポリペプチド配列をいう。典型 的なE6結合結合モチーフは、SEQ ID NO:7のAla194〜Asp218によ り表される。 下記の実施例により示したように、E6結合蛋白質の活性を有するペプチドを コードする核酸は、多くの真核細胞の何れかの中に存在するmRNAから得るこ とができる。成体及び胎児の両者から得られるゲノムDNAから本発明のE6結 合蛋白質をコードする核酸を得ることも可能であろう。例えば、E6結合蛋白質 をコードする遺伝子を、ここに記載のプロトコール並びに当業者に一般に公知の プロトコールに従ってcDNA又はゲノムライブラリーからクローン化すること ができる。主題のE6結合蛋白質の1つをコードするcDNAは、全mRNAを 細胞例えば哺乳動物細胞例えばヒト細胞(腫瘍細胞を含む)から単離することに より得ることができる。次いで、二本鎖cDNAを、全mRNAから調製し、続 いて、多くの公知の技術の何れかを用いて適当なプラスミッド又はバクテリオフ ァージベクターに挿入することができる。E6結合蛋白質をコードする遺伝子は 又、この発明により提供されるヌクレオチド配列情報に従って、確立されたポリ メラーゼ連鎖反応を用いてクローン化することもできる。この発明の核酸は、D NA又はRNAであってよい。好適な核酸は、SEQ ID NO:1に示した配列により 表されるcDNAである(但し、この核酸が、好ましくはSEQ ID NO:8の残基1 〜133間の少なくとも4つの連続アミノ酸残基を、一層好ましくは少なくとも 10個の連続アミノ酸残基を、一層好ましくは少なくとも20個の連続アミノ酸 残基をコードするサブ配列を含む核酸プローブにハイブリダイズするならば)。 更に別の好適具体例において、この核酸は、E6結合モチーフをコードするヌク レオチド配列にハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む。他の核酸は、SEQ ID NO:2に示した配列により表されるcDNAである。他の好適核酸には、SEQ ID NO:3〜7の1つに示された配列により表されるcDNA分子が含ま れる。好適核酸は、pRS306−E6BPライブラリーから得られたcDNA である(ATCC寄託番号75827)。 この発明の他の面は、「アンチセンス」治療における単離された核酸の利用に 関係する。ここで用いる場合、「アンチセンス」治療は、細胞性条件下で、E6 結合蛋白質をコードする細胞性mRNA及び/又はゲノムDNAと、その蛋白質 の発現を例えば転写及び/又は翻訳を阻止することにより阻止するように特異的 にハイブリダイズする(例えば、結合する)オリゴヌクレオチドプローブ又はそ れらの誘導体の投与又はイン・シトゥー生成をいう。この結合は、伝統的な塩基 対相補性によるものでよく、又は例えば二本鎖DNAへの結合の場合、二重らせ んの大きい溝における特異的相互作用によるものであってよい。一般に、「アン チセンス」治療は、当分野で一般的に用いられる技術の範囲をいい、オリゴヌク レオチド配列への特異的結合に依存する任意の治療を含む。 本発明のアンチセンス構築物は、例えば、細胞中で転写されたときにE6結合 蛋白質をコードする細胞性mRNAの少なくとも1つのユニーク部分に相補的で あるRNAを生成する発現プラスミッドとして送達され得る。或は、このアンチ センス構築物は、エキソ・ビボで生成し且つ細胞に導入されたときにE6結合蛋 白質をコードするmRNA及び/又はゲノム配列とハイブリダイズすることによ り発現の阻止を引き起こすオリゴヌクレオチドプローブである。かかるオリゴヌ クレオチドプローブは、好ましくは、内因性ヌクレアーゼ例えばエキソヌクレア ーゼ及び/又はエンドヌクレアーゼに耐性であり、それ故に、イン・ビボで安定 である修飾オリゴヌクレオチドである。アンチセンスオリゴヌクレオチドとして の利用のための典型的な核酸分子は、DNAのホスホルアミデート、ホスホチオ エート及びメチルホスホネートアナログである(米国特許第5,176,996 号;5,264,564号;及び5,256,775号も参照されたい)。 更に、アンチセンス治療において有用なオリゴマーを構築するための一般的アプ ローチは、例えば、Van der Krol等(1988)Biotechniques 6:958-976;及びStein 等(1988)Cancer Res 48:2659-2668により総説されている。 従って、この発明の修飾オリゴマーは、治療、診断及び研究のコンテキストに おいて有用である。治療応用において、これらのオリゴマーは、一般にアンチセ ンス治療に適した方法にて利用される。かかる治療のために、この発明のオリゴ マーを、全身投与及び局所又は局在化投与を含む、種々の投与方法のために配合 することができる。技術及び配合は、一般に、Remmington's Pharmaceutical Sc iences ,Meade Publishing Co.,ペンシルベニア、Easton中に見出すことができる。全身 投与のためには、筋肉注射、静脈注射、腹腔内注射及び皮下注射を含む注射が好 適であり、この発明のオリゴマーを、液体溶液好ましくは生理学的に適合性の緩 衝液例えばハンクス溶液又はリンゲル溶液にて配合することができる。更に、こ れらのオリゴマーを、固体形態で配合し、使用直前に溶解させ又は懸濁させるこ とができる。凍結乾燥形態も又、この発明に含まれる。 経粘膜若しくは経皮的手段によって全身投与も可能であり、又はこれらの化合 物は、経口投与することができる。経粘膜又は経皮的投与のために、透過すべき バリヤーに対する適当な浸透剤をこの配合物において用いる。かかる浸透剤は、 一般に当分野で公知であり、例えば、経粘膜投与用の、胆汁酸塩及びフシジン酸 誘導体が含まれる。更に、デタージェントを用いて透過を容易にすることができ る。経粘膜投与は、鼻スプレーにより又は坐剤を用いることができる。経口投与 のためには、これらのオリゴマーを、慣用の経口投与形態例えばカプセル、錠剤 及びトニックに配合することができる。局所投与のためには、この発明のオリゴ マーを、当分野で公知の、軟膏、膏薬、ジェル又はクリームに配合する。 治療における利用に加えて、この発明のオリゴマーを診断試薬として用いて、 それらが特異的に結合する標的DNA又はRNA配列の存在又は不在を検出する ことができる。 本発明は又、E6結合蛋白質の一部分のみ(例えばE6結合モチーフ)をコー ドする核酸をも提供する。ここで用いる場合、かかるE6結合蛋白質の一部分を コードする核酸の断片は、完全長のE6結合蛋白質の完全なアミノ酸配列をコー ドするヌクレオチド配列より少ないヌクレオチドを有するが、それでもやはりE 6蛋白質に結合することのできるポリペプチドをコードするのに十分なコード配 列を含むヌクレオチド配列をいう。その上、この発明の範囲内の核酸断片は、厳 しい又は緩い条件下で他の脊椎動物種(特に哺乳動物)由来の核酸とハイブリダ イズすることのできる断片を含み、主題のE6結合蛋白質の同族体を検出する スクリーニングプロトコールにおいて用いることができる。この発明の範囲内の 核酸は又、E6結合蛋白質に由来する組換えペプチドの分子クローニング、発現 又は精製に有用なリンカー配列、改変された制限エンドヌクレアーゼ部位及びそ の他の配列をも含んでよい。 この発明は又、少なくとも1つの転写調節配列に操作可能に結合されたE6結 合蛋白質の活性を有するペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターをも提供 する。操作可能に結合されたとは、ヌクレオチド配列が調節配列にそのヌクレオ チド配列の発現を与えるように結合されることを意味するものである。調節配列 は、技術的に認められ、E6結合蛋白質の活性を有するペプチドの発現を指示す るように選択される。従って、用語転写調節配列は、プロモーター、エンハンサ 一及び他の発現制御要素を含む。典型的調節配列は、Goeddel;Gene Expression Technology:Methods in Enzymology 185,(1990)Academic Press,カリフォルニア、Sa n Diegoに記載されている。例えば、種々の発現制御配列(機能的に結合された ときにDNA配列の発現を制御する配列)の何れかを、これらのベクターで用い て、この発明のE6結合蛋白質をコードするDNA配列を発現させることができ る。かかる有用な発現制御配列には、例えば、SV40の初期及び後期プロモー ター、アデノウイルス若しくはサイトメガロウイルス最初期プロモーター、la c系、trp系、TAC若しくはTRC系、T7RNAポリメラーゼにより発現 が指示されるT7プロモーター、ラムダファージの主要オペレーター及びプロモ ーター領域、fdコート蛋白質の制御領域、3−ホスホグリセリン酸キナーゼそ の他の解糖酵素のプロモーター、酸性ホスファターゼのプロモーター例えばPh o5、酵母のアルファ交配因子のプロモーター、バキュロウイルス系のポリヘド ロンプロモーター及び原核細胞若しくは真核細胞若しくはそれらのウイルスの遺 伝子の発現を制御することが知られた他の配列並びにこれらの種々の組合せが含 まれる。発現ベクターのデザインは、トランスフォームすべき宿主細胞の選択及 び/又は発現させることを所望する蛋白質の種類等の因子に依存し得るというこ とは理解されるべきである。一具体例において、発現ベクターは、主題のE6結 合蛋白質の活性を有するペプチドをコードする組換え遺伝子を、或は主題のE6 結合蛋白質のアンタゴニスト型であるペプチドをコードする組換え遺伝子 を含む。かかる発現ベクターを用いて、細胞をトランスフェクトし、それにより 、ここに記載の核酸によりコードされる蛋白質又はペプチド(融合蛋白質又はペ プチドを含む)を生成することができる。 本発明の他の面は、真核生物例えば哺乳動物例えばヒトから導かれる遺伝子に よりコードされ、少なくとも1つのE6結合蛋白質の生物学的活性を有する主題 のE6結合蛋白質の組換え型に関係し、例えば、それは、本発明のE6−BPの 少なくとも1つの活性のアンタゴニストである(天然の機能不全変異物を含む) 。用語「組換え蛋白質」は、一般に主題のE6結合蛋白質をコードするDNAを 適当な発現ベクターに挿入し、次にそれを用いて宿主細胞をトランスフォームし て異質蛋白質を生成する組換えDNA技術により生成される本発明の蛋白質をい う。その上、語句「から導かれる」は、組換えE6−BPをコードする組換え遺 伝子に関して、組換え蛋白質の意味の内に、本発明の自然のE6−BPのアミノ 酸配列を、又はそれに類似のアミノ酸配列を有する蛋白質であって、生物の天然 のE6結合蛋白質の置換及び欠失(先端切除を含む)を含む突然変異により生成 する蛋白質を含むことを意味する。本発明により好まれる組換え蛋白質は、自然 のE6結合蛋白質に加えて、SEQ ID NO:8〜14の一つに示したアミノ酸配列と 少なくとも60%相同であり、一層好ましくは70%相同であり、最も好ましく は80%相同である。主題のE6結合蛋白質の(即ち、アゴニスト又はアンタゴ ニスト的)活性を有し且つSEQ ID NO:8〜14の何れかの配列と少なくとも約9 0%の、一層好ましくは少なくとも約95%の、最も好ましくは少なくとも約9 8〜99%の相同性を有するポリペプチドも又、この発明の範囲内にある。 本発明は、生物から導かれた遺伝子によりコードされ、SEQ ID NO:8〜14の 何れかのE6結合蛋白質に進化的に関連したアミノ酸配列を有する主題のE6結 合蛋白質の組換え型に関係する。かかる組換えE6結合蛋白質は、好ましくは、 本発明のE6−BPの少なくとも1つの生物学的活性のアゴニスト又はアンタゴ ニストの何れかの役割の1つにて機能することができる。用語「進化的に関連し た」は、本発明の組換えE6結合蛋白質のアミノ酸配列に関して、自然に生じた アミノ酸配列を有するE6結合蛋白質、並びに、例えば組合せ突然変異誘発によ り誘導されるE6結合蛋白質の突然変異物をいう。本発明に好適なかかる進化的 に誘導されるE6結合蛋白質は、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10 、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:12、SEQ ID NO:13又はSEQ ID NO:14の何れ かに示されたアミノ酸配列と少なくとも60%相同であり、一層好ましくは70 %相同であり、最も好ましくは80%相同である。SEQ ID NO:8〜14の何れか に示した配列と少なくとも約90%の一層好ましくは少なくとも約95%の最も 好ましくは少なくとも約98〜99%の相同性を有するポリペプチドも又、この 発明の範囲内にある。 本発明の特徴は、E6−BPSD7蛋白質のE6結合モチーフの同定である。例 えば、本発明は、完全長蛋白質より操作が容易であり得るSD−7蛋白質の部分 を提供する。添付の実施例に記載のように、本発明は、E6蛋白質へ結合する能 力を保持しているSD−7蛋白質の部分を含むポリペプチドを提供する。かかる E6結合モチーフは、SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218に対応するア ミノ酸配列を含んでよい。 従って、本発明は、SD−7蛋白質のE6結合モチーフを含むポリペプチドを 提供し、このポリペプチドのSD−7部分は、一般式X−Y−Zにより表すこと ができる(式中、Yは、SEQ ID NO:8の残基194〜218間のE6結合モチー フのアミノ酸配列を表し、Xは、存在しないか又はアミノ酸配列例えば1〜19 4、1〜100、1〜75、1〜50若しくは1〜25残基長の配列例えばSEQ ID NO:8の残基1〜194間のアミノ酸配列の全部若しくは一部分を表し(適宜 、YのN末端に直結)、そして、Zは、存在しないか又はアミノ酸配列例えば1 〜99、1〜75、1〜50若しくは1〜25残基長の配列例えばSEQ ID NO:8の残基218〜317間のアミノ酸配列の全部若しくは一部分を表す( 適宜、YのC末端に直結))。好ましくは、このポリペプチドは、SD−7ポリ ペプチド配列の約25〜200残基のみを含む(一層好ましくは、約25、50 、75又は100アミノ酸残基のみを含む)。説明のための具体例において、主 題のアッセイを生成するのに用いられるポリペプチドには:Ala194〜ほぼ Asp218に対応するSD−7ポリペプチド配列;Met99〜ほぼLeu3 17に対応するSD−7ポリペプチド配列;Val107〜ほぼAsp218に 対応するSD−7ポリペプチド配列;Ala194〜ほぼGlu316に対応す るSD−7ポリペプチド配列が含まれる。 本発明は、更に、主題のE6結合蛋白質を生成する方法に関係する。例えば、 主題のE6結合蛋白質をコードするヌクレオチド配列の発現を指示する核酸ベク ターでトランスフェクトした宿主細胞を、適当な条件下で培養して、そのペプチ ドの発現を生じさせることができる。このペプチドは、細胞混合物から分泌され て、組換えE6−BPを含む培地から単離することができる。或は、このペプチ ドは、細胞質中に保持されて、それらの細胞を採集し、溶解させてその蛋白質を 単離することができる。細胞培養は、宿主細胞、培地及び他の副生物を含む。細 胞培養のための適当な培地は、当分野で周知である。この組換えE6−BPペプ チドは、細胞培養培地、宿主細胞、又はこれら両者から、蛋白質を精製するため の当分野で公知の方法を用いて単離することができ、該方法には、イオン交換ク ロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、及びか かるペプチドに特異的な抗体を用いる免疫アフィニティー精製が含まれる。好適 具体例において、この組換えE6結合蛋白質は、その精製を促進するドメインを 含む融合蛋白質例えばE6−BP−GST融合蛋白質である。 この発明は、主題のE6結合蛋白質の少なくとも1つの組換え型を発現するよ うにトランスフェクトされた宿主細胞にも関係する。この宿主細胞は、任意の原 核又は真核細胞であってよい。従って、蛋白質の全部又は選択した部分をコード する本発明のE6結合蛋白質のクローニングから導かれるヌクレオチド配列を用 いて、微生物又は真核細胞プロセスにより、E6−BPの組換え型を生成するこ とができる。ポリヌクレオチド配列を遺伝子構築物例えば発現ベクター中にライ ゲートして、真核(酵母、鳥、昆虫若しくは哺乳動物)又は原核(細菌細胞)宿 主中にトランスフォーム又はトランスフェクトすることは、他の周知の蛋白質例 えばp53、E6、E6−AP等の生成において用いられる標準的手順である。 類似の手順又はその変法を用いて、組換えE6結合蛋白質又はその部分を、この 主題の発明による微生物手段又は組織培養技術により、調製することができる。 この組換えE6結合遺伝子は、主題のE6結合蛋白質又はその部分をコードす る核酸を、原核細胞、真核細胞、又はこれら両者における発現に適したベクター 中にライゲートすることにより生成することができる。主題のE6結合蛋白質の 組換え型の生成のための発現ベクターには、プラスミッド及びその他のベクター が含まれる。例えば、E6−BPの発現に適したベクターには、次の型のプラス ミッドが含まれる:原核細胞例えば大腸菌における発現のためのpBR322由 来のプラスミッド、pEMBL由来のプラスミッド、pEX由来のプラスミッド 、pBTac由来のプラスミッド及びpUC由来のプラスミッド。 酵母における組換え蛋白質の発現用に多くのベクターが存在する。例えば、Y EP24、YIP5、YEP51、YEP52、pYES2及びYRP17は、 遺伝子構築物のS.cerevisiaeへの導入において有用なクローニング及び発現用ビ ヒクルである(例えば、Experimental Manipulation of Gene Expression,M.In ouye編、Academic Press,83頁のBroach等(1983)(参考として本明細書中に援用 する)を参照されたい)。これらのベクターは、pBR322の存在により大腸 菌中で複製することができ、酵母の2ミクロンプラスミッドの複製デターミナン トによりS.cerevisiae中で複製することができる。更に、アンピシリン等の薬剤 耐性マーカーを利用することができる。説明のための具体例において、E6結合 蛋白質を、pRS306−E6BPライブラリーからの蛋白質をコードする遺伝 子(ATCC受理番号:75827)を例えばSEQ ID NO:1〜7及び20に基く プライマー及び/又は隣接するプラスミッド配列に基くプライマー(例えばSEQ ID NO:15〜17により表されるプライマー)を用いてサブクローニングするこ とにより生成した発現ベクターを用いて組換えにより生成する。 これらの好適な哺乳動物発現ベクターは、細菌中でのそのベクターの増殖を促 進するための原核生物の配列及び、真核細胞中で発現される1つ以上の真核生物 転写ユニットの両方を含む。pcDNAI/amp、pcDNAI/neo、p Rc/CMV、pSV2gpt、pSV2neo、pSV2−dhfr、pTk 2、pRSVneo、pMSG、pSVT7、pko−neo及びpHyg由来 のベクターは、真核細胞のトランスフェクションに適した哺乳動物発現ベクター の例である。これらのベクターの幾つかは、原核及び真核細胞の両方での複製及 び薬物耐性選択を促進するために、細菌プラスミッド例えばpBR322からの 配列で修飾される。或は、ウイルス例えばウシパピローマウイルス(BPV−1 )又はエプスタインバールウイルス(pHEBo、pREP誘導体及びp205 )の誘導体を、真核細胞における蛋白質の一時的発現のために利用することがで きる。プラスミッドの調製及び宿主生物のトランスフォーメーションにおいて用 いられる様々な方法が、当分野では周知である。原核細胞及び真核細胞の両方に 対する他の適当な発現系、並びに一般的組換え手順に関しては、Molecular Clon ing A Laboratory Manual,第二版、Sambrook,Fritsch及びManiatis編(Cold Spr ing Harbor Laboratory Press:1989)第16及び17章を参照されたい。幾つか の例においては、組換えE6−BPをバキュロウイルス発現系により発現させる のが望ましい。かかるバキュロウイルス発現系の例には、pVL由来のベクター (pVL1392、pVL1393及びpVL941等)、pAcUW由来のベ クター(pAcUW1等)及びpBlueBac由来のベクター(β−galを 含むpBlueBacIII等)が含まれる。 主題のE6結合蛋白質の1つの一部分即ち先端切除変異体の発現を所望する場 合には、開始コドン(ATG)を発現させるべき所望の配列を含むオリゴヌクレ オチド断片に加えることが必要であろう。N末端位置のメチオニンを酵素メチオ ニンアミノペプチダーゼ(MAP)の使用により酵素的に開裂することができる ことは、当分野で周知である。MAPは、大腸菌から(Ben-Bassat等(1987)J.Ba cteriol.169:751-757)及びSalmonella typhimuriumからクローン化され、その イン・ビトロ活性が、組換え蛋白質について示された(Miller等(1987)PNAS 84: 2718-1722)。従って、N末端メチオニンの除去は、所望であれば、イン・ビボ で、MAPを生成する宿主(例えば、大腸菌又はCM89又はS.cerevisiae) 中でE6−BP由来のポリペプチドを発現することにより、又はイン・ビトロで 、精製したMAP(例えば、Miller等の手順、前出)の使用により達成すること ができる。 或は、このポリペプチドのコード配列を、異なるポリペプチドをコードするヌ クレオチド配列を含む融合遺伝子の一部として取り込むことができる。この型の 発現系は、E6結合蛋白質の免疫原性断片を生成することが望ましい条件下で有 用であり得る。例えば、ロータウイルスのVP6キャプシッド蛋白質を、E6− BPポリペプチドの部分に対する免疫学的キャリアー蛋白質として用いることが できる(モノマー形態又はウイルス粒子形態の何れか)。抗体を高めるべき主題 のE6結合蛋白質の部分に対応する核酸配列を、後期ワクシニアウイルス構造蛋 白質のコード配列を含む融合遺伝子構築物に取り込んで、ビリオンの部分として 蛋白質E6−BPの一部分を含む融合蛋白質を発現する組換えウイルスのセット を生成することができる。B型肝炎表面抗原融合蛋白質を利用する免疫原性融合 蛋白質の利用により、組換えB型肝炎ウイルスがこの役割においても利用し得る ことが示された。同様に、E6結合蛋白質の一部分及びポリオウイルスキャプシ ッド蛋白質を含む融合蛋白質をコードするキメラ構築物を造って、ポリペプチド 抗原のセットの免疫原性を促進することができる(例えば、EP公開No:02 59149;及びEvans等(1989)Nature 339:385;Huang等(1988)J.Virol.62:3855 及びSchlienger等(1992)J.Virol.66:2を参照されたい)。 主題のE6結合蛋白質の所望の部分がオリゴマーの分枝リジンコア上へのペプ チドの有機合成から直接得られるペプチドベースの免疫化のための多抗原ペプチ ド系を利用して、免疫原を生成することもができる(例えば、Posnett等(1988)J BC 263:1719及びNardelli等(1992)J.Immunol.148:914を参照されたい)。主題の E6結合蛋白質の抗原決定基も又、細菌細胞により、発現させ、提供することが できる。 免疫原性を促進するための融合蛋白質の利用に加えて、融合蛋白質が蛋白質例 えば本発明のE6結合蛋白質の任意のものの発現をも促進し得ることは、広く認 められている。下記のように、例えば、本発明のE6結合蛋白質を、グルタチオ ン−S−トランスフェラーゼ(GST融合蛋白質)として生成することができ る。かかるGST融合蛋白質は、例えばグルタチオン誘導体化マトリックスの利 用によって、E6結合蛋白質の精製を容易にすることができる(例えば、Curren t Protocols inMolecular Biology,Ausabel等編(ニューヨーク:John Wiley & Sons,19 91)を参照されたい)。 他の具体例において、精製リーダー配列例えばE6結合蛋白質の所望の部分の N末端のポリ−(His)/エンテロキナーゼ開裂部位配列をコードする融合遺 伝子は、Ni2+金属樹脂を用いるアフィニティークロマトグラフィーによるポリ (His)−発現されたE6−BP融合蛋白質の精製を与えることができる。次 いで、この精製リーダー配列は、エンテロキナーゼでの処理により除去すること ができる(例えば、Hochuli等(1987)J.Chromatography 411:177;及びJanknecht 等PNAS 88:8972を参照されたい)。 融合遺伝子を作製する技術は、当業者に公知である。本質的に、種々のポリペ プチド配列をコードする種々のDNA断片の結合は、ライゲーションのための鈍 端化又は食い違い端化した末端、適当な末端を与えるための制限酵素消化、粘着 性末端の適宜の充填、望まない結合を回避するためのアルカリホスファターゼ処 理及び酵素によるライゲーションを用いる慣用技術によって行なわれる。他の具 体例において、融合遺伝子を、自動化DNA合成装置を含む慣用技術によって合 成することができる。或は、遺伝子断片のPCR増幅を、2つの連続する遺伝子 断片の間の相補的オーバーハングを生じるアンカープライマーを用いて行なうこ とができ、続いて、該断片をアニールさせてキメラ遺伝子配列を生成することが できる(例えば、Current Protocols inMolecular Biology,Ausubel等編John W iley & Sons:1992を参照されたい)。 この発明の他の面は、主題のE6結合蛋白質の1つの活性を有する単離された ペプチド、又は主題のE6−BPの生物学的活性の少なくとも1つのアンタゴニ ストである単離されたペプチドに関係する。好適具体例において、E6結合蛋白 質の生物学的活性には:真核生物細胞例えば哺乳動物細胞例えばヒト細胞の増殖 /細胞成長を調節する能力;パピローマウイルス感染(例えば、HPV−16、 HPV−18、HPV−31又はHPV−33による感染)の効力に影響する能 力;細胞トランスフォーメーション(例えば、PV媒介のトランスフォーメーシ ョン例えばPV媒介のトランスフォーメーション例えばハイリスクHPV媒介の トランスフォーメーション)の効力に影響する能力;細胞の不滅化(例えば、P V媒介のトランスフォーメーション例えばHPV媒介のトランスフォーメーショ ン例えばハイリスクHPV媒介の不滅化)の効力に影響する能力;PV E6蛋 白質(例えば、HPV E6蛋白質例えばハイリスクHPV E6蛋白質)に結 合する能力が含まれる。本発明のE6結合蛋白質(特に、アンタゴニスト活性を 有するもの)は、例えば、内因性E6−BPが誤発現される腫瘍細胞において腫 瘍成長を抑制する能力を持ち得る。主題のE6結合蛋白質の他の生物学的活性は 、ここに記載され又は当業者には合理的に明らかとなろう。主題のE6結合蛋白 質の少なくとも1つの生物学的活性を有するポリペプチドは、アミノ酸配列にお いて、SEQ ID NO:8〜14の何れかに示した配列とことなってよいが、かかる差 異は、天然のE6結合蛋白質と同じ若しくは類似の様式で機能する改変蛋白質又 は天然のE6結合蛋白質の同じ若しくは類似の性質を有する改変蛋白質を生じる ものである。これらの及び他の機能的に同等のペプチドを生成するための本発明 のE6結合蛋白質の種々の改変をここに詳細に記載する。用語ペプチドは、ここ で用いる場合、ペプチド、蛋白質及びポリペプチドをいう。 本発明は又、単離されたE6結合蛋白質をも利用可能にし、それは、単離され た形態であり、或は他の細胞性若しくはウイルス性蛋白質特に通常E6結合蛋白 質に会合しているパピローマウイルス蛋白質を実質的に含まない。この発明のポ リペプチドに言及する場合、用語「他の細胞性又はウイルス性蛋白質を実質的に 含まない」(該蛋白質を、本明細書では「夾雑蛋白質」とも呼ぶ)又は「実質的 に純粋な又は精製された標品」は、20%未満(乾重量)の夾雑蛋白質しか、好 ましくは5%未満の夾雑蛋白質しか有しないE6−BP標品を包含するとして定 義される。機能的形態の主題のE6結合蛋白質を、最初に、精製された標品とし て、ここに記載のクローン化遺伝子を用いることによって調製することができる 。「精製された」とは、ペプチド又はDNA若しくはRNA配列をいう場合には 、示された分子が他の生物学的巨大分子例えば他の蛋白質(特にウイルス蛋白質 例えばE6並びに他の夾雑蛋白質)の実質的な不在の下に存在することを意味す る。用語「精製された」は、ここで用いる場合、同じ型の生物学的巨大分子の 少なくとも80%(乾重量)一層好ましくは95〜99重量%、最も好ましくは 少なくとも99.8重量%が存在することを意味する(但し、水及び他の低分子 特に5000未満の分子量を有する分子は存在してよい)。用語「純粋な」は、 ここで用いる場合、好ましくは、上記の「精製された」と同じ数値的限定を有す る。「単離された」及び「精製された」は、自然状態の天然物質も、成分に分離 された(例えばアクリルアミドゲルにより)が純粋な(例えば夾雑蛋白質、又は クロマトグラフィー試薬例えば変性剤及びポリマー例えばアクリルアミド又はア ガロースを欠く)物質としても純粋溶液としても得られていない天然物質も包含 しない。 しかしながら、主題のポリペプチドは、製薬上許容し得るキャリアー中で与え ることもでき、種々の投与様式(全身投与及び局所投与を含む)のために配合す ることもできる。技術及び配合は、一般に、Remmington's Pharmaceutical Scie nces,Meade Publishing Co.,Easton,ペンシルベニア中に見出すことができる。典型的 具体例において、E6結合蛋白質(生物活性を有する断片例えばアンタゴニスト を含む)は、経粘膜又は経皮的送達用に与えられる。かかる投与のために、透過 すべきバリヤーに適した浸透剤を、このポリペプチドを含む配合物中で用いる。 かかる浸透剤は、当業者には公知であり、例えば経粘膜投与用には、胆汁酸塩及 びフシジン酸誘導体が含まれる。更に、デタージェントを用いて浸透を容易にす ることができる。経粘膜投与は、鼻スプレーによるか又は坐薬を用いることがで きる。局所投与のために、この発明のオリゴマーを、一般に当業者に知られてい るように、軟膏、膏薬、ゲル又はクリームに配合する。 一具体例において、E6結合モチーフを含む、ここに記載の断片等の、SD− 7由来のポリペプチドのアンタゴニスト型の精製標品を、典型的投与に適した医 薬製剤にて、パピローマウイルスにより感染され且つ/又はトランスフォームさ れた上皮組織に供給することができる。 この発明の他の面は、完全長のE6結合蛋白質に由来するポリペプチドに関係 する。主題のE6結合蛋白質の単離されたぺプチド部分例えばE6結合モチーフ は、かかるペプチドをコードする核酸の対応する断片から組換えにより生成した ペプチドをスクリーニングすることによって得ることができる。更に、当分野で 公知の技術例えば慣用のMerrifield固相f−Moc又はt−Boc化学を用いて 断片を化学合成することができる。例えば、本発明のE6結合蛋白質は、所望の 長さの断片に、それらの断片を重複させることなく任意に分割することができ、 或は好ましくは、所望の長さの重複する断片に分割することができる。これらの 断片を生成し(組換えにより又は化学合成による)、試験して、E6結合蛋白質 活性のアゴニスト又はアンタゴニストとして機能し得るこれらのペプチジル断片 をマイクロインジェクションアッセイ等によって同定することができる。説明用 具体例において、E6結合蛋白質のペプチド部分を、例えばチオレドキシン融合 蛋白質(その各々がE6結合蛋白質の別々の断片を含む)としての発現により、 E6結合活性並びに阻害能力について試験することができる(例えば、米国特許 第5,270,181号及び第5,292,646号;並びにPCT公開WO9 4/02502参照)。 主題のE6結合蛋白質の構造を、例えば、治療若しくは予防の効力又は安定性 (例えば、エキス・ビボでの棚持ち及びイン・ビボでの蛋白質分解に対する耐性 )を増大させる目的のために改変することもできる。かかる修飾したペプチドは 、この蛋白質の天然型の少なくとも1つの活性を保持するようにデザインした場 合には、ここに一層詳細に記載したE6結合蛋白質の機能的同等物と考えられる 。かかる修飾ペプチドは、例えば、アミノ酸の置換、欠失又は付加により生成す ることができる。 その上、ロイシンのイソロイシン又はバリンでの単独の置換、アスパラギン酸 のグルタミン酸での単独の置換、スレオニンのセリンでの単独の置換、又は同様 のアミノ酸の構造的に関連するアミノ酸での置換(即ち、保存的変異)は、その 結果生じる分子の生物学的活性に大した影響を有しないであろうということを予 想するのは妥当なことである。保存的置換は、側鎖において関連したアミノ酸の ファミリー内で起きるものである。遺伝的にコードされるアミノ酸は、次の4つ のファミリーに分割される:(1)酸性=アスパラギン酸、グルタミン酸;(2 )塩基性=リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性=アラニン、バリン 、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプ トファン;及び(4)非帯電の極性=グリシン、アスパラギン、グルタミ ン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプト ファン及びチロシンは、ときには、芳香族アミノ酸として一緒に分類される。同 様にして、アミノ酸のレパートリーは、(1)酸性=アスパラギン酸、グルタミ ン酸;(2)塩基性=リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)脂肪族=グリシ ン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン(セリン とスレオニンは、適宜、脂肪族ヒドロキシル化アミノ酸として別に分類される) ;(4)芳香族=フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン;(5)アミド =アスパラギン、グルタミン;及び(6)含硫黄=システイン及びメチオニンと 分類することができる(例えば、Biochemistry,第二版、L.Stryer編、WH Freem an and Co.:1981を参照されたい)。ペプチドのアミノ酸配列の変化が機能的な E6−BP同族体を生じるか否かは、細胞内で、野生型E6−BPと類似の様式 で応答を生じる変異体ペプチドの能力を評価することにより容易に測定すること ができる。1つより多くの置換が起きたペプチドを、同様にして容易に試験する ことができる。 この発明は、更に、今般開示する新規なE6結合蛋白質の組合せ変異体のセッ ト並びに先端切除変異体を生成する方法を企図し、PV E6蛋白質特にハイリ スクHPVのE6蛋白質への結合において機能的である潜在的変異配列を同定す るのに特に有用である。かかる組合せライブラリーをスクリーニングする1つの 目的は、例えば、野生型の(「信頼できる」)蛋白質の生物学的活性のアゴニス ト又はアンタゴニストの何れかの1つとして機能するか又は新規な活性をすべて 一緒に有する新規なE6−BP同族体を単離することである。説明のために、E 6−BP同族体は、本発明の方法により処理して、E6に結合するが、未だパピ ローマウイルス感染、トランスフォーメーション及び/又は不滅化における自然 のままのE6−BPの役割に対してアンタゴニストとして作用する蛋白質を与え ることができる。かかる蛋白質は、組換えDNA構築物から発現される場合には 、遺伝子治療プロトコールにおいて用いることができる。 同様に、突然変異誘発は、対応する野生型蛋白質と有意に異なる細胞内半減期 を有するE6−BP同族体に対して起こし得る。例えば、この変化した蛋白質を 、E6結合蛋白質の破壊又は不活性化を生じる蛋白質分解又は他の細胞プロセ スに対して一層安定にすることも不安定にすることもできる。かかるE6−BP 同族体及びそれらをコードする遺伝子を利用して、特定の組換えE6結合蛋白質 についての発現のエンベロープを、その組換え蛋白質の半減期を調節することに より変えることができる。例えば、短い半減期は、特定の組換えE6−BPと関 連した一層一過的な生物学的効果を起こすことができ、誘導可能な発現系の部分 である場合には、細胞内の組換えE6−BPレベルの一層厳重な制御を与えるこ とができる。上記のように、かかる蛋白質及び特にそれらの組換え核酸構築物は 、遺伝子治療プロトコールにおいて用いることができる。 この方法の説明のための具体例において、E6−BP同族体又は他の関連蛋白 質の集団についてのアミノ酸配列は、好ましくは、最高の相同性を可能にするよ うに整列される。かかる変異体の集団には、例えば、1つ以上の種からのE6− BP同族体を、又は同種からのものではあるが突然変異により異なっているE6 −BPが含まれ得る。整列した配列の各位置に出現するアミノ酸を選択して組合 せ配列の縮重セットを造る。 好適具体例において、この組合せE6−BPライブラリーは、それぞれ潜在的 E6−BP配列の少なくとも一部分を含むポリペプチドのライブラリーをコード する遺伝子の縮重ライブラリー経由で生成される。合成オリゴヌクレオチドの混 合物を、潜在的E6−BP配列の縮重セットが個々のポリペプチドとして、或は E6−BP配列のセットを含む一層大きい融合蛋白質のセット(例えば、ファー ジディスプレー用)として発現可能であるように、遺伝子配列中に酵素的にライ ゲートすることができる。 潜在的E6−BP同族体のライブラリーを縮重オリゴヌクレオチド配列から生 成することのできる多くの方法がある。縮重遺伝子配列の化学合成は、自動化D NA合成装置にて行なうことができ、合成遺伝子は、次いで、発現のための適当 な遺伝子にライゲートされ得る。遺伝子の縮重セットの目的は、一つの混合物中 に、潜在的E6−BP配列の所望のセットをコードするすべての配列を与えるこ とである。縮重オリゴヌクレオチドの合成は、当分野では周知である(例えば、 Narang,SA(1983)Tetrahedron 39:3;Itakura等(1981)Recombinant DNA,Proc3rd C leveland Sympos.Macromolecules,AG Walton編、Amsterdam:Elsevier 273-289頁;Itakura等(1984)Annu.Rev.Biochem.53:323;Itakura等(1984)Science 198:1056;Ike等(1983)Nucleic Acid Res.11:477を参照されたい)。かかる技術 は、他の蛋白質の有向的進化において採用されてきた(例えば、scott等(1990)S cience 249:386-390;Roberts等(1992)PNAS 89:2429-2433;Devlin等(1990)Scienc e 249:404-406;Cwirla等(1990)PNAS 87:6378-6382;並びに米国特許第5,223 ,409号、第5,198,346号及び第5,096,815号を参照された い)。 或は、他の形態の突然変異誘発を利用して組合せライブラリーを生成すること ができる。例えば、E6−BP同族体(アゴニスト及びアンタゴニスト形態の両 方)を、例えば、アラニンスキャニング突然変異誘発等(Ruf等(1994)Biochemis try 33:1565-1572;Wang等(1994)J.Biol.Chem.269:3095-3099;Balint等(1993)Gen e 137:109-118;Grodberg等(1993)Eur.J.Biochem.218:597-601;Nagashima等(1993 )J.Biol.Chem.268:2888-2892;Lowman等(1991)Biochemistry 30:10832-10838;及 びCunningham等(1989)Science 244:1081-1085)を用いて、リンカースキャニン グ突然変異誘発(Custin等(1993)Virology193:653-660;Brown等(1992)Mol.Cell Biol.12:2644-2652;McKnight等(1982)Science 232:316)により;又は飽和突然 変異誘発(Meyers等(1986)Science 232:613)により;PCR突然変異誘発(Leu ng等(1989)Method Cell Mol Biol 1:11-19)により;又はランダム突然変異誘発 (Miller等(1992)A Short Course in Bacterial Genetics,CSHL Press,Cold S pring Harbor,ニューヨーク;及びGreener等(1994)Strategies in Mol Biol 7:32-34) により生成し、スクリーニングによりライブラリーから単離することができる。 リンカースキャニング突然変異誘発は、特に組合せセッティングにおいて、先端 切除型(生物活性有り)のE6結合蛋白質を同定するための魅力的な方法である 。 点突然変異により作製した組合せライブラリーの遺伝子産物をスクリーニング する技術、及び一定の特性を有する遺伝子産物についてcDNAライブラリーを スクリーニングする広範囲の技術は、当分野で公知である。かかる技術は、一般 に、E6−BP同族体の組合せ突然変異誘発により生成した遺伝子ライブラリー の迅速なスクリーニングに適合させることができる。大きい遺伝子ライブラリー をスクリーニングするために最も広く用いられている技術には、遺伝子ライブラ リーを再生可能な発現ベクター中にクローニングすること、生成したベクターの ライブラリーを用いて適当な細胞をトランスフォームすること、及び組合せ遺伝 子を、所望の活性の検出が産物の検出された遺伝子をコードするベクターの比較 的容易な単離を促進する条件下で発現させることが含まれる。下記の説明のため のアッセイの各々は、組合せ突然変異誘発技術により造った多数の縮重E6−B P配列をスクリーニングするのに必要な高いスループットの分析に従順である。 一つのスクリーニングアッセイにおいて、候補のE6−BP遺伝子産物を、細 胞又はウイルス粒子の表面にディスプレーし、この遺伝子産物を介してE6蛋白 質例えばHPV−16E6に結合する特定の細胞又はウイルス粒子の能力を、「 パニングアッセイ」にて検出する。例えば、細菌細胞の表面膜蛋白質の遺伝子中 に遺伝子ライブラリーをクローン化することができ、その結果生成した融合蛋白 質をパニングによって検出することができる(Ladner等、WO88/06630 ;Fuchs等(1991)Bio/Technology 9:1370-1371;及びGoward等(1992)TIBS 18:136- 140)。同様にして、蛍光標識したE6を用いて、潜在的に機能的なE6−BP 同族体を評価することができる。蛍光顕微鏡下で、細胞を視覚的に調べて分離す ることができ、又は細胞の形態学が許す場合には、蛍光活性化セルソーターによ り分離することができる。 代わりの具体例においては、遺伝子ライブラリーを、融合蛋白質としてウイル ス粒子表面で発現させる。例えば、繊維状ファージ系において、外来ペプチド配 列を、感染性ファージの表面で発現させ、それにより、2つの有意の利益を与え ることができる。第1に、これらのファージは、非常に高濃度でアフィニティー マトリックスに加えることができるので、多数のファージを一度にスクリーニン グすることができる。第2に、各感染性ファージは、組合せ遺伝子産物をその表 面に示すので、もし特定のファージがアフィニティーマトリックスから低収量で 回収されたならば、そのファージを別ラウンドの感染により増幅することができ る。殆ど同一の大腸菌繊維状ファージM13、fd及びf1の群は、最もしばし ば、ファージディスプレーライブラリーにおいて用いられ、ファージgIII又は gVIIIコート蛋白質の何れかを用いて、ウイルス粒子の最終的パッケージングを 破壊することなく融合蛋白質を生成することができる(Ladner等、PCT公開W O/02909;Garrard等、PCT公開WO92/09690;Marks等(1992) J.Biol.Chem.267:16007-16010;Griffiths等(1993)EMBO J 12:725-734;Clackson 等(1991)Nature 352:624-628;及びBarbas等(1992)PNAS 89:4457-4461)。 説明のための具体例において、この組換えファージ抗体系(RPAS、Pharma ciaカタログ番号27−9400−01)を、E6−BP組合せライブラリーの 発現及びスクリーニングにおいて使用するために簡単に改変することができる。 例えば、RPASキットのpCANTAB5ファージミドは、ファージgIIIコ ート蛋白質をコードする遺伝子を含む。E6−BP組合せ遺伝子ライブラリーは 、gIII融合蛋白質として発現されるようにgIIIシグナル配列と隣接するファー ジミド中にクローン化することができる。ライゲーションの後に、このファージ ミドを用いて、コンピテントな大腸菌TG1細胞をトランスフォームする。トラ ンスフォームした細胞に、続いて、M13KO7ヘルパーファージを感染させて 、ファージミド及びその候補のE6−BP遺伝子挿入物をレスキューする。その 結果生成した組換えファージは、特異的な候補のE6−BPをコードするファー ジミドDNAを含み、対応する融合コート蛋白質の1つ以上のコピーを提示する 。E6に結合することのできるファージディスプレーされた候補のE6−BPを 、E6を用いるパニングにより選択し又は富化させる。例えば、このファージラ イブラリーを、グルタチオン固定化E6−GST融合蛋白質にてふるい分けし、 未結合ファージをこれらの細胞から洗い出すことができる。次いで、この結合し たファージを単離し、もしその組換えファージが野生型gIIIコート蛋白質の少 なくとも1コピーを発現するならば、それらは大腸菌に感染する能力を保持する であろう。従って、数回の連続的な大腸菌の再感染及びパニングは、E6−BP 同族体を大いに富化させ、該同族体はE6への結合能を保持し、続いて、アゴニ スト及びアンタゴニストを区別するための更なる生物学的活性についてスクリー ニングすることができる。 この発明は又、本発明のE6−BPのパピローマウイルスE6蛋白質との結合 を破壊することのできる模倣物例えばペプチド又は非ペプチド剤を生成する主題 のE6−BP結合蛋白質のE6−BP結合モチーフの還元をも提供する。従って 、かかる突然変異誘発技術は、例えば、主題のE6結合蛋白質のPV E6蛋白 質への結合に関係する蛋白質−蛋白質相互作用に関与するE6−BPの決定基を マップするのに特に有用である。説明のために、E6の分子認識に関係する主題 のE6結合蛋白質の非常に重要な残基を決定して、E6−BPのE6との結合を 競争的に阻害するE6−BP由来のペプチド模倣物を生成するのに利用すること ができる(例えば、「Peptide inhibitors of human papillomavirus protein b inding to retinoblastoma gene protein」欧州特許出願EP−412,762 A及びEP−B31,080Aを参照されたい)。例えば、スキャニング突然変 異誘発を用いてE6への結合に関係する特定のE6結合蛋白質のアミノ酸残基を マップすることにより、E6への結合においてそれらの残基を模倣し、それ故、 E6−BPのE6への結合を阻止することができ、それにより、PV感染におけ るE6の機能を邪魔するペプチド模倣化合物(例えば、ジアゼピン又はイソキノ リン誘導体)を生成することができる。例えば、かかる残基の加水分解可能でな いペプチドアナログを、ベンゾジアゼピン(例えば、Freidinger等、Peptides:C hemistry and Biology,G.R.Marshall編、ESCOM Publisher:オランダ、Leiden 1988 参照)、アゼピン(例えば、Huffman等、Peptides:Chemistry and Biology,G.R .Marshall編、ESCOM Publisher:オランダ、Leiden 1988参照)、置換されたガンマラ クタム環(Garvey等Peptides:Chemistry and Biology,G.R.Marshall編、ESCOM Publisher:オランダ、Leiden 1988)、ケトーメチレンシュードペプチド(Ewenson等 (1986)J Med Chem 29:295;及びEwenson等、Peptides:Structure and Function( Proceeding of the 9th American Peptide Symposium)Pierce Chemical Co.イリノイ 、Rockland,1985)、β−ターンジペプチドコア(Nagai等(1985)Tetrahedron Lett 26:647;及びSato等(1986)J Chem Soc Perkin Trans 1:1231)、及びβ− アミノアルコール(Gordon等(1985)Biochem Biophys Res Commun 126:419;及びD ann等(1986)Biochem Biophys Res Commun 134:71)を用いて生成することができ る。 この発明の他の面は、主題E6結合蛋白質の1つと特異的に反応する抗体に関 係する。例えば本発明の活性E2結合蛋白質のcDNA配列を基に作製した免疫原 を用いて、標準的なプロトコルに従い抗蛋白質/抗ペプチド抗血清又はモノクロ ーナル抗体を作成することができる[例えばHarlow及びLane編「抗体:実験マニ ュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)」(Cold Spring Harbor Press:19 88)参照]。マウス、ハムスター又はウサギ等の哺乳類を、免疫原の形のペプチ ド(例えば抗体反応を引き起こすことのできるE6結合蛋白質又は抗原断片)で 免疫化することができる。蛋白質又はペプチドに免疫原性を与える方法として、 キャリヤーとの複合又は当分野においてよく知られる他の方法が挙げられる。主 題のE6結合蛋白質の免疫原部分はアジュバントの存在下に投与することができ る。免疫化の経過は血漿又は血清中の抗体価を検査することでモニターすること ができる。免疫原を抗原として標準的なイライザ(ELISA)又は他のイムノアッ セイを行うことで抗体レベルを調べることができる。好ましい態様にあっては、 本発明のE6結合蛋白質の抗原決定基、例えばSEQ ID NO:8〜14のいずれかに よって示される蛋白質;或いは極めて相同的なヒト蛋白質又はヒト以外の哺乳動 物蛋白質(例えば上記の配列に対し90%の相同性、より好ましくは少なくとも 95%の相同性を有するもの)の抗原決定基に対し、主題の抗体は免疫特異性を 有する。本発明の更に好ましい態様にあっては、抗E6−BP抗体は、例えばSE Q ID NO:8〜14のいずれかに対し90%未満の相同性を有する蛋白質;例えば SEq ID NO:8〜14のいずれかに対し95%未満の相同性を有する蛋白質、例え ばSEQ ID NO:8〜14のいずれかに対し98−99%未満の相同性を有する蛋白 質と,実質的に交差反応しない(すなわち特異的に反応する)。「実質的に交差 反応しない」とは、抗体が非相同蛋白質(例えばE6)に対しSEQ ID NO:8〜1 4の蛋白質に対する結合親和力の10%未満、より好ましくは5%未満、更によ り好ましくは1%未満の結合親和力を有することを意味する。 免疫化につづいて、抗E6−BP抗血清を、所望によっては血清から分離した ポリクローナル抗E6−BP抗体を得ることができる。モノクローナル抗体は以 下のようにして産生する。免疫化した動物から抗体産生細胞(リンパ球)を採取 し、ミエローマ細胞等の不死化細胞と標準的な体細胞融合法により融合してハイ ブリドーマ細胞を産生する。このような技術は当分野においては周知のものであ り、例えばハイブリドーマ法[Kohler及びMilstein、(1975)Nature、256:495 -497]、ヒトB細胞ハイブリドーマ法[Kozbar他、(1983)Immunology Today、4 :72]及びヒトモノクローナル抗体を産生するEBV−ハイブリドーマ法[Cole 他、(1985)Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,Inc.p p.77-96]が挙げられる。本発明のE6結合蛋白質に特異的に反応する抗体を産 生するハイブリドーマ細胞を免疫化学的にスクリーンし、そのようなハイブリド ーマ細胞を含む培養からモノクローナル抗体を分離することができる。 ここで用いられる「抗体」という語は主題のE6結合蛋白質の一つと特異的に 結合する抗体断片も包含する。抗体を公知の方法を用いて断片化し、抗体断片は 上記した全抗体を得る方法と同様の方法でスクリーンすることができる。例えば 、抗体をペプシンで処理してF(ab’)2断片が得られる。得られたF(ab ’)2断片を処理してジスルフィド架橋を無くし、Fab’が得られる。本発明 でいう抗体は更に、抗E6−BP部分を有する二重特異性分子及びキメラ分子も 包含する。 E6−BP又はE6−BP変異体に対するモノクローナル及びポリクローナル 抗体(Ab)、並びにFab’及びF(ab’)2等の抗体断片を用いてE6− BPの活動を阻害することができ、乳頭腫ウィルス感染、トランスフォーメーシ ョン及び/又は不死化における本発明の特定のE2結合蛋白質の役割についての研 究、並びにE6結合蛋白質の通常の細胞機能の研究を、例えば本発明の抗E6− BP抗体のマイクロインジェクションによって行うことができる。 主題のE6−BPそれぞれの量及び発現パターンを評価する目的で、E6−B Pエピトープに特異的に結合する抗体を用いて組織サンプルを免疫組織化学的に 染色することができる。医療上の試験法の一部として、抗E6−BP抗体を 免疫沈降及び免疫ブロットに用いて、組織又は体液中のE6−BPレベルを検査 及び評価し、診断を行うことができる。例えば、かかる測定はHPV感染の発症 又は進行を予測するのに便利である。同様に、個人のE6−BPレベルをモニタ ーすることによって、そのような疾患を持つ個人の受けている治療養生法の効力 を判断することができる。E6−BPのレベルは例えば脳脊髄液サンプル等の体 液中にある細胞内で、あるいは例えば生検で産生した組織内で測定することがで きる。抗E6−BP抗体を用いた診断アッセイとしては、例えば新形成又は過形 成疾患の早期診断を目的としたイムノアッセイ、サンプル中の癌細胞の有無、P V感染細胞の有無、PV形質転換細胞の有無、PV不死化細胞の有無、E6−B P遺伝子の損傷が起こった細胞の検出等が挙げられる。本発明の抗E6−BP抗 体の他の用途としては、例えばλgt11、λgt18−23、λZAP及びλ ORF8等の発現ベクター内に作製されたcDNAライブラリーの免疫スクリー ンに用いることが挙げられる。適当な読み取り枠に適当な方向で挿入されたコー ド配列を有するこの種のメッセンジャーライブラリーを用いて、融合蛋白質を産 生することができる。例えば、λgt11は、アミノ末端がβ−ガラクトシダー ゼのアミノ酸配列であり、カルボキシ末端が外来ポリペプチドである融合蛋白質 を産生する。主題のE6−BPの抗原エピトープは、抗体を用いて、例えば抗E 6−BP抗体に感染したシャーレから作製したニトロセルロースフィルターと反 応させることによって、検出することができる。次いで、このアッセイにより数 えられたファージを感染シャーレから分離することができる。従ってヒト以外の 起源からE6−BPの同族体を検出しクローンを得ることができ、ヒトから代替 同形体(スプライシング変異体を含む)を検出しクローンを得ることができる。 その上、あるヒト細胞系から得た主題のE6結合蛋白質をクローンして決定し たヌクレオチド配列を用いて、他のヒト細胞系におけるE6−BP同族体、並び に他の動物から得たE6−BP同族体を同定するのに用いることのできるプロー ブを作製することができる。例えば本発明は実質的に精製されたオリゴヌクレオ チドを含有するプローブ/プライマーも提供する。このオリゴヌクレオチドは、 SEQ ID NO:1−7のうち1つのセンス又はアンチセンス配列の、少なくとも10 個連続したヌクレオチド、或いは自然発生するそのヌクレオチドの突然変異体に 、ストリンジェント条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列の領域を含有 する。好ましい態様にあっては、プローブ/プライマーは、検出可能にそれに付 加してなる標識群を更に包含する。標識群は放射性同位元素、蛍光化合物、酵素 及び酵素補因子から選ばれる。このようなプローブは例えば、患者から得た細胞 サンプル中のE6−BP核酸レベルの測定、E6−BP mRNAレベルの測定 、ゲノムE6−BP遺伝子が突然変異又は欠失したか否かの判断等の、形質転換 細胞の同定に用いる診断試験キットの一部として用いることができる。 更に、ヌクレオチドプローブは、主題のE6結合蛋白質のクローン配列から作 製することができる。これによりE6−BP mRNAを有する非処理の組織及 び組織サンプルの、組織学的スクリーンが可能となる。抗E6−BP抗体を診断 に使用したのと同様に、E6−BP mRNA又はゲノムE6−BP配列に対す るプローブを、例えば新形成疾患又は過形成疾患(例えば望まれない細胞成長) として発現するであろう対立遺伝子変異の予測や治療に用いることができる。ヌ クレオチドプローブを抗E6−BP抗体イムノアッセイと組み合わせて用いるこ とで、E6結合蛋白質の発現(又は不発現)に関連する異常に関与しているであ ろう発達障害の、分子レベルでの原因決定を容易にすることができる。例えば、 E6−BP合成の変種は、E6−BPをコードする配列の突然変異に由来しうる 。同様に、パビローマウイルスE6蛋白質によるE6−BPの狙いを定めた破壊 (p53により生じると考えられる)を、E6結合蛋白質のE6封鎖から区別す ることができる(即ち、これは、E6−BPの細胞性機能の改変を生じることが できる)。 例えば、本方法は、ある患者における、望ましくない細胞増殖により特徴付け られる疾患の危険性の有無を判断する方法を提供する。好ましい態様にあっては 、主題の方法は(i)主題のE6−BPの1つをコードする遺伝子の異変、又は (ii)E6−BP遺伝子の誤発現、のうち少なくとも1つにより特徴付けられ る遺伝損傷の有無を、患者(例えばヒト患者)の組織において検出することを包 含するという特徴を一般に有する。例えば、そのような遺伝子損傷は、以下のう ち少なくとも1つの存在を確認することによって検出することができる。 (i)主題のE6−BP遺伝子からの1個以上のヌクレオチドの欠失、(ii) かかるE6−BP遺伝子への1個以上のヌクレオチドの付加、(iii)E6− BP遺伝子の1個以上のヌクレオチドの置換、(iv)主題のE6−BP遺伝子 の1つの染色体の全体的な転位、(v)E6−BP遺伝子のmRNA転写レベル における全体的な変異、(vi)E6−BP遺伝子のメッセンジャーRNA転写 物の非野生型スプライシングパターンの存在、及び(vii)E6結合蛋白質の 非野生型レベル。この発明の一つの面において、SEQ ID NO:1〜7(又はそれら の天然の変異物)のセンス若しくはアンチセンス配列、又は自然において主題の E6−BP遺伝子と結合している5’若しくは3’フランキング配列若しくはイ ントロン配列にハイブリダイズすることのできるヌクレオチド配列の領域を含む オリゴヌクレオチドを含むプローブ/プライマーを提供する。このプローブを組 織試料の核酸にさらして;このプローブの試料核酸とのハイブリダイゼーション を検出する。ある態様にあっては、損傷の検出は、ポリメラーゼ連鎖反応(PC R)(例えばUSP 4,683,195及び4,683,202参照)における、あるいは連絡連鎖反 応(LCR)[例えばLandegran他、(1988)Science 241:1077-1080;Nakazawa他 、(1944)PNAS 91:360-364参照]における、プローブ/プライマーの使用を包含 する。後者は、E6−BP遺伝子内の点変異を検出するのに特に有用である。或 は、E6結合蛋白質のレベルを免疫アッセイにおいて検出することができる。 アンチセンス法(例えばアンチセンス分子のマイクロインジェクション、或い は転写物がE6−BP mRNA又は遺伝子配列に対してアンチセンスであるプ ラスミドによるトランスフェクション)を用いて、特定のE6結合蛋白質の内生 産生を抑制することによって、HPVを媒介して起こる事象(感染、形質転換及 び/又は不死化)における主題の各E6−BPの役割を、並びに例えば細胞増殖 における新規な各E6−BPの正常な細胞内機能を、解析することもできる。こ のような方法は細胞培養に用いることができるだけでなく、トランスジェニック 動物の作製にも用いることができる。 この発明の他の面は、本発明の異種E6−BP遺伝子を発現するトランスジェ ニック非ヒト動物、又はその動物の少なくとも1つの組織若しくは細胞型におい て破壊された1つ以上のゲノムE6−BP遺伝子を有しているトランスジェニッ ク非ヒト動物を特徴とする。例えば、E6−BP遺伝子座の破壊されたトランス ジェニックマウスを生成することができる。 他の面において、この発明は、誤発現されるE6−BP対立遺伝子を有する、 発達する病気のモデル動物を特徴とする。例えば、E6−BPの欠失したマウス 又は1つ以上のエキソンの全部又は部分が欠失したマウスを繁殖させることがで きる。次いで、かかるモデルマウスを用いて、E6−BP遺伝子の誤発現から生 じる病気を研究することができる。 従って、本発明は、本発明のトランスジーンを含み、好ましくは(適宜ではあ るが)外因性E6結合蛋白質を1つ以上の細胞で発現させるトランスジェニック 動物に関係する。このE6−BPトランスジーンは、その蛋白質の野生型形態を コードすることができ、又はその同族体をコードすることができる(アゴニスト 及びアンタゴニストの両者、並びにアンチセンス構築物を含む)。好適具体例に おいて、このトランスジーンの発現は、例えば所望のパターンでの発現を制御す るシス作用性配列を用いて、細胞、組織の特定のサブセット又は特定の発生ステ ージに限られる。組織特異的調節配列及び条件的調節配列を用いて、ある空間的 パターンでトランスジーンの発現を制御することができる。その上、発現の時間 的パターンを、例えば条件的組換え系又は原核生物の転写調節配列により与える ことができる。 イン・ビボで位置特異的遺伝子操作により調節することのできるトランスジー ンの発現を与える遺伝的技術は、当業者に公知である。例えば、遺伝子組換え標 的配列を触媒するレコンビナーゼの調節された発現を与える遺伝的系を用いるこ とができる。ここで用いる場合、語句「標的配列」は、レコンビナーゼにより遺 伝的に組替えられるヌクレオチド配列をいう。この標的配列は、レコンビナーゼ 認識配列と隣接しており、一般に、レコンビナーゼ活性を発現する細胞において 切り出され又は逆転される。レコンビナーゼの触媒による組換え事象は、標的配 列の組換えが主題のE6結合蛋白質の発現の活性化又は抑制の何れかを生じるよ うにデザインすることができる。例えば、組換えE6−BP遺伝子の発現を邪魔 する標的配列の切り出しを、その遺伝子の発現を活性化するようにデザインする ことができる。この蛋白質の発現の邪魔は、種々の機構例えばE6−BP遺伝子 のプロモーター要素又は内部停止コドンからの空間的分離により生じ得る。更に 、コード配列がレコンビナーゼ認識配列と隣接しており、初期に細胞中にプロモ ーター要素に関して3’から5’の向きでトランスフェクトされるトランスジー ンを生成することができる。かかる例においては、その標的配列の逆位が、主題 の遺伝子を、コード配列の5’末端をプロモーター要素に関してプロモーター駆 動による転写活性化を与える方向にて再方向付けをする。 説明のための具体例において、バクテリオファージP1のcre/loxPレ コンビナーゼ系(Lakso等(1992)PNAS 89:6232-6236;Orban等(1992)PNAS 89:6861 -6865)又はSaccharomyces cerevisiaeFLPレコンビナーゼ系(O'Gorman等(1991) Science 251:1351-1355;PCT公開WO92/15694)の何れかを用いて、 イン・ビボで、位置特異的遺伝子組換え系を生成することができる。Creレコ ンビナーゼは、loxP配列間に位置する逆向き標的配列の位置特異的な組換え を触媒する。loxP配列は、Creレコンビナーゼが結合する34塩基対のヌ クレオチド反復配列であり、Creレコンビナーゼ媒介の遺伝子組換えに必要で ある。loxP配列の向きは、Creレコンビナーゼが存在するときに逆向き標 的配列を切り出すか逆転させるかを決定する(Abremski等(1984)J.Biol.Chem.25 9:1509-1514);loxP配列が直列反復の向きのときには標的配列の切り出し を触媒し、loxP配列が逆行反復の向きのときには標的配列の逆位を触媒する 。 従って、標的配列の遺伝子組換えはCreレコンビナーゼの発現に依存する。 このレコンビナーゼの発現は、調節的制御例えば組織特異的、発生ステージ特異 的、外から加えられた剤により誘導又は抑制可能な調節制御の主体であるプロモ ーター要素により調節することができる。この調節された制御は、レコンビナー ゼ発現がこのプロモーター要素により媒介される細胞においてのみ標的配列の遺 伝子組換えを生じる。従って、この組換えE6−BP遺伝子の活性化発現は、レ コンビナーゼ発現の調節を介して調節することができる。 組換えE6結合蛋白質の発現を調節するためのcre/loxPレコンビナー ゼ系の利用は、Creレコンビナーゼ及び主題の蛋白質の両者をコードするトラ ンスジーンを含むトランスジェニック動物の構築を必要とする。このCreレコ ンビナーゼ及び組換えE6−BP遺伝子の両者を含む動物を、「二重」トランス ジェニック動物の構築によって与えることができる。かかる動物を与えるための 便利な方法は、各々トランスジーン例えばE6−BP遺伝子及びレコンビナーゼ 遺伝子を含む2匹のトランスジェニック動物を交配させることである。 E6−BPトランスジーンをレコンビナーゼ媒介により発現し得る形式で含む トランスジェニック動物を初期に構築することから得られる一つの利点は、主題 の蛋白質がトランスジェニック動物における発現に際して有害であろうという見 込みに由来する。かかる例において、主題のトランスジーンがすべての組織にお いてサイレントである創出動物(founder)の集団を、繁殖させて維持すること ができる。この創出動物集団の個体を、例えば1つ以上の組織でレコンビナーゼ を発現している動物と交配させることができる。従って、例えばアンタゴニスト 的E6−BPトランスジーンがサイレントである創出動物集団の創成は、特定の 組織又は発生のステージにおける細胞調節の破壊が例えば致死的表現型を生じる 創出動物の子孫の研究を可能にするであろう。 類似の条件的トランスジーンを、そのトランスジーンの発現を促進するために 同時に発現されるべき原核生物蛋白質を必要とする原核生物プロモーター配列を 用いて与えることができる。典型的プロモーター及び対応するトランス作用性原 核生物蛋白質は、米国特許第4,833,080号に与えられている。更に、こ れらの条件的トランスジーンの発現は、トランス作用性蛋白質例えばレコンビナ ーゼ又は原核生物蛋白質をコードする遺伝子を組織に送達し、例えば細胞型特異 的方法で発現させる遺伝子治療様の方法により誘導することができる。この方法 により、このトランスジーンは、成体期にトランスアクチベーターの導入によっ て「入り」になるまでサイレントのままで置くことができる。 典型的具体例において、この発明の「トランスジェニック非ヒト動物」は、ト ランスジーンを非ヒト動物の生殖細胞系列に導入することによって生成すること ができる。種々の発生ステージの胎児の標的細胞をトランスジーンを導入するた めに用いることができる。胎児の標的細胞の発生のステージに依って、種々の方 法を用いる。接合体は、マイクロインジェクションのための最良の標的であ る。マウスにおいては、雄性前核は、1〜2plのDNA溶液の再現可能な注入 を可能にする直径約20マイクロメートルの大きさに達する。遺伝子トランスフ ァーの標的としての接合体の利用は、殆どの場合に、注入されたDNAが最初の 分裂前に宿主遺伝子中に取り込まれるという点に主要な利点を有する(Brinster 等(1985)PNAS 82:4438-4442)。その結果、トランスジェニック非ヒト動物のす べての細胞は、取り込まれたトランスジーンを有することになる。これは又、一 般に、生殖細胞の50%がそのトランスジーンを有するので、創出動物の子孫へ のトランスジーンの効率的伝達にも反映される。接合体のマイクロインジェクシ ョンは、この発明の実施においてトランスジーンを取り込むための好適方法であ る。 レトロウイルス感染も又、トランスジーンを非ヒト動物に導入するために用い ることができる。発生中の非ヒト胚をイン・ビトロで胚盤胞ステージまで培養す ることができる。この時期に、卵割球は、レトロウイルス感染の標的たり得る( Jaenich,R.(1976)PNAS 73:1260-1264)。これらの卵割球の効率的な感染は、透 明帯を除去する酵素処理によって得られる(Manipulating the Mouse Embryo,H ogan編(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,1986) 。トランスジーンを導入するために用いられるウイルスベクター系は、典型的に は、そのトランスジーンを運ぶ複製欠損レトロウイルスである(Jahner等(1985) PNAS 82:6927-6931;Van der Putten等(1985)PNAS 82:6148-6152)。トランスフ ェクションは、卵割球をウイルス産生細胞の単層上で培養することによって、容 易に且つ効率的に得られる(Van der Putten,前出;Stewart等(1987)EMBO J.6:3 83-388)。或は、感染をもっと遅いステージで行なうことができる。ウイルス又 はウイルス産生細胞を、卵割腔に注入することができる(Jahner等(1982)Nature 298:623-628)。殆どの創出動物は、取り込みがそのトランスジェニック非ヒト 動物を形成した細胞のあるサブセットにおいてのみ起きるので、トランスジーン についてモザイクである。更に、この創出動物は、一般に子孫において分離する トランスジーンの様々なレトロウイルス挿入物をゲノムの種々の位置に含むこと ができる。更に、トランスジーンを、子宮内レトロウイルス感染によって妊娠中 期の胎児の生殖細胞系列に導入することも可能である (Jahner等(1982)前出)。 トランスジーン導入のための第3の型の標的細胞は、胚性幹細胞(ES)であ る。ES細胞は、イン・ビトロで培養し、胎児と融合した着床前の胎児から得ら れる(Evans等(1981)Nature 292:154-156;Bradley等(1984)Nature 309:255-258; Gossler等(1986)PNAS 83:9065-9069;及びRobertson等(1986)Nature 322:445-448 )。DNAトランスフェクションにより又はレトロウイルス媒介のトランスダク ションによって、トランスジーンをES細胞に効率的に導入することができる。 かかるトランスフォームされた細胞を、その後、非ヒト動物からの胚盤胞と合わ せることができる。これらのES細胞は、その後、胚を形成し、その結果生じた キメラ動物の生殖細胞系列に寄与する。総説としては、Jaenisch,R.(1988)Scien ce 240:1468-1474を参照されたい。 ノックアウト又は破壊トランスジェニック動物の製造方法も又、一般に知られ ている。例えば、Manipulating the Mouse Embryo,(Cold Spring Harbor Labor atory Press,ニューヨーク、Cold Spring Harbor,1986)を参照されたい。レコンビナ ーゼ依存性ノックアウトも又、例えば、標的配列を、E6−BP遺伝子の組織特 異的な及び/又は一時的制御を上記のように制御することができるように挿入す る相同組換えによって生成することができる。 この発明の更に別の面は、E6−BPがその病因論に関係している細胞から生 じる増殖及び/又は分化に関係する病気を治療する方法に関係する。本発明のE 6−BP遺伝子構築物、E6結合模倣物及びE6結合アンタゴニストが治療の利 益を提供し得る様々な病理学的細胞増殖条件がある(一般的ストラテジーは、異 常な細胞増殖の阻止である)。例えば、本発明の遺伝子構築物を遺伝子治療プロ トコールの一部として用いて、E6結合蛋白質の機能を例えばこの蛋白質が誤発 現される細胞若しくはE6結合蛋白質の上流のトランスダクション経路が機能不 全の細胞において再構成し、又は野生型蛋白質の機能を例えば優性の負の変異物 の送達によって阻止すること等ができる。 説明のために、おそらく少なくとも部分的に本発明のE6結合蛋白質の機能に 依存する病理学的又は異常な成長を示す細胞型には、種々の癌並びにパピローマ ウイルス感染細胞が含まれる。 主題のE6結合蛋白質(例えばアゴニスト及びアンタゴニスト型)又はアンチ センス核酸の遺伝子治療用構築物の一時的利用によって、E6−BP機能のイン ・ビボでの制御が達成され得るということも明らかとなろう。この発明の一つの 面において、E6結合蛋白質の発現用構築物を、任意の生物学的に有効なキャリ アー例えばイン・ビボで細胞を組換えE6−BP遺伝子で有効にトランスフェク トすることのできる任意の配合物又は組成物にて投与することができる。アプロ ーチには、主題の遺伝子の、組換えレトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随 伴ウイルス及び1型単純ヘルペスウイルスを含むウイルスベクター、又は組換え 細菌若しくは真核プラスミッドへの挿入が含まれる。ウイルスベクターを用いて 細胞を直接トランスフェクトすることができ;プラスミッドDNAは、例えばカ チオン性リポソーム(リポフェクチン)若しくは誘導体化(例えば、抗体と結合 体化した)ポリリジン結合体、グラマシジンS、人工ウイルスエンベロープ又は 他のかかる細胞内キャリアー、並びに遺伝子構築物の直接注射又はイン・ビボで 行なうCaPO4沈殿の助成にて送達することができる。適当な標的細胞のトラ ンスダクションは遺伝子治療の決定的に重要な最初のステップを意味するので、 特定の遺伝子送達システムの選択は、意図される標的の表現型及び投与の経路( 例えば局所的又は全身投与)等の因子に依存するであろうということは、認めら れよう。 主題の蛋白質の1つをコードする核酸の細胞へのイン・ビボでの導入のための 好適なアプローチは、この遺伝子産物をコードする核酸例えばcDNAを含むウ イルスベクターの利用によるものである。細胞へのウイルスベクターの感染は、 標的細胞の大集団が核酸を受けることができるという利点を有する。更に、ウイ ルスベクターにコードされる分子例えばウイルスベクターに含まれるcDNAは 、ウイルスベクタ一核酸を取込んだ細胞において効率的に発現される。 レトロウイルスベクター及びアデノ随伴ウイルスベクターは、一般に、外因性 遺伝子のイン・ビボトランスファー特にヒトへのトランスファーのために選択さ れる組換え遺伝子送達システムであると理解されている。これらのベクターは、 遺伝子の細胞への効率的な送達を与え、トランスファーされた核酸は、宿主の染 色体DNA中に安定にインテグレートされる。レトロウイルスの使用のために予 め必要なことは、それらの使用の安全性を、特に細胞集団における野生型ウイル スの蔓延の可能性に関して確実にすることである。複製欠損レトロウイルスのみ を生成する特殊化された細胞系統(「パッケージング細胞」と呼ぶ)の開発は、 遺伝子治療のためのレトロウイルスの有用性を増大させ、欠損レトロウイルスは 、遺伝子治療目的のための遺伝子トランスファーにおける使用のためによく特性 決定されている(総説としては、Miller,A.D.(1990)Blood 76:271を参照された い)。従って、レトロウイルスコード配列(gag、pol、env)の部分が 、E6結合蛋白質をコードする核酸により置き換えられた(そのレトロウイルス を複製欠損にする)組換えレトロウイルスを構築することができる。次いで、こ の複製欠損レトロウイルスを、標準的技術によりヘルパーウイルスの使用により 標的細胞に感染させるのに用いることのできるビリオン中にパッケージする。組 換えレトロウイルスを生成し及びかかるウイルスをイン・ビトロ又はイン・ビボ で細胞に感染させるためのプロトコールは、Current Protocols in Molecular B iology ,Ausubel,F.M.等(編)Greene Publishing Associates,(1989),第9.10 -9.14節及びその他の標準的実験室マニュアル中に見出すことができる。適当な レトロウイルスの例には、当業者に公知のpLJ、pZIP、pWE及びpEM が含まれる。環境栄養性レトロウイルス系及び両栄養性レトロウイルス系の両者 を調製するための適当なパッケージングウイルス株の例には、ψCrip、ψC re、ψ2及びψAmが含まれる。種々の遺伝子を、イン・ビトロ及び/又はイ ン・ビボで、神経細胞、上皮細胞、内皮細胞、リンパ球、骨髄芽球、肝細胞、骨 髄細胞を含む多くの異なる細胞型に導入するためにレトロウイルスが利用されて きた(例えば、Eglitis等(1985)Science 230:1395-1398;Danos及びMulligan(198 8)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:6460-6464;Wilson等(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 85:3014-3018;Armentano等(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA87:6141-6145;Hube r等(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:8039-8043;Ferry等(1991)Proc.Natl.Acad .Sci.USA 88:8377-8381;Chowdhury等(1991)Science 254:1802-1805;van Beusech em等(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:7640-7644;Kay等(1992)Human Gene The rapy 3:641-647;Dai等(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10892-10895;Hwu等(19 93)J.Immunol.150:4104-4115;米国特許 第4,868,116号;米国特許第4,980,286号;PCT出願WO8 9/07136;PCT出願WO89/02468;PCT出願WO89/O5 345;及びPCT出願WO92/07573を参照されたい)。 主題のE6−BP遺伝子のための遺伝子送達システムとしてレトロウイルスベ クターを選択する際には、殆どのレトロウイルスによる標的細胞の上首尾な感染 (従って、組換えE6−BP遺伝子の安定な導入)のために予め必要なことはそ れらの標的細胞が分裂していなければならないことであるということに注意する ことが重要である。一般に、この必要条件は、アンタゴニストE6−BP遺伝子 構築物を送達するためのレトロウイルスベクターの使用に対して障害とはならな いであろう。事実、感染におけるかかる制限は、標的細胞の周囲の組織(例えば 、トランスフォームされてない細胞)は著しく細胞分裂を受けてなく、それ故、 該組織が無反応性の抵抗性である環境において有益であり得る。例えば、パビロ ーマウイルスでトランスフォームされた細胞は、周囲のトランスフォームされて ない扁平上皮細胞よりずっと高い分裂指数を有し得る。 更に、レトロウイルスの、従って、レトロウイルスベースのベクターの感染ス ペクトルを制限することは、ウイルス粒子の表面上のウイルスパッケージング蛋 白質を修飾することにより可能である(例えば、PCT公開WO93/2523 4、WO94/06920及びWO94/11524を参照されたい)。例えば 、レトロウイルスベクターの感染スペクトルの修飾のためのストラテジーには、 細胞表面抗原に特異的な抗体をこのウイルスのenv蛋白質に結合させること( Roux等(1989)PNAS 86:9079-9083;Julan等(1992)J.Gen Virol 73:3251-3255:及び Goud等(1983)Virology163:251-254);又は細胞表面のリガンドをこのウイルス のenv蛋白質に結合させること(Neda等(1991)J Biol Chem 266:14143-14146 )が含まれる。これらの結合は、蛋白質又は他の種類のもの(例えば、env蛋 白質をアシアロ糖蛋白質に変換するラクトース)を用いる化学的架橋の形態であ ってよく、並びに融合蛋白質(例えば、一本鎖抗体/env融合蛋白質)を生成 することによってもよい。この技術は又、ある組織型に対する感染を制限し或は 指示するのに有用であると同時に、環境栄養性ベクターを両栄養性ベクターに変 換するために用いることもできる。 その上、レトロウイルス遺伝子送達の利用は、更に、そのレトロウイルスベク ターのE6−BP遺伝子の発現を制御する組織又は細胞特異的な転写調節配列の 利用によって促進することができる。 本発明において有用な他のウイルス遺伝子送達システムは、アデノウイルスか ら誘導されたベクターを用いる。アデノウイルスのゲノムを、それが関心ある遺 伝子産物をコードするが、通常の溶菌性ウイルス生活環において複製する能力に 関して不活性化されるように操作することができる(例えば、Berkner等(1988)B ioTechniques 6:616;Rosenfeld等(1991)Science 252:431-434;及びRosenfeld等( 1992)Cell 68:143-155を参照されたい)。アデノウイルスAd株5d1324型 又は他のアデノウイルス株(例えば、Ad2、Ad3、Ad7等)から導かれた 適当なアデノウイルスベクターが当業者に周知である。組換えアデノウイルスは 、それらが分裂してない細胞には感染できない点及び気道上皮(Rosenfeld等(19 92)、前出)、内皮細胞(Lemarchand等(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:6482- 6486)、肝細胞(Herz及びGerard(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2812-2816 )及び筋細胞(Quantin等(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:2581-2584)を含む 種々の細胞型への感染に用いることができる点において、ある種の環境において 有利であり得る。更に、このウイルス粒子は、比較的安定であり、精製及び濃縮 し易く、又上記のように、その感染性のスペクトルに影響を与えるように修飾す ることができる。更に、導入されたアデノウイルスDNA(及びその中に含まれ る外来DNA)は、宿主のゲノム中にインテグレートされずにエピソームのまま であり、それにより、導入されたDNAが宿主のゲノム中にインテグレートされ る状況(例えば、レトロウイルスDNA)における挿入による突然変異誘発の結 果として生じ得る潜在的問題が回避される。その上、アデノウイルスゲノムの外 来DNAに対する運搬容量は、他の遺伝子送達用ベクターに比べて大きい(最大 で8kb)(Berkner等、前出;Haj-Ahmand及びGraham(1986)J.Virol.57:267)。 現在使用されており従って本発明に好ましい殆どの複製欠損アデノウイルスベク ターは、そのウイルスのE1及びE3遺伝子の全部又は部分を欠失しているが、 アデノウイルスの遺伝物質の80%を保持している(例えば、Jones等(1979)Cel l 16:683;Berkner等、前出;及びGraham等 Methods in Molecular Biology,E.J.Murray編(Humana,ニュージャージー、Clifton,1 991)第7巻、109-127頁を参照されたい)。挿入されたE6−BP遺伝子の発現 は、例えば、E1Aプロモーター、主要後期プロモーター(MLP)及び関連リ ーダー配列、E3プロモーター又は外来の付加されたプロモーター配列の制御下 にあってよい。 更に別の、主題のE6−BP遺伝子の送達に有用なウイルスベクターシステム は、アデノ随伴ウイルス(AAV)である。アデノ随伴ウイルスは、効率的な複 製及び生産的生活環のためにヘルパーウイルスとしてアデノウイルス又はヘルペ スウイルス等の他のウイルスを必要とする天然の欠損ウイルスである。(総説と しては、Muzyczka等Curr.Topics in Micro.and Immunol.(1992)158:97-129を参 照されたい)。それは又、そのDNAを分裂していない細胞にインテグレートさ せることができ且つ高頻度の安定なインテグレーションを示す少数のウイルスで もある(例えば、Flotte等(1992)Am.J.Respir.Cell.Mol.Biol.7:349-356;Samuls ki等(1989)J.Virol.63:3822-3828;及びMcLaughlin等(1989)J.Virol.62:1963-197 3を参照されたい)。AAVの少ない300塩基対を含むベクターをパッケージ してインテグレートすることができる。外因性DNAのためのスペースは、約4 .5kbに限られている。Tratschin等(1985)Mol.Cell.Biol.5:3251-3260に記載 されたようなAAVベクターを用いて、DNAを細胞に導入することができる。 AAVを用いて多様な核酸が種々の型の細胞に導入された(例えば、Hermonat等 (1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6466-6470;Tratschin等(1985)Mol.Cell.Biol .4:2072-2081;Wondisford等(1988)Mol.Endocrinol.2:32-39;Tratschin等(1984)J .Virol.51:611-619;及びFlotte等(1993)J.Biol.Chem.268:3781-3790を参照され たい)。 遺伝子治療における応用を有し得る他のウイルスベクターシステムが、ヘルペ スウイルス、ワクシニアウイルス及び幾らかのRNAウイルスから誘導された。 特に、ヘルペスウイルスベクターは、中枢神経系及び他の組織の細胞における組 換えE6−BP遺伝子の持続性のための独特のストラテジーを提供することがで きる(Pepose等(1994)Invest Ophthal mol Vis Sci35:2662-2666)。 上記のようなウイルストランスファー方法に加えて、非ウイルス的方法を用い て、動物の組織におけるE6結合蛋白質の発現を引き起こすこともできる。遺伝 子トランスファーの殆どの非ウイルス的方法は、取込み及び巨大分子の細胞内輸 送のために哺乳動物細胞により用いられている正常の機構を頼みとする。好適具 体例において、本発明の非ウイルス的遺伝子送達システムは、主題のE6−BP 遺伝子の標的細胞による取込みのためのエンドサイトーシス経路を頼みとする。 この型の典型的な遺伝子送達システムには、リポソームから導かれたシステム、 ポリリジン結合体及び人工的ウイルスエンベロープが含まれる。 代表的具体例において、E6結合蛋白質の1つをコードする遺伝子を、陽性電 荷を表面に有するリポソーム(例えば、リポフェクチン)に捕捉することができ 且つ(適宜)標的組織の細胞表面抗原に対する抗体を結合する(Mizuno等(1992) No Shinkei Geka 20:547-551;PCT公開WO91/06309;日本国特許出 願第1047381号;及び欧州特許公開EP−A−43075)。例えば、パ ピローマウイルス感染した上皮細胞のリポフェクションを、パピローマウイルス に結合した抗原に対するモノクローナル抗体と結合させたリポソームを用いて行 なうことができる。 種々のアッセイ形式が十分であり且つ、本願の開示に照らして、ここに明白に 記載されていないものは、それにもかかわらず、当業者によって理解されよう。 E6−BPインヒビターとして作用する能力について試験されるべき薬剤は、例 えば、細菌、酵母若しくは他の微生物により生成することができ(例えば、天然 品)、化学的に生成することができ(例えば、ペプチド模倣物を含む低分子)、 又は組換えにより生成することができる。好適具体例において、この試験薬剤は 、有機低分子例えば約10,000ダルトン未満好ましくは5,000ダルトン 未満更に好ましくは2,0OODa未満の分子量を有するペプチド、オリゴヌク レオチド又はそれらのアナログ以外である。 化合物及び天然抽出物のライブラリーを試験する多くの薬物スクリーニングプ ログラムにおいて、所定期間中に検査する化合物の数を最大にするためには高ス ループットアッセイが望ましい。無細胞系で実施される精製若しくは半精製蛋白 質を用いて誘導し得るようなアッセイは、しばしば、試験化合物により媒介され る分子標的の変化の迅速な発達及び比較的容易な検出を与えるように生成す ることのできる「一次」スクリーンとして好適である。その上、試験化合物の細 胞毒性及び/又は生物学的利用能の効果は、一般に、このイン・ビトロ系では無 視することができ、それどころか、このアッセイは、分子標的に対する薬物の効 果に集中しており、それは、E6結合蛋白質とE6との間の結合親和性の変化又 はE6結合の分子標的の特性の変化において明白であり得る。従って、本発明の 典型的スクリーニングアッセイにおいて、関心のある化合物を、元々E6に結合 することのできる単離した及び精製したE6結合蛋白質と接触させる。次いで、 この化合物とE6結合蛋白質との混合物に、E6ポリペプチドを含む組成物を添 加する。E6/E6−BP複合体の検出及び定量は、E6とE6結合蛋白質との 間の複合体形成の阻止(又は増強)におけるこの化合物の効力を測定する手段を 提供する。この化合物の効力を、この試験化合物の種々の濃度を用いて得られた データから用量応答曲線を生成することにより評価することができる。その上、 対照用アッセイを行なって比較のための基線を与えることもできる。対照用アッ セイにおいては、単離した及び精製したE6をE6結合蛋白質を含む組成物に加 えてE6/E6−BP複合体の形成を試験化合物の不在にて定量する。一般に、 これらの反応物を混合する順序は変えることができ、同時に混合することができ るということは理解されよう。その上、E6は、E6結合蛋白質の何れかが結合 する他の蛋白質と替えることができる。 E6結合蛋白質と標的ポリペプチドとの複合体形成は、各種方法により検出で きる。例えば、複合体形成の調整量は、検出可能に標識化した蛋白質例えば放射 性同位元素標識(例えば32P、35S、14C又は3H)、蛍光標識(例えばFIT C)又は酵素標識したE6結合蛋白質を用いたイムノアッセイやクロマトグラフ ィー検出によって定量化できる。 一般に、E6−BP/E6複合体を、複合体形成しなかった蛋白質の一方又は 両方から容易に分離する目的で、又アッセイの自動化をはかる目的で、E6結合 蛋白質又はE6ポリペプチドを固定化するのが望ましい。候補の薬剤の存在時又 は不在時に、E6のE6結合蛋白質への結合を、これらの反応物を含有するのに 適した任意の容器において達成することができる。1つの態様にあっては、マト リックスとの結合を可能にするドメインを加えた融合蛋白質が提供される。例え ば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ/E6−BP(GST/E6−BP )融合蛋白質をグルタチオンセファロースビーズ(Sigma Chemical,St.Louis ,MO製)又はグルタチオン導入(derivatized)マイクロタイタープレート上に吸 着し、E6ポリペプチド、例えば35S標識化したものと結合する。この混合物は 複合体形成を可能にする条件下で、例えば塩及びpHに関して生理的条件下で( それより少し厳しい条件が望ましいが)、例えば4℃で、0.6M NaCl又 はデタージェント例えば0.1%トリトンX−100を含む緩衝液中でインキュ ベートする。インキュベーションに次いで、ビーズを洗浄して結合しなかったE 6ポリペプチドを除去し、マトリックスビーズに結合した放射性同位元素標識の 量を、直接決定する(例えば、ビーズをシンチレーション下に置く)か、或いは E6−BP/E6複合体がその後解離した後の上清液中で決定する。 或は、複合体をマトリックスから解離し、SDS−PAGEで分離し、そのゲル を用いて添付の実施例に記載したように標準的な電気泳動法によってビーズ画分 中のE6ポリペプチドのレベルを定量できる。 蛋白質をマトリックス上に固定する他の方法も主題のアッセイに用いることが できる。例えば、E6結合蛋白質又はE6蛋白質の何れかを、ビオチンとストレ プトアビジンとの複合を利用して固定することができる。例えば、当分野におい て公知の方法(例えば、Pierce Chemicals,Rockford,IL製のビオチン化キッ ト)を用いて、ビオチン−NHS(N−ヒドロキシ−スクシンイミド)からビオ チン化E6−BP分子を作製することができ、ストレプトアビジンでコートした 96ウェルプレート(Pierce Chemical製)のウェル内に固定することができる。 更にE6に反応するがE6−BP結合を邪魔しない抗体をプレートのウェルに導 入し、抗体複合によりウェル内でE6ポリペプチドを捕捉することができる。上 記したように、E6−BPポリペプチド及び試験用化合物の調製物をプレート上 のE6が存在するウェル内でインキュベートし、ウェル内に捕捉したE6−BP /E6複合体の量を測定することができる。上記したGST固定化複合体を検出 する方法の他に、そのような複合体を検出する方法の例としては、E6ポリペプ チド又はE6−BPの何れか一方と反応する抗体を用いた、複合体の免疫検出法 ;並びにこのポリペプチドの一方と関連した酵素活性の検出を利用する酵素結合 アッセイが挙げられる。後者の例において、融合蛋白質として、酵素を化学的に 複合又は作製することができる。具体的には、E6−BPポリペプチドをセイヨ ウワサビペルオキシダーゼと化学的に架橋し又は遺伝子工学的に融合して、複合 体内に捕捉したE6−BPポリペプチドの量を、例えば3,3’−ジアミノ−ベ ンザディンテラヒドロクロリド又は4−クロロ−1−ナプトール等の、上記酵素 に対する色素産生基質を用いて調べることができる。同様に、E6ポリペプチド 及びグルタチオン−S−トランフェラーゼを包含する融合蛋白質を作製し、1− クロロ−2,4−ジニトロベンゼンを用いてGST活性を検出することによって 複合体形成を定量することができる[Habig他、(1974)J Biol Chem 249:7130] 。 複合体内に捕捉した蛋白質の1つを定量する免疫検出法を利用する工程に、蛋 白質に対する抗体、例えば抗E6又はE6−BP抗体の何れかを用いることがで きる。更に、複合体内の検出すべき蛋白質を「エピトープで標識付け」して、E 6ポリペプチド又はE6−BP配列と、対応する抗体の入手が容易な(例えば市 販されている)第2のポリペプチドとの融合蛋白質の形にすることができる。例 えば上記したGST融合蛋白質を用いた場合、GST部分に対する抗体によって 結合の量を測ることもできる。他に有用なエピトープ標識として、c−mycの 10残基配列を含有するmyc−エピトープ[例えばEllison他、 (1991)J Biol Chem 266:21150-21157参照]、pFLAG系(International Bio technologies,Inc.製)、pEZZ−蛋白質A系(Pharamacia,NJ製)等が挙げら れる。 薬物スクリーニングアッセイ特に下記の高スルーアウトアッセイの生成を容易 にする本発明の他の面は、E6−BPSD7蛋白質のE6結合モチーフの同定であ る。例えば、本発明は、完全長蛋白質よりも操作するのが容易なSD−7蛋白質 の部分を提供する。添付の実施例に記載のように、本発明は、E6蛋白質に結合 する能力を保持しているSD−7蛋白質の一部分を含むポリペプチドを提供する 。かかるE6結合モチーフは、SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218に対 応するアミノ酸配列を含むことができる。 例えば、主題のスクリーニングアッセイにおいて有用なSD−7ポリペプチド フラグメントは、一般式X−Y−Zにより表すことができ、式中YはSEQ ID NO: 8の残基194〜218間のE6結合モチーフのアミノ酸配列を表し、Xは、存 在しないか又はSEQ ID NO:8の残基1〜194間のアミノ酸配列の一部分を表し (適宜、YのN末端に直結)、そして、Zは、存在しないか又はSEQ ID NO:8の 残基218〜317間のアミノ酸配列の一部分を表す(適宜、YのC末端に直結 )。好ましくは、このポリペプチドは、SD−7ポリペプチド配列の約25〜2 00残基のみを含む(一層好ましくは、約25、50、75又は100アミノ酸 残基のみを含む)。説明のための具体例において、主題のアッセイを生成するの に用いられるポリペプチドには:Ala194〜ほぼAsp218に対応するS D−7ポリペプチド配列;Met99〜ほぼLeu317に対応するSD−7ポ リペプチド配列;Val107〜ほぼAsp218に対応するSD−7ポリペプ チド配列;Ala194〜ほぼGlu316に対応するポリペプチド配列が含ま れる。 更に、主題のE6結合蛋白質を用いて、下記の実施例に述べるように[更に米 国特許第5,283,317号;Zervos他、(1933)Cell 72:223-232;Madura他 、(1993)J.Biol Chem 268:12046-12054;Bartel他、(1993)Biotechniques 1 4:920-924;及びIwabuchi他、(1993)Oncogene 8:1693-1696も参照]相互作用ト ラップアッセイを行うことができる。続いて、このアッセイを用いてE6蛋白 質に対するE6−BPの結合を阻害する薬剤を検出することができる。この相互 作用トラップアッセイは、イン・ビボで、機能的な転写アクチベーター蛋白質を 2つの別個の融合蛋白質(その1つは、E6蛋白質に融合された転写アクチベー ターのDNA結合ドメインを含む)から再構成することに依存している。第2の 融合蛋白質は、主題のE6結合蛋白質の1つに融合された転写アクチベータード メイン(例えば、RNAポリメラーゼ転写を開始することができるもの)を含む 。E6とE6結合蛋白質とが相互作用すれば、これらの2つの転写アクチベータ ー蛋白質のドメインがレポーター遺伝子の転写を引き起こすのに十分なだけ近く に運ばれる。別の例証的な態様にあっては、GAL4db−E6融合体をコード するプラスミド並びにGAL4adドメインと主題のE6−BPとの融合体をコ ードするプラスミドを同時に用いてサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)YPB2細胞を形質転換する。その上更に、その菌株は、GAL4 反応プロモーターが表現型標識の発現を引き起こすように形質転換される。例え ば、この菌がヒスチジン不在下で成長する能力はHIS3遺伝子の発現に依存し ている。HIS3遺伝子がGAL4反応プロモーターの制御下に置かれた場合、 栄養要求性という表現型が発現しなければ、E6とE6−BPとの相互作用を通 じて機能的GAL4活性体が再構成されたことを意味する。従って、E6−BP とE6との相互作用を抑制する薬剤を用いると、ヒスチジン不在下では酵母菌は 育たないという結果になる。更に、表現型標識(例えばHIS3遺伝子に代わる ものとして)は、発現したときに負の選択性を提供するものであってもよく、こ の場合、E6/E6−BPの相互作用を阻害する薬剤は細胞について正の成長選 択性を提供する。 その上、主題のE6結合蛋白質の1つが酵素活性を有する例にあっては、触媒 としての主題の酵素による基質の変換を抑制する薬剤の能力を測定する事に由来 するアッセイにより、酵素活性の抑制剤を同定することができる。 他の面において、この発明は、本発明の組換えE6−BP遺伝子を発現するト ランスジェニック非ヒト動物又はその動物の少なくとも1つの組織若しくは細胞 型において破壊された少なくとも1つの主題のE6−BP遺伝子(例えば、ヘテ ロ接合又はホモ接合)を有するトランスジェニック非ヒト動物を特徴とす る。 他の態様にあっては、本発明は、誤発現するE6−BP対立遺伝子を有する、 発達疾患の動物モデルを提供する。例えば、E6−BP対立遺伝子の欠失した、 或いは1個以上のE6−BPエクソンの全部又は一部が欠失したマウスを飼育す ることができる。このようなマウスモデルを用いて、誤発現したE6−BP遺伝 子を原因とする疾患を解析することができる。実施例 今や、この発明を一般的に説明したので、下記の実施例により、それは、一層 容易に理解されよう(これらの実施例は、本発明のある面及び実施例の説明の目 的で含まれているだけであり、この発明を制限する意図はない)。 実施例1:パピローマウイルスE6蛋白質と相互作用する蛋白質をコードする 遺伝子のクローニング。 HPV16E6蛋白質と会合する蛋白質をコードする遺伝子を同定するために 、我々は、相互作用する蛋白質をコードする遺伝子についての遺伝的選択を利用 する改変した2ハイブリッド系を採用した(例えば、Fields等(1989)Nature 340 :245-246;Chien等(1991)PNAS 88:9578-9582;Morrissey等(1989)J Virol 63:4422 -5;及びLamberti等(1990)EMBO J 9:1907-1913を参照されたい)。我々は、HP V−16 E6/ウシパピローマウイルス(BPV)E2 DNA結合ドメイン (E2R)融合蛋白質(「E6−E2R」)及び4つのE2結合要素を含むプロ モーターにより駆動されるlacZレポーターを発現する酵母株を用いて始める ことにより、この「2ハイブリッド系」を適合させた。このE6−E2R融合蛋 白質は、E2結合部位に結合することができるが、レポーター遺伝子の発現を誘 導しない。次いで、この株を、ランダムにプライムされたHeLa細胞cDNA が強いVP16転写アクチベータードメインのC末端側に挿入されたプラスミッ ドのライブラリー(Dalton等(1992)Cell 68:597-612)を用いてトランスフォー ムした。E6−E2Rと相互作用することができるか又はレポータープロモータ ーに直接結合することのできるVP16/cDNA融合蛋白質は、VP16活性 化ドメインをE2結合部位に補充してlacZ遺伝子の発現を活性 化し、続いて、これらの酵母細胞は、X−galプレート上で青色に染まる。 約106の独立の酵母コロニーのスクリーニングの後に、ガラクトース/x− gal上で青色になる40コロニーを同定した。VP16/cDNAプラスミッ ドを、大腸菌中へのトランスフォーメーション後に回収した。これらのVP−1 6/cDNA遺伝子を、E6−BPハイブリッド遺伝子、対照用ベクター又は最 初のキメラで用いられたE2遺伝子の部分の何れかと共にE2レポーター遺伝子 を含む新鮮な酵母に導入した。この分析の結果は、VP−16/cDNAの幾ら かがこのハイブリッドのBPV E2部分と相互作用することを示した(他は、 E6−E2の不在時にさえレポーター遺伝子を活性化する蛋白質をコードしたが 、9つは、再現可能に、HPV16 E6−E2の存在時にのみlacZの発現 を刺激することが見出された)。これらの40コロニーの幾らかは、これらの条 件の何れにおいてもレポーター発現を活性化せず、一般に、これらは、初期スク リーニングにおける最も明るい青色のコロニーに由来した。我々は又、202ア ミノ酸よりなるN末端のLexDNA結合ドメイン及びイン・フレームのHPV 16 E6のキメラも作成した。Leu2遺伝子を調節する染色体LexA依存 性プロモーターを有する酵母株を用いて、我々は、ロイシン欠乏培地における成 長が、すべての6つのVP−16cDNAにより与えられ得るが、幾らかの対照 用VP−16キメラは生存不能であることを見出した。これは、これらのcDN AがHPV16 E6と相互作用することの更なる証拠を提供するものである。 これらのE6と特異的に相互作用したcDNAプラスミッドを、VP16コー ド配列内で開始するプライマーを用いるDNA配列分析にかけた。これは、cD NAとの融合点におけるリーディングフレームについての情報を提供する。 一般に、このプライマーを用いて、我々は、約200〜300ヌクレオチドのD NA配列を決定した。すべての場合に、1つのイン・フレームのオープンリーデ ィングフレームが同定された。我々は又、適当なプライマーを用いて、cDNA 挿入物の3’末端を配列決定している。3つの場合に、同じ遺伝子が2度見出さ れた。これらは、VP16活性化ドメインとの融合点において異なったので、同 じライブラリークローンの正確な複製物ではなく、独立した単離株を 表した。 このSD−7クローンは、カルボキシ末端にHDELシグナル配列を有する2 10アミノ酸残基のオープンリーディングフレームをコードした。SD7の5’ 部分を、HeLaラムダファージライブラリーから完全長のcDNAを単離する ためのプローブとして用いた。重複する挿入物を有する幾つかのクローンが得ら れた。これらは、合わせて2kbに及ぶcDNAの回収を生じた。従って、SD −7蛋白質をコードするcDNAの完全なコピーが得られた。このSD−7cD NAクローンのヌクレオチド配列及び演鐸されたアミノ酸配列を、添付の配列表 (sequence listing)中に与える。カルボキシ末端のHDELシグナル配列の他 に、E6−BPのC’半分には、4つのEFハンドがある。 SD7配列(又は全cDNA断片)を用いる厳しい条件下でのノーザンブロッ ト分析は、試験したすべての細胞に同レベルで存在する2,000ヌクレオチド の大きさの転写物とハイブリダイズする。更に、SD−7mRNAレベルは、パ ピローマウイルスE6遺伝子によりトランスフォームされた細胞系統においてさ えも変化しない。 E6の主題のE6結合蛋白質とのイン・ビボでの会合を更に確かめるために、 イン・ビトロ結合アッセイを、イン・ビトロ翻訳されたE6及び固定化されたG ST−E6BPを用いて行なった。例えば、我々は、GST−SD7及びGST 単独が、それぞれ、陽性及び陰性対照として用いられることを観察した。GST −E6−BPは、E6−APを用いて観察されたのに匹敵する程度にHPV16 に結合するが、GST単独は、HPV16 E6に結合しない。 このcDNAの5’及び3’末端のDNA配列を用いて、我々は、GenBank/EM BLデータベースを、以前にクローン化され配列決定された遺伝子についてサーチ した。このコンピューターサーチは、これらのcDNAの幾つかは公知の遺伝子 に由来するが少なくとも8つ(クローンSD7、8、12、16、22、28及 び32)が新規な遺伝子であることを示した。2つは、亜鉛をE6ペプチドに載 せるのに関与し得ると我々が推測する潜在的な金属結合モチーフを有する。ヒト からクローン化されたものはないが、蛋白質分解機構のメンバーに関係しており 、E6/E6−APと複合体を形成し得ると我々は思う。E2キメラとして クローン化された多くのHPV16 E6突然変異の研究からのデータは、この 相互作用に特異性があることを示した:幾つかの変異体は、幾つかのVP16c DNAを用いて陽性のままであるが、他のものは陰性である。この情報は、これ らのクローンの妥当性を更に支持する。 上記のクローン各々を、E6相互作用トラップで分離した8種の新規クローン を含むpRS306プラスミド(「pRS306−E6BP」と称する)のライ ブラリーとしてATCC(Rockville,MD)に1994年7月8日、ブタペスト 条約に基づき寄託した。ATCC寄託番号は75827である。この寄託物を用 いれば、当業者は主題の組換えE6−BP遺伝子及び主題のE6結合蛋白質の発 現組換え体を作製することができる。例えば、本発明のE6結合蛋白質の各々を 、下記のプライマーを用いるPCRによってATCC委託番号75827の寄託 物から増幅することができる: (これらのプライマーが、VP−16遺伝子の上流とcDNA挿入物の下流にそ れぞれハイブリダイズすることによってcDNA挿入物の増幅が開始される)。 下記プライマー はVP16遺伝子内及びVP16/cDNAの境界近くで開始し、ATCC寄託 物のクローンの分離にも用いることができる。 更に、表1に示した各クローンの5‘末端(ある例では3’末端)についての 便覧を見れば、SEQ ID NO:1〜7のヌクレオチド配列に基づいたプライマー、又 はそれらプライマーの組み合わせ並びにSEQ ID NO:15、16及び17のプライ マーを用いて、ATCC寄託物の各クローンを分離できるということは、当業者 には明白なことである。 組み換え蛋白質を産生するために、分離したクローンを発現ベクター内でサブ クローンすることができ;分離したクローンを用いてアンチセンス構造体を作製 することができ;或いは分離したクローンを用いてオリゴヌクレオチドプローブ を作製することができる。例証的な態様にあっては、主題のATCC寄託物の クローンそれぞれをコードする配列を用いてオリゴヌクレオチドプローブを作製 し、作製したプローブをサザンハイブリダイゼーションやin situハイブ リダイゼーションアッセイに用いて各E6結合蛋白質の発現パターンや量を検出 した。 加えて、ATCC寄託物それぞれは不活性トラップアッセイにより同定した融 合蛋白質をコードするプラスミドであるので、寄託物からのクローンを例えば薬 剤スクリーニングアッセイ或いはE6結合エピトープの地図作製のための突然変 異誘発アッセイとして、類似のITSにおいて直接用いることができる。 SD2−7クローンの全長cDNAを得て配列決定を行った。 表1 pRS306−E6BPの便覧 細菌及び酵母株 大腸菌DH5α(supE44、ΔlacU169(80lacZdelta M15)、hsdR17、recA1、endA1、gyrA96、thi1 、relA1)は、別途示さない限り、すべてのプラスミッド構築物についての トランスフォーメーションレシピエントであった。酵母株DBY1は、BGW1 −7a(MATa leu2−3 leu2−112 his4−519 ad el−100 ura3−52)からTRPI遺伝子の不活性化により誘導され た。DBY1を、2ハイブリッド系のための宿主として用いた。 プラスミッド pBY−4中のURA選択遺伝子を、StuIでの消化により不活性化し、プ ラスミッドCV−13(Morrissey等(1989)J Virol 63:4422-4425)からのLE U2遺伝子と置換してpL−72を作成した。pE6E2Tを、pKPHPV1 6E6E2由来のBPVE2DNAにC末端で融合されたHPV−16E6遺伝 子を含むBamHI−SalI断片をpYEplac112GのBamHI及び SalI部位に挿入することにより構築した。pYEplac112GE2−R を、pYEplac112GE2から、BPV−1E2活性化ドメインを含むN coI断片の欠失により作成した。 pGEX(Pharmacia)を、GST融合蛋白質の発現用に用いた。例えば、p GSTSD7を、SD7クローンのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)生成物をp GEX−3T中にライゲートすることにより構築した。pGST6E6及びpG ST16E6を、HPV6E6及びHPV16E6オープンリーディングフレー ムのpGEX−2T中へのライゲーションにより構築した。GST−E6−AP をコードするプラスミッドは、前に記載された(Huibregtse等(1993)Mol Cell B iol 13:4918-4927,1993)。pSP65プラスミッドを、イン・ビトロ転写/翻 訳のための遺伝子クローニング用に用いた。pSPBPVE6、pSP8E6及 びpSP31E6を、BPV−1E6、HPV8E6及びHPV31E6オープ ンリーディングフレームのpSP65の適当な部位へのライゲーションにより構 築した。pSP6E6及びpSP16E6は、記載されている(Crook等(1991)C ell 67:547-556)。pSP11E6及びpSP18E6も又記載されている(We rness等(1990)Science 248:76-79)。pSP7は、pSP65中のpSD7に由 来するE6−BP断片を含む。 ライブラリースクリーニング すべての酵母のトランスフォーメーションを、酢酸リチウム法(Schiestl等(1 989)、Curr Genet 16:339-346)により行なった。酵母株DBYIをpL−72 及びpE6E2Tでトランスフォームして、LEU2+及びTRP+マーカーにつ いての選択下に維持した。次いで、DLE6E2細胞を、ランダムにプライムさ れたHeLa細胞cDNAがVP16転写アクチベータードメインのC末端側 に挿入された酵母シャトルベクタープラスミッドのライブラリーでトランスフォ ームした。トランスフォーマントを、炭素源として2%グルコースを含有するt rp-、ura-且つleu-の選択用最少培地(YMM)上にプレートした。3 0℃で48〜72時間のインキュベーションの後に、コロニーを、フィルターに て、選択用培地及び2%ガラクトースを含む新鮮なプレートに移して更に18時 間インキュベートしてE6E2及びVP16/cDNA発現を誘導した。次いで 、これらのフィルターを、選択用培地2%ガラクトース並びにX−galを含む プレートに移した。色の展開時間は、8〜24時間に及び、その間に、青色のコ ロニーを取り出して下記のように処理した。 VP16/cDNAプラスミッドを、2%グルコースを含むura-選択用液 体YMM中での1週間以上のインキュベーションの後に、陽性(青色)のコロニ ーから回収して、続いて、DH5α中にトランスフォームした。これらのVP1 6/cDNA遺伝子を、新鮮なDLE6E2又は酵母(pL−72をpE2−R (DLE2−R)と共にを含む)に導入した。DLE6E2においてのみ青色コ ロニーを生じてDLE2−Rでは青色コロニーを生じないクローンはE6特異的 と考えられ、それらを更に研究した。 cDNAクローニング及び配列決定 E6結合蛋白質の完全長のコード配列を含むcDNAを得るために、ランダム にプライムした(Clontech)並びにポリd(T)プライムしたケラチノサイトc DNAライブラリー(λgt11中)を、非放射性標識ジゴキシゲニン−dUT Pを用いるランダムプライマー標識キット(Boehringer Mannheim)を用いて調 製したE6−BPの32P標識した5’断片を用いて、厳しい条件下でスクリーニ ングした。幾つかの陽性ラムダクローンを単離して、挿入物をSacI−Kpn I断片としてpBluescriptIIKS+/−中にサブクローン化し又は PCR生成物としてpUC19中にサブクローン化した。二本鎖DNAをジデオ キシチェーンターミネーション法(Sanger等(1977)PNAS 74:5463-5467)により 、シーケナーゼ試薬(U.S.Biochemical)を用いて配列決定した。この配列のデ ータベースとの比較を、GCG(Genetics Computer Group)FASTA プログラムを用いて行なった。 蛋白質発現及び抗体 グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)融合蛋白質を、大腸菌株D H5α又はJM109で発現させた。1リットルの培養に100mlの静置培養 を接種して1時間成長させてから0.2mMIPTGで3時間インキュベートし た。細胞を遠心分離により収穫し、50mlの低塩会合緩衝液(LSAB、10 0mMトリス−HCl(pH8.0)、100mM NaCl、1%NP−40 及び1mMフェニルメチルスルホニルフルオリド)に0.03%SDS、2mM DTTを加えたものに再懸濁して超音波により溶解させた。10,000gで 10分間の遠心分離の後に、上清を集めてグルタチオンセファロース(Pharmaci a)と混合した。この混合物を、4℃で2時間回転させた。次いで、ビーズを、 1000gで2分間の遠心分離により集め、20容のLSABで3回洗って、4 ℃に保存した。 イン・ビトロ翻訳された蛋白質を、ウサギ網状赤血球溶解物翻訳系(Promega )及び35S標識したシステイン又はメチオニン(ICN)を用いて調製した。 GST−SD7融合蛋白質を精製してウサギへの注射に用いた。血清を集めて 免疫沈降に用いた。 イン・ビトロ結合 イン・ビトロ結合のために、約2μgのGST融合蛋白質を含む30μlのグ ルタチオンセファロースを、2〜20μlの35S標識したイン・ビトロ翻訳され た蛋白質(LSAB中)と合わせた(総容積250μl)。これらの混合物を3 時間4℃で回転させた。次いで、これらの混合物を、LSABで6回洗い、SD Sゲルローディング緩衝液中で煮沸して、SDSポリアクリルアミドゲル上で電 気泳動した。ゲルを固定し、オートフルオル(Dupont)に浸し、乾燥させてKoda k XARフイルムに露出した。ゲルを、Molecular Dynamic Phosphor Imagerを用い てスキャンもした。 実施例2:E6結合モチーフの同定 結果 HPV16E6と相互作用するSD−7の領域を決定するために、3つの型の 欠失をSD−7の最初の単離株(即ち、SD−7のC末端210アミノ酸断片) に、N末端、C末端及び内部にイン・フレームで導入した。これらを、DNA断 片を抜き出すのに便利な制限部位を用いるか又はPCR生成物を用いて構築して 欠失又は部分的cDNAを生成した。変異した蛋白質を、大腸菌中でGST融合 物として合成した。等量のGST−SD−7融合蛋白質を、イン・ビトロで翻訳 された35Sで標識したHPV16E6と会合する能力についてアッセイした。図 2は、これらの結果の図式表示を示している。これらの研究は、アミノ酸残基1 94〜218の領域がHPV−16E6との相互作用に決定的に重要であるとい うことを示した。この領域を含む如何なる構築物もE6に結合することができた が、この領域を有しない変異体は結合することができなかった。従って、このア ミノ酸残基194〜218の領域は、E6結合のための部位を含んでいるらしい 。この領域の外側のアミノ酸は、相互作用に寄与し得る(それらの欠失変異体は 、いずれも、元々のGST−SD−7程には有効に結合しないので)。このE6 結合モチーフは、SD−7中の第4のEFハンド内に入り、すべての推定のルー プ配列及びアルファらせん配列の両側の少しのアミノ酸配列を含む。 これらの結果を確かめるために、我々は、第4のEFハンド(GSTSD7M )由来の25アミノ酸のみのE6結合モチーフ(アミノ酸残基194〜218) を含む更なるGST融合物を工作してそれをイン・ビトロ結合アッセイで試験し た。我々は又、E6BPの元の単離株からの第4のEFハンド(GSTSD7d 1M、d1194及び217)の欠失をも作成した。図3に示すように、GST SD7Mは、効率的にHPV−16E6に結合するが、GSTSD7d1Mは結 合しない。予想されるように、36アミノ酸残基のEFハンドの完全な第4の反 復を含むSD−7部分(GSTSD7EF4)は、HPV−16E6に結合する 。対照として、36アミノ酸残基のEFハンドドメインの第5の反復を含むGS T融合蛋白質(GSTSD7EF5)は、結合しない。 材料及び方法 プラスミッド。GST−E6B融合蛋白質をコードするプラスミッド(pGST SD7)、pVP16:E6BP、p16E6:E2R及びpL72は、前に記 載された(Science 269:529-531)。改変されたpGEX2T(Pharmacia)は、 BamHI、XhoI、ClaI、SpeI、XbaIを融合点に含む。改変さ れたpGEX3X(Pharmacia)は、BamHI、XhoI、ClaI、Spe I、XbaI、KpnI、SpeI及びEcoRIを融合点に含む。プラスミッ ドpSP16E6及びpProp53SP65は、Karen Vousden(Cell 67:547 -556)から得た。 変異体の構築。GST−E6BP欠失体、N、N1、N2、d1M1及びd1M 2のために、制限部位を利用して、pGSTSD7から部分的コード配列を欠失 させた。変異体d1Mを、次のプライマーを用いるpGSTSD7のPCR増幅 により造った:GST5’プライマーCGATCGGGATCCGCTAGCATGTCCCCTATACTAGGT( SEQ ID NO:18)及びGCGGGATCCTCTTGAATGACAAATTCCG(SEQ ID NO:19)。この断片 をMscI及びBamHIで消化し、次いで、pGSTSD7中のMscI−B amHI断片を置換するのに用いた。GST−E6BP変異体CをpGSTSD 7由来のBamHI−EcoRI断片のpGEX1(Pharmacia)のBamHI 及びEcoRI部位への挿入により構築した。pGSTSD7のHindIII −XhoI断片を改変pGEX2Tに挿入してGST−E6BP変異体C1を造 った。 変異体EF4を、プライマーGCGGGATCCTGACGGAATTTGTCATTCAAG(SEQ ID NO:20 )及び ATTCTCGAGCTAATTTGCAGTTGGGTCCCACC(SEQ ID NO:21)を用いるpGTSD7のP CR増幅により造り;EF5を、プライマー GCGGGATCCTGATACTTGTTGAGAAAGACAG(SEQ ID NO:22)及び ATTCTCGAGCTAAATGCCCTGATTATTAGG(SEQ ID NO:23)を用いるpGSTSD7のP CR増幅により造った。これらの断片を、BamHI及びXhoIを用いてデザ インし、改変pGEX3X中に挿入した。 蛋白質発現。グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)融合蛋白質を、 大腸菌株DH5α又はJM109中で発現させた。1リットルの培養に100m lの静置培養を接種して1時間成長させてから0.2mM IPTGで3時間誘 導した。。細胞を遠心分離により収穫し、50mlの低塩会合緩衝液(LSAB 、100mMトリス−HCl(pH8.0)、100mM NaCl、1%NP −40及び1mMフェニルメチルスルホニルフルオリド)に0.03%SDS、 2mM DTTを加えたものに再懸濁して超音波により溶解させた。10,00 0gで10分間の遠心分離の後に、上清を集めてグルタチオンセファロース(Ph armacia)と混合した。この混合物を、4℃で2時間回転させた。次いで、ビー ズを、1000gで2分間の遠心分離により集め、20容のLSABで3回洗っ て、4℃に保存した。 イン・ビトロ翻訳されたE6蛋白質を、ウサギ網状赤血球溶解物翻訳系(Prome ga)及び35S標識したシステイン又はメチオニン(ICN)を用いて調製した。 イン・ビトロ結合。イン・ビトロ結合のために、約2μgのGST融合蛋白質を 含む30μlのグルタチオンセファロースを、2〜20μlの35S標識したイン ・ビトロ翻訳された蛋白質(LSAB中)と合わせた(総容積250μl)。こ れらの混合物を3時間4℃で回転させた。次いで、これらの混合物を、LSAB で6回洗い、SDSゲルローディング緩衝液中で煮沸して、SDSポリアクリル アミドゲル上で電気泳動した。ゲルを固定し、乾燥させて、Molecular Imager( Bio-Rad)によりスキャンした。 上で引用した参考文献及び刊行物のすべてを、参考として本明細書中に援用す る。 同等物 当業者は、ここに記載したこの発明の特定の具体例に対する多くの同等物を認 識し、常例的実験を用いて確認することができるであろう。かかる同等物は、後 記の請求の範囲に包含されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 Z 33/50 33/566 33/566 A61K 37/02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.E6−BPSD-7ポリペプチドの実質的に純粋な標品。 2.ポリペプチドがE6結合モチーフに対応するアミノ酸配列を含む、請求項1 に記載の標品。 3.ポリペプチドが完全長のE6−BPSD-7蛋白質の25〜200アミノ酸残基 を含む、請求項2に記載の標品。 4.ポリペプチドが完全長のE6−BPSD-7蛋白質の25〜100アミノ酸残基 を含む、請求項2に記載の標品。 5.ポリペプチドがSEQ ID NO:8のMet99〜Leu317に対応するアミノ 酸配列を含む、請求項2に記載の標品。 6.E6結合モチーフがSEQ ID NO:8のAla194〜Asp218又はそれに 相同な配列を含む、請求項2に記載の標品。 7.ポリペプチドが2,500〜7,000ダルトンの範囲の分子量を有する、 請求項1に記載の標品。 8.ポリペプチドが2,750〜5,000ダルトンの範囲の分子量を有する、 請求項1に記載の標品。 9.ポリペプチドが約3,000ダルトンの分子量を有する、請求項1に記載の 標品。 10.一般式X−Y−Zにより表されるキメラポリペプチド(式中、Yは、少な くともSEQ ID NO:8の残基194〜218を含むE6−BPSD-7ポリペプチド配 列又はそれに相同な蛋白質の対応するE6結合モチーフを表し、X及びZは、別 々に、存在しないか又はE6−BPSD-7蛋白質に無関係のアミノ酸配列を有する ポリペプチドを表す)。 11.YがSEQ ID NO:8のMet〜Leu317に対応するアミノ酸配列を含む 、請求項10に記載のポリペプチド。 12.Yが本質的にE6−BPSD-7蛋白質の25〜100アミノ酸残基断片より なる、請求項10に記載のポリペプチド。 13.Yが本質的にE6−BPSD-7蛋白質の25〜50アミノ酸残基断片よりな る、請求項10に記載のポリペプチド。 14.ポリペプチドが2,750〜5,000ダルトンの範囲の分子量を有する 、請求項10に記載のポリペプチド。 15.ポリペプチドが約3000ダルトンの分子量を有する、請求項10に記載 のポリペプチド。 16.SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218に対応するE6結合モチーフ を含む組換えポリペプチド。 17.組換えポリペプチドがパビローマウイルスE6蛋白質に結合する、請求項 14に記載の組換えポリペプチド。 18.組換えポリペプチドがSEQ ID NO:8のMet99〜Leu317に対応す るアミノ酸配列を含む、請求項14に記載の組換えポリペプチド。 19.組換えポリペプチドが融合蛋白質である、請求項14に記載の組換えポリ ペプチド。 20.組換えポリペプチドが本質的にE6−BPSD-7蛋白質の25〜100アミ ノ酸残基断片よりなる、請求項14に記載の組換えポリペプチド。 21.組換えポリペプチドが本質的にE6−BPSD-7蛋白質の25〜50アミノ 酸残基断片よりなる、請求項14に記載の組換えポリペプチド。 22.組換えポリペプチドが2,500〜7,000ダルトンの範囲の分子量を 有する、請求項14に記載の組換えポリペプチド。 23.SEQ ID NO:1に示した核酸配列に厳しい条件下でハイブリダイズする核 酸によりコードされる単離された又は組換えE6−BPSD-7ポリペプチドであっ て、E6結合モチーフを含む該ポリペプチド。 24.哺乳動物起源のE6−BPSD-7ポリペプチドをコードする単離された核酸 であって、SEQ ID NO:1により示されたヌクレオチド配列にハイブリダイズする ヌクレオチド配列又はそれに相補的な配列を含む上記の核酸。 25.E6−BPSD-7ポリペプチドがE6結合モチーフに対応するアミノ酸配列 を含む、請求項24に記載の核酸。 26.E6−BPSD-7ポリペプチドが完全長E6−BPSD-7蛋白質の25〜20 0アミノ酸残基を含む、請求項24に記載の核酸。 27.E6−BPSD-7ポリペプチドが完全長E6−BPSD-7蛋白質の25〜10 0アミノ酸残基を含む、請求項24に記載の核酸。 28.E6−BPSD-7ポリペプチドがSEQ ID NO:8のMet99〜Leu317 に対応するアミノ酸配列を含む、請求項24に記載の核酸。 29.SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218又はそれに相同な配列を含む 、請求項25に記載の核酸。 30.E6−BPSD-7ポリペプチドが2,500〜7,000ダルトンの範囲の 分子量を有する、請求項24に記載の核酸。 31.E6−BPSD-7ポリペプチドが一般式X−Y−Z(式中、Yは、少なくと もSEQ ID NO:8の残基194〜218を含むE6−BPSD-7ポリペプチド配列又 はそれに相同な蛋白質の対応するE6結合モチーフを表し、X及びZは、別々に 、存在しないか又はE6−BPSD-7蛋白質に無関係のアミノ酸配列を有するポリ ペプチドを表す)により表されるキメラポリペプチドである、請求項24に記載 の核酸。 32.核酸が、E6−BPSD-7ポリペプチドを組換えにより生成するための発現 ベクターの部分として与えられる、請求項24に記載の核酸。 33.SEQ ID NO:1に示されたE6−BPSD-7ポリペプチド又はそれに相同な配 列をコードする単離された核酸。 34.E6−BPSD-7ポリペプチド配列が、SEQ ID NO:8の少なくとも残基19 4〜218又はそれらに相同な蛋白質の対応するE6結合モチーフを含む、請求 項33に記載の核酸。 35.SEQ ID NO:1により表されるE6−BPSD-7核酸又はそれに相補的な配列 に厳しい条件下で選択的にハイブリダイズする単離された核酸であって、該プロ ーブがE6−BPSD-7核酸配列を特異的に検出することができる、上記の単離さ れた核酸。 36.核酸が標識されている、請求項35に記載の核酸プローブ。 37.標識を、放射性標識、蛍光標識、酵素標識及び結合対メンバーよりなる群 から選択する、請求項36に記載の標識された核酸プローブ。 38.請求項32に記載のベクターを用いてトランスフェクトされた宿主 細胞。 39.試験化合物を、E6−BPSD-7ポリペプチドのパピローマウイルスE6蛋 白質との結合の調節についてスクリーニングするためのアッセイであって、下記 を含む該アッセイ: i. E6蛋白質、E6結合蛋白質及び試験化合物を含む反応混合物を形成し( このE6結合蛋白質は、SEQ ID NO:8のAla194〜Asp218に対応する E6結合モチーフを含む);そして ii. E6蛋白質及び細胞性標的蛋白質を含む複合体の形成を検出し、試験化合 物の存在下における複合体の形成の統計的に有意の変化は、E6とE6結合蛋白 質との間の相互作用の調節を示す。 40.反応混合物が細胞溶解物である、請求項39に記載の方法。 41.反応混合物が無細胞反応混合物である、請求項39に記載の方法。 42.反応混合物が2ハイブリッドアッセイである、請求項39に記載の方法。 43.E6結合蛋白質が組換え蛋白質である、請求項39に記載の方法。 44.E6結合蛋白質及びE6蛋白質の少なくとも1つが融合蛋白質である、請 求項39に記載の方法。 45.製薬上許容し得るキャリアー及び請求項1に記載のポリペプチドを真核細 胞の望ましくない増殖又は分化を阻止するのに十分な量で含む医薬製剤。 46.製剤がパピローマウイルス感染した又はトランスフォームされた上皮細胞 への局所適用に適している、請求項45に記載の医薬製剤。 47.パピローマウイルス感染を有する動物を治療する方法であって、ウイルス 性E6蛋白質とSEQ ID NO:8により示された細胞性E6−BPSD-7蛋白質との間 の相互作用を破壊することのできる薬剤の治療上有効な量を投与することを含む 、上記の方法。 48.薬剤が、E6結合モチーフを含み且つE6−BPSD-7蛋白質によるE6へ の結合を阻止するE6−BPSD-7蛋白質の断片である、請求項47に記載の方法 。
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