JP2001354139A - 列車制御シミュレータ - Google Patents

列車制御シミュレータ

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JP2001354139A
JP2001354139A JP2000176646A JP2000176646A JP2001354139A JP 2001354139 A JP2001354139 A JP 2001354139A JP 2000176646 A JP2000176646 A JP 2000176646A JP 2000176646 A JP2000176646 A JP 2000176646A JP 2001354139 A JP2001354139 A JP 2001354139A
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直樹 三和
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤ管理装置、運転整理入力装置、駅シス
テム(調整済み、未調整駅含む)およびこれらを結ぶネ
ットワークからなる列車走行シミュレーションシステム
において、各種のシミュレーション環境を簡単に設定で
きるようにする。 【解決手段】 簡易駅シミュレータ1を設け、その生死
管理機能15およびシステム管理機能14により不稼動
駅の自動認識とその駅システムをシミュレートする代替
シミュレータの生成、削除を自動的に行う。また、定常
走行での計画ダイヤと実績ダイヤの差分の補正および予
告実績による走行時間の自動調整、運転整理入力装置の
運転整理ジャーナルと実績ダイヤによる在線位置を簡易
駅シミュレータ上で再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道システム全体
の列車の運行管理と駅の列車制御を行うシステムのシュ
ミレータに係り、とくに未開発で計画中の駅システムや
全体システムに組み込まれていない駅システムがあって
も全体システムの列車の走行を容易に模擬できるように
した列車制御シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】列車運行管理システムは、管理センター
に設置されてダイヤ管理装置、運転整理入力装置、列車
走行設定装置等から成る中央処理装置と、各駅に設置さ
れて中央処理装置からのダイヤ情報をもとに、連動装置
を介して列車の追跡及び進路制御を行う駅システムとが
ネットワークを介して接続されたシステムである。この
ようなシステムで、各種の列車走行シミュレーションを
実行するためには、当該システムが管理する駅システム
が有する駅シミュレータ及び他の周辺装置が導入された
システム環境を必要とする。例えば発生した遅延を線区
全体で解消するための運転整理後の状態をシミュレート
するには、中央制御装置からの指示に対する応答を各駅
システムの駅シミュレータから得て処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大規模な列車運行管理
システムでは、中央処理装置と各駅システムの開発が並
行して行われる。また、駅システムの改造なども行われ
る。このような開発や改造の過程では、すべての駅シス
テムが稼動可能な状態でネットワークに接続されている
とは限らず、駅システムとしては開発・改造ずみではあ
ってもまだネットワークには未接続かあるいはその動作
を停止しているもの(以下、不稼働駅という)や、計画
はされているかまだ駅システムとして存在しないもの
(以下、不稼働駅という)が存在することが多い。ま
た、開発・改造ずみでネットワークにも接続されている
が、その駅システム内の走行をシミュレートする駅シス
テムの状態が初期設定されていない未調整駅も存在する
ことがある。このような不稼働駅や未調整駅が存在する
環境下で、それらの駅を含めた走行シミュレーションを
行うためには、不稼働駅や未調整駅に対する代替のシミ
ュレータを用意し、その代替シミュレータに対して列車
の在線、走行時間等を予め人手により設定する必要があ
り、シミュレーションの準備に多くの時間と労力を要し
た。
【0004】本発明の目的は、不稼働駅や未調整駅があ
っても、列車走行のシミュレーションを容易に実施でき
るようにした(又、試験等により乱れたダイヤを容易に
解決できる様にした)列車制御シミュレータを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、列車の運行ダ
イヤを作成するダイヤ管理装置、このダイヤ管理装置で
作成したダイヤを修正する運転整理装置、及び各駅に設
けられた駅システムに設置され、前記ダイヤ管理装置に
より作成されたダイヤまたは前記運転整理装置で修正さ
れたダイヤをネットワークを介して受信し、その受信し
たダイヤに従い当該駅の列車制御をシミュレートする駅
シミュレータから構成した列車制御シミュレータにおい
て、前記駅シミュレータがその動作を停止しているか或
いは未設置である不稼働駅の各々に対しての列車制御を
シミュレートする代替シミュレータを備えた代替シミュ
レータ装置を設けたことを特徴とする列車制御シミュレ
ータを開示する。
【0006】更に本発明は、前記の列車制御シミュレー
タにおいて、前記代替シミュレータは、隣接駅との列車
引き継ぎの妥当性を保証し、かつ、あらかじめ保持した
計画ダイヤ(運転整理により手動で作成した臨時ダイヤ
を含む)または、実際の列車の運行を記録した実績ダイ
ヤに近似な走行のシミュレートを可能とする列車走行時
間の計算機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュ
レータを開示する。
【0007】更に本発明は、前記の列車制御シミュレー
タにおいて、前記代替シミュレータ装置は、前記駅シミ
ュレータ及び代替シミュレータから周期的にネットワー
クを介して送信される駅状態情報を受信し、前記不稼働
駅の駅シミュレータがその動作を開始したことを検出し
たときには当該駅対応の代替シミュレータの動作を停止
し、稼働中であった駅シミュレータが動作を停止したこ
とを検出したときには当該駅対応の代替シミュレータを
起動するように制御する生死管理機能を備えたことを特
徴とする列車制御シミュレータを開示する。
【0008】更に本発明は、前記の列車制御シミュレー
タにおいて、代替シミュレータは、前記ダイヤ管理装置
により作成されたダイヤ(運転整理により手動で作成し
た臨時ダイヤを含む)または実際の列車の運行を記録し
た実績ダイヤを基にシミュレートしている不稼動駅の各
軌道回路を仮想的に進行することを示す列車情報を生成
する列車移動機能を備えたことを特徴とする列車制御シ
ミュレータを開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、本発明になる列車走行シミ
ュレーション装置の全体構成例を示すブロック図で、駅
における列車の動作をシミュレーションするための、本
発明の特徴とする簡易駅シミュレータ1、実際の駅に設
置されてシミュレーション機能を併せ持つ駅システム
2、2…、線区全体の実施ダイヤを管理するダイヤ管理
装置3、ダイヤ乱れが発生したときに運転整理を実施す
るための運転整理入力装置4、ネットワーク5、及び列
車走行シミュレーションを設定する列車走行設定装置6
から構成される。
【0010】簡易駅シミュレータ1は、ネットワークを
含む外部システムとのデータを交換する入出力機能1
1、簡易駅シミュレータのシミュレーションを実施する
シミュレーション本体12、このシミュレーション本体
12のシミュレーションに関係し、ダイヤ管理装置3か
らのダイヤ情報を管理するダイヤ管理機能13、複数の
駅システム2の生死を判断する生死管理機能15、この
生死管理機能15の情報を用いて不稼働駅や未調整駅の
模擬をシミュレータ本体12に実行させるように制御す
るシステム管理機能14から構成される。
【0011】駅システム2は、ネットワークを含む外部
システムとのデータを交換する入出力機能21、ダイヤ
管理装置3からのダイヤ情報を管理するダイヤ管理機能
23、このダイヤ管理機能23に基づき、信号機や転て
つ器及び各種てこなどの設備を制御し、列車の進行を制
御する列車制御機能24、及び、駅システムを試験する
ために、実際の設備からの信号と同じ入出力信号を模擬
し、現地の設備と接続する前に事前調整するための列車
走行シミュレータ機能22から構成される。
【0012】ダイヤ管理装置3は、ネットワークを含む
外部システムとのデータを交換する入出力機能31、あ
らかじめ所定の期間のダイヤを入力データベースに持
ち、運転整理入力装置4からの入力データを編集し、日
毎のダイヤを作成配信し、また簡易駅シミュレータ1、
駅システム2から受信した実績を基に実績ダイヤを編集
するダイヤ管理機能32から構成される。
【0013】運転整理入力装置4は、ネットワークを含
む外部システムとのデータを交換する入出力機能40、
ダイヤ管理装置3から受信したダイヤの管理を行うダイ
ヤ管理機能41、ダイヤに変更を加えるためのマンマシ
ン機能43、及び実施ダイヤ、実績ダイヤから縦軸に駅
名、横軸に時刻を時々刻々プロットしたダイヤスジを作
成管理するダイヤスジ作成機能42から構成される。
【0014】列車走行設定装置6は、ネットワークを含
む外部システムとのデータを交換する入出力機能60、
列車走行シミュレーションの起動、停止を設定する列車
走行設定機能61、駅間の走行時間の入力指示を行うマ
ンマシン機能62から構成される。
【0015】図2は、簡易駅シミュレータ1を詳細に示
したものである。起動された駅毎の計画ダイヤを収集、
実績を管理するダイヤ管理機能13、シミュレーション
本体12、システム管理機能14、生死管理機能15、
及び駅ダイヤDB133、駅シミュレータ定義情報12
4(これらはB〜N駅の各々にも対応して設けられる
が、図2ではA駅のみ図示)、システム管理テーブル1
41から構成され、各々、入出力処理11によりLAN
を介し、駅システム2、ダイヤ管理装置3、運転整理入
力装置4と列車走行設定装置6と通信する。
【0016】前記シミュレータ本体12は、駅毎のシミ
ュレーションをする複数のシミュレータ(A駅シミュレ
ータ121、B駅シミュレータ122、N駅シミュレー
タ123)のタスクから構成される。これら駅毎のシミ
ュレータはシステム管理機能14が起動する。駅シミュ
レータ121〜123の各々は、自律して駅として動作
し、図6の駅状態情報50(後述)と呼ばれる列車在線
情報を入出力処理11により送受信する。
【0017】個々の駅シミュレータ121〜123は、
システム起動時、データの初期化他、立上げ、停止処理
を行うイニシャル機能1210、隣接駅システム2また
は他の駅シミュレータ121〜123からの駅状態情報
50受信した時、または、自駅シミュレータが列車走行
範囲の末端の駅であった場合、計画時刻に列車を発生さ
せるための列車発生機能1212、駅から駅までの距離
を軌道回路と呼ばれる単位に分割し、図4のシミュレー
タ定義情報124と呼ばれる駅毎の軌道回路の定義情報
を基に、軌道回路上のビットのON/OFF(在線ON
/非在線OFF)で発生した列車の移動を模擬し、到着
及び出発した実績時刻を当該駅のダイヤDB133に格
納する列車移動機能1213、時々刻々の列車在線情報
を編集する駅状態情報生成機能1214、この駅状態情
報生成機能1214が作成した駅状態情報を送受信する
在線情報管理1211から構成される。
【0018】図2のダイヤ管理機能13は、ダイヤ管理
装置3からダウンロードされるダイヤをダイヤDB13
3に格納し、列車移動機能1213が作成したダイヤD
B133内実績ダイヤデータの編集及びダイヤ管理への
送信を行なう。ダイヤデータ送受信は、ダイヤデータ送
受信131、受信した実施ダイヤを駅毎のダイヤDB1
33への格納し、実績ダイヤを編集するダイヤ同期機能
132から構成される。生死管理機能15は、周期的に
起動し、シミュレータ本体12内の駅シミュレータ12
1〜123及び駅システム2からの駅状態情報の受信の
有無を管理し、駅システム2及びシミュレータ本体12
内の駅シミュレータ121〜123状態をシステム管理
テーブル141で管理する。この生死管理機能15は、
前回起動時の状態と今回起動時の状態に変化があった場
合、システム管理機能14を起動する。システム管理機
能14は、起動時、システム管理テーブル141を参照
し、シミュレータ本体12内の駅シミュレータ121〜
123の起動・停止を行う。
【0019】図3は、駅シミュレータ121〜123の
ダイヤDB133の例を示す。ダイヤDB133は、列
車番号1331毎に前記ダイヤ管理装置3からダウンロ
ードされた計画到着時刻と計画出発時刻を各々計画到着
時刻格納エリア1332と計画出発時刻格納エリア13
33に格納する。また、駅シミュレータ121〜123
内の列車移動機能1213及び駅システム2内の列車制
御機能24が計算した到着及び出発実績時刻を各々実績
到着時刻格納エリア1334、実績出発時刻格納エリア
1335に格納する。さらに特急、急行、普通などの列
車種別を列車種別格納エリア1336に、折り返しや他
線区への継送などの運用情報は運転モード格納エリア1
337に格納される。
【0020】図4は、駅シミュレータ121〜123に
おいて列車移動シミュレーションに必要なシミュレーシ
ョン定義情報124の詳細を示す。このシミュレーショ
ン定義情報124は、駅システム2及び駅シミュレータ
121〜123毎に、列車の在線単位である軌道回路毎
に定義情報を持つ。そして当該軌道回路に在線している
か否かを示す情報を格納する在線フラグ格納エリア12
40、軌道回路毎のリンクを示し、当該軌道回路の前の
軌道回路の情報が格納される前ポインタ格納エリア12
41、当該軌道回路の後ろの軌道回路の情報が格納され
る後ポインタ格納エリア1242、当該列車の遅延情報
を格納する遅延秒格納エリア1243(遅延情報は、所
定の軌道回路で計画ダイヤからの予定計画時刻とシステ
ム時刻の差分計算により求められる)、当該駅の軌道回
路総数を格納する軌道回路総数格納エリア1244、当
該軌道回路番号格納エリア1245、当該軌道回路での
在線時間を列車種別毎に格納する在席秒数格納エリア1
246、当該軌道回路に在線する残り秒数を格納する在
席残秒数格納エリア1247、当該軌道回路の在席秒数
が確定しているか変更要求が出ているかを示す時素設定
フラグ1248、当該在席秒数が未調整の時、補正する
時間または遅延秒を当該駅で解消する場合の補正時分を
格納する補正時分格納エリア1249、当該軌道回路に
在線している列車情報(列車番号、施工日など)を格納
する列車情報格納エリア1250から構成される。
【0021】図5は、生死管理機能15が列車走行シミ
ュレーションの対象となる駅の状態を管理するシステム
管理テーブル141の詳細例を示したもので、シミュレ
ーション対象となる駅名1441毎にエントリされ、シ
ミュレーション対象外となった時点で消去される。シミ
ュレーション対象の各駅に対して、前回生死管理機能1
5が起動したときの駅の状態を格納する駅状態(前回)
の格納エリア1442と今回起動したときの駅状態を格
納する駅状態(前回)の格納エリア1443、列車走行
シミュレーションを複数のグループに分けて実施する場
合にシミュレーション起動毎に列車走行グループを識別
するグループIDの格納エリア1444、駅状態情報5
0の未受信カウンタ1445から構成される。駅状態
(前回及び今回)としては、シミュレーション対象の駅
の駅状態情報50を一定時間受信できなくなった場合を
状態「死」を表す値「0」とし、簡易駅シミュレータ1
内の駅シミュレータ121〜123が動作し、駅状態情
報50を受信している場合を状態「シミュレーション」
を表す値「3」とし、駅システム2が立ち上がり、駅と
して動作している状態を「生」を表す値「1」とする。
【0022】図6は、駅状態情報50の構成例で、駅を
識別するための駅名コード格納エリア501、駅システ
ム2及び簡易シミュレータ1の駅シミュレータ121〜
123の制御範囲に在線する在線列車数格納エリア50
2、 シミュレーションか否かなど駅状態を格納する駅
状態格納エリア503、駅間の走行時間(時素)を調整
中か否かを識別する為の時素調整フラグ504、当該駅
に進入する予定の列車番号を示す進入予告情報格納エリ
ア505、進出する予定の列車番号を示す進出予告情報
格納エリア506、及び在線する列車の位置や種別、進
行方向などを示す在線列車情報格納エリア507から構
成される。この在線列車情報格納エリア507は、更に
列車番号格納エリア5071、区間番号という一貫番号
で位置関係を表す在線区間格納エリア5072、また当
該列車の区間内を走行する順番である区間内順位格納エ
リア5073、線区種別を示す線区コード格納エリア5
074、特急、急行などの列車の種類を示す列車種別格
納エリア5075、上り、下りを示す線別格納エリア5
076、前回在線していた区間を示す前回在線区間格納
エリア5077から構成される。
【0023】図7は、図1に示した駅システム2の詳細
を示すもので、ダイヤ管理装置3から受信したダイヤを
ダイヤ管理23がダイヤDB25に格納する。このダイ
ヤDB25の構成は、図3で示した前記簡易シミュレー
タ1内のダイヤDB133と同じ構成である。列車制御
機能24は、隣接駅の駅状態情報50の受信、自駅の駅
状態の編集送信による隣接駅間の列車の引き継ぎ、及
び、列車のホームへの到着、出発時刻の実績データの計
算を行う追跡機能241、及び当該駅の設備情報(信号
機、ポイント)とダイヤ情報から進路を決定する進路制
御機能242から構成される。進路制御機能が参照する
当該駅の設備情報は駅定義ファイル26へ格納し、前記
追跡機能241及び進路制御系機能242は、当該駅で
のシミュレーションによる在線列車情報を在線列車情報
格納エリア27に反映する。
【0024】駅システム2の駅シミュレータ22は、在
線列車情報27より隣接駅の在線状態及びダイヤDB2
5の情報とシステム時刻から列車発生の要否を判定し、
列車を発生させる列車発生機能221、シミュレータ定
義情報28に従い、列車の移動を軌道回路毎のビットの
ON/OFFで模擬する列車移動機能222、在線列車
情報27より列車が隣接駅に引き継がれたかを検知し、
自駅の末端軌道回路から列車の在線を消去する列車消去
機能223、及び前記列車走行設定装置6から列車走行
指示電文620を受信し、当該駅のシミュレータ22の
立上げ・停止を行うイニシャル機能220から構成され
る。尚、上記のシミュレータ定義情報28は、図4で示
した簡易シミュレータ1内のシミュレータ定義情報12
4と同じ構成である。
【0025】図8は、図1のダイヤ管理装置3の詳細を
示すもので、ダイヤ管理32は、基本ダイヤと呼ばれる
線区単位の所定期間のダイヤ情報と運転整理入力装置4
から入力された日毎の調整ダイヤを編集、また簡易シミ
ュレータ1及び駅システム2から受信した実績ダイヤよ
りダイヤDB33を作成するダイヤ編集機能322と、
運転整理入力装置4からの調整ダイヤの受信、及び前記
簡易駅シミュレータ1及び前記駅システム2からの実績
ダイヤの受信を行い、またダイヤDB33から実施ダイ
ヤを前記簡易シミュレータ1及び駅システム2に配信す
るダイヤデータ送受信321から構成される。ダイヤデ
ータ送受信321は、簡易シミュレータ1内の駅シミュ
レータ121〜123、または駅システム2の起動時、
実施ダイヤ要求があった場合、当該駅の実施ダイヤを当
該駅に配信する。
【0026】図9は、ダイヤ管理装置3内のダイヤDB
33の構成例で、列車番号格納エリア331毎に始発駅
の駅コード格納エリア332、終着駅の駅コード格納エ
リア333、A駅からN駅迄の各駅での計画到着時刻格
納エリア334〜336、計画出発時刻格納エリア33
5〜337、同様に実績着時刻格納エリア338〜34
0、実績発時刻格納エリア339〜341、及び運用が
ある場合には、運用の種別を示すID格納エリア342
から構成される。
【0027】図10は、運転整理入力装置4の詳細を示
す。ダイヤ管理機能41は、ダイヤ管理装置3より受信
したダイヤをダイヤDB44に格納する。ダイヤDB4
4は、図9に示したダイヤ管理装置3内のダイヤDB3
3と同じ構成である。ダイヤスジ作成機能42は、ダイ
ヤDB44に格納される実施及び実績ダイヤ情報を元に
駅毎の在線位置を示す、ダイヤスジを作画する。マンマ
シン機能43は、グラフィックディスプレイに作画され
たダイヤスジを表示し、キーボードやマウスなどの装置
47よりダイヤの変更入力を受付けるとこれを編集す
る。また、マンマシン機能43は、マンマシンの入力履
歴を運転整理ジャーナル45に格納する。
【0028】図11は、運転整理ジャーナル45の構成
例で、装置47から入力した運転整理履歴は、マンマシ
ン機能43で操作を行った時刻451毎に運転整理の対
象となった列番を格納する列番格納エリア452、対象
駅の駅コード格納エリア453、運転整理内容を示す運
転整理ID格納エリア454から構成される。
【0029】ここで図12を用いてダイヤスジ作成機能
42を説明する。ダイヤ作成機能42は、周期的に起動
し、ダイヤDB44より縦軸に駅名を横軸に時刻をプロ
ットしたダイヤスジ図12を作成する。このダイヤスジ
は、H駅からA駅方向へ進行する列車の例で、計画スジ
12001は、各駅の計画到着時刻334、計画出発時
刻335から作成され、実績スジ12002は各駅の実
績到着時刻338、実績出発時刻339から作成され
る。例えば図12のD駅では計画到着時刻t5’に対
し、実際に到着した実績到着時刻はt6’であり、t
6’−t5’時分遅延していることを示す。またD駅か
らC駅の走行時間は、計画t5”−t5’に対しt6”
−t6’と遅延が大きくなることがわかる。すなわち遅
延の大小は、スジの勾配の大小で判断できる。
【0030】図13は、列車走行設定装置6内のマンマ
シン機能62から列車走行シミュレーション入力指示を
した場合に、列車走行設定機能61から送信する列車走
行指示電文620のフォーマットを示すもので、列車走
行を行う駅の駅コード格納エリア621、列車走行開始
時刻の格納エリア622、列車走行終了時刻の格納エリ
ア623、列車走行グループID格納エリア624、及
び時素調整、遅延解除など目的別に列車走行するための
列車走行種別格納エリア625から構成される。
【0031】以上、図1のシステム構成と機能を説明し
たが、本発明の特徴とする簡易駅シミュレータ1の各部
動作を以下に説明する。図14は、簡易駅シミュレータ
1の生死管理機能15が列車走行設定装置6からの列車
走行指示電文620を受信したときに実行する処置を示
すフローチャートで、電文620を受信すると(ステッ
プS101)、図5に示したシステム管理テーブル14
1を検索し、列車走行指示電文620内の駅コード格納
エリア621(図13)に格納された駅でシステム管理
テーブル141にエントリされていない駅があればそれ
を取り出す(ステップS102)。そしてエントリされ
ていない駅があれば(ステップS103でYes)、テ
ーブル141にその駅を追加し(ステップS104)、
駅状態を初期状態(生、死、シミュレーション以外を表
す特定値、例えば「*」)とし(ステップS105)、
列車走行指示電文620受信時の処理を終わる。以上の
処理により、シミュレーション対象とする駅の全てが簡
易駅シミュレータ1内のシステム管理テーブル141に
エントリされる。
【0032】また、生死管理機能15は、周期的に起動
し、システム管理テーブルにエントリされた駅の各々に
ついて、テーブル141上の駅状態等のチェックと更新
を行う。そのために、まずシステム管理テーブル141
を参照し(ステップS201)、エントリされている駅
の各々についてステップS202とステップS213の
間に示した処理を実行するように処理ループを設定する
(ステップS202、S213)。各駅については、ま
ず当該駅の駅状態(今回)を駅状態(前回)に移し、駅
状態(前回)を更新する(ステップS203)。次に当
該駅の駅状態情報50の受信の有無を判定し(ステップ
S204)、駅状態情報有のときは(ステップS205
でYes)、未受信カウンタを初期化する(ステップS
206)。この「初期化」というのは、未受信カウンタ
の値を予め定めた定数にセットすることで、図5のテー
ブル141ではこの値を「5」としている。また当該駅
の駅状態情報未受信のときは(ステップS205でN
o)、未受信カウンタを1だけ減算する(ステップS2
07)。ステップS206又はS207の処理が終わる
と、当該駅の未受信カウンタの値が0かを調べ、未受信
カウンタが0のときは(ステップS208でYes)、
当該駅の駅状態(今回)を「死」とする。未受信カウン
タが0でない場合は(ステップS208でNo)、受信
した駅状態情報内の駅の状態503(図6参照)が「シ
ミュレーション」かを調べ、「シミュレーション」のと
きは(ステップS210でYes)、当該駅の駅状態
(今回)を「シミュレーション」とし(ステップS21
1)、駅状態503が「シミュレーション」でないとき
は(ステップS210でNo)、駅状態(今回)を
「生」とする(ステップS212)。以上の処理で、ス
テップS206で設定する未受信カウンタの初期値は、
例えばその値が「5」であれば、図15の処理が5回続
けて実行されても当該駅の駅状態情報が送られてこない
ときは、当該駅対応の駅シュミレータも駅システムも動
作していないものとして「死」とみなすことを意味して
いる。
【0033】以上の処理で当該駅の駅状態(今回)が決
定されると、次にステップS203で更新した駅状態
(前回)とステップS209、S211、S212のい
ずれかで決定された当該駅の駅状態(今回)の値を比較
し(ステップS213)、異なっていれば起動フラグを
「ON」とする(ステップS214)。以上の処理をシ
ステム管理テーブル141にエントリされた各駅につい
てくり返す(ステップS202、S215)。
【0034】次に簡易駅シミュレータ1内のシステム管
理機能14の動作を図16のフローチャートを用いて説
明する。このシステム管理機能14の処理は、図15の
処理で、生死管理機能15が何れかの駅状態を変更した
ことを示す起動フラグ=「ON」を検出すると起動し
(ステップS300)、駅状態の変更に伴って簡易駅シ
ミュレータ内の駅シミュレータの起動/停止を行う。即
ち、起動されるとまずシステム管理テーブル141を参
照し(ステップS301)、エントリされている駅の各
々についてステップS302とステップS307の間の
処理をくり返すループを設定する(ステップS302、
S307)。各駅の処理ではまず、前回駅状態1442
が「生」でかつ今回駅状態1443が「死」であるか、
或いは当該駅が図14のステップS105で「初期状
態」とされたものが前回値で今回が「死」のとき(ステ
ップS303)、当該駅対応の駅シミュレータを起動す
る(ステップS304)。これは、駅状態が「生」から
「死」へと変化している駅では、その駅の駅システム2
が動作停止したことに該当し、また初期状態の駅ではシ
ステム管理テーブル141にエントリされたばかりで、
駅システムも駅シミュレータも動作していない。従って
ステップS303の条件に該当するいずれの駅の場合で
も、その駅を含む動作をシミュレートできるようにする
ために、当該駅対応の駅シミュレータを起動する。ステ
ップS303の条件に該当しないときは、前回駅状態1
442が「シミュレーション」から今回駅状態1443
が「生」になったかを調べ、その条件が満たされていれ
ば(ステップS303でYes)、当該駅システム2が
立ち上がったものと判断し、当該駅の駅シミュレータ1
2の動作を停止する(ステップS306)。以上の図1
6の処理により、シミュレーションに必要な駅シミュレ
ータの起動と、不要な駅シミュレータの動作停止とが、
駅システムの動作状況に応じてダイナミックに制御さ
れ、関連するシミュレーション環境が自動的に整えられ
る。
【0035】次に、新駅(未調整駅)の導入時に、図4
に示したシミュレーション定義情報124内の在席秒数
1246を自動設定する方法を示す。ここで未調整駅の
導入というのは、列車走行設定装置6、実施ダイヤ管理
装置3、運転整理入力装置4、既にシステム定義情報調
整済の駅システム2、及び調整済の前記簡易シミュレー
タ1で構成されているネットワークシステムに、新に未
調整駅を追加接続し、当該駅を含む駅間走行シミュレー
ションを実行することをいう。このとき追加した未調整
駅の定義情報内の在席秒数1246は未定義でありうる
から、このときこれを設定する必要がある。この設定は
以下のようにして行う。
【0036】図17は、このための運転整理入力装置4
の動作を示すフローチャートで、追加した駅の駅状態情
報50を受信すると(ステップS401)、その駅状態
情報50内の時素調整フラグ504がON(時素調整設
定要求)かを調べ(ステップS402)、ONであれ
ば、運転整理指示電文を作成し送信する(ステップS4
03、S404)。
【0037】図18は、このとき送信される運転整理指
示電文46のフォーマットを示しており、電文の種別を
示す電文ID格納エリア461(計画及び実績ダイヤス
ジを送信するモード=「1」:予定実績スジを送信する
モード=「2」:実績ダイヤに基づく列車設定モード=
「3」)、駅コードが格納される駅名格納エリア46
2、計画スジ(傾き)が格納される計画スジ格納エリア
463、実績スジ(傾き)が格納される実績スジ格納エ
リア464、列番の格納エリア465、予定実績による
自駅の走行時分の格納エリア466、在線位置(番線)
格納エリア467から構成される。電文IDが「1」の
時、使用されるエリアは、電文ID、駅名、計画スジ、
実績スジ。電文IDが「2」の時、使用されるエリア
は、電文ID、駅名、列番、走行時分。電文IDが
「3」の時、使用されるエリアは、電文ID、駅名、列
番、在線位置である。
【0038】図19は、運転整理指示電文46を駅シミ
ュレータ121〜123(駅システム2の駅シミュレー
タも同様)が受信したときの動作を示すフローチャート
で、運転整理指示電文を受信すると(ステップS50
1)、電文中の駅名462が当該駅であれば(ステップ
S502でYes)、次に電文ID461を調べる(ス
テップS503)。電文IDが「1」の場合、計画スジ
格納エリア463と実績スジ格納エリア464の値を比
較し(ステップS504)、(計画スジの傾き)>(実
績スジの傾き)であればステップS506へ進む。また
IDが「2」のときは(ステップS503でNo、ステ
ップS505でYes)、やはりステップS506へ進
む。またステップS506では、図4の駅シミュレータ
定義情報124内の補正時分1249より在席秒数に加
減するための補正時分を計算し、駅シミュレータ定義情
報124内の軌道回路毎の在席秒数に加減する(ステッ
プS507〜S509)。ID=「3」のときは実績ス
ジによる在線位置の決定が行われるが(ステップS51
0)、この詳細は後述する。なお上記の補正時分の計算
は、この他、計画スジによる駅間走行時間と実績スジに
よる駅間走行時間との偏差から求めた値、又は列車走行
を複数列車数こなし、計画スジからの偏差が許容範囲で
かつ駅間走行が正常に行われたケースの統計処理から計
算した値を軌道回路総数で均等割りして求める方法など
がある。
【0039】図19の処理は駅状態情報受信ごとにくり
返される。この処理により計画スジと実績スジの差分が
小さくなり、かつ追加した未調整駅と隣接駅の列車の引
き継ぎが正常に行わるようになると、列車走行設定装置
6の列車走行設定機能61から送出する図13の列車走
行指示電文620において、列車走行種別625を走行
中止とし、駅シュミレータ定義情報124の時素設定フ
ラグ1248(図4)をオンとする。この時素設定フラ
グ1248がオンのときは、変更要求はないものとみな
され、当該軌道回路の時素は固定値となる。
【0040】以上の図14〜19により簡易駅シミュレ
ータ1の各部の詳細な動作を説明した。次にトータルな
動作例をいくつか述べる。まず中央処理装置の動作をシ
ミュレートするときの簡易駅シミュレータ1の動作を全
体として説明する。中央処理装置を構成するダイヤ管理
装置3や運転整理入力装置4は、未構築駅が存在した
り、CPUや周辺装置の不足で稼働できない不稼働駅が
存在する場合においても、その機能を検証しなければな
らない。このために、簡易駅シミュレータ1は不稼動駅
等を模擬する。まず、簡易駅シミュレータ1内のシステ
ム管理機能14は、生死管理機能15が管理するシステ
ム管理テーブル141(図5参照)の駅名を検索し、駅
状態(前回)1442が「生」から駅状態(今回)が
「死」になった場合、当該駅システムの駅シミュレータ
を起動し(図16)、当該駅の列車走行を模擬する。駅
シミュレータが起動されると、イニシャル処理1210
が動作し、ダイヤ管理装置3に当該駅ダイヤを送信要求
する。ダイヤ管理装置3では、当該要求をダイヤ管理機
能32(図8)が受信し、当該駅あてにダイヤを配信す
る。簡易駅シミュレータ1内のダイヤデータ送受信機能
131は、この計画ダイヤを受信し、ダイヤ同期機能1
32が当該駅のダイヤDB133に格納する。次に、駅
シミュレータの列車移動機能1213は、軌道回路上に
在線した時、シミュレータ定義情報124の在席残秒数
格納エリア1247に在席残秒数を格納し、周期起動す
る毎に在席残秒数を減算し、在席残秒数≦0になると在
線フラグ1240をOFFし、当該軌道回路の次ポイン
タのシステム定義情報の在線フラグをONとし、制御を
次の軌道回路に移す。この列車移動機能1213の結果
の情報をもとに、駅状態情報生成機能1214は駅状態
情報50を作成し、在線情報管理1211に渡す。前記
在線情報管理1211は、当該駅状態情報50を入出力
処理11経由でネットワーク上に配信する。こうして中
央処理装置のシミュレーション時には、駅システムの動
作状態が変化しても自動的に駅シミュレータ起動を行え
る。なお、簡易シミュレータ1内の各駅シミュレータの
駅間走行時間の調整方法は、前記した新駅(未調整駅)
導入時と同様の方法により、シミュレーション定義情報
124内の在席秒数1246に最適な走行時分を求め
る。
【0041】次に、列車走行シミュレーション時の動作
例を説明する。列車走行シミュレーション環境での駅シ
ステムの模擬は、簡易駅シミュレータ1、駅システム2
(調整、未調整駅含む)で行なっているが、駅システム
2では、列車制御各機能が動作するため、列車走行に遅
延が発生してもその遅延の解消のシミュレーションを行
なうのは困難である。そこで不稼動駅の列車走行の模擬
を駅状態情報50のやりとりで行なっている簡易駅シミ
ュレータ1内の駅シミュレータ121〜123で遅延解
消のシミュレーションを行なう。以下に走行時間の調整
例を示す。
【0042】第1の例は補正時分により列車走行時間の
調整を行う場合である。このときは、列車走行設定装置
6内のマンマシン機能62から遅延解除指示を行なう
と、列車走行起動機能61から列車制御指示電文620
が送信される。走行種別625には、遅延解除のコード
がセットされる。簡易シミュレータ1内の駅シミュレー
タ121〜123では、イニシャル機能1210が、列
車走行指示電文620を受信し、指定駅の駅コードが格
納されている駅格納エリア621より自シミュレータが
シミュレーションしている駅が対象となっているか否か
検索し、対象となっている場合、シミュレータ定義情報
124内の補正時分1249を軌道回路総数1244で
割った時分を軌道回路毎の在席秒数1246から減算
し、遅延の解消を行なう。列車走行設定装置6内のマン
マシン機能62から列車走行種別625に走行中止を設
定した列車走行指示数が受信されると、遅延解除終了時
または列車走行終了としてシミュレーション定義定数1
24内在席秒数1246を補正前に戻す。
【0043】第2の例は、運転整理入力装置4からの予
定実績スジにより列車走行時間の調整を行う場合であ
る。このときは運転整理入力装置4内マンマシン機能4
3は、例えば図12に示したダイヤスジの場合には、計
画スジ12001と実績スジ12002から遅延してい
る列車に対してこれから走行する予定の不稼動駅(簡易
駅シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123が
担当している場合)の予定実績スジ12003を引くこ
とにより、列車単位の遅延を解消する方法である。この
ために、運転整理入力装置4のマンマシン機能43は、
不稼動駅の列車走行範囲に図12のように予定実績スジ
を引くと、その予定実績スジの傾きから駅間走行時分を
計算し、運転整理指示電文46(図18)を作成して送
信する。この運転整理指示電文46には、電文ID格納
エリア461に予告実績スジを送信するモード=「2」
が格納され、駅名格納エリア462に該当する不稼動駅
コードが格納され、列番格納エリア465に該当する列
番が格納され、更に走行時分格納エリア466には先に
求めた駅間走行時分が格納されて送信される。
【0044】この電文46を受信した簡易駅シミュレー
タ1では、前述した図19の処理を実行する。即ち、各
駅シミュレータ121〜123内のイニシャル機能12
10が、運転整理指示電文46を受信すると、駅名格納
エリア462に格納された駅コードが自シミュレータが
シミュレーションしている駅が対象となっているか(シ
ステム管理テーブルにエントリされているか)否かを調
べ(ステップS502)、対象となっている場合、電文
ID格納エリア461を参照し、予告実績スジを送信す
るモード=「2」を検出する(ステップS503でN
o、S505でYes)。そして運転整理指示電文46
内の走行時分格納エリア466から駅間走行時分を該当
する不稼動駅の軌道回路総数1244で割った時分で補
正時分を求め(ステップS506)、シミュレーション
定義情報124内の軌道回路毎の在席秒数格納エリア1
246に格納する(ステップS507〜S509)。こ
うして在席秒数が遅延解消のために修正されると、列車
移動機能1213は、対象列番を隣接駅より引き継いだ
とき、当該在席秒数1246で列車の移動をシミュレー
ションする。対象となる列番が当該軌道回路を通過後、
在席秒数1246を変更前に戻す。
【0045】次に、ダイヤ管理装置3、運転整理入力装
置4などの中央処理装置、及び駅システムを含めた線区
単位の試験において、再現試験のシミュレーションを行
なう場合には、在線位置の決定を実績ダイヤから行な
う。このシミュレーション時には、まず列車走行設定装
置6のマンマシン機能62は、実績ダイヤによる列車設
定を指定して列車走行指示電文620を作成し、送信す
る。この電文620には、対象駅及び列車設定時刻を入
力することにより、その指定データが図13の駅名格納
エリア621、走行開始時刻格納エリア622、及び列
車走行終了時刻格納エリア623に設定される。また列
車走行種別格納エリア625には、実績で列車設定の一
貫Noを格納する。この列車走行指示電文620を図1
0に示した運転整理入力装置4内のダイヤ管理機能41
が受信すると、列車走行指示電文620の駅コード格納
エリア621に格納された各駅の到着実績ダイヤ、出発
実績ダイヤをダイヤDB44(図9と同じ構成)から取
得し、また運転整理ジャーナル45を参照する。そして
これらの列車走行データと受信した電文620内の列車
走行開始時刻622の値から、駅毎の在線を計算し、駅
毎の運転整理指示電文46を作成し、返信する。この運
転整理指示電文46の電文ID格納エリア461には実
績ダイヤに基づく列車設定モード=「3」が格納され、
駅名格納エリア462には対象駅コードが格納され、列
番格納エリア465には在線列番が格納され、さらに在
線位置格納エリア467には、該当時刻の列番と対応す
る在線位置(番線名または駅中間)が格納される。
【0046】簡易駅シミュレータ1内の駅シミュレータ
121〜123内イニシャル機能1210(及び駅シス
テム内駅シミュレータ22内イニシャル機能220)が
運転整理指示電文46を受信したときは、ID=「3」
であるので図19のステップS510が実行される。図
20はこの詳細を示すフローチャートで、まず電文46
内の列番格納エリア465、在線位置格納エリア467
から列番及び在線する番線を取得する(ステップS60
1)。そして該当する駅の各々についてシミュレータ定
義情報124内の各軌道回路番号1245(図4)を参
照し、ステップS601で取得した情報に応じて該当す
る起動回路に対応する在線フラグ1240をONとする
ことで列車設定する(ステップS602〜S604)。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、システム投入装置の増
減などのテスト環境の設定、ダイヤ通りに正常に動作し
ているときの試験、遅延しているときの試験、過去の再
現試験など、テストパターン毎のテスト条件の変更にと
もなうシミュレーション環境の設定作業が大幅に低減で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる列車制御シミュレータの全体構成
例を示すブロック図である。
【図2】簡易駅シミュレータの詳細構成を示すブロック
図である。
【図3】ダイヤDBの例である。
【図4】駅シミュレータ定義情報の構成を示す図であ
る。
【図5】簡易駅シミュレータ内のシステム管理テーブル
の構成を示す図である。
【図6】駅状態情報(在線情報)の構成を示す図であ
る。
【図7】駅システムの詳細構成を示すブロック図であ
る。
【図8】ダイヤ管理装置の詳細構成を示すブロック図で
ある。
【図9】ダイヤ管理装置及び運転整理入力装置内のダイ
ヤDBの例である。
【図10】運転整理入力装置の詳細構成を示すブロック
図である。
【図11】運転整理ジャーナルの構成を示す図である。
【図12】ダイヤスジの例である。
【図13】列車走行指示電文の構成を示す図である。
【図14】列車走行指示電文受信時の生死管理機能によ
る処理のフローチャートである。
【図15】生死管理機能による駅状態監視・更新処理の
フローチャートである。
【図16】システム管理機能の処理を示すフローチャー
トである。
【図17】運転整理入力装置での運転整理指示電文作成
のフローチャートである。
【図18】運転整理指示電文の構成を示す図である。
【図19】簡易駅シミュレータ及び駅システムにおける
運転整理指示電文受信時のフローチャートである。
【図20】簡易駅シミュレータ及び駅システムにおける
実績データからの在線設定処理のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 簡易駅シミュレータ 2 駅システム 3 ダイヤ管理装置 4 運転整理入力装置 12 シミュレータ本体 14 システム管理機能 15 生死管理機能 50 駅状態情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 油井 博之 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立情報制御システム内 (72)発明者 三和 直樹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか事業所内 (72)発明者 小高 幸雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立情報制御システム内 Fターム(参考) 5H161 AA01 JJ32 JJ36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車の運行ダイヤを作成するダイヤ管理
    装置、この前記ダイヤ管理装置で作成したダイヤを修正
    する運転整理装置、及び各駅に設けられた駅システムに
    設置され、前記ダイヤ管理装置により作成されたダイヤ
    または前記運転整理装置で修正されたダイヤをネットワ
    ークを介して受信し、その受信したダイヤに従い当該駅
    の列車制御をシミュレートする駅シミュレータから構成
    した列車制御シミュレータにおいて、 前記駅シミュレータがその動作を停止しているか或いは
    未設置である不稼働駅の各々に対しての列車制御をシミ
    ュレートする代替シミュレータを備えた代替シミュレー
    タ装置を設けたことを特徴とする列車制御シミュレー
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の列車制御シミュレータ
    において、前記代替シミュレータは、隣接駅との列車引
    き継ぎの妥当性を保証し、かつ、あらかじめ保持した計
    画ダイヤまたは、実際の列車の運行を記録した実績ダイ
    ヤに近似な走行のシミュレートを可能とする列車走行時
    間の計算機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュ
    レータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の列車制御シミュレータ
    において、前記代替シミュレータ装置は、前記駅シミュ
    レータ及び代替シミュレータから周期的にネットワーク
    を介して送信される駅状態情報を受信し、前記不稼働駅
    の駅シミュレータが開始したことを検出したときには当
    該駅対応の代替シミュレータの動作を停止し、稼働中で
    あった駅シミュレータが動作を停止したことを検出した
    ときには当該駅対応の代替シミュレータを起動するよう
    に制御する生死管理機能を備えたことを特徴とする列車
    制御シミュレータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の列車制御シミュレータ
    において、代替シミュレータは、前記ダイヤ管理装置に
    より作成されたダイヤまたは実際の列車の運行を記録し
    た実績ダイヤを基にシミュレートしている不稼動駅の各
    軌道回路を仮想的に進行することを示す列車情報を生成
    する列車移動機能を備えたことを特徴とする列車制御シ
    ミュレータ。
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