JP2001356119A - ダイオキシン類の分析方法 - Google Patents

ダイオキシン類の分析方法

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JP2001356119A
JP2001356119A JP2000175960A JP2000175960A JP2001356119A JP 2001356119 A JP2001356119 A JP 2001356119A JP 2000175960 A JP2000175960 A JP 2000175960A JP 2000175960 A JP2000175960 A JP 2000175960A JP 2001356119 A JP2001356119 A JP 2001356119A
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dioxins
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JP2000175960A
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Katsuhisa Honda
克久 本田
Muneshiro Ouchi
宗城 大内
Masazumi Yamashita
正純 山下
Yasushi Nakamura
裕史 中村
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類の抽出,精製操作が簡単であ
り、ダイオキシン類の分析を行うための前処理を簡単に
する方法を提供する。 【解決手段】 主としてダイオキシン類を特定採取する
工程と、前記採取物からダイオキシン類を選択的に抽出
する工程と、前記抽出物から不純物を除去する工程と、
除去後のダイオキシン類の濃度を確定する工程とからな
ることを特徴としている。また、主としてダイオキシン
類を特定採取する工程と、前記採取物からダイオキシン
類を加熱抽出する工程と、前記加熱抽出後のダイオキシ
ン類の濃度を確定する工程とからなることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイオキシン類
(平成11年法律第105号「ダイオキシン類対策特別
措置法」第2条に規定された「ダイオキシン類」のこと
であり、「ポリ塩化ジベンゾフラン,ポリ塩化ジベンゾ
−パラ−ジオキシン,コプラナ−ポリ塩化ビフェニル」
を総称する表現として使用する。以下同じ)の分析方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオキシン類を分析する方法と
して、インピンジャーを使用する方法がある。このイン
ピンジャーを使用した方法としては、まずサンプリング
を行う。このサンプリングを行うことにより低沸点化合
物から高沸点化合物のすべてのガス成分を捕捉する。つ
まり、サンプリングの時点でダイオキシン類だけでなく
多くの不純物(炭化水素等)も同時に捕捉される。そこ
で、サンプリングした採取物からダイオキシン類を抽出
する作業を行う。このインピンジャーを使用した場合、
不純物の種類が多いことおよび抽出が困難であること等
の理由により、ベンゼン環を持つ化合物に対して溶解度
の高いトルエンを用いて16時間以上かけてソックスレ
ー抽出等を行い抽出物を得る。このとき、ダイオキシン
類のみならず分析に不要な不純物も同時に抽出してしま
うため、さらに不純物を除去することが必要になる。す
なわち、前記抽出物からトルエンを留去した後、へキサ
ンに転容し、硫酸処理等を行った後、この抽出液を二種
類以上のシリカゲルカラムおよびアルミナカラム等へ添
加し、クロマトグラフィ法によりへキサン,またはへキ
サンで不純物を除去した後、50%ジクロロメタンで、
展開,溶出する等の操作により、ダイオキシン類測定に
妨害となる化合物を完全に除去した抽出液を得ている。
そして、前記ダイオキシン類測定に妨害となる化合物を
完全に除去した抽出液を得た後にGC/MS測定方法等
で測定することによりダイオキシン類の濃度を確定して
いる。
【0003】この方法では、ダイオキシン類の濃度確定
までに操作が煩雑でかなりの時間を必要とする。また、
インピンジャーを用いたサンプリングでは、ジエチレン
グリコール洗液,採取管洗液,円筒ろ紙,XAD−2樹
脂のそれぞれからダイオキシン類を抽出するため、かな
りの手間を必要としていた。さらに、インピンジャー
は、再利用するために洗浄を必要とするが、ダイオキシ
ン類を完全に除去しなければ、濃度確定を正確に行うこ
とができず、またガラス製であるため、取扱いおよび輸
送等にも細心の注意を必要としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記課題
に鑑み、ダイオキシン類の抽出,精製操作が簡単であ
り、ダイオキシン類の分析を行うための前処理を簡単に
する方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に記載
の発明は、主としてダイオキシン類を特定採取する工程
と、前記採取物からダイオキシン類を選択的に抽出する
工程と、前記抽出物から不純物を除去する工程と、除去
後のダイオキシン類の濃度を確定する工程とからなるこ
とを特徴としている。
【0006】さらに、請求項2に記載の発明は、主とし
てダイオキシン類を特定採取する工程と、前記採取物か
らダイオキシン類を加熱抽出する工程と、前記加熱抽出
後のダイオキシン類の濃度を確定する工程とからなるこ
とを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明は、排ガス中のダイオキシン
類の濃度確定に好適に実施することができる。この発明
は、主としてダイオキシン類を特定採取する工程と、前
記採取物からダイオキシン類を選択的に抽出する工程
と、前記抽出物から不純物を除去する工程と、除去後の
ダイオキシン類の濃度を確定する工程とを行うことによ
り、排ガス中のダイオキシン類の分析を行う。
【0008】まず、ダイオキシン類を特定採取する工程
について説明する。この工程は、排ガス中からダイオキ
シン類を採取するために行われる。また、この工程で用
いる採取器を用いる方法は、インピンジャーを用いる方
法とは異なり、低沸点化合物から高沸点化合物の全ての
ガス成分を捕捉するのではなく、ダイオキシン類を捕捉
し、とくに低沸点の炭化水素等の不純物は、捕捉しない
ようにする。ここで用いる採取器としては、無機吸着材
により適宜成形された成型体が好ましい。そして、無機
吸着材としては、アルミナ材が好ましい。より好ましく
は、γ−アルミナ材または活性アルミナ材である。
【0009】つぎに、前記採取物からダイオキシン類を
選択的に抽出する工程について説明する。この工程は、
前記採取物中に含まれるダイオキシン類を選択的に抽出
するために行われる。また、抽出方法としては、加熱抽
出,溶媒抽出,超臨界抽出もしくは超音波抽出等があ
る。
【0010】ここで、前記加熱抽出について説明する。
加熱抽出とは、前記採取物中に含まれるダイオキシン類
をダイオキシン類の前駆体の酸化によるダイオキシン類
の合成を防止しつつ、加熱によりガス中または溶媒中に
抽出し、冷却して抽出物を得る方法である。加熱抽出法
で抽出すると、操作後の抽出物に不純物が含まれていな
いため、抽出物から不純物を除去する工程を必要とせ
ず、直ちにダイオキシン類の濃度を確定する工程に移る
ことができる。
【0011】また、前記溶媒抽出方法としては、高速抽
出装置を用いる方法や炭化水素系溶媒を用いる方法等が
ある。いずれの方法においても、この工程で用いる抽出
液としては、前記採取工程で抽出可能な不純物をほとん
ど含まないように採取されているので、溶出力の強いト
ルエンでなくてもよい。したがって、比較的溶出力が弱
く、前記抽出物から不純物を除去する工程で使用するへ
キサン等の炭化水素溶媒を用いることによって、前記抽
出物から、抽出の困難な不純物を抽出せずダイオキシン
類を選択的に抽出するとともに、その後の溶媒置換の操
作を省略することができる。
【0012】つぎに、前記抽出物から不純物を除去する
工程について説明する。この工程は、前記ダイオキシン
類を抽出した抽出物に含まれる不純物を除去するために
行われる。また、この不純物の除去としては、シリカゲ
ル,硫酸シリカゲル,硝酸銀シリカゲル等の修飾シリカ
ゲルを用いる方法がある。これらを用いることにより抽
出液から不純物を除去することができる。つまり、硫酸
処理工程の省略や二種類以上のカラムクロマトグラフィ
での精製工程を省略できる等の不純物除去操作の簡素化
ができる。
【0013】さらに、除去後のダイオキシン類の濃度を
確定する工程について説明する。この工程は、前記不純
物を除去した抽出液を用いて、ダイオキシン類の濃度を
確定するために行う。このダイオキシン類の濃度確定方
法としては、GC/MSを用いて測定することが一般的
である。
【0014】以上のように、この発明は、サンプリング
時に主としてダイオキシン類を特定採取することおよび
ダイオキシン類を選択的に抽出することにより、従来の
インピンジャー法に比べて不純物の採取量が少なくな
り、各工程における不純物の除去作業を簡単にすること
ができる。このため、使用溶媒量が減少し、分析精度も
向上する。
【0015】
【実施例】つぎに、この発明の具体的実施例について説
明する。まず、ダイオキシン類を特定採取する工程につ
いて説明する。この工程は、排ガス中からダイオキシン
類を採取するために行われる。また、この工程で用いる
採取器について説明すると、前記採取器に無機吸着材,
たとえばアルミナ材を適宜な成型体に形成したものを用
いることにより、炭化水素等の不純物,とくに低沸点化
合物等は、前記アルミナ材へ吸着せず、そのまま通過す
る。そのため、ダイオキシン類と前記アルミナ材に吸着
するごく少量の不純物だけを吸着させることができる。
そして、前記アルミナ材としては、γ−アルミナまたは
活性アルミナが好ましい。
【0016】つぎに、前記採取物からダイオキシン類を
選択的に抽出する工程について説明する。この工程は、
前記採取物中に含まれるダイオキシン類を選択的に抽出
するために行われる。また、抽出方法としては、加熱抽
出,溶媒抽出,超臨界抽出もしくは超音波抽出等があ
る。
【0017】ここで、ダイオキシン類の抽出方法とし
て、加熱抽出について説明する。この加熱抽出で抽出を
行うと、ダイオキシン類がガス化し、このガス化したダ
イオキシン類を抽出物として抽出するので、不純物が含
まれていない抽出物にすることができる。このため、抽
出物から不純物を除去する工程を必要とせず、直ちにダ
イオキシン類の濃度を確定する工程に移ることができ
る。
【0018】また、他の抽出方法として、溶媒抽出方法
について説明する。この溶媒抽出方法は、高速抽出装置
を用いる方法や炭化水素系溶媒を用いる方法等がある。
いずれの方法においても、この工程で用いる抽出液とし
ては、前記採取工程で不純物をほとんど含まないように
採取されているので、溶出力の強いトルエンでなくても
よい。したがって、比較的溶出力が弱く、前記抽出物か
ら不純物を除去する工程で使用するへキサン等の炭化水
素溶媒を用いることによって、前記抽出物から、抽出の
困難な不純物を抽出せずダイオキシン類を選択的に抽出
するとともに、その後の溶媒置換の操作を省略すること
ができる。
【0019】つぎに、前記抽出物から不純物を除去する
工程について説明する。この工程は、クリーンアップ工
程とも呼ばれ、前記ダイオキシン類を抽出した抽出物に
含まれる不純物を除去するために行われる。また、この
不純物の除去方法,たとえば修飾シリカゲルを用いる方
法について説明する。この修飾シリカゲルは、シリカゲ
ルと硫酸シリカゲル等からなり、この修飾シリカゲルに
不純物を吸着させることにより、抽出液から不純物を除
去することができる。つまり、硫酸処理工程の削除や二
種類以上のカラムクロマトグラフィでの精製工程を削除
できる等の不純物除去操作の簡素化ができる。
【0020】さらに、除去後のダイオキシン類の濃度を
確定する工程について説明する。この工程は、前記不純
物を除去した抽出液を用いて、ダイオキシン類の濃度を
確定するために行う。このダイオキシン類の濃度確定方
法としては、GC/MSを用いて測定することが一般的
である。このGC/MSを用いることで、ダイオキシン
類の濃度を確定することができる。
【0021】以上のように、主としてダイオキシン類を
特定採取する工程において、無機吸着材を用いることに
より、インピンジャーを必要としないため、サンプリン
グ装置の小型化を図ることができ、また輸送に関しても
便利になる。そして、ダイオキシン類の濃度確定に不要
な不純物をほとんど捕捉しないため、この不純物を取り
除く操作も簡単にすることができ、さらにダイオキシン
類の分析時間を短くすることができるため、連続測定を
可能にすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ダイ
オキシン類の抽出,精製操作が簡単であり、ダイオキシ
ン類の分析を行うための前処理を簡単にすることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 裕史 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてダイオキシン類を特定採取する
    工程と、前記採取物からダイオキシン類を選択的に抽出
    する工程と、前記抽出物から不純物を除去する工程と、
    除去後のダイオキシン類の濃度を確定する工程とからな
    ることを特徴とするダイオキシン類の分析方法。
  2. 【請求項2】 主としてダイオキシン類を特定採取する
    工程と、前記採取物からダイオキシン類を加熱抽出する
    工程と、前記加熱抽出後のダイオキシン類の濃度を確定
    する工程とからなることを特徴とするダイオキシン類の
    分析方法。
JP2000175960A 2000-06-12 2000-06-12 ダイオキシン類の分析方法 Pending JP2001356119A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004191274A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Miura Co Ltd ダイオキシン類の分析用試料採取方法
CN110715984A (zh) * 2018-07-11 2020-01-21 中国科学院大连化学物理研究所 一种在氯漂白水溶液体系中准确检验酚类生成二噁英的方法

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