JP2001356506A - 積層型電子写真用感光体 - Google Patents
積層型電子写真用感光体Info
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Abstract
HF)を用いたとき過酸化物の発生により、良好な特性
が得られない。従って、過酸化物増加の防止、特性の安
定化のために、特定の電荷発生物質および電荷輸送物質
に適した添加剤を見出し、優れた特性を有する積層型電
子写真用感光体を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、導電性支持体11上に、オキ
ソチタニウムフタロシアニン蒸着膜からなる電荷発生層
12と、その上に電荷輸送物質、特定の添加剤(酸化防
止、紫外線吸収剤)、バインダ樹脂からなる電荷輸送層
13を、テトラヒドロフランを主溶剤とする塗料にて形
成することにより積層型電子写真用感光体10を提供す
る。
Description
て使用される積層型電子写真用感光体にかかり、詳しく
はオキソチタニウムフタロシアニンを電荷発生層として
用い、電荷輸送層に特定の電荷輸送物質、添加剤を用
い、さらに、その電荷輸送層用塗料にテトラヒドロフラ
ンを用いる積層型電子写真用感光体に関する。
音性、高画質であること、普通紙への記録が可能である
ことなどの利点が注目され、複写機はもちろん、プリン
タやファクシミリなどにおいても急速に普及しつつあ
る。さらに、最近の傾向として、プリンタやファクシミ
リの分野では、オフィスユースからパーソナルユースへ
とその使用の形態が移行してきており、より小型化、低
コスト化、メンテナンスフリー化が求められている。ま
た、一方では、ドキュメントのカラー化など画像処理技
術の向上にともなって、より高解像度、高品質の画像形
成技術が求められている。
ては、安価で無公害であるなどの長所を有する有機光導
電物質からなる有機系の感光体の開発が活発になされ、
多くの装置に搭載されるようになってきた。これら実用
化された感光体のほとんどが、導電性支持体上に電荷発
生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する
電荷輸送層を順次形成した積層型感光体である。このよ
うに機能分離することにより電子写真装置に要求される
感度、耐久性などの特性を満足するに至った。その中
で、半導体レーザの発振波長領域つまりは近赤外波長領
域に吸収を有する感光体の開発が活発に行われ、近年、
オキソチタニウムフタロシアニンを電荷発生物質とした
積層型電子写真用感光体が数多く開発されている。
荷発生物質として電荷発生層を形成する方法には塗工法
と蒸着法がある。塗工法には、浸漬塗工法、スプレー塗
工法などの手法があり、浸漬塗工法は、少なくとも特定
結晶型のオキソチタニウムフタロシアニン、バインダ樹
脂と溶剤からなる分散塗料中に導電性支持体を浸漬し、
引き上げることにより導電性支持体上に電荷発生層を形
成する方法である。蒸着法は、加熱気化させたオキソチ
タニウムフタロシアニンを導電性支持体上に堆積させる
方法で、この堆積した膜を有機溶剤溶液中あるいはその
蒸気にさらすことにより結晶変換し所定の電荷発生層と
するものである。この蒸着法は、分子レベルでの均質な
膜形成が可能であり、高解像度、高品質の電子写真装置
に適した製造方法といえる。
フェニルアミン骨格を持つスチルベン系化合物、ヒドラ
ゾン系化合物、ベンジジン系化合物が用いられている。
また、近年、大気汚染、水質汚染等の環境問題が大きく
取り上げられており、電荷輸送層形成の溶剤として、ジ
クロロメタン、クロロホルムなどの塩素系溶剤から、テ
トラヒドロフランなど環状エーテルや、トルエンなど芳
香族系炭化水素等の非塩素系溶剤を用いる傾向にある。
輸送層の塗料溶剤に非塩素系溶剤を用いた検討がなされ
ているがいろいろな課題を有する。例えば、テトラヒド
ロフランを用いた場合、テトラヒドロフラン中に発生す
る過酸化物が電子写真特性に悪影響を及ぼし、その解決
方法として、特開平4−191745号公報に記載れて
いるように酸化防止剤を添加する方法等が示されてい
る。しかしながら、電荷発生層の形態、電荷輸送物質の
種類により、すべての酸化防止剤を用いることはできな
い。また、長期に過酸化物の発生を抑え、安定な塗料を
得ることができる酸化防止剤が求められている。
ソチタニウムフタロシアニン蒸着膜、その電荷輸送物質
に最適な酸化防止剤を見出し、テトラヒドロフラン系塗
料を用い優れた特性を有する積層型電子写真用感光体が
強く望まれている。
るために、本発明の請求項1にかかる積層型電子写真用
感光体は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電
荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体であっ
て、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシアニン
からなり、さらに、前記電荷発生層上に、少なくとも電
荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子分光装
置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点10
0℃以上の添加剤からなる電荷輸送層を、テトラヒドロ
フランを主溶剤とする塗料にて形成することをもって積
層型電子写真用感光体としたものである。
子写真用感光体は、導電性支持体上に少なくとも電荷発
生層と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光
体であって、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロ
シアニンからなり、さらに、前記電荷発生層上に、少な
くとも電荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電
子分光装置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ
融点100℃以上の添加剤としてフェノール系化合物か
らなる電荷輸送層を、テトラヒドロフランを主溶剤とす
る塗料にて形成することをもって積層型電子写真用感光
体としたものである。
子写真用感光体は、請求項2のフェノール系化合物とし
て化学式(化5)の化合物を用いて積層型電子写真用感
光体としたものである。
子写真用感光体は、請求項2のフェノール系化合物とし
て化学式(化6)の化合物を用いて積層型電子写真用感
光体としたものである。
アルキル基、R6は水素あるいはアクリロイル基を示
す)。
子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生
層と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体
であって、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシ
アニンからなり、さらに、前記電荷発生層上に、少なく
とも電荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子
分光装置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融
点100℃以上の添加剤としてベンゾトリアゾール系化
合物からなる電荷輸送層を、テトラヒドロフランを主溶
剤とする塗料にて形成することをもって積層型電子写真
用感光体としたものである。
子写真用感光体は、請求項6のベンゾトリアゾール系化
合物として化学式(化7)の化合物を用いて積層型電子
写真用感光体としたものである。
基、R2はアルキル基、R3は水素あるいは塩素を示
す)。
子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生
層と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体
であって、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシ
アニンからなり、さらに、前記電荷発生層上に、少なく
とも電荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子
分光装置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融
点100℃以上の添加剤としてベンゾエート系化合物か
らなる電荷輸送層を、テトラヒドロフランを主溶剤とす
る塗料にて形成することをもって積層型電子写真用感光
体としたものである。
子写真用感光体は、請求項7のベンゾエート系化合物と
して化学式(化8)の化合物を用いて積層型電子写真用
感光体としたものである。
子写真感光体は、請求項1から請求項8までのいずれか
の電荷輸送物質として、大気化紫外光電子分光装置によ
り測定仕事関数が5.5eV以下であるものを用いて積
層型電子写真感光体としたものである。
電子写真感光体は、請求項1から請求項9までのいずれ
かの電荷発生層として、オキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜を用いて積層型電子写真感光体としたものであ
る。
を図面に基づいて説明する。
真用感光体の構成を模式的に示した断面図であり、図1
において、積層型電子写真用感光体10は、導電性支持
体11上に電荷発生層12と電荷輸送層13を積層して
形成されている。
る導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニ
ウムなどの金属材料からなる管(円筒状)、板、シート
状支持体、プラスティックや紙などからなる管、板、シ
ート状支持体上に金属材料を蒸着あるいは導電性塗料に
より導電性を付与したもの、導電性プラスティックを成
形してなる管、板、シート状支持体などが用いられる。
特に、アルミニウム合金に切削等の加工を施した管やポ
リエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムを
蒸着したシートなどがよく用いられる。特に、導電性支
持体11に、アルミニウム管を用いる場合には、電荷発
生層12を形成する前に、界面活性剤、有機溶剤を用い
た洗浄や真空中グロー放電処理による支持体表面の浄化
が必要である。アルミニウム管の洗浄の不備は、付着し
ている金属切削粉による電気的障害から起こる画像欠陥
や接着性の低下を引き起こす。
荷発生層12は、蒸着法について詳細に述べるが、電荷
発生物質としてオキソチタニウムフタロシアニンを用
い、6×10−3Pa以下の圧力下、抵抗加熱による蒸
着法にて0.03〜0.5μmの範囲の薄膜として形成
される。
ロシアニンとしては、公知の合成法にて得られた粗顔料
をキノリン中にて環流洗浄して高結晶性顔料とし、それ
を昇華精製したものを用いる。図2は、本発明に用いた
昇華精製装置で、主に、電気炉21、ガラス試験管22
及び真空ポンプ29から構成される。ガラス試験管22
の内部には、オキソチタニウムフタロシアニン20を入
れた石英ボート23及びガラス採取管24をセットし、
石英ボート23が電気炉21の中心になるよう配置す
る。ガラス試験管22と真空ポンプ29の間は、ゴム栓
25、三方コック26、耐圧ゴム管27、トラップ28
で配管する。ガラス試験管中を減圧し、電気炉を加熱す
ることにより石英ボート中のオキソチタニウムフタロシ
アニンが昇華し、低温部のガラス採取管に結晶が付着す
る。この付着した結晶の紫色光沢部分を採取し蒸着に用
いる。純度の低いオキソチタニウムフタロシアニン顔料
を用いて蒸着すると、その不純物の影響、あるいは不純
物による抵抗加熱中の熱分解物の影響により、残留電位
の上昇など感光体の特性の劣化を引き起こす。それに対
して純度が高いオキソチタニウムフタロシアニンを用い
ると蒸着中の熱劣化も少なく特性の良好な感光体が得ら
れる。
るための蒸着装置は、導電性支持体11の全体に均一に
成膜できるものであればよく、導電性支持体11がアル
ミニウム管であれば、図3に示すような装置が用いられ
る。図3は、蒸着装置のチャンバー31の内部を示した
概略図で、装着したアルミニウム管32がチャンバー内
を自公転し、蒸着源33の上部にて成膜される。排気口
34には、油拡散ポンプなどを装着し、6×10−3P
a以下の圧力を達成する。蒸着源33は、融点がオキソ
チタニウムフタロシアニンの昇華点(約500℃)以上
の金属であればよく、タングステン、モリブデン、タン
タル、ニオブあるいはそれらの合金など高融点金属がよ
く用いられる。さらに、直流電源により電流を与えるこ
とにより蒸着源33を加熱し、蒸着源33に充填したオ
キソチタニウムフタロシアニン30を昇華させ、導電性
支持体であるアルミニウム管32上に堆積させ所定の膜
厚を得るものである。膜厚が所定膜厚以下であれば、感
光体として必要な感度が得られず、所定膜厚以上であれ
ば、感光体として必要な帯電性が得られない。
ムフタロシアニン蒸着膜は非晶質状態であり、有機溶剤
の蒸気にさらす、あるいは有機溶剤中に浸漬するなど、
有機溶剤と接触させることにより結晶化することができ
る。実際には、このように結晶変換された電荷発生層上
に、電荷輸送物質、バインダ樹脂、有機溶剤からなる電
荷輸送層用塗料を用いて、浸漬塗工法などの公知の塗工
手段にて電荷輸送層13が形成され、最終的な結晶型が
決定する。
としては、オキソチタニウムフタロシアニンの電荷発生
層に適した、オキサゾール、ピラゾリン系など複素環化
合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、テト
ラフェニルブタジエン系化合物を用いることができる。
また、移動度が高い電荷輸送物質としては、トリフェニ
ルアミン骨格を持つものが好ましい。つまり、オキソチ
タニウムフタロシアニンとの適合性、高感度を得るため
には、大気下紫外線光電子分光装置において測定された
仕事関数が5.5eV以下の電荷輸送物質を用いること
が好ましい。
事関数が5.5eV以下で小さい、つまりイオン化ポテ
ンシャルが小さいため酸化劣化を起こし易い。さらに、
電荷発生層を形成するための塗料として用いられるテト
ラヒドロフランは、放置により過酸化物が発生すること
が知られている。そこで、電荷輸送層、それを形成する
ための塗料中に、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定
剤が必要となる。
系化合物、硫黄系化合物、リン系化合物のどの酸化防止
剤、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化
合物などの紫外線吸収剤を用いることが考えられるが、
本発明の電荷輸送物質、テトラヒドロフラン系塗料、オ
キソチタニウムフタロシアニン電荷発生層の組合せにお
いては、フェノール系化合物やベンゾトリアゾール系、
ベンゾエート系化合物が適している。 たとえば、アミ
ン系化合物はそのイオン化ポテンシャルが4.0eVよ
り小さく、酸化劣化防止の効果は大きいものの、エネル
ギー的なトラップとして作用し電子写真特性に悪影響を
及ぼす。また、一般に用いられる2,6-シ゛-tert-フ゛チルフェノー
ルや2,6-シ゛-tert-フ゛チル-4-メチルフェノールなど低分子のフェノー
ル系酸化防止剤は、テトラヒドロフラン塗料中、長期間
の酸化防止作用に乏しい。
にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点100
℃以上のフェノール系化合物あるいはベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾエート系化合物を電荷輸送層中に加えるこ
とにより、少量で、特性の安定化とテトラヒドロフラン
中過酸化物の増加防止を効果的に実現することができ
る。具体的には、電荷輸送物質に対して、重量比で0.
1%以上10%以下の添加量、好ましくは、1%〜3%
程度が良い。前述したように、アミン系化合物など仕事
関数4.0eVより小さい化合物は、電荷輸送層中で電
荷輸送物質のエネルギーギャップが大きく、トラップと
して作用し特性に悪影響を及ぼすと考えられる。また、
融点100℃以下の化合物は、感光体製造時の一般的な
乾燥温度100℃にて溶融する、さらには、塗料中でも
テトラヒドロフラン等の溶剤と共に多少揮発するため長
期の安定性が得られないと考えられる。
かつ融点100℃以上のフェノール系化合物としては化
学式(化9)、(化10)、(化11)、(化12)等
の化合物が上げられ、ベンゾトリアゾール系化合物とし
ては化学式(化13)、(化14)、(化15)、(化
16)等の化合物が上げられ、ベンゾエート系化合物と
しては化学式(化17)等の化合物が上げられる。ま
た、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系化合物は紫
外線吸収剤であり、テトラヒドロフラン中過酸化物の増
加防止に対して大きな効果を持たないが、添加すること
により感光体の繰り返し特性が安定化する。したがっ
て、フェノール系化合物との混合がより効果的である。
ル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレー
ト、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂を用いること
ができるが、電荷輸送物質との相溶性、膜強度、塗料化
溶剤への溶解性、塗料としての安定性の点からポリカー
ボネートが好ましい。これらのバインダ樹脂と前記電荷
輸送物質の構成比は、重量比でバインダ樹脂1に対して
0.25から3の範囲で用いられる。
脂は、前述したようにテトラヒドロフランを主溶剤とす
る電荷輸送層用塗料として電荷輸送層を形成する。この
電荷輸送層用塗料は、テトラヒドロフランを主溶剤とし
て、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶
剤を混合することができ、電荷輸送物質、添加剤、バイ
ンダ樹脂を混合し、不揮発分の濃度を10から40重量
%の範囲に調整して用いる。テトラヒドロフランは、過
酸化物を除去するために、蒸留や、アルミナ等によるカ
ラムクロマトグラフィー精製をすることが好ましい。
荷輸送層用塗料を用い、図4に示すような浸漬塗工装置
41にて電荷輸送層13を形成する。具体的には、電荷
発生層が形成された導電性支持体であるアルミニウム管
43を、把持装置を備えた可動部44に装着し、電荷輸
送層用塗料40の入ったにポット42に浸漬した後、所
定の速度で引き上げることにより電荷輸送層が形成され
る。ポット42には循環ポンプ45およびフィルターユ
ニット46が配管されている。浸漬塗工後、熱風乾燥機
などにより有機系溶剤分を揮発させ、乾燥後膜厚として
5から40μm程度の範囲の電荷輸送層が形成される。
および比較例を説明する。
管を装着した4口フラスコ中、1−クロロナフタレン
(770ml)に1,3−ジイミノイソインドリン(1
13g)を懸濁させ、撹拌下にチタン酸テトラ−n−ブ
チル(75g)を加え、窒素雰囲気中、195〜205
℃にて4時間加熱する。130℃にまで放冷後濾別し、
ブフナーロート上で100℃の1−クロロナフタレン
(100ml)で洗浄する。さらにエタノール(100
0ml)で洗浄後、ジメチルホルムアミド、エタノール
で熱懸濁洗浄を繰り返し、50℃にて24時間、真空乾
燥し、89gの顔料を得た。
l中にて撹拌下、1時間環流加熱する。冷却後濾別し、
これをさらに新しいキノリン100mlを用いて同様の
環流加熱を行う。最後にエタノールにて充分洗浄した
後、50℃にて10時間、100℃にて10時間真空乾
燥し、赤紫結晶の顔料14gを得た。さらに、この顔料
7.5gを前述した図2の昇華装置にて精製し、蒸着用
オキソチタニウムフタロシアニン顔料6gを得た。
のアルミニウム(アルミニウム−マグネシウム−シリコ
ン系合金)切削管を、脱脂用洗剤(花王株式会社製クリ
ンスルーLC870)およびイオン交換水にて洗浄し、
図3の蒸着装置に装着する。5×10−3Paの減圧
下、前述の蒸着用顔料を用いてアルミニウム管上に0.
15μmのオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜を形
成した。
し、前記蒸着膜のついたアルミニウム管を30分間放置
し、結晶変換処理を施す。引き続き、下記化学式(化1
8)の電荷輸送質1重量部、(化9)の添加剤(住友化
学工業株式会社製 Sumilizer GA-80)0.01重量
部、ポリカーボネート(出光興産株式会社製 タフゼッ
トP−300)1重量部、テトラヒドロフラン5重量部
からなる塗料を用い、図4の浸漬塗工装置にて乾燥後膜
厚が20μmになるように電荷輸送層を設け、感光体を
完成させた。乾燥は、100℃で60分間行った。
ラム測定システム(ジェンテック株式会社製 CYNT
HIA55)にて評価した。
調整し、感光体を暗所で負帯電した時の初期帯電電位V
0(V)を500V以上になるようにし、暗減衰2秒後
の表面電位をV2(V)、暗減衰2秒後の電荷保持率を
DDR2(%)として測定し、続いて780nm、0.
7μJ/cm2・sのエネルギーの単色光を5秒間照射
して、この時表面電位が1/2V2になる露光量を光感
度E1/2(μJ/cm2)とし、露光5秒後の表面電位
を残留電位Vr(V)として測定することによって行っ
た。また、帯電−露光の繰り返し3000回転実施後の
上記電子写真特性も合わせて測定した。この結果を表1
に示す。また、それぞれの化合物の大気化紫外線光電子
分光装置(理研計器株式会社製 表面分析装置AC−
1)による測定結果、添加剤についてはその融点も合わ
せて表1に示す。また、実施例1で用いた電荷輸送物質
(化18)の仕事関数は5.3eVであった。
代わりに、(化10)の添加剤(住友化学工業株式会社
製 Sumilizer MDP-S)を用いた以外は、実施例1と同
様に感光体を作成し、同様の特性評価を行った。この結
果を表1に示す。
代わりに、(化11)の添加剤(住友化学工業株式会社
製 Sumilizer GM)を用いた以外は、実施例1と同様に
感光体を作成し、同様の特性評価を行った。この結果を
表1に示す。
代わりに、(化13)の添加剤(住友化学工業株式会社
製 Sumisorb 200)を用いた以外は、実施例1と同様に
感光体を作成し、同様の特性評価を行った。この結果を
表1に示す。
代わりに、(化17)の添加剤(住友化学工業株式会社
製 Sumisorb 400)を用いた以外は、実施例1と同様に
感光体を作成し、同様の特性評価を行った。この結果を
表1に示す。
18)の代わりに、(化19)を用いた以外は、実施例
1と同様に感光体を作成し、同様の特性評価を行った。
この結果を表1に示す。また、実施例1で用いた電荷輸
送物質(化19)の仕事関数は5.2eVであった。
18)の代わりに、(化19)を用いた以外は、実施例
1と同様に感光体を作成し、同様の特性評価を行った。
この結果を表1に示す。
18)の代わりに、(化20)を用いた以外は、実施例
1と同様に感光体を作成し、同様の特性評価を行った。
この結果を表1に示す。また、実施例1で用いた電荷輸
送物質(化20)の仕事関数は5.3eVであった。
18)の代わりに、(化20)を用いた以外は、実施例
1と同様に感光体を作成し、同様の特性評価を行った。
この結果を表1に示す。
放置し、その塗料を用いて実施例1と同様に感光体を作
成し、同様の特性評価を行った。この結果を表1に示
す。
添加しない以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、
同様の特性評価を行った。この結果を表1に示す。
代わりに、アミン系添加剤(住友化学工業株式会社製
Antigene P)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体
を作成し、同様の特性評価を行った。この結果を表1に
示す。
代わりに、2,6-シ゛-tert-フ゛チル-4-メチルフェノール(住友化学工
業株式会社製 Sumilizer BHT)を用いた以外は、実施
例1と同様に感光体を作成し、同様の特性評価を行っ
た。この結果を表1に示す。
置し、その塗料を用いて実施例1と同様に感光体を作成
し、同様の特性評価を行った。この結果を表1に示す。
明の実施例の積層型電子写真用感光体では、特定の添加
剤を添加することにより良好な電子写真特性を示す。
子写真用感光体によれば、導電性支持体上に少なくとも
電荷発生層と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真
用感光体において、電荷発生層にオキソチタニウムフタ
ロシアニンを用い、さらに、電荷発生層上に、特定の電
荷輸送物質、特定の添加剤、バインダ樹脂からなる電荷
輸送層を、テトラヒドロフランを主溶剤とする塗料にて
形成することによって、非塩素系溶剤であるテトラヒド
ロフランを用いて優れた特性を有する積層型電子写真用
感光体を得ることができる。
感光体の構成を模式的に示した断面図
を示した概略図
した概略図
を示した概略図
ン) 21 電気炉 22 ガラス試験管 23 石英ボート 24 ガラス採取管 25 ゴム栓 26 三方コック 27 耐圧ゴム管 28 トラップおよびジュワー瓶 29 真空ポンプ 30 電荷発生物質(昇華済みオキソチタニウムフタロ
シアニン) 31 蒸着装置チャンバー 32 アルミニウム管(導電性支持体) 33 蒸着源 34 排気口 40 電荷輸送層用塗料 41 浸漬塗工装置 42 ポット部 43 アルミニウム管(電荷発生層が形成された導電性
支持体) 44 支持体把持装置を備えた可動部 45 循環用ポンプ 46 フィルタユニット
Claims (10)
- 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体に
おいて、 前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシアニンから
なり、さらに、前記電荷発生層上に、少なくとも電荷輸
送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子分光装置に
て測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点100℃
以上の添加剤からなる電荷輸送層を、テトラヒドロフラ
ンを主溶剤とする塗料にて形成したものであることを特
徴とする積層型電子写真用感光体。 - 【請求項2】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体に
おいて、 前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシアニンから
なり、さらに、前記電荷発生層上に、少なくとも電荷輸
送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子分光装置に
て測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点100℃
以上の添加剤としてフェノール系化合物からなる電荷輸
送層を、テトラヒドロフランを主溶剤とする塗料にて形
成したものであることを特徴とする積層型電子写真用感
光体。 - 【請求項3】 前記フェノール系化合物が化学式(化
1)で示す化合物であることを特徴とする請求項2に記
載の積層型電子写真用感光体。 【化1】 - 【請求項4】 前記フェノール系化合物が化学式(化
2)で示す化合物であることを特徴とする請求項2に記
載の積層型電子写真用感光体。 【化2】 (ただし、式中R1〜R5は水素あるいはアルキル基、
R6は水素あるいはアクリロイル基を示す)。 - 【請求項5】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体に
おいて、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシア
ニンからなり、さらに、前記電荷発生層上に、少なくと
も電荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子分
光装置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点
100℃以上の添加剤としてベンゾトリアゾール系化合
物からなる電荷輸送層を、テトラヒドロフランを主溶剤
とする塗料にて形成したものであることを特徴とする積
層型電子写真用感光体。 - 【請求項6】 前記ベンゾトリアゾール系化合物が化学
式(化3)で示す化合物であることを特徴とする請求項
5に記載の積層型電子写真用感光体。 【化3】 (ただし、式中R1は水素あるいアルキル基、R2はア
ルキル基、R3は水素あるいは塩素を示す)。 - 【請求項7】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層を積層してなる積層型電子写真用感光体に
おいて、前記電荷発生層がオキソチタニウムフタロシア
ニンからなり、さらに、前記電荷発生層上に、少なくと
も電荷輸送物質、バインダ樹脂、大気下紫外線光電子分
光装置にて測定した仕事関数が4.0eV以上かつ融点
100℃以上の添加剤としてベンゾエート系化合物から
なる電荷輸送層を、テトラヒドロフランを主溶剤とする
塗料にて形成したものであることを特徴とする積層型電
子写真用感光体。 - 【請求項8】 前記ベンゾエート系化合物が化学式(化
4)で示す化合物であることを特徴とする請求項7に記
載の積層型電子写真用感光体。 【化4】 - 【請求項9】 前記電荷輸送物質の大気下紫外線光電子
分光装置により測定した仕事関数が5.5eV以下であ
ることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれ
かに記載の積層型電子写真用感光体。 - 【請求項10】 前記電荷発生層がオキソチタニウムフ
タロシアニン蒸着膜であることを特徴とする請求項1か
ら請求項9までのいずれかに記載の積層型電子写真用感
光体。
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---|---|---|---|
JP2000177940A JP2001356506A (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 積層型電子写真用感光体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000177940A JP2001356506A (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 積層型電子写真用感光体 |
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ID=18679459
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001356506A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7029810B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-04-18 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic image forming apparatus |
JP2008281805A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ |
-
2000
- 2000-06-14 JP JP2000177940A patent/JP2001356506A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7029810B2 (en) | 2002-09-20 | 2006-04-18 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic image forming apparatus |
US7371497B2 (en) | 2002-09-20 | 2008-05-13 | Ricoh Company Ltd. | Electrophotographic image forming method |
JP2008281805A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ |
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