JP2001501414A - 無音検出付きエコーキャンセラー - Google Patents

無音検出付きエコーキャンセラー

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JP2001501414A JP10516448A JP51644898A JP2001501414A JP 2001501414 A JP2001501414 A JP 2001501414A JP 10516448 A JP10516448 A JP 10516448A JP 51644898 A JP51644898 A JP 51644898A JP 2001501414 A JP2001501414 A JP 2001501414A
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マルキ,カリム エル
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Abstract

(57)【要約】 エコーキャンセレーション方法および装置(20)は着信通信経路(30)上のサンプルの窓W(m)が無音を含むかどうかを確認し、窓W(m)は時間t(m)において得られるサンプルおよび前のサンプルを含んでいる。窓W(m)が無音を含む場合には、エコーキャンセラー(20)の適応フィルタ(52)の係数は時間t(m+1)においてサンプルを受信する前に無音検出値に設定される。窓W(m)が無音を含まずかつダブルトークがない場合には、時間t(m)において得られるサンプルを使用して適応フィルタの係数が更新され、更新された適応フィルタは時間t(m+1)においてサンプルが得られる後でエコー推定値を発生し、エコー推定値を使用して発信通信経路上の信号が修正される。

Description

【発明の詳細な説明】 無音検出付きエコーキャンセラー 背景 本出願は、本開示の一部としてここに組み入れられているカリム エル マル キ(Karim E1 Malki)により同時出願された米国特許出願(アッ トニードケット番号:1410−211)ECHO PATH DELAY E STIMATIONに関連している。 1. 発明の分野 本発明は音声および音響信号処理に関し、特にエコーキャンセレーションに関 する。 2. 関連技術その他の要件 エコーキャンセラーは地上および大気(すなわち、無線、マイクロ波)通信の 両方において音声および音響サービスの品質に著しい影響を及ぼすAecho” 現象を解消するために広く使用されている。エコーキャンセラーは本質的に聴取 者に着信するデータのコピーを使用して発信回線へ戻すべきエコーをデジタルに 推定するものである。推定値が計算されていると、エコーキャンセラーはエコー がキャンセルされるようにエコー推定値を発信信号から減じる。 エコー問題の一例は電話伝送において生じる。大概の場合、通話は終端装置( TE)とハイブリッドトランス回路間を一対の片方向2線回線(すなわち、4線 )を介して伝送され、次にハイブリッド回路から双方向2線回線を介して伝送さ れる。したがって、2種の回線間の結合はハイブリッドトランスにより実施され る。ハイブリッドトランスは平均ラインインピーダンスに対して平衡されるため 、2つの片方向経路を互いに完全に分離することはなく、エコー信号が生じる。 さらに、4線経路に遅延が導入される場合には(衛星伝送やデジタル符号化に対 して生じることがある)、良好な音声品質を保証するためにエコーをキャンセル しなければならない。 簡単にいえば、エコーキャンセラーは典型的に適応有限長インパルス応答(F IR)デジタルフィルタ、FIRを制御するキャンセレーションプロセッサ、減 算器、近端音声検出器、および非線形プロセッサを利用している。FIRは着信 (in coming)通信経路上の遠端から近端へ伝送されるデータのコピー を受信する(順次サンプリングされる)。FIRはエコーの推定値を発生しそれ は、キャンセルされない限り、発信通信経路の近端から遠端へ反射し戻される。 適切な時間に、FIRのエコー推定値はエコーをキャンセルするために減算器に より発信(out going)通信経路上の信号から減じられる。エコー推定 値の発生時に、FIRはキャンセレーションプロセッサにより制御される。FI Rを制御する際に、キャンセレーションプロセッサはダブルトークが生じている (例えば、遠端および近端の両パーティが話している)という近端音声検出器か らの任意の表示だけでなく、減算器からの信号出力も考慮する。非線形プロセッ サはFIRがキャンセルできない任意のエコー残量を抑圧しようとする。 FIRはいくつかのタップおよび対応する数の係数を有するトランスバーサル フィルタである。タップはサンプリング時間もしくはサンプリングレートに等し い遅延の1単位である。係数はエコー推定値を得るために入力信号が乗じられる 値(レジスタ内に格納される)である。キャンセレーションプロセッサは、フィ ルタ係数がエコー応答特性変化よりも高速で最適(もしくは、最適に近い)値へ 収束してエコーキャンセレーションができるように、フィルタ係数を適応させる (例えば、修正もしくは更新)アルゴリズムを実行する。 大概のエコーキャンセラーでは、近端音声検出器がダブルトーク状態を検出す る間このような適応は行われない。FIRの長さ(タップ数)および係数を更新 すべきレートはサービスのタイプ、経路(例えば、回線)特性、およびキャンセ ラーからのエコー源の距離によって決まる。 従来の多くのエコーキャンセラーはLeast Mean Squared( LMS)およびその正規化されたバリエーション等の古典的な勾配適応フィルタ アルゴリズムを実施している。これら従来のアルゴリズムは、計算の複雑さに関 しては最も単純なアルゴリズムの中に入るが、まだデジタル信号処理装置に大き な負担をかけるという問題点がある。 そのため、このような装置はたとえプールされてチャネル間で共有される場合 でもコスト増が避けられない。アルゴリズムのSignファミリー等の、計算の 複雑さが低い適応フィルタリングアルゴリズムが出現してきてはいるが、収束が 遅く不安定であるためにエコーキャンセラーの分野における利用が妨げられてい る。もう1つの単純化は“n”サンプル毎にしか適応が実施されないようにブロ ックアルゴリズムを使用することである。ブロックアルゴリズムにより複雑さは 低減されるが、エコーキャンセラーの変動へ適応する能力が減少する。 着信通信経路上の信号レベルを使用してエコーキャンセラーの動作に影響を及 ぼすことが知られている。ジョーンズの米国特許第4,712,235号ではエ コーキャンセラーの適応フィルタの更新を制御するのに受信信号アクティビティ が使用されている。イイズカ等の米国特許第5,315,585号には、従来技 術として、ダブルトーク中や低レベル検出器が低レベルの線形受信入力信号を検 出する期間中はフィルタ係数の更新を禁止することが記載されている。ミヤモト 等の米国特許第4,894,820号では、受信信号がアイドルであれば適応デ ジタルフィルタの推定機能が禁止される。 必要とされているのは、無音着信期間中はFIRの動作を有効に最小限に抑え て、エコーキャンセレーション動作の計算上の複雑さを最小限に抑えるエコーキ ャンセレーション方法および装置である。 要約 エコーキャンセレーション方法および装置は着信通信経路上の窓W(m)が無 音を含むかどうかを確認し、窓W(m)は時間t(m)において得られたサンプ ルおよびそれ以前のサンプルを含んでいる。窓W(m)が無音を含む場合には、 時間t(m+1)においてサンプルを受信する前にエコーキャンセラーの適応フ ィルタの係数が無音検出値に設定される。窓W(m)が無音を含まずかつダブル トークがない場合には、時間t(m)において得られたサンプルが適応フィルタ の係数を更新するのに使用され、適応フィルタは更新されると時間t(m+1) においてサンプルが得られた後でエコー推定値を発生し、エコー推定値は発信通 信経路上の信号を修正するのに使用される。 受信窓W(m)が無音を含む場合には、適応フィルタの係数を無音検出値に設 定する他に、エコーキャンセラーは下記の動作の1つを実施する(時間t(m+ 1)においてサンプルを受信する前に):(1)無音影響期間中に発信通信経路 上へ所定のノイズを加える、(2)エコーキャンセラーのフィルタにより抑圧さ れない発信通信経路上の任意の残留エコーを抑圧する。検出した無音の性質に応 じて、適応フィルタの係数はゼロに設定されて維持されるか、あるいは無音検出 の前の係数値に凍結される。 窓W(m)が無音を含む場合には、エコーキャンセラーは発信通信経路上の無 音影響期間のタイミングを決定する。無音影響期間の決定には短いエコー経路遅 延のケースと長いエコーパス遅延のケースの両方が含まれる。短いエコー経路遅 延のケースでは、無音影響期問は、その継続時間全体を通して検出された無音を 有する窓W(s)の第1段階の終りに開始され、着信通信経路上の信号内の無音 が中断される時に終端する。長いエコー経路遅延のケースでは、無音影響期間は 、その継続時間全体を通して検出された無音を有する窓の第1段階の終りに対応 する発信通信経路上の信号内の点で開始され、着信通信経経路上の信号内の無音 の中断に対応する発信通信経路上の信号内の点よりも前の所定の期間において終 端する。 短いエコー経路遅延のケースおよび長エコー経路遅延のケースには共に非重複 窓実施例および重複窓実施例がある。 図面の簡単な説明 本発明の前記およびその他の目的、特徴、および利点は、さまざまな図面を通 して同じ参照文字は同じ部品を示す、添付図に示す好ましい実施例のより詳細な 以下の説明から明らかとなる。図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、本発明の原 理を示す点が強調されている。 図1は本発明の実施例に従ったエコーキャンセラーの略図。 図2は図1のエコーキャンセラーを利用する通信システムの例の略図。 図3は図1のエコーキャンセラーの特定のハードウェア実施例の略図。 図4はエコー経路遅延が非重複窓実施例を使用する判定窓よりも短い場合の窓 ベース無音検出方法の線図。 図4Aはエコー経路遅延が重複窓実施例を使用する判定窓よりも短い場合の窓 ベース無音検出方法の線図。 図5はエコー経路遅延が非重複窓実施例を使用する判定窓よりも長い場合の窓 ベース無音検出方法の線図。 図5Aはエコー経路遅延が重複窓実施例を使用する判定窓よりも長い場合の窓 ベース無音検出方法の線図。 図6は計算削減モードの第1の実施例において本発明のエコーキャンセラーに より実施されるステップのフロー図。 図6Aは計算削減モードの別の実施例において本発明のエコーキャンセラーに より実施されるステップのフロー図。 図7は割込削減モードの第1の実施例において本発明のエコーキャンセラーに より実施されるステップのフロー図。 図7Aは割込削減モードの別の実施例において本発明のエコーキャンセラーに より実施されるステップのフロー図。 図8はパケットベース音声に対する図1のエコーキャンセラーのハードウェア 実施例の略図。 図9はバスもしくはパラレルインターフェイスを使用するパケットベース音声 に対する図1のエコーキャンセラーのハードウェア実施例の略図。 図10はサンプルの非重複窓内への組立てを示す略図。 図11はサンプルの重複窓内への組立てを示す略図。 図面の詳細な説明 図1に本発明の実施例に従ったエコーキャンセラー20を利用する通信システ ム1を示す。通信システム18は遠端26および近端28を有して図示されてい る。着信通信経路30は遠端26から近端28へ信号を運び、発信通信経路32 は近端28から遠端26へ信号を運ぶ。経路30および32は地上回線(例えば 、有線)もしくはマイクロ波チャネルとすることができ、あるいは衛星リンクを 含むことができる。 図2にエコーキャンセラー20を利用する通信システム18’の一例を示す。 図2の例は、通話が終端装置(TE)40およびハイブリッドトランス回路41 間を一対の片方向2線回線42A,42B(すなわち、4線)を介して伝送され 、次にハイブリッド回路41から双向性2線回線43を介して伝送される電話通 信 システム18’である。エコーキャンセラー20の使用は本例に限定されるもの ではなく、デジタル、マイクロ波、および衛星応用を含む他の応用にも利用され ることがお判りであろう。 図1のエコーキャンセラー20は無音検出器50、適応FIRフィルタ52, キャンセレーションコントローラ54、近端音声検出器56、減算器58、およ び無音プロセッサ60を含んでいる。無音検出器50は着信通信経路30上の信 号x(t)を受信して“入力窓上の無音検出”信号を発生し回線61を介してコ ントローラ54に加えるように接続されている。FIRフィルタ52は無音検出 器50から転送される信号により作動するように接続され、かつコントローラ5 4の監視下で作動するように接続されている。FIRフィルタ52により発生さ れるエコー推定値が減算器58へ加えられ、それはエコー推定値を経路32上の 発信信号ya(t)から減算して信号e(t)を生じる。近端音声検出器56は 発信通信経路32に接続されて近端28に生じる音声を監視し、かつ回線64を 介してコントローラ54へ加えられる近端音声検出信号を発生する。信号e(t )はコントローラ54と無音プロセッサ60の両方に加えられる。コントローラ 54は無音プロセッサ60の動作を監視するように接続されている。 コントローラ54は発信通信経路32上の無音表示として利用できる“発信信 号上のAsilence信号を回線66上に出力する。コントローラ54は近端 音声検出器56からのダブルトーク信号64を使用して回線66上に信号を発生 し、それは無音検出器50により回線61上に発生される“着信窓上の無音検出 ”信号とは異なる信号である。回線66上の信号は遠端26へ向かう経路32上 の発信信号の無音特性に対応する。 キャンセレーションコントローラ54は回線68上のモード入力および回線6 9上のENABLE_SUPPRESS入力を含む複数のオペレータ入力を受信 する。回線68上のモード入力は計算削減モードもしくは割込(intrusi on)削減モードを実施すべきかどうかを指定する。回線69上のENABLE _SUPPRESS入力は無音プロセッサ60が、計算削減モードにおいて、キ ャンセレーション試行後の任意の残留エコーを抑圧するか、あるいは経路32上 の発信信号内へノイズを挿入すべきかを示す。 無音検出 動作において、無音検出器50および近端音声検出器56は信号x(t)の第 1のNサンプルの間、ディセーブル(disable)される。第1のNサンプ ルは始動時の適応フィルタの初期収束のために必要である。初期収束のために必 要な第1のNサンプルは本発明では1000および5000サンプル間の範囲で ある。当業者ならばフィルタ収束は理解できることなので、ここでは説明しない 。 収束後の任意所与の時間において、無音検出器50は経路30上を遠端26か ら着信する音声について無音検出を実施する。無音検出器50は信号の“サンプ ル”を取り、次に所定数の連続サンプル(すなわち、“判定窓”)に関して“無 音判定”を行う。例えば、64kbit/sを使用すると、1サンプルは125 秒続く。判定窓の長さ設定に伴う要因については後述する。例として、任意所与 の時間における10msの判定窓は受信されている最終80サンプル内にある。 “無音判定”は、個別の各サンプルではなく、判定窓全体について行われる。す なわち、判定窓内の全サンプルが所定の音声しきい値を越えてはならない。無音 検出器50により実施される無音検出は経路30上の着信信号x(t)のエネル ギレベルに基づいている。最大予測ノイズレベルによって決まる無音エネルギし きい値が使用される。 無音検出器50により実施される無音検出はエコー源(例えば、図2の撚対通 信システム内のハイブリッド回路41)から反射し戻される音声の無音特性を推 定するのに使用される。無音検出器50は各判定窓について無音を解析し、現在 の窓無音状態[“silence(t)”]および過去の窓無音状態[“sil ence(t−1)”]の両方をコントローラ54が利用できるようにする。こ れらの状態値と回線64上の“近端”もしくは“ダブルトーク”検出信号により 、コントローラ54はFIRフィルタ52の係数に関するその判定を行うことが できる。 無音が検出されると(すなわち、全サンプルが音声しきい値よりも低い判定窓 )、コントローラ54は2つのモード−−計算削減モードもしくは割込削減モー ド、のいずれかで作動することができる。オペレータはモード入力68によりい ずれのモードが利用されるかを指定する。簡単にいえば、計算削減モードでは、 ダブルトークがない場合(1)FIRフィルタ52の前の係数値が一時的に格納 されるか、(2)FIRフィルタ52の係数値はFIRフィルタ52をディセー ブルするようにゼロに設定されるか(すなわち、e(t)=ya(t))、(3 )無音プロセッサ60が発信経路32上の発信データに対して無音影響期間だけ 発信経路32上の信号をノイズサンプルで置換するか、(4)無音影響期間後に 、格納された係数値がFIRフィルタ52に回復される。割込削減モードでは、 ダブルトークがない場合には、FIRフィルタ52の係数は凍結され無音プロセ ッサ60は非線形プロセッサとして作動する(例えば、FIRフィルタ52が無 音影響期間中にキャンセルできない経路32上の任意の残留エコーを抑圧する) 。いずれのモードにおいても、FIRフィルタ52の係数適応は実施されない。 計算削減モードについては図6(および図6Aの別の実施例)に関連してより詳 細に検討を行い、割込削減モードについては図7(および図7Aの別の実施例) に関連してより詳細に検討を行う。 着信通信経路30上に非無音窓が見られる場合には、エコーキャンセラー20 はFIRフィルタ52の係数を更新して着信信号ya(t)からエコー推定値を 減じる。しかしながら、非無音窓に続いて着信通信経路30上で無音が検出され ると、エコーキャンセラー20は無音処理動作を実施する。無音処理動作では、 フィルタ52の無音前係数値が格納される。無音処理動作中に、遠端26への経 路32上の発信通信信号の内容が、無音影響期間中、フィルタ係数を更新せずに (さらに、計算削減モードでは、フィルタ係数を使用せずに)得られる。非無音 窓が無音窓に続く場合には、フィルタの無音前係数値が回復される。 無音影響期間の決定 発信通信経路32上の無音影響期間の決定はエコーパス純遅延の長さに対する 判定窓の長さによって決まる。無音判定窓は所要無音検出効率に応じてオペレー タにより設定される。エコー経路純遅延は信号がその信号源へ反射し戻されるの に要する時間の測定値である。例えば、図2の例では、エコー経路純遅延はその 信号源により線42Aへ加えられる信号がハイブリッド41へ進み線42Bを介 してその信号源へ反射し戻されるのに必要な時間である。エコー経路純遅延は既 知であるか、あるいは自動的に設定することができる。エコー経路純遅延を決定 する1つの技術が、本開示の一部としてここに組み入れられている、米国特許第 4,736,414号に例示されている。エコー経路純遅延を決定するもう1つ の技術がカリム エル マルキにより同時出願された米国特許出願(アットニー ドケット番号:1410−211)“ECHO PATFI DELAY ES TIMATION”記載されており、本開示の一部としてここに組み入れられて いる。 ここに詳細に説明されているように、無音影響期間を決定する2つのケースが あり、短エコー遅延ケース(無音判定を行う判定“窓”がエコー源へのラウンド トリップ遅延よりも大きい)、および長エコー遅延ケース(無音判定を行う判定 “窓”がエコー源へのラウンドトリップ遅延よりも短い)である。 さらに、短エコー遅延および長エコー遅延の各ケースについて2つの実施例、 重複窓判定および非重複窓判定がある。前記したように、無音検出器50は信号 x(t)の“サンプル”を採り、次に所定数の連続サンプル(すなわち、“判定 窓”)に対して“無音判定”を行う。図10にサンプルの非重複窓への組立てを 示す。図10では、時間t0においてサンプルx1からx5は第1の判定窓(説明 の都合上、5サンプル長を有する判定窓)内に含まれているものと仮定する。非 重複窓の実施例では、時間t0における窓に対して無音判定が行われ、次に窓全 体がゼロを含むようにフラッシュされる。時間t0+1において、第2の判定窓 はサンプルx6で充填開始される。次に、t0+1において、第2の判定窓はサン プルx7を受信する。第2の窓の充填はt0+5において第2の窓全体がサンプル (すなわち、サンプルx6からx10)で充填されるまで同様に継続される。次に 、t0+5における第2の窓の充填後に、第2の窓全体に対して無音判定が行わ れる。 図10はサンプルの非重複窓への組立てを示しているが、図11はサンプルの 重複窓への組立てを示している。図11の重複窓の実施例では、時間t0におい てサンプルx1からx5は第1の判定窓(やはり説明の都合上、5サンプル長を有 する判定窓)内に含まれているものと仮定する。時間t0+1において、新しい サンプルx6が受信され、時間t0+1においてサンプルx2からx6により構成さ れる第2の判定窓が形成される。次に、時間t0+1において、この第2の判定 窓に対して無音判定が行われる。同様に、後続する時間t0+2,t0+3,等に おいて、さらに判定窓が形成され無音について評価される。 非重複窓実施例における短エコー遅延ケースに対する無音影響期間の決定を図 4に示す。このケースでは、無音決定が行われる判定“窓”はエコー源へのラウ ンドトリップ遅延よりも大きい。図4において、x(t)は経路30上の着信信 号を表す。信号x(t)は一連の判定窓400(0),400(1),...4 00(4)内で無音が評価される。エコー経路遅延401は正規の判定窓よりも 短いものとして図示されている。判定窓400(0)は時間t0で始まり時間t3 で終わる。信号x(t0)の反射は経路32上で時間t1に開始する。 図4には時間t3で始まり時間t5まで続く実際の無音期間404が図示されて いる。判定窓全体を通して無音が検出されている後でしか実際の無音期間の開始 を宣言できないことが無音検出器50の規準である。したがって、時間t4まで 無音検出器50は経路30上の無音の存在を宣言しない。このような宣言により (時間t4において)経路32上の信号ya(t)内の無音影響期間406が開始 される。さらに、図4には、無音が判定窓400(2)の全体を通して検出され るが、判定窓400(3)の一部に対してしか検出されないことも示されている 。事実、時間t5において無音検出器50は非無音を検出する。実際の無音期間 が窓境界に対応しない時間に終わる場合には、窓は即座に終端されて新しい窓( すなわち、図4の窓400(4))がこの点(例えば、時間t5)から開始され る。 この短エコー遅延ケースでは、実際の無音期間404の始めで影響無音期間4 06の前に“ハングオーバ”期間408が導入される。“ハングオーバ”期間に より音節間休止等の短い休止中の誤った無音検出が解消される。したがって、判 定窓のサイズにより無音検出の効率が決定される。 前記したことに関して、音節間休止はおよそ100msからおよそ200ms の範囲である。100msよりも小さい判定窓が選択されると、大概の音節間休 止が検出されてアルゴリズムはより効率的となる。このような場合、エコー経路 純遅延は適切な動作に対して選択された判定窓の長さよりも短くなければならな い。例えば、10msの判定窓を選択すると10msよりも短いエコー経路純遅 延にしか有効に作用しない。100ms以上の判定窓が選択されると、アルゴリ ズムは休止に対してより鈍感となり、したがってより非効率的となる。 図4に示すケースでは、無音影響期間406に入るのは戻り信号ya(t)の 無音特性よりも後であり、それよりも早く終わる。図4に示すハングオーバー( HANGOVER)408の時間だけ遅く無音影響期間406へ入り、図4に示 す予測(ANTICIPATION)410の量だけ遅く終わる。それにより正 しい無音修正を行うことができる固有のハングオーバおよび予測機構が提供され る。したがって、フィルタ係数は実際の無音期間404の始めおよび終りに、無 音と誤解されることがある、考えられる“非音声”文字および音節間休止を考慮 するように適応される。 非重複窓実施例における長いエコー遅延に対する無音影響期間の決定を図5に 示す。ここでは、無音判定が行われる判定窓はエコー源へのラウンドトリップ遅 延よりも短い。図5について、x(t)はやはり経路30上の着信信号を表す。 図5には、信号x(t)が無音について評価される一連の判定窓500(0), 500(1),...500(7)も図示されている。エコー経路純遅延501 は正規の判定窓よりも長いものとして図示されている。判定窓500(0)は時 間t0で始まり時間t2で終わる。信号x(t0)の反射は時間t3において経路3 2上で始まる。 図5には、時間t1で始まり時間t6まで続く実際の無音期間504が図示され ている。ここでも、判定窓全体を通して無音が検出されている後でしか実際の無 音期間の開始を宣言できないことが無音検出器50の規準である。したがって、 時間t3までは無音検出器50は経路30上の無音の存在を宣言することはない 。前記した短エコー遅延ケースとは異なり、経路30上の無音の存在により経路 32上の無音影響期間506が自動的に開始されることはない。経路32上の無 音影響期間506は、信号x(t3)が経路32上の信号ya(t5)として反射 されるまで開始されない。 図5には、さらに、無音は判定窓500(2)および500(3)の全体を通 して検出されるが、判定窓500(4)の一部でしか検出されないことも示され ている。事実、時間t6において無音検出器50は非無音を検出する。短エコー 遅延ケースのように、実際の無音期間が窓境界に対応しない時間に終わる場合に は、窓は即座に終端されて新しい窓(すなわち、図5の窓500(5))がこの 点(例えば、時間t6)から開始される。 無音影響期間506は着信通信経路30上の信号x(t)内の実際の無音期間 504の中断に対応する発信通信経路32上の信号ya(t)内の点の前の所定 の予測間隔510において終端する。図5に示すように、無音影響期間506は 時間t8で終わる。信号ya(t9)は信号x(t6)の反射を含んでいる。しかし ながら、信号x(t6)は時間t9において経路32上にその反射を有することを 確認した後で、コントローラ54は無音影響期間506を所定の予測間隔510 だけ短縮して、時間t8において無音影響期間506を終わらせる。 前記したように、大きなエコー経路純遅延に対して短エコー遅延ケースの技術 によりアルゴリズムは無音に鈍感となりより非効率的となる。これとは対照的に 、長エコー遅延ケースでは無音検出は後方へ反射された後で経路32上を戻る音 声と同期化させる必要がある。 したがって、この長エコー遅延ケースでは判定窓はラウンドトリップ遅延より も小さく、必要な無音検出における効率だけで決まる。効率をよくするには、窓 はエコー経路純遅延よりも小さくしなければならない。図5に示す状況では、判 定窓はエコー経路純遅延501の半分に選択される。次に、エコー経路純遅延は 無音検出結果が戻り音声と一致するように同期化遅延として使用される。 この長エコー遅延ケースでは、第1の完全無音窓(例えば、窓500(1)) の終りに無音影響期間506に入り、予測間隔510によりフィルタ係数更新は 早期に開始される。予測間隔510は(DWL/F)に等しい長さを有し、Fは 定数である。ADWL@は判定窓長、すなわち、判定窓500(0),500( 1),等の正規の長さである。定数Fは好ましくは3から10の範囲である。こ れらの特性により、長エコー遅延ケースには短エコー遅延ケースの場合と同様な 結果が与えられる。 図4は非重複窓の実施例における短エコー遅延ケースに対する無音影響期間の 決定を示し図5は非重複窓の実施例における長エコー遅延ケースに対する無音影 響期間の決定を示すが、図4Aは重複窓の実施例における短エコー遅延ケースに 対する無音影響期間の決定を示し図5は重複窓の実施例における長エコー遅延ケ ースに対する無音影響期間の決定を示す。窓形成および評価の周波数増大により 、重複窓実施例は無音状態の検出に一層応答することがこれらの図面から理解で きる。 短エコー遅延ケース(図4もしくは図4A)と長エコー遅延ケース(図5もし くは図5A)間の境界をマークする値は判定窓サイズおよびエコー経路純遅延に よって決まり、所要効率に応じて設定しなければならない。オペレータはエコー キャンセラー20に対して判定窓サイズ値を設定しなければならない。前記した ように、小さい窓により無音検出の効率は増大し、したがって計算上の利得が増 大する。また、ここではエコー計算上の純遅延はオペレータにより設定されるか 、あるいは自動的に決定されるものとする。例えば、判定窓のサイズが64ms に設定されている時に、エコー経路純遅延が64msよりも大きければ、長エコ ー遅延ケース(図5もしくは図5Aの)を選択しなければならない。そうでない 場合には、短エコー遅延ケース(図4もしくは図4Aの)が選択される。 通常の地上通信では、64msよりも大きいラウンドトリップ遅延は通常越え られるとは考えられない。したがって、判定窓を64msに設定することにより 、図4の短エコー遅延ケースをこのような通信に対して可能にしなければならな い。それはオペレータが64msの判定窓サイズの効率を受け入れるものと仮定 している。その場合、その種の通信の遅延が比較的小さい(例えば、地上POT SからPOTS)ことをオペレータが確認できる場合には、エコー経路遅延設定 を実施することなく図4もしくは図4Aの短エコー遅延ケースを自動的に設定す ることができる。しかしながら、コーディック(移動通信で使用されているよう なもの)により、この遅延は越えられ、エコー経路純遅延設定と共に図5の長エ コー遅延ケースが必要となる。一方、最大効率を必要とし、したがって小さい判 定窓が選択される(例えば、10ms)場合には、どちらのケースを適用できる かを決定するためにエコー経路純遅延は自動的に設定もしくは決定しなければな らない。 エコーキャンセレーション 発信信号ya(t)上の無音影響期間のタイミングおよび継続時間がどのよう に決定されるかについて説明してきたので、エコーキャンセラー20が経路32 上の発信信号にどのように影響を及ぼすかの検討に戻る。前記したように、エコ ーキャンセラー20は2つのモード、計算削減モードもしくは割込削減モード、 のいずれかで作動することができる。 本発明の無音改善エコーキャンセラー20の実際の動作はキャンセレーション コントローラ54により実行される命令により制御される。計算削減モードの実 行に含まれるステップは図6(および、図6Aの別の実施例)に図示され、割込 削減モードの実行に含まれるステップは図7(および、図7Aの別の実施例)に 図示されている。ここに示す方法では、動作は線形符号化入力信号x(t)およ びya(t)に関連している。例えば、PCM64kbits/s音声がよく知 られたm−則もしくはA−則を使用して圧縮される。この符号化音声の伸張およ び圧縮は単純な操作でありエコーキャンセラー20の入力および出力において実 施されるものとする。伸張および圧縮は当業者ならばお判りであろう。 図6および図7(および図6Aと図7Aの各代替実施例)を使用してこれらの 命令の実施例を説明するのに、下記のパラメータ(例えば、変数)が利用される 。 H(t):現在フィルタ係数(時間tにおける) H_last:無音が検出される前のフィルタ係数の最終更新の記憶。 k: アルゴリズムをトラバースさせた後で増分されるループカウンタ変数。 Silence(t):現在の窓時間(時間t)における音声もしくは無音の 存在に関する情報を含む無音ブール変数。 Silence(t−1):前の窓時間(時間t−1)における音声もしくは 無音の存在に関する情報を含む無音ブール変数。 無音ブール変数は前記した窓ベース無音検出手順に関連することがお判りであ ろう。第1のNサンプル中に、無音ブール変数は初期収束を考慮して連続的にゼ ロ(すなわち、無音ではない)へ設定される。 下記の定義は図6および図7(および、図6Aおよび図7Aの各代替実施例) に示すステップにも適用される。 Past Silence=(Silence(t−1)&&(branch 2==1)&&(branch1==1)or k==0 Past Silenceは第1の反復中は真である。その後、前の時間窓 において無音状態が検出され、かつフロー図の2つの“silence”分 岐が少なくとも1回既にトラバースされている場合しか真とはならない。 Double Talk:近端音声検出器50からの回線64上の信号の状態 。 Canceller Activity factor:キャンセラーがア クティブであるサンプル数のカウンタ。 この値はエコーキャンヤセラー20の管理に必要となることがある。 計算削減モード−−遅延無音実施例 計算削減モードでは、計算の複雑さの最大削減が達成される。それは窓ベース 無音検出機構が無音を検出する期間中は、適応FIRフィルタ52が作動しない (すなわち、フィルタ係数と入力信号間の乗算が行われない)ためである。計算 削減モードでは、無音プロセッサ60がこの無音をノイズサンプルで置換する。 また、計算削減モードでは、無音が検出される前の係数値が格納され、無音期間 が終わる時に検索して利用できるようにされる。 計算削減モードの第1すなわちAdelayed silence@実施例で 実行されるステップを図6に示す。図6のステップ600は計算削減モードを使 用するエコーキャンセラー20の動作開始を表す。ステップ600において、フ ラグAbranch1”およびAbranch22の初期化(ゼロへ初期化)を 含む、さまざまな初期化が行われる。 始動後(かつ収束後)、ステップ602において無音検出器50は着信通信経 路30上の信号x(t)の新しいサンプルを得る。次に、ステップ604におい て、無音検出器50はステップ602で得られるサンプルを、所定数の前の連続 サンプルも含む判定窓W(t)へシフトする。ステップ604において、無音検 出器50は判定窓W(t)を評価してその中に含まれる各サンプルのエネルギレ ベルが所定の音声しきい値よりも低いかどうかを確認する。判定窓W(t)内の 全てのサンプルが音声しきい値よりも低ければ、判定窓W(t)は“無音である ”すなわち“無音”を有するといわれる。判定窓W(t)について“無音”が検 出されると、ブールパラメータSilence(t)がA1”に設定される。さ らに、ステップ602において、判定窓W(t−1)に対するブール変数 “Silence”への値がブールパラメータSilence(t−1)に格納 される。 ステップ602の前記説明および引き続く説明には重複窓実施例が含まれるが (図11参照)、替わりに非重複窓実施例(図10参照)も容易に実施できるこ とがお判りであろう。非重複窓実施例では、ステップ604の無音確認を実施す る前に判定窓の長さに等しい信号x(t)のいくつかのサンプルを待機すること がステップ602に含まれる。このようにして、2つ以上の判定窓の一部となる サンプルはない。もちろん、例えばカリム エル マルキにより同時出願され本 開示の一部としてここに組み入れられている米国特許出願(アトニードケット番 号:1410−211)AECHO PATH DELAY ESTIMATI ON@に説明されている方法で、FIRフィルタ52のバッファーへサンプルを シリアルにシフトすることができる。 ステップ606において、デジタルフィルタ処理が実施され、それは通常窓W (t−1)に関して実施される。デジタルフィルタ処理には、判定窓W(t−1 )の受信に関して修正された、FIRフィルタ52の係数を使用してエコーの推 定値を得る乗算(必要な場合)、および減算器58による信号ya(t)からの エコー推定値の減算が含まれる。しかしながら、FIRフィルタ52の全ての係 数がゼロに設定されると(後述するステップ626および662に関して生じる ことがある)、ステップ606においてデジタルフィルタ処理は実施されない。 FIRフィルタ52の全ての係数がゼロであれば、ステップ606の操作には経 路32を介して信号ya(t)を信号e(t)として送ることしか含まれない。 したがって、本発明のエコーキャンセラー20により実施される適応デジタル フィルタリングは基本的に遅延適応フィルタリングである。すなわち、時間tに おいて実施されるデジタル処理は判定窓W(t−1)の受信に基づいて修正され るフィルタ係数を利用する。しかしながら、後述するように、無音を有する判定 窓W(t)を受信しかつダブルトークがない場合には、エコーキャンセラー20 は発信信号ya(t)が通信経路32に影響を及ぼすために時間t+1まで待つ のではなく、後述するように時間tの間発信信号ya(t)を修正する。 ステップ610において、エコーコントローラ54は近端音声検出器56から の回線64上の信号が“ダブルトーク”を示すかどうかをチェックする。ダブル トーク(すなわち、近端28における音声)が検出されなければ、ステップ62 0において実行が継続される。ステップ610においてダブルトークが検出され る場合には、実行はステップ660で継続される。 ステップ610においてダブルトークが検出されない場合には、ステップ62 0においてコントローラ54はステップ604の結果をチェックして、ステップ 602で得られるサンプルの受信により最も最近形成された窓が無音窓であった かどうか(すなわち、検出窓全体を通して“無音”が検出されたかどうか)を確 認する。ステップ620において無音が確認されておれば、コントローラ54は 偶数番ステップ622−632を含む操作の第1の分岐を実行する。操作の第1 の分岐はフラグbranch1で表される。ステップ620において無音が確認 されない場合には、ステップ640、偶数番のさまざまなステップ642−65 4および恐らくは632を含む符号操作の第2の分岐が実行される。操作のこの 第2の分岐はフラグbranch2で表される。第1の分岐もしくは第2の分岐 が完了すると、処理はもう1つの窓をフェッチするステップ602へ戻る。 ステップ610においてダブルトークが検出される場合には、実行はステップ 660で継続される。ステップ660において、ステップ602で最も最近得ら れた窓が無音を含んでいたかどうか(全体を通して)が問い合わせられる。最も 最近得られた窓が無音を含む場合には、ステップ668および670を実行する 前にステップ662を含む図6の第3の分岐が実行される。一方、最も最近得ら れた窓が無音を含まない場合には、ステップ668および670を実行する前に ステップ664および666を含む図6の第4の分岐が実行される。ステップ6 70が完了すると、処理はもう1つの窓をフェッチするステップ602へ戻る。 ステップ602において新しいサンプルを受信した結果窓W(m)が得られる ものとする。さらに、ステップ604において窓W(m)は無音を含まない(す なわち、全体を通して完全に無音ではない)ことが確認され、ステップ604の 前の実行において窓W(m−1)は無音ではなかったことが確認されており、ス テップ610においてダブルトークの検出はないものとする。ステップ606に おいて、窓W(m−1)の受信に従って修正されているFIRフィルタ52の係 数でデジタルフィルタ処理が行われる。 窓W(m)に対するダブルトークがないため、ステップ620を実行して窓W (m)が無音であると確認されたかどうかがチェックされる。窓W(m)は無音 ではないため、次に図6のステップ640で始まる分岐2が実行される。前の窓 W(m−1)内には過去の無音がないため、偶数番ステップ646−654が実 行される。ステップ646において、適応FIRフィルタ52の係数はキャンセ レーションコントローラ54の監視下で更新される。次に、ステップ648にお いて、Canceller Activity Factorが増分される(エ コーキャンセラー20がアクティブであるサンプル数を表示する)。ステップ6 50において、フラグbranch2が“1”に設定されて第2の分岐が実行さ れていることを示す。次に、ステップ652において、回線69を介したオペレ ータ入力によりフラグENABLE_SUPPRESSが設定されているかどう かチェックされる。入力ENABLE_SUPPRESSが設定されておれば、 ステップ654において無音プロセッサ60は経路32上の任意の残留エコーを 抑圧しようとする。入力ENABLE_SUPPRESSが設定されていなけれ ば、ステップ632において、無音プロセッサ60は通信経路32上の発信信号 e(t)を無音影響期間だけプロセッサ60から発生されるノイズで置換するよ うコントローラ54により命令される。また、ステップ632および654にお いて、コントローラ54は回線66上のその“発信信号上の無音信号”信号をA 1”に設定する。正しいエコーキャンセレーションでは信号e(t)はノイズレ ベルまで下げなければならないため、ステップ632においてノイズ置換が行わ れる。 ステップ654もしくはステップ632を実行した後で、実行はもう1つのサ ンプルをフェッチするステップ602へ戻り、ステップ604において窓W(m +1)を構成して調べられるようにされる。次に、ステップ606において、デ ジタルフィルタ処理が実施される。この時点でステップ606において実施され る処理に含まれる乗算は、ステップ646の最終実行において更新されるフィル タ係数を使用する。 ステップ602において得られる窓W(m+1)が完全無音を含まず、かつダ ブルトークは生じないものと仮定する。ステップ622で始まる図6の第1の分 岐が実行される。ステップ622において窓W(m)は無音を含まないことが確 認されているため、ステップ626を実行する前にステップ624が実行される 。ステップ624において、適応FIRフィルタ52の現在の係数が位置H l astに格納される。次に、ステップ626において、適応FIRフィルタ52 の係数は全てゼロに設定される。ステップ628で示すように、窓W(m+1) についてはFIRフィルタ52の係数の更新や適応は実施されない。替わりに、 ステップ632において、無音プロセッサ60は適切な時間に経路32上の発信 信号にノイズを挿入する。さらに、ステップ632において、コントローラ54 は経路32上に無音が発信されていることを示すように回線66の状態を設定す る。ステップ630において、フラグbranch1は“1”に設定されて第1 の分岐が実行されていることを示す。第1の分岐の実行後(本例の窓W(m+1 )に対して行われた)、実行はもう1つのサンプルをフェッチするステップ60 2およびステップ604における窓W(m+2)の形成へ戻る。ステップ626 においてデジタルFIRフィルタ52の係数はゼロに設定されたため、窓W(m +2)を形成することになるサンプルの受信後、ステップ606におけるデジタ ルフィルタ処理には減算しか含まれず乗算はない。 窓W(m+2)は完全無音も含み、ダブルトークは生じないものとする。ステ ップ624が実行されない事実を除けば窓W(m+1)と同様に、図6の分岐1 が再度実行される。この点について、ステップ622に関してフラグPast Siliceが設定されることがお判りであろう。すなわち、この時点で、窓W (m+1)に対して無音が検出されており(したがって、ブール変数“Sile nce(t−1)”は真)両フラグbranch1およびbranch2が“1 ”に設定されている。したがって、フィルタ係数の変化はなく(ゼロのまま)再 度発信経路32上にノイズが挿入される(ステップ632)。 もう1つのサンプル受信時に、ステップ602で得られた窓W(m+3)は音 声を含まずかつダブルトークはないものとする。図6の第2の分岐が実行される 。フラグ“Past Silence”はまだ設定されているため、ステップ6 4 2,644および645が実行される。ステップ642において、位置H_la stに格納された値(ステップ624)が得られて、適応FIRフィルタ52の 現在係数アレイである、アレイH(t)に割り当てられる。ステップ644にお いて、フラグbranch2はA1”に設定される。ステップ645はFIRフ ィルタ52の係数の更新はないことを示す。次に、ステップ632において、無 音プロセッサ60は無音影響期間内で経路32上にノイズを挿入するようコント ローラ54に命令され、コントローラ54は回線66上のその“発信信号上で検 出された無音”信号をA1”に設定する。次に、実行はもう1つのサンプルをフ ェッチするステップ602へ戻る。 もう1つのサンプルの受信時に、窓W(m+4)は完全無音を含まず(すなわ ち、音声がある)、かつダブルトークは生じないものとする。ステップ606に おいて、回復された係数(すなわち、ステップ642の最後の実行で回復された 係数)に関してデジタルフィルタ処理が行われる。図6の第2の分岐が再度実行 されるが、今回は偶数番ステップ646から652とステップ654もしくはス テップ632が実行される。ステップ646において、FIRフィルタ52の係 数はコントローラ54の監視化で更新される。ステップ648において、Can celer Activity Factorが増分される。フラグbranc h2は“1”のままとされる(ステップ650)。ステップ654において、無 音プロセッサ60は経路32上の任意の残留エコーの抑圧を試みて回線66上の 発信無音信号をA1”に設定する。 次に、実行はもう1つのサンプルを受信するステップ602へ戻る。ステップ 606の次の実行中に、ステップ646の最後の実行中に更新されたFIRフィ ルタ52の係数でデジタルフィルタ処理が行われる。 前に仮定したものの替わりに、窓W(m+3)は無音を含みかつ近端音声検出 器56は近端28から音声を検出したものとする。このような場合、エコーコン トローラ54は回線64上のダブルトークを受信し、それにより図6の分岐3の 実行が促進される。ステップ662において、適応FIRフィルタ52の係数は コントローラ54によりゼロに設定される。ステップ668に示すように、係数 の更新は実施されない。ステップ670において、回線66上の“発信信号上の 無音検出”信号はゼロに設定される。 さらに、前記したばかりの窓W(m+3)の処理に続いて、ステップ602に おいて新しいサンプルが得られ、ステップ604において窓W(m+4)が形成 されるものとする。さらに、窓W(m+4)には無音がないことが検出されてい るものとする。ステップ662においてフィルタ係数はゼロに設定されているた め、ステップ606においてデジタルフィルタ乗算は実施されない(デジタルフ ィルタ減算しか実施されない)。図6の第4の分岐が窓W(m+4)に対して実 施される。ステップ664において、前の窓(前記したばかりの窓W(m+3) )は完全無音を含むことが確認され、ステップ666が実施される。ステップ6 66において、位置H_Lastに格納されたフィルタ係数値が現在のフィルタ 係数として回復される。着信信号に従った係数の更新は行われず(ステップ66 8)、回線66上の“発信信号上の無音検出”信号はゼロのままとされる(ステ ップ670)。したがって、ステップ606におけるデジタルフィルタ処理の次 の実行にはステップ666で回復された係数を使用した乗算が含まれる。 前記したばかりの窓W(m+4)に窓W(m+5)が続き、(窓W(m+4) と同様に)無音は検出されないがダブルトークが検出されるものとする。フラグ “Past Silence”は真ではないため(窓W(m+4)が無音であっ たため)、ステップ668およびステップ670が実施される。フィルタ係数は 更新されないため(ステップ668を反映して)、ステップ606におけるデジ タルフィルタ処理の次の実行にはステップ606の前の実行中に含まれていたも の(前節で説明)と同じフィルタ係数が含まれる(前節で説明したように)。 前記したばかりのシナリオでは、近端音声検出器56が遠端から生じる音声の 不在を再度検出するまでコントローラ54によるフィルタ係数の適応は呼び出さ れず、無音の不在と過去の無音の不在の両方がある。無音検出によるエコーキャ ンセラー20の抑圧は第1の分岐の実行中は行われず、それには最も最近得られ た窓内での完全無音の検出が必要である。 図6のステップ632に関して、挿入されるノイズレベルは、送信機により与 えられる接続の始動中のシグナリング、もしくは“無音”期間の第1の窓中に推 定値を求める、等の当業者には既知のいくつかの技術の中の任意の技術を使用し て決定される。後者の技術を使用して、ノイズレベル検出は適応性とされる。 計算削減モード非遅延無音実施例 計算削減モードの別のすなわち“非遅延無音”実施例において実行されるステ ップを図6Aに示す。後述するように、図6Λの実施例はデジタルフィルタ処理 ステップの再配置、特殊フラグの使用、デジタルフィルタ処理ステップの完了時 にとられるフラグ依存アクション、により図6の実施例とは基本的に異なってい る。 図6Aの“非遅延無音”実施例により無音影響期間(図4の期間406もしく は図5の期間506)の始まりの決定は“遅延無音”実施例で行われるよりも1 サンプル早く着手することができる。 図6の“遅延無音”実施例では、時間tに得られる現在のサンプルが窓W(t )を形成する時に無音検出ステップ604が実施される。しかしながら、図6で はデジタルフィルタ処理ステップ606は窓W(t−1)上の無音検出に従って 実施される。すなわち、デジタルフィルタ処理が窓W(t)に対する無音検出の 結果を考慮する前にもう1つのサンプルを得なければならない。 一方、図6Aの実施例では、窓W(t)に対する無音が検出されるとステップ 680のデジタルフィルタ処理が実施され−−もう1つのサンプルが受信される 前に−−窓W(t)に対する無音検出の結果が考慮される。その結果、無音影響 期間の始まりのタイミング決定が1サンプル進められる(図6に較べて)。 図6と同じ図6Aのステップには同じ番号が付されている。図6に較べて、図 6Aの実施例ではステップ606は削除され、替わりにステップ680が加えら れて4つの分岐の各々に続くようにされている。図6Aにはさまざまな“フラグ ”ステップも図示されており、それには添字AA@が付されており本来図6の添 字が付されていないステップに対応するステップ番号を有するものである。 図6Aで利用されるフラグはNOISEフラグ、SUPPRESSフラグ、U PDATEフラグ、およびOUTGOINGフラグである。図6Aの実施例によ りノイズが挿入されることが決定されると、フラグNOISEはA1”に設定さ れる。同様に、任意の残留エコーが抑圧される場合には、フラグSUPPRES SがA1”に設定される。回線66上の発信無音検出信号がA 1”に設定される場合には、フラグOUTGOINGはA1”に設定される。ス テップ602において各新しいサンプルが得られると、フラグNOISEおよび SUPPRESSはA0”にリセットされフラグOUTGOINGはA1”にリ セットされる。フィルタ係数が更新される場合には、フラグAUPDATE@が A1”に設定される。 したがって、図6の実施例に較べて、図6Aの実施例にはフィルタ係数を更新 するステップ646がなく、フラグUPDATEがA1”に設定されるステップ 646Aがある。同様に、図6のステップ628,645および668の替わり に、図6Aにはフラグ設定ステップ628A,645Aおよび668Aがある。 同様に、図6Aにはノイズ挿入ステップ632および残留エコー抑圧ステップ6 54がなく、フラグNOISEおよびSUPPRESSを設定する各ステップ6 32Aおよび654Aがある。 図6Aのステップ680はデジタルフィルタ処理ステップであり、それはフラ グ設定ステップ632A,654Aもしくは670Aの完了時に実行される。ス テップ680のフィルタ処理後に、ステップ682,684,686および68 8の中の適切なステップが実行される。ステップ682においてノイズが挿入さ れ、フラグNOISEがA1”に設定されておれば、発信無音信号はA1”に設 定される。ステップ684においてフラグSUPPRESSがA1”に設定され ておれば、無音プロセッサ60は任意の残留エコーを抑圧し発信無音信号はA1 ”に設定される。ステップ686においてフラグUPDATEがA1”に設定さ れておれば、FIRフィルタ52の係数が更新される。ステップ688において フラグOUTGOINGがA0”に設定されておれば、発信無音信号はA0”に 設定される。 したがって、図6Aの実施例では、起こり得る係数更新だけでなく出力アクシ ョン(例えば、発信無音信号の設定、ノイズ挿入、任意の残留エコー抑圧)はデ ジタルフィルタ処理ステップ680の後で行われる。しかしながら、デジタルフ ィルタ処理ステップ680は次のサンプルを受信する前に行われるため、無音検 出は図6の遅延無音実施例に対して1サンプルだけ進められる。 割込削減モード−−遅延無音実施例 割込削減モードでは、適応FIRフィルタ52は無音期間中はその係数を凍結 したままではあるが動作を続ける。割込削減モードでは、無音プロセッサ60は FIRフィルタ52がキャンセルできない任意の残留エコー量を抑圧する。 割込削減モードの第1すなわち“遅延無音”実施例において実行されるステッ プを図7に示す。図7のステップ700は割込削減モードを使用したエコーキャ ンセラー20の動作開始を表す。ステップ700において、さまざまな初期化が 行われる。始動後(かつ収束後)、ステップ702において無音検出器50は着 信通信経路30上の信号x(t)から新しいサンプルを得る。 ステップ704および706は図6のステップ604および606と同様であ る。特に、ステップ704において、無音検出器50は新たに受信した(ステッ プ702)サンプルに時間tだけシフトインして形成されたばかりの窓W(t) が無音窓であるかどうかを確認する。ステップ706において、適切な任意のデ ジタルフィルタ処理が窓W(t−1)の受信を反映するように修正されたフィル タ係数を再度含む場合にデジタルフィルタ処理が実施される。 ステップ710において、エコーキャンセラー20は近端音声検出器56から の回線64上の信号が“ダブルトーク”を示すかどうかをチェックする。ダブル トーク(すなわち、近端28の音声)が検出されない場合には、ステップ720 において実行が継続される。ステップ710においてダブルトークが検出されれ ば、ステップ760において実行が継続される。 ステップ710においてダブルトークが検出されない場合には、ステップ72 0においてコントローラ54はステップ704の結果をチェックして、ステップ 702において最も最近得られた窓が無音窓であるかどうか(すなわち、判定窓 全体を通して“無音”が検出されたかどうか)を確認する。ステップ720にお いて無音が検出されておれば、コントローラ54は適応FIRフィルタ52の係 数を更新せず(ステップ728)次にステップ750を実行する。ステップ75 0において、コントローラ54は無音プロセッサ60をイネーブルさせて無音プ ロセッサ60が経路32上の信号内に生じる任意のエコーの抑圧を試みるように する。また、ステップ750において、コントローラ54は回線66上のその“ 発信信号上の無音検出”信号を“1”に設定する。 ステップ720において無音が確認されない場合には、コントローラ54は適 応FIRフィルタ52の係数を更新し(ステップ742)次にCancelle r Activity Factorカウンタを増分する(ステップ744)。 次に、ステップ750が実行され、例えば、コントローラ54は無音プロセッサ 60をイネーブルさせて無音プロセッサ60がキャンセルされなかった任意の残 留エコーの抑圧を試みるようにする。 ステップ710において、近端音声検出器56によりダブルトークが検出され る場合には、適応FIRフィルタ52の係数更新は行われない(ステップ760 )。コントローラ54は回線64上の音声検出信号をゼロに設定する(ステップ 770)。 図7から、ステップ750もしくはステップ770が完了すると、実行は新し いサンプルをフェッチするステップ702およびステップ704における新しい 窓の形成および評価へ戻ることがお判りであろう。 割込削減モード非遅延無音実施例 割込削減モードの別のすなわち“非遅延無音”実施例で実行されるステップを 図7Aに示す。図7Aの実施例は、図6Aが図6とは異なるように、−−デジタ ルフィルタ処理ステップの再配置、特殊フラグの使用、およびデジタルフィルタ 処理ステップの完了時にとられるフラグ依存アクション、において基本的に図7 とは異なる。同様に、図6Aの“非遅延無音”実施例の場合の同様に、図7Aの “非遅延無音”実施例により無音影響期間の始まりの決定(図4の期間406も しくは図5の期間506)は“遅延無音”実施例で行われるよりも1サンプル早 く着手することができる。 図7のステップと同じ図7Aのステップには同じ番号が付けられている。図7 に較べて、図7Aの実施例ではステップ706が削除され替わりにステップ78 0が加えられている。図7Aにはさまざまな“フラグ”ステップも図示されてお り、それには添字AA@が付され本来図7の添字のないステップに対応するステ ップ番号を有するものである。図7Aで利用されるフラグはSUPPRESSフ ラグ、UPDATEフラグ、およびOUTGOINGフラグであり、その意味は 図6Aの説明から理解することができる。例えば、任意の残留エコーが抑圧され る場合には、フラグSUPPRESSが“1”に設定される。回線66上の発信 無音検出信号が“1”に設定される場合には、フラグOUTGOINGは“1” に設定される。ステップ702において各新しいサンプルが得られると、フラグ SUPPRESSは“0”にリセットされフラグOUTGOINGは“1”にリ セットされる。フィルタ係数が更新される場合には、フラグ“UPDATE”が “1”に設定される。 図7Aのステップ780はデジタルフィルタ処理ステップであり、フラグ設定 ステップ750Aもしくは770Aのいずれかの完了時に実行される。ステップ 780のフィルタ処理後に、ステップ781,884,786および788の中 の適切なステップが実行される。ステップ781はフラグUPDATEがゼロで あればFIRフィルタ52係数は更新されない事実を表す。ステップ784にお いてフラグSUPPRESSが“1”に設定されておれば、無音プロセッサ60 は任意の残留エコーを抑圧し発信無音信号は“1”に設定される。ステップ78 6においてフラグUPDATEが“1”に設定されておれば、FIRフィルタ5 2の係数が更新される。ステップ788においてフラグOUTGOINGが“0 ”に設定されておれば、発信無音信号は“0”に設定される。 したがって、図7Aの実施例では、図6Aの実施例と同様に、起こり得る係数 更新だけでなく出力アクション(例えば、発信無音信号の設定、ノイズ挿入、任 意の残留エコー抑圧)はデジタルフィルタ処理ステップ780の後で行われる。 しかしながら、デジタルフィルタ処理ステップ780は次のサンプルを受信する 前に行われるため、図7の遅延無音実施例に較べて無音検出は1サンプル進めら れる。 任意のFIR適応トランスバーサルフィルタアルゴリズムをコントローラ54 により実施できることがお判りであろう。したがって、本発明のエコーキャンセ ラー20は広範に応用され使用する適応フィルタアルゴリズムには無関係である 。 本質的に、エコー抑圧は損失挿入(例えば、35dB以上)もしくはエコー帰 路内の信号クリッピングである(図1の経路32上の発信信号e(t))。前記 したように、無音プロセッサ60は任意の残留エコーを抑圧する。 コントローラ54は無音検出器50および近端音声検出器56からの出力を使 用して適応FIRフィルタ52の機能を制御する。また、コントローラ54は経 路32上の発信データに関する回線66上の“発信信号上の無音検出信号”信号 を与え、それは音声の無音期間中に帯域幅使用を低減するコーディックによるパ ケットベース音声通信に有用である。それは、エコーキャンセラー20の動作が 正しいものとすると、近端音声検出器56は音声検出のベースを提供しなければ ならないためである。“ダブルトーク”内になければ、回線66上の発信無音検 出信号は1の値へ引き上げられ、そうでなければゼロの値へ設定される。コーデ ィック付きエコーキャンセラー20を使用すると、コーディックは回線66上の 無音検出信号を使用して無音検出機能を節減することができ、あるいはそれ自体 の無音検出結果の確認として使用することができる。 図3に本発明のエコーキャンセラー20’の特定のハードウェア実施例を示す 。エコーキャンセラー20’では、無音検出器、適応FIRフィルタ、キャンセ レーションコントローラ、近端音声検出器、減算器、および無音プロセッサの機 能は全て信号プロセッサ300により実施される。 図3の実施例では、この実施例は64kbit/sの通常のPCM音声チャネ ルに向けられているため、回線X,YおよびOUTは全てNx64kbit/s 回線である。それはこれらの回線が64kbit/sのNタイムスロット(TS )を含むことを意味する。 プロセッサ300の他に、エコーキャンセラー20’はデマルチプレクサ(D EMUX)310,312およびマルチプレクサ(MUX)314を含んでいる 。DEMUX310は着信通信経路30および信号プロセッサ300間に接続さ れており、DEMUX312は近端と信号プロセッサ300との間に接続されて 信号Yを受信する。DEMUX310,312はNx64kbit/s回線から 個別の64kbit/s信号を抽出するのに利用される。MUX314は信号プ ロセッサ300と発信通信経路32との間に接続されて個別の64kbit/s 回線からのNx64kbit/s構造を再構成する。 回線X,YおよびOUTおよびそこからDEMUXを介して引き出される回線 は全て同期しているすなわち同期化されている(すなわら、同じクロックにより 駆動される)。さらに、回線X,YおよびOUTおよびそこから引き出される全 ての回線は対称的である。ユーザAとユーザB間の通話の例では、ユーザAから ユーザBへの音声が回線XのタイムスロットNo.1内で運ばれる場合には、ユ ーザBからユーザAへの音声は回線YのタイムスロットNo.1内で対称的に運 ばれる。 図3において文字Gで示される回線は64kbit/s回線である。しかしな がら、別の実施例では回線Gは信号プロセッサ300の容量に応じてNx64k bit/s回線とすることができる(その場合、MUXおよびDEMUXの機能 は適切に異なる)。さらに、別の実施例では回線Gはシリアルもしくはパラレル (すなわち、バス)回線とすることができる。 回線X,YおよびOUTがN=1であれば(すなわち、唯一の64kbit/ s)、MUXおよびDEMUX機能は存在せず回線X,YおよびOUTは直接信 号プロセッサ300に接続される。一方、別の実施例では回線X,Yはいくつか のNx64kbit/s回線により構成される。 圧縮音声に対する低ビットレート等の、64kbit/sとは異なる基本音声 ビットレートも使用することができる。この場合、信号プロセッサ300が必要 とする通常のPCM圧縮機能の替わりに、圧縮音声のタイプ(すなわち、ベアラ ーサービス(bearer service))に応じてより複雑な伸張および 圧縮技術が必要である。 図3には1つの信号プロセッサ300を示す実施例が例示されているが、別の 実施例では複数の汎用DSP装置を利用できるがお判りであろう。また、さらに 別の実施例では、1つ以上の集積回路(例えば、ASIC)を使用して本発明の エコーキャンセラーの機能を実施することができる。このような回路は論理を使 用して所要のデジタルフィルタおよびアルゴリズム制御アプリケーションを実施 するように設計したり埋込DSP装置とすることができる。 本発明のエコーキャンセラー20”のもう1つのハードウェア実施例、特にパ ケットベース音声用実施例、を図8に示す。エコーキャンセラー20”では、無 音検出器、適応FIRフィルタ、キャンセレーションコントローラ、近端音声検 出器、減算器、および無音プロセッサの機能は全て信号プロセッサ800により 実施される。図8において、回線X,YおよびOUTはパケットベース音声(例 えば、ATM)を運ぶ。図3の実施例ではMUXもしくはDEMUXがあった位 置に、図8の実施例では終端ブロック810,812および814がある。終端 ブロックはパケットベース音声を受信する第1面およびパケットベース音声が再 生される第2面を有している。回線Hはパケットベースもしくは同期Nx64k bit/sベースとすることができるインターフェイスである。 図8のインターフェイスHがパケットベースである場合には、終端ブロックは 所要パケットのパケットベース構造を終端させて、パケットベースアプローチを 維持するHインターフェイス(例えば、ATMプロトコルの場合のUTOPIA インターフェイス)上にユーザコンテント(ペイロード)を配置する。図8のイ ンターフェイスHが同期Nx64kbit/sベースである場合には、終端ブロ ックは完全なパケット終端を実施し、前記した任意の構造内の64kbit/s タイムスロットを抽出し、図3に示すMUXおよびDEMUXコンポーネントを 必要とする。 インターフェイスHは全て図9に示すようなバスすなわちパラレルインターフ ェイス内で同一空間を占めることができる(すなわち、特にATM等のパケット ベースインターフェイスに対して)。図9にはインターフェイスHだけでなく、 信号プロセッサ900、終端ブロック910,912、および回線X,Y,およ びOUTが図示されている。 既存のエコーキャンセラーの実施例の問題点は、最も単純なアルゴリズムに対 してさえも、著しく複雑な計算となることである。エコーキャンセラー20それ 自体を音声の“無音”(すなわち、ノイズのみ)期間に適応できなくしてFIR フィルタ52をディセーブルする手段として無音検出を使用する本発明により、 適応数は著しく減少される。平均的に話者が、音節間休止を含めて、音声をアク ティブに発生するのは時間の僅か40%にすぎないことが音声テストから判って いる。したがって、潜在的に通話全体にわたって、複雑さの60%低減が本発明 のエコーキャンセラー20により達成される。 文献でよく知られているNLMSアルゴリズムは表1に示すような直接形式畳 込みを使用する非最適化バージョンに対する複雑さを有している。表1において、AM@はフィルタタップ数を表しAL@は被処理データ長を表す 。本発明のエコーキャンセラー20を使用することにより、変数Lは60%低減 されてエコーキャンセラー計算の全体複雑さが同量だけ低減される。したがって 、5分の通話にわたって、300s(すなわち、2400000サンプル)では なく僅か120s(すなわち、960000サンプル)の処理しか伴わない。 また、音節間休止も検出するため、小さい無音判定窓長によりさらに簡約が可 能となる。僅か2秒にわたる連続音声のシミュレーションから、10msの無音 窓により計算に考慮すべきサンプル数は少なくとも5%低減されることが判った 。この値を通話全体に適用すると、残りの音声の40%の処理がさらに5%簡約 される。5分の通話にわたって、それは前に計算された利得に加えて6秒の処理 、すなわち48000サンプル、が節減されることを意味する。 したがって、本発明の無音改善エコーキャンセラーにより、従来信号処理装置 で可能なものよりも長い遅延でエコーキャンセレーションを行うことができる。 また、より多くのチャネルの同時処理を行うことができる。いずれの場合もコス トが著しく低減される。 本発明のエコーキャンセラーはコーディック一般およびATM(非同期転送モ ード)等のパケットプロトコルを含むあらゆるエコーキャンセレーション装置に 応用することができる。コントローラ54からの回線66上の無音検出信号出力 は、帯域幅最適化に無音抑圧を使用する音声伝送に有用である。この“発信信号 上の無音検出”信号は、パケットベース通信における無音抑圧機構を含む(限定 はされない)駆動機構に使用することができる。 本発明のエコーキャンセラーが行う実際の無音計算は着信信号のエネルギレベ ルにしか依存しないため、必要な連続窓ベース無音操作がさらに単純化される。 好ましい実施例に関して本発明を図示し説明してきたが、当業者ならば発明の 精神および範囲を逸脱せずに形式および詳細をさまざまに変更できるであろう。 例えば、FIRフィルタ52の係数を単にゼロに設定して図示するPast S ilience状態を使用するのではなく、フィルタイネーブルパラメータを利 用してフィルタ係数を使用する乗算が行われない場合にFIRフィルタ52をデ ィセーブルするように設定することができる。 また、ここに示すさまざまな方法ステップのシーケンスは変更できることがお 判りであろう。例えば、ステップ604の窓ベース無音検出はステップ606と 並行に実施することができ、同様にステップ704はステップ706と並行に実 施することができる。同様に、ステップ606はステップ604の前に実施する ことができ、ステップ706はステップ704の前に実施することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. エコーキャンセレーション方法であって、 着信通信経路上の信号をサンプリングして時間(t)におけるサンプルを得る ステップと、 サンプルの窓W(m)が無音を含むかどうかを判断するステップとを含み、窓 W(m)は時間(t)で得られたサンプルおよび前のサンプルを含み、窓W(m )が無音を含む場合には、時間t(m+1)においてサンプルを受信する前にエ コーキャンセラーの適応フィルタの係数を無音検出値に設定し、そうでなければ 、 時間t(m)で得られたサンプルを使用して適応フィルタの係数を更新し、更新 された適応フィルタを使用して時間t(m+1)でサンプルが得られる後のエコ ー推定値を発生し、エコー推定値を使用して発信通信経路上の信号を修正する、 エコーキャンセレーション方法。 2. 請求項1記載の方法であって、窓W(m)が無音を含む場合には、発信通 信経路上の無音影響期間のタイミングを決定するステップを含む方法。 3. 請求項2記載の方法であって、窓W(m)が無音を含む場合には、時間t (m+1)においてサンプルを受信する前に、 無音影響期間中に発信通信経路上に所定のノイズを加える、 エコーキャンセラーのフィルタにより抑圧されない発信通信経路上の任意の残 留エコーを抑圧する、 の一方を実施する方法。 4. 請求項1記載の方法であって、係数はゼロに設定され維持される方法。 5. 請求項1記載の方法であって、係数は無音検出の前の係数値に凍結される 方法。 6. 請求項1記載の方法であって、窓W(m)の継続時間はエコー経路純遅延 よりも長く、発信通信経路上の無音影響期間のタイミング決定において、 その継続時間全体を通して検出された無音を有する窓W(s)の第1段階の終 りに、無音影響期間が開始され、 着信通信経路上の信号内の無音が中断すると、無音影響期間が終端される方法 。 7. 請求項1記載の方法であって、窓W(m)の継続時間はエコー経路純遅延 よりも短く、発信通信経路上の無音影響期間のタイミング決定において、 その継続時間全体を通して検出された無音を有する窓の第1段階の終りに対応 する発信通信経路上の信号内の点において無音影響期間が開始され、 着信通信経路上の信号内の無音の中断に対応する発信通信経路上の信号内の点 よりも前の所定の予測期間において無音影響期間が終端される方法。 8. 請求項5記載の方法であって、所定の予測期間は窓の長さに関連している 方法。 9. 請求項6記載の方法であって、所定の予測期間は窓を定数で除した長さで ある方法。 10.請求項7記載の方法であって、定数は3から10の範囲である方法。 11.請求項5記載の方法であって、窓の長さはエコー経路純遅延よりも小さく ゼロよりも大きい方法。 12.請求項1記載の方法であって、ダブルトークが検出されない限り適応フィ ルタの係数は時間t(m+1)においてサンプルが受信される前に無音検出値に 設定される方法。 13.請求項1記載の方法であって、適応フィルタの係数は発信通信経路上の無 音影響期間全体を通して無音検出値に維持される方法。 14.請求項1記載の方法であって、さらに、時間t(m+1)においてサンプ ルが受信される前に適応デジタルフィルタの無音検出値を使用してデジタルフィ ルタ処理を実施するステップを含む方法。 15.エコーキャンセレーション手順において無音影響期間を決定する方法であ って、該方法は、 着信通信経路上に受信されるサンプルの窓を決定するステップであって、窓は エコー経路純遅延よりも継続時間が長い窓決定ステップと、 その継続時間全体を通して検出された無音を有する第1の窓の終りに発信通信 経路上の無音影響期間を開始し、着信通信経路上の信号内の無音が中断する時に 無音影響期間を終端させるステップと、 を含む方法。 16.エコーキャンセレーション手順において無音影響期間を決定する方法であ って、該方法は、 着信通信経路上に受信されるサンプルの窓が無音を含むかどうかを確認するス テップであって、窓はエコー経路純遅延よりも継続時間が短い確認ステップと、 その継続時間全体を通して検出された無音を有する第1の窓の終りに対応する 発信通信経路上の信号内の点において無音影響期間を開始し、着信通信経路上の 信号内の無音の中断に対応する発信通信経路上の信号内の点よりも前の所定の予 測期間において無音影響期間を終端させるステップと、 を含む方法。 17.エコーキャンセラーであって、 サンプルの窓W(m)が無音を含むかどうかを判断する無音検出器であって、 窓W(m)は着信通信経路上で受信されろ信号の時間t(m)において得られる サンプルを含む無音検出器と、 エコー推定値を発生するのに利用される係数を有する遅延適応フィルタと、 エコー推定値を使用して発信通信経路上の信号を修正する手段と、 (1)窓W(m)内で無音が検出されない場合には、時間t(m)において得 られるサンプルの値に従ってフィルタの係数を更新し、時間t(m+1)におい てサンプルを受信した後でフィルタを作動させてエコー推定値を発生し、(2) 窓W(m)が無音を含む場合には、時間t(m+1)においてサンプルを受信す る前にフィルタの係数を無音検出値に維持するコントローラと、 を含むエコーキャンセラー。 18.請求項17記載の装置であって、コントローラは発信通信経路上の無音影 響期間のタイミングを決定する装置。 19.請求項17記載の装置であって、さらに、コントローラの監視下で無音影 響期間中に発信通信経路上に所定ノイズを加える無音プロセッサを含む装置。 20.請求項17記載の装置であって、さらに、コントローラの監視下でフィル タにより抑圧されない発信通信経路上の任意の残留エコーを抑圧する無音プロセ ッサを含む装置。 21.請求項17記載の装置であって、コントローラは係数をゼロに設定して維 持する装置。 22.請求項17記載の装置であって、コントローラは係数を無音を検出する前 の値に凍結する装置。 23.請求項17記載の装置であって、さらに、発信通信経路に接続されたダブ ルトーク検出器を含む装置。
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