JP3706004B2 - 列車制御シミュレータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道システム全体の列車の運行管理と駅の列車制御を行うシステムのシュミレータに係り、とくに未開発で計画中の駅システムや全体システムに組み込まれていない駅システムがあっても全体システムの列車の走行を容易に模擬できるようにした列車制御シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
列車運行管理システムは、管理センターに設置されてダイヤ管理装置、運転整理入力装置、列車走行設定装置等から成る中央処理装置と、各駅に設置されて中央処理装置からのダイヤ情報をもとに、連動装置を介して列車の追跡及び進路制御を行う駅システムとがネットワークを介して接続されたシステムである。このようなシステムで、各種の列車走行シミュレーションを実行するためには、当該システムが管理する駅システムが有する駅シミュレータ及び他の周辺装置が導入されたシステム環境を必要とする。例えば発生した遅延を線区全体で解消するための運転整理後の状態をシミュレートするには、中央制御装置からの指示に対する応答を各駅システムの駅シミュレータから得て処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
大規模な列車運行管理システムでは、中央処理装置と各駅システムの開発が並行して行われる。また、駅システムの改造なども行われる。このような開発や改造の過程では、すべての駅システムが稼動可能な状態でネットワークに接続されているとは限らず、駅システムとしては開発・改造ずみではあってもまだネットワークには未接続かあるいはその動作を停止しているもの(以下、不稼働駅という)や、計画はされているかまだ駅システムとして存在しないもの(以下、不稼働駅という)が存在することが多い。また、開発・改造ずみでネットワークにも接続されているが、その駅システム内の走行をシミュレートする駅システムの状態が初期設定されていない未調整駅も存在することがある。このような不稼働駅や未調整駅が存在する環境下で、それらの駅を含めた走行シミュレーションを行うためには、不稼働駅や未調整駅に対する代替のシミュレータを用意し、その代替シミュレータに対して列車の在線、走行時間等を予め人手により設定する必要があり、シミュレーションの準備に多くの時間と労力を要した。
【0004】
本発明の目的は、不稼働駅や未調整駅があっても、列車走行のシミュレーションを容易に実施できるようにした(又、試験等により乱れたダイヤを容易に解決できる様にした)列車制御シミュレータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各駅に設けられた駅システムに設置され、列車の運行ダイヤを作成するダイヤ管理装置により作成された運行ダイヤまたは前記ダイヤ管理装置で作成した運行ダイヤを修正する運転整理装置で修正された運行ダイヤをネットワークを介して受信し、その受信したダイヤに従い当該駅の列車制御をシミュレートする駅シミュレータと、前記駅シミュレータの各々に対しての列車制御をシミュレートする代替シミュレータを具えた代替シミュレータ装置とを備えると共に、前記代替シミュレータ装置は、前記駅システム及び駅シミュレータの動作状況を受信する生死管理機能により駅システム及び駅シミュレータが動作していないと判断された時は当該駅に対応する代替駅シミュレータを起動することを特徴とする列車制御シミュレータを開示する。
【0006】
更に本発明は、前記の列車制御シミュレータにおいて、前記代替シミュレータは、隣接駅との列車引き継ぎの妥当性を保証し、かつ、あらかじめ保持した計画ダイヤ(運転整理により手動で作成した臨時ダイヤを含む)または、実際の列車の運行を記録した実績ダイヤに近似な走行のシミュレートを可能とする列車走行時間の計算機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータを開示する。
【0007】
更に本発明は、列車の運行ダイヤを作成するダイヤ管理装置と、前記ダイヤ管理装置で作成した運行ダイヤを修正する運転整理装置と、各駅に設けられた駅システムに設置され、前記ダイヤ管理装置により作成された運行ダイヤまたは前記運転整理装置で修正された運行ダイヤをネットワークを介して受信し、その受信したダイヤに従い当該駅の列車制御をシミュレートする駅シミュレータと、前記駅シミュレータがその動作を停止しているか或いは未設置である不稼働駅の各々に対しての列車制御をシミュレートする代替シミュレータを具えた代替シミユレータ装置とを備えると共に、前記代替シミュレータ装置は、前記駅シミュレータ及び代替シミュレータから周期的にネットワークを介して送信される駅状態情報を受信し、前記不稼働駅の駅シミュレータが開始したことを検出したときには当該駅対応の代替シミュレータの動作を停止し、稼働中であった駅シミュレータが動作を停止したことを検出したときには当該駅対応の代替シミュレータを起動するように制御する生死管理機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータを開示する。
【0008】
更に本発明は、前記の列車制御シミュレータにおいて、代替シミュレータは、前記ダイヤ管理装置により作成されたダイヤ(運転整理により手動で作成した臨時ダイヤを含む)または実際の列車の運行を記録した実績ダイヤを基にシミュレートしている不稼動駅の各軌道回路を仮想的に進行することを示す列車情報を生成する列車移動機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータを開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明になる列車走行シミュレーション装置の全体構成例を示すブロック図で、駅における列車の動作をシミュレーションするための、本発明の特徴とする簡易駅シミュレータ1、実際の駅に設置されてシミュレーション機能を併せ持つ駅システム2、2…、線区全体の実施ダイヤを管理するダイヤ管理装置3、ダイヤ乱れが発生したときに運転整理を実施するための運転整理入力装置4、ネットワーク5、及び列車走行シミュレーションを設定する列車走行設定装置6から構成される。
【0010】
簡易駅シミュレータ1は、ネットワークを含む外部システムとのデータを交換する入出力機能11、簡易駅シミュレータのシミュレーションを実施するシミュレーション本体12、このシミュレーション本体12のシミュレーションに関係し、ダイヤ管理装置3からのダイヤ情報を管理するダイヤ管理機能13、複数の駅システム2の生死を判断する生死管理機能15、この生死管理機能15の情報を用いて不稼働駅や未調整駅の模擬をシミュレータ本体12に実行させるように制御するシステム管理機能14から構成される。
【0011】
駅システム2は、ネットワークを含む外部システムとのデータを交換する入出力機能21、ダイヤ管理装置3からのダイヤ情報を管理するダイヤ管理機能23、このダイヤ管理機能23に基づき、信号機や転てつ器及び各種てこなどの設備を制御し、列車の進行を制御する列車制御機能24、及び、駅システムを試験するために、実際の設備からの信号と同じ入出力信号を模擬し、現地の設備と接続する前に事前調整するための列車走行シミュレータ機能22から構成される。
【0012】
ダイヤ管理装置3は、ネットワークを含む外部システムとのデータを交換する入出力機能31、あらかじめ所定の期間のダイヤを入力データベースに持ち、運転整理入力装置4からの入力データを編集し、日毎のダイヤを作成配信し、また簡易駅シミュレータ1、駅システム2から受信した実績を基に実績ダイヤを編集するダイヤ管理機能32から構成される。
【0013】
運転整理入力装置4は、ネットワークを含む外部システムとのデータを交換する入出力機能40、ダイヤ管理装置3から受信したダイヤの管理を行うダイヤ管理機能41、ダイヤに変更を加えるためのマンマシン機能43、及び実施ダイヤ、実績ダイヤから縦軸に駅名、横軸に時刻を時々刻々プロットしたダイヤスジを作成管理するダイヤスジ作成機能42から構成される。
【0014】
列車走行設定装置6は、ネットワークを含む外部システムとのデータを交換する入出力機能60、列車走行シミュレーションの起動、停止を設定する列車走行設定機能61、駅間の走行時間の入力指示を行うマンマシン機能62から構成される。
【0015】
図2は、簡易駅シミュレータ1を詳細に示したものである。起動された駅毎の計画ダイヤを収集、実績を管理するダイヤ管理機能13、シミュレーション本体12、システム管理機能14、生死管理機能15、及び駅ダイヤDB133、駅シミュレータ定義情報124(これらはB〜N駅の各々にも対応して設けられるが、図2ではA駅のみ図示)、システム管理テーブル141から構成され、各々、入出力処理11によりLANを介し、駅システム2、ダイヤ管理装置3、運転整理入力装置4と列車走行設定装置6と通信する。
【0016】
前記シミュレータ本体12は、駅毎のシミュレーションをする複数のシミュレータ(A駅シミュレータ121、B駅シミュレータ122、N駅シミュレータ123)のタスクから構成される。これら駅毎のシミュレータはシステム管理機能14が起動する。駅シミュレータ121〜123の各々は、自律して駅として動作し、図6の駅状態情報50(後述)と呼ばれる列車在線情報を入出力処理11により送受信する。
【0017】
個々の駅シミュレータ121〜123は、システム起動時、データの初期化他、立上げ、停止処理を行うイニシャル機能1210、隣接駅システム2または他の駅シミュレータ121〜123からの駅状態情報50受信した時、または、自駅シミュレータが列車走行範囲の末端の駅であった場合、計画時刻に列車を発生させるための列車発生機能1212、駅から駅までの距離を軌道回路と呼ばれる単位に分割し、図4のシミュレータ定義情報124と呼ばれる駅毎の軌道回路の定義情報を基に、軌道回路上のビットのON/OFF(在線ON/非在線OFF)で発生した列車の移動を模擬し、到着及び出発した実績時刻を当該駅のダイヤDB133に格納する列車移動機能1213、時々刻々の列車在線情報を編集する駅状態情報生成機能1214、この駅状態情報生成機能1214が作成した駅状態情報を送受信する在線情報管理1211から構成される。
【0018】
図2のダイヤ管理機能13は、ダイヤ管理装置3からダウンロードされるダイヤをダイヤDB133に格納し、列車移動機能1213が作成したダイヤDB133内実績ダイヤデータの編集及びダイヤ管理への送信を行なう。ダイヤデータ送受信は、ダイヤデータ送受信131、受信した実施ダイヤを駅毎のダイヤDB133への格納し、実績ダイヤを編集するダイヤ同期機能132から構成される。生死管理機能15は、周期的に起動し、シミュレータ本体12内の駅シミュレータ121〜123及び駅システム2からの駅状態情報の受信の有無を管理し、駅システム2及びシミュレータ本体12内の駅シミュレータ121〜123状態をシステム管理テーブル141で管理する。この生死管理機能15は、前回起動時の状態と今回起動時の状態に変化があった場合、システム管理機能14を起動する。システム管理機能14は、起動時、システム管理テーブル141を参照し、シミュレータ本体12内の駅シミュレータ121〜123の起動・停止を行う。
【0019】
図3は、駅シミュレータ121〜123のダイヤDB133の例を示す。ダイヤDB133は、列車番号1331毎に前記ダイヤ管理装置3からダウンロードされた計画到着時刻と計画出発時刻を各々計画到着時刻格納エリア1332と計画出発時刻格納エリア1333に格納する。また、駅シミュレータ121〜123内の列車移動機能1213及び駅システム2内の列車制御機能24が計算した到着及び出発実績時刻を各々実績到着時刻格納エリア1334、実績出発時刻格納エリア1335に格納する。さらに特急、急行、普通などの列車種別を列車種別格納エリア1336に、折り返しや他線区への継送などの運用情報は運転モード格納エリア1337に格納される。
【0020】
図4は、駅シミュレータ121〜123において列車移動シミュレーションに必要なシミュレーション定義情報124の詳細を示す。このシミュレーション定義情報124は、駅システム2及び駅シミュレータ121〜123毎に、列車の在線単位である軌道回路毎に定義情報を持つ。そして当該軌道回路に在線しているか否かを示す情報を格納する在線フラグ格納エリア1240、軌道回路毎のリンクを示し、当該軌道回路の前の軌道回路の情報が格納される前ポインタ格納エリア1241、当該軌道回路の後ろの軌道回路の情報が格納される後ポインタ格納エリア1242、当該列車の遅延情報を格納する遅延秒格納エリア1243(遅延情報は、所定の軌道回路で計画ダイヤからの予定計画時刻とシステム時刻の差分計算により求められる)、当該駅の軌道回路総数を格納する軌道回路総数格納エリア1244、当該軌道回路番号格納エリア1245、当該軌道回路での在線時間を列車種別毎に格納する在席秒数格納エリア1246、当該軌道回路に在線する残り秒数を格納する在席残秒数格納エリア1247、当該軌道回路の在席秒数が確定しているか変更要求が出ているかを示す時素設定フラグ1248、当該在席秒数が未調整の時、補正する時間または遅延秒を当該駅で解消する場合の補正時分を格納する補正時分格納エリア1249、当該軌道回路に在線している列車情報(列車番号、施工日など)を格納する列車情報格納エリア1250から構成される。
【0021】
図5は、生死管理機能15が列車走行シミュレーションの対象となる駅の状態を管理するシステム管理テーブル141の詳細例を示したもので、シミュレーション対象となる駅名1441毎にエントリされ、シミュレーション対象外となった時点で消去される。シミュレーション対象の各駅に対して、前回生死管理機能15が起動したときの駅の状態を格納する駅状態(前回)の格納エリア1442と今回起動したときの駅状態を格納する駅状態(前回)の格納エリア1443、列車走行シミュレーションを複数のグループに分けて実施する場合にシミュレーション起動毎に列車走行グループを識別するグループIDの格納エリア1444、駅状態情報50の未受信カウンタ1445から構成される。駅状態(前回及び今回)としては、シミュレーション対象の駅の駅状態情報50を一定時間受信できなくなった場合を状態「死」を表す値「0」とし、簡易駅シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123が動作し、駅状態情報50を受信している場合を状態「シミュレーション」を表す値「3」とし、駅システム2が立ち上がり、駅として動作している状態を「生」を表す値「1」とする。
【0022】
図6は、駅状態情報50の構成例で、駅を識別するための駅名コード格納エリア501、駅システム2及び簡易シミュレータ1の駅シミュレータ121〜123の制御範囲に在線する在線列車数格納エリア502、 シミュレーションか否かなど駅状態を格納する駅状態格納エリア503、駅間の走行時間(時素)を調整中か否かを識別する為の時素調整フラグ504、当該駅に進入する予定の列車番号を示す進入予告情報格納エリア505、進出する予定の列車番号を示す進出予告情報格納エリア506、及び在線する列車の位置や種別、進行方向などを示す在線列車情報格納エリア507から構成される。この在線列車情報格納エリア507は、更に列車番号格納エリア5071、区間番号という一貫番号で位置関係を表す在線区間格納エリア5072、また当該列車の区間内を走行する順番である区間内順位格納エリア5073、線区種別を示す線区コード格納エリア5074、特急、急行などの列車の種類を示す列車種別格納エリア5075、上り、下りを示す線別格納エリア5076、前回在線していた区間を示す前回在線区間格納エリア5077から構成される。
【0023】
図7は、図1に示した駅システム2の詳細を示すもので、ダイヤ管理装置3から受信したダイヤをダイヤ管理23がダイヤDB25に格納する。このダイヤDB25の構成は、図3で示した前記簡易シミュレータ1内のダイヤDB133と同じ構成である。列車制御機能24は、隣接駅の駅状態情報50の受信、自駅の駅状態の編集送信による隣接駅間の列車の引き継ぎ、及び、列車のホームへの到着、出発時刻の実績データの計算を行う追跡機能241、及び当該駅の設備情報(信号機、ポイント)とダイヤ情報から進路を決定する進路制御機能242から構成される。進路制御機能が参照する当該駅の設備情報は駅定義ファイル26へ格納し、前記追跡機能241及び進路制御系機能242は、当該駅でのシミュレーションによる在線列車情報を在線列車情報格納エリア27に反映する。
【0024】
駅システム2の駅シミュレータ22は、在線列車情報27より隣接駅の在線状態及びダイヤDB25の情報とシステム時刻から列車発生の要否を判定し、列車を発生させる列車発生機能221、シミュレータ定義情報28に従い、列車の移動を軌道回路毎のビットのON/OFFで模擬する列車移動機能222、在線列車情報27より列車が隣接駅に引き継がれたかを検知し、自駅の末端軌道回路から列車の在線を消去する列車消去機能223、及び前記列車走行設定装置6から列車走行指示電文620を受信し、当該駅のシミュレータ22の立上げ・停止を行うイニシャル機能220から構成される。尚、上記のシミュレータ定義情報28は、図4で示した簡易シミュレータ1内のシミュレータ定義情報124と同じ構成である。
【0025】
図8は、図1のダイヤ管理装置3の詳細を示すもので、ダイヤ管理32は、基本ダイヤと呼ばれる線区単位の所定期間のダイヤ情報と運転整理入力装置4から入力された日毎の調整ダイヤを編集、また簡易シミュレータ1及び駅システム2から受信した実績ダイヤよりダイヤDB33を作成するダイヤ編集機能322と、運転整理入力装置4からの調整ダイヤの受信、及び前記簡易駅シミュレータ1及び前記駅システム2からの実績ダイヤの受信を行い、またダイヤDB33から実施ダイヤを前記簡易シミュレータ1及び駅システム2に配信するダイヤデータ送受信321から構成される。ダイヤデータ送受信321は、簡易シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123、または駅システム2の起動時、実施ダイヤ要求があった場合、当該駅の実施ダイヤを当該駅に配信する。
【0026】
図9は、ダイヤ管理装置3内のダイヤDB33の構成例で、列車番号格納エリア331毎に始発駅の駅コード格納エリア332、終着駅の駅コード格納エリア333、A駅からN駅迄の各駅での計画到着時刻格納エリア334〜336、計画出発時刻格納エリア335〜337、同様に実績着時刻格納エリア338〜340、実績発時刻格納エリア339〜341、及び運用がある場合には、運用の種別を示すID格納エリア342から構成される。
【0027】
図10は、運転整理入力装置4の詳細を示す。ダイヤ管理機能41は、ダイヤ管理装置3より受信したダイヤをダイヤDB44に格納する。ダイヤDB44は、図9に示したダイヤ管理装置3内のダイヤDB33と同じ構成である。ダイヤスジ作成機能42は、ダイヤDB44に格納される実施及び実績ダイヤ情報を元に駅毎の在線位置を示す、ダイヤスジを作画する。マンマシン機能43は、グラフィックディスプレイに作画されたダイヤスジを表示し、キーボードやマウスなどの装置47よりダイヤの変更入力を受付けるとこれを編集する。また、マンマシン機能43は、マンマシンの入力履歴を運転整理ジャーナル45に格納する。
【0028】
図11は、運転整理ジャーナル45の構成例で、装置47から入力した運転整理履歴は、マンマシン機能43で操作を行った時刻451毎に運転整理の対象となった列番を格納する列番格納エリア452、対象駅の駅コード格納エリア453、運転整理内容を示す運転整理ID格納エリア454から構成される。
【0029】
ここで図12を用いてダイヤスジ作成機能42を説明する。ダイヤ作成機能42は、周期的に起動し、ダイヤDB44より縦軸に駅名を横軸に時刻をプロットしたダイヤスジ図12を作成する。このダイヤスジは、H駅からA駅方向へ進行する列車の例で、計画スジ12001は、各駅の計画到着時刻334、計画出発時刻335から作成され、実績スジ12002は各駅の実績到着時刻338、実績出発時刻339から作成される。例えば図12のD駅では計画到着時刻t5’に対し、実際に到着した実績到着時刻はt6’であり、t6’−t5’時分遅延していることを示す。またD駅からC駅の走行時間は、計画t5”−t5’に対しt6”−t6’と遅延が大きくなることがわかる。すなわち遅延の大小は、スジの勾配の大小で判断できる。
【0030】
図13は、列車走行設定装置6内のマンマシン機能62から列車走行シミュレーション入力指示をした場合に、列車走行設定機能61から送信する列車走行指示電文620のフォーマットを示すもので、列車走行を行う駅の駅コード格納エリア621、列車走行開始時刻の格納エリア622、列車走行終了時刻の格納エリア623、列車走行グループID格納エリア624、及び時素調整、遅延解除など目的別に列車走行するための列車走行種別格納エリア625から構成される。
【0031】
以上、図1のシステム構成と機能を説明したが、本発明の特徴とする簡易駅シミュレータ1の各部動作を以下に説明する。図14は、簡易駅シミュレータ1の生死管理機能15が列車走行設定装置6からの列車走行指示電文620を受信したときに実行する処置を示すフローチャートで、電文620を受信すると(ステップS101)、図5に示したシステム管理テーブル141を検索し、列車走行指示電文620内の駅コード格納エリア621(図13)に格納された駅でシステム管理テーブル141にエントリされていない駅があればそれを取り出す(ステップS102)。そしてエントリされていない駅があれば(ステップS103でYes)、テーブル141にその駅を追加し(ステップS104)、駅状態を初期状態(生、死、シミュレーション以外を表す特定値、例えば「*」)とし(ステップS105)、列車走行指示電文620受信時の処理を終わる。以上の処理により、シミュレーション対象とする駅の全てが簡易駅シミュレータ1内のシステム管理テーブル141にエントリされる。
【0032】
また、生死管理機能15は、周期的に起動し、システム管理テーブルにエントリされた駅の各々について、テーブル141上の駅状態等のチェックと更新を行う。そのために、まずシステム管理テーブル141を参照し(ステップS201)、エントリされている駅の各々についてステップS202とステップS213の間に示した処理を実行するように処理ループを設定する(ステップS202、S213)。各駅については、まず当該駅の駅状態(今回)を駅状態(前回)に移し、駅状態(前回)を更新する(ステップS203)。次に当該駅の駅状態情報50の受信の有無を判定し(ステップS204)、駅状態情報有のときは(ステップS205でYes)、未受信カウンタを初期化する(ステップS206)。この「初期化」というのは、未受信カウンタの値を予め定めた定数にセットすることで、図5のテーブル141ではこの値を「5」としている。また当該駅の駅状態情報未受信のときは(ステップS205でNo)、未受信カウンタを1だけ減算する(ステップS207)。ステップS206又はS207の処理が終わると、当該駅の未受信カウンタの値が0かを調べ、未受信カウンタが0のときは(ステップS208でYes)、当該駅の駅状態(今回)を「死」とする。未受信カウンタが0でない場合は(ステップS208でNo)、受信した駅状態情報内の駅の状態503(図6参照)が「シミュレーション」かを調べ、「シミュレーション」のときは(ステップS210でYes)、当該駅の駅状態(今回)を「シミュレーション」とし(ステップS211)、駅状態503が「シミュレーション」でないときは(ステップS210でNo)、駅状態(今回)を「生」とする(ステップS212)。以上の処理で、ステップS206で設定する未受信カウンタの初期値は、例えばその値が「5」であれば、図15の処理が5回続けて実行されても当該駅の駅状態情報が送られてこないときは、当該駅対応の駅シュミレータも駅システムも動作していないものとして「死」とみなすことを意味している。
【0033】
以上の処理で当該駅の駅状態(今回)が決定されると、次にステップS203で更新した駅状態(前回)とステップS209、S211、S212のいずれかで決定された当該駅の駅状態(今回)の値を比較し(ステップS213)、異なっていれば起動フラグを「ON」とする(ステップS214)。以上の処理をシステム管理テーブル141にエントリされた各駅についてくり返す(ステップS202、S215)。
【0034】
次に簡易駅シミュレータ1内のシステム管理機能14の動作を図16のフローチャートを用いて説明する。このシステム管理機能14の処理は、図15の処理で、生死管理機能15が何れかの駅状態を変更したことを示す起動フラグ=「ON」を検出すると起動し(ステップS300)、駅状態の変更に伴って簡易駅シミュレータ内の駅シミュレータの起動/停止を行う。即ち、起動されるとまずシステム管理テーブル141を参照し(ステップS301)、エントリされている駅の各々についてステップS302とステップS307の間の処理をくり返すループを設定する(ステップS302、S307)。各駅の処理ではまず、前回駅状態1442が「生」でかつ今回駅状態1443が「死」であるか、或いは当該駅が図14のステップS105で「初期状態」とされたものが前回値で今回が「死」のとき(ステップS303)、当該駅対応の駅シミュレータを起動する(ステップS304)。これは、駅状態が「生」から「死」へと変化している駅では、その駅の駅システム2が動作停止したことに該当し、また初期状態の駅ではシステム管理テーブル141にエントリされたばかりで、駅システムも駅シミュレータも動作していない。従ってステップS303の条件に該当するいずれの駅の場合でも、その駅を含む動作をシミュレートできるようにするために、当該駅対応の駅シミュレータを起動する。ステップS303の条件に該当しないときは、前回駅状態1442が「シミュレーション」から今回駅状態1443が「生」になったかを調べ、その条件が満たされていれば(ステップS303でYes)、当該駅システム2が立ち上がったものと判断し、当該駅の駅シミュレータ12の動作を停止する(ステップS306)。以上の図16の処理により、シミュレーションに必要な駅シミュレータの起動と、不要な駅シミュレータの動作停止とが、駅システムの動作状況に応じてダイナミックに制御され、関連するシミュレーション環境が自動的に整えられる。
【0035】
次に、新駅(未調整駅)の導入時に、図4に示したシミュレーション定義情報124内の在席秒数1246を自動設定する方法を示す。ここで未調整駅の導入というのは、列車走行設定装置6、実施ダイヤ管理装置3、運転整理入力装置4、既にシステム定義情報調整済の駅システム2、及び調整済の前記簡易シミュレータ1で構成されているネットワークシステムに、新に未調整駅を追加接続し、当該駅を含む駅間走行シミュレーションを実行することをいう。このとき追加した未調整駅の定義情報内の在席秒数1246は未定義でありうるから、このときこれを設定する必要がある。この設定は以下のようにして行う。
【0036】
図17は、このための運転整理入力装置4の動作を示すフローチャートで、追加した駅の駅状態情報50を受信すると(ステップS401)、その駅状態情報50内の時素調整フラグ504がON(時素調整設定要求)かを調べ(ステップS402)、ONであれば、運転整理指示電文を作成し送信する(ステップS403、S404)。
【0037】
図18は、このとき送信される運転整理指示電文46のフォーマットを示しており、電文の種別を示す電文ID格納エリア461(計画及び実績ダイヤスジを送信するモード=「1」:予定実績スジを送信するモード=「2」:実績ダイヤに基づく列車設定モード=「3」)、駅コードが格納される駅名格納エリア462、計画スジ(傾き)が格納される計画スジ格納エリア463、実績スジ(傾き)が格納される実績スジ格納エリア464、列番の格納エリア465、予定実績による自駅の走行時分の格納エリア466、在線位置(番線)格納エリア467から構成される。電文IDが「1」の時、使用されるエリアは、電文ID、駅名、計画スジ、実績スジ。電文IDが「2」の時、使用されるエリアは、電文ID、駅名、列番、走行時分。電文IDが「3」の時、使用されるエリアは、電文ID、駅名、列番、在線位置である。
【0038】
図19は、運転整理指示電文46を駅シミュレータ121〜123(駅システム2の駅シミュレータも同様)が受信したときの動作を示すフローチャートで、運転整理指示電文を受信すると(ステップS501)、電文中の駅名462が当該駅であれば(ステップS502でYes)、次に電文ID461を調べる(ステップS503)。電文IDが「1」の場合、計画スジ格納エリア463と実績スジ格納エリア464の値を比較し(ステップS504)、(計画スジの傾き)>(実績スジの傾き)であればステップS506へ進む。またIDが「2」のときは(ステップS503でNo、ステップS505でYes)、やはりステップS506へ進む。またステップS506では、図4の駅シミュレータ定義情報124内の補正時分1249より在席秒数に加減するための補正時分を計算し、駅シミュレータ定義情報124内の軌道回路毎の在席秒数に加減する(ステップS507〜S509)。ID=「3」のときは実績スジによる在線位置の決定が行われるが(ステップS510)、この詳細は後述する。なお上記の補正時分の計算は、この他、計画スジによる駅間走行時間と実績スジによる駅間走行時間との偏差から求めた値、又は列車走行を複数列車数こなし、計画スジからの偏差が許容範囲でかつ駅間走行が正常に行われたケースの統計処理から計算した値を軌道回路総数で均等割りして求める方法などがある。
【0039】
図19の処理は駅状態情報受信ごとにくり返される。この処理により計画スジと実績スジの差分が小さくなり、かつ追加した未調整駅と隣接駅の列車の引き継ぎが正常に行わるようになると、列車走行設定装置6の列車走行設定機能61から送出する図13の列車走行指示電文620において、列車走行種別625を走行中止とし、駅シュミレータ定義情報124の時素設定フラグ1248(図4)をオンとする。この時素設定フラグ1248がオンのときは、変更要求はないものとみなされ、当該軌道回路の時素は固定値となる。
【0040】
以上の図14〜19により簡易駅シミュレータ1の各部の詳細な動作を説明した。次にトータルな動作例をいくつか述べる。まず中央処理装置の動作をシミュレートするときの簡易駅シミュレータ1の動作を全体として説明する。中央処理装置を構成するダイヤ管理装置3や運転整理入力装置4は、未構築駅が存在したり、CPUや周辺装置の不足で稼働できない不稼働駅が存在する場合においても、その機能を検証しなければならない。このために、簡易駅シミュレータ1は不稼動駅等を模擬する。まず、簡易駅シミュレータ1内のシステム管理機能14は、生死管理機能15が管理するシステム管理テーブル141(図5参照)の駅名を検索し、駅状態(前回)1442が「生」から駅状態(今回)が「死」になった場合、当該駅システムの駅シミュレータを起動し(図16)、当該駅の列車走行を模擬する。駅シミュレータが起動されると、イニシャル処理1210が動作し、ダイヤ管理装置3に当該駅ダイヤを送信要求する。ダイヤ管理装置3では、当該要求をダイヤ管理機能32(図8)が受信し、当該駅あてにダイヤを配信する。簡易駅シミュレータ1内のダイヤデータ送受信機能131は、この計画ダイヤを受信し、ダイヤ同期機能132が当該駅のダイヤDB133に格納する。次に、駅シミュレータの列車移動機能1213は、軌道回路上に在線した時、シミュレータ定義情報124の在席残秒数格納エリア1247に在席残秒数を格納し、周期起動する毎に在席残秒数を減算し、在席残秒数≦0になると在線フラグ1240をOFFし、当該軌道回路の次ポインタのシステム定義情報の在線フラグをONとし、制御を次の軌道回路に移す。この列車移動機能1213の結果の情報をもとに、駅状態情報生成機能1214は駅状態情報50を作成し、在線情報管理1211に渡す。前記在線情報管理1211は、当該駅状態情報50を入出力処理11経由でネットワーク上に配信する。こうして中央処理装置のシミュレーション時には、駅システムの動作状態が変化しても自動的に駅シミュレータ起動を行える。なお、簡易シミュレータ1内の各駅シミュレータの駅間走行時間の調整方法は、前記した新駅(未調整駅)導入時と同様の方法により、シミュレーション定義情報124内の在席秒数1246に最適な走行時分を求める。
【0041】
次に、列車走行シミュレーション時の動作例を説明する。列車走行シミュレーション環境での駅システムの模擬は、簡易駅シミュレータ1、駅システム2(調整、未調整駅含む)で行なっているが、駅システム2では、列車制御各機能が動作するため、列車走行に遅延が発生してもその遅延の解消のシミュレーションを行なうのは困難である。そこで不稼動駅の列車走行の模擬を駅状態情報50のやりとりで行なっている簡易駅シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123で遅延解消のシミュレーションを行なう。以下に走行時間の調整例を示す。
【0042】
第1の例は補正時分により列車走行時間の調整を行う場合である。このときは、列車走行設定装置6内のマンマシン機能62から遅延解除指示を行なうと、列車走行起動機能61から列車制御指示電文620が送信される。走行種別625には、遅延解除のコードがセットされる。簡易シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123では、イニシャル機能1210が、列車走行指示電文620を受信し、指定駅の駅コードが格納されている駅格納エリア621より自シミュレータがシミュレーションしている駅が対象となっているか否か検索し、対象となっている場合、シミュレータ定義情報124内の補正時分1249を軌道回路総数1244で割った時分を軌道回路毎の在席秒数1246から減算し、遅延の解消を行なう。列車走行設定装置6内のマンマシン機能62から列車走行種別625に走行中止を設定した列車走行指示数が受信されると、遅延解除終了時または列車走行終了としてシミュレーション定義定数124内在席秒数1246を補正前に戻す。
【0043】
第2の例は、運転整理入力装置4からの予定実績スジにより列車走行時間の調整を行う場合である。このときは運転整理入力装置4内マンマシン機能43は、例えば図12に示したダイヤスジの場合には、計画スジ12001と実績スジ12002から遅延している列車に対してこれから走行する予定の不稼動駅(簡易駅シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123が担当している場合)の予定実績スジ12003を引くことにより、列車単位の遅延を解消する方法である。このために、運転整理入力装置4のマンマシン機能43は、不稼動駅の列車走行範囲に図12のように予定実績スジを引くと、その予定実績スジの傾きから駅間走行時分を計算し、運転整理指示電文46(図18)を作成して送信する。この運転整理指示電文46には、電文ID格納エリア461に予告実績スジを送信するモード=「2」が格納され、駅名格納エリア462に該当する不稼動駅コードが格納され、列番格納エリア465に該当する列番が格納され、更に走行時分格納エリア466には先に求めた駅間走行時分が格納されて送信される。
【0044】
この電文46を受信した簡易駅シミュレータ1では、前述した図19の処理を実行する。即ち、各駅シミュレータ121〜123内のイニシャル機能1210が、運転整理指示電文46を受信すると、駅名格納エリア462に格納された駅コードが自シミュレータがシミュレーションしている駅が対象となっているか(システム管理テーブルにエントリされているか)否かを調べ(ステップS502)、対象となっている場合、電文ID格納エリア461を参照し、予告実績スジを送信するモード=「2」を検出する(ステップS503でNo、S505でYes)。そして運転整理指示電文46内の走行時分格納エリア466から駅間走行時分を該当する不稼動駅の軌道回路総数1244で割った時分で補正時分を求め(ステップS506)、シミュレーション定義情報124内の軌道回路毎の在席秒数格納エリア1246に格納する(ステップS507〜S509)。こうして在席秒数が遅延解消のために修正されると、列車移動機能1213は、対象列番を隣接駅より引き継いだとき、当該在席秒数1246で列車の移動をシミュレーションする。対象となる列番が当該軌道回路を通過後、在席秒数1246を変更前に戻す。
【0045】
次に、ダイヤ管理装置3、運転整理入力装置4などの中央処理装置、及び駅システムを含めた線区単位の試験において、再現試験のシミュレーションを行なう場合には、在線位置の決定を実績ダイヤから行なう。このシミュレーション時には、まず列車走行設定装置6のマンマシン機能62は、実績ダイヤによる列車設定を指定して列車走行指示電文620を作成し、送信する。この電文620には、対象駅及び列車設定時刻を入力することにより、その指定データが図13の駅名格納エリア621、走行開始時刻格納エリア622、及び列車走行終了時刻格納エリア623に設定される。また列車走行種別格納エリア625には、実績で列車設定の一貫Noを格納する。この列車走行指示電文620を図10に示した運転整理入力装置4内のダイヤ管理機能41が受信すると、列車走行指示電文620の駅コード格納エリア621に格納された各駅の到着実績ダイヤ、出発実績ダイヤをダイヤDB44(図9と同じ構成)から取得し、また運転整理ジャーナル45を参照する。そしてこれらの列車走行データと受信した電文620内の列車走行開始時刻622の値から、駅毎の在線を計算し、駅毎の運転整理指示電文46を作成し、返信する。この運転整理指示電文46の電文ID格納エリア461には実績ダイヤに基づく列車設定モード=「3」が格納され、駅名格納エリア462には対象駅コードが格納され、列番格納エリア465には在線列番が格納され、さらに在線位置格納エリア467には、該当時刻の列番と対応する在線位置(番線名または駅中間)が格納される。
【0046】
簡易駅シミュレータ1内の駅シミュレータ121〜123内イニシャル機能1210(及び駅システム内駅シミュレータ22内イニシャル機能220)が運転整理指示電文46を受信したときは、ID=「3」であるので図19のステップS510が実行される。図20はこの詳細を示すフローチャートで、まず電文46内の列番格納エリア465、在線位置格納エリア467から列番及び在線する番線を取得する(ステップS601)。そして該当する駅の各々についてシミュレータ定義情報124内の各軌道回路番号1245(図4)を参照し、ステップS601で取得した情報に応じて該当する起動回路に対応する在線フラグ1240をONとすることで列車設定する(ステップS602〜S604)。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、システム投入装置の増減などのテスト環境の設定、ダイヤ通りに正常に動作しているときの試験、遅延しているときの試験、過去の再現試験など、テストパターン毎のテスト条件の変更にともなうシミュレーション環境の設定作業が大幅に低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる列車制御シミュレータの全体構成例を示すブロック図である。
【図2】簡易駅シミュレータの詳細構成を示すブロック図である。
【図3】ダイヤDBの例である。
【図4】駅シミュレータ定義情報の構成を示す図である。
【図5】簡易駅シミュレータ内のシステム管理テーブルの構成を示す図である。
【図6】駅状態情報(在線情報)の構成を示す図である。
【図7】駅システムの詳細構成を示すブロック図である。
【図8】ダイヤ管理装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図9】ダイヤ管理装置及び運転整理入力装置内のダイヤDBの例である。
【図10】運転整理入力装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図11】運転整理ジャーナルの構成を示す図である。
【図12】ダイヤスジの例である。
【図13】列車走行指示電文の構成を示す図である。
【図14】列車走行指示電文受信時の生死管理機能による処理のフローチャートである。
【図15】生死管理機能による駅状態監視・更新処理のフローチャートである。
【図16】システム管理機能の処理を示すフローチャートである。
【図17】運転整理入力装置での運転整理指示電文作成のフローチャートである。
【図18】運転整理指示電文の構成を示す図である。
【図19】簡易駅シミュレータ及び駅システムにおける運転整理指示電文受信時のフローチャートである。
【図20】簡易駅シミュレータ及び駅システムにおける実績データからの在線設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 簡易駅シミュレータ
2 駅システム
3 ダイヤ管理装置
4 運転整理入力装置
12 シミュレータ本体
14 システム管理機能
15 生死管理機能
50 駅状態情報

Claims (4)

  1. 各駅に設けられた駅システムに設置され、列車の運行ダイヤを作成するダイヤ管理装置により作成された運行ダイヤまたは前記ダイヤ管理装置で作成した運行ダイヤを修正する運転整理装置で修正された運行ダイヤをネットワークを介して受信し、その受信したダイヤに従い当該駅の列車制御をシミュレートする駅シミュレータと、前記駅シミュレータの各々に対しての列車制御をシミュレートする代替シミュレータを具えた代替シミュレータ装置とを備えると共に、前記代替シミュレータ装置は、前記駅システム及び駅シミュレータの動作状況を受信する生死管理機能により駅システム及び駅シミュレータが動作していないと判断された時は当該駅に対応する代替駅シミュレータを起動することを特徴とする列車制御シミュレータ。
  2. 請求項1に記載の列車制御シミュレータにおいて、前記代替シミュレータは、隣接駅との列車引き継ぎの妥当性を保証し、かつ、あらかじめ保持した計画ダイヤまたは、実際の列車の運行を記録した実績ダイヤに近似な走行のシミュレートを可能とする列車走行時間の計算機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータ。
  3. 列車の運行ダイヤを作成するダイヤ管理装置と、前記ダイヤ管理装置で作成した運行ダイヤを修正する運転整理装置と、各駅に設けられた駅システムに設置され、前記ダイヤ管理装置により作成された運行ダイヤまたは前記運転整理装置で修正された運行ダイヤをネットワークを介して受信し、その受信したダイヤに従い当該駅の列車制御をシミュレートする駅シミュレータと、前記駅シミュレータがその動作を停止しているか或いは未設置である不稼働駅の各々に対しての列車制御をシミュレートする代替シミュレータを具えた代替シミユレータ装置とを備えると共に、前記代替シミュレータ装置は、前記駅シミュレータ及び代替シミュレータから周期的にネットワークを介して送信される駅状態情報を受信し、前記不稼働駅の駅シミュレータが開始したことを検出したときには当該駅対応の代替シミュレータの動作を停止し、稼働中であった駅シミュレータが動作を停止したことを検出したときには当該駅対応の代替シミュレータを起動するように制御する生死管理機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータ。
  4. 請求項3に記載の列車制御シミュレータにおいて、代替シミュレータは、前記ダイヤ管理装置により作成されたダイヤまたは実際の列車の運行を記録した実績ダイヤを基にシミュレートしている不稼動駅の各軌道回路を仮想的に進行することを示す列車情報を生成する列車移動機能を備えたことを特徴とする列車制御シミュレータ。
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