JP2001355545A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2001355545A JP2000181308A JP2000181308A JP2001355545A JP 2001355545 A JP2001355545 A JP 2001355545A JP 2000181308 A JP2000181308 A JP 2000181308A JP 2000181308 A JP2000181308 A JP 2000181308A JP 2001355545 A JP2001355545 A JP 2001355545A
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雅之 青田
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毅 宗実
Mamoru Sumita
守 住田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料噴射弁の旋回体の製作を容易かつ低コス
トにし、かつ、旋回体とニードル弁の摺動性及び旋回体
の内外径の同軸度を確保することを目的とする。 【解決手段】 燃料に旋回を与える旋回体13を備えた
燃料噴射弁であって、旋回体13を樹脂により構成し、
旋回体13の内径部13aに耐摩耗性を有するスリーブ
60を固定し、このスリーブ60の内径部60dでニー
ドル弁12を摺動支持すると共に、このスリーブ60の
弁本体9の小内径部9a側の外径部60bが弁本体9の
大内径部9bに固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料噴射弁、特
に筒内噴射用の燃料噴射弁に適するものであって、燃料
流に旋回手段により旋回エネルギーを与えて燃料噴射孔
から噴射する形式の燃料噴射弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料噴射弁の弁装置の構造を図7
に示す。図7において、旋回体13は、中心に弁体であ
るニードル弁12を囲んで軸方向に摺動可能に支持する
中心孔15を持つほぼ中空円筒形の部材であって、弁装
置内に組み立てられた時、弁座11に接する第1端面1
6と、弁座11と反対側の第2端面17と、これらの端
面間にあって中空のハウジングの一部である弁本体9の
大内径部9bに接する部分を有する周面19とを備えて
いる。旋回体13の第2端面17は、その周辺部で弁本
体9の肩部に当接して支持されており、また径方向に延
びた通路溝21が形成されていて、第2端面17の内周
部から外周部に燃料が流れることができるように構成さ
れている。
【0003】旋回体13の周面19には、互いに等間隔
に周方向に離間して軸方向に延びた多数の平坦面が形成
されており、その結果、周面19には弁体9の大内径部
9bに当接して弁体9に対する位置を規定する複数の外
周面部分と、これら外周面部分間に設けられた平坦面で
あって、大内径部9bと共に燃料の軸方向流路22を形
成する流路部分とが形成されている。
【0004】旋回体13の弁座11に面する軸方向端面
即ち第1端面16には、第1端面16の中心孔15に隣
接する内周辺に形成された所定幅の内周環状溝24と、
一端で周面19の流路部分に接続されて、そこからほぼ
径方向内側に延びて、他端で内周環状溝24に接線方向
に接続された旋回溝25(M1〜M6)とが設けられて
いる。
【0005】次に、上記従来の燃料噴射弁の動作につい
て説明する。ニードル弁12が図示しないソレノイド装
置により吸引されると、燃料は弁装置の上流側から径方
向通路溝21を通って軸方向通路溝22に流れ、更に旋
回溝25(M1〜M6)に流入して内径方向に向って流
れ込む。そして、燃料は旋回体13の旋回溝24に対し
て接線方向に流入し、旋回流となってニードル弁12と
弁座11の間から噴射口内10に入り、その先端出口か
ら噴霧される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃料噴射弁
において、旋回体13の中心孔15はニードル弁12の
摺動部材としての役目を果しているため、旋回体13と
してSUS440C等の耐摩耗性の優れた材料を使用し
ていた。しかし上記のような材料は加工が困難であり、
特に旋回体13のような複雑な形状を製作するには難し
く、かつ高コストとなっていた。
【0007】ところで、旋回体13を樹脂で製作した場
合、複雑な形状を製作するのは可能となるが、ニードル
弁12との摺動性を確保することができなく、また旋回
体13の内外径の同軸度を確保することができない等と
いう問題があり、旋回体13を樹脂で製作することはで
きなかった。なお、旋回体13の内外径の同軸度が悪い
場合は、ニードル弁12の弁座11への着座を旋回体1
3が妨害し、ニードル弁12が着座できなくなる恐れが
あった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、燃料噴射弁の旋回体を容
易かつ低コストで製作でき、かつ、旋回体とニードル弁
の摺動性及び旋回体の内外径の同軸度を確保することが
できる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、中空
状の弁本体、この弁本体の一端に設けられ噴射孔を有す
る弁座、上記弁本体の小内径部を摺動し上記弁座に離接
して上記噴射孔を開閉する弁体、上記弁本体の大内径部
に配置され、その中心孔に上記弁体を配設し、上記噴射
孔から流出する燃料に旋回を与える旋回体を有する弁装
置を備えた燃料噴射弁であって、上記旋回体は樹脂によ
り構成され、その外径部が上記弁本体の大内径部との間
に軸方向の流路を形成すると共に、上記旋回体の上記弁
座に面する軸方向端面の内周に設けられた環状溝と、一
端が上記軸方向の流路に接続され他端が上記環状溝に対
して接線方向に延びて上記環状溝に接続される旋回溝と
を有し、上記旋回体の内径部に耐摩耗性を有するスリー
ブを固定し、このスリーブの内径部で上記弁体を摺動支
持すると共に、このスリーブの上記弁本体小内径部側の
外径部が上記弁本体の大内径部に固定されることを特徴
とする。
【0010】請求項2の発明は、中空状の弁本体、この
弁本体の一端に設けられ噴射孔を有する弁座、上記弁本
体の小内径部を摺動し上記弁座に離接して上記噴射孔を
開閉する弁体、上記弁本体の大内径部に配置され、その
中心孔に上記弁体を配設し、上記噴射孔から流出する燃
料に旋回を与える旋回体を有する弁装置を備えた燃料噴
射弁であって、上記旋回体は樹脂により構成され、その
外径部が上記弁本体の大内径部との間に軸方向の流路を
形成すると共に、上記旋回体の上記弁座に面する軸方向
端面の内周に設けられた環状溝と、一端が上記軸方向の
流路に接続され他端が上記環状溝に対して接線方向に延
びて上記環状溝に接続される旋回溝とを有し、上記旋回
体の内径部に耐摩耗性を有するスリーブを固定し、この
スリーブの内径部で上記弁体を摺動支持すると共に、こ
のスリーブの上記弁本体の小内径部側の延設部が上記弁
本体の小内径部に固定されることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、上記スリーブの弁座側端面が、上記内周環状
溝の上面を形成することを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、上記スリーブの弁座側端面から上記弁座の上端面ま
での距離Aを、上記旋回体の旋回溝の溝深さBに対して
A<Bとなるように設定することを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項3の発明におい
て、上記スリーブの弁座側端面から上記弁座の上端面ま
での距離Aと、上記旋回体の旋回溝の溝深さBとの関係
が、旋回溝の溝深さの最小値Bminに対して、A<B
min<A+0.03mmとなるように設定することを
特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1から請求項5
の発明において、上記スリーブの弁座側端面の外周部に
テーパーを設けることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明に
よる燃料噴射弁の全体構成を示す側面断面図である。燃
料噴射弁1は、ハウジング本体2と、このハウジング本
体2の一端にかしめ等されホルダ35によりカバーされ
た弁装置3により構成されている。ハウジング本体2の
他端には燃料供給管4が接続され、この燃料供給管4か
ら燃料フィルタ57を介して燃料噴射弁1内に高圧の燃
料が供給される。また、燃料噴射弁1の先端部は内燃機
関のシリンダヘッド5の噴射弁挿入孔6に挿入され、ウ
エーブワッシャ61等によりシールされて取り付けられ
ている。
【0016】弁装置3は、小径円筒部7及び大径円筒部
8を有する段付中空円筒形の弁本体9と、弁本体9内で
中心孔先端に固着されて燃料噴射孔10を有する弁座1
1と、後述するソレノイド装置50により弁座11に離
接して燃料噴射孔10を開閉する弁体であるニードル弁
12と、燃料に旋回運動を与える旋回体13を備えてい
る。弁装置3の弁本体9はハウジング本体2と共働して
燃料噴射弁1のハウジングを構成している。
【0017】ハウジング本体2は、燃料噴射弁1をシリ
ンダヘッド5に取り付けるためのフランジ30aを有す
る第1ハウジング30と、ソレノイド装置50を装着し
た第2ハウジング40を備えている。ソレノイド装置5
0は、コイル51を巻回したボビン部52と、このボビ
ン部52の内周部に設置されたコア53とを備え、コイ
ル51の巻線は端子56につながっている。コア53は
その内部が燃料通路となるように中空円筒形状になって
おり、その中空部には、スプリング55が筒体54及び
ニードル弁12間に懸架されている。
【0018】ニードル弁12の他端部には、上記コア5
3の先端側に対向するように可動アマチュア31が取り
付けられ、また、ニードル弁12の中間部には、ニード
ル弁12を弁本体9の小内径部に沿って摺動案内させる
ガイド12aと、第1ハウジング30に設置されたスペ
ーサ32と当接するニードルフランジ12bが設けられ
ている。
【0019】図2はこの発明の実施の形態1による燃料
噴射弁の弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図
である。図において、燃料噴射弁の旋回体13は、中心
に弁体であるニードル弁12が配設される内径部13a
と、弁本体9の大内径部9bとの間に軸方向流路22を
形成する外径部13bとを有するほぼ中空円筒形の樹脂
性部材である。そして、旋回体13の弁座11に面する
軸方向端面には、内径部13aに隣接する内周辺に形成
された所定幅の内周環状溝24と、一端で外径部の軸方
向流路22に接続されて、そこからほぼ径方向内側に延
びて、他端で内周環状溝24に接線方向に接続された複
数個の旋回溝25が設けられている。
【0020】旋回体13の内径部13aには、弁本体9
の小内径部9a方向からスリーブ60が圧入固定され
る。このスリーブ60は例えばSUS440C等の耐摩
耗性を有する部材で製作されており、その内径部60d
で弁体であるニードル弁12を摺動支持すると共に、外
径部60bが弁本体9の大内径部9bに圧入固定されて
いる。また、スリーブ60には、燃料が弁本体9の小内
径部9aから大内径部9bに流れ込むができるように複
数の流通孔60cが設けられている。
【0021】次に、実施の形態1の燃料噴射弁の動作に
ついて説明する。図1において、外部より端子56を介
してソレノイド装置50のコイル51に通電すると、可
動アマチュア31、コア53、ハウジング本体2で構成
される磁気通路に磁束が発生し、可動アマチュア31は
スプリング55の弾性力に抗してコア53側へ吸引され
る。そして、可動アマチュア31と一体のニードル弁1
2は、そのニードルフランジ12bがスペーサ32に当
接するまで所定ストローク図示右側へ移動する。なお、
ニードル弁12はガイド12aにより弁本体9の小内径
部に案内保持される。
【0022】次に、図2において、ニードル弁12の先
端部が弁座11から離れて間隙が形成されると、燃料供
給管4から導入される高圧の燃料は、弁本体9の小内径
部9aとニードル弁12間の通路から、スリーブ60に
設けられた複数の流通孔60cを通って、旋回体13の
外径部13bと弁本体9の大内径部9bの間の軸方向流
路22に流れ込む。そして、旋回体13の旋回溝25に
流入して径方向内側に流れ、第1端面16の内周環状溝
24内へその接線方向に流れ込んで旋回流を形成し、弁
座11の噴射孔10内に入ってその先端出口から噴霧さ
れる。
【0023】実施の形態1によれば、旋回体13を樹脂
で構成することができるので、旋回溝25も簡単に製作
できる。また、従来の旋回体は、弁体の大内径部に当接
して弁体に対する位置を規定する複数の外周面部分と、
これら外周面部分間に設けられた平坦面であって、大内
径部と共に燃料の軸方向流路を形成する流路部分とが形
成しており、具体的には図7に示すように外周多角形の
構造のものを使用していたが、本実施の形態では、旋回
体13の外径部13bを円筒状に形成することができ、
形状が単純となり安価に製作が可能となる。
【0024】一方、旋回体13の内径部13aにスリー
ブ60を固定し、スリーブ60の内径部60dによりニ
ードル弁12を摺動支持する構造としているので、スリ
ーブ60を例えばSUS440C等により構成すれば、
耐摩耗性が確保される。更に、スリーブ60の外径部6
0bを弁本体9の大内径部9bに挿入しているので、弁
本体9の大内径部9bとスリーブ60の同軸性も確保さ
れる。
【0025】実施の形態2.実施の形態1ではスリーブ
の外径部を弁本体の大内径部に固定するようにしたが、
実施の形態2ではスリーブの外径部を弁本体の小内径部
に固定するようにする。
【0026】図3はこの発明の実施の形態2による燃料
噴射弁の弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図
である。図において、スリーブ60に、弁本体9の小内
径部9a方向に延びる中空円筒状の延設部60eを設け
る。そして、この延設部60eを弁本体9の小内径部9
aに圧入することにより弁本体9に固定する。
【0027】また、スリーブ60の延設部60eには、
燃料が弁本体9の小内径部9aから大内径部9bに流れ
込むができるように複数の流通孔60cを設け、スリー
ブ60と弁本体9の大内径部9bとの間に形成された通
路溝21を介して、弁本体9の小内径部9aから流入す
る燃料を旋回体13の外周部に流すように構成する。な
お、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0028】以上のように実施の形態2によれば、スリ
ーブ60の延設部60eを弁本体9の小内径部9aに圧
入により結合したので、スリーブ60の内径と弁本体9
の小内径部9aとの同軸度は、スリーブ60の内径部の
同軸度のみによって決まり、同軸精度がより一層向上す
る。
【0029】実施の形態3.実施の形態3では、実施の
形態1においてスリーブの弁座側端面が旋回体の内周環
状溝の上面を構成するようにし、スリーブの弁座側端面
の位置を規定した。
【0030】図4はこの発明の実施の形態3による燃料
噴射弁の弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図
である。図において、スリーブ60の弁座側に延設部6
0fを設け、この延設部60fの端面と弁座11の間に
内周環状溝24が形成されるようにする。また、スリー
ブ60の弁座側端面から弁座11の上端面までの距離A
が、旋回体13の旋回溝25の溝深さBに対してA<B
となるように設定する。その他の構成は実施の形態1
(図2参照)と同様である。
【0031】以上のように、スリーブ60の弁座側端面
から弁座11の上端面までの距離Aを、旋回体13の旋
回溝25の溝深さBに対してA<Bとなるように設定し
ているので、例えば旋回溝M1の溝の深さがB1の場
合、旋回溝M1から内周環状溝24への入口部の流路深
さはB1より浅いAとなるため、結果的に内周環状溝2
4への入口部で深さAに絞られてから内周環状溝24に
流入することになる。旋回溝M2〜M6についても同様
であり、全ての旋回溝25は内周環状溝24の入口部で
深さAに絞られてから内周環状溝24に流入する。スリ
ーブ30の弁座側端面の平面度は研削等により精度良く
仕上げることが可能であり、これを高精度面に仕上げる
ことで、各旋回溝25から流入する燃料流を安定化させ
る。
【0032】以上のように実施の形態3によれば、スリ
ーブ60の弁座側端面から弁座11の上端面までの距離
Aを、旋回体13の旋回溝25の溝深さBに対してA<
Bとなるように設定したので、従来の燃料噴射弁の構造
に比べて、旋回溝25の深さ方向のバラツキが生じて
も、燃料の流量・噴霧形状を安定させることができる。
【0033】なお、上記説明では、スリーブ60の位置
として、スリーブ60の弁座側端面から弁座11の上端
面までの距離Aが、旋回溝25の溝深さBに対してA<
Bとなるようにすると記載したが、具体的には、AとB
との寸法設定は以下の範囲に設定するのが望ましい。
【0034】距離Aと溝深さBの関係について、溝深さ
Bには生産時のバラツキがあるため、生産時バラツキを
考慮した上でのBの最小値Bminに対して、A<Bm
inとする。その結果、生産時の溝深さBのバラツキが
発生しても効果が得られる。ただし、A<<Bの場合、
旋回溝25から内周環状溝24への流入時の急な絞りに
よる乱れが発生し、安定した流量・噴霧が得られなくな
る。この乱れの影響を抑えるためには、Bmin<A+
0.03mmとすることが好ましい。
【0035】実施の形態4.実施の形態4では、実施の
形態2においてスリーブの弁座側端面が旋回体の内周環
状溝の上面を構成するようにし、スリーブの弁座側端面
の位置を規定した。
【0036】図5はこの発明の実施の形態4による燃料
噴射弁の弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図
である。図において、スリーブ60の弁座側に延設部6
0fを設け、この延設部60fの端面と弁座11の間に
内周環状溝24が形成されるようにする。また、スリー
ブ60の弁座側端面から弁座11の上端面までの距離A
が、旋回体13の旋回溝25の溝深さBに対してA<B
となるように設定する。その他の構成は実施の形態2
(図3参照)と同様である。
【0037】以上のように実施の形態4によれば、スリ
ーブ60の弁座側端面から弁座11の上端面までの距離
Aを、旋回体13の旋回溝25の溝深さBに対してA<
Bとなるように設定したので、従来の燃料噴射弁の構造
に比べて、旋回溝25の深さ方向のバラツキが生じて
も、燃料の流量・噴霧形状を安定させることができる。
【0038】実施の形態5.実施の形態5では、実施の
形態3又は実施の形態4において、スリーブ60の弁座
側端面の外周部にテーパーを設ける構造とする。
【0039】図6は実施の形態5による燃料噴射弁の弁
座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。図
において、ニードル弁12を摺動支持するスリーブ60
において、その弁座側に延びた延設部60fの弁座側外
周部にテーパー60gを設ける。なお、スリーブ60の
固定位置は、実施の形態3及び4と同様に、スリーブ6
0の弁座側端面から弁座11の上端面までの距離Aが、
旋回体13の旋回溝25の溝深さBに対してA<Bとな
るようにする。
【0040】実施の形態5によれば、旋回体13の旋回
溝25の深さ方向のバラツキが生じても燃料の流量・噴
霧形状を安定させることができると共に、旋回溝25か
ら内周環状溝24への流入時の絞りによる乱れの影響を
更に小さくすることができる。
【0041】その他の実施の形態.上記実施の形態で
は、スリーブ60に複数の流通孔60cを設けている例
を示したが、スリーブ60の外周部に複数の溝を研削等
により形成して、燃料の流路を形成するようにしても良
い。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
旋回体を樹脂により構成すると共に、旋回体の内径部に
耐摩耗性を有するスリーブを固定し、このスリーブの内
径部で弁体を摺動支持すると共に、このスリーブの弁本
体小内径部側の外径部が弁本体の大内径部に固定される
ようにしたので、旋回溝等の複雑な形状も簡単に製作で
き、弁体の摺動による耐摩耗性も確保される。更に、弁
本体の大内径部との同軸性も確保される効果がある。
【0043】請求項2の発明によれば、旋回体を樹脂に
より構成すると共に、旋回体の内径部に耐摩耗性を有す
るスリーブを固定し、このスリーブの内径部で弁体を摺
動支持すると共に、このスリーブの弁本体小内径部側の
延設部が弁本体の小内径部に固定されるようにしたの
で、旋回溝等の複雑な形状も簡単に製作でき、弁体の摺
動による耐摩耗性も確保される。更に、弁本体の小内径
部との同軸性も確保される効果がある。
【0044】請求項3から請求項6の発明によれば、燃
料噴射弁の旋回体の溝深さにバラツキが生じても、燃料
の噴霧形状のバラツキや偏り、流量のバラツキが生じな
い、安定した噴霧性能を有する燃料噴射弁を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による燃料噴射弁の全体構成を示す
側面断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による燃料噴射弁の
弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による燃料噴射弁の
弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による燃料噴射弁の
弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による燃料噴射弁の
弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。
【図6】 この発明の実施の形態5による燃料噴射弁の
弁座付近を示す側面図及び弁座側からの平面図である。
【図7】 従来の燃料噴射弁の弁座付近を示す側面図及
び弁座側からの平面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁、3 弁装置、9 弁本体、10 燃料
噴射孔、11 弁座、12 ニードル弁(弁体)、13
旋回体、24 内周環状溝、25 旋回溝、60 ス
リーブ、60a,e 延設部、60b 外径部、60c
流通孔、60d 内径部、60g テーパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住田 守 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AD12 BA01 BA49 BA51 BA55 BA61 CC06U CC14 CC20 CC43 CD04 CD14 CD17 CD30 CE22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状の弁本体、この弁本体の一端に設
    けられ噴射孔を有する弁座、上記弁本体の小内径部を摺
    動し上記弁座に離接して上記噴射孔を開閉する弁体、上
    記弁本体の大内径部に配置され、その中心孔に上記弁体
    を配設し、上記噴射孔から流出する燃料に旋回を与える
    旋回体を有する弁装置を備えた燃料噴射弁であって、 上記旋回体は樹脂により構成され、その外径部が上記弁
    本体の大内径部との間に軸方向の流路を形成すると共
    に、上記旋回体の上記弁座に面する軸方向端面の内周に
    設けられた環状溝と、一端が上記軸方向の流路に接続さ
    れ他端が上記環状溝に対して接線方向に延びて上記環状
    溝に接続される旋回溝とを有し、 上記旋回体の内径部に耐摩耗性を有するスリーブを固定
    し、このスリーブの内径部で上記弁体を摺動支持すると
    共に、このスリーブの上記弁本体小内径部側の外径部が
    上記弁本体の大内径部に固定されることを特徴とする燃
    料噴射弁。
  2. 【請求項2】 中空状の弁本体、この弁本体の一端に設
    けられ噴射孔を有する弁座、上記弁本体の小内径部を摺
    動し上記弁座に離接して上記噴射孔を開閉する弁体、上
    記弁本体の大内径部に配置され、その中心孔に上記弁体
    を配設し、上記噴射孔から流出する燃料に旋回を与える
    旋回体を有する弁装置を備えた燃料噴射弁であって、 上記旋回体は樹脂により構成され、その外径部が上記弁
    本体の大内径部との間に軸方向の流路を形成すると共
    に、上記旋回体の上記弁座に面する軸方向端面の内周に
    設けられた環状溝と、一端が上記軸方向の流路に接続さ
    れ他端が上記環状溝に対して接線方向に延びて上記環状
    溝に接続される旋回溝とを有し、 上記旋回体の内径部に耐摩耗性を有するスリーブを固定
    し、このスリーブの内径部で上記弁体を摺動支持すると
    共に、このスリーブの上記弁本体の小内径部側の延設部
    が上記弁本体の小内径部に固定されることを特徴とする
    燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 上記スリーブの弁座側端面が、上記内周
    環状溝の上面を形成することを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 上記スリーブの弁座側端面から上記弁座
    の上端面までの距離Aを、上記旋回体の旋回溝の溝深さ
    Bに対してA<Bとなるように設定することを特徴とす
    る請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 上記スリーブの弁座側端面から上記弁座
    の上端面までの距離Aと、上記旋回体の旋回溝の溝深さ
    Bとの関係が、旋回溝の溝深さの最小値Bminに対し
    て、A<Bmin<A+0.03mmとなるように設定
    することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の燃
    料噴射弁。
  6. 【請求項6】 上記スリーブの弁座側端面の外周部にテ
    ーパーを設けることを特徴とする請求項1から請求項5
    のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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