JP2001357549A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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JP2001357549A
JP2001357549A JP2000180993A JP2000180993A JP2001357549A JP 2001357549 A JP2001357549 A JP 2001357549A JP 2000180993 A JP2000180993 A JP 2000180993A JP 2000180993 A JP2000180993 A JP 2000180993A JP 2001357549 A JP2001357549 A JP 2001357549A
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swing arm
rotation
track
rotation axis
optical
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Fumihiro Tawa
文博 田和
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ピックアップに関し、装置の全体構成を大
型化することなくトラック偏向角の変動を小さくすると
ともに、トラック検知器とトラック偏向角との相対的な
角度ずれを補正する。 【解決手段】 スイングアームの回転軸2方向からレー
ザ光7を入射させるとともに、ディスク8をアクセスす
る時のスイングアーム1の回転量と、スイングアーム1
の回転による対物レンズ5の光軸に対するディスク8の
トラック方向の回転変化量が同じになるように設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ピックアップに関
するものであり、特に、光情報記録装置を構成する光ピ
ックアップにおけるトラック偏向角の変動を小さくする
とともに、トラック検知器とトラック偏向角の相対的な
角度ずれを補正するための構成に特徴のある光ピックア
ップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、情報記録装置は、容量の増加
とアクセスタイムの短縮化が進んでおり、現在大きく分
けて情報記録装置は、リムーバブルメディアとしての光
ディスク装置と固定型としての磁気ディスク装置の2つ
がある。
【0003】現時点で両者を比較すると、磁気ディスク
装置の方が光ディスク装置より一歩先んじて大容量化と
高速アクセス化を達成しているが、両者ともに現在の技
術の延長上では限界が見えてきており、両者の融合が検
討されている。例えば、光ディスク装置に磁気ディスク
装置におけるスイングアームの回転によってアクセスす
るドライブ技術を適用する方法がある。
【0004】ここで、図8を参照して、従来の光ディス
ク装置におけるヘッドのドライブ方法を説明する。 図8参照 従来の光ディスク装置においては、光ディスク33に対
して一軸方向に駆動するアクチュエータ、即ち可動光学
部32によって、対物レンズ31を移動させ、光ディス
ク33に書き込まれた信号を検知していた。
【0005】しかし、このアクチュエータは、磁気ディ
スク装置におけるスイングアーム方式のアクチュエータ
に比べ重いためにアクセスタイムが長いという問題があ
り、そこで、上述のように、光ディスク装置にスイング
アームによるドライブ方式を採用することによって、ア
クセスタイムを磁気ディスク装置並に短縮することが期
待される。
【0006】しかし、光ディスク装置にスイングアーム
を用いる方法は、スイングアームの回転によって光ディ
スクのトラック接線方向とトラック検知器との光軸廻り
の回転角度ずれを起こし、トラック検知の誤差を発生さ
せるという問題がある。
【0007】これは、スイングアームの回転によって、
スイングアームの回転軸と対物レンズの光軸とを結ぶ線
に対するトラック接線方向の角度、即ち、トラック偏向
角が変化するためである。したがって、トラック検知の
誤差をなくすためには、トラック偏向角の変化が最小に
なるように設計しなければならない。
【0008】ここで、図9を参照して、トラック偏向角
の変化のスイングアームの長さ等に対する依存性を説明
する。 図9参照 スイングアーム41の長さをL1 、スイングアームの回
転軸42と光ディスクの回転軸45との距離をL2 、ス
イングアーム41の先端に保持した対物レンズ43の光
軸と光ディスクの回転軸45との距離をr、アクセスす
る時のスイングアーム41の角度をθ、この時のトラッ
ク偏向角をω、光ディスクの回転軸45と対物レンズ4
3を結ぶ線と、光ディスクの回転軸45とスイングアー
ムの回転軸42とを結ぶ線とのなす角をγとすると、光
ディスクの回転軸45と対物レンズ43を結ぶ線と、ト
ラックの接線は、常に直角の関係にあるので、以下の関
係式が得られる。 180°−γ−θ=90°−ω ・・・(1) r2 =L1 2+L2 2−2・L1 ・L2 ・cosθ ・・・(2) L1 /sinγ=r/sinθ ・・・(3)
【0009】ここで、スイングアーム41がアクセスす
る領域を光ディスク44の半径a〜bとすると、式
(2)において、r=aとすることによって、最内半径
aをスイングアーム41がアクセスしたときのスイング
アームの角度、θ=αが得られる。同様に、r=bとす
ると、最外半径bをスイングアーム41がアクセスした
ときのスイングアームの角度、θ=βが得られる。
【0010】また、上記の式(1)〜(3)を用いて、
トラック偏向角ωをθのみを変数とした式に書き直す
と、 ω=γ+θ−90° =sin-1(L1 ・sinθ/r)+θ−90° =sin-1〔L1 ・sinθ/(L1 2+L2 2−2・L1 ・L2 ・cosθ) 1/2 〕+θ−90° ・・・(4) となる。この式(4)を用いて、スイングアームの角度
α及びβにおける、トラック偏向角ωa 、ωb を計算す
れば、スイングアームの回転量(β−α)と、トラック
偏向角の回転量|ωb −ωa |を計算することができ
る。
【0011】上記の式(4)によれば、同一光ディスク
で、スイングアームの回転軸42と光ディスクの回転軸
45との距離L2 が一定であれば、スイングアームの長
さL 1 によって、トラック偏向角の回転量|ωb −ωa
|が極小値を有することを計算することができる。
【0012】図10参照 図10は、トラックアクセス領域がCDのデータ領域に
相当するa=23mmからb=60mmとし、スイング
アームの回転軸42と光ディスクの回転軸45との距離
をL2 =60mmとした時の、スイングアームの長さL
1 に対するスイングアームの回転量(β−α)及びトラ
ック偏向角の回転量|ωb −ωa |の計算結果を示した
ものである。図から明らかなように、スイングアームの
長さL1 がL1 =64.257mmの時に、トラック偏
向角の回転量|ωb −ωa |が、|ωb −ωa |=1
1.403°の極小値となり、また、この時のスイング
アームの回転量(β−α)は、(β−α)=36.65
°となる。
【0013】図11参照 図11は、同様に、スイングアームの回転軸42と光デ
ィスクの回転軸45との距離をL2 =120mmとした
時の、スイングアームの長さL1 に対するスイングアー
ムの回転量(β−α)及びトラック偏向角の回転量|ω
b −ωa |の計算結果を示したものである。図から明ら
かなように、スイングアームの長さL1 がL1 =12
2.184mmの時に、トラック偏向角の回転量|ωb
−ωa |が、|ωb −ωa |=5.507°の極小値と
なり、また、この時のスイングアームの回転量(β−
α)は、(β−α)=17.82°となる。
【0014】したがって、スイングアームの長さL1
長いとスイングアームの回転量(β−α)が小さく、ト
ラック偏向角の変動、即ち、トラック偏向角の回転量|
ωb−ωa |が小さくなるという傾向があり、長いスイ
ングアームを用いることによって、トラック検知誤差の
発生を抑制することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トラック偏向
角の変動を小さくするために、長いスイングアームを用
いた場合には、スイングアームの重量が増加するので、
アクセスタイムが悪くなり、且つ、装置の全体構成の小
型化が困難になるという問題がある。
【0016】したがって、本発明は、装置の全体構成を
大型化することなくトラック偏向角の変動を小さくする
とともに、トラック検知器とトラック偏向角との相対的
な角度ずれを補正することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】ここで、本発明の原理的
構成図である図1を参照して本発明における課題を解決
するための手段を説明する。 図1参照 (1)本発明は、レーザ光源と信号検出器とを有する固
定光学部6と、ミラー3を回転軸2上に固定し、対物レ
ンズ5を回転軸2と異なる位置に配したスイングアーム
1の可動光学部とによって構成された光学系を有する光
ピックアップにおいて、スイングアーム1の回転軸2方
向からレーザ光7を入射させ、且つ、ディスク8をアク
セスする時のスイングアーム1の回転量と、スイングア
ーム1の回転による対物レンズ5の光軸に対するディス
ク8のトラック接線方向の回転変化量が同じになるよう
に設定したことを特徴とする。
【0018】この様に、スイングアーム1の回転量(β
−α)と、スイングアーム1の回転による対物レンズ5
の光軸に対するディスク8のトラック接線方向の回転変
化量|ωb −ωa |が同じになるように、スイングアー
ムの回転軸2とディスク8の回転軸との距離L2 及びス
イングアーム1の長L1 を設定することによって、偏光
方向とトラック接線方向のずれ量の最大値、即ち、|Δ
θ−Δω|の最大値(|Δθ−Δω|max )を最小にす
ることができ、それによって、偏光方向とトラック接線
方向とのずれを小さくすることができる。なお、本発明
における「ディスク」とは、光ディスク或いは光磁気デ
ィスクを意味する。
【0019】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、スイングアーム1の回転軸2とディスク8の回転軸
との距離をL2 、スイングアーム1の長さをL1 、スイ
ングアームの回転軸2とディスク8の回転軸を結ぶ線に
対するスイングアーム1の角度をθとした時、 L2 2=L1 2(1+tan2 θ) を満たすスイングアーム1の角度とは異なるスイングア
ーム1の角度で、偏光方向とトラック接線方向との関係
を最適化することを特徴とする。
【0020】回転ずれ量が最大になるのは、スイングア
ーム1の角度とトラック接線方向の角度が同一座標上で
同じ角度になる場合であるので、その時の角度θは、 L2 2=L1 2(1+tan2 θ) で表される。したがって、スイングアーム1の角度が上
記の式を満たすθにおいて、偏光方向がトラックの接線
方向に対して0°或いは90°になるように調整した場
合、回転ずれ量|Δθ−Δω|は0°〜|Δθ−Δω|
max の間で変化するが、上記の式を満たすθと異なる角
度、特に、|Δθ−Δω|max が1/2になる角度で偏
光方向がトラック接線方向に対して0°或いは90°に
なるように調整することによって、回転ずれ量|Δθ−
Δω|は−|Δθ−Δω|max /2〜+|Δθ−Δω|
max /2の間で変化することになり、偏光方向とトラッ
ク接線方向とのずれを1/2にすることができる。
【0021】また、本発明は、上記(1)または(2)
において、スイングアーム1の回転軸2上でスイングア
ーム1に固定したミラー3に向かって光線を反射するた
めに、スイングアーム1の回転軸2と一致する反射光の
光軸を有し、スイングアーム1の回転に対して不動のミ
ラーを配していることを特徴とする。
【0022】この様に、スイングアーム1の回転に対し
て不動のミラーを設けることによって、レーザ光源から
偏光方向が固定したレーザ光7をスイングアーム1の回
転軸2上でスイングアーム1に固定したミラー3に入射
させることができる。
【0023】また、本発明は、上記において、スイング
アーム1の回転軸2に垂直な面内で、スイングアーム1
の回転軸2を軸にして不動のミラーの入射光軸を回転す
ることによって、対物レンズ5に入射する偏光方向を調
整することを特徴とする。
【0024】この様に、不動のミラーの入射光軸を回転
することによって、偏光方向がトラック接線方向に対し
て0°或いは90°になるように初期調整することがで
きる。
【0025】また、本発明は、上記において、レーザ光
源と対物レンズ5の間に入射光の像を一定量回転させる
手段を有し、偏光方向とトラック接線方向とを調整後、
固定していることを特徴とする。
【0026】この様に、レーザ光源と対物レンズ5の間
に入射光の像を一定量回転させる手段、例えば、イメー
ジローテータを設けることによって、偏光方向がトラッ
ク接線方向に対して0°或いは90°になるように初期
調整することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図5を参照して
本発明の第1の実施の形態を説明する。 図2参照 図2は、本発明の第1の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図であり、レーザ光源と信号検知光学系は、
標準的なものとして説明を省略する。本発明の光ピック
アップは、スイングアーム11、スイングアーム11を
回転させるスイングアーム回転駆動用モータ12、スイ
ングアーム11の回転軸上に固定されたミラー13、ス
イングアーム11の他端に固定されたミラー14と対物
レンズ15、及び、詳述しない光源及び検知光学系16
とから構成される。なお、信号検知光学系の機能の一部
を構成するトラック検知において、検知するのに最適で
ある光軸に対する回転方向があり、ここではレーザ光源
の偏光方向と一致するものとする。
【0028】スイングアーム11の回転軸と出射光の光
軸が一致しているレーザ光源からのレーザ光17を、ス
イングアーム11の回転とは無関係にミラー13で反射
させて他端のミラー14に入射させ、他端のミラー14
は入射したレーザ光17を対物レンズ15に向けて反射
する。そして、対物レンズ15から光ディスク18に照
射されたレーザ光17は、光ディスク18上で結像した
のち、再び、対物レンズ15に入射し、逆の経路を通っ
て光源及び検知光学系16を構成する検知光学系に入射
し、光ディスク18に記録された情報に基づいた検出信
号が得られる。
【0029】この場合、対物レンズ15に入射するレー
ザ光17の偏光方向は、スイングアーム11の回転に伴
って回転するので、この事情を図3を参照して説明す
る。 図3参照 図に示すように、スイングアーム11の回転に伴ってミ
ラー13の反射面も回転するので、反射面に対するレー
ザ光17の偏光方向がスイングアーム11の回転に伴っ
て異なることになり、スイングアーム11が90°回転
すれば、偏光方向も90°回転することになる。それに
よって、反射されたレーザ光17のスイングアーム11
上での偏光方向、したがって、対物レンズ15に入射す
るレーザ光17の偏光方向が回転することになる。
【0030】この様な光学系の構成によって、スイング
アーム11の回転に対して対物レンズに入射するレーザ
光の偏光方向を変化させることができ、スイングアーム
11の回転角度の変化量Δθと対物レンズに入射するレ
ーザ光17の偏光方向の回転角度の変化量は一致してい
る。
【0031】図4参照 図4は、スイングアームの回転角度の変化量または対物
レンズに入射するレーザ光の偏光方向の回転角度の変化
量と、対物レンズの集光点位置で観察したトラック偏向
角ωの回転変化量Δωとの差の最大値をスイングアーム
の長さに対して計算した結果を示す図である。なお、上
述のように、対物レンズに入射するレーザ光の偏光方向
の回転角度の変化量は、スイングアームの回転角度の変
化量Δθと一致するので、この場合のトラック偏向角の
回転変化量Δωとの差は|Δθ−Δω|で表され、その
最大値を|Δθ−Δω|max で表す。
【0032】例えば、スイングアームの角度がθで、ト
ラック偏向角がωの場合、スイングアームがθからφだ
け回転した時、即ち、Δθ=φの時、トラック偏向角の
変動量がψであれば、即ち、Δω=ψであれば、|Δθ
−Δω|=|φ−ψ|となり、|φ−ψ|が最大となる
角度θにおける|Δθ−Δω|が|Δθ−Δω|max
なる。
【0033】図から明らかように、|Δθ−Δω|max
は、スイングアームの長さがL1 =47.117mmと
1 =70.569mmにおいて極小値となる。なお、
この場合、図10の場合と同様に、トラックアクセス領
域がCDのデータ領域に相当するa=23mmからb=
60mmとし、スイングアーム11の回転軸Aと光ディ
スク18の回転軸Bとの距離をL2 =60mmとしてい
る。
【0034】この二つの極小値は、図10におけるスイ
ングアームの回転量(β−α)と、トラック偏向角の回
転量|ωb −ωa |とが一致する点であり、L1 =4
7.117mmの時の|Δθ−Δω|max 、即ち、偏光
方向とトラック接線方向のずれ量の最大値は5.509
°となる。
【0035】したがって、スイングアームの回転量(β
−α)と、トラック偏向角の回転量|ωb −ωa |とが
一致するスイングアームの長さL1 とスイングアームの
回転位置、即ち、L2 を選択することによって、偏光方
向とトラック接線方向の接線方向のずれ量の最大値を最
小にすることができる。
【0036】図5参照 図5は、L1 =47.117mm、L2 =60mmとし
た場合の偏光方向とトラック接線方向のずれ量、即ち、
|Δθ−Δω|のスイングアームの回転角θ依存性を示
した図であり、光ディスクのデータ領域の最内周aにお
いて、偏光方向とトラック接線方向とが一致するように
初期設定している。なお、θa =α=cos-1〔(L1 2
+L2 2−a2 )/2L1 ・L2 〕であるので、a=23
mm、α≒20.7°となる。また、b=60mmの場
合、θb =β=cos-1〔(L1 2+L2 2−b2 )/2L
1 ・L2 〕であるので、β≒66.9°となる。
【0037】この場合、偏光方向とトラック接線方向の
ずれ量が最大の5.509°となるのは、スイングアー
ムの角度θとトラック接線方向の角度が同一座標上で同
じ角度の場合であるので、 L2 2=L1 2(1+tan2 θ) ・・・(5) の関係式を満たすθを求めることによって、θ≒38.
254°となる。なお、式(5)は、図9においてω=
0°であることを意味するので、 L1 =L2 ・cosθ と等価である。
【0038】したがって、図から理解されるように、破
線で示す従来例、即ち、スイングアームの回転軸と光デ
ィスクの回転軸との距離が本発明と同じで、トラック偏
向角が最小となる従来例に比べて偏光方向とトラック接
線方向のずれ量の最大値を約1/2にすることができ
る。
【0039】但し、このままの初期設定では、偏光方向
とトラック接線方向のずれ量|Δθ−Δω|は、0°〜
5.509°の間を変動することになり、最大ずれ量が
5.509°となるので、最大ずれ量の絶対値を小さく
するためには、偏光方向の初期設定を最適化する必要が
ある。
【0040】即ち、偏光方向とトラック接線方向のずれ
量|Δθ−Δω|が、最大ずれ量の半分となるスイング
アームの角度において、スイングアーム11の回転軸と
一致した光軸を有する光源及び検知光学系16をスイン
グアーム11の回転軸の廻りに回転させて、対物レンズ
15の集光点位置におけるレーザ光17の偏光方向をト
ラック接線方向に対して0°または90°なるように初
期設定することによって、|Δθ−Δω|は−2.75
4°〜+2.754°の間を変動し、変動幅は5.50
9°で同じであるが、ずれ量の最大値の絶対値は2.7
54°となる。なお、|Δθ−Δω|=2.754°=
5.509°/2となるスイングアーム11の角度はθ
=24.945°及びθ=57.071°である。
【0041】この様に、本発明の第1の実施の形態にお
いては、スイングアームの回転に追随して対物レンズに
入射するレーザ光の偏光方向を回転させるとともに、ス
イングアーム11の回転量(β−α)と、トラック偏向
角ωの回転量|ωb −ωa |とが一致するスイングアー
ム11の長さL1 とスイングアーム11の回転位置、即
ち、L2 を選択しているので、偏光方向とトラック接線
方向のずれ量|Δθ−Δω|の最大値を最小にすること
ができる。
【0042】また、対物レンズに入射するレーザ光の偏
光方向を初期設定するに際して、偏光方向とトラック接
線方向のずれ量|Δθ−Δω|が、最大ずれ量の半分と
なるスイングアームの角度に最適化しているので、偏光
方向の角度ずれを±2.754°とすることができ、変
動の範囲は5.509°であるものの、その絶対値を1
/2にしているので、トラック検知の誤差を低減するこ
とができる。なお、本発明の第1の実施の形態において
は、偏光方向とトラック接線方向を最適化しているが、
トラック検知器とトラック接線方向とを最適化すること
は言うまでもないことである。
【0043】上記の第1の実施の形態においては、対物
レンズに入射するレーザ光の偏光方向を初期設定する際
に、スイングアーム11の回転軸の廻りに光源及び検知
光学系16を回転させたが、光源及び検知光学系16を
回転させることは大変であるので、次に、図6を参照し
て、初期設定を簡素化した本発明の第2の実施の形態を
説明する。なお、初期設定のための光学系の構成以外は
上記の第1の実施の形態と全く同様であるので、説明は
簡単にする。
【0044】図6参照 図6は、本発明の第2の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図である。この場合、偏光方向とトラック接
線方向のずれ量を最適化する初期設定において、最適化
するスイングアーム11の角度θにおいて、偏光方向が
トラック接線方向に対して0°または90°になるよう
に、不動ミラー19に入射するレーザ光17をスイング
アーム11の回転軸上に回転させ、かつ、反射光の光軸
がスイングアーム11の回転軸と一致するようにスイン
グアーム11の回転に対して不動の不動ミラー19を設
けたものであり、この不動ミラー19は光ディスク装置
の筐体(図示せず)に固定される。
【0045】次に、図7を参照して、本発明の第3の実
施の形態を説明するが、この場合も、偏光方向を初期設
定するための光学系に特徴があるものであり、初期設定
のための光学系の構成以外は上記の第1の実施の形態と
全く同様であるので、説明は簡単にする。 図7参照 図7は、本発明の第3の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図であり、反射光の光軸がスイングアーム1
1の回転軸と一致するようにスイングアーム11の回転
に対して不動の不動ミラー19を設けるとともに、光源
及び検知光学系16との間に屈折型のダブルタイププリ
ズム型のイメージローテータ20を設けたものである。
なお、この場合も、不動ミラー19は光ディスク装置の
筐体(図示せず)に固定される。
【0046】この第3の実施の形態においては、入射す
る光線の像を任意の回転方向に変更することができるイ
メージローテータ20を設けているので、光源及び検知
光学系16を筐体内の任意の場所に配置して最適化する
ことができる。
【0047】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に
限られるものではなく、各種の変更が可能である。本発
明の第1の実施の形態においては、L1 =47.117
mm、L2 =60mm、a=23mm、b=60mmの
場合を説明しているが、スイングアームの長さL1 、及
び、スイングアームの回転軸の位置、即ち、L2 は、上
記の値に限られるものではなく、任意の値に設定するこ
とができ、L1 及びL2 を大きくするほど変動量を小さ
くすることができる。
【0048】例えば、L2 =120mmの場合、図11
に示すように、回転量(β−α)とトラック偏向角の変
動量|ωb −ωa |との一致点が存在し、L1 =11
4.1mmにおいて、(β−α)=|ωb −ωa |≒1
8.7°となり、偏光方向とトラック接線方向のトータ
ルのずれ量の最大値|Δθ−Δω|max が最小になる。
【0049】この場合、上記式(5)から、θ≒18.
0°において、|Δθ−Δω|が最大値の|Δθ−Δω
max =2.199°となるので、θ=12.631°
またはθ=25.635°において、偏光方向がトラッ
ク接線方向に対して0°または90°なるように初期設
定すれば良い。それによって、偏光方向とトラック接線
方向のずれ量の最大値を±1.0995°=2.199
°/2とすることができる。
【0050】また、上記の第3の実施の形態において
は、イメージローテータとして屈折型のダブルタイププ
リズム型イメージローテータを用いているが、反射型の
イメージローテータを用いても良いものであり、さらに
は、偏光方向を保存できる光ファイバを用いても良いも
のである。なお、偏光方向を保存できる光ファイバを用
いた場合には、光ファイバを適当に捻ることによって、
イメージローテータと同様の機能を持たせることができ
る。このように、対物レンズと固定光学部との間に一定
量の像または偏光を回転させる手段を用いることで、偏
光方向とトラック接線方向のずれ量を小さくすることが
できる。
【0051】また、上記の各実施の形態においては、光
ディスク装置を前提に説明しているが、本発明は光ディ
スク装置に限られるものではなく、レーザ光を用いる記
録再生にも適用されるものである。
【0052】(付記1) レーザ光源と信号検出器とを
有する固定光学部と、ミラーを回転軸上に固定し、対物
レンズを回転軸と異なる位置に配したスイングアームの
可動光学部とによって構成された光学系を有する光ピッ
クアップにおいて、前記スイングアームの回転軸方向か
らレーザ光を入射させ、且つ、ディスクをアクセスする
時のスイングアームの回転量と、スイングアームの回転
による前記対物レンズの光軸に対するディスクのトラッ
ク接線方向の回転変化量が同じになるように設定したこ
とを特徴とする光ピックアップ。 (付記2) 上記スイングアームの回転軸と上記ディス
クの回転軸との距離をL2 、前記スイングアームの長さ
をL1 、前記スイングアームの回転軸とディスクの回転
軸を結ぶ線に対するスイングアームの角度をθとした
時、 L2 2=L1 2(1+tan2 θ) を満たすスイングアームの角度とは異なるスイングアー
ムの角度で、偏光方向とトラック接線方向との関係を最
適化することを特徴とする付記1記載の光ピックアッ
プ。 (付記3) 上記スイングアームの回転軸上でスイング
アームに固定した上記ミラーに向かって光線を反射する
ために、スイングアームの回転軸上に反射光の光軸を有
し、スイングアームの回転に対して不動のミラーを配し
ていることを特徴とする付記1または2に記載の光ピッ
クアップ。 (付記4) 上記スイングアームの回転軸に垂直な面内
で、スイングアームの回転軸を軸にして上記不動のミラ
ーの入射光軸を回転することによって、上記対物レンズ
に入射する偏光方向を調整することを特徴とする付記3
記載の光ピックアップ。 (付記5) 上記レーザ光源と対物レンズの間に入射光
の像を一定量回転させる手段を有し、偏光方向とトラッ
ク接線方向とを調整後、固定していることを特徴とする
付記3記載の光ピックアップ。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ光の偏光方向を
スイングアームの回転に追随して回転させるとともに、
スイングアームの回転量(β−α)と、トラック偏向角
ωの回転量|ωb −ωa |とが一致するスイングアーム
の長さL1 とスイングアームの回転位置、即ち、L2
選択しているので、偏光方向とトラック接線方向のずれ
量|Δθ−Δω|の最大値を最小にすることができる。
【0054】また、偏光方向を初期設定するに際して、
偏光方向とトラック接線方向のずれ量|Δθ−Δω|
が、最大ずれ量の半分となるスイングアームの角度にお
いて初期設定しているので、偏光方向の角度ずれが|Δ
θ−Δω|max の1/2となり、トラック検知の誤差を
低減することができ、ひいては、光学的記録再生装置の
高速アクセス化、小型化、軽量化、低価格化に寄与する
ところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図である。
【図3】偏光方向の変化の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における偏光方向と
トラック接線方向のずれ量の最大値のスイングアーム長
依存性の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における偏光方向と
トラック接線方向のずれ量のスイングアーム回転角依存
性の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の光ピックアップの
概略的構成図である。
【図8】従来の光ディスク装置におけるヘッドのドライ
ブ方法の説明図である。
【図9】トラック偏向角の変化のスイングアームの長さ
等に対する依存性の説明図である。
【図10】L2 =60mmの場合のスイングアームの回
転量及びトラック偏向角の回転量のスイングアーム長依
存性の説明図である。
【図11】L2 =120mmの場合のスイングアームの
回転量及びトラック偏向角の回転量のスイングアーム長
依存性の説明図である。
【符号の説明】
1 スイングアーム 2 回転軸 3 ミラー 4 ミラー 5 対物レンズ 6 固定光学部 7 レーザ光 8 ディスク 11 スイングアーム 12 スイングアーム回転駆動用モータ 13 ミラー 14 ミラー 15 対物レンズ 16 光源及び検知光学系 17 レーザ光 18 光ディスク 19 不動ミラー 20 イメージローテータ 31 対物レンズ 32 可動光学系 33 光ディスク 41 スイングアーム 42 スイングアームの回転軸 43 対物レンズ 44 光ディスク 45 光ディスクの回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D075 CE15 5D118 AA01 BA01 BB02 BF02 BF03 CD02 CD03 CD08 DC03 DC07 FA08 FC03 5D119 AA01 BA01 BB05 DA01 DA05 EA02 EA03 EC35 FA05 JA51

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源と信号検出器とを有する固定
    光学部と、ミラーを回転軸上に固定し、対物レンズを回
    転軸と異なる位置に配したスイングアームの可動光学部
    とによって構成された光学系を有する光ピックアップに
    おいて、前記スイングアームの回転軸方向からレーザ光
    を入射させ、且つ、ディスクをアクセスする時のスイン
    グアームの回転量と、スイングアームの回転による前記
    対物レンズの光軸に対するディスクのトラック接線方向
    の回転変化量が同じになるように設定したことを特徴と
    する光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 上記スイングアームの回転軸と上記ディ
    スクの回転軸との距離をL2 、前記スイングアームの長
    さをL1 、前記スイングアームの回転軸とディスクの回
    転軸を結ぶ線に対するスイングアームの角度をθとした
    時、 L2 2=L1 2(1+tan2 θ) を満たすスイングアームの角度とは異なるスイングアー
    ムの角度で、偏光方向とトラック接線方向との関係を最
    適化することを特徴とする請求項1記載の光ピックアッ
    プ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004010201A2 (en) * 2002-07-23 2004-01-29 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical scanning device
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