JP2001354583A - 抗ストレス剤 - Google Patents

抗ストレス剤

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Hiroki Hayasawa
宏紀 早澤
Susumu Teraguchi
進 寺口
Koji Yamauchi
恒治 山内
Hidefumi Kuwata
英文 桑田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、かつ連続的に摂取することが
可能な抗ストレス剤、特にストレスを予防又は軽減する
新規な抗ストレス剤を提供する。 【解決手段】 ラクトフェリン類を有効成分として含有
する陸生動物の抗ストレス剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラクトフェリン類
を有効成分として含有する陸生動物の抗ストレス剤に関
する。更に詳しくは、本発明は血中グルココルチコイド
濃度上昇の抑制作用を有し、オーバートレーニング等の
過剰な運動に起因するストレスに対して有効な抗ストレ
ス剤に関する。なお、本明細書において陸生動物とは、
例えば、ヒト、マウスなどの陸上に生息する哺乳動物を
いう。また、本明細書において百分率は、特に断りのな
い限り重量百分率である。
【0002】
【従来の技術】ハンス・セリエ(Hans Selye)は生体に
加わる力(ストレッサー)と、それによる生体の歪み
(ストレス)の機序で、非特異的な有害刺激に対して生
体が特異的に反応することの解釈を試み、「体の中にお
いて、一連の力が加わることで働く相互作用」をストレ
スと定義した(最新医学大辞典、第2版、第904頁、
医歯薬出版株式会社、1996年)。ストレス作因とし
ては、物理的(寒冷、放射線、騒音)、化学的(薬物、
ビタミン不足、酸素欠乏)、生物的(細菌感染)なもの
以外に、精神的(受験、手術、試合)なもの、いわゆる
情動ストレスも含まれている。生体にストレス作因が加
わると、下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
が分泌され、その作用によって副腎皮質ホルモンが分泌
され、これが全身に働いて一連の反応(全身適応症候
群)が起こる(「医学大辞典」、第17版、第1041
頁、南山堂、1990年)。
【0003】このように、ストレス反応は生体にとって
防御反応という有用な役割を担っている反面、反応時に
グルココルチコイド、アドレナリン等のホルモンが分泌
されるため、特に過度のストレスが負荷された場合には
多くの生体組織に対して有害に作用し、生体の恒常性が
維持できなくなってストレスに起因する種々の疾患が引
き起こされると考えられている。例えば、陸上運動選手
等において、強度のトレーニングを充分な回復時間をと
ることなしに繰り返し行うと、オーバートレーニングと
言われる状態となり、安静時においても血中のグルココ
ルチコイド濃度が高くなる。グルココルチコイドはタン
パク分解を促進し、合成を阻害するので、グルココルチ
コイド濃度の高値は生体にとって不利益に働く(ホルモ
ンと臨床、第40巻、第1155乃至1160頁、19
91年)。また、アドレナリンの過剰は、高血圧や循環
器系の疾患を引き起こし易くなる。
【0004】このようなストレスに対しては、抗不安
薬、睡眠薬等の薬物が、ストレスに晒されたときの心身
の反応を一時的に緩和する有効な手段と考えられてい
る。しかしながら、副作用が無く日常的に連用が可能な
抗ストレス薬物は知られていない。例えば、代表的な抗
不安薬であるベンゾジアゼピン系の薬物は、大脳辺縁様
体−新皮質系に対する直接作用が少ないため意識水準に
影響を与えずに、不安・緊張・抑うつ及び筋緊張等を軽
減するとされているが、大量投与又は連続投与により、
痙攣、せん妄等の禁断症状、及び眠気、ふらつき、めま
い、肝障害、白血球減少症等の副作用が現われることが
知られている(日本薬局方解説書、第13改正、第一部
医薬品各条、第C1265乃至C1269頁、廣川書
店、1996年)。また滋養強壮又は肉体の疲労回復を
目的として、各種の錠剤又は飲料が市販されている。こ
れらにはビタミン及びアミノ酸の他にカフェイン、更に
高麗人参又はマムシといった生薬エキスが配合されてお
り、中枢興奮、血流増加、内分泌賦活等の生理効果が期
待できる。これら生薬の副作用は睡眠薬及び抗不安薬よ
りも低く、長期の摂取も問題がないとされているものが
多いが、一般に生薬独特の苦みや渋味があって服用が困
難であった。また、このような生薬の生理効果は複数成
分の複雑な配合により成っており、特定成分がストレス
を効果的に予防・軽減することは殆ど知られていないの
が現状である。
【0005】一方、ラクトフェリンは、抗菌作用[ジャ
ーナル・オブ・ペディアトリクス(Journal of Pediatr
ics)、第94巻、第1頁、1979年]、免疫賦活作
用(特開平7−179355号公報)、細胞増殖作用
(特開平6−48955号公報)、抗腫瘍作用[キャン
サー・リサーチ(Cancer Research)、第54巻、第2
310頁、1994年]、疾病の治療剤に応用した抗リ
ウマチ剤(特開平5−186368号公報)等、様々な
作用をもつ乳タンパク質として知られている。ラクトフ
ェリンは乳由来のタンパク質であるから安全性が高く、
長期連用することが可能で、それ自体は殆ど無味無臭で
あり、各種の食品・医薬品・飼料の添加物として、汎用
性が高いタンパク質である。
【0006】また、特表平11−514973号公報
(以下、従来技術1と記載することがある)には、魚、
えび、および水中に生息する無脊椎動物などの水生動物
の抗ストレス剤に含まれる免疫刺激剤の1種としてラク
トフェリンが挙げられている。ここでの水生動物におけ
るストレスとは、例えば、高い占有密度、水の変化、水
パラメータの変化、縄張り争い、攻撃的行動、取扱い、
薬治療、輸送および疾病などであり、ほとんど永続的に
起こるいわゆる情動ストレスである。ところで、ストレ
スを受けた生体はホルモンの分泌により様々な反応を示
すが、魚、えび、無脊椎動物などの水生動物と、ヒト等
のほ乳動物とではホルモンを分泌する器官が異なってお
り、またホルモンの合成及び分泌のメカニズムは動物種
により異なっている。例えばグルココルチコイドは、陸
生動物であるヒト等の哺乳動物では副腎より分泌される
のに対して、水生動物である魚では間腎という器官から
分泌されることがわかっている「ホルモンの生産と分
泌」、第2版、日本比較分泌学会編、第95乃至133
頁、学会出版センター、1979年)。したがって、従
来技術1に記載されているような水生動物での抗ストレ
ス効果をそのまま陸生動物に適用することは難しい。ま
た、恐怖や不安などの情動ストレスによる刺激と、運動
等に起因する肉体的ストレスによる刺激とは、それぞれ
別の脳機構を介して伝達されることがわかっており、種
々のストレスの作用を統一的に説明することはできない
とされている[メバイオ(Mebio)、第11巻、第
16乃至22頁、1994年]。このように、従来、ラ
クトフェリンは水生動物における情動ストレスに対して
有効な免疫刺激剤としては知られていたが、陸生動物の
ストレスまたは肉体的ストレスに対してどのような作用
を有するかは全く不明であり、予測すらできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のとおり、従来か
ら、ストレスに対しては、抗不安薬や睡眠薬等の薬物が
有効であると考えられていたが、これらは副作用や他の
薬剤との併用に関する問題が懸念されることから、副作
用が少なく他の薬剤との汎用性が高い抗ストレス剤の開
発が待望されていた。本発明は前記事情に鑑みてなされ
たもので、安全性が高く、かつ連続摂取可能な抗ストレ
ス剤、特にストレスを予防又は軽減する新規な抗ストレ
ス剤を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意研究を進めていたところ、陸生動物
へのラクトフェリン類の投与が、ストレスに起因する血
中グルココルチコイド濃度上昇の抑制に有効であること
を発見し、本発明を完成するに至った。前述したよう
に、グルココルチコイドは、ストレス反応時に分泌さ
れ、タンパク分解を促進し合成を阻害して身体に悪影響
を及ぼすものであるので、ラクトフェリン類が血中グル
ココルチコイド濃度の上昇を抑えるということは、ラク
トフェリン類がストレスを効果的に予防又は軽減する作
用を持つことを意味している。すなわち、前記課題は、
ラクトフェリン類を有効成分として含有する陸生動物の
抗ストレス剤によって解決できる。本発明の抗ストレス
剤は、ストレスに起因する血中グルココルチコイド濃度
の上昇を抑制する作用を有するものである。また、本発
明の抗ストレス剤は、特に運動に起因するストレスに対
して効果的である。本発明の抗ストレス剤は天然物由来
の原料から調製可能であり、本発明によれば安全性が高
い抗ストレス剤を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明について具体的に説明す
る。本発明の抗ストレス剤の有効成分であるラクトフェ
リン類としては、市販のラクトフェリン;哺乳動物(例
えば、ヒト、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ等)の初乳、移
行乳、常乳、末期乳、又はこれらの乳の処理物である脱
脂乳、ホエー等から常法(例えば、イオン交換クロマト
グラフィー等)により分離したラクトフェリン;それら
を塩酸、クエン酸等により脱鉄したアポラクトフェリ
ン;それらを鉄、銅、亜鉛、マンガン等の金属でキレー
トさせた金属飽和ラクトフェリン;各種飽和度で金属を
飽和したラクトフェリンを使用することができる。これ
らのラクトフェリン類は1種でもよく任意の2種以上の
混合物であってもよい。より簡便には、市販のラクトフ
ェリン(例えば、森永乳業社製等)を使用することがで
きる。また、遺伝子操作により、微生物、動物細胞、ト
ランスジェニック動物等で生産した各種ラクトフェリン
を使用してもよい。
【0010】例えば、ウシラクトフェリンの分離、精製
方法は次のようにして行うことができる。まず、イオン
交換体(商品名:CM−セファロースFF、アマシャム
ファルマシア社製)をカラムに充填し、塩酸を通液し、
水洗し、イオン交換体を平衡化した後、4℃に冷却した
pH6.9の脱脂牛乳をカラムに通液し、透過液を回収
し、再度同様にカラムに通液する。次いで、蒸留水をカ
ラムに通液し、食塩水を通液し、イオン交換体に吸着し
た塩基性蛋白質の溶出液を得る。この溶出液に飽和度8
0%で硫酸アンモニウムを添加し、タンパク質を沈殿さ
せ、遠心分離して沈殿を回収する。回収された沈殿物
を、飽和度80%の硫酸アンモニウム溶液で洗浄し、脱
イオン水を添加して溶解し、得られた溶液を限外濾過膜
モジュール(商品名:SLP0053、旭化成社製)を
用いて限外濾過する。その後、水を添加し、同装置を用
いてダイアフィルトレーションを行い、脱塩し、凍結乾
燥することによって、粉末状ウシラクトフェリンを得
る。以上の方法により得られたウシラクトフェリンの純
度は、電気泳動法により測定した結果、95%以上の純
度を有している。尚、凍結乾燥前の各精製工程における
ラクトフェリン含有液を本発明に使用できることは言う
までもない。
【0011】本発明の抗ストレス剤の有効成分であるラ
クトフェリン類は、乳由来の天然物であって、摂取した
場合の安全性が高く、牛乳等の食品中に含有され、日常
的に摂取されているもので、毒性を示さず、長期間連続
的に摂取しても副作用が殆ど認められない。従って、経
口等の投与方法により適宜使用することが可能であり、
公知の方法により、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、シ
ロップ剤、顆粒剤、散剤等に加工することも可能であ
る。また、ラクトフェリン類を有効成分として食品中に
含有させることもでき、抗ストレス剤の一態様として、
抗ストレス効果を有する機能性食品又は飼料に加工する
ことも可能である。
【0012】本発明の抗ストレス剤の有効成分であるラ
クトフェリン類の投与量は、剤形、症状、年齢、体重等
によって異なるが、抗ストレス効果を発揮させるために
は、少なくとも10mg/kg体重/日の割合で投与す
ることが必要であり、100mg乃至15g/kg体重
/日の割合で投与することが望ましい。本発明の抗スト
レス剤において、抗ストレス効果を発揮させるために必
要な有効成分であるラクトフェリン類の配合量は、抗ス
トレス剤中の配合量として、1g当たり少なくとも1m
g含有されていることが必要である。
【0013】次に試験例を示して本発明を詳細に説明す
る。 試験例1 この試験はラクトフェリンの抗ストレス効果を調べるた
めに行った。 (1)試験試料 市販のウシラクトフェリン(森永乳業社製)を蒸留水に
0.1重量%の濃度で溶解した溶液を使用し、空試験に
は、水道水を使用した。 (2)試験方法 試験動物として、8週齢C57/BL6系マウス(日本
エスエルシー株式会社から購入)30匹を、無作為に1
試験群10匹に分けて使用した。マウスに、ウシラクト
フェリン溶液を2週間自由摂取させた群と、コントロー
ル群として水道水を摂取させた群に関して、水泳による
運動ストレスを負荷した。水泳は10℃の水を入れた深
さ10cmの水槽中で、10分間強制水泳させることで
行った。陽性コントロールとして、マウスに蒸留水を摂
取させ、水泳による運動ストレス30分前に抗不安薬で
あるジアゼパム(山之内製薬社製)を5mg/kg投与
した群について同様に水泳ストレスを負荷した。ストレ
ス負荷直後、30分、2時間、及び3時間後に屠殺して
採血し、マウスにおけるグルココルチコイドであるコル
チコステロンを測定し、血液中のコルチコステロン濃度
を指標に、ラクトフェリンの抗ストレス効果を調べた。
【0014】各血液サンプル中のコルチコステロン濃度
は常法のELISA法により測定した。即ち、抗コルチ
コステロン抗体(コスモバイオ社製)を96穴マイクロ
タイタープレート(ヌンク社製)に結合させ、続いて希
釈した血液、及び標準品のコルチコステロンをコルチコ
ステロン−ホースラディッシュペルオキシダーゼ標識物
(コスモバイオ社製)と共にインキュベーションし、そ
の後プレートを洗浄し、プレート上のペルオキシダーゼ
活性をTMB基質(ピアス社製)を用いて測定した。コ
ルチコステロン濃度は、各試験群10匹の平均値を算出
し、分散分析法及びポストホックテストとしてシェッフ
ェ(Scheffe)法により有意差の検定を行った。
【0015】(3)試験結果 この試験の結果を図1に示す。図1のグラフにおいて、
縦軸はコルチコステロン濃度(単位:ng/ml)、横
軸はストレス負荷後の経過時間、図中aはコントロール
群、bはラクトフェリン群、cは陽性コントロール群を
それぞれ示す。図1の結果から明らかなとおり、水泳に
よる運動ストレスによって、何れの群でも水泳直後から
30分後にかけて血中コルチコステロン濃度が上昇した
が、ストレス負荷30分後において、コントロール群
(a)のコルチコステロン濃度を100%とするとラク
トフェリン群(b)のコルチコステロン濃度は64%で
あり、コルチコステロン濃度の上昇が有意に抑制された
ことが認められる。また、陽性コントロール群(c)に
おいても、ジアゼパムの投与により、ラクトフェリン群
と同様にコルチコステロン濃度の上昇が抑えられた。
【0016】
【実施例】次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。 実施例1(ラクトフェリンを含有した錠剤の調製) 1000ml容量の乳鉢(中島製作所社製)に結晶セル
ロース(和光純薬工業社製)20gを採取し、水20m
lを添加して混和し、次いで予め48メッシュのふるい
(和科盛社製)で篩い分けした乳糖(メグレ社製)25
gを添加し、ラクトフェリン(森永乳業社製)55gを
添加し、混和した。得られた湿塊をステンレス製20メ
ッシュふるい(和科盛社製)上に取り、乾燥用ステンレ
ス板の上に手で押し出して顆粒を形成し、手早く均等に
分布させ、乾燥機に入れ、25℃で2日間乾燥し、微細
な顆粒とした。該顆粒を、ポリエチレン製20メッシュ
ふるい(和科盛社製)で篩い分けし、ふるいを通過した
顆粒を広い紙上に広げ、予め48メッシュで篩い分けし
たステアリン酸マグネシウム(関東化学社製)2gを添
加し、手で混ぜて均質にした。これを打錠機(木村製作
所社製、KT−2型)により、直径8mmのR杵を使用
して打錠数を10、錠剤重量6.2g、及びモンサント
硬度3.5乃至5.0kgの条件で圧縮圧力を設定して、
打錠し、ラクトフェリン約50%を含有する抗ストレス
効果を有する錠剤16個を得た。
【0017】実施例2(カプセル入りラクトフェリンの
調製) 乳糖(メグレ社製)600g、トウモロコシデンプン
(日清製粉社製)400g、結晶セルロース(和光純薬
工業社製)400g及びラクトフェリン(森永乳業社
製)600gを50メッシュのふるい(ヤマト科学社
製)により篩い分けし、厚さ0.5mmのポリエチレン
製の袋にとり、転倒混合し、全自動カプセル充填機(セ
セレ・ペディーニ社製。プレス式)を用い、前記粉末を
カプセル(日本エランコ社製。1号ゼラチンカプセル、
Op. Yellow No.6 Body、空重量75mg)に内容量27
5mgで充填し、ラクトフェリン82mg入りの抗スト
レス効果を有するカプセル剤7000個を得た。
【0018】実施例3(ラクトフェリンを含有した経腸
栄養剤の調製) 粉末のラクトフェリン(森永乳業社製)2g及び市販の
経腸栄養剤(エーザイ社製。クリニミール)1包(89
g)に50〜60℃の温湯100mlを添加し、泡立て
器で均一に混合し、更に温湯240mlを添加して完全
に溶解し、ラクトフェリンを約0.5%含む抗ストレス
効果を有する経腸栄養剤を調製した。
【0019】実施例4(ラクトフェリンを添加した飲料
の調製) 脱脂粉乳(森永乳業社製)90gを50℃の温湯800
mlに溶解し、砂糖(日新製糖社製)30g、インスタ
ントコーヒー粉末(ネスレ社製)14g、カラメル(昭
和化工社製)2g、及びコーヒーフレーバー(三栄化学
社製)0.01g、を攪拌しながら順次添加して溶解
し、10℃に冷却し、ラクトフェリン(森永乳業社製)
1gを添加し、ラクトフェリン約0.1%を含む抗スト
レス効果を有する乳飲料を調製した。
【0020】実施例5(ラクトフェリンを添加したスポ
ーツ用ドリンクの調製) 次の組成の抗ストレス効果を有するスポーツ用ドリンク
を常法により作成した。 ラクトフェリン(森永乳業社製) 0.500(%) 砂糖(日新製糖社製) 2.000 果糖ぶどう糖液(日新製糖社製) 4.000 クエン酸(三栄源FFI社製) 0.100 塩化ナトリウム(関東化学社製) 0.040 ビタミンC(三栄源FFI社製) 0.015 塩化カリウム(関東化学社製) 0.040 水 93.305
【0021】実施例6(スポーツ用粉末飲料) 1回分の組成として次に示す各成分の配合量の、抗スト
レス効果を有するスポーツ用粉末飲料を常法により調製
した。 ラクトフェリン(森永乳業社製) 2.0(g) サンスウィート 0.1 (ステビア・ソーマチン混合物:三栄源FFI社製) アスパルテーム(味の素社製) 0.06 クエン酸(三栄源FFI社製) 1.51 リンゴ酸(理研化学社製) 0.49 グルコン酸(藤沢薬品工業社製) 1.02 シトラスフレーバー(三栄源FFI社製) 0.3 グレープフルーツフレーバー(三栄源FFI社製) 0.5 大豆レシチン(太陽化学社製) 0.003 前記スポーツ用粉末飲料を、使用時に水350mlに溶
解し、ラクトフェリン約0.6%を含む抗ストレス効果
を有するスポーツ飲料として用いた。
【0022】実施例7(競走馬用飲料) 1回分の組成として次に示す各成分の配合量の、抗スト
レス効果を有する粉末飲料を常法により作成した。 ラクトフェリン(森永乳業社製) 40(g) 乳糖(森永乳業社製) 6 クエン酸(三栄源FFI社製) 5 アスコルビン酸(三栄源FFI社製) 2 デキストリン(松谷化学社製) 8 前記粉末飲料を、使用時に水道水2000mlに溶解
し、ラクトフェリン約2%を含む競走馬用の抗ストレス
効果を有する飲料として用いた。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明は、
ラクトフェリン類を有効成分として含有する陸生動物の
抗ストレス剤に関するものであり、本発明により奏され
る作用効果は次のとおりである。 (1)運動に起因するストレスを効果的に予防又は軽減
することができる。 (2)血中グルココルチコイド濃度上昇を抑制すること
ができる。 (3)副作用が少なくて、安全性が高く、長期間連続的
に摂取することが可能である。 (4) 食品や医薬品に混合することが可能であり、従
来の注射剤等に比較して汎用性が高い。 (5)牛乳等の比較的安価な原料から得られ、大量生産
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る試験例の結果を示した
もの、水泳による運動ストレス後の各群のコルチコステ
ロン濃度の経時的な変化を示す棒グラフである。
【符号の説明】 a:コントロール群 b:ラクトフェリン群 c:陽性コントロール群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 恒治 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 桑田 英文 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社栄養科学研究所内 Fターム(参考) 4C084 AA02 BA44 DC50 MA35 MA37 MA41 MA43 MA52 NA14 ZB012 ZC082 ZC612

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトフェリン類を有効成分として含有
    する陸生動物の抗ストレス剤。
  2. 【請求項2】 血中グルココルチコイド濃度上昇の抑制
    作用を有することを特徴とする請求項1に記載の抗スト
    レス剤。
  3. 【請求項3】 運動に起因するストレスに対して抗スト
    レス効果を有することを特徴とする請求項1または2の
    いずれかに記載の抗ストレス剤。
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