JP4069055B2 - アクティブ消音装置 - Google Patents

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本発明は、騒音場に存在する雑音に対し、該雑音と実質的に等大で逆位相の信号(以下、「消音信号」とする)を干渉させることにより、前記雑音を打ち消すアクティブ消音装置に関するものである。より詳しくは、消音出力手段から残留騒音を検出するための検出手段に到るまでの音場伝達関数の同定に際し、消音出力手段から発生させる音の出力レベルの設定に関するものである。
従来、騒音場に存在する雑音に対し、該雑音と実質的に等大で逆位相の消音信号を干渉させることにより、前記雑音を打ち消すようにしたアクティブ消音装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1で開示されるアクティブ消音装置の構成は、図5に示すごとくの構成であり、騒音場30に第一・第二検出手段31・32を設け、該検出手段31・32の間を音場伝達関数W1で表すものであり、消音出力手段33から消音信号を発生させて消音を行うものである。
また、騒音場30の音響特性(音場伝達関数W1)は経時的に変化するため、その変化に追従して安定した消音を行うべく、図5に示すアクティブ消音装置においては、第一適応フィルタ手段41と、この第一適応フィルタ手段41を制御する第一制御手段43を設ける構成としている。この構成において、この第一制御手段43は、消音信号によっては消音しきれなかった残留騒音に基づいて、前記第一適応フィルタ手段41の伝達係数Wk1を変更し、該伝達係数Wk1と、第一適応フィルタ手段41の出力側から第二検出手段32に到るまでの第二伝達関数C1の合成伝達関数〔Wk1×C1〕を、前記音場伝達関数W1に同定させるようにしている。
また、騒音場30に存在する雑音の温度や流速が変化した場合には、前記第二伝達関数C1が変化することがあり、前記合成伝達関数〔Wk1×C1〕を音場伝達関数W1に同定させる必要が生じる。このため、アクティブ消音装置においては、第二適応フィルタ手段42、この第二適応フィルタ手段42を制御する第二制御手段44、そして、前記消音出力手段33を介して騒音場30に擬似音(以下、「同定音」とする)を出力させるための同定音出力手段45を設ける構成としている。該同定音出力手段45からは、例えば、M系列信号が同定音として出力されるものである。この構成において、第二制御手段44は、第二検出手段32より検出される、打ち消されずに残った残留成分に基づいて、定期的に、第二適応フィルタ手段42の伝達関数C^1を、前記第二伝達関数C1に同定させるようにしている。
また、前記同定音出力手段45より出力させる同定音m1は、レベル設定器46により出力レベルを調整させた後に、消音出力手段33より同定音として出力されるものである。このように同定音m1の出力レベルを調整させるのは、図6に示すごとく、同定音61の残留騒音60に対する音圧を超過させることにより、同定音61を残留騒音60に埋もれさせることなく、同定音61を第二検出手段32によって確実に検出できるようにするためである。そして、特許文献1に開示される技術では、レベル調整手段47により前記レベル設定器46の出力レベルを調整し、残留騒音に対する音圧の超過量を必要かつ十分なレベルに抑えるようにしている。このように音圧の超過量を抑えることにより、該超過量を聴感上目立たなくして、同定音自体が騒音とならないようにしている。
特許第2955855号公報
また、一方、図6に示すごとく、第二適応フィルタ手段42の伝達関数C^1の同定は、所定間隔を空けて定期的に行われるようになっており、時間T1・T2・T3において、それぞれ同定が開始されるようになっている。そして、この伝達関数C^1の同定中においては、図7に示すごとく、一定の出力レベル63の音圧(dB)で同定音61を出力し、超過量62を一定の範囲に抑えるようにし、同定音61自体が騒音とならないようにしている。ここで、前記レベル調整手段47は、伝達関数C^1の同定を開始する直前の時間t1に前記第二検出手段32にて検出された残留騒音60のレベルに基づいて、前記レベル設定器46の出力レベルを決めるようにしている。
上述の背景技術においては、伝達関数C^1の同定中の残留騒音60のレベルが一定であることを前提としており、図8の(a)・(b)に示すごとく、同定中においても残留騒音70のレベルが変動するような場合(例えば、エンジンを騒音源とするような騒音場にあって、舶用主機としてエンジンが使用され、その回転数が変動するような場合)を想定してはいなかった。
このように、伝達関数C^1の同定中において、残留騒音70のレベルが変動する騒音場において、上述したごとく、同定開始直前(時間t1)に第二検出手段32で検出された残留騒音70のレベルに基づいて同定音71の出力レベル73を決定し、一定の出力レベル73で同定音71を出力してしまうと、図8の(a)に示すごとく、残留騒音70が低下した場合においては、同定音の超過量が、同定開始直後の超過量よりも大きくなってしまうことになる。即ち、図8の(a)に示すごとく、同定開始直後の時間t1においては、超過量72aが適切な範囲に抑えられるが、残留騒音70が低下することにより、時間t2の直後においては超過量72b、さらに、時間t5の直後においては超過量72fとなり、同定音71の超過量が大きくなりすぎてしまうのである。このようなことでは、該同定音71自体が騒音となってしまうことになる。逆に、図8の(b)に示すごとく、騒音場において、残留騒音70が増加するような場合においては、同定音の超過量の不足により、該同定音が排気音に埋もれてしまうことになり、伝達関数C^1を正確に同定できず、同定の精度の低下をもたらすことになってしまう。例えば、時間t6においては、不足量74fが発生してしまうことになる。
一方、上述の特許文献1においては、同定音の出力レベルを調整するタイミングについては、具体的に開示されておらず、上述したごとく、同定中に残留騒音のレベルが変動する騒音場に上記構成のアクティブ消音装置が適用される場合おいては、超過量が大となることによる同定音自体の騒音化や、同定音の出力不足による伝達関数C^1の同定精度の低下といった不具合を生じさせてしまうことになる。即ち、特許文献1では、同定中でも残留騒音のレベルが変動するような音場にアクティブ消音装置を使用する場合にあっては、前記同定音の出力の超過量や不足量を適切に調整することができないのである。
そこで、本発明においては、上述した機能を呈する第二適応フィルタ手段の伝達関数の同定中に残留騒音のレベルが変動する騒音場においても、同定中の残留騒音に対する同定音のレベルを調整し、同定音の出力超過による騒音の発生、もしくは同定音の出力不足による伝達関数C^1の同定精度の低下を防ぐための技術を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、騒音音源を検出するための第一検出手段、残留騒音を検出するための第二検出手段、消音出力手段、前記第一検出手段の出力信号に基づき、前記消音出力手段の出力を制御する第一適応フィルタ手段、前記第一、第二検出手段の出力信号に基づき、前記第一適応フィルタ手段の伝達関数と、この第一適応フィルタ手段の出力側から第二検出手段に到るまでの第二伝達関数の合成による第一合成伝達関数が、第一検出手段から第二検出手段に到るまでの音場伝達関数と同定するように前記第一適応フィルタ手段の伝達関数を制御する第一適応フィルタ制御手段、前記第一検出手段の前記第一適応フィルタ制御手段の間に介在する第二適応フィルタ手段、同定音出力手段、第二検出手段の出力信号に基づき同定音の出力レベルを制御するレベル調整手段、同定音と第二検出手段の出力信号に基づき第二適応フィルタ手段の伝達関数が前記第二伝達関数と同定するように制御する第二適応フィルタ制御手段、を有するアクティブ消音装置において、前記第二適応フィルタ手段の伝達関数を前記第二伝達関数と同定させるに際し、前記同定音出力手段は、同定音を所定周期で間欠的に出力するとともに、前記同定音出力手段から消音出力手段を介して騒音場へ出力される同定音のレベルを、該同定音の出力直前の第二検出手段の出力信号に基づいて、レベル調整手段により、残留騒音に対し超過量が略一定となるように調整する構成とすることである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、同定中に騒音レベルが変動する際に、同定音の出力レベルの調整を行う構成とすることで、特に、残留騒音のレベルが変動する騒音場にとって好適なアクティブ消音装置の構成を実現することができる。
伝達関数の同定中に残留騒音のレベルが変動する騒音場においても、同定音の残留騒音に対する超過量又は不足量を適正に調整するという目的を、同定音の出力に際し、前記同定音出力手段は、同定音を所定周期で間欠的に出力するとともに、同定音出力手段から消音出力手段を介して騒音場へ出力される同定音のレベルを、該同定音の出力直前の第二検出手段の出力信号に基づいて、レベル調整手段により、残留騒音に対し超過量が略一定となるように調整することで達成する。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明にかかるアクティブ消音装置の制御ブロック図、図2は本発明におけるアクティブ消音装置において定期的に行われる同定について示す図、図3は残留騒音が減少する場合の同定音の出力レベルの調整について示す図、図4は残留騒音が増加する場合に同定音の出力レベルの調整について示す図である。図5は従来のアクティブ消音装置の制御ブロック図、図6は従来のアクティブ消音装置において定期的に行われる同定について示す図、図7は従来のアクティブ消音装置において、残留騒音が一定の騒音場における同定音の超過量について示す図、図8の(a)は同じく残留騒音が増加する騒音場を想定した場合の同定音の超過量について示す図、図8の(b)は同じく残留騒音が減少する騒音場を想定した場合の同定音の出力不足について示す図である。
まず、本発明のアクティブ消音装置の基本構成について説明する。図1に示すアクティブ消音装置においては、第一検出手段であるセンサーマイク1を管21内における騒音源側の所定位置に設け、該センサーマイク1により騒音場20の騒音を検出するようにしている。
また、アクティブ消音装置においては、消音出力手段である消音用スピーカ4を、前記管21より分岐した管からその出力が騒音場20に送り込まれる位置に設けている。
また、アクティブ消音装置においては、騒音場20の騒音の流れ方向において消音用スピーカ4(前記管21の合流位置)よりも下流側に、第二検出手段であるモニターマイク2を設け、該モニターマイク2により、消音されなかった騒音、即ち、残留騒音を検出するようにしている。
また、アクティブ消音装置は、前記センサーマイク1の検出信号xに基づき消音用スピーカ4の出力を制御する第一適応フィルタ手段5を具備している。該第一適応フィルタ手段5は、伝達関数Wkで表される。
また、アクティブ消音装置は、第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkを制御する第一適応フィルタ制御手段であるLMS演算器6を具備している。該LMS演算器6は、センサーマイク1の検出信号x及びモニターマイク2の出力信号eに基づき、第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkと、この第一適応フィルタ手段5の出力側からモニターマイク2に到るまでの第二伝達関数Cの合成による第一合成伝達関数〔Wk×C〕が、センサーマイク1からモニターマイク2に到るまでの音場伝達関数Wに同定するように、伝達関数Wkの係数を調節する。
また、アクティブ消音装置は、前記センサーマイク1とLMS演算器6の間に、第二適応フィルタ手段7を具備している。該第二適応フィルタ手段7は、伝達関数C^で表される。
また、アクティブ消音装置は、同定音mを出力する同定音出力手段としての同定音出力手段8を具備している。該同定音出力手段8からは、例えば、M系列(maximum length sequence signal)の同定音mが出力される。
また、アクティブ消音装置は、モニターマイク2の出力信号eに基づき、前記同定音出力手段8から出力する同定音mの出力レベルを制御するレベル調整手段9を具備している。
また、アクティブ消音装置は、第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^を制御する第二適応フィルタ制御手段であるLMS演算器10を具備している。該LMS演算器10は、前記同定音mとモニターマイク2の出力信号eとから求められる差分信号εに基づき、第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^が、前記第二伝達関数Cと同定するように、伝達関数C^の係数を調節する。
以上のように構成されたアクティブ消音装置の基本動作について説明する。まず、騒音場20の騒音がセンサーマイク1で検出され、その検出信号xが第一適応フィルタ手段5及び第二適応フィルタ手段7に入力される。なお、騒音場20の騒音は、例えばエンジン音等である。また、モニターマイク2では、消音用スピーカ4からの出力音と騒音場20の騒音とが干渉したものが検出され、これにより、第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkを変化させ、フィードバック信号であるモニターマイク2の出力信号eが最小となるように消音用スピーカ4の出力を調節して、騒音を減衰させるようにしている。
ここで、第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkの同定は、次のように行われる。モニターマイク2の出力信号e、及び第二適応フィルタ手段7からの出力信号rは、第一適応フィルタ制御手段であるLMS演算器6に入力される。そして、該LMS演算器6は、出力信号eと出力信号rに基づき、出力信号eを最小とすべくLMS演算(最小二乗法)を行うとともに、演算結果に基づいて第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkの係数を調節し、該伝達関数Wkを同定する。
また、第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の同定は、次のように行われる。モニターマイク2の出力信号eに基づく差分信号ε、及び、前記同定音出力手段8から発せられる同定音mは、第二適応フィルタ制御手段であるLMS演算器10に入力される。そして、該LMS演算器10は、差分信号εと同定音mに基づき差分信号εを最小とすべくLMS演算(最小二乗法)を行うとともに、該演算結果に基づいて第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の係数を調節し、該伝達関数C^を同定する。なお、差分信号εについては、後に詳述するものとする。
以上のように、本発明のアクティブ消音装置は、騒音音源を検出するための第一検出手段であるセンサーマイク1、残留騒音を検出するための第二検出手段であるモニターマイク2、消音出力手段である消音用スピーカ4、伝達関数Wkで表され、前記センサーマイク1の出力信号に基づき消音用スピーカ4の出力信号を制御する第一適応フィルタ手段5、センサーマイク1及びモニターマイク2の出力信号に基づき第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkと、第一適応フィルタ手段5の出力側からモニターマイク2に到るまでの第二伝達関数Cの合成による第一合成伝達関数〔Wk×C〕が、センサーマイク1からモニターマイク2に到るまでの音場伝達関数Wと同定するように第一適応フィルタ手段5の伝達関数Wkを制御する第一適応フィルタ制御手段であるLMS演算器6、伝達関数C^で表され、センサーマイク1とのLMS演算器6間に介在する第二適応フィルタ手段7、M系列の同定音mを出力する同定音出力手段8、モニターマイク2の出力信号に基づき同定音mの出力レベルを制御するレベル調整手段9、同定音mとモニターマイク2の出力信号に基づき第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^が前記第二伝達関数Cと同定するように制御する第二適応フィルタ制御手段であるLMS演算器10、を有する構成とするものである。
そして、以上の構成において、図2に示すごとく、前記第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^、第二伝達関数Cとを定期的に同定させるに際し、前記同定音出力手段8は、図3に示すごとく、同定音m(同定音51)を間欠的に出力するとともに、消音用スピーカ4から騒音場20へ出力される同定音51のレベルを、該同定音51の出力直前の各時間t1、t2、t3、t4、t5、t6における、モニターマイク2の出力信号eに基づいて、レベル調整手段9により調整する構成としている。即ち、前記同定音mを間欠的に出力するとは、図3及び図4に示すごとく、各時間t1・t2・・・のタイミングにおいて、所定時間、超過量52a・52b・・・の同定音51を出力させるべく、同定音mを出力することをいうものである。また、前記レベル調整手段9により調整するとは、図3及び図4に示すごとく、残留騒音50が減少(図3)又は増加(図4)した場合であっても、残留騒音50に対する超過量52a・52b・・・を略一定にすることをいうものである。
このように第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^を第二伝達関数Cと同定させることによれば、図3及び図4に示すごとく、前記伝達関数C^の同定中においても、時間t1・t2・・・において同定音mを出力するに際し、その都度、検出される残留騒音50に基づいた同定音51のレベルが調整され、同定音51の残留騒音に対する超過量52a・52b・・・を適正な範囲に収めることができる。即ち、図3に示すごとく、残留騒音50が減少するような場合には、各時間t1・t2・・・の直後における各超過量52a・52b・・・は、適正な範囲、即ち、同定音51自体が騒音とならない範囲に抑えられるものであり、これにより、第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の同定中において、残留騒音50の騒音レベルが変動する場合における同定音51自体によって、騒音を発生させてしまうといった不具合の発生を防止できるようになる。
また、逆に、図4に示すごとく、残留騒音50が増加するような場合には、各時間t1・t2・・・の直後における各超過量52a・52b・・・は、適正な範囲、即ち、同定音51が残留騒音50に埋もれてしまうことなく、同定音51が適切に検出できる範囲とするものであり、これにより、同定音の出力不足による伝達関数C^の同定精度の低下といった不具合の発生を防止できるようになる。
そして、このように、同定中に騒音レベルが変動する際に、同定音51の出力レベルの調整を行う構成とすることで、特に、残留騒音50のレベルが変動する騒音場20にとって好適なアクティブ消音装置の構成を実現することができる。
また、前記第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の第二伝達関数Cとの同定において、前記第二適応フィルタ制御手段としてのLMS演算器10には、レベル設定前の同定音m、即ち、同定音出力手段8(MLS出力部)より直接入力される同定音mと、レベル設定前の同定音mを第二適応フィルタ手段7に入力し、第二適応フィルタ手段7を経た後に、音場への出力に際し前記レベル設定器11で行われるレベル設定と同等のレベル設定を行うレベル設定器12により、レベル設定を行った同定音AmC^と、モニターマイク2の出力信号eとの差分信号εを入力し、LMS演算器10により第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の係数を調節し、第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^を第二伝達関数Cと同定させることとするものである。
以上のように、差分信号εと、同定音mとをLMS演算器10に入力し、該LMS演算器10によりLMS演算(最小二乗法)を行うとともに、該演算結果に基づいて第二適応フィルタ手段7の伝達関数C^の係数を調節し、該伝達関数C^を同定するものである。そして、以上の構成においては、レベル設定器11・12を備えることで同定音を確実に検出することができるようになっており、レベル設定器11にて出力レベルを調整させることに対応して、レベル設定器12にて出力レベルを調整させることにより、前記差分信号εと、前記同定音mのLMS演算(最小二乗法)に対応させるようにしている。
本発明は、同定中でも残留騒音のレベルが変動するような場合(例えば、エンジンを騒音源とするような騒音場にあって、舶用主機としてエンジンが使用され、その回転数が変動するような場合)が想定される騒音場において、特に有効な構成となる。
本発明にかかるアクティブ消音装置の制御ブロック図である。 本発明におけるアクティブ消音装置において定期的に行われる同定について示す図である。 残留騒音が減少する場合の同定音の出力レベルの調整について示す図である。 残留騒音が増加する場合に同定音の出力レベルの調整について示す図である。 従来のアクティブ消音装置の制御ブロック図である。 従来のアクティブ消音装置において定期的に行われる同定について示す図である。 従来のアクティブ消音装置において、残留騒音が一定の騒音場における同定音の超過量について示す図である。 (a)は、同じく残留騒音が増加する騒音場を想定した場合の同定音の超過量について示す図である。(b)は、同じく残留騒音が減少する騒音場を想定した場合の同定音の出力不足について示す図である。
符号の説明
1 センサーマイク
2 モニターマイク
4 消音用スピーカ
5 第一適応フィルタ手段
6 LMS演算器
7 第二適応フィルタ手段
8 同定音出力手段
9 レベル調整手段
10 LMS演算器
11 レベル設定器
12 レベル設定器
20 騒音場

Claims (1)

  1. 騒音音源を検出するための第一検出手段、
    残留騒音を検出するための第二検出手段、
    消音出力手段、
    前記第一検出手段の出力信号に基づき、前記消音出力手段の出力を制御する第一適応フィルタ手段、
    前記第一、第二検出手段の出力信号に基づき、前記第一適応フィルタ手段の伝達関数と、この第一適応フィルタ手段の出力側から第二検出手段に到るまでの第二伝達関数の合成による第一合成伝達関数が、第一検出手段から第二検出手段に到るまでの音場伝達関数と同定するように前記第一適応フィルタ手段の伝達関数を制御する第一適応フィルタ制御手段、
    前記第一検出手段前記第一適応フィルタ制御手段の間に介在する第二適応フィルタ手段、
    同定音出力手段、
    第二検出手段の出力信号に基づき同定音の出力レベルを制御するレベル調整手段、
    同定音と第二検出手段の出力信号に基づき第二適応フィルタ手段の伝達関数が前記第二伝達関数と同定するように制御する第二適応フィルタ制御手段、
    を有するアクティブ消音装置において、
    前記第二適応フィルタ手段の伝達関数を前記第二伝達関数と同定させるに際し、
    前記同定音出力手段は、同定音を所定周期で間欠的に出力するとともに、
    前記同定音出力手段から消音出力手段を介して騒音場へ出力される同定音のレベルを、該同定音の出力直前の第二検出手段の出力信号に基づいて、レベル調整手段により、残留騒音に対し超過量が略一定となるように調整する構成とする、
    ことを特徴とするアクティブ消音装置。
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