JP2001355428A - アクティブ消音装置 - Google Patents
アクティブ消音装置Info
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
同定を行えるようにする。 【解決手段】 ダクト1の騒音源側に配置される第一の
騒音検出手段4からの検出信号を演算処理して、該ダク
トの下流側に配置された消音信号出力手段3から信号に
より干渉消音し、その下流側に配置した第二の騒音検出
手段6により消音結果を検知して、消音信号出力手段か
ら第二の騒音検出手段までの間の音響伝達関数Cの評価
値C^を更新して消音信号を演算する手段を有するアク
ティブ消音装置において、前記第一の騒音検出手段から
の検出値と第二の騒音検出手段からの検出値との差が第
一設定値よりも小さくなると、前記評価値を更新して消
音制御するようにした。
Description
に騒音検出手段を配置し、該騒音検出手段にて検出した
騒音信号に対して逆位相の消音信号を出力して、干渉消
音するための制御技術に関する。
ト、換気ダクト等の騒音が伝播するダクトの途中に第一
の騒音検出手段(以下センサーマイク)を配置し、この
センサーマイクの下流側に消音信号を出力するためのス
ピーカ(消音出力手段)を設け、さらにその下流側に第
二の騒音検出手段(以下モニターマイク)を配置して、
前記ダクト内の騒音をセンサーマイクで検知して、騒音
とは逆位相でかつ同一音圧の信号をスピーカから出力し
て、消音を行うアクティブ消音装置は知られている。例
えば、特開平8−137478の技術である。このよう
な技術はセンサーマイクで検知した信号を制御回路に入
力して、該制御回路において同じ音圧で逆位相の音波を
スピーカから出力できるように処理して、アンプによっ
て増幅してスピーカから消音用音波を放射する。そし
て、騒音と消音用音波との干渉をモニターマイクで検知
し、このモニターマイクからの信号を制御回路にフィー
ドバックして、モニターマイクで検知した値が零となる
ように制御していた。
ばエンジンの場合、始動から定常運転に至る過渡期や定
常運転時であっても負荷によって騒音の波形は変動して
いる。この変動に対応して消音信号を発するために、定
期的(一定時間毎に)に制御パラメータの更新を行って
いた。所謂、システム同定がエンジン等の始動時にから
一定時間毎に行われていたのである。しかし、このシス
テム同定を定期的に行っていた場合、その間隔が長くな
ると急激な変化に追随できず、消音できずに大きな騒音
が発生し、また、その突発的な騒音の発生が不定期とな
って、システム同定の間隔とズレた場合にも、騒音が増
大する不具合があった。また、システム同定がうまく機
能して同じ状態が長く続いても定期的にシステム同定を
行うので無駄なエネルギーを費やして制御となることが
あった。
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。即ち、請求項1においては、ダクトの
騒音源側に配置される第一の騒音検出手段からの検出信
号を演算処理して、該ダクトの下流側に配置された消音
信号出力手段からの信号により干渉消音し、その下流側
に配置した第二の騒音検出手段により消音結果を検知し
て、消音信号出力手段から第二の騒音検出手段までの間
の音響伝達関数の評価値を更新して消音信号を演算する
手段を有するアクティブ消音装置において、前記第一の
騒音検出手段からの検出値と第二の騒音検出手段からの
検出値との差が第一設定値よりも小さくなると、前記評
価値を更新して消音制御する。
音検出手段からの検出値と第二の騒音検出手段からの検
出値との差が第一設定値よりも大きい第二設定値以上に
なると前記更新間隔を長くした。
音検出手段からの検出値と第二の騒音検出手段からの検
出値を聴感補正し、そのオーバーオール値の差が設定値
以下となると、前記評価値を更新して消音制御する。
気管側に連通されるダクトに、第一の騒音検出手段から
の検出信号を演算処理して、該ダクトの下流側に配置さ
れた消音信号出力手段から信号により干渉消音し、その
下流側に配置した第二の騒音検出手段により消音結果を
検知して、消音信号出力手段から第二の騒音検出手段ま
での間の音響伝達関数の評価値を更新して消音信号を演
算する手段を有するアクティブ消音装置において、エン
ジン起動時はエンジン停止前の評価値を読み込み消音制
御する。
面に基づいて説明する。図1は本発明のアクティブ消音
装置の概略構成を示すブロック図、図2は基本的なアク
ティブ消音装置の消音制御を示す図、図3は本発明の消
音制御を示す図、図4は周波数毎に判断して消音した場
合の周波数と音圧レベルの関係を示す図、図5は時間軸
上で判断して消音した場合の時間と音圧レベルの関係及
びオーバーオール値を示す図である。
説明する。図1にはアクティブ消音装置10の概略構成
を示している。エンジン等の騒音源の排気管に、騒音等
の音波通過ダクト1が連通され、図1における左側から
右側へ騒音が伝播するように一次元音場を形成してい
る。該音波通過ダクト1の騒音源側、即ち、エンジン側
(図1における左側)には第一の騒音検出手段としてマ
イクからなる第一音波センサ(以下センサーマイク)4
が設けられ、該音波通過ダクト1のセンサーマイク4よ
りも下流側(図1における右側)には、第二の騒音検出
手段としてマイクからなる第二音波センサ(以下モニタ
ーマイク)6が設けられている。前記音波通過ダクト1
のセンサーマイク4とモニターマイク6との間から枝管
9が分岐され、該枝管9の端部に消音出力手段としての
スピーカ3が配置されている。そして、センサーマイク
4、モニターマイク6、スピーカ3が変換器等を介して
コントローラ5と接続されている。
してきた騒音を検出して電気信号に変換され、A/D変
換器11によってデジタル信号に変換される。このデジ
タル信号を演算してD/A変換器13によってアナログ
信号に変換してアンプ12を介してスピーカ3より逆位
相、かつ、同振幅の消音音波が放射される。この消音音
波によってどれだけ消音できたかをモニターマイク6で
検知して、その検出した値をA/D変換器14によって
デジタル信号に変換されコントローラ5に入力され、モ
ニターマイク6の信号が極力零となるように、該コント
ローラ5で補正値を演算して、D/A変換器13、アン
プ12を介してスピーカ3より消音音波を出力するので
ある。
リズムについて説明する。図2において、Tはセンサー
マイク4からモニターマイク6までの間のダクト1内の
音響伝達関数、Cはスピーカ3からモニターマイク6ま
での間のダクト1内の音響伝達関数、C^はCの評価値
(モデル値)、Wは適応型FIR(FiniteImpulse Resp
onse、有限長インパルス応答)フィルターの係数、LM
Sは最小二乗法による適応アルゴリズム、xは騒音信
号、yは制御信号(コントローラ出力)、dはフィルタ
リングされた騒音信号、εは誤差信号である。
出力信号y(n)は、センサーマイク4より検出された
騒音信号x(n)に適応フィルター係数Wを畳み込み、
次式で求められる。
してスピーカ3より出力され、音響伝達関数Cを加味し
た伝播特性を有する音波がモニターマイク6に達する。
つまり、二次音がモニターマイク6位置で形成される。
一方、センサーマイク4位置の騒音〔騒音信号x
(n)〕は音響伝達関数Tを加味した伝播特性を有する
騒音波がモニターマイク6に達する。従って、このモニ
ターマイク6位置での残存騒音は、次式で表される。 ε(n) =T(n) ・x(n) +C(n) ・y(n)
価)されてその値C^がフィルタリングされてd(n) が
次式で求められる。
terd−XLMSアルゴリズムにより次式で演算され
て、誤差ε(n) の二乗平均値を最小となるように、W
(n) を更新する。 Wi(n+1)=Wi(n)−μ・d(n−1)・ε
(n)
ない場合は、C^が一定となり、音響伝達関数も変化せ
ず消音が確実に行われる。しかし、現実にはエンジンの
運転時において負荷が変化すると、騒音が変化するし音
響伝達関数Tが変化するので、Cを調整する必要があ
る。これをオンライン同定と称し、オンライン同定する
ことにより騒音が変化しても消音制御が適切に機能して
消音を行うことができるのである。
良く行うことで消音効果を高めるものである。即ち、図
3に示すように、コントローラ5にオンライン同定制御
手段15を設けて、該オンライン同定制御手段15から
適宜同定トリガーを出力することによって、オンライン
同定を行い、消音が確実にできるようにするものであ
る。
を出力するために、オンライン同定制御手段15にセン
サーマイク4からの信号とモニターマイク6からの信号
を入力して、その差(a=x−ε)を演算し、その差a
が第一設定値b1になると同定トリガーを出力してオン
ライン同定を行うようにするのである。
断することも、図5に示すように時間軸上で音圧レベル
の差をとることもできる。なお、破線はセンサーマイク
4からの信号、実線はモニターマイク6からの信号であ
る。つまり、消音が所望するレベルに達している場合に
は、センサーマイク4からの信号の音圧レベルは高く、
モニターマイク6からの信号の音圧レベルは低くなり
(消音されている)、その差aは大きくなり(図4a、
図5a)、第一設定値b1以上では、モデル値C^がC
に近い値となりオンライン同定する必要がない。また、
第一設定値b1よりも小さくなると(図4b、図5
b)、モデル値C^とCが一致せず位相がズレたり音圧
が大きくなり、オンライン同定が必要となる。そして更
に、差aが第二設定値b2以上になると(b1<b
2)、モデル値C^とCが略一致していることとなり、
オンライン同定を行う間隔を長くし、制御を簡略化でき
て安定した消音が続くようにしている。
に聞こえる周波数帯域を特に消音させたい時には、セン
サーマイク4からの信号及びモニターマイク6からの信
号を聴感補正する。この聴感補正した値でアクティブ消
音装置を行うことによって更に現実に近い消音ができて
いるかどうかが判るのである。そして、本発明はこの聴
感補正後のオーバーオール値の差(図5c、図5d)を
とり、その差が設定値以上(b2’)となると、前記同
様にオンライン同定制御手段15から同定間隔を長く
し、設定値(b1’)以下となるとトリガーしてオンラ
イン同定を行うようにしている。
においては、音響伝達関数Cが判らないと消音できない
ので、エンジンが停止したときCをメモリー16に記憶
させ、再起動時に停止したときのCをメモリ16から読
み込みアクティブ消音を行うのである。こうして、起動
時において消音効果が小さくなることを防止している。
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1の如く、
ダクトの騒音源側に配置される第一の騒音検出手段から
の検出信号を演算処理して、該ダクトの下流側に配置さ
れた消音信号出力手段からの信号により干渉消音し、そ
の下流側に配置した第二の騒音検出手段により消音結果
を検知して、消音信号出力手段から第二の騒音検出手段
までの間の音響伝達関数の評価値を更新して消音信号を
演算する手段を有するアクティブ消音装置において、前
記第一の騒音検出手段からの検出値と第二の騒音検出手
段からの検出値との差が第一設定値よりも小さくなる
と、前記評価値を更新して消音制御するようにしたの
で、消音が十分行われないと差が小さくなるので、差が
設定値になるとオンライン同定が行われて正確な消音が
できるようになり、消音効果を上げることができる。
からの検出値と第二の騒音検出手段からの検出値との差
が第一設定値よりも大きい第二設定値以上になると前記
更新間隔を長くしたので、無駄なオンライン同定がなく
なり、制御を簡略化することができる。
からの検出値と第二の騒音検出手段からの検出値を聴感
補正し、そのオーバーオール値の差が設定値以下となる
と、前記評価値を更新して消音制御するので、人間の耳
に聞こえる音に重点をおいて消音することができるよう
になり、音が小さくなったことを容易に判断でき、消音
効果も高めることができる。
通されるダクトに、第一の騒音検出手段からの検出信号
を演算処理して、該ダクトの下流側に配置された消音信
号出力手段から信号により干渉消音し、その下流側に配
置した第二の騒音検出手段により消音結果を検知して、
消音信号出力手段から第二の騒音検出手段までの間の音
響伝達関数の評価値を更新して消音信号を演算する手段
を有するアクティブ消音装置において、エンジン起動時
はエンジン停止前の評価値を読み込み消音制御するの
で、起動時において評価値が決まり、不確定要素となら
ず、最新の停止状態を初期設定値となって確実に消音が
できる。
ブロック図である。
図である。
圧レベルの関係を示す図である。
レベルの関係及びオーバーオール値を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ダクトの騒音源側に配置される第一の騒
音検出手段からの検出信号を演算処理して、該ダクトの
下流側に配置された消音信号出力手段からの信号により
干渉消音し、その下流側に配置した第二の騒音検出手段
により消音結果を検知して、消音信号出力手段から第二
の騒音検出手段までの間の音響伝達関数の評価値を更新
して消音信号を演算する手段を有するアクティブ消音装
置において、前記第一の騒音検出手段からの検出値と第
二の騒音検出手段からの検出値との差が第一設定値より
も小さくなると、前記評価値を更新して消音制御するこ
とを特徴とするアクティブ消音装置。 - 【請求項2】 前記第一の騒音検出手段からの検出値と
第二の騒音検出手段からの検出値との差が第一設定値よ
りも大きい第二設定値以上になると前記更新間隔を長く
したことを特徴とする請求項1記載のアクティブ消音装
置。 - 【請求項3】 前記第一の騒音検出手段からの検出値と
第二の騒音検出手段からの検出値を聴感補正し、そのオ
ーバーオール値の差が設定値以下となると、前記評価値
を更新して消音制御することを特徴とする請求項1記載
のアクティブ消音装置。 - 【請求項4】 エンジンの排気管側に連通されるダクト
に、第一の騒音検出手段からの検出信号を演算処理し
て、該ダクトの下流側に配置された消音信号出力手段か
ら信号により干渉消音し、その下流側に配置した第二の
騒音検出手段により消音結果を検知して、消音信号出力
手段から第二の騒音検出手段までの間の音響伝達関数の
評価値を更新して消音信号を演算する手段を有するアク
ティブ消音装置において、エンジン起動時はエンジン停
止前の評価値を読み込み消音制御することを特徴とする
アクティブ消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000173313A JP4402812B2 (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | アクティブ消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000173313A JP4402812B2 (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | アクティブ消音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001355428A true JP2001355428A (ja) | 2001-12-26 |
JP4402812B2 JP4402812B2 (ja) | 2010-01-20 |
Family
ID=18675571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000173313A Expired - Fee Related JP4402812B2 (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | アクティブ消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4402812B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017217270A1 (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | 騒音低減装置、騒音低減方法 |
JP2017223936A (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | 騒音低減装置、騒音低減方法 |
KR101834387B1 (ko) * | 2016-11-11 | 2018-03-05 | 에스티엑스엔진 주식회사 | 디젤엔진용 능동형 소음기 |
-
2000
- 2000-06-09 JP JP2000173313A patent/JP4402812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017217270A1 (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | 騒音低減装置、騒音低減方法 |
JP2017223936A (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | 騒音低減装置、騒音低減方法 |
KR101834387B1 (ko) * | 2016-11-11 | 2018-03-05 | 에스티엑스엔진 주식회사 | 디젤엔진용 능동형 소음기 |
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---|---|
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